JPH08508272A - 中枢神経疾患治療用のイミダゾロ−キノキサリノン - Google Patents
中枢神経疾患治療用のイミダゾロ−キノキサリノンInfo
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- JPH08508272A JPH08508272A JP6521618A JP52161894A JPH08508272A JP H08508272 A JPH08508272 A JP H08508272A JP 6521618 A JP6521618 A JP 6521618A JP 52161894 A JP52161894 A JP 52161894A JP H08508272 A JPH08508272 A JP H08508272A
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Abstract
(57)【要約】
イミダゾロキノキサリノンを中枢神経系の疾患の治療のための医薬品の製造に使用することが記載されている。このイミダゾロキノキサリノンは、次の式を有する
[式中、R1、R2及びXは、明細書中に記載のものを表す]。
Description
【発明の詳細な説明】
中枢神経疾患治療用のイミダゾロ−キノキサリノン
本発明は、中枢神経疾患の治療のためのイミダゾロ−キノキサリノンの使用に
関する。
式Iのイミダゾロ−キノキサリノンは、ドイツ特許出願公告(DE−OS)第
3004750号及びドイツ特許出願公告第3004751号公報から公知であ
る。この化合物に関しては、抗アレルギー作用が挙げられている。
更に、ヨーロッパ特許出願公告(EP−OS)第518530号(=US51
3196)公報から公知のイミダゾロ−キノキサリノンが、刺激作用アミノ酸の
レセプターへの拮抗作用を有することが公知である。従って、これらは、神経保
護剤として、並びにこの作用メカニズムで進行する神経障害を取り除くために好
適である。更に、一連の他の置換されたイミダゾロ−キノキサリンが循環系に影
響するc−AMP−ホスホジエステラーゼ−抑制剤として(EP−OS4005
83=US5166344)、かつ、中枢神経系の種々の障害の治療のためのG
ABA−レセプターリガンドとして(US5182386)公知である。
本発明は、式I
[式中、Xは、生理学的に認容性のアミン−又は金属カチオンとの塩の形で存在
するカルボキシル基、基
(ここで、R3は、C1〜C8−アルキル−又はベンジル基である)を表すか、又
はXは、ヒドロキシメチル−、ニトリル−、アルデヒド−、テトラゾリル−、カ
ルボニルアミノテトラゾール−、カルバモイル−、オキシム−又はC1〜C3−ア
ルコキシムエーテル基を表し、R1及びR2は、同じもので、水素−、塩素−又は
臭素原子を表す]の化合物を、中枢神経系の疾患の治療のための医薬品の製造に
使用することである。
中枢神経系の疾患としては、例えば、癲病、脳障害、パーキンソン病、アルツ
ハイマー病、吐き気、頭部−及び脊髄外傷が挙げられる。これら化合物の作用は
、それらのグルタメート拮抗特性に基因する。
化合物Iのこの新規薬理作用を、ラッテの大脳の摘出膜材料で試験した。この
ために、膜材料を、放射能標識された物質3H−2−アミノ−3−ヒドロキシ−
5−メチル−4−イソキサゾールプロピオン酸(3H−AMPA)及び3H−5,
7−ジクロルキヌレン酸の存在で処理した、この際、これらは、特異的レセプタ
ー(AMPA−もしくはNMDA−レセプター(N−メチル−D−アスパルテー
ト))に結合する。引き続き、シンチレーシヨンカウントにより処理膜の放射能
を測定した。結合した放射能で、結合した3H−AMPA及び3H−5,7−ジク
ロルキヌクレン酸の量が計算できた。本発明による活性物質を、IBMコンピュ
ーターでの統計的分析システム(SAS)を用いる反復非直線的回帰分析により
、P.J.Munson und D.Rodbardによるプログラム”Li
gand”(Analytical Biochem.107,220(1980)、Ligand:Versatile Compute
rized Approach for Charakrerization of Ligand Binding Systems)と同様に
測定した。
次のインビトロ−試験を行った:
1.3H−2−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソキサゾールプロ
ピオン酸(3H−AMPA)の結合
膜材料の調製のために、新しく取り出したラッテ大脳を15倍量のα,α,α
−トリス(ヒドロキシメチル)−メチルアミン−塩酸(TRIS−HCI)30
mM及びエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)0.5mMからの緩衝液A−
pH7.4−と一緒にUlt
ra−TURRAX−撹拌機を用いて均質化させた。懸濁液を48000gで2
0分間遠心させた。上澄液の分離の後に、底部液中に含有されるタンパク質含有
膜材料を、緩衝液A中に3回懸濁させ、かつ引き続きその都度48000gで2
0分間遠心させることにより洗浄した。その後、この膜材料を、15倍量の緩衝
液A中に懸濁させ、37℃で30分間恒温保持した。引き続き、このタンパク質
材料を2回遠心及び懸濁により洗浄し、使用時まで−70℃で凍結させた。
結合試験のために、37℃で溶かしたタンパク質材料を48000g(20分
)で遠心し、かつ引き続き、TRIS−HCl 50mM、チオシアン酸カリウ
ム0.1M及び塩化カルシウム2.5mMからの緩衝液B−pH7.1−中で洗
浄した。引き続き、膜材料0.25mg、3H−AMPA(60Ci/mモル)
0.1μCi並びに化合物Iを緩衝液B 1ml中に溶かし、氷の上で60分間
恒温保持した。この恒温保持された溶液を、予めポリエチレンイミンの0.5%
水溶液で少なくとも2時間処理されたCF/B−フィルター(Firma Wa
tman)を通して濾過した。引き続き、この濾液を、結合した及び遊離の3H
−AMPAを相互に分離するために、冷緩衝液B 5mlで洗浄した。シンチレ
ーシヨンカウントによる膜材料中の結合3H−AMPAの放射能の測定の後に、
回帰分析を用いる排除曲線の評価により、KI−値を測定
した。
2.3H−グリシン−結合検定
新しく取り出したラッテ海馬状隆起を10倍量の調製緩衝液(TRIS−HC
l 50mM、EDTA 10mM)中でポッター(Potter)−ホモゲナ
イザーを用いて均質化させた。この均質物を48000gで20分間遠心させた
。上澄みを捨て、ペレット中に得られた膜を、再懸濁及び48000gで2回の
遠心(その都度20分)により洗浄した。再懸濁された膜を液体窒素中で凍結さ
せ、37℃で再び溶かした。改めての洗浄工程の後に、膜懸濁液を37℃で15
分間恒温保持した。更に4回の洗浄工程(その都度48000gで20分の遠心
及び調製緩衝液中の再懸濁)の後に、膜を更なる使用時まで−70℃で凍結させ
る。
凍結された膜を37℃で溶かし、48000g(20分)で2回遠心させ、引
き続き、結合緩衝液(TRIS−HCl 50mM、pH7.4、MgCl2
10mM)中で洗浄する。1恒温保持バッチは、タンパク質(膜)0.25mg
、3H−グリシン(16Ci/mモル)25nM及び試験すべき物質を合計して
結合緩衝液0.5ml中に含有する。グリシン1mMの添加により非特異的な結
合を測定する。4℃での60分間の恒温保持の後に、結合した及び遊離のリガン
ドを、GF/フィルターを通す濾過及び引き続く氷冷
結合緩衝液約5mlでの洗浄により相互に分離させる。フィルター上に残る放射
能を、液体シンチレーシヨンカウントにより測定する。排除曲線から、反復非直
線性のフィッテイングプログラムを用いるか、又はチェン及びプルソフ(Che
ng und Prusoff)の式に従って、解離定数を算出する。
この試験で、請求項1に記載の化合物を用いて次の結果が得られた:
医薬組成物は、慣用の医薬助剤と共に治療に有効量の化合物Iを含有する。こ
れらは、種々の適用法で、例えば、経口的に、非経腸的に、皮下で、腹腔内で及
び局所的に適用できる。例えば、錠剤、乳液、輸注−及び注射液、ペースト、軟
膏、ジェル、クリーム、ローシヨン、粉末及びスプレーの適用形が可能である。
局所的な外用のために、例えば、粉末及び軟膏中に、作用物質は通常の濃度で
含有されていてよい。一般に、1〜50重量%の量が存在する。
内用の場合には、製剤を単位用量で適用する。1単位用量では、体重1kg当
たり作用物質0.1〜50mg、有利に0.1〜10mgを与える。組成物は、
疾病の種類及び重症度に応じて1日に1回又は数回で適用することができる。1
日用量は、一般に、経口適用では体重1kg当たり0.1〜10mg、非経腸適
用では体重1kg当たり0.01〜50mgである。
所望の適用法に応じて、本発明の医薬組成物は、作用物質と並んで慣用の担持
物質及び希釈剤を含有する。局所的外用のために、製薬学的助剤、例えばエタノ
ール、イソプロパノール、オキシエチル化されたヒマシ油、オキシエチル化され
、水素化されたヒマシ油、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコールステアレート、エトキシル化された脂肪アルコール、パラフィン
油、ワセリン及び綿実油を使用することができる。内用のためには、例えば、乳
糖、プロピレングリコール、エタノール、デンプン、タルク及びポリビニルピロ
リドンが好適である。
更に、酸化防止剤、例えば、トコフェロール及びブチル化されたヒドロキシア
ニソール並びにブチル化されたヒドロキシトルオール、矯味用添加物、安定剤、
乳化剤及び漂白剤を適用形中に含有していてもよい。
組成物中の作用物質と並んで含有される物質並びに医薬組成物の製造時に使用
される物質は、毒物学的に無害で、その都度の作用物質と相容性であるべきであ
る。
医薬組成物の製造は、公知方法で行う。
例1
打錠機上で、次の組成の錠剤を打錠する:
7,8−ジクロル−4,5−ジヒドロ−4−オキソ−イミダゾロ−[1,2−
a]−キノキサリン−カルボン酸 40mg
とうもろこしデンプン 120mg
ゼラチン 13.5mg
乳糖 45mg
アエロジル(R)(超顕微鏡的に微細な、化学的に純粋なケイ酸)
2.25mg
馬鈴薯デンプン(6%ペーストとして) 6.75mg
例2
常法で、次の組成の糖衣丸を製造する:
7,8−ジクロル−4,5−ジヒドロ−4−オキソ−イミダゾロ−[1,2−
a]−キノキサリン−カルボン酸 20mg
核物質 60mg
施糖衣物質 60mg
核物質は、とうもろこしデンプン9部、乳糖3部及びLuviskol(R)
VA64(ビニルピロリドン−酢酸ビニル−コポリマー60:40、Pharm
.Ind.1962、586参照)1部から成る。施糖衣物質は、ショ糖5部、
とうもろこしデンプン2部、炭酸カルシウム2部及びタルク1部から成る。この
ようにして製造された糖衣丸に、引き続き耐胃液性コー
テイングを施す。
例3
7,8−ジクロル−4,5−ジヒドロ−4−オキソ−イミダゾロ−[1,2−
a]−キノキサリン−カルボン酸10gを水500ml中に、NaClの添加下
に溶解させ、0.1NNaOHでpH6.0に調節すると、血液等張性の溶液が
生じる。この溶液各5mlをアンプルに充填し、滅菌する。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ホーフマン, ハンス ペーター
ドイツ連邦共和国 D―67117 リンブル
ガーホーフ ウンテレ ハルト 12
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 式I [式中、Xは、生理学的に認容性のアミン−又は金属カチオンとの塩の形で存在 するカルボキシル基、基 (ここで、R3は、C1〜C8−アルキル−又はベンジル基である)を表すか、又 はXは、ヒドロキシメチル−、ニトリル−、アルデヒド−、テトラゾリル−、カ ルボニルアミノテトラゾール−、カルバモイル−、オキシム−又はC1〜C3−ア ルコキシムエーテル基を表し、R1及びR2は、同じもので、水素−、塩素−又は 臭素原子を表す]の化合物を、中枢神経系の疾患の治療のための医薬品の製造に 使用すること。
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