JPH08507596A - 製品のガス処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 製品、特に食品のガス処理用装置は、入口開口部（18）および出口開口部（19）を有するハウジング（12）を具備する。コンベアベルト（８）はハウジングを通って入口開口部から出口開口部への通路に沿って製品を運搬する。トンネル（13）は、入口開口部から出口開口部への通路に沿ったコンベアベルトの少なくとも１部分を取り囲み、孔の開けられた上部壁（15）を有する。ガス吸引手段（14）は、トンネルの内部に真空状態を形成するためにトンネルと通ずる。ガス調節手段（31）は、ガス吸引手段によってトンネルの内部から外部へ、そして孔の開けられた上部壁を通してトンネルの内部に戻って循環させられるガスを調節する。この様にして、外部からトンネルの孔の開けられた上部壁を通して吸引されるガスはコンベアベルトの上にぶつかるガスジェットを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 製品のガス処理装置 本発明は、例えば製品を冷却、加熱または乾燥させるために製品にぶつかるガ スジェットを使用する、製品の、特に食品等の製品の、ガス処理に関する。 食品を冷却または加熱する装置は、例えばDonald P．Smith氏らによる米国特 許第4,679,542号明細書に記載されている。これらの装置は、その間に処理領域 を形成し、その処理領域中に垂直にガスジェットを射出させる複数のノズルを有 する上部および下部のダクトと通ずる高圧ガス空間を具備する。処理されるべき 食品は、処理領域を通ってそれらを運搬するコンベアベルトによって支持されて いる。 しかしながら、従来の装置におけるガス流の制御には特有の問題がある。さら に、その装置の設計は非常に複雑であり、その結果食品産業の高い衛生上の要求 を満たすことが難しくなる。また、従来の装置の保守には時間がかかり、連続運 転停止の間の間隔は短い。 それ故、本発明の１つの目的は、簡単な設計の製品のガス処理用の装置を提供 することである。 本発明の別の目的は、食品産業の高い衛生上の要求を満たすような装置を提供 することである。 本発明のさらに別の目的は、保守を容易に行えるような装置を提供することで ある。 本発明のまた別の目的は、例えば熱伝達率の、高い効率が得られるような、ガ ス流の良好な制御を可能にするような装置を提供することである。 本発明によれば、製品のガス処理用の装置は、入口開口部および出口開口部を 有するハウジングと；装置を通って入口開口部から出口開口部への通路に沿って 製品を運搬するコンベアベルトと；ハウジングよりかなり小さい体積を有し、入 口開口部から出口開口部への通路の少なくとも１部分に沿ってコンベアベルトを 取り囲み、上部壁、２つの側壁および底部壁を有し、その上部および底部の壁の 少なくとも１つがハウジングの内部から直接アクセス可能で、孔が開けられてい る、トンネルと；トンネルの内部に真空状態を形成するためにトンネルと通じて いるガス吸引手段であり、トンネルの外部からトンネルの少なくとも１つの孔を 開けられた壁を通して吸引されるガスがコンベアベルト上にぶつかるガスジェッ トを形成するように、ガスをトンネルの内部から、ほぼ周辺の圧力である、トン ネルの外部へ、そしてトンネルの少なくとも１つの孔の開けられた壁を通してト ンネルの内部に戻って循環させる、ガス吸引手段と；ガス吸引手段によって循環 させられるガスを調節するためのガス調節手段とを具備する。 トンネル内の処理ゾーンを取り囲み、トンネルをガス吸引手段に接続すること によって、ガスを処理ゾーンに分配するための従来の技術のダクトは除去され、 ガス流の制御を改良する。さらに、トンネルの孔の開けられた壁は検査および清 掃のために直接アクセス可能となる。また、前記壁の穿孔は 全体の領域に広がることが好ましい。 コンベアベルトは穿孔されており、トンネルは孔の開けられた上部および底部 壁を有することが好ましい。したがって、ガスはトンネルの外部から孔の開けら れた両方の壁を通して吸引され、コンベアベルト上にぶつかるガスジェットを形 成する。従って、有孔のコンベアベルトによって支持される食品には、それらの 表面の近くの境界ガス層を一掃するガスジェットが上部および底部の表面に当る 。この様にして、熱はガスと食品との間を高い率で伝達される。 好ましい実施例において、トンネルの上部壁はほぼ全体の領域にわたって孔が 開けられており、同時にトンネルの底部壁は入口開口部から出口開口部への通路 を横切って延在している孔の開けられた部分を有する。 装置は、前記ガス吸引手段が接続されている真空チャンバ、前記トンネルの上 部壁ではなくて底部壁にあり前記孔の開けられた部分と交互に配置される複数の 開口孔、および対応する夫々のダクトが真空チャンバと前記開口孔の１つをそれ ぞれ接続させる複数のダクトを具備する。したがって、ガス吸引手段によって形 成される真空状態は真空チャンバ、トンネルに真空チャンバを接続させるダクト 、およびトンネル中に広がる。このような情況において、真空状態は周辺の圧力 より低い約１０００乃至２０００パスカルの圧力であると理解される。 さらに、各孔の開けられた部分は個々のチャンネルを介してトンネルの外部に 接続され得る。結果として、このような 各チャンネルは前記ダクトの２つ、前記真空チャンバおよび前記孔の開けられた 部分の１つによって形成され得る。 好ましい実施例において、各チャンネルは閉端部および開端部を有し、前記閉 端部から前記開端部の方へ高さが増す。 トンネルの上部壁は、入口開口部と出口開口部との間の通路に平行な縁部に関 節接合されるのが好ましい。それ故、動作位置から持ち上げられた位置へトンネ ルの上部壁を傾けることにより、トンネルの内部は検査および清掃のためにアク セス可能となる。 通常、ガスは空気であるが別のガスを具備し得る。この装置が食品を冷凍する ために使用される場合、調節手段は蒸発器のような冷却バッテリから構成される 。装置が食品を加熱するために使用されるとき、調節手段は熱交換器または電気 ヒータから構成される。最後に、この装置が食品を乾燥させるために使用される 場合、調節手段は湿気調節装置から構成される。別の調節手段は、ガスバーナお よびスチーム発生器である。 本発明は、添付図面を参照して以下にさらに詳細に説明される。 図１は、動作原理を示している従来の装置の概略断面図であり、 図２は、本発明による装置の同様の概略断面図であり、図２ａは図２の部分詳 細図であり、 図３は、本発明による装置の好ましい実施例の図５における線III−IIIに沿っ た断面図であり、 図４は、図３における線IV−IVに沿った縦断面図であり、 図５は、図３の線Ｖ−Ｖに沿った上からの断面図であり、 図６は、図３乃至５による装置の真空チャンバの詳細を示している斜視図であ り、 図７は、本発明による装置の別の実施例の図３に類似した断面図である。 図１を参照にすると、従来の技術による空気処理装置は容器１およびダクト３ ，４と通じている空間２を具備する。空間２は、中にインペラ６が装着されてい る開口部５を有する。２つだけが示されているダクト３，４間の処理ゾーン７内 で、コンベアベルト８は処理されるべき食品９を支持する。 インペラ６は、空気ジェット10がダクト３，４の向い合った側部にあるノズル 11を通して射出されるような、高い圧力を空間２およびダクト３，４内に生じさ せる。これらの空気ジェット10はコンベアベルト８によって支持される食品９の 上部および底部の表面にぶつかり、それによって、前記上部および底部の表面に 最も近い境界空気層を一掃するする。結果として、空気ジェット10と食品９との 間の熱伝達率は高くなる。空気ジェット10の空気は、空間２およびダクト３，４ 内の高い圧力を維持するためにインペラ６に戻ってダクト３，４間を循環される 。 上記されたような空気処理装置は、空気ジェットが限定された有効な範囲を有 するので、ミートパイのような平坦な食品の処理に特に適用される。したがって 、処理ゾーン７は検査および清掃のためにアクセスしにくくする制限された高さ を有する。また、ダクト３，４の設計は、これらのダクト３，４の内部の検査お よび清掃の可能性を損なう。 図２に示されたように、本発明による装置はハウジング12を具備し、その中で トンネル13は処理ゾーン７を取り囲む。トンネル13は例えばファンのような吸気 手段14と通じ、コンベアベルト８はトンネル13内で食品９を支持する。図２にお いて、トンネル13の上部壁15のみが孔を開けられており、壁15の上または下に何 等延在している部分もなしにノズル16（図２の（ａ）参照）を形成する。それ故 、壁15の側面は完全に平滑であり、衛生上の要求に関して有利である。また、穿 孔の入口端部における丸くされた縁部はガス流中の損失を減少し、それによって 良好に定められた空気ジェットが形成される。以下に説明される好ましい実施例 においては、トンネル13の底部壁もまた孔が開けられている。 運転中は、吸気手段14は、空気が上部壁15にあるノズル16を通って吸気され、 それによってコンベアベルト８およびその上に位置された食品９にぶつかる空気 ジェット17が形成されるように、トンネル13の内部を真空状態にする。 図２における装置の設計が図１における装置の設計よりさらに簡単であること は認められる。それ故、孔の開けられた壁15は検査および清掃がしやすい。さら に、上部壁15を関節接合にすることによって、コンベアベルト８およびトンネル 13の内部は検査および清掃のためにアクセス可能となる。 ハウジング内の圧力が周辺の圧力に等しいことに注意すべきである。しかしな がら、図２における装置が始動するとき、 吸気手段14はハウジング12内においてわずかに高い圧力を生じ、その結果空気は ハウジング12の内側からその外側へ漏洩する。その反対は図１における装置に関 して真実であり、装置が始動されるときにバクテリアが装置の容器１に吸引され 得て、それは装置の運転時間を短くする。 本発明による装置の好ましい実施例は、図３乃至６を参照して以下に説明され る。 図４に示されるように、ハウジング12は、装置において処理されるべき食品の ための入口開口部18および出口開口部19を有する。コンベアベルト８は入り口開 口部18から出口開口部19へ食品を運搬するための上部通路でローラ20，21間に延 在し、出口開口部18から入口開口部19への下部の帰りの通路に続いている。トン ネル13は、入口開口部18と出口開口部19との間の上部通路の一部分に沿ってコン ベアベルト８を取り囲む。トンネル13は、ハウジング12の壁22に近い側縁部で関 節接合される別のプレートの形態の孔の開けられた上部壁15を有する。さらにト ンネル13は、コンベアベルト８の上部通路（図６）に沿って開口孔25と交互に配 置される孔の開けられた部分24に分けられている孔の開けられた底部壁23を有す る。孔の開けられた部分24および開口孔25は、コンベアベルト８の全体の幅にわ たって入口開口部18と出口開口部19との間の通路を横切って延在する。各開口孔 25はトンネル13の下に配置されその長さに沿って延在している真空チャンバ27に ダクト26を介して接続されている。 ファン28およびモータ29を具備する吸気手段14は真空チャ ンバ27に、そして、ダクト26を介してトンネル13に接続される。ダクト26の間に 配置されるチャンネル30は、トンネル13の外部および真空チャンバ27から各孔の 開けられた部分24に通ずる。そして、各チャンネル30は２つの隣接するダクト26 の壁および真空チャンバ27の上部壁によって形成される。さらに各チャンネル30 は、開端部およびハウジング12の壁22によって形成される閉端部を有する。各チ ャンネル30の高さは、閉端部から開端部まで増してゆくことが好ましい。 熱交換器31は、トンネル13の上方のハウジング12の天井に装着される。バッフ ァプレート32は、真空チャンバ27の前部壁33に熱交換器31の底部プレート31′を 接続し、吸気手段14によって真空チャンバ27から吸出される空気は熱交換器31を 通り、トンネル13の上部壁15と底部壁部分24とにあるノズル16を通りトンネル13 の内部に戻って循環される。 トンネル13の上部壁15および底部壁部分24にあるノズル16を通って吸引される 時に空気ジェットを形成する空気は、コンベアベルト８によって支持される食品 ９の上部および底部の表面にぶつかり、その後、空気は開口孔25を通ってダクト 26へ、そして真空チャンバ27へ移動する。 図４および５に示されるように、ハウジング12および真空チャンバ27は、ハウ ジング12および真空チャンバ27の内部へのアクセスをするためにドア34乃至36を 有する。 異なる高さの食品に対してこの装置を適応させるため、トンネル13の上部プレ ート15は垂直方向に調節可能である。 図７に示されるように、上記されたような２つの装置は１ つの同様のハウジング12′に入れられ得るる。大きな装置が、それぞれ図２乃至 ６および７に例示されたようなモジュールを組合せることによって設計され得る 。 上記説明および図面から明白であるように、トンネル13、ダクト26および真空 チャンバ27の体積はハウジング12の体積よりかなり小さく、従ってトンネル13の 外側のハウジング12における空気圧は周辺の圧力にほぼ等しい。また、トンネル 13の上部壁15は、ハウジングの内部から直接アクセス可能である。 変更、変形および変化がここで請求されたような本発明の技術的範囲から逸脱 することなしにこの装置において行われることができることは理解されるべきで ある。１例として、トンネル13の上部壁15は異なる穿孔を有する別の上部壁に交 換されることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィッタンダー、ウルフ スウェーデン国、エス ― 244 65 フ ルルンド、オーデンガタン 12

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．入口開口部（18）および出口開口部（19）を有しているハウジング（12）と ； ハウジングを通って入口開口部から出口開口部への通路に沿って製品を運搬す るコンベアベルト（８）と； ハウジングよりかなり小さい体積を有し、入口開口部から出口開口部への通路 の少なくとも一部分に沿ったコンベアベルトを取り囲み、上部壁（15）、２つの 側壁および底部壁（23）を有するトンネルであり、前記上部および底部の壁の少 なくとも１つがハウジングの内部から直接アクセス可能で、孔を開けられている 、前記トンネル（13）と； トンネルの内部に真空状態を形成するためにトンネルと通じており、トンネル の外部からトンネルの前記少なくとも１つの孔を開けられた壁を通して吸引され るガスがコンベアベルトの上にぶつかるガスジェットを形成するように、ガスを トンネルの内部から、ほぼ周辺の圧力である、外部へ、そしてトンネルの前記少 なくとも１つの孔の開けられた壁を通してトンネルの内部に戻して循環させる、 ガス吸引手段（14）と、 ガス吸引手段によって循環されるガスを調節するガス調節手段（31）とを具備 している製品のガス処理用装置。 ２．コンベアベルト（８）が有孔であり、トンネル（13）の上部および底部の壁 （15）の１方がほぼ全領域にわたって孔が開けられており、トンネルの上部およ び底部の壁の他方が 入口開口部から出口開口部への通路を横切って延在している複数の孔の開けられ た部分を有する請求項１記載の装置。 ３．前記ガス吸引手段（14）が接続されている真空チャンバ（27）と、前記トン ネルの上部および底部の壁（23）の前記他方に前記孔の開けられた部分（24）と 交互に配置される複数の開口孔（25）と、各ダクトが前記開口孔の対応する１つ を真空チャンバにそれぞれ接続する複数のダクト（26）とを具備している請求項 ２記載の装置。 ４．各孔を開けられた部分（24）が個別のチャンネル（30）を介してトンネル（ 13）の外部に接続されている請求項２または３記載の装置。 ５．各チャンネル（30）が２つの前記ダクト（26）、前記真空チャンバ（27）お よび１つの前記孔の開けられた部分（24）によって規定されている請求項３に従 属する請求項４記載の装置。 ６．各チャンネル（30）が閉端部および開端部を有し、前記閉端部から前記開端 部の方へ高さが増している請求項５記載の装置。 ７．前記トンネルの上部および底部の壁（15）の前記１方が入口開口部（18）と 出口開口部（19）との間の通路に平行な縁部で関節接合されている請求項２記載 の装置。 ８．コンベアベルト（８）とトンネルの上部および底部の壁（15）の少なくとも １つとの間の距離が調整可能である請求項１乃至３のいずれか１項記載の装置。 ９．ガスが空気である請求項１乃至３のいずれか１項記載の 装置。 １０．調節手段（31）が熱交換器である請求項１乃至３のいずれか１項記載の装 置。 １１．調節手段（31）が蒸発器である請求項１０記載の装置。 １２．平たい食品を冷凍するため、トンネル（13）の高さがコンベアベルト（８ ）の高さと平たい食品の高さとの合計にほぼ等しい請求項１乃至３のいずれか１ 項記載の装置。