JPH08509488A - 複素環式誘導体 - Google Patents
複素環式誘導体Info
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- JPH08509488A JPH08509488A JP6524035A JP52403594A JPH08509488A JP H08509488 A JPH08509488 A JP H08509488A JP 6524035 A JP6524035 A JP 6524035A JP 52403594 A JP52403594 A JP 52403594A JP H08509488 A JPH08509488 A JP H08509488A
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- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D453/00—Heterocyclic compounds containing quinuclidine or iso-quinuclidine ring systems, e.g. quinine alkaloids
- C07D453/02—Heterocyclic compounds containing quinuclidine or iso-quinuclidine ring systems, e.g. quinine alkaloids containing not further condensed quinuclidine ring systems
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- A61P3/06—Antihyperlipidemics
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
- A61P9/10—Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
Abstract
(57)【要約】
式Iにおいて、R1は水素若しくはヒドロキシであり;R2は水素である;又はCR1−CR2が二重結合であるように、R1とR2は共に結合する;Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S(O)n−,及び-S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択される;Arは、基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、この場合に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイル、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びカルボキシから選択される1個以上の基によって置換され;かつArはさらに置換基を有することができる式I化合物及びその薬剤学的に受容される塩は、スクワレンシンターゼを阻害し、そのために血漿中のコレステロールレベルを降下させるために有用である。式I化合物の製造方法並びにそれらを含む薬剤組成物と、医療におけるそれらの使用にも言及する。
Description
【発明の詳細な説明】
複素環式誘導体
本発明はスクワレンシンターゼの阻害に有用である複素環式誘導体、それらの
製造法及びそれらを含む薬剤組成物に関する。本発明はまた、スクワレンシンタ
ーゼの阻害が望ましい疾患及び医学的状態の治療、例えば高コレステロール血症
及びアテローム性硬化症のような疾患又は医学的状態の治療におけるこのような
複素環式誘導体の使用方法にも関する。
数種類の化合物が、血漿中のコレステロールレベルを低下させることができる
能力を有すると報告されている。例えば、コレステロールの産生に重要である酵
素HMG−CoAレダクターゼを阻害する作用剤が、血清コレステロールのレベ
ルを減ずることが報告されている。この種類の化合物の具体例は米国特許第4,
231,938号に開示されるロバスタチン(lovastatin)として知られるHM
GCoAレダクターゼ阻害剤である。血清コレステロールを低下させると報告さ
れる他の作用剤には、腸系において胆汁酸と結合することによって作用し、その
ため“胆汁酸封鎖剤”と名付けられる作用剤がある。このような作用剤の多くが
腸管内で胆汁酸を封鎖することによって作用すると考えられる。この結果、腸肝
系内で循環する胆汁酸のレベルが低下し、肝臓内でのコレステロールからの合成
による胆汁酸の補充が促進されて、肝臓LDL受容体のアップレギュレーション
(upregulation)が生じ、このようにして循環血液コレステロールレベルが低下
する。
スクワレンシンターゼはコレステロール生合成の第1関連(committed)工程
を触媒するミクロソーム酵素である。ファルネシルピロホスフェート(FPP)
2分子がニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート(NADPH)の
還元形の存在下で縮合して、スクワレンを形成する。コレステロールへのこの関
連工程の阻害はユビキノン、ドリコール及びイソペンテニルt−RNAへのアン
ヒンダード(unhindered)生合成経路を非封鎖状態に残すべきである。高いコレ
ス
テロールレベルは虚血性の心血管疾患の主要な危険性要素の1つであることが知
られている。したがって、スクワレンシンターゼを阻害する作用剤は、コレステ
ロールレベルの低下が望ましい疾患及び医学的状態、例えば高コレステロール血
症及びアテローム性硬化症の治療に有用である筈である。
今までは、スクワレンシンターゼ阻害剤の設計は基質ファルネシルピロホスフ
ェート(EPP)の類似体の製造、それ故、リン基を含む化合物に重点を置いて
いた。例えば、リン含有スクワレンシンターゼ阻害剤の製造は公開ヨーロッパ特
許出願第409,181号に報告されており;スクワレンシンターゼの阻害剤と
してのイソプレノイド(ホスフィニルメチル)ホスホネートはビラー(Biller)
等のJ.Med.Chem.,1988,31,1869頁に報告されている。
本発明は、ある種の複素環式誘導体がスクワレンシンターゼの阻害剤であり、
それ故、スクワレンシンターゼの阻害が望ましい疾患及び医学的状態の治療に有
用であるという発見に基づく。
本発明によると、式I(式は、本明細書に記載する他の化学式と共に、この後
に示す)[式中、
R1は水素若しくはヒドロキシであり;
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2
−、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2
S(O)n−,及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択さ
れる;
Arは、基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)ア
ルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1
−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキ
ル]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−
C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導
体及び前記オキシムのO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アルキ
ルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニ
ルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、この場合
に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイル
とそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエー
テル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、(
C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイル、N−(C1
−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモ
イル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミ
ノ、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)ア
ルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホ
ニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)
アルキニル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びカルボキ
シから選択される1個以上の基によって置換され;かつAr及び/又は、上述し
た前記基のフェニル部分は、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、
シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アル
ケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アル
キルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカ
ルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6
)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルス
ルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル
、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1
−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1
−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するこ
とができる;但し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又は−S(O)nCH2−(
nは0、1又は2である)である場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上
の置換基がフェニル部分を含み、Xが−OCH2−である場合には、R1とR2は
両方とも水素であることはないか、又はCR1−CR2が二重結合であるように共
に
結合する]
で示される化合物又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
特に、本発明によると、式I(式は、本明細書に記載する他の化学式と共に、
この後に示す)[式中、
R1は水素若しくはヒドロキシであり;
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−
、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S
(O)n−及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択される
;
Arは基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アル
キニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1
−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキ
ル]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−
C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導
体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルス
ルホニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、こ
の場合に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルカ
ノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキ
ルエーテル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキ
シ、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、N−(C1−C6)
アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、ア
ミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1
−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)アルキルチ
オ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハ
ロゲノ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニ
ル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びカルボキシから選
択される1個以上の基によって置換され;かつAr及び/又は、上述した前記基
のフェニル部分は、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、
カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、
(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミ
ノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイ
ル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコ
キシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニ
ル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1
−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)
アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)
アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有することができ
る;但し、Xが−OCH2−、−NHCH2−及び−S(O)nCH2−(nは0、
1又は2である)である場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上の置換基
がフェニル部分を含む場合には、Xはヒドロキシである]で示される化合物又は
その薬剤学的に受容される塩を提供する。
式I化合物がキラル中心を含む場合には、本発明の化合物が光学活性形又はラ
セミ形で存在し、光学活性形又はラセミ形で単離されうることは理解されよう。
本発明はスクワレンシンターゼを阻害する有益な薬理学的効果を有する式I化合
物の光学活性形又はラセミ形をも含む。光学活性形の合成は技術上周知の有機化
学の標準方法によって、例えばラセミ形の分割、光学活性な出発物質からの合成
、又は不斉合成によって実施することができる。
ある種の式I化合物が幾何異性体として存在しうるかぎり、本発明がスクワレ
ンシンターゼを阻害する有益な薬理学的効果を有するこのような異性体を含むこ
とも理解されよう。
例えば“アルキル”のような包括的用語が、例えばブチル又はt−ブチルのよ
うな、直鎖基と分枝鎖基の両方を含むことも理解すべきである。しかし、例えば
“ブチル”のような特定の用語を用いる場合には、これは直鎖すなわち“ノルマ
ル”ブチル基を明確に表し、例えば“t−ブチル”のような分枝鎖異性体は特に
意図される場合に記載される。
CR1−CR2が二重結合であるように、R1とR2が結合する場合には、式I中
の複素環が式Iaに示される2,3−デヒドロキヌクリジン部分を含むことは理
解されよう。
Arに存在することができる任意の置換基の特定の意味は、例えば次の通りで
ある:アルキルとしては
:例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル又はsec−ブチルのような(C1−C4)アルキル;アルケニルとしては
:例えばアリル、プロプ−2−エニル(prop−2−en
yl)、ブト−2−エニル(but−2−enyl)又は2−メチル−2−プロ
ペニルのような(C2−C4)アルケニル;アルキニルとしては
:例えばプロプ−2−イニル(prop−2−ynyl)又
はブト−2−イニル(but−2−ynyl)のような(C2−C4)アルキニル
;アルコキシとしては
:例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ
又はブトキシのような(C1−C4)アルコキシ;アルキルアミノとしては
:例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ
又はブチルアミノのような(C1−C4)アルキルアミノ;ジアルキルアミノとしては
:ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルプロピル
アミノ又はジプロピルアミノのようなジー[(C1−C4)アルキルアミノ;アルキルカルバモイルとしては
;N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモ
イル又はN−プロピルカルバモイル;ジアルキルカルバモイルとしては
:N,N−ジメチルカルバモイル又はN,N−
ジエチルカルバモイル;アルコキシカルボニルとしては
:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル又は
プロポキシカルボニル;アルコキシカルボニルアルキルとしては
:メトキシカルボニルメチル、メトキシ
カルボニルエチル、エトキシカルボニルエチル又はエトキシカルボニルメチル;アルキルチオとしては
:メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピル
チオ又はブチルチオ;アルキルスルフィニルとしては
:メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プ
ロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル又はブチルスルフィニル;アルキルスルホニルとしては
:メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピル
スルホニル、イソプロピルスルホニル又はブチルスルホニル;ハロゲノとしては
:フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード;ハロゲノアルキルとしては
:フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードから選択され
る1個又は2個又は3個のハロ基と、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ブチル、イソブチル及びsec−ブチルから選択されたアルキル基とを含むハ
ロゲノアルキル、(特に、フルオロメチル、ジフルオロメチル及びトリフルオロ
メチル);アルカノイルとしては
:ホルミル、アセチル、プロピオニル又はブチリル;アルカノイルオキシムのO−(C1−C6)アルキルエーテルとしては
:前記オキ
シムのメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエー
テル及びブチルエーテル;アルカノイルアミノとしては
:ホルムアミド、アセトアミド、プロピオンアミド
、イソープロピオンアミド、ブチルアミド又はイソブチルアミド;アルコキシアルコキシとしては
:メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、エトキ
シエトキシ及びメトキシメトキシ;アルカノイルオキシとしては
:アセチルオキシ及びプロピオニルオキシ;アルカノイルオキシアルキルとしては
:アセチルオキシメチル、アセチルオキシ
エチル、プロピオニルオキシメチル及びプロピオニルオキシエチル。
特に、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(
C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキ
シ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル]
(C1−C6)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ア
ルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ[
(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルカ
ルボニルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6
)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモ
イル(C1−C6)アルキル、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6
)アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキ
ル]カルバモイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(
C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2−C6)アルキ
ニル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、シアノ(C1−C6)アルコキシ(C1−
C6)アルキル、ニトロ(C1−C6)アルコキシ、ニトロ(C1−C6)アルコキ
シ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アル
キルチオ、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシカルボニ
ル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカル
ボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルコキ
シ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(C1−
C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)ア
ルキル、シアノ(C1−C6)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル、ヒド
ロキシ(C1−C6)アルキル(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル
、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル
キルアミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、ジ[(C1
−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アル
キル、(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、
ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、
カルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコキシ
カルボニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)ア
ルキル]アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アル
コキシ(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アル
キル、(C2−C6)アルケニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、
(C2−C6)アルキニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ハロゲ
ノ(C1−C6)アルキル(C1−C6)アルコキシカルボニル、フェノキシカルボ
ニル、ジ[(C1−C6)アルコキシカルボニル]アルキル、(C1−C6)アルコ
キシカルボニル(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、(C1
−C6)アルコキシ(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、(
C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル
、ヒドロキシ(C1−C6)アルコキシ、ジヒドロキシ(C1−C6)アルキル、ヒ
ドロキシ(C2−C6)アルケニル、ヒドロキシ(C2−C6)アルキニル、(C1
−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導体及び前記オキ
シム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択された1個以
上の置換基を有し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シ
アノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケ
ニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキ
ルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカル
バモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)
アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスル
フィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、
(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−
C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−
C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェ
ニルである。
さらに詳しくは、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−
C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1−C6
)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル(C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−
C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキ
シ(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)
アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル
コキシカルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−
C6)アルキル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、カルボキシ(C1−C6)アル
キル、シアノ(C1−C6)アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、ヒドロキ
シ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アル
カノイル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アル
ケニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル及び、(C1−C6)アルカ
ノイル(C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO
−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有
し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキ
シ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−
C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ
[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ
−N,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(
C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)
アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノ
イルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキル
エーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルである。
一般に、Arが、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、
(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシチオ(C1
−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニ
ル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アル
コキシ、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイル(C1−
C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイル
及びカルボキシ(C1−C6)アルキルから選択される1個以上の置換基を有し、
さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、
カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)
アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1
−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,
N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニ
ル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−
C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル
カノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイル
とそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエー
テルから選択される1個以上の置換基を有するフェニルであることが好ましい。
さらに好ましくは、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)
アルキルとカルボキシ(C1−C6)アルキルとから選択される置換基を有し、任
意に、上記パラグラフにおいて定義された任意の置換基から選択される置換基(
特に、例えばアリルのような(C2−C6)アルケニル)を有するフェニルである
。一般に、例えば、Arが1個、2個、3個又は4個の置換基を有することが好
ましい。
特に、Xは−C≡C−、−CH=CH、−CH2CH2−、−CH2O−、−C
H2S(O)n−(nは0、1又は2である)、−CH2NH−、−CH2CO−及
び−COCH2から選択され;より詳しくは、−C≡C−、−CH=CH−、−
CH2CH2−、−CH2O−、−CH2S−及び−CH2NH−から選択される。
一般に、例えば、R1がヒドロキシであり、R2が水素であることが好ましい。
一般に、例えば、Xが−C=C−、−CH2CH2−、−CH2O又は−CH=
CH−、特に−C≡C−であることが好ましい。
一般に、例えば、Arが1個以上の(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1
−C6)アルキル置換基を有し、さらに、任意に、上記で定義された任意の置換
基から選択される1個以上の置換基を有するフェニルであることが好ましい。
Xの重要な特定の意味は、例えば、−C≡C−、−CH=CH、−CH2CH2
−及び−CH2O−を含む。
R1とR2の特定の意味は、例えば、R1がヒドロキシであり、R2が水素である
ことを含む。
Arの特定の意味は、例えば、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキ
シカルボニル(C1−C6)アルキル(例えば、メトキシエトキシカルボニルエチ
ル)、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル(例えば、メトキシプロピ
ル)、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル(例えば、エト
キシカルボニルエチル、メトキシカルボニルエチル、メトキシカルボニルプロピ
ル、メトキシカルボニルブチル、イソブトキシカルボニルエチル、ヘキシルオキ
シカルボニルエチル、メトキシカルボニルプロピル、メトキシカルボニルペンチ
ル)、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ(例えば、メ
トキシカルボニルメトキシ)、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ
(例えば、メトキシエトキシ)、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキ
シ(C1−C6)アルキル(例えば、メトキシエトキシメチル、メトキシエトキシ
エチル)、カルボキシ(C1−C6)アルキル(例えば、カルボキシエチル、カル
ボキシプロピル)、ヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシメチル)、(C1
−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキル(例えば、エタノイルエチル)とそ
のオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテル
、及び(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイル(例えば、
エトキシカルボニルエタノイル、エトキシカルボニルプロパノイル)から選択さ
れる1個以上(特に1個又は2個)の置換基を有し;任意に、上記任意置換基か
ら選択される1個以上の置換基を有し、特に、(C1−C6)アルキル(例えば、
メ
チル)、(C2−C6)アルケニル(例えば、アリル)、ハロゲノ(例えば、フル
オロ)、(C1−C6)アルコキシ(例えば、メトキシ)及び(C1−C6)アルカ
ノイル(例えば、ホルミル)から選択される1個又は2個の置換基を有するフェ
ニルである。
特に重要なArの意味は、Arが(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−
C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6
)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル
キルチオ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキ
ル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキ
シ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキル、(
C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイル及びカルボキシ(C1
−C6)アルキルから選択される置換基を4−位置に有し、任意に、上記パラグ
ラフで定義した任意置換基から選択される置換基(特に、例えばアリルのような
(C2−C6)アルケニル)を2−位置に有するフェニルである意味を含む。
本発明の1実施態様では、R1とR2は両方とも水素であり、XとArは上記で
定義した意味のいずれかを有する。
本発明の他の実施態様では、R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるよう
に、共に結合する;XとArは上記で定義した意味のいずれかを有する。
本発明の他の実施態様では、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、CR1
−CR2が二重結合であるように、共に結合する;XとArは上記で定義した意
味のいずれかを有する。
本発明の他の実施態様では、式I(式は本明細書に記載する他の化学式と共に
、この後に示す)[式中、
R1は水素若しくはヒドロキシであり;
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−
、
−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S(
O)n−,及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択される
;
Arは、基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)ア
ルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1
−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキ
ル]アミノ、カルバモイル、C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−C6
)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及
び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アル
キルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホ
ニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、この場
合に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイ
ルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエ
ーテル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、
(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイル、N−(
C1−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバ
モイル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]ア
ミノ、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスル
ホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6
)アルキニル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びカルボキシから選択される1個
以上の基によって置換され:かつAr及び/又は、上述した前記基のフェニル部
分のいずれも、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カル
ボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2
−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、
ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、
ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ
カルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、
(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6
)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカ
ノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキ
ルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有することができる;但
し、Xが-OCH2−、−NHCH2−又は−S(O)nCH2−(nは0、1又は
2である)である場合には、R1はヒドロキシではない]
で示される化合物又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
本発明の好ましい実施態様では、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−及び−CH2O−から選択さ
れ(特に、−C≡C−である);Arは(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1
−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1
−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−
C6)アルコキシ](C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニ
ル(C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルコ
キシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ
カルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)
アルキル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、カルボキシ(C1−C6)アルキル、
シアノ(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)
アルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルキルチオ(
C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル(C1−C6)アルコキシ(C1−
C6)アルキル、及び(C1−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキルとそのオ
キシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから
独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、Arは任意に、
ハロゲ
ノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1
−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−
C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]
アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)
アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)ア
ルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホ
ニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1
−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体
及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択
される1個以上の置換基を有することができる。
特に好ましい特定の意味は、上記特定の意味を含む。
特定の実施態様では、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、Xは−CH2
CH2−、−CH=CH−、−C≡C−及び−CH2O−から選択され(特に、
−C≡C−である);Arは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキ
ル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ア
ルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−
C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル、及び(C1−C6)アルカノイル
(C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1
−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルカノイルから選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、Ar及び
/又は上述した前記基のいずれのフェニル部分も、任意に、ハロゲノ、ヒドロキ
シ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキ
ル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキ
シ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(
C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カル
バモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、
(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲ
ノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アル
キレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキ
シム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以
上の置換基を有することができる。
特に重要な実施態様では、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、Xは−
C≡C−であり、Arは(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコ
キシとカルボキシ(C1−C6)アルキルから選択される置換基を有し、任意に、
(C2−C6)アルケニル(例えば、アリル)の他の置換基を有するフェニルであ
る。
本発明の他の実施態様では、式I(式は本明細書に記載する他の式と共に、こ
の後に示す)[式中、
R1は水素又はヒドロキシであり;
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−
、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S
(O)n−及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択される
;
Arは基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アル
キニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキ
ル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1
−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)ア
ルキルスルホニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルで
あり、この場合に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、フェノキシ
カルボニル、(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(
C1−C6)アルカノイルオキシ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、N,
N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ、(C2
−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキル
スルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキ
ル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ及びヒドロキシから選択される1個
以上の基によって置換され、かつAr及び/又は、上述した前記基のいずれのフ
ェニル部分も、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カル
ボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2
−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、
ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、
ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ
カルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、
(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6
)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカ
ノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキ
ルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有することができる;但
し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又は−S(O)nCH2−(nは0、1又は
2である)である場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上の置換基がフェ
ニル部分を含み、Xが−OCH2−である場合には、R1とR2は両方とも水素で
あることはないか、又はCR1−CR2が二重結合であるように共に結合する]
で示される化合物又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
他の実施態様では、式I(式は本明細書に記載する他の式と共に、この後に示
す)[式中、
R1は水素又はヒドロキシであり;
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−
、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S
(O)n−及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択される
;
Arは基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アル
キニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキ
ル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1
−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)ア
ルキルスルホニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルで
あり、この場合に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、フェノキシ
カルボニル、(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(
C1−C6)アルカノイルオキシ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、N,
N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ、(C2
−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキル
スルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキ
ル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ及びヒドロキシから選択される1個
以上の基によって置換され、かつAr及び/又は、上述した前記基のいずれのフ
ェニル部分も、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カル
ボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2
−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、
ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、
ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ
カルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、
(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6
)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカ
ノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキ
ルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有することができる;但
し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又は−S(O)nCH2−(nは0、1又は
2である)である場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上の置換基がフェ
ニル部分である場合には、R1はヒドロキシである]
で示される化合物又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
特に好ましい特定の意味は、上述した適当な意味を有する。
特に、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(
C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル](
C1−C6)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アル
コキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1
−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ[(
C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルカル
ボニルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)
アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイ
ル(C1−C6)アルキル、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6)
アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル
]カルバモイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2
−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2−C6)アルキニ
ル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、シアノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルキル、ニトロ(C1−C6)アルコキシ、ニトロ(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキ
ルチオから独立的に選択された1個以上の置換基を有し、さらに任意に、ハロゲ
ノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1
−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−
C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]
アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)
アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)ア
ルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホ
ニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1
−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体
及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択
される1個以上の置換基を有するフェニルである。
さらに詳しくは、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−
C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)
アルキル](C1−C6)アルコキシ、フェニルオキシ(C1−C6)アルコキシ、
フェニル(C1−C4)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコ
キシカルボニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有し、任意に、ハロ
ゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1
−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1
−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル
]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6
)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスル
ホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(
C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導
体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選
択される1個以上の置換基を有するフェニルである。
Arの特定の意味は、例えば、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6
)アルキル(例えば、エトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルメチル、
エトキシカルボニルエチル)、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)
アルコキシ(例えば、エトキシカルボニルメトキシ)、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルコキシ(例えば、メトキシエトキシ又はエトキシエトキシ)、
ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル](C1−C6)アルコキシ(
例えば、1−(メトキシメチル)−2−メトキシエチル)、(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル(例えば、メトキシエトキシ
メチル)、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ(例えば、フェノキシエトキシ)
、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(例えば、メトキ
シエトキシカルボニル)及びベンジルから置換される1個以上(特に、1個又は
2個)の置換基を有し;任意に、ハロゲノ(例えば、クロロ)、(C1−C6)ア
ルカノイルアミノ(例えば、プロピオンアミド)、(C1−C6)アルキル(例え
ば、メチル)及び(C2−C6)アルケニル(例えば、アリル)から選択される1
個以上(特に、1個又は2個)の置換基を有するフェニルを含む。
本発明の他の実施態様では、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、Xは
−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−及び−CH2O−から選択され(
特に、−C≡C−である);
Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6
)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ(C1−
C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル](C1−C6
)アルコキシ、フェニルオキシ(C1−C6)アルコキシ、フェニル(C1−C4
)アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニルから
独立的に選択された1個以上の置換基を有するフェニルであり;Arはさらに任
意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモ
イル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニ
ル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)
アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(
C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1
−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アル
キルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルア
ミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキ
シム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独
立的に選択される1個以上の置換基を有する。
特に好ましい特定の意味は、上記の適当な意味を含む。
特定の実施態様では、R1はヒドロキシであり、R2は水素であり、Xは−CH2
CH2−、−CH=CH−、−C≡C−及び−CH2O−から選択され(特に、
−C≡C−である);
Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル(例えば、エ
トキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチ
ル)、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ(例えば、エ
トキシカルボニルメトキシ)、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ
(例えば、メトキシエトキシ又はエトキシエトキシ)、ジ[(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルキル](C1−C6)アルコキシ(例えば、1−(メトキシ
メチル)−2−メトキシエチル)、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルキル(例えば、メトキシエトキシメチル)、フェノキシ(
C1−C6)アルコキシ(例えば、フェノキシエトキシ)、(C1−C6)アルコキ
シ(C1−C6)アルコキシカルボニル(例えば、メトキシエトキシカルボニル)
及びベンジルから置換される1個以上(特に、1個又は2個)の置換基を有し;
任意に、ハロゲノ(例えば、クロロ)、(C1−C6)アルカノイルアミノ(例え
ば、プロピオンアミド)、(C1−C6)アルキル(例えば、メチル)及び(C2
−C6)アルケニル(例えば、アリル)から選択される1個以上(特に、1個又
は2個)の置換基を有するフェニルを含む。
他の実施態様では、式I(式は本明細書に記載する他の化学式と共に、この後
に示す)[式中、
R1は水素又はヒドロキシであり、
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、OCH2−,
−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S(
O)n−及び−S(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)から選択さ
れる;
Arは、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキ
ニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−
C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキ
ル]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−
C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アル
キルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニルから独立的に選択される
1個以上の置換基を有するフェニルであり、この場合に上記置換基は(C1−C6
)アルコキシカルボニル、フェノキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイル、
(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、N−(C1
−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモ
イル、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスル
ホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニト
ロ、ヒドロキシ及びカルボキシから選択される1個以上の基によって置換され、
Ar及び/又は、上述した前記基のいずれのフェニル部分も、任意に、ハロゲノ
、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−
C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6
)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]ア
ミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)ア
ルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アル
キルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニ
ル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1
−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体
及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択
される1個以上の置換基を有することができる;但し、Xが−OCH2−、−N
HCH2−又は−S(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)である場
合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上の置換基がフェニル部分を含み、X
が−OCH2−である場合には、R1とR2は両方が水素であることはないか、又
はCR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する]
で示される化合物、又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
特に、本発明によると、式I(式は本明細書に記載する他の化学式と共に、こ
の後に示す)[式中、
R1は水素又はヒドロキシであり、
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、OCH2−,
−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S(
O)n−及び−S(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)から選択さ
れる;
Arは、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキ
ニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−
C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル
]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−C6
)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキ
ルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニルから独立的に選択される1
個以上の置換基を有するフェニルであり、この場合に上記置換基は(C1−C6)
アルコキシカルボニル、フェノキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイル、(
C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、N−(C1
−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモ
イル、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスル
ホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニト
ロ、ヒドロキシ及びカルボキシから選択される1個以上の基によって置換され、
Ar及び/又は、上述した前記基のいずれのフェニル部分も、任意に、ハロゲノ
、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−
C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6
)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]ア
ミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)ア
ルキル]
カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ
、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロ
ゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)ア
ルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オ
キシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個
以上の置換基を有することができる;但し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又
は−S(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)である場合には、R1
はヒドロキシではなく;Ar上の置換基がフェニル部分を含む場合は、R1はヒ
ドロキシである]
で示される化合物、又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
特に好ましい特定の意味は、上記の適当な意味を含む。
特に、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(
C1-C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル](
C1−C6)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アル
コキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1
−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ[(
C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルカル
ボニルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)
アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイ
ル(C1−C6)アルキル、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6)
アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル
]カルバモイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2
−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2−C6)アルキニ
ル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、シアノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルキル、ニトロ(C1−C6)アルコキシ、ニトロ(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシカル
ボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ
カルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アル
コキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキ
シカルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)
アルキル、シアノ(C1−C6)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル及び
ヒドロキシ(C1−C6)アルキルから独立的に選択された1個以上の置換基を有
し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキ
シ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−
C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ
[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ
ーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(
C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)
アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノ
イルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキル
エーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルである。
さらに詳しくは、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−
C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1−C6
)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカ
ルボニル(C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−
C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキ
シ(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)
アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル
コ
キシカルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6
)アルキル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、カルボキシ(C1−C6)アルキル
、シアノ(C1−C6)アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ(
C1−C6)アルキルから独立的に選択される1個以上の置換基を有し、さらに任
意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモ
イル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニ
ル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)
アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(
C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1
−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アル
キルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルア
ミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキ
シム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独
立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルである。
一般に、Arが、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、
(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−
C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル及びカルボキ
シ(C1−C6)アルキルから選択された1個以上の置換基を有し、さらに任意に
、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル
、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、
(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アル
キル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1
−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−
C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキ
ルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミ
ノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシ
ム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立
的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであることが好ましい。
他の実施態様では、式I(式は本明細書に記載する他の化学式と共に、この後
に示す)[式中、
R1は水素又はヒドロキシであり、
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、OCH2−,
−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S(
O)n−及び−S(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)から選択さ
れる;
Arは、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキ
ニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−
C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル
]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−C6
)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキル
スルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニルから独立的に選択される1個
以上の置換基を有するフェニルであり、この場合に上記置換基は(C1−C6)ア
ルコキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記
オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アルカノイ
ルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、N−(C1−C6)アルキルカルバ
モイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、アミノ、(C1−
C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1−C6)アル
コキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−
C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1
−C6)アルキル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びカ
ルボキシから選択される1個以上の基によって置換され、かつAr及び/又
は、上述した前記基のいずれのフェニル部分も、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ
、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル
、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ
、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1
−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバ
モイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1
−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレ
ンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム
誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の
置換基を有することができる;但し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又は−S
(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)である場合には、R1はヒド
ロキシではなく;Ar上の置換基がフェニル部分を含み、Xが−OCH2−であ
る場合には、R1とR2は両方が水素であることはないか、又はCR1−CR2が二
重結合であるように、共に結合する]
で示される化合物、又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
特に本発明によると、式I(式は本明細書に記載する他の化学式と共に、この
後に示す)[式中、
R1は水素又はヒドロキシであり、
R2は水素である;又は
R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する;
Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、OCH2−,
−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S(
O)n−及び−S(O)nCH2−(式中、nは0、1又は2である)から選択さ
れる;
Arは、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキ
ニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−
C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキ
ル]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1−
C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アル
キルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニルから独立的に選択される
1個以上の置換基を有するフェニルであり、この場合に上記置換基は(C1−C6
)アルコキシカルボニル、フェノキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイルと
そのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテ
ル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、N−
(C1−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カル
バモイル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]
アミノ、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6
)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルス
ルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニ
トロ、ヒドロキシ及びカルボキシから選択される1個以上の基によって置換され
、かつAr及び/又は、上述した前記基のいずれのフェニル部分も、任意に、ハ
ロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(
C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1
−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル
]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6
)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)
アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスル
ホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(
C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導
体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選
択される1個以上の置換基を有することができる;但し、Xが−OCH2−、−
NHCH2−又は−S(O)nCH2−(式中、nは0)1又は2である)である
場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上の置換基がフェニル部分を含む場
合は、R1はヒドロキシである]
で示される化合物、又はその薬剤学的に受容される塩を提供する。
特に、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(
C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコ
キシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル](
C1−C6)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アル
コキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1
−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ[(
C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルカル
ボニルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6)
アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイ
ル(C1−C6)アルキル、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6)
アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル
]カルバモイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2
−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2−C6)アルキニ
ル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、シアノ(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルキル、ニトロ(C1−C6)アルコキシ、ニトロ(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル
チオ、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシカルボニル(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニ
ル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルコキシ、
(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボ
ニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)
アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル
、シアノ(C1−C6)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ
(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ
[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル
アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、ジ
[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6
)アルキル、(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボ
ニル、ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル(C1−C6)アルコキシカルバ
モイル、カルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコ
キシカルボニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6
)アルキル]アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコキ
シカルボニル(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)
アルコキシ(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)
アルキル、(C2−C6)アルケニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキ
ル、(C2−C6)アルキニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ハ
ロゲノ(C1−C6)アルキル(C1−C6)アルコキシカルボニル、フェノキシカ
ルボニル、(C1−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導
体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選
択された1個以上の置換基を有し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミ
ノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2
−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1
−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6
)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル
、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6
)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−
C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジ
オキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導
体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換
基を有するフェニルである。
さらに詳しくは、Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)ア
ルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−
C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6
)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1−C6
)
アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカル
ボニル(C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6
)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ
(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)ア
ルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコ
キシカルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(
C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6
)アルキル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、カルボキシ(C1−C6)アルキル
、シアノ(C1−C6)アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ(
C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノ
イル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニ
ル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルカノイル
(C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1
−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有し、さ
らに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カ
ルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)ア
ルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1
−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,
N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニ
ル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−
C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル
カノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイル
とそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエー
テルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルである。
一般に、Arが、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、
(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1
−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−
C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6
)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1
−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキシ(C1−C6
)アルキル、(C1−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ア
ルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイル及びカルボキシ(C1−C6)アル
キルから選択された1個以上の置換基を有し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロ
キシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アル
キル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコ
キシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−
(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カ
ルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、
(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲ
ノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アル
キレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキ
シム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以
上の置換基を有するフェニルであることが好ましい。
特に重要である、本発明の化合物は以下の実施例に述べる化合物(及びそれら
の薬剤学的に受容される塩)を含む。したがって、これらの化合物を本発明の他
の特徴として提供する。特に、本発明は実施例1、23、26、27、28、3
0、35、44、55、65、66、67、68、69、83、84、85、1
15及び120に述べるような化合物と、それらの薬剤学的に受容される塩を提
供する。
本発明の薬剤学的に受容される適当な塩は、薬剤学的に受容されるアニオンを
供給する、無機酸又は有機酸から誘導される酸付加塩を含む。したがって、本発
明の塩の例は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、ク
エン酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸又は酢酸による酸付加塩を含
む。さらに、薬剤学的に受容される適当な塩は、[例えば式I化合物がカルボキ
シのような酸性置換基を有する場合のように、式I化合物が充分に酸性である場
合には]薬剤学的に受容されるカチオンを供給する塩基によって形成される塩を
含む。適当な塩基はアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩又はカリウム塩)、ア
ルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩又はマグネシウム塩)、アンモニウム塩
、又は例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン若
しくはモルホリンによる塩のような、生理的に受容されるカチオンを供給する有
機塩基による塩を含む。
本発明の化合物は構造的に類似した化合物の製造に適用可能であると既に判明
している有機化学の標準操作によって得ることができる。式I化合物又はその薬
剤学的に受容される塩の製造のためのこのような操作は本発明の他の特徴として
提供され、下記の好ましい方法によって具体化される、これらの方法において、
種々な一般的ラジカル、例えばR1、R2、X及びArは上記で定義した意味のい
ずれかを有する。
したがって、本発明によると、式I化合物又はその薬剤学的に受容される塩の
製造方法であって、下記プロセスを含む方法をも提供する:
(a)R1とR2が両方とも水素である式I化合物に関しては、CR1−CR2が
二重結合であるようにR1とR2が共に結合している式I化合物を還元する。
この還元は、例えば接触水素添加又は適当な還元剤との反応によって実施する
ことができる。適当な反応条件は、例えば、貴金属を含む触媒を用いる接触水素
添加を含む。特定の触媒には、パラジウム、白金及びニッケル(特に、ラネーニ
ッケルとして知られる微粉状である場合)と、貴金属が例えば炭素のような不活
性担体に支持される触媒とがある。担体付き触媒の特定の例はPd/Cである。
還元は例えばアルコール(例えばエタノール)のような溶媒中、周囲温度におい
て(又は近くで)、任意に圧力下で好都合に実施される。
他の適当な反応条件には、例えば、ジボランのようなボランによる還元がある
。この反応は一般に、例えば、テトラヒドロフラン又はメチルt−ブチルエーテ
ルのような溶媒中で、例えば0〜60℃において実施される。この還元中に、周
囲温度未満に(例えば約0℃に)反応を冷却することが好ましい。発生したボラ
ンは例えば酢酸のような有機酸による処理によって加水分解され、この加水分解
は
0〜60℃において実施され、加熱(例えば還流)によって促進されることがで
きる。
(b)CR1−CR2が二重結合であるようにR1とR2が共に結合している式I
化合物に関しては、R1がヒドロキシであり、R2が水素である式I化合物を脱水
する。
この脱水は例えば硫酸(例えば濃硫酸)又はp−トルエンスルホン酸のような
酸を用いて実施することができる。この反応は加熱によって好都合に実施され、
不活性溶媒が好都合に用いられる。例えば、この反応は硫酸を用いて約70〜1
30℃の温度において;又は例えばトルエン若しくはキシレンのような炭化水素
溶媒中で周囲温度から還流温度までにおいて、好ましくは還流温度においてp−
トルエンスルホン酸を用いて実施することができる。この脱水は、例えばジクロ
ロメタンのような不活性溶媒中でトリフルオロ酢酸を用いて(周囲温度から還流
温度までにおいて)実施することもできる。
(c)CR1−CR2が二重結合であるようにR1とR2が共に結合している式I
化合物に関しては、Zが脱離基である式II化合物を塩基によって処理する。
Zの適当な意味は、例えばクロロ、ブロモ、ヨードのようなハロゲン、又はメ
チルスルホニルオキシ若しくはトルエンスルホニルオキシ基を含む。適当な塩基
には、水酸化物(例えば水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム)と、アルコキシ
ド(例えばカリウムt−ブトキシド又はナトリウムエトキシド)とがある。
この反応は溶媒、好ましくは極性有機溶媒の存在下で好都合に実施される。適
当な溶媒には、例えばアルコール(例えばエタノール)、又は例えばジメチルホ
ルムアミド若しくはN−メチルピロリドンのような非プロトン性溶媒がある。こ
の反応は周囲温度において又は、例えば周囲温度〜反応混合物の還流温度のよう
な、高温において実施することができる。この方法は一般に、Xが−CH2O−
又は−CH2S−である場合には、(b)に述べた方法よりも好ましい。
式II化合物はR1がヒドロキシである式I化合物から製造することができる
。例えば、Zがハロゲンである場合には、R1がヒドロキシであり、R2が水素で
ある式I化合物を適当なハロゲン化リン(例えば、PCl5、PBr3又はPI3
)
と反応させることができる、Zがクロロである場合には、塩化チオニルと反応さ
せることができる。R1がヒドロキシである式I化合物を塩化メシルと反応させ
て、Zがメチルスルホニルオキシである化合物を得ることができ、塩化トシルと
反応させて、Zがトルエンスルホニルオキシである化合物を得ることができる。
(d)Xが−CH2CO−である式I化合物に関しては、Mが金属原子である
式IIIの有機金属化合物又はその誘導体を式IV化合物と反応させる。
Mの適当な意味には、例えばマグネシウムとリチウムがある。Mがマグネシウ
ムである場合には、Mは、式IIIの有機金属化合物がグリニャール試薬として
知られる形であるように、式:−MgX[式中、Xは例えばヨード又はブロモの
ようなハロゲン原子である]の誘導体として好都合に存在する。この反応は一般
に、乾燥ジエチルエーテル又はテトラヒドロフランのような不活性溶媒中で実施
される。例えば、この反応は0℃から反応混合物の還流温度までの温度において
実施することができる。
式III化合物は式:Ar−“hal”[式中、“hal”は例えばヨード又
はブロモのようなハロゲン原子である]の対応化合物から技術上周知であるよう
に製造することができる。
(e)Xが−CH2−NH−又は−NHCH2−である式I化合物に関しては、
式I化合物[式中、Xは(適当には)−CH=N−又は−N=CH−である]を
還元する。
この反応は水素化物のような化学的還元剤を用いて、例えばアルコールのよう
な溶媒中で周囲温度において実施することができる。したがって、特定の例では
、この還元をホウ水素化ナトリウムを用いてメタノールのような溶媒中で周囲温
度において実施することができる。この還元はまた、上記(a)で述べた条件と
同様な条件を用いて、選択的な接触水素添加によって実施することもできる。
好ましい還元方法がXの意味に依存することは理解されよう。したがって、例
えば、脱ベンジル化(debenzylation)が可能である場合には(例えば、Xが−
NHCH2−である場合)、化学的還元剤を用いることが一般に好ましい。
Xが−CH=N−である式I化合物は式V化合物と式VI化合物との反応によ
って製造することができる。この反応は一般に、例えばトルエン又はベンゼンの
ような不活性炭化水素溶媒中で加熱しながら(例えば還流下で)実施され、反応
中に発生する水を共沸蒸留により除去することによって反応が促進される。同様
に、Xが−N=CH−である式I化合物は、式VII化合物と式VIII化合物
との反応によって製造することができる。
(f)Xが−CH2NH−、−CH2O−、−CH2S−であり、R1がヒドロキ
シであり、R2が水素である式I化合物に関しては、式IX化合物[式中、Zが
適当には−NH2、−OH又はSHである]を式X化合物と反応させる。
この反応は、例えば不活性炭化水素(例えばトルエン)のような溶媒中で加熱
しながら好都合に実施される。この反応は酸又は塩基の存在によって促進するこ
とができる。
式X化合物は好ましくは使用現場で、例えばキヌクリジンー3−オンをヨウ化
トリメチルスルホキソニウムによって、例えば、ジメチルホルムアミドのような
溶媒中の例えば水素化アルカリ金属(例えば水素化ナトリウム)又は例えば水性
溶媒のような溶媒中の例えば水酸化ナトリウムのような水酸化アルカリ金属のよ
うな塩基の存在下で処理することによって製造される。
式X化合物は技術上周知であるように“ハロヒドリン”から製造することもで
きる。例えば、対応オレフィンにHOClを添加することによって、ハロヒドリ
ンを製造し、このハロヒドリンを塩基(例えばNaOH)で処理して、式X化合
物を得ることができる。
(g)Xが−CH=CH−である式I化合物に関しては、式XI化合物を式V
化合物と塩基の存在下で反応させる。
適当な塩基は例えばカリウムt−ブトキシドのようなアルコキシドを含み、こ
の反応は例えばテトラヒドロフランのような不活性溶媒中で周囲温度未満(例え
ば−40℃〜0℃)に冷却しながら;及び例えばジメチルホルムアミド又はジメ
チルスルホキシドのような溶媒中で例えば水素化ナトリウムのような水素化金属
を用いて好都合に実施される。特に適当な塩基は例えばジメシルナトリウム(so
dium dimsyl)であり、これは例えばジメチルスルホキシドのような溶媒中で好
都
合に用いられる。
式XI化合物は式:ArCH2−hal[式中、“hal”は例えばクロロの
ようなハロゲンである]で示される化合物とトリフェニルホスフィンとの反応に
よって、技術上周知であるように製造することができる。
(h)Xが−CH2CH2−である式I化合物に関しては、Xが−CH=CH−
である式I化合物又はXが−C≡C−である式I化合物をを還元する。
この反応は上記(a)に述べた条件と同様な条件を用いる接触水素添加によっ
て好都合に実施することができる。
代替え合成法では、式:ArCH2CH2−hal[式中、“hal”は例えば
ブロモのようなハロゲン原子を表す]で示される化合物をキヌクリジンー3−オ
ンと、sec−ブチルリチウムの存在下において、例えばテトラヒドロフランの
ような不活性溶媒中で冷却しながら(例えば−70℃)反応させる。
(i)Xが−COCH2−である式I化合物に関しては、Mが金属原子である
式XII化合物又はその誘導体を式XIII化合物と反応させる。
Mの適当な意味と適当な反応条件は上記(d)に記載したものである。式XI
I化合物は対応ハロゲノ化合物から、上記(d)に述べた式III化合物の製造
と同様に製造することができる。
(j)Xが−CH2O−又は−CH2S−である式I化合物に関しては、式XI
V化合物を式XV化合物[式中、Z1は脱離基であり、Z2は−YMであるか、又
はZ1は−YMであり、Z2は脱離基であり、Yは(適当には)酸素又は硫黄であ
り、Mは金属原子である]と反応させる。
適当な脱離基は、例えばハロゲン(例えば、クロロ、ブロモ又はヨード)、メ
タンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスル
ホニルオキシを含み;適当な金属は例えばナトリウム及びリチウムを含む。
このプロセスは一般に、例えば炭化水素(例えばトルエン若しくはキシレン)
又はエーテル(例えばジオキサン若しくはテトラヒドロフラン)のような、適当
な溶媒の存在下で、例えば20〜150℃の範囲内の温度において実施される。
特にZ1が−YMである場合には、反応中にキヌクリジンの窒素原子を以下の
(l)に述べるように保護することが望ましい。R1がヒドロキシ基を表す場合
にはR1を例えばシリルエーテルとして保護することが望ましい。
(k)Xが−OCH2−又は−SCH2−であり、R1とR2が両方とも水素であ
る式I化合物に関しては、Yが適当には酸素又は硫黄である式XVI化合物を、
Zが脱離基である式XVII化合物と反応させる。
適当な脱離基は例えばクロロ、ブロモ若しくはヨードのようなハロゲン、メタ
ンスルホニルオキシ及びトルエンスルホニルオキシを含む。この反応は一般に、
例えばアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム)
のような塩基の存在下、例えばジメチルスルホキシド又はジメチルホルムアミド
のような溶媒中で実施される。
(l)Xが−OCH2−、−SCH2−、−CH2O−又は−CH2S−である式
I化合物に関しては、Qが保護基である式XVIII化合物を脱保護する。
Qの適切な意味は、例えば−BH3又は酸素原子を含む。Qが−BH3である場
合には、脱保護をアセトン中での例えば塩酸のような酸による処理によって実施
することができる。Qが酸素原子である場合には、脱保護を例えば二酸化硫黄の
ような適当な還元剤を用いた還元によって実施することができる。
Xが−CH2O−又は−CH2S−である式XVIII化合物は、(j)に述べ
た方法と同様な方法によって製造することができ、Xが−OCH2−又は−SC
H2−である場合には、上記(k)に述べた方法と同様な方法によって、但し、
キヌクリジン部分を含む出発物質をQによって保護して製造することができる。
Xが−CH2O−又は−CH2S−であり、R1がヒドロキシであり、R2が水素で
ある式XVIII化合物の好ましい製造方法は、式X化合物をQによって保護す
る、(f)に述べた操作と同様な操作による方法である。種々な出発物質中のキ
ヌクリジン部分は技術上周知の方法を用いて保護することができる。したがって
、例えば、QがBH3である物質は適当なキヌクリジン部分をBH3・TH3と一
般に冷却しながら(例えば−70℃)反応させることによって製造することがで
き;Qが酸素原子である物質は適当なキヌクリジン部分を例えば30%過酸化水
素によって酸化することによって製造することができる。
(m)Xが−C≡C−である式I化合物に関しては、Xが−CH=CH−であ
る式I化合物をハロゲンと反応させた後に、塩基によって処理する。
適当なハロゲンは臭素であり、この反応は例えば四塩化炭素のような不活性な
溶媒中で好都合に実施することができる。適当な塩基には、例えばカリウムt−
ブトキシドがある。この処理は例えばTHFのような溶媒中で加熱しながら(例
えば、周囲温度から約70℃までの温度において)好都合に実施される。
(n)R1がヒドロキシであり、R2が水素であり、Xが−C≡C−である式I
化合物に関しては、Mが金属原子である式XIX化合物をキヌクリジンー3−オ
ンと反応させる。
適当な金属はリチウムであり、適当な反応条件は上記(d)に述べた条件を含
む。
(o)R1とR2が水素であり、Xが−C≡C−である化合物に関しては、Mが
金属原子である式XIX化合物をZが脱離基である式XV化合物と反応させる。
Zの適当な意味は例えばハロゲン(例えばクロロ、ブロモ又はヨード)、メタ
ンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホ
ニルを含む;Mの適当な意味は例えばリチウムを含み;適当な反応条件は上記(
d)に述べた条件を含む。
(p)Xが−C≡C−であり、R1が水素又はヒドロキシであり、R2が水素で
ある化合物に関しては、式XX化合物をZが脱離基である式IX化合物と触媒の
存在下で反応させる。
適当な触媒には、例えば、パラジウム錯体又はニッケル錯体のような遷移金属
錯体がある。特定の触媒はパラジウム(II)錯体であり、その特別な例はPd
(PPh3)2Cl2である。Zの適当な意味は、例えば、ハロゲン(例えばクロ
ロ、ブロモ又はヨード)、メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ
及びトリフルオロメタンスルホニルを含む。この反応は一般に、例えばアミン(
例えばトリエチルアミン)のような塩基の存在下、例えばジメチルホルムアミド
のような溶媒中で加熱しながら(例えば60〜100℃において)実施される。
この反応は好ましくはヨウ化銅(I)の存在下で実施される。式XX化合物はス
キーム1aと2bに従って製造することができる。
(q)Xが−C=C−であり、R1が水素又はヒドロキシであり、R2が水素で
ある化合物に関しては、式XXI化合物をZが脱離基である式IX化合物と触媒
の存在下で反応させる。
適当な反応条件は上記(p)で述べた条件である。式XXI化合物はスキーム
1bと2aに従って製造することができる。
(r)Xが−CH=CH−である化合物に関しては、Xが−C≡C−である式
I化合物を還元する。
この反応は上記(a)に述べた条件と同様な条件を用いて接触水素化によって
実施することができる。特に適した触媒は、例えば、Lindlars触媒(キ
ノリンによって被毒される(poisoned)BaSO4付きPd)である。この反応
は上記(a)に述べたような還元剤又は水素化アルミニウムリチウムを用いて、
例えばジエチルエーテルのような適当な溶媒中で周囲温度において又は冷却しな
がら実施することもできる。
(s)Xが−CH=CH−である式I化合物に関しては、Lが適当な配位子で
ある式XXII化合物をZが脱離基である式IX化合物と触媒の存在下で反応さ
せる。
Lの適当な意味は、例えば、(C1−C6)アルキルを含み、ブチルが好ましい
。Zの適当な意味、適当な触媒及び反応条件は上記(p)に述べたものを含む。
特に適した触媒は例えばトリス(ジベンジリジンアセトン)パラジウム[0]で
ある。
Xが−SCH2−である式I化合物は、例えば過ヨウ素酸ナトリウムの適当量
を用いて、硫黄原子が酸素原子を有する化合物(すなわち、“スルホキシド”)
に酸化することができる。さらに、例えば過酢酸のような過酸又は過酸化水素を
用いて、硫黄原子が2酸素原子を有する化合物(すなわち、“スルホン”)への
酸化を実施することができる。硫黄化合物の、対応スルホキシド及びスルホンへ
の酸化は化学分野において周知である。Xが−CH2S−である式I化合物を対
応スルホキシド又はスルホンに同じように酸化することができる。
場合によっては、スルホンを得るための式I化合物の酸化がキヌクリジン環の
窒素原子のN−オキシドへの若干の酸化を伴うことがある。このような場合には
、このキヌクリジンのN−オキシド部分を技術上周知の還元剤、例えば二酸化硫
黄を用いて、スルホンに影響を与えることなく、再びキヌクリジン部分に還元す
ることができる。
本明細書に述べる反応の一部において化合物の感受性(sensitive)基を保護
することが必要で/望ましいことは理解されよう。保護が必要であるか又は望ま
しい場合に、保護するための適切な方法は当業者に周知である。したがって、反
応物質が例えばアミノ、カルボキシ又はヒドロキシのような基を含む場合には、
ここに記載する反応の幾つかにおいて該基を保護することが望ましい。ヒドロキ
シの適当な保護基には、例えば、トリメチルシリル若しくはt−ブチルジメチル
シリルのようなシリル基、テトラヒドロピラニル、及び例えばメチル若しくはエ
チルエステルのようなエステル化基(esterifing group)があり;アミノ基の保
護基には、ベンジルオキシカルボニルとt−ブトキシカルボニルがある。カルボ
キシ基は対応する保護されたアルコール形のような還元形で保護することができ
、これを次に酸化するとカルボキシ基になる。保護基は合成における都合の良い
段階で化学分野で周知の通常の技術を用いて除去することができる。
特定の式I化合物を製造するための好ましい方法が種々なラジカルの性質に依
存することも理解されよう。同様に、試薬の好ましい選択は存在する種々なラジ
カルの性質に依存する。例えば、特定の化合物を還元することが必要である場合
には、還元剤は一般に、存在する他の基に干渉しない還元剤であるように選択さ
れる。
本発明の化合物中の種々な任意の置換基のあるものが、標準的な芳香族置換反
応によって導入されるか、又は上記プロセスの前若しくは直後の通常の官能基修
飾(modification)によって生成されることができ、このようなものとして本発
明の方法態様に含まれることも理解されよう。このような反応及び修飾には、例
えば芳香族置換反応による置換基導入、置換基の還元、置換基のアルキル化及び
置換基の酸化がある。このような操作のための試薬と反応条件は化学分野におい
て
周知である。芳香族置換反応の特定の例には、濃硝酸を用いるニトロ基の導入、
例えばFriedel Crafts条件下でのハロゲン化アシルとルイス酸(
例えば三塩化アルミニウム)とを用いるアシル基の導入、Friedel Cr
afts条件下でのハロゲン化アルキルとルイス酸(例えば、三塩化アルミニウ
ム)を用いるアルキル基の導入、及びハロゲノ基の導入がある。修飾の特定の例
には、例えばニッケル触媒による接触水素化又は塩酸の存在下における加熱しな
がらの鉄による処理によるニトロ基のアミノ基への還元;アルキルチオのアルキ
ルスルフィニル若しくはアルキルスルホニルへの酸化がある。
Ar上の置換基を標準の化学的方法を用いて反応させて、他の基を形成するこ
とができることは理解されよう。したがって、例えば、エステル基を加水分解し
て、還元されるとヒドロキシ基を生ずるような酸基にすることができる。このヒ
ドロキシ基は次に他の試薬と反応して、他の基を生ずることができる。
一般に、Arがキヌクリジン部分と結合する前にAr上の置換基を導入するこ
とが好ましいが、場合によっては、このような結合後に置換基を導入する又は置
換基を修飾することが適当である。出発物質として用いられる、種々な置換フェ
ニル誘導体は、上述したように、技術上周知の方法によって製造することができ
る。特定の例として、上記で定義したようにさらに置換されることができるアル
コキシ基をArが有する出発物質は、適当なフェノールのアルキル化によって製
造することができる。したがって、式:Hal−Ar−OHの化合物を式:R−
Halの化合物と、塩基と適当な溶媒との存在下で反応させることができる(h
alは適当なハロゲンであり、Rは導入すべき置換基の残基(remainder)を表
す、したがって、例えば、アルコキシアルコキシ置換基が望ましい場合には、R
はアルコキシアルキルである)。他の基によってさらに置換されるアルコキシ置
換基の形成を説明する特定の例は、スキーム3に示す。さらに置換されるアルキ
ルチオ基をArが有する化合物は同様に製造することができる。Arがアルコキ
シカルボニルアルキル基を有する化合物は、適当なアルコールと例えば酸触媒(
例えば、硫酸)のような標準条件とを用いて、カルボキシアルキル基を有する化
合物のエステル化によって製造することができる。アルキニル基(上記で定義し
たよ
うに、さらに置換されることができる)は、例えば、式:Ar−Z[式中、Zは
適当な脱離基である]の適当な化合物を、式:HC≡C−R[式中、Rは置換基
の残基を表す]の化合物と上記(p)で述べた方法と同様な方法で反応させるこ
とによって導入することができる。同様な方法で、アルケニル置換基(さらに置
換されることができる)を有する化合物を式:Ar−ZとR−CH=CH2の化
合物から製造することができる。例えばアリルのようなアルケニル置換基とオキ
シ置換基とを有する化合物は式:ArOHの化合物から、例えば臭化アリルとの
反応と、その後のクライゼン(Claisen)転位とによって、スキーム3に
説明するように製造することができる。
Arが(CH2)nCO2R基(nは1以上であり、Rは例えばアルキルである
)を有する化合物は、例えば、式:Ar(CH2)mCOR11(m=n−1、R11
=H又はアルキル)の対応化合物に対するウィッチヒ(Wittig)反応によ
って、スキーム4に説明するように製造することができる。次に、この生成物を
標準反応条件を用いてさらに修飾して、例えば酸に加水分解されるような、他の
望ましい基を形成することができる。(CH2)nCO2R基を有する化合物は、
スキーム4に示すように、式:Ar(CH2)mCHO(m=n=1)の化合物か
ら製造することもできる。形成される酸を例えば還元又はエステル化によってさ
らに修飾して、他の基又は、さらに反応することができる基を形成することがで
きる。
式I化合物の薬剤学的に受容される塩が必要である場合には、前記化合物と適
当な酸(生理学的に受容されるアニオンを供給する)又は適当な塩基(生理学的
に受容されるカチオンを供給する)との反応によって、又は任意の他の通常の塩
形成方法によって、この塩を得ることができる。
前述したように、式I化合物(及びそれらの薬剤学的に受容される塩)は酵素
スクワレンシンターゼの阻害剤である。したがって、本発明の化合物は新たな(de
novo)スクワレン産生の阻害によってコレステロール生合成を抑制する。
本発明の化合物の有益な薬理学的性質は下記方法(technique)の1つ以上を
用いて実証することができる。
(a)スクワレン合成の阻害
この試験では、放射性基質(トリチウム化ファルネシルピロホスフェート)か
らのスクワレンの形成を阻止する化合物の能力を評価する。
供試化合物(test compound)をリン酸カリウム(50mM)、MgCl2(4
.95mM)、KF(9.9mM)、NADPH(0.9mM)及びラット肝臓
ミクロソーム蛋白質(20μg)を含む緩衝化溶液(buffered solution)20
0μl中で25μM(micromolar)の濃度においてインキュベートする。ラット
肝臓ミクロソームを公開ヨーロッパ特許出願第324,421号に述べられた方
法によって調製し、分析(assay)まで液体窒素中に保存する。インキュベーシ
ョンを通して、分析バイアル(vial)を37℃に維持する。
基質(1−[3H]−ファルネシルピロホスフェート)(最終濃度20μM)
の添加によって反応を開始し、15分間の反応時間後に4%KOH50μlの添
加によって反応を停止させる。反応生成物をC−18オクタデシル1ccBon
dカラム(Analytichum Int製品No.617101)に加えた
後に未反応基質から分離する。水性フラクションを0.1M KOH250μl
によって溶出する。次に、スクワレンをヘキサン中10%酢酸エチル1.0ml
によって溶出して、放射能を測定する。供試化合物の存在下と不存在下の放射能
の差を用いて、阻害レベルを評価する。供試化合物が25μMにおいて約70%
より大きく阻害するならば、供試化合物を一般に25μMと2.5μMとにおい
て再試験する。供試化合物のIC50(スクワレン産生の50%阻害を生ずる濃度
)を2種類の濃度の結果から予測される数種類の濃度(例えば5種類)において
該化合物を試験することによって求めることができる。次に、IC50を供試化合
物の濃度に対する阻害%のプロットから算出することができる。
一般に、式I化合物は上記試験において約0.001〜25μMの範囲内の濃
度で有意な阻害を示す。
式I化合物のスクワレンシンターゼ阻害性(inhibitory properties)の例証
として、以下の実施例16に述べる化合物は2.5μMにおいて約80%の阻害
を生じた。
(b)急性ラットコレステロール合成分析
これは、外因的に投与された14C−アセテートからの新たな(de novo)肝臓
コレステロー,ル合成を評価するためのラットにおける急性生体内(in vivo)
試験である。
雌ラット(35〜55g)を試験前約2週間リバース ライティング(revers
e lighting)条件(赤色光線、0200h〜1400h)に収容する。この期間
を通して、動物は食餌と飲料水とに自由に近づけさせる。試験時に、動物の体重
は125〜150gである筈である。
供試化合物を0.5%ポリソルベートに溶解又は懸濁させて、経口胃管栄養法
によって、又は腹腔内若しくは静脈内注入によって投与することができる。対照
動物にはビヒクル(vehicle)のみを投与する。1時間後に、生理食塩水0.2
5ml量中の25μCiの[2−14C]アセテート(NEN DUPONT,比
活性,45〜60mCi/mmol NEC−085H又はAMERSHAM,
比活性,50〜60mCi/mmol CFA 14)(100μCi/ml)
を腹腔内注入する。さらに1時間後に、ラットを最終的にハロタンによって麻酔
して、腹部大静脈から血液サンプルを採取する。
血漿1mlを凍結乾燥し、エタノール性KOH(33%KOH 1部と、エタ
ノール 9部)2ml中で75℃において2時間ケン化する。等量の水を添加し
た後に、ケン化不能な脂質をヘキサン5ml量で2回抽出する。ヘキサン抽出物
を蒸発乾固させ、残渣をエタノール中に溶解して、コレステロール比放射能を測
定する。標準方法でED50値を測定することができる。
一般に、式I化合物は約0.1〜100mg/kgの範囲内の活性を示す。
例証として、実施例16に述べる式I化合物は約5.1mg/kgのED50を
示した。
式I化合物をそれらの最小阻止用量又は濃度の数倍で投与した場合にも明白な
毒性は検出されなかった。
化合物が生体内でコレステロール合成を阻害する能力を評価する代替え試験は14
C−アセテートの代わりに、3H−メバロノラクトン(3H-mevalonolactone)
を
用いる。
上述したように、本発明の化合物はスクワレンシンターゼ阻害剤であり、それ
故、コレステロール生合成を抑制する性質を有する。したがって、本発明の化合
物はスクワレンシンターゼの阻害が望ましい疾患又は医学的状態、例えば、血漿
中のコレステロール低下が望ましい疾患又は医学的状態に有用である。特に、本
発明の化合物は高コレステロール血症及び/又は、例えばアテローム性硬化症の
ような、アテローム性血管変性(degeneration)に関連した虚血性疾患の治療に
有用である。本発明の化合物は真菌感染症の治療にも有用である。
したがって、本発明の他の特徴によると、このような治療を必要とする温血動
物(例えば、ヒト)におけるスクワレンシンターゼを阻害する方法であって、式
I化合物(本明細書で定義する通り)又はその薬剤学的に受容される塩の有効量
を前記動物に投与することを含む前記方法を提供する。特に、本発明はコレステ
ロール生合成の抑制方法を提供し、さらに詳しくは、高コレステロール血症及び
アテローム性血管変性(例えば、アテローム性硬化症)の治療方法を提供する。
したがって、本発明は血漿中のコレステロールレベルの低下が望ましい疾患又
は医学的状態(例えば、高コレステロール血症及びアテローム性硬化症)を治療
するための薬物の製造への、式I化合物(本明細書で定義する通り)又はその薬
剤学的に受容される塩の使用をも提供する。
コレステロール生合成の抑制が望ましい疾患又は医学的状態、例えば高コレス
テロール血症又はアテローム性硬化症の治療に用いる場合に、式I化合物(又は
その薬剤学的に受容される塩)を、例えば0.01〜10mg/kg体重の一般
的な範囲内の用量が摂取されるように、経口的に、静脈内に又は医学的に受容さ
れる他の経路で投与することが考えられる。しかし、正確な投与量が疾患の性質
と重症度、治療される患者の年齢と性別及び投与経路によって必然的に変化する
ことは理解されよう。
一般に、式I化合物(又はその薬剤学的に受容される塩)は通常、薬剤組成物
として、すなわち薬剤学的に受容される希釈剤若しくはキャリヤーと共に投与さ
れ、このような組成物は本発明の他の特徴として提供される。
本発明の薬剤組成物は種々な投与形で存在しうる。例えば、この組成物は経口
投与のためには錠剤、カプセル剤、溶液又は懸濁剤の形状で、直腸投与のために
は座薬の形状で、例えば静脈内又は筋肉内注射によるような非経口投与のために
は無菌の溶液若しくは懸濁液の形状でありうる。
組成物は、技術上周知の、薬剤学的に受容される希釈剤若しくはキャリヤーを
用いて、通常の操作によって得ることができる。経口投与のための錠剤とカプセ
ル剤は、式Iの活性成分(又はその薬剤学的に受容される塩)の胃における溶解
を最小にするため又は不快な味を遮蔽するために、例えば腸溶性被膜(例えば酢
酸フタル酸セルロースに基づく被膜)のような被膜付きで好都合に形成すること
ができる。
本発明の化合物は、必要な場合には、心血管系の疾患の有用であると知られて
いる他の薬理学的作用剤の1種以上と共に、例えばHMG−CoAレダクターゼ
阻害剤、胆汁酸封鎖剤、例えばフィブレート(fibrate)(例えば、ゲムフィブ
ロジル(gemfibrogel))のような、他の低コレステロール血性(hypocholesterol
aemic)作用剤、及び冠状性心疾患の治療薬と共に(又は、これらに続けて)投
与することができる。他の例として、本発明の化合物は、必要な場合には、例え
ばカプトプリル、リシノプリル、ゾフェノプリル又はエナラプリルのような、ア
ンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤と共に(又はこれに続けて)投与する
ことができる。
次に、本発明を非限定的な下記実施例によって説明する、実施例においては、
他に指示しない限り、次のように実施した:
(i)蒸発は真空中で回転蒸発によって実施した;
(ii)操作は室温において、すなわち18〜26℃の範囲内で実施した;
(iii)フラッシュカラムクロマトグラフィー又は中圧液体クロマトグラフィー
(MPLC)は、シリカゲル(E.Merck(ドイツ,ダルムシュタット)か
ら得られるメルクキーゼルゲル(Merck Kieselguhr)Art.9385)上で実
施した;
(iv)収率は説明のためにのみ記載し、必ずしも入念なプロセス展開によって達
成される最大値とは限らない;
(v)プロトンNMRスペクトルは通常、内部基準としてのテトラメチルシラン
(TMS)を用いてDMSO−d6(他に指定しないかぎり)中で200MHz
において測定し、主要ピークの表示のための慣習的な下記略号を用いて、TMS
を基準としたppmでの化学シフト(δ値)として表す:s,一重線;m,多重
線;t,三重線;br,幅広い;d,二重線;
(vi)全ての最終生成物は微量分析、NMR及び/又は質量分光法(分子イオン
をm/z値によって表示)によって特徴づけた;
(vii)個々のラジカル及び再結晶溶媒に対しては通常の略号を用いる、例えば
、Me=メチル、Et=エチル、Pr=プロピル、Pri=イソプロピル、Bu
=ブチル、Bui=イソブチル、Ph=フェニル;EtOAc=酢酸エチル、E
t2O=エーテル、MeCN=アセトニトリル、MeOH=メタノール、EtO
H=エタノール、RriOH=2−プロパノール、H2O=水。実施例1
ジメチルホルムアミド(5ml)中のエチル 3−(3−アリル−4−トリフ
ルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネート(920mg)と3−
エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(375mg)との溶液に、ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(85mg)とヨウ化銅(I
)(43mg)とを周囲温度においてアルゴン雰囲気下で加えた。トリエチルア
ミン(2.5ml)を加えた。この混合物を次に75℃において6時間撹拌した
。
反応混合物を周囲温度に冷却した。水(50ml)と2M炭酸ナトリウム水溶
液(25ml)とを混合物に加え、水相を酢酸エチル(3x25ml)によって
抽出した。有機相を濾過した。濾液を2M炭酸ナトリウム水溶液(1x25ml
)によって洗浄し、次に、飽和ブライン(brine)溶液(1x50ml)によっ
て洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、油状物を得て、こ
れをアルミナ(Alumina 507C)上でのカラムクロマトグラフィーに
よって、溶離剤として酢酸エチルとメタノールとの19:1(v/v)混合物を
用いて精製して、油を得た。この油をヘキサンと共に磨砕して(triturated)、
3−
[2−[2−アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)−フェニル]エチ
ニル]キヌクリジン−3−オールを固体(270mg),m.p.55〜6℃と
して得た;微量分析、実測値:C,74.6;H,8.1;N,3.70%;C23
H29NO3・0.1H2Oの計算値:C,74.8;H,8.0;N,3.80
%;
NMR(CDCl3):1.22(3H,t),1.35−1.55(1H,m
),1.58−1.80(1H,m),1.90−2.13(3H,m),2.
38−2.57(1H,m),2.58(2H,t),2.72−2.95(6
H,m),3.05(1H,d),3.30(1H,dd),3.49(2H,
d),4.12(2H,q),4.98−5.10(2H,m),5.85−6
.03(1H,m),6.98−7.07(2H,m)及び7.33(1H,d
);m/z368(M+H)。
出発物質として用いたエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシフェニル)プロピオネートは次のように得た。
ブタン−2−オン(30ml)中のエチル 3−(4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート(3.49g)と無水炭酸カリウム(2.76g)との撹拌懸濁
液に、臭化アリル(2.30g)を加えた。この反応混合物を18時間還流過熱
した。この反応混合物を周囲温度に冷却させ、混合物を濾過した。濾液を蒸発さ
せて、油状物を得て、これをシリカゲル(Merck Art.No.9385
)上でのカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてn−ヘキサンと酢酸
エチルとの4:1(v/v)混合物を用いて精製して、エチル 3−(4−アリ
ルオキシフェニル)プロピオネート(4.09g)を無色油状物として得た;
NMR(CDCl3):1.22(3H,t),2.48(2H,t),2.8
8(2H,t),4.13(2H,q),4.51(2H,m),5.25−5
.42(2H,m),5.95−6.15(1H,m),6.83(2H,d)
及び7.03(2H,d);m/z235(M+H)。
ジフェニルエーテル(24ml)中のエチル 3−(4−アリルオキシフェニ
ル)プロピオネート(3g)の溶液を12分間還流加熱した。反応混合物を室温
に冷却させ、反応混合物をシリカゲルパッドに通して濾過した。ヘキサンと酢酸
エチルとの4:1(v/v)混合物による溶離はやや不純な生成物を生じた。シ
リカゲル(Merck Art.No.9385)上での中圧カラムクロマトグ
ラフィーによって、溶離剤としてn−ヘキサンと酢酸エチルとの9:1(v/v
)混合物を用いて、さらに精製すると、エチル(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート(2.86g)が黄色油状物として得られた;微量分析
,実測値:C,71.4;H,7.5%;C14H18O3の計算値:C,71.8
;H,7.74%;NMR(CDCl3):1.21(3H,t),2.58(
2H,m),2.86(2H,t),3.37(2H,d),4.12(2H,
q),5.02(1H,s),5.07−5.20(2H,m).5.90−6
.10(1H,m),6.67−6.74(1H,m),6.90−98(2H
,m);m/z234(M+H)。
ピリジン(5ml)中のエチル 3−[(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)]プロピオネート(1.17g)の撹拌溶液にトリフルオロメチルスルホン
酸無水物(0.93ml)をアルゴン雰囲気下、0℃において5分間にわたって
滴加した。この混合物を0℃において16時間撹拌し、次に氷(50g)に加え
た。水性混合物をエーテル(3x30ml)によって抽出した。エーテル抽出物
を一緒にし、水(1x25ml)、1M塩酸水溶液(3x25ml)及び飽和ブ
ライン(2x25ml)によって洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、
蒸発させて、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオ
キシフェニル)プロピオネート(1.72g)を油状物として得た;NMR(C
DCl3):1.22(3H,t),2.61(2H,t),2.95(2H,
t),3.45(2H,d),4.12(2H,q),5.06〜5.20(2
H,m),5.83〜5.90(1H,m)及び7.05〜7.20(3H,m
);m/z367(M+H)。
出発物質として用いた3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンは下記のよ
うに得た:
−70℃の乾燥テトラヒドロフラン(400ml)中のエチニルトリメチルシ
ラン(19.6g)の撹拌溶液に、n−ブチルリチウムの溶液(ペンタン中2M
溶液100ml)を20分間にわたって少量ずつ加えた。この混合物を−70℃
において1時間撹拌した。次に、乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の3
−キヌクリジノン(2.4g)の溶液をこの混合物に加え、混合物を−70℃に
おいて1時間撹拌した。次に、メタノール(1ml)を混合物に加え、混合物を
室温に温度上昇させた。溶媒を蒸発によって除去した。メタノール(500ml
)と炭酸カリウム(40g)とを残渣に加えて、混合物を1時間撹拌した。溶媒
を蒸発によって除去した。残渣に水(500ml)を加えて磨砕し、次に真空乾
燥させて、3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを固体,m.p.193
〜197℃として得た;NMR(DMSO−d6):1.5−1.3(1H,m
),1.4−1.6(1H,m),1.7−1.95(3H,m),2.55−
2.8(5H,m),2.95(1H,d),3.3(1H,d)及び5.4(
1H,s);m/z152(M+H)。実施例2
実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりに、エチル
3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)アセテ
ートを用いて、3−[2−(2−アリル−4−エトキシカルボニルメチルフェニ
ル)−エチニル]キヌクリジン−3−オールを固体,m.p.84〜6℃として
得た;微量分析,実測値:C,72.8;H,7.60;N,3.40%;C22
H27NO3・0.5H2Oの計算値:C,72.9;H,7.60;N,3.80
%;NMR(CDCl3):1.25(3H,t),1.38−1.55(1H
,m),1.60−1.78(1H,m),1.90−2.18(3H,m),
2.20−2.50(1H,m),2.73−3.00(4H,m),3.08
(1H,d),3.35(1H,d),3.51(2H,d),3.58(2H
,s),4.14(2H,q),5.0〜5.10(2H,m),5.85〜6
.05(1H,m),7.07(2H,m)及び7.35(1H,d);m/z
354(M+H)。
出発物質として用いたエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシフェニル)アセテートは、エチル(2−アリル−4−ヒドロキシ
フェニル)アセテートから、エチル−3−[(3−アリル−4−ヒドロキシ)フ
ェニル]プロピオネートの製造に関して実施例1に述べた方法を用いて製造した
。このようにして、エチル−3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホ
ニルオキシフェニル)アセテートが油状物として得られた;
NMR(CDCl3):1.25(3H,t),3.45(2H,d),3.6
1(2H,s),4.15(2H,q),5.08−5.18(2H,m),5
.82−5.97(1H,m)及び7.25(3H,m);m/z353(M+
H)。
エチル−3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニ
ル)アセテートは、Rec.Trav.Rays Bas.1952,71,8
79中の方法を用いて得られた。実施例3
実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりに、エチル
(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)オキシアセ
テートを用いて、3−[2−(2−アリル−4−エトキシカルボニルメチルオキ
シフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを固体、m.p.98〜99
℃として得た;微量分析,実測値:C,69.9;H,7.30;N,3.80
%:C22H27NO4・0.5H2Oの計算値:C,70.0;H,7.40;N,
3.70%;NMR(CDCl3):1.30(3H,t),1.35−1.5
2(1H,m),1.60−1.75(1H,m),1.92−2.15(3H
,m),2.15−2.45(1H,m),2.70−2.95(4H,m),
3.07(1H,d),3.32(1H,dd),3.51(2H,d),4.
26(2H,q),4.60(2H,s),5.0〜5.12(2H,m),5
.86〜6.02(1H,m),6.65−6.75(2H,m)及び7.35
(1H,d);m/z370(M+H)。
出発物質として用いたエチル−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホ
ニルオキシフェニル)オキシアセテートは、次のように製造した:
ブタン−2−オン(50ml)中のエチル 4−ヒドロキシフェノキシアセテ
ート(5.14g)[Moser,J.A.C.S.,(1950),72,1
413の方法によって製造]と炭酸カリウム(3.90g)との撹拌懸濁液に、
臭化アリル(3.37g)を加えた。この反応混合物を12時間還流加熱した。
この反応混合物を周囲温度に冷却し、次に濾過した。濾液を蒸発させて、油状物
を得て、これをシリカゲル(Merck.Art.No.7734)上でのカラ
ムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルとの4:1
(v/v)混合物を用いて精製して、エチル 4−アリルオキシフェノキシアセ
テート(6.41g)を無色油状物として得た;微量分析,実測値:C,66.
3;H,7.20%;C13H16O4の計算値:C,66.1;H,6.83%;
NMR(CDCl3):1.28(3H,t),3.35(2H,d),4.2
5(2H,q),4.55(2H,s),4.73(1H,s),5.07−5
.20(2H,m),5.88−6.10(1H,m)及び6.62−6.78
(3H,m);m/z237(M+H)。
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニ
ル)プロピオネートの製造に関して実施例1に述べた方法を用いて、エチル 3
−アリル−4−ヒドロキシフェノキシアセテートを、無色油状物としてのエチル
(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)オキシアセ
テートに転化させた;NMR(CDCl3):1.27(3H,t),3.42
(2H,d),4.25(2H,q),4.60(2H,s),5.07−5.
20(2H,m),5.80−5.97(1H,m),6.72−6.85(2
H,m)及び7.15(1H,d);m/z368(M+H)。実施例4
エチル 2−アリル−4−ブロモフェノキシアセテート(912mg)と、3
−エチニルーヒドロキシキヌクリジン(453mg)と、ビス(トリフェニルホ
スフィン)−パラジウム(II)クロリド(106mg)と、ヨウ化銅(I)
(53mg)と、トリエチルアミン(3ml)と、ジメチルホルムアミド(6m
l)との混合物をアルゴン雰囲気下、80℃において8時間撹拌した。この反応
混合物を周囲温度に冷却し、水(100ml)を加えた。この混合物を酢酸エチ
ル(3x50ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にして、濾過し
た。濾液を飽和ブライン溶液(3x50ml)によって洗浄し、乾燥させ(Mg
SO4)、蒸発させた。残渣をアルミナ(Fluka507C)上でのカラムク
ロマトグラフィーによって、溶離剤として2.5%メタノールを含む酢酸エチル
を用いて精製して、3−[2−(3−アリル−4−エトキシカルボニルメチルオ
キシフェニル)エチニル]キヌクリジンー3−オール(220mg)を固体,m
.p.95.9℃として得た;微量分析,実測値:C,70.7;H,7.30
;N,3.50%%;C22H27NO4・0.25H2Oの計算値:C,70.6;
H,7.35;N,3.72%;NMR(CDCl3):1.28(3H,t)
,1.34−1.47(1H,m),1.52−1.72(1H,m),1.9
0−2.25(3H,m),2.25−2.60(1H,m),2.62−2.
92(4H,m),2.97−3.09(1H,d),3.25−3.35(1
H,dd),3.42(2H,d),4.26(2H,q),4.62(2H,
s),5.02−5.15(2H,m),5.88−6.08(1H,m),6
.60−6.68(1H,m)及び7.17−7.27(2H,m);m/z3
70(M+H)。
エチル 2−アリル−4−ブロモフェノキシアセテートは次のように製造した
。
ブタン−2−オン(15ml)中の2−アリル−4−ブロモフェノール(2.
13g)と炭酸カリウム(1.50g)との撹拌懸濁液に、エチルブロモアセテ
ート(1.68g)を加えた。この混合物を16時間還流加熱した。この反応混
合物を周囲温度に冷却し、次に濾過した。濾液に水(100ml)を加え、水相
を酢酸エチル(3x50ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし
、ブライン(2x25ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発さ
せて、固体を得て、この固体をヘキサンから結晶化させて、エチル 2−アリル
−4−ブロモフェノキシアセテート(2.10g),mp70.5℃を得た;
微量分析,実測値:C,52.0;H,5.10%;C13H16BrO3の計算値
:C,52.2;H,5.05%;NMR(CDCl3):1.29(3H,t
),3.42(2H,d),4.25(2H,q),4.58(2H,s),5
.07−5.17(2H,m),5.88−6.18(1H,m),6.60(
1H,d)及び7.20−7.27(2H,m);m/z300(M+H)。
2−アリル−4−ブロモフェノールはClaisenとFisleb,Ann alen
,401,1913,38の方法によって製造した。実施例5
実施例4に述べた方法を用いて、但し、エチル 2−アリル−4−ブロモフェ
ノキシアセテートの代わりに、エチル 4−ブロモフェノキシアセテートを用い
て、3−[2−(4−エトキシカルボニルメチルオキシフェニル)エチニル]キ
ヌクリジン−3−オールを固体,mp137.1℃を得た;
微量分析,実測値:C,69.3;H,7.40;N,4.1%;C19H23NO4
の計算値:C,69.3;H,7.04;N,4.25%;NMR(CDCl3
):1.27(3H,t),1.33−1.52(1H,m),1.54−1.
77(1H,m),1.90−2.18(3H,m),2.20−2.70(1
H,m),2.72−2.97(4H,m),3.03(1H,d),3.31
(1H,dd),4.21(2H,q),4.60(2H,s),6.78−6
.88(2H,d)及び7.30−7.40(2H,d);m/z330(M+
H)。
出発物質のエチル 4−ブロモフェノキシアセテートはAdamsとPowe
ll,J.A.C.S.,42,1920,656の方法によって製造した。実施例6
実施例4に述べた方法を用いて、但し、エチルー2−アリル−4−ブロモフェ
ノキシアセテートの代わりに、エチル 4−ブロモフェニルアセテートを用いて
、3−[2−(4−エトキシカルボニルメチルオキシフェニル)エチニル]キヌ
クリジン−3−オールを固体、m.p.132.5℃として得た;
微量分析,実測値:C,72.6;H,7.60;N,4.30%;C19H23N
O3の計算値:C,72.8;H,7.40;N,4.47%;NMR([CD3
]2
SO):1.18(3H,t),1.30(1H,m),1.59(1H,m
),1.75−2.00(3H,m),2.67(4H,t),2.81(1H
,d),3.07(1H,d),3.68(2H,s),4.08(2H,q)
,5.55(1H,s)及び7.20−7.40(4H,q);m/z314(
M+H)。実施例7
4−(2−メトキシエトキシ)−ヨードベンゼン(13.9g)と、3−エチ
ニルー3−ヒドロキシキヌクリジン(7.55g)と、ビス(トリフェニルホス
フィン)−パラジウム(II)クロリド(1.75g)と、ヨウ化銅(I)(8
75mg)と、トリエチルアミン(25ml)と、ジメチルホルムアミド(50
ml)との混合物をアルゴン雰囲気下において撹拌した、このときに初期発熱性
反応が起きて、反応温度が50℃に上昇した。次に、この反応混合物を周囲温度
においてさらに16時間撹拌した。トリエチルアミンとジメチルホルムアミドと
を蒸発によって除去した。残渣をシリカゲル(Merck Art.No.93
85)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として1%
0.880アンモニア含有ジクロロメタン中5%メタノールから1%0.880
アンモニア含有ジクロロメタン中10%メタノールまでの勾配を用いて、固体(
15g)を得た。この固体をさらに、アセトニトリルからの結晶化によって精製
して、3−[2−{4−(2−メトキシエトキシ)フェニル}エチニル]キヌク
リジンー3−オール(7.2g)を固体,m.p.148〜149℃として得た
;微量分析,実測値:C,71.9;H,7.9;N,4.6%%;C18H23N
O3の計算値:C,71.7;H,7.69;N,4.65%;NMR([CD3
]2SO):1.2−1.35(1H,t),1.5−1.65(1H,m),
1.78−1.97(3H,m),2.6−2.73(4H,m),2.75−
2.85(1H,d),2.99−3.09(1H,d),3.3(3H,s)
,3.6−3.68(2H,m),4.05−4.13(2H,m),5.46
(1H,br),6.88−6.95(2H,d)及び7.28−7.35(2
H,d);m/z302(M+H)。
出発物質として用いた4−(2−メトキシエトキシ)ヨードベンゼンは次のよ
うに得た。
4−ヨードフェノール(20g)と、2−ブロモエチルメチルエーテル(11
.4g)と、炭酸カリウム(12.5g)と、ジメチルホルムアミド(100m
l)との混合物を80℃において4時間撹拌した。次に、さらに2−ブロモエチ
ルメチルエーテル(2.24g)と炭酸カリウム(2.5g)とを加え、混合物
を80℃においてさらに1時間撹拌した。ジメチルホルムアミドを蒸発によって
除去した。残渣を2M水酸化ナトリウム水溶液(50ml)によって処理し、混
合物をジエチルエーテル(3x50ml)によって抽出した。エーテル抽出物を
一緒にし、2M水酸化ナトリウム水溶液(2x20ml)、ブライン(20ml
)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、4−(2−メトキシ
エトキシ)ヨードベンゼン(23g)を白色固体,mp.36〜37℃として得
た;NMR([CD3]2SO):3.3(3H,s),3.6−3.7(2H,
m),4.0−4.1(2H,m),6.72−6.82(2H,d)及び7.
52−7.62(2H,d)。実施例8
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)中の3−[2−{4−(2−メトキシ
エトキシ)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オール(3.01g)の撹
拌溶液に、アルゴン雰囲気下、40℃において、テトラヒドロフラン(10ml
)中の水素化アルミニウムリチウムの1M溶液を20分間にわたって加えた。次
に、反応混合物を周囲温度において16時間撹拌した。次に、水(0.4ml)
と2M水酸化ナトリウム水溶液(0.8ml)とを反応混合物に滴加した後に、
さらに水(1.2ml)を加えた。生じた沈殿を濾過によって回収し、濾液を蒸
発させた。濾液からの残渣をアセトニトリルから結晶化して、3−[(E)−2
−{4−(2−メトキシエトキシ)フェニル}ビニル」キヌクリジン−3−オー
ル(2.54g)を固体,mp.164〜166℃として得た:
微量分析,実測値:C,71.4;H,8.6;N,4.5%;C18H25NO3
の計算値:C,71.3;H,8.31;N,4.62%;NMR([CD3]2
SO]:1.15−1.32(1H,m),1.38−1.52(1H,m),
1.62−1.74(2H,m),1.95−2.1(1H,m),2.58−
2.6(5H,m),2.82−2.92(1H,d),3.3(3H,s),
3.6−3.67(2H,m),4.03−4.1(2H,m),4.66(1
H,s),6.38−6.45(1H,d,J=16.67),6.51−6.
58(1H,d,J=16.67),6.86−7.12(2H,d)及び7.
32−7.38(2H,d);m/z304(M+H)。実施例9
エタノール(200ml)中の3−[2−{4−(2−メトキシエトキシ)フ
ェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オール(1.8g)と、炭素付き10%
(w/w)パラジウム触媒(100mg)との混合物を水素吸収が停止するまで
アルゴン雰囲気下で撹拌した。パラジウム/炭素触媒を濾別し、濾液を蒸発させ
た。残渣をシクロヘキサンと酢酸エチルとの3:1(v/v)混合物から結晶化
して、3−[2−{4−(2−メトキシエトキシ)フェニル}エチル]キヌクリ
ジン−3−オール(700mg)を固体,mp.116〜117℃として得た;
微量分析,実測値:C,71.1;H,9.2;N,4.5%;C18H27NO3
の計算値:C,70.8;H,8.9;N,4.59%;NMR([CD3]2S
O]:1.15−1.35(1H,m),1.4−1.6(1H,m),1.6
5−1.78(2H,m),1.9−2.08(1H,m),2.45−2.8
(10H,m),3.3(3H,s),3.6−3.68(2H,m),4.0
−4.08(2H,m),4.3(1H,br),6.78−6.86(2H,
d),7.05−7.13(2H,d);m/z306(M+H)。実施例10
ジメチルホルムアミド(DHF)(5.5ml)及びトリエチルアミン(2.
7ml)中の3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(400mg)、1−
(4−ブロム−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタン(704m
g)及びヨウ化銅(I)(48mg)の撹拌混合物に、アルゴン雰囲気下、周囲
温度において、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を加えた。
次に、混合物を65℃において14時間加熱し、周囲温度まで冷却し、2M水酸
化ナトリウム水溶液(20ml)で希釈し、ジエチルエーテル(5x100ml
)で抽出した。エーテル抽出物を一緒にし、水(100ml)及び飽和ブライン
(100ml)で洗浄し、乾燥(K2CO3)させ、蒸発させた。残渣をアセトニ
トリルから結晶化して、3−[2−(4−{2−メトキシエトキシ}−3,5−
ジメチルフェニル)エチル]キヌクリジン−3−オール(130mg)を固体,
mp.120℃として得た;
微量分析,実測値:C,72.4;H,8.2;N,4.1%;C20H27NO3
の計算値:C,72.9;H,8.3;N,4.2%;NMR([CD3]2SO
]:1.3(1H,m),1.57(1H,m),1.9(3H,m),2.2
1(6H,s),2.65(4H,m),2.8(1H,d),3.02(1H
,d),3.31(3H,s),3.61(2H,m),3.87(2H,m)
,5.5(1H,br)及び7.07(2H,s);m/z330(M+H)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2
−メトキシエタンは次のように得られた。
DMF中4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール(65g)の撹拌溶液に、
周囲温度において、水酸化リチウム(200mg)を加えた。水素の蒸発が停止
するとき、炭酸エチレン(31.9g)を加え、混合物を150℃において12
時間加熱した。DMFを蒸発によって除去し、冷却した残渣を酢酸エチル(50
0ml)に溶解した。酢酸エチル溶液を水(2x100ml)、次に飽和ブライ
ン(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)で乾燥させ、蒸発させた。残渣
をメタノールから結晶化して、2−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ
)エタノール(51g),mp.47−48℃として得た;
NMR(CDCl3):2.21(6H,s),3.86(2H,m),3.9
3(2H,m),7.12(2H,s)。
水(50ml)中水酸化ナトリウム(50g)の撹拌溶液に、5℃において、
メチレンクロリド(100ml)中2−(4−プロモ−2,6−ジメチルフェノ
キシ)エタノール(15g)を加えた。この撹拌溶液に、ジメチルスルフェート
(8.6ml)を、5℃において30分間にわたって滴加した。この混合物を周
囲温度において12時間撹拌した。ジメチルスルフェート(5ml)を周囲温度
において加え、混合物をさらに2時間撹拌した。この混合物を0℃に冷却し、ア
ンモニア(10ml、密度=0.88g/cm3)を加えた。この混合物を20
分間撹拌し、氷水(500ml)で希釈した。メチレンクロリド相を除去し、水
相をメチレンクロリド(2x150ml)で抽出した。有機抽出液を一緒にし、
水(2x100ml)、飽和ブライン(100ml)で洗浄し、蒸発させた。残
渣をショートパス(short path)蒸留装置(炉温度120℃/0.08bar)
を用いて蒸留し、1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−メト
キシエタン(11.6g)を得た:NMR(CDCl3):2.34(6H,s
),3.52(3H,s),3.78(2H,m),3.96(2H,m)及び
7.2(2H,s)。実施例11
実施例10に述べた操作を用いて、但し、1−(4−ブロモ−2,6−ジメチ
ルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに1−(4−ブロモベンジルオキ
シ)−2−メトキシエタンを用いて、3−[2−(4−{2−メトキシエトキシ
メチル}フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(14%)を固体,m
p.127−128℃として得た;
微量分析,実測値:C,71.9;H,7.8;N,4.4%;C19H25NO3
の計算値:C,72.4;H,8.0;N,4.4%;NMR([CD3]2SO
]:1.30(1H,m),1.61(1H,m),1.95(3H,m),2
.69(4H,t),2.83(1H,d),3.07(1H,d),3.25
(3H,s),3.49(2H,m),3.56(2H,m),4.50(2H
,s),5.58(1H,br),7.30(2H,d)及び7.39(2H,
d);m/z316(M+H)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモベンジルオキシ)−2−メトキシエタ
ンは次のように得られた。
DMF(200ml)中水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁液の2.64g)
の撹拌懸濁液に、周囲温度において、アルゴン雰囲気下で、2−メトキシエタノ
ール(5.0g)を加えた。撹拌混合液を60℃に加熱し、5℃に冷却した。固
体、4−ブロモベンジルブロミド(15g)を一度に加えた。混合物を周囲温度
において12時間、次に60℃において1時間撹拌し、冷却した。この混合物を
氷水(600ml)で希釈し、酢酸エチル(3x200ml)で抽出した。酢酸
エチル抽出液を一緒にし、2M塩酸水溶液(100ml)、水(2x100ml
)、飽和ブライン(100ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ
た。残渣、油状物をショートパス 蒸留装置(炉温度125℃/0.05bar
)を用いて蒸留し、1−(4−ブロモベンジルオキシ)−2−メトキシエタン(
9.8g)を得た;NMR(CDCl3):3.39(3H,s),3.51(
4H,m),4.51(2H,s),7.21(2H,d)及び7.44(2H
,d)。実施例12
実施例10に述べた操作を用いて、但し、1−(4−ブロモ−2,6−ジメチ
ルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに出発物質として1−(4−ブロ
モフェノキシ)−2−メトキシ−1−メトキシメチルエタンを用いて、3−[2
−(4−{2−メトキシ−1−メトキシメチルエトキシ}フェニル)エチニル]
キヌクリジン−3−オール(収率33%)を固体,mp.125−127℃(ア
セトニトリルから再結晶後)として得た;
微量分析,実測値:C,69.6;H,8.0;N,4.0%;C20H27NO4
の計算値:C,69.5;H,7.9;N,4.1%;NMR([CD3]2SO
]:1.2−1.4(1H,m),1.5−1.65(1H,m),1.7−2
.0(3H,m),2.6−2.75(4H,t),2.75−2.9(1H,
d),3.0−3.1(1H,d),3.25(6H,s),3.5−3.6(
4H,d),4.55−4.7(1H,m),5.5(1H,s),6.9−7
.0(2H,d)及び7.25−7.35(2H,d);m/z346(M+H
)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモフェノキシ)−2−メトキシ−1−メ
トキシメチルエタンは、実施例14の出発物質の製造に関して述べた操作と同様
な操作を用いて得られた、但し4−ブロモフェノール及び1,3−ジメトキシプ
ロパン−2−オール(JACS 1939,61,433)から出発した。この
ようにして1−(4−ブロモフェノキシ)−2−メトキシ−1−メトキシメチル
エタンを得た;NMR(CDCl3):3.4(6H,s),3.6(4H,s
),4.4−4.5(1H,m),6.8−6.9(2H,d)及び7.3−7
.4(2H,d)。実施例13
実施例10に述べた操作を用いて、但し、1−(4−ブロモ−2,6−ジメチ
ルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに出発物質として1−(4−ブロ
モ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−エトキシエタンを用いて、3−[2−
(4−{2−エトキシエトキシ}−3,5−ジメチルフェニル)エチニル]キヌ
クリジン−3−オール(収率36%)を固体,mp.113−115℃(アセト
ニトリルから再結晶後)として得た;
微量分析,実測値:C,73.1;H,8.6;N,4.4%;C21H29NO3
の計算値:C,73.4;H,8.5;N,4.1%;NMR(CDCl3):
1.2−1.3(3H,t),1.3−1.5(1H,m),1.5−1.7(
1H,m),1.9−2.2(3H,m),2.25(6H,s),2.75−
2.95(4H,t),2.95−3.05(1H,d),3.2−3.4(1
H,dd),3.5−3.7(2H,q),3.7−3.8(2H,q),3.
9−4.0(2H,q)及び7.1(2H,s);m/z344(M+H)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2
−エトキシエタンは、実施例10の1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノ
キシ−2−メトキシエタンの製造に関して述べた操作と同様な操作を用いて得ら
れた、但しアルキル化試薬としてジエチルスルフェートを用いた。このようにし
て、1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−エトキシエタンを
得た;NMR(CDCl3):1.2−1.3(3H,t),2.25(6H,
s),3.55−3.65(2H,q),3.7−3.8(2H,dd),3.
85−3.95(2H,dd)及び7.15(2H,s)。実施例14
実施例10に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、1−(4−ブロモ−2
,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに出発物質として1
−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2−フェノキシエタノールを
用いて、及び、反応混合物を2M水酸化ナトリウム水溶液で希釈した後に得られ
た水性混合物をジエチルエーテルの代わりにジクロロメタンで抽出し、3−[2
−(4−{2−フェノキシエトキシ}−3,5−ジメチルフェニル)エチニル]
キヌクリジン−3−オール(収率28%)を固体,mp.141−142℃(ア
セトニトリルから再結晶後)として得た;
微量分析,実測値:C,76.2;H,7.4;N,3.5%;C25H29NO3
の計算値:C,76.7;H,7.5:N,3.6%;収率28%において、N
MR([CD3]2SO):1.2−1.4(1H,m),1.5−1.65(1
H,m),1.7−2.0(3H,m),2.15−2.3(6H,s),2.
6−2.75(4H,t),2.75−2.9(1H,d),2.95−3.1
(1H,d),4.0−4.3(4H,m),5.5(1H,s),6.9−7
.05(3H,m),7.1(2H,s)及び7.25−7.4(2H,m);
m/z392(M+H)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノキシ)−2
−フェノキシエタンは次のようにして得られた。
乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中、トリフェニルホスフィン(5.2g
)と、フェノール(1.88g)と2−(4−ブロモー2,6−ジメチルフェノ
キシ)エタノールとの撹拌溶液に、0℃においてアルゴン雰囲気下で、テトラヒ
ドロフラン(5ml)中ジエチルアゾジカルボキシレート(3.5g)の溶液を
30分間にわたって滴加した。生じた混合物を周囲温度にさせ、さらに18時間
撹拌した。テトラヒドロフランを蒸発によって除去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(Merck Art No.9385)によって、溶離剤
として5%酢酸エチル/ヘキサンを用いて精製して、1−(4−ブロモ−2,6
−ジメチルフェノキシ)−2−フェノキシエタン(1.07g)を固体,mp.
4
9−50℃(ヘキサンから再結晶後)として得た。実施例15
実施例10に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、1−(4−ブロモ−2
,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに出発物質として1
−(4−ブロモフェノキシ)−2−フェノキシエタンを用いて、及び、反応混合
物を2M水酸化ナトリウム水溶液で希釈した後に得られた水性混合物をジエチル
エーテルの代わりにジクロロメタンで抽出し、3−[2−(4−{2−フェノキ
シエトキシ}フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(収率18%)を
固体,mp.207−208℃(アセトニトリルから再結晶後)として得た;
微量分析,実測値:C,74.7;H,6.9;N,3.8%;C23H24NO3
・0.3H2Oの計算値:C,74.9;H,7.0;N,3.8%;NMR(
[CD3]2SO):1.2−1.4(1H,m),1.5−1.65(1H,m
),1.7−2.0(3H,m),2.55−2.75(4H,t),2.75
−2.9(1H,d),3.0−3.15(1H,d),4.2−4.4(4H
,m),5.5(1H,s),6.9−7.05(5H,m)及び7.2−7.
4(4H,m);m/z364(M+H)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモフェノキシ)−2−フェノキシエタン
(m.p.101−102℃)は、実施例15で述べた1−(4−ブロモ−2,
6−ジメチルフェノキシ)−2−フェノキシエタンの製造と同様な方法で、但し
、出発物質として2−(4−ブロモフェノキシ)エタノール及びフェノールを用
いて、得られた。実施例16
実施例10に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、1−(4−ブロモ−2
,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに出発物質として1
−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンを用いて
、3−[2−(4−{2−メトキシエトキシ}−2,6−ジメチルフェニル)エ
チニル]キヌクリジン−3−オール(収率7%)を固体,mp.140−142
℃(アセトニトリルから再結晶後)として得た;
微量分析,実測値:C,72.8;H,8.1;N,4.4%;C20H27NO3
の計算値:C,72.9;H,8.3;N,4.3%;NMR([CD3]2SO
):1.2−1.4(1H,m),1.5−1.7(1H,m),1.8−2.
0(3H,m),2.3(6H,s),2.6−2.8(4H,m),2.8−
3.0(1H,d),3.05−3.2(1H,d),3.25(3H,s),
3.6−3.7(1H,dd),4.0−4.1(1H,dd),5.5(1H
,s)及び6.65(2H,s);m/z330(M+H)。
出発物質として用いた1−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノキシ)−2
−メトキシエタンは、実施例14で述べた3−(4−ブロモ−2,6−ジメチル
フェノキシ)テトラヒドロフランの製造と同様な方法で、但し、出発物質として
4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール及び2−メトキシエタノールを用いて
得られた。このようにして、1−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノキシ)
−2−メトキシエタンを得た;NMR(CDCl3):2.4(6H,s),3
.4(3H,s),3.65−3.75(2H,m),4.0−4.1(2H,
m)及び6.65(2H,s)。実施例17
3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(574mg)と、メトキシエチ
ル 2−メトキシエトキシ−5−ヨウドベンゾエート(1.88g)と、ビス(
トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(135mg)と、ヨウ
化銅(I)(75mg)と、トリエチルアミン(5ml)とジメチルホルムアミ
ド(10ml)との混合物を、70℃においてアルゴン雰囲気下で、2時間にわ
たって撹拌した。トリエチルアミンとジメチルホルムアミドを蒸発によって除去
した。残渣をシリカゲル(Merck Art No.9385)上でのフラッ
シュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチル中3%トリエ
チルアミンの混合物を用いて精製して、ジクロロメタン/ペンタン(1:1,1
0ml)で磨砕し、3−[2−(4−(2−メトキシエトキシ)−3−(2−メ
トキシエトキシカルボニル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(
350mg)を無色固体,mp.100−102℃して得た;
微量分析,実測値:C,65.7;H,7.4;N,3.4%;C22H29NO6
の計算値:C,65.5;H,7.2;N,3.5%;NMR([CD3]2SO
):7.6(1H,d),7.5(1H,dd),7.2(1H,d),5.5
(1H,s),4.3(2H,m),4.2(2H,m),3.7−3.6(4
H,m),3.32(3H,s),3.30(3H,s),2.9(2H,m)
,2.7(4H,m),2−1.8(3H,m),1.6(1H,m),1.3
(1H,m);m/z404(M+H)。
出発物質として用いたメトキシエチル 2−メトキシエトキシ−5−ヨウドベ
ンゾエートは、次のように製造した。
2−ヒドロキシー5ーヨウド安息香酸(1.32g)と、ブロモエチルメチル
エーテル(1.39g)と、炭酸カリウム(1.5g)と、ジメチルホルムアミ
ド(10ml)との混合物を、70℃においてアルゴン雰囲気下で、14時間に
わたって撹拌した。この混合物を周囲温度まで冷却し、水(100ml)で希釈
し、酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機抽出物を炭酸ナトリウム水溶液
、希塩酸水溶液、水及び飽和ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)させた。蒸
発させることによって、メトキシエチル 2−メトキシエトキシ−5−ヨウドベ
ンゾエート(1.64g)を黄色油状物として得た;NMR([CD3]2SO)
;7.7(2H,m),6.9(1H,d),4.2(2H,m),4.0(2
H,m),3.5(4H,m),3.20(3H,s)及び3.19(3H,s
);m/z380(M+H)。実施例18
3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(453mg)と、メトキシエチ
ル 4−ブロモー2ークロロフェニル エーテル(0.97g)と、ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(105mg)と、ヨウ化銅
(I)(55mg)と、トリエチルアミン(5ml)とジメチルホルムアミド(
10ml)との混合物を、70℃においてアルゴン雰囲気下で、2時間にわたっ
て撹拌した。トリエチルアミン及びジメチルホルムアミドを蒸発によって除去し
た。残渣をシリカゲル(Merck Art No.9385)上でのフラッ
シュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として1%アンモニア(密度、
0.880g/cm3)含有ジクロロメタン中10%メタノールの混合物を用い
て精製した。残渣をアセトニトリルから結晶化し、3−[2−(3−クロロ−4
−(2−メトキシエトキシ)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(
0.52g)を無色固体,mp.138−139℃として得た;
微量分析,実測値:C,64.1;H,6.7;N,4.1%;C18H22ClN
O3の計算値:C,63.9;H,6.6;N,4.1%;NMR([CD3]2
SO):7.5(1H,d),7.3(1H,dd),7.1(1H,d),5
.5(1H,s),4.2(2H,m),3.7(2H,m),3.3(3H,
s),2.8(2H,m),2.7(4H,m),2−1.8(3H,m),1
.6(1H,m)及び1.3(1H,m);m/z336(M+H)。
出発物質として用いたメトキシエチル 4−ブロモー2ークロロフェニル エ
ーテルは、次のように製造した。
4−ブロモ−2−クロロフェノール(1.04g)と、ブロモエチルメチルエ
ーテル(0.70g)と、炭酸カリウム(0.76g)と、ジメチルホルムアミ
ド(5ml)との混合物を、70℃においてアルゴン雰囲気下で、14時間にわ
たって撹拌した。この混合物を周囲温度まで冷却し、水(100ml)で希釈し
、酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機抽出物を炭酸ナトリウム水溶液及
び飽和ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)させた。蒸発させることによって
、メトキシエチル 4−ブロモー2ークロロフェニル エーテル(1.14g)
を無色油状物として得た;NMR([CD3]2SO);7.7(1H,d),7
.5(1H,dd),6.9(1H,d),4.2(2H,m),3.7(2H
,m)及び3.3(3H,s);m/z264−266(M+H)。実施例19
2−ベンジル−1−フェニルトリフルオロメタンスルホネート(1.27g)
と、3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(604mg)と、ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(140mg)と、ヨウ化銅
(I)(70mg)と、トリエチルアミン(4ml)とジメチルホルムアミド
(8ml)との混合物を、70℃においてアルゴン雰囲気下で、3時間にわたっ
て撹拌した。トリエチルアミン及びジメチルホルムアミドを蒸発によって除去し
た。残渣に2M水酸化ナトリウム水溶液(25ml)を加え、混合物をジクロロ
メタンで抽出した。有機抽出物を一緒にし、水及び飽和ブラインで洗浄し、乾燥
(MgSO4)させ、蒸発させた。残渣をシリカゲル(Merck Art N
o.9385)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤と
して1%アンモニア含有ジクロロメタン(密度、0.880g/cm3)中10
%メタノールを用いて精製し、(残渣をアセトニトリルから再結晶化した後に)
、3−[2−(2−ベンジルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(
175mg)を固体,mp.156−157℃として得た;
微量分析,実測値:C,82.5;H,7.5;N,4.5%;C22H23NO・
0.1CH3CNの計算値:C,82.9;H,7.3;N,4.79%;NM
R([CD3]2SO):1.2−1.35(1H,m),1.40−1.56(
1H,m),1.65−1.8(1H,m),1.8−1.95(2H,m),
2.05(溶媒CH3CN),2.50−2.70(4h,m),2.75−2
.85(1H,d),2.94−3.04(1H,d),4.10(2H,s)
,5.57(1H,s),7.12−7.33(8H,m)及び7.35−7.
43(1H,d);m/z318(M+H)。
出発物質として用いた2−ベンジル−1−フェニルトリフルオロメタンスルホ
ネートは、次のように製造した。
ピリジン(50ml)中の2−ヒドロキシジフェニルメタン(6.54g)の
撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃において、トリフルオロメタンスルホン酸
無水物(6.5ml)を滴加した。反応混合物を0℃において2.5時間撹拌し
、+15℃に温度上昇させた。反応混合物を水中に注入し、酢酸エチルによって
抽出した。酢酸エチル抽出物を水、飽和ブラインによって洗浄し、乾燥(MgS
O4)させた。残渣をシリカゲル(Merck Art9385)上でのフラッ
シュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として5%酢酸エチル/ヘキサ
ンを用いて精製して、2−ベンジル−1−フェニルトリフルオロメタンスルホネ
ー
トを油状物(9.1g)として得た;
微量分析:実測値,C,53.1;H,3.6%;C14H11F3O3Sの計算値:
C,53.2;H,3.51%;NMR([CD3]2SO);4.05(2H,
s)及び7.14−7.49(9H,m);m/z316(M)。実施例20
トルエン(150ml)中のキヌクリジン−3−オン(8.9g)と、2−ヒ
ドロキシジフェニルメタン(13.0g)と、トリメチルスルホオキソニウムヨ
ージド(31.2g)との撹拌混合物に、水(90ml)中の水素化ナトリウム
(8.5g)の溶液を周囲温度において加えた。この混合物をアルゴン雰囲気下
、周囲温度において3日間撹拌した。
この混合物をケイソウ土に通して濾過して、フィルターケーキを酢酸エチル(
3x60ml)によって洗浄した。濾液と洗液とを一緒にして、有機層を分離し
て、確保した。水層を酢酸エチル(4x130ml)によって抽出した。確保し
た有機層と酢酸エチル抽出物とを一緒にし、2M塩酸水溶液(4x25ml)に
よって抽出した。酸抽出物を一緒にし、酢酸エチル(2x100ml)によって
洗浄し、氷中で冷却し、40%水酸化ナトリウム溶液(30ml)によって塩基
性化し、酢酸エチル(4x70ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一
緒にし、飽和ブライン(50ml)によって洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、
蒸発させた。残渣をシリカゲル(Merck Art7736)上でのカラムク
ロマトグラフィーによって精製して、(n−ペンタンを加えての磨砕後に)3−
(2−ベンジルフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オール(0.13g)を
無色固体,mp.71〜73℃として得た;
微量分析:実測値:C,77.1;H,7.8;N,4.5%;C21H25NO2
・0.2H2Oの計算値:C,77.1;H,7.8;N,4.3%;NMR(
CDCl3):1.2−1.4(1H,m),1.4−1.6(2H,m),1
.65−2.1(3H,m),2.5−3.0(6H,m),3.65−3.8
(1H,d),3.9−4.1(3H,m),6.8−6.9(1H,d),6
.9−7.0(1H,m)及び7.05−7.35(7H,m);m/z324
(M+H)。実施例21
3−(2−ベンジル−4−プロピオンアミドフェノキシメチル)−3−ヒドロ
キシキヌクリジンボラン錯体(1.9g)に、アセトン(27ml)中の3M塩
酸水溶液(9ml)の氷冷溶液を加えた。後者は直ちに溶解し、生ずる無色溶液
を5℃において1.5時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を2M塩酸水
溶液(50ml)に溶解させた。この酸性水溶液を酢酸エチル(3x25ml)
によって洗浄し、固体炭酸ナトリウムによって塩基性化し、酢酸エチル(3x7
0ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし、乾燥させ(Na2S
O4)、蒸発させた。残渣を高温酢酸エチル(10ml)に溶解し、生ずる溶液
を酢酸エチル(40ml)/エタノール(10ml)中のフマル酸(0.46g
)の高温溶液に加えた。冷却した混合物を蒸発させて、泡状物を得た。これに酢
酸エチル/エーテルを加えて磨砕し、固体を得て、これを真空下、五酸化リン上
に18時間保存した。このようにして、3−(2−ベンジル−4−プロピオンア
ミドフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールフマル酸塩(1.2g)を固
体,mp.70〜85℃として得た;
微量分析:実測値:C,63.2;H,7.1;N,4.7%;C24H30N2O3
・フマル酸塩・1.0H2O・0.33酢酸エチル・0.13エーテルの計算値
:C,63.2;H,7.1;N,4.9%;NMR([CD3]SO):1.
0−1.1(1H,t),1.4−1.8(3H,m),2.0−2.3(4H
,m),2.8−3.2(6H,m),3.9−4.1(4H,m),4.5−
6.5(1H+H2O),6.45−6.55(2H,s),6.85−7.0
(1H,d),7.1−7.35(6H,m)、7.4−7.5(1H,m)及
び9.6−9.7(1H,s);m/z395(M+H)。
出発物質として用いた3−(2−ベンジル−4−プロピオンアミドフェノキシ
メチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体は次のように得た。
ボラン−テトラヒドロフラン錯体の溶液(テトラヒドロフラン中1M溶液,1
35ml)を、−70℃の乾燥テトラヒドロフラン(300ml)中の3−キヌ
クリジノン(16.9g)の撹拌溶液に30分間にわたって少量ずつ加えた。混
合物を−70℃において30分間撹拌した。水(20ml)を−70℃において
反応混合物に加えた。溶媒を蒸発によって除去した。飽和ブライン溶液(250
ml)を残渣に加え、混合物を固体炭酸ナトリウムの添加によって塩基性化した
。混合物をジクロロメタン(4x100ml)によって抽出した。ジクロロメタ
ン抽出物を一緒にし、シリカゲル(Merck 9385,60g)を加え、混
合物を蒸発させて、自由流動性粉末を得た。シリカゲルに予吸着した、この物質
を別のシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤
として25%酢酸エチル/ペンタンの混合物を用いて精製して、3−キヌクリジ
ノンボラン錯体(17.0g)を無色固体,mp.162〜164℃として得た
;NMR(CDCl3):0.7−2.3(3H,br),2.0−2.3(4
H,m),2.7(1H,m),3.0−3.4(4H,m)及び3.5(2H
,s)。
乾燥ジメチルホルムアミド(140ml)中の水素化ナトリウムの撹拌氷冷懸
濁液(鉱油中の60%w/w分散液,4.4g;鉱油は石油エーテルによる固体
の洗浄によって除去)に、温度を10〜15℃に維持しながら、アルゴン雰囲気
下で粉状トリメチルスルホオキソニウムヨージド(24.4g)を加えた。この
混合物を室温に温度上昇させた。固体3−キヌクリジノンボラン錯体(15.5
g)を、氷浴を用いて温度を25〜30℃に維持しながら、撹拌混合物に加えた
。次に、混合物を室温において16時間撹拌した。
混合物を水(1400ml)中に注入し、混合物を酢酸エチル(4x400m
l)によって抽出した。
酢酸エチル抽出物を一緒にし、水(3x300ml)によって洗浄し、乾燥さ
せ(Na2SO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロ
マトグラフィーによって、溶離剤としてジクロロメタンを用いて精製して、3−
メチレンキヌクリジンオキシドボラン錯体(13.8g)を無色固体,mp.7
4〜77℃として得た;微量分析:実測値:C,63.1;H,10.6;N,
9.2%;C8H16BNOの計算値:C,62.8;H,10.5;N,9.2
%;NMR(CDCl3):0.6−2.3(3H,br),1.6(1H,m
),1.7−1.9(1H,m),1.9−2.0(2H,m),2.1−2.
3(1H,m),2.8(2H,q)及び2.9−3.4(6H,m);m/z
152(M−H)。
乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中の2−ベンジル−4−プロピオンア
ミドフェノール(1.5g)と3−メチレンキヌクリジンオキシドボラン錯体(
0.9g)との溶液に、アルゴン雰囲気下で、固体炭酸カリウム(1.6g)を
加えた。この混合物を70℃において3時間撹拌した。混合物を水(100ml
)中に注入し、混合物を酢酸エチル(3x70ml)によって抽出した。酢酸エ
チル抽出物を一緒にして、2M水酸化ナトリウム水溶液(2x25ml)と水(
2x25ml)とによって洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、ガム
状物(2.6g)を得た。このガム状物をシリカゲル(Merck Art N
o.9385)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤と
して20%酢酸エチル/ジクロロメタンの混合物を用いて精製した。このように
して、3−(2−ベンジル−4−プロピオンアミドフェノキシメチル)−3−ヒ
ドロキシキヌクリジンボラン錯体をガム状物(2.0g)として得た;
NMR(CDCl3):0.5−2.5(3H,v.br),1.2−1.3(
3H,t),1.4−1.75(3H,m),1.9−2.25(3H,m),
2.3−2.5(2H,q),2.7−3.2(6H,m),3.7−3.9(
2H,q),3.9−4.0(2H,s),6.7−6.8(1H,d),7.
05−7.5(8H,m);m/z407(M−H)。
出発物質として用いた2−ベンジル−4−プロピオンアミドフェノールは次の
ように製造した。
スルファニル酸(24.9g)と炭酸ナトリウム(6.78g)との溶液に、
反応混合物の温度を5℃に維持しながら、亜硝酸ナトリウム(9.48g)を加
えた。生ずる混合物を濃塩酸(28%溶液、27ml)と氷(150g)との混
合物中に注意深く注入した。混合物を30分間静置させ、次に、この混合物を2
−ベンジルフェノール(24g)と4.7M水酸化ナトリウム水溶液(150m
l)と氷(150ml)との混合物に、温度を5℃未満に維持しながら、加えた
。混合物を1時間撹拌し、亜ジチオン酸ナトリウム(58.8g)を加え、混合
物を徐々に70℃に加熱した。次に、反応混合物を周囲温度に冷却させて、沈殿
を得て、この沈殿を濾過によって回収し、固体(23.47g)を得た。水(1
50ml)中のこの固体(20g)の溶液に、無水プロピオン酸(32.5g)
を加え、得られる溶液をスチーム浴上で2.5時間加熱した。溶液を周囲温度に
冷却させ、一晩放置した。次に、混合物を酢酸エチル(100ml)によって抽
出した。酢酸エチル抽出物を2N塩酸水溶液(2x100ml)と、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液(3x100ml)と、水(100ml)とによって洗浄し
、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、2−ベンジル−4−プロピオンアミド
フェノールをタール状油(tarry oil)(120.72g)として得た;NMR
[CD3OD]:1.15(3H,t),2.30(2H,q),3.9(2H
,s),6.75(1H,d)及び7.05−7.3(7H,m)。実施例22〜64
実施例1に述べた方法を用いて(記載する点を除いて)、下記式1化合物(A
とBは上記した通りである)を対応式2化合物(Zは他に記載しない限り、ブロ
モである)と3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンとから製造した。式2
化合物が商業的に入手不能である場合には、調製の詳細(preparatived etails
)を記載する。実施例22
A=H、B=CH2CH2CO2Et
溶離剤としてジクロロメタン中10%メタノールを用いる、シリカゲル上での
フラッシュカラムクロマトグラフィーと、その後の酢酸エチルからの再結晶とに
よって精製して、標題化合物を固体,mp.142.2℃として得た;NMR:
1.5(3H,t),1.30(1H,m),1.59(1H,m),1.88
(2H,m),2.62(2H,t),2.72(4H,m),3.05(1H
,m),3.31(1H,s),4.03(2H,q),5.51(1H,s)
,7.20(2H,d)及び7.29(2H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)
,m/z328(M+H)は、エチル 3−[(3−アリル−4−ヒドロキシ)
フェニル]プロピオネートからのエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロ
メチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1に
述べた操作と同様な操作を用いて製造した。実施例23
A=アリル、B=CH2CH2CO2Me
溶離剤としてジクロロメタン中10%メタノールを用いる、シリカゲル上での
フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を固体,mp.6
3〜65℃として得た;NMR(CDCl3):1.44(1H,m),1.6
8(1H,m),2.10(4H,m),2.62(2H,t),2.86(6
H,m),3.08(1H,d),3.32(1H,d),3.50(2H,d
),3.68(3H,s),5.05(2H,m),5.96(1H,m),7
.00(2H,m)及び7.33(1H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
),m/z354(M+H)は、エチル 3−[(3−アリル−4−ヒドロキシ
)フェニル]プロピオネートからのエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1
に述べた操作と同様な操作を用いて製造した。実施例24
A=H、B=CH=CHCO2Et
酢酸エチルからの結晶化によって精製して、標題化合物を固体,mp.180
.7℃として得た;NMR:1.27(3H,t),1.38(1H,m),1
.65(1H,m),1.93(3H,m),3.05(7H,m),4.20
(2H,q),5.62(1H,s),6.63(1H,d),7.42(2H
,d)7.63(1H,d)及び7.70(1H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
),m/z326(M+H)は、エチル 3−[(3−アリル−4−ヒドロキシ
)フェニル]プロピオネートからのエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1
に述べた操作と同様な操作を用いて製造した。実施例25
A=アリル、B=CH2CH2CO2Et
溶離剤として酢酸エチル/メタノールの19:1(v/v)混合物を用いる、
アルミナ(Fluka507C)上でのクロマトグラフィーと、その後のジエチ
ルエーテルを加えての磨砕とによって精製して、標題化合物を固体,mp.14
1.4℃として得た;NMR:1.30(4H,m),1.60(1H,m),
1.90(3H,m),2.98(6H,m),3.52(2H,d),4.2
0(2H,q),5.07(2H,m),5.61(1H,s),5.90(1
H,m),6.60(1H,d),7.39(1H,d)及び7.60(3H,
m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
),m/z366(M+H)は、エチル 3−[(3−アリル−4−ヒドロキシ
)フェニル]プロピオネートからのエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1
に述べた操作と同様な操作を用いて製造した。実施例26
A=アリル、B=(CH2)3CO2Me
固体,mp.34〜35℃として得た;NMR(CDCl3):1.43(1
H,m),1.65(1H,m),2.01(4H,m),2.30(2H,t
),2.61(2H,t),2.85(4H,m),3.05(1H,d),3
.32(1H,d),3.67(3H,s),5.04(2H,m),5.97
(1H,m),6.97(1H,m)及び7.31(1H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
),m/z368(M+H)は、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロ
メチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1に
述べた方法と同様な方法を用いて、4−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン酸の
メチルエステルから製造した。実施例27
A=アリル、B=(CH2)4CO2Me
溶離剤として酢酸エチル/メタノールの19:1(v/v)混合物を用いる、
アルミナ(Fluka507C)上でのクロマトグラフィーによって精製して、
標題化合物を固体,mp.35〜37℃として得た;NMR(CDCl3):1
.44(1H,m),1.70(5H,m),2.02(3H,m),2.31
(2H,t),2.60(2H,t),2.86(4H,m),3.05(1H
,d),3.33(1H,dd),3.50(2H,d),3.67(3H,s
),5.03(2H,m),5.95(1H,m),6.97(2H,m)及び
7.31(1H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
),m/z382(M+H)は、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロ
メチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1に
述べた方法と同様な方法を用いて、メチル 5−(4−ヒドロキシフェニル)ブ
タノエートから製造した。実施例28
A=アリル、B=CH2CH2CO2CH(Me)Et
溶離剤としてジクロロメタン/メタノールの9:1(v/v)を用いる、シリ
カゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、固体,mp.4
9〜51℃を得た;NMR(CDCl3):0.86(3H,t),1.15(
3H,d),1.55(4H,m),2.05(3H,m),2.58(2H,
t),2.86(6H,m),3.06(1H,d),3.34(1H,d),
3.51(2H,d),3.82(1H,m),5.05(2H,m),5.9
7(1H,m),7.01(2H,m)及び7.32(1H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
),(M+H)=396は、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して、実施例1に述べ
た方法と同様な方法を用いて製造した。実施例29
A=アリル、B=(CH2)2CO2CH2CO2Me
溶離剤として酢酸エチル/メタノールの19:1(v/v)混合物を用いる、
アルミナ(Fluka507C)上でのクロマトグラフィーによって精製して、
固体,mp.73〜75℃を得た;NMR(CDCl3):1.42(1H,m
),1.67(1H,m),2.01(3H,m),2.33(1H,m),3
.
03(1H,d),3.32(1H,dd),3.50(2H,d),3.75
(3H,s),4.61(2H,s),5.04(2H,d),5.95(1H
,m),7.02(2H,m)及び7.33(1H,d)。実施例30
A=アリル、B=(CH2)2CO2(CH2)2OMe
溶離剤として酢酸エチル/メタノールの19:1(v/v)混合物を用いる、
アルミナ(Fluka507C)上でのクロマトグラフィーによって精製して、
油状物を得た;NMR(CDCl3):1.44(1H,m),1.69(1H
,m),2.06(3H,m),2.62(2H,t),2.87(6H,m)
,3.10(1H,m),3.35(4H,m),3.52(4H,m),4.
21(2H,m),5.04(2H,m),5.95(1H,m),7.02(
2H,m)及び7.32(1H,d)。実施例31
A=H、B=OCH2CH2OCH2
溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタ
ン中10%メタノールを用いる、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィ
ーによって精製して、ガム状物を得た;NMR([CD3]2SO):1.5−1
.7(3H,m),1.9−2.1(2H,m),2.8−3.65(6H,m
),3.3(3H,s),3.3−3.4(1H,m),3.6−3.68(2
H,m),6.9(2H,d)及び7.32(2H,d)。実施例32
A=アリル、B=CO2CH2CH2OCH3
溶離剤として、1%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメ
タン中の10%メタノールを用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフ
ィーによって精製して、固体,mp.90〜92℃を得た;NMR:1.21−
1.41(1H,m),1.50−1.69(1H,m),1.75−2.02
(3H,m),2.68(4H,t),2.80−3.15(2H,q),3.
30(3H,s),3.53−3.70(4H,m),4.35−4.45(2
H,m),5.00−5.16(2H,m),5.67(1H,s),5.87
−6.10(1H,m),7.50−7.57(1H,d)及び7.77−7.
85(2H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は次のように製造する。
メチル 4−ヒドロキシベンゾエート(60.8g)の撹拌溶液に、アセトン
(40ml)中の無水炭酸カリウム(55g)と臭化アリル(41.5ml)と
を加えた。混合物を18時間還流加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却して、
濾過し、残渣を酢酸エチルによって洗浄した。濾液と洗液とを一緒にして、蒸発
させ、残渣をジクロロメタン中に溶解した。有機相を1M水酸化ナトリウム水溶
液(2x75ml)、水、ブラインによって洗浄し、乾燥させた(MgSO4)
。蒸発によって、メチル 4−アリルオキシベンゾエートを油状物(76.4g
)として得て、これをさらに精製することなく用いた。
メチル 4−アリルオキシベンゾエート(1.92g)と、シアン化ナトリウ
ム(50mg)と、2−メトキシエタノール(20ml)との混合物を24時間
還流加熱した。この混合物を蒸発させて、油状物を得て、これをジクロロメタン
と水とに分配した。有機相を分離し、ブラインによって洗浄し、乾燥させ(Mg
SO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラ
フィーによって、溶離剤としてペンタン/酢酸エチルの9:1(v/v)混合物
を用いて精製して、2−メトキシエチル 4−アリルオキシベンゾエート(1.
7g)を油状物として得た;NMR(CDCl3):3.44(3H,s),3
.72(2H,t),4.44(2H,t),4.55−4.64(2H,m)
,5.27−5.48(2H,m),5.96−6.14(1H,m),6.9
3(2H,d)及び8.01(2H,d);m/z237(M+H)。
2−メトキシエチル 4−アリルオキシベンゾエート(1.7g)を250〜
260℃において0.5時間加熱し、粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュカ
ラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてペンタン/酢酸エチルの3:2
(v/v)混合物を用いて精製して、2−メトキシエチル 3−アリル−4−ヒ
ドロキシベンゾエート(1.7g)を油状物として得た;NMR(CDCl3)
:3.42(2H,d),3.44(3H,s),3.74(2H,t),4.
44(2H,q),5.08−5.20(2H,m),5.89−6.10(1
H,m),6.02(1H,s),6.81(1H,d)及び7.77−7.8
5(2H,m);m/z237(M+H)。
トリフレート(triflate)は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を用いて
、3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロ
ピオネートの製造に関して実施例1に述べた操作を用いて、製造した。したがっ
て、2−アリル−4−メトキシエトキシカルボニルフェニルトリフルオロメタン
スルホネートが油状物として得られた;NMR(CDCl3):3.42(3H
,s),3.47−3.57(3H,d),3.72(2H,t),4.48(
2H,t),5.07−5.25(2H,m),5.80−6.05(1H,m
),7.30−7.40(1H,d)及び7.95−8.08(2H,m);m
/z369(M+H)。実施例33
A=H、B=OCH2CH2SCH3
ジエチルエーテルを加えた磨砕と、その後のアセトニトリルからの再結晶とに
よって精製して、固体,mp.154〜155℃を得た;NMR:1.2−1.
4(1H,m),1.5−1.6(1H,m),1.8−2.0(3H,m),
2.15(3H,s),2.68(4H,t),2.7−2.9(3H,m),
3.05(1H,d),4.17(2H,t),6.92(2H,d)及び7.
32(2H,d)。
式2化合物(Z=ブロモ)は次のように製造した。
テトラヒドロフラン(250ml)中の4−ブロモフェノール(12g)と、
3−メチルチオエタノール(6.4g)と、トリフェニルホスフィン(18.2
g)との撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、−5℃において、ジエチル アゾジカ
ルボキシレート(13.4g)を20分間にわたって加えた。この混合物を周囲
温度において1時間撹拌し、次に溶媒を蒸発によって除去した。残渣をジクロロ
メタン(150ml)と水(150ml)とに分配した。水相を分離し、ジクロ
ロメタン(150ml)によって抽出した。ジクロロメタン抽出物を一緒にして
、水(2x100ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた
。残渣を沸騰温度のトルエン(50ml)とn−ヘプタン(50ml)に溶解し
た。
この溶液を急冷し、沈殿したトリフェニルホスフィンオキシドを濾過によって除
去した。濾液を蒸発させ、シリカゲル上での中圧クロマトグラフィーによって、
溶離剤としてトルエン/n−ヘプタンの1:1(v/v)混合物を用いて精製し
て、1(4−ブロモフェノキシ)−2−メチルチオエタンを油状物(10.2g
)として得た;NMR(CDCl3):2.2(3H,s),2.88(2H,
t),4.12(2H,t),6.77(2H,d)及び7.37(2H,d)
。実施例34
A=H、B=CH2OCH2OCH3
ジエチルエーテルを加えた磨砕と、その後のアセチトニトリルからの再結晶と
によって精製して、固体,mp.148〜150℃を得た;NMR:1.2−1
.4(1H,m),1.5−1.7(1H,m),1.8−2.0(3H,m)
,2.6−2.75(4H,t),2.75−2.9(1H,d),3.0−3
.1(1H,d),3.3(3H,s),4.5(2H,s),4.65(2H
,s),5.5(1H,s)及び7.23−7.45(4H,dd)。
式2化合物(Z=ブロモ)は次のように製造した。
乾燥ジクロロメタン(80ml)中の4−ブロモベンジルアルコール(3.7
4g)の溶液に、ジメトキシメタン(80ml)と五酸化リン(40g)とを加
えた。生ずるスラリーを室温において1時間撹拌してから、冷却した飽和炭酸ナ
トリウム溶液(600ml)に加えた。混合物をエーテル(3x200ml)に
よって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(25ml)とブライン(25ml
)とによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。
残渣をシリカゲル(Merck 7736)上での真空フラッシュクロマトグ
ラフィーによって、溶離剤として50%トルエン/ヘキサンを用いて精製して、
4−ブロモベンジルオキシメトキシメタンを無色油状物(2.6g)として得た
;NMR(CDCl3):3.4(3H,s),4.5(2H,s),4.7(
2H,s),7.2−7.3(2H,d)及び7.4−7.5(2H,d)。実施例35
A=アリル、B=(CH2)3OCH3
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として0.
5%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタン中の5%メタ
ノールを用いて精製して、油状物を得た;NMR:1.3−1.5(1H,m)
,1.55−1.7(1H,m),1.7−1.85(2H,m),1.85−
2.05(3H,m),2.55−2.65(2H,t),2.7−2.9(4
H,m),2.9−3.0(1H,d),3.1−3.2(1H,d),3.2
(3H,s),3.25−3.35(2H,t),3.45−3.5(2H,d
),5.0−5.1(2H,m),5.7(1H,s),5.9−6.1(1H
,m)、7.0−7.1(2H,d)及び7.2−7.3(1H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は次のように製造した。
アセトン(15ml)中の3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノール(4
.56g)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下で、粉状炭酸カリウム(4.14g
)と臭化アリル(3.99g)とを加えた。混合物を20時間還流加熱した。周
囲温度に冷却後に、固体臭化カリウムを濾過によって除去し、エーテルによって
洗浄した。濾液と洗液とを一緒にして、2M水酸化ナトリウム水溶液(2x20
ml)、水(1x20ml)、ブライン(20ml)によって洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル(Merck 7736)上で
の真空フラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤としてトルエンを用いて
精製して、3−(4−アリルオキシフェニル)プロパノールを無色油状物(4.
6g)として得た;NMR(CDCl3):1.3(1H,s),1.8−2.
0(2H,m),2.6−2.7(2H,t),3.6−3.7(2H,t),
4.45−4.55(2H,m),5.2−5.5(2H,m),5.95−6
.15(1H,m),6.8−6.9(2H,d)及び7.05−7.15(2
H,d)。
ピリジン(2.5ml)を含むトルエン(50ml)中の3−(4−アリルオ
キシフェニル)プロパノール(4.7g)の溶液に、塩化チオニル(2ml)を
滴加した。この反応混合物を室温において16時間撹拌して、水(80ml)に
加えた。この混合物をトルエン(3x50ml)によって抽出し、水(20ml
)、ブライン(20ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ
た。
残渣をシリカゲル(Merck 7736)上での真空フラッシュクロマトグ
ラフィーによって、溶離剤としてトルエンを用いて精製して、3−(4−アリル
オキシフェニル)プロピルクロリド(5.1g)を得た;NMR(CDCl3)
:1.9−2.1(2H,m),2.6−2.7(2H,t),3.85−4.
1(2H,m),4.45−4.55(2H,m),5.2−5.5(2H,m
),5.9−6.2(1H,m),6.8−6.9(2H,d)及び7.0−7
.1(2H,d)。
3−(4−アリルオキシフェニル)プロピルクロリド(6.1g)と、ジメチ
ルホルムアミド(50ml)と、ジブロモメタン(25ml)と、臭化ナトリウ
ム(3.28g)との混合物を100℃において16時間加熱した。この混合物
を水(20ml)中に注入し、エーテル(3x50ml)によって抽出した。有
機抽出物を一緒にし、水(20ml)、ブライン(20ml)によって洗浄し、
乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。 残渣をシリカゲル(Merck 77
36)上での真空フラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤としてヘキサ
ン中の5%酢酸エチルを用いて精製して、3−(4−アリルオキシフェニル)プ
ロピルブロミドを無色油状物(4.0g)として得た;NMR(CDCl3):
2.0−2.2(2H,m),2.65−2.8(2H,t),3.3−3.4
(2H,t),4.45−4.55(2H,m),5.2−5.5(2H,m)
,5.9−6.2(1H,m),6.8−6.9(2H,d)及び7.1−7.
2(2H,d)。
メタノール(50ml)と、過塩素酸水銀(II)(酸化水銀(II)(3.
39g)と60%過塩素酸(4.71ml)とから製造)との冷却した溶液に、
3−(4−アリルオキシフェニル)プロピルブロミド(4.0g)を滴加した。
この混合物を室温において16時間撹拌した。飽和ブライン(80ml)を加え
、水銀塩を濾過によって除去し、残渣をエーテル(30ml)によって洗浄した
。濾液からの水層を分離し、さらにエーテル(3x100ml)によって抽出し
た。有機抽出物を一緒にし、水(2x20ml)、ブライン(1x20ml)に
よって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。
残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤とし
てトルエン中の5%酢酸エチルを用いて精製して、3−(4−アリルオキシフェ
ニル−1−メトキシプロパンを無色油状物(1.6g)として得た;NMR(C
DCl3):1.8−2.0(2H,m),2.6−2.7(2H,t),3.
3−3.5(5H,m),4.45−4.55(2H,m),5.2−5.5(
2H,m),5.95−6.15(1H,m),6.8−6.9(2H,d)及
び7.05−7.15(2H,d)。
3−(4−アリルオキシフェニル−1−メトキシプロパンをアルゴン雰囲気下
、200℃において2時間加熱した。生成物をエーテル中に溶解し、2M水酸化
ナトリウム水溶液(4x20ml)によって抽出した。水性抽出物を一緒にし、
2M塩酸水溶液によって酸性化した。混合物をエーテル(2x30ml)によっ
て抽出し、エーテル抽出物を一緒にし、水(10ml)、ブライン(10ml)
によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、3−(2−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)−1−メトキシプロパンを無色油状物(940mg)と
して得て、これをさらに精製することなく用いた;NMR(CDCl3):1.
8−2.0(2H,m),2.5−2.6(2H,t),3.3−3.45(7
H,t),4.8(1H,s),5.1−5.2(2H,m),5.9−6.1
5(1H,m),6.7−6.8(1H,d)及び6.9−7.0(2H,d)
。
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニ
ル)プロピオネートの製造に関して実施例1に述べた操作と同様な操作を用いて
、但し、出発物質として3−(2−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メ
トキシプロパンを用いて、2−アリル−4−(3−メトキシプロピル)フェニル
トリフルオロメタンスルホネートを無色油状物として得た;NMR(CDCl3
):1.8−1.95(2H,m),2.65−2.75(2H,t),3.3
−3.5(2H,t),5.05−5.2(2H,m),5.8−6.0(1H
,m)及び7.0−7.3(3H,m)。実施例36
A=H、B=CH2CH2OCH2CH2OCH3
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として0.
5%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタン中の5%メタ
ノールを用いて精製して、固体,mp.126〜127℃を得た;NMR:1.
2−1.4(1H,m),1.5−1.65(1H,m),1.8−2.0(3
H,m),2.6−2.7(4H,t),2.75−2.9(3H,m),3.
0−3.1(1H,d),3.25(3H,s),3.35−3.45(2H,
m),3.45−3.55(2H,m),3.55−3.65(2H,t),5
.55(1H,s),7.2−7.3(2H,d)及び7.3−7.4(1H,
d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=ブロモ)は次のように製造した。
メトキシエタノール(50ml)と、過塩素酸水銀(II)(酸化水銀(II
)(3.39g)と60%過塩素酸(4.71ml)とから製造)との冷却した
溶液に、4−ブロモフェネチルブロミド(4.0g)を滴加した。この混合物を
周囲温度において一晩撹拌した。飽和ブライン(80ml)を加え、水銀塩を濾
過によって除去し、残渣をエーテルによって洗浄した。濾液をエーテル(3x1
00ml)によって洗浄した。エーテル抽出物を一緒にし、水(20ml)、飽
和ブライン(20ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた
。残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤とし
てトルエン中の10%酢酸エチルを用いて精製して、1−(4−ブロモフェネチ
ルオキシ)−2−メトキシエタン(2.2g)を無色油状物として得た;NMR
(CDCl3):2.8−2.9(2H,t),3.4(3H,s),3.5−
3.6(4H,m),3.6−3.75(2H,t),7.05−7.15(2
H,d)及び7.35−7.45(2H,d)。実施例37
A=H、B=CONHCH2CO2Me
溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタ
ン中の10%メタノールを用いる、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフ
ィーと、その後のエタノールからの再結晶とによって精製して、固体,mp.2
00〜202℃を得た:NMR:1.2−1.4(1H,m),1.5−1.7
(1H,m),1.8−2.0(3H,m),2.6−2.8(4H,m),2
.
8−2.9(1H,d),3.05−3.15(1H,d),5.65(1H,
s),3.78(3H,s),4.15(2H,s),6.0(1H,s),7
.6(2H,d),8.0(2H,d)及び9.12(1H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=ヨード)は次のように製造した。
5℃のジクロロメタン(30ml)中の4−ヨードベンゾイルクロリド(5.
06g)の溶液に、トリエチルアミン(5.4ml)を加えた。次に、グリシン
メチルエステル塩酸塩(2.4g)を反応混合物に加え、混合物を5℃において
2時間撹拌した。混合物を次に周囲温度において一晩撹拌した。ジクロロメタン
(100ml)を加え、混合物を水(2x100ml)によって洗浄し、乾燥さ
せ(MgSO4)、蒸発させた。残渣にペンタンを加えて磨砕して、固体を得て
、これを濾過によって回収し、4−ヨード馬尿酸メチル,mp.166〜168
℃を得た;NMR:3.65(3H,s),4.0(2H,d),7.65(2
H,m),7.88(2H,m)及び9.0(1H,m);m/z320(M+
H)。実施例38
A=H、B=CONH(CH2)2OCH3
溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタ
ン中の10%メタノールを用いる、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフ
ィーと、その後のアセトニトリルからの再結晶とによって精製して、固体,mp
.165〜167℃を得た;NMR:1.2−1.4(1H,m),1.5−1
.7(1H,m),1.8−2.0(3H,m),2.6−2.8(4H,m)
,2.8−2.9(1H,d),3.05−3.15(1H,d),3.3(2
H,m),3.45(5H,m),5.64(1H,s),5.65(1H,s
),7.45(2H,d),7.82(2H,d)及び8.5(1H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=ヨード)は、実施例37における式2
化合物と同様な方法で89%収率で製造した;NMR:3.3(3H,s),3
.45(4H,m),7.62(2H,m),7.85(2H,m)及び8.5
5(1H,m);m/z306(M+H)。実施例39
A=H、B=CH2OCOCH(CH3)2
溶離剤として酢酸エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:3
(v/v/v)混合物を用いる、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィ
ーと、その後のアセトニトリルを加えての磨砕とによって精製して、固体を得た
;NMR:0.9(6H,d),1.2−1.4(1H,m),1.5−1.7
(1H,m),1.8−2.0(3H,m),2.23(2H,d),2.6−
2.8(4H,m),2.8−2.9(1H,d),3.05−3.15(1H
,d),5.1(2H,s),5.65(1H,s)及び7.37(4H,m)
。
式2化合物(Z=ブロモ)は、次のように製造した。
4−ブロモベンジルアルコール(1g)と、ピリジン(0.6ml)と、ジク
ロロメタン(40ml)との混合物をアルゴン雰囲気下、3℃において0.5時
間撹拌した。塩化イソバレリル(0.73ml)を反応混合物に5分間にわたっ
て滴加した。混合物を5℃において15分間撹拌し、周囲室温に温度上昇させ、
周囲温度において1時間撹拌した。反応混合物を2M塩酸水溶液(20ml)と
、水(20ml)と、ブライン(20ml)とによって洗浄し、乾燥させ(Mg
SO4)、蒸発させて、無色油状物(1.4g)を得た。NMR:0.9(6H
,d),2.0(2H,m),2.2(2H,d),5.05(3H,m),7
.35(2H,m)及び7.6(2H,m);m/z272(M+H)。実施例40
A=H、B=O(CH2)2CN
酢酸エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:3(v/v/v)
混合物を加えて磨砕して、固体を得た;NMR:1.2−1.4(1H,m),
1.5−1.7(1H,m),1.8−2.0(3H,m),2.6−2.8(
4H,m),2.8−2.9(1H,d),3.05−3.15(1H,d),
5.65(1H,s),2.99(3H,t),4.2(3H,t),5.5(
1H,s),6.95(2H,s)及び7.35(2H,s)。
式2化合物(Z=ヨード)は、次のように製造した。
水(1.2ml)中のベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの40%溶液
をアセトニトリル(10ml)中の4−ヨードフェニル(4g)の撹拌溶液に、
アルゴン雰囲気下で加えた。反応混合物の温度を2時間にわたって徐々に80℃
に温度上昇させ、次に2日間還流加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、ト
ルエン(100ml)によって希釈し、蒸発させた。残渣を1M水酸化ナトリウ
ム水溶液(20ml)とエーテル(30ml)とに分配した。水相を分離し、エ
ーテル(2x30ml)によって抽出した。エーテル抽出物を一緒にし、水(2
0ml)、ブライン(20ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸
発させて、固体(1.6g)を得て、これをさらに精製せずに用いた。実施例41
A=CHO、B=OCH2CH2OCH3
固体,mp.116〜118.5℃として得た;NMR(CDCl3):1.
45(1H,m),1.70(1H,m),2.05(3H,m),2.84(
4H,t),3.09(1H,d),3.3(1H,d),3.45(3H,s
),3.76(2H,m),4.18(2H,m),7.15(1H,dd),
7.48(2H,m)及び10.43(1H,s)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は、次のように製造した。
N,N−ジメチルホルムアミド(250ml)中のヒドロキノンモノベンジル
エーテルと無水炭酸カリウム(84.5g)との撹拌懸濁液に、ブロモエチルメ
チルエーテル(105.7g)を加えた。反応混合物を90℃において18時間
加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却させ、混合物を濾過した。濾液を水(7
50ml)に溶解し、水性混合物を酢酸エチル(5x150ml)によって抽出
した。酢酸エチル抽出物を一緒にし、水(3x100ml)、ブライン(200
ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、1−(ベンジル
オキシ)−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(102.4g)を固体とし
て得た;NMR:3.3(1H,d),3.61(2H,m),4.0(2H,
m),5.02(2H,s),6.9(4H,m)及び7.4(2H,m);m
/z259(M+H)。
1−(ベンジルオキシ)−4−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン(180g
)と、エタノール(2000ml)と、炭素付きパラジウム触媒(20g)との
混合物を水素雰囲気下、室温及び大気圧において撹拌した。水素の理論量が消耗
さ
れた後に、反応混合物を濾過した。濾液を蒸発させて、固体を得て、この固体を
酢酸エチルとn−ヘキサンとの混合物から結晶化して、4−(2−メトキシエト
キシ)フェノールを固体(94.7g),mp.97.9℃として得た;
微量分析:実測値:C,64.3%;H,7.4%;C9H12O3の計算値:C,
64.3%;H,7.2%;NMR:3.35(3H,s),3.6(2H,m
),3.95(2H,m),6.7(4H,m)及び8.9(1H,s);m/
z169(M+H)。
メタノール中マグネシウムメトキシドの溶液(8重量%溶液、331ml)に
、アルゴン雰囲気下で、トルエン(350ml)中の4−(2−メトキシエトキ
シ)フェノールの溶液を加えた。反応混合物を2時間還流加熱した。トルエン(
350ml)を加え、反応混合物を、内部温度が92℃に達するまで、大気圧に
おいて蒸留した。トルエン(300ml)中のパラホルムアルデヒドの混合物を
反応混合物に加え、反応混合物を3.5時間還流加熱した。混合物を周囲温度に
冷却し、周囲温度において18時間撹拌した。反応混合物をトルエン(400m
l)によって希釈し、2M塩酸水溶液(2x150ml)と水によって洗浄した
(pH1まで)。残渣を真空下で蒸留して、2−ヒドロキシ−5−(2−メトキ
シエトキシ)ベンズアルデヒドを油状物(35g)として得た;bp.104〜
130℃[0.01mmHg];NMR:3.45(3H,s),3.75(2
H,m),4.12(2H,m),6.92(1H,d),7.05(1H,d
),7.2(1H,dd),9.84(1H,s)及び10.63(1H,s)
;m/z197(M+H)。
ジクロロメタン(20ml)中の2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシエトキ
シ)ベンズアルデヒド(4.11g)と2,6−ジメチルピリジン(2.67m
l)との撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃において、トリフルオロメチルス
ルホン酸無水物(3.88ml)を10分間にわたって滴加した。室温において
16時間撹拌した後に、混合物を氷(100g)に加えた。有機相を分離し、5
%炭酸ナトリウム水溶液(2x10ml)によって洗浄し、乾燥させて(MgS
O4)、蒸発させて、油状物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュカラム
クロマトグラフィーによって、溶離剤としてジクロロメタンを用いて精製して、
2−トリフルオロメチルスルホニルオキシ−5−(2−メトキシエトキシ)ベン
ズアルデヒド(2.2g)を油状物として得た;NMR(CDCl3):3.4
5(3H,s),3.78(2H,m),4.19(2H,m),7.3(2H
,m),7.3(2H,m),7.48(1H,d)及び10.23(1H,d
);m/z329(MfH)。実施例42
A=アリル、B=OCH(CH3)CO2CH3
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸
エチル/メタノール/アンモニア(密度,0.88g/cm3)の90:09:
01(v/v/v)混合物を用いて精製して、油状物を得た;NMR(CDCl3
):1.3−1.5(1H,m),1.55−1.76(4H,m),1.9
−2.5(3H,m),2.7−3.0(4H,m),3.0−3.2(1H,
d),3.2−3.4(1H,dd),3.4−3.5(2H,d),3.7−
3.8(3H,ms),4.7−4.8(1H,d),5.0−5.15(2H
,m),5.8−6.05(1H,m),6.6−6.8(2H,m)及び7.
3−7.4(1H,d)。実施例43
A=アリル、B=(CH2)2CO2Me
ガム状物として得た;NMR:1.2−1.5(5H,m),1.5−1.9
(3H,m),1.9−2.15(4H,m),2.2−2.4(2H,t),
2.5−2.65(2H,t),2.7−3.0(4H,m),3.0−3.1
(1H,d),3.3−3.4(1H,dd),3.45−3.55(2H,d
),3.65(3H,s),5.0−5.1(2H,m),5.9−6.1(1
H,m),6.9−7.0(2H,m)及び7.3−7.4(1H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は、実施例1に述べたエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造と同様な方法で製造した。実施例44
A=アリル、B=(CH2)2CO2(CH2)5CH3
アルミナ(Fluka507C)上でのクロマトグラフィーによって、溶離剤
として酢酸エチル/メタノールの19:1(v/v)混合物を用いて精製して、
固体,mp.39〜41℃を得た;NMR(CDCl3):0.90(3H,t
),1.30(6H,s),1.42(1H,m),1.61(3H,m),2
.00(3H,m),2.26(2H,m),2.58(2H,t),2.86
(6H,m),3.05(1H,d),3.3(1H,dd),3.50(2H
,d),4.04(2H,t),5.04(2H,m),5.95(1H,m)
,7.00(2H,m)及び7.31(4H,d)。実施例45
A=CH2CO2Et、B=H
アセトニトリルからの結晶化によって精製して、固体,mp.137.5〜1
38.5℃を得た;NMR:1.2(3H,t),1.3(1H,m),1.6
(1H,m),1.8−2.0(3H,m),2.7(4H,m),2.8(1
H,d),3.1(1H,d),3.8(2H,s),4.1(2H,q),5
.6(1H,s)及び7.2−7.4(4H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=ヨード)は次のように製造した。
1:1(v/v)エタノール/水の混合物(70ml)中の2−(2−ヨード
フェニル)アセトニトリル(2.82g)の溶液を水酸化ナトリウム(2.4g
)によって処理し、4時間還流加熱した。生ずる溶液を周囲温度に冷却し、30
mlにまで濃縮し、水(100ml)によって希釈し、酢酸エチル(2x100
m1)によって抽出した。有機層を一緒にし、2M水酸化ナトリウム水溶液(1
00ml)によって抽出した。水層を濃塩酸によってpH1までに酸性化して、
濾過した。回収した固体を水によって洗浄し、真空乾燥させて、2−(2−ヨー
ドフェニル)酢酸(1.45g)を固体,mp.110〜113℃として得た;
微量分析:実測値:C,36.9;H,2.7%;C8H7102の計算値:C,
36.7;H,2.7%;NMR:3.7(2H,s),7.0(1H,m),
7.4(2H,m),7.8(2H,d);12.5(1H,brs)。
酸性水層のジクロロメタンによる抽出によって、同じ生成物の追加部分(0.
5g,NMRによって>90%純度)が得られた。
エタノール(20ml)中の2−(2−ヨードフェニル)酢酸の溶液を濃硫酸
(0.5ml)によって処理して、18時間還流加熱した。生ずる溶液を周囲温
度に冷却し、5mlまでに濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)
によって希釈した。酢酸エチル(2x50ml)による抽出によって、油状物(
450mg)を得て、これを、ヘキサン中20%酢酸エチルによって溶離する、
シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、エチル 2−(2−ヨード
フェニル)アセテートを固体,mp.40.5〜41.5℃として得た;NMR
:1.2(3H,t),3.8(2H,s),4.1(2H,q),7.0(1
H,m),7.4(2H,m)及び7.9(1H,d)。実施例46
A=CH2SEt、B=H
溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタ
ン中のメタノール勾配を用いるシリカゲル(Varian Bond−Elut
S1シリカゲル)上でのクロマトグラフィーと、その後のアセトニトリルからの
結晶化とによって精製して、固体,mp.126〜127.5℃を得た;
NMR:1.2(3H,t),1.3(1H,m),1.6(1H,m),1.
8−2.0(3H,m),2.4(2H,q),2.7(4H,m),2.9(
1H,d),3.1(1H,d),3.9(2H,s),5.6(1H,s)及
び7.2−7.4(4H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=ヨード)は実施例47において式2化
合物の製造に関して述べる操作を用いて、但し、反応を2倍の規模で実施し、メ
タンチオール酸ナトリウムの代わりにエタンチオール(0.65ml)と炭酸カ
リウム(1.32g)とを用いて製造した。
このようにして、2−エチルチオメチルヨードベンザン(1.98g)が無色
油状物として得られた;NMR:1.2(3H,t),2.4(2H,q),3
.8(2H,s),7.0(1H,m),7.4(2H,m)及び7.9(1H
,d)。実施例47
A=CH2SMe、B=H
アセトニトリルを加えての磨砕によって精製して固体,mp.118〜119
.5℃を得た;NMR:1.2(1H,m),1.4(1H,m),1.7−1
.
8(3H,m),1.8(3H,s),2.5(4H,m),2.7(1H,d
),2.9(1H,d),3.6(2H,s),5.4(1H,s)及び7.0
−7.3(4H,m)。
出発物質(Z=ヨード)は次のように製造した。
エタノール(15ml)中の2−クロロメチルヨードベンゼン(1.01g)
の溶液をアルゴン流によって脱酸素し(deoxygenated)、次にメタンチオール酸
ナトリウム(336mg)と水素化ホウ素ナトリウム(182mg)とによって
処理した。この懸濁液を周囲温度において22時間激しく撹拌し、次に、ジエチ
ルエーテル(40ml)によって希釈し、水(2x30ml)とブライン(30
ml)とによって洗浄した。水層をエーテルによって逆抽出し(back-extracted
)、有機層を一緒にし、乾燥させ(MgSO4)、濃縮して、2−メチルチオメ
チルヨードベンゼン(1.02g)を無色油状物として得た(さらに精製せずに
次の工程に用いる);NMR:2.0(3H,s),3.8(2H,s),7.
0(1H,m),7.4(2H,m)及び7.9(1H,d)。実施例48
A=アリル、B=CO2(CH2)3OCH2CH3
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として1%
アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロロメタン中10%メタノー
ルを用いて精製して、固体,mp.75〜77℃を得た;NMR(CDCl3)
:1.20(3H,t),1.34−1.53(1H,m),1.53−1.8
0(2H,m),1.90−2.15(5H,m),2.75−3.06(5H
,m),3.06(1H,d),3.32(1H,dd),3.50(3H,q
),3.55(2H,t),4.41(2H,t),5.00−5.15(2H
,m),5.88−6.05(1H,m),7.45(1H,d)及び7.78
−7.90(2H,m)。
式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ)を、3−(3−アリ
ル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造
に関して実施例1に述べた方法を用いて、3−エトキシプロピル−4−アリルオ
キシベンゾエートから製造した。
3−エトキシプロピル−4−アリルオキシベンゾエートは実施例32に述べた
ように、但し、2−メトキシエタノールの代わりに3−エトキシ−1−プロパノ
ールを用いて製造した。この生成物は油状物であった;NMR(CDCl3):
1.20(3H,t),2.02(2H,q),3.43−3.62(4H,m
),4.38(2H,t),4.55−4.64(2H,m),5.27−5.
49(2H,m),5.95−6.16(1H,m),6.93(2H,d)及
び7.98(2H,d);m/z265(M+H)。実施例49
A=アリル、B=CH2CH2COCH3
溶離剤として酢酸エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:3(
v/v/v)混合物を用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーと
、その後のジエチルエーテルを加えての磨砕とによって精製して、固体,mp.
101〜104℃を得た;NMR:1.2−1.4(1H,m),1.5−1.
7(1H,m),1.8−2.02(3H,m),2.1(3H,s),2.6
−2.8(8H,m),2.82−2.92(1H,d),3.05−3.15
(1H,d),3.45(2H,d),5.05(2H,m),5.55(1H
,s),5.9(1H,m),7.05(2H,m)及び7.25(2H,m)
。
式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ)は、実施例1に述べ
た式2化合物と同様な方法で製造した。したがって、実施例1に述べた方法を用
いて、4−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノンを4−(4−アリルオキ
シフェニル)−2−ブタノンに転化させた、これは油状物として79%収率で得
られた;NMR:2.1(3H,s),2.7(2H,m),2.85(2H,
m),4.5(2H,m),5.25(1H,m),5.4(1H,m),6.
0(1H,m),6.85(2H,m)及び7.05(2H,m)。
実施例1に述べた方法と同様な方法で、4−(4−ヒドロキシフェニル)−2
−ブタノンを4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノンに転
化させた、これは油状物として得られた;NMR:2.05(3H,s),2.
65(4H,m),3.25(2H,d),5.0(2H,m),5.9(1H
,m),6.65(1H,d),6.8(2H,m)及び9.05(1H,s)
。
実施例1に述べた方法と同様な方法で、4−(4−ヒドロキシフェニル)−2
−ブタノンを4−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェ
ニル)−2−ブタノンに80%収率で転化させた;NMR:2.15(3H,s
),2.75(2H,m),2.9(2H,m),3.45(2H,d),5.
1(2H,m),5.9(1H,m),7.15(3H,m)。m/z337(
M+H)。実施例50
A=アリル、B=CO(CH2)2CO2Et
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸
エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:3(v/v/v)混合物
を用いて精製して、油状物を得た;NMR:1.2−1.4(1H,m),1.
5−1.7(1H,m),1.8−2.02(3H,m),2.6−2.8(4
H,m),2.82−2.92(1H,d),3.05−3.15(1H,d)
,3.22(2H,m),3.3(2H,m),3.6(2H,d),4.15
(2H,q),5.1(2H,m),5.75(1H,s),6.0(1H,m
),7.5(1H,d)及び7.8(2H,d)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は、次のように得た。
エタノール(50ml)中の4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−オキソー
酪酸(5.0g)の撹拌溶液に、硫酸(98%,1.0ml)を滴加した。次に
、生ずる溶液を50℃において18時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸
エチルに溶解した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と、水とによっ
て洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、エチル 4−(4−ヒドロキ
シフェニル)−4−オキソーブチレートを固体(5.3g)として得た;NMR
:1.15(3H,t),2.6(2H,t),3.2(2H,t),4.15
(2H,q),6.85(2H,m),7.85(2H,m)及び10.27(
1H,s)。
実施例1と同様な方法を用いて、但し、エチル 4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−オキソブチレートを用いて、エチル 4−(4−アリルオキシフェニ
ル)−4−オキソブチレート(収率90%)を油状物として得た;NMR(CD
Cl3):1.1(3H,t),2.65(2H,t),3.2(4H,t),
4.15(2H,q),4.55(2H,m),5.3(2H,m),6.0(
1H,m),6.9(2H,m)及び7.9(2H,m)。
実施例1と同様な方法を用いて、但し、出発物質として上記物質を用いて、エ
チル 4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−4−オキソブチレート(
25%収率)を固体として得た;NMR:1.18(3H,t),2.55(2
H,t),3.15(2H,t),3.35(2H,m),4.15(2H,q
),5.05(2H,m),5.9(1H,m),6.9(1H,m),7.7
(2H,m)及び10.3(1H,s)。
実施例1と同様な方法を用いて、但し、出発物質として上記物質を用いて、精
製(溶離剤として50%酢酸エチル/ペンタンを用いる、シリカ上でのカラムク
ロマトグラフィー)後に、エチル 4−(3−アリル−4−トリフルオロメチル
スルホニルオキシフェニル)−4−オキソブチレート(85%収率)を油状物と
して得た;NMR:1.15(3H,t),2.65(2H,t),3.32(
2H,m),3.55(2H,m),4.07(2H,q),5.18(2H,
m),5.95(1H,m),7.58(1H,m),8.05(2H,m)。実施例51
A=アリル、B=COCH2CO2Et
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸
エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:2(v/v/v)混合物
を用いて精製して、油状物を得た;NMR:1.2(3H,t),1.2−1.
4(1H,m),1.5−1.7(1H,m),1.8−2.02(3H,m)
,2.6−2.8(4H,m),2.82−2.92(1H,d),3.05−
3.15(1H,d),3.55(2H,d),4.15(4H,m),5.1
(2H,m),5.75(1H,s),6.0(1H,m),7.5(1H,m
)及び7.75(2H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は、次のように得た。
ジエチルカーボネート(50ml)をアルゴン雰囲気下で還流加熱した。熱源
(heat source)を除き、新しく製造されたナトリウム(3g)を20分間にわ
たって加えた。反応温度を還流温度に高め、ジエチルカーボネート(80ml)
中の3−アリル−4−ヒドロキシアセトキシフェノン(7.8g)の高温溶液を
加えた。
反応中に生成したエタノール(約15ml)は反応混合物の高温において若干
のジエチルカーボネートと共に除去された。次に、ジエチルカーボネート(15
0ml)を反応混合物に加え、反応混合物を2.5時間還流加熱した。
反応混合物を30℃に冷却し、氷水(50ml)を注意深く加えた。この混合
物を3M塩酸水溶液(−40ml)の添加によって細心に中和し、水性混合物を
ジエチルエーテル(3x50ml)によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、
乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、油状物を得て、これを60Hシリカ(M
erck Art.No.7736)上の乾式(dry)フラッシュクロマトグラ
フィーによって、溶離剤として酢酸エチルとトルエンとを用いて精製して、エチ
ル 4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−3−オキソプロピオネート
(7.2g)を得た;NMR(CDCl3):1.2(3H,t),3.4(2
H,d),3.95(2H,s),4.2(2H,q),5.1(2H,m),
6.0(1H,m),6.85(1H,m)及び7.7(2H,m);m/z=
249(M+H)。
代替え方法では、ジクロロメタン(10ml)中のエチル 4−(3−アリル
−4−ヒドロキシフェニル)−3−オキソプロピオネート(0.5g)の氷冷溶
液にトリエチルアミン(0.28ml)を加えた。この反応混合物を5分間撹拌
してから、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.34ml)を滴加した。
この反応混合物を15分間撹拌した。
この反応混合物をジクロロメタン(20ml)によって希釈し、水(10ml
)とブライン(10ml)とによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発さ
せて、油状物を得て、これをシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーに
よって、溶離剤としてトルエンを用いて精製して、無色油状物(0.7g)を得
た
;m/z=381(M+H)。実施例52
A=H、B=CH2CH2CN
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸
エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:2(v/v/v)混合物
を用いて精製して、固体(0.13g)を得た;NMR:1.2−1.4(1H
,m),1.5−1.7(1H,m),1.8−2.02(3H,m),2.6
−2.8(4H,m),2.75(2H,m),2.85(2H,m),2.8
2−2.92(1H,d),3.05−3.15(1H,d),7.25(2H
,d)及び7.33(2H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は、次のように製造した:
実施例1と同様な方法を用いて、但し、出発物質として3−(4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニトリル(0.8g)を用いて、3−(4−トリフルオロメ
チルスルホニルオキシフェニル)プロピオニトリル(1g)を得た;NMR:2
.85(2H,m),2.95(2H,m),7.5(4H,m);m/z=2
97(M+NH4)。実施例53
A=CH2CO2CH2CH2CH3、B=H
ガム状物として得た;NMR:0.9(3H,t),1.4(1H,m),1
.5−1.7(3H,m),1.8−2.0(3H,m),2.7(4H,m)
,2.9(1H,d),3.1(1H,d),3.8(2H,s),4.0(2
H,t),5.7(1H,s),7.2−7.4(4H,m)。
式2(Z=ヨード)の出発物質は実施例54に述べる式2化合物と同様な方法
で、但しプロパン−2−オールの代わりにプロパン−1−オール(0.16ml
)を用いて製造した。このようにして、プロピル 2−(2−ヨードフェニル)
アセテート(232mg)が黄色油状物として得られた;NMR:0.9(3H
,t),1.6(2H,m),3.8(2H,s),4.0(2H,t),7.
0(1H,m),7.4(2H,m),7.9(1H,d)。実施例54
A=CH2CO2CHMe2、B=H
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのク
ロマトグラフィーによって、溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/
cm3)含有ジクロロメタン中のメタノールの勾配を用いて精製して、ガム状物
を得た;NMR:1.2(6H,d),1.3(1H,m),1.6(1H,m
),1.8−2.0(3H,m),2.7(4H,m),2.9(1H,d),
3.1(1H,d),3.8(2H,s),4.9(1H,m),5.6(1H
,s),7.2−7.4(4H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=ヨード)は、次のように製造した。
乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中の2−(2−ヨードフェニル)酢酸
(0.50g)とプロパン−2−オール(0.142ml)との溶液を1−(3
−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.458g
)によって、アルゴン雰囲気下、周囲温度において撹拌しながら処理した。18
時間後に、反応混合物を酢酸エチル(50ml)によって希釈し、水(3x50
ml)とブラインとによって洗浄した。水層を酢酸エチル(50ml)によって
逆抽出し、有機層を一緒にし、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシ
リカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのクロマ
トグラフィーによって、溶離剤としてジクロロメタンを用いて精製して、2−プ
ロピル 2−(2−ヨードフェニル)アセテート(232mg)を黄色油状物と
して得た;NMR:1.2(6H,d),3.8(2H,s),4.9(1H,
m),7.0(1H,m),7.4(2H,d)及び7.85(1H,d)。実施例55
A=アリル、B=CH2CH(CH3)CO2CH3
アルミナ(Fluka507C)上でのカラムクロマトグラフィーによって、
溶離剤として酢酸エチルとメタノールとの19:1(v/v)混合物を用いて精
製して、油状物を得た;NMR(CDCl3):1.12(3H,d),1.4
0−1.55(1H,m),1.57−1.75(1H,m),1.90−2.
15(3H,m),2.30(1H,brs),2.57−2.76(2H,m
),2.78−3.02(5H,m),3.06(1H,d),3.31(1H
,dd),3.49(2H,d),3.62(3H,s),4.98−5.11
(2H,m),5.87−6.02(1H,m),6.97(2H,m)及び7
.32(1H,d);m/z368(M+H)。
式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ)は、次のように製造
した。
酢酸エチル(55ml)中のメチル トランス 2−メチル−3−(4−ヒド
ロキシフェニル)シンナメート(2.79g)(J.Am.Chem.Soc. 72
,2619,1950)を周囲温度/大気圧において、10%パラジウム/
炭素触媒上で水素化した。触媒を濾過によって除去し、濾液を蒸発させた。残渣
をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤とし
てヘキサンと酢酸エチルとの7:3(v/v)混合物を用いて精製して、メチル
−2−メチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(2.48g)
を無色油状物として得た:NMR(CDCl3):1.15(3H,d),2.
63(2H,m),2.92(1H,q),3.60(3H,s),5.05(
1H,bs),6.71(2H,d)及び7.00(2H,d)。
メチル 2−メチル−3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネート(m
/z235(M+H))は、メチル 2−メチル−3−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネートから、エチル 3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオ
ネートの製造に関して実施例1に述べた方法を用いて製造した。メチル 2−メ
チル−3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートは、メチル
2−メチル−3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネートから、エチル3
−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製造に関して実施
例1に述べた方法を用いて製造した。生成物を橙色油状物から単離した;NMR
(CDCl3):1.13(3H,d),2.40−2.73(2H,m),2
.92(1H,q),3.37(2H,d),3.63(3H,s),4.91
(1H,s),5.03−5.18(2H,m),5.89−6.10(1H,
m)及び6.91(2H,m);m/z235(M+H)。
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニ
ル)プロピオネートの製造に関して実施例1に述べた方法を用いて、メチル 2
−メチル−3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートをメチ
ル 2−メチル−3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシ
フェニル)プロピオネートに転化させた;NMR(CDCl3):1.18(3
H,d),2.70(2H,m),3.01(1H,m),3.42(2H,d
),3.62(3H,s),5.13(2H,m),5.90(1H,m),7
.08(2H,m)及び7.16(1H,d);m/z366(M+H)。実施例56
A=アリル、B=CH2CH2CO2CH2CH2OCH3
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸
エチルとメタノールとの19:1(v/v)混合物を用いて精製して、固体,m
p.70〜72℃を得た:NMR(CDCl3):1.37−1.52(1H,
m),1.60−1.78(1H,m),1.93−2.18(3H,m),2
.62(2H,t),2.76−2.98(6H,m),3.02−3.17(
1H,m),3.28−3.41(4H,m+s),3.45−3.60(4H
,m),4.21(2H,m),4.98−5.10(2H,m),5.88−
6.02(1H,m),6.98−7.06(2H,m)及び7.32(1H,
d);m/z398(M+H)。
式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルフェニルオキシ)は次のように製造
した。
3−アリル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸(1.1g)を濃硫酸(0
.1ml)含有2−メトキシエタノール(10ml)によって、100℃におい
て5時間処理した。メトキシエタノールを蒸発させ、残渣を飽和炭酸水素ナトリ
ウム(25ML)によって処理した。この水性混合物をエーテル(3X25ml
)によって抽出した。エーテル抽出物を一緒にし、飽和ブライン(1x25ml
)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残留油状物をシリカ
ゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、ヘキサンと酢酸エチ
ルとの4:1(v/v)混合物を用いて精製して、メトキシエチル 3−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(915mg)を淡黄色油状
物として得た;NMR(CDCl3):2.61(2H,t),2.87(2H
,
t),3.38(3H,s),3.57(2H,t),4.21(2H,t),
4.98(1H,s),5.08−5.18(2H,m),5.92−6.08
(1H,m),6.71(1H,m)及び6.93(2H,m);m/z265
(M+H)。
トリフレートを、実施例1におけるように、エチル 3−(3−アリル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネートの代わりにメトキシエチル 3−(3−ア
リル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを用いて製造した。
メトキシエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキ
シフェニル)プロピオネートが油状物として得られた;NMR(CDCl3):
2.65(2H,t),2.93(2H,t),3.38(3H,s),3.9
5(2H,d),3.57(2H,m),4.21(2H,m),5.07−5
.20(2H,m),5.82−5.98(1H,m)及び7.15(3H,m
)。実施例57
A=アリル、B=CH2OCH2CO2Me
油状物として生成、NMR(CDCl3):1.33−1.50(1H,m)
,1.57−1.75(1H,m),1.95−2.15(3H,m),2.2
5−2.60(1H,m,交換可能),2.74−3.00(4H,m),3.
08(2H,d),3.32(1H,d.d),3.52(2H,d),3.7
5(3H,s),4.10(2H,s),4.60(2H,s),5.06(2
H,m),5.95(1H,m),7.18(2H,m)及び7.38(1H,
d);m/z370(M+H)。
式2(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ)化合物、メチル 3−(3
−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)−メチルオキシ
アセテートを次のように製造した。ブタノン(40ml)中の4−ヒドロキシベ
ンジルアルコール(4.34g)と炭酸カリウム(5.00g)との撹拌懸濁液
に、臭化アリル(4.4g)を加えた。この反応混合物を18時間還流加熱した
。反応混合物を冷却して、濾過した。濾液を蒸発させて、油状物を得て、これを
シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として
ヘキサンと酢酸エチルとの4:1(v/v)混合物を用いて精製して、4−アリ
ル
オキシベンジルアルコール(4.50g)を淡黄色油状物として得た;
NMR(CDCl3):1.81(1H,t),4.48−4.65(4H,m
),5.22−5.48(2H,m),6.05(1H,m),6.90(2H
,m)及び7.25(2H,m);m/z164(M)。
DMF(20ml)中の4−アリルオキシベンジルアルコール(4.60g)
の撹拌溶液に、水素化ナトリウム(1.20g;油中60%分散液)をアルゴン
雰囲気下、0℃において10分間にわたって加えた。0.5時間後に、DMF(
10ml)中のメチルクロロアセテート(3.30g)の溶液を0.25時間の
期間にわたって加えた。反応混合物を周囲温度において40時間撹拌した。水(
300ml)を加え、混合物を酢酸エチル(3x100ml)によって抽出した
。酢酸エチル抽出物を一緒にし、ブライン(2x100ml)によって洗浄し、
乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラム
クロマトグラフィーによって、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチルの9:1(v
/v)混合物を用いて精製して、4−アリルオキシフェニルメチルオキシアセテ
ート(2.42g)を無色油状物として得た;
NMR(CDCl3):3.75(3H,s),4.07(2H,s),4.5
2(4H,m),5.36(2H,m),6.10(1H,m),6.88(2
H,m)及び7.28(2H,m);m/z236(M)。
メチル 4−アリルオキシフェニルメチルオキシアセテート(2.00g)と
ジフェニルエーテル(14ml)との混合物をアルゴン雰囲気下、200℃にお
いて9時間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、シリカゲル上のフラッシュカ
ラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルとの4:
1(v/v)混合物を用いて精製して、メチル(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)メチルオキシアセテート(435mg)を無色油状物として得た;
NMR(CDCl3):3.38(2H,d),3.75(3H,s),4.0
7(2H,s),4.52(2H,s),5.12(2H,m),6.00(1
H,m),6.78(1H,m)及び7.08(2H,m);m/z236(M
)。
ピリジン(2ml)中の上記フェノール(414mg)の撹拌溶液に、アルゴ
ン雰囲気下、0℃においてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.33ml
)を0.1時間にわたって加えた。18時間後に、水(30ml)を加えた。水
相を酢酸エチル(3x20ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒に
し、1M塩酸水溶液(3x20ml)、ブライン(2x30ml)によって洗浄
し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル上のフラッシュカ
ラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルとの19
:1(v/v)混合物を用いて精製して、メチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)メチルオキシアセテート(437m
g)を無色油状物として得た;NMR(CDCl3):3.45(2H,d),
3.78(3H,s),4.12(2H,s),4.60(2H,s),5.1
4(2H,m),5.90(1H,m)及び7.20(2H,m)。実施例58
A=アリル、B=CH2CH2CON(Et)2
シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として
酢酸エチル/メタノール/アンモニアの90:9:1(v/v/v)混合物を用
いて精製して、油状物を得た;NMR(CDCl3):1.10(6H,t),
1.33−1.52(1H,m),1.52−1.72(1H,m),1.92
−2.16(3H,m),2.55(2H,m),2.75−3.03(7H,
m),3.08−3.42(5H,m),3.50(2H,d),4.97−5
.11(2H,m),5.85−6.05(1H,m),7.02(2H,m)
及び7.32(1H,d);m/z395(M+H)。
出発物質として用いた、式2(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ)化
合物、N,N−ジメチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニ
ルオキシフェニル)プロピオンアミドをN,N−ジエチル 3−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオンアミドから下記中間体を介して、エチル 3−(3−ア
リル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製
造に関して実施例1に述べた操作を用いて製造した:
(a)N,N−ジエチル 3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオンアミ
ド、無色油状物;NMR(CDCl3):1.10(5H,m),2.53(2
H,m),2.90(2H,m),3.22(2H,q),3.37(2H,q
),4.51(2H,d.t),5.23−5.47(2H,m),5.95−
6.15(1H,m),6.83(2H,m)及び7.12(2H,m);m/
z262(M+H)。
(b)N,N−ジエチル 3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオンアミド、淡黄色油状物;NMR(CDCl3):1.10(6H,m),
2.55(2H,m),2.88(2H,m),3.22(2H,q),3.3
8(4H,q),5.06−5.20(2H,m),5.61(1H,br.d
),5.90−6.10(1H,m),6.75(1H,m)及び6.97(2
H,m);m/z262(M+H)。
(c)N,N−ジエチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホ
ニルオキシフェニル)プロピオンアミド、淡黄色油状物;m/z394(M+H
)。実施例59
A=CH2OCH2C≡CCH3、B=H
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのク
ロマトグラフィーによって、溶離剤としてジクロロメタノール中の0〜5%メタ
ノールの勾配を用いて精製して、ガム状物を得た;NMR(CDCl3):1.
45(1H,m),1.7(1H,m),1.88(3H,t),2.09(1
H,m),2.88(4H,m),3.1(1H,d),3.35(1H,d)
,4.2(2H,q),4.7(2H,s),7.3(2H,m)及び7.42
(2H,t);m/z310(M+H)。
出発物質として用いた式2(Z=ヨード)化合物は実施例60で述べた式2化
合物と同様な方法で、但し、2−ヨードベンジルアルコールの代わりに2−ヨー
ドベンジルクロリドを、臭化アリルの代わりに2−ブチン−1−オールを用いて
製造した。この反応混合物を精製せずに用いた。実施例60
A=CH2OCH2CH=CH2、B=H
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのク
ロマトグラフィーによって、溶離剤としてジクロロメタン中の0〜5%メタノー
ルの勾配を用いて精製して、ガム状物を得た;NMR(CDCl3):1.5(
1H,m),1.72(1H,m),2.12(3H,m),2.9(4H,t
),3.05(2H,m),3.15(1H,d),3.38(1H,d),4
.05(2H,m),4.62(2H,s),5.25(2H,m),5.95
(1H,m),7.22(1H,t),7.35(1H,t),7.45(2H
,q);m/z298(M+H)。
式2(Z=ヨード)化合物は次のように製造した。
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液220mg)を、アルゴン雰囲気下で
、ジメチルホルムアミド中の2−ヨードベンジルアルコール(1.17g)の撹
拌溶液に加えた。臭化アリル(520μl)を撹拌溶液に加え、混合物を周囲温
度において16時間撹拌し、次に60℃において2時間加熱した。
この反応混合物を精製せずに用いた。実施例61
A=CH2OCH2CH3、B=H
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのク
ロマトグラフィーによって、溶離剤としてジクロロメタン中の0〜5%メタノー
ルの勾配を用いて精製して、ガム状物を得た;NMR(CDCl3):1.25
(3H,t),1.45(1H,m),1.7(1H,m),2.08(3H,
m),2.85(4H,t),3.1(1H,d),3.33(1H,d),3
.59(2H,q),4.65(2H,s),7.2(1H,t),7.32(
1H,t),7.42(2H,q);m/z286(M+H)。
式2(Z=ヨード)化合物は、式2化合物の製造に関して実施例60に述べた
操作を用いて、但し臭化アリルの代わりにヨウ化エチルを用いて製造した。
この反応混合物を精製せずに用いた。実施例62
A=CH2OCOCH2CH3、B=H
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのク
ロマトグラフィーによって、溶離剤としてジクロロエタン中の0〜5%メタノー
ルの勾配を用いて精製して、ガム状物を得た;NMR(CDCl3):1.16
(3H,t),1.45(1H,m),1.69(1H,m),2.0(3H,
m),2.4(2H,q),2.87(4H,m),3.07(1H,d),3
.84(1H,dd),5.27(2H,d),7.25−7.45(4H,m
);m/z314(M+H)。
式2(Z=ヨード)化合物は、次のように製造した。
ジクロロメタン(10ml)中の2−ヨードベンジルアルコール(1.17g
)とピリジン(474mg)との撹拌溶液に、塩化プロピオニル(505mg)
を加えた。この混合物を周囲温度において16時間撹拌した。この反応混合物を
蒸発させ、残渣にジメチルホルムアミド(15ml)を加えた。この混合物を精
製せずに用いた。実施例63
A=CO2CH(Me)Et、B=H
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのク
ロマトグラフィーによって、ジクロロメタン中の0〜10%メタノールの勾配を
用いて精製して、油状物を得た;NMR(CDCl3):0.91(3H,t)
,1.30((3H,d),1.4−1.8(2H,m),1.92(1H,m
),2.67(2H,t),2.83(1H,d),3.10(1H,d),3
.68(2H,m),4.15(2H,m),4.95(1H,m),7.15
(1H,dd),7.18(1H,d),7.43(1H,d);m/z410
2(M+H)。
出発物質として用いた式2(Z=トリフルオロメチルスルホノキシ)化合物は
、実施例64に述べる方法と同様な方法で、但し、エタノールの代わりにsec
−ブタノールを用いて製造した。式2化合物が油状物:NMR:0.90(3H
,t),1.30(3H,d),1.70(2H,m),3.3(3H,s),
3.67(2H,m),4.2(2H,m),5.02(1H,m),7.35
(1H,dd),7.48(2H,m);m/z400(M)として、対応フェ
ノール:NMR:0.92(3H,t),1.32(3H,d),1.7(2H
,m),3.62(2H,m),4.05(2H,m),5.05(1H,m)
,6.92(1H,d),7.2(1H,dd),7.28(2H,d),10
.2
(1H,s);m/z268(M)を介して得られた。実施例64
A=CO2Et、B=OCH2CH2OCH3
アセトニトリルとジエチルエーテルとによる磨砕によって精製して、固体,m
p.153.5〜154.5℃を得た;NMR(CDCl3):1.38(3H
,t),1.64(1H,m),1.5−1.4(1H,m),1.8−1.9
5(1H,幅広),2.08(3H,m),2.65(4H,m),3.33(
1H,d),3.04(1H,d),3.45(3H,s),3.75(2H,
m),4.15(2H,m),4.35(2H,q),7.0(1H,dd)及
び7.42(2H,m)。
式2(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ)化合物は次のように製造し
た。
15℃のジメチルスルホキシド(350ml)中の2−ヒドロキシ−5−(2
−メトキシエトキシ)ベンズアルデヒド(実施例41参照)とナトリウムメトキ
シド(25重量%溶液、9.68ml)の撹拌溶液に、塩素酸ナトリウム(8.
08g)を30秒間にわたって加えた。室温に温度上昇させ、3時間撹拌した後
に、混合物を水(600ml)に加え、2M塩酸水溶液によって酸性化し、ジエ
チルエーテル(4x250ml)によって抽出した。エーテル抽出物を一緒にし
、水(2x100ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた
。残渣をトルエンから結晶化して、2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシエトキ
シ)安息香酸(4.1g)を固体,mp.115〜116℃として得た;NMR
:3.3(3H,s),3.65(2H,m),4.05(2H,m),6.9
(1H,d),7.15(1H,dd),7.25(1H,d);m/z213
(M+H)。
エタノール(50ml)中の2−ヒドロキシ−5−(2−メキシエトキシ)安
息香酸(2g)の撹拌溶液に濃硫酸(0.5ml)を加えた。この混合物を12
時間還流加熱した。この反応混合物を、炭酸水素ナトリウム溶液(水中5重量%
、200ml)に加え、水性混合物を酢酸エチル(4x50ml)によって抽出
した。有機抽出物を一緒にし、水(50ml)、ブライン(50ml)によって
洗
浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、2−エトキシカルボニル−4−(
2−メトキシエトキシ)フェノール(1.85g)を油状物として得た;NMR
:1.35(3H,t),3.31(3H,s),3.6(2H,m),4.0
(2H,m),4.3(2H,q),6.9(1H,d),7.18(1H,d
d),7.2(1H,d);m/z241(MH)。これを、エチル 3−(3
−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシ)プロピオネートの製造に
関して実施例1に述べた操作と同様な操作を用いて、トリフルオロメタンスルホ
ネートエステルに転化させた。これは、溶離剤としてヘキサン中5〜25%酢酸
エチルの勾配を用いる、シリカゲル(Varian BondElut S1シ
リカゲル)上でのクロマトグラフィー後に、油状物として得られた;NMR(6
):1.3(3H,t),3.3(3H,s),3.62(2H,m),4.2
(2H,m),4.34(2H,q),7.35(1H,dd),7.49(2
H,m);m/z373(M+H)。実施例65
実施例1に述べた操作を用いて、但し、3−エチニル−3−ヒドロキシキヌク
リジンの代わりに(−)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを用いて
、(−)−3−[2−(2−アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)フ
ェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを油状物として得た。
出発物質として用いた(−)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンは
次のように製造した。
メタノール(35ml)を含む脱イオン水(700ml)中の(±)−3−エ
チニル−3−ブチリルオキシキヌクリジン(4.42g)の溶液を0.1M水酸
化ナトリウム水溶液(pH自動滴定計から供給)によってpH7.0に調節した
。ブタ肝臓エステラーゼ懸濁液(3.0ml,3450単位,pH8の3.2M
硫酸アンモニウム水溶液中;Sigma Chemical Company
Ltd.)を反応混合物に加え、0.1M水酸化ナトリウム水溶液(pH自動滴
定計から供給)によってpHを7.0に維持しながら、この混合物を周囲温度に
おいて46時間撹拌した。この期間中に、水酸化ナトリウム水溶液112.5m
l
が消費され、このことは加水分解が56%完成したことを示した。この反応混合
物のpHを2M塩酸水溶液を用いて2.52に調節し、混合物を20分間撹拌し
た。2M水酸化ナトリウム水溶液をこの混合物に加えて、7.01のpHにして
、混合物をジエチルエーテル(12x150ml)によって抽出した。ジエチル
エーテル抽出物を一緒にして、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、(−)−
3−エチニル−3−ブチリルオキシキヌクリジンと若干の酪酸とを含む油状物(
2.43g)を得た。
(−)−3−エチニル−3−ブチリルオキシキヌクリジンを含む上記油状物を
メタノール(50ml)中の水酸化カリウム(2.24g)の溶液によって処理
した。この混合物を周囲温度において2時間撹拌した。この混合物を蒸発させ、
脱イオン水(2ml)を残渣に加えて、固体を得た。この固体を濾過によって回
収し、水(2x2ml)によって洗浄し、五酸化リン上で真空下で乾燥させ、(
−)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(611mg)を固体,mp
.199〜202℃として得た;[α]19 D=−56.1°(C=1.02,メ
タノール)。実施例66
実施例1に述べた操作を用いて、但し、3−エチニル−3−ヒドロキシキヌク
リジンの代わりに(+)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを用いて
、(+)−3−[2−(2−アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)フ
ェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを油状物として得た;[α]25 D
=+21.8(C=0.316,エタノール)。
(+)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンは次のように製造した。
メタノール(35ml)を含む脱イオン水(700ml)中の(±)−3−エ
チニル−3−ブチリルオキシキヌクリジン(4.42g)の溶液を0.1M水酸
化ナトリウム水溶液(pH自動滴定計から供給)によってpH7.0に調節した
。ブタ肝臓エステラーゼ懸濁液(8.0ml,9200単位,pH8の3.2M
硫酸アンモニウム水溶液中;Sigma Chemical Company
Ltd.)を反応混合物に加え、0.1M水酸化ナトリウム水溶液(pH自動滴
定
計から供給)によってpHを7.0に維持しながら、この混合物を周囲温度にお
いて撹拌した。5.5時間後に、水酸化ナトリウム水溶液7.3mlが消費され
、このことは加水分解が35%完成したことを示した。この反応混合物のpHを
2M塩酸水溶液を用いて2.5に調節し、混合物を10分間撹拌した。2M水酸
化ナトリウム水溶液をこの混合物に加えて、7.05のpHにして、混合物をジ
エチルエーテル(3x200ml)続いて12x150ml)によって抽出した
。水相を分離させ、48時間にわたって凍結乾燥させて、固体を得て、この固体
を脱イオン水(30ml)中に溶解した。この溶液を濾過し、濾液を10.8M
水酸化ナトリウム溶液によってpH9に塩基性化して、固体を得た。この固体を
濾過によって回収して、(+)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(
554mg),mp.204〜207℃を得た;[α]20 D=+54.5°(C
=0.99,メタノール)。
出発物質として用いた(±)−3−エチニル−3−ブチリルオキシキヌクリジ
ンは次のように製造した。
−70℃のテトラヒドロフラン(400ml)中のエチニルトリメチルシラン
(19.6g)の撹拌溶液に、n−ブチルリチウムの溶液(ペンタン中2M溶液
100ml)を20分間にわたって少量ずつ加えた。この混合物を−70℃にお
いて1時間撹拌した。次に、無水テトラヒドロフラン(100ml)中の3−キ
ヌクリジノン(2.4g)の溶液を加えて、混合物を−70℃において1時間撹
拌した。次に、メタノール(1ml)を混合物に加えて、混合物を周囲温度に再
び温度上昇させた。溶媒を蒸発によって除去した。メタノール(50ml)と炭
酸カリウム(40g)とを残渣に加えて、混合物を1時間撹拌した。溶媒を蒸発
によって除去した。残渣に水(500ml)を加えて、磨砕してから、真空下で
乾燥させて、3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを固体,mp.193
〜197℃として得た;NMR(DMSO−d6):1.5−1.3(1H,m
),1.4−1.6(1H,m),1.7−1.95(3H,m),2.55−
2.8(5H,m),2.95(1H,d),3.3(1H,d)及び5.4(
1H,s);m/z152(M+H)。
(±)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(15.1g)と酪酸無
水物(60ml)との混合物を120℃において5時間撹拌した。反応混合物を
周囲温度に冷却し、炭酸ナトリウムの飽和水溶液(1リットル)に加え、3時間
撹拌した。混合物をジエチルエーテル(3x100ml)によって抽出した。ジ
エチルエーテル抽出物を一緒にして、飽和炭酸ナトリウム水溶液によって洗浄し
、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、(±)−3−エチニル-3−ブチリルオ
キシキヌクリジンを油状物として得た;NMR(200MHz,DMSOd6)
:0.90(3H,t),1.40(1H,m),1.85(1H,m),2.
28(3H,m),2.66(4H,m),3.03(1H,d)及び3.55
(1H,s)。実施例67
周囲温度のエタノール(6ml)と水(3ml)との混合物中の水酸化ナトリ
ウムペレット(150mg)の撹拌溶液に、3−[2−[2−アリル−4−(2
−エトキシカルボニルエチル)フェニル]エチニル]キヌクリジン−3−オール
(300mg)を加えた。15時間後に、溶液を濾過し、濾液を蒸発させた。残
渣に水を加えて、撹拌して、次に、1M塩酸水溶液(6ml)を加えた。混合物
を蒸発させ、残渣をトルエン(2x10ml)と共に共沸蒸留した。残渣を乾燥
アセトン(10ml)によって処理し、濾過した。不溶性残渣をアセトン(5m
l)によって洗浄した。濾液と洗液とを一緒にして、蒸発させ、残渣にエーテル
を加えて磨砕した。エーテルを蒸発させて、3−[2−[2−アリル−4−(2
−カルボキシエチル)フェニル]エチニル]キヌクリジン−3−オール塩酸塩を
固体(247mg),mp.41.4℃(分解)として得た;NMR([CD3
]2SO/CD3COOD):1.60−1.88(1H,m),1.92−2.
10(2H,m),2.10−2.40(3H,m),2.52(2H,t),
2.84(2H,t),3.10−3.60(8H,m),5.08(2H,m
),5.98(1H,m),7.12(2H,m)及び7.37(1H,d);
m/z340(M+H)。実施例68
実施例67に述べた方法を用いて、但し、出発物質として(+)−3−[2−
アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル)エチニル]キヌクリ
ジン−3−オールを用いて、(+)−3−[2−(2−アリル−4−(2−カル
ボキシエチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール塩酸塩を固体,
mp.161−163℃として得た;NMR(DMSOd6/CD3COOD):
1.60−1.88(1H,m),1.92−2.10(2H,m),2.10
−2.40(3H,m),2.52(2H,t),2.84(2H,t),3.
10−3.60(8H,m),5.08(2H,m),5.98(1H,m),
7.12(2H,m)及び7.37(1H,d);m/z340(M+H)。実施例69
実施例67に述べた方法を用いて、但し、出発物質として(−)−3−[2−
アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル)エチニル]キヌクリ
ジン−3−オールを用いて、(−)−3−[2−(2−アリル−4−(2−カル
ボキシエチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール塩酸塩を固体,
mp.161−163℃として得た;NMR:1.60−1.88(1H,m)
,1.92−2.10(2H,m),2.10−2.40(3H,m),2.5
2(2H,t),2.84(2H,t),3.10−3.60(8H,m),5
.08(2H,m),5.98(1H,m),7.12(2H,m)及び7.3
7(1H,d);m/z340(M+H)。実施例70
実施例1に述べた方法を用いて、但し、出発物質としてエチル 3−(3−ア
リル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代
わりに4−(メトキシカルボニルメチル)ヨードベンゼンを、3−エチニル−3
−ヒドロキシキヌクリジンの代わりに3−エテニル−3−ヒドロキシキヌクリジ
ンを用いて、酢酸エチルからの再結晶後に、3−[2−(4−メトキシカルボニ
ルメトキシフェニル)ビニル]キヌクリジン−3−オールを固体,mp.169
−170℃として得た;NMR(CDCl3):1.32−2.20(6H,s
キヌクリジン+1.9におけるOH),2.7−3.15(6H,m),3.8
(3H,d),4.65(2H,s),6.3−6.5(2H,m),6.84
−7.38(4H,m)。実施例71
実施例21に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、出発物質として3−(
4−[2−メトキシエトキシ]フェノキシメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジ
ンボラン錯体を用いて、3−(4−[2−メトキエトキシ]フェノキシメチル)
キヌクリジン−3−オールを固体,mp.93〜95℃として得た;NMR:1
.5−1.8(1H,m),1.7−2.0(2H,m),2.1−2.4(2
H,m),2.9−3.4(9H,m),3.55−3.65(2H,m),3
.9−4.1(4H,m),5.45−5.55(1H,s),6.8−6.9
5(4H,s)及び10.0−10.6(1H,br)。
出発物質として用いた3−(4−[2−メトキシエトキシ]フェノキシメチル
)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体は次のように製造した。
アルゴン雰囲気下で乾燥ジメチルホルムアミド(1ml)中の4−メトキシエ
トキシフェノール(0.44g)と3−メチレンキヌクリジンオキシドボラン錯
体(0.31g)との溶液に、固体の炭酸カリウム(0.42g)を加えた。こ
の混合物を75℃において6時間撹拌した。この混合物を水(3ml)中に注入
し、酢酸エチル(3x3ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし
て、水(4x2.5ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ
た。残渣をエーテルから結晶化して、3−(4−[2−メトキシエトキシ]フェ
ノキシメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体を無色固体(0.53
g),mp.107〜109℃として得た;NMR(CDCl3):0.5−2
.5(3H,br),1.5−1.7(1H,m),1.75−1.9(2H,
m),2.2−2.4(2H,m),2.7−2.75(1H,s),2.8−
3.25(6H,m),3.4−3.5(3H,s),3.7−3.8(2H,
m),3.8−4.0(2H,q),4.05−4.15(2H,m),6.8
−6.95(4H,m)。実施例72
実施例21に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、出発物質として3−(
4−エトキシカルボキシエチルフェノキシメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジ
ンボラン錯体を用いて、3−(4−エトキシカルボキシエチルフェノキシエチル
フェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールを固体,mp.75〜77℃とし
て得た;NMR(DMSOd6):1.2−1.3(3H,t),1.3−1.
45(1H,m),1.5−1.65(2H,m),2.05−2.2(2H,
m),2.3−2.65(1H,br),2.5−3.1(10H,m),3.
8−4.05(2H,q),4.05−4.2(2H,q),6.8−6.9(
2H,d),7.1−7.2(2H,d)。
出発物質として用いた3−(4−[2−エトキシカルボキシエチルフェノキシ
メチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体は4−エトキシカルボニルエ
チルフェノールから、ボラン出発物質の製造に関して実施例71に述べた操作と
同様な操作を用いて製造した。
4−メトキシエトキシフェノールの代わりに4−エトキシカルボニルエチルフ
ェノール(0.47g)を用いて、実施例71に述べた操作を繰り返した。この
ようにして、3−(4−[2−エトキシカルボキシエチル]フェノキシメチル−
3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体を黄色油状物(0.74g)として得た
。
。実施例73
実施例21に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、出発物質として3−(
2−アリル−4−[2−エトキシカルボニルエチル]フェノキシメチル)−3−
ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体を用いて、3−(2−アリル−4−[2−エ
トキシカルボニルエチル]フェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールを固体
,mp.160〜162℃として得た;NMR(DMSOd6/CD3COOD)
:1.0−1.15(3H,t),1.55−1.75(1H,m),2.1−
2.35(2H,m),2.6−2.8(2H,t),3.0−3.4(8H,
m),3.85−4.1(4H,m),4.9−5.05(2H,m),5.8
−6.0(1H,m),6.6(1H,s),6.75−6.85(1H,d)
,6.9−7.0(2H,m)。
出発物質として用いた3−(2−アリル−4−[2−エトキシカルボニルエチ
ル]フェノキシメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体は、2−アリ
ル−4−エトキシカルボニルエチルフェノール(0.5g)からボラン出発物質
の製造に関して実施例74に述べた操作と同様な操作を用いて製造した。このよ
うにして、3−(2−アリル−4−[2−エトキシカルボニルエチル]フェノキ
シメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体が油状物(0.87g)と
して得られた;NMR(CDCl3):0.5−2.5(3H,br),1.1
5−1.3(3H,t),1.5−1.7(1H,m),1.7−1.9(2H
,m),2.2−2.4(2H,m),2.5−2.65(2H,t),2.7
−2.8(1H,s),2.8−3.3(8H,m),3.3−3.4(2H,
d),3.8−4.05(2H,q),4.05−4.2(2H,q),4.9
−5.1(2H,m),5.85−6.1(1H,m),6.7−6.8(1H
,d)及び6.9−7.1(2H,m)。実施例74
実施例21に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、出発物質として3−(
2−アリル−4−[2−メトキシエトキシ]フェノキシメチル)−3−ヒドロキ
シキヌクリジンボラン錯体を用いて、3−(2−アリル−4−[2−メトキシエ
トキシ]フェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールを固体,mp.58〜6
0℃として得た;NMR:1.3−1.45(1H,m),1.55−1.7(
2H,m),2.05−2.2(2H,m),2.45−2.65(1H,br
),2.6−3.1(6H,m),3.3−3.4(2H,m),3.45(3
H,s),3.7−3.75(2H,m),3.75−4.05(2H,q),
4.05−4.1(2H,m),4.95−5.1(2H,m),5.85−6
.05(1H,m),6.7−6.8(3H,m)。
出発物質として用いた3−(2−アリル−4−[2−メトキシエトキシ]フェ
ノキシメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体は、2−アリル−4−
メトキシエトキシフェノール(0.42g)から、実施例71においてボラン出
発物質の製造に関して述べた方法と同様な方法を用いて製造した。
このようにして、3−(2−アリル−4−[2−メトキシエトキシ]フェノキ
シメチル)−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体が油状物(0.48g)と
して得られた;NMR(CDCl3):0.7−2.4(3H,br),1.6
−1.7(1H,m),1.7−1.85(2H,m),2.2−2.4(2H
,m),2.75(1H,s),2.8−3.25(6H,m),3.3−3.
4(2H,d),3.45(3H,s),3.7−3.75(2H,m),3.
8−4.0(2H,q),4.05−4.1(2H,m),4.9−5.1(2
H,m),5.85−6.0(1H,m)及び6.7−6.8(3H,m)。実施例75
実施例7に述べた操作を、4−ヨードフェノールの代わりに4−ブロモ−2−
メトキシフェノールを用いて繰り返した。このようにして、1%アンモニア含有
ジクロロメタン(密度,0.88g/cm3)中の0〜20%メタノールの勾配
を用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーとその後のアセトニト
リルからの再結晶とによる精製後に、3−[2−(3−メトキシ−4−(2−メ
トキシエトキシ)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールが固体,mp
.130−131℃として得られた;NMR:1.21−1.40(1H,m)
,1.47−1.65(1H,m),1.77−2.00(3H,m),2.6
6(4H,t),2.75−3.12(2H,q),3.60−3.70(2H
,m),3.76(3H,s),4.02−4.12(2H,m),5.49(
1H,s)及び6.87−6.98(3H,m)。実施例76
実施例7に述べた操作を、4−ヨードフェノールの代わりに4−ブロモ−2−
フルオロフェノールを用いて繰り返した。このようにして、3−[2−(3−フ
ルオロ−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3
−オールが固体,mp.136−139℃として得られた;NMR:1.21−
1.43(1H,m),1.49−1.70(1H,m),1.75−2.00
(3H,m),2.70(4H,t),2.75−3.15(2H,q),3.
30(3H,s),3.60−3.75(2H,m),4.14−4.26(2
H,m),5.62(1H,s)及び7.10−7.32(3H,m)。実施例77
実施例1に述べた操作を、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシ)フェニル)プロピオネートの代わりにメチル−3−[3,
5−ジアリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル)プロピオ
ネートを出発物質として用いて繰り返した。このようにして、溶離剤として1%
アンモニア含有ジクロロメタン(密度,0.88g/cm3)中の10%メタノ
ールを用いるシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製後に、
3−[2−(2,6−ジアリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニ
ル)エチニル]キヌクリジン−3−オールが得られた。フマル酸による処理は固
体を生じ、この固体をアセトンとジエチルエーテルとの混合物から再結晶して、
固体,140〜143℃として、半フマル酸塩(hemi-fumarate salt)を得た;
NMR:1.35−1.52(1H,m),1.6−1.78(1H,m),1
.85−2.1(3H,m),2.6(2H,m),2.6(6H,t),3.
0(1H,br),3.2(1H,br),3.5(4H,d),3.6(3H
,s),4.25(2H,br+H2O),5.08(4H,m),5.85−
6.05(2H,m),6.52(1H,s)及び6.97(2H,s)。
出発物質として用いたメチル−3−[3,5−ジアリル−4−トリフルオロメ
チルスルホニルオキシ)フェニル)プロピオネートは次のように製造した。
アセトン(300ml)中のメチル−3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート(12.3g)と無水炭酸カリウム(13.8g)と臭化
アリル(8.64ml)との混合物を周囲温度において2日間撹拌した。この反
応混合物を濾過し、残渣をアセトンによって洗浄した。濾液と洗液とを一緒にし
て、蒸発させて、メチル−3−(3−アリル−4−アリルオキシフェニル)プロ
ピオネートを淡黄色油状物(14.0g)として得た;NMR:2.58(2H
,t),2.75(2H,t),3.31(2H,d),3.55(3H,s)
,4.52(2H,d),4.95−5.45(4H,m),5.85−6.1
1(2H,m),6.85(1H,d)及び7.0(2H,m)。
メチル−3−(3−アリル−4−アリルオキシフェニル)プロピオネート(4
g)を250℃において10分間加熱してから、冷却した。残渣をシリカゲル上
でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてヘキサン中5
0%酢酸エチルを用いて精製して、メチル−3−(3,5−ジアリル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート(2.5g)を得た;NMR:2.5(2H,
t),2.7(2H,t),3.32(4H,d),3.57(3H,s),4
.96−5.1(4H,m),5.82−6.05(2H,m),6.75(2
H,s)及び8.07(1H,s)。
乾燥ピリジン(20ml)中のメチル−3−(3,5−ジアリル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート(2.5g)の撹拌溶液に0〜5℃においてトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物(1.68g)を滴加した。次に、この混合物
を周囲温度においてさらに16時間撹拌した。ピリジンを蒸発によって除去した
。残渣を水(30ml)によって処理して、混合物をエーテル(3x30ml)
によって抽出した。エーテル抽出物を一緒にし、水(30ml)によって洗浄し
、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル(Merck Ar
t7736)のショートパッド(short pad)に通しての濾過によって、溶離剤
としてn−ペンタン中50%エーテルの混合物を用いて精製して、メチル−3−
[3,5−ジアリル−4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フェニル]
プロピオネート(3.5g)を淡黄色油状物として得た;NMR:2.52(2
H,t),2.75(2H,t),3.34(4H,d),3.48(3H,s
),4.87−5.03(4H,m),5.68−5.9(2H,m)及び7.
03(2H,s)。実施例78
実施例21に述べた方法を用いて、但し、出発物質として2−ヒドロキシメチ
ル−4−(2−メトキシエチル)フェノールを用い、フマル酸による処理工程を
省略して、3−[2−ヒドロキシメチル−4−(2−メトキシエトキシ)フェニ
ルオキシメチル]キヌクリジン−3−オールを油状物(313mg)として得た
;NMR:1.32−1.42(1H,br),1.61(2H,br),2.
1(2H,br),2.80(6H,v.br),3.4(3H,s),3.7
2(2H,m),3.83(1H,d),4.08(3H,m),4.62(2
H,q),6.80(2H,d)及び6.90(1H,m);m/z338(M
+H)。
上記操作に用いた2−ヒドロキシメチル−4−(2−メトキシエトキシ)フェ
ノールは次の方法で製造した。
エタノール(25ml)中の2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシエトキシ)
ベンズアルデヒド(5.55g)の溶液に、温度を5℃に維持しながら、水素化
ホウ素ナトリウム(519mg)を加えた。生ずる混合物を25℃において30
分間撹拌した。混合物を水(100ml)中に注入し、氷酢酸を用いてpH4に
酸性化した。混合物を酢酸エチル(3x10ml)によって抽出した。酢酸エチ
ル抽出物を一緒にし、ブライン(15ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgS
O4)、蒸発させて、油状物(4.1g)を得た。この油状物をシリカゲル(M
erck Art.No.3985)上でのフラッシュクロマトグラフィーによ
って、溶離剤として30〜55%酢酸エチル/ヘキサンの勾配を用いて精製して
、2−ヒドロキシメチル−4−(2−メトキシエトキシ)フェノールを油状物(
2.67g)として得た;NMR:3.0(3H,s),3.6(2H,m),
3.96(2H,m),4.45(2H,d),4.96(1H,t),6.6
4(2H,m),6.87(1H,d)及び8.84(1H,s);m/z19
8(M)。
出発物質として用いた2−ヒドロキシ−5−(2−メトキシエトキシ)ベンズ
アルデヒドは、実施例41と同様に製造した。実施例79
3−[2−(2−ホルミル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル
)エチニル]キヌクリジン−3−オール(575mg)にメタノール(25ml
)を加えて、アルゴン雰囲気下、周囲温度において撹拌した。この反応混合物に
水素化ホウ素ナトリウム(329mg)を5分間にわたって、少量ずつ加え、撹
拌を周囲温度において一晩続けた。水(25ml)を加え、混合物を酢酸エチル
(25ml)によって抽出した。有機相を分離し、飽和炭酸ナトリウム水溶液(
3x25ml)、水(3x25ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)
、蒸発させた。残渣をシリカゲル(10g Bond elutカラム)に通し
てジクロロメタン中0〜30%メタノールの勾配によって溶出させることによっ
て精製して、3−[2−(2−ヒドロキシメチル−4−(2−メトキシカルボニ
ルエチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(160mg)を固
体,mp.35.8℃として得た;微量分析:実測値:C,69.2;H,7.
5;N,3.9%;C20H25NO4・0.2HOの計算値:C,69.2;H,
7.38;N,4.04%;NMR(CDCl3):1.4(1H,m),1.
66(1H,m),2.02(3H,m),2.62(2H,t),2.8(3
H,m),2.95(2H,t),3.03(1H,d),3.27(1H,d
),3.66(3H,s),4.75(2H,s),7.07(1H,m)及び
7.3(2H,m);m/z344(M+H)。実施例80
実施例1に述べた方法を用いて、但し、反応を周囲温度において一晩実施し、
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル
)プロピオネートの代わりに2−ヨードフェニルアセトニトリル(667mg)
を用いて、2−[2−(2−シアノメチルフェニル)エチニル]キヌクリジン−
3−オールを固体(292mg),mp.147.1℃として得た;
微量分析:実測値:C,75.6;H,7.1;N,10.4%;C17H18N2
O・0.25H2Oの計算値:C,75.4;H,6.88;N,10.3%;
NMR:1.3(1H,m),1.59(1H,m),1.94(3H,m),
2.69(4H,m),2.84(1H,d),3.17(1H,d),4.0
5(2H,s),5.63(1H,s)及び7.41(4H,m);m/z26
7(M+H)。実施例81
実施例1に述べた方法を用いて、但し、反応を周囲温度において一晩実施し、
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル
)
プロピオネートの代わりに3−(3−ホルミル−4−トリフルオロメチルスルホ
ニルオキシフェニル)プロピオネート(884mg)を用いて、3−[2−[2
−ホルミル−4−(2−メトキシエトキシ)フェニル)エチニル]キヌクリジン
−3−オールを固体(437mg),mp.182.3℃として得た;
微量分析:実測値:C,69.4;H,6.8;N,4.0%;C20H23NO4
・0.25H2Oの計算値:C,69.4;H,6.85;N,4.05%;N
MR:1.32(1H,m),1.62(1H,m),1.9(2H,m),2
.68(6H,m),2.85(1H,d),2.93(2H,t),3.14
(1H,d),3.57(3H,s),5.68(1H,s),7.54(2H
,m)及び10.39(1H,s);m/z342(M+H)。
出発物質として用いた3−(3−ホルミル−4−トリフルオロメチルスルホニ
ルオキシフェニル)プロピオネートは、実施例41の出発物質の製造と同様な方
法で製造した。実施例82
0℃のメタノール中の3−[2−(3−ホルミル−4−(2−メトキシエトキ
シ)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールの溶液に、水素化ホウ素ナ
トリウム(28.4mg)を加えた。この混合物を室温に温度上昇させ、1.5
時間撹拌した。反応混合物を水(15ml)上に注入し、混合物を酢酸エチル(
3x20ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし、ブライン溶液
(20ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をア
セトニトリル(5ml)中に溶解し、ジエチルエーテルを加えると、冷却時に、
固体(262mg)が析出した。この固体をアセトニトリルからの結晶化によっ
てさらに精製して、3−[2−(2−ヒドロキシメチル−4−(2−メトキシエ
トキシ)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(217mg)を固体
,mp.98.5〜100.0℃として得た;
微量分析:実測値:C,67.5%;H,7.7%;N,6.9%;C19H25N
04・0.8CH3CNの計算値:C,67.9%;H,7.6%;N,6.9%
;NMR(CDCl3):1.40(1H,m),1.65(1H,m),2.
0(3H,s),2.05(3H,m),2.8(4H,t),3.03(1H
,d),3.28(1H,d),3.45(3H,s),3.75(2H,t)
,4.13(2H,t),4.72(2H,s),6.78(1H,m),7.
05(1H,d)及び7.3(1H,t);m/z332(M+H)。実施例83
実施例1に述べた操作と同様な操作を用いて、但し、3−エチニル−3−ヒド
ロキシキヌクリジンの代わりに(+)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリ
ジンを、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシ
フェニル)プロピオネートの代わりにメチル 4−[3−アリル−4−トリフル
オロメチルスルホニルオキシフェニル)ブタノエートを用いて、(+)−3−[
2−(2−アリル−4−(3−メトキシカルボニルプロピル)フェニル)エチニ
ル]キヌクリジン−3−オールをガム状物として得た;NMR(CDCl3):
1.3−1.5(1H,m),1.55−1.75(1H,m),1.9−2.
15(2H,m),2.3−2.4(2H,t),2.6−2.7(2H,t)
,2.8−3.0(4H,m),3.0−3.15(1H,d),3.25−3
.4(1H,d),3.5−3.55(2H,m),3.65(3H,s),5
.0−5.1(2H,d),5.9−6.05(1H,m),6.95−7.0
5(2H,d)及び7.3−7.4(1H,d);α25 D=+24.1°。
出発物質として用いたメチル 4−[3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシフェニル)ブタノエートは、エチル 3−(3−アリル−4−ト
リフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネート(実施例1に記載
)と同様な方法で製造した。実施例84
実施例83に述べた方法を用いて、但し、(+)−3−エチニル−3−ヒドロ
キシキヌクリジンの代わりに(−)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジ
ンを用いて、(−)−3−[2−(2−アリル−4−(3−メトキシカルボニル
プロピル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを得た;NMR(C
DCl3):1.4−1.5(1H,m),1.55−1.8(1H,m),1
.
8−2.2(5H,m),2.1−2.4(2H,t),2.6−2.7(2H
,t),2.8−3.0(2H,m),3.0−3.15(1H,d),3.3
−3.4(1H,d),3.4−3.6(2H,m),3.66(3H,s),
5.0−5.1(2H,m),5.9−6.1(1H,m),6.95−7.0
5(2H,m);α25 D=−20.3°。実施例85
(+)−3−[2−(2−アリル−4−(3−メトキシカルボニルプロピル)
フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールと、水(1ml)と、メタノー
ル(0.5ml)との混合物に水酸化ナトリウム(44mg)を加えた。反応混
合物を周囲温度において一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させた。残渣に水
を加え、混合物を希塩酸水溶液によって酸性化した。混合物を蒸発させ、残渣に
アセトンを加えた。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、(+)−3−[2−(
2−アリル−4−(3−カルボキシプロピル)フェニル)エチニル]キヌクリジ
ン−3−オール塩酸塩をガム状物(62mg)として得た;NMR:1.7−1
.9(3H,m),1.9−2.1(1H,m),2,1−2.3(4H,m)
,2.5−2.65(2H,m),3.1ー3.6(4H,m),5.0−5.
15(2H,d),5.46(1H,m),6.45(1H,t),7.05−
7.1(2H,m)及び7.3−7.4;α25 D=−3.0。実施例86
実施例1に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、出発物質として(+)−
3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンと、メチル 5−(3−アリル−4
−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)ペンタノエートとを用いて、
(+)−3−[2−(2−アリル−5−(4−メトキシカルボニルブチル)フェ
ニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを得た;NMR(CDCl3):1
.3−1.5(1H,m),1.55−1.7(5H,m),1.7−2.2(
4H,m),2.25−2.40(2H,m),2.55−2.7(2H,m)
,2.7−3.0(4H,m),3.0−3.1(1H,d),3.25−3.
4(1H,d),3.4−3.5(2H,m),3.65(3H,s),5.0
−
5.1(2H,m),5.85−6.1(1H,m),6.9−7.0(2H,
m)及び7.3−7.4(1H,d);α25 D=+19.2°。実施例87
3−[2−(2−アリル−4−メトキシカルボニルフェニル)エチニル]キヌ
クリジン−3−オール(0.64g)と、シアン化ナトリウム(50mg)と、
N,N−ジメチルエタノールアミン(10ml)との混合物を90℃において2
4時間加熱した。混合物を蒸発させて、油状物を得て、これを酢酸エチルと水と
に分配した。有機相を分離し、ブラインによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4
)、蒸発させた。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーに
よって、溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/cm3)含有ジクロ
ロメタン中10%メタノールを用いて精製して、3−[2−(2−アリル−4−
(2−N,N−ジメチルアミノ)エトキシカルボニル)フェニル)エチニル]キ
ヌクリジン−3−オール塩酸塩をガム状物(0.559g)として得た;
微量分析:実測値:C,66.7;H,7.6;N,6.7%;C23H30N2O3
・0.4CH2Cl2・0.1H2Oの計算値:C,67.2;H,7.47;N
,6.7;NMR(CDCl3):1.32−1.55(1H,m),1.55
−1.88(1H,m),1.88−2.20(3H,m),2.33(6H,
s),2.70(2H,t),2.65−3.15(4H,m),3.07(1
H,d),3.33(1H,dd),3.56(2H,d),4.41(2H,
t),4.98−5.15(2H,m),5.29(CH2CH2),5.85
−6.10(1H,m),7.43(1H,d)及び7.71−7.90(2H
,m);m/z383(M+H)。実施例88
メタノール(10ml)中の3−[2−(2−アリル−4−メトキシカルボニ
ルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(0.975g)の溶液に、
水酸化カリウムのメタノール溶液を、薄層クロマトグラフィーによって判断して
加水分解が完了するまで、加えた。形成された沈殿を濾過によって回収し、ペン
タンによって洗浄し、五酸化リン上で乾燥させた。乾燥した固体(0.45g)
と、1,3−ジメチル−3,4,6−テトラヒドロ 2−ピリミジノン(DMP
U)5ml中の2−クロロ−N,N’−ジメチルアセトアミド(0.144ml
)との混合物を70℃において3時間加熱した。この混合物を周囲温度に冷却し
、水と酢酸エチルとに分配した。有機相をブラインによって洗浄し、乾燥させた
(MgSO4)。蒸発によって油状物を得て、これをシリカゲル上でのクロマト
グラフィーによって、溶離剤として1%アンモニア(密度,0.88g/cm3
)含有ジクロロメタン中の0%〜10%メタノールの勾配を用いて精製して、3
−[2−(2−アリル−4−(2−N,N’−ジメチルアセトアミドオキシ)カ
ルボニルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールをガム状物(56mg
)として得た;微量分析:実測値:C,67.4;H,7.5;N,7.1%;
C23H28N2O4・0.75H2Oの計算値:C,67.4;H,7.25;N,
6.83%;NMR(CDCl3):1.35−1.55(1H,m),1.5
5−1.80(1H,m),1.87−2.20(3H,m),2.75−3.
15(11H,m),3.33(1H,dd),3.56(2H,d),4.9
4(2H,s),4.98−5.15(2H,m),5.85−6.07(1H
,m),7.45(1H,d)及び7.80−8.00(2H,m);m/z3
97(M+H)。実施例89
トルエン(10ml)中の3−[2−(2−エトキシ−4−ホルミルフェニル
)エチニル]キヌクリジン−3−オール(598mg)と、カルブエトキシメチ
レントリフェニルホスホラン(1.04g)との混合物を100℃において5時
間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、トルエンを蒸発させて、固体を得
て、これをアセトニトリルから結晶化して、3−[2−(2−エトキシ−4−(
2−エトキシカルボニルエテニル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オ
ール(328mg)を固体,mp.152〜153℃として得た:
散量分析:実測値:C,71.5;H,7.3;N,3.7%;C22H27NO4
・の計算値:C,71.5;H,7.37;N,3.79%;NMR(CDCl3
):1.33(3H,t),1.36−1.52(4H,m),1.55−1
.7
0(1H,m),1.90−2.30(4H,m),2.73−3.00(4H
,m),3.04(1H,d),3.34(1H,dd),4.09(2H,q
),4.26(2H,q),6.33−6.45(1H,d),6.93−7.
03(1H,d),7.03(1H,dd),7.35(1H,d),7.60
(1H,d);m/z370(M+H)。
出発物質として用いた3−[2−(2−エトキシ−4−ホルミルフェニル)エ
チニル]キヌクリジン−3−オールは、次のように製造した。
エチル−3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニ
ル)プロピオネートはエチルバニリンから、エチル 3−(3−アリル−4−ト
リフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの製造に関して実
施例1に述べた方法を用いて製造した。このようにして、3−エトキシ−4−ト
リフルオロメチルスルホニルオキシベンズアルデヒドが油状物として得られた;
NMR(CDCl3):1.50(3H,t),4.22(2H,q),7.3
6−7.58(3H,m),9.97(1H,s);m/z299(M+H)。
実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりに3−エト
キシ−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシベンズアルデヒドを用いて、3
−[2−(2−エトキシ−4−ホルミルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3
−オールを固体,mp.148〜153℃として得た;
微量分析:実測値:C,71.8;H,7.3;N,4.5%;C18H21NO3
の計算値:C,72.2;H,7.07;N,4.68%;NMR(CDCl3
):1.35−1.54(1H,m),1.45(3H,t),1.56−1.
73(1H,m),1.98−2.20(3H,m),2.85(4H,brt
),3.05(1H,d),3.37(1H,dd),4.13(2H,q),
7.30−7.40(2H,m),7.50(1H,d),9.93(1H,s
);m/z300(M+H)。実施例90
実施例35に述べた操作を、(±)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリ
ジンの代わりに(+)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを用いて繰
り返して、(+)−3−[2−(2−アリル−4−(3−メトキシプロピル)フ
ェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを油状物として得た;NMR:1
.3−1.5(1H,m),1.6−1.8(3H,m),1.8−2.2(3
H,m),2.53−2.65(2H,t),2.65−3.15(6H,m)
,3.2(3H,s),3.25−3.35(2H,t),3.5−3.6(2
H,d),5.0−5.1(2H,m),5.6(1H,s),5.8−6.6
(1H,m),7.0−7.1(2H,d)及び7.2−7.3(2H,d)。
[α]20 D=+15.4°。実施例91
実施例35に述べた操作を、(±)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリ
ジンの代わりに(−)−3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを用いて繰
り返して、(−)−3−[2−(2−アリル−4−(3−メトキシプロピル)フ
ェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを油状物として得た;NMR:1
.3−1.5(1H,m),1.5−1.7(1H,m),1.7−1.85(
2H,m),1.85−2.05(3H,m),2.55−2.65(2H,t
),2.65−2.8(4H,m),2.8−3.0(1H,d),3.05−
3.15(1H,d),3.2(3H,s),3.25−3.35(2H,t)
,3.4−3.5(2H,d),5.0−5.1(2H,m),5.6(1H,
s),5.9−6.0(1H,m),7.0−7.1(2H,d)及び7.2−
7.3(2H,d);[α]20 D=−19.4°。実施例92
実施例11に述べた操作を、1−(4−ブロモー2,6−ジメチルフェノキシ
)−2−メトキシエタンの代わりに1−アリル−2−トリフルオロメチルスルホ
ニルオキシフェニル−5−(2−メトキシエトキシメチル)ベンゼンを用いて繰
り返して、3−[2−(2−アリル−4−(2−メトキシエトキシメチル)フェ
ニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを油状物として得た;NMR:1.
25ー1.45(1H,m),1.5−1.7(1H,m),1.8−2.1(
3
H,m),2.6−3.2(6H,m),3.3(3H,s),3.45−3.
6(6H,m),4.5(2H,s),5.0−5.2(2H,m),5.6(
1H,s),5.9−6.1(1H,m)及び7.1−7.4(3H,m)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=トリフルオロメチルスルホニルオキシ
)は次のように製造した。
テトラヒドロフラン(20ml)中のオーブン乾燥した(oven dried)マグネ
シウム(2.74g)の撹拌混合物に、アルゴン雰囲気下で、2−(4−ブロモ
ベンジルオキシ)−1−メトキシエタン(実施例11に記載した製造法)(10
g)を加えた。ヨウ素の結晶を加えて、発熱反応が開始するまで、混合物を加熱
した。テトラヒドロフラン(60ml)中の残留2−(4−ブロモベンジルオキ
シ)−1−メトキシエタン(13.4g)の溶液を滴加して、反応混合物の温度
を還流温度に維持した。添加が終了したときに、混合物をさらに20分間還流加
熱し、冷却させ、アルゴン雰囲気下、−10℃のテトラヒドロフラン(60ml
)中のトリメチルボレート(11.74g)に、温度を−45℃未満に維持しな
がら、45分間にわたって滴加した。15分間撹拌した後に、急冷した酢酸(9
.36g)を加え、続いて、水(11ml)中の30%過酸化水素(11.77
ml)を、温度を0℃未満に維持しながら滴加した。混合物を20分間にわたっ
て周囲温度に温度上昇させ、次に、硫酸アンモニウム鉄(ferrous ammonium sul
phate)を含む飽和硫酸アンモニウムによって、水層がもはや褐色を示さなくな
るまで、連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残
渣をエーテル(100ml)中に溶解し、1M水酸化ナトリウム水溶液(50m
lx3)中に抽出した。水性抽出物を2M塩酸水溶液によって酸性化し、混合物
を酢酸エチル(3x50ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし
、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシリカゲル上でのフラッシュク
ロマトグラフィーによって、溶離剤としてトルエン中10%酢酸エチルを用いて
さらに精製して、2−(4−ヒドロキシベンジルオキシ)−1−メトキシエタン
(10.4g)を無色油状物として得た;NMR(CDCl3):3.4(3H
,s),3.5−3.7(4H,m),4.5−4.6(4H,m),5.2−
5.5
(2H,m),6.0−6.2(1H,m),6.8−6.9(2H,d),7
.2−7.3(2H,d)。
この物質を用いて、3−(2−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−1−メト
キシプロパンの製造に関して実施例35に述べた方法と同様な方法を用いて、2
−(2−アリル−4−ヒドロキルベンジルオキシ)−1−メトキシエタンを製造
した。このようにして、2−(2−アリル−4−ヒドロキシベンジルオキシ)−
1−メトキシエタンが無色油状物として得られた;NMR(CDCl3):3.
4(3H,s),3.45−3.55(2H,d),3.55−3.7(4H,
m),4.6(2H,s),5.0−5.2(2H,m),5.8−6.0(1
H,m),7.2−7.4(3H,m)。実施例93
アセトン(3ml,analar)中の3−(4−シアノメチルフェノキシメ
チル)キヌクリジン−3−オールボラン錯体(0.3g)の撹拌溶液に、エタノ
ール中塩化水素の溶液を、溶液がpH1になるまで滴加した。固体を分離し、混
合物をアルゴン雰囲気下、周囲温度において2時間撹拌した。固体を濾過によっ
て回収し、アセトン(3ml)によって洗浄して、3−(4−シアノメチルフェ
ノキシメチル)キヌクリジン−3−オール塩酸塩(0.27g)を黄色固体,m
p.185〜188℃として得た;
微量分析:実測値:C,61.7;H,7.1;N,8.7%;C16H20N2O2
HCl・0.15H2Oの計算値:C,61.7;H,6.9;N,9.0%;
NMR:1.55−2.05(3H,m),2.1−2.35(2H,m),2
.95−3.5(6H,m),3.9−3.95(2H,s),4.0−4.1
5(2H,q),5.45−5.7(1H,s),6.95−7.05(2H,
d),7.25−7.35(2H,d)及び10.5−10.8(1H,br)
;m/z273(M+H)。
出発物質として用いた3−(4−シアノメチルフェノキシメチル)キヌクリジ
ン−3−オールボラン錯体は、次のように製造した。
乾燥ジメチルホルムアミド(1ml)中の4−ヒドロキシベンジルシアニド
(0.27g)と、3−メチレンキヌクリジンオキシドボラン錯体(0.31g
)と、無水炭酸カリウム(0.42g)との混合物を、アルゴン雰囲気下、75
℃において7時間加熱した。このようにして、3−(4−シアノメチルフェニル
オキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン錯体が橙色固体として得られた
。実施例94
実施例93に述べた操作を、アセトン(5ml,analar)中で3−(4
−シアノメチルフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン錯体の代わ
りに3−(4−スチリルフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン錯
体(0.25g)を用いて、繰り返した。このようにして、3−(4−スチリル
フェノキシメチル)キヌクリジン−3−オール塩酸塩(0.23g)が無色固体
,mp.235〜238℃として得られた。
微量分析:実測値:C,70.2;H,7.1;N,3.6%;C22H25NO2
HCl・0.25H2Oの計算値:C,70.2;H,7.1;N,3.7%;
NMR:1.55−2.05(3H,m),2.1−2.35(2H,m),2
.95−3.5(6H,m),4.0−4.2(2H,q),5.3−5.85
(1H,br),6.9−7.1(2H,d),7.1−7.2(2H,d),
7.2−7.3(1H,m),7.3−7.45(2H,t)及び7.45−7
.7(4H,m);m/z336(M+H)。
出発物質として用いた3−(4−スチリルフェノキシメチル)キヌクリジン−
3−オールボラン錯体は、ボラン出発物質の製造に関して実施例93に述べた操
作と同様な操作を用いて、4−ヒドロキシスチルベンから製造した。4−ヒドロ
キシベンジルシアニドの代わりに4−ヒドロキシスチルベン(0.39g)を用
いて、反応混合物を酢酸エチル(50ml)によって抽出したこと以外は、実施
例93に述べた操作を繰り返した。酢酸エチル抽出物を水(3x20ml)によ
って洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させた。このようにして、3−(4
−スチリルフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン錯体(0.28
g)が乳白色固体として得られた。実施例95
3−(4−シアノメチルフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン
錯体の代わりに3−[4−(2−シアノエチル)フェノキシメチル]キヌクリジ
ン−3−オールボラン錯体(0.3g)を用いて、反応混合物を蒸発させたこと
以外は、実施例93に述べた操作を繰り返した。残留ガム状物質を1M塩酸水溶
液(3ml)中に溶解し、溶液を酢酸エチル(4x3ml)によって洗浄した。
水層を固体炭酸ナトリウムによって塩基性化し、混合物を酢酸エチル(3x4m
l)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし、乾燥させ(Na2SO4)
、蒸発させた。固体残渣にジエチルエーテルを加えて磨砕し、3−[4−(2−
シアノエチル)フェノキシメチル]キヌクリジン−3−オール(0.15g)を
無色固体,mp.92〜94℃として得た;
微量分析:実測値:C,70.0;H,7.8;N,9.5%;C17H22N2O2
・0.3H2Oの計算値:C,70.2;H,7.8;N,9.6%;NMR(
CDCl3):1.3−1.5(1H,m),1.5−1.7(2H,m),2
.0−2.2(2H,m),2.3−2.6(1H,br),2.55−2.6
5(2H,t),2.6−3.1(8H,m),3.8−4.1(2H,q),
6.85−6.95(2H,d)及び7.1−7.2(2H,d);m/z28
7(M+H)。
出発物質として用いた3−[4−(2−シアノエチル)フェノキシメチル]キ
ヌクリジン−3−オールボラン錯体は、ボラン出発物質の製造に関して実施例9
3に述べた操作と同様な操作を用いて、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニトリルから製造した。4−ヒドロキシベンジルシアニドの代わりに3−(4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニトリル(0.29g)を用いて、実施例93
に述べた操作を繰り返した。このようにして、3−[4−(2−シアノエチル)
フェノキシメチル]キヌクリジン−3−オールボラン錯体(0.32g)が油状
物として得られた。実施例96
実施例93の方法と同様な方法で、3−(2−アリル−4−ヒドロキシメチル
フェニルオキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン錯体(157mg)を
脱保護して、3−(2−アリル−4−ヒドロキシメチルフェニルオキシメチル)
キヌクリジン−3−オール塩酸塩(121mg)を得た、これは等量のエーテル
を加えたときに反応混合物から直接、白色結晶質固体の塩酸塩として得られた;
微量分析:実測値:C,62.2;H,7.7;N,3.8%;C18H25NO3
・塩酸塩半水和物の計算値:C,62.0;H,7.8;N,4.01%;NM
R:1.6−2.0(3H,m),2.3−2.4(2H,bs),2.9−3
.7(9H,m),3.9−4.2(2H,q),4.4(2H,s),4.9
5−5.15(2H,m),5.15−5.65(1H,bs),5.85−6
.1(1H,m)及び6.85−7.2(3H,m);m/z304(M+H)
。
出発物質は次のように製造した。実施例51と同様な方法で、但し、15時間
の反応時間を用いて、2−アリル−4−ホルミルフェノール(1.0g)をDM
F(3.1ml)中の3−メチレンキヌクリジンオキシド(0.944g)と反
応させて、15%アセトン/ペンタンによって溶離させるシリカゲル上でのクロ
マトグラフィーによる精製後に、3−(2−アリル−4−ホルミルフェニルオキ
シメチル)キヌクリジン−3−オールボラン錯体(869mg)を白色結晶質固
体として得た;NMR:0.8−2.0(6H,m),2.0−2.3(2H,
bs),2.65−3.1(6H,m),3.44−3.49(2H,d),4
.14(2H,s),5.0−5.35(3H,m),5.87−6.11(1
H,m),7.18−7.22(1H,d),7.68−7.69(1H,d)
,7.75−7.87(1H,dd)及び9.86(1H,s)。
穏やかに加温したエタノール(2.0ml)中の3−(2−アリル−4−ホル
ミルフェニルオキシメチル−3−ヒドロキシキヌクリジンボラン錯体(175m
g)の溶液を水素化ホウ素ナトリウム(24mg)によって処理した。1時間後
に、エタノールを蒸発によって除去し、残渣をエーテル(3x5ml)と水(2
ml)とに分配した。エーテル層を一緒にし、水(3ml)によって洗浄し、乾
燥させて(MgSO4)、蒸発させて、無色ガム状物(176mg)を得て、こ
れを20%アセトン/ペンタンによって、次に30%アセトン/ペンタンによっ
て連続的に溶離させるシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製して、
3−(2−アリル−4−ヒドロキシメチルフェニルオキシメチル)キヌクリジン
−3−オールボラン錯体を無色ガム状物として得た。実施例97
エタノール(50ml)中の3−[2−(2−アリル−4−ホルミルフェニル
)エチニル]キヌクリジン−3−オール(2.95g)の溶液に、温度を5℃に
維持しながら、水素化ホウ素ナトリウム(380mg)を加えた。生ずる混合物
を25℃において2時間撹拌してから、エタノールを蒸発させた。残渣にアセト
ン(25ml)を加えて、撹拌し、次に、1M塩酸水溶液(50ml)を加えた
。生ずる混合物を25℃において1時間撹拌してから、炭酸水素ナトリウム(4
.5g)を加えた。混合物を酢酸エチル(3x50ml)によって抽出し、酢酸
エチル抽出物を一緒にし、ブライン(50ml)によって洗浄し、乾燥させ(N
a2SO4)、蒸発させた。残渣をジクロロメタン(85ml)中に溶解し、トリ
エチルアミン(1.8ml)を加えた。ジクロロメタン(8ml)中の塩化ピバ
ロイル(1.14g)の溶液を混合物に、温度を5℃に維持しながら、加えた。
生ずる混合物を25℃において12時間撹拌した。ジクロロメタンを蒸発によっ
て除去し、残渣を酢酸エチル(215ml)中に溶解した。この混合物をブライ
ン(100ml)と、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)とによって
洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、残渣を得て、この残渣をアルミ
ナ(Alumina N32−63)上での中圧カラムクロマトグラフィーによ
って、溶離剤として酢酸エチルとメタノールとの49:1(v/v)混合物を用
いて精製して、3−[2−(4−トリメチルアセチルオキシメチル−2−アリル
フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを固体,mp.73℃として得
た;微量分析:実測値:C,74.9;H,8.2;N,3.8%;C24H31N
O3・0.2H2Oの計算値:C,74.9;H,8.2;N,3.6%;NMR
(CDCl3):1.2(9H,s),1.4(1H,m),1.65(1H,
m),2.1(3H,m),2.3(1H,m),2.8(4H,t),3.1
(1H,d),3.3(1H,dd),3.5(2H,d),5.1(4H,m
),5.9(1H,m),7.1(2H,m)及び7.4(1H,d);m/z
3
82(M+H)。実施例98
エタノール(50ml)中の3−[2−(4−ホルミル−2−アリルフェニル
)エチニル]キヌクリジン−3−オール(2.95g)と塩酸メチルアミン(1
.01g)との溶液に、温度を5℃に維持しながら、水素化ホウ素ナトリウム(
380mg)を加えた。生ずる混合物を25℃において12時間撹拌してから、
濾過し、濾液を蒸発させて、残渣を得て、この残渣を1M水酸化ナトリウム水溶
液(30ml)中に懸濁させ、酢酸エチル(3x50ml)によって抽出した。
酢酸エチル抽出物を一緒にし、ブライン(50ml)によって洗浄し、乾燥させ
(Na2SO4)、蒸発させた。残渣にジエチルエーテルを加えて磨砕し、3−[
2−(4−メチルアミノメチル−2−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン
−3−オールを固体,mp.80℃として得た;微量分析:実測値:C,75.
1;H,8.3;N,8.6%;C20H26N2O・0.5H2Oの計算値:C,7
5.2;H,8.5;N,8.8%;NMR(CDCl3):1.4(1H,m
),1.65(1H,m),2.1(5H,m),2.5(3H,s),2.8
(4H,t),3.1(1H,d),3.3(1H,dd),3.5(2H,d
),3.7(2H,s),5.1(4H,m),5.9(1H,m),7.1(
2H,m)及び7.4(1H,d);m/z311(M+H)。
出発物質として用いた3−[2−(4−ホルミル−2−アリルフェニル)エチ
ニル]キヌクリジン−3−オールは、実施例1に述べた方法を用いて、但し、エ
チル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)
プロピオネートの代わりに3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキ
シベンズアルデヒドを用いて製造した。このようにして、3−[2−(4−ホル
ミル−2−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールが固体,mp
.132〜133℃として得られた;微量分析:実測値:C,76.5;H,7
.3;N,4.5%;C19H21NO2・0.2H2Oの計算値:C,76.4;H
,7.2;N,4.7%;NMR(CDCl3):1.4(1H,m),1.6
5(1H,m),2.1(3H,m),2.8(4H,t),3.1(1H,d
),
3.3(1H,dd),3.6(2H,d),5.1(2H,m),5.9(1
H,m),7.3(1H,m),7.5(2H,m)及び10.0(1H,s)
;m/z296(M+H)。
出発物質として用いた3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシ
ベンズアルデヒドは、実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル3−(4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネートの代わりに4−ヒドロキシベンズアルデヒ
ドを用いて製造した。このようにして、3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシベンズアルデヒドが油状物として得られた;NMR(CDCl3
):3.6(2H,d),5.2(2H,m),6.0(1H,m),7.5(
1H,d),7.9(2H,m)及び10.0(1H,s)。実施例99
3−[2−(4−ホルミル−2−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン−
3−オール(1.0g)と塩酸メトキシルアミンとをエタノール(35ml)中
に溶解し、混合物を25℃において12時間撹拌した。エタノールを蒸発させ、
残渣を酢酸エチルから結晶化して、3−[2−(4−メトキシイミノメチル−2
−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール塩酸塩を固体,mp.
143℃として得た;微量分析:実測値:C,64.7;H,7.0;N,8.
0%;C20H24N2O2・HCl・0.5H2Oの計算値:C,64.9;H,7
.0;N,7.6%;NMR([CD3]SO/CD3COOD):1.5−2.
3(5H,m),3.2(4H,t),3.4(1H,d),3.6(1H,d
d),3.9(3H,s),5.1(2H,m),6.0(1H,m),7.5
(3H,m)及び8.2(3H,m);m/z325(M+H)。実施例100
ジメチルホルムアミド(17ml)とトリエチルアミン(1.47ml)中の
ジエチル 3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシベンジリジン
)マロネート(3.3g)と3−エチニルキヌクリジン−3−オール(1.37
g)との溶液に、アルゴン雰囲気下、5℃においてビス(トリフェニルホスフィ
ンン)パラジウム(II)クロリド(147mg)とヨウ化銅(II)(74m
g)と
を加えた。この混合物を25℃において12時間撹拌した。水(255ml)を
加え、混合物を酢酸エチル(3x100ml)によって抽出した。酢酸エチル抽
出物を一緒にし、ブライン(100ml)によって洗浄し、乾燥させ(Na2S
O4)、蒸発させて、残渣を得て、この残渣をアルミナ(Alumina N3
2−63)上での中圧カラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エ
チルとメタノールとの99.1(v/v)混合物を用いて精製して、3−[2−
(4−(2−ジカルベエトキシエチレニル)−2−アリルフェニル)エチニル]
キヌクリジン−3−オールを固体,mp.112℃として得た;
微量分析:実測値:C,71.1;H,7.3;N,3.1%;C26H31NO5
の計算値:C,71.4;H,7.1;N,3.2%;NMR(CDCl3):
1.3(6H,t),1.4(1H,m),1.65(1H,m),2.1(3
H,m),2.8(4H,t),3.1(1H,d),3.3(1H,dd),
3.5(2H,d),4.1(4H,q),5.1(2H,m),5.9(1H
,m),7.1(2H,m),7.4(1H,d)及び7.65(1H,s);
m/z438(M+H)。
出発物質として用いたジエチル (3−アリル−4−トリフルオロメチルスル
ホニルオキシベンジリジン)マロネートは、次のように得た;
3−アリル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.0g)とジエチルマロネ
ート(2.37g)とをトルエン(50ml)に溶解し、ピペリジン(4滴)と
酢酸(12滴)とを加えた。Dean&Stark水分離器を用いて水分がもは
や回収されなくなるまで、混合物を還流加熱した(2時間)。トルエンを蒸発さ
せて、残渣を得て、残渣をジエチルエーテル(50ml)中に溶解して、水(5
0ml)と、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml)と、ブライン(25m
l)とによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、残渣を得て、こ
れをシリカゲル上での中圧カラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてイ
ソヘキサンと酢酸エチルとの4:1(v/v)混合物を用いて精製して、ジエチ
ル(3−アリル−4−ヒドロキシベンジリジン)マロネートを油状物として得た
;NMR(CDCl3):1.3(6H,t),3.4(2H,d),4.3
(4H,q),5.2(2H,m),6.0(1H,m),6.6(1H,d)
,7.2(2H,m)及び7.6(1H,s)。
ピリジン(12ml)中のジエチル (3−アリル−4−ヒドロキシベンジリ
ジン)マロネート(3.7g)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃において
トリフルオロメチルスルホン酸無水物(2.12ml)を20分間にわたって滴
加した。この混合物を0℃において16時間撹拌し、冷水(180ml)に加え
た。水性混合物をジエチルエーテル(3x100ml)によって抽出し、ジエチ
ルエーテル抽出物を一緒にして、1M塩酸水溶液(3x50ml)とブラインと
によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、残渣を得て、残渣をシ
リカゲル上での中圧カラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてイソヘキ
サンと酢酸エチルとの19:1(v/v)混合物を用いて精製して、ジエチル(
3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシベンジリジン)マロネー
トを油状物として得た;NMR(CDCl3):1.3(6H,t),3.5(
2H,d),4.3(4H,q),5.2(2H,m),6.0(1H,m),
7.3(2H,m),7.4(1H,s)及び7.7(1H,s)。実施例101
エタノール(10ml)中の3−[2−(2−アリル−4−(ブタン−2−オ
ン)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(0.3g)と、酢酸ナト
リウム(0.085g)と、塩酸O−エチルヒドロキシルアミン(0.1g)と
の混合物を16時間還流加熱した。
混合物を冷却し、溶媒を蒸発によって除去した。残渣に酢酸エチル/エタノー
ル/トリエチルアミンの80:20:3(v/v/v)混合物を加えて磨砕した
。残渣を60Hシリカ(Merck Art.No.7736)上での乾式フラ
ッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチル/エタノール/ト
リエチルアミンの80:20:3(v/v/v)混合物を用いて精製して、3−
[2−(2−アリル−4−(3−エトキシアミノ)ブチル)エチニル]キヌクリ
ジン−3−オールを油状物(0.22g)として得た;微量分析:実測値:C,
73.5;H,8.8;N,7.2%;C24H32N2O2・3/4H2Oの計算値
:C,73.2;H,8.6;N,7.1%;m/z=381(M+H)。実施例102
エタノール(5ml)中の3−[2−(2−アリル−4−(ブタン−2−オン
)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(0.2g)の懸濁液に、ア
ルゴン雰囲気下、0℃において水素化ホウ素ナトリウム(0.016g)を加え
た。
飽和塩化アンモニウム水溶液(10ml)と水(10ml)との添加によって
、反応混合物を反応停止させた。水性混合物を酢酸エチル(3x15ml)によ
って抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にして、乾燥させ(MgSO4)、蒸発
させて、油状物を得て、残渣をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー
によって、溶離剤として酢酸エチル/エタノール/トリエチルアミンの80:2
0:3(v/v/v)混合物を用いて精製して、3−[2−(2−アリル−4−
(3−ヒドロキシブチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを無
色油状物(0.155g)として得た;微量分析:実測値:C,73.3;H,
8.7;N,3.6%;C22H29NO2・1.2M H2Oの計算値:C,73.
2;H,8.8;N,3.9%;m/z=340(M+H)。実施例103
実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、出発物質として、1−
(4−ブロモー2,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに
3−(4−ブロモベンジルオキシメトキシ)プロパンを用いて、3−[2−(4
−(3−メトキシプロポキシ)メチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3
−オールを固体,mp.121〜122℃として得た;NMR(CDCl3):
1.85−1.95(2H,q),3.35(3H,s),3.45−3.50
(2H,t),3.5−3.55(2H,t),4.5(2H,s),7.2−
7.3(2H,d)及び7.4−7.5(2H,d)。実施例104
実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、出発物質として、1−
(4−ブロモー2,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに
2−(4−ブロモベンジルオキシ)−1−(イソプロポキシ)エタンを用いて、
3−[2−(4−(2−イソプロポキシエトキシ)メチル)フェニル)エチニル
]キヌクリジン−3−オールを固体,mp.117〜118℃として得た;NM
R:1.05−1.1(6H,d),1.2−1.4(1H,m),1.5−1
.7(1H,m),1.8−2.0(3H,m),2.6−2.75(4H,t
),2.8−2.9(1H,d),3.0−3.1(1H,d),3.5−3.
6(5H,m),4.5(2H,s),5.55(1H,s)及び7.25−7
.4(4H,q)。
出発物質は、1−(4−ブロモベンジルオキシ)−2−メトキシエタンの製造
に関して実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、イソプロポキシ
エタノールから出発して製造した。このようにして、2−(4−ブロモベンジル
オキシ)−1−(イソプロポキシ)エタンが得られた;NMR(CDCl3):
1.1−1.2(6H,d),3.6(5H,m),4.5(2H,s),7.
2−7.3(2H,d)及び7.4−7.5(2H,d)。実施例105
実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、出発物質として、1−
(4−ブロモー2,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに
3−(4−ブロモフェニル)−1−(メトキシ)プロパンを用いて、3−[2−
(4−(3−メトキシプロピル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オー
ルを固体,mp.145℃として得た;NMR:1.2−1.4(1H,m),
1.5−1.7(1H,m),1.7−2.0(5H,m),2.55−2.7
5(6H,m),2.75−2.9(1H,d),3.0−3.15(1H,d
),3.2(1H,d),3.25−3.4(2H,m),5.5(1H,s)
,7.1−7.2(2H,d)及び7.25−7.74(2H,d)。
出発物質は、3−(4−アリルオキシフェニル)−1−メトキシプロパンの製
造に関して実施例35に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、3−(4−ブ
ロモフェニル)プロピルブロミドから出発して製造した。このようにして、3−
(4−ブロモフェニル)−1−(メトキシ)プロパンが得られた;NMR(CD
Cl3):1.8−2.0(2H,m),2.6−2.7(2H,t),3.3
−3.4(5H,m),7.0ー7.1(2H,d)及び7.3−7.4(2H
,d)。実施例106
実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、出発物質として、1−
(4−ブロモー2,6−ジメチルフェノキシ)−2−メトキシエタンの代わりに
3−(4−ブロモベンジルオキシ)プロパンを用いて、3−[2−(4−プロポ
キシメチルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを固体,mp.14
0−141℃として得た;NMR(CDCl3):0.9−1.0(3H,t)
,1.3−1.5(1H,m),1.55−1.7(3H,m),1.9−2.
1(3H,m),2.7−2.95(5H,m),3.0−3.1(1H,d)
,3.25−3.35(1H,d),3.4−3.5(2H,t),4.5(2
H,s),7.2−7.3(2H,d)及び7.35−7.43(2H,d)。
出発物質は、1−(4−ブロモベンジルオキシ)−2−メトキシエタンの製造
に関して実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、n−プロパノー
ルから出発して製造した。このようにして、3−(4−ブロモベンジルオキシ)
プロパンが得られた;NMR(CDCl3):0.9−1.0(3H,t),1
.6−1.7(2H,q),3.4−3.5(2H,t),4.5(2H,s)
,7.15ー7.3(2H,d)及び7.4−7.5(2H,d)。実施例107
実施例11に述べた方法と同様な方法を用いて、但し、1−(4−ブロモベン
ジルオキシ)−2−メトキシエタンの代わりに1−(4−ブロモ−2−フルオロ
ベンジルオキシ)−2−メトキシエタンを用いて、3−[2−(4−(2−メト
キシエトキシメチル)−2−フルオロフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−
オール(13%収率)を固体,mp.117−118℃として得た;微量分析:
実測値:C,68.4;H,7.5;N,4.3%;C19H24FNO3の計算値
:C,68.4;H,7.3;N,4.2%;NMR:1.30(1H,m),
1.61(1H,m),1.95(3H,m),2.69(4H,t),2.8
3(1H,d),3.07(1H,d),3.25(1H,s),3.49(2
H,m),3.56(2H,m),4.52(2H,s),5.66(1H,s
),7.22(2H,m)及び7.39(1H,t);m/z333(M+H)
。
出発物質として用いた1−(4−ブロモ−2−フルオロベンジルオキシ)−2
−メトキシエタンは次のように得た。
DHF(200ml)中の水素化ナトリウム(60%鉱油懸濁液,2.64g
)の撹拌懸濁液に、アルゴン雰囲気下、室温において2−メトキシエタノール(
5.0g)を加えた。この出発混合物を60℃に加熱しから、5℃に冷却した。
ジクロロベンゼン(75ml)中の4−ブロモ−2−フルオロベンジルブロミド
(15g)の溶液を15分間にわたって加えた。この混合物を室温において12
時間撹拌し、60℃において1時間撹拌してから、冷却した。混合物を氷冷水(
600ml)によって希釈し、酢酸エチル(3x200ml)によって抽出した
。一緒にした抽出物を2M塩酸(100ml)と、水(2x100ml)と、飽
和ブライン(100ml)とによって洗浄し、乾燥させた(MgSO4)。溶媒
を蒸発させて、油状物を得て、これをショートパス蒸留装置を用いて蒸留して、
1−(4−ブロモ−2−フルオロベンジルオキシ)−2−メトキシエタン(11
.6g)(炉温度125℃/0.01bar)を得た;NMR(CDCl3):
3.40(3H,s),3.5−3.7(4H,m),4.58(2H,s)及
び7.2−7.4(3H,m)。実施例105
メタノール(10ml)中の3−[2−{2−ホルミル−4−エトキシカルボ
ニルエチルフェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オール(2g)と飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(2ml)との溶液に、アルゴン雰囲気下、10℃におい
て、水素化ホウ素ナトリウム(1.14g)を加えた。反応混合物を周囲温度に
おいて2時間撹拌した。等量の水を加え、混合物を酢酸エチルによって抽出した
。酢酸エチル抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、残渣をシリカゲル
(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのクロマトグラフ
ィーによって、ヘキサン中0〜20%酢酸エチルの勾配を用いて精製して、3−
[2−{2−ヒドロキシメチル−4−エトキシカルボニルエチルフェニル}エチ
ニル]キヌクリジン−3−オールボラン錯体(480mg)を固体として得た;
NMR:2.65(2H,t),2.95(6H,m),3.2(1H,d),
3.3(1H,s),3.4(1H,d),3.65(1H,s),4.73(
2H,s),7.1(1H,m),7.28(1H,s),7.35(1H,d
);m/z358(M+H)。実施例109
実施例70に述べた方法を用いて、但し、2−ヨードフェニルアセトニトリル
の代わりに4−(2−ヨードフェノキシ)−2−メチルブト−2−エン(855
mg)と、3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンの代わりに(+)−3−
エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジンを用いて、3−[2−{2−(3−メト
キシブトクス−2−エン)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オール(4
27mg)を固体,mp.175.1℃として得た;微量分析:実測値:C,7
6.4;H,8.3;N,4.7%;C20H25NO2・0.15H2Oの計算値:
C,76.5;H,8.12;N,4.46%;NMR:1.31(1H,m)
,1.55(1H,m),1.74(6H,d),1.81−2.14(3H,
m),2.67(4H,t),2.81(1H,d),3.08(1H,d),
4.57(2H,d),5.37−5.55(2H,m),6.9(1H,t)
,7.03(1H,d)及び7.29(2H,m);m/z312(M+H)。実施例110
実施例1に述べた方法を用いて、但し、反応を周囲温度において一晩実施し、
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル
)プロピオネートの代わりに2,2−ジクロロエチル−2−ヨードベンゾエート
[周囲温度において溶媒としてのトリエチルアミン(1ml)中の2−ヨードベ
ンゾイルクロリド(718mg)と2,2−ジクロロエタノール(0.34ml
)との反応によって現場で製造]を用いて、3−[2−{2−(2’,2’−ジ
クロロエトキシカルボニル)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オールを
固体(396mg),mp.160.7℃として得た;
微量分析:実測値:C,57.9;H,5.3;N,4.1%;C18H19Cl2
NO3・0.25H2Oの計算値:C,58.0;H,5.27;N,3.76%
;NMR:1.31(1H,m),1.6(1H,m),1.98(3H,m)
,2.6−3.05(6H,m),4.72(2H,d),5.58(1H,s
),6.6(1H,t),7.45−7.68(3H,m)及び7.92(1H
,d);m/z368。実施例111
実施例1に述べた方法を用いて、但し、反応を周囲温度において一晩実施し、
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル
)プロピオネートの代わりに2−クロロエタノール−2−ヨードベンゾエート[
周囲温度において溶媒としてのトリエチルアミン(1ml)中の2−ヨードベン
ゾイルクロリド(718mg)と2−クロロエタノール(0.34ml)との反
応によって現場で製造]を用いて、3−[2−{2−(2−クロロエトキシカル
ボニル)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オールを固体(286mg)
,mp.132.2℃として得た;
微量分析:実測値:C,63.8;H,6.1;N,4.5%;C18H20ClN
O3・0.25H2Oの計算値:C,63.9;H,6.11;N,4.14%;
NMR:1.32(1H,m),1.57(1H,m),1.94(3H,m)
,2.7(4H,m),3.05−3.4(2H,m),3.95(2H,m)
,4.51(2H,m),5.56(1H,s),7.44−7.65(3H,
m)及び7.88(1H,d);m/z334(M+H)。実施例112
実施例1に述べた方法を用いて、但し、反応を周囲温度において一晩実施し、
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル
)プロピオネートの代わりにフェニル−2−ヨードベンゾエート[周囲温度にお
いて溶媒としてのトリエチルアミン(1ml)中の2−ヨードベンゾイルクロリ
ド(678mg)とフェノール(279mg)との反応によって現場で製造]を
用いて、3−[2−{2−(フェノキシカルボニル)フェニル}エチニル]キヌ
クリジン−3−オールを固体(472.5mg),mp.60.3℃として得た
;
微量分析:実測値:C,71.4;H,5.8;N,3.9;I,2.8%;C22
H21NO3・0.75H2O・0.07HIの計算値:C,71.4;H,61
.5;N,3.79;I,2.4%;NMR:1.3(1H,m),1.5(1
H,m),1.9(3H,m),2.67(4H,t),2.95(1H+H2
O),3.14(1H,d),5.15(1H,s),7.25−7.7(8H
,m),及び8.03(1H,d);m/z348(M+H)。実施例113
実施例1に述べた方法を用いて、但し、反応を周囲温度において一晩実施し、
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル
)プロピオネートの代わりに2,2,2−トリクロロエチル−2−ヨードベンゾ
エート[周囲温度において溶媒としてのトリエチルアミン(1ml)中の2−ヨ
ードベンゾイルクロリド(718mg)と2,2,2−トリクロロエタノール(
0.34ml)との反応によって現場で製造]を用いて、3−[2−{2−(2
,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)フェニル}エチニル]キヌクリジン
−3−オールを固体(533mg),mp.127.4℃として得た;
微量分析:実測値:C,53.4;H,4.6;N,3.4%:C18H18Cl3
NO3の計算値:C,53.7;H,4.51;N,3.48%;NMR:1.
3(1H,m),1.53(1H,m),1.95(3H,m),2.68(4
H,t),2.82(1H,d),3.13(1H,d),5.14(2H,s
),5.57(1H,s),7.5−7.7(3H,m),7.98(1H,d
);m/z404(M+H)。実施例114
3−[2−{2−ヒドロキシメチル−4−エトキシカルボニルエチルフェニル
}エチニル]キヌクリジン−3−オールボラン錯体(400mg)と、トリフェ
ニルホスフィン(524mg)と、トルエン(50ml)との混合物をアルゴン
雰囲気下、0℃において撹拌した。トルエン(10ml)中のジエチルアゾジカ
ルボキシレート(340mg)の溶液を5分間にわたって加え、反応混合物を周
囲温度において一晩撹拌した。水(50ml)を加え、混合物を酢酸エチルによ
っ
て抽出した。酢酸エチル抽出物を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣を
シリカゲル(Varian Bond Elut S1シリカゲル)上でのクロ
マトグラフィーによって、ヘキサン中0〜20%酢酸エチルの勾配を用いて精製
して、生成物をボラン錯体として得た。アセトンとエタノールとの混合物中に溶
解した塩酸による10℃における処理によって、蒸発時に、3−[2−{2−フ
ェノキシメチル−4−エトキシカルボニルエチルフェニル}エチニル]キヌクリ
ジン−3−オールをガム状物として得た;
NMR(CDCl3):1.24(3H,t),2.6(2H,t),2.96
(2H,t),4.1(2H,q),5.08(H,s),6.9−7.05(
4H,m),7.15−7.45(5H,m);m/z434(M+H)。実施例115
実施例1に述べた方法と同様な方法で、但し、出発物質として3−エチニル−
3−ヒドロキシキヌクリジンとメチル 6−(3−アリル−4−トリフルオロメ
チルスルホニルオキシフェニル)カプロエートとを用いて、3−[2−アリル−
6−(4−メトキシカルボニルペンチル)エチニル]キヌクリジン−3−オール
をガム状物(87mg),mp.127.4℃として得た;NMR:1.25−
1.5(1H,m),1.5−1.9(1H+H2O,m),1.9−2.1(
1H,m),2.2−2.3(2H,t),2.5−2.6(2H,t),2.
7−3.0(4H,m),3.0−3.1(1H,d),3.3−3.4(1H
,dd),3.45−3.55(2H,d),3.65(3H,s),5.0−
5.1(2H,m),5.9−6.1(1H,m),6.95−7.0(2H,
m)及び7.3−7.35(1H,d);m/z396(M+H)。
出発物質として用いたメチル 6−(3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシフェニル)カプロエートは、エチル 3−(3−アリル−4−ト
リフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネート(実施例1に記載
)と同様な方法で製造した。実施例116
実施例1に述べた方法と同様な方法で、但し、出発物質として3−アリル−4
−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニルプロピオネートを用いて、3−
[2−アリル−3−(4−プロピオニトリル)エチニル]キヌクリジン−3−オ
ールを固体(478mg),mp.124.3℃として得た;NMR(CDCl3
):1.3−1.45(1H,m),1.5−1.65(1H,m),1.8
−2.1(3H,m),2.5−2.6(2H,t),2.7−2.9(5H,
m),2.9−3.05(1H,d),3.2−3.3(1H,dd),3.4
−3.5(2H,d),4.95−5.1(2H,m),5.8−6.0(1H
,m),6.9−7.0(2H,m)及び7.3−7.35(1H,d);m/
z321(M+H)。
出発物質として用いた3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシ
フェニルプロピオニトリルは、実施例1のエチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートと同様な方法で製造
した。実施例117
アンモニア飽和メタノール中3−[2−{2−アリル−4−(2−エトキシカ
ルボニルエチル)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オール(1.0g)
を周囲温度において48時間放置した。溶媒を蒸発させ、油状物を得、これをジ
エチルエーテルを加えて磨砕して、固体を得た。この固体を酢酸エチルから結晶
化し、3−[2−{2−アリル−4−(2−アミドエチル)フェニル}エチニル
]キヌクリジン−3−オールを固体(562mg),mp.137.5℃として
得た;微量分析:実測値:C,72.6;H,7.70;N,7.80%;C21
H26N2O2・0.5H2Oの計算値:C,72.6;H,7.77;N,8.0
0%;NMR:1.28−1.45(1H,m),1.50−1.85(1H,
m),1.85−2.12(3H,m),2.30(2H,t),2.75(1
0H,m),5.05(2H,m),5.60(1H,bs),5.88−6.
05(1H,m),6.70(1H,bs),7.03(2H,m)及び7.2
5(2H,d及びbs);m/z339(M+H)。実施例118
メタノール性アンモニア(methanolic ammonia)の代わりに、メタノール性メ
チルアミン(methanolic methylamine)を用いて、実施例117で述べた方法を
繰り返した。酢酸エチルから結晶化した後に、3−[2−{2−アリル−4−(
2−メチルアミドエチル)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オールを固
体,mp.115.2℃として得た;微量分析:実測値:C,72.1;H,8
.30;N,7.80%;C22H28N2O・0.75H2Oの計算値:C,72.
2;H,7.66;N,7.66%;NMR([CD3]2SO/CD3COOD
):1.62−1.82(1H,m),1.92−2.10(1H,m),2.
10−2.30(3H,m),2.38(2H,t),2.60(3H,s),
2.82(2H,t),3.00−3.47(6H,m),3.50(2H,d
),5.05(2H,m),5.90−6.05(1H,m),7.05(2H
,m)及び7.30(1H,d);m/z353(M+H)。実施例119
テトラヒドロフラン(15ml)中の水素化ホウ素リチウム(450mg)の
撹拌懸濁液に、アルゴン雰囲気下、0℃においてテトラヒドロフラン(15ml
)中3−[2−{2−アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル
}エチニル]キヌクリジン−3−オール(734mg)を0.25時間にわたっ
て加えた。この混合物を周囲温度において16時間撹拌した。テトラヒドロフラ
ンを蒸発させることによって除去した。アセトン(20ml)を撹拌しながら徐
々に加え、1M塩酸水溶液(20ml)を加えた。この混合物を周囲温度におい
て1時間撹拌した。アセトンを蒸発させることによって除去し、水性混合物を2
M水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH12まで塩基性化し、酢酸エチル(2x
50ml)で抽出した。酢酸エチル抽出液を一緒にし、ブライン(2x30ml
)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣を得て、残渣をNeu
tral Alumina(ICN Alumma N 32−63)上でのフ
ラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチルとメタノ
ールとの9:1(v/v)混合物を用いて精製して、3−[2−{2−アリル−
4−(3−ヒドロキシプロパン)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オー
ル
をガラス状物として得た;NMR(CDCl3):1.35−1.52(1H,
m),1.58−1.73(1H,m),1.87(2H,m),1.92−2
.22(3H,m),2.68(2H,t),2.77−2.98(4H,m)
,3.08(1H,d),3.32(1H,d.d),3.50(2H,d),
3.68(2H,t),4.98−5.12(2H,m),5.85−6.08
(1H,m),7.01(2H,m)及び7.33(1H,d);m/z326
(M+H)。実施例120
実施例67に述べた方法と同様な方法で、但し、3−[2−[2−アリル−4
−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル]エチニル]キヌクリジン−3−
オールの代わりに3−[2−{2−アリル−4−(2−メトキシカルボニルプロ
ピル)フェニル}エチニル]キヌクリジン−3−オールを用いて、3−[2−[
2−アリル−4−(2−カルボキシプロピル)フェニル]エチニル]キヌクリジ
ン−3−オール塩酸塩を固体,mp.45−47℃(分解)として得た;NMR
([CD3]2SO/CD3COOD):1.10(3H,d),1.75−1.
90(1H,m),1.95−2.10(1H,m),2.13−2.41(3
H,m),2.62(2H,m),2.93(1H,q),3.15−3.33
(4H,m),3.40(1H,d),3.51(2H,d),3.60(1H
,d),4.98−5.10(2H,m),5.88−6.08(1H,m),
7.08(2H,m)及び7.37(1H,d);m/z354(M+H)。実施例121
DMF(10ml)中の3−((E)−2−トリブチルスタニル−1−エテニ
ル)−3−ヒドロキシキヌクリジン(882mg)とN−(1−ブチル)−4−
ヨウドフェニルアセトアミド(951mg)との溶液に、アルゴン雰囲気下で、
ヨウ化第1銅(150mg)とトリスー(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウ
ム(0)(100mg)とを加えた。反応混合物を周囲温度において15分間撹
拌した。溶媒を蒸発によって除去し、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィ
ーによって、溶離剤として1%アンモニア含有ジクロロメタン中の20%メタノ
ールを用いて精製して、3−[(E)−2−[4−[N−(1−ブチル)−カル
ボキサミドメチル]フェニル]ビニル]キヌクリジン−3−オールを固体として
得て、これを酢酸エチルから再結晶して、固体(320mg),mp.128〜
130℃を得た;微量分析:実測値:C,71.6;H,8.6;N,7.7%
;C21H30N2O2+0.15CH3CO2C2H5+0.10H2Oの計算値:C,
72.0;H,8.6;N,7.8%;NMR:0.93−0.90(3H,t
),1.15−1.55(6H,m),1.57−1.75(2H,m),1.
93−2.10(H,bm),2.55−2.82(5H,m),2.85−2
.90(1H,dd),3.00−3.08(2H,q),3.35(2H,s
),4.72(1H,s),6.50−6.63(2H,AB),7.18−7
.38(4H,AB)及び7.90(H,bt);m/z343(M+H)。
出発物質として用いたN−(1−ブチル)−4−ヨードフェニルアセトアミド
は次のように製造した。
エーテル(25ml)中の4−ヨードフェニルアセチルクロリド(2.80g
)の溶液に1−ブチルアミン(1.83g)を加え、反応混合物を周囲温度にお
いて5分間撹拌した。次に、反応混合物を水(30ml)と酢酸エチル(50m
l)とに分配した。有機層を2M塩酸水溶液(25ml)と、水(30ml)と
、ブライン(25ml)とによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ
て、N−1−ブチル−(4−ヨードフェニル)アセトアミドを無色結晶質固体(
2.9g),mp.100〜102℃として得た;NMR:0.82−0.88
(3H,t),1.18−1.43(4H,m),3.00−3.06(2H,
q),3.35(2H,s),7.03−7.67(4H,AB)及び7.97
(H,bt);m/z318(M+H)。実施例122
実施例121と同様な方法で、但し、N−(1−ブチル)−4−ヨードフェニ
ルアセトアミドの代わりに4−ヨードフェニルアセトアミドを用いて、3−[(
E)−2−(4−カルボキサミドメチルフェニル)ビニル]キヌクリジン−3−
オールを固体,mp.180〜184℃として(酢酸エチル/ヘキサンの混合
物からの再結晶後)得た;微量分析:実測値:C,69.7;H,8.1;N,
9.5%;C17H22N2O2・0.15H2Oの計算値:C,69.3;H,7.
8;N,9.5%;m/z287(M+H);NMR:1.17−1.53(2
H,m),1.60−1.75(2H,m),1.92−2.08(H,m),
2.55−2.82(5H,m),2.85−2.90(1H,d),3.33
(2H,s),4.72(1H,s),6.50−6.63(2H,AB)及び
6.82(H,b)。
出発物質として用いた4−ヨードフェニルアセトアミドは次のように得た。
ジクロロメタン(150ml)中の4−ヨードフェニル酢酸(26.2g)の
溶液に塩化チオニル(39.53)とDMF(2滴)とを加えた。この反応混合
物を周囲温度において18時間撹拌し、溶媒を蒸発によって除去して、4−ヨー
ドフェニルアセチルクロリドを油状物(23g)として得て、これを真空蒸留に
よって精製した:b.p.118〜119℃(0.35mmHg)。
濃アンモニア水溶液(concentrated aqueous ammonia)(密度,0.88g/
cm3)をエーテル(30ml)中の4−ヨードフェニルアセチルクロリド(2
.80g)の溶液に加え、この混合物を周囲温度において15分間撹拌した。生
成物の4−ヨードフェニルアセトアミドは無色結晶質固体(2.36g),mp
.200〜204℃として得られた;NMR:3.34(2H,s),6.87
(1H,bs),7.44(2H,bs)及び7.04−7.68(4H,AB
);m/z262(M+H)。実施例123
実施例121と同様な方法で、但し、N−(1−ブチル)−4−ヨードフェニ
ルアセトアミドの代わりにメチル(4−ヨードフェニル)アセテートを用いて、
3−[(E)−2−(4−メトキシカルボニルメチルフェニル)ビニル]キヌク
リジン−3−オールを固体(135mg),mp.133〜136℃として(酢
酸エチルからの再結晶後)得た;NMR:1.12−1.55(2H,m),1
.67(2H,m),2.00(H,bm),2.58−2.90(6H,m)
,3.30(2H,s),3.60(H,s),3.64(2H,s),4.7
3
(H,s),6.57(2H,s)及び7.17−7.40(4H,AB)。
出発物質として用いたメチル(4−ヨードフェニル)アセテートは次のように
得た。
4−ヨードフェニルアセチルクロリド(2.80g)をメタノール(10ml
)に加え、この混合物を周囲温度において15分間撹拌した。溶媒を蒸発によっ
て除去して、メチル 4−ヨードフェニルアセテートを赤色油状物(2.73g
)として得て、これをさらに精製せずに用いた;NMR:3.62(s,3H)
,3.67(s,2H),7.05−7.70(AB,4H);m/z277(
M+H)+。実施例124
3−(4−シアノメチルフェノキシメチル)キヌクリジン−3−オールボラン
錯体の代わりに、3−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノキシメチル]キ
ヌクリジン−3−オールボラン錯体(0.24g)を用いて、実施例93で用い
た操作を繰り返した、但し、この場合には、反応混合物を等量のジエチルエーテ
ルで希釈し、16時間撹拌して、3−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノ
キシメチル]キヌクリジン−3−オール塩酸塩(0.17g)を無色固体,mp
.143〜146℃として得た;微量分析:実測値:C,62.4;H,8.0
;N,4.4%;C17H25NO3・HClの計算値:C,62.3;H,8.0
;N,4.3%;NMR:1.5−2.0(5H,m),2.1−2.3(2H
,m),2.4−2.6(2H,t),2.9−3.4(6H,m),3.35
−3.5(2H,t),3.9−4.1(2H,s),4.2−4.6(1H,
br),5.4−5.6(1H,s),6.8−6.95(2H,d),7.0
5−7.2(2H,d)及び10.4−10.8(1H,s);m/z292(
M+H)。
出発物質として用いた3−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノキシメチ
ル]キヌクリジン−3−オールボラン錯体は、ボラン出発物質の製造に関して実
施例93に述べた方法と同様な方法を用いて、3−(4−ヒドロキシフェニル)
−1−プロパノールから製造した。したがって、実施例93に述べた操作を、4
−ヒドロキシベンジルクロリドの代わりに3−(4−ヒドロキシフェニル)−1
−プロパノールを用いて、繰り返した。このようにして、3−[4−(3−ヒド
ロキシプロピル)フェノキシメチル]キヌクリジン−3−オールボラン錯体が固
体として得られた。実施例125
実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりにメチル3
−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)−2,2
−ジメチルプロピオネートを用いて、3−[2−(2−アリル−4−(2−メト
キシカルボニル−2,2−ジメチルエチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン
−3−オールを油状物として得た;NMR:1.15(6H,s),1.32−
1.50(1H,m),1.57−1.77(1H,m),1.90−2.00
(3H,m),2.30(1H,m),2.70−3.00(6H,m),3.
05(1H,d),3.31(1H,dd),3.50(2H,d),3.62
(3H,s),4.97−5.12(2H,m),5.88−6.03(1H,
m),6.90(2H,m)及び7.30(1H,d);m/z482(M+H
)。
出発物質として用いたメチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルス
ルホニルオキシフェニル)−2,2−ジメチルプロピオネートは次のように得た
。
ブタン−2−オン(12ml)中のメチル 2,2−ジメチル−3−(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート(1.41g)と炭酸カリウム(1.08g
)との撹拌懸濁液に、臭化アリル(0.66ml)を加えた。反応混合物を19
時間還流加熱し、冷却し、濾過した。濾液を蒸発させて、メチル 2,2−ジメ
チル−3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネート(1.59g)を油状
物として得た;NMR(CDCl3):1.17(6H,s),2.78(2H
,s),3.65(3H,s),4.50(2H,m),5.33(2H,m)
,6.02(1H,m),6.70(2H,m)及び7.00(2H,m);m
/z248(M+)。
ジフェニルエーテル中のメチル 2,2−ジメチル−3−(4−アリルオキシ
フェニル)プロピオネート(1.56g)の溶液を15分間還流加熱した。反応
混合物を周囲温度に冷却し、反応混合物をシリカゲルパッドに通して濾過した。
ヘキサンと酢酸エチルとの4:1(v/v)混合物による溶離によって、メチル
2,2−ジメチル−3−(3−アリル−4−ヒドロオキシフェニル)プロピオネ
ート(1.53g)を黄色油状物が得られた;微量分析:実測値:C,72.2
;H,7.8%;C15H20O3の計算値:C,72.6;H,8.12%;NM
R(CDCl3):1.15(6H,s),2.73(2H,s),3.35(
2H,m),3.63(3H,s),4.87(1H,s),5.10(2H,
m),5.95(1H,m),6.67(1H,m)及び6.83(2H,m)
;m/z249(M+H)。
ピリジン(6.0ml)中のメチル 2,2−ジメチル−3−(3−アリル−
4−ヒドロオキシフェニル)プロピオネート(1.51g)の撹拌溶液に、アル
ゴン雰囲気下、0℃においてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.25m
l)を加えた。16時間後に、1M塩酸(100ml)を反応混合物に加え、混
合物をエーテルによって抽出した。エーテル相をブラインによって洗浄し、乾燥
させ、蒸発させて、油状物を得た。溶離剤としてヘキサン/酢酸エチルの9:1
(v/v)混合物を用いるシリカゲル上でのクロマトグラフィーによる油状物の
精製によって、メチル 2,2−ジメチル−3−(3−アリル−4−トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシ)フェニル)プロピオネート(2.18g)が油状物
として得られた;NMR(CDCl3):1.18(6H,s),2.82(2
H,s),3.42(2H,d),3.63(3H,s),5.10(2H,m
),5.92(1H,m),7.02(2H,m)及び7.13(1H,d)。実施例126
実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりにメトキシ
エチル 2−メチル−3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオ
キシフェニル)プロピオネートと、(±)−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリ
ジンの代わりに(−)−3−エチニル−3−ヒドロキシーキヌクリジンとを用い
て、(−)−3−[2−(2−アリル−4−メトキシエトキシカルボニル−1−
メチルエチルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(ジアステレオ異
性体対として)を黄色油状物として得た;微量分析:実測値:C,71.0;H
,8.20;N,3.10%;C25H33NO4・0.5H2Oの計算値:C,71
.3;H,8.10;N,3.30%;NMR(CDCl3):1.13(3H
,d),1.41(1H,m),1.64(1H,m),2.06(3H,m)
,2.75(8H,m),3.30(4H,m),3.52(4H,m),4.
18(2H,m),5.06(2H,m),5.94(1H,m),6.98(
2H,m)及び7.31(1H,d);m/z412(M+H)。
出発物質として用いたメトキシエチル 2−メチル−3−(3−アリル−4−
トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートは次のように製
造した。
2−メトキシエタノール(20ml)中の4−オキソプロピオニル−2−メチ
ルケイ皮酸(2.78g)の撹拌懸濁液に、濃硫酸(0.2ml)を加え、反応
混合物を100℃に16時間加熱した。2−メトキシエタノールを蒸発によって
除去し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)を加えた。この混合物をエー
テルによって抽出した。エーテル相を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、冷
却し、濾過した。濾液を蒸発させて、メトキシエチル 2−メチル−3−(3−
アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)−2−メチルシン
ナメート(2.60g)を無色固体,mp.101.8℃として得た;NMR(
CDCl3):2.12(3H,d),3.44(3H,s),3.72(2H
,t),4.38(2H,m),5.82(1H,m),6.82(2H,m)
,7.28(2H,d)及び7.6(1H,s)。
酢酸エチル(75ml)中のメトキシエチル 2−メチル 4−ヒドロキシシ
ンナメート(2.56g)の溶液を大気圧、周囲温度において、10%Pd−C
触媒(180mg)上で水素化した。触媒を濾過によって除去し、濾液を蒸発さ
せて、メトキシエチル 2−メチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート(2.56g)を油状物として得た;NMR(CDCl3):1.17(
3H,d),2.70(2H,m),2.92(1H,q),3.36(3H,
s),3.55(2H,m),4.21(2H,m),5.16(1H,bs)
,6.72(2H,m)及び7.01(2H,m)。
メトキシエチル 2−メチル−3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネ
ートは、エチル 3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネートの製造に用
いた操作(実施例1参照)を用いて製造した。メトキシエチル 2−メチル−3
−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートは、メトキシエチル
2−メチル−3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネートから、エチル3
−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの製造に関して実施
例1に述べた方法を用いて製造した。生成物は黄色油状物として単離された;微
量分析:実測値:C,69.0;H,7.70%;C16H22O4の計算値:C,
69.0;H,7.97%;m/z279(M+H)。
エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニ
ル)プロピオネートの製造に関して実施例1に述べた方法を用いて、メトキシエ
チル 2−メチル−3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
トをメトキシエチル 2−メチル−3−(3−アリル−4−トリフルオロメチル
スルホニルフェニル)プロピオネートに転化した;NMR(CDCl3):1.
18(3H,d),2.73(2H,m),3.00(1H,q),3.36(
3H,s),3.42(2H,d),3.51(2H,m),4.18(2H,
m),5.09(2H,m),5.90(1H,m)及び7.13(3H,m)
;m/z411(M+H)。実施例127
実施例1に述べた方法を用いて、但し、(±)エチニル−3−ヒドロキシキヌ
クリジンの代わりに(+)3−エチニル−3−ヒドロキシーキヌクリジンと、エ
チル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)
プロピオネートの代わりにメトキシエチル 2−メチル−3−(3−アリル−4
−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートとを用いて、
(+)3−[2−(2−アリル−4−メトキシエトキシカルボニル−1−メチル
エチルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(ジアステレオ異性体対
として)を油状物として得た;NMR(CDCl3):1.16(3H,d),
1.44(1H,m),1.64(1H,m),2.05(3H,m),2.8
7(8H,m),3.38(4H,m),3.52(4H,m),4.18(2
H,m),5.05(2H,m),5.94(1H,m),6.98(2H,m
)及び7.31(1H,d);m/z412(M+H)。実施例128
実施例1に述べた方法を用いて、但し、エチル 3−(3−アリル−4−トリ
フルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりにエチル3
−(3−アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)−1−メ
チルプロピオネートを用いて、3−[2−(2−アリル−4−(2−エトキシカ
ルボニル−1−メチルエチル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール
をガム状物として得た;NMR(CDCl3):1.18(3H,t),1.3
0(2H,d),1.45(1H,m),1.65(1H,m),2.02(3
H,m),2.20(1H,m),2.53(2H,m),2.87(4H,m
),3.06(1H,d),3.22(1H,m),3.30(1H,dd),
3.50(2H,d),4.07(2H,q),5.05(2H,m),5.9
5(1H,m),7.02(2H,m)及び7.33(1H,d);m/z38
2(M+H)。
出発物質として用いた式2化合物(Z=OSO2CF3)は次のように製造した
。
THF(35ml)中の水素化ナトリウム(0.95g;油中の60%分散液
)の撹拌懸濁液に、アルゴン雰囲気下、周囲温度において、トリエチル ホスホ
ンアセテート(5.0g)を加えた。1時間後に、テトラヒドロフラン(35m
l)中の4−ベンジルオキシアセトフェノン(5.0g)の溶液を加えた。反応
混合物を16時間還流加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、水(200m
l)を加えた。この水性混合物をエーテルによって抽出した。エーテル相を水と
、ブラインとによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させた。残渣をシ
リカ
ゲル上で溶離剤として19:1(v/v)混合物を用いて精製して、エチル 3
−メチル−(4−ベンジルオキシ)フェニルシンナメート(3.44g)を無色
固体として得た;NMR(CDCl3):1.31(3H,t),2.52(3
H,s),4.20(2H,q),5.08(2H,s),5.95(1H,m
),6.93(2H,m)及び7.40(7H,m);m/z297(M+H)
。
酢酸エチル(100ml)中のエチル 3−(4−ベンジルオキシフェニル)
ブト−2−エノエート(3.4g)を炭素付き10%パラジウム触媒(250m
g)上で、大気圧/周囲温度において水素化した。触媒を濾過によって除去し、
濾液を蒸発させて、油状物を得た。この油状物をシリカゲル上でのクロマトグラ
フィーによって、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルとの4/1(v/v)混合
物を用いて精製して、エチル 3−(4−ヒドロキシフェニル)ブタノエート(
1.51g)を淡黄色油状物として得た;NMR(CDCl3):1.20(3
H,t),1.27(3H,d),2.52(2H,q),3.22(1H,m
),4.08(2H,q),4.84(1H,s),6.71(2H,m)及び
7.08(2H,m);m/z208(M+H)。エチル 3−(4−アリルオ
キシフェニル)ブタノエートは、エチル 3−(4−アリルオキシフェニル)プ
ロピオネートの製造に用いた操作(実施例1参照)によって、但し、エチル 3
−[4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの代わりにエチル 3−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタノエートを用いて製造した;NMR(CDCl3):1
.17(3H,t),1.25(3H,d),2.51(2H,m),3.22
(1H,m),4.05(2H,q),4.50(2H,m),5.33(2H
,m),6.06(1H,m),6.82(2H,m)及び7.11(2H,m
);m/z249(M+H)。
エチル 3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ブタノエートは、実施
例1におけるエチル 3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネートと同様
に、但し、エチル 3−(4−アリルオキシフェニル)プロピオネートの代わり
にエチル 3−(4−アリルオキシフェニル)ブタノエートを用いて製造した;
微量分析:実測値:C,72.6;H,7.80%;C15H20O3の計算値:C
,
72.6;H,8.12%;m/z249(M+H)。
式2化合物(Z=O・SO2CF3)は、実施例1におけるエチル 3−(3−
アリル−4−トリフルオロメチルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートと
同様に、但し、エチル 3−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネートの代わりにエチル 3−(4−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ブタノ
エートを用いて製造した。このようにして、油状物が得られた;NMR(CDC
l3):1.17(3H,t),1.41(3H,d),2.55(2H,m)
,3.30(1H,m),3.46(2H,d),4.08(2H,q),5.
12(1H,m),5.90(1H,m)及び7.13(3H,m)。実施例129
実施例97に述べた方法と同様な方法で、但し、塩化ピバロイルの代わりに塩
化イソブチリルを用いて、3−[2−(4−ジメチルアセチルオキシメチル−2
−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを固体,mp.68℃
として得た;微量分析:実測値:C,75.5;H,8.0;N,4.0%;C23
H29NO3の計算値:C,75.2;H,8.0;N,3.8%;NMR(C
DCl3):1.2(6H,d),1.4(1H,m),1.65(1H,m)
,2.1(3H,m),2.6(1H,m),2.8(4H,t),3.1(1
H,d),3.3(1H,dd),3.5(2H,d),5.1(4H,m),
5.9(1H,m),7.1(2H,m)及び7.4(1H,d);m/z36
8(M+H)。実施例130
実施例97に述べた方法と同様な方法で、但し、塩化ピバロイルの代わりにエ
チルマロニルクロリドを用いて、3−[2−(4−カルブエトキシアセチルオキ
シメチル−2−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールを油状物
として得た;NMR(CDCl3):1.2(3H,t),1.4(1H,m)
,1.65(1H,m),2.1(3H,m),2.8(4H,m),3.1(
1H,d),3.3(1H,dd),3.4(2H,s),3.5(2H,s)
,3.5(2H,d),4.2(2H,q),5.1(4H,m),5.9(1
H,
m),7.1(2H,m)及び7.4(1H,d);m/z412(M+H)。実施例131
エタノール(7ml)中の3−[2−(4−(2−ジカルブエトキシエチレニ
ル)−2−アリルフェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(306mg
)の溶液に、温度を5℃に維持しながら、水素化ホウ素ナトリウム(33mg)
を加えた。生ずる混合物を25℃において12時間撹拌し、濾過し、エタノール
を蒸発させた。残渣にアセトン(5ml)を加えて撹拌し、次に1M塩酸水溶液
(2.75ml)を加えた。生ずる混合物を25℃において3時間撹拌し、次に
、炭酸水素ナトリウム(250mg)を加えた。混合物を酢酸エチル(3x15
ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし、ブライン(15ml)
によって洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて、残渣を得て、これをア
ルミナ(N32−63)上での中圧カラムクロマトグラフィーによって、溶離剤
として酢酸エチルとメタノールとの49:1(v/v)混合物を用いて精製して
、3−[2−(4−(2−ジカルブエトキシエチル)−2−アリルフェニル)エ
チニル]キヌクリジン−3−オールを固体,mp.89℃として得た;
微量分析:実測値:C,70.8;H,7.8;N,3.1%;C26H33NO5
の計算値:C,71.0;H,7.6;N,3.2%;NMR(CDCl3):
1.2(6H,t),1.4(1H,m),1.65(1H,m),2.1(3
H,m),2.8(4H,t),3.0(1H,d),3.1(2H,d),3
.3(1H,dd),3.4(2H,d),3.6(1H,t),4.1(4H
,q),5.1(2H,m),5.9(1H,m),7.0(2H,m)及び7
.2(1H,d);m/z440(M+H)。実施例132
テトラヒドロフラン(20ml)中のトリメチルシリルアセチレン(1.0g
)の撹拌溶液に、アルゴン雰囲気下、−70℃において、ヘキサン中のブチルリ
チウム(1.6M,3.4ml)を徐々に加えた。反応混合物を−70℃におい
てさらに60分間撹拌した。この反応混合物に、温度を−70℃に維持しながら
、テトラヒドロフラン(10ml)中の3−[2−{2−ホルミルフェニル}エ
チ
ニル]−3−トリメチルシリルオキシキヌクリジン(1.3g)の溶液を徐々に
加えた。反応混合物を周囲温度までに温度上昇させて、20時間撹拌した。この
反応混合物を蒸発させ、炭酸カリウム(4g)とメタノール(50ml)とを加
え、混合物を周囲温度において60分間激しく撹拌した。無機塩を濾過によって
除去し、濾液を蒸発させて、残渣を得て、これを酢酸エチル(150ml)中に
溶解した。この溶液を2M塩酸(2x100ml)によって抽出した。水性抽出
物を一緒にし、エーテル(2x200ml)によって洗浄し、次に、5N水酸化
ナトリウム溶液の添加によってpH9に調節した。この水性混合物を酢酸エチル
(2x100ml)によって抽出し、酢酸エチル抽出物を一緒にし、水(100
ml)、ブライン(100ml)によって洗浄し、残渣をアルミナ(Alumi
na N32−63)上でのカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤として
酢酸エチル中メタノールの2:98〜5:95(v/v)混合物の勾配を用いて
精製して、固体を得て、これをテトラヒドロフラン/ヘキサンの混合物から再結
晶して、3−[2−{2−(1−ヒドロキシ−1−エチニルメチル)フェニル}
エチニル]キヌクリジン−3−オール(110mg),mp.217℃を得た;
微量分析:実測値:C,74.6;H,7.2;N,4.6%;C18H19NO2
・0.5H2Oの計算値:C,74.5;H,6.9;N,4.8%;NMR:
1.2−1.4(1H,m),1.45−1.7(1H,m),1.8−2.0
5(3H,m),2.55−2.8(4H,m),2.85(1H,d),3.
15(1H,d),3.38(1H,d),3.38(1H,dd),5.58
(1H,s),5.6−5.7(1H,m),6.08(1H,d),7.25
−7.46(3H,m)及び7.65(1H,d);m/z282(M+H)。
出発物質として用いた3−[2−{2−ホルミルフェニル}エチニル]−3−
トリメチルシリルオキシキヌクリジンは、次のように得た。
ジメチルホルムアミド(25ml)とトリメチルアミン(5ml)中の2−ブ
ロモベンズアルデヒド(2.03g)と3−エチニル−3−トリメチルシリルオ
キシキヌクリジン(2.23g)との溶液に、アルゴン雰囲気下、周囲温度にお
いて、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(175m
g)とヨウ化銅(I)(85mg)とを加えた。反応混合物を周囲温度において
21時間撹拌した。この反応混合物を水(150ml)中に注入し、酢酸エチル
(2x100ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし、水(2x
100ml)、ブライン(100ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4
)、蒸発させた。残渣をアルミナ(Alumina N32−63)上でのカラ
ムクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチルとイソヘキサンとの4
0:60(v/v)混合物を用いて精製して、3−[2−{2−ホルミルフェニ
ル}エチニル]−3−トリメチルシリルオキシキヌクリジンを油状物(2.1g
)として得た;NMR:0.00(9H,s),1.1−1.3(1H,m),
1.35−1.54(1H,m),1.82−1.90(1H,m),2.5(
4H,t),2.73(1H,d),3.07(1H,d),7.38−7.4
8(2H,m),7.5−7.6(1H,m),7.68−7.75(1H,m
),10.2(1H,s);m/z328(M+H)。
出発物質として用いた3−エチニル−3−トリメチルシリルオキシキヌクリジ
ンは次のように製造した。
3−エチニル−3−ヒドロキシキヌクリジン(1.5g)とイミダゾール(1
.35g)とをジメチルホルムアミド(25ml)中で撹拌した。この溶液に、
トリメチルシリルクロリド(1.35g)を徐々に加え、混合物を周囲温度にお
いて20時間撹拌した。この反応混合物を水(150ml)中に注入し、水相を
酢酸エチル(2x100ml)によって抽出した。酢酸エチル抽出物を一緒にし
、水(2x100ml)、ブライン(100ml)によって洗浄し、乾燥させ(
MgSO4)、蒸発させて、3−エチニル−3−トリメチルシリルオキシキヌク
リジンを油状物(1.8g)として得た;NMR:0.15(9H,s),1.
2−1.38(1H,m),1.42−1.6(1H,m),1.65−1.9
(3H,m),2.55−2.7(4H,m),2.76(1H,d),3.0
2(1H,d),3.55(1H,s);m/z224(M+H)。
テトラヒドロフラン(5ml)中の3−[2−{ホルミルフェニル}エチニル
]−3−トリメチルシリルオキシキヌクリジン(0.815g)の溶液を、周囲
温
度において、テトラヒドロフラン(50ml)中のビニルマグネシウムブロミド
(vinyl magnesium bromide)(テトラヒドロフラン中1.0M;5ml)の撹
拌溶液に徐々に加えた。反応混合物を3時間、撹拌し、還流加熱した。反応混合
物を蒸発させ、残渣を2M塩酸(50ml)に溶解した。水相をエーテル(2x
100ml)によって洗浄し、次に、固体炭酸カリウムを注意深く加えて、pH
9に塩基性化した。この混合物を酢酸エチル(2x100ml)によって抽出し
、酢酸エチル抽出物を一緒にし、水(100ml)、ブライン(100ml)に
よって洗浄し、残渣をアルミナ(Alumina N32−63)上でのカラム
クロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチル中メタノールの5:95
(v/v)混合物を用いて精製して、固体を得て、これをアセトニトリルから再
結晶して、3−[2−{−(1−ヒドロキシ−1−エテニルメチル)フェニル}
エチニル]−3−ヒドロキシキヌクリジン(117mg),mp.148〜14
9.5℃を得た;微量分析:実測値:C,75.9;H,7.5;N,4.9%
;C18H21NO2の計算値:C,76.3;H,7.5;N,4.9%;NMR
:1.2−1.4(1H,m),1.42−1.68(1H,m),1.7−2
.0(3H,m),2.62(4H,t),2.85(1H,d),3.07(
1H,d),4.95−5.07(1H,m),5.16−5.56(2H,m
),5.58(1H,s),5.86−6.08(1H,m),7.17−7.
27(1H,m),7.3−7.4(2H,m),7.46−7.52(1H,
d);m/z284(M+H)。実施例133
実施例51において製造したβ−ケトエステル(0.22g)を、エタノール
中に溶解し、生ずる溶液を溶液のpHが1になるまでエタノール性塩化水素を添
加することによって、その塩酸塩に転化させた。溶媒を直ちに除去し、アルゴン
雰囲気下で、残渣を無水ジメチルホルムアミド(5ml)中に溶解した。この混
合物に水素化ホウ素ナトリウム(0.044g)を加え、混合物を1日間撹拌し
た。反応混合物に過剰な水素化ホウ素ナトリウムを加え、続いて、無水エタノー
ル(5ml)を加えた。反応混合物を一晩撹拌した。
反応混合物を氷浴によって冷却し、アルゴン雰囲気下で、飽和塩化アンモニウ
ム溶液を注意深く加えて反応停止させた(quenched)。この水性混合物を酢酸エ
チル(3x50ml)によって抽出し、酢酸エチル抽出物を一緒にし、ブライン
(50ml)によって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、無色油状
物(0.2g)を得た;m/z354(M−H)。この油状物をアセトン(5m
l)に溶解し、エタノール性HClによって、pH>1になるまで処理した。こ
の混合物を室温において二三時間撹拌した。溶媒を蒸発によって除去し、残渣を
飽和炭酸ナトリウム溶液(20ml)と酢酸エチル(20ml)とに分配した。
水相をさらに酢酸エチル(2x20cm3)によって抽出した。酢酸エチル抽出
物を一緒にし、ブラインによって洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて
、粗油状物を得た。この油状物をシリカゲル(Varian Bond Elu
t S1シリカゲル)上でのクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エ
チル/エタノール/トリエチルアミンの80:20:3(v/v/v)混合物を
用いて精製して、3−[2−(2−アリル−4−(1,2−ジヒドロキシエチル
)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オールをガム状物(0.05g)と
して得た;m/z342(M+H)。実施例134
出発物質としてベンジルアルコール(0.4g)とエチル クロロホルメート
とを用いて、実施例97に述べた方法を繰り返して、3−[2−(2−アリル−
4−エトキシカルボニルオキシメチルフェニル)エチニル(0.04g)を得た
;m/z370(M+H)。実施例135
エタノール(5ml)中の3−[2−(2−アリル−4−(エトキシカルボニ
ルエチルカルボニル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール(0.3
6g)の溶液に、エタノールに溶解した塩化水素の溶液を加えて、pH1にした
。この混合物を蒸発させて、残渣をエタノール(5ml)中に溶解した。水素化
ホウ素ナトリウム(0.3g)を4時間にわたって加えた。この反応混合物を一
晩撹拌した。この混合物を2M塩酸水溶液によって酸性化した。混合物を濾過し
、
濾液を蒸発させた。残渣をアセトン/エーテル性塩化水素混合物によって処理し
、蒸発させた。残渣をシリカゲル(Varian Bond Elut S1シ
リカゲル)上でのクロマトグラフィーによって、溶離剤として酢酸エチル/エタ
ノール/トリエチルアミンの80:20:3(v/v/v)混合物を用いて精製
して、3−[2−(2−アリル−4−(1,4−ジヒドロキシブチル)フェニル
)エチニル]キヌクリジン−3−オールをガム状物として得た;m/z355(
M+H)。実施例136
実施例1に述べた操作を、エチル 3−(3−アリル−4−トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシフェニル)プロピオネートの代わりに1−(メトキシメチル
)−2−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ベンゼンを用いて、繰り返し
た。このようにして、3−[2−(2−メトキシメチルフェニル)エチニル]キ
ヌクリジン−3−オールが油状物として得られた;NMR(CDCl3):1.
2−1.4(1H,m),1.5−1.7(1H,m),1.8−2.02(3
H,m),2.6−2.8(4H,m),2.82−2.92(1H,d),3
.05−3.15(1H,d),3.4(3H,s),4.62(2H,s)及
び7.4(4H,m)。実施例137
治療又は予防用途に本発明の化合物を用いるための具体的な薬剤学的な投与形
は下記の錠剤及びカプセル剤を含み、これらは医薬品分野で周知の慣習的方法で
得られ、ヒトに対する治療又は予防用途に適する:
スキーム1
1.CBr4/PPh3/Zn,CH2Cl2,室温
2.(a)n.BuLi(2当量),THF,−60℃,アルゴン雰囲気(b)
H2O
3.Br2/H2O
4.t.BuOK,t−BuOH,還流
1.H2/Pd,CaCO3,エタノール
3.無水フタル酸,ベンゼンスルホン酸,280℃スキーム2
1.H2/Pd−CaCO3,EtOH
2.(a)H2C=CHMgBr,THF,20〜25℃,(b)NH4Cl溶液
1.Me3Si−C≡C−Li,THF,−70℃〜−75℃,アルゴン雰囲気
2.K2CO3,MeOH,20〜25℃スキーム3
スキーム4
1.塩基、例えば、NaOH又はピロリジン
2.H2,Pd/C
化学式
化学式(続き)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(31)優先権主張番号 9402127.6
(32)優先日 1994年2月4日
(33)優先権主張国 イギリス(GB)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV
,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,
RO,RU,SD,SE,SI,SK,UA,US,U
Z,VN
(72)発明者 ホイッタモア,ポール・ロバート・オーウ
ェン
イギリス国チェシャー エスケイ10 3ピ
ーエヌ,マックレスフィールド,ブローク
ン・クロス,ニューライン・アベニュー
9
(72)発明者 ブリタイン,デイヴィッド・ロバート
イギリス国ランカシャー オーエル11 5
エスイー,ロックデイル,バンフォード,
スプリングバンク・レーン 23
【要約の続き】
せるために有用である。式I化合物の製造方法並びにそ
れらを含む薬剤組成物と、医療におけるそれらの使用に
も言及する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式I: [式中、 R1は水素若しくはヒドロキシであり; R2は水素である;又は R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する; Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2− 、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S (O)n−,及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択され る; Arは、基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)ア ルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1 −C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ (C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキ ル]アミノ、カルバモイル、(C1−C6)アルキルカルバモイル、ジ[(C1− C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導 体及び前記オキシムのO−(C1−C6)アルキルエーテル、(C1−C6)アルキ ルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)アルキルスルホニ ルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルであり、この場合 に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルカノイル とそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエー テル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C6)アルカノイルオキシ、 (C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモイル、N−( C1−C6)アルキルカルバモイル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバ モイル、アミノ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]ア ミノ、(C1−C6)アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ、(C1−C6) アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスル ホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6 )アルキニル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びカルボ キシから選択される1個以上の基によって置換され;かつAr及び/又は、上述 した前記基のフェニル部分は、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ 、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)ア ルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ア ルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキル カルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1− C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキ ルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アル キル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、( C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−( C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有する ことができる;但し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又は−S(O)nCH2− (nは0、1又は2である)である場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar 上の置換基がフェニル部分を含み、Xが−OCH2−である場合には、R1とR2 は両方とも水素であることはないか、又はCR1−CR2が二重結合であるように 共に結合する] で示される化合物又はその薬剤学的に受容される塩。 2.R1がヒドロキシであり,R2が水素である請求項1記載の化合物。 3.Arが、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、( C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコ キシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキ シ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル] (C1−C6)アルコキシ、フェノキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)ア ルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル、ジ[(C1−C6)アルコキシ]( C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル、ジ[ (C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルカ ルボニルアミノ(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキル(C1−C6 )アルコキシ、(C2−C6)アルケニルオキシ(C1−C6)アルキル、カルバモ イル(C1−C6)アルキル、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6 )アルキル、フェニル(C1−C6)アルキル、N,N−ジ[(C1−C6)アルキ ル]カルバモイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル( C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C2−C6)アルキ ニル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、シアノ(C1−C6)アルコキシ(C1− C6)アルキル、ニトロ(C1−C6)アルコキシ、ニトロ(C1−C6)アルコキ シ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アル キルチオ、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシカルボニ ル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカル ボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルコキ シ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカ ルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルコキシ(C1− C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)ア ルキル、シアノ(C1−C6)アルキル、カルボキシ(C1−C6)アルキル、ヒド ロキシ(C1−C6)アルキル(C1−C6)アルキルアミノ(C1−C6)アルキル 、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アル キルアミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、ジ[(C1 −C6)アルキル]アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アル キル、(C1−C6)アルキルカルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、 ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、 カルバモイル(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコキシ カルボニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)ア ルキル]アミノ(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルコキシカ ルボニル(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アル コキシ(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アル キル、(C2−C6)アルケニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、 (C2−C6)アルキニル(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、ハロゲ ノ(C1−C6)アルキル(C1−C6)アルコキシカルボニル、フェノキシカルボ ニル、ジ[(C1−C6)アルコキシカルボニル]アルキル、(C1−C6)アルコ キシカルボニル(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、(C1 −C6)アルコキシ(C1−C6)アルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、( C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル 、ヒドロキシ(C1−C6)アルコキシ、ジヒドロキシ(C1−C6)アルキル、ヒ ドロキシ(C2−C6)アルケニル、ヒドロキシ(C2−C6)アルキニル、(C1 −C6)アルカノイル(C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導体及び前記オキ シム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択された1個以 上の置換基を有し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シ アノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケ ニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキ ルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカル バモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6) アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスル フィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、 (C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1− C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1− C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェ ニルである請求項1又は2に記載の化合物。 4.Arが、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、( C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1 −C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキルチオ(C1− C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル、(C1−C6 )アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1 −C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキシ(C1−C6 )アルキル、(C1−C6)アルカノイル(C1−C6)アルキル、(C1−C6)ア ルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイル及びカルボキシ(C1−C6)アル キルから選択される1個以上の置換基を有し、さらに任意に、ハロゲノ、ヒドロ キシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アル キル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコ キシ、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N− (C1−C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カ ルバモイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、 (C1−C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲ ノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アル キレンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキ シム誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから選択される1個以上の置換 基を有するフェニルである請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。 5.R1がヒドロキシであり;R2は水素であり;Xが−CH2CH2−、−C H=CH−、−C≡C−及び−CH2O−から選択され(特に、−C≡C−であ る);Arが、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1 −C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキ シ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ( C1−C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ](C1−C6)アルコキシ、 (C1−C6)アルコキシカルボニル(C2−C6)アルケニル、(C1−C6)アル コキシカルボニル(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、( C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル 、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)ア ルキルチオ(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)ア ルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキルカルバモイル 、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキルカルバモイル、(C1−C6)ア ルカノイルオキシ(C1−C6)アルキル、シアノ(C1−C6)アルコキシ、カル ボキシ(C1−C6)アルキル、シアノ(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ(C1 −C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルカノイ ル、(C1−C6)アルキルチオ(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル (C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル及び(C1−C6)アルカノイル( C1−C6)アルキルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1 −C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフ ェニルであり、Arが任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ 、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル 、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルア ミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモ イル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アル コキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィ ニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1 −C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6) アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6) アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有することができ る請求項1記載の化合物。 6.R1がヒドロキシであり、R2が水素であり、Xが−C≡C−であり;A rがメトキシエトキシカルボニルエチル、メトキシプロピル、エトキシカルボニ ルエチル、メトキシカルボニルエチル、メトキシカルボニルプロピル、メトキシ カルボニルブチル、イソブトキシカルボニルエチル、ヘキシルオキシカルボニル エチル、メトキシカルボニルプロピル、メトキシカルボニルペンチル、メトキシ カルボニルメトキシ、メトキシエトキシ、メトキシエトキシメチル、メトキシエ トキシエチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル、ヒドロキシメチル、エ タノイルエチル、エトキシカルボニルエタノイル、エトキシカルボニルプロパノ イルから選択される1個の置換基を有し、任意に、(C1−C6)アルキル、(C2 −C6)アルケニル、ハロゲノ、(C1−C6)アルコキシ及び(C1−C6)アル カノイルから選択される1個以上の置換基を有するフェニルである請求項1記載 の化合物。 7.Arが(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキルとカル ボキシ(C1−C6)アルキルとから選択される1個の置換基を有し、任意に、請 求項1で定義した任意の置換基から選択される1個以上の置換基を有するフェニ ルである請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。 8.R1がヒドロキシであり;R2が水素であり;Xが−C≡C−であり;A rが(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシとカルボキシ( C1−C6)アルキルから選択される置換基を有し、任意に、(C2−C6)アルケ ニル基を有するフェニルである請求項7に記載の化合物。 9.式I: [式中、 R1は水素又はヒドロキシであり; R2は水素である;又は R1とR2は、CR1−CR2が二重結合であるように、共に結合する; Xは−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2− 、−CH2NH−、−NHCH2−、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2S (O)n−及び−S(O)nCH2−(nは0、1又は2である)から選択される ; Arは基:(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アル キニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキ ル、(C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、(C1 −C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル及び(C1−C6)ア ルキルスルホニルから独立的に選択される1個以上の置換基を有するフェニルで あり、この場合に上記置換基は(C1−C6)アルコキシカルボニル、フェノキシ カルボニル、(C1−C6)アルカノイル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、( C1−C6)アルカノイルオキシ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、N, N−ジ[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ、(C2 −C6)アルケニルオキシ、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキル スルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキ ル、フェニル、フェノキシ、シアノ、ニトロ及びヒドロキシから選択される1個 以上の基によって置換され、かつAr及び/又は、上述した前記基のいずれのフ ェニル部分も、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、カル ボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2 −C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルアミノ、 ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1−C6)アルキルカルバモイル、 ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバモイル、(C1−C6)アルコキシ カルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1−C6)アルキルスルフィニル、 (C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ(C1−C6)アルキル、(C1−C6 )アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレンジオキシ、(C1−C6)アルカ ノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム誘導体のO−(C1−C6)アルキ ルエーテルから独立的に選択される1個以上の置換基を有することができる;但 し、Xが−OCH2−、−NHCH2−又は−S(O)nCH2−(nは0、1又は 2である)である場合には、R1はヒドロキシではなく;Ar上の置換基がフェ ニル部分を含み、Xが−OCH2−である場合には、R1とR2は両方とも水素で あることはないか、又はCR1−CR2が二重結合であるように共に結合する] で示される化合物又はその薬剤学的に受容される塩。 10.R1はヒドロキシであり;R2は水素であり;Xは−CH2CH2−、− CH=CH−、−C≡C−及び−CH2O−から選択され; Arは、(C1−C6)アルコキシカルボニル(C1−C6)アルキル、(C1−C6 )アルコキシカルボニル(C1−C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1 −C6)アルコキシ、(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシ(C1− C6)アルキル、ジ[(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル](C1−C6 )アルコキシ、フェニルオキシ(C1−C6)アルコキシ、フェニル(C1−C4 )アルキル及び(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシカルボニルから 独立的に選択される1個以上の置換基を有し、任意に、ハロゲノ、ヒドロキシ、 アミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、(C1−C6)アルキル、 (C2−C6)アルケニル、(C2−C6)アルキニル、(C1−C6)アルコキシ、 (C1−C6)アルキルアミノ、ジ[(C1−C6)アルキル]アミノ、N−(C1 −C6)アルキルカルバモイル、ジーN,N−[(C1−C6)アルキル]カルバ モイル、(C1−C6)アルコキシカルボニル、(C1−C6)アルキルチオ、(C1 −C6)アルキルスルフィニル、(C1−C6)アルキルスルホニル、ハロゲノ( C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルカノイルアミノ、(C1−C4)アルキレ ンジオキシ、(C1−C6)アルカノイルとそのオキシム誘導体及び前記オキシム 誘導体のO−(C1−C6)アルキルエーテルから独立的に選択される1個以上の 置換基を有する請求項9記載の化合物。 11.Xが−C≡C−、−CH2CH2−、−CH2O−及び−CH=CH− から選択される請求項1〜6のいずれか、又は請求項9、又は請求項10に記載 の化合物。 12.Xが−C≡C−である請求項11記載の化合物。 13.下記化合物: 3−[2−(2−アリル−4−(2−エトキシカルボニルエチル)フェニル)エ チニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)エ チニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(3−メトキシカルボニルプロピル)フェニル) エチニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(4−メトキシカルボニルブチル)フェニル)エ チニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(2−イソ−ブトキシカルボニルエチル)フェニ ル)エチニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチ ル)フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(3−メトキシプロピル)フェニル)エチニル] キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(2−ヘキシルオキシカルボニルエチル)エチニ ル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(2−メトキシカルボニル−2−メチルエチル) フェニル)エチニル]キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(2−カルボキシエチル)フェニル)エチニル] キヌクリジン−3−オール; 3−[2−(2−アリル−4−(5−メトキシカルボニルペンチル)フェニル) エチニル]キヌクリジン−3−オール;及び 3−[2−(2−アリル−4−(2−カルボキシプロピル)フェニル)エチニル ]キヌクリジン−3−オール と、これらの薬剤学的に受容される塩とから選択される請求項1記載の化合物。 14.請求項1で定義された式I化合物又はその薬剤学的に受容される塩の 製造方法であって、 (a)R1とR2が両方とも水素である式I化合物に関しては、 CR1−CR2が二重結合であるようにR1とR2が共に結合している式I化合物を 還元する; (b)CR1−CR2が二重結合であるようにR1とR2が共に結合している式I化 合物に関しては、R1がヒドロキシであり、R2が水素である式I化合物を脱水す る; (c)CR1−CR2が二重結合であるようにR1とR2が共に結合している式I化 合物に関しては、式II: [式中、Zは脱離基である] で示される化合物を塩基によって処理する; (d)Xが−CH2CO−である式I化合物に関しては、式III: Ar−M (III) [式中、Mは金属原子である] で示される有機金属化合物又はその誘導体を式IV: で示される化合物と反応させる; (e)Xが−CH2−NH−又は−NHCH2−である式I化合物に関しては、X が(適当に)−CH=N−又は−N=CH−である式I化合物を還元する; (f)Xが−CH2NH−、−CH2O−、−CH2S−であり、R1がヒドロキシ であり、R2が水素である式I化合物に関しては、式IX: Ar−z (IX) [式中、Zは適当に−NH2、−OH又はSHである] で示される化合物を式X: で示される化合物と反応させる; (g)Xが−CH=CH−である式I化合物に関しては、式XI: で示される化合物を式V: で示される化合物と塩基の存在下で反応させる; (h)Xが−CH2CH2−である式I化合物については、Xが−CH=CH−で ある式I化合物又はXが−C≡C−である式I化合物を還元する; (i)Xが−COCH2−である式I化合物に関しては、式XII: Ar−CH2M (XII) [式中、Mは金属原子である] で示される化合物又はその誘導体を式XIII: で示される化合物と反応させる; (j)Xが−CH2O−又は−CH2S−である式I化合物に関しては、式XIV : ArCH2Z1 (XIV) で示される化合物を式XV: [式中、Z1は脱離基であり、Z2は−YMであるか、又はZ1は−YMであり、 Z2は脱離基であり、Yは酸素若しくは硫黄であり(適当に)、Mは金属原子で ある]で示される化合物と反応させる; (k)Xが−OCH2−又は−SCH2−であり、R1とR2が両方とも水素である 式I化合物に関しては、式XVI: ArYH (XVI) [式中、Yは適当に酸素又は硫黄である] で示される化合物を式XVII: [式中、Zは脱離基である] で示される化合物と反応させる; (l)Xが−OCH2−、−SCH2−、−CH2O−又は−CH2S−である式I 化合物に関しては、式XVIII: [式中、Qは保護基である] で示される化合物を脱保護する; (m)Xが−C≡C−である式I化合物に関しては、Xが−CH=CH−である 式I化合物をハロゲンと反応させた後に、塩基によって処理する; (n)R1がヒドロキシであり、R2が水素であり、Xが−C≡C−である式I化 合物に関しては、式XIX: Ar−C≡CM (XIX) [式中、Mは金属原子である] で示される化合物をキヌクリジン−3−オンと反応させる; (o)R1とR2が水素であり、Xが−C≡C−である化合物に関しては、式XI X: Ar−C≡CM (XIX) [式中、Mは金属原子である] で示される化合物を式XV: [式中、Zは脱離基である] で示される化合物と反応させる; (p)Xが−C≡C−であり、R1が水素又はヒドロキシであり、R2が水素であ る化合物については、式XX: で示される化合物を式IX: Ar−Z (IX) [式中、Zは脱離基である] で示される化合物と触媒の存在下で反応させる; (q)Xが−C=C−であり、R1が水素又はヒドロキシであり、R2が水素であ る化合物については、式XXI: で示される化合物を式IX: Ar−Z (IX) [式中、Zは脱離基である] で示される化合物と触媒の存在下で反応させる; (r)Xが−CH=CH−である化合物については、Xが−C=C−である式I 化合物を還元する; (s)Xが−CH=CH−である式I化合物については、式XXII: [式中、Lは適当な配位子である] で示される化合物を式IX: Ar−Z (IX) [式中、Zは脱離基である] で示される化合物と触媒の存在下で反応させる、 ことを含み、 その後に、薬剤学的に受容される塩が必要である場合には、式I化合物を生理学 的に受容されるアニオンを供給する酸又は生理学的に受容されるカチオンを供給 する塩基と反応させる前記方法。 15.請求項1〜14のいずれかに記載の式I化合物若しくはその薬剤学的 に受容される塩を、薬剤学的に受容される希釈剤若しくはキャリヤーと共に、又 は薬剤学的に受容される希釈剤若しくはキャリヤーとの混合物として含む薬剤組 成物。
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