JPH08509820A - 光硬化可能な組成物 - Google Patents

光硬化可能な組成物

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JPH08509820A JP6523086A JP52308694A JPH08509820A JP H08509820 A JPH08509820 A JP H08509820A JP 6523086 A JP6523086 A JP 6523086A JP 52308694 A JP52308694 A JP 52308694A JP H08509820 A JPH08509820 A JP H08509820A
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ローズ,ジーン・ディー
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ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 新規な光硬化可能接着性コーティング組成物及び前記組成物を調製する方法について説明する。支持体に対して、複数のオニオム基を有する第一化合物と、複数の求核基を有する第二化合物とを塗布することができる。得られたコーティングは、化学線に暴露すると容易に硬化する。これらの組成物は、フォトレジスト及び複合膜の調製、及び接着剤を受容するために又は油状汚れを剥離させるために表面を改質するときに用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 光硬化可能な組成物 本発明は、フォトレジスト、複合選択透過膜、及び新規なコーティングに関す るものである。 様々な種類の光硬化可能組成物及び光反応性材料は従来技術において公知であ る。光硬化可能な組成物:即ち、(1)重合可能なエチレン性不飽和基に基づく 光硬化可能な(光誘起されるラジカル)組成物、及び(2)カチオン重合のため の光開始剤として機能する光酸(photoacid)発生化合物に基づく光硬化可能組 成物を製造するために、2つの主なアプローチが当業においては存在している。 2つのこれらのアプローチは、コネチカット州ノーウォークにあるTechnology M arketing CorporationのS.P.Pappas編によるUV Curing;Science and Tec-hnolo gy(1980)にその概要が記載されている。エチレン性不飽和組成物の実例は、米 国特許第4,544,621号;第4,564,580号、第4,564,58 0号、第4,668,601号、及び第4.798,877号に記載されている 。1つの態様では、これらの光硬化可能組成物は、例えば米国特許第4,632 ,891号に記載されているオニオム化合物のような光開始剤、及び光開始剤に よって活性化される重合可能材料を含むことができる。米国特許第4,229, 519号では、エチレン性不飽和基を有する、第四窒素を含むポリマーを、適当 な光開始剤が存在している窒素下で放射線によって硬化させることができる、こ とが開示されている。 光酸発生開始剤を含む光硬化可能組成物の例は、米国特許第4,081,27 6号;第4,551,418号及び第4,610,952号に記載されている。 最も一般的な光酸発生システムは、ジアリールヨウドニウム塩及びトリアリルス ルホニウム塩である。光酸発生化合物における最近の研究は、フロリダ州マイア ミビーチで行われたフォールミーティングでの、ACS Division of Polymeric M- ateria1s、Science and Engineering議事録、Vol.61、J.V.Crivelloによる「光 酸発生化合物の化学」p.62に記載されている。一般的に、これらの光硬化可能組 成物は、水と不相溶性であり、コーティングの調製には有機溶媒が必要である。 米国特許第4,118,297号には、紫外線に対して暴露されたときに重合 する芳香族環状スルホニウム双性イオンが記載されている。1983年に2月2 8日に公告された日本国公開第34,445号には、アリール環状スルホニウム の感光性双性イオンが記載されている。 従来の方法では、光硬化可能組成物を、所望のパターンで化学線又は他の放射 線に対して選択的に暴露する。放射線に暴露されていない組成物の部分を、適当 な溶媒中に浸漬することによって、除去するか又は現像することができる。これ は、通常、ネガフォトレジスト(negative photoresist)と呼ばれている。いく つかの用途では、放射線に暴露することによって、光硬化可能組成物はより可溶 性となり、その光化学反応した領域は現像中に除去される。上記組成物は、ポジ フォトレジスト(Positive Photoresist)と呼ばれている。 石版印刷板(lithographic printing plate)、紫外線で硬化するインク又は 印刷回路を作るために、光硬化可能組成物は一般に用いられる。所望の支持体上 にイメージを現像した後、暴露された表面を、従来の方法でエッチングすること ができる。同様な技術を用いて、集積回路及び他のマイクロエレクトロニクス部 品を製造することができる。しかしながら、前記用途で用いられるフォトレジス トは、これらの細密化されたイメージで要求される精密な細部のために、非常に 高い解像度を提供しなければならない。 マイクロ石版印刷(microlithographic)用途における精密なイメージのため には、感光性組成物材料の比較的薄いコーティング(典型的には0.4−1.2 μm)を有していることが望ましい、、更に、前記組成物は比較的迅速に光硬化 することが望ましい。感光性組成物の薄いコーティングに対するニードは、典型 的な暴露パターンニング装置の焦点の制限された深さ、及び蒸着されたフィルム からの光散乱の最小化に関するものである。化学線の回折パターンの拡散及び広 がり効果によって、フォトレジストパターンの精密な細部の解像度を制限するこ とかできる。このレジストの暴露波長の非常に短い波長に比例して、拡散パター ンの幅は減少し、且つレジストパターンの精密な細部の解像度が増大する。更に 、表面上のコーティングは、実質的に、生ずるイメージの欠点となるピンホール 及び他の欠陥を有しているべきではない。 ほとんど欠点又はむらの無いコーティングが望ましい別の分野は、選択透過複 合膜の分野である。前記の膜は、気体又は液体中の成分を選択的に分離するため に用いられる複合膜である。逆浸透膜の例は、米国特許第4,277,344号 に記載されている。本明細書中で参照され、その一部とされる米国特許第4,7 04,324号には、オニオム化合物を求核化合物と反応させることによる膜の 調製が記載されている。 フォトレジスト又は膜の用途に適する新しい且つ改良された光硬化可能コーテ ィングが望ましい。深紫外線を用いて急速に硬化する、欠点の少ない且つ水溶液 から適用することができるコーティングが有利であると考えられる。これらのコ ーティングは、電子部品を製造するための従来のエッチングにおいて、また、化 学安定性が特に重要である膜用途において用いることができる。 自動車装置及び電子素子において有機ポリマー部品を共に結合させるために、 接着剤が用いられる。望ましい接着を得るために、しばしば、例えば化学的エッ チング、電子衝撃及びコロナ放電のような方法によって、ポリマー表面を改質す る必要がある。これらの方法では、しばしば、環境的な危険があり、毒性ガスを 生成し、不都合であり且つ高価である化学薬品による処理が用いられる。ポリマ ー表面を改質する新しい且つ改良された方法が望まれている。 フルオロカーボンポリマーは、例えば織物及び調理具のような汚れ防止及び油 状汚れ剥離を必要とする用途で用いられる。光硬化させたか又は架橋させたフル オロカーボンコーティングを表面に適用する手段に関するニードが存在している 。 本発明は、水又は極性溶媒に可溶で、光硬化可能な接着性コーティング組成物 に関するものである。これらの組成物は、フォトレジスト、複合選択透過膜を調 製するのに有用であり、且つ接着剤を受容するためか又は油状汚れを剥離させる ためのいずれかのために表面を改質するのに有用であることができる。この方法 では、発色団に結合した少なくとも1つの光に不安定なオニオム塩(該アニオン 塩は相溶性アニオンを有する)基を有する第一化合物、及び、任意に、少なくと も1つの光反応性求核試薬(Photo-reactive nucleophile)を有する第二化合物 を、均質混合物の状態で、支持体に対して適用する。光反応性求核試薬は、光不 安定オニオム基との光誘起反応によって共有結合を形成することができる基であ る。光不安定オニオム基は以下の: から選択されるカチオン基である。相溶性アニオンは、好ましくは、組成物が光 硬化する所望の反応を妨げないものである。ある種の好ましい相溶性アニオンは 、反応に関与するか又は反応を容易にすることができる。本明細書で用いている 「発色団」という用語は、電磁線吸収によって、そのオニオム基を活性化し、光 反応性求核試薬による置換、相溶性アニオンとの反応、又は組成物を硬化させる いくつかの他の反応にまで至らしめる基のことである。「結合基」とは、オニオ ムを光不安定にする様式で発色団とオニオム基とを結合させている二価部分であ る。「光不安定オニオム」置換基は、有利には、電磁線に暴露されたときに反応 し易い、例えばエチレン性不飽和基のような他の光重合可能な基を有していない 。好ましい態様では、第一及び第二化合物のコーティングを、第一化合物にある 少なくとも1つの光不安定オニオム基を、第二化合物にある光反応性求核試薬と 反応させのに有効な放射線に暴露する。その場合、反応したオニオム基のカチオ ン電荷は消失する。求核試薬は光不安定であるが、光不安定オニオム基が十分に 反応性である場合は、必ずしも光不安定ではない。 別の態様では、本発明は、電磁線に対して暴露した時に、相溶性アニオンを有 する発色団に対して結合基を介して結合された光不安定オニオム塩の基を複数有 する第一化合物、又は複数の光反応性求核試薬を有する第二化合物を反応させる ことによって作られた光硬化組成物に関するものである。前記組成物は、逆浸透 膜又はガス分離膜のための保護層又は識別層を製造するために、フォトレジスト を作るために、又は様々な支持体上にコーティングを作るために用いることがで きる。1つの好ましい態様では、この方法を用いて、本明細書中で参照され、そ の一部とされる1989年9月1日に出願された米国特許出願第402,176 号に記載されているようなフルオロカーボンコーティングを調製することができ る。光硬化コーティングは高温に暴露する必要がないので、薄いコーティングを 熱に不安定な支持体に適用することができる。得られた薄いコーティングは、接 着剤又は塗料のためのプライマーとして働くことができ、支持体の溶媒に対する 感受性をより低くすることができる。 光硬化コーティングの特性は、熱硬化によって製造されたコーティングに比べ て異なる。一般的に、光硬化コーティングは、同一の熱硬化組成物に比べて、ポ リマー表面に対してより良い接着性を示す。膜上の光硬化コーティングは、典型 的に、熱硬化組成物に比べてより高いフラックス(flux)を示す。また、水不溶 性にするために光硬化させた領域と、硬化させなかった領域とを含むある種の組 成物も、新規であると考えられる。 本明細書で言及している第一化合物にあるオニオム基は当業において公知であ るが、それらの光不安定性はこれまで認められていなかった。公知のオニオム基 は、アリールカチオン基を含み、従来技術では、光酸発生開始剤として記載され て来た。例えば、C.J.M.Stirling及びS.Pataiによって編集された「スルホニウ ム基の化学」pp.107−122、John Wiley & Sons(1981)では、スルホニウム化合 物の光化学が説明されている。Advances in Polymer Science、62、pp.1-48、S pringer-Verlag Berlin、ハイデルベルグ(1984)では、ヨウドニウム塩及びス ルホニウム塩の光開始剤を用いるカチオン重合が説明されている。一般的に、酸 生成光開始剤としてある種のオニオム化合物を用いることは公知であり、結合基 を介して発色団に結合した複数のオニオム基を有する化合物又はポリマーが、照 射されたときに、光反応性求核化合物と容易に反応することは、従来技術におい て報告されていなかった。好ましい態様では、複数の光不安定オニオム基を有す る化合物又はポリマーが、周囲温度で、例えばアミド、尿素基、又はスルホン酸 塩のような光反応性のより弱い求核基と反応することが発見された。 好ましい光不安定オニオム基としては、スルホニウム基、第四アンモニウム基 、 ホスホニウム基、ピリジニウム基、チアゾリニウム基、イミダゾリニウム基、又 はアゼチジニウム基が挙げられる。ジアゾニウム基は本明細書におけるオニオム 基ではない。望ましい基を有する化合物を作るための技術及び方法は従来技術に おいて公知である。前記化合物を作る技術を説明するために、米国特許第2,6 76,166号;第2,891,025号;第3,269,991号;第3,3 29,560号;第3,429,839号;第3,544,499号;第3,6 36,052号;第3,723,386号;第3,962,165号;第4,0 02,586号;第3,804,797号;第4,337,185号;第4,4 83,073号;第4,426,489号;第4,444,977号及び第4, 477,640号を本明細書において引例として取り入れている。光不安定オニ オムとして特に好ましいのは、スルホニウム基、第四アンモニウム基、又はホス ホニウム基を含むオニオムである。好ましくは、光不安定オニオム基上にある置 換基は、それぞれ独立に、ヒドロキシアルキル基、フェニル基、又はアルキル基 であるか、又は環中にオニオムを含む複素環式飽和基である。最も好ましくは、 光不安定オニオム基は、ベンジル基(−CH2−)の部分に結合されていて、且 つジアルキルスルホニウム基、トリアルキルホスホニウム基、又はトリアルキル アンモニウム基であり、前記の各アルキルは1−16個の炭素原子を有するか、 又はスルホニウム、アルキルホスホニウム、又はアルキルアンモニウムであり、 その場合、原子価のうちの2つは、オニオムを含む5員環又は6員環の一部分で ある。(発色団基又は結合基を含まない)オニオム基上にあるアルキル置換基、 フェニル置換基、及びヒドロキシアルキル置換基中に存在している炭素原子の総 数は20個未満であることが好ましい。 発色団基は好ましくは芳香族基である。発色団基は、メチレン、即ち(−CH2 −)、エチリデン(即ち から有利に選択された結合基によって、オニオム部分に結合されなければならな い。結合基が存在していない場合は、オニオム基は一般的に光不安定ではない。 発色団として特に好ましいのは、ボリマー主鎖の側鎖であるフェニル基又はナフ チル基である。結合基として特に好ましいのは、メチレン又は である。 好ましくは、ベンジルオニオム塩の基を有する化合物は、ビニル付加ポリマー である。前記ポリマーは、ビニルベンジルクロリドを他の相溶性モノマーと従来 通りに付加重合させ、更にベンジルクロリドを適当なオニオム前駆体と反応させ ることによって容易に調製することができる。例えば、ジアルキルスルフィドは 、ビニル付加ポリマーの側鎖であるベンジルクロリドと反応して、ジアルキルス ルホニウム基を形成する。第三アミン又はPR3(式中、各場合においてRは独 立にアルキル、フェニル、又はヒドロキシアルキルである)化合物は、同様な仕 方でベンジルクロリドと反応する。別法として、ポリスチレン又はスチレンコポ リマーを、従来技術によって、クロロメチル化して、ベンジルクロリド基を導入 することができる。次に、ベンジルクロリド基を、ビニルベンジルクロリドポリ マーに関して上述したようにして、オニオム基へと転化させることができる。 光不安定オニオム基と会合するアニオンは、有利には、放射線に暴露されたと きに、光不安定オニオム基と第二化合物上にある光反応性求核種との間の反応を 促進するように選択される。反応が悪影響を受けない限りにおいては、任意のア ニオンを用いることができる。好ましいアニオンとしては、トリフルオロアセテ ート、バイカーボネート、及びメルカプチドが挙げられる。、フェニルホスフィ ネート、ベンジルホスホネート、又はシトレートアニオンは適当なアニオンであ る。水酸化物アニオン及び塩化物アニオンは、一般的に、好ましいアニオンほど には有利ではないが、オニオムがホスホニウム又はアンモニウムであるときには 、一 般的に適する。任意に、例えばカルボキシレート及び光不安定オニオム基の両方 を有するポリマーのようなオニオム化合物の内部塩(inner salt)又は部分的内 部塩(partial inner salt)を用いることができる。一般的に、アニオンは、比 較的強い従来の求核試薬又は強塩基であることが好ましい。また、いくつかの態 様においては、例えば水酸化物のようないくつかのアニオンも、競争する熱反応 又は崩壊に対して更に敏感なスルホニウム又はある種の他のオニオム基を作る。 対イオンは、従来の仕方で、オニオム基を有する化合物を適当なイオン交換樹脂 と接触させて、所望のアニオンへと転化させることによって、容易に変化させる ことができる。いくつかの最終用途にとっては、特定の対イオンが好ましい。例 えばバイカーボネートは、一般的に、フォトレジストのための好ましい対イオン である。 複数の光反応性求核基を有する第二化合物は、従来技術において公知のものを 用いることができる。特定の光不安定オニオム基の反応性に従って、第二化合物 上にある光反応性求核試薬の光反応性は、非常に広い範囲にわたって変化するこ とができる。光反応性求核試薬としては、例えばアミド、スルフィド、スルホン アミド、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、バイカーボネート又は ハリドが挙げられる。好ましい光反応性求核試薬としては、カロキシレート基、 アルコキシド基又はフェノキシド基が挙げられる。これらの基は、それらの共役 酸形態、即ちカルボン酸、アルカノール又はフェノキシドであることもできるが 、脱プロトンされた基は更に反応性である。有利には、光反応性求核試薬は、フ ォトレジスト用途のための疎水性基を含む。光求核試薬として特に好ましいのは 、カルボキシレート基である。本発明の1つの好ましい態様では、光反応性求核 試薬は、光不安定オニオム基と反応性である求核基を有する不飽和基をビニル付 加重合させることによって誘導されるポリマーである。例えばメタクリル酸、ア クリルアミド又はヒドロキシエチルメタクリレートは、従来のビニル付加重合で 反応させて本明細書に記載されている第二化合物として有用なポリマーを製造す ることができる光反応性求核モノマー基として用いることができる。複数のカル ボン酸基はカルボキシレートとして都合良く存在している。水性媒体のpHは、 カ ルボキシレートが存在し且つ望ましい溶解性が得られるように維持すべきである 。 本発明は、結合基Zを介して芳香族発色団ArCに対して結合されることによ って光不安定となる光不安定オニオム基Q+を含む。光反応性求核試薬はPNuで 表され、電子供与体である。光分解時に、オニオム基Q+は、電子供与基と光補 助反応(Photoassisted reaction)して、結合基に対して光反応性求核試薬PN u′の残基を結合させる共有結合を与える。Q′は光不安定オニオムの残基であ る。光反応性求核試薬は、アニオンであることができるか、又はプロトンの引き 抜き後にアニオンであることができる。光硬化中に起こると考えられる一般的な 反応は以下の式:即ち、 によって表すことができる。例えばラジカルの反応のような他の光化学過程も起 こるかもしれない。光反応性システムの好ましい組は下式で表される。 上記式中のArC、Z、Q+及びPNu-の説明用の態様を以下の表Aに示す。 上記の表Aにおいて、各場合における各基は、以下の R′=水素、アルキルC1−C18、-Cl、-NO2、-COOH、-O(C1−C18 アルキル)、任意に不活性に置換された、又は複数のQ+及び/又はPNu-を 有するポリマー又はコポリマー主鎖であり; R1及びR2は、それぞれ独立に、水素、C1−C18アルキル、又は-CH2( CH2uOH(式中u=1−12)、好ましくはCH3又は第三ブチルであり; RFは弗素化アルキル から成る群より独立に選択される。 RFは完全に弗素化されていないアルキルであることができるが、1個だけの 水素原子又は塩素原子が各炭素原子に関して弗素の代わりに存在しているべきで ある。RFは好ましくは(-CF2vCF3(式中vは1−12の整数、更に好ま しくは6−12である)であるか、又は好ましくは-(CH2-)x(-CF2-)yF (式中、xは1−2の整数であり、yは1−12の整数、更に好ましくは6−1 2の整数である);及び Rは、C1−C18アルキル、フェニル、又は任意に不活性に置換されているか 又は複数のQ+及び/又はPNu-を有するポリマー又はコポリマーである。 光反応性部分、即ちArC−Z−Q+は、例えば下式 のような低分子量種として用いることができる。 光反応性部分は側鎖基か又は末端基としてポリマーに結合することもできる。 例えば、一組のポリマーは、下式II: (式中、A及びEはそれぞれビニル重合によって生じる末端基であり、B、C及 びDは任意の順序で配列される内部共有結合基である)で表すことができる。下 付き文字m、n及びoは、モル比を表しており、m+n+o=1.00である。 mは0.03−1.00、nは0−0.97、及びoは0−0.96である。下 付き文字pは、平均重合度であり、好ましくは2−1,000、更に好ましくは 100−1000である。 式IIにおいて、Bは下式 Rq−Y−ArC−Z−Q+ [式中、Rqはポリマーのビニル付加重合中に形成される炭素−炭素単結合を含 む基であり、Yは化学結合か又は非障害(noninterfering)二価部分であり、A rCは発色団であり、Zは結合基であり、Q+は既に定義した光不安定オニオムで ある]を有する光反応性部分である。好ましくは、Rqはエチレン性不飽和モノ マーの残基であり、更に好ましくは[−CH2−CH−]か又は であり、Yは、例えば (式中、uは各場合において独立に1−20の整数であり、vは1−12の整数 であるが、好ましくは1である)のような化学結合(その場合BはRq−ArC− Z−Q+)であるか又は非障害結合基である。Bの例としては、 が挙げられる。 式IIにおいて、「C」は下式: RP−Y′−PNu [式中、RPはエチレン性不飽和の残基であり、PNu(既に定義した)及びY′ は化学結合であり、その場合「C」はRP−PNuであり、又はY′は例えば (式中、uは1−20の整数である)のような非障害基である]を有するエチレ ン性不飽和モノマーから誘導された基である。「C」の例は、 である。 式IIにおいて、Dは下式 [Rhは有機基であり、重合されたエチレン性不飽和モノマーからの残基であり 、更に好ましくは であり、Gは例えば (Rは表Aで既に定義したものであり、RFは表Aで既に定義したものであり、 R′′はC1−C18アルキル又はアラルキルであり、uは1−20の整数であり 、及びvは1−40の整数である)のような有機非障害基である]を有する。 式IIにおけるA及びEはそれぞれ独立にビニル付加重合に適合する末端基で ある。末端基としては、例えばCH3(CH2)S−、H−、CH3−、(CH33 CO−、Cl−及び−OHが挙げられる。 本発明の別の態様では、第一化合物及び第二化合物を、少なくとも1つの求核 基又はオニオム基を有する重合可能基から、その場で調製することができる。例 えば、ビニルベンジルクロリド、メチルメタクリレート及びメタクリル酸を遊離 基開始剤を用いて共重合させ、更にその場で、トリメチルアミンと反応させて、 マイクロ石版印刷用のフォトレジストとして有用な水混和性ポリマーを得る。都 合が良いことに、フォトレジストとして用いる前に、イオン交換によって、塩化 物塩は、重炭酸塩へと転化すると考えられる。 一般的に、オニオム基又は求核基を有するポリマーを調製したら、高分子量ポ リマーのみが第一及び第二化合物として用いられるように、オリゴマーを分離す ることが望ましい。オリゴマーは、従来の透析法又は限外濾過膜を用いることに よって都合良く分離することができる。 オニオム基及び/又は求核基を有するポリマーは、任意に、他の相溶性基を有 する不飽和基から誘導することができる。いくつかの場合においては、例えば疎 水性又は親水性、皮膜形成能又はガラス転移温度のような生成化合物のある種の 特性を向上させるために、前記相溶性モノマーを用いることが望ましいかもしれ ない。例えば、ノニルフェノキシポリオキシエチレン(10)メタクリレート( 9N10MA)又は他の界面活性モノマーを用いて、ポリマーを更に湿潤可能に することができる。他の相溶性モノマーとしては、C1−C12アルキルメタクリ レート又はヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられる。好ましくは、第一及 び第二化合物は、申し分の無い特性の組み合わせを示す。例えば、該化合物は、 水性媒体中で可溶性又は分散可能であることが望ましい。同時に、該化合物は、 該化合物を反応させなければならない支持体上に容易に付着することができるよ うに十分に湿潤可能であるべきである。 第一及び第二化合物は、従来のコーティング法によって支持体に対して都合良 く適用することができる。都合良くは、第一及び第二化合物が溶解することがで きるか又は容易に分散することができ、且つ第一及び第二化合物又は支持体に悪 影響を与えない希釈剤が用いられる。都合良くは、水又は水性希釈剤が用いられ る。コーティングの均一性を向上させる必要があるときには、少量の界面活性剤 を用いることができる、、粘度調整剤、重合開始剤、(コーティングの支持体に 対する接着性を増大させる)カップリング剤及び顔料を含む他の補助剤も存在さ せることもできる。一般的に、光開始剤は重要ではない。また、典型的に、コー ティングから酸素を排除することも重要ではない。コーティングは、例えば浸漬 、スピンコーティング、流延(casting)、吹付、塗りつけ、ロール塗、又は多 孔質支持体によるコーティング溶液の濾過によって、適用することができる。余 分のコーティングは、水切り(draining)によって、あるいは、例えばブレード 又はローラーのような滑らかな道具を支持体上で引くことによって、都合良く除 去することができる。任意に、単一の希釈剤中又は種々の希釈剤中第一及び第二 化合物を何度も適用することができる。 コーティング用の適当な支持体としては、金属、プラスチック、ガラス、半導 体材料(例えば珪素)、紙、及び例えばポリスルホンのような複合膜用に従来用 いられている多孔質支持体が挙げられる。コーティングは、例えばそのパターン において、連続又は不連続であることができる。 第一及び第二化合物を溶液で又は希釈剤と共に適用する場合には、放射線に暴 露する前に、コーティングを都合良く乾燥させる。本発明のいくつかの態様では 、第一及び第二化合物は、照射することによって、希釈剤中において又はゲル状 態において反応させることができる。一般的に、これらの化合物は、実質的に乾 燥しているときに、照射されることが望ましい。乾燥している均質混合物状態で 第一及び第二化合物を適用すること(例えば粉末コーティング)は、実施可能で あるが、好ましくないと考えられる。 所望の反応が容易に起こるように照射されるとき、希釈剤中における第一及び 第二化合物の濃度は、反応性種が有効濃度である限りにおいては、一般的に重要 ではない。有利には、コーティング溶液における反応体の濃度は、0.01−6 0重量%、好ましくは1.0−25重量%である。好ましい濃度は、反応性種の 分子量、所望の塗り厚及び他の因子に幾分左右されると考えられる。 コーティングの温度は、有利には、早期熱誘導反応を防止するように維持する 。好ましくは、温度は、一般的には0−80℃、更に好ましくは10−35℃に 維持する。例えば第四アンモニウムのようないくつかの低い熱反応性オニオムは 熱的に安定であり、より高い温度で用いることができる。これらのコーティング を暴露することができる最大温度は、光不安定オニオム、湿度及び他の因子に左 右される。ビニルベンジルトリメチルアンモニウム重炭酸塩を有するコポリマー は、5時間40℃において、減圧下で加熱することができ、ほとんど反応しない 。しかしながら、同様なビニルベンジルジメチルスルホニウム重炭酸塩は、25 ℃、相対湿度40%で、十分に硬化し、5時間後には、水によるすすぎでは容易 に除去されない。 ある種の基又はアニオンを望ましい状態に保つのに必要であるときには、コー ティングのpHを制御することができる。例えば、カルボキシレート基が存在す るように、中性又はわずかにアルカリ性側にpHを保つことが望ましいかもしれ ない。 適用後のコーティングは、室温で容易に乾燥させることができる。別法として 、わずかに高温を適用することができる。望ましくは、所望の硬化の前に、有意 な照射に対してコーティングを暴露しない。コーティングは、一般的に、乾燥時 よりも湿潤時により熱に安定である。いくつかのコーティング、例えば第四アン モニウムに基づくようなコーティングは、十分に光硬化させるために実質的に乾 燥している必要がある。 本発明の光反応性塑性物は、適当な波長の電磁線で処理することによって活性 化される。最も有効な放射線の波長は、硬化させる特定の組成物に左右される。 一般的には、200−300ナノメートルの波長を有する電磁線はベンジルオニ オム基を有する組成物を反応させるために用いることができる。、特に好ましい のは、220−260ナノメートルの波長を有する紫外線である。要求される放 射線の強度は、特定の化合物、放射線の波長、暴露時間及び他の因子に左右され る。一般的には、1−10ミリワット/cm2の強度が都合が良いが、強度は特定の条件 に合わせて調整する必要がある。光増感剤を光反応性組成物中に存在させて、 組成物が硬化する波長及び強度を変えることができるが、ほとんどの用途で必要 はない。 様々な従来の電磁線源を用いて、本明細書で説明されている組成物を反応させ ることができる。例えばハロゲン化金属、金属アーク、パルス又はフラッシュ紫 外線、水銀-キセノンのような紫外線電球、又は水銀灯(mercury vapor discha- rge lamp)を用いることができる。所望の波長の放射線を生成するエキシマーレ ーザー又は調整可能なレーザーを用いることもできる。 本発明組成物が放射線の存在下で反応する方法は、完全には理解されていない 。本発明組成物を暴露することによって、ある種の敏感なオニオム基の求核置換 を活性化することができる、と考えられる。本明細書において提供される指針に よって、一般の当業者は、本発明の範囲内で、多くの潜在的に反応性の第一及び 第二化合物及び特定の方法、及び上記組成物の実用性を想像することができる。 本発明の組成物及び方法を用いて、無数の実用性を有する多数のコーティング 又は組成物を硬化させることができる。例えば、これらの組成物のあるものを用 いて、ネガフォトレジストを製造することができる。これらの組成物は、反応前 のポリマーが水溶性であるので、特に有用である。光硬化させた組成物は、一般 的に、水不溶性となる。従って、前記組成物のための現像液として水を用いるこ とができる。本発明の好ましい態様においては、0.75ミクロン又はそれ未満 の解像度が本発明組成物に関して得られることが観察された。従って、これらの 光反応性組成物を用いて非常に高い解像度を有するフォトレジストを製造するこ とができる。特に、好ましいフォトレジスト組成物としては、メタクリル酸(M AA)、メチルメタクリレート(MMA)及びビニルベンジルトリメチルアンモ ニウム塩(VBTMA)のターポリマーが挙げられ、その場合、MAAとVBT MAのモル比はほぼ等しく、それぞれ、ポリマーの5−30モル%である。 本発明の光反応性組成物を改質して、ポジフォトレジストを製造することもで きる。光分解によって、疎水性アニオンを有する光不安定オニオム機能性ポリマ ーの溶解性は、例えば水のような極性溶媒に可溶性であることから、例えばヘプ タン、ヘキサン又はメチレンクロリドのような非極性溶媒に可溶性へと変化する ことができる。光分解の前に、イオン対は極性を付与するが、光分解の後及び変 化に伴う損失の後、ポリマーは非極性となる。同様な仕方で、疎水性光不安定オ ニオム対イオンを有するアニオン機能性ポリマー(例えばカルボキシレート)は 、光分解によって疎水性となることができる。それにより、非極性有機溶媒を用 いてこのシステムを現像することができる。これらの光反応性組成物の前記の改 質によって、ポジフォトレジストが製造される。 ポリオニオム塩の光化学と、従来技術に記載されている典型的な不飽和感光性 ポリマーとの間には、明確な違いが存在する。本明細書に記載されているポリオ ニオム塩に関しては開始剤は必要ではなく、波長範囲は制限される。本明細書に 記載されているポリオニオム光化学は、光酸発生中間体を必要としない。ポリオ ニオム塩は、敏感な、高解像度ネガ又はポジフォトレジストに関して用いること ができる。高フラックス高排除膜を作るために、同様の塩が用いられている。光 化学硬化は、ほとんどの場合で、熱硬化より好ましい。 ある種の好ましい態様では、本発明組成物を、ポリシリコンウェーハ上に付着 させて、光硬化させることができる。これらの組成物は、カーボンテトラフルオ リドプラズマエッチング等価物に対する抵抗性又はある種の市販のフォトレジス トに対する優位性を示す、ことが発見された。従って、解像度を失わずに、かな りの深さまで珪素支持体をエッチングすることができる。このことは、ある種の 固体エレクトロニクスデバイスの製造において特に望ましい。 本発明の光硬化は、選択透過膜又は該膜のためのコーティングを調製する場合 にも実用性を有する。光反応性求核種を有するビニルベンジルオニオム基の光誘 導反応を用いて、ガス分離膜及び逆浸透膜における識別層(discriminating la- yers)として実用性を有することが知られている様々なポリマーを架橋すること ができる。これらの組成物の1つの利点は、水性コーティング配合を用いること ができる点である。多くの場合におけるこれらの組成物は、一般的に、米国特許 第4,704,324号に記載されている熱硬化組成物と同様であることができ る。前記組成物の光硬化反応は、熱硬化によって得られる組成物と必ずしも同じ ではない。更に、光硬化は、よりずっと迅速に進行し、光硬化を用いて、熱硬化 によって得られる薄層に比べて更に非対称である非常に薄い層を作ることができ る。硬化の深さは、熱硬化組成物に比べて、光硬化組成物では、更に容易に制御 される。そのことは、複合膜の調製において、多孔質支持体上に薄い識別層を作 るのに特に都合が良い。熱硬化法は、一般的に、電子工学用途用のフォトレジス トにおいて要求される微細解像度を作り出すための初期結像にとって適当ではな い。膜コーティング又は識別層として用いられる組成物は、適当な支持体上で硬 化させることができる。例えば、微孔質ポリスルホンは支持体として用いること ができる。硬化は、膜の離散した領域で進行することができるか、又は連続的に 進行することができる。 本発明組成物は、様々なコーティングの調製において別の実用性を有する。例 えば、1989年9月1日に出願された米国特許出願第402,176号に記載 されているフルオロカーボンコーティングの前駆体は、本明細書で説明している ベンジルオニオム基及び求核基を取り込むことができる。次に、これらの組成物 は容易に光硬化して、非常に耐久性のあるコーティングを生成することができる 。本発明の別の好ましい態様では、弗素化アルコキシドを、多官能性光不安定オ ニオムポリマーと反応させて、耐水性フィルムである弗素化エーテルポリマーを 作ることができる。 当業者には、本発明組成物が様々な保護コーティング用途において、又は接着 性増進コーティングとして用いることができる、ことが理解されるだろう。更に 、これらのコーティングは、透過性を変えるのにも、またフォトレジスト用途に おいても有用である。 本明細書で説明している光硬化可能な材料の好ましい組成物は、所望の最終用 途及び特性に従って変化する。当業者は、経験に基づいてか、又は本明細書の教 示を参照することによって、好ましい組成物を容易に決定することができる。定 着剤調製用の一例としての好ましい組成物は、実施例14に記載してある。逆浸 透膜調製用の一例としての好ましい組成物は、実施例3−7に記載してある。フ ルオロカーボンコーティング調製用の一例としての好ましい組成物は、実施例2 8−35に記載してある。ポジフォトレジスト調製用の一例としての好まし い組成物は、実施例36に記載してある。ネガフォトレジスト調製用の一例とし ての好ましい組成物は、実施例1及び2に記載してある。 以下実施例を掲げて本発明を説明するが、以下の実施例は本発明を限定するも のではない。全ての部及び%は、断りが無ければ、重量基準である。 ポリマーの一般的な調製 冷却器、窒素パージ、温度計、及び加熱手段が備えられている500ml三つ口 丸底フラスコの中に、以下のモノマー:即ち、ヒドロキシエチルメタクリレート (HEMA)22.32g、ビニルベンジルジメチルスルホニウムクロリド(V BDMS)の20重量%水溶液93.80g、メタクリル酸(MAA)6.41 g、2−スルホエチルメタクリレート(SEM)2.50gを入れた。VBDM Sは、市販のビニルベンジルクロリド(メタ異性体60%及びパラ異性体40% の混合物)とジメチルスルフィドとを反応させることによって調製する。得られ た混合物のpHは約0.9であった。この混合物に対して、0.5標準水酸化ナ トリウム水溶液174mlを加えて、pHを5.9に調整した。第三ブタノール7 6gを混合物に加え、撹拌し且つ50℃まで加熱しながら、窒素で混合物をパー ジした。約1時間にわたって、第三ブチルヒドロ-ペルオキシドを0.143g 含む水18mlと、Formopon(ホルムアルデヒドヒドロ亜硫酸ナトリウム)を0. 75g含む水18mlとを、5分毎に1.5mlインクレメントで反応混合物に加え た。次に、反応混合物を2時間30分撹拌しながら50℃で加熱した。 得られたポリマー溶液に、重炭酸塩の形態で、ほぼ同体積のスチレン-ジビニ ルベンゼンイオン交換樹脂を加えた。その溶液を濾過し、Fluorad Surfactant F C135(登録商標)(ミネソタ州セントポールにあるスリーエムから市販されてい る)を固体基準で0.22%加えた。得られた溶液を、セライト珪藻土を用いて 4回濾過した。濾過された溶液は固形分を約3%含んでおり、重量基準でHEM A/VBDMS/MAA/SEMを約44.6/37.5/12.8/5.0の 割合で有していた。 別のポリマーを、上記ポリマーとほぼ同様な仕方で調製した。反応容器に、M AA 4.35g、メチルメタクリレート(MMA)30g、ビニルベンジルト リメチルアンモニウムクロリド(VBTMA)20.56%水溶液51.8g、 及び水中9N10MAの19.52%溶液25.6gを入れた。モノマーMAA 、VBTMA及び9N10MAを、第三ブタノール50gと水50gとを含む混 合物に加えた。メチルメタクリレートを、水10gと第三ブタノール60gとの 混合物中に入れた。反応容器に、水20g及び第三ブタノール45gを入れ、窒 素でパージし、撹拌しながら50℃まで加熱した。反応容器の中に、メタクリル 酸を含む混合物を5分毎に17.5ml、及びメチルメタクリレートを5分毎に1 0ml加えた。同時に、水18ml中第三ブチルヒドロペルオキシドを0.143g 含む溶液と、水18ml中Formopon0.075g溶液とを、5分毎に1.5mlイン クレメントで投入して、重合反応を開始させた。全ての反応体及び開始剤を加え た後、反応混合物を撹拌しながら更に2時間30分50℃で加熱した。反応混合 物に対して水を更に400g加えてから、減圧下で該混合物を蒸発させて、第三 ブタノールを除去した。3日間、12,000−14,000の分子量を通過さ せないフィルターを用いて、ポリマー溶液を透析して、低分子量物質を分離した 。次に、溶液中にある高分子量ポリマーを減圧下に暴露して、存在している水の 大部分を除去した。得られた溶液の重量は206.2gであり、固形分は10. 8%であった。 得られたポリマーは、MAA/MMA/VBDM/9N10MAを8.7/6 0/21.3/10の割合で含んでいた。最初に、そのポリマー溶液を、水酸化 物形態のスチレン-ジビニルベンゼン強塩基イオン交換樹脂と共に撹拌し、溶液 を分離した。最後に、ポリマー溶液を分離して、重炭酸形態のスチレンジビニル ベンゼン(「SDVB」)強塩基イオン交換樹脂で処理して、ほぼpH8の溶液 を得た。得られた溶液を活性炭と混合し、セライト珪藻土のベッドで3回濾過し た。得られた溶液に対して、フルオロカーボン界面活性剤(ミネソタ州セントポ ールにあるスリーエムから市販されているFluord Surfactant FC135)を(溶液 中に存在するポリマー固体を基準として)0.15%加えた。 実施例15及び17に記載してあるナフチルメチレンオニオム塩の式は、 (式中、Q+はオニオム基である)である。 実施例1 直径2インチのシリコンウェーハを、44.6/37.5/12.8/5重量 %のHEMA/VBDMS(重炭酸塩形態)/MAA/SEMから誘導されたポ リマーの水溶液で塗布した。溶液中ポリマーの濃度は3.27重量%であり、ポ リマーは、固形分を基準として、フルオロカーボン界面活性剤を0.2重量%含 んでいた。コーティングは、Solitec 5100スピン塗布機で適用した。コーティン グに用いた条件は、走行(run)1730回転/分、セット(set)2,000回 転/分、ランプ(ramp)100回転/分、及びスピン時間2分であった。次に、 コーティングを、波長約254nmにおいて、その約90%のエネルギーを有する 低圧水銀灯に対して、約10分間暴露することによって硬化させた。水銀灯はサ ンプルから約2インチに配置した。前記の水銀灯は、ジェネラルエレクトリック 社からG8T5という名称で市販されている。照射エネルギーは約2400マイクロワット/ cm2であった。ディスクの一部分は、暴露されないように遮蔽した。紫外線に暴 露した後、コーテッドディスクを穏やかに水道水で水洗した。ディスクの非暴露 領域は、シリコンウェーハから素早く洗い落とされて、裸の表面が露出した。暴 露された領域は、洗浄によって洗い落とされなかった。 スルホニウム部分とメタクリル酸求核基を有するポリマーは、紫外線に暴露さ れたときに、容易に硬化することがこの実施例から分かる。 実施例2 8.7/60/21.3/10の重量比で存在するモノマーを有するMAA/ MMA/VBTMA(重炭酸塩の形態で)/9N10MAから成るポリマー溶液 を、上記のようにして調製した。、その溶液は、固形分の重量を基準として、水 中 に固体を5.7%及びフルオロカーボン界面活性剤を0.15%含んでいた。そ の溶液を、従来のスピン塗布機でシリコンウェーハに適用した。5つのサンプル を調製し、次に、波長約254nmにおいて有意なエネルギー出力を有する紫外線 に暴露した。サンプルの一部分を隠蔽している暴露マスクを有する第一サンプル を40秒間暴露した。コーティングの暴露された部分は、水で容易に洗い落とさ れなかったが、暴露されなかったコーティングは容易に洗い落とされた。別のコ ーティングを約20秒間化学線に暴露した。このコーティングの暴露領域と非暴 露領域の双方が水で容易に洗い落とされたということは、放射線に対する暴露が 非常に短い間であったことを示唆している。 第三のディスクを100℃で15秒間加熱してから、30秒間化学線に暴露し た。このディスクの一部分をラインパターンで隠蔽した。得られたコーティング は、かなり良い解像度を示したが、1ミクロン又はそれ未満の小さな線は洗い落 とされる傾向をいくらか示した。 第四のディスクは、100℃で15秒間加熱し、次に40秒間ラインマスクを 用いて化学線に暴露した。水でコーティングを穏やかに洗浄した。ほぼ0.5ミ クロンの解像度を有するコーティングの暴露部分が残った。 第五のディスクは、100℃で1分15秒間加熱し、次にラインマスクを用い て40秒間化学線に暴露した。このコーティングは、支持体に対して非常に良い 接着性を示し、非暴露領域は水で容易にコーティングから洗い落とされた。0. 75ミクロンの解像度がコーティングにおいて常に達成された。 この実施例は、第四アンモニウム基とカルボン酸求核置換基とを含む本発明ポ リマーは容易に光硬化することができることを証明している。更に、この実施例 は、硬化させる前に、第四アンモニウム基を乾燥させることによって得ることが できる光硬化の向上を証明している。コーティングが水性であるので、容易に適 用される。光硬化は連鎖タイプの機構であるとは考えられないので、非常に高い 解像度を与える。硬化したときにフォトレジスト皮膜は水不溶性となるので、非 暴露部分を除去するためにコーティングを現像することにより、実質的に膨潤は 生じない。これは、高度の解像度に寄与する。 実施例3 HEMAを60重量%、ビニルベンジルピリジニウムバイカーボネートを30 重量%、及び9N10MAを10重量%含むビニル付加ポリマーを調製した。固 形分の重量を基準として、フルオロカーボン界面活性剤を0.2重量%含むこの ポリマーの2重量%溶液を、混合セルロースエステル微孔質フィルターに適用し た。このフィルターは、VSWP-204700という名称でMilliporeから市販されている 。10秒後に、過剰のコーティング溶液を、吸収紙でフィルターの未塗布側を触 ることによって取り除いた。コーテッドフィルターを室温で3時間乾燥させた。 次に、そのフィルターを、ジェネラルエレクトリック社製G8T5紫外線電球下4イ ンチの距離に20分間置いた。 得られた硬化したコーティングを、圧力400psiにおいて、2500ppm の塩化ナトリウム水溶液を用いて、塩排除(salt rejection)について試験した 。得られた複合膜を測定したら、2.88ガロン/フット2/日(gfd)のフラックスにお いて、81%の塩排除を有していた。 実施例4 ビニル付加ポリマーを、HEMA 60%、ビニルベンジルトリメチルアンモ ニウムバイカーボネート30%、及び9N10MA 10重量%から調製した。 固形分の重量を基準として、フルオロカーボン界面活性剤を0.2%含むポリマ ーの2%水溶液を、微孔質混合セルロースエステルフィルターに適用した。約1 0秒後、過剰のコーティングを、吸収紙を用いてフィルターの未塗布側から除去 した。次に、フィルターを12時間風乾した。 2つのコーテッドフィルターを、20分間、紫外線電球(ジェネラルエレクト リック社製G8T5)から4インチのところに置いた。得られた複合膜を、2500 ppmの塩化ナトリウム水溶液を用いて、圧力400psi、流量55−65ml/分で 試験した。コーティングの塩排除及びフラックスは、0.68gfdにおいて98 .05%であり、0.74gfdにおいては98.01%であった。 本発明の光硬化組成物を用いて、逆浸透膜のための識別層を調製することがで きることは、この実施例から明らかである。 実施例5 ポリマーを、HEMA 60重量%、重炭酸塩形態のVBDMS 30重量%、 及び9N10MA 10重量%から調製した。ポリマーを2%及び固形分を基準 としてフルオロカーボン界面活性剤を0.2%含む水溶液を、微孔質セルロース エステルフィルターに適用した。約10秒後、過剰のコーティング溶液を、吸収 紙を用いてフィルターの反対側から除去した。次に、コーテッドフィルターを8 5℃で5分間加熱した。 上記フィルターを、約20分間、ジェネラルエレクトリック社製G8T5ランプか ら4インチのところに置いて、紫外線に暴露した。次に、同じではあるが固形分 1%まで希釈されたポリマー溶液の第二コーティングを適用し、化学線を用いて 硬化させた。 得られた複合膜を、2500ppmの塩化ナトリウム水溶液を用いて、圧力40 0psi、供給流量55−65ml/分で試験した。得られた膜は、塩排除98.06 %及びフラックス0.304gfdを有していた。 実施例6 実施例5と同様なポリマーを調製したが、この実施例のポリマーは、ポリマー を1.6重量%含む溶液中にメタクリレートアニオンを有していた。フィルター を実施例5と同様な仕方で塗布し、50℃で15分間、真空下で乾燥させた。次 に、コーテッドフィルターを、ジェネラルエレクトリック社製G8T5ランプを用い て15分間紫外線に暴露し、そのサンプルを、実施例5で説明した仕方で、塩排 除及びフラックスについて試験した。得られた膜は、2500ppm塩化ナトリウ ム溶液及び圧力400psiにおいて、塩排除96.5%及びフラックス0.35 4gfdを有していた。 実施例7 ポリマー溶液を、HEMA 66重量%及びビニルベンジルジメチルスルホニ ウムプロピオネート34重量%から調製した。微孔質混合セルロースエステルフ ィルターに対して、ポリマーを0.71%含む溶液を塗布し、室温で風乾した。 次に、コーテッドフィルターを、実施例5で説明したようにして、25分間紫外 線 に暴露してから、ポリマー溶液を再塗布し、再び硬化させた、、得られた複合膜 は、圧力400psiで、2500ppm塩化ナトリウム溶液に関して、塩排除98. 94%及びフラックス1.02gfdを有していた。 実施例8 この実施例では塩化物形態の実施例5で説明したポリマーを、テトラヒドロフ ラン80%/水20%(体積基準)中に溶かした。この溶液中に窒素をスパージ し、次に、この溶液3.4g中に、トリ−n−ブチルホスフィン3mlを、一様な 表面の下へと直接導入することによって加えた。その混合物を、16時間、35 −45℃で、次に2−3時間、55−65℃で加熱した。加熱中に、無色の沈殿 が生成した。減圧下で蒸発させることによって溶液の体積を減少させ、残りの溶 液を一晩透析した。 溶液を分析すると、元のポリマー中に存在していたスルホニウム基のほぼ1/ 4がトリブチルホスホニウムクロリド基によって置換されたことが測定された。 次に、コポリマー溶液をイソプロパノールで希釈し、固形分を基準としてフルオ ロカーボン界面活性剤を0.2%加えた。その粘性溶液をスライドガラスに適用 し、約30℃で20分間、ジェネラルエレクトリック社製G8T5ランプから約2. 5インチの距離に配置して、紫外線に暴露した。紫外線に暴露されたコポリマー 溶液はもはや水に可溶性ではなかったが、紫外線から保護されていた溶液の部分 は水分散可能であった。 上記ポリマーを1重量%未満及びフルオロカーボン界面活性剤を0.2%(固 形分の総量を基準として)含む水性コーティング溶液を、微孔質セルロースエス テルフィルターに適用した。約10秒後、過剰のコーティングを、吸収ティシュ ペーパー用いてフィルターから除去した。次に、フィルターを12時間風乾した 。2つのコーテッドフィルターを、ジェネラルエレクトリック社製G8T5紫外線電 球から3インチ離れた所に20分間配置した。得られた複合膜を、2500ppm 塩化ナトリウム水溶液を用いて、圧力400psiにおいて試験した、、得られた 膜は、フラックス0.32gfdにおいて塩排除97.9%、0.308gfdにおい ては98.64%を示した。 実施例9 ポリビニルベンジルクロリドをテトラヒドロフラン200mlと混合し、その溶 液中に窒素ガスをスパージした。ポリビニルベンジルクロリド8.5gに対して 、トリ−n−ブチルホスフィン14mlを加え、その溶液を一晩50−57℃で、 次に室温まで冷却する前に、1時間、67℃で加熱した。反応中にポリマーが凝 固したが、水を加えると溶解した。次に、減圧下で溶媒を少し除去し、得られた 溶液を透析した。 得られたビニルベンジルトリ−n−ブチルホスホニウムクロリドポリマーを、 アニオン交換樹脂で処理することによって、重炭酸塩アニオンへと転化させた。 生成した溶液のpHは8.6であり、存在している固形分は1.1%であった。 最初に、微孔質セルロースエステルフィルターに対して、HEMA 80%及び 下式I で表される化合物20%から成るポリマー93重量%と、下式II で表されるビスフェノールA双性イオン7重量%との混合物を塗布した。 この下塗を、固形分を基準として、フルオロカーボン界面活性剤を0.2%含 む、水中2重量%固溶体として適用した。次に、その下塗を85℃で15分間硬 化させた。更にもう1回、フィルターに対して、双性イオン含有溶液を塗布した が、今度は固形分0.5%であった。最後に、コーテッドフィルターを、ポリビ ニルベンジルトリ−n−ブチルホスホニウムバイカーボネートポリマーで処理し た。 得られたコーテッドフィルターを、ジェネラルエレクトリック社製G8T5ランプ から約3インチの距離に配置して、20分間紫外線に暴露した。得られた膜は、 圧力400psiで2500ppm塩化ナトリウム溶液を用いた場合、フラックス3. 59gfdにおいて塩排除91.8%を示した。 実施例10 実施例9とほぼ同じ仕方で、ホスホニウクムポリマーを、ビニルベンジルクロ リド40モル%及びメチルメタクリレート60モル%から調製した。次に、この ポリマーを、周囲温度で5時間、トリ−n−ブチルホスフィンと反応させ、その 得られた溶液を50℃で14.4時間加熱した。次に、その溶液に水を50ml加 えて、50℃で更に33時間加熱した。冷却した後、テトラヒドロフランのほと んどを、減圧下で蒸発させて除去した。 得られたポリマーは、アニオン交換樹脂を用いて、重炭酸塩へと転化させた。 ポリマーを1.46重量%含む水溶液を調製した。その溶液のpHは8.6であ った。過剰量のメタクリル酸を加えて、pHを3.8へと低下させた。次に、そ の溶液を24時間透析した。得られた溶液の固形分は0.37%であった。その 溶液を顕微鏡のスライドガラス上に塗布し、乾燥させ、周囲温度で20分間、ラ ンプから約3インチの距離で紫外線に暴露した。暴露された部分の硬化が観察さ れた。コーティングの隠蔽された部分は水で容易に洗い落とされたが、硬化部分 は洗い落とされなかった。 実施例11 ポリアクリルアミドと、ビニルベンジルジメチルスルホニウムクロリドのポリ マーとの重量比1:1混合物を調製した。、固形分の重量を基準として、フルオ ロカーボン界面活性剤を0.25重量%含むポリマーの2重量%水溶液をスライ ドガラスに適用した。次に、コーティングを80℃で10分間乾燥させた。コー テッドスライドガラスを20分間紫外線に暴露した。紫外線に暴露されたコーテ ィング部分は水で洗い落とされなかったが、暴露された領域は水によってスライ ドガ ラスから容易に洗い落とされた。 実施例12 ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドのホモポリマーを調製した。 次に、アニオン交換樹脂で処理することによって、このポリマーを重炭酸塩へと 転化させた。アンモニウムポリマーを用いて、固形分2重量%及び固形分の重量 を基準としてフルオロカーボン界面活性剤を0.2%含む水溶液中ポリアクリル アミドとアンモニウムポリマーとの重量比1:1混合物を調製した。10分間9 0℃で乾燥させた後、フィルムの一部分を15分間紫外線に暴露した。紫外線に 暴露されたコーティングは疎水性で且つ水に対して不感受性であるが、コーティ ングの暴露されなかった部分は、水によって、コーテッドスライドガラスから容 易に洗い落とされた。 実施例13 重炭酸塩形態の実施例5で用いたようなポリマーを水に溶かして、9.2重量 %溶液を製造した。この溶液はpH8であった。pHが2.6まで低下するまで 、トリフルオロ酢酸をその溶液に加えた。一晩その溶液を透析し、次に濃縮して 、水中固形分1.03%にした。その溶液をスライドガラスに塗布した。40℃ で15分間、減圧下で、そのコーテッドスライドガラスを乾燥させた。 単一のジェネラルエレクトリック社製G8T5紫外線電球を用いて、24℃で15 分間、コーテッドスライドガラスに照射した。得られたコーティングは水に対し て不感受性であった。 この実施例では、フルオロカーボン界面活性剤を用いなかった。得られたコー ティングは、スライドガラスに適用したときに、容易に湿潤しなかった。固形分 の重量を基準としてフルオロカーボン界面活性剤を0.2重量%加えて作った同 様なコーティングは、水に浸漬したときに、均一に湿潤した。 実施例13と同様なポリマーを、プロピオネート対イオンによって調製した。 既に説明した仕方で、ポリマーのプロピオネート塩を用いて水溶液を調製した場 合、前記コーティングは、化学線に暴露されたときに容易に硬化しなかった。 実施例14 割合が85.1/3.1/10.9/0.9の2−ヒドロキシエチルメタクリ レート/ビニルベンジルジメチルスルホニウムクロリド/メタクリル酸/9N1 0MAの水溶液を、ポリマーを内部塩へと転化させるのに十分なアニオン交換樹 脂(Dowex(登録商標)SBR水酸化物の形態)と共に混合した。このポリマーをセ ライト珪藻土で濾過した。濾過された溶液の2%溶液を、ポリスチレン、ポリメ チルメタクリレート、ポリエステル及びポリカーボネートのサンプル上に塗りつ けた。室温で2時間乾燥させた後、American Ultraviolet中圧高強度ランプを用 いて15,800ミリジュール/cm2でサンプルに対して放射した。鋭い道具で斜交平行 線をつけ、透明な接着テープを斜交平行線をつけたコーティングに貼り、次にそ のテープを引っ張って剥がし、コーティングの損失について目で調べることによ って、接着性を評価した。全てのサンプルについてほとんどコーティングの損失 はなく、優れた接着性を示した。この組成物は、ポリマー界面を改質するための プライマーとして適している。 サンプルを80℃で1時間熱硬化させた以外は、上記方法を繰り返した。全て の生成したコーティングは、ポリエステル支持体に関する以外は、接着性は悪か った。 実施例15 1−ナフチルメチレントリメチルアンモニウムクロリドを合成するために、1 −クロロメチルナフタレン18.3g、水中25重量%溶液中トリメチルアミン 55g、及びシクロヘキサン45gを混合し、周囲温度で約0.25時間撹拌し 、次に35℃で約16時間加熱した。その溶液を約20℃まで冷却し、ヘプタン -水の層を分離させた。水性相をジエチルエーテルで数回抽出して、残留出発原 料及び加水分解副産物を除去した。水の大部分を回転式蒸発器で除去した。エー テルで洗浄した後、得られた無色の固体を、35℃の真空オーブン中に置いて、 更に乾燥させた。NMR及びIRによって、その固体が、トリメチルアンモニウ ム塩(25.6gが単離され、残留水を含んでいる)であることを確認した。 実施例16 フェニルホスフィン酸(アルドリッチ社製、0.601g)及びカリウム第三 ブトキシド(アルドリッチ社製、K+OC(CH33 -、0.50g)をメタノー ル(約25ml)中で混合して、明澄な溶液を得た。ポリビニルベンジルジメチル スルホニウムクロリド(分子量約10,300、−3と−4異性体との60/4 0混合物から調製された)7gを、50/50v/vメタノール/水混合物のホス フィネート溶液に対して、滴下して加えた。沈殿は観察されなかった。その溶液 を透析袋に移し、分子量6,000−8,000のものを除いた。水を加え、そ の溶液を≧16時間透析した。回転式蒸発器を用いて、希釈溶液(209g、固 形分0.79%)を濃縮した。得られたポリマーは、ポリ(ビニルベンジルジメ チルスルホニウムフェニルホスフィネートであることが確認された。 実施例17 1−ナフチルメチレントリメチルアンモニウムクロリド(約2.6g)をメタ ノール約20ml中に溶かし、それを、約50/50v/vメタノール/水中ポリア クリル酸、ナトリウム塩(0.915g、分子量約6,000、Polyscienceか ら購入した)の撹拌溶液に対してゆっくり加えた。必要な場合、メタノール/水 を加えることによって、明澄な溶液を維持した。この溶液を上記バッグの中で≧ 16時間透析して、分子量6000−8000のものを除いた。使用前に、透析 された溶液を、回転式蒸発器で濃縮した。赤外線分析によって、ポリ(アクリル 酸)の1−ナフチルメチレントリメチルアンモニウム塩の生成を確認した。 実施例18 ポリビニルベンジルクロリド(アルドリッチ社製、11.3g)、トリメチル アミン(水中25%溶液、99.7g)及びシクロヘキサン(約150g)を3 5℃で一晩(約16時間)撹拌した。その溶液を、冷却する前に、1時間、50 ℃まで加熱した。減圧下で溶媒を除去した。生成物は水溶性で灰色の皮膜を形成 した。水酸化物形態の強塩基イオン交換樹脂(約58g、乾燥)を過剰のクエン 酸(≧10g)で処理した。過剰の酸を取り除いた後、水(約200g)中ポリ (ビニルベンジルトリエチルアンモニウム)クロリド(4.7g)を、樹脂カラ ム中に通した。生成物の一部を実施例17と同様の仕方で透析した。赤外線分析 によって、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムシトレートの生成を確認 した。 実施例19−24一般的手順 予め洗浄した顕微鏡スライドガラスを、照射領域及び未照射領域における光硬 化材料の硬化ライン形成及び溶解性試験のために用いた。ポリマーオニオム塩の 水溶液をスライドガラス上に塗布し、そのスライドガラスを、試験C及びDにお いては5−10分間75−85℃で熱加熱によって、又は試験A及びBにおいて は1トール未満で10−15分間約35℃における真空ストリップによって乾燥 させた。追加の界面活性剤は用いなかったので、塗り厚は変化した。一般的に滑 らかな表面が観察された。照射から各スライドガラスの半分を遮蔽するようにデ ザインされたブラックペーパーポケットの中にスライドガラスを置いた。Rayone t光化学反応器を用いて、様々な波長で照射した。典型的には、スライドガラス を、20分間又は30分間、8個のランプで照射した。時間は、各ポリマーオニ オム塩についてほぼ同じであった。Rayonetから購入されたランプは、185− 254nm源、254nm源、300nm源、及び350nm源と呼称した。R-ayonet源 の正確な強度は、反応器における配置によって変化したが、平均強度は:254 nm(2.8−2.9ミリワット/cm2)、300nm(310nmにおいて較正されたメー ターを用いて、2.9−3.0ミリワット/cm2)、及び185−254(254nmメ ーターを用いて約2.6−2.7ミリワット/cm2)である。 照射後、スライドガラスを一連の溶媒で処理して、照射領域と未照射領域との 違いを測定した。一般的に、3種類の溶媒:即ち、水(H2O)、シクロヘキサ ン(C612)及びメチレンクロリト(CH212)を用いた。他の溶媒としては 、メタノール(CH3OH)及びトルエン(C65CH3)を用いた。溶媒を順次 用いることによって、ポジ又はネガフォトレジストポテンシャル及び硬化ライン の安定性と解像度を迅速に評価することができる。硬化ライン形成は、照射未照 射の縁又は界面で起こる。適当な溶媒で処理した後でラインが現像されたとき、 その後の溶媒は残っているライン又は皮膜の安定性をもたらした。表I−VIに おいて溶媒処理、及びペーパーワイプで表面をこすった後で、硬化ラインが存続 している場合、ポジ記号(「+」)を記した。こすった後で皮膜が破壊された場 合には、ネガ記号(「−」)を記した。完全に密着した皮膜が観察された場合は 、「変化無し」を表す「NC」を記した。不確定の結果は「?」で示した。結果 が、繰り返された試験で異なる場合は、斜めの線「/」で結果を分けて示した。 典型的なネガフォトレジスト(ポジ記号「+」)は、照射領域で架橋し、未照射 領域は洗い落とされる。溶媒による順次処理は、試験範囲内の溶媒に関する数を 増加させて示してある。紫外線吸収に基づいて、実施例19−24において評価 されたオニオム塩を硬化させるのに最適な波長は、254nmであった。 実施例19 ビニルベンジルジメチルスルホニウムクロリドのホモポリマーを、ポリ(ビニ ルベンジルクロリド)をジメチルスルフィドと反応させることによって、調製し た。次に、そのポリマーを、イオン交換樹脂で処理することによって、重炭酸塩 の形態へと転化させた。ポリマーの2.1%水溶液をスライドガラスに適用し、 減圧下で乾燥させた後で硬化(試験A及びB)又は熱硬化(試験C及びD)させ た。ポリマーの様々なサンプルに関して異なる波長が照射された。次に、硬化さ せたサンプルを溶媒で処理し、手で摩擦し、検査した。その結果は表Iに示して ある。 実施例20 実施例16で説明したようにして調製したポリマーを、1.54%水溶液を用 いて、スライドガラス上に塗布した。実施例19で説明した一般的な仕方で、コ ーテッドスライドガラスを乾燥させ、照射し、溶媒で処理し、摩擦した。その結 果を表IIに掲げる。 実施例21 実施例16の手順を用いて、ベンジルホスホネートとポリビニルベンジルジメ チルスルホニオムから1:2当量塩を調製した。カリウム第三ブトキシド(0. 467g)及びベンジルホスホン酸(0.350g)を、メタノール及び水(メ タノールの水に対する体積比2:1)約70ml中に混合した。ベンジルホスホン 酸カリウム溶液を、水中ポリビニルベンジルスルホニウムクロリドの撹拌溶液( 12.6%溶液7.0g)と混合した。明澄な溶液を、分子量6000−800 0のものを除去する透析袋に移した。透析及び濃縮後に分析すると、1:2当量 塩の1.01%溶液を認めた。ポリマーの1.01%水溶液を、スライドガラス 上に塗布した。実施例19で説明した一般的な仕方で、スライドガラスを乾燥さ せ、照射し、溶媒で処理し、摩擦した。その結果を表IIIに掲げる。 実施例22 透析後に、実施例18で説明したようにして調製したポリマーを、2.4%水 溶液を用いて、スライドガラス上に塗布した。波長254nmで硬化させた試験A 及びCでは、コーティングに用いる前に、ポリマーを透析しなかった。全ての他 の試験では、ポリマーを透析した。実施例19で説明した一般的な仕方で、スラ イドガラスを乾燥させ、照射し、溶媒で処理し、摩擦した。その結果を表IVに 掲げる。 実施例23 実施例17で説明したようにして調製したポリマーを、5.4%水溶液を用い て、スライドガラス上に塗布した。実施例19で説明した一般的な仕方で、スラ イドガラスを乾燥させ、照射し、溶媒で処理し、摩擦した。その結果を表Vに掲 げる。 実施例24 アミンの代わりにスルフィド反応体を用いた以外は、実施例17の一般的な仕 方で、ポリアクリル酸の1−メチルナフチル−1−ジメチル−スルホニウム塩を 調製した。そのポリマーを、1.54%水溶液を用いて、スライドガラス上に塗 布した。実施例19で説明した一般的な仕方で、スライドガラスを乾燥させ、照 射し、溶媒で処理し、摩擦した。その結果を表VIに掲げる。 実施例19−24に関する結果の概要 対イオンが生成物の形態を決めると考えられる。カルボン酸塩対イオンが高い %のエステル結合を生成させるのに対して、重炭酸塩基は測定可能量のビベンジ ルを生成させる、ということがモデル化合物によって証明された。 また、対イオンの相対的な親油性も、ポジフォトレジスト又はネガフォトレジ スト現像では重要な反応決定因子であった。実施例23及び24において、メチ ルナフチル部分は、ポジレジスト活性とネガレジスト活性の両方を付与するのに 有効であった。照射されたメチルナフチル皮膜は、有機溶媒中における溶解性が 向上し、未照射の塩は水中に可溶性であった。多座対イオンは、水溶性を実質的 に低下させずに、架橋ポテンシャルを増大させた。実施例21及び22は、同様 な紫外線吸収分布を有する多座対イオンを示している。ポリメチルナフチル塩は 、ポリベンジル塩に比べて、より効率良く300nm入射放射線を利用した。 実施例25 ビニルベンジルクロリドホモポリマーを、約65時間、約50℃で水溶液中に おいて、メチルエチルケトン溶液中(3−ヒドロキシフェニル)ジメチルアミン と反応させて、下式: の繰り返し単位を含むポリマーを作る。 得られたポリマーは、イソプロパノール30%/水70%中にほんのわずかに 可溶性であった。水酸化物形態の強塩基イオン交換樹脂を用いて、固形分を0. 22%含む溶液を、下式: で表される双性イオン基含有ポリマーへと転化させた。 このポリマー溶液を用いて、硬化ライン形成を有する紫外線照射架橋の概念を 試験した。希釈ホモポリマーのpHは8.7であった。少量のフルオロカーボン 界面活性剤(ミネソタ州セントポールにあるスリーエムから市販されているFC13 5界面活性剤を固形分を基準として0.2%)をポリマー溶液に加えた。得られ た溶液をスライドガラス上に塗布した。簡便な医療用スポイトを用いて、スライ ドガラス上に溶液を置き、80−85℃による熱によって、又は45−50℃の 真空中でのいずれかによって乾燥させた。乾燥時間は、熱で5−10分間、又は 真空で約10分間であった。照射中、スライドガラスを、ブラックペーパースリ ーブで部分的に隠蔽した。254nmにおいて主出力を有する低圧単一GEランプ溶 液を用いて、薄い皮膜に対して照射した。照射されたスライドガラスを、水を用 いて「現像」し、次に表面をこすった。真空乾燥皮膜は、約15−20分間の照 射の後、摩擦後でも存続する透明な硬化ラインを生成した。硬化ラインは、5分 間の熱乾燥及び15分間及び20分間の照射後に観察された。10分間の照射で は透明な硬化ラインは生成せず、30分間の照射では固体硬化が起こった(隠蔽 領域ではライン及び硬化は認められなかった)。 実施例26 44℃で、45時間、ビニルベンジルクロリドモノマー(メタ/パラ異性体の 60/40混合物)10gを、メチルエチルケトン溶液120g中97%(3− ヒドロキシフェニル)ジメチルアミン9.2gと反応させて、モノマー:即ち、 を含む溶液を作る。そのモノマーを、強塩基イオン交換樹脂を用いて、下式: の双性イオンへと転化させた。 水及びアルコールにおける溶解性はポリマーに比べて更に増大するという仮定 に基づいて「モノマー」の溶液を調製した。全くモノマーのみを含む単離溶液か どうは決められなかったが、溶解性はモノマーに関して明確によりずっと高かっ た。モノマーの1.8%、30%イソプロピルアルコール-水溶液を、スライド ガラスに塗布した、、その手順は、実施例23で概略したのと実質的に同じであ った。フルオロカーボン界面活性剤濃度は、溶液中の固形分を基準として約0. 2 %であった。硬化ラインは、熱乾燥及び真空乾燥の両方から得られた。熱で乾燥 させたサンプルでは、より良い硬化ラインが得られた。真空乾燥させたサンプル では良い硬化ラインが得られたが、耐摩擦性が低下する傾向が認められた、、こ れは、真空乾燥による、低分子量と一致する。硬化させる前の溶液のpHは8. 8を超えていた。 実施例27−36 弗素化アルコール、ケトン、又カルボン酸をビニルベンジルジメチルスルホニ ウム(VBDMS)モノマー又はポリマーと反応させた。アニオンは水酸化物又 は塩化物であった。いくつかの態様では、VBDMS、HEMA及び9N10M Aのターポリマーを用いた。各実施例に関する更に詳細な調製は、以下に示した 実施例27−36に記載してある。調製し硬化させた組成物を表VIIに掲げる 。 実施例27 ベンジルジメチルスルホニウム水酸化物溶液0.51gを、水酸化物形態の強 塩基イオン交換樹脂を用いて、対応する塩化物溶液から調製した。1,1,1, 3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、(CF32CHOHを約0. 6g加えた。溶液は不透明であった。サンプルを石英管の中に封入し、ドライア イス浴で凍結させ、次に排気して空気を除去した。解凍したサンプルをRayonet 光化学反応器中に配置し、約2.3時間、254nm(約2800マイクロワット の8個のランプ)で照射した。照射した溶液をクロロホルムで抽出し、質量分析 法による分析前に、体積を減少させた。パターンピークm/e=258.2を有 する特性スペクトルが、ベンジルヘキサフルオロイソプロピルエーテルについて 観察された。ヘキサフルオロエーテルは、比存在度(relative abundance)10 0%を有するGC-MSから溶離した。 実施例28 VBS+/HEMA/9N10MA(30/60/10)から成る、塩化物形 態のスルホニウムターポリマー(4.33g、水中9.2重量%)を、重炭酸塩 形態の過剰の強塩基イオン交換樹脂の中に通した。pHは約0.8であった。p Hが約2.6になるまで、トリフルオロ酢酸を加えた。その溶液を一晩透析し、 次に水中固形分1.03%まで濃縮した。その未濾過溶液を、予め洗浄したガラ ス板に塗布した。その板に対して、15分間24℃において、単一GE 254nMラン プ(約2800μW/cm2)を用いて照射した。硫黄含有化合物の発生が認められ た。照射された板の上に、耐水性皮膜が形成されたが、未処理標準では、湿潤の 明確な徴候は認められなかった。コポリマー約0.2重量%において、フルオロ カーボン界面活性剤(ミネソタ州セントポールにあるスリーエムから市販されて いるFC134界面活性剤)を加えて、実験を繰り返した。今度は、真空乾燥させた 板(40℃、15分間)及び風乾した板(約65℃、20分間)の両方において 、ほとんど均一な湿潤が得られた。フルオロカーボン界面活性剤を用いて、及び 用いずに、再び実験を繰り返した。界面活性剤を用いていない板は水中に浸漬し たときに湿潤しなかったが、界面活性剤が0.2重量%混和されている板に関し ては均一な湿潤が観察された。これらのデータは、紫外線硬化を支持しており、 界面活性剤を添加していない条件下でフルオロアセテート基を用いると塗布性が 向上することを示している。 実施例29 実施例28の手順で、30/60/10コポリマーのペルフルオロプロピオネ ート付加物を調製した。コーティング混合物を、30/60/10-コポリマー ペルフルオロプロピオネートコポリマー水溶液6.0g(固形分1.18%)、 水6.0g、及び水中1%FC134界面活性剤約15gを用いて調製した。そのコ ーティング混合物を用いて、真空乾燥板(40℃、10−15分間)及び風乾板 を調製した。板を半分隠蔽して単純な対照を提供した。実施例28と同様な紫外 線電球を20分間用いた。暴露領域の硬化が観察された。 実施例30 実施例28の手順を用いて、過剰のペルフルオロプロピオン酸CF3CF2C( O)OH 3gを、ポリビニルベンジルスルホニウムポリマーの重炭酸塩形態( 約4.78meq)と反応させた。透析された粘性の明澄溶液は、水中固形分1. 2%であった。対照としてその半分を隠蔽した板を用いて(GE G8T5ランプで、 約 30℃において20分間照射)、良好から非常に良好な硬化が未隠蔽照射サンプ ルに関して観察され、隠蔽サンプルに関しては硬化は観察されなかった。硬化度 は、乾燥塗布法(風乾又は真空)に比べて、皮膜の厚さに一層左右される。 実施例31 水酸化物形態の強塩基イオン交換樹脂(約40meq)によって、ポリビニルベ ンジルジメチルスルホニウムクロリド溶液29.3g(固形分3.4%、約4. 8meq)を処理して、ポリマーを水酸化物形態へと転化させた。その溶液にペン タフルオロフェノール約2.1gを加えた。ゴム状沈殿が生成した。その溶液を 透析して、過剰のフェノールを除去した。透析後、コーテッドガラス板を、風乾 (約60℃、10−15分間)及び真空乾燥(45℃、約12分間)を用いて調 製した。照射には、GE G8T5ランプを用いた。全ての板又はスライドは半分隠蔽 した。優れた硬化は未隠蔽領域に関して得られ、隠蔽領域に関しては硬化は得ら れなかった。 実施例32 ポリビニルベンジルジメチルスルホニウム水酸化物溶液を、対応する塩化物塩 の溶液から作った。水酸化物形態の強塩基樹脂約56gを、12%ポリ(VBD MS)溶液(塩化物形態)約22.2gと共に用い、溶液86.1gをカラムか ら捕集した。溶液を分析すると、固体ポリマーは2.68%であった。ポリマー 9.4gとヘキサフルオロアセチルアセトン0.504gとの混合物を調製した 。1%FC134フルオロカーボン界面活性剤を、アリコート(5g)に加え、固形 分の重量を基準として、前記界面活性剤0.2重量%溶液を得た。同体積の水( 5g)をアリコート溶液に加え、ポリマー・アルコキシド反応から生成した固体 を溶かした。そのポリマー溶液で2枚のスライドガラスを被覆し、40−45℃ で11−12分間真空乾燥させた。GE G8T5ランプを、22℃において20分間 、254nmで用いた。板の半分を隠蔽し、優れた硬化ラインが形成された。その 板を一晩水中に置いたが、密着皮膜(coherent films)は次の日もまだ無傷であ った。 実施例33 手順は実施例28と同様であった。、ポリ(VBDMS+Cl-)とCHF2C F2CFHOHとの混合物を使用前に濾過した。コーテッドガラス板をHanoviaラ ンプで10分間照射すると、わずかに曇ったが、明らかに硬化した皮膜が観察さ れた。更に13分間照射しても、結果は変わらなかった。皮膜の厚さ又は均一性 は測定しなかった。真空乾燥を用いて試験を繰り返したら、硬化はしたが不均一 な皮膜が観察された。 実施例34 この手順では、ポリビニルベンジルジメチルスルホニウムクロリドを弗素化ア ルコールと反応させた。凍結乾燥によって、水溶液から固体ポリマーを調製した 。固体ポリマー(0.057g)を、1H,1H,5H−オクタフルオロ−1− ペンタノールHCF2(CF23CH2OH中に溶かした。明澄な溶液が生成した 。追加の界面活性剤を用いずに、初めに十分に塗布したスライド(ガラス板)を 調製した。最小の熱処理を行ってから、スライドを、10分間、Hanovia中圧高 強度水銀灯(推定約254nm、≦35℃)下に置いた。わずかに曇ったが、明ら かに硬化した皮膜が生成した。更に13分間照射しても、結果は変わらなかった 。最終的に得られた皮膜は不均一であった。15分間40℃で真空乾燥を用いて 更に皮膜を調製した。半分隠蔽したスライドに対して約20分間照射した。わず かに複屈折が存在したが、硬化時に、臭気、及び隠蔽ポリマーと未隠蔽ポリマー との間に明確な硬化ラインが発生した(隠蔽によって表面照射が防止されている )。 実施例35 PVBDMS+Cl-及び2,2,2−トリフルオロエタノールCF3CH2OH 。手順は実施例28と同様であった。Hanoviaランプによる10分間の照射後に 、不完全な硬化及び複屈折(色分解)が観察されたことから、初期皮膜は明らか に厚過ぎた。もう13分間照射すると、非常に強い臭気(更に硬化)が発生した が、水による摩擦によって色のスペクトルが得られた。生成した皮膜は厚過ぎ且 つ不均一であった。真空乾燥(15分間、約40℃)及び半分隠蔽したスライド (約20分間の照射)を用いると、硬化ラインが生じたが、硬化は不完全であっ た。 実施例36 以下の繰り返し単位 を有するイオン結合ポリマーを調製した。このポリマーを、エタノール70%/ 第三ブタノール30%の混合溶媒中に溶かし、3%溶液を作った。その3%溶液 を2枚の顕微鏡スライドガラス上に塗布し、25℃で2時間乾燥させた。得られ た皮膜は柔らかかった。軟質皮膜の一部分をアルミホイルで隠蔽した。次に、ス ライドガラスを、浸漬ウエル装置(ニュージャージー州Vineland 08360にあるCa t #6515 firm Ace Glass Incorporated社製)において、3000−5000μW /cm2のHanovia中圧高強度水銀灯に対して4.5分間暴露した。 コーテッドスライドガラスをヘプタンで洗浄することによって「現像」すると 、ヘプタン可溶性である暴露側と、ヘプタンによる洗浄中に除去されない未暴露 ポリマー皮膜との間にシャープなコントラストが生じた。このことは、ポジフォ トレジストを調製することができる方法を示している。1つのスライドガラスを 10分間紫外電球に暴露して、残っている皮膜を硬化させた。もう1枚のスライ ドガラスは120℃まで加熱して、残っている皮膜を硬化させた。紫外線と熱の 双方とも、皮膜を更に硬化させるように見えた。 実施例37−45 ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに基づくエポキシ樹脂をオニオム化 合物の前駆体と反応させた。エポキシ樹脂の当量は186±4、250又は52 5±5であり、すべての樹脂はダウ ケミカル カンパニーから市販されている。 本明細書で説明しているエポキシオニオム塩樹脂を、同様な装置及び技術を用 いて調製した。そのエポキシ樹脂を適当な溶媒中に溶解又は分散させ、ジアルキ ルスルフィド、トリアルキルホスフィン、又はトリアルキルアミンを、有機弱酸 、通常は酢酸の存在下で加えた。オニオム塩が生成されたときに、水を加えて、 総溶解度を増加させることができる。これらの調製の2つの説明用実施例を以下 に示す。 樹脂当量250のための実施例40の調製 試薬は:ダウ ケミカル カンパニーから市販されているDER(商標)337エポキ シ樹脂(当量約250)13.5g;イミダゾール4.0g;氷酢酸3.5ml、 及び溶媒としてテトラヒドロフラン約175mlであった。前記の試薬を、メカニ カルスターラー、還流冷却器、及び窒素ガスバブラーを備えている500ml三つ 口フラスコの中に入れた。その溶液を50℃で約66時間(ウィークエンドにわ たって)撹拌してから、冷却し、回転式蒸発器に移して溶媒を除去した。アルコ ールに可溶性である得られた粘性溶液は、水に対しては低溶解性であったが、イ ソプロパノール-水の混合物中においては部分的に可溶性であった。乾燥を部分 真空下で続けた。乾燥させた固体を分析すると、炭素65.4%、水素7.00 %及び窒素7.32%であった。この生成物は、例えば対イオン交換のような更 なる改質のために用いることができた。硬化ライン試験のための規定液(nor-ma l solution)は、アルコール-水混合物中固形分2.0%であった。 樹脂当量186のための実施例44の調製 試薬は:ダウ ケミカル カンパニーから市販されているDER(商標)331エポキ シ樹脂(当量186)11.4g、酢酸約5ml、及びトリ(n−ブチル)ホスフ ィン約25mlであった。溶媒は、テトラヒドロフラン200mlと水50mlとの混 合物であった。前記の試薬を、メカニカルスターラー、還流冷却器、及び窒素ガ スバブラーを備えている500ml三つ口フラスコの中に入れた。トリ(n−ブチ ル)ホスフィンを、液面より下にシリンジを入れて混合物中に加えた。反応 を通じて、窒素ガス流を用いた。その混合物を周囲温度で約72時間撹拌し、次 に、還流温度で2日間加熱した。の溶液を冷却し、窒素蒸発及び回転式蒸発器を 用いて溶媒を除去した。溶媒としてアセトン-メタノール混合物を用いて、残留 液体をセライト珪藻土に通して濾過した。再び溶媒のほとんどを除去した後、凝 縮したサンプルを、最終的に乾燥させる前に、ジエチルエーテルで数回洗浄した 。 過剰のトリフルオロ酢酸で水酸化物形態の樹脂を処理することによって、対イ オンとしてトリフルオロアセテートを有する強塩基イオン交換樹脂カラムを調製 した。トリフルオロアセテートカラムをトリ(ブチル)ホスホニウムアセテート 樹脂で処理する前に、過剰の酸をカラムから取り除いた。大きく当量過剰のDo-w exイオン交換樹脂を、ホスホニウムアセテート塩のサンプル3.0gと共に用い た。酢酸塩として形成された白色沈殿をカラムに入れたが、メタノール-水を用 いて、カラムの中を通過させた。その溶液を使用前に濃縮した。硬化ライン試験 のための規定液は、アルコール-水混合物中固形分2.0%であった。フルオロ カーボン界面活性剤(FC134)を加えて、樹脂の重量を基準として0.79%界 面活性剤溶液を作った。 同様な手順を用いて、対イオンとしてフルオリドを有する等価なエポキシホス ホニウム樹脂を調製した。 一般的な紫外線硬化手順 GE G8T5ランプを用いている上記実施例で説明した硬化ライン試験のための基 本手順を用いた。オニオム塩に基づくエポキシ樹脂の薄い皮膜を、ペーパーワイ プ法(paper-wipe technique)を用いて、清浄なスライドガラス上に塗布した。 乾燥させた後、半分隠蔽したスライドガラスに対して、周囲温度近く(約30℃ )で20分間、照射した。水で洗浄し、摩擦した後、硬化ラインが観察された。 より濃いコーティングも硬化ラインを与えるが、コーティングは均一性が低く、 長期の摩擦の後、皮膜は、いくぶん粘性であるように見えた。一般的に、例えば フルオリド、トリフルオロアセテート、及びメタンスルホネートのような弱い求 核試薬は、強い求核試薬に比べて、これらのオニオム塩のための更に良い硬化ラ イ ンを与えるように見えた。これは、ベンジル誘導体に関する初期の観察とは異な る。エポキシオニオム塩についての結果を表VIIIに掲げる。上記したように 硬化ラインは観察されたが、追加の照射又は熱を用いた方法による後硬化は、現 像後に有利であると考えられる。 実施例47 モノマービニルベンジルスルホニウムバイカーボネートとCH2=CH−C( O)OCH2CH2N(C49)SO2f(式中、RfはC817とC715との混 合物である)とから誘導された部分を1:1の割合で含むビニル付加ポリマーの 5%水溶液を、ガラス棒で引くことによって顕微鏡スライドガラスに対して適用 した。そのコーティングを、窒素流の下で2時間乾燥させ、15分間紫外線に暴 露した。コーティングは、重炭酸塩の代わりに求核試薬として反応する水を避け るために、実質的に水を有していてはいけない。湿潤の臨界表面張力(W.A.Zism an,Adv.Chem.Ser.No.43(1964)に記載されているn−アルカンの同族列を用い て測定した)は13.2ダインであった。ビニル付加ポリマーは、1989年9 月1日に出願された米国特許出願第402,176号に記載されているようにし て調製することができる。 実施例48 下式 で表される繰り返し単位を有するポリマーの14.5%水溶液を、pHが9にな るまで対応塩化物塩でイオン交換することによって調製された の溶液と、重量比80/20で混合した。得られた溶液を顕微鏡スライドガラス 上に塗布し、25℃で1時間乾燥させ、オーブンの中で85℃で20分間加熱し た。コーティングの一部を顕微鏡スライドガラスで隠蔽してから、紫外線に20 分間暴露した。得られた暴露コーティングはヘキサンで湿潤しなかったが、隠蔽 領域は容易に湿潤した。洗浄したとき、未暴露部分は洗い落とされて、疎水性暴 露部分と露出ガラスとの間にシャープなラインが残った。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年6月2日 【補正内容】 請求の範囲 1.(a)支持体に対して、(i)結合基を介して発色団基に結合した平均1 を超える光不安定オニオム基を有する第一化合物と、前記オニオムは光反応性で ある不飽和置換基を実質的に有していないが相溶性アニオンを有している、(i i)少なくとも1つの光反応性求核基を有し、支持体上で(i)と(ii)との 均質混合物のコーティングを形成するように第二化合物とを適用する工程、及び (b)第一化合物の複数の光不安定オニオム基を第二化合物の複数の光反応性求 核基と反応させるのに十分な200−310nmの波長を有する電磁線に対して、 第一化合物と第二化合物とのコーティングを暴露して、反応したオニオム基上に あるカチオン電荷を消失させる工程 を含む光硬化コーティングを生成させる方法。 2.第一及び第二化合物が、同じ組成を有するポリマーである請求項1記載の 方法。 3.第一及び第二化合物が、水溶性である請求項1記載の方法。 4.第一及び第二化合物の反応生成物が、水不溶性である請求項1記載の方法 。 5.オニオムを、スルホニウム第四アンモニウム、ホスホニウム、ピリジニウ ム、チアゾリニウム、イミダゾリニウム、スルホキソニウム、及びアゼチジニウ ムから成る群より選択する請求項1記載の方法。 6.発色団基がフェニル基又はナフチル基であり、結合基がメチレン、エチリ デン、又は下式 で表されるものである請求項5記載の方法。 7.オニオム基がジアルキルスルホニウム、トリアルキルホスホニウム又はト リアルキルアンモニウムであり、前記各アルキルが1−4個の炭素原子を有す るか、又は2つのアルキル基が結合して、オニオムと共に環を形成する4個又は 5個の炭素原子を有するアルキレンを生成することができる請求項6記載の方法 。 8.第一及び第二化合物を、ビニルベンジルハリド1−99モル%、光反応性 求核部分又は前記求核部分の前駆体を有するビニル基1−50モル%、及び相溶 性ビニルモノマー0−98モル%から成るビニル付加ポリマーから誘導し、複数 のベンジルハリド基を光不安定オニオム基の前駆体と反応させた請求項2記載の 方法。 9.光反応性求核基が、カルボキシレート、アルコキシド又はフェノキシドで ある請求項8記載の方法。 10.光不安定オニオム基がジアルキルスルホニウム、トリアルキルホスホニ ウム又はトリアルキルアンモニウムであり、前記の各アルキルが1−14個の炭 素原子を有するか、又は2つのアルキル基が結合して、オニオムと共に環を形成 する4個又は6個の炭素原子を有するアルキレンを形成することができる請求項 9記載の方法。 11.請求項10記載の方法によって作られた光硬化組成物。 12.光反応性求核試薬をヒドロキシエチルメタクリレートから誘導し、及び ジアルキルスルホニウム、トリアルキルホスホニウム、トリアルキルアンモニウ ム又はピリジニウムであって且つ各アルキルが1−4個の炭素原子を有する光不 安定オニオムをビニルベンジルオニオムから誘導する請求項2記載の方法によっ て調製された架橋されスルホン化されたポリウレア識別層を有する複合膜。 13.該膜の少なくとも1つの層が、請求項1記載の方法によって調製された 光硬化コーティングである複合逆浸透膜。 14.請求項1記載の方法によって調製されたネガフォトレジスト。 15.請求項1記載の方法によって調製されたポジフォトレジスト。 16.請求項1記載の方法によって調製された接着性促進組成物。 17.光反応性求核試薬が、弗素化アルカノール、弗素化フェノール、弗素化 ケトン、弗素化カルボン酸、又は前記弗素化化合物の共役塩基である請求項1記 載の方法によって調製されたフルオロカーボンコーティング。 18.光不安定オニオム基がジアルキルスルホニウムであり、結合基がメチレ ンであり、及び発色団がフェニレンであり、前記フェニレンの原子価の1つがビ ニル付加ポリマー主鎖に結合している請求項17記載のフルオロカーボンコーテ ィング。 19.光反応性求核試薬が、少なくとも3つ炭素原子を含む少なくとも1つの 過弗素化アルキル部分を有する請求項1記載の方法によって調製されたフルオロ カーボンコーティング。 20.光反応性求核試薬が、下式 [式中、R′′は−H又は−CH3であり、RFは1−12個の炭素原子を有する 過弗素化アルキルであり、Zは−CH2CH2−であるか又は (式中、mは1−4の整数であり、R′はC1−C12アルキルである)である] で表される繰り返し単位を含むポリマーである請求項19記載のフルオロカーボ ンコーティング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G03F 7/004 503 7055−2H G03F 7/004 503 7/039 501 7055−2H 7/039 501 (72)発明者 フラッグ,エドワード・イー アメリカ合衆国ミシガン州48642,ミドラ ンド,マッキース・ストリート 4002

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)支持体に対して、(i)結合基を介して発色団基に結合した平均1 を超える光不安定オニオム基を有する第一化合物と、前記オニオムは光反応性で ある不飽和置換基を実質的に有していないが相溶性アニオンを有している、(i i)少なくとも1つの光反応性求核基を有し、支持体上で(i)と(ii)との 均質混合物のコーティングを形成するように第二化合物とを適用する工程、及び (b)第一化合物の複数の光不安定オニオム基を第二化合物の複数の光反応性求 核基と反応させるのに有効な電磁線に対して、第一化合物と第二化合物とのコー ティングを暴露して、反応したオニオム基上にあるカチオン電荷を消失させる工 程 を含む光硬化コーティングを生成させる方法。 2.第一及び第二化合物が、同じ組成を有するポリマーである請求項1記載の 方法。 3.第一及び第二化合物が、水溶性である請求項1記載の方法。 4.第一及び第二化合物の反応生成物が、水不溶性である請求項1記載の方法 。 5.オニオムを、スルホニウム第四アンモニウム、ホスホニウム、ピリジニウ ム、チアゾリニウム、イミダゾリニウム、スルホキソニウム、及びアゼチジニウ ムから成る群より選択する請求項1記載の方法。 6.発色団基がフェニル基又はナフチル基であり、結合基がメチレン、エチリ デン、又は下式 で表されるものである請求項5記載の方法。 7.オニオム基がジアルキルスルホニウム、トリアルキルホスホニウム又はト リアルキルアンモニウムであり、前記各アルキルが1−4個の炭素原子を有す るか、又は2つのアルキル基が結合して、オニオムと共に環を形成する4個又は 5個の炭素原子を有するアルキレンを生成することができる請求項6記載の方法 。 8.電磁線が、複数のオニオム基と複数の求核基との反応を促進する200− 310nmの波長において十分なエネルギーを有する請求項7記載の方法。 9.第一及び第二化合物を、ビニルベンジルハリド1−99モル%、光反応性 求核部分又は前記求核部分の前駆体を有するビニル基1−50モル%、及び相溶 性ビニルモノマー0−98モル%から成るビニル付加ポリマーから誘導され、複 数のベンジルハリド基を光不安定オニオム基の前駆体と反応させた請求項2記載 の方法。 10.光反応性求核基が、カルボキシレート、アルコキシド又はフェノキシド である請求項9記載の方法。 11.光不安定オニオム基がジアルキルスルホニウム、トリアルキルホスホニ ウム又はトリアルキルアンモニウムであり、前記の各アルキルが1−14個の炭 素原子を有するか、又は2つのアルキル基が結合して、オニオムと共に環を形成 する4個又は6個の炭素原子を有するアルキレンを形成することができる請求項 10記載の方法。 12.請求項11記載の方法によって作られた光硬化組成物。 13.光反応性求核試薬をヒドロキシエチルメタクリレートから誘導し、及び ジアルキルスルホニウム、トリアルキルホスホニウム、トリアルキルアンモニウ ム又はピリジニウムであって且つ各アルキルが1−4個の炭素原子を有する光不 安定オニオムをビニルベンジルオニオムから誘導する請求項2記載の方法によっ て調製された架橋されスルホン化されたポリウレア識別層を有する複合膜。 14.該膜の少なくとも1つの層が、請求項1記載の方法によって調製された 光硬化コーティングである複合逆浸透膜。 15.請求項1記載の方法によって調製されたネガフォトレジスト。 16.請求項1記載の方法によって調製されたポジフォトレジスト。 17.請求項1記載の方法によって調製された接着性促進組成物。 18.光反応性求核試薬が、弗素化アルカノール、弗素化フェノール、弗素化 ケトン、弗素化カルボン酸、又は前記弗素化化合物の共役塩基である請求項1記 載の方法によって調製されたフルオロカーボンコーティング。 19.光不安定オニオム基がジアルキルスルホニウムであり、結合基がメチレ ンであり、及び発色団がフェニレンであり、前記フェニレンの原子価の1つがビ ニル付加ポリマー主鎖に結合している請求項18記載のフルオロカーボンコーテ ィング。 20.光反応性求核試薬が、少なくとも3つ炭素原子を含む少なくとも1つの 過弗素化アルキル部分を有する請求項1記載の方法によって調製されたフルオロ カーボンコーティング。 21.光反応性求核試薬が、下式 [式中、R''は−H又は−CH3であり、RFは1−12個の炭素原子を有する過 弗素化アルキルであり、Zは−CH2CH2−であるか又は (式中、mは1−4の整数であり、R'はC1−C12アルキルである)である]で 表される繰り返し単位を含むポリマーである請求項20記載のフルオロカーボン コーティング。
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