JPH08510643A - インターロイキン‐5受容体を介した細胞シグナル伝達経路に対する変調作用を有する物質のスクリーニング法 - Google Patents

インターロイキン‐5受容体を介した細胞シグナル伝達経路に対する変調作用を有する物質のスクリーニング法

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Abstract

(57)【要約】 哺乳類の細胞において、インターロイキン-5受容体依存型シグナル伝達経路に対する変調作用を有する物質を、スクリーニングする方法を明らかにする。試験物質は、機能的インターロイキン-5受容体を発現し、かつリポーター遺伝子、及びそれらに機能的に結合し、インターロイキン-5受容体依存型シグナル伝達経路の第二メッセンジャー物質の濃度変化に感受性があるような調節配列を含む組換えDNAで形質転換されるような細胞に晒される。インターロイキン-5受容体依存型シグナル伝達経路に特異的であり、かつ医薬効果を有する可能性がある物質は、本方法によって、同定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 インターロイキン-5受容体を介した細胞シグナル伝達経路に対する変調作用を有 する物質のスクリーニング法 本発明は、ヒト及び動物のインターロイキン-5受容体を介在した細胞内シグナ ル伝達経路に対する物質の変調作用を測定することによって、医薬として活性が ある物質を検出する方法に関する。 通常のいわゆる“放射性リガンド試験”は、受容体に結合したリガンドをどの 程度置換することができるかに関して物質を調べるものであり、医薬として活性 がある物質を検出するために使用されるが、公知のリガンド受容体結合部位の結 合に影響する物質を同定するためにのみ使用することができる。これらの試験は 、該結合物質が、作動性活性又は拮抗性活性のいずれを有するかを明らかにする ことはできない。 より高等な真核細胞の膜貫通型シグナル伝達システムは、下記の膜結合性成分 から成ることが多い: a)任意に多数のサブユニットから成ることができる、細胞表面受容体;任意にb )グアニン−ヌクレオチド結合性及びGTP切断抑制のタンパク質で、これはGタ ンパク質と呼ばれ、かつ該受容体及びそのエフェクターの双方に連結することが できる; c)いわゆる“エフェクター類”で、これはしばしば、例えばcAMP、DAG、IP3な どの第二メッセンジャー分子の濃度を変化させるものであり、例えばイオンチャ ンネル、又はアデニル酸シクラーゼ、グアニル酸シクラーゼ又はホスホリパーゼ である;及び/又は d)様々なキナーゼ類である。 細胞表面受容体類は、多数の細胞外刺激物質からそれに適したリガンドを認識 する。このリガンドの受容体への結合は、シグナルカスケードを活性化する。G タンパク質連結受容体の場合、このシグナル伝達経路は、比較的良く理解され、 かつ非常に異なる細胞外シグナル類の活性を仲介するが、これはヘテロ三量体G タンパク質の活性化と共に始まる。 低分子量の第二メッセンジャー類、例えばアデニル酸シクラーゼの活性化によ って誘発されるcAMP(サイクリックAMP)、グアニル酸シクラーゼの活性化によ って誘発されるcGMP(サイクリックGMP)、ホスホリパーゼC、もしくは加水分 解酵素が関与する場合にはホスホリパーゼD(Billahらの論文(1989))のような ホスホリパーゼ類の活性化によって誘発されるイノシトール-1,4,5-トリスリン 酸(IP3)及びジアシルグリセリン(DAG)は、プロテインキナーゼの活性化によ るタンパク質の選択的リン酸化(例えば、IP3/DAGによるPKCN、cAMPによるPKAな ど)を含む細胞内変化を順にもたらし、特定の遺伝子の転写及び増幅の調節に影 響を及ぼす。(ある拮抗的活性物質は、作動的活性物質によって引き起こされた 相互作用、及び第二メッセンジャーの濃度の結果的変化を、完全に又は部分的に 取り消すことができ、もしくはそれ自身で逆作用をもたらすことができる。)こ のシグナル伝達システムによって、細胞は、互いに連絡し、かつそれらの出現又 はそれらが誘発する活性を調和することができる。 1種の受容体サブタイプ(おそらく同一細胞内又は異なる細胞内の)は、1種 以上のエフェクターに連結することができ、かつ多数の受容体サブタイプは、同 一のエフェクター類を活性化することができるので、複合的シグナル伝達ネット ワークが形成される。このシグナル伝達カスケードで受容体が活性化された結果 活性化される転写因子(CREB-タンパク質、AP1-タンパク質など)は、調節DNAエ レメント類と相互作用する。この例は、CRE(CRE-エレメント、“cAMP応答エレ メント”)又はTRE(TRE=“TPA応答エレメント”;TPA=ホルボール-12-ミリステ ート-13-アセテート=ホルボールエステル)であり、これらはCREB又はAP1と結合 し:それらの転写がcAMPによって調節されるような多くの遺伝子(例えば、ラッ トのソマトスタチン、ヒト-α-ゴナドトロピン、c-fos)は、5'-フランキング領 域に、調節エレメントとして、保存配列を有する。CRE-配列は、パリンドローム な八量体TGACGTCAと同一又は類似である(Montminyらの論文(1990))。TRE-エレ メント類は、非常に類似した七量体モチーフTGAGTCAを含み、これはCRE-エレメ ントの共通配列とは、ヌクレオチド1個のみが異なる(Deutschらの論文(1988) )。TRE-モチーフ、又は非常に類似したモチーフ類が、多くの遺伝子において、 同定されていて、それらの転写は、ホルボールエステル類によって活性化 される(Angelらの論文(1987a及びb);Leeらの論文(1987))。外部DNA配列又は他 の因子とのタンパク質−タンパク質相互作用は、とりわけ、特定の遺伝子におけ る具体的な調節現象を決定する。 他の調節DNA-エレメントは、血清因子に反応する、いわゆる“SRE-エレメント ”である(“血清反応性エレメント”、Treismanらの論文(1985))。SRE-エレメ ントは、二回対称性の構造を持つ、20塩基対から成る誘導可能なシス−エレメン トである。SRE-エレメントは、様々な増殖因子に応答し;SREが、各種のサイト カイン類によるc-fos誘導の重要な標的であることが、最近報告された(Hatakey amaらの論文(1989))。糖質コルチコイドの濃度変化に応答するようなモチーフ は、“GRE-エレメント”と称される(Yamamoto(1985);Scheidereitらの論文(198 6);Jantzenらの論文(1987);Straehleらの論文(1987))。 このシグナル伝達経路のネットワークの複雑さの結果、例えばアデニル酸シク ラーゼ及びホスホリパーゼCのシグナル伝達経路のように、シグナル伝達経路間 にいわゆる“混線”が生じることがある。用語“混線”は、あるエフェクターシ ステムの影響が別の影響を引き起こすような現象を意味する(Sassone-Corsiら の論文(1990);Houslayらの論文(1991))。この混線現象は、過剰なシグナルを産 生すること又は各種のシグナル伝達経路の伝達を確実にすることを目的とする、 シグナル類の複合化又は連結のために生理的に活用される。混線は、シグナル伝 達経路の様々なレベルで生じることがある。細胞に対する病的変化の考えられる 原因のひとつは、これらの相互作用の崩壊、例えばある受容体が、エフェクター システムと、生理的に、もはや正しく相互作用しないような場合である。 Gタンパク質と結合しない受容体には、サイトカイン受容体類が含まれる。こ れらは、異なる受容体と一部共通する多くのシグナル導入経路と順に連関される と仮定され、その結果細胞内で多重混線が生じる。 サイトカイン類は、免疫及び炎症反応の調整(リンホカイン及びモノカイン) 、ウイルス感染の撃退(インターフェロン)、並びに造血機能(“コロニー刺激 因子”、CSF)において重要な役割を演じる。これらは、造血系、リンパ系又は 他の臓器系において、いくつかの細胞の増殖、分化及び機能を調整する。個々の サイトカインはそれぞれ、様々な細胞種にその影響を発揮し、かつ個々の細胞は 、 多数のサイトカインと反応することが多く、その結果、サイトカイン産生細胞及 びサイトカインによって制御された細胞は、サイトカインが相乗的又は抵抗性に 作用するような、複雑な細胞内ネットワークを形成する。サイトカインの生物活 性スペクトルは、特にそのサイトカインに特異的な受容体を発現する異なる細胞 型の数によって決まる。インターロイキン-3(IL-3)及び顆粒球マクロファージ コロニー刺激因子(GM-CSF)は、造血系全体の、多能性造血細胞及び前駆細胞を 刺激する多面的因子の例である。一方インターロイキン-5(IL-5)は、活性の範 囲が非常に狭く、かつ主に好酸球前駆細胞に作用する(Miyajimaらの論文(1992) )。 これらのタンパク質構造の解析は、全てのサイトカイン受容体が、N-末端側 細胞外領域、1つの膜貫通領域及び細胞内領域から成る、膜結合性糖タンパク質 であることを示している。この細胞外領域は、サイトカイン受容体を、そのメン バーの起源がおそらく同一の前駆遺伝子であると思われる、多くの受容体遺伝子 ファミリーに帰するような、いくつかの共通の構造成分を有する(Gillisの論文 (1991))。IL-5受容体遺伝子は、造血因子受容体遺伝子ファミリーに属する。こ のファミリーのメンバーは、細胞外領域に、単独でもしくは複数のコピーで生じ る特徴的に保存されたシステイン基を含む。これらは更に、トリプトファン−セ リン-X-トリプトファン−セリンモチーフも含み(Xは、任意のアミノ酸)、これ は膜貫通領域に近接した細胞外領域に局在することが多い。最後に、このファミ リーの受容体は、細胞外領域全体に分散したフィブロネクチン3型結合モチーフ の単独又は複数のコピーを有する(Gillsの論文(1991))。 IL-5受容体(両方のサブユニット)以外にも、IL-3、IL-6及びGM-CSF、IL-4、 IL-7、エリトロポエチン(EPO)に対する受容体の両方のサブユニット、及び“ 白血球遊走阻止因子”(LIF)-受容体、IL-2受容体のβ−サブユニット、並びに 成長ホルモン(GH)、プロラクチン及びG-CSFに対する受容体も、造血因子受容 体ファミリーに属する。 IL-5受容体は、特異的なサイトカイン結合領域を含むα−サブユニット、及び IL-5受容体に対する高親和性の形成に貢献し、かつシグナル導入に必要なβ-サ ブユニットから成る。IL-5受容体のヒト(Tavernierらの論文(1991))及びマウ ス(Takakiらの論文(1990))のα−サブユニット、並びにヒト(Tavernierらの 論文 (1991))及びマウス(Devosらの論文(1991);Takakiらの論文(1991))のβ−サブ ユニットをコードしているDNA類が、クローン化された。IL-5、IL-3及びGM-CSF 受容体は、同一のβ−サブユニットを有す(Kitamuraらの論文(1991);Tavernier らの論文(1991))。これら3種の受容体の1種以上が、細胞上に発現する場合に 、結果的に受容体レベルでのこれらのサイトカイン間が“混線”することがある 。 EGF又はPDGFのような増殖因子の受容体と異なり、これらのサイトカイン受容 体のサブユニットは、いずれのチロシンキナーゼ固有活性も有さない。しかし、 当該のリガンドによる、IL-5、IL-3及びGM-CSF受容体の刺激は、特定の細胞タン パク質の迅速なチロシンリン酸化を誘導することが示されている(Koyasuらの論 文(1987);Isfortらの論文(1988);Morlaらの論文(1988);Murataらの論文(1990)) 。チロシンキナーゼは、GM-CSFによる刺激後の、該受容体のβ-サブユニットに 関連していることが確認されている(Hanazonoらの論文(1993))。GM-CSFに誘発 されたシグナル伝達の間に生じる他の作用は、p21ras(Satohらの論文(1991,199 2))及びc-raf(Carrollらの論文(1990))の活性化であり、IL-3に誘発されたシ グナル導入も、p21ras(Satohらの論文(1991,1992))及びc-raf(Carrollらの論 文(1990))の活性化に加えて、プロテインキナーゼCの活性化(Whettonらの論 文(1988))及び“マイトジェンが活性化したタンパク質”(MAP)キナーゼのリ ン酸化(Welham及びSchraderの論文(1992))であることも明らかになっている。 しかし現在まで、シグナル導入カスケード全体におけるこれらの作用の正確な配 列は決定されていない。 シグナル導入機構の成分によるサイトカイン受容体の刺激後に誘導された遺伝 子は、未だ大部分同定されてはいない。従って、このような遺伝子のプロモータ ーの調節エレメントについては、ほとんど解明されていない。例えば、IL-6受容 体の刺激は、特異的DNA-結合タンパク質、NF-IL-6の活性化をもたらし、これは 、標的遺伝子のプロモーター領域のIL-6応答性エレメントに結合することによっ て、該遺伝子の発現をもたらし、これによりIL-6依存性の生物学的作用をもたら す(Akiraらの論文(1990))。プロモーター領域に複数の誘導可能な配列エレメ ントを含むc-fosプロトがん遺伝子(Verma及びSassone-Corsiの論文(1987))は 、IL-2、IL-3及びEPOによって誘導される一方、c-fosプロモーターに存在する“ 血清応 答エレメント”(SRE)は、特にその誘導に関連している(Hatakeyamaらの論文( 1989,1992))。 IL-5受容体は、そのリガンドであるインターロイキン-5(IL-5)と結合するこ とによって、活性化される。IL-5は、T細胞及びマスト細胞で産生され、かつ好 酸球の最終分化において必須の機能を有する、ペプチドホルモンである。 IL-5受容体に連関したシグナル伝達経路に関しては、ほとんどなにも解っては いない。未だ同定されていない細胞タンパク質の一部のリン酸化(Murataらの論 文(1990))以外の、IL-5受容体の刺激によって誘発されたシグナル導入の過程は 明らかにされていない。3種のサイトカインIL-5、IL-3及びGM-CSFは、生物学的 機能が異なるので、おそらく3種の受容体総てに共通であるβ−サブユニット以 外の、これらの受容体のサイトカインに特異的なα−サブユニットが、細胞内シ グナル経路の誘発、特にサイトカインに特異的なシグナル伝達及び機能において 、役割を果たすであろう(Tominagaらの論文(1992))。従って、IL-5受容体に連 関したシグナル経路に関する明らかな結論は、IL-3受容体又はGM-CSF受容体の活 性化によって誘発されたシグナル伝達過程の知識から引き出すことはできない。 IL-5受容体の刺激後に誘発された遺伝子は、まだ同定されていないので、このよ うな遺伝子のプロモーター領域に存在し、IL-5受容体の活性化によって起動する シグナル伝達経路に応答する調節エレメントのいずれも、解っていない。 IL-5受容体のそのリガンドとの結合による活性化は、好酸球増加症、すなわち 血中の好酸球増加に随伴する様々な疾患に関連づけられている。これらは、自己 免疫疾患、移植拒否反応、アレルギー疾患、ある種の寄生虫病及び喘息疾患を含 んでいる。このような疾患の原因治療のためにこれまでの提唱されている方法の 一つは、アンタゴニストとしてのIL-5受容体の可溶性α−サブユニットの投与( 欧州特許出願公開第0492214号)であり、もう一つはIL-5の結晶構造から出発す る、アンタゴニスト又はアゴニストの論理的デザイン(Milburnらの論文(1993) )である。 最近、ある種の受容体又は受容体サブタイプに特異的であり、かつ受容体を介 したシグナル伝達経路に特異的に影響を及ぼすような病的状態の治療用の医薬品 の検出を可能にするスクリーニング法が開発されている。これらの方法は、該受 容体を介したシグナル伝達経路に対する物質の変調作用を、遺伝子発現を用いて 検出することができるという原理を基にしている。 Kingらの論文(1990)に記載されたアッセイシステムは、酵母細胞において、 作動的活性化合物を受容体に結合する反応を、該酵母細胞にトランスフェクショ ンするような、Saccharomyces cerevisiaeのGタンパク質が結合したフェロモン 受容体によって利用されるシグナル伝達経路への作用を、比色によって測定する ことを基にしている。 Montmayeur及びBorelliの論文(1991)は、Gタンパク質と結合した受容体(D2 -受容体及びβ-アドレナリン受容体を使用)の活性化による、アデニル酸シク ラーゼシグナル伝達経路への作用を基にしたアッセイを明らかにした。 Himmlerらの論文(1993)は、cAMP-シグナル伝達経路へ連関した受容体(ヒト のドパミンD1-及びD5-受容体)の活性を、受容体遺伝子の転写活性によって測定 する機能試験を開発した。 これまでに公知であるアッセイは、Gタンパク質結合受容体のシグナル伝達経 路の一種のメッセンジャー物質であるcAMPの濃度によって調節される遺伝子類の 発現を測定することに限定されている。 これと対照的に、本発明の目的は、機序及びメッセンジャー物質についてはほ とんど解っていないような、IL-5受容体を介したシグナル伝達経路を変調する物 質を同定するスクリーニング法を提供することである。特に、本発明は、自動化 でき、かつ物質の高速処理スクリーニングに適した方法であり、更に生物由来の 抽出物のような、物質の複合的混合物の、医薬活性物質の含有量を調べることを 可能にする方法を提供する。 IL-5受容体を介したシグナル伝達経路を変調する能力に基づく物質、特にIL-5 受容体アゴニストの同定は、IL-5受容体の変調、並びに多くは活性化に関連があ る疾患の治療に使用される医薬品の開発の出発点となる。 本発明の範囲において、IL-5受容体の機能に必要な構造エレメント及びIL-5受 容体を介したシグナル伝達経路の成分を発現する細胞(以後このような細胞を、 簡略化のために、“機能的IL-5受容体を発現する細胞”と称す)、並びに調節DN Aエレメントを含むリポーター遺伝子構成体で形質転換された細胞において、該 リポーター遺伝子構成体が、IL-5受容体のリガンドとの結合後の活性化によって 誘導されることが示されている。 IL-5受容体を介したシグナル伝達経路に関する限られた知識から判断して、こ れらの結果は、特にこれまでに特徴づけられた調節DNAエレメントが、IL-5受容 体によって起動されるシグナル伝達経路のメッセンジャー物質に応答するかどう か、もしくはいずれのエレメントが応答するかを予測することは不可能であるの で、驚異的であった。 本発明は、ヒト及び動物の細胞における、受容体を介したシグナル伝達経路に 対する物質の変調作用を測定する方法に関する。本方法は、IL-5受容体の活性化 によって開始されたシグナル伝達経路の成分に対する該物質の変調作用を、下記 の哺乳類細胞: a)リポーター遺伝子、及びIL-5受容体に連関したシグナル伝達経路の1種以上 の第二メッセンジャー物質の濃度変化に応答するような調節配列を含む、組換え DNAで形質転換され、その結果該リポーター遺伝子の発現が、該メッセンジャー 物質の濃度変化によって変調されるような細胞で、更に b)前記試験物質によって、機能的インターロイキン-5受容体を発現する細胞、 をインキュベートし かつ該リポーター遺伝子生成物の濃度を測定し、更に検出された試験物質の活性 が、IL-5受容体を介したシグナル伝達経路に対し選択的であるかどうかを調べる ことによって測定されるという特徴がある。 本発明の範囲の“IL-5受容体を介したシグナル伝達経路”の定義は、任意に1 種以上のシグナル伝達経路から成る、インターロイキン-5受容体を介したシグナ ル伝達の機序も含んでいる。 “シグナル伝達経路の成分”の定義は、IL-5受容体それ自身又はそのサブユニ ットを含む、シグナル伝達経路に関連した分子のあらゆる機序を含んでいる。 IL-5依存型シグナル伝達経路の阻害剤を探す場合は、試験物質を、前述の細胞 上にIL-5と共に配置することによって、それらの拮抗作用について調べ、一般に このIL-5は、該試験物質と同時に又は遅れて該細胞に添加される。 前述の第二メッセンジャー物質の変化に応答し、かつ本発明の一部であるよう な組換えDNAは、今後“センサ-DNA”と称する。リポーター遺伝子は、その発現 生成物が、検出可能であり、かつその濃度に比例したシグナルを測定することに よって定量化されるという事実によって定義づけられている。 センサーDNAによって形質転換され、かつIL-5受容体を発現する細胞は、今後 “試験細胞”と称し;これらの細胞も、同じく本発明の対象である。 本発明においては用語“IL-5受容体”は、前述の機能的IL-5受容体を意味し、 一方でこの定義は、存在するいずれかのIL-5受容体サブタイプも含むであろう。 本発明の“機能的受容体”の意味は、一つは同一種のα−及びβ−サブユニット から成る天然のIL-5受容体であり、更に試験細胞、特にヒトの細胞における、異 なる種のIL-5受容体のα−及びβ−サブユニットの実行可能な組み合わせであり 、例えばヒト受容体のα−サブユニット及びマウス受容体のβ-サブユニット、 又はその逆である。この定義に従う機能的受容体は、β−サブユニットが、別の 受容体、例えばIL-3又はGM-CSF受容体のα−サブユニットと、自然に相互作用す るような細胞内で、IL-5受容体のα−サブユニットが、該細胞内に導入され、か つその場で発現するような場合にもあてはまり、この場合には、これらの2種の サブユニットの機能的協力が、該シグナル伝達経路の開始を確実にするという条 件で、該α−サブユニットは異なる種に由来することもできる。 IL-5受容体の1個のサブユニット又は複数のサブユニットをコードしている1 種以上の配列を含む組換えDNAを、今後“受容体-DNA”と称す。 試験細胞調製に適した出発細胞は、完全な機能的IL-5受容体をすでに内在的に 含有している細胞であり、更に前記センサー-DNAの誘導に必要な、受容体が連関 したシグナル伝達経路の成分を含有している細胞でもある。このような適した細 胞においては、それらが完全なIL-5受容体、もしくは元来のサブユニットのただ 一方のみを発現するということは本質的ではない。一方又は両方のサブユニット が欠如している場合は、該細胞は、センサー-DNAのみではなく、更に欠失してい る受容体の1個又は複数のサブユニットをコードしている配列によって、形質転 換することができる。 本発明の実施態様において、試験細胞は、機能的IL-5受容体に必要な両方のサ ブユニットを天然に発現している細胞由来である。 本発明の別の実施態様において、試験細胞は、β−サブユニットのみを発現し ている出発細胞に由来し;この場合、該細胞は、センサー-DNAのみではなく、IL -5受容体のα−サブユニットをコードしているDNA配列を含むプラスミドによっ ても形質転換される。 本発明の他の実施態様において、試験細胞の出発細胞は、IL-5受容体のα−又 はβ-サブユニットのいずれも天然には含まない。この場合、該細胞は、1個の プラスミド又は分離したプラスミドにおいて共に生じることができるような、両 方のDNA配列で形質転換されなければならない。 物質を、ヒトの病的状態の治療を目的としてそれらの医薬活性について調べる 場合、その受容体-DNAは、ヒトIL-5受容体をコードしている配列を含むことが好 ましい。(本発明の方法は、ヒトの病態の治療に適している物質を検出するため に使用されることが好ましい。しかし、これは、動物の治療に使用される物質の スクリーニングにも活用され;この場合、対応する動物のIL-5受容体が、用いら れる。) 前述の試験細胞調製のための細胞は、第二メッセンジャー物質の濃度を高める ような物質による刺激後に、IL-5受容体の機能として、該受容体遺伝子の強力な 発現をもたらすという理由で選択されることが好ましい。これは、センサ-DNAを 用い、機能的IL-5受容体を発現する細胞を一過性に形質転換し、かつIL-5による 該受容体刺激後のリポーター生成物の濃度を調べることによって、簡便に試験さ れる。 該試験細胞のための出発細胞は、特にIL-5受容体又はβ−サブユニットを含む 受容体を発現することが公知である細胞、もしくはそれらの出発材料又は生物の 機能の点で、当該の受容体の1種を発現すると仮定することができる細胞、特に 造血前駆細胞であることができる。該受容体の発現は、任意に、当該のリガンド (IL-5、IL-3又はGM-CSF)の存在下で、細胞の増殖が測定されるような結合アッ セイ及び/又は増幅アッセイによって、確認することができる。 適した出発細胞の例は、骨髄細胞から樹立された因子依存型細胞株(factor d ependent cell lines)であり;このようなβ−サブユニットを発現するような 細胞株の産生は、マウスの細胞に関して、例えばDexterらの論文(1980)に記載 され ている。本発明の範囲において、このようなマウス細胞株の例は、マウスIL-5受 容体のα−サブユニットをトランスフェクションされ、試験細胞として使用され た。別の適当な試験細胞の例は、IL-5依存性造血細胞、例えばKitamuraらの論文 (1989,1991)に記載された細胞株TF-1の細胞から成る。 両方のサブユニットが、マウス由来のものであるような細胞、例えばマウス細 胞株1H3においては、α−、並びにおそらくβ−サブユニットも、例えば相同的 組換えによって交換され、かつ対応するヒトの配列で置換される。 原則的には、哺乳類のいずれの種由来の細胞であっても、出発細胞として使用 することができるが、ヒト細胞の使用が好ましい。ヒト以外の細胞を使用する場 合は、ヒトのIL-5受容体DNA(β−及び/又はα−サブユニット)で形質転換さ れた細胞を使用することが好ましい。 本発明の目的のために、細胞を試験細胞として適正化する際の他の必須条件は 、その安定性である。これらの細胞の安定性を試験するために(生存度、該ゲノ ムへの異種DNAの安定な組込み)、長期間に渡り、同一条件下での該試験細胞の 試験を行い、かつこの測定結果の再現性を調べる。 前述のセンサ-DNAは、適当な宿主生物、好ましくはE.coliにおいて、多数のコ ピーを複製することができ、かつ哺乳類細胞へのトランスフェクション、及び宿 主ゲノムへの組込み後に、リポーター遺伝子の発現を、調節エレメント制御下で 生じることが可能であるようなプラスミドに局在することが好ましい。これは好 ましくは、少なくとも1種の複製起点、並びにE.coliの複製及び選択のためのマ ーカーに加え、このリポーター遺伝子(センサ-DNA)の発現カセット、及び哺乳 類細胞の選択マーカーを含む、シャトルベクターである。 それらのゲノム内に安定して組込まれたセンサ-DNAを含む永久細胞株を産生す るために、このベクターは、有力な選択マーカーを含む。特定の選択マーカーの 使用は重要ではないが;適しているものとして、例えば、抗生物質ゲネチシン( G-418)耐性を示すネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(neo)遺伝子(Sout hern及びBergの論文(1982))、DHFR-欠失細胞のDHFR-遺伝子(ジヒドロ葉酸レダ クターゼ)、ムコフェノール酸耐性を示すキサンチン−グアニン−ホスホリボシ ルトランスフェラーゼ(gpt)遺伝子(Mulligen及びBergの論文(1981))、又は ハイグロマイシン-B-ホスホトランスフェラーゼ遺伝子(hph;Gritz及びDavies の論文(1983))がある。前記選択マーカー遺伝子を起動するプロモーターの例は 、SV40-初期−プロモーター、サイトメガロウイルスプロモーター(CMV-プロモ ーター)、単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ遺伝子のプロモーター(TK -プロモーター)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)の長末端反復(LTR)である。前 記プラスミドは、例えば異なる細胞株の使用の結果のように、特別な適用の結果 もたらされるあらゆる修飾された必要条件に適合させるために、そのリポーター 遺伝子、リポーター遺伝子のプロモーター、選択マーカーの調節配列のような個 々の重要なエレメントが、容易に置換及び変化することができるようにデザイン されることが好ましい。このための処置は、例えば該プロモーター又は様々なリ ポーター遺伝子を変調する調節配列のクローニングを可能にするための、1個又 は複数のプロモーターの上流、もしくはリポーター遺伝子の上流への、多クロー ニングサイトの導入から成る。 適したリポーター遺伝子を選択する際の、最初の前提は、自動化可能な、好ま しくは非放射性である、高感度アッセイを提供することであった。 本発明の範囲においては、これらの前提条件を満たすいずれのリポーター遺伝 子も、理論的に使用することができる。 化学発光基質を使用する場合は、アルカリホスファターゼを高感度で測定する ことができるが、これには多数の哺乳類細胞がこの酵素を比較的強力に発現する という欠点がある。従って、一般にこれを発現しない、もしくはごくわずかに発 現するような、哺乳類の細胞株のリポーター遺伝子としてのみ考慮することがで きる。 β−ガラクトシダーゼ−及びβ−グルクロニダーゼ−遺伝子の発現生成物は、 対応するメチルウンベリフェリル−ガラクトシド又は−グルクロニドを切断し、 発蛍光基を生じる。これらの酵素反応は、確立された蛍光アッセイ法でモニタリ ングされる(Wielandらの論文(1985);Krickaの論文(1988))。 クロラムフェニコール−アセチルトランスフェラーゼ(CAT)の発現は、比較 的良い感度で検出することができるが、このアッセイは、放射性であり、かつ自 動化が困難であるという欠点を有する(Hartmannの論文(1991))。 本発明の範囲においては、Photinus pyralisのルシフェラーゼをコードする遺 伝子(De Wetらの論文(1987))を、リポーター遺伝子として使用することが好ま しい。この酵素は、その基質ルシフェリン及び追加ATPを添加することで、確立 され自動化された方法で測定することができる生物発光物質を、高い収量で生じ 、かつこの酵素は哺乳類細胞によって内生されないという利点がある。更に、ル シフェラーゼは、in vivoの半減期が比較的短く、かつ高濃度であっても毒性が ない(Hartmannの論文(1991);Brasierらの論文(1989))。 センサーDNAの構成において、前述のリポーター遺伝子は、TRE-及び/又はCRE -及び/又はSRE-及び/又はGRE-エレメントのような、変調可能な調節エレメン トを含むプロモーター類の制御下に置かれる。IL-5受容体のシグナル伝達経路は 詳細に解明されてはいないので、もっとも適したセンサーDNA構成は、予備試験 で経験的に決定される。このため、機能的IL-5受容体を発現する細胞は、様々な センサ-DNA構成体で一過性に形質転換され、一方で該リポーター遺伝子を変化し 、他方で該制御配列を変化し、かつこのリポーター遺伝子生成物の測定は、アゴ ニスト、好ましくはIL-5で、この受容体を刺激した後の、該リポーター遺伝子生 成物の濃度を測定することによって、その感度が検定される。このセンサーDNA の適した調節配列は、該プロモーターの活性化をもたらすような全てのDNAエレ メント、例えばTRE、CRE、GRE又はSRE、もしくはこれらの各種のエレメントの組 み合わせを含む群から選択されたエレメントである。2種以上の異なるエレメン トを含むこの種のセンサーDNAによって、多数のシグナル導入経路の個々の活性 化、又は多数のシグナル導入経路の平行した活性化がカバーされる。この試験細 胞開発のためのセンサ-DNAの選択は、所定の細胞システムにおけるリポーター遺 伝子の可能な導入を最大に達成することを基になされる。この調節DNA領域は、 天然に生じるプロモーター領域であるが、人工的に産生することもできる。 複数の第二メッセンジャー物質によって誘導可能な遺伝子の完全なプロモータ ー、例えばICAM-1-遺伝子(細胞間接着分子1)又はc-fos遺伝子の5'-調節配列 を、任意に使用することができる。特にTRE-、NKkB-、SP1-及びAP2-エレメント を含むICAM-1-プロモーター(Vorabrergerらの論文)、又は特にCRE-及びSRE- エレメントに加え“SIF-E-エレメント”及び“AP1-様エレメント”と称された調 節配列を含むc-fos-プロモーター(Hipskind及びNordheimの論文(1991))などの 、IL-5受容体の活性化に応答し、かつ複数の調節エレメントを含む天然のプロモ ーターは、いずれのエレメントが活性化の原因となるかを調べることができる。 これは、天然のプロモーターと比べ、様々な変異及び/又は欠失を有する、人工 のプロモーター配列の活性化能を調べることに関連している。このような試験結 果から出発し、所望であるならば、例えば重要であると判断された1種又は複数 のエレメントの多コピーを用いて、プロモーターを更に最適化することができる 。 所望であるならば、公知の天然又は合成のプロモーター類は、そのプロモータ ー機能に必要とされる最少の配列にまでそれらを短くすることによって、修飾さ れる。 該リポーター遺伝子が非天然のプロモーターによって起動されるようなセンサ ーDNAを構成する場合は、1種以上のエレメント、例えば該プロモーターを変調 するTRE-及び/又はCRE-及び/又はSRE-及び/又はGRE-調節エレメントは、弱い プロモーターエレメントの上流に置かれることが好ましい。当業者のいずれも、 特定の哺乳類細胞内での発現に適しているような、制御配列について精通してい て;この選択は、まず関連文献(例えば、Landschulzらの論文(1988);Turner及 びTjianの論文(1989))を基に行うことができ、かつ選定又は最適化は、前述の 実行が容易な一過性のトランスフェクション実験を用いて行うことができる。適 したプロモーターの例は、β−グロブリンプロモーター及びTKプロモーターであ る。 該センサ−DNAに含まれた調節配列(そのフランキング配列を含む)の選択に 際し、前述の文献で公知のエレメント類を、出発物質として用い(例えば、TRE- 又はCRE-エレメント、Montminyらの論文(1990);Deutschらの論文(1988)参照)、 かつこれらは、予備試験において、所定の細胞システム中の、リポーター遺伝子 の誘導性の感度検定に関するそれらの適性について試験される。フランキング領 域を含む、適したTRE-エレメントの例は、ソマトスタチン、“血管作用性腸管ポ リペプチド”、サイトメガロウイルスエンハンサー、ウシ白血病ウイルス長末端 反復(BLV LTR)(CRE-エレメント)、並びにICAM-1、コラゲナーゼ及び副甲状 腺ホ ルモン(TRE-エレメント)の配列である。天然の配列に含まれたモチーフが完全 な共通配列を有さない場合に、完全な共通配列が必要もしくは所望であるならば 、これら、及びおそらくその隣接配列を、1種以上のヌクレオチドの置換によっ て変化させることができる。 前記調節エレメント及びそれらのフランキング配列は、合成的に生成すること ができる、もしくは天然の原料であることができる。 前記リポーター遺伝子発現に対する第二メッセンジャー物質の変調効果を増強 するために、構成体は、縦列に複数の同種又は異種の調節配列を任意に含むもの を使用することができる。この構成体の個々のエレメントを配列する際に、これ らのエレメントの互いのスペーシングは、これらのエレメントに対する転写因子 の結合を確実にするように選択される。これらの調節エレメントの互いの最適の スペーシングは、立体配列に関する考察を基に測定するが、予備試験において経 験的に決定され、並びに任意に転写に影響を及ぼすような別の調節DNA-エレメン ト、例えばTATA-ボックスなどからのスペーシングも同様である。多調節配列に おいて、これらのエレメント及び/又はフランキング配列は、同一であるか、も しくは少なくとも部分的に異なるものであってよく、縦列構造には後者が好まし い。 これらのエレメントの調節特性に影響することが解っている、該調節エレメン トのフランキング配列として、特にそれらのすぐ隣に、特定の調節エレメントを 天然に取り囲んでいるような配列を用いることが好ましい(Montminyらの論文(1 990);Deutschらの論文(1988))。この配列もしくはそれらの配置は、経験的に決 定される。 選択に使用されるセンサーDNA及びマーカー遺伝子のエレメントは、おそらく 2種の個別のプラスミドで、該リポーター遺伝子構成体を含むもの(該調節配列 を有する発現制御配列を含む)、及び選択マーカー遺伝子構成体を含むものとに 位置するであろう。(適した選択マーカー遺伝子構成体の例は、プラスミド類、 pRSVneo、pSV2neo、pRSVgpt、pSV2ptであり、それらの構成は、“クローニング ベクター”のような関連書籍において調べることができる。)個別のプラスミド を使用する場合は、これらの細胞は、両方のプラスミドで同時にトランスフェ クションされ、かつ該マーカーに選択される。互いに物理的に連結されていない DNA-セグメントに位置した2種の遺伝子の同時の形質転換は、しばしば両方の同 時形質転換された遺伝子の発現をもたらすことは公知であるので(Winnackerの 論文(1985))、選択マーカーの存在は、この細胞が、リポーター遺伝子構成も有 しているという結論につながる。 本試験方法で使用される測定配置については、好ましくは該センサ-DNAの構成 を変化すること、例えばプロモーター配置の構造的変化によって、測定シグナル の最大変化値及び正常値の間の比を最適化することが望ましい。バックグラウン ドシグナルは、該リポーター遺伝子発現の誘導を高感度で検出するのに十分な程 度低いが、負の対照について検出限界を決定することができるのに十分な程度高 いことが好ましい。 該受容体DNA構成は、この1種又は複数の受容体配列が、好ましくは強力な構 造的プロモーターの制御下にあること以外は、前記センサーDNA構成と基本的に 同一の考察を行う。この受容体DNAは、分子生物学の通常の方法、例えば、IL-5 受容体を発現する細胞から、RNA調製物由来のcDNAを調製し、逆転写PCRを行い、 このプライマーを公表された1種又は複数の配列を基に構成し、かつこれを適当 なベクターにクローニングすることで入手することができる。このcDNAは、PCR を用いてcDNAライブラリーから増幅することもできる。 この受容体DNAの場合、該受容体サブユニット及び有力な選択マーカーをコー ドしている配列を、該細胞を同時に形質転換するような、個別のプラスミド上に 見出すこともできる。 この細胞のセンサー又は受容体DNAによるトランスフェクションは、通常のト ランスフェクション法を用いて行われ(例えば、Potterらの論文(1984);Felgner らの論文(1987)参照)、電気穿孔法、リン酸カルシウム沈殿法又はリポフェクシ ョン(lipofection)法が好ましい。 試験物質のIL-5受容体に対する選択性を試験するために、様々な他の受容体の ための試験細胞、更に対照試験のための細胞を調製し、該物質で処理する。物質 がIL-5受容体のみに特異的に影響を及ぼすならば、医薬の特異性として一般的で あるように、該物質はこの受容体のみを変調しなければならない。 対照細胞においては、原則的にこの対照受容体は、内在的に生じるか、もしく はこの細胞の中に形質転換されたかのいずれかである。IL-5受容体試験細胞のた めに使用されたセンサーDNAも、アゴニスト、例えばIL-5によるこの受容体の刺 激によって定量的に誘導される場合、このIL-5受容体試験細胞は、この対照受容 体をコードしている配列が、内在的に存在するか、もしくはこの細胞の中に追加 的に形質転換されたものであっても、対照細胞として適している。(対照受容体 という用語は、同じくIL-5受容体と共通のβ−サブユニットを有するような受容 体、例えばIL-3受容体を含む。)更にこの場合、このセンサーDNA及び該対照受 容体を含むが、IL-5受容体を含まないような細胞を、対照細胞として使用するこ とが可能である。一方、IL-5受容体試験細胞に使用されるセンサーDNAが、該対 照受容体の刺激によって誘導されない場合は、適したセンサーDNAを経験的に決 定し、所定の細胞システム中での該受容体遺伝子の誘導性の感度検出に関するそ れらの適合性を予備試験で調べた、文献で公知のエレメントから始める(例えば 、Montminyらの論文(1990);Deutschらの論文(1988)参照)。その後このセンサー DNAを、該対照受容体をコードしている配列が内在性に存在しない場合はこれと 共に、該細胞中に形質転換する。 インターロイキン-5受容体を介したシグナル伝達経路に対する該物質の変調作 用の選択性は、対照受容体を発現し、かつその調節配列がインターロイキン-5受 容体のみでなく該対照受容体の活性化にも応答するようなセンサーDNAで形質転 換された、対照細胞に、これを同一の条件下で晒し、かつインターロイキン-5受 容体を発現する細胞のリポーター遺伝子生成物の濃度と、対照細胞のそれとを比 較することで、試験されることが好ましい。 該細胞の受容体DNAによる形質転換後に、この正のクローンは、該受容体の発 現のレベルに関して、例えば公知の放射能標識されたアゴニスト及びアンタゴニ ストを使用する結合アッセイを用いて調べる。 受容体の数は、スキャチャードブロット(ヒト薬理学(Human Pharmacology)(1 991))を用い、細胞当たりの分子数で、決定することができる。 できる限り生理的受容体濃度と一致している受容体数のクローンが、受容体DN Aを含む安定な形質転換細胞から選択されることが、好ましい。(この受容体数 が非常に高い場合は、不完全又はおそらく非特異的な結合が生じるか、もしくは 更に特異的結合、非特異的結合が生じ、その結果おそらく他のエフェクターシス テムを活性化するであろう。該受容体数が非常に低い場合には、このシグナルは 、測定によって検出されるには低すぎる。) “変調”作用は、IL-5受容体を介したシグナル伝達経路への、作動性又は拮抗 性の作用を意味する。 本試験方法において、リポーター遺伝子のIL-5を介した発現に対し阻害作用を 示す物質は、それらがIL-5依存型細胞増殖を阻害するかどうかを調べる連続工程 で試験することができる。この種の方法において、細胞の増殖に対する該物質の 阻害作用は、他の増殖因子の受容体に加え、機能的IL-5受容体を発現し、かつそ の増殖を、IL-5のようなこれらの受容体の少なくとも1種のリガンドの、IL-5の 存在に依存するような細胞を採取し、これらの細胞を、IL-5のみを加えてインキ ュベートし、並びに別の混合物をIL-5及び該試験物質と共にインキュベートし、 かつこれら2種の混合物の増殖を測定することによって決定される。 このような増殖アッセイの方法には広範な多様性があり;これらは、例えば、 96-ウェル微量滴定プレートで行うことができ、かつ容易に自動化することがで きる。このようなアッセイの例は、[3H]-チミジン又はブロモデオキシウリジ ン(BrdUrd)取込みの測定を基本にしたものである(例えば、蛍光標識された抗 BrdUrd抗体の結合による、BrdUrdの取込みの測定)。別の種類の増殖アッセイは 、細胞酵素を用い、適当な基質の反応によって形成された色素の測定を基本にし たものである。この原理をもとに開発された方法の1種は、市販されているテト ラゾリウム塩法(MTT法)であり、これはデヒドロゲナーゼによるテトラゾリウ ム塩の反応によって生成された色素ホルマザンの濃度を、分光光度で測定するも のである。 この増殖アッセイに適している細胞の例は、IL-5依存型造血細胞、例えばKita muraらの論文(1989及び1991)に記載された、細胞株TF-1の細胞である。 本発明の方法を用いてその医薬活性の可能性を試験される物質は、天然又は合 成の物質で、純物質又は物質の混合物(例えば、植物の抽出物、発酵酒など)の いずれかを使用することができる。純物質の中では、低分子量の合成有機化合物 が特に興味深い。スクリーニングによって検出される物質は、主に受容体のリガ ンド結合サイトに結合する物質、アロステリック活性物質及びリガンド結合サイ トに関して非競合的に作用する物質である。これらの物質は、ペプチド性又は非 ペプチド性の性質である。 好ましくは、これらの物質は、最も広範な可能性のある濃度範囲を得るために 、順次希釈して該細胞に適用する。インキュベーション時間は、実験的に決定し 、例えば、所定の試験細胞を公知の受容体アゴニストで処理し、リポーター遺伝 子発現の誘導が再現性をもって測定できるような時間を測定する。インキュベー ション時間は、一般に、この時間に設定し、かつ一般に短くとも1時間である。 細胞数は、主に測定シグナルの検出限界、及び該細胞が到達している増殖段階に よって決まり、一方でその下限は、試験ユニット全体に均一に細胞を分散する技 術力によって制限される。96ウェルの微量滴定プレートを使用する場合は、細胞 数は、例えば、1試験ユニットにつき約1000〜100,000細胞であろうが、この数 は、測定シグナルが適当に感度が良く、かつ細胞が正確に分散可能な場合には、 これよりも小さくとも良い。使用された細胞の増殖段階は、出発細胞の細胞種に 特異的な特性によって決まり、かつ更に当該の受容体によって主に決定される( 異なる受容体において、同じエフェクターシステムを、異なるように、もしくは 増殖段階によって左右される異なる強度まで、活性化することができる。);従 って、細胞の増殖段階及び細胞数も、予備試験において、様々な増殖段階での前 試験及び試験細胞における、該リポーター遺伝子の発現の反応速度論を決定する ことによって、実験的に決定される。 本発明の範囲において、IL-5受容体を発現し、かつセンサ-DNAで形質転換され ている細胞が、該リポーター遺伝子の発現を誘導することによって、追加のIL-5 、IL-5受容体の天然のリガンドと、応答することが示されている。(我々は、一 方で、機能的IL-5受容体に必要な、2種のユニットを天然に発現するヒトの細胞 に加え、天然にβ−サブユニットを発現し、かつ更にα−サブユニットで形質転 換されたマウス細胞を試験した。)使用したセンサ-DNAは、調節エレメントとし て、特にTRE-エレメントを含むヒトICAM-1-遺伝子の1.3kbの5'-調節領域、もし くは特にTRE、CRE及びSREを含むヒトc-fos-遺伝子の0.756kbの5'-調節 領域のいずれかを含んでいる。内在性IL-3及びGM-CSF受容体を含むこれらの細胞 が、IL-3又はGM-CSFによって刺激された場合には、リポーター遺伝子発現の誘導 を、再び測定した。IL-5受容体のα−サブユニット(受容体へのリガンドの結合 を仲介している)の欠如の点を除き、前述の使用された細胞と同一の対照細胞に おいて、同じく該リポーター遺伝子の発現は、IL-3又はGM-CSFによる処理によっ て誘導されたが、IL-5によってはされなかった。 本発明は、細胞において、IL-5受容体に依存して、特異的に1種以上のシグナ ル伝達経路に影響を及ぼす物質を検出する感度が良くかつ万能の方法を提供する 。本発明の方法によって検出された物質は、IL-5受容体、又はそれらに連関した シグナル伝達経路の機能不全に関連した疾患を治療するための医薬品の開発のガ イド物質として作用し、かつそれに続く第二のスクリーニング、例えば細胞株を 用いる増殖アッセイにおけるアンタゴニストに関して、もしくは一次細胞及びそ の後の動物実験において、それらの医薬特性を更に詳細に、調べることができる 。その結果、必要な動物の数は、本発明の方法を採用することによって、かなり 減少するであろう。 更に本発明の方法は、自動化できるという利点があり、これは、細胞培養容器 、例えば96ウェル微量滴定プレートの装填、試験物質溶液の充填、インキュベー ション及び洗浄工程、並びに例えばリポーター遺伝子生成物がルシフェラーゼで ある場合は発光測定器を用いるような測定を、ロボットによって実行することが できる。従って本発明の方法は、例えば1週間に約2000の物質又は物質混合物を 試験するような、高い処理量能力を伴うスクリーニングプログラムに適している 。 本発明の方法を用いて、アロステリック活性物質、及びリガンド結合サイトに 関して非競合的に作用する物質を検出することが可能である。 更に本発明の方法は、薬理学的又は生化学的に特徴づけられ、かつリガンドと して公知であるような受容体をクローン化することを可能にする。使用された出 発材料は、cDNA又はゲノムバンクであり、これらから、プールされたものは、対 応する細胞株へと形質転換される。該受容体の発現は、受容体がリガンド結合に よって活性化された後の、リポーター遺伝子の発現によって示される。 図面の概要 図1:ICAM-1遺伝子のプロモーター領域を含む、センサーDNAプラスミド pBHlu c1.3。 図2:c-fos-遺伝子のプロモーター領域を含む、センサーDNAプラスミド pBHfo sluci。 図3:1H3-細胞における受容体刺激による、pBHluc1.3及びpBHfosluciの誘導。 図4:マウスFDC-P1-細胞における受容体刺激による、pBHluc1.3の誘導。 図5:ヒトTF-1-細胞における受容体刺激による、pBHluc1.3の誘導。 図6:受容体刺激によるTF-1-細胞の増殖の誘導。 実施例1 第二メッセンジャー物質(センサーDNA)によって調節可能なエレメントによる リポータープラスミドの調製 a)プラスミドpBHluc1.3の構築 細胞間接着分子ICAM-1のヒト遺伝子の5'-フランキング領域の1.3kbのクローニ ング及び欠失の解析は、この断片が、i)肺の腺癌細胞株A549(ATCC CCL 185) によって誘導することができ、かつii)DNA配列TGATTCAを有するTPA応答エレメ ント(TRE)を含むことを示した(Vorabergerらの論文(1991))。プラスミドpBH luc1.3(図1)は、ICAM-1遺伝子の1.3kb長の調節領域を含み、これはルシフェ ラーゼ遺伝子上流に位置している。この調製は、Vorabergerらの論文(1991)に 記載されている。 b)プラスミドpBHfosluciの構築 プラスミドpBHfosluciは、様々な調節エレメント、例えばTRE、CRE及びSREを 含む、ヒトc-fos遺伝子プロモーターの制御下で、ルシフェラーゼ遺伝子を含む 。c-fosプロモーターを含む断片(-711位〜+45位)を、プラスミドpfosCAT(Sch oenthalらの論文(1988))から単離し、ベクターpBluescriptSK(ストラタジーン 社(Stratagene))中で媒介的にクローン化し、かつルシフェラーゼ遺伝子上流に 、構成体pBHluc(Vorabergerらの論文(1991))を挿入した。 プラスミドpfosCAT(Schonthalらの論文(1988))を、XbaI及びHindIIIで切断 した。c-fosプロモーターを含む756bpの断片を単離し、ベクターpBluescriptSK と結合させ、XbaI及びHindIIIで切断した。E.coli形質転換後に得られたプラス ミドを、pBSfosと称する。このプラスミドpBSfosを、XbaIで切断し、該プラスミ ドのDNA-末端を、クレノウ酵素及び4種のdNTP総てを添加することによって、“ 平滑末端”とし、最後にSalIで切断した。c-fosプロモーターを含む、このSalI /平滑フラグメントを、単離した。プラスミドpBHluc(Vorabergerらの論文(199 1))を、HindIIIで切断し、このDNA-末端を“平滑末端”とし、SalIで切断した 。この方法で切断されたベクターを、前述のc-fosプロモーターを含むSalI/平 滑断片と結合した。E.coli形質転換後に得られたプラスミドを、pBSfosluciと称 する(図2)。 実施例2 センサーDNAの受容体を介した誘導 IL-5受容体を発現する細胞内で、作動性活性物質で該受容体を刺激した後に、 センサーDNAが誘導されることを示すために、マウス及びヒトの細胞株由来の細 胞を、センサ-DNA(pBHluc1.3又はpBHfosluci)に、一過性にトランスフェクシ ョンした。 マウス1H3-細胞は、マウスの骨髄細胞から樹立された因子依存型細胞株である 、FDC-P1-細胞(Dexterらの論文(1980))から、下記のマウスのIL-5受容体のα −サブユニットを形質転換することで調製した:マウスのIL-5受容体をコードし ているcDNA(Takakiらの論文(1990))は、細胞株BCLIから調製されたRNAを用い 、逆転写PCR反応で合成し(Frohmanらの論文(1988))、5B1b(ATCC TIB 197)で クローン化した。この目的で使用されたプライマーは、MF71(SEQ ID N 0:1)( 5'TCGGCTACCATGGTGCCTGTG3')及びMF73(SEQ ID N 0:2)(5'ATGGCAAAATGCCATCA AAACGTG3’)であり;これらは、該受容体のα−サブユニットのコード領域をフ ランキングしている(Takakiらの論文(1990))。(配列表において、この合成オ リゴデオキシリボヌクレオチドは、“cDNS”とする。)1272bpのPCR生成物は、 プラスミドpUC19(ファルマシア社)のSmaI切断サイトにサブクローニングした 。このコード配列を、BamHI及びEcoRIで切断し、発現プラスミドpcDNA1(インビ トロゲン(Invitrogen)社)に挿入し、同じ酵素類で切断した。線状化したこのプ ラス ミド25μgを、4×107FCS-P1-細胞に、電気穿孔法(300V、960μF、バイオラド ジーンパルサー)で、トランスフェクションした。IL-5受容体発現細胞は、マウ スのIL-5を添加したRPMI-1640-培地で選別した。その結果、IL-5受容体β−サブ ユニットのみを発現するFCS-P1-細胞とは異なる1H3-細胞は、機能的IL-5受容体 (α−とβ−サブユニット両方)を発現した。1H3-細胞及びFDC-P1-細胞は、内 因性のIL-3及びGM-CSF受容体を有する。IL-5、IL-3及びGM-CSF受容体のβ−サブ ユニットは、同一である。 ヒト細胞株TF-1は、Kitamuraらの論文(1989)に記載された方法で、赤白血病 患者の骨髄細胞から樹立された。この細胞は、IL-5、IL-3及びGM-CSFの機能的受 容体を発現し、かつそれらの増殖は、3種の造血促進因子の少なくとも1種が存 在することによって左右される(Kitamuraらの論文(1989,1991))。 1H3-細胞及びTF-1-細胞を、センサーDNAでトランスフェクションした1日後に 、これらの細胞を因子を含まない培地で12時間培養し、その後受容体に特異的リ ガンドIL-5で処理した。1H3-細胞の負の対照として、機能的IL-5受容体を発現し ないマウスのFDC-P1-細胞で、同じ実験を行った。別の対照実験として、1H3-、F DC-P1-FT-1-細胞を、IL-5の代わりに、IL-3又はGM-CSFで処理した。 a)1H3-細胞における受容体刺激による、pBHluc1.3及びpBHfosluciの誘導 機能的IL-5受容体を発現する細胞株1H3を、10%の熱処理して不活性化したウ シ胎仔血清(FCS)及び1%のマウス緊張性(tonicity)補剤(1M NaCl、0.1Mピ ルビン酸ナトリウム、11.3Mモノチオグリセロール)を含むRPMI 1640培地(ギブ コ社)に、IL-5(組換えIL-5)約500ユニット/mlを添加し、37℃、5%CO2下で 培養した。1回のトランスフェクションにつき約3×107細胞を、1000rpmで5分 間遠心分離し、全ての添加剤を加えた培地200μl中に再懸濁した。細胞107につ きプラスミド-DNAを15μg加えた後、完全培地を加えてその体積を400μlとした 。この細胞を、バイオラドジーンパルサー(登録商標)を用い、電気パルス300V 、960μFで、電気穿孔法を行うことによって、トランスフェクションし、その後 追加したIL-5を含有する新鮮な完全培地で、37℃で一晩インキュベートした。翌 日、この細胞を、1000rpmで5分間遠心分離し、IL-5を含まない完全培地で、2 回洗浄した。これらの細胞は、IL-5を含まない完全培地中に再懸濁し、更 に一晩インキュベートした。誘導のために、これらの細胞を再度遠心分離し、因 子を含まない培地60mlに再懸濁し、3本の組織培養フラスコに均等に分配した。 1本のフラスコの細胞は、誘導せず、因子を含まない培地中に、ルシフェラーゼ アッセイ時まで保存する(負の対照)一方、他の2本は、1000ユニット/mlのIL- 5又はIL-3と混合した。37℃で8時間インキュベートした後、この細胞を遠心分 離し、PBSで洗浄し、500μlの溶菌/アッセイバッファー(25mMトリシン、0.5mM EDTA、0.54mMトリポリリン酸ナトリウム、6.5mM DTT、16.3mM MgSO4・7H2O、0. 1%トリトンX-100、1.2mM ATP、0.05mMルシフェリン;pH7.8)に加えた。これら の溶液の400μlに、ルシフェリン20μl(1mM)を加え、発光測定器ルマット9501 (ベルソールド社)で測定した。この実験結果は、図3に示しているが、これは 両方のセンサー構成体、pBHluc1.3及びpBHfosluciが、IL-5によって、10倍以上 誘導されたことを示している。同様に、IL-3による細胞の刺激も、内在性IL-3受 容体を介し、両方のセンサー構成体の誘導をもたらした。 b)FDC-P1-細胞における受容体刺激による、pBHluc1.3の誘導 細胞株FDC-P1(Dexterらの論文(1980))を、a)の1H3細胞に記載したものと 同じ添加剤を含み、IL-5の代わりにIL-3を約500ユニット/ml含む、RPMI 1640培 地(ギブコ社)で培養した。約4×107細胞を、a)に記載した方法で、細胞107に つきpBHluc1.3-DNAを15μgで、電気穿孔法を行うことによって、トランスフェク ションし、インキュベートし、IL-3を含まない培地中に保存した。これらの細胞 を、更に4本の組織培養フラスコに分配した。1本のフラスコの細胞は、因子を 含まない培地中に、ルシフェラーゼアッセイ時まで保存する(負の対照)一方、 他の3本は、約1000ユニット/mlのIL-5、IL-3又はGM-CSFで処理した。8時間イ ンキュベートした後、a)に記載した方法で、ルシフェラーゼアッセイを行った 。この実験結果は、図4に示した。IL-5受容体のβ−サブユニットのみを発現し 、リガンド結合α−サブユニットを欠くような、FDC-P1-細胞においては、セン サーDNA pBHluc1.3は、IL-5によって誘導されなかった。これと対照的に、IL-3 又はGM-CSF処理細胞は、1H3細胞に存在する内在性のIL-3及びGM-CSF受容体を刺 激することによって、該センサーDNAの誘導をもたらした。 c)TF-1-細胞における受容体刺激による、pBHfosluciの誘導 細胞株TF-1を、10%の熱処理して不活性化したウシ胎仔血清(FCS)を含むRPM I1640培地(ギブコ社)に、IL-3 1ng/mlを添加し、37℃、5%CO2下で培養した 。1回のトランスフェクションにつき約3×107細胞を、1000rpmで5分間遠心分 離し、全ての添加剤を加えた培地200μl中に再懸濁した。細胞107につきプラス ミド-DNAを15μg加えた後、完全培地を加えてその体積を400μlとした。この細 胞を、バイオラドジーンパルサー(登録商標)を用い、電気パルス280V、980μF で、電気穿孔法を行い、トランスフェクションし、その後追加したIL-3を含有す る新鮮な完全培地中で、37℃で一晩インキュベートした。翌日、この細胞を、10 00rpmで5分間遠心分離し、IL-3を含まない完全培地で、2回洗浄した。これら の細胞は、因子を含まない完全培地中に再懸濁し、更に一晩インキュベートした 。誘導のために、これらの細胞を再度遠心分離し、因子を含まない培地60mlに、 再懸濁し、更に4本の組織培養フラスコに分配した。1本のフラスコ中の細胞は 、誘導せず、因子を含まない培地中に、ルシフェラーゼアッセイ時まで保存する (負の対照)一方、他の3本は、IL-5 10ng/ml又はIL-3 1ng/ml又はGM-CSF100ng /mlと結合した。37℃で8時間インキュベートした後、これらの細胞を遠心分離 し、PBSで洗浄し、500μlの溶菌/アッセイバッファー(25mMトリシン、0.5mM E DTA、0.54mMトリポリリン酸ナトリウム、6.5mM DTT、16.3mM MgSO4・7H2O、0.1 %トリトンX-100、1.2mM ATP、0.05mMルシフェリン;pH7.8)に加えた。これら の溶液400μlに、ルシフェリン20μl(1mM)を加え、発光測定器ルマット9501( ベルソールド社)で測定した。この実験結果は、図5に示しているが、これはセ ンサー構成体pBHfosluciが、IL-5によって、同じくIL-3及びGM-CSFによっても、 誘導されたことを示している。 d)受容体刺激によるTF-1細胞増殖の誘導 IL-5受容体を発現するTF-1細胞が、作動性の活性物質による受容体刺激後に増 殖することを示すために、この細胞を、96ウェル微量滴定プレートに植え付けた 。2個のプレートは、1個のウェル当たり、2%FCSを含むRPMI 1640培地100μl 中に、約3×103細胞になるように植え付けた。各プレート毎に、3バッチは、I L-5を加えずにインキュベートし(負の対照)、かつ3バッチに、ヒトの組換え IL-5を、それぞれ0.001%、0.01%及び0.1%混合した。第一のプレートの各ウェ ルに、48時間インキュベートした後に、[6-3H]チミジン(アメルシャム社)1 μCiを添加し、第二のプレートに、37℃で72時間インキュベートした後に加え、 これらのプレートは、その後更に12時間インキュベーションを継続した。その後 、パッカードフィルターメイト細胞収集器及びトップカウント微量滴定シンチレ ーションカウンターを用いて、チミジンの取り込みを測定するまで、これらのプ レートは-20℃で保存した。得られた結果は図6に示した。最も高濃度のIL-5(0 .1%)で、48時間のインキュベーション後に、チミジンの取り込み値は、IL-5を 含まない培地における対照細胞の値に比べ、8.1倍に達し、72時間後8.7倍に達し た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 33/15 9281−4B C12N 5/00 B //(C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ヤング イアン ジー オーストラリア オーストラリアン キャ ピタル テリトリー 2614 ホーカー フ ロリナ プレイス 12

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒト又は動物の細胞における受容体を介したシグナル伝達経路に対する、物 質の変調作用を測定する方法で、インターロイキン-5受容体の活性化によって誘 発される該シグナル伝達経路の成分に対する、該物質の変調作用が、下記の哺乳 類の細胞: a)リポーター遺伝子、及びインターロイキン-5受容体に連関したシグナル伝達 経路の1種以上の第二メッセンジャー物質の濃度変化に応答するような調節配列 を含む、組換えDNAで形質転換され、その結果該リポーター遺伝子の発現が、該 メッセンジャー物質の濃度変化によって変調され;かつ更に を、調べるべき物質と共にインキュベーションし b)調べるべき物質によって、機能的インターロイキン-5受容体を発現する細胞 、かつ該リポーター遺伝子生成物の濃度を測定し、更に該試験物質に検出された 活性が、インターロイキン-5受容体を介したシグナル伝達経路に対し選択的であ るかどうかを調べることによって、測定されることを特徴とする方法。 2.前記試験物質が、更に該細胞をインターロイキン-5に晒すことによって、そ のインターロイキン-5受容体を介したシグナル伝達経路に対する拮抗性の作用に ついて調べられることを特徴とする、請求の範囲第1項記載の方法。 3.前記機能的インターロイキン-5受容体を天然に発現する細胞類が使用される ことを特徴とする、請求の範囲第1項記載の方法。 4.前記インターロイキン-5受容体のβ−サブユニットのみを天然に発現し、か つ該インターロイキン-5受容体のα−サブユニットをコードしている配列を含む 、組換えDNAで形質転換された細胞類が、使用され、その結果該細胞は機能的イ ンターロイキン-5受容体を発現することを特徴とする、請求の範囲第1項記載の 方法。 5.前記インターロイキン-5受容体のα−サブユニットをコードしている配列、 並びにβ−サブユニットをコードしている配列を含む、組換えDNAで形質転換さ れた細胞類が、使用され、その結果それらが機能的インターロイキン-5受容体を 発現することを特徴とする、請求の範囲第1項記載の方法。 6.前記α−サブユニットをコードしているDNA配列、並びにβ−サブユニット をコードしているそれらは、2種の個別のプラスミドに出現することを特徴とす る、請求の範囲第5項記載の方法。 7.前記細胞が、ヒトの機能的インターロイキン-5受容体を発現することを特徴 とする、請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の方法。 8.前記細胞が、マウスの機能的インターロイキン-5受容体を発現することを特 徴とする、請求の範囲第1〜6項のいずれか1項に記載の方法。 9.前記細胞が、異なる種由来のα−サブユニット及びβ−サブユニットの、機 能的インターロイキン-5受容体を発現することを特徴とする、請求の範囲第1〜 6項のいずれか1項に記載の方法。 10.前記α−サブユニットがヒト由来であることを特徴とする、請求の範囲第9 項に記載の方法。 11.前述のa)で定義された組換えDNAが、調節配列として、c-fos-遺伝子プロモ ーターを含むことを特徴とする、請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載の 方法。 12.前述のa)で定義された組換えDNAが、調節配列として、ICAM-1-遺伝子プロ モーターを含むことを、特徴とする請求の範囲第1〜10項のいずれか1項に記載 の方法。 13.前述のa)で定義された組換えDNAが、リポーター遺伝子として、ルシフェラ ーゼ遺伝子を含むことを特徴とする、請求の範囲第11又は12項に記載の方法。 14.前記試験物質が、同様に機能的インターロイキン-5受容体に加え、他の増殖 因子の受容体を発現し、かつ少なくともこれらの受容体の1種に対するリガンド の存在によってそれらの増殖が左右されるような細胞を、一方はインターロイキ ン-5だけを加え、他方は試験物質を伴うインターロイキン-5と共にインキュベー トし、かつこれら2種の細胞培養の増殖を比較することによって、その拮抗活性 について調べられることを特徴とする、請求の範囲第2〜13項のいずれか1項に 記載の方法。 15.前記物質の、インターロイキン-5受容体を介したシグナル伝達経路に対する 変調作用の選択性を、同じくインターロイキン-5受容体以外の対照受容体を発現 し、かつ前述のa)で定義された、その調節配列が同様に、対照受容体に連関し た シグナル伝達経路の第二メッセンジャー物質の濃度変化に応答するような、組換 えDNAで、形質転換されたような哺乳類対照細胞に、該物質を、同一条件下で晒 し、かつ該インターロイキン-5受容体を発現する細胞のリポーター遺伝子生成物 の濃度を、対照細胞のそれと比較することによって、試験することを特徴とする 、請求の範囲第1〜13項のいずれか1項に記載の方法。 16.前記対照受容体が、インターロイキン-3受容体であることを特徴とする、請 求の範囲第15項記載の方法。 17.更に、前述のa)で定義された組換えDNAで形質転換され、かつ機能的インタ ーロイキン-5受容体を発現しない哺乳類細胞を、調べるべき物質と、同一条件下 でインキュベートし、該リポーター遺伝子生成物の濃度を測定することを特徴と する、請求の範囲第1〜13項のいずれか1項に記載の方法。 18.前記試験物質が、あらかじめ定められた数の哺乳類細胞と共に、所定の条件 下でインキュベートされるような、いくつかの物質の中の1種であり、該リポー ター遺伝子生成物濃度が測定され、かつインターロイキン-5受容体依存性シグナ ル伝達経路に対する該物質の選択性を調べるような、スクリーニングアッセイと して使用されることを特徴とする、請求の範囲第1〜17項のいずれか1項に記載 の方法。 19.a)リポーター遺伝子、及びインターロイキン-5受容体に連関されたシグナ ル伝達経路の1種以上の第二メッセンジャー物質の濃度変化に応答するような調 節配列を含む、組換えDNAで形質転換され、並びにb)インターロイキン-5受容体 のα−サブユニット、又はα−及びβ−サブユニットをコードしている組換えDN Aで形質転換され、その結果これらが機能的インターロイキン-5受容体を発現す ることを特徴とする、哺乳類細胞。 20.前述のものが、ヒトの細胞であることを特徴とする、請求の範囲第19項記載 の哺乳類細胞。 21.前述のものが、マウスの細胞であることを特徴とする、請求の範囲第19項記 載の哺乳類細胞。 22.前述のものが、天然にインターロイキン-5受容体のβ−サブユニットのみを 発現し、かつα−サブユニットをコードしている配列を含む組換えDNAで形質転 換されることを特徴とする、請求の範囲第19〜21項のいずれか1項に記載の哺乳 類細胞。 23.前記α−サブユニットが、他の種由来のものであることを特徴とする、請求 の範囲第22項記載の哺乳類細胞。 24.前述のものが、ヒトのα−サブユニットをコードしている配列を含む組換え DNAで形質転換されることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載のヒトの細胞 。 25.前述のものが、マウスのα−サブユニットをコードしている配列を含む組換 えDNAで形質転換されることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載のマウスの 細胞。 26.前述のa)で定義された組換えDNAが、調節配列として、c-fos-遺伝子プロモ ーターを含むことを特徴とする、請求の範囲第19〜25項のいずれか1項に記載の 哺乳類細胞。 27.前述のa)で定義された組換えDNAが、調節配列として、ICAM-1-遺伝子プロ モーターを含むことを特徴とする、請求の範囲第19〜25項のいずれか1項に記載 の哺乳類細胞。 28.前述のa)で定義された組換えDNAが、リポーター遺伝子として、ルシフェラ ーゼ遺伝子を含むことを特徴とする、請求の範囲第19〜27項のいずれか1項に記 載の哺乳類細胞。
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