JPH08506655A - 粘性の電気泳動ポリマー媒質および方法 - Google Patents

粘性の電気泳動ポリマー媒質および方法

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Abstract

(57)【要約】 粘性電気泳動分離媒質が開示されている。媒質は選択された実質的に均一のセグメント長を有する親水性ポリマーセグメント、および親水性ポリマーセグメント上に有りこれよって互いにスペースを置く複数の疎水性ポリマーセグメントから成る共重合体によって形成されたマトリックスにより形成される。また分離媒質を用いる電気泳動方法、および媒質を形成する際に用いられる新規の共重合体を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 粘性の電気泳動ポリマー媒質および方法 1.発明の技術分野 本発明は生体分子の電気泳動分離に使用するためのポリマー媒質、特にキャピ ラリー電気泳動分離技術に適合できる媒質に関するものである。 2.引用文献 Cohen,A.,et al.,Anal Chem,59:1021(1987). Cohen,A.,et al.,J.Chromatography,458:323(1988). Compton,S.,et al.,BioTechniques,6(5):432(1988). Kaspar,T.,et al.,J.Chromatography,458:303(1988). Malik et al.,J.Org.Chem.,56:3043(1991). Maniatis,T.et al.,“Molecular Cloning:A Laboratory Manual,”Cold Spring Harbor Labs(1982). Stryer,L.,Biochemistry,3rd ed.,W.H.Freeman & Company,New York,p p.44-48(1988). 3.発明の背景 ゲル電気泳動はタンパク質、デオキシリボ核酸(DNA)、およびリボ核酸( RNA)のような大きい生体分子を分離する効果的な方法である。ゲル電気泳動 では、生体分子の混合物は選択されたゲル媒質に入れられてゲルは外部の電場に 委ねられる。ゲルを通る生体分子の移動の速度(V)は電場(E)の強度、分子 の正味の電荷(z)、および媒質の摩擦係数(f)に依存する: V=Ez/f 摩擦係数は分子の大きさと形状および媒質の粘度に依存する。 ゲルは粘度の小さい媒質中に小さい温度勾配によって生成した対流を抑えるの で電気泳動分離を行うため好ましい媒質になり、大きい分子の移動を阻害する分 子篩として働くが、一層小さい分子はゲルの孔を通って容易に移動する。ポリア クリルアミドゲルは一般に、化学的に不活性であり、その孔の大きさはアクリル アミドとメチレンビスアクリルアミド(架橋剤)の所望の割合、および重合化に 使用される全単量体濃度を選択して制御できるので、分離を行うために選択され る媒質であった。ポリアクリルアミドゲルは一般に、電気泳動媒質の存在で、遊 離基開始剤を使用して、成分単量体の遊離基重合化によって生成する。 タンパク質の電気泳動分離は多くはタンパク質の変性条件下に架橋ポリアクリ ルアミドで行われる。例えば、タンパク質を洗浄剤溶液、例えばドデシル硫酸ナ トリウム(SDS)中に溶解し、メルカプトエタノールまたはジチオスレイトー ル処理を行い、任意のジスルフィド結合を減らすことができる。SDSアニオン は約1分子のSDSと2個のアミノ酸残基の割合でタンパク質に結合し、これに よって大きい正味の負の電荷およびバルクを変性タンパク質に与える。タンパク 質−SDS複合体の電荷およびバルクは天然のタンパク質のマスにほぼ比例して いる。ゲルマトリックス内のタンパク質またはペプチドの配置はこれによって分 子の大きさと電荷に基づいた分子の大きさに関連させることができる。ほぼ同じ 電荷密度をもつ核酸の場合には、ゲルマトリックスにおける配置は分子の大きさ にさらに直接関係している。 電気泳動した複合体は通常コーマッシイブルーのような染料で着色し、または 分子が放射活性的に標識を付けるときオートラジオグラフィによって視覚化され る。ゲル中の生体分子の配置は、分子の質量の対数にほぼ直線的に比例するが、 グリコシル化および膜タンパク質のような種については例外がある。質量におい て2%の小さい差のタンパク質は電気泳動によって多くは区別することができる (一般的に、スタイラー・エル参照)。 迅速な高分解分離が可能なひとつの電気泳動技術はキャピラリイ電気泳動(C E)である(コーエン、1987、1988、コンプトン、カスパー)。一つのCE方法 では、キャピラリーチューブに流体電気泳動媒質を充填し、流体媒質をチューブ 内で架橋または温度固化して流れることができない安定化した分離媒質を形成す る。試料塊をチューブの一端に引き入れまたは添加し、電場をチューブに印加し 試料を媒質を介して引き出す。一般的には、CEによって行われる生体分離は約 50〜200ミクロンの内径および約10〜100cmまたはそれ以上の長さを有する溶融シ リカキャピラリーチューブを使用する。 ポリマー濃度および/または分離媒体の架橋度を変えて広範囲の分子量および 電荷にわたって種の分離を行うことができる。例えば、約1,000塩基よりも大き い核酸断片では、ひとつの好ましい温度固化物質はアガロースであり、アガロー スの濃度は、5〜60キロベースの大きさの範囲で断片を分離するための約0.3% から、100〜3,000塩基対の範囲で断片を分離するための約2%まで変化させるこ とができる(マニアチス)。一般に約1,000塩基対よりも大きさがさらに小さい 断片は、通常架橋ポリアクリルアミド中で分離される。アクリルアミドポリマー の濃度は、100〜1,000塩基対のフラグメントを分離するための約3.5%から、10 〜100塩基対の範囲で分離を行うための約20%までの範囲にすることができる。 タンパク質の分離については、約3〜20%の濃度での架橋ポリアクリルアミドが 一般に適している。普通、分離される分子の種が小さい程、必要な架橋ポリマー の濃度は高い。 上記タイプの固化電気泳動媒質で得られる分離は、電気泳動チューブ内で、特 にキャピラリーチューブ内で高いポリマー濃度にて均質な均一ポリマーマトリッ クスを形成することが難しいため、小さい分子量の種の場合には制限されていた 。チューブ内で高濃度の固化マトリックスを形成するためのひとつの一般的方法 では、非架橋の低粘度の形態で、高濃度のポリマー溶液を流体の形態でチューブ 内に導入する。次いで流体物質は、例えば過硫酸塩および架橋剤の存在で光を照 射して架橋する。 高ポリマー濃度にて、チューブ内で生成した反応熱勾配は、マトリックスの不 均質を導くことができる不均一な反応速度と熱乱流を生じる傾向がある。また、 架橋反応中に生成した閉じ込められたガス泡がマトリックス全体に空隙をつくる 。マトリックス中の不均一が、特に密接に関連した小さい分子量の種の中で得ら れる分離の度合を制限する。これらの問題は高圧でゲル物質を重合化して解消す ることができる。しかしながら、キャピラリーゲル内に制御された圧力を生成す ることは困難な技術的問題を伴う。 温度固化ゲルの場合には、ポリマーを流体の形で電気泳動チューブに導入し、 次にゲル内の冷却によってゲルを固体形態にする。しかしながら,このアプロー チは一般に、小さいペプチドおよびオリゴヌクレオチドのような低分子量の種を 分離するために不適当である、というのは高いポリマー濃度でさえも、必要な温 度固化セッティングの性質をもつことが知られている寒天およびアガロースのよ うなポリマーは低分子量の種を分離するために有効ではないからである。 架橋または温度固化マトリックスと関連した第2の制限は、架橋したゲルマト リックスをゲル支持体から除くことが難しいことである。キャピラリーチューブ 支持体の場合には、これはゲル内の分離した物質の回収を妨げ、またキャピラリ ーチューブの再利用を妨げる。 等電点電気泳動(IEF)はその等電点(pI)へのpHグラジエント中の分 子種の移動に基づく別の分離法である。pHグラジエントは多数の異なるpI種 を含む両性電解質溶液を電場にかけることによって確認される。平衡に達した両 性電解質溶液に加えられた生体分子はpHグラジエントに沿って等電点へ移動す るであろう。次に成分はグラジエントを溶出し選ばれた溶出画分を捕獲して単離 することができる。 IEF法は一般に低粘度流体媒質で行われるが、安定化したマトリックス中で IEF分離を行うことが有利な場合がある。上記タイプの架橋しまたは温度安定 したゲルをIEF法に用いたが、電気泳動法について特記したものと同じ若干の 限界がある。特に,安定化ゲルは一般にキャピラリーチューブから除くことがで きないので、マトリックスから分離した分子種を単離することは排出透析または 電気溶出が必要なので不便である。 4.発明の概要 本発明は、ひとつの観点においては、水性媒質中の凝集した規則正しい交互共 重合体のマトリックスからなる電気泳動分離媒質を含む。この共重合体は選択さ れた実質的に均一のセグメント長を有する親水性ポリマーセグメント、および親 水性ポリマーセグメントによって互いに間隔を置いて運ばれる疎水性ポリマーセ グメントからなる。媒質は(i)一定の分子の大きさの範囲で生体ポリマー分子 の高分解電気泳動分離を行う媒質の能力、および(ii)共重合体の水性分散の粘 度の著しい上昇が認められる共重合体の濃度によって規定される共重合凝集遷移 濃度を越える共重合体の濃度によって特徴づけられる。 共重合体は次の構造のひとつをもつことができる; (a)疎水性ポリマー鎖が、連結した親水性ポリマーセグメントからなる主鎖か ら外側に伸びているコームまたはタフト共重合体構造; (b)親水性セグメントおよび疎水性セグメントの交互線状配列をもつブロック 共重合体構造;および (c)疎水性ポリマー鎖を共通のアンカーに隣接する端部に結合する親水性ポリ マーセグメントの末端部に有するスター共重合体構造。 好ましくは親水性ポリマーセグメントはポリエーテル(例えば、ポリエチレン オキシド)、ポリエステル(例えば、ポリグリコール酸またはポリ乳酸)、多糖 類、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスルホンアミド、またはポリスルホキシド であり、そしてポリマーセグメントは連結部分によって連結され、疎水性ポリマ ーセグメントが連結部分に結合されることができる。 ひとつの好適例では、共重合体はポリエチレンオキシドセグメントから形成さ れた主鎖構造、およびフッ素化炭化水素セグメントが連結ポリエチレンオキシド セグメントからなる主鎖から外側に伸びたセグメントからなるコーム共重合体構 造である。 別の好適例では、共重合体はスター共重合体であり、この共重合体は選択され て合わさった長さをもつ相接する線状親水性ポリマーセグメントおよび連結した 親水性セグメントの各自由端にて結合した疎水性ポリマーセグメントから形成さ れる。親水性ポリマーセグメントは、共通のアンカーによって隣接端で結合した 2個の親水性セグメントから形成され、または単一の線形ポリマー鎖からなるこ とができる。 また、生体ポリマーを分離するための電気泳動装置も開示される。この装置は 電圧源の向かい合っている極性ターミナルの反対側の端部に連結できる細長い溝 を画成する支持体を含み、溝内に上記タイプの電気泳動分離媒質を含む。 別の観点では、本発明は支持体内部に含まれるマトリックス内の選択された大 きさの範囲において生体ポリマー分子の混合物を分別するための方法を含む。こ の方法は選択された長さの親水性ポリマーセグメントを有する上記タイプの共重 合体を選択する工程、および共重合化凝集遷移濃度を越える共重合体濃度にて、 水性濃度で共重合体を分散する工程、これによって実質的に均一のメッシュ寸法 を有するマトリックスを形成する工程を含む。マトリックスは電圧源の向かい合 っている極性ターミナルの反対側の端部に連結できる細長い溝をもつ支持体内に 置かれる。 生体ポリマー分子の混合物を支持体の一端でマトリックスに添加し、そして支 持体の端部を横切って電気泳動分離が行われる。 ひとつの例では、この方法は選択された大きさの範囲内のDNAフラグメント を電気泳動で分離するために使用され、共重合体は連結された親水性セグメント からなる主鎖、および約50と1,000個の間の主鎖原子の選択された距離にて、主 鎖に沿って実質的に等しい間隔でスペースを入れた疎水性セグメントを有するコ ーム構造をもち、約100個の鎖原子の間隔をあけている選択された主鎖にて、約1 00以下の塩基対の(i)、約500〜1,000個の鎖原子の間隔をあけている選択され た主鎖にて、約1,000以上の塩基対の(ii)、および約100〜800個の鎮原子の間 隔をあけている選択された主鎖にて、約100〜1,000の塩基対の間の大きさの(ii i)の選択された大きさの範囲にDNAフラグメントを分別する。 別の例では、長さが約30と約200の間の塩基、好ましくは長さが400までの塩基 またはそれ以上の一本鎖DNAフラグメントの単一塩基分離を行う際に使用する ため、共重合体は約100〜4,000の主鎖原子の選択され合わせた長さを有する相接 する線状親水性ポリマーセグメント、および親水性セグメントの自由端の各々に 結合した疎水性ポリマーセグメントからなる。 また、実質的に均一のセグメント長をもつ親水性ポリマーセグメントからなる ポリマー構造、および親水性ポリマーセグメントによって互いに間隔を置いてポ リマー構造上に運ばれる複数の疎水性フッ素化炭化水素ポリマーセグメントから 形成された新規の共重合体、およびこのポリマーを形成する合成方法も開示する 。 本発明のこれらと他の目的および利点は次の本発明の詳細な説明を添付する図 面と組み合わせて読むときに一層完全に明らかとなるであろう。 図面の説明 図1A〜1Fはブロック共重合体(図1A)、コーム共重合体(図1B)、タ フト共重合体(図1C)、およびスター共重合体(図1D〜1F)構造をもつ共 重合体の概略図である; 図2は規則正しい交互ポリエチレングリコール(PEG)およびジイソシアネ ート化合物によって連結される炭化水素セグメントからなるブロック共重合体を 生成するための合成図を示す; 図3は規則正しい交互PEG、およびアミド結合によって連結される炭化水素 セグメントからなるブロック共重合体を形成するための別の合成図を示す; 図4はポリエチレングリコールビス(アミン)およびウレタン結合によって連 結される炭化水素セグメントの規則正しい交互セグメントのコームブロック共重 合体を形成するための合成図を示す; 図5はPEGおよびジイソシアネート化合物によって連結されるポリフッ素化 炭化水素セグメントの規則正しい交互セグメントのコームブロック共重合体を形 成するための合成図を示す; 図6はPEGおよびジイソシアネート化合物によって連結されるポリフッ素化 炭化水素セグメントの規則正しい交互セグメントの別のコーム共重合体を生成す るための合成図を示す; 図7はポリエチレングリコール、およびポリフッ素化炭化水素セグメントの規 則正しい交互セグメントのタフト共重合体を生成するための合成図を示す; 図8Aおよび8Bは、PEGのスター共重合体を形成するための合成図(図8 A)、およびアミドおよびウレタン連結によってポリフッ素化炭化水素セグメン トを用いてPEGポリマーの末端を誘導化するための合成図(図8B)を示す; 図9は本発明に従って形成される共重合体マトリックスの二次元化における代 表である; 図10は本発明に使用されるキャピラリーゲル電気泳動装置を示す; 図11は実施例1に記載した共重合体製剤を用いてキャピラリー電気泳動によ ってよって二本鎖DNAフラグメント(大きさの範囲:76塩基対ないし622塩基 対)を分離する電気泳動図を示す; 図12は実施例4に記載した共重合体製剤を用いてキャピラリー電気泳動によ って二本鎖DNAフラグメント(大きさの範囲:26塩基対ないし622塩基対)を 分離する電気泳動図を示す; 図13は実施例6に記載した共重合体製剤を用いてキャピラリー電気泳動によ って二本鎖DNAフラグメント(大きさの範囲:75塩基対ないし10,200塩基対) を分離する電気泳動図を示す; 図14は実施例5に記載した共重合体製剤を用いてキャピラリー気泳動によっ て一本鎖DNAフラグメント(大きさの範囲:12ないし18個のヌクレオチド)を 分離する電気泳動図を示す; 図15は実施例4に記載した共重合体製剤を用いてキャピラリー電気泳動によ って一本鎮DNAフラグメント(大きさの範囲:12ないし18個のヌクレオチド) を分離する電気泳動図を示す; 図16A〜16Eは実施例3に記載した共重合体製剤(カーボワックス3350/ C4F9ジオール)を用いてキャピラリー電気泳動によってM13mp18鋳型から、フル オレセインを用いて標識をつけたDNA配列決定プライマー伸長生成物の分離の 電気泳動図を示す;そして 図17A〜17Gは本発明の例示的なスター共重合体を含有するゲルを用いて 一本鎖DNAフラグメントを分離するためのグラフ形態での分離分析を示す。グ ラフはフラグメント長の関数として半分の高さでピーク幅(丸)およびピーク間 隔(1塩基によって長さの異なるフラグメント間の分別時間間隔;四角)を示す 。ゲル中に使用される共重合体: PEG−35,000−(C6F132、7%W/V(17A);PEG−35,000−(C7F152 、6%W/V(17B);PEG−35,000−(C8F17Z、5%W/V(17C);P EG−35,000−(C10F212、5%W/V(17D);PEG−8,000−(C7F152 、5%(17E);PEG−35,000−(C16H332、5%(17F);および1 :1(w:w)のPEG−35,000−(C6H132およびPEG−35,000−(C8F172共重合体の混合物、7%W/V全濃度(17G)。 発明の詳細な説明 次に本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。 I.定義 次の用語は、ここで使用されるものとして、次の意味をもつ: “水性分散媒質”はその中に溶解または懸濁した物質を分散するために役立つ 水性に基づく媒質を意味する。 “会合コロイド”は、ここで使用されるように、ひとつの物質の粒子(例えば ミセル)が他の物質、例えば水に分散することを意味し、粒子は親水性と疎水性 の領域の両方をもつ分子の会合または凝集によって形成される。 “鎖反応重合化”または“付加重合化”は成長するポリマー鎖への各モノマー の付加が先立つ反応に依存する重合化工程を意味する。 “共重合体”は同じ分子中の単量体のユニットの1種よりも多いものからなる ポリマーを意味する。共重合体は“ブロック共重合体”として一般に特徴づけら れ、その場合にはひとつのモノマータイプのポリマーセグメントが他のモノマー タイプのポリマーセグメントと交替し、または“グラフト重合体”であることが でき、その場合にはひとつの組成をもつポリマーセグメントは異なる組成をもつ 鎖に1またはそれ以上の枝として化学的にグラフトされる。このようなブロック およびグラフト共重合体はモノマーからなるポリマー主鎖から垂れ下がった基を もつことができ、共重合体は共通のアンカーに結合することができる。ブロック とグラフトの部分の組合せはまたひとつの共重合体分子に存在させることができ る。 “親水性ポリマーセグメント”は水性媒質中に溶けるポリマーセグメントを意 味する。親水性ポリマーセグメント部分と疎水性ポリマーセグメント部分からな る共重合体は水性媒質中に溶解し、異なる共重合体の疎水性ポリマーセグメント は分散した凝集体を形成する傾向がある。ここで使用される“疎水性基”は、水 溶液に基を含有する分子の可溶化を促進する化学基を意味する。 “疎水性ポリマーセグメント”はそれ自身は水に不溶性であるポリマーセグメ ントを意味する。親水性と疎水性を交替する共重合体中の疎水性ポリマーセグメ ントは、疎水性基間の相互作用と水性媒質の回避によって水性媒質中に分散され るとき、他の疎水性ポリマーと自己会合または凝集する傾向がある。ここで使用 される“疎水性基”は分子中のその存在によって疎水製モノマーに疎水性の性質 を与える化学基を意味する。 “マトリックス”は水性媒質中に懸濁されたポリマーの網状構造を意味する。 このようなマトリックスはポリマー分子の連続相と水性媒質の液体分散相からな る。 “細孔”は分子が通過でき、少なくとも生体分子によって占領されていないと き水性媒質によって満たされているマトリックス内の開口形成を意味する。 “共重合−凝集遷移濃度”はポリマー濃度の関数として、粘度が著しい上昇を 示す溶液中のポリマー濃度を意味する。 “段階反応重合”は各シリーズの鎖成長段階が基本的に先立つ段階から独立し ている重合プロセスを意味する。段階反応重合は“縮合重合”を含み、水のよう な小さい分子を2分子の組合せで除く。 II.規則正しい交互共重合体 本発明のポリマーマトリックスは水性分散媒質および凝集した規則正しい交互 共重合体からなる。この共重合体は共重合体中で疎水性ポリマーセグメントの自 己会合によって溶液中に安定なマトリックスを形成する。親水性領域は分散媒体 中の粒子を安定化し、疎水性領域は水性相からの反撥とファンデルワールス力の ため互いに引き寄せられる。このような水性媒質内に分散され凝集した共重合体 はまた、上記に定義したように会合コロイドとここでは呼ぶこともできる。本発 明によって企図されるような疎水性および親水性単量体の重合化の際に形成され る共重合体の構造は次のセクションでさらに詳細に記述される。 A.共重合体構造 本発明に使用される交互共重合体は図1A〜1Fに示される。図1Aに示され るブロック共重合体10は、セグメント12のような規則正しい交互親水性ポリ マーセグメント、およびセグメント14のような疎水性ポリマーセグメントから なる。図示した例では、隣接するセグメントの各対を、以下に述べるように、二 官能価の連結材16によって連結する。別の一般的な例では、ポリマーセグメン ト末端にある化学基間の直接の共有結合によって、例えば、ひとつのタイプのポ リマーセグメントのカルボキシル末端基と第2のタイプのポリマーセグメントの アミン末端基との間に形成されたアミド連結によって、疎水性と親水性ポリマー セグメントを直接末端を末端に連結する。 図1Bは線状主鎖24を形成するように、リンカー22のようなリンカーによ って互いに連結されるセグメント20のような一連の親水性ポリマーセグメント からなるコーム共重合体18を示す。セグメント26のような疎水性ポリマーセ グメントを各リンカーに結合する。 図1Cはまた、線状主鎖34を形成するように、リンカー32のようなリンカ −によって互いに連結される一連の親水性ポリマーセグメント30から成るタフ ト共重合体28を示す。セグメント36、38のような疎水性ポリマーセグメン トを各リンカーに結合する。あるいは、リンカーを、以下に述べるように、単一 の取付部位にて疎水性鎖の中央部分に結合することができる。 図1Dは、外側に発散して中央ハブ44に共有結合しているセグメント42の ような複数の親水性ポリマーセグメントからなるスター共重合体40を示す。各 親水性ポリマーの端部にて、ポリマーセグメント46のような疎水性ポリマーセ グメントをもつ。 図1Eおよび1Fは選択され合わされた長さをもつ隣接する線状親水性ポリマ ーセグメント、および親水性セグメントの自由端の各々に備える疎水性セグメン トから形成されたスター共重合体の例を示す。 図1Eに示される例では、35にて、親水性ポリマーセグメント37、39は 共通のアンカー41によってそれらの隣接端部で結合する。このような2本の腕 のスターポリマーを形成するための方法を以下に記載する。結合した親水性ポリ マーの各自由端に、セグメント43のような疎水性ポリマーセグメントを備える 。 図1Fで示される例では、45にて、親水性ポリマーセグメントは単一の親水 性ポリマー鎖47からなる;即ち、鎖47は、ほぼ同じ長さの47Aと47Bの 2つのポリマーセグメントからなる。親水性ポリマーの各自由端には、セグメン ト49のような疎水性ポリマーセグメントを備える。 上述の各共重合体において、親水性ポリマーセグメントは、実質的に均一なセ グメント長を選択する、即ち、セグメントはすべて、決められた狭い鎖長の大き さにある。均一のポリマーの大きさをもつ親水性ポリマーセグメントは制御され たまたは段階重合反応によって、またはカラムクロマトグラフィーによるような ポリマー混合物の大きさによる分離によって調製することができる。一定の大き さの種々の親水性ポリマー、例えばポリエチレングリコールを市販品として入手 することができる。 各ポリマー構造において、疎水性ポリマーは、親水性ポリマーセグメントによ って規則正しい繰り返しの間隔で、互いに間隔をおいて配置される。図1A〜1 Cに示されるブロック、コームおよびタフト共重合体では、隣接する疎水性ポリ マー間の間隔は(中央領域で親水性ポリマーに結合した単一セグメントとしてタ フト共重合体中の連結した疎水性ポリマーを考慮して)単一の親水性ポリマーセ グメントによって生じた間隔そのものである。図1Dおよび1Eにおいて示した スターポリマーでは、セグメント46および48のような隣接する疎水性セグメ ントは2個の親水性ポリマーセグメントによって生じた間隔によって分離される 。 親水性ポリマーセグメントを作る際に使用されるモノマーは、例えば縮合によ って、本発明の疎水性モノマーと容易に重合することができるように官能化され ることが好ましい。本発明に使用するための幾つかの好ましい親水性モノマーは 次のものを含む:線状ポリオキシド、例えばポリエチレングリコール(PEG) としても知られているポリエチレンオキシド、カーボワックスグレードおよびそ のブレンド、および誘導化PEGs、例えばジェファミン化合物を含むアミン誘 導体、線状ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク リルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ ドン、ポリビニルオキサゾリドン、水溶性ヒドロキシルポリマー、例えば天然ゴ ム(キサンタン、デキストラン、グア等)、水溶性セルロース化合物、例えばメ チルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、およびコポリマーおよびこ れらのポリマーのブレンド等である。 広範囲の分子量を有する適当な水溶性ポリマー(所定のポリマー濃度にて、溶 液粘度の語で表される場合が多い)は市販品として入手でき、あるいは当業者に よく知られた一定のポリマー生成条件下に調製することができる(参照、一般に 、M.Morton,Anionic Polymerization:Principles and Practice,Academic P ress(1983))。 疎水性ポリマーセグメントを作る際に使用されるモノマーユニットはアルキル 、アリール、およびアルカリル基を含む。疎水性ポリマーセグメントを形成する 際に使用される幾つかのモノマーの例は次のものを含む: ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、フェニル、ヘプチル、ベンジル 、オクチル、エチルフェニル、ノニル、プロピルフェニル、デシル、ブチルフェ ニル、ナフチル、ウンデシル、ペンチルフェニル、ドデシル、ヘキシルフェニル 、フェニルフェニル、アントラシル、ヘプチルフェニル、ラウリル、オクチルフ ェ ニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニ ル、ステアリル、パルミチル等であり、これらは市販品として入手できる。 好ましくは、上記疎水性基の幾つかは、以下に示すように、部分的にまたは全 体的にフッ素化炭化水素基として本発明の共重合体中に存在する。本発明に使用 するために適した非常に多くの他の疎水性基は熟練した技術者には明らかであろ う。 疎水性および親水性ポリマーセグメントに加えて、連結基とスター中心基を本 発明の共重合体の構造中に使用することができる。図1Dにおいて40で示され るスター中心基は複数の重合鎖と反応することができる多官能価基である。特に 好ましいS’アンカー基はエチレングリコール(二官能価)、グリセロール(三 官能価)、エリスリトール(四官能価)、ソルビトール(六官能価)、およびシ ロキサン(四官能価)を含む。上記の好ましいS’基のアルコール基が本発明か ら離れることなく、イソシアネートのような異なる官能価に容易に変えられるこ とを、ここの議論から明らかにしなければならない。 本発明の共重合体は疎水性および親水性基、連結基、および任意のアンカー基 からなり、一般にマクロ分子の大きさである。特に本共重合体の分子量は好まし くは、約4から約500キロダルトンまでである。 B.共重合体の合成 次のセクションでは、複数の共重合体の例と、それらの合成を、図2〜8を特 に参照しながら説明する。ひとつの好ましい親水性ポリマーセグメントはPEG である。PEGポリマーは多くの大きさの範囲で市販品として入手でき、また合 成できる。多くの他の親水性ポリマー、例えばポリアクリルアミド、ポリビニル アルコール、ポリビニルピロリドンおよび天然産の多糖類の水溶性誘導体を用い ることができる。 本発明の共重合体配合物に使用するために好ましい疎水性ブロックは多くのア ルキル鎖、好ましくは長さが4〜20個の炭素原子のフッ素化アルキル鎖の任意の もの、OH、NH2、アルデヒド、または酸基のような同じかまたは異なる官能 基によって両端で官能化されたものを含む。以下に述べる共重合体配合物では、 好ましい疎水性ブロックはジアルコールまたはジカルボン酸である。あるいは、 ジアミン、ジチオール、ジエステル、およびジアルデヒドを使用することができ る。特定のコポリマー配合物および合成方法は例示に過ぎず、本発明に応用でき るポリマー配合物の範囲を制限するように解釈されるべきではないことは認めら れるであろう。 特に本発明の共重合体を形成する際に使用するための好ましいパーフルオロア ルキルジオールは次式のものが含まれる:(OHCH22CHCH2CH2CnF2n+1、式中の nは好ましくは4〜14であり、最も好ましくは、このようなジオールはn=4〜 10である。この式の化合物は式Rf(CH2nCH2Xを有するパーフルオロアルキルハ ライドを脱プロトン化マロネートと反応させて容易に調製できる。これらのパー フルオロアルキルハライドはデュポンから市販品として入手でき、Rfはパーフル オロ基であり、そしてXはヨウ素が好ましい。マロネートとの反応はLiAlH4でマ ロネートを還元させて行われる。 本発明の共重合体配合物に使用するための好ましい疎水性ブロックの他の一般 的な種類はアルキル鎖、好ましくは長さが4−20個の炭素原子のフッ素化アルキ ル鎖を含み、上述のような官能基によって一端が官能化されたものである。特に 本発明のこの局面において好ましいパーフルオロアルキル鎖は式:CnF2n+1CH2CH2 OH、式中のnは好ましくは4〜14であり、さらに好ましくは7〜12であるもの を含む。式CnF2n+1CH2OHを有する化合物も、同様に適当である。これらのタイプ の化合物は市販品として得られ、あるいは既知の方法によって調製することがで きる。 1.ブロック共重合体 親水性ブロックと疎水性ブロックは互いに二官能連結試薬によってまたは直接 端部を端部に結合することができる。ひとつの一般的な例では、親水性と疎水性 ポリマーは共にOH基のような同じ化学基末端を含む。ここではカップリング試 薬は、ポリマー末端を活性化するように一組の反応条件下に2個のポリマーセグ メントのひとつの末端化学基に対して反応性があり、そして親水性および疎水性 ポリマー末端を末端に結合するように、第2の組の反応条件下に同じ末端基に対 して反応性がある二官能価の試薬である。 このアプローチは、図2に示される反応図によって表され、二官能価の試薬は イソホロンジイソシアネートである。この試薬は遊離の水酸基に対して顕著な反 応性をもつ2個のイソシアネート結合を含む。従ってこの試薬は、ブロック共重 合体セグメントのひとつの反応性末端の活性化に対して、試薬中の2個の反応性 CNO基のひとつを含む活性化反応を行うことができ、他のブロックポリマーと の次の反応は疎水性セグメントの末端に親水性ポリマーセグメントの活性化末端 を結合することによって共重合体合成を完了する。 図2に示される反応方法では、PEGポリマーセグメントは、(イソホロンジ イソシアネートのさらに反応性のある環−NCO基と反応して)図に示されるよ うなPEG OH末端を活性化する条件下にイソホロンジイソシアネートと反応 させる。この一般的な反応図に用いることができる他の非対称のジイソシアネー トは2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサンおよび4−クロロ−1,3− フェニレンジイソシアネートである。 反応条件はさらに小さい反応性のCH2-NCO基との反応を最小にするように選択 される。次に末端イソシアネート基を、ジブチル錫ジラウレートを含有するトル エン中でドデカン−1,12−ジオールと反応させて各ウレタン基に変えられ、図2 の下部に示されるように、所望のブロックコポリマーを生成する。 あるいは、疎水性ポリマーセグメントの活性化末端を、本質的に図2に示され る活性化と共重合体カップリング反応の順を逆にすることによって、親水性ポリ マーセグメントの末端に結合させることができる。ここではフッ素化ポリマーセ グメントのような疎水性ポリマーセグメントを、初めに適当なジイソシアネート で活性化させ、次に活性化したポリマーセグメントをPEGポリマーセグメント と反応させて共重合体合成を完了する。 関連する方法では、適当な疎水性ポリマーセグメントのジイソシアネートを形 成し、次に適当な縮合反応条件下に親水性ポリマーセグメントと反応させる。本 発明のブロックコポリマーを調製するために適している好ましいフルオロカーボ ンジイソシアネートは2個の介在するメチレン基をもつアルファ、オメガ−ジイ ソシアネートパーフルオロアルカンである。これらの化合物は一般式OCNCH2CH2 (CF2nCH2CH2NCOを有し、nは偶数である。これらのフルオロカーボンジイソ シアネートは公表された方法(マリク)によって容易に調製できる。 記述されたタイプのブロック共重合体を形成するための他の一般的な方法では 、親水性ポリマーセグメントは酸基のようなひとつのタイプの末端化学基をもち 、疎水性ポリマーセグメントはアミン基のような第2のタイプの末端化学基をも つ。次に2個のポリマーを、それらの末端の直接カップリング、すなわちアミド 連結を介することによって、あるいは化学基の2つの異なるタイプを結合できる 二官能価試薬を用いて、交互シーケンスにおいて末端を末端に結合させる。 この一般的な方法はPEGビス(アミン)およびドコサンジオイック酸の交互 セグメントからなるブロック共重合体の合成について図3に示される。この共重 合体を調製するため、PEGジカルボン酸の末端カルボン酸はジメチルホルムア ミド(DMF)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCD)の存在でN− ヒドロキシ−スクシンイミドと反応させて活性化される。末端がN−スクシンイ ミドによって連結されて得られたドコサンジオエートエステルは、PEGジアミ ンと反応する。得られた生成物は交互親水性PEGポリマーブロックおよびアミ ド結合によってカップリングした疎水性C20ブロックを含む。 2.コーム共重合体 ブロック共重合体の合成のための上に概略を記した一般方法はまたコーム共重 合体を作るためにも適しており、コーム共重合体の合成に使用される疎水性セグ メントは末端が適当な化学基、例えば水酸基、アミン基またはカルボキシル基を 有し、その2つの末端間に疎水性ポリマーセグメント(または疎水性ポリマーセ グメントを共役結合することができる化学基)を備える短主鎖リンカーを含む。 この一般的なアプローチは、PEGビス(アミン)親水性セグメントおよび脂 肪酸疎水性セグメントのビス−N,N−(2−ヒドロキシエチル)アミドから形成 されたコーム共重合体の合成について図4に示される。第1工程として、ポリエ チレングリコールビス(アミン)はベンジルクロロホルメートと反応し活性化し たポリエチレングリコールビスウレタンを生成する。活性化したPEGは次にト リオクチルアミンの存在で熱脱離によって、そのビスイソシアネートに変換され 、そしてこの生成物を次に共重合化触媒としてジメチルアミノピリジンの存在で 炭化水素ジオールと反応させる。得られた生成物はウレタン結合によってカップ リングした交互親水性PEGポリマーブロックと疎水性脂肪酸コームブロックを 含 む。共重合体合成反応の詳細は実施例1に与えられる。 図2に示される図に類似した反応図は、イソホロンジイソシアネートカップリ ング剤を用いて、図5に示される。ここでは、プロパン−1,3−ジオールのフル オロ炭化水素誘導体、2−(C4F9C2H4)プロパン−1,3−ジオール(C4F9ジオール )のOH末端は、イソシアネートの環−NCO基によってOH活性化に対し選択 的である条件下に、イソホロンジイソシアネートで活性化される。C4F9ジオール は、選択のフルオロ炭化水素のヨウ化物、この場合にはC4F9C2H4Iの存在で、ジ エチルマロネートを塩基と処理して合成される。続いて、誘導化ジエチルマロネ ートのジエステル基を水素化リチウムアルミニウムによって還元する。C4F9ジオ ールの合成のための反応方法は米国特許3,504,016に詳述されている。活性化反 応の詳細は実施例2に与えられる。 活性化化合物中の末端イソシアネート基を次に、ジブチル錫ジラウレートを含 有するトルエン中でPEGと反応させて各ウレタン基に変換し、図5の下部に示 すように、所望のブロック共重合体を生成する。得られた生成物はイソホロンビ スウレタン結合によってカップリングした交互親水性PEGポリマーブロックお よび疎水性ブロックを含む。各疎水性ブロックはコーム形状中にフルオロ炭化水 素を含む。 実施例3はPEG(MW 3350、Carbowax 3350(登録商標))ポリマーセグメン トを用いてコーム共重合体を形成する際に使用される反応を記載する。実施例4 、5および6はMW4,600ダルトン(実施例4)、1,400ダルトン(実施例5)、お よび15,000ダルトン(実施例7)のPEGセグメントをもつコーム共重合体を形 成するための同様の方法を記載する。 図6はコーム共重合体を形成する同様の方法を示すが、活性化工程と共重合体 カップリング工程の順番が逆になっている。図示される方法では、図2に関して 記載した方法と同様に、PEGはまずイソフェロンジイソシアネートを用いて活 性化され活性化PREポリマーセグメントを作る。活性化されたPEGセグメン トは次にジオール−リンカー炭化水素ポリマー、例えば上記のプロパン−1,3− ジオールのフルオロ炭化水素誘導体、2−(C4F9C2H4)−プロパン−1,3−ジオー ル(C4F9ジオール)と反応させて、共重合体合成を完了する。この合成の詳細は 実施例13と14に与えらえる。 3.タフト共重合体 タフト共重合体形状では、隣接する親水性ポリマー間の連結部分は2個または それ以上の疎水性ポリマーセグメントを備え、従ってこのセグメントはポリマー の親水性主鎖に沿って均一に間隔を置き、主鎖リンカーを代表とする部位から放 射状である。このようなポリマーを合成する3つの一般的な方法を記載する。第 1のものは疎水性ポリマーを結合できる2個またはそれ以上の化学基を与える主 鎖リンカーによって結合された親水性ポリマーセグメントからなる親水性ポリマ ー主鎖を組み立てることを含む。 この一般的なアプローチは図7に示される。図に示される合成方法は、PEG ポリマーセグメントのような2個のジアルコールをエチルビスアクリレートモノ エーテルにマイケル付加することを含む。反応はトリエチルアミンで行われ、エ ステルのLAH還元の後に、そこに沿って均一に間隔を置いて(隣接するPEG セグメント間の間隔に相当する)、2個の遊離水酸基との連結基をもつ親水性ポ リマーを形成する。 次の工程は、2個の末端OH基を含めて、遊離水酸基、および遊離リンカーO H基を、図に示されるようにイソホロンジイソシアネートによって、選択的に活 性化する条件下で活性化するが、遊離水酸基を交互結合しない条件下に活性化す ることを必要とする。ポリマー鎖に沿って活性化したイソシアネート基は、トル エンとジブチル錫ジラウレートの存在でフルオロ炭化水素のアルコールと反応し て各ウレタン基に変換される。得られた生成物はイソホロンビスウレタン連結基 によって連結された交互親水性ブロックと疎水性ブロックを含む。各疎水性基は タフト形状中に2個のフルオロ炭化水素鎖を含む。 第2の関連した方法では、使用したリンカーは、親水性ポリマー鎖をカップリ ングする前に、2個またはそれ以上の疎水性鎖を含むように調製される疎水性鎖 にカップリングされる。 第3の一般的な方法では疎水性鎖をそれ自体疎水性ポリマーセグメントをカッ プリングする際に使用する。1例として、単一の内部二重結合をもつ炭化水素鎖 を、例えば過マンガン酸塩または四酸化オスミウムと処理して、酸化して、二重 結合を交叉するジオールを生成する。次にこのジオールを活性化PEG、例えば 、イソフェロンジイソシアネートで最初に活性化したPEGと反応させる。この ポリマーセグメントカップリング反応は疎水性鎖ジオールの遊離OH基にPEG 末端をカップリングする条件下に行われる。得られた共重合体は、疎水性ポリマ ーセグメントとして働く脂肪族鎖の末端領域と脂肪族鎖を介してカップリングし たPEGのセグメントを含む。 4.スター共重合体 本発明に従って形成されたスター共重合体は複数(2個以上)の親水性ポリマ ーセグメントを用いて誘導化することができる適当なスター中心分子を与えるこ とによって作られる。適当なスター中心分子は、例えば、2個のOH基を与える エチレングリコール、3個のOH基を与えるグリセロール、4個のOH基を与え るエリスリトール、および5個またはそれ以上の遊離OH基を与える種々のモノ およびオリゴ糖を含む。 上述の種々の反応方法、または他の適当なカップリング方法は、親水性ポリマ ーセグメントをスター中心分子にカップリングするために使用することができる 。図8Aに示される方法では、エリスリトールはスクシネートと反応し4個の末 端カルボン酸基を生成する。カルボン酸誘導体は、4個のポリエチレングリコー ルビス(アミン)と反応するためN−ヒドロキシスクシンイミドおよびDCCD によって活性化され、図8Aの下部に示される4−PEG−NH2スターポリマ ーを形成する。 フルオロカーボンポリマー鎮をPEG−NH2スターポリマーに結合するため の反応は図8Bに示される。図に見るようにフルオロ炭化水素のアルコールはカ ルボニルジイミダゾールと反応して活性化され、次に活性化されたフルオロ炭化 水素はスター様構造の末端アミン基と反応する。得られた生成物は複数の親水性 PEGブロックが結合している塩基(共通アンカー)を含むスター様形状をもつ 。これらの親水性ブロックにアミド結合によって線状疎水性ブロックを結合する 。各疎水性ブロックは好ましくはフルオロ炭化水素鎖である。 幾つかの好ましいフルオロカーボンモノオールはZONYLの商品名で売られ ているデュポンのBA−L、BA、およびBA−Nフルオロアルコールを含む。 これらの生成物は実際に一般式RfCH2CH2OHをもつフルオロアルコールの混合物で ある。Rfフルオロアルキル鎖は次のパーフルオロ脂肪族式:C4F9、C6F13、C8F17 、C10F21、C12F25、C14F29またはさらに大きい基のひとつを有する。これら混合 物の純粋な画分は分別蒸留によって容易に得ることができる。 他の例では、共重合体は選択され合わさった長さを有する隣接する線状親水性 セグメント、および図1Eと1Fに示されるように、親水性セグメントの各自由 端に備えた疎水性ポリマーセグメントから形成される。 ひとつのアプローチでは、線状親水性セグメントは共通のアンカーによってそ れらの隣接端部で結合する2個の親水性セグメントから形成される(図1E)。 このタイプの構造をもつ共重合体は図8Aと8Bに示される図の変法によって調 製することができ、エチレングリコール(HOCH2CH2OH)のようなジオールをエリ スリトールの代わりに使用する;得られた共重合体は共通アンカーによってそれ らの隣接末端で結合される2個の親水性セグメント、および親水性セグメントの 各自由端に備えた疎水性ポリマーセグメントからなる。他のカップリング法も、 上記のように、使用することができる。 第2のアプローチでは、線状親水性セグメントは、図1Fに示されるように、 単一の線状ポリマー鎖から形成される。このタイプの共重合体は一定の長さの線 状親水性ポリマー鎖の活性化された末端を、適当に反応性のある疎水性化合物と 反応させて簡便に調製でき、親水性鎖の各自由端に疎水性セグメントを結合する 。 このアプローチは、実施例16〜21に用いた合成方法によって示され、親水 性ポリマー鎖は一定の長さのPEG鎖である。実施例16を参照すると、無水P EG(35,000MW)はイソホロンジイソシアネートと反応し、図2の構造Aに示さ れる構造をもつ活性化ジオール(活性化アルコール)を形成する。次に活性化ジ オールはC6F13CH2CH2OHと反応し、各端部に結合したフルオロカーボン疎水性セ グメントをもつ式PEG−35,000−(C6F13)で表されるスター共重合体を形成 する。他の疎水性と親水性のセグメントを含むスター共重合体の合成は実施例1 7〜21に与えられる。 疎水性領域間の間隔を一定の長さの親水性ポリマー鎖を用いて制御することが できることは高く評価されるであろう。また他のカップリング図を使用してこれ らのタイプの共重合体を調製することができることも、上記方法から高く評価さ れるであろう。 III.共重合体マトリックス 本発明の共重合体は水性媒質中に分散し、生体ポリマー、例えば、ペプチド、 核酸、および多糖類の電気泳動分離に適している媒質を形成することができる。 本発明の共重合体を水性媒質中に分散する際に形成される媒質は凝集した共重合 体によって形成される“マトリックス”であると言える。 共重合体を水性媒質中に分散しポリマーマトリックスを形成するとき、マトリ ックスのコポリマー分子は、主として媒質内の各共重合体分子の疎水性部位間の 会合によってマクロ分子凝集体を形成する。このように形成されたポリマーマト リックスは、前に定義したように、“会合コロイド”と慣習的に呼ばれるものと して存在することができる。水性媒質中に分散し、上で“凝集体”として特徴づ けられた構造は、多の状況において見出されるミセルに共通の性質を共有するの で、性質において“ミセル”または“ミセルの”であることができる。即ち、そ れらは周囲の媒質と相互に作用する疎水性内部と親水性外殻をもつ。 本発明の重要な特徴によれば、規則正しい上記交互共重合体は、一定の分子の 大きさの範囲で生体分子の高分解分離を行うような媒質の能力によって明らかに されるように、比較的均一のメッシュ寸法をもつポリマーマトリックスを形成す る。この均一のメッシュ寸法は、疎水性ポリマーを結合する実質的に均一の大き さの親水性ポリマーセグメントによって与えられる隣接する疎水性ポリマーセグ ノント間の、規則正しい(即ち実質的に均一な)間隔におそらく関係があろう。 図9は、理想的な形で、均一のメッシュ寸法を有するマトリックス50の2次 元部位を示す。ここで示されるメッシュは共重合体52、54、56のようなコ ーム共重合体によって形成され、各々は疎水性セグメント(波線で示した)によ って互いに間隔を置いた親水性ポリマーセグメント(実線で示した)からなる。 図に見られるように、ポリマーは互いに疎水性ポリマーセグメントの凝集体、例 えばそれぞれポリマー52、56、および54、56間の58と60にて示され る2個のセグメントの凝集体によって結合される。隣接する凝集体間の間隔は隣 接する疎水性ポリマーを分離する親水性ポリマーセグメントの長さに直接関係し 、 さらに長い親水性ポリマーセグメントはさらに大きいメッシュ寸法を与えること は高く評価できる。 マトリックス媒質を形成する際に、ポリマーの共重合体凝集遷移濃度を越える 最終濃度まで共重合体を添加する。この濃度は粘度/濃度プロットから慣例通り 決定することができる。臨界濃度は増加する共重合体濃度の関数として、粘度が 著しく増加する共重合体濃度である。 予備重合物質から共重合体マトリックスを形成するため、共重合体を粉状形熊 で所定容量の水性媒質に添加し共重合体を選択された混合状態下に、例えば渦巻 撹拌で分散させる。代表的には、共重合体混合物を混合後、数時間放置して完全 にポリマーを溶解させる。追加の水性媒質を混合物に添加して粘度を減らし、ま たは追加のポリマーを添加し、またはマトリックスを、例えば減圧下に脱水して 、粘度を高めることができる。このようなマトリックスは実質的に均質な組成を もつものとして特徴があり、この組成は共重合体、および任意の緩衝液、電解液 、金属イオンキレート剤等を含む水性媒質からなる。 共重合体マトリックスは、従来の電気泳動緩衝液のような、水性電解液媒質中 に形成することができる。この電解質媒質は水溶性溶媒、例えばDMSO、エタ ノール等を含むように配合することができ、所望によりマトリックス中の一定の 分子種の溶解性を増加する。さらに、電解質媒質は緩衝液成分を、好ましくは10 〜150mM濃度まで、塩を、代表的には50〜120mM濃度で、並びにEDTAのような 重金属イオンキレーターを含むことができる。また、溶液は尿素のような変性剤 を含み、生体分子間と生体分子とマトリックス支持体の壁との間の相互作用を最 小にするように働く。溶液はまた臭化エチジウムのような内位添加剤を含み、所 望により二本鎖DNAsの分離効率を大きくする。 また共重合体マトリックスは、良く知られているように、等電点電気泳動(I EF)法に用いられる。このようなIEF法に使用されるマトリックスは、電場 において平衡化する際に選択されたpHグラジエントを形成する標準の両性電解 質種を含む。 上記のように、本発明のマトリックス媒質は実質的に均一のメッシュ寸法範囲 をもち、規定された分子の大きさの範囲で生体ポリマー分子の電気泳動による分 離を可能にする。本発明の他の重要な特徴によれば、共重合体を形成する際に使 用される親水性ポリマーセグメントの鎖の大きさを選択的に変えることによって 、電気泳動により異なる大きさの範囲の生体分子を分離するため、マトリックス の有効なメッシュを系統的に制御することできることが見出された。 本発明のポリマーが、上に定義したように、コーム構造をもつ共重合体から成 る時、主鎖に沿った疎水性鎖間の間隔は好ましくは約50と1,000個の間の主鎖原 子である。約100塩基対よりも小さい範囲でDNAフラグメントを分別するため には、約100個の鎖原子の主鎮間隔(親水性ポリマーセグメントの長さ)が好ま しい。長さが約1,000塩基対よりも大きいDNA分子(二本鎖)を分別するとき は、約500〜1,000個の間の鎖原子の間隔を置いた主鎖が好ましい。約100〜1,000 間の塩基対の長さをもつ一本鎖DNAsを分離するときは、約100〜800個の間の 鎖原子の間隔を置いた主鎖が好ましい。このパラグラフのために“塩基対”は二 本鎖フラグメントに対する“塩基対”を意味し、“塩基”は一本鎖フラグメント に対するものである。 IV.電気泳動システム 別の観点では、本発明は与えられた大きさまたは分子量範囲で生体ポリマーを 分離するための電気泳動システムを含む。このシステムは電圧源の反対極性端子 に向かい合った端部に接続できる細長いチャンネルを画定する支持体を含み、チ ャンネルと共に、上記セクションIIIに記載したタイプの電気泳動媒質を含む。 種々の直径と長さでの多数の準備スケールのチャンバ、例えば、チューブを本 発明における支持体として使用するために入手できる。代表的には、約2〜10mm の直径、および約15〜40cmの長さが準備スケールの分別に用いられる。マトリッ クス物質の流れはチャンバから出る粘弾性物質の流れを妨げるフリットまたは圧 縮プラグ等の使用によって制限することができる。あるいは、またはこれに加え て、20psiまたはそれ以上のポンプ圧の範囲の高粘度で、マトリックスは電気泳 動の間に重力下の流れに対して比較的安定である。 マトリックス支持体はポリマー物質を分離チャンバにポンピングすることによ って調製され、実質的に均一にチャンバを充填し分離マトリックスを形成する。 このマトリックス支持体は細長い分離チャンバの境界を画定し、チャンバの一端 領域を即製の共重合体マトリックスに加えて緩衝液または電解質溶液で満たすこ とができる。 ポンピングするシステムに共重合体マトリックスを装填しポンプを選択された ポンピング速度、一般的には50〜100μl/minにセットする。物質をチャンバ内に チャンバが所望の水準に充填されるまでポンピングする。 チャンバにポンピングするとき、マトリックス物質は実質的に均一に均質にチ ャンバを満たし、これによってチャンバ内のポリマーマトリックスが、チャンバ 全体に殆どマトリックス内の不連続または空隙がない実質的に均一の密度を有す ることを意味する。この発明の特徴は:(a)チューブの外側にマトリックスを 形成することによって達成できるマトリックスの均一な密度と均質なバルクの性 質、(b)マトリックス内に破断、亀裂、気泡または空隙を形成することなく、 チューブ内にマトリックスをポンピングする能力、および(c)任意の物質、例 えば気体を、チャンバ内に同時置換でチューブ内にポンピングするように、チャ ンバ空間を完全に満たすマトリックスの能力、によって達成される。 V.生体ポリマー分別方法 また電気泳動または等電点電気泳動によって高分子を分別するための装置およ び結合システムが予想される。図10は本方法に使用するための電気泳動装置6 2の基本要素を示す。本装置はここでは66で示される本発明の共重合体マトリ ックス媒質で充填されているシリンジ64を含み、CEチューブ68はアノード 端部68aとカソード端部68bを有する。図に示されるように、そのアノード 端部を通って、シリンジをチューブに連結するバルブ72を介して、共重合体マ トリックス溶液をチューブ内に導く。チューブをマトリックス媒質で充填するた めのポンプ圧は、図に示すように、シリンジプランジャーで働くピストンタイプ のアクチュエーター70によって与えられる。アクチュエーターは代表的には、 約100〜500psiの間のポンプ圧を与えるように設計さている。 CEチューブ68は好ましくはポリイミドコーティングの溶融シリカキャピラ リーチューブである。ひとつの好ましいチューブは、ポリミクロ・テクノロジイ (フェニックス、AR)から入手できるような、外径が375ミクロンで、選択さ れた内径が50〜150ミクロンである。 装置内の試料貯蔵器74は、チューブの一端に装填されるための、高分子混合 物、例えば核酸フラグメントを含む。好ましくは試料物質は電解質溶液または水 に溶解される。試料貯蔵器は、チューブの下端を貯蔵器流体に浸漬できる位置に 配置するために、カルーセル等に運ばれる。カルーセルは、電気泳動ラン間にチ ューブを洗浄しフラッシするための溶液を含む追加の貯蔵器を備えることができ る。チューブ68のカソード端は、電気泳動中にカソード緩衝溶液中に伸びる金 属チップを有する電極を含む。 チューブの向かい合ったアノード端はアノード貯蔵器78と連結し貯蔵器に含 まれるアノード電解質溶液80に浸漬される。イオン流体チューブ82はバルブ 72を通ってチューブ68のアノード端と貯蔵器緩衝液を連絡する。貯蔵器中の 第二のチューブ84は真空システム86に連結され、流体、例えば洗浄と清浄の 溶液、および電気泳動ポリマー溶液を、チューブを通って引き出す。貯蔵器中の 核酸試料物質は動電学的注入によってチューブ内に装填される。チューブ84の 下端を通る液体流はソレノイド作動ニードルバルブ88によって制御される。 装置内の高電圧供給器(図には示していない)はカソードとアノードの貯蔵器 に連結され、二個の貯蔵器の間に選択された電位を印加する。電力供給リード線 はカソードとアノード貯蔵器内の白金電極に、それぞれ連結される。電源は、電 極を通って一定電圧(DC)を、好ましくは5〜50KVの間にセットされている電 圧で印加するために設計することができる。あるいは、または追加で、電源を貯 蔵器間に選択された周波数のパルス電圧を印加するように設計することができる 。一般に、キャピラリーチューブが短い程、印加することができる電界強度は高 く、電気泳動分離がさらに早くなる。パルス電圧モードで操作するとき、電源は 好ましくは約0.01Hzからキロヘルツの範囲までの調整できる周波数にて方形波パ ルスを出力する。パルス周波数が高い程、MHzの範囲でさえも幾つかの応用に適 するようにすることができる。 システムの記述の最後は、チューブ内の光学検出ゾーンを移動する核酸フラグ メントを光学的にモニターするために、チューブのアノード端に隣接してシステ ム90内の検出器を配置させる。検出器はUV吸収検出および/または蛍光発光 検出のために設計することができる。UV吸収は一般に240〜280nmで行われ、例 えば、フローセルをキャピラリーホルダーと置換することによってアプライド・ バイオシステムズ(フォスター・シティ、CA)によって改良されたKratos 783 UV吸収検出器を用いて行われる。蛍光発光検出は好ましくは、核酸フラグメント と会合した蛍光種に依存して約240〜600nmの間に調整できる選択された励起波長 で行われる。ひとつの例示の蛍光検出器はヒューレット−パッカード(パロ・ア ルト、CA)から入手でき、上記のようにキャピラリーチューブ検出について改 良されているHP1046A検出器である。検出器を電気泳動ピークを記録するために 積分器/プロッタに連結することができる。 操作において、キャピラリーチューブは、アノード貯蔵器を真空にしてチュー ブを通る適当な洗浄と濯ぎの溶液を引き出して完全に洗浄する。次にチューブに 数容量の電解質共重合体マトリックス溶液をフラッシして、試料を動電学的にカ ソードチューブ端に注入する。すべてのフラグメントピークが検出ゾーンを通過 するまで、電圧をカソードとアノード貯蔵器間に印加する。 また準備の電気泳動応用のため核酸フラグメントを収集するため、電気泳動シ ステムを容易に採用することができる。試料収集は、例えば、フラグメントを溶 出する一連のカソード貯蔵器を提供することによって、行うことができる。 生体ポリマーの分離された画分を、多くの方法によって分子を含有するマトリ ックスから引き出すことができる。生体ポリマーが溶解する水性媒質を用いてマ トリックスを溶出することによって、生体ポリマーを引き出すことができる。好 ましくは、溶出媒質は、媒質中の生体ポリマーの溶解性を増加する電解質を用い て緩衝剤で処理される。 また、分別された分子は、溶媒、例えば、水性媒質にマトリックスから分子を 引き出すことによって、良く知られた電気泳動条件に分子をさらして上記共重合 体マトリックスのひとつから分離することもできる。電気泳動条件はマトリック スからの分子の除去を容易にするように超音波処理で速めることができる。 本発明の分別方法は一本鎖または二重核酸を大きさにより分別することを要す る種々の応用のいずれかにおいて有用である。これらの応用は、遺伝的スクリー ニングに対する制限断片長多型の分析を含み、ベクター構成を確認し、大きさお よび/または核酸プローブへの雑種形成により特定の核酸フラグメントを同定し 、 そして化学的または酵素による配列決定のために一本鎖フラグメントを分別する 、制限分析のための電気泳動分離を含む。 以下の実施例7は本発明方法に従って二本鎖DNA消化物(Msp Iでの完 了まで消化されたpBR322)のCE電気泳動を記載する。このDNA試料は大 きさが26〜622塩基対のフラグメントを含む。共重合体マトリックス媒質は実施 例1に形成されたPEG/ステアラミド共重合体であり、図4に示される。この 共重合体中のPEGポリマーセグメントは分子量が約2,000ダルトンであり、約1 36個の鎖原子をもつPEGセグメントに相当する。分別した試料の電気泳動図を 図11に示す。 実施例8は、共重合体マトリックスが実施例2および3と同様に調製されたP EG/フッ素化共重合体である以外は、同様のCE電気泳動行程を記載し、図5 に示される。このポリマーは分子量が3350のPEGセグメント(約228個の鎖原 子をもつPEGセグメントに相当する)、およびC4F9疎水性セグメントから成る 。電気泳動図は図12に示される。図11におけるものとのDNA分離の比較は 、CE電気泳動によるフラグメント分離に対して、フッ素化疎水性ポリマーセグ メントを用いて形成された共重合体の優位性を示す。 以下の実施例9は、本発明の方法に従って、大きいDNAフラグメント(ベテ スダ・リサーチ・ラボラトリイズ、ガイサースバーグ、MDから購入した1kbラ ダーに相当する)のCE電気泳動を記載する。本方法に用いられる共重合体マト リックスは、実施例6に記載され、分子量15,000ダルトン(PEGセグメントの 約1022個の鎖原子)のPEGセグメントおよびC4F9疎水性セグメントから成る。 電気泳動図は図13に示される。図に示されるように、マトリックスは大きさが 10キロベースまでのDNAフラグメントを分離する際に有効である。さらに一般 的に、約1,000塩基対以上の大きさのDNAフラグメントを分離するために、親 水性ポリマーは約500〜1,000またはそれ以上の鎖長をもつ必要がある。 大きさの規模の他端では、DNA配列分析に対して、1個のヌクレオチド塩基 によって互いに異なる一本鎖オリゴマーを分離することが必要である。このタイ プの分離を達成するために本方法の能力を実施例10に記載する方法で示す。こ こでは試料は、大きさが12〜18塩基の一本鎖ポリ(dA)フラグメントから成る 。 試料は実施例5に調製したようにコーム共重合体マトリックス上のCEによって 分離され、PEGポリマーセグメントは1400ダルトンポリマー(約95個の原子の PEG鎖長)であり、疎水性セグメントはC4F9セグメントである。分離した物質 の電気泳動図は図14に示される。図に示されるように、試料中の7本の各ピー クはきれいに分離されている。 上記からの同じポリ(dA)試料物質もまたPEG(4600ダルトン、または約 313個の原子のPEG鎖長)およびC4F9セグメントから形成されたCEコーム共 重合体で分離された。電気泳動図は、図15に示されるように、小さい一本鎖フ ラグメントの分離能が小さいことを示す。その結果は、分離すべき試料分子の所 定の大きさについて最適の分離特性に合うように共重合体を作る能力を示してい る。特に、選択された大きさの範囲が約100塩基または塩基対よりも小さいDN Aフラグメントに分別するため、コーム親水性ポリマーはポリマーセグメントの 長さが約100個よりも小さい鎖原子を持つことができる。 中間の大きさのDNAフラグメント、即ち、50〜150塩基対の大きさの範囲の フラグメントを分別するための能力は、実施例12に記載された方法によって示 される。ここではddCで終わりフルオレセインで標識を付けたDNA配列決定 の伸長生成物は、PEG3350(228個のPEG鎖長)およびC4F9疎水性鎖セグメ ントで形成された共重合体マトリックス上で、実施例3に記載したように、変性 条件の下に、走行させた。電気泳動図は、図16A〜16Eで同定される5個の 領域に分かれる。図に示されるように、本方法は、56〜154塩基の大きさの範囲 にわたって1塩基によって異なる一本鎖DNAフラグメントを容易に分離するこ とができる。 図17A〜17Gは本発明のスター共重合体を用いてDNAフラグメントの単 一塩基分離を与える本方法の能力を示す。この研究では、図1Fに示されるタイ プの共重合体を含むCEマトリックスを使用して、長さが約300塩基から約700塩 基までに変化する一本鎖DNAフラグメントを分離した。この共重合体は選択さ れたフルオロカーボンまたは炭化水素疎水性セグメントを各端に有する一定の長 さのPEG鎖(8,000〜35,000MW;約545〜2400個の鎖原子)から成る。 各マトリックスによって与えられる分離は、フラグメント長の関数として半分 の高さでのピーク幅(丸)およびピーク間隔(与えられたピークと長さが1塩基 短いフラグメントの仮定ピークとの間の分別時間間隔)をプロットすることによ って評価された(実施例29)。分離の限界は、ピーク幅とピーク間隔のデータ について模擬実験を行った曲線の交叉点に基づいて、ピーク幅とピーク間隔が等 しいフラグメント長として決定された。 図17Aと実施例22に関して、上記DNAフラグメントの混合物は、実施例 16に合成したPEG−35,000−(C6F132共重合体を用いて分離された。図か ら示されるように、マトリックスは長さが約30塩基と約265塩基の間のフラグメ ントについて単一の塩基分離を与えた。 図17B〜17Dはさらに長い疎水性セグメントをもつ共重合体を含有するマ トリックスを使用して(実施例23〜25)、図17Aに用いられる同じDNA フラグメント混合物のCE分離物の分離分析を示す。C6F13セグメントの変わり にC7F15セグメントを含む共重合体の使用は(図17B)は図17Aに示される ものとほぼ同じ分離を与えた。図7Cに示されるように、C8F17セグメントを含 む共重合体はさらに大きい分離、即ち、長さが約30塩基と300塩基の間のフラグ メントについて単一塩基分離を与えた。またC10F21セグメントはさらに高い分離 、即ち、長さが約30塩基と約410塩基の間のフラグメントについて単一の塩基分 雌を与えた(図7D)。 さらに、疎水性セグメント間の間隔を減らす効果を評価するため、同じDNA フラグメント混合物は、実施例20に調製したPEG−8,000−(C7F152ポリ マーを含むCEマトリックスで分離された(図17E)。図17Bと比較して示 されるように、PEG−35,000の代わりにPEG−8,000を使用すると若干低い 分離、即ち、長さが約200塩基までのフラグメントについての単一塩基の分離と なった(図17E)。 図17Fは実施例21で調製されたPEG−35,000−(C16H332共重合体を 含有するマトリックスでのDNAフラグメント分離の分離分析を示す。図から示 されるように、単一塩基分離は長さが約30塩基ないし約95塩基のフラグメントに のみ得られた。この結果はフッ素化疎水性ポリマーセグメントで形成された共重 合体の優位性を示す。 図17A〜17Fに示された結果はまた、本発明の共重合体中の親水性および 疎水性セグメントの長さを、どのようにしてDNAフラグメント分離を最適にす るために改変できるかを示している。 さらに一般的に、長さが約30塩基と約200塩基の間、好ましくは長さが約30塩 基と約400塩基の間、またはそれ以上の一本鎖DNAフラグメントの単一塩基分 離に使用するために、本発明の共重合体は、約100〜4,000個の主鎖原子間の選択 され合わせた長さを有する連続線状親水性ポリマーセグメント、および親水性セ グメントの各自由端に結合した疎水性ポリマーセグメントから形成される。 均質の共重合体混合物(即ち、単一の共重合体タイプから形成された共重合体 )を含む上記に示されるような分離マトリックスに加えて、本発明はまた長さが 実質的に等しい親水性セグメントを有し、その疎水性セグメントの長さが異なる 共重合体から形成された不均質共重合体混合物を企図する。このような共重合体 マトリックスで形成されたマトリックスは、均質な共重合体を用いて形成された マトリックスに関して、分離および粘度特性を改良することができる。特に、キ ャピラリーチューブへの共重合体マトリックスの装填を容易にするために通常低 い粘度が望ましい。 実施例28は、上述のPEG−35,000−(C6F132とPEG−35,000−C8F17 共重合体の1:1混合物(7%w/v全濃度)(即ち、等しい長さの親水性ポリマ ーセグメントを有するが、異なる長さの疎水性セグメントを有する1:1の共重 合体混合物)を用いて電気泳動が行われた。図17Gはこのマトリックスが435 塩基の分離の限界を与えることを示しており、これはPEG−35,000−C6F13共 重合体単独で得られた分離の限界よりも顕著に優れており(参照、図17A、実 施例24)、そしてPEG−35,000−C8F17共重合体単独によって与えられる分 離の限界と比較できる(図17C)。 表1はPEG−35,000−(C6F132単独(実施例22)、PEG−8,000−(C7 F152単独(実施例23)、PEG−35,000−C8F17単独(実施例24)、およ びPEG−35,000−(C6F132とPEG−35,000−C8F17共重合体の1:1混合 物(実施例28)を用いて形成された電気泳動分離マトリックスについて測定さ れた粘度を示す。各マトリックスにおいては、全共重合体濃度は7%(w/v)で あっ た。 表1から見られるように、C6F13-およびC8F17-含有共重合体の1:1混合物を 含有するマトリックスの粘度は、PEG−35,000−(C8F172共重合体またはP EG−35,000−(C7F152共重合体単独によって形成されたマトリックスに対し て測定された粘度よりも著しく低かった(7%w/vの共重合体濃度にて)。これ らの結果はさらに短い疎水性セグメント(この場合はC6F13セグメント)をもつ 同じ長さの共重合体を含めて、(C8F17共重合体単独を使用する場合と比較して )分離能が顕著に減少することなく、どのようにして粘度を減少させることがで きるかを示している。 さらに一般的には、100〜1,000塩基または塩基対の範囲で一本鎖および二本鎖 の核酸フラグメントの分離のために、スター共重合体中の疎水性ポリマーセグメ ントを、合わせた長さが全部で約100〜4,000個の鎖原子の介在する親水性セグメ ント(例えば、PEG鎖)を介して実質的に均一なセグメント長さで互いから間 隔を置く必要がある。1例では、親水性セグメントはポリエチレングリコールセ グメントであり、疎水性セグメントはフッ素化炭化水素鎖である。 本発明の電気泳動法は、小さいペプチドから分子量が100,000ダルトンまたは それ以上のタンパク質まで、広範囲の大きさにわたってペプチドとタンパク質を 分別するために用いることができる。本発明の支持において行われる実験は、、 タンパク質の電気泳動分離が、マトリックスを通過する際に、マトリックスを形 成するポリマーメッシュによって、分子が遅滞する篩分け効果に基づくことを示 しており、より大きいポリペプチドは電場において(同類の電荷密度をもつ)小 さいペプチドよりもさらにゆっくりとマトリックスを移動する性質を用いている 。 本発明の共重合体マトリックスはまた、pHグラジエント上の試料成分を分離 した後にチューブから無傷の形態で放出できる安定なマトリックスを提供する際 に、キャピラリーまたは予備チューブ等電点電気泳動(IEF)のために有用で ある。 IEF法を行う際に使用される支持マトリックスは上記一般ガイドラインに従 って調製され、電気泳動マトリックスにおいて使用される電解質溶液に対して標 準IEF両性電解質を置換する。電場での平衡化において、pHグラジエントの 範囲を生成するための両性電解質溶液は、良く知られている。 ポリマーのタイプ、分子量、および濃度は、ポリマーマトリックスが分離媒質 として作用しないので、電気泳動分離におけるよりも臨界が小さい。むしろ、ポ リマー組成は(a)電場を除去した後に広がるバンドを最小にし、そして(b) 平衡に達した後にチューブからマトリックスを容易に除去するように、選択され る。代表的にはこれらの目的物を比較的高いマトリックス粘度に合わせる。しか し、高分子量のタンパク質と核酸の分離のために、粘度はマトリックス中の分子 種が自由に移動するように充分に低く保持しなければならない。 試料装填、電圧設定、および走行時間は慣習により行われる。代表的には、試 料は、異なる等電点に基づき、選択されたpHグラジエントで、容易に分離でき るタンパク質とペプチドを含む。平衡に達した後、チューブをシステムから除い て走査することができる。あるいは、そして本方法の重要な利点に従って、マト リックス中の分離したバンドを分析するため、マトリックスはチューブから完全 な形で追い出すことができる。 この方法は、低粘度の媒質をチューブから引き出すときに分離したバンドを消 すバンド幅を広げ壁をゆがめる効果を除くので、IEFによって達成できるバン ドの分離を促進する。同時に、分離した分子成分の分析のために容易にチューブ からpHグラジエントが追い出される低粘度の媒質の利点をマトリックスは提供 する。追い出されたマトリックスはまたオートラジオグラフィまたはブロッティ ング法によって分析を行うことができる。 前述のことから、本発明の種々の目的および特徴がいかに合致しているかを高 く評価できる。本発明の分離マトリックスの形成に使用された共重合体は、所定 の大きさの範囲で生体分子を最適に分離するために、種々の設計にわたり構成す ることができ、そして親水性セグメントの長さを容易に変えることができる。 ポリマーマトリックス物質は電気泳動支持体マトリックスに容易に導入し除去 されるので、ポリマー架橋、そして電気泳動支持体からのマトリックスの除去の 問題を回避する。穏和な圧力下にマトリックスを導入し除去するこの能力は特に キャピラリー電気泳動において有利である。 共重合体マトリックスは広範囲にわたるDNA試料の高い(単一塩基)分離を 与え、そして親水性ポリマーの大きさを選択して異なる大きさの生体分子を最適 に分離することができる。 次の実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲を何ら限定するものでは ない。 材料 以下の実施例に用いられる試薬と溶媒は、特に記さない限り、アルドリッチ・ ケミカル社(ミルウォーキイ、WI)から購入した。2−(C4F9C2H4)プロパン −1,3−ジオール疎水性モノマーをPFEBIフルオロ中間体(デュポン社、 化学と顔料の部門、ウィルミントン、デラウェアから購入)およびマロン酸ジエ チルからデュポンの米国特許3,504,016に従って調製した。Jeffamine 2001親水 性物質はテキサコ・ケミカル社(ヒューストン、TX)から購入した。ポリエチ レングリコール親水性物質はユニオン・カーバイド、工業化学品部(ダンブリイ 、CT)からCarbowaxの商品名で購入した。 GCキャピラリーチューブ(DB−1コーティングの内径50ミクロンの溶融シ リカ、ジェイ・アンド・ダブリュ・サイアンティフィック、フォルソム、CA; cat.#126-1013)を使用して共重合体配合物の電気泳動分離能を示した。全部の 電気泳動実験を、チューブのカソード端から28cmをコーティングするポリイミド によって焼いた検出窓をもつ50cm長さのキャピラリーチューブで行った。チュー ブをマトリックスで充填した後、DNA試料を5kvで2ないし10秒間、カソード 端で動電学的に注入した。電気泳動実験は、マトリックスを調製するために使用 された正確なイオン組成物で充填した緩衝液チャンバを用いて行った;共重合体 は緩衝液チャンバから取り除いた。 DNA検出のためにUV吸収を使用した電気泳動実験は、アプライド・バイオ システムズ・モデル270Aキャピラリー電気泳動器具で、260nmにセットしたUV 検出器を用いて行った。 DNA検出のために蛍光放射を使用した電気泳動実験は、次のものから成る装 置で行った:マルチライン40ミリワットアルゴンイオンレーザー(ナショナル・ レーザー社、ソルト・レイク・シティ、ユタから購入した)励起システム、その 初期ビームは5cmの焦点距離のポジティブレンズを用いてキャピラリーで20ミク ロンに焦点を合わせた;そして光電子増倍管検出システム、そこでは放射光を1 cmの焦点距離のf/0.7非球面レンズで集め、そして回折格子(ジャレル−アッシ ュ、アナスペック、アクトン、MAから購入:985-05-20-22;1180ルーリングス /mm、500nmで焼いた)に向け、目的の放射波長を光電子増倍管に対して選択する ことができた。レーザービーム、キャピラリーチューブ、および収集軸はすべて 互いに垂直であった。 実施例1 末端アミノ基を有するポリエチレングリコールオリゴマー(PEG)(Jeffam ine 2001)をそのビスウレタンオリゴマーに変換した。フェノールの熱脱離は、 標的PEG−炭化水素ポリウレタン共重合体を生成した炭化水素ジオールの存在 でビスウレタンをそのビスイソシアネートに変換した。 従って、21.6gのJeffamine 2001(呼称分子量2300)を150mlの酢酸エチルに 溶解した。これに70mlの1:1の20%水酸化ナトリウム:ブラインの溶液を添加 した。迅速攪拌して、4mlのフェニルクロロホルメートを10分間滴加した。1時 間室温で攪拌した後、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減 圧下に蒸発させ、高真空で減圧してワックス状固体として24.7gのビスウレタン (呼称分子量2539)を得た。 このビスウレタンオリゴマー(9.866g、3.886mMol)を、トリオクチルアミン (2.75g、7.77mMol)、DMAP(4.0mg)、およひビス−N,N−(2−ヒド ロキシエチル)ステアラミド(1.444g、3.886mMol)と合わせた。混合物を高真 空に置き2時間攪拌しながら140℃まで加熱した。混合物を次に室温まで冷却し て二層を与えた。上層を除去し、下層を40mlずつの還流ヘキサンで4回抽出し、 次に2回100mlずつのメチルt−ブチルエーテルで還流して、室温まで冷却し、 エーテルをデカントして精製した。高真空下の減圧は10.0gの白色ワックスのP EG/炭化水素共重合体を生成し、水を添加すると、均質に流動性のゲル状溶液 に膨潤した。 実施例2 1.92g(5.96mMol)の2−(C4F9C2H4)プロパン−1,3−ジオールに10mlの イソフェロンジイソシアネート(0.1mmで80℃)を蒸留した。80℃の油浴で高真 空下に24時間攪拌後、大部分の過剰のジイソシアネートを油浴の温度を95℃まで 上げて留去した。透明な残渣を40mlの乾燥還流ヘキサンに入れ、溶液を−15℃に 冷却し、上澄みを油状の不溶残渣からデカントした。残渣を2回以上上記のよう にヘキサンで処理し、次に4時間室温で減圧にして白色の泡として3.80gのビス イソシアネートを得た。 実施例3 実施例2からの1.000グラムのビスイソシアネート(1.3055mMol)、4.4053g のCarbowax 3350(3時間110℃にて高真空で乾燥)、および16mlの乾燥トルエン の均質な混合物に、2mlの乾燥トルエンに溶解した0.5gのジブチル錫ジラウレ ートから調製した47ミクロリットルの溶液を添加した。この溶液をアルゴン雰囲 気下に80℃で2時間加熱して、次に150mlのヘキサンで希釈した。ゴム状の沈澱 物を100mlずつの還流メチルt−ブチルエーテルで3回、100mlずつの還流ヘキサ ンで3回こねて、12時間減圧にして、5.3gのゴム状固体を生成した。この固体 は水で膨潤し、流動性のゲル状の均質な溶液を得た。 実施例4 実施例2からの1.000gのビスイソシアネートおよび5.9725gのPEGを用い 、 Carbowax 4600とC4F9疎水性物質の共重合体を実施例3と同様に調製した。 実施例5 実施例2からの1.000gのビスイソシアネートおよび2.355gのPEGを用い、 Carbowax 1400とC4F9疎水性物質の共重合体を実施例3と同様に調製した。 実施例6 実施例2からの0.1518gのビスイソシアネートおよび2.9760gのPEGを用い て、分子量15,000のPEG(ポリサイエンシーズ社、ワーリントン、PAから購 入)およびC4F9疎水性物質の共重合体を実施例3と同様に調製した。 実施例7 実施例1からの0.60gの炭化水素共重合体を10mlの90mMリン酸溶液に溶解し、 トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)でpH8.0に調整し、キャ ピラリーチューブに注入して、電気泳動分離マトリックスを調製した。蒸留水に 懸濁させた二本鎖DNA消化物(pBR322 Msp I、ニュー・イングランド・バイオ ラブス、ベバリイ、MAから購入)をマトリックス(5kV/10秒)に動電学的に 注入し、電気泳動実験を15kVで行った。DNA検出のためのUV吸収を使用する 電気泳動図を図11に示す。 実施例8 実施例4からの1.0gのフルオロカーボン共重合体を20mlの50mMリン酸溶液に 溶解して、pH8.0にTRISで調整して電気泳動分離マトリックスを調製した。 実施例7と同じ試料を使用して、電気泳動実験を12kVでDNA検出のためのUV 吸収を用いて行い、図12に示される電気泳動図を得た。図11と図12を比較 すると、フッ素化炭化水素疎水性ポリマーセグメントを有する共重合体から導か れる利点が認められ、DNAフラグメント間の分離が増大し、バンドが狭くなっ ている。 実施例9 実施例6からの0.60gのフルオロカーボン共重合体を10mlの50mMリン酸溶液に 溶解して、TRISでpH8.0に調整して電気泳動分離マトリックスを調製した 。大きいDNAフラグメント(ベテスダ・リサーチ・ラボラトリイズ・ライフテ クノロジーズ社、ガイサースバーグ、MDから購入した1kBラダー)から成る二 本 鎖DNA試料を用いて、電気泳動実験を10kVでDNA検出のためのUV吸収を用 いて行い、図13に示す電気泳動図を得た。これは長い親水性物質から調製され た疎水性凝集マトリックスの、長いDNAフラグメント(PEG15,000に対し10 ,000塩基対以上)を分離する能力を示す。 実施例10 電気泳動分離マトリックスを実施例5からの0.80gのフルオロカーボン共重合 体を10mlの25mMリン酸溶液に溶解し、TRISでpH8.0に調整して調製した。1 2ないし18のヌクレオチド長さのポリ(dA)フラグメントから成る一本鎖DN A試料(ファーマシア、ピスカタウェイ、NJから購入)を使用して、DNA検 出のためのUV吸収を用いて10kVで電気泳動実験を行い、図14に示す電気泳動 図を得た。 実施例11 電気泳動分離マトリックスを実施例4からの0.80gのフルオロカーボン共重合 体を10mlの25mMリン酸溶液に溶解し、TRISでpH8.0に調整して調製した。 実施例10と同じDNA試料を使用して、電気泳動をDNA検出のためのUV吸 収を用いて8kVで行い、図15に示す電気泳動図を得た。図14と図15を比較 すると、実施例10の一層短かい親水性鎖(PEG1450)をもつ共重合体は短い DNAフラグメントの分離に優れていることが判る。 実施例12 電気泳動分離マトリックスは実施例3からの0.25gのフルオロカーボン共重合 体、1.2gの尿素、テトラメチルアンモニウム水酸化物でpH9.0に調整した0.25 Mのホウ酸と0.0025MのEDTAの1.5mlの溶液、および0.66mlの水を合わせて調 製した。ジデオキシシチジンで終端しフルオレセインで標識を付けたDNA配列 伸長生成物は、FAM標識-21 M13プライマー(アプライド・バイオシステムズから 購入、p/n 401131)およびTaqポリメラーゼをもつM13mp18鋳型(ホフマン−ラ・ ロシェ、ナトリイ、NJ)から生成した。伸長生成物はエタノールから析出し、 ホルムアミド:50mMEDTAの5:1溶液に入れ、2分間90℃で加熱し、動電学 的にマトリックスに注入し(0.5kV 60秒間)、電気泳動実験を4kVで行った。 電気泳動図を、種々の段階で、図16A〜16Eに示す。これらの図から、 単一塩基分離が少なくとも150塩基で得られることが判る。 実施例13 高真空下に110℃で4時間予め乾燥した15gの Carbowax 4600に、20mlのイソ フェロンジイソシアネートを蒸留した(0.1mmで80℃)。24時間80℃の油浴で高 真空下に攪拌した後、大部分のジイソシアネートを油浴の温度を95℃まで上げて 留去した。残渣を50mlずつの乾燥(水素化カルシウム上)還流ヘキサンで7回こ ねた。ヘキサン不溶残渣を終夜高真空下に乾燥し、16.1gのワックス状固体を得 た。 実施例14 1.0596g(0.2102mMol)の実施例13からのビスイソシアネート、0.0709グラ ム(0.2202mMol)の2−(C4F9C2H4)プロパン−1 ,3−ジオール、および5ml の乾燥(水素化カルシウム上)トルエンの均質混合物に1滴のジブチル錫ジラウ レートを添加した。溶液を1時間アルゴン雰囲気下に還流し、次に50mlのヘキサ ンで希釈した。ゴム状の沈澱物を50mlずつの還流ヘキサンで3回、50mlずつの還 流メチルt−ブチルエーテルで3回、50mlずつの還流ヘキサンで3回こねて、12 時間減圧し、1.04gのゴム状固体を得た。 実施例15 実施例14からのフルオロカーボン共重合体を用いて、電気泳動分離マトリッ クスを実施例8に示す方法に従って調製した。実施例7と同じDNA試料、およ び実施例8に記載したと同じ電気泳動条件を用いて、実施例8(図12)からの 電気泳動図に非常に似ている電気泳動図が観察された。 実施例16 PEG−35,000−(C6F132共重合体。トリデカフルオロ−1−オクタノール (C6F13CH2CH2OH、6.2g、#17112-4、PCR社、ガイネスビル、フロリダ)を、 テフロン攪拌棒を備えた予め秤量した200mlの丸底フラスコに入れた。この予め 秤量したフラスコをドライアイス−アセトン浴に入れ、真空蒸留装備のための受 器として使用した。約10mlのイソフェロンジイソシアネート全部を先のアルコー ル上に0.01mm/85〜90℃にて蒸留した。得られた溶液をアルゴンで一掃して、ス トップコック/真空テークオフでシールして、終夜80〜90℃の油浴で攪拌した。 次 にストップコックを短路蒸留装備(連結アダプタ、真空アダプタ、および受器) で置換し、システムを高真空(0.01mm)下に置き、大部分の過剰のジイソシアネ ートが収集される間に、油浴温度を100℃まで上げた。油状残渣を60mlの乾燥(C aH2上で)ヘキサンで溶解が完了するまで還流し、その後、フラスコをゴム隔壁 でシールし−15℃まで1〜2時間冷却した。上澄み液を次に油状残渣から(冷た いフラスコに水が凝縮しないように)素早くデカントして、抽出行程(60mlのヘ キサンで還流し冷上澄み液をデカントした)を2回以上繰り返した。得られた粘 着性残渣を数時間減圧にして、2.24gの活性化アルコールを透明液体として得た 。 上記からの活性化アルコールに、アルゴン下100mlの乾燥エチレングリコール ジメチルエーテル(LiAlH4から直接)を蒸留した。得られた溶液は、100℃の油 浴で0.01mmにて4時間乾燥した20.0gの35,000MW PEG(フルカ・ケミカル社 ロンコンコマ、NY)を含むフラスコに注ぎ入れた。得られた混合物をアルゴン 下に加熱して均質にし、次に2mlの乾燥(CaH2上で)ヘキサンに溶解した0.5g のジブチルチンジラウレートの溶液50μlを添加した。混合物をアルゴン下に2 時間還流し、冷却させた。上澄み液をデカントした後、白いゴム状生成物を200m lずつの還流メチルt−ブチルエーテルで3回、200mlずつの還流ヘキサンで2回 こねた。生成物を終夜減圧して、18.2gの粘着力の強い白色固体を得た。 実施例17 PEG−35,000−(C7F152ブロック共重合体。ペンタデカフルオロ−1−オ クタノール(C7F15CH2OH、14.2g、アルドリッチ)を、テフロン攪拌棒を備えた 予め秤量した200mlの丸底フラスコに入れ、実施例16で記載した約40mlのイソ フェロンジイソシアネートと反応させて、13.5gの活性化アルコールを生成した 。この活性化アルコールを48.8gの乾燥(CaH2上で)トルエンに溶解し、トルエ ン溶液グラム当り0.217gの活性化アルコールの原液を得た。 35,000MW PEG(29.4g)を4時間0.01mmにて110℃の油浴で乾燥した。乾燥 したPEGに11.2gの活性化アルコール原液溶液と50mlの乾燥(CaH2上で)トル エンを添加した。得られた混合物をアルゴン下に加熱して均質にし、次に2mlの 乾燥(CaH2上で)ヘキサンに溶解した0.5gのジブチルチンジラウレートの溶液5 0μlを添加した。混合物を3時間アルゴン下に還流し、次に実施例16に記載 したように作業し、約25gの白いゴム状固体を得た。 実施例18 PEG−35,000−(C8F172共重合体。ヘプタデカフルオロ−1−デカノール (C8F17CH2CH2OH、11.05g、#17113-2、PCR社)とイソフェロンジイソシアネ ート(約30ml)を実施例16に記載した方法を用いて反応させ、12.6gの活性化 アルコールを濃油として生成した。次にこの活性化アルコールを99.0gの乾燥( CaH2上で)トルエンに溶解し、トルエン溶液g当り0.113gの活性化アルコール の原液を得た。 35,000MW PEG(30g)を4時間0.01mmにて100℃の油浴で乾燥した。乾燥し たPEGに15gの活性化アルコール原液溶液と50mlの乾燥(CaH2上で)トルエン を添加した。得られた混合物をアルゴン下に加熱して均質にし、次に2mlの乾燥 (CaH2上で)ヘキサンに溶解した0.5gのジブチルチンジラウレートの溶液50μl を添加した。混合物を3時間アルゴン下に還流し、次に実施例16に記載したよ うに作り、約30gの白いゴム状固体を与えた。 実施例19 PEG−35,000−(C10F212共重合体。10gのC10F21CH2CH2OH、(PCR社 )と50gのイソフェロンジイソシアネートを実施例16に記載した方法に従って 反応させた。ヘキサン抽出後に残りのイソフェロンジイソシアネートを除去し、 生成物を4時間減圧にし、4.6gの活性化アルコールを無色結晶として得た。 活性化アルコールに、アルゴン下に400mlの乾燥エチレングリコールジメチル エーテル(LiAlH4から直接)を蒸留した。活性化アルコール溶液を40gの乾燥し た35,000MW PEGを含むフラスコに注ぎ入れた。得られた混合物をアルゴン下 に加熱して均質にし、次に2mlの乾燥(CaH2上で)ヘキサンに溶解した0.5gの ジブチルチンジラウレートの溶液50μlを添加した。混合物を3時間アルゴン下 に還流し、次に実施例16に記載したように作り、38.2gの白いゴム状固体を与 えた。 実施例20 PEG−8,000−(C7F152共重合体。6gのC7F15CH2OHおよび40gのイソフ ェロンジイソシアネートを実施例16に記載した方法に従って反応させた。ヘキ サ ン抽出で残りのイソフェロンジイソシアネートを除去後に、生成物を4時間減圧 にし、4.5gの活性化アルコールを透明油として得た。 活性化アルコールに、アルゴン下に200mlの乾燥エチレングリコールジメチル エーテル(LiAlH4から直接)を蒸留した。活性化アルコール溶液を20gの乾燥し た35,000MW PEGを含むフラスコに注ぎ入れた。得られた混合物をアルゴン下 に熱で均質にし、次に2mlの乾燥(CaH2上で)ヘキサンに溶解した0.5gのジブ チルチンジラウレートの溶液30μlを添加した。混合物を3時間アルゴン下に還 流し、次に実施例16に記載したように作り、19gの白いゴム状固体を与えた。 実施例21 PEG−35,000−(C16H332共重合体。セチルアルコール(5.0g、アルドリ ッチ・ケミカル社)とイソフェロンジイソシアネート(約10ml)を実施例16に 記載した方法に従って反応させた。ヘキサン抽出で残りのイソフェロンジイソシ アネートを除去後に、生成物を4時間減圧にし、0.21gの活性化アルコールを透 明油として得た。 活性化アルコールに、アルゴン下に50mlの乾燥エチレングリコールジメチルエ ーテル(LiAlH4から直接)を蒸留した。活性化アルコール溶液を6.0gの乾燥し た35,000 MW PEGを含むフラスコに注ぎ入れた。得られた混合物をアルゴン下 に加熱して均質にし、次に2mlの乾燥(CaH2上で)ヘキサンに溶解した0.5gの ジブチルチンジラウレートの溶液20μlを添加した。混合物を3時間アルゴン下 に還流し、次に実施例16に記載したように作り、5.8gの白いゴム状固体を得 た。 実施例22 実施例16からのPEG−35,000−(C6F132共重合体を、1.25mMのジソジ ウムエチレンジアミンテトラアセテート(Na−EDTA)と40%尿素を含む125 mMのボレート−テトラメチルアンモニウム、pH9.0、に溶解し、7%(w/v)の 最終共重合体濃度を有するゲルを与えた。DB−ワックス被覆キャピラリー(内 径50μmおよび32cm well/read)を配合ゲルで充填した。染料標識を付けたDN Aフラグメント(ABIジーンスキャン1000−FAM)を3mMのジソジウムエチ レンジアミンテトラアセテートを含む70%ホルムアミド中で4ng DNA/μlのDN A濃度に配合した。試料をキャピラリーに90volts/cm、3.1μA、24秒で動電学的 注 入によって導入した。電気泳動分離を180volts/cmで行った。図17Aのグラフ は単一塩基によって長さが異なるDNAフラグメントが約265塩基まで分離され ることを示している。 実施例23 実施例17からのPEG−35,000−(C7F152共重合体を含有するCEゲル( 6% w/v最終共重合体濃度)を、実施例21に記載した方法によって調製した。 染料標識を付けたDNAフラグメント(ABIジーンスキャン1000−FAM)を 、キャピラリーに90volts/cm、3.7μA、30秒で動電学的注入によって導入し実施 例21と同様に分離した。図17Bのグラフは単一塩基によって長さが異なるD NAフラグメントが約230塩基まで分離されることを示している。 実施例24 実施例18からのPEG−35,000−(C8F172共重合体を含有するCEゲル( 5% w/v最終共重合体濃度)を、実施例21に記載した方法によって調製した。 染料標識を付けたDNAフラグメント(ABIジーンスキャン1000−FAM)を 、キャピラリーに90volts/cm、4.1μA、18秒で動電学的注入によって導入した。 図17Cのグラフは単一塩基によって長さが異なるDNAフラグメントが約300 塩基まで分雌されることを示している。 実施例25 実施例19からのPEG−35,000−(C10F212共重合体を含有するCEゲル (5% w/v最終共重合体濃度)を、実施例21に記載した方法によって調製した 。染料標識を付けたDNAフラグメント(ABIジーンスキャン1000−FAM) を、キャピラリーに90volts/cmで動電学的注入によって導入した。図17Dのグ ラフは単一塩基によって長さが異なるDNAフラグメントが約410塩基まで分離 されることを示している。 実施例26 実施例20からのPEG−8,000−(C7F152共重合体を含有するCEゲル( 5% w/v最終共重合体濃度)を、実施例21に記載した方法によって調製した。 染料標識を付けたDNAフラグメント(ABIジーンスキャン1000−FAM)を 、キャピラリーに90volts/cmで動電学的注入によって導入した。図17Eのグラ フは単一塩基によって長さが異なるDNAフラグメントが約200塩基まで分離さ れることを示している。 実施例27 実施例21からのPEG−35,000−(C16H332共重合体を含有するCEゲル (5% w/v最終共重合体濃度)を、実施例21に記載した方法によって調製し、 実施例21からの染料標識を付けたDNAフラグメントを分離するために使用し た。図17Fのグラフは単一塩基によって長さが異なるDNAフラグメントが約 95塩基まで分離されることを示している。 実施例28 実施例16からのPEG−35,000−(C6F132共重合体および実施例18から のPEG−35,000−(C8F172共重合体を1:1(w/w)の混合物で含有するC Eゲル(7%(w/v)全濃度、各ポリマーについて3.5%)を、実施例21に記載 した方法によって調製し、実施例22からの染料標識を付けたDNAフラグメン トを分離するために使用した。図17Gのグラフは単一塩基によって長さが異な るDNAフラグメントが約435塩基まで分離されることを示している。 実施例29 実施例22〜28の分離分析(図17A〜17G参照)を次のように行った。 各ピークについて半分の高さでのピーク幅(W1/2)を式に従ってミリメート ル(mm)の単位で決定した。 W1/2=D(tL−tT)/tM 式中、Dはキャピラリーチューブ入り口から検出器までのミリメートルの移動距 離であり、tLは半分の高さでのピークの前端の溶出時間、tTは半分の高さでの ピークの後端の溶出時間、そしてtMは最大高さでのピークの溶出時間である。 ピークに対するピーク間隔(1塩基によって長さが異なるピーク間の間隔)は 式を用いてmmの単位で決定した。 Int(間隔)=D〔(t2−t1)/t1〕/n 式中、Dは上記に示した。t1は対象となるピークの溶出時間、t2は最も近い次 の溶出ピークの溶出時間、そしてnはヌクレオチド塩基の単位における2本のピ ークの長さの差である。 電気泳動分離のために使用される特定のゲルマトリックスの分離を決定するた めに、半分の高さでのピーク幅とピーク間隔をフラグメント長の関数としてプロ ットし、そして各セットのデータ(ピーク幅データ;ピーク間隔データ)を、線 形回帰分析によって決定された二次多項式に合わせた。ゲルマトリックスの分離 能は二本の曲線の交点として決定された。例えば、図17Aにおいて、実施例2 2に記載した分離媒質に使用されるゲルマトリックスの分離能の限界は約265塩 基のフラグメント長で生じる。 本発明は特定の合成方法、組成物、および電気泳動法によって記載したが、種 々の変更および改変を本発明から逸脱することなく行うことができる事は理解さ れるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョンソン,ベン,エフ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94303 パロ アルト,クララ ドライブ, 957 【要約の続き】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水性媒質中に凝集した共重合体のマトリックスを含み、前記共重合体が選択 された実質的に均一のセグメント長を有する親水性ポリマーセグメント、および 親水性ポリマーセグメントによって運ばれ互いに間隔を置く複数の疎水性ポリマ ーセグメントから成り、前記媒質が (i)規定された分子の大きさの範囲で生体ポリマー分子の高分解電気泳動分 離を行う媒質の能力、および (ii)共重合−凝集遷移濃度よりも高く、共重合体の水性分散の粘度において 著しい上昇を生じるために充分な共重合体の濃度によって規定される共重合体の 濃度、 を特徴とする電気泳動分離媒質。 2.共重合体が次のものから成る群から選択される構造を有する、請求項1記載 の媒質。 (a)連結した親水性ポリマーセグメントから成る主鎖から外側に疎水性ポリ マーセグメントが伸びているコーム共重合体構造; (b)親水性セグメントと疎水性セグメントの交互線状配列を有するブロック 共重合体構造;および (c)共通のアンカーに隣接する端部に結合する親水性ポリマーセグメントの 末端部に疎水性ポリマーセグメントを有するスター共重合体構造。 3.親水性ポリマーセグメントが、ポリエーテル、ポリエステル、多糖類、ポリ ウレタン、ポリアミド、ポリスルホンアミド、およびポリスルホキシドから成る 群から選ばれる、請求項1記載の煤質。 4.親水性ポリマーセグメントが連結部分によって連結され、疎水性ポリマーセ グメントが連結部分に結合されている、請求項3記載の媒質。 5.疎水性ポリマーセグメントがフッ素化炭化水素鎖である、請求項1記載の媒 質。 6.親水性ポリマーセグメントがポリエチレンオキシドセグメントである、請求 項1記載の媒質。 7.共重合体がコーム共重合体構造であり、フッ素化炭化水素セグメントが連結 ポリエチレンオキシドセグメントがら成る主鎖から外側に伸びている、請求項6 記載の媒質。 8.選択された大きさの範囲内でDNAフラグメントを分離する際に使用するた め、約100個の鎖原子の間隔を置く選択された主鎖にて、約100よりも小さい塩基 対の(i)、約500〜1,000個の間の鎖原子の間隔を置く選択された主鎖にて、約 1,000よりも大きい塩基対の(ii)、または約100〜800個の間の鎖原子の間隔を 置く選択された主鎖にて、約100〜1,000の間の塩基対の大きさの(iii)に選択 された大きさの範囲においてDNAフラグメントを分別するために、共重合体は 連結された親水性セグメントから成る主鎖と、約50と1,000個の間の主鎖原子の 選択された距離にて、主鎖に沿って実質的に等しい間隔でスペースを入れた疎水 性セグメントを有するコーム構造を有する、請求項1記載の媒質。 9.共重合体がコーム共重合体であり、フッ素化炭化水素セグメントが連結され たポリエチレンオキシドセグメントから成る主鎖から外側に伸びている、請求項 8記載の媒質。 10.共重合体が選択された合わせた長さを有する隣接する線状親水性ポリマー セグメント、および親水性セグメントの各自由端に有する疎水性ポリマーセグメ ントから成る、請求項1記載の媒質。 11.線状親水性ポリマーセグメントが共通のアンカーによってそれらの隣接端 部にて結合される2個の親水性セグメントから成る、請求項10記載の媒質。 12.親水性セグメントが単一の線状ポリマー鎖から成る、請求項10記載の媒 質。 13.親水性セグメントがポリエチレングリコールセグメントであり、疎水性セ グメントがフッ素化炭化水素鎖である、請求項10記載の媒質。 14.長さが約30塩基と約200塩基の間の一本鎖DNAフラグメントを分離する 際に使用するため、親水性ポリマーセグメントが約100と約4,000個の間の主鎖原 子の合わせた長さを有する、請求項10記載の媒質。 15.親水性セグメントがポリエチレングリコールセグメントであり、疎水性セ グメントがフッ素化炭化水素鎖である請求項14記載の媒質。 16.生体ポリマーを分離するため、 電圧源の向かい合っている極性ターミナルの反対側の端部に連結できる細長い 溝を画成する支持体を含み、そして 溝内に、水性媒質中に凝集した規則正しい交互共重合体のマトリックスを含み 、前記共重合体が選択された実質的に均一のセグメント長を有する親水性ポリマ ーセグメント、および親水性ポリマーセグメントによって運ばれ互いに間隔を置 く複数の疎水性ポリマーセグメントから成る電気泳動分離媒質を含み、 前記媒質が (i)規定された分子の大きさの範囲で生体ポリマー分子の高分解電気泳動分 離を行う媒質の能力、および (ii)共重合−凝集遷移濃度よりも高く、共重合体の水性分散の粘度において 著しい上昇を生じるために充分な共重合体の濃度によって規定される共重合体の 濃度、 を特徴とする、 生体ポリマーを分離するための電気泳動装置。 17.支持体がキャピラリーチューブである、請求項16記載の装置。 18.共重合体が次のものから成る群から選択される構造を有する、請求項17 記載の装置。 (a)連結した親水性ポリマーセグメントから成る主鎖から外側に疎水性ポリ マーセグメントが伸びているコーム共重合体構造; (b)親水性セグメントと疎水性セグメントの交互線状配列を有するブロック 共重合体構造;および (c)共通のアンカーに隣接する端部に結合する親水性ポリマーセグメントの 末端部に疎水性ポリマーセグメントを有するスター共重合体構造。 19.親水性ポリマーセグメントが、ポリエーテル、ポリエステル、多糖類、ポ リウレタン、ポリアミド、ポリスルホンアミド、およびポリスルホキシドから成 る群から選ばれる、請求項18記載の装置。 20.疎水性ポリマーセグメントがフッ素化炭化水素鎖である、請求項19記載 の装置。 21.親水性ポリマーセグメントがポリエチレンオキシドセグメントである、請 求項20記載の装置。 22.共重合体が選択された合わせた長さを有する隣接する線状親水性ポリマー セグメントおよび結合した親水性セグメントの各自由端に有する疎水性ポリマー セグメントから成る、請求項16記載の装置。 23.線状親水性ポリマーセグメントが共通のアンカーにそれらの隣接端部にて 結合される2個の親水性セグメントから成る、請求項22記載の装置。 24.結合した親水性セグメントが単一の線状ポリマー鎖から成る、請求項22 記載の装置。 25.親水性セグメントがポリエチレングリコールセグメントであり、疎水性セ グメントがフッ素化炭化水素鎖である、請求項22記載の装置。 26.長さが約30塩基と約200塩基の間の一本鎖DNAフラグメントを分離する 際に使用するため、親水性ポリマーセグメントが約100と約4,000個の間の主鎖原 子の合わせた長さを有する、請求項22記載の装置。 27.親水性セグメントがポリエチレングリコールセグメントであり、疎水性セ グメントがフッ素化炭化水素鎖である請求項26記載の装置。 28.(a)選択された実質的に均一のセグメント長を有する親水性ポリマーセ グメント、および親水性ポリマーセグメントによって運ばれ互いに間隔を置く複 数の疎水性ポリマーセグメントから成る、ポリマー構造を有する規則正しい交互 共重合体を選択し、 (b)共重合−凝集遷移濃度よりも高く、共重合体の水性分散の粘度において著 しい上昇を生じるために充分な共重合体の濃度によって規定される共重合体の濃 度にて、水性媒質中に共重合体を分散し、 (c)前記分散によって、規定された分子の大きさの範囲で生体ポリマー分子の 高分解電気泳動分離を行う媒質の能力を有するマトリックスを形成し、 (d)電圧源の向かい合っている極性ターミナルの反対側の端部に連結できる細 長い溝を画成する支持体中にマトリックスを入れ、 (e)生体ポリマー分子の混合物を支持体の一端にてマトリックスに添加し、 (f)支持体の向かい合っている端部領域を横切る電界を印加し、マトリックス を通る分子の電気泳動移動を行い、そして、 (g)前記印加によって、マトリックス内の分子の異なる種を分離する、 行程から成る、支持体に含まれるマトリックス内で選択された大きさの範囲で生 体ポリマー分子の混合物を分別する方法。 29.選択された大きさの範囲内でDNAフラグメントを分離する際に使用する ため、約100個の鎖原子の間隔を置く選択された主鎖にて、約100よりも小さい塩 基対の(i)、約500〜1,000個の間の鎖原子の間隔を置く選択された主鎖にて、 約1,000よりも大きい塩基対の(ii)、および約100〜800個の間の鎖原子の間隔 を置く選択された主鎖にて、約100〜1,000の間の塩基対の大きさの(iii)に選 択された大きさの範囲においてDNAフラグメントを分別するために、共重合体 は連結された親水性セグメントから成る主鎖と、約50と1,000個の間の主鎖原子 の選択された距離にて、主鎖に沿って実質的に等しい間隔でスペースを入れた疎 水性セグメントを有するコーム構造を有する、請求項28記載の方法。 30.長さが約30塩基と約200塩基の間の一本鎖DNAフラグメントを分離する 際に使用するため、親水性ポリマーセグメントが約100と約4,000個の間の主鎖原 子の合わせた選択された長さを有する結合した線状親水性ポリマーセグメントか ら成り、そして結合した親水性セグメントの各自由端に疎水性ポリマーセグメン トを有する、請求項28記載の方法。 31.選択された実質的に均一のセグメント長を有する親水性ポリマーセグメン トから成るポリマー構造、および 該ポリマー構造上に有し、親水性ポリマーセグメントによって互いにスペース を置く複数の疎水性フッ素化炭化水素ポリマーセグメント、 から成る共重合体。 32.親水性ポリマーセグメントが、ポリエーテル、ポリエステル、多糖類、ポ リウレタン、ポリアミド、ポリスルホンアミド、およびポリスルホキシドから成 る群から選ばれる、請求項31記載の共重合体。 33.親水性ポリマーセグメントが連結部分によって連結され、疎水性ポリマー セグメントが連結部分に結合されている、請求項31記載の共重合体。 34.疎水性ポリマーセグメントがフッ素化炭化水素鎖である、請求項31記載 の共重合体。 35.親水性ポリマーセグメントがポリエチレンオキシドセグメントである、請 求項31記載の共重合体。 36.親水性ポリマーセグメントが約100と約4,000個の間の主鎖原子の合わせた 選択された長さを有する隣接する線状親水性ポリマーセグメント、および結合し た親水性セグメントの各自由端に有する疎水性ポリマーセグメントから形成され る、請求項31記載の共重合体。
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