JPH08510021A - 鉄道レールの支持及び固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 レール（Ｒ）の基部（Ｒａ）が着座する弾性パッド（１）と、前記レール（Ｒ）と枕木（Ｔ）内に横方向に固定されたインサート（Ｉ、Ｉ′）に装着されたバネクリップ（Ａ、Ａ′）との間に配設された２つの緩衝タブ（２、２′）とを特に備えた、鉄道レール（Ｒ）を枕木（Ｔ）上に支持すると共にくさび止めする装置。本発明によれば、前記パッド（１）は、前記レール（Ｒ）の前記基部（Ｒａ）を支持する中央部（１０）と、タブ（２、２′）の底部エッジの下に配設され、前記レール（Ｒ）の前記基部（Ｒａ）よりも低い高さに位置する、前記中央部の厚みに比して小さな厚みを有する２つの対称な側方部（１１、１１′）とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】 鉄道レールの支持及び固定装置 本発明は鉄道レールを枕木へ支持すると共にくさび止めする装置に関する。 このタイプの装置は、特に、レールの基部が着座する弾性パッドと、レールと 枕木に横方向に固定されたインサートに装着されたバネクリップとの間に配設さ れた緩衝タブとを備えている。 かかる装置では、パッドは一般には一様な厚みを有しており、また、タブはレ ールのフランジと係合するが、その底部エッジはパッドと接触しない。 かかる構成では、タブの底部エッジはレールの基部より上方の高さに位置して いる。線路敷設作業の一段階において、定期的に、レールの移動の自由度を得る ためパッドの厚みに比して大きな径を有する鋼製支持ローラを用いて、レールを 持ち上げてレールの下のパッドを交換することが必要とされることが多い。 残念ながら、一様な厚みのパッドは柔軟性に欠けるために除去するのが困難で ある。 更に、タブの形状及び位置は、回転支持台により発生され、レールにより伝達 される横方向の力の作用下で良好な耐圧縮性を得るには適当でない。 本発明の目的は、これらの問題を満足できる方法で解決することにある。 かかる目的は、前記パッドが、レールの基部を支持する中央部と、タブの底部 エッジの下に配設され、それ自体レールの基部より低い高さに位置する２つの対 照な側方部とを備えた、上述のタイプの装置により達成される。 有利な特徴の一つは、タブの底部エッジと、対応するパッドの側 方部との間に隙間が存在することである。 もう一つの特徴は、タブの底部エッジと、パッドの側方部との間の隙間が０． ５ｍｍから５ｍｍの間にあることである。 更にもう一つの特徴は、レールが設置された際のパッドの中央部と側方部との 厚みの相違量が３ｍｍ以上であり、別の実施例では、パッドの側方部の厚みは中 央部の厚みの半分以下であることである。 一実施例においては、各タブの底部エッジはレールの基部の高さより少なくと も２ｍｍ下方に位置し、好ましくは略水平な平面により構成される。 他の特徴は、パッドをくさび止めするために、パッドの側方部が枕木の上面に 形成された対応するショルダー部間に係合されることである。 後者の実施例においては、側方部の長さは中央部の長さに比して短い。 更に、パッドの前記側方部は中実であり、一方、中央部は中空部を有している 。 本発明の装置によれば、パッドの側方部を９０°持ち上げてレールの長手方向 に平行な牽引力を作用させることにより、パッドをレールの長手方向の下方の位 置から除去することが容易である。 同様にして、側方部の柔軟性により前記パッドの設置が容易とされている。 上述の如きパッドとタブとの組み合わせにより、レールの底面がタブの底部エ ッジより上方に位置する限りは、十分な耐圧縮性が得られ、これにより、応力を タブ内で良好に分布させることが可能となり、従って、従来の装置の場合に比し て良好な抵抗力が得られる。 本発明は添付した図面と共に以下の説明を読むことによりより良く理解されよ う。 図１はレール固定装置と組み合わされた本発明の装置の断面図を示す。 図２は本発明のパッドの一実施例の斜視図を示す。 図１に示す装置は枕木Ｔに鉄道レールＲを支持すると共にくさび止めするよう に構成されている。 本装置は、レールＲの基部Ｒａが着座する弾性パッド１を、２つの対称な緩衝 タブ２、２′と共に備えている。 タブ２、２′はレールＲと、枕木Ｔ内のインサートＩ、Ｉ′に固定されたバネ クリップＡ、Ａ′との間に配設されている。 パッド１は、レールＲの基部Ｒａを支持する中央部１０を、タブ２、２′の底 部エッジ２０、２０′の下方に配設され、厚みが中央部１０に比して小さく形成 された２つの対称型側方部１１、１１′と共に備えた一体型部材である。 タブ２、２′の各々は、クリップＡ、Ａ′の分岐部の一方の下方に配設されて レールＲのフランジと係合すると共に下方に延びる上部２ａ、２ａ′と、底部エ ッジ２０、２０′で途切れる略鉛直な底部２ｂ、２ｂ′とを備えている。 タブ２、２′の内側面は、その両上部２ａ、２ａ′及び両底部２ｂ、２ｂ′が 、レールＲの底部２ｂ、２ｂ′の基部の外部輪郭を包むように係合している。 底部エッジ２０、２０′は略水平な平面状に形成されている。 組み立てられた状態では、パッド１の中央部１０に配設されたレールＲは、そ の重量及びバネクリップの締め付け力によりパッド１を少し圧縮するが、かかる 定常位置ではタブ２、２′の底部エッジ２０、２０′とパッド１の側方部１１、 １１′の上面との間には隙間が残存している。 より大きな圧縮力が作用した際には、弾性パッド１の中央部１０の厚みは減少 し、その減少量に応じてタブが下降する。しかし、タブ２、２′の底部エッジ２ ０、２０′の隙間は、通常の条件の下で底部エッジ２０、２０′が対応する側方 部１１、１１′の上面と接触しないように設けられている。 タブ２、２′の底部エッジ２０、２０′と、側方部１１、１１′との間の隙間 は好ましくは０．５ｍｍから５ｍｍの範囲内にある。 同時に、レールがパッド１の中央部１０に設置された際にパッド１の側方部１ １、１１′と中央部１０との厚みの差異が３ｍｍ以上となるように予め設定され ている。 かかる条件の下で、タブ２、２′の底部エッジ２０、２０′は、中央部１０に 着座するレールＲの基部Ｒａの高さより少なくとも２ｍｍ下方に位置している。 パッド１の中央部１０は、所定の圧縮性を備えるために溝状又はセル状の中空 部を有している。 対照的に、側方部１１、１１′は、タブ２、２′の底部エッジ２０、２０′に 対するタブ面として働き、従って中央部１０に比して硬くなければならないため 、中実とされている。 図２はパッド１の一実施例の分解斜視図である。 パッド１の側方部１１、１１′は、その長さが中央部１０の長さに比して短く 設けられている。 側方部１１、１１′は、前記パッドをくさび止めするため枕木Ｔの上面に形成 されたショルダー部Ｔａ間に係合されている。 側方部１１、１１′の外側エッジは、インサートＩ、Ｉ′固定用部材を受容す るように設けられた枕木Ｔ内の開口Ｔｂを露出させるための切り欠き１１ａ、１ １ａ′を備えている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 鉄道レール（Ｒ）の基部（Ｒａ）が着座する弾性パッド（１）と、前記レ ール（Ｒ）と枕木（Ｔ）内に横方向に装着されたインサート（Ｉ、Ｉ′）に固定 されたバネクリップ（Ａ、Ａ′）との間に配設された２つの緩衝タブ（２、２′ ）と、を特に備えた、鉄道レール（Ｒ）を枕木（Ｔ）上に支持すると共にくさび 止めする装置であって、 前記パッド（１）は、前記レール（Ｒ）の前記基部（Ｒａ）を支持する中央部 （１０）と、タブ（２、２′）の底部エッジの下方に配設され、前記レール（Ｒ ）の前記基部（Ｒａ）よりも低い高さに位置する、前記中央部の厚みに比して小 さな厚みを有する２つの対称な側方部（１１、１１′）と、を備えることを特徴 とする装置。 ２． 前記タブ（２、２′）の前記底部エッジ（２０、２０′）と前記パッドの 対応する前記側方部（１１、１１′）との間に隙間を備えることを特徴とする請 求項１記載の装置。 ３． 前記タブ（２、２′）の前記底部エッジ（２０、２０′）と前記パッドの 前記側方部（１１、１１′）との間の隙間は０．５ｍｍから５ｍｍの範囲内にあ ることを特徴とする請求項２記載の装置。 ４． 前記レールが配設された際の前記パッドの前記中央部（１０）と前記側方 部（１１、１１′）との厚みの相違量は３ｍｍ以上であることを特徴とする請求 項１乃至３のうちいずれか１項記載の装置。 ５． 前記パッド（１）の前記側方部（１１、１１′）の厚みは前記中央部（１ ０）の厚みの半分以下であることを特徴とする請求 項１乃至４のうちいずれか１項記載の装置。 ６． 前記タブ（２、２′）の各々の前記底部エッジ（２０、２０′）の位置は 前記レール（Ｒ）の基部（Ｒａ）の高さよりも少なくとも２ｍｍ下方であること を特徴とする請求項１乃至５のうちいずれか１項記載の装置。 ７． 前記パッドをくさび止めするために、前記側方部は前記枕木（Ｔ）の上面 に形成された対応するショルダー部（Ｔａ）間に係合することを特徴とする請求 項１乃至６のうちいずれか１項記載の装置。 ８． 前記パッド（１）の前記側方部（１１、１１′）は中実であり、前記中央 部（１０）は中空部（１０ａ）を有することを特徴とする請求項１乃至７のうち いずれか１項記載の装置。 ９． 前記側方部（１１、１１′）は、その長さが前記中央部（１０）の長さに 比して短いことを特徴とする請求項１乃至８のうちいずれか１項記載の装置。 １０． 前記タブ（２、２′）の各々の前記底部エッジ（２０、２０′）は略水 平な平面により構成されることを特徴とする請求項１乃至９のうちいずれか１項 記載の装置。