JPH08510142A - 女性用の一時的な尿道カテーテル挿入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、膀胱が正常に機能しない女性の自己カテーテル挿入を容易にする装置を提供するものである。装置は、患者が操作できるように設計されたハンドル、およびハンドル操作によってカテーテルを患者の尿道に挿入しうるハンドル操作可能なカテーテルよりなり、カテーテルをハンドルに対しで望ましい向きに配置することを可能にする屈曲部分を有する。ハンドルおよびカテーテルは一体となった使い捨て構造として設計されていても、あるいは別個の構成部材であって、ハンドルを再使用して使い捨てカテーテルと用いてもよい。屈曲部分はボールおよびソケット継ぎ手のような接合手段でもよい。カテーテルの挿入は、ハンドル上のまたはハンドルに結合した鏡および／または光源を設けることによってさらに容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】 女性用の一時的な尿道カテーテル挿入装置 本発明は、女性の一時的な尿道カテーテル挿入装置に関する。 膀胱が正常に機能しなくなると、尿の停滞という問題が生じて、膀胱は排尿す ることができなくなる。この機能不全は多くの様々な原因、例えば脳への神経接 続の先天的な欠陥、脊髄損傷による神経損傷、大規模な腹部外科手術、炎症およ び各種疾患から生じる。括約筋が張り詰めすぎたり、または膀胱の筋肉が弛緩し すぎると、患者は排尿することはできるが、排尿の際に膀胱を完全に空にするこ とができない。 尿が滞留する患者は、膀胱を十分に空にするためにカテーテル挿入を行う必要 がある。場合によっては、尿収集バッグおよび内在尿道カテーテルを使用する。 このカテーテルは膀胱から外部持ち運び収集バッグへの路となり、収集バッグは 定期的に空にすることができる。しかしながら、この装置は煩わしく、さらに患 者の炎症に対する危険性を高め、バクテリアが収集バッグからカテーテルに沿っ てまたは尿道に沿ってカテーテルのまわりで成長したり、侵入することが可能で ある。 別のそしてより許容される解決法は、３−４時間毎のような適当なまたは予定 時間に、患者がトイレで空にしうる一時的な尿道カテーテルの挿入である。カテ ーテルを尿道に挿入するために、患者は尿道を正確に突き止めることができなけ ればならないので、女性の場合、この断続的な自己カテーテル挿入は実行が非常 に難しい。現在入手しうる装置では、患者はこれを適当な角度に保持した別の鏡 の助けで行い、その端が膀胱に達するまで尿道に沿ってカテーテルを挿入する（ ３−４ｃｍ）。鏡は患者が保持しなければならず、従って自己カテーテル挿入は 両手で行うことになるか、または鏡を何らかの方法で患者の前に支持して、患者 が見ることができるようにしなければならい。さらに、カテーテルは挿入を助け るために特殊な滑らかな表面を有する薄くて軟らかいプラスチック管であるため 、 つかんで操作することが難しい。 特許出願ＦＲ ２ ５５５ ９０３には、ハンドルおよびカテーテル管よりな る断続的カテーテル挿入装置が記載されており、ハンドルを用いてカテーテル管 の尿道への導入を容易にしている。いったんカテーテル管をハンドルに取り付け ると、それらの相対的な位置は、カテーテルのわずかな柔軟性によって許される 限られた可撓性以外は固定される。 本発明の目的は、公知の装置の欠点をなくすこと、および女性が断続的尿道自 己カテーテル挿入をより容易に行うことができる医療装置を提供することである 。 本発明の女性用の一時的尿道カテーテル挿入装置は、患者が操作できるように 設計されたハンドル、およびハンドル操作によってカテーテルを患者の尿道に挿 入しうるハンドル操作可能なカテーテルよりなり、カテーテルをハンドルに対し て望ましい向きに配置することを可能にする屈曲部分を有する装置である。 この構造では、ハンドルは、患者がカテーテル自体をつかんでそれを尿道に挿 入する必要のない、カテーテルの挿入を容易にする手段を提供する。屈曲部分に よって許される動きにより、患者は自身の体の構造に対しておよび個々の使用状 況に対して最も適した位置に装置を固定することが可能となる。 本発明の１つの形では、ハンドルおよびカテーテルは、これらの２つが屈曲部 分で共に折り曲げることができるように一体的につながっている。この構造では 、ハンドルおよびカテーテルユニットは平らなパックとしてしまうことができ、 使用する場合、カテーテルをハンドルから広げると横方向に突き出た物となる。 この装置は使い捨て品として製造することができる。 本発明の別の形では、ハンドルおよびカテーテルが別個の部品であり、屈曲部 分は少なくとも一部がハンドルに組み込まれているか、またはハンドルと結合し ている。これによって装置は一般的で安価な使い捨て尿道カテーテルと共に使用 することが可能となり、ハンドルは再使用できる。 屈曲部分はゆがみまたは接合によって屈曲可能にする適当な方法で設けること ができる。好ましくは、屈曲部分は撓ませることよって曲げることができる波形 のまたは他の形の管状部分よりなり、カテーテルにまたはハンドルの一部に組み 込みうる。あるいは、屈曲部分はボールおよびソケット継ぎ手のような接合手段 からなっていてもよい。この継ぎ手はハンドルに組み込まれていても、あるいは 水密性のスナップ嵌め相互連結の場合は継ぎ手の２つの部品がそれぞれハンドル およびカテーテルの一部を形成していてもよい。装置をさらに使いやすくするた めに、カテーテルがハンドルに対して少なくとも１つの選択された方向に向くよ う保持する手段を設けてもよい。 別個のそして相互連結可能なハンドルおよびカテーテルの場合、装置のハンド ルを、１つ以上のカテーテルをしまえるように設計してもよい。この構造では、 使用に先立って１つ以上の使い捨てカテーテルをハンドル内に入れることができ 、これによって患者は全部のアセンブリーを例えばハンドバックにしまいかつ運 ぶことが容易になる。 本発明のどのような形においても、鏡はハンドル上にあるのが好ましい。これ によって、患者は別の鏡を使用することなく尿道を見ることができ、装置の使用 が容易になる。鏡は最も適した視野を提供する平らな、凸状または凹状の鏡であ る。鏡はフィルム状被覆でもよく、その形は被覆を施すハンドル部分の設計によ る。 ハンドルは、カテーテル挿入を容易にするための照明を提供するように配置さ れた光源を付加的にまたは別に組み込んでもよい。 上記の多くの特徴、例えばカテーテルをしまっておけるハンドル構造またはハ ンドル上のまたはハンドルに結合した鏡および／または光源は、本発明の他の態 様に付加的にまたは別に設けることができることは明らかであり、これらの特徴 自体は自己カテーテル挿入を容易にする手段を提供する。 本発明の別の態様では、本発明の装置をどのような形で使用しても、尿道カテ ーテル挿入操作において患者が操作できるハンドルを提供する。 次に本発明を、添付図面を参照して実施例によって説明する。 図１は、一体ユニットとなった本発明の装置を示す図である。 図２は、使用位置の図１の装置を示す図である。 図３−８は、ハンドルおよびカテーテルが別個の部材となっている本発明の別 の装置である。 図１において、側面図に示される本発明の装置の具体例は、細長いハンドル１ および細長い中空カテーテル２よりなる。ハンドルは握りやすくかつ操作しやす いように設計されており、そしてこの目的のために表面が特殊な形になっている 。一方、カテーテルは末端４付近に孔があって尿が膀胱からカテーテルの管腔へ 流れるようになっている中空管よりなる。この説明では、カテーテルの末端とは 、自己カテーテル挿入の際に挿入されるカテーテルの末端（図１の４）、換言す ると、装置を操作する際の患者の手から遠い位置にあるカテーテルの末端を意味 する。カテーテル２はハンドル１と一体的に製造され、ハンドルから横方向に突 き出ておりそしてハンドルの一端に隣接している。あるいは、カテーテルおよび ハンドルは２つの別個の部材としてつくられ、その後適当な方法で結合されても よく、２つの部品が異なる材料で設計されている場合、これが必要となる。カテ ーテルの管腔はハンドル内に延びており、尿収集バッグ用の接続口としても働く 開口５を通ってハンドルの末端に現れる。カテーテル管は比較的硬いが、カテー テルがハンドルと出会う付近の円周が波形部分Ｃとなっている特徴を有し、これ らの波形は軟らかい曲げポイントとなり、カテーテルをハンドルに対して望まし い方向に向けることを可能にし、同時に、管腔通路の一体性を維持する。例えば 、カテーテルは、カテーテル管をつぶすことなく、ハンドルに対して折り曲げる ことができる。屈曲部分は波形になっているのが好ましく、そのような設計は、 例えば飲み物用の可撓性プラスチックストローおよび液体移送パイプラインに用 いられていることは公知であるが、ゆがみによって曲げることができる他の形も 同様に用いられるることは明らかである。 ハンドル１はまた、カテーテル側にありかつカテーテルが現れる地点に隣接し て取り付けられている鏡６を有する。この鏡は平らな表面を有するが、患者に拡 大像を提供する凹面であるのが好ましい。あるいは、鏡面が凸面であると、より 広い視野を患者に提供することになる。もちろん、鏡は尿道がよく見えるハンド ルのどの位置においてもよく、ハンドルの長軸に対してずれていてもよい。 カテーテル２は保管または携帯するとき、できるだけ少ないスペースを占める ようにハンドル１に対して平らに折り畳み、全てのユニットを予備滅菌パッケー ジに封じる。そのようなパッケージをいくつか例えば患者のハンドバックに入れ て携帯することができる。患者が膀胱を空にするときがきたら、パッケージを開 き、図２に示すようにカテーテルがハンドルから望ましい向きで横方向に突き出 るようにカテーテルをハンドルから開く。次に、ハンドルを握り、トイレのシー トに座った位置で、鏡６を使用して尿道の位置を突き止め、カテーテルの末端４ を適切な範囲まで挿入する。孔３を経て膀胱から尿を排出し、尿はカテーテルの 管腔を通り、開口５を通って便器に出る。排尿が終わったら、カテーテルを尿道 から取り出し、ユニット全体を洗浄するか、または保持して後で殺菌するか、ま たは好ましくは廃棄する。 ハンドル／カテーテルユニットは適当なプラスチック材料から成形され、カテ ーテル部品はＰＴＦＥまたは潤滑剤で被覆して挿入を容易にする。この被覆は水 で活性化されるものでよく、患者は使用前に短時間、カテーテル部分を水流下に 保持する。使用する前、カテーテルは挿入前に直接除去する透明なプラスチック の鞘によって保護してもよい。こうすることによって患者はカテーテルに触れる ことなくハンドルからカテーテルを開くことができる。殺菌パッキングに潤滑ゼ リーが含まれていてもよくそして／またはカテーテル挿入直前に尿道のまわりの 陰部を清浄にするのに用いうる含浸消毒綿が含まれていてもよい。 本発明の別の具体例を図３で説明する。この場合、ハンドル１０およびカテー テル１１は２つの別個の部材であり、使用時にかみ合わせる。ハンドル１０は上 記のものと同じ一般的な形であるが、ハンドルの一端に近いカテーテル開口部１ ２を特徴とする。カテーテル１１は管状であり、図示のようにその末端に穴があ いており、管腔はカテーテルの基部端の開口部１３で終わっている。カテーテル １１は図示のようにやはりひだ形または波形の屈曲部分Ｃを特徴としており、ハ ンドルに対するカテーテルの向きを患者の意のままに固定することができ、これ によって挿入が容易になる。カテーテルはまた、ハンドルの厚みより少し厚い距 離で軸方向に隔たった２つの円周隆起部１４を特徴とし、これらの隆起部を少し 圧縮することができるように材料は十分に弾性である。これらの環状隆起部１４ は、カテーテルを適切な範囲まで確実に挿入する位置決定手段となり、そしてま たカテーテル挿入時および取り出し操作時にハンドルを操作するとき、カテーテ ルをカテーテル開口部内に滑り込ませない接合手段となる。ハンドル１０はその 使用後洗浄し、そして次に必要とされるまで保管するだけでよい再使用可能な部 材として提供される。従って、患者は１つのハンドルといくつかの殺菌パックさ れたカテーテルを例えばハンドバックまたはポケットにいれて携帯する。排尿時 間がきたとき、カテーテルの末端のカバーを取らずパッケージを開き、カテーテ ルの基部端をハンドルの開口部１２に挿入し、ハンドルを押して１つの円周隆起 部１４を倒して、図３に示すようにカテーテルを２つの隆起部の間に取り付けそ して動けなくする。これによって使用の間、カテーテルはハンドルに効果的に固 定される。そして外側の包装材料を完全に除いた後、患者はカテーテルをハンド ルによっておよびハンドル上の鏡（図示せず）の助けで挿入する。膀胱を空にし 、そしてカテーテルを尿道から取り出した後、カテーテルを押すかまたはカテー テル開口部から引っ張り出して、廃棄する。ハンドルは洗浄し、別の殺菌カテー テルと共にその後使用するために保持する。 同様な装置を図４に示す。この場合のカテーテルはひだ形または波形の屈曲部 分Ｃを有し、そしてハンドルのカテーテル口内の周囲環状溝１６にロックする単 一の円周隆起部１５を有する。また、カテーテルの材料は、カテーテルをハンド ルに押し込むことができるほど弾性であって、隆起部１５および溝１６は互いに かみ合い、そして同様に後で分離することができるが、これらの２つのかみ合わ せは、挿入および尿道からのカテーテルの取り出しの間、ハンドルのカテーテル 口内の位置にカテーテルをしっかり保持するのに十分なものである。 本発明のさらに別の具体例を図５に示す。そしてまた、装置は、カテーテル口 ２１を有するハンドルおよびこれとは別個の屈曲部分Ｃを有するカテーテル２２ の２つの部分からなる。この場合のハンドルは、カテーテル口から離れたハンド ルの端からカテーテル口部分に向かって延びている中空内部２３を特徴とし、ハ ンドルの大部分は中空であるか、カテーテル口はこの中空内部２３をさえぎって いない。ハンドルの端は取り外しが可能なようにまたはフリップタイプのキャッ プ２４として形成されており、この設計では１つまたはいくつかの使い捨てカテ ーテルを必要になるまでハンドルの中空内部にしまっておいてもよく、使用する とき、キャップ２４をはずし、カテーテル（その予備滅菌パッケージ内の）を取 り出す。そしてまた、鏡２５は、尿道が容易にみえる位置のハンドル２０の外側 に設ける。この場合、鏡２５はハンドル表面に被覆した反射膜であり、鏡の形を 決めるこの部分のハンドルの形は平ら、凸状または凹状である。 カテーテル２２は、一方向ラチェットとして働くようにかつロック機構２８と 共働するように配置された図５に示すような円周隆起部２６および別のグループ の円周のこぎり歯隆起部２７を有する。ロック機構は親指または指で操作する解 除レバー３０および戻り止め端部２９を有し、ロック機構はハンドルの成形品の 一部であり、限定されたレバーの動きに適合させる。使用の際、隆起部２６およ びラチェット隆起部２７がカテーテル口の相当する部分に接するまで、カテーテ ルをハンドルに押し込んでよい。装置を使用したら、解除レバー３０を操作して カテーテルをカテーテル口から取り出し、廃棄する。 図６のさらに別の具体例は、鏡３２を有するハンドル３１およびカテーテル口 ３３からなる。管状排出部分３４は接着等によってカテーテル口内に固定され、 ハンドルの両側に突き出ており、ハンドルの鏡側のソケット３５およびもう一方 の側の出口３６で終わっている。あるいは、ハンドル３１および排出部分３４は 一体となっていてもよい。 カテーテル３７は、カテーテルの管腔が通り抜けるボール３８内で終わり、ボ ールの大きさおよび形はソケット３５に対して相補的なものであり、これらの２ つはスナップ嵌めとなっていて水密性の自在結合を形成することができる。図に 示すように、ソケットの開口部分はソケット断面の１８０゜未満であって、スナ ップ嵌め機能が可能となる；そして開口部分は管状部分３４の軸の向きからそれ るような角度をなす。これによってカテーテルを「非常に近い」位置でハンドル に対して水平な状態にすることが可能となり、一方、カテーテルは使用前はその 滅菌パッケージにしまっておき、使用時は選択した「聞いた」位置にハンドルか ら開くことが可能である。ボールおよびソケット継ぎ手によって得られる接合部 は、 患者がハンドルによって必要なようにカテーテルを尿道に導きそして位置を定め るのに適切な広い範囲の動きを可能にし、一方、カテーテル３７の管腔と管状排 出部分３４の管腔との間の液体接続を確実に完全なものにすることができる。装 置全体を単一の使い捨て品として供給してもよく、あるいはハンドル３１と管状 排出部分３４とを再使用して、患者自身がソケット３５に取り付けることができ る新しい殺菌カテーテル３７と共に用いてもよい。 「ボールおよびソケット」配置に関連して説明したが、本発明がカテーテルと 排出部分との間の回転の自由を可能にする他の具体例、例えば、好ましくはハン ドル本体の長軸を通り抜けるただ１つの面での回転を可能にする「バレルおよび ソケット」接続を包含することは無論のことである。さらに、装置は、カテーテ ルをハンドルから広げた後、好ましい延長位置にカテーテルをしっかりと保持す る手段を特徴としうる。 別の形において、上記装置は装置の屈曲部分（ボールおよびソケット接合、ひ だを付けた部分等のような接合手段）をハンドルに組み込むか、またはハンドル と結合し、別個の標準カテーテルの取り付けに備えるように変形してもよい。 この設計の利点は、個々の患者の要求に応じたカテーテルの方向づけを可能に する手段をハンドルに組み込み、カテーテル自体に組み込む必要がないことであ る。従って、一般的な使い捨て尿道カテーテルを再使用可能なハンドルと組み合 わせて使用することができるが、変更によってはカテーテルをハンドルにしっか りと結合しうるようにする必要があるかもしれない。 好ましい形では、挿入の間に動いてしまうのを防止しするために、カテーテル を設定位置に一時的にまたは永続的にロックすることができる。この方法では、 個々の患者はハンドル／接合ユニットを彼女自身の体の構造に応じた適当な方向 に固定しうる。いったん設定すると、向きは固定される。従って、その後ハンド ルユニットに固定される各使い捨てカテーテルは挿入に対して適切な配置となる 。あるいは、ハンドルユニットができるたけ場所をとらないように、パッケージ ／保管のために回転可能な接合部を折り畳み、ロックしてもよい。回転可能な接 合部は、患者が必要とする既知位置に再び方向づけすることができるようマーク す るのに適した形である特徴を有する。 図７は、一般的な使い捨て尿道カテーテルを用いるのに適した本発明の装置を 示す図であり、装置はその後各カテーテルを選択した向きに確実に保持するよう 設定することができる。 装置は、上記具体例から明らかな適当な方法でハンドル本体の片側に配置した 鏡４１を有する細長いハンドル４０よりなる。ハンドルの一方の端に回り継ぎ手 およびロッキング手段４２があり、これによってアーム４３は回転しそしてハン ドルに対してロックすることができる。アーム４３の自由端は標準的なカテーテ ルをつかむように配置されたカテーテルグリップ４４を有する。図７の４５はカ テーテル管の切断部分を示す。 図８は、回り継ぎ手およびロッキング手段４２並びにカテーテルグリップ４４ の機能を詳しく説明する破断図である。機構４２は、ハンドルとカテーテルとの 間の接合手段として働くロック可能な自在継ぎ手となって、１つ以上の面での自 由な回転運動をもたらす。アーム４３、従ってカテーテルグリップ４４の回転を 可能にする継ぎ手は、アーム４３が延びているボール４６よりなり、ボールはハ ンドル本体の端４９とコレット４７との間に保持されており、コレットは、ねじ 込み手段５０によってハンドル本体とかみ合っているロッキングナット４８によ って、図示のように噛み合いかつ保持されている。従って、ナット４８を締める とボール４６、従ってアーム４３およびカテーテルグリップ４４を望ましい位置 にロックする働きをする。図７で分かるように、コレットは、アームがスロット ５１の面でハンドルに対して０−９０゜の位置に回転可能なようにするスロット ５１を特徴としている。位置にロックされていないときのコレット４７は、ハン ドルの長軸のまわりをハンドルに対して回転することができるので、患者はアー ム４３を回転させて、アームをスロット５１に噛み合わせ、次にアームをハンド ルの長軸の回りに回転させることによってコレットを回転させることができる。 この動きの範囲によって、患者はカテーテルグリップ４４をハンドル４０および 鏡４１に対して望ましい向きに動かし、そしてロックナット４８によって彼女が 最も必要とする位置に継ぎ手をロックすることが可能となる。 図８はまた、カテーテルグリップ４４の構成部材および操作を説明するもので ある。これは可動グリップ部材５２、および図７に示すようにカテーテル管４５ を部材５２とリップ５４との間に保持することができるような適当な大きさのベ ントリップ５４を有するスプーン形ホルダー５３よりなる。可動グリップ部材５ ２はハウジング５６内の軽量スプリング５５によってリップ５４の方向に片寄る 。そしてまた可動グリップ部材５２には、ハウジング５６中の細長いスロット５ ８（図７）内をアーム４３の方向に平行移動する小さな突起型スピゴット５７も 設けてある。スプリング５５の力に対してスピゴット５７を操作することにより グリップ部材５２を引込ませ、カテーテルをリップ５４の下スプーン形ホルダー ５３に挿入し、そしてグリップ部材５２を解除してグリップ部材５２をカテーテ ル管に対するスプリングの作用の下で動かすことによって、カテーテルをつかむ ことができる。スロット５８の範囲は、カテーテルがグリップ作用によって過度 に歪められないような範囲であり、スプリング５５の剛性は、様々な大きさの一 般的なカテーテルの使用を可能にし、同時にその大きさに関係なくカテーテルを 確実にしっかり保持するものを選択する。ベントリップ５４および／または部材 ５２のカテーテルを噛んでいる表面をのこぎり歯状にしたりまたは粗くすると、 カテーテルのつかみ具合を向上させることができる。 図７および８の装置を操作することによって、ハンドルに対するカテーテルの 希望通りの方向づけが可能となり、同時に、カテーテルグリップ４４を回り継ぎ 手／ロック手段４２によって選択した位置にいったん設定すると、カテーテルグ リップ４４にその後挿入される各カテーテルが確実に最適な向きに保持されるこ とは明らかである。 装置の好ましい形では、ハンドルに光源を一体化させてもよい。光源は、尿道 の位置を突き止める助けとなる直接照明が得られるように配置しても、あるいは ハンドル自体上に取り付けられた鏡曲からの光の反射によって照明が得られるよ うに配置してもよい。いずれの場合でも、患者が装置を薄暗い環境で用いるとき 、これは有効な特徴となるはずである。 本発明の装置は手入れが容易でありかつ適切な殺菌法を施すことができるプラ スチック材料で製造するのが都合がよい。例えば、図５に示すようなハンドルお よび別個のカテーテル部材よりなることを特徴とする具体例の場合、ハンドルは ポリカーボネート材料から、そしてカテーテルはポリプロピレン材料から製造し うる。別の安価な材料として、ハンドルを厚紙から製造してもよく、必要ならば 耐水性プラスチック層を塗布する。 装置の寸法については、装置のハンドル部分の長さは６−１５ｃｍ、好ましく は１０−１２ｃｍであり、カテーテル部材はハンドルから４−１０ｃｍ、好まし くは６−９ｃｍ離れて延びており、円筒形の直径は２．５−６ｃｍである。実際 の寸法は患者自身によってもっぱら選択され、装置は選択される範囲にわたる様 々な標準サイズに設計されるが、必要ならば患者の個々の求めに応じて装置を製 造してもよい。 本発明について記し、そして特定の具体例に関連させて説明してきたが、これ らは本発明の全てではなく、本発明は、本発明の精神および請求の範囲に入る他 の全ての具体例を包含するものであることは無論のことである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ９３２１５８４．６ (32)優先日 1993年10月20日 (33)優先権主張国 イギリス（ＧＢ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＪＰ，ＵＳ (72)発明者 ミンズ，ジュリアン・リチャード イギリス国ダーラム ディーエル13・３イ ーティー，ウォルシンガム，アッパータウ ン 40

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 患者が操作できるように設計されたハンドル、およびハンドル操作によっ てカテーテルを患者の尿道に挿入しうるハンドル操作可能なカテーテルよりなる 女性用の一時的な尿道カテーテル挿入装置であって、カテーテルをハンドルに対 して望ましい向きに配置することを可能にする屈曲部分を有する上記の装置。 ２． ハンドルおよびカテーテルが屈曲部分によって共に折り畳むことができる ように一体的に接続されている、請求項１に記載の装置。 ３． 屈曲部分が少なくとも部分的にハンドルに組み込まれているか、またはハ ンドルと結合しており、そして別個のカテーテルをこれに接続することができる 、請求項１に記載の装置。 ４． 屈曲部分が、歪めることによって曲げうる波形または他の形をした管状部 分よりなる、前記請求項のいずれかに記載の装置。 ５． 屈曲部分が接合手段よりなる、請求項３に記載の装置。 ６． ハンドルおよびカテーテルがそれぞれ回り継ぎ手の相当する相補部材とな っており、これらの２つの部材をスナップ嵌め接続でかみ合わせることができる 、請求項５に記載の装置。 ７． カテーテルグリッブが、接合手段によってハンドルに接続されたカテーテ ルを選択的につかんだり離したりするために設けられている、請求項５に記載の 装置。 ８． 接合手段が自在ボール継ぎ手である、請求項５−７のいずれかに記載の装 直。 ９． カテーテルをハンドルに対して少なくとも１つの選択した向きに保持する ための手段よりなる、前記請求項のいずれかに記載の装置。 １０． 少なくとも１つのカテーテルを保管するようにハンドルが組み立てられ ている、請求項１、３または請求項３に従属する限りは請求項４−９のいずれか に記載の装置。 １１． カテーテルの挿入を容易にするために、鏡がハンドル上に設けられてい る、前記請求項のいずれかに記載の装置。 １２ 鏡がハンドル上のフィルム状被覆である、請求項１１に記載の装置。 １３． カテーテルの挿入を容易にするために、ハンドルが照明を提供するよう に配置された光源を組み込んでいる、前記請求項のいずれかに記載の装置。 １４． 請求項３またそれに従属する請求項のいずれかに記載の装置で使用する ための、尿道カテーテル挿入プロセスの際に患者が操作するハンドル。