JP2014227444A - 食器洗い機用洗浄剤 - Google Patents

食器洗い機用洗浄剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2014227444A
JP2014227444A JP2013106565A JP2013106565A JP2014227444A JP 2014227444 A JP2014227444 A JP 2014227444A JP 2013106565 A JP2013106565 A JP 2013106565A JP 2013106565 A JP2013106565 A JP 2013106565A JP 2014227444 A JP2014227444 A JP 2014227444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
dishwasher
fatty acid
mass
detergent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013106565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6188198B2 (ja
Inventor
原 大陽
Hiroaki Hara
大陽 原
河野 三美
Mitsuyoshi Kono
三美 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2013106565A priority Critical patent/JP6188198B2/ja
Publication of JP2014227444A publication Critical patent/JP2014227444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6188198B2 publication Critical patent/JP6188198B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

【課題】低泡性を確保しつつ、洗浄対象物に対する油汚れ等の再汚染が抑制され、かつ、排水ホース内面の汚れ除去効果、及び排水ホース内の臭い低減の効果に優れた食器洗い機用洗浄剤を提供すること。
【解決手段】(A)成分:脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドからなる群より選ばれ、かつ、HLBが8.5以上12.0未満の非イオン界面活性剤と、(B)成分:無機過酸化物又は過酸化水素と、を含有し、(B)成分/(A)成分で表される質量比が3〜400であることを特徴とする食器洗い機用洗浄剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、食器洗い機用洗浄剤に関する。
近年、ホテル、レストラン、給食センター等の厨房だけではなく、一般家庭においても、食器、調理器具等を洗浄するための食器洗い機が普及してきている。
食器洗い機においては、洗浄対象物を収容する洗浄槽内で、洗浄剤を含有する洗浄液又はすすぎ水が循環することで洗浄又はすすぎが行われ、各操作の後、該洗浄槽の底部に設けられた排水口に接続する排水ホースを通して洗浄液又はすすぎ水が機外へ排出される。
食器洗い機では、一般に、専用の洗浄剤(食器洗い機用洗浄剤)が用いられ、55〜65℃程度の温水が利用されている。
また、食器洗い機では、洗浄液を、ポンプを用いて吐出させている。洗浄液が泡立つと、ポンプから洗浄液が吐出されず、運転停止などの不具合を生じやすくなる。このため、食器洗い機用洗浄剤においては、低泡性であること、が求められる。
これに対して、食器洗い機用洗浄剤には、低泡性の界面活性剤としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが汎用されている。
従来、食器洗い機用洗浄剤としては、低泡性の非イオン界面活性剤とともに、ポリカルボン酸系高分子化合物と無機過酸化物とを特定の混合比率で含有する、食器洗い機用粒状洗剤組成物が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、低泡性の非イオン界面活性剤としてポリオキシエチレンポリオキシアルキレン(炭素数3〜5)アルキルエーテルを用いることが開示されている。
特開2010−159384号公報
ところで、これまでは、食器等に付着した汚れや食べ残りなどを、予め、ある程度除去(予備洗い)した後、食器洗い機による洗浄処理が行われていた。
しかし、最近では、前記予備洗いが省略され、直接食器洗い機によって、汚れのひどい食器等の洗浄処理が行われるようになってきている。このため、食器洗い機の洗浄対象とする汚れ量が増加している。また、汚れ量の増加に伴い、特にポリプロピレン(PP)樹脂等からなる疎水性食器(たとえば、プラスチック製容器)の洗浄においては、洗浄中に油汚れが移汚又は再付着(再汚染)しやすい環境となってきている。これに対して、特許文献1などの従来の洗浄剤を用いて、予備洗いをせずに食器洗い機による洗浄処理を行った場合、特に疎水性食器において再汚染が顕著である。
さらに、汚れ量の増加に伴い、食器洗い機の排水口に接続される排水ホースには、汚れを大量に含んだ洗浄液が流れるようになる。このため、日常的に使用している間に、汚れが排水ホース内面にこれまでよりも蓄積しやすい。加えて、排水ホース内は、乾燥しにくいため、カビが生えやすく、油汚れとカビとが共存する汚れ(油/カビ複合汚れ)等が蓄積することで不快な臭いも発生しやすい場所である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低泡性を確保しつつ、洗浄対象物に対する油汚れ等の再汚染が抑制され、かつ、排水ホース内面の汚れ除去効果、及び排水ホース内の臭い低減の効果に優れた食器洗い機用洗浄剤、を課題とする。
本発明者らは検討により、通常、液体洗浄剤等の粘度を増加させたり、可溶化力を高めたりするのに用いられている、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等に代表される脂肪酸アルカノールアミド又はそのエチレンオキシド付加体の中で、特定のHLBを有するものを選択し、これと特定の漂白剤とを所定の割合で併用することによって前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の食器洗い機用洗浄剤は、(A)成分:脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドからなる群より選ばれ、かつ、HLBが8.5以上12.0未満の非イオン界面活性剤と、(B)成分:無機過酸化物又は過酸化水素と、を含有し、(B)成分/(A)成分で表される質量比が3〜400であることを特徴とする。
本発明によれば、低泡性を確保しつつ、洗浄対象物に対する油汚れ等の再汚染が抑制され、かつ、排水ホース内面の汚れ除去効果、及び排水ホース内の臭い低減の効果に優れた食器洗い機用洗浄剤を提供することができる。
本発明の食器洗い機用洗浄剤は、(A)成分:脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドからなる群より選ばれ、かつ、HLBが8.5以上12.0未満の非イオン界面活性剤と、(B)成分:無機過酸化物又は過酸化水素と、を含有する。
本発明の食器洗い機用洗浄剤の剤形は、(A)成分と(B)成分とを特定の混合比率で含有するものであれば特に限定されず、粉粒状やタブレット状等の固体でもよく、液体でもよい。
<(A)成分:特定の非イオン界面活性剤>
(A)成分は、脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドからなる群より選ばれ、かつ、HLBが8.5以上12.0未満の非イオン界面活性剤である。
本発明において「脂肪酸アルカノールアミド」とは、たとえば、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸クロリド又は油脂等と、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)と、の反応によって生成するもの、すなわち、脂肪酸モノアルカノールアミド、及び/又は、脂肪酸ジアルカノールアミドを包含する。
「ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド」とは、前記脂肪酸アルカノールアミドにオキシエチレン基が導入されたものをいう。
本発明において「HLB」は、有機概念図におけるIOB×10で示される。
有機概念図におけるIOBとは、該有機概念図における有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比、即ち「無機性値(IV)/有機性値(OV)」をいう。
該有機概念図とは、藤田穆により提案されたものであり、その詳細は“Pharmaceutical Bulletin”,1954,vol.2,2,pp.163−173;「化学の領域」,1957,vol.11,10,pp.719−725;「フレグランスジャーナル」,1981,vol.50,pp.79−82などで説明されている。即ち、全ての有機化合物の根源をメタン(CH)とし、他の化合物は全てメタンの誘導体とみなして、その炭素数、置換基、変態部、環などにそれぞれ一定の数値を設定し、そのスコアを加算して有機性値及び無機性値を求める。そして、これらの値を、有機性値をX軸、無機性値をY軸とした図上にプロットしていくものである。この有機概念図は、「有機概念図−基礎と応用−」(甲田善生著、三共出版、1984)等にも示されている。
(A)成分のHLBは8.5以上12.0未満であり、8.5〜11.0が好ましい。
(A)成分のHLBが8.5以上12.0未満であれば、油/スケール複合汚れに対する洗浄力が高まるとともに、洗浄対象物に対する油汚れ等の再汚染も抑制される。
特に(A)成分のHLBが8.5以上であれば、洗浄対象物に対する油汚れ等の再汚染を抑制する効果が高い。一方、(A)成分のHLBが12.0未満であれば、洗浄時の低泡性を確保することができる。
尚、2種以上の(A)成分を用いる場合、これらの混合物のHLBは、各(A)成分のHLBの加重平均の値が8.5以上12.0未満の範囲内にあることを要するものとする。
(A)成分の融点は、35〜70℃が好ましく、40〜65℃がより好ましい。
(A)成分の融点が好ましい下限値以上であれば、洗浄時の低泡性を確保しやすくなる。一方、(A)成分の融点が好ましい上限値以下であれば、食器洗い機用洗浄剤の溶解性が高まり、洗浄後に、該洗浄剤の溶け残りが生じにくくなる。
本発明において「(A)成分の融点」は、混合比率を(A)成分/精製水=9/1(質量比)に設定した(A)成分と精製水とを、乳鉢内で混合したものを試料とし、該試料を約4mg採取し、示差走査熱量計(DSC8230D、株式会社リガク製)を用い、昇温速度3K/minの条件で測定したときに観測される吸熱ピークの最小値を示す温度とする。
(A)成分は、モノアルカノールアミド構造を有するものであってもよく、ジアルカノールアミド構造を有するものであってもよい。なかでも、本発明の効果がより高まることから、モノアルカノールアミド構造を有するものが好ましい。
モノアルカノールアミド構造を有するものとしては、たとえば、下記の一般式(a−1)で表される化合物、又は、一般式(a−2)で表される化合物が好適に挙げられる。
Figure 2014227444
[式中、Rは炭素数7〜19のアルキル基又はアルケニル基を表す。R’は水素原子又はメチル基を表す。]
前記式(a−1)中、Rにおけるアルキル基、アルケニル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。なかでも、Rは、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ましい。
におけるアルキル基、アルケニル基の炭素数は7〜19であり、油汚れ等に対する洗浄力の点から、好ましくは炭素数が9〜17であり、より好ましくは炭素数が11〜15である。
Figure 2014227444
[式中、Rは炭素数7〜19のアルキル基又はアルケニル基を表す。R’は水素原子又はメチル基を表す。nは平均繰返し数である。]
前記式(a−2)中、Rは、前記式(a−1)中のRと同様のものが挙げられる。
前記式(a−2)中、nは平均繰返し数であり、油汚れ等に対する洗浄力、及び再汚染抑制の効果の点から、好ましくは3以下の数であり、より好ましくは2以下の数であり、さらに好ましくは1以下の数であり、特に好ましくは1である。
尚、一般式(a−2)で表される化合物は、nが平均繰返し数を示すことからも分かるように、(CHCHO)の繰返し数が異なる分子の混合物である。
(A)成分の具体例としては、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミド、パルミチン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、イソステアリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド等の脂肪酸モノアルカノールアミド;ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンミリスチン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンパルミチン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンステアリン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンイソステアリン酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンラウリン酸モノイソプロパノールアミド等のポリオキシエチレン脂肪酸モノアルカノールアミドが挙げられる。
これらの中でも、油汚れ等に対する洗浄力、及び、プラスチック製容器などの特に疎水性食器に対する油汚れ等の再汚染抑制の効果の点から、脂肪酸モノアルカノールアミドが好ましく、そのなかでも、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミドがより好ましく、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミドが特に好ましい。
ポリオキシエチレン脂肪酸モノアルカノールアミドの中では、油汚れ等に対する洗浄力、及び、プラスチック製容器などの特に疎水性食器に対する油汚れ等の再汚染抑制の効果の点から、ポリオキシエチレンミリスチン酸モノエタノールアミドが好ましく、そのなかでも、オキシエチレン基の平均繰返し数が1のものが特に好ましい。
(A)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の中でも、油汚れ等に対する洗浄力、及び、(B)成分との併用による効果(排水ホース内面の汚れ除去、排水ホース内の臭い低減)の点から、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド及びポリオキシエチレン(平均繰返し数1)ミリスチン酸モノエタノールアミドからなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましく、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミドが特に好ましい。
食器洗い機用洗浄剤中、(A)成分の含有量は、該洗浄剤の全質量に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜5質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましい。
(A)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、油汚れ等に対する洗浄力が高まるとともに、洗浄対象物(特に疎水性食器)に対する油汚れ等の再汚染も抑制されやすくなる。一方、(A)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、洗浄時の泡立ちが抑えられやすくなる。
(A)成分のうち、脂肪酸アルカノールアミドは、たとえば脂肪酸又は脂肪酸アルキルエステルと、アルカノールアミンと、のアミド化反応によって製造される。また、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドは、脂肪酸アルカノールアミドとエチレンオキシドとの付加反応によって製造される。具体的には、特開2003−183693号公報、特開2006−315977号公報などに記載の合成方法により製造できる。
脂肪酸アルカノールアミドの合成は、たとえば、脂肪酸(ヤシ油脂肪酸、ラウリン酸もしくはミリスチン酸など)又は脂肪酸アルキルエステル(ラウリン酸メチルもしくはミリスチン酸メチルなど)に対し、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミンなど)を1.0〜1.5モル倍量で仕込み、アルカリ触媒(ナトリウムメチラートなどのアルカリ金属アルコラート;水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物)を、脂肪酸又は脂肪酸アルキルエステルとアルカノールアミンとの合計100質量部に対して0.01〜1質量部加えることでアミド化反応を行う。
通常、アルカノールアミンを反応容器に投入した後、常温のもしくは加温した脂肪酸又は脂肪酸アルキルエステルを1〜5時間かけて滴下し、反応させる。反応温度は、生成する脂肪酸アルカノールアミドの融点以上で行う。反応圧力は、常圧から減圧の範囲であり、減圧に設定することにより、副生するアルキルアルコールを効率的に留去できるため好ましい。脂肪酸又は脂肪酸アルキルエステルの滴下終了後から、1.2kPa以下まで徐々に減圧し、0.1〜4時間程度保持することで反応を完結させる。
ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドの合成は、前記の「脂肪酸アルカノールアミドの合成」で得られた脂肪酸アルカノールアミドに対し、所望のモル比率でエチレンオキシドを加えて反応させることにより得られる。アルカリ金属アルコラート触媒を含む脂肪酸アルカノールアミドをオートクレーブ反応器に仕込み、窒素ガス置換を行った後、脂肪酸アルカノールアミドの融点以上の温度で、所定量のエチレンオキシドガスを0.5〜2時間かけて加圧導入しながら、常圧から0.5MPaの加圧下で反応を行う。エチレンオキシドガスの導入後、更に0.1〜2時間かけて反応を完結させる。
<(B)成分:無機過酸化物又は過酸化水素>
(B)成分は、無機過酸化物又は過酸化水素である。
本発明の食器洗い機用洗浄剤は、(B)成分を含有することで漂白効果を発揮し、排水ホース内面の汚れ除去効果、排水ホース内の臭い低減効果を奏する。
(B)成分における無機過酸化物としては、水中で過酸化水素を発生する化合物が挙げられ、たとえば過ホウ酸塩、過炭酸塩、過ケイ酸塩、過硫酸塩などを用いることができる。無機過酸化物のなかでは、より高い漂白効果が得られやすいことから、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩が好ましく、過炭酸塩、過硫酸塩がより好ましく、これらのアルカリ金属塩がさらに好ましい。
該無機過酸化物として具体的には、過硫酸水素カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム等が挙げられ、過炭酸ナトリウムが特に好ましい。
過硫酸水素カリウムを用いる場合、たとえば、過硫酸水素カリウムと硫酸水素カリウムと硫酸カリウムとからなる複塩(2KHSO・KHSO・KSO)を配合してもよい。
該無機過酸化物は、粒子状の形態で用いることが好ましい。その粒子径は、特に限定されるものではなく、ケーキングを防止する観点から、平均粒子径が200〜1200μmのものが好ましく、200〜700μmのものがより好ましい。本発明において「無機過酸化物の平均粒子径」とは、後述の式(1)により算出される平均粒子径(50質量%粒径)をいう。
(B)成分として無機過酸化物を用いる場合、漂白効果の持続性や、酸化性固体の貯蔵安定性の観点から、該無機過酸素化合物を、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム等の無機塩によって被覆したものを配合してもよい。
食器洗い機用洗浄剤の剤形が液体である場合、(B)成分として過酸化水素を用いることが好ましい。
(B)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
食器洗い機用洗浄剤中、(B)成分の含有量は、該洗浄剤の全質量に対して10〜30質量%が好ましく、15〜25質量%がより好ましい。
(B)成分の含有量が好ましい下限値未満では、充分な漂白効果が得られない場合があり、一方、(B)成分の含有量が好ましい上限値を超えると、(B)成分の配合効果が頭打ちとなる場合がある。
本発明において「(B)成分/(A)成分で表される質量比」とは、食器洗い機用洗浄剤中の(A)成分の含有質量に対する、(B)成分の含有質量の割合を表す。
本発明の食器洗い機用洗浄剤において、(A)成分と(B)成分との混合比率は、(B)成分/(A)成分で表される質量比(以下「B/A比」ともいう。)が3〜400であり、好ましくは5〜50であり、より好ましくは6〜40である。
B/A比が3以上であれば、漂白効果が充分に発揮され、排水ホース内面の汚れ除去効果、及び、排水ホース内の臭い低減の効果に優れる。一方、B/A比が400以下であれば、油汚れ等に対する洗浄力が高まるとともに、洗浄対象物(特に疎水性食器)に対する油汚れ等の再汚染も抑制されやすくなる。
<任意成分>
本発明の食器洗い機用洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した(A)成分及び(B)成分以外の成分を任意に配合してもよい。
かかる任意に配合してもよい成分としては、特に限定されず、これまで食器を洗浄するための洗浄剤に用いられているものが挙げられる。
たとえば、(A)成分以外の界面活性剤、酵素、キレート剤、(B)成分以外の漂白剤、漂白活性化剤、アルカリ剤、植物抽出エキス、香料、吸油剤、消泡剤、分散剤、食器保護剤、増粘剤、着色剤、防腐剤、後述のpH調整剤、粉末化剤(無水珪酸など)、工程剤(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウムなど)等を用いることができる。
(A)成分以外の界面活性剤としては、アルコキシ化非イオン界面活性剤(アルコキシ部はオキシエチレン基、オキシプロピレン基又はこれらが混在したもの)が挙げられる。具体的には、BASFジャパン社製の「Plurafac(登録商標)LF403」、「Plurafac(登録商標)LF1300」、株式会社日本触媒製の「ソフタノール(登録商標)EP7045」、「ソフタノール(登録商標)EP90100」、「ソフタノール(登録商標)EP3040」、「ソフタノール(登録商標)70」等が挙げられる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、アルコキシ化非イオン界面活性剤以外の非イオン界面活性剤を用いることもできる。
但し、食器洗い機においては、洗浄中の泡立ちを抑える必要がある。このため、本発明では、食器洗い機用洗浄剤中、(A)成分とこれ以外の界面活性剤との合計の含有量(すなわち、全界面活性剤の含有量)を、該洗浄剤の全質量に対して11質量%以下とすることが好ましく、0.2〜11質量%とすることがより好ましく、0.3〜5質量%とすることがさらに好ましく、0.5〜3質量%とすることが特に好ましい。
加えて、全界面活性剤中の(A)成分の含有量は、全界面活性剤の合計の質量に対し、好ましくは25質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、100質量%であってもよい。(A)成分の含有量が好ましい下限値以上であれば、食器洗い機により食器等の洗浄処理を行う際、泡立ちが低く保たれる。加えて、油汚れ等に対する洗浄力が高まるとともに、洗浄対象物(特に疎水性食器)に対する油汚れ等の再汚染も抑制されやすくなる。
(製造方法)
本発明の食器洗い機用洗浄剤は、従来公知の方法により製造できる。
液体状の食器洗い機用洗浄剤の製造方法としては、溶媒と、(A)成分と、(B)成分と、必要に応じて任意成分とを混合することにより調製される。
溶媒としては、水が好ましく、水以外に水混和性有機溶媒を用いてもよい。
「水混和性有機溶媒」とは、25℃のイオン交換水1Lに50g以上溶解する有機溶媒をいう。水混和性有機溶媒としては、水と混合した際に均一な溶液となるものであればよく、そのなかでも、炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール、グリコールエーテル等が挙げられる。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
液体状の食器洗い機用洗浄剤のpH(25℃)は、3以上が好ましく、5〜10がより好ましく、7〜8がさらに好ましい。
該pH(25℃)が好ましい下限値以上であれば、洗浄剤の貯蔵安定性がより向上する。
本発明において、食器洗い機用洗浄剤のpH(25℃)は、JIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠し、25℃に調整した液体状の洗浄剤のpHを、pHメーター(HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)等を用いて測定した値を示す。
液体状の食器洗い機用洗浄剤のpHを調整するためのpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ジエチレントリアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン等の有機塩基;塩酸、硫酸等の無機酸;クエン酸、シュウ酸等の有機酸などが挙げられる。
洗浄剤の貯蔵安定性とコスト面から、無機塩基のなかでも水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましく、有機塩基のなかでもモノエタノールアミンが好ましい。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
固体状の食器洗い機用洗浄剤の製造方法としては、たとえば粉粒状の剤形であれば、各原料を粉体混合するドライブレンド法、粉体原料を流動させながら造粒する乾式造粒法、粉体原料を流動させながら液体バインダーを噴霧して造粒する攪拌造粒法、原料を捏和してこれを押出機で押し出す押出造粒法、原料を捏和してこれを粉砕する粉砕造粒法、原料を含有するスラリーを噴霧乾燥する噴霧乾燥法等が挙げられる。
固体状の食器洗い機用洗浄剤の水分含量は、特に限定されず、8質量%以下であることが好ましい。
粉粒状の食器洗い機用洗浄剤の嵩密度は、0.3g/cm以上が好ましく、0.5〜1.2g/cmがより好ましく、0.6〜1.1g/cmがより好ましい。
嵩密度は、JIS−K3362により測定される値である。
粉粒状の食器洗い機用洗浄剤の平均粒子径は、200〜1500μmが好ましく、300〜1200μmがより好ましい。該平均粒子径が好ましい下限値未満では、粉塵が発生しやすく、一方、好ましい上限値を超えると、水に溶解又は分散しにくくなる。
本発明において、食器洗い機用洗浄剤の平均粒子径は、目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm及び149μmの9段の篩と、受け皿と、を用いた分級操作により測定される。
該分級操作では、受け皿に、目開きの小さな篩から目開きの大きな篩を順に積み重ね、最上部の1680μmの篩の上から100g/回のサンプルを入れ、蓋をしてロータップ型篩い振盪機(株式会社飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させる。その後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収して、サンプルの質量を測定する。そして、受け皿と各篩との質量頻度を積算し、積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きを「aμm」とし、aμmよりも一段大きい篩の目開きを「bμm」とする。また、受け皿からaμmの篩までの質量頻度の積算値を「c%」とし、aμmの篩上の質量頻度を「d%」とする。そして、下式(1)により平均粒子径(50質量%粒径)を求め、これを試料の平均粒子径とする。
Figure 2014227444
(使用方法)
本発明の食器洗い機用洗浄剤の使用方法は、食器洗い機の機種や、食器等の汚れの程度によって異なるが、たとえば、食器洗い機用洗浄剤の1回の使用量を、水道水約3リットルに対して3〜9gとすることが好ましい。
また、食器洗い機における洗浄液は、(A)成分を2〜300ppm(質量基準)含有することが好ましく、3〜200ppm(質量基準)含有することがより好ましく、10〜100ppm(質量基準)含有することが特に好ましい。
洗浄液中の(A)成分濃度を前記範囲に制御することで、油汚れ等に対する洗浄力が高まり、プラスチック製容器などの特に疎水性食器に対する油汚れ等の再汚染も抑制されやすくなる。加えて、(B)成分との併用による効果(排水ホース内面の汚れ除去効果、排水ホース内の臭い低減の効果)も得られやすくなる。
洗浄液中の(A)成分濃度が2ppm(質量基準)未満では、該洗浄力が不充分な場合があり、一方、300ppm(質量基準)を超えると、洗浄中に泡立ちが過剰となる傾向があり、好ましくない。
上述した本発明の食器洗い機用洗浄剤組成物は、(A)成分の採用により、低泡性が確保される。また、予備洗いをせずに食器洗い機により食器等の洗浄処理を行った場合でも、すすぎ時に油汚れの食器等への再付着が起こりにくくなり、特に疎水性食器に対する油汚れ等の再汚染が大幅に抑制される。
加えて、(A)成分と(B)成分とを特定の割合で併用することによって、排水ホース内面に付着している油/カビ複合汚れに対する洗浄力が相乗的に高まり、汚れ除去効果に優れるとともに、排水ホース内の臭い低減の効果にも優れる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<食器洗い機用洗浄剤の調製>
表1、2に示す配合組成に従い、後述の製造方法(未配合の成分がある場合、その成分は配合しない。)により、各例の洗浄剤をそれぞれ調製した。
表中の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
「バランス」は、各例の洗浄剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるようにその成分(硫酸ナトリウム)が配合されていることを意味する。
「B/A比」は、(B)成分/(A)成分で表される質量比と同義であり、洗浄剤中の(A)成分の含有質量に対する、(B)成分の含有質量の割合を意味する。
以下に、表中に示した成分について説明する。
・(A)成分
A−1:ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(川研ファインケミカル製、アミゾールCME)、HLB10.3、融点43.7℃。
A−2:ラウリン酸モノエタノールアミド(合成品)、HLB10.7、融点61.2℃。
A−3:ポリオキシエチレンミリスチン酸モノエタノールアミド(ミリスチン酸モノエタノールアミドのエチレンオキシド平均1モル付加物、合成品)、HLB8.9、融点50.3℃。
A−4:ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(川研ファインケミカル製、アミゾールPLME−A)、HLB10.3、融点50.6℃。
・(A)成分の比較成分[以下「(A’)成分」と表す。]
A’−1:デカン酸モノエタノールアミド(合成品)、HLB12.5、融点53.2℃。
A’−2:ステアリン酸モノエタノールアミド(合成品)、HLB7.5、融点94℃。
A’−3:ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(川研ファインケミカル製、アミゾールCDE)、HLB12.0、融点5.0℃。
A’−4:C12,13ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(炭素数12のアルコールと炭素数13のアルコールとの混合物に、エチレンオキシド平均3モル及びプロピレンオキシド平均3モルがそれぞれ付加したもの)(ライオン化学製、NNAEP−3030)、HLB4.5。
A’−5:ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、エチレンオキシド平均5モル付加物(日本エマルジョン製、エマレックス705)、HLB9.5、融点8.4℃。
[(A)成分又は(A’)成分における合成品の合成方法]
A−2、A’−1、A’−2の合成例:
各脂肪酸メチルエステルとモノエタノールアミンとの反応により合成した。
容量2Lの4つ口フラスコに撹拌器と冷却管とを据え付け、脂肪酸メチルエステルに対してモル比1.05倍量のモノエタノールアミンを仕込み、更に触媒としてナトリウムメチラート(28質量%溶液)を脂肪酸メチルエステル100質量部に対して0.25質量部(純分換算)仕込んだ。
ここに、反応温度100℃、圧力40kPa(減圧下)において、脂肪酸メチルエステルを3時間かけて滴下し、アミド化反応を行った。滴下終了後、1.3kPaに減圧して4時間熟成することにより、脂肪酸モノエタノールアミドA−2、A’−1、A’−2をそれぞれ得た。
かかる脂肪酸メチルエステルとしては、A−2を合成する場合にラウリン酸メチルエステル、A’−1を合成する場合にデカン酸メチルエステル、A’−2を合成する場合にステアリン酸メチルエステルをそれぞれ用いた。
A−3の合成例:
A−3については、前記合成例で得られたA’−2の脂肪酸モノエタノールアミド(触媒のナトリウムメチラートをそのまま含む)を2Lオートクレーブに仕込み、反応温度100℃、反応圧力として常圧から0.4MPaまでの条件下で、エチレンオキシドガスを、該脂肪酸モノエタノールアミドに対して1.0モル当量分を1時間かけて吹き込むことで反応を行い、更に系内の圧力が変化しなくなるまで30分間熟成を行うことにより得た。
・(B)成分
B−1:過炭酸ナトリウム(日本パーオキサイド製、PC−A、平均粒子径400μm、過炭酸ナトリウム純分85質量%)。
B−2:過硫酸水素カリウム(デュポン社製、オキソン(登録商標)化学構造2KHSO・KHSO・KSO、過硫酸水素カリウム純分49.5質量%)。
・任意成分
硫酸ナトリウム(日本化学株式会社製、中性無水芒硝K2)。
分散剤:マレイン酸/アクリル酸共重合体のNa塩(BASF社製、Sokalan CP7)、重量平均分子量50000。
消泡剤:シリコーンコンパウンド(東レ・ダウコーニング社製、2−4248S)。
香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
洗剤粒子表面改質剤(吸油剤):無水珪酸(トクヤマ社製、トクシールNP)。
プロテアーゼ(ノボザイムズ社製、エバラーゼ8T)。
アミラーゼ(ノボザイムズ社製、デュラミル120T)。
粉粒状洗浄剤における共通組成は以下に示す通りである。
共通組成(洗浄剤中に合計16.5質量%):
分散剤 14質量%、消泡剤 0.3質量%、香料 0.1質量%、洗剤粒子表面改質剤 0.1質量%、プロテアーゼ 1質量%、アミラーゼ 1質量%。
[食器洗い機用洗浄剤の製造方法]
(粉粒状洗浄剤:実施例1〜11、比較例1〜9)
表1、2に示す組成に従い、各例の粉粒状洗浄剤6kgを以下のようにして調製した。
まず、粉体成分である硫酸ナトリウムと消泡剤とをリボンミキサー(株式会社吉田製作所製、リボンミキサー1102−1500型、巾900mm×長さ1800mm×深さ1100mm)に入れ、25rpmで撹拌した。
次に、撹拌しながら、液体成分である香料を、ノズルJPX020(株式会社いけうち製)で噴霧(0.4MPa)して液体−粉体混合物を調製した。
液体成分の噴霧終了後、該液体−粉体混合物に洗剤粒子表面改質剤を添加し、25rpmで10分間混合した。次いで、(A)成分又は(A’)成分と、(B)成分と、分散剤と、プロテアーゼと、アミラーゼとを添加し、25rpmで10分間混合することにより粉粒状洗浄剤を得た。
<食器洗い機用洗浄剤の評価>
各例の洗浄剤について、以下に示す評価方法によって各評価を行い、その結果を表1、2に併記した。
食器洗い機として、自動食器洗い乾燥機(パナソニック株式会社製、機種NP−40SX2)を用いた。各評価において、洗浄処理は、該自動食器洗い乾燥機に設定されている標準コースで運転することにより行った。該標準コースの内容を以下に示す。
標準コース:
該自動食器洗い乾燥機に洗浄剤6g(水道水3Lに対し)を投入した後、水道水が庫内に導入されて洗浄液が調製され、常温から55℃まで2〜3℃/minで昇温しながら20分間洗浄が行われ、排水される。その後、新たな水道水が導入され、常温の水道水によるすすぎ(2分間/回)と排水との繰返し3回が行われ、次いで、新たな水道水が導入され、常温から70℃まで2〜3℃/minで昇温しながらすすぎ1回(最終すすぎ)20分間が行われ、排水後、温風を循環させながら食器等の乾燥が行われる。
表中に、洗浄剤が水道水に溶解してなる洗浄液中の(A)成分濃度(ppm,質量基準)を示した。
[低泡性の評価]
前記自動食器洗い乾燥機に洗浄剤6gを投入し、前記標準コースにて運転を行った。
洗浄開始から水温が55℃に達した時点で運転を止めると同時に扉を開け、その15秒後に庫内の泡立ちを測定した。
その際、庫内の3箇所をランダムに選択し、物さしで該箇所の泡高(mm)をそれぞれ測定し、これらの平均値を求めた。この泡高が10mm以下であれば合格とした。
[再汚染防止性の評価]
牛脂8gを載せた直径21cm陶器皿2枚と、レトルトカレー(ボンカレーゴールド21辛口)8gを載せた直径15cm陶器皿2枚とを用意し、これらをモデル汚垢とした(尚、該モデル汚垢の汚れ量は、予備洗いをした場合に残留する汚れ量の8倍の量である)。
また、洗浄処理前に油付着の無いことを確認した、紺色のポリプロピレン(PP)製弁当箱(縦110mm、横170mm、高さ35mm)1個を用意した。
そして、前記自動食器洗い乾燥機に、前記モデル汚垢(各陶器皿2枚ずつ)と、前記PP製弁当箱1個とを収納し、該乾燥機の標準コースにて運転を行い、洗浄処理を施した。かかる洗浄処理を3回行った。
洗浄処理後(乾燥後)のPP製弁当箱を、目視及び手で触れることにより油付着の程度を観察し、下記の評価基準に基づいて、再汚染防止性について評価した。該評価3回の評価点を平均し、平均値が3.0点以上であれば合格とした。
(評価基準)
4点:目視で油の付着が認められず、指で触ったときにも油の付着した感触が全くない。
3点:目視で油の付着は認められないが、指で触ったときに油の付着した感触が極僅かに感じられる。
2点:目視で油の付着が極僅かに認められ、指で触ったときにも油の付着した感触が感じられる。
1点:目視で油の付着が明らかに認められ、指で触ったときにも明らかに油の付着が感じられる。
[排水ホース内面の汚れ除去効果についての評価]
洗浄対象物として、カビ/油複合汚れがホース内面に付着した排水ホース、を以下のようにして調製した。
前記共通組成に硫酸ナトリウム(バランス)を加え、(A)成分及び(B)成分を含まない前処理用洗浄剤を製造した。
別途、財団法人ベターリビング協会認定基準性能試験方法(1995年11月6日施行:食器洗い機)に準拠し、箸、ガラスコップ、湯飲み、皿(大、中、小)、汁椀などの食器に対してトマトジュース、牛乳、味噌汁、緑茶、米飯、生卵、カレー、市販トンカツソース、ハムエッグなどを付着させて汚垢食器を調製した。
次いで、該汚垢食器を、前記自動食器洗い乾燥機に収納し、前記の前処理用洗浄剤6gを投入し、前記標準コースにて運転を行う、という洗浄処理(洗浄、すすぎ、乾燥)を施した。
かかる操作(汚垢食器の調製、洗浄処理)を1日3回、90日間繰り返した。この時点で、該自動食器洗い乾燥機に接続されている排水ホース(該排水ホース内面にはカビ/油複合汚れが付着している)を洗浄対象物とした。
続けて、該自動食器洗い乾燥機に、各例の洗浄剤6gを投入し、前記標準コースにて運転を行うことにより洗浄処理を施した。乾燥の後、排水ホースを取り外し、これを縦方向に切り裂いて、排水ホース内面の状態を観察した。そして、下記の評価基準に基づいて、3名の専門パネラーにより排水ホース内面の汚れ除去効果について評価を行い、3名の評価点を平均し、平均値が3.0点以上であれば合格とした。
(評価基準)
4点:視覚的にカビ/油複合汚れの残留が認められず、指で触ったときにも油の付着した感触が全くない。
3点:視覚的にカビ/油複合汚れの残留は認められないが、指で触ったときに油の付着した感触が極僅かに感じられる。
2点:視覚的にカビ/油複合汚れの残留が極僅かに認められ、指で触ったときにも油の付着した感触が感じられる。
1点:視覚的にカビ/油複合汚れの残留が明らかに認められ、指で触ったときにも明らかに油の付着が感じられる。
[排水ホース内の臭い低減の効果についての評価]
本評価は、前記[排水ホース内面の汚れ除去効果についての評価]と同時に行った。
具体的には、縦方向に切り裂かれた排水ホース内の臭いを、専門パネル5名により、下記6段階の臭気強度表示法に基づいて官能評価した。
(6段階の臭気強度表示法)
5:無臭、4:わずかに臭いを感じる、3:弱いが臭いがわかる程度に感じる、2:充分に臭いがわかる、1:臭いを強く感じる、0:臭いを非常に強く感じる。
そして、専門パネル5名の評価点を平均し、平均値が3.0点以上であれば合格とした。
Figure 2014227444
Figure 2014227444
表1、2に示す結果から、本発明を適用した実施例1〜11の洗浄剤はいずれも、低泡性を確保しつつ、洗浄対象物に対する油汚れ等の再汚染が抑制され、かつ、排水ホース内面の汚れ除去効果、及び排水ホース内の臭い低減の効果に優れていることが分かる。
尚、比較例9の洗浄剤を用いた場合、洗浄中に泡立ちが過剰となり、食器洗い機の運転が停止した。このため、再汚染防止性の評価、排水ホース内面の汚れ除去効果についての評価、及び、排水ホース内の臭い低減の効果についての評価を行うことができなかった。

Claims (1)

  1. (A)成分:脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドからなる群より選ばれ、かつ、HLBが8.5以上12.0未満の非イオン界面活性剤と、
    (B)成分:無機過酸化物又は過酸化水素と、
    を含有し、
    (B)成分/(A)成分で表される質量比が3〜400であることを特徴とする食器洗い機用洗浄剤。
JP2013106565A 2013-05-20 2013-05-20 食器洗い機用洗浄剤 Active JP6188198B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106565A JP6188198B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 食器洗い機用洗浄剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013106565A JP6188198B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 食器洗い機用洗浄剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014227444A true JP2014227444A (ja) 2014-12-08
JP6188198B2 JP6188198B2 (ja) 2017-08-30

Family

ID=52127620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013106565A Active JP6188198B2 (ja) 2013-05-20 2013-05-20 食器洗い機用洗浄剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6188198B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227443A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61166899A (ja) * 1985-01-18 1986-07-28 株式会社 ダスキン 排水管用発泡性洗浄剤組成物
WO1994028105A1 (en) * 1993-05-20 1994-12-08 The Procter & Gamble Company Bleaching compounds comprising n-acyl caprolactam and alkanoyloxybenzene sulfonate bleach activators
WO1996006913A1 (en) * 1994-08-31 1996-03-07 The Procter & Gamble Company Perhydrolysis-selective bleach activators
WO1996016155A1 (en) * 1994-11-18 1996-05-30 The Procter & Gamble Company Bleaching compositions and bleach-additives comprising bleach activators effective at low perhydroxyl concentrations
WO1996022350A1 (en) * 1995-01-20 1996-07-25 The Procter & Gamble Company Bleaching compositions and additives comprising bleach activators having alpha-modified lactam leaving-groups
WO1998016614A1 (en) * 1996-08-29 1998-04-23 The Procter & Gamble Company Color-safe bleach boosters, compositions and laundry methods employing same
WO1998016609A2 (en) * 1996-10-15 1998-04-23 The Procter & Gamble Company Asymmetrical bleach activators and compositions employing the same
JPH10130697A (ja) * 1996-10-25 1998-05-19 T Paul Kk 漂白洗浄剤組成物
JP2002235100A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Lion Corp 液体洗浄剤組成物
JP2002256299A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Lion Corp 液体洗浄剤組成物
JP2006131597A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc エアゾール組成物

Patent Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61166899A (ja) * 1985-01-18 1986-07-28 株式会社 ダスキン 排水管用発泡性洗浄剤組成物
WO1994028105A1 (en) * 1993-05-20 1994-12-08 The Procter & Gamble Company Bleaching compounds comprising n-acyl caprolactam and alkanoyloxybenzene sulfonate bleach activators
JPH08510779A (ja) * 1993-05-20 1996-11-12 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー N−アシルカプロラクタム漂白活性剤とアルカノイルオキシベンゼンスルホネート漂白活性剤とを含む漂白コンパウンド
JPH10505110A (ja) * 1994-08-31 1998-05-19 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 過加水分解選択漂白活性剤
WO1996006913A1 (en) * 1994-08-31 1996-03-07 The Procter & Gamble Company Perhydrolysis-selective bleach activators
WO1996016155A1 (en) * 1994-11-18 1996-05-30 The Procter & Gamble Company Bleaching compositions and bleach-additives comprising bleach activators effective at low perhydroxyl concentrations
JPH10509173A (ja) * 1994-11-18 1998-09-08 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 低いペルヒドロキシル濃度で有効な漂白活性剤を含む漂白組成物および漂白添加剤
WO1996022350A1 (en) * 1995-01-20 1996-07-25 The Procter & Gamble Company Bleaching compositions and additives comprising bleach activators having alpha-modified lactam leaving-groups
JPH10512607A (ja) * 1995-01-20 1998-12-02 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー α−変性ラクタム離脱基を有する漂白活性剤を含む漂白組成物および添加剤
WO1998016614A1 (en) * 1996-08-29 1998-04-23 The Procter & Gamble Company Color-safe bleach boosters, compositions and laundry methods employing same
JP2000501773A (ja) * 1996-08-29 2000-02-15 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー カラーセーフブリーチ増強剤、それを用いた組成物および洗濯方法
WO1998016609A2 (en) * 1996-10-15 1998-04-23 The Procter & Gamble Company Asymmetrical bleach activators and compositions employing the same
JP2000504065A (ja) * 1996-10-15 2000-04-04 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 不斉ブリーチアクチベーターおよびそれを用いた組成物
JPH10130697A (ja) * 1996-10-25 1998-05-19 T Paul Kk 漂白洗浄剤組成物
JP2002235100A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Lion Corp 液体洗浄剤組成物
JP2002256299A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Lion Corp 液体洗浄剤組成物
JP2006131597A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc エアゾール組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227443A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 ライオン株式会社 食器洗い機用洗浄剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP6188198B2 (ja) 2017-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6754569B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP5764654B2 (ja) 液体洗浄剤
JP6018972B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP6188199B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP6655388B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤及びその製造方法、並びにスクイズ容器入り洗浄剤製品
JP6118660B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP6188197B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP6118663B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP5612890B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP6188198B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP2013194212A (ja) 液体洗浄剤
JP2004204016A (ja) 粉末漂白洗浄剤組成物
JP6188196B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP6060174B2 (ja) エーテルカルボン酸またはその塩と高曇点を有する非イオン界面活性剤とを含む自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2009173704A (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP5557627B2 (ja) 洗剤組成物及びその製造方法、並びに洗濯方法
CN104479932A (zh) 一种洁厕多功能泡腾片
JP2015504927A (ja) 非イオン界面活性剤を含まない、エーテルカルボン酸またはその塩を含む自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2019104854A (ja) 食器及び/又は台所周りの硬質物品の洗浄方法
JP2004231868A (ja) 被洗浄物の洗浄方法
JP2014129493A (ja) 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
KR102154003B1 (ko) 식기 세척기용 세정제
JP4260730B2 (ja) 洗濯機槽用洗浄剤組成物および洗濯機槽用洗浄製品
CN111592943A (zh) 一种具有双相外观的液体洗碗机槽清洁剂及制备方法
JP6937358B2 (ja) 硬質表面の洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6188198

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350