JPH08510236A - 局所使用のためのアシクロビル誘導体 - Google Patents

局所使用のためのアシクロビル誘導体

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JPH08510236A JP6525361A JP52536194A JPH08510236A JP H08510236 A JPH08510236 A JP H08510236A JP 6525361 A JP6525361 A JP 6525361A JP 52536194 A JP52536194 A JP 52536194A JP H08510236 A JPH08510236 A JP H08510236A
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Abstract

(57)【要約】 アシクロビルモノホスフェートおよびアシクロビルジホスフェートのような抗ヘルペスヌクレオシドアナログホスフェートエステル、それはヘルペスウイルスの天然の株だけでなく耐性株、特にウイルスのチミジンキナーゼ陰性株に増加した活性を示す、を含むヘルペスウイルス感染の局所使用のための組成物。また、ヘルペス疾患の治療において組成物を局所に使用するための方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 局所使用のためのアシクロビル誘導体 発明の背景 1. 発明の分野 本発明は、皮膚ウイルス感染の局所治療に関する。それは、特にアシクロビル (acyclovir)のような抗−ヘルペス抗ウイルスヌクレオシドアナログのホスフ ェートエステルを含む製剤を用いた、1及び2型単純ヘルペスウイルスを含む単 純ヘルペス感染の局所治療に関する。 2. 背景技術 アシクロビル(ACV)は、異常な不完全(非環式)糖部分を含むグアノシン の抗ウイルスヌクレオシドアナログである。ヌクレオシドアナログは、細胞中の DNA複製のプロセスを中断させ、その理由のために抗ウイルス及び抗腫瘍剤と して有用である。ACVは、特にI及びII型の単純ヘルペスウイルス感染を治療 するのに有効である。ACVは宿主細胞のチミジンキナーゼではなく、HSVチ ミジンキナーゼにより選択的にリン酸化されるため、細胞中でのACVの抗ヘル ペスウイルス活性は、低い毒性を示す。結果として、HSVに感染した細胞のみ がA CVモノホスフェート(ACV−MP)を形成することができる。ACV−MP は次いで細胞性酵素により同化作用的にACVトリホスフェートに変換され、該 活性剤はウイルスの複製を妨害する。(Fyfe,J.ら,J.Biol.Chem. 253:8721 -8727(1978);Furman,P.ら,J.Virol. 32:72-77(1979)。 アシクロビル抗ヘルペスウイルス活性は、組織培養細胞中の単純ヘルペスウイ ルスの複製を阻害することにより示された(O'Brien,W.ら,Antimicrob. Agen ts and Chemother. 34:1178-1182(1990);それは、HSVに感染した患者がA CVを経口的に投与して治療した臨床的研究においても示された(Whitley,R. ,Immunobiol.and Prophylaxis of Human Herpesvirus Infections,C.Lopez ら,(編)Plenum Press,NY 1990;及びStraus,S.,Sexually Transmitted Di seases 16(2):107-113(1989)。 アシクロビルは、粘膜及び皮膚のHSV感染の治療に選択される。局所アシク ロビル治療を受けた患者はその症状の幾分かの軽減を経験するが、治癒は緩やか で不完全である(Spruance,S.ら,J.Infect.Dis. 146:85-90(1982);およ びSpruance,S.ら,Antimicrob.Agents Chemother.25,:553-555(19 84)。 ヘルペスウイルス感染培養細胞にインターフェロンとともにACVを用いるか (O'Brien,W.ら,Antimicrob.Agents and Chemother. 34:1178-1182(1990) )または胸腺欠損マウスのヘルペス性角膜炎の局所治療として、HSV不活性化 剤(HSV inactivator)であるA1110UとともにACVを用いた(Lobe,D. ら,Antiviral Research 15:87-100(1991))組み合わせ治療は、ACVのみの 使用より相乗的な抗I型ヘルペスウイルス活性を示した。 アシクロビルは、他のウイルス疾患、水痘(チキンポックス)の治療のための 臨床試験において限定した成功と共に用いられた(Whitley,R.ら,Immunobiol ogy and Prophylaxis of Human Herpesvirus Infections ,C.Lopez(編),Ple num Press,New York(1990)pp.243-253。それはまた、ウイルスの病因が仮定 された再生不良性貧血(Gomez-Almaguer D.,ら,Amer.J.of Hematology 29: 172-173(1988))及び十二指腸潰瘍(Rune,S.J.ら,Gut 31:151-152(1990) )のような他の疾患の治療に用いられたが成功しなかった。 アシクロビルホスフェートは、インビトロで野生 型またはHSV−1感染培養細胞の実験室分離株に対する効力があるが、同じ条 件下でHSVのチミジンキナーゼ欠損突然変異株にほとんど或いは全く効力がな いことが示された(図1及び2のデータ参照)。 HIV(AIDS)感染または移植拒絶反応を防止するために免疫抑制薬を摂 取した移植の宿主のような免疫抑制された患者には、ACVは問題の多いヘルペ スの集団発生を防止するために慢性的に与えられる。そのような治療はHSVチ ミジンキナーゼ(90%頻度)及びDNAポリメラーゼ(10%頻度)の突然変 異を導く選択的圧力を与えることになり、次にACV耐性ウイルス株を発生させ ることになる。これらのアシクロビル耐性ヘルペスウイルス株に有効な局所治療 はない。 発明の要約 本発明によれば、ヘルペスウイルス感染による粘膜及び皮膚のヘルペス性病変 の治療に有効なアシクロビルホスフェートエステル及び他の抗ヘルペス抗ウイル スヌクレオシドアナログが提供される。これらの薬剤は、意外にも、たとえそれ らが培養細胞中のウイルス突然変異株に相対的に不活性であっても、チミジンキ ナーゼ欠損ヘルペスウイルス感染による 病変に抗ウイルス作用を示す。本発明はまた、アシクロビルモノホスフェート、 アシクロビルジホスフェート、アシクロビルモノホスフェートグリセロール、ア シクロビルジホスフェートグリセロール、アシクロビルモノホスフェートモルホ リデート、アシクロビルモノホスフェートグリセロール、アシクロビルジホスフ ェートグリセロール、アシクロビルモノホスフェートイソプロピリデングリセロ ール、アシクロビルジホスフェートイソプロピリデングリセロールまたはそれら の混合物であってもよい有効な抗ウイルス濃度のアシクロビル誘導体を局所使用 に適した薬学的担体中に含む医薬製剤も提供する。 ウイルスチミジンキナーゼによるリン酸化に依存する他の抗単純ヘルペスヌク レオシドも、好適な局所製剤中のそれらのホスフェートエステルとして感染患者 の皮膚に適用されると高められた活性を示すであろう。 本発明の他の面によれば、本発明のアシクロビルホスフェート誘導体のいずれ かまたはその混合物を含む製剤を、ヒト及び他の哺乳類を含むウイルス感染動物 の粘膜または皮膚病変に適用することを含むウイルス感染の局所治療方法を提供 する。該方法の 好適な実施態様では、動物はヘルペスウイルスで感染される。特に好適な実施態 様では、該動物はアシクロビルに耐性のヘルペスウイルス株に感染している。ア シクロビルに耐性のヘルペスウイルス株は、抗ウイルス剤に対する耐性がチミジ ンキナーゼ遺伝子の変化または欠損によるウイルス株であってもよい。 本発明の他の面によれば、抗−ヘルペスヌクレオシドアナログモノホスフェー トは、粘膜または皮膚のウイルス感染の治療薬の製剤中に使用される。好適な実 施態様によれば、該ヌクレオシドモノホスフェートは、水溶性の塩である。他の 好適な実施態様によれば、ウイルス感染は1または2型の単純ヘルペスウイルス である。 本発明の他の面によれば、抗−ヘルペスヌクレオシドアナログモノホスフェー トは、粘膜または皮膚のウイルス感染の治療薬の製剤中に、薬学的に許容される 担体と共に使用される。好適な点において、薬学的に許容される該担体は、水性 クリーム(aqueous cream)及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれ る。 図面の簡単な説明 図1は、Wi38線維芽細胞中での単純ヘルペスウイルス複製に関するアシク ロビル及びアシクロビルモノホスフェートの比較効果を示す。 図2は、インビトロでのHSV−DM.21TK突然変異株の複製に関するア シクロビル及びアシクロビルモノホスフェートの比較効果を示す。 図3は、HRS/Jマウス中のTK−欠損型のアシクロビル耐性HSV−1感 染に関する局所のアシクロビル及びアシクロビルホスフェートエステルの比較効 果を示す。 図4は、HRS/Jマウス中のTK−変化型のアシクロビル耐性HSV−1感 染に関する局所のアシクロビル及びアシクロビルホスフェートエステルの比較効 果を示す。 図5は、HRS/Jマウス中の野生型のアシクロビル耐性HSV−1感染に関 する局所のアシクロビル及びアシクロビルモノホスフェートの比較効果を示す。 図6は、HRS/Jマウス中のTK−変化型のアシクロビル耐性HSV−1感 染に関する局所のアシクロビル及びアシクロビルモノホスフェートの比較効果を 示す。 発明の詳細な説明 本発明は、単純ヘルペスウイルス(HSV)感染、特にHSVのACV−耐性 突然変異株に対し優れた局所作用を示すアシクロビルホスフェート誘導体を提供 する。 アシクロビルは、プリン塩基、グアニンの9位に置換基を有し、一般名の由来 である非環式糖基を有するアナログである。アシクロビルの化学名は、9−(2 −ヒドロキシエトキシメチル)−グアニンであり、以下の構造を有する: 本発明のアシクロビルホスフェート誘導体は、以下のように非環式糖基の末端 O−位置(O-locant)に置換基Rを有する: 式中、該R置換基は、以下の通りである: 本発明によれば、アシクロビルモノホスフェート(ACV−MP)、アシクロ ビルジホスフェート(ACV−DP)、アシクロビルモノホスフェートグリセロ ール(ACV−MP−G)、アシクロビルジホスフェートグリセロール(ACV −DP−G)、アシクロビルモノホスフェートモルホリデート(ACV−MP− モルホリン)、アシクロビルモノホスフェートイソプロピリデングリセロール( ACV−MP−isoP−G)、またはアシクロビルジホスフェートイソプロピ リデングリセロール(ACV−DP−isoP−G)は、単独または組み合わせ て、好適な局所の医薬製剤中に調製され、HSV−感染個体の皮膚病変に適用さ れる。記載された該化合物、ACV−MP、ACV−DP、ACV−DP−G、 アシクロビルのモルホリン誘導体、およびアシクロビルのイソプロピリデングリ セロール誘導体は、非−脂質、水溶性ホスフェートエステルであり、それゆえ水 性基剤局所製剤中で好ましく提供される。 意外にも、我々はアシクロビルのモノホスフェートが高められた局所抗−HS V活性を示すことを発見し、他のヌクレオシドのモノホスフェート誘導体が高め られた局所抗−HSV活性を示すことを期待 する。我々はまた、モノホスフェート誘導体ヌクレオシドの塩が容易に調製され 、そのような塩が水性媒体、すなわちクリーム、ゲルまたは他の水性分散体中で の高められた溶解性を示すことを実証した。さらに、そのような塩は、ユニーク 粘膜または皮膚分散を供給するポリエチレングリコール媒体に溶解性である。 同様に、他の抗単純ヘルペスヌクレオシドのモノホスフェート、ジホスフェー ト及び他のホスフェートエステルは、上記のように高められた局所活性を示すで あろう。以下のヘルペス抗ウイルスヌクレオシドは、ホスフェートエステルのよ うに高められた活性を示す。 1-ベータ-D-アラビノフラノシル-E-5-(2-ブロモビニル)ウラシル(ブロアビル;BV-araU); 2'-フルオロカルボサイクリック-2'-デオキシグアノシン; 6'-フルオロカルボサイクリック-2'-デオキシグアノシン; 1-(ベータ-D-アラビノフラノシル)-5(E)-(2-ヨードビニル)ウラシル; SQ34,514; HOE602;トリフルオロチミジン ; 9-((1,3-ジヒドロキシ-2-プロポキシ)メチル)グアニン; 5-エチル-2'-デオキシウリジン; E-5-(2-ブロモビニル)-2'-デオキシウリジン; 5-(2-クロロエチル)-2'-デオキシウリジン; 1-(2-デオキシ-2-フルオロ-ベータ-D-アラビノフラノシル)-5-ヨードシトシン(FIAC); 1-(2-デオキシ-2-フルオロ-ベータ-D-アラビノフラノシル)-5-ヨードウリジン(FIAU);ブシクロビル (buciclovir); 6-デオキシアシクロビル; 9-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルブト-1-イル)グアニン; E-5-(2-ヨードビニル)-2'-デオキシウリジン; 5-ビニル-1-ベータ-D-アラビノフラノシルウラシル(V-araU); 1-ベータ-D-アラビノフラノシルチミン(Ara-T); 2'-ノル-2'デオキシグアノシン(2'NDG); 9-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルブト-1-イル)グアニン(ペンシクロビル(penciclovir),BRL 3912) ; 1-ベータ-D-アラビノフラノシルアデニン(Ara-A;ビデラビン(viderabine)) これら化合物の各種ホスフェートエステルは、本質的にアシクロビルに関し以 下に記載されるように調製され得る。アシクロビルホスフェートエステルの合成 本発明は、アシクロビルモノ−及びジホスフェート、アシクロビルモノホスフ ェートモルホリデート、アシクロビルモノ−及びジホスフェートグリセロール、 並びにアシクロビルモノ−及びジホスフェート1,2−イソプロピリデングリセ ロールの合成方法を提供するものである。 アシクロビルモノホスフェートは、アシクロビルから、トオルチェン、ディー (Toorchen,D.)及びトパル、エム(Topal,M.)のカルシノジェネシス(Carci nogenesis )4:1591-1597(1983)の方法によりモディファイされ、実施例1に例 示されているヨシカワ、エム(Yoshikawa,M.)らのBull.Chem.Soc.Japan42: 3505-3508(1969)の方法に従い、調製することができる。アシクロビルジホス フェートは、他のヌクレオシドアナログの方法で、オット、ディー.ジー.(OT T,D.G.)らのAnal.Biochem.21:469-472(1967)の方法により、トリブチルアン モニウムホスフェート又はトリブチルアンモニウムピロホスフェートのいずれか をホスフェートドナーとして使用して調製できる。 アシクロビルジホスフェートグリセロールの製造方法は、実施例2〜4に表さ れている。一般に、ヌ クオシドホスフェートグリセロールは、ホスファチジルヌクレオシド類の製造方 法と同様にして製造される。実施例3に記載のアプローチでは、アシクロビルホ スフェートは、離脱基、例えば、モルホリンを実施例2に従い付加することによ り活性化され、グリセロール−3−ホスフェート ジシクロヘキシルアンモニウ ム塩と、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で、縮 合される。或いは、実施例4に記載のように、イソプロピリデン部分(moiety) で保護された反応性ヒドロキシル基を有するグリセロールホスフェートを、モル ホリデート(morpholidate)の付加により活性化し、次いで、実施例2に記載の 条件下でアシクロビルモノホスフェートと縮合させる。 各種のアシル鎖(acyl chains)を含む数多くのアシクロビル−ジホスフェー ト−ジグリセリド(ACV−DP−DG)が、過去において、適当なジアシルホ スファチジン酸モルホリデート(DA−モルホリデート)とアシクロビルモノホ スフェート(ACV−MP)とを縮合することにより、製造された。該操作が実 施され得る方法は、アグラノフ、ビー(Agranoff,B.)及びスオミ、ダブリュー (Suomi,W.)、B iochem.Prep. 10:47-51(1963)により記載されている。これに代えて、”リポヌ クレオシド合成(Liponucleotide Synthesis)”なる名称の米国特許出願第0 7/706,873号及びホング(Hong)らの英国特許出願第2,168,35 0号に記載されているように、ヌクレオシドモノホスフェートのモルホリデート を製造し、ホスファチジン酸と縮合させる。 上記化学的方法は、一般に、本発明の化合物の製造への一般的な適用として開 示されている。ときおり、反応は、開示された範囲内の各化合物に、記載された ようには適用できないかも知れない。このことが生じる化合物は、当業者により 、容易に判別できる。このような全ての場合、反応は、当業者に公知の慣用され ている修飾、例えば、妨害する基の適当な保護、代替的な慣用されている試薬へ の変更、又は反応条件の常套的な変更により、首尾良く行うことができる。或い は、本明細書又はその他の慣用されている他の反応も、対応する本発明化合物の 調製に適用することができる。全ての製法において、全ての出発物質は公知であ るか又は公知の出発物質から容易に調製できる。特に断らない限り、全ての部及 びパーセンテージは、重量基準である。 ACV−MP、ACV−DP、ACV−MP−グリセロール、ACV−DP− グリセロール、ACV−MP−イソプロピリデングリセロール、及びACV−D Pイソプロピリデングリセロールを包含する本発明のアシクロビル誘導体は、ア シクロビル耐性HSV−1感染(infections)のヘルペス性病変(herpetic le sions)を局所的に治療するのに特に有効であることが見いだされた。実施例7 は、培養細胞の野生型分離株(wild type isolates)及び実験室のHSV株の感 染が、アシクロビル、アシクロビルモノホスフェートを用いて同様の結果で治療 され得ることを示す(実施例7;図1)。Wi38線維芽細胞中でのこれらのウ イルス感染のために、アシクロビル及びアシクロビルモノホスフェートの両者は 約1または2μM濃度の同じIC50を有する。しかしながら、同じ培養細胞系が 、アシクロビルをアシクロビルモノホスフェートに変換するのに必要なチミジン キナーゼを欠くウイルスのアシクロビル耐性株、HSV−DM.21で感染され ると、アシクロビル及びアシクロビルモノホスフェートはウイルスプラークの数 の減少に無効である(実施例7;図2)。 アシクロビル耐性皮膚HSV−1感染に関するア シクロビルホスフェートエステルの効力は、培養細胞に関する上記のインビトロ データの観点から驚くべきものである。アシクロビル耐性HSV−1で感染され たマウスのヘルペス性病変に水性クリーム中で適用されるアシクロビルホスフェ ートエステルは、そのような病変数の減少において、元来のアシクロビルよりも 実質的により有効である(実施例9;図3及び4)。 従って、これらの結果から見ると、アシクロビル及びアシクロビルホスフェー トのインビトロでの取り込みは、局所適用ローションとしてインビボよりも異な る作動様式で進行すると考えられる。ヌクレオシドアナログホスフェートの局所製剤 上記の本発明のヌクレオシドアナログ誘導体は、皮膚科の使用に有用で好都合 なように、当業者に公知の各種製剤中に混合することにより局所使用のために調 製することができる。 該ヌクレオシドアナログ誘導体は、水溶性であり、従って水溶液、油中水型エ マルジョン、または水性クリームは高度に望ましい製剤である。アシクロビル及 び他のヌクレオシドモノホスフェートの水溶性は、ナトリウム、カリウム、アン モニウムまたは水 素のような塩の調製により高めることができる。特に好適な製剤において、有効 成分は、ポリエチレングリコール(PEG)溶剤(vehicle)中で調製される。 或いは、有効成分は、賦形剤または担体としてデンプンまたはタルクのような不 溶性粉末を用いて乾燥粉末製剤中で局所的に適用することもできる。 該溶剤は、幾つかの局所製剤の重要な成分である。というのは、それは浸透を 高め、作用の持続時間を延長し、または適用部位の要求を満たすように選択する ことができるからである。例えば、手のひらまたは足の裏のような身体の硬い部 分に適用する製剤は、ジメチルスルホキシド プロピレングリコールまたはアゾ ンTMのような浸透促進剤を含むことができる;粉末製剤は、股、肘の内側(inne r elbow)あるいは指または足先の間のような擦れ合う部分(intertriginous zo ne)に適用するのに選択することができる。該製剤はまた、活性な抗ウイルスア シクロビル誘導体の除放性を与えるように当業者に公知の各種有機ポリマーまた は他の組成物を含むように製造することができる。 適当な局所製剤の多くは、全ての薬化学者に公知の処方集:Remington's Phar maceutical Sciences, 第15版、1975、Mack Publishing Company,Easton,Pennsylvania 1804 2(Chapter 87:Blaug Seymour)中に見出すことができる。これらの処方は、例 えば粉末、ペースト、軟膏、ゼリー、ワックス、オイル、リピッド、無水吸収基 剤(anhydrous absor ption base)、水中油型または油中水型エマルジョン、エ マルジョンカーボワックス(各種分子量のポリエチレングリコール)、半固形ゲ ル、カーボワックスを含む半固形混合物を含む。 本発明の局所製剤中の有効成分の濃度は、約0.01gm%〜100gm%; 好ましくは約0.1gm%〜50gm%;最も好ましくは約1gm%〜15gm %である。該製剤は、上記の処方集に記載されるように、当業者によく知られた 皮膚の浸透及び治癒の促進を助ける他の薬剤の有効濃度をさらに含むことができ る。 本発明の活性なホスフェートエステルを含む局所製剤の効力は、当業者に公知 の従来の試験方法を用いて評価することができる。例えば、特に迅速な方法は、 Ellis M.ら,Antimicrobial Agents and Chemotherapy 33:304-310(1989)に より記載されたマウスの”口顔モデル(orofacial model)”である。 該試験系では、乱切され、鼻(snout)上に接種されたHSVの病原は、免疫 無防備状態の宿主中の皮膚HSV感染の疾患サイクルの妥当なモデルであるよう に示されてきた。 該製剤は、冒された皮膚のヘルペス性病変に繰り返し;例えば1日に1回、2 回、または数回適用することができ、該治療は、治癒が達成されるまで数日間に わたることができる。毒性及び刺激の発生のリスクは最小である。 さらに詳述することなく、当業者であれば上記の記載を用い、本発明を最大の 範囲まで利用することができると信じる。 本発明は、以下の実施例を用いて以下により詳細に記載されるが、以下に記載 された方法は全て本発明の範囲内の方法に適用することができ、本発明は与えら れた実施例に限定されることはない。従って、以下の好適な実施態様は、単なる 例示と解釈され、どのような方法においても開示の残りを限定するものではない 。 実施例I アシクロビルヌクレオシド誘導体のリン酸化 我々は以下の方法によってアシクロビルヌクレオ シド誘導体を製造した。保護されていないアシクロビルは、トリメチルホスフェ ート((CH3O)3PO)中POCl3と反応させ、本質的にヨシカワら(Yoshi kawa et al.)Tetrahedron Letters 50:5065-5068(1967)及びヨシカワ エム 、カトウら(Yoshikawa M.,Kato et al)Bull Chem.Soc,Japan42:3205-3208 (1967)に記載されたように行った。た。冷却した(0℃)2M POCl3の 300−400mlのトリメチルホスフェート溶液に、反応温度を0℃〜5℃の 間に一定に保ちながら、アシクロビル(1M)を攪拌しながら滴下した。反応の 進行は、Mono Q HR 5/5陰イオン交換カラム(ファルマシア、ウプ サラ、スウェーデン(Pharmacia,Uppsala,Sweden))を用いたHPLCによっ てモニターした。典型的には、5μlの反応混合物を水酸化ナトリウム水溶液で 中和し(最終pH7)、カラムに注入した。 溶出は以下のようにして行った:水での洗浄、アシクロビルモノホスフェート を溶出する0.1M炭酸アンモニウムNH4HCO3での溶出、続いて、より高度 にリン酸化された生成物を溶出する0.1−0.6M NH4HCO3直線勾配。 反応は、この 方法に従えば、45〜75分で殆ど完了し、反応生成物を加水分解し最終pH7 になるよう2倍容量の水酸化ナトリウム水溶液で中和した。 生成化合物の精製は、反応混合物の分析のために上記に記載した方法に従って 行った。この方法によって、0.8モルのアシクロビルモノホスフェートが製造 され、同じ溶出条件を用いてQセファロースファーストフローカラム(Q Sephar ose fast flowcolimn)で精製した。 収率は、水からの繰り返しの凍結乾燥後80%〜96%の間で変化した。 展開システム1−プロパノール/25%NH3/H2O(容量で20:20:3 )を用いたTLC分析(シリカ(Silica)60/F254プレート、メルク(Merck)) は、単一のU.V.及びPi陽性スポットを示した。 実施例IIアシクロビル−モノホスホモルホリデートの製造 アシクロビル−モノホスフェート(5mmol)及びモルホリン(20mmo l)をt−ブタノール(50ml)に懸濁させ、緩やかな還流下加熱して、1時 間以上かけてt−ブタノール(50mmol) に溶解したN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、20mmol )を滴下した。混合物を還流下12〜36時間攪拌し、蒸発乾固した。残渣をエ ーテルで摩砕し、同溶媒でデカンテーションによって洗浄した。生成物をメタノ ール−エーテル混合物からの再結晶によって精製した。 実施例III アシクロビル−モノホスホモルホリデートからの n−グリセロ−3−ジホスホ−アシクロビルの製造 実施例2に記載のように製造したアシクロビルモノホスホモルホリデート(2 mmol)を、乾燥ピリジン(20ml)に溶解させ、減圧下蒸発乾固した。ピ リジンへの残渣の溶解及び蒸発の過程を3回繰り返し、化合物からの僅かな水を 除去した。グリセロール−3−ホスフェート ジ−モノシクロヘキシルアンモニ ウム塩(3mmol)を、乾燥した残渣に加え、混合物を20mlのピリジンに 溶解させ不活性雰囲気下60℃で12−36時間攪拌した。溶媒を減圧下蒸発さ せ、残渣をエーテルで滴定し(titrated)、得られた固体を、重炭酸アンモニウ ム(10mmolから300mmol、各々500ml)の直線勾配を用いて、 DEAEセファデックス カラム(Sephadex column)(2.5cm×30cm)でのイオン交換クロマト グラフィーによって精製した。(TLC及び分析用HPLCを用いて同定した) 純粋な生成物を含む画分をまとめ、凍結乾燥して表題の化合物を得た。 実施例IV 1,2−イソプロピリデン−sn−グリセロ−3−モノホスホモルホリデートか らのsn−グリセロ−3−ジホスホ−アシクロビルの製造 A.1,2−イソプロピリデン−sn−グリセロ−3−ホスフェートの製造 オキシ塩化リン(25mmol)を、30分かけて、0℃に冷却した1,2− イソプロピリデン−グリセロール(20mmol)(シグマ、セントルイス(Si gma,St.Louis)、MO)及びトリエチルアミン(100mmol)の混合物に 、滴下した。混合物を10〜90分間0℃で攪拌後。水(1ml)を加えて反応 を停止した。混合物をその後クロロホルム(500ml)溶解させ、水で洗浄( 3×100ml)した。水洗浄溶液を集めて、クロロホルム(50ml)で抽出 して戻し凍結乾燥させた。生成物をこれ以上精製せずに続く反応のためにすぐに 用 いた。 B.1,2−イソプロピリデン−sn−グリセロ−3−モノホスホモルホリデー トの製造 実施例2中アシクロビルホスホモルホリデートの製造において記載された方法 に従って、(A)に記載の方法で製造した1,2−イソプロピリデン−sn−グ リセロ−3−ホスフェートを、モルホリンと縮合して1,2−イソプロピリデン −sn−グリセロ−3−モノホスホモルホリデートを製造した。 実施例2に記載の条件下での、中間体化合物、1,2−イソプロピリデン−s n−グリセロ−3−モノホスホモルホリデートのアシクロビル モノホスフェー トとの反応で、1,2−イソプロピリデン−sn−グリセロ−3−モノホスホモ ルホリデートを得た。 1,2−イソプロピリデン−sn−グリセロ−3−ジホスホ−アシクロビル( 1mmol)を、50〜90%酢酸水溶液に溶解し、室温で4〜12時間攪拌し 、粗製のグリセロ−3−ジホスホ−アシクロビル生成物を上記のように精製した 。 実施例Vsn−グリセロ−3−ホスホ−アシクロビルの製造 1,2−イソプロピリデン−sn−グリセロ−3−ホスフェート 1mM(実 施例4Bのように製造)及びアシクロビル(1mM)を乾燥したピリジン(10 ml)及びDCC(4mmol)中に懸濁させた。溶解しているピリジン(4m l)を加え、混合物を25℃〜60℃で12〜72時間攪拌した。溶媒を蒸発さ せ、残渣をエーテルで滴定(titrated)した。粗製の生成物を実施例3に記載し たイオン交換クロマトグラフィーで精製した。その後イソプロピリデン−保護基 を、酢酸水溶液で処理することにより生成物から除去し、標題の化合物を得た。 別に、標題の化合物を、縮合剤として2,4,6−トリイソプロピルベンゼン スルホニルクロライド(TPS−Cl)を用いて製造した。 実施例VI アシクロビルジホスフェートジパルミトイルグリセロールのアルカリ加水分解 によるアシクロビルホスフェートエステル混合物の製造 アシクロビル−ジホスフェート−ジパルミトイルグリセロール(1mmol) を、クロロホルムに溶解させ、メタノール性の水酸化ナトリウム(2,1mmo l)を加えた。反応を20〜90分間行い、 その進行をTLCでモニターした。反応の完了後、ダウエックス(Dowex) −50 X−2(H+)を反応混合物に加え、pHを7に調整した。樹脂を濾過 によって分離し、濾過物を凍結乾燥して粗製の生成物を実施例1に記載のように 精製した。 実施例VII HSVのアシクロビル−耐性TK突然変異株(DM.21)でのアシクロビルモ ノホスフェートの抗ウィルス効果の欠如 野生型の単純ヘルペスウィルス(HSV)株又はHSVの突然変異株(DM. 21)に感染したWi−38線維芽細胞の分離培養物を、それぞれ、アシクロビ ル又はアシクロビルモノホスフェートで処理した。DM.21突然変異株は、通 常ACVをACV−MPに転換させるチミジンキナーゼ酵素を欠いており、従っ て、アシクロビルには耐性がある。HSV−1での結果を図1に示し、HSV− DM.21での結果を図2に示す。IC50は、ウィルスのプラーク形成を50% 阻害する抗ウィルス剤の濃度である。 野生型分離株及び単純ヘルペスウィルスの実験室株(HSV−1)においては 、アシクロビル及びア シクロビルモノホスフェートは、0.1μMのIC50を有している。対照的に、 本アッセイにおいて、HSV突然変異株に対しては、アシクロビル及びアシクロ ビルモノホスフェートは共に、100μMを越えるIC50を有している(図2) 。 インビトロでのこれらの結果に基づいて、チミジンキナーゼ欠如又は他のHS V突然変異株に感染した動物に、局所的に投与しても、アシクロビルモノホスフ ェートが、有意な活性を示すとは、誰も予想できない。 実施例VIII HSVのアシクロビル−耐性株に感染したマウスでのアシクロビルホスフェー トエステルの抗ウィルス効果 HRS/Jタイプのマウスに、エリス エムら(Ellis,M.et al.,)Antimic robial Agents and Chemotherapy 33(3):304−310(1989)に記載の鼻乱切法 (snout scarification method)を用いて皮膚に感染させた。簡単には、10匹 のマウスの群に、25−ゲージ(gauge)の針を用いて乱切し、次いで希釈され たウィルス中に浸した綿を先に付けた(cotton-tipped)アプリケーターで10 秒間のこするこ とにより、軽いエーテル麻酔下で、鼻に接種した。感染に使用したウィルスは、 エリス エムら(Ellis,M.et al.,)に言及されているTK欠損株(TKD)で あった。感染3時間後、動物を局所的に、上記で述べたエリス(Ellis)文献に 従って、1日3回4日間、水性クリーム(AC)のアシクロビル又はアシクロビ ルホスフェートの製剤で処置した。 結果を図3に示す。5gm%のアシクロビルを含む製剤では活性があった。対 照的に、5gm%の80%アシクロビルモノホスフェート及び他の20%のアシ クロビルホスフェートエステル(アシクロビルジホスフェート及びアシクロビル ジホスフェートグリセロール)混合物を含む製剤は、数匹のマウスでのヘルペス 性の病変の生じたのみで、優れた活性を示した。全ての病変は全ての群において 第8日までに治癒した。 上記の方法を、より毒性の株であるTK−変化(altered)HSV−1ウィル ス(TKA、Ellis上記)を用いて5日間の連続した処置によって繰り返した。T KDウィルスとは異なり、TKAは未処理のマウスにおいて致命的である。5gm パーセントアシクロビルの処置は、ほとんどの動物が生存し第1 4日までに実質上改善されて、適度に病変スコア(scores)を減少させた。しか しながら、同濃度でのホスフェートエステルでは、図4に示したように、全ての 病変が9日後に消散し、全ての動物が生存し、病変スコアにおいて劇的な改善が みられた。 実施例IX アシクロビル耐性野生型HSV−1で感染したマウスでのアシクロビルモノホス フェートの抗ウィルス効果 アシクロビル感受性野生型HSV−1及びアシクロビル誘導体としてアシクロ ビルモノホスフェート(ACV−MP)を含有する製剤を用いて、実施例8の方 法を繰り返した。2種のクリームを処方した、1つは、水性クリーム中14.5 ミリモル/100mlで存在するACV−MPを含むもの、他方は、22.2ミ リモル/100mlで存在するアシクロビルを含むもの(共に5gm%、しかし ながら、ホスフェート基の添加のため、モノホスフェート中に存在するアシクロ ビルのモル数は、正味のアシクロビルと比較して減少している。)である。 処置を感染後24時間で開始し、1日4回4日間続けた。10匹の未処理のマ ウスは第5日までに段 階4病変を生じ、第14日までに全て死亡した(図5)。アシクロビルモノホス フェート処置動物は、病変を生じず、10匹の動物中10匹とも生存した(図5 )。アシクロビル処置群において、数匹の動物は軽い病変を生じたが第7−9日 に消散した;10匹の動物中9匹は生存した。 この研究から、野生型のHSV−1感染における病変を防ぐのに、低い投与量 (14.5mmol/100ml)でのACV−MPが、アシクロビル(22. 2mmol/100ml)よりもより効果的であることが判る。 実施例X アシクロビル耐性HSV−1で感染したマウスでの アシクロビルモノホスフェートの抗ウィルス効果 アシクロビル誘導体としてアシクロビルモノホスフェート(ACV−MP)の みを含有する製剤を用いて、実施例8の方法を繰り返した。処置を感染後3時間 で開始し、感染の日は2回、その後は1日3回第4日まで行った。図6に示すよ うに、アシクロビル耐性(TK変化)HSV−1に感染した動物における病変ス コアを減少させるのに、14.5mmol/100mlのACV−MPが、 22.2mmol/100mlのアシクロビルよりも、明らかにより効果的であ る。 コントロール及びアシクロビル処置群において、10匹のマウスの内8匹が実 験第14日で生存し、それに対し、アシクロビルモノホスフェート処置において は、10匹中10匹が生存していた。 実施例XI アシクロビル耐性HSV−2で感染したモルモット のアシクロビルモノホスフェートの抗ウィルス効果 我々は水性クリーム(AC)中のアシクロビルモノホスフェート(ACV−M P)を試験し、原発性性器ヘルペス(primary genital herpes)の処置において 、ポリエチレングリコール中5%アシクロビル(ACV−PEG)よりもより効 果があるかどうか決定した。特に、ACV−耐性HSV−2によって起こるモル モットの性器ヘルペス感染を検討した。加えて、2種の担体システム:水性クリ ーム(AC)及びポリエチレングリコール(PEG)におけるアシクロビル処置 を比較した。実験はプラセボーコントロールし、感染していない動物を各々のA CV調製物で処置し、皮膚及び膣の刺激を評価した。 原発性性器感染(primary genital infection)の 結果HSV−2を備えた若い(weanling)モルモットの膣内接種は、膣道(vagi nal tract)中のウイルスの初期複製とそれに続く外部水泡病変の発生により特 徴付けられる。ウイルス力価のピークは、膣道中では第1日から第3日であり、 第7〜10日までに徐々になくなった。外部水泡病変は第4日に最初に現れ、ピ ーク病変発病度が第6−8日であり、病変は第15−18日までに徐々に治癒し た。 動物は、変化したチミジンキナーゼを有しかつインビトロでのACV処置に耐 性のHSV−2株12247で接種された。250−300gの体重の雌のハー トレイ(Hartley)ハムスター(Charles River,Kingston,NY)が、最初に膣を 綿棒で掃除し膣の分泌物を除去した。1時間後に、該動物に2.4×104のプ ラーク形成単位(pfu)を膣内に接種した。接種はウイルスの浸み込んだ綿棒 を膣道内に挿入し、約6回、回転することにより行った。 10匹のハムスターの群が、膣内的及び外部性器皮膚上に両方とも各調製物の 0.1ml(動物の処置当たり合計0.2ml)処置した。動物は、ウイルス接 種後24時間から始めて毎日3回7日間処置された。3匹の未感染動物は同じス ケジュールで各 調製物で処置し、局所毒性及び刺激を評価した。 膣道内のHSV−2複製に関する各種処置の効力を測定するため、膣分泌物の 綿棒をHSV−2接種後一次感染中の第1、3、5、7及び10日に得た。綿棒 は2.0mlの培地を含む試験管中に置かれ、ボルテックスし、HSVの滴定ま で−70℃で凍結した。全てのサンプルが集められると、それらは順次解凍及び 希釈され、HSV−2の力価が微小滴定CPEアッセイ中でウサギ腎細胞を用い て測定された。 我々はまた治療効力を測定するために外部性器病変の成長及び発病度を測定し た。病変の発病度は、0−5+のスコアで等級付けした。病変の存在または不在 及び発病度は、ウイルス接種の後19日間記録した。感染率、ピーク病変スコア 、ピークウイルス力価、ウイルス力価−日数曲線の下の面積、およびPBSプラ セボ処置とPEG薬物処置、或いはACプラセボ処置とAC薬物処置の動物間の 病変スコア−日数曲線が、マン−ホワイトニーUランク合計試験(Mann-Whitney U rank sum test)を用いて比較した。0.05以下のp−値は、有意であると 考えられた。 膣ウイルス複製に関するACV調製物を用いた局所処置の効果は、表1に示さ れる。ACV−MP調製物(5%ACV−MP−PEGまたは5%ACV−MP −AC)での処置のみが曲線下のウイルス力価−日数面積(AUC)及び平均ピ ークウイルス力価を有意に減少させた。 病変の発生に関するACV調製物を用いた局所試験の効果は、表IIに示される 。ACVおよびACV−MP調製物は両方とも、適当なプラセボ処置群と比較し たときに、病変スコア−日数AUCを有意に変化させた。しかしながら、5%A CV−MP−PEGによる治療のみが有意に平均ピーク病変スコアを減少させた 。 ACV−耐性HSV−2性器ヘルペス感染のハムスターモデルにおいて、AC V−MPのみが有意に膣のウイルス複製を減少させた。また、ACV−MP−P EG処置群は、最も低いウイルス力価−日数及び平均ピーク力価値を有していた 。ACV−MP及びACVは両方とも病変の発生を変化させた一方、PEG中の 薬物はAC中のものよりも低いスコアを有していた。さらに、ACV−MP−P EGを受けた動物は、最も低い病変スコア−日数及び平均ピーク病変スコアを有 していた。 さらに、該研究を通して、未感染ACV調製物処置動物で、性器領域のいかな る刺激及びいかなる他の毒性の兆候もなかった。 これらの結果は、HSV−2性器ヘルペスの処置におけるアシクロビルモノホ スフェートの強力な活性を示す。さらに、アシクロビルモノホスフェートを分散 したポリエチレングリコールは、病変の処置に最良の効力を示した。 実施例XII アシクロビルジホスフェトの活性 アシクロビルジホスフェート(ACV−DP)のみをアシクロビル誘導体とし て有する製剤を用い、実施例8の手法を繰り返す。ACVのみのそれよりも優れ た効力が観察される。 実施例XIIIアシクロビルモノホスフェートグリセロールの活性 アシクロビルモノホスフェートグリセロール(ACV−MP−G)のみをアシ クロビル誘導体として有する製剤を用い、実施例8の手法を繰り返す。ACVの みのそれよりも優れた効力が観察される。 実施例XIVアシクロビルジホスフェートグリセロールの活性 アシクロビルジホスフェートグリセロール(ACV−DP−グリセロール)の みをアシクロビル誘導体として有する製剤を用い、実施例8の手法を繰り返す。 ACVのみのそれよりも優れた効力が観察される。 実施例XVアシクロビルモノホスフェートモルホリデートの活性 アシクロビルモノホスフェートモルホリデート(ACV−MP−モルホリデー ト)のみをアシクロ ビル誘導体として有する製剤を用い、実施例8の手法を繰り返す。ACVのみの それよりも優れた効力が観察される。 実施例XVIアシクロビルモノホスフェートイソプロピリデングリセロールの活性 アシクロビルモノホスフェートイソプロピリデングリセロール(ACV−MP −isoP−G)のみをアシクロビル誘導体として有する製剤を用い、実施例8 の手法を繰り返す。ACVのみのそれよりも優れた効力が観察される。 実施例XVIIアシクロビルジホスフェートイソプロピリデングリセロールの活性 アシクロビルジホスフェートイソプロピリデングリセロール(ACV−DP− isoP−G)のみをアシクロビル誘導体として有する製剤を用い、実施例8の 手法を繰り返す。ACVのみのそれよりも優れた効力が観察される。 実施例XVIII アシクロビルモノホスフェート及び塩の溶解性 アシクロビルモノホスフェートの各種塩が、以下 のようにして溶解性について試験された: 2mlの蒸留水を3つの10mlビーカー(各ビーカーはマグネチックスター リングバーを有する)中に各々置いた。各個々のフラスコにおいて、カリウム、 ナトリウム、ナトリウム/アンモニウム、及びH+(遊離酸)から選ばれるアシ クロビルモノホスフェート塩を、飽和溶液が形成されるまで加えた。各飽和塩溶 液は重力濾過した。アシクロビルモノホスフェートナトリウム/アンモニウム及 び遊離酸塩溶液は、ワットマン(Whatman)No.4濾紙で濾過し、清澄溶液を 得た。カリウムおよびナトリウム塩溶液は、ワットマンNo.1濾紙で濾過し、 各々僅かにオパールのような光を放つ溶液を得た。 各飽和塩溶液1mlをピペットで予め重量測定された丸底フラスコに移し、該 溶液を乾燥させた。全ての液体を蒸発した後、丸底フラスコは再度重量測定され 、ミリリットル当たりに存在するアシクロビルモノホスフェート塩のミリグラム 数を容易に見出した。 以下の表は、アシクロビルに関して上記のように調製した各種の塩の溶解性を 示す。 アシクロビルモノホスフェートの塩形成を通して、溶解性は劇的に高められる ことは、表IIIに示される結果を考慮して認識されるであろう。他のヌクレオシ ドモノホスフェートも同様に高められた溶解性を示すことが期待される。このよ うに、塩の高められた溶解性のために、アシクロビルモノホスフェートを大量に 含む局所組成物を処方することが可能である。 当業者に明らかであるような開示された発明の各種の修飾、改良及び応用があ るであろう。本応用は、そのような実施態様をカバーすることを意図する。本発 明は、ある好適な実施態様の枠組みの中で記載されたが、該開示の全範囲は、以 下の請求の範囲を参照してのみ判断されることが意図される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 有効濃度の抗ヘルペスヌクレオシドアナログホスフェートエステルまたは その混合物またはその塩を、局所使用のために好適な薬学的担体中に含む薬学的 製剤。 2. 前記ヌクレオシドアナログがアシクロビルである請求項1の製剤。 3. 前記ヌクレオシドアナログホスフェートエステルがアシクロビルモノホス フェートである請求項1の製剤。 4. 前記ヌクレオシドアナログホスフェートエステルがアシクロビルジホスフ ェートである請求項1の製剤。 5. 前記抗ヘルペスヌクレオシドアナログが 1-ベータ-D-アラビノフラノシル-E-5-(2-ブロモビニル)ウラシル; 2'-フルオロカルボサイクリック-2'-デオキシグアノシン; 6'-フルオロカルボサイクリック-2'-デオキシグアノシン; 1-(ベータ-D-アラビノフラノシル)-5(E)-(2-ヨードビニル)ウラシル; SQ34,514; HOE602;トリフルオロチミジン ; 9-((1,3-ジヒドロキシ-2-プロポキシ)メチル)グアニン; 5-エチル-2'-デオキシウリジン; E-5-(2-ブロモビニル)-2'-デオキシウリジン; 5-(2-クロロエチル)-2'-デオキシウリジン; 1-(2-デオキシ-2-フルオロ-ベータ-D-アラビノフラノシル)-5-ヨードシトシン(FIAC); 1-(2-デオキシ-2-フルオロ-ベータ-D-アラビノフラノシル)-5-ヨードウリジン(FIAU);ブシクロビル ; 6-デオキシアシクロビル; 9-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルブト-1-イル)グアニン; E-5-(2-ヨードビニル)-2'-デオキシウリジン; 5-ビニル-1-ベータ-D-アラビノフラノシルウラシル; 1-ベータ-D-アラビノフラノシルチミン; 2'-ノル-2'デオキシグアノシン; 9-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルブト-1-イル)グアニン; 1-ベータ-D-アラビノフラノシルアデニン からなる群から選ばれる請求項1の製剤。 6. 前記ヌクレオシドアナログホスフェートエステルが塩の形態である請求項 1〜5のいずれかの製剤。 7. 前記塩が、ナトリウム、カリウム、アンモニウム及び水素塩から選ばれる 請求項6の製剤。 8. 前記薬学的担体が水性クリーム及びポリエチレングリコールからなる群か ら選ばれる請求項1の製剤。 9. 請求項1に記載の製剤をヘルペスウイルス感染動物の皮膚病変に適用する ことを含むヘルペスウイルス感染の局所治療方法。 10. 前記ヌクレオシドアナログホスフェートエステルがアシクロビルモノホス フェートである請求項9に記載の方法。 11. 前記ヌクレオシドアナログホスフェートエステルがアシクロビルジホスフ ェートである請求項9に記載の方法。 12. 前記感染が、アシクロビル耐性のヘルペスウイルス株による請求項7の方 法。 13. 前記ウイルスの前記アシクロビル耐性がチミジンキナーゼをコードするウ イルス遺伝子の変化または欠損による請求項12の方法。 14. 粘膜または皮膚のヘルペスウイルス感染の治療のための医薬の調製におけ る抗ヘルペス抗ウイルスヌクレオシドアナログのホスフェートエステルの使用。 15. 抗ウイルスヌクレオシドアナログがアシクロ ビルである請求項14に記載の使用。 16. 該抗ウイルスヌクレオシドアナログが 1-ベータ-D-アラビノフラノシル-E-5-(2-ブロモビニル)ウラシル; 2'-フルオロカルボサイクリック-2'-デオキシグアノシン; 6'-フルオロカルボサイクリック-2'-デオキシグアノシン; 1-(ベータ-D-アラビノフラノシル)-5(E)-(2-ヨードビニル)ウラシル; SQ34,514; HOE602;トリフルオロチミジン ; 9-((1,3-ジヒドロキシ-2-プロポキシ)メチル)グアニン; 5-エチル-2'-デオキシウリジン; E-5-(2-ブロモビニル)-2'-デオキシウリジン; 5-(2-クロロエチル)-2'-デオキシウリジン; 1-(2-デオキシ-2-フルオロ-ベータ-D-アラビノフラノシル)-5-ヨードシトシン(FIAC); 1-(2-デオキシ-2-フルオロ-ベータ-D-アラビノフラノシル)-5-ヨードウリジン(FIAU);ブシクロビル ; 6-デオキシアシクロビル; 9-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルブト-1-イル)グアニン; E-5-(2-ヨードビニル)-2'-デオキシウリジン; 5-ビニル-1-ベータ-D-アラビノフラノシルウラシル; 1-ベータ-D-アラビノフラノシルチミン; 2'-ノル-2'デオキシグアノシン; 9-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルブト-1-イル)グアニン; 1-ベータ-D-アラビノフラノシルアデニン からなる群から選ばれる請求項14に記載の使用。 17. 該ホスフェートエステルがモノホスフェートである請求項14〜16のい ずれかに記載の使用。 18. 該ホスフェートエステルがジホスフェートである請求項14〜16のいず れかに記載の使用。 19. 該ヌクレオシドアナログホスフェートエステルが水溶性塩の形態である請 求項14〜18のいずれかに記載の使用。 20. 該ウイルス感染が1型または2型の単純ヘルペスウイルスである請求項1 4に記載の使用。
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