【発明の詳細な説明】
N−アシルカプロラクタム漂白活性剤とアルカノイルオキシベンゼンス
ルホネート漂白活性剤とを含む漂白コンパウンド
技術分野
本発明は、混合汚れ条件下、特に疎水性汚れ/しみと親水性汚れ/しみとの混
合物の条件下で有効である活性化された漂白系を有する洗濯洗剤および自動皿洗
い組成物に関する。
背景技術
過酸素漂白剤が布帛からのしみおよび/または汚れ除去に有効であるが、この
ような漂白剤が温度依存性であることは以前から既知であった。洗濯液温度60
℃においては、過酸素漂白剤は、部分的にだけ有効である。洗濯液温度が60℃
未満に下がると、過酸素漂白剤は、比較的有効ではなくなる。その結果、過酸素
漂白剤を60℃未満の洗濯液温度で有効にさせる活性剤を含有する漂白系を開発
するためのかなりの量の工業的研究がなされている。
多数の物質は、有効な漂白活性剤として技術上開示されてきた。広く使用され
ている漂白活性剤の1つは、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)であ
る。TAEDは、特に飲料しみに対して有効な親水性クリーニングを与えるが、
黒ずんだしみおよび体汚れに対して限定された性能を有する。別の種類の活性剤
、例えば、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)および一般に長
鎖アルキル部分を含む他の活性剤は、性状が疎水性であり且つ黒ずんだしみに対
して優秀な性能を与える。
TAED、NOBSなどの漂白活性剤の組み合わせは、親水性汚れ/しみと疎
水性汚れ/しみとの両方に対してよく遂行するであろう有効な洗剤組成物を与え
るらしい。しかしながら、今までに開発された親水性活性剤の多く、例えば、
TAEDは、特に60℃未満の洗濯液温度で、限定された効能を有すること
が見出された。両方の種類の汚れにおいて有効な消費製品の開発における別の考
慮は、2種以上の漂白活性剤の配合と関連づけられる追加のコストである。従っ
て、余り高価ではない種類の親水性漂白活性剤を見出すことは漂白系の製造業者
に実質的な興味を有する。
本発明によって、親水性N−アシルカプロラクタムから誘導される種類の漂白
活性剤は、疎水性アルカノイルオキシベンゼンスルホネートのクリーニング性能
と組み合わせる時に非常によく遂行し且つ製造することが比較的安価であるとい
う追加の利益を有することが今や発見された。従って、本発明は、低温および混
合汚れ負荷条件下、特に疎水性汚れと親水性汚れとの混合物の条件下で効率的且
つ有効に遂行する安価な漂白系の積年のニーズを解決する。
1985年10月8日発行のサンダーソンの米国特許第4,545,784号
明細書は、活性剤の過ホウ酸ナトリウム1水和物上への吸着を開示している。
1983年11月1日発行のチャング等の米国特許第4,412,934号明
細書は、ここで使用する好ましいノナノイルオキシベンゼンスルホネート活性剤
を含めてアルカノイルオキシベンゼンスルホネート活性剤を開示している。
発明の開示
本発明は、布帛を混合汚れ負荷条件下でクリーニングするための漂白系および
それらを使用する方法に関する。前記漂白系は、
a)水溶液中で過酸化水素を生成できる過酸素漂白化合物少なくとも約0.1
重量%、好ましくは約1〜約75重量%;
b)1種以上の親水性N−アシルカプロラクタム漂白活性剤少なくとも約0.
1重量%、好ましくは約0.1〜約50重量%;および
c)疎水性アルカノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤少なくとも約
0.1重量%、好ましくは約0.1〜約50重量%
を含む。
前記アルカノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤の好ましいアルカノ
イル部分は、約8〜約12個の炭素原子、好ましくは約8〜約11個の炭素原子
を有する。高度に好ましい部分は、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ド
デカノイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイル、2−エチルヘキサノイル、
およびそれらの混合物からなる群から選ばれるメンバーである。
前記N−アシルカプロラクタム漂白活性剤のアシル部分は、式 R1−CO−
(式中、R1はHまたは炭素数約1〜約6のアルキル、アリール、アルカリール
、またはアルコキシアリール基である)を有する。好ましい態様においては、R1
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、およびフェニ
ル置換基からなる群から選ばれるメンバーである。
過酸素漂白化合物は、いかなるペルオキシド源であることもでき、好ましくは
過ホウ酸ナトリウム1水和物、過ホウ酸ナトリウム4水和物、ピロリン酸ナトリ
ウム過酸化水素化物、尿素過酸化水素化物、過炭酸ナトリウム、過酸化ナトリウ
ムおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるメンバーである。高度に好まし
い過酸素漂白化合物は、過ホウ酸ナトリウム1水和物、過ホウ酸ナトリウム4水
和物、過炭酸ナトリウムおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる。最も高
度に好ましい過酸素漂白化合物は、過炭酸ナトリウムである。
また、本発明は、組成物に後述の量で存在する洗剤成分と一緒に前記漂白系を
含む粒状、ペースト、液体または固形物形態の洗剤組成物を包含する。
本発明の漂白法は、好ましくは、約50ppm〜約27,500ppmの量の
前記組成物を含有する水性液での布帛の攪拌下に行い且つ布帛が疎水性汚れと親
水性汚れとの両方で汚れている条件に特に適している。方法は、所望の洗浄温度
、約60℃以下の温度でさえ行うことができ且つ約5℃〜約45℃の範囲内の温
度
で容易に行う。方法は、好都合には、固形物形である組成物を使用して行うこと
ができるが、粒状物、フレーク、粉末、ペーストなどを使用して行うこともでき
る。
水性洗濯液は、典型的には、通常の洗剤成分少なくとも約300ppm、並び
に漂白化合物少なくとも約25ppmおよび漂白活性剤の混合物少なくとも約2
5ppmを含む。好ましくは、水性洗濯液は、通常の洗剤成分約900ppm〜
約20,000ppm、漂白化合物約100ppm〜約25,000ppmおよ
び漂白活性剤約100ppm〜約2,500ppmを含む。通常の洗剤成分およ
び漂白系は、典型的には、合わせて洗剤組成物、例えば、粒状洗濯洗剤または洗
濯洗剤固形物とするであろう。
前記方法および本組成物で使用する通常の洗剤成分は、洗剤界面活性剤約1%
〜約99.8%、好ましくは約5%〜約80%を含む。場合によって、洗剤成分
は、洗浄性ビルダー約5%〜約80%を含む。他の任意の洗剤補助剤も、このよ
うな組成物に通常の使用量で配合できる。
ここですべての%、比率および割合は、特に断らない限り、重量基準である。
引用するすべての文書は、ここに参考文献として編入する。
発明を実施するための最良の形態
本発明で使用する漂白系は、布帛の有効な効率的な表面漂白を与え、それによ
ってしみおよび/または汚れを布帛から除去する。漂白系は、汚れの混合物、特
に疎水性汚れと親水性汚れとの混合物をクリーニングする際に特に効率的である
。疎水性汚れは、一般に、脂質およびタンパク質をベースとする汚れおよびしみ
、例えば、体汚れ、血液などと関連づけられるが、いわゆる「黒ずんだ汚れ」に
対しても有効である。黒ずんだ汚れは、使用および洗浄の多数のサイクル後に布
類上に蓄積し且つ白色の布帛上に灰色または黄色の色合いを生ずるものである。
親水性汚れとしては、飲食物しみが挙げられる。
漂白機構および特に表面漂白機構は、完全には理解されていない。しかしなが
ら、N−アシル漂白活性剤は過酸素漂白化合物によって発生される過酸化水素か
ら発生するペルヒドロキシド陰イオンによる求核攻撃を受けて、ペルオキシカル
ボン酸を生成すると一般に考えられる。この反応は、過加水分解と通常称する。
また、本発明の範囲内のN−アシル漂白活性剤およびアルカノイルオキシベンゼ
ンスルホネート漂白活性剤は、過酸素漂白剤を漂白活性剤が漂白剤を活性化する
ために必要ではない洗濯液温度、即ち、約60℃以上でさえより効率的にさせる
ことができると考えられる。それゆえ、本発明の漂白剤系の場合には、過酸素漂
白剤単独の場合に得られるものと同じ水準の表面漂白性能を達成するために過酸
素漂白剤が少なくてすむ。
本発明の漂白系の成分は、後述のような漂白活性剤およびペルオキシド源を含
む。
漂白活性剤
本発明で使用する(b)型の漂白活性剤は、式
(式中、R1はHまたは炭素数約1〜約6のアルキル、アリール、アルカリール
、またはアルコキシアリール基である)
の親水性N−アシルカプロラクタムである。R1部分が約1〜約6個の炭素原子
を有するカプロラクタム活性剤は、飲食物しみ抜きを与える親水性漂白を与える
。
ベンゾイルカプロラクタム、即ち、R1がフェニル置換基であるものは、疎水
性漂白活性と親水性漂白活性との両方を示すらしいので、漂白活性剤化合物のう
ちで独特であることが今や見出された。この疎水性漂白能力/親水性漂白能力は
、
広スペクトル漂白活性を探し求めており且つ親水性クリーニングおよびアルカノ
イルオキシベンゼンスルホネート活性剤との組み合わせで追加の疎水性性能のた
めに単一のカプロラクタム活性剤を使用したい処方業者に、ベンゾイルカプロラ
クタムを特別上等の活性剤にさせる。
高度に好ましい親水性N−アシルカプロラクタムは、ホルミルカプロラクタム
、アセチルカプロラクタム、プロパノイルカプロラクタム、ブタノイルカプロラ
クタム、ペンタノイルカプロラクタム、ヘキサノイルカプロラクタム、およびベ
ンゾイルカプロラクタムからなる群から選ばれる。
N−アシルカプロラクタムの製法は、技術上周知である。以下に包含する例I
は、好ましい実験室合成を例示する。前記米国特許第4,545,784号明細
書の教示に反して、漂白活性剤は、好ましくは、過酸素漂白化合物上に吸収され
ない。他の有機洗剤成分の存在下でそのことを行うことは、安全性問題を生ずる
ことがある。
本発明で使用する(c)型の漂白活性剤は、式
(式中、R1−C(O)−は約8〜約12個、好ましくは約8〜約11個の炭素
原子を有し、Mは好適な陽イオン、例えば、アルカリ金属、アンモニウム、また
は置換アンモニウム陽イオンであり、ナトリウムおよびカリウムが最も好ましい
)のアルカノイルオキシベンゼンスルホネートである。
高度に好ましい疎水性アルカノイルオキシベンゼンスルホネートは、ノナノイ
ルオキシベンゼンスルホネート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベ
ンゼンスルホネート、2−エチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、オ
クタノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゼンスルホネー
ト、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート、およびそれらの混合物からなる
群から選ばれる。
漂白系は、(b)型のおよび(c)型の漂白活性剤少なくとも約0.1重量%
、好ましくは約0.1〜約30重量%、より好ましくは約1〜約30重量%、最
も好ましくは約3〜約25重量%を含む。
活性剤を使用する時には、最適の表面漂白性能は、洗浄液のpHが過加水分解
反応を容易にするために約8.5〜10.5、好ましくは9.5〜10.5であ
る洗浄液を使用して得られる。このようなpHは、緩衝剤として通常既知の物質
(本発明の漂白系の任意成分)を使用して得ることができる。
過酸素漂白化合物
ここで有用な過酸素漂白化合物は、水性液中で過酸化水素を生成できるもので
ある。これらの化合物は、技術上周知であり且つそれらとしては過酸化水素およ
びアルカリ金属過酸化物、過酸化尿素などの有機ペルオキシド漂白化合物、アル
カリ金属過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩などの無機過酸塩漂白化合物が挙げ
られる。2種以上のこのような漂白化合物の混合物も、所望ならば、使用できる
。
好ましい過酸素漂白化合物としては、1水和物、3水和物および4水和物の形
で市販されている過ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム過酸化水素化物、
尿素過酸化水素化物、過酸化ナトリウム、および過炭酸ナトリウムが挙げられる
。過ホウ酸ナトリウム4水和物、過ホウ酸ナトリウム1水和物および過炭酸ナト
リウムが、特に好ましい。過炭酸ナトリウムは、貯蔵時に非常に安定であり且つ
依然として漂白液に非常に迅速に溶解するので、特に好ましい。このような迅速
な溶解は、多量の過カルボン酸を生成し、このようにして高められた表面漂白性
能を生ずると考えられる。
高度に好ましいペルカーボネートは、非被覆形または被覆形であることができ
る。非被覆ペルカーボネートの平均粒径は、約400〜約1200μm、最も好
ましくは約400〜約600μmである。被覆ペルカーボネートを使用するなら
ば、好ましい被覆物質としてはカーボネートとサルフェート、シリケート、ボロ
シリケートまたは脂肪カルボン酸との混合物が挙げられる。
漂白系は、水溶液中で過酸化水素を生成できる過酸素漂白化合物少なくとも約
0.1重量%、好ましくは約1〜約75重量%、より好ましくは約3〜約40重
量%、最も好ましくは約3〜約25重量%を含む。
漂白系内の漂白活性剤対過酸素漂白化合物の重量比は、約2:1から1:5で
ある。好ましい態様においては、比率は、約1:1から約1:3である。
本発明の漂白活性剤/漂白化合物系は、それ自体、漂白剤として有用である。
しかしながら、このような漂白系は、後述のような界面活性剤、ビルダー、酵素
などの各種の洗剤補助剤を含むことができる組成物で特に有用である。
洗剤界面活性剤
本発明によって与えられる完全に処方された洗剤組成物に配合される洗剤界面
活性剤の量は、使用する特定の界面活性剤および所望の効果に応じて、洗剤成分
の約1〜約99.8重量%で変化できる。好ましくは、洗剤界面活性剤は、洗剤
成分の約5〜約80重量%を占める。
洗剤界面活性剤は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性
剤、双性界面活性剤または陽イオン界面活性剤であることができる。これらの界
面活性剤の混合物も、使用できる。好ましい洗剤組成物は、陰イオン洗剤界面活
性剤または陰イオン界面活性剤と他の界面活性剤、特に非イオン界面活性剤との
混合物を含む。
ここで有用な界面活性剤の非限定例としては、通常のC11〜C18アルキルベン
ゼンスルホネートおよび第一級、第二級およびランダムアルキルサルフェート、
C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート、C10〜C18アルキルポリグリコシ
ドおよびそれらの対応硫酸化ポリグリコシド、C12〜C18α−スルホン化脂肪酸
エステル、C12〜C18アルキルおよびアルキルフェノールアルコキシレート(特
にエトキシレートおよび混合エトキシ/プロポキシ)、C12〜C18ベタインおよ
びスルホベタイン(「スルタイン」)、C10〜C18アミンオキシドなどが挙げら
れる。他の通常の有用な界面活性剤は、標準のテキストに記載されている。
ここで特に有用な1つの特定の種類の補助非イオン界面活性剤は、式
〔式中、R1はH、C1〜C8ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒド
ロキシプロピル、またはそれらの混合物、好ましくはC1〜C4アルキル、より好
ましくはC1またはC2アルキル、最も好ましくはC1アルキル(即ち、メチル)
であり;R2はC5〜C32ヒドロカルビル部分、好ましくは直鎖C7〜C19アルキ
ルまたはアルケニル、より好ましくは直鎖C9〜C17アルキルまたはアルケニル
、最も好ましくは直鎖C11〜C19アルキルまたはアルケニル、またはそれらの混
合物であり;Zは鎖に直結された少なくとも2個(グリセルアルデヒドの場合)
または少なくとも3個のヒドロキシル(他の還元糖の場合)を有する線状ヒドロ
カルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分またはそのアルコキシ化
誘導体(好ましくはエトキシ化またはプロポキシ化)である〕
のポリヒドロキシ脂肪酸アミドからなる。Zは、好ましくは還元アミノ化反応に
おいて還元糖から誘導されるであろうし;より好ましくはZはグリシチル部分で
ある。好適な還元糖としては、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクト
ース、ガラクトース、マンノース、およびキシロース、並びにグリセルアルデヒ
ドが挙げられる。原料として、高デキストロースコーンシロップ、高フルクトー
スコーンシロップ、および高マルトースコーンシロップが前記の個々の糖類と同
様に利用できる。これらのコーンシロップは、Z用糖成分のミックスを調製する
ことがある。他の好適な原料を決して排除しようとはしないことを理解すべきで
ある。Zは、好ましくは−CH2−(CHOH)n−CH2OH、−CH(CH2O
H)−(CHOH)n-1−CH2OH、−CH2−(CHOH)2(CHOR′)(
CHOH)−CH2OH(式中、nは1〜5の整数であり、R′はHまたは環式
単糖または多糖である)、およびそれらのアルコキシ化誘導体からなる群から選
ばれるであろう。nが4であるグリシチル、特に−CH2−(CHOH)4−CH2
OHが、最も好ましい。
式(I)中、R1は、例えば、N−メチル、N−エチル、N−プロピル、N−
イソプロピル、N−ブチル、N−イソブチル、N−2−ヒドロキシエチル、また
はN−2−ヒドロキシプロピルであることができる。最高の起泡のためには、R1
は、好ましくはメチルまたはヒドロキシアルキルである。低起泡性が望まれる
ならば、R1は、好ましくは、C2〜C8アルキル、特にn−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルおよび2−エチルヘキシル
である。
R2−CO−N<は、例えば、ココアミド、ステアロアミド、オレオアミド、
ラウリンアミド、ミリストアミド、カプリンアミド、パルミトアミド、タローア
ミドなどであることができる。
洗浄性ビルダー
本発明で使用する任意の洗剤成分は、鉱物硬度制御を助長するための無機およ
び/または有機洗浄性ビルダーを含有する。使用するならば、これらのビルダー
は、洗剤組成物の約5〜約80重量%を占める。
無機洗浄性ビルダーとしては、非限定的に、ポリリン酸(トリポリホスフェー
ト、ピロホスフェート、およびガラス状高分子メタホスフェートによって例証)
、ホスホン酸、フィチン酸、ケイ酸、炭酸(重炭酸およびセスキ炭酸を含めて)
、硫酸、およびアルミノケイ酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩およびアルカ
ノールアンモニウム塩が挙げられる。しかしながら、非ホスフェートビルダーは
、
若干のローカルで必要とされる。
シリケートビルダーの例は、アルカリ金属ケイ酸塩、特にSiO2:Na2O比
1.6:1から3.2:1を有するものおよび層状シリケート、例えば、ヘキス
トから商標「SKS」で入手できるH.P.リックに1987年5月12日発行
の米国特許第4,664,839号明細書に記載の層状ケイ酸ナトリウムである
。NaSK−6は、特に好ましい層状シリケートビルダーである。
カーボネートビルダー、特に10m2/gより大きい表面積を有する微粉砕炭
酸カルシウムが、粒状組成物で使用できる好ましいビルダーである。このような
アルカリ金属炭酸塩ビルダー入り洗剤の密度は、450〜850g/lであるこ
とができ、含水量は好ましくは4%未満である。カーボネートビルダーの例は、
1973年11月15日公告の独国特許出願第2,321,001号明細書に開
示のようなアルカリ土類金属およびアルカリ金属の炭酸塩である。
アルミノシリケートビルダーは、本発明で特に有用である。好ましいアルミノ
シリケートは、式
Naz〔(AlO2)z(SiO2)y〕・xH2O
(式中、zおよびyは少なくとも6の整数であり、z対yのモル比は1.0〜約
0.5の範囲内であり、xは約15〜約264の整数である)
を有するゼオライトビルダーである。
有用なアルミノシリケートイオン交換物質は、市販されている。これらのアル
ミノシリケートは、構造が結晶性または無定形であることができ且つ天然産アル
ミノシケートであることができ、または合成的に誘導できる。アルミノシリケー
トイオン交換物質の製法は、1976年10月12日発行のクルメル等の米国特
許第3,985,669号明細書に開示されている。ここで有用な好ましい合成
結晶性アルミノシリケートイオン交換物質は、呼称ゼオライトA、ゼオライトP
(B)、およびゼオライトXで入手できる。好ましくは、アルミノシリケートは
、
直径が約0.1〜10μmの粒径を有する。
本発明の目的で好適な有機洗浄性ビルダーとしては、限定せずに、各種のポリ
カルボキシレート化合物、例えば、1964年4月7日発行のベルグの米国特許
第3,128,287号明細書および1972年1月18日発行のランベルチ等
の米国特許第3,635,830号明細書に開示のようなオキシジスクシネート
を含めて、エーテルポリカルボキシレートが挙げられる。ブッシュ等に1987
年5月5日発行の米国特許第4,663,071号明細書の「TMS/TDS」
ビルダーも参照。
他の有用な洗浄性ビルダーとしては、エーテルヒドロキシポリカルボキシレー
ト、無水マレイン酸とエチレンまたはビニルメチルエーテルとの共重合体、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、およびカルボ
キシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸などのポ
リ酢酸の各種のアルカリ金属塩、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩、並
びにメリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン−1,
3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸などのポリカルボキ
シレート、およびそれらの可溶性塩も挙げられる。
クエン酸系ビルダー、例えば、クエン酸およびその可溶性塩(特にナトリウム
塩)は、特にゼオライトおよび/または層状シリケートビルダーとの組み合わせ
でも粒状組成物で使用できる好ましいポリカルボキシレートビルダーである。
また、1986年1月28日発行のブッシュの米国特許第4,566,984
号明細書に開示の3,3−ジカルボキシ−4−オキサ−1,6−ヘキサンジオエ
ートおよび関連化合物は、本発明の洗剤組成物で好適である。
リンをベースとするビルダーが使用できる状況下および特に手洗濯操作に使用
する固形物の処方においては、周知のトリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナ
トリウム、オルトリン酸ナトリウムなどの各種のアルカリ金属リン酸塩は、使用
できる。ホスホネートビルダー、例えば、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジ
ホスホネートおよび他の既知のホスホネート(例えば、米国特許第3,159,
581号明細書、第3,213,030号明細書、第3,422,021号明細
書、第3,400,148号明細書および第3,422,137号明細書参照)
も、使用できる。
任意の洗剤補助剤
好ましい態様として、ここで使用する通常の洗剤成分は、洗剤界面活性剤、洗
浄性ビルダーなどの典型的な洗剤組成物成分から選ぶことができる。場合によっ
て、洗剤成分としては、クリーニング性能、クリーニングすべき基体の処理を助
長するか高めるため、または洗剤組成物の美観を修正するための1種以上の他の
洗剤補助剤または他の物質が挙げることができる。洗剤組成物の通常の洗剤補助
剤としては、バスカービル等の米国特許第3,936,537号明細書に記載の
成分が挙げられる。本発明で使用する洗剤組成物に通常の技術上確立された使用
量(一般に洗剤成分の0%〜約20%、好ましくは約0.5%〜約10%)で配
合することもできる補助剤としては、酵素、特にプロテアーゼ、リパーゼおよび
セルラーゼ、色斑点防止剤(color speckle)、増泡剤、抑泡剤、曇り防止剤お
よび/または耐食剤、汚れ沈殿防止剤、防汚剤、染料、充填剤、光学増白剤、殺
菌剤、アルカリ度源、ハイドロトロープ、酸化防止剤、酵素安定剤、香料、溶媒
、可溶化剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、高分子分散剤、加工助剤、布帛柔軟
化成分、静電気制御剤などが挙げられる。
漂白系は、場合によってであるが好ましくは、漂白剤を分解する傾向がある重
金属イオンを捕捉することによって漂白剤安定性を高めるだけではなく、紅茶し
みなどのポリフェノールしみの除去も助長するキレート化剤も含むであろう。モ
ンサントからデクエスト(DEQUEST)として入手できるアミノホスホネート、ニ
トリロトリアセテート、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテートなど
を
含めて各種のキレート化剤は、このような用途に既知である。好ましい生分解性
無リンキレート化剤としては、エチレンジアミンジスクシネート(「EDDS」
;ハートマンおよびパーキンスの米国特許第4,704,233号明細書参照)
、エチレンジアミン−N,N′−ジグルタメート(EDDG)および2−ヒドロ
キシプロピレンジアミン−N,N′−ジスクシネート(HPDDS)化合物が挙
げられる。このようなキレート化剤は、典型的には本組成物の約0.1%〜約1
0%の量で、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩で使用できる。
場合によって、ここで使用する洗剤組成物は、本発明の漂白系に加えて、求核
汚れおよび体汚れとの相互作用から無効にさせない1種以上の他の通常の漂白剤
、活性剤、または安定剤を含むことができる。一般に、処方業者は、使用する漂
白剤化合物が洗剤処方物と相容性であることを保証するであろう。別個の成分ま
たは完全に処方された成分の存在下での貯蔵時の漂白活性の試験などの通常の試
験は、この目的で使用できる。
本発明での配合用の任意の漂白活性剤の特定例としては、アシル部分が6〜1
2個の炭素原子を有する疎水性N−アシルカプロラクタム漂白活性剤、
1990年10月30日発行のホッジ等の米国特許第4,966,723号明細
書に開示のベンゾオキサジン型漂白活性剤、および1987年1月6日発行のバ
ーンズ等の米国特許第4,634,551号明細書に開示の漂白剤および活性剤
が挙げられる。このような漂白化合物および漂白剤は、場合によって、洗剤組成
物に通常の技術上確立された使用量、一般に洗剤組成物の0〜約15重量%の量
で配合できる。
本発明の漂白活性剤は、通常の洗濯洗剤組成物、例えば、粒状洗剤または洗濯
固形物で典型的には見出されるもので特に有用である。1965年4月13日発
行のオケンファスの米国特許第3,178,370号明細書は、洗濯洗剤固形物
およびその製法を記載している。1980年9月23日発行のアンダーソンのフ
ィリピン特許第13,778号明細書は、合成洗剤洗濯固形物を記載している。
各種の押出法による洗濯洗剤固形物の製法は、技術上周知である。
下記の例は、本発明を更に例示するために与えられるが、限定しようとはしな
い。
例I
ベンゾイルカプロラクタムの合成−冷却器、オーバーヘッド攪拌機および25
0mlの添加漏斗を備えた2リットルの3口丸底フラスコにカプロラクタム68.
2g(0.6モル)、トリエチルアミン70g(0.7モル)およびジオキサン
1リットルを装入する。得られた溶液を加熱して還流する(120℃)。次いで
、ジオキサン200mlに溶解された塩化ベンゾイル84.4g(0.6モル)の
溶液を30分かけて加え、混合物を更に6時間還流する。次いで、反応混合物を
冷却し、濾過し、溶媒を回転蒸発によって除去して、放置時に結晶化する油とし
て生成物121.7gを生成する。次いで、この粗生成物をトルエンに再溶解し
、ヘキサンで沈殿し、NMRによって純度95%以上であると示される白色の固
体103g(理論収率の79%)を生成する。残りの物質は安息香酸である。
例II
ノナノイルオキシベンゼンスルホネートの合成−500mlの3口フラスコに還
流冷却器および機械的攪拌機を取り付ける。フラスコを窒素でパージし、フラス
コに乾燥トルエン200ml中の塩化ノナノイル0.25モルを装入する。無水p
−フェノールスルホネートーナトリウム塩(0.20モル)を粉末として加え、
得られた混合物を窒素下で16時間還流する。混合物を室温に冷却し、ジエチル
エーテル200mlで希釈する。沈殿した固体を濾過によって捕集し、ジエチルエ
ーテル100mlで洗浄する。固体を沸騰メタノール200mlでこする。冷却後、
固体を濾過によって捕集し、メタノール100mlで洗浄し、真空下で乾燥する。
NMRおよび陽イオン滴定分析は、得られたノナノイルオキシベンゼンスルホン
酸一ナトリウム塩(0.15モル)が純度98%以上であることを示す。
例III
下記の成分からなる粒状洗剤組成物を調製する。
成分 重量%
C12直鎖アルキルベンゼンスルホネート 22
ホスフェート(トリポリリン酸ナトリウムとして) 20
炭酸ナトリウム 10
ケイ酸ナトリウム 3
過炭酸ナトリウム★ 20
エチレンジアミンジスクシネートキレート化剤(EDDS) 0.4
硫酸ナトリウム .5
ベンゾイルカプロラクタム 5
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート 5
微量成分、充填剤★★および水 残部(100%とする)★
平均粒径400〜1200μm。★★
CaCO3、タルク、粘土、シリケートなどの好都合な物質から選択できる
。
洗剤組成物の熱安定性成分およびアルカリ安定性成分の水性クラッチャーミッ
クスを調製し、噴霧乾燥する。他の成分は、洗剤組成物が表示の成分を示す量で
含有するように混合する。
漂白系を有する洗剤粒状物を、布帛の負荷6ポンド(2.7kg)と一緒に、セ
アーズ製のケンモア(KENMORE)自動洗濯機に加える。洗剤およびエステル組成
物の実際の重量を取って、17ガロン(65l)の水充填機械中で洗剤組成物の
濃度1000ppmを与える。使用する水は、硬度7グレン/ガロンおよび洗剤
組成物添加前のpH 7〜7.5(添加後約9〜約10.5)を有する。
布帛を35℃(95°F)でフルサイクルで(12分)洗濯し、21℃(70
°F)ですすぐ。
最後のすすぎサイクルの終りに、試験見本を乾燥機中で乾燥する。次いで、三
刺激メーター読み(L、a、b)を各試験見本について測定する。次いで、ハン
ター白色度値(W)に関する白色度性能を下記の式
W=(7L2−40Lb)/700
に従って計算する。
Wの値が高ければ高い程、白色度性能は良い。前記試験においては、漂白系に
さらされた布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に
有意に改善された白色度を示す。
例IV
下記の成分からなる粒状洗剤組成物を調製する。
成分 重量%
陰イオンアルキルサルフェート 7
非イオン界面活性剤 5
ゼオライト(0.1〜10μm) 10
クエン酸三ナトリウム 2
SKS−6シリケートビルダー 10
アクリレートマレエート重合体 4
ベンゾイルカプロラクタム 10
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート 10
過炭酸ナトリウム 25
炭酸ナトリウム 5
エチレンジアミンジスクシネートキレート化剤(EDDS) 0.4
抑泡剤 2
酵素★ 1.5
防汚剤 0.2
微量成分、充填剤★★および水 残部(100%とする)★
プロテアーゼとリパーゼとセルラーゼとの1:1:1混合物。★★
CaCO3、タルク、粘土、シリケートなどの好都合な物質から選択できる
。
洗剤組成物の熱安定性成分およびアルカリ安定性成分の水性クラッチャーミッ
クスを調製し、噴霧乾燥する。他の成分は、洗剤組成物が表示の成分を示す量で
含有するように混合する。
漂白系を有する洗剤粒状物を、布帛の負荷2.7kg(6ポンド)と一緒に、自
動濯機に加える。洗剤およびエステル組成物の実際の重量を取って、17リット
ル(4.5ガロン)の水充填機械中で洗剤組成物の濃度5000ppmを与える
。使用する水は、硬度7グレン/ガロンおよび洗剤組成物添加前のpH 7〜7
.5(添加後pH約9〜約10.5)を有する。
布帛を40℃(104°F)でフルサイクルで(40分)洗濯し、21℃(7
0°F)ですすぐ。
最後のすすぎサイクルの終りに、試験見本を乾燥機中で乾燥する。次いで、三
刺激メーター読み(L、a、b)を各試験見本について測定する。次いで、ハン
ター白色度値(W)に関する白色度性能を下記の式
W=(7L2−40Lb)/700
に従って計算する。
Wの値が高ければ高い程、白色度性能は良い。前記試験においては、漂白系に
さらされた布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に
有意に改善された白色度を示す。
例V
下記の成分からなる、汚れた布帛を手洗いするのに好適な洗濯固形物を調製す
る。
成分 重量%
C12直鎖アルキルベンゼンスルホネート 30
ホスフェート(トリポリリン酸ナトリウムとして) 7
炭酸ナトリウム 15
ピロリン酸ナトリウム 7
ココナツモノエタノールアミド 2
ゼオライトA(0.1〜10μm) 5
カルボキシメチルセルロース 0.2
ポリアクリレート(分子量1400) 0.2
ベンゾイルカプロラクタム 6.5
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート 6.5
過炭酸ナトリウム 15
増白剤、香料 0.2
プロテアーゼ 0.3
CaSO4 1
MgSO4 1
水および充填剤★ 残部(100%とする)★
CaCO3、タルク、粘土、シリケートなどの好都合な物質から選択できる。
洗剤洗濯固形物は、技術上常用されているような通常の石鹸または洗剤固形物
製造装置中で加工する。試験を例IVで使用した方法に従って行う。試験において
は、漂白系にさらされた布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較
して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例VI
ベンゾイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにペンタノイルカプロラクタム
とヘキサノイルカプロラクタムとベンゾイルカプロラクタムとの1:1:1混合
物20%を使用し且つ過炭酸ナトリウムの量を20%に増大する以外は、洗濯固
形物を例Vの方法と同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試
験においては、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較
して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例VII
ベンゾイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにアセチルカプロラクタムとベ
ンゾイルカプロラクタムとの1:1混合物15%を使用する以外は、洗濯固形物
を例Vの方法と同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験に
おいては、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して
洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例VIII
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤の代わりに当量の3,5,
5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネートを使用する以外は、洗
濯固形物を例Vの方法と同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す
。試験においては、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と
比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例IX
ベンゾイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにベンゾイルカプロラクタムと
米国特許第4,966,723号明細書に開示のようなベンゾオキサジン型漂白
活性剤との1:1混合物6%を使用し且つノナノイルオキシベンゼンスルホネー
ト漂白活性剤の代わりに当量の2−エチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネ
ートを使用する以外は、洗濯固形物を例Vの方法と同一の方法によって調製する
。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は、本発明の漂白系
にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例X
下記の成分からなる漂白系を調製する。
成分 重量%
ベンゾイルカプロラクタム 15
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート 15
過炭酸ナトリウム 45
キレート化剤(エチレンジアミンジスクシネート、EDDS) 10
充填剤★および水 残部(100%とする)★
CaCO3、タルク、粘土、シリケートなどの好都合な物質から選択できる。
例Vで使用した洗剤組成物の代わりに当量の前記漂白系を使用する以外は、試
験を例Vで使用した方法に従って行う。試験においては、漂白系にさらされた布
帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善さ
れた白色度を示す。
本発明の組成物および方法は、通常の布帛洗濯操作に特に有用であるが、低い
水:布帛比を包含するクリーニングシステムでも有用であることを理解すべきで
ある。1つのこのようなシステムは、布帛を水性浴に浸漬する常法よりむしろ低
い水:布帛比を使用して布帛を洗剤成分を含有する洗浄水と接触する洗濯機装置
を包含する1984年12月25日発行のスペンデルの米国特許第4,489,
455号明細書に開示されている。本組成物は、このような機械的システムで優
秀な漂白性能を与える。典型的には、水:布帛の比率は、約0.5:1から約6
:1である(水リットル:布帛kg)。
例XI
前記米国特許第4,489,455号明細書に開示の機械および操作条件を使
用して、本発明の例Vに係る組成物25gを使用して、漂白と同時に布帛を洗濯
する。所望ならば、組成物の起泡は、脂肪酸、第二級アルコール、またはシリコ
ーン制泡成分0.2〜2重量%をそこに配合することによって最小限にすること
ができる。試験においては、漂白系にさらされた布帛は、本発明の漂白系にさら
されていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
前記米国特許第4,545,784号明細書の教示に反して、漂白活性剤は、
好ましくは、過酸素漂白化合物上に吸収されない。他の有機洗剤成分の存在下で
そのように行うことは、安全性問題を生ずることがある。本発明のカプロラクタ
ム漂白活性剤は、過酸素漂白化合物、特にペルボレートと乾式混合し、それによ
って潜在的な安全性問題を回避できることが今や発見された。
例XII
下記の成分からなる、汚れた布帛を手洗いするのに好適な洗濯固形物を調製す
る。
成分 重量%
直鎖アルキルベンゼンスルホネート 30
ホスフェート(トリポリリン酸ナトリウムとして) 7
炭酸ナトリウム 20
ピロリン酸ナトリウム 7
ココナツモノエタノールアミド 2
ゼオライトA(0.1〜10μm) 5
カルボキシメチルセルロース 0.2
ポリアクリレート(分子量1400) 0.2
ベンゾイルカプロタクタム 5
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート 5
過ホウ酸ナトリウム4水和物 10
増白剤、香料 0.2
プロテアーゼ 0.3
CaSO4 1
MgSO4 1
水 4
充填剤★ 残部(100%とする)★
CaCO3、タルク、粘土、シリケートなどの好都合な物質から選択できる。
洗剤洗濯固形物は、技術上常用されているような通常の石鹸または洗剤固形物
製造装置中で加工する(漂白活性剤をペルボレート漂白化合物と乾式混合し、ペ
ルボレートの表面に貼着しない)。試験を例IVで使用した方法に従って行う。試
験においては、漂白系にさらされた布帛は、本発明の漂白系にさらされていない
布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例XIII
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤の代わりに当量の2−エチ
ルオキシベンゼンスルホネートを使用する以外は、洗濯固形物を例XIIの方法と
同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべ
ての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に
改善された白色度を示す。
例XIV
ベンゾイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにベンゾイルカプロラクタムと
ヘキサノイルカプロラクタムとの1:1混合物6%を使用し且つノナノイルオキ
シベンゼンスルホネート漂白活性剤の代わりにドデカノイルオキシベンゼンスル
ホネートとデカノイルオキシベンゼンスルホネートとの1:1混合物6%を使用
する以外は、洗濯固形物を例XIIの方法と同一の方法によって調製する。例IVの
洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらさ
れていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例XV
ベンゾイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにベンゾイルカプロラクタムと
米国特許第4,966,723号明細書に開示のようなベンゾオキサジン型漂白
活性剤との1:1混合物10%を使用する以外は、洗濯固形物を例XIIの方法と
同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべ
ての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に
改善された白色度を示す。
例XVI
ベンゾイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにベンゾイルカプロラクタムと
前記米国特許第4,634,551号明細書に開示のような漂白活性剤との1:
1混合物6%を使用する以外は、洗濯固形物を例XIIの方法と同一の方法によっ
て調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は、本発
明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度
を示す。
例XVII
下記の成分からなる粒状洗剤組成物を調製する。
成分 重量%
直鎖アルキルベンゼンスルホネート 20
ホスフェート(トリポリリン酸ナトリウムとして) 20
炭酸ナトリウム 10
ケイ酸ナトリウム 3
過ホウ酸ナトリウム4水和物 20
エチレンジアミンジスクシネートキレート化剤(EDDS) 0.4
硫酸ナトリウム 5.5
ヘキサノイルカプロラクタム 5
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート 5
微量成分、充填剤★★および水 残部(100%とする)★★
CaCO3、タルク、粘土、シリケートなどの好都合な物質から選択できる
。
洗剤組成物の熱安定性成分およびアルカリ安定性成分の水性クラッチャーミッ
クスを調製し、噴霧乾燥する。他の成分は、洗剤組成物が表示の成分を示す量で
含有するように乾式混合する。
試験を例IVで使用した方法に従って行う。試験においては、漂白系にさらされ
た布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改
善された白色度を示す。
例XVIII
ヘキサノイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにベンゾイルカプロラクタム
とヘキサノイルカプロラクタムとの1:1混合物15%を使用する以外は、粒状
洗剤組成物を例XVIIの方法と同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰
り返す。試験においては、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない
布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
例XIX
ヘキサノイルカプロラクタム漂白活性剤の代わりにベンゾイルカプロラクタム
と米国特許第4,966,723号明細書に開示のようなベンゾオキサジン型漂
白活性剤との1:1混合物6%を使用する以外は、粒状洗剤組成物を例XVIIIの
方法と同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては
、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に
有意に改善された白色度を示す。
例XX
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤の代わりにオクタノイルオ
キシベンゼンスルホネートとデカノイルオキシベンゼンスルホネートと前記米国
特許第4,634,551号明細書に開示のようなベンゾオキサジン型漂白活性
剤との1:1:1混合物6%を使用する以外は、粒状洗剤組成物を例XVIIIの方
法と同一の方法によって調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、
すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有
意に改善された白色度を示す。
本発明の特に好ましい態様は、N−アシルカプロラクタム対アルカノイルオキ
シベンゼンスルホネート対過酸素漂白化合物のモル比1:2.2:7.7である
。この混合カプロラクタムアルカノイルオキシベンゼンスルホネート漂白組成物
は、疎水性しみおよび親水性しみ上および黒ずみ浄化上の予想される性能より強
い性能を与える。
例XXI
ベンゾイルカプロラクタムの量が0.85%であり、ノナノイルオキシベンゼ
ンスルホネート漂白活性剤の量が3%であり且つ過炭酸ナトリウムの代わりにペ
ルボレート3%を使用する以外は、洗濯固形物を例Vの方法と同一の方法によっ
て調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は、本発
明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度
を示す。
例XXII
ベンゾイルカプロラクタムの量が0.85%であり、ノナノイルオキシベンゼ
ンスルホネート漂白活性剤の量が3%であり且つ過炭酸ナトリウムの代わりにペ
ルボレート3%を使用する以外は、粒状洗濯洗剤を例IIIの方法と同一の方法に
よって調製する。例IIIの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は
、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された
白色度を示す。
例XXIII
ベンゾイルカプロラクタムの量が0.85%であり、ノナノイルオキシベンゼ
ンスルホネート漂白活性剤の量が3%であり且つ過炭酸ナトリウムの代わりにペ
ルボレート3%を使用する以外は、粒状洗濯洗剤を例IVの方法と同一の方法によ
って調製する。例IVの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は、本
発明の漂白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色
度を示す。
例XXIV
ベンゾイルカプロラクタムの量が0.85%であり、ノナノイルオキシベンゼ
ンスルホネート漂白活性剤の量が3%であり且つ過ホウ酸ナトリウム4水和物の
量が3%である以外は、洗濯固形物を例XIの方法と同一の方法によって調製す
る。例XIの洗濯法を繰り返す。試験においては、すべての布帛は、本発明の漂
白系にさらされていない布帛と比較して洗濯後に有意に改善された白色度を示す
。
例XXV
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤の量が3%であり、過ホウ
酸ナトリウム4水和物の量が3%であり且つヘキサノイルカプロラクタムの代わ
りにベンゾイルカプロラクタム0.85%を使用する以外は、粒状洗濯洗剤を例
XVIIの方法と同一の方法によって調製する。例XVIIの洗濯法を繰り返す。試験
においては、すべての布帛は、本発明の漂白系にさらされていない布帛と比較し
て洗濯後に有意に改善された白色度を示す。
前記例は、洗濯で使用するために設計されたクリーニング/漂白組成物におけ
る本テクノロジーの使用を例示するが、本発明の漂白系は、改善された酸素漂白
が望まれる状況下で使用できることが当業者に認識されるであろう。このように
、本発明のテクノロジーは、例えば、しみを除去し且つ皿類をクリーニングする
ために、紙パルプを漂白するために、ヘアを漂白するために、義歯などの補綴具
を
浄化し且つ消毒するために、歯をクリーニングし且つ口腔細菌を殺すために歯み
がき組成物で、および漂白が使用者に有利である他の状況下で使用してもよい。
例XXVI
下記の成分からなる、しみ抜きおよびクリーニング上の利益が達成される粒状
自動皿洗い洗剤組成物を調製する。
例XXVII
本発明のタブレット組成物は、次の通りである。
自動皿洗い組成物は、粒状、タブレット、固形物、またはすすぎ助剤形であっ
てもよい。粒状物、タブレット、固形物、またはすすぎ助剤の製法は、技術上既
知である。例えば、米国特許出願第08/106,022号明細書、第08/1
47,222号明細書、第08/147,224号明細書、第08/147,2
19号明細書、第08/052,860号明細書、第07/867,941号明
細書参照。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KG,KP,K
R,KZ,LK,LV,MD,MG,MN,MW,NO
,NZ,PL,RO,RU,SD,SI,SK,TJ,
TT,UA,UZ,VN
(72)発明者 コリンズ,ジェローム ハワード
アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、
スプリングブルック、ドライブ、991