JPH08505627A - C10タキサン誘導体および薬剤組成物 - Google Patents

C10タキサン誘導体および薬剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 C10位において新規置換基で置換したタキサン誘導体を開示する。本発明の新規化合物は、抗白血病および抗腫瘍剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 C10タキサン誘導体および薬剤組成物 発明の背景 本発明は、抗白血病および抗腫瘍剤として有用な新規タキサン(taxanes)に 関する。 タキサン類のテルペン[タキソール(taxol)はその一種である]は、生物学 および化学の両分野で高い関心が持たれている。タキソールは、抗白血病および 腫瘍抑制活性スペクトルの広い、有望な癌化学療法剤である。タキソールは2’ R,3’S配置を有し、構造式: [式中、Acはアセチルである。] で示される。タキソールは、その有望性の故に、フランスおよび米国で臨床試験 中である。 コリン(Colin)らは、米国特許第4814470号において、構造式: [式中、R’は水素またはアセチルであり、R”およびR"'の一方はヒドロキシ 、他方はt−ブトキシカルボニルアミノである。] で示されるタキソール誘導体およびその立体異性体並びにそれらの混合物は、タ キソール(1)よりも顕著に高い活性を有すると報告した。R”がヒドロキシで あり、R"'がt−ブトキシカルボニルアミノであり、2’R,3’S配置を有す る式(2)の化合物は、通常、タキソテル(taxotere)と称されている。 タキソールおよびタキソテルは有望な化学療法剤であるが、万能ではない。従 って、更なる化学療法剤が必要である。 本発明の概要 本発明の一目的は、抗白血病および抗腫瘍剤として有用な新規タキサン誘導体 を提供することである。 本発明は、C10タキサン誘導体に関する。好ましい態様においては、本発明 のタキサン誘導体は三環または四環の核を有し、式(3)で示される: [式中、 X1は−OX6、−SX7または−NX89; X2は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; X3およびX4はそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー ルまたはヘテロアリール; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10、−CONX810または−S O211; X6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、ヒドロキシ保護基、またはタキサン誘導体の水溶性を高める官能基; X7はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたは スルフヒドリル保護基; X8は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテ ロアリール; X9はアミノ保護基; X10はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、また はヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロアリ ール; X11はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−O X10または−NX814; X14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR14と共にカーボネートを 形成; R2は水素、ヒドロキシ、−OCOR31、またはR2aと共にオキソを形成; R2aは水素、またはR2と共にオキソを形成; R4は水素、R4aと共にオキソ、オキシランもしくはメチレンを形成、または R5aおよびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、−OCOR30、またはR4と共にオキソ、オキシランも しくはメチレンを形成; R5は水素、またはR5aと共にオキソを形成; R5aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、R5と共にオキソ を形成、またはR4およびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成 ; R6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6aと共にオキソを形成; R6aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6と共にオキソを形成; R7は水素、またはR7aと共にオキソを形成; R7aは水素、ハロゲン、保護ヒドロキシ、−OR28、またはR7と共にオキソ を形成; R9は水素、またはR9aと共にオキソを形成; R9aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、またはR9と共に オキソを形成; R10は水素、またはR10aと共にオキソを形成; R10aは水素、またはR10と共にオキソを形成; R14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR1と共にカーボネートを形成; R14aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロア リール; R28は水素、アシル、ヒドロキシ保護基、またはタキサン誘導体の溶解性を高 める官能基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール。]。 本発明の他の目的および特徴は、部分的には自明であり、部分的には以下の説 明において示す。 好ましい態様の詳細な説明 本発明において、“Ar”はアリール;“Ph”はフェニル;“Ac”はアセチ ル;“Et”はエチル;“R”は特記しない限りアルキル;“Bu”はブチル;“ Pr”はプロピル;“TES”はトリエチルシリル;“TMS”はトリメチルシ リル;“TPAP”は過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム;“DMAP ”はp−ジメチルアミノピリジン;“DMF”はジメチルホルムアミド;“LD A”はリチウムジイソプロ ピルアミド;“LHMDS”はリチウムヘキサメチルジシラジド;“LAW”は 水素化アルミニウムリチウム;“Red−Al”は水素化ナトリウムビス(2−メ トキシエトキシ)アルミニウム;“AIBN”はアゾ−(ビス)−イソブチロニ トリル;“10−DAB”は10−デスアセチルバッカチンIII;FARは2− クロロ−1,1,2−トリフルオロトリエチルアミン;保護ヒドロキシは−OR( Rはヒドロキシ保護基)である。スルフヒドリル保護基はヘミチオアセタール、 例えば1−エトキシエチルおよびメトキシメチル、チオエステル、またはチオカ ーボネートを包含するが、それらに限定されない。“アミン保護基”はカルバメ ート例えば2,2,2−トリクロロエチルカルバメートまたはt−ブチルカルバメ ートを包含するが、それらに限定されない。“ヒドロキシ保護基”はエーテル、 例えばメチル、t−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジ ル、アリル、トリチル、メトキシメチル、2−メトキシプロピル、メトキシエト キシメチル、エトキシエチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニ ル、およびトリアルキルシリルエーテル(例えばトリメチルシリルエーテル、ト リエチルシリルエーテル、ジメチルアリールシリルエーテル、トリイソプロピル シリルエーテルおよびt−ブチルジメチルシリルエーテル);エステル、例えば ベンゾイル、アセチル、フェニルアセチル、ホルミル、モノ−、ジ−およびトリ ハロアセチル(例えばクロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル 、トリフルオロアセチル);カーボネート、例えば炭素原子数1〜6のアルキル カーボネート(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル 、t−ブチル、イソブチルおよびn−ペンチル)、炭素原子数1〜6で、1個また はそれ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルカーボネート(例えば2,2,2 −トリクロロエトキシメチルおよび2,2,2−トリクロロ−エチル)、炭素原子 数2〜6のアルケニルカーボネート(例えばビニルおよびアリル)、炭素原子数 3〜6のシクロアルキルカーボネート(例えばシクロプロピル、シクロブチル、 シクロペンチルおよびシクロヘキシル)、1個またはそれ以上のC1-6アルコキ シまたはニトロで環が置換されていることもあるフェニルまたはベンジルカーボ ネートを包含するが、それらに限定されない。他のヒドロキシ、スルフヒドリル およびアミン保護基は、「プロテク ティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)」、ティ・ダブリュ・グリーン(T.W.Greene)、ジョ ン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons)、1981を参照し得 る。 アルキル基(不置換のもの、または本発明において定義する種々の置換基を有 するもの)は、好ましくは、主鎖の炭素原子数1〜6で、炭素原子数15までの 低級アルキルである。アルキル基は置換基を有し得、直鎖、分枝または環状であ ってよく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、シク ロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを包含する。 アルケニル基(不置換のもの、または本発明において定義する種々の置換基を 有するもの)は、好ましくは、主鎖の炭素原子数2〜6で、炭素原子数15まで の低級アルケニルである。アルケニル基は置換基を有し得、直鎖または分枝状で あってよく、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル 、ヘキセニルなどを包含する。 アルキニル基(不置換のもの、または本発明において定義する種々の置換基を 有するもの)は、好ましくは、主鎖の炭素原子数2〜6で、炭素原子数15まで の低級アルキニルである。アルキニル基は置換基を有し得、直鎖または分枝状で あってよく、エチニル、プロピニル、ブチニル、イソブチニル、ヘキシニルなど を包含する。 アリール基(不置換のもの、または種々の置換基を有するもの)は、炭素原子 数6〜15で、フェニルを包含する。置換基は、アルカンオキシ、保護ヒドロキ シ、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル、アシル、アシルオキシ、ニト ロ、アミノ、アミドなどを包含する。フェニルが好ましいアリールである。 ヘテロアリール基(不置換のもの、または種々の置換基を有するもの)は、炭 素原子数5〜15で、フリル、チエニル、ピリジルなどを包含する。置換基は、 アルカンオキシ、保護ヒドロキシ、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル 、アシル、アシルオキシ、ニトロ、アミノおよびアミドを包含する。 アシルオキシ基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテ 口アリール基を有する。 置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロアリール基並 びに本発明中に記載する基の置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ア リール、ヘテロアリールであり得、および/または窒素、酸素、イオウ、ハロゲ ンを含み得、例えば低級アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ)、 ハロゲン(例えばクロロまたはフルオロ)、ニトロ、アミノおよびケトを包含す る。 本発明により、構造式(3)で示される化合物がインビトロで顕著な作用を示 し、有用な抗白血病および抗腫瘍剤であることがわかった。その生物学的活性を 、パーネス(Parness)ら、ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー(J.Cell Bio logy)、91:479−487(1981)の方法によるチューブリンアッセイ 、およびヒト癌細胞系を用いてインビトロで試験したところ、タキソールおよび タキソテルの活性に匹敵することがわかった。 本発明の一態様においては、本発明のタキサンは、C10置換基がジヒドロで あることを除いては、タキソールまたはタキソテルに相当する構造を有する。す なわち、R2aは水素、R2はベンゾイルオキシ、R14およびR14aは水素であり、 R9およびR9aはオキソを形成し、R7は水素、R7aはヒドロキシ、R5は水素で あり、R5aおよびR4およびそれらの結合する炭素はオキセタン環を形成し、R4 a はアセトキシ、R1はヒドロキシであり、X1は−OH、X2は水素、X3はフェ ニル、X4は水素、X5は−COX10、X10はフェニルまたはt−ブトキシであり 、本発明のタキサンは2’R,3’S配置を有する。 本発明の他の態様においては、本発明のタキサンは、C10置換基および他の 少なくとも1個の置換基に関して、タキソールまたはタキソテルとは異なる構造 を有する。例えば、R2がヒドロキシまたは−OCOR31[R31は水素、アルキ ル、または式: (式中、Zはアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲンまたはトリフルオロ メチルである。) で示される基を含んで成る群から選択する基である。]であり得る。R9aが水素 であり得、R9が水素またはヒドロキシであり得、R7が水素、アセトキシもしく は他のアシルオキシまたはハロゲンであり得、X3はイソブテニル、イソプロピ ル、シクロプロピル、n−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、シクロヘキシル、 フリル、チエニル、ピリジルまたはそれらの置換誘導体から選択し得、X5は− COX10または−COOX10であり、X10はフリル、チエニル、ピリジル、アル キル置換フリルもしくはチエニル、t−、イソ−もしくはn−ブチル、エチル、イ ソもしくはn−プロピル、シクロプロピル、シクロヘキシル、アリル、クロチル 、1,3−ジエトキシ−2−プロピル、2−メトキシエチル、アミル、ネオペン チル、PhCH2O−、−NPh2、−NHnPr、−NHPh、および−NHEtから 選択し得る。 一般式(3)で示されるタキサンは、β−ラクタムと、タキサン三環または四 環核およびC−13金属オキシド置換基を有するアルコキシドとを反応させて、 β−アミドエステル置換基をC−13に有する化合物を形成することによって合 成し得る。β−ラクタムは、構造式: [式中、X1〜X5は前記と同意義である。] で示される。 このようなβ−ラクタムは、容易に入手し得る物質から、下記反応式Aおよび Bに示すように合成し得る: 反応式A 反応式B 試薬:(a)トリエチルアミン、CH212、25℃、18時間;(b)4当量 の硝酸第二セリウムアンモニウム、CH3CN、−10℃、10分間;(c)KO H、THF、H2O、0℃、30分間、またはピロリジン、ピリジン、25℃、 3時間;(d)TESC1、ピリジン、25℃、30分間、または2−メトキシプ ロペン、トルエンスルホン酸(触媒)、THF、0℃、2時間;(e)n−ブチ ルリチウム、THF、−78℃、30分間;およびアシルクロリドもしくはクロ ロホルメート(X5=−COX10)、スルホニルクロリド(X5=−COSX10) 、またはイソシアネート(X5=−CONX810);(f)リチウムジイソプロ ピルアミド、THF、−78℃〜−50℃;(g)リチウムヘキサメチルジシラ ジド、THF、−78℃〜0℃;(h)THF、−78℃〜25℃、12時間。 出発物質は、容易に入手し得る。反応式Aにおいては、グリコール酸からα− アセトキシアセチルクロリドを合成し、それと、アルデヒドおよびp−メトキシ アニリンから合成したイミンとを、第三級アミンの存在下に環縮合させて、1− p−メトキシフェニル−3−アシルオキシ−4−アリールアゼチジン−2−オン を得る。p-メトキシフェニル基を、硝酸第二セリウムアンモニウムで酸化する ことによって容易に除去し、アシルオキシ基を、当業者に知られた通常の条件下 に加水分解して、3−ヒドロキシ−4−アリールアゼチジン−2−オンを得るこ とができる。反応式Bにおいては、エチルα−トリエチルシリルオキシアセテー トは、グリコール酸から容易に合成する。 反応式AおよびBにおいて、X1は好ましくは−OX6で、X6はヒドロキシ保 護基である。2−メトキシプロピル(「MOP」)、1−エトキシエチル(「E E」)のような保護基が好ましいが、種々の他の通常の保護基、例えばトリエチ ルシリル基または他のトリアルキル(またはアリール)シリル基を使用してもよ い。前記のように、他のヒドロキシ保護基およびその形成については、「プロテ クティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス」、ティ・ダブリュ・ グリーン、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、1981を参照し得る。 ラセミ体β−ラクタムは、対応する2−メトキシ−2−(トリフルオロメチル )フェニル酢酸エステルの再結晶によって、保護前に純粋なエナンチオマーに分 割し得る。しかし、β−アミドエステル側鎖を結合する後述の反応は、高ジアス テレオ選択性であるという利点を有するので、側鎖前駆物質のラセミ混合物を使 用することができる。 三環または四環タキサン核、およびC−13金属オキシドまたはアンモニウム オキシド置換基を有するアルコキシドは、構造式: [式中、R1〜R14aは前記と同意義であり、Mはアンモニウムを含んで成るか、 またはIA族、IIA族および遷移金属から成る群から場合により選択する金属、 好ましくはLi、Mg、Na、KまたはTiである。] で示される。最も好ましくは、アルコキシドは四環タキサン核を有し、構造式: [式中、M、R2、R4a、R7、R7a、R9、R9a、R10およびR10aは前記と同意 義である。] で示される。 アルコキシドは、タキサン核およびC−13ヒドロキシル基を有するアルコー ルと、有機金属化合物とを、適当な溶媒中で反応させることによって合成し得る 。最も好ましくは、アルコールは、保護されたバッカチンIII、とりわけ7−O −トリエチルシリルバッカチンIII[グリーン(Greene)らのザ・ジャーナル・ オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(JACS110:5917( 1988)に記載の方法、または他の経路により得られる]、または7,10− ビス−O−トリエチルシリルバッカチンIIIである。 グリーンらが報告しているように、次の反応式に従って、10−デアセチルバ ッカチンIIIを、7−O−トリエチルシリル−10−デアセチルバッカチンIIIに 変換する: 注意深く最適化した条件であると報告されている条件下に、10−デアセチル バッカチンIIIと20当量の(C253SiClとを、10−デアセチルバッカ チンIII1ミリモル当たり50mlのピリジンの存在下、アルゴン雰囲気中、23 ℃で20時間反応させて、7−トリエチルシリル−10−デアセチルバッカチン III(4a)を反応生成物として得る(精製後の収率84〜86%)。次いで要す れば、反応生成物を、5当量のCH3COCl、および化合物(4a)1ミリモル 当たり25mlのピリジンにより、アルゴン雰囲気中、0℃で48時間アセチル化 して、7−O−トリエチルシリルバッカチンIII(4b)を86%の収率で得るこ とができる[グリー ンら、ザ・ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ、110 、5917−5918(1988)]。 次の反応式に示すように、7−保護バッカチンIII(4b)を、テトラヒドロフ ラン(THF)のような溶媒中で、LHMDSのような有機金属化合物と反応さ せて、金属アルコキシド13−O−リチウム−7−O−トリエチルシリルバッカ チンIIIを得る: 次の反応式に示すように、13−O−リチウム−7−O−トリエチルシリルバ ッカチンIIIと、β−ラクタム[X1は好ましくは−OX6(X6はヒドロキシ保護 基)で あり、X2〜X5は前記と同意義である。]とを反応させて、C−7およびC−2 ’ヒドロキシル基が保護された中間体を得る。次いで、エステル結合またはタキ サン置換基を損なわないような穏やかな条件下に、保護基を加水分解する: アルコールからアルコキシドへの変換も、最終的なタキサン誘導体の合成も、 同じ反応器内で行うことができる。アルコキシドの生成後、その反応器にβ−ラ クタムを加えることが好ましい。 本発明の式(3)の化合物は、ヒトを含む動物の癌増殖抑制に有用であり、本 発明の化合物の抗腫瘍有効量を薬学的に許容し得る担体または希釈剤と共に含有 する薬剤組成物の形態で投与することが好ましい。 本発明の抗腫瘍組成物は、所期用途(例えば経口、非経口または局所投与)に 適したどのような形態に調製してもよい。非経口投与の例は、筋肉内、静脈内、 腹腔内、直腸および皮下投与である。 希釈剤または担体成分は、抗腫瘍化合物の処置効果を減弱するものであっては ならない。 適当な経口投与形態は、錠剤、分散性粉末、顆粒、カプセル、懸濁液、シロッ プおよびエリキシル剤を包含する。錠剤用の不活性希釈剤および担体は、例えば 炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトースおよびタルクを包含する。錠剤は 、造粒および崩壊剤(例えばデンプンおよびアルギン酸)、結合剤(例えばデン プン、ゼラチンおよびアラビアゴム)、並びに滑沢剤(例えばステアリン酸マグ ネシウム、ステアリン酸およびタルク)をも含有し得る。錠剤はコーティング無 しでも、例えば崩壊および吸収を遅延するために、未知の方法でコーティングし てもよい。カプセル剤中に使用し得る不活性希釈剤および担体は、例えば炭酸カ ルシウム、リン酸カルシウムおよびカオリンである。懸濁液、シロップおよびエ リキシル剤は、通常の賦形剤、例えばメチルセルロース、トラガント、アルギン 酸ナトリウム;湿潤剤、例えばレシチンおよびポリオキシエチレンステアレート ;並びに保存剤、例えばエチルp−ヒドロキシベンゾエートを含有し得る。 適当な非経口投与形態は、溶液、懸濁液、分散液、乳剤などを包含する。用時 に滅菌注射用媒体に溶解または懸濁し得る滅菌固体組成物の形態に調製してもよ い。それらは、当分野で知られている懸濁または分散剤を含有し得る。 式(3)で示される化合物の水溶性は、C2’および/またはC7置換基の変 更によって改善し得る。例えば、X1が−OX6、R7aが−OR28であり、X6お よびR28がそれそれ水素または−COGCOR1であり、 Gがエチレン、プロピレン、−CH=CH−、1,2−シクロヘキサン、また は1,2−フェニレンであり、 R1=OH塩基、NR23、OR3、SR3、OCH2CONR45、OH、 R2=水素、メチル、 R3=(CH2nNR67;(CH2n+678- n=1〜3 R4=水素、炭素数1〜4の低級アルキル、 R5=水素、炭素数1〜4の低級アルキル、ベンジル、ヒドロキシエチル、C H2CO2H、ジメチルアミノエチル、 R67=炭素数1もしくは2の低級アルキル、ベンジル、またはR6およびR7 はNR67の窒素原子と共に環: を形成、 R8=炭素数1もしくは2の低級アルキル、ベンジル、 X-=ハライド、 塩基=NH3、(HOC243N、N(CH33、CH3N(C24OH)2、 NH2(CH26NH2、N−メチルグルカミン、NaOH、KOH である場合に、水溶性が高まり得る。X1またはX2が−COGCOR1である化 合物の製造は、ホーグウィッツ(Haugwitz)の米国特許第4942184号に記 載されており、該特許を引用により本発明の一部とする。 また、X1が−OX6であり、X6がCOCX=CHXまたは−COX−CHX −CHX−SO2O−Mを有する基であり、Xが水素、アルキルまたはアリール 、Mが水素、アルカリ金属またはアンモニオ基である場合にも、水溶性が高まり 得る[キングストン(Kingston)らの米国特許第5059699号参照;該特許 を引用により本発明の一部とする]。 10−DAB、バッカチン(Baccatin)III、または10−DABもしくはバッカ チンIIIの誘導体のC9ケト置換基を選択的に還元して対応するC9β−ヒドロ キシ誘導体とすることによって、ケト以外のC9置換基を有するタキサンを合成 し得る。還元剤は、好ましくはボロハイドライド、最も好ましくはテトラブチル アンモニウムボロハイドライド(Bu4NBH4)またはトリアセトキシボロハイドラ イドである。 反応式1に示すように、バッカチンIIIとBu4NBH4とを塩化メチレン中で 反応させて、9−デスオキソ−9β−ヒドロキシバッカチンIII(5)を得る。 C7ヒドロキシル基を、例えばトリエチルシリル保護基で保護した後、本明細書 中に説明するように適当な側鎖を7−保護−9β−ヒドロキシ誘導体(6)に結 合し得る。残った保護基を除去すると、9β−ヒドロキシーデスオキソタキソー ル、または他のC13側鎖を有する9β−ヒドロキシ四環タキサンが得られる。 反応式1 反応式2に示すように、7−保護−9β−ヒドロキシ誘導体(6)のC13ヒ ドロキシル基を、トリメチルシリルまたは他の保護基(C7ヒドロキシ保護基に 対し相対的に選択的除去することができる)で保護し、タキサンの種々の置換基 を更に選択的に変更することができる。例えば、7,13−保護−9β−ヒドロ キシ誘導体(7)とKHとの反応により、アセテート基がC10からC9へ、ヒ ドロキシル基がC9からC10へ移り、10−デスアセチル誘導体(8)が生成 する。 10−デスアセチル誘導体(8)のC10ヒドロキシル基をトリエチルシリルで 保護して、誘導体(9)を得る。誘導体(9)からC13ヒドロキシ保護基を選 択的に除去して、誘導体(10)を得、これに適当な側鎖を前記のように結合し 得る。 反応式2 反応式3に示すように、10−デスアセチル誘導体(8)の酸化により、10 −オキソ誘導体(11)を得ることができる。次いで、C13ヒドロキシ保護基 を選択的除去した後、前記のように側鎖を結合して、9−アセトキシ−10−オ キソ−タキソール、または他のC13側鎖を有する9−アセトキシ−10−オキ ソ四環タキサンを得ることができる。また、10−オキソ誘導体(11)を、二 ヨウ化サマリウムのような還元剤で還元することにより、C9アセテート基を選 択的除去して、9−デスオキソ−10−オキソ誘導体(12)を得、そのC13 ヒドロキシ保護基を選択的除去した後、前記のように側鎖を結合して、9−デス オキソ−10−オキソタキソール、または他のC13側鎖を有する9−デスオキ ソ−10−オキソ四環タキサンを合成することができる。 反応式3 反応式4に示すように、10−DABを還元してペンタオール(13)を得る ことができる。次いで、ペンタオール(13)のC7およびC10ヒドロキシル 基を、トリエチルシリルまたは他の保護基で選択的保護して、トリオール(14 )を得、これに、場合により更に四環置換基に変更を加えた後、前記のようにC 13側鎖を結合することができる。 反応式4 C9および/またはC10にアセテート以外のアシルオキシ置換基を有するタ キサンは、反応式5に示すように、10−DABを出発物質として合成すること ができる。ピリジン中で10−DABとトリエチルシリルクロリドとを反応させ ることにより、7−保護10−DAB(15)を得る。次いで、7−保護10− DAB(15)のC10ヒドロキシ置換基を、通常のアシル化剤で容易にアシル 化して、新しいC10アシルオキシ置換基を有する誘導体(16)を得ることが できる。誘導体(16)のC9ケト置換基の選択的還元により、9β−ヒドロキ シ誘導体(17)を得、それにC13側鎖を結合し得る。また、前記反応式2と 同様に、C1 0およびC9基の転移も行い得る。 反応式5 別のC2および/またはC4エステル基を有するタキサンは、バッカチンIII および10−DABを出発物質として合成し得る。バッカチンIIIおよび10− DABのC2および/またはC4エステルを、LAHまたはRed−A1のような 還元剤を用いて、対応するアルコールに選択的還元し、次いで、無水物および酸 クロリドのような通常のアシル化剤を、ピリジン、トリエチルアミン、DMAP またはジイソプロピルエチルアミンのようなアミンと組み合わせて使用して、新 しいエステルを形成し得る。また、C2および/またはC4アルコールを、新し いC2および/またはC4エステルに変換するために、アルコールをLDAのよ うな適当な塩基で処理して対応するアルコキシドを形成後、酸クロリドのような アシル化剤で処理してもよい。 C2および/またはC4に種々の置換基を有するバッカチンIIIおよび10− DAB類似体は、反応式6〜10に示すように合成し得る。説明を単純化するた めに、10−DABを出発物質として使用する。しかし、単に10−DABの代 わりにバッカチンIIIを出発物質として使用することにより、バッカチンIII誘導 体または類似体も同様の反応経路(C10ヒドロキシル基の保護を除く)で合成 し得ると理解すべきである。C10および他の少なくとも一つの位置(例えばC 1、C2、C4、C7、C9およびC13)に種々の置換基を有するバッカチン IIIおよび10−DAB類似体の誘導体は、本明細書中に記載の他の反応、およ び当業者が行い得る他の反応を更に行うことによって合成し得る。 反応式6においては、保護10−DAB(3)を水素化アルミニウムリチウム でトリオール(18)に変換する。その後、Cl2CO/ピリジン、次いで求核 剤(例えばグリニヤール試薬またはアルキルリチウム試薬)を用いて、トリオー ル(18)を対応するC4エステルに変換する。 反応式6 トリオール(18)をLDAで脱プロトン化し、次いで酸クロリドを導入する と、C4エステルが選択的に生成する。例えば、塩化アセチルを使用して、トリ オール(18)を1,2−ジオール(4)に変換した(反応式7参照)。 トリオール(18)は、1,2−カーボネート(19)にも容易に変換し得る 。反応式8に示すように、通常の激しい条件下にカーボネート(19)をアセチ ル化して、カーボネート(21)を得る;反応式6に示すように、カーボネート (19)にアルキルリチウムまたはグリニヤール試薬を付加すると、C4に遊離 ヒドロキシル基を有するC2エステルが生成する。 反応式7 反応式8 反応式9に示すように、他のC4置換基を導入するには、カーボネート(19 )と、酸クロリドおよび第三級アミンとの反応により、カーボネート(22)を 得、それをアルキルリチウムまたはグリニヤール試薬と反応させて、C2に新し い置換基を有する10−DAB誘導体を生成すれはよい。 反応式9 また、バッカチンIIIを出発物質として使用して、反応式10に示すように反 応させることもできる。バッカチンIIIを、C7およびC13において保護した 後、LAHで還元して、1,2,4,10−テトラオール(24)を得る。テトラ オール(24)を、Cl2COおよびピリジンを用いてカーボネート(25)に 変換し、カーボネート(25)を、C10において酸クロリドおよびピリジンで アシル化してカーボネート(26)(反応式に示す)を得るか、または無水酢酸 およびピリジンと反応させる(反応式に示さず)。カーボネート(26)を通常 の激しい条件下にアセチル化してカーボネート(27)を得、これをアルキルリ チウムと反応させて、C2およびC10に新しい置換基を有するバッカチンIII 誘導体を得る。反応式10 バッカチンIIIの10−デスアセトキシ誘導体、および10−DABの10− デスオキシ誘導体は、バッカチンIIIまたは10−DAB(またはそれらの誘導 体)と、二ヨウ化サマリウムとの反応によって合成し得る。C10脱離基を有す る四環タキサンと、二ヨウ化サマリウムとの反応は、テトラヒドロフランのよう な溶媒中、0℃で行い得る。二ヨウ化サマリウムは、C10脱離基を好都合に選 択的に脱離する;C13側鎖、および四環核上の他の置換基は損なわれない。そ の後、本明細書中に説明するように、C9ケト置換基を還元して、対応する9− デスオキソ−9β−ヒドロキシ−10−デスアセトキシまたは10−デスオキシ 誘導体を生成し得る。 C7ジヒドロおよび他のC7置換タキサンは、反応式11、12および12a に示すように合成し得る。反応式11 反応式12 反応式12a 反応式12に示すように、バッカチンIIIをTHF溶液中、室温でFARによ り処理して、7−フルオロバッカチンIIIに変換し得る。遊離C7ヒドロキシル 基を有する他のバッカチン誘導体も、同様に反応する。7−クロロバッカチンII Iは、バッカチンIIIを、過剰のトリエチルアミンヒドロクロリドを含有する塩化 メチレン溶液中で、メタンスルホニルクロリドおよびトリエチルアミンで処理す ることによって合成し得る。 C7アシルオキシ置換基を有するタキサンは、反応式12aに示すように合成 し得る。7,13−保護10−オキソ−誘導体(11)を、そのC13保護基を 選 択的除去して金属(例えばリチウム)に交換することによって、対応するC13 アルコキシドに変換する。次いで、アルコキシドを、β−ラクタムまたは他の側 鎖前駆物質と反応させる。その後、C7保護基を加水分解すると、C7ヒドロキ シ置換基がC10に、C10オキソ置換基がC9に、C9アシルオキシ置換基が C7に転移する。 種々の三環タキサンが天然に存在し、本明細書中に説明するものと同様の方法 で、そのC13酸素に適当な側鎖を結合し得る。また、反応式13に示すように 、7−O−トリエチルシリルバッカチンIIIを、塩化メチレン溶液中、テトラフ ルオロホウ酸トリメチルオキソニウムの作用により、三環タキサンに変換し得る 。次いで、生成したジオールを四酢酸鉛と反応させて、対応するC4ケトンを得 ることができる。 反応式13 最近、ヒドロキシル化タキサン(14−ヒドロキシ−10−デアセチルバッカ チンIII)が、イチイ針葉抽出物中に見出された[ケミカル・アンド・エンジニ アリング・ニューズ(C&EN)、36−37頁、1993年4月12日]。C 2、C4などに前記のような種々の官能基を有するヒドロキシル化タキサン誘導 体も、上記ヒドロキシル化タキサンを用いて合成し得る。更に、C14ヒドロキ シル基は、ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニューズに記載のように10 −DABのC1ヒドロキシル基と共に1,2−カーボネートに変換でき、または C2、C4、C7、C9、C10およびC13置換基に関して本明細書中に説明 するような種々のエステルもしくは他の官能基に変換し得る。 以下の実施例により、本発明を更に説明する。 実施例1 (68−3) 3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソールの製造 THF(0.7ml)中の7−O−トリエチルシリル−10−デスアセトキシバ ッカチン(III)(47.5mg、0.073ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘ キサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.08ml)を滴下した。−45 ℃で0.5時間後、THF(0.7ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル− 3−トリエチルシリルオキシ−4−(2−チエニル)−アゼチジン−2−オン( 70.0mg、0.182ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇 温し、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を 加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキ サンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過することによ り精製して、(2’R,3’S)−2’,7−(ビス)−O−トリエチルシリル −3’−デスフエニル−3’−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソールおよび少量の(2 ’S,3’R)異性体を含有する混合物64.3mgを得た。 アセトニトリル(3.2ml)およびピリジン(0.15ml)中の、上記反応によ って得た混合物(64.3mg、0.056ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.50ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エ チル溶液を蒸発して得た残渣46.3mgを、フラッシュクロマトグラフィーによ り精製して、3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル)−N−デスベンゾイ ル−N−(t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソール40. 1mg(91%)を得、これをメタノール/水から再結晶した。 m.p.158−160℃;[α]25 Na−58.4゜(c0.0028、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.11(d、J=6.9Hz、2H、 ベンゾエートオルト)、7.61(m、1H、ベンゾエートパラ)、7.50(m、 2H、ベンゾエートメタ)、7.27(dd、J=5.5、1.2Hz、1H、チエニ ル)、7.06(d、J=3.3Hz、1H、チエニル)、7.01(dd、J=5.7 、3.9Hz、1H、チエニル)、6.13(td、J=6.3、0.9Hz、1H、H 13)、5.70(d、J=6.9Hz、1H、H2)、5.49(d、J=9.2Hz 、1H、NH)、5.34(d、J=9.9Hz、1H、H3’)、4.62(dd、 J=5.4 2.1Hz、1H、H5)、4.30(d、J=8.1Hz、1H、H2 0α)、4.29(s、1H、H2’)、4.17(d、J=8.1Hz、1H、H2 0β)、4.06(d、J=6.9Hz、1H、H7)、3.81(d、J=15.3 Hz、H10α)、3.51(d、J=6.6Hz、1H、H3)、3.41(m、1 H、2’OH)、2.61(m、1H、H6α)、2.36(s、3H、4Ac)、 2.30(m、1H、H10β)、2.17(brs、1H、7OH)、2.06(m 、1H、H14α)、1.81(m、1H、H14β)、1.76(br s、3H、 Me18)、1.66(s、1H、1OH)、1.62(m、1H、H6β)、1.3 5(s、9H、3Me t-ブトキシ)、1.25(s、3H、Mc17)、1.19 (s、3H、Me19)、1.17(s、3H、Me16). 実施例2 (68−4) 3’−デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソールの製造 THF(0.8ml)中の7−O−トリエチルシリル−10−デスアセトキシバ ッカチン(III)(50.0mg、0.077ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘ キサン中のLiN(SiMc32の0.98M溶液(0.09ml)を滴下した。−4 5℃で0.5時間後、THF(0.7ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル −3−(2−メトキシイソプロピルオキシ)−4−(イソブテニル)−アゼチジ ン−2−オン(58.0mg、0.193ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。 溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10% 溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸 エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過 することにより精製して、(2’R,3’S)−2’−O−(2−メトキシイソ プロピル)−7−O−トリエチルシリル−3’−デスフェニル−3’−(イソブ テニル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−10−デス アセトキシタキソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有する混合物 62.7mgを得た。 アセトニトリル(3.5ml)およびピリジン(0.16ml)中の、上記反応によ って得た混合物(62.7mg、0.059ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.55ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エ チル溶液を蒸発して得た残渣51.5mgを、フラッシュクロマトグラフィーによ り精製して、3’−デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイ ル−N−(t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソール43.0 mg(95%)を得、これをメタノール/水から再結晶した。 m.p.153−155℃;[α]25 Na−56.3゜(cO.003、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.10(d、J=7.3Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.60(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.47(m 、2H、ベンゾエート メタ)、6.15(td、J=8.5、1.8Hz、1H、H 13)、5.69(d、J=6.9Hz、1H、H2)、5.32(d、J=9.2Hz 、1H、NH)、4.93(dd、J=9.6、1.8Hz、1H、H5)、4.82 (d、J=8.7Hz、1H、Me2C=C−)、4.76(td、J=8.7、2. 7Hz、1H、H3’)、4.37(d、J=8.7Hz、1H、H20α)、4.2 2(d、J=8.7Hz、1H、H20β)、4.18(d、J=2.7Hz、1H、 H2’)、4.03(d、J=7.3Hz、1H、H7)、3.82(d、J=15. 2Hz、1H、H10α)、3.47(m、1H、2’OH)、3.41(d、J= 6.6Hz、1H、H3)、2.60(m、1H、H6α)、2.39(m、1H、H 10β)、2.37(s、3H、4Ac)、2.18(s、1H、7OH)、2.08 (m、1H、H14α)、1.78(m、1H、H14β)、1.76(s、3H、 Me18)、1.74(s、6H、2Me イソブテニル)、1.63(m、1H、H 6β)、1.36(s、9H、3Me t-ブトキシ)、1.26(s、3H、Me17 )、1.18(s、3H、Me19)、1.15(s、3H、Me16). 実施例3 (69−1) N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキ シタキソールの製造 THF(0.8ml)中の7−O−トリエチルシリル−10−デスアセトキシバ ッカチン(III)(50.0mg、0.077ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘ キサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.09ml)を滴下した。−4 5℃で0.5時間後、THF(0.8ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル −3−トリエチルシリルオキシ−4−フェニル−アゼチジン−2−オン(67. 5mg、0.193ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し 、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加え た。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに 分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製 して、(2’R,3’S)−2’,7−(ビス)−O−トリエチルシリル−N− デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキ ソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有する混合物72.0mgを得 た。 アセトニトリル(3.8ml)およびピリジン(0.17ml)中の、上記反応に よって得た混合物(72.0mg、0.071ミリモル)の溶液に、0℃で、48% HF水溶液(0.60ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25 ℃で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配し た。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣57.4mgを、フラッシュクロマトグラ フィーにより精製して、N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル) −10−デスアセトキシタキソール39.4mg(71%)を得、これをメタノー ル/水から再結晶した。 m.p.145−147℃;[α]25 Na−54.4°(c0.0027、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.11(d、J=7.1Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.61−7.23(m、8H、ベンゾエート、フェニル )、6.13(td、J=6.3、0.9Hz、1H、H13)、5.68(d、J=6 .9Hz、1H、H2)、5.43(d、J=9.2Hz、1H、NH)、5.26(d 、J=9.9Hz、1H、H3’)、4.96(dd、J=5.4 2.1Hz、1H、 H5)、4.31(d、 J=8.1Hz、1H、H20α)、4.22(s、1H、H2’)、4.18(d、 J=8.1Hz、1H、H20β)、4.03(d、J=6.9Hz、1H、H7)、 3.81(d、J=15.1Hz、H10α)、3.43(m、1H、2’OH)、3 .40(d、J=6.6Hz、1H、H3)、2.60(m、1H、H6α)、2.3 8(s、3H、4Ac)、2.32(m、1H、H10β)、2.15(br s、1H 、7OH)、2.09(m、1H、H14α)、1.83(m、1H、H14β)、 1.78(br s、3H、Me18)、1.66(s、1H、1OH)、1.63(m、 1H、6β)、1.36(s、9H、3Me t−ブトキシ)、1.25(s、3H、 Me17)、1.18(s、3H、Me19)、1.16(s、3H、Me16). 実施例4 (69−2) 3’−デスフェニル−3’−(2−フリル)−N−デスベンゾイル−N−(t −ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソールの製造 THF(0.8ml)中の7−O−トリエチルシリル−10−デスアセトキシバ ッカチン(III)(50.0mg、0.077ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘ キサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.09ml)を滴下した。−4 5℃で0.5時間後、THF(0.8ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル −3−トリエチルシリルオキシ−4−(2−フリル)−アゼチジン−2−オン( 72.8mg、0.195ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇 温し、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を 加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサ ンに分配した。有機相 を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2’R, 3’S)−2’,7−(ビス)−O−トリエチルシリル−3’−デスフェニル− 3’−(2−フリル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)− 10−デスアセトキシタキソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有 する混合物69.4mgを得た。 アセトニトリル(3.8ml)およびピリジン(0.17ml)中の、上記反応によ って得た混合物(69.4mg、0.068ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.60ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣59.0mgを、フラッシュクロマトグラフ ィーにより精製して、3’−デスフェニル−3’−(2−フリル)−N−デスベ ンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−10−デスアセトキシタキソール 41.0mg(76%)を得、これをメタノール/水から再結晶した。 m.p.151−153℃;[α]25 Na−56.5゜(c0.0025、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.11(d、J=7.3Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.60(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.49(m 、2H、ベンゾエート メタ)、7.41(m、1H、フリル)、6.37(m、1 H、フリル)、6.34(m、1H、フリル)、6.13(dd、J=6.3、0.9 Hz、1H、H13)、5.69(d、J=6.6Hz、1H、H2)、5.49(d 、J=9.2Hz、1H、NH)、5.34(d、J=9.9Hz、1H、H3’)、 4.62(dd、J=5.4、2.1Hz、1H、H5)、4.30(d、J=8.1Hz 、1H、H20α)、4.29(s、1H、H2’)、4.17(d、J=8.1Hz 、1H、H20β)、4.06(d、J=6.9、1H、H7)、3.81(d、J =15.3Hz、1H、H10α)、3.51(d、J=6.6Hz、1H、H3)、 3.41(m、1H、2’OH)、2.61(m、1H、H6α)、2.36(s、3 H、4Ac)、2.32(m、2H、H14α)、2.28(m、1H、H10β) 、2.17(br s、1H、7OH)、2.14(m、1H、H14α)、1.82( m、1H、H14β)、1.76(br s、3H、Me18)、1.66(s、1H、 1OH)、1.62(m、1H、H6β)、1.35(s、9H、3Me t −ブトキシ)、1.25(s、3H、Me17)、1.19(s、3H、Me19)、 1.16(s、3H、Me16). 実施例5 (75−1) 3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケ トタキソールの製造 THF(0.5ml)中の7−O−トリエチルシリル−9−デスオキソ−10− デスアセトキシ−10−ケトバッカチン(III)(25.0mg、0.039ミリモ ル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液( 0.05ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(0.5ml)中のシス −1−t−ブトキシカルボニル−3−トリエチルシリルオキシ−4−(2−チエ ニル)−アゼチジン−2−オン(45.0mg、0.117ミリモル)の溶液を、混 合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中の AcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液およ び60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、 シリカゲルで濾過することにより精製して、(2’R,3’S)−2’,7−( ビス)−O−トリエチルシリル−3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル) −N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−1 0−デスアセトキシ−10−ケトタキソールおよび少量の(2’S,3’R)異 性体を含有する混合物36.2mgを得た。 アセトニトリル(3.0ml)およびピリジン(0.15ml)中の、上記反応によ って 得た混合物(36.2mg、0.035ミリモル)の溶液に、0℃で、48%HF 水溶液(0.45ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃で 13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。 酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣29.4mgを、フラッシュクロマトグラフィ ーにより精製して、3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル)−N−デスベ ンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセ トキシ−10−ケトタキソール24.3mg(87%)を得、これをメタノール/ 水から再結晶した。 m.p.163−169℃;[α]25 Na−54.2゜(c0.0023、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.12(d、J=7.3Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.64(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51(m 、2H、ベンゾエート メタ)、7.26(m、1H、チエニル)、7.10(d、 J=3.4Hz、1H、チエニル)、6.99(dd、J=5.1、3.4Hz、1H、 チエニル)、6.12(td、J=6.1、1.0Hz、1H、H13)、5.95(d 、J=5.9Hz、1H、H2)、5.50(d、J=4.4Hz、1H、NH)、5 .42(d、J=9.8Hz、1H、H3’)、4.94(d、J=8.3Hz、1H、 H5)、4.64(dd、J=4.2、2.0Hz、1H、2’)、4.33(d、J= 7.8Hz、1H、H20α)、4.18(d、J=7.8Hz、1H、H20β)、 3.90(br s、1H、2’OH)、3.73(m、1H、H7)、3.11(d、 J=15.8Hz、H9α)、3.09(d、J=5.1Hz、1H、H3)、2.9 0(d、J=15.6Hz、1H、H9β)、2.54(m、1H、H6α)、2.4 5(m、1H、H14β)、2.31(s、3H、4Ac)、2.28(m、1H、H 14α)、2.01(br s、1H、7OH)、1.88(s、1H、1OH)、1. 83(m、1H、H6β)、1.69(s、3H、Me18)、1.56(s、3H、 Me16)、1.46(s、3H、Me19)、1.40(s、9H、3Me t−ブト キシ)、1.29(s、3H、Me17). 実施例6 (74−4) 3’−デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケ トタキソールの製造 THF(0.5ml)中の7−O−トリエチルシリル−9−デスオキソ−10− デスアセトキシ−10−ケトバッカチン(III)(30.0mg、0.047ミリモ ル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液( 0.05ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(0.5ml)中のシス −1−t−ブトキシカルボニル−3−(2−メトキシ−イソプロピルオキシ)− 4−(イソブテニル)−アゼチジン−2−オン(44.1mg、0.141ミリモル )の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った 後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHC O3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発し て得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2’R,3’S) −2’−O−(2−メトキシイソプロピル)−7−O−トリエチルシリル−3’ −デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブ トキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケトタキ ソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有する混合物40.8mgを得 た。 アセトニトリル(4ml)およびピリジン(0.2ml)中の、上記反応によって 得た混合物(40.8mg、0.043ミリモル)の溶液に、0℃で、48%HF水 溶液( 0.5ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃で13時間攪 拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。酢酸エチル 溶液を蒸発して得た残渣34.4mgを、フラッシュクロマトグラフィーにより精 製して、3’−デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル− N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−1 0−ケトタキソール23.0mg(70%)を得、これをメタノール/水から再結 晶した。 m.p.149−153℃;[α]25 Na−56.3゜(c0.0025、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.12(d、J=7.2Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.64(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51(m 、2H、ベンゾエート メタ)、6.12(t、J=7.5Hz、1H、H13)、 5.95(d、J=6.2Hz、1H、H5)、5.30(d、J=8.9Hz、1H、 NH)、4.94(d、J=8.2Hz、1H、H5)、4.88(d、J=8.9Hz 、1H、Me2C=C−)、4.79(td、J=8.9、2.4Hz、1H、H3’ )、4.34(d、J=8.2Hz、1H、H20α)、4.27(dd、J=5.5、 2.7Hz、1H、H2’)、4.19(d、J=8.2Hz、1H、H20β)、3 .73(m、1H、H7)、3.67(br s、1H、2’OH)、3.13(d、J =5.1Hz、1H、H3)、3.12(d、J=15.7Hz、1H、H9α)、2 .90(d、J=15.7Hz、1H、H9β)、2.55(m、1H、H6α)、2 .47(m、1H、H14β)、2.32(s、3H、4Ac)、2.28(m、1H 、H14α)、2.04(br s、1H、7OH)、1.88(s、1H、1OH) 、1.82(m、1H、H6β)、1.79(s、3H、Me18)、1.76(s、 6H、2Me イソブテニル)、1.57(s、3H、Me16)、1.47(s、3 H、Me19)、1.40(s、9H、3Me t−ブトキシ)、1.30(s、3H 、Me17). 実施例7 (74−3) N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デスオキソ−1 0−デスアセトキシ−10−ケトタキソールの製造 THF(0.5ml)中の7−O−トリエチルシリル−9−デスオキソ−10− デスアセトキシ−10−ケトバッカチン(III)(30.0mg、0.047ミリモ ル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン中のLiN(SiMe32の0.98M溶液( 0.05ml)を滴下した。−45℃で0.5時間後、THF(0.5ml)中のシス −1−t−ブトキシカルボニル−3−トリエチルシリルオキシ−4−フェニル− アゼチジン−2−オン(53.1mg、0.14ミリモル)の溶液を、混合物に滴下 した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの 10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/4 0酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲル で濾過することにより精製して、(2’R,3’S)−2’,7−(ビス)−O −トリエチルシリル−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)− 9−デスオキソ−10−デスアセトキシ−10−ケトタキソールおよび少量の( 2’S,3’R)異性体を含有する混合物43.7mgを得た。 アセトニトリル(4.0ml)およびピリジン(0.20ml)中の、上記反応によ って得た混合物(43.7mg、0.042ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.50ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣33.2mgを、フラッシュクロマトグラフ ィーによ り精製して、N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−9−デス オキソ−10−デスアセトキシ−10−ケトタキソール24.1mg(73%)を 得、これをメタノール/水から再結晶した。 m.p.162−165℃;[α〕25 Na−58.7°(c0.0025、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.11(d、J=7.1Hz、2H、ベ ンゾエート オルト)、7.63(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.50(m、 2H、ベンゾエート メタ)、7.40−7.29(m、5H、ベンゾエート、フェ ニル)、6.11(td、J=7.8、1.0Hz、1H、H13)、5.94(d、J =6.4Hz、1H、H2)、5.52(d、J=9.8Hz、1H、H3’)、5. 27(d、J=9.3Hz、1H、NH)、4.93(dd、J=8.8Hz、1H、H 5)、4.64(br s、1H、H2’)、4.32(d、J=8.3Hz、1H、H 20α)、4.18(d、J=8.3Hz、1H、H20β)、3.88(br s、1 H、2’OH)、3.71(m、1H、H7)、3.11(d、J=5.1Hz、1H 、H3)、3.10(d、J=15.7Hz、H9α)、2.88(d、J=16.1 、1H、H9β)、2.54(m、1H、H6α)、2.44(m、1H、H14β )、2.29(s、3H、4Ac)、2.26(m、1H、H14α)、2.02(br s、1H、7OH)、1.88(s、1H、1OH)、1.80(m、1H、H6β )、1.65(s、3H、Me18)、1.55(s、3H、Me16)、1.46(s 、3H、Me19)、1.35(s、9H、3Me t−ブトキシ)、1.29(s、 3H、Me17). 実施例8 (72−1) 3’−デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシタキソ ールの製造 THF(0.7ml)中の7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシバッカチ ン(III)(28.7mg、0.051ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン 中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.06ml)を滴下した。−45℃で 0.5時間後、THF(0.7ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル−3− (2−メトキシイソプロピルオキシ)−4−(イソブテニル)−アゼチジン−2 −オン(47.3mg、0.15ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0 ℃に昇温し、その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1m l)を加えた。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ ヘキサンに分配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過すること により精製して、(2’R,3’S)−2’−O−(2−メトキシイソプロピル )−3’−デスフエニル−3’−(イソブテニル)−N−デスベンゾイル−N− (t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシタキ ソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有する混合物40.3mgを得 た。 アセトニトリル(3.2ml)およびピリジン(0.15ml)中の、上記反応によ って得た混合物(40.3mg、0.046ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.47ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣35.2mgを、フラッシュクロマトグラフ ィーにより精製して、3’−デスフェニル−3’−(イソブテニル)−N−デス ベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デ スアセトキシタキソール24.0mg(70%)を得、これをメタノール/水から 再結晶した。 m.p.122−125℃;[α]25 Na−64.3゜(c0.0025、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.12(d、J=7.1Hz、2H、ベ ンゾエート オルト)、7.60(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.48(m、 2H、ベンゾエート メタ)、6.11(td、J=8.1、1.8Hz、1H、H1 3)、5. 68(d、J=6.9Hz、1H、H2)、5.23(d、J=9.9Hz、1H、N H)、5.12(d、J=9.9Hz、1H、H3’)、4.96(dd、J=9.1、 2.7Hz、1H、H5)、4.80(d、J=8.7Hz、1H、Me2C=C−) 、4.58(dd、J=5.7、2.1Hz、1H、H2’)、4.30(d、J=8. 1、1H、H20α)、4.19(d、J=8.1Hz、1H、H20β)、3.9 7(d、J=6.9Hz、H3)、3.83(d、J=16.5、1H、H10α)、 3.33(m、1H、H10β)、3.30(m、1H、2’OH)、2.39(m、 1H、H14α)、2.35(s、3H、4Ac)、2.26(m、1H、H14β )、2.19(m、1H、H6α)、2.10(m、1H、H7α)、1.95(m、 1H、H6β)、1.73(s、3H、Me18)、1.69(s、6H、2Me イ ソブテニル)、1.63(s、3H、Me19)、1.44(m、1H、H7β)、 1.39(br s、1H、1OH)、1.35(s、9H、3Me t−ブトキシ)、 1.25(s、3H、Me16)、1.15(s、3H、Me17). 実施例9 (72−2) 3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル)−N−デスベンゾイル−N−( t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシタキソ ールの製造 THF(0.7ml)中の7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシバッカチ ン(III)(25.0mg、0.044ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン 中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.05ml)を滴下した。−45℃で 0.5時間後、THF(0.7ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル−3− トリエチルシリル オキシ−4−(2−チエニル)−アゼチジン−2−オン(50.0mg、0.13ミ リモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その温度に1時間 保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混合物を、飽和 NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配した。有機相を 蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製して、(2’R,3 ’S)−2’−O−トリエチルシリル−3’−デスフェニル−3’−(2−チエ ニル)−N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒド ロキシ−10−デスアセトキシタキソールおよび少量の(2’S,3’R)異性 体を含有する混合物35.4mgを得た。 アセトニトリル(3.2ml)およびピリジン(0.15ml)中の、上記反応によ って得た混合物(35.4mg、0.037ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.47ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣32.4mgを、フラッシュクロマトグラフ ィーにより精製して、3’−デスフェニル−3’−(2−チエニル)−N−デス ベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デ スアセトキシタキソール20.5mg(71%)を得、これをメタノール/水から 再結晶した。 m.p.132−134℃;[α]25 Na−61.3゜(c0.0025、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.14(d、J=7.1Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.61(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51(m 、2H、ベンゾエート メタ)、7.29(dd、J=5.4、1.2Hz、1H、チ エニル)、7.09(d、J=3.3Hz、1H、チエニル)、7.01(dd、J= 5.4、3.3Hz、1H、チエニル)、6.14(td、J=8.4、1.8Hz、1H 、H13)、5.69(d、J=6.9Hz、1H、H2)、5.24(d、J=9. 9Hz、1H、NH)、5.19(d、J=9.9Hz、1H、H3’)、4.93( dd、J=9.3、2.7Hz、1H、H5)、4.62(dd、J=5.7、2.1Hz 、1H、H2’)、4.31(d、J=8.1、1H、H20α)、4.21(d、 J=8.1Hz、1H、H20β)、3.98(d、J=6.9Hz、H3)、3.8 4(d、J=16.5、1H、H10α)、3. 38(m、1H、H10β)、3.33(m、1H、2’OH)、2.40(m、1 H、H14α)、2.37(s、3H、4Ac)、2.27(m、1H、H14β) 、2.20(m、1H、H6α)、2.11(m、1H、H7α)、1.95(m、1 H、H6β)、1.74(s、3H、Me18)、1.71(s、3H、Me19)、 1.46(m、1H、H7β)、1.40(br s、1H、1OH)、1.34(s、 9H、3Me t−ブトキシ)、1.24(s、3H、Me16)、1.13(s、3 H、Me17). 実施例10 (72−3) 3’−デスフェニル−3’−(2−フリル)−N−デスベンゾイル−N−(t −ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシタキソー ルの製造 THF(0.8ml)中の7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシバッカチ ン(III)(35.0mg、0.061ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン 中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.07ml)を滴下した。−45℃で 0.5時間後、THF(0.7ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル−3− トリエチルシリルオキシ−4−(2−フリル)−アゼチジン−2−オン(68. 0mg、0.18ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、 その温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた 。混合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分 配した。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製し て、(2’R,3’S)−2’−O−トリエチルシリル−3’−デスフェニル− 3’−(2−フリル)−N−デスベ ンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デス アセトキシタキソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有する混合物 56.3mgを得た。 アセトニトリル(4.6ml)およびピリジン(0.22ml)中の、上記反応によ って得た混合物(56.3mg、0.06ミリモル)の溶液に、0℃で、48%HF 水溶液(0.68ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃で 13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した。 酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣48.3mgを、フラッシュクロマトグラフィ ーにより精製して、3’−デスフェニル−3’−(2−フリル)−N−デスベン ゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デスア セトキシタキソール31.7mg(69%)を得、これをメタノール/水から再結 晶した。 m.p.128−131℃;[α]25 Na−66.9゜(c0.0028、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.13(d、J=6.9Hz、2H、 ベンゾエート オルト)、7.60(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.48(m 、2H、ベンゾエート メタ)、7.40(m、1H、フリル)、6.38(m、1 H、フリル)、6.32(m、1H、フリル)、6.12(td、J=8.1、1.8 Hz、1H、H13)、5.67(d、J=6.9Hz、1H、H2)、5.22(d 、J=9.9Hz、1H、NH)、5.17(d、J=9.9Hz、1H、H3’)、 4.91(dd、J=9.1、2.7Hz、1H、H5)、4.60(dd、J=5.7、 2.1Hz、1H、H2’)、4.28(d、J=8.1、1H、H20α)、4.2 1(d、J=8.1Hz、1H、H20β)、3.95(d、J=6.9Hz、H3) 、3.82(d、J=16.5、1H、H10α)、3.33(m、1H、H10β )、3.31(m、1H、2’OH)、2.38(m、1H、H14α)、2.35 (s、3H、4Ac)、2.23(m、1H、H14β)、2.20(m、1H、H6 α)、2.11(m、1H、H7α)、1.94(m、1H、H6β)、1.73(s 、3H、Me18)、1.71(s、3H、Me19)、1.43(m、1H、H7β )、1.38(br s、1H、1OH、1.32(s、9H、3Me t−ブトキシ) 、1.23(s、3H、Me16)、1.12(s、3H、Me17). 実施例11 (72−4) N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ −10−デスアセトキシタキソールの製造 THF(0.7ml)中の7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシバッカチ ン(III)(28.0mg、0.049ミリモル)の溶液に、−45℃で、ヘキサン 中のLiN(SiMe32の0.98M溶液(0.06ml)を滴下した。−45℃で 0.5時間後、THF(0.7ml)中のシス−1−t−ブトキシカルボニル−3− トリエチルシリルオキシ−4−(フェニル)−アゼチジン−2−オン(56.0m g、0.15ミリモル)の溶液を、混合物に滴下した。溶液を0℃に昇温し、その 温度に1時間保った後、THF中のAcOHの10%溶液(1ml)を加えた。混 合物を、飽和NaHCO3水溶液および60/40酢酸エチル/ヘキサンに分配し た。有機相を蒸発して得た残渣を、シリカゲルで濾過することにより精製して、 (2’R,3’S)−2’−O−トリエチルシリル−N−デスベンゾイル−N− (t−ブトキシカルボニル)−7−デスヒドロキシ−10−デスアセトキシタキ ソールおよび少量の(2’S,3’R)異性体を含有する混合物38.4mgを得 た。 アセトニトリル(3.2ml)およびピリジン(0.15ml)中の、上記反応によ って得た混合物(38.4mg、0.041ミリモル)の溶液に、0℃で、48%H F水溶液(0.46ml)を加えた。混合物を0℃で3時間、および次いで25℃ で13時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および酢酸エチルに分配した 。酢酸エチル溶液を蒸発して得た残渣33.8mgを、フラッシュクロマトグラフ ィーにより精製して、N−デスベンゾイル−N−(t−ブトキシカルボニル)− 7−デスヒ ドロキシ−10−デスアセトキシタキソール27.4mg(71%)を得、これを メタノール/水から再結晶した。 m.p.135−138℃;[α]25 Na−65.2゜(c0.0025、CHCl3).1 H NMR(CDCl3、300MHz)δ8.12(d、J=7.1Hz、2H、 ベンゾエートオルト)、7.60(m、1H、ベンゾエート パラ)、7.51(m 、2H、ベンゾエート メタ)、7.42−7.29(m、5H、フェニル)、6. 12(td、J=8.1、1.8Hz、1H、H13)、5.66(d、J=6.9Hz 、1H、H2)、5.21(d、J=9.9Hz、1H、NH)、5.16(d、J= 9.9Hz、1H、H3’)、4.92(dd、J=9.1、2.7Hz、1H、H5 )、4.58(dd、J=5.7、2.1Hz、1H、H2’)、4.30(d、J=8 .1、1H、H20α)、4.21(d、J=8.1Hz、1H、H20β)、3.9 7(d、J=6.9Hz、H3)、3.82(d、J=16.5、1H、H10α)、 3.41(m、1H、H10β)、3.36(m、1H、2’OH)、2.40(m、 1H、H14α)、2.38(s、3H、4Ac)、2.26(m、1H、H14β )、2.20(m、1H、H6α)、2.13(m、1H、H7α)、1.93(m、 1H、H6β)、1.73(s、3H、Me18)、1.70(s、3H、Me19) 、1.43(m、1H、H7β)、1.38(br s、1H、1OH)、1.32(s 、9H、3Me t−ブトキシ)、1.25(s、3H、Me16)、1,15(s、 3H、Me17). 実施例12 実施例1〜11のタキサン68−3、68−4、69−1、69−2、75− 1、74−4、74−3、72−1、72−2、72−3および72−4のイン ビトロ細胞毒性活性を、ヒト結腸癌細胞HCT−116に対して試験した。HC T−116細胞に対する細胞毒性の評価は、XTT(2,3−ビス(2−メトキ シ−4−ニトロ−5−スルホフェニル)−5−[(フェニルアミノ)カルボニル ]−2H−テトラゾリウムヒドロキシド)アッセイによって行った[スクディエ ロ(Scudiero)ら、「エバリュエーション・オブ・ア・ソルブル・テトラゾリウ ム/ホルマザン・アッセイ・フォー・セル・グロース・アンド・ドラッグ・セン シティビティ・イン・カルチャー・ユージング・ヒューマン・アンド・アザー・ テュー マ.セル・ラインズ(Evaluation of a soluble tetrazolium/formazan assay for cell growth and drug sensitivity in culture using hu man and other tumor cell lines)」、カンサー・リサーチ(Cancer Res .)48:4827−4833、1988]。96ウエルマイクロタイタープレ ートで、4000細胞/ウエルを培養し、24時間後に薬物を加え、段階希釈し た。細胞を37℃で72時間インキュベート後、テトラゾリウム色素XTTを加 えた。生存細胞中のデヒドロゲナーゼ酵素はXTTを還元して、450nmの光を 吸収する形態とするので、それを分光測光法によって定量し得る。吸光度が高い ほど、生存細胞数が多い。結果をIC50として表す。IC50は、未処理対照細胞 と比較して細胞増殖(すなわち450nmにおける吸光度)を50%抑制するのに 要する薬物濃度である。 全ての化合物が、IC50が0.1未満であり、細胞毒性活性であることがわか った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07C 271/22 9451−4H 275/16 9451−4H 317/20 323/50 333/02 7106−4H C07D 305/14 7329−4C 407/12 305 7602−4C 409/12 305 7602−4C (31)優先権主張番号 08/094,545 (32)優先日 1993年7月20日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,CZ,FI,H U,JP,KR,NO,NZ,PL,RU (72)発明者 チャイ、キ‐ビュン アメリカ合衆国32310フロリダ州タラハシ ー、イースト・ポール・ダイラック・ドラ イブ2035番、ハーブ・モーガン・ビルディ ング109

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(3)で示されるタキサン誘導体: [式中、 X1は−OX6、−SX7または−NX89; X2は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; X3およびX4はそれぞれ、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリー ルまたはヘテロアリール; X5は−COX10、−COOX10、−COSX10、−CONX810または−S O211; X6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、ヒドロキシ保護基、またはタキサン誘導体の水溶性を高める官能基; X7はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたは スルフヒドリル保護基; X8は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、またはヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテ ロアリール; X9はアミノ保護基; X10はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、また はヘテロ置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロアリ ール; X11はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、−O X10または−NX814; X14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロアリ ール; R1は水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR14と共にカーボネートを 形成; R2は水素、ヒドロキシ、−OCOR31、またはR2aと共にオキソを形成; R2aは水素、またはR2と共にオキソを形成; R4は水素、R4aと共にオキソ、オキシランもしくはメチレンを形成、または R5aおよびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成; R4aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール 、シアノ、ヒドロキシ、−OCOR30、またはR4と共にオキソ、オキシランも しくはメチレンを形成; R5は水素、またはR5aと共にオキソを形成; R5aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、R5と共にオキソ を形成、またはR4およびそれらが結合する炭素原子と共にオキセタン環を形成 ; R6は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6aと共にオキソを形成; R6aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR6と共にオキソを形成; R7は水素、またはR7aと共にオキソを形成; R7aは水素、ハロゲン、保護ヒドロキシ、−OR28、またはR7と共にオキソ を形成; R9は水素、またはR9aと共にオキソを形成; R9aは水素、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アシルオキシ、またはR9と共に オキソを形成; R10は水素、またはR10aと共にオキソを形成; R10aは水素、またはR10と共にオキソを形成; R14は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールもしくはヘテロア リール、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、またはR1と共にカーボネートを形成; R14aは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはヘテロア リール; R28は水素、アシル、ヒドロキシ保譜基、またはタキサン誘導体の溶解性を高 める官能基; R29、R30およびR31はそれぞれ水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、 単環アリールまたは単環ヘテロアリール; ただし、R10およびR10aが水素である場合、(a)R14は水素以外、(b) R9およびR9aはオキソ以外、(c)R7aは水素、(d)R4aはアセトキシ以外 、(e)R2はベンゾイルオキシ以外、(f)R1はヒドロキシ以外、(g)X3 またはX4はシクロアルキル、アルケニルまたはヘテロアリール、(h)X5は− COSX10または−CONX810、または(i)X5は−COX10または−CO OX10(X10はヘテロアリール)。]。 2.R10およびR10aが水素であり、(a)R9aが水素、ヒドロキシまたはア シルオキシ、または(b)X3またはX4がシクロアルキル、アルケニルまたはヘ テロアリールである請求項1記載のタキサン誘導体。 3.R10およびR10aが共同でオキソを形成する請求項1記載のタキサン誘導 体。 4.R9aがヒドロキシまたはアセトキシである請求項1記載のタキサン誘導体 。 5.R14およびR14aが水素、R10およびR10aが水素、R9aが水素、ヒドロキ シまたはアシルオキシ、R7が水素、R7aがヒドロキシ、R5が水素であり、R5a およびR4およびそれらの結合する炭素がオキセタン環を形成し、R4aがアセト キシ、R2aが水素、R2がベンゾイルオキシ、R1がヒドロキシ、X1が−OH、 X2が水素、X3がフェニル、X4が水素、X5が−COX10、X10がフェニルまた はt−ブトキシであり、2’R,3’S配置を有する請求項1記載のタキサン誘 導体。 6.R14およびR14aが水素、R10およびR10aが水素であり、R9aが水素、ヒ ドロキシ、アシルオキシであるか、またはR9と共にオキソを形成し、R7が水素 、R7a、がヒドロキシ、R5が水素であり、R5aおよびR4およびそれらの結合す る炭素がオキセタン環を形成し、R4aがアセトキシ以外またはR2がベンゾイル オキシ以外、R2aが水素、R1がヒドロキシ、X1が−OH、X2が水素、X3がフ ェニル、X4が水素、X5が−COX10、X10がフェニルまたはt−ブトキシであ り、2’R,3’S配置を有する請求項1記載のタキサン誘導体。 7.R14およびR14aが水素、R10およびR10aが水素であり、R9aが水素、ヒ ドロキシであるか、またはR9と共にオキソを形成し、R7が水素、R7aがヒドロ キシ、R5が水素であり、R5aおよびR4およびそれらの結合する炭素がオキセタ ン環を形成し、R4aがアセトキシ、R1がヒドロキシ、X1が−OH、X2が水素 、X3がシクロアルキル、アルケニルまたはヘテロアリール、X4が水素、X5が −COX10、X10がフェニル、t−、イソ−もしくはn−ブトキシ、エトキシ、イ ソ−もしくはn−プロポキシ、シクロヘキシルオキシ、アリルオキシ、クロチル オキシ、1,3−ジエトキシ−2−プロポキシ、2−メトキシエトキシ、アミル オキシ、ネオペンチルオキシ、PhCH2O−、−NPh2、−NHnPr、−NHP hおよび−NHEtである請求項1記載のタキサン誘導体。 8.R14およびR14aが水素であり、R10およびR10aが共同でオキソを形成し 、R9aが水素、ヒドロキシであるか、またはR9と共にオキソを形成し、R7が水 素、R7aがヒドロキシ、R5が水素であり、R5aおよびR4およびそれらの結合す る炭素がオキセタン環を形成し、R4aがアセトキシ、R2aが水素、R2がベンゾ イルオキシ、R1がヒドロキシ、X1が−OH、X2が水素、X3がフェニル、X4 が水素、X5が−COX10、X10がフェニルまたはt−ブトキシであり、2’R, 3’S配置を有する請求項1記載のタキサン誘導体。 9.R14およびR14aが水素であり、R10およびR10aが共同でオキソを形成し 、R9aが水素、ヒドロキシであるか、またはR9と共にオキソを形成し、R7が水 素、R7aがヒドロキシ、R5が水素であり、R5aおよびR4およびそれらの結合す る炭素がオキセタン環を形成し、R4aアセトキシ、R1がヒドロキシ、X1が−O H、X2が水素、X3がアルキルまたはアルケニル、X4が水素、X5が−COX10 、 X10がフェニル、t−、イソ−もしくはn−ブトキシ、エトキシ、イソ−もしくは n−プロポキシ、シクロヘキシルオキシ、アリルオキシ、クロチルオキシ、1,3 −ジエトキシ−2−プロポキシ、2−メトキシエトキシ、アミルオキシ、ネオペ ンチルオキシ、PhCH2O−、−NPh2、−NHnPr、−NHPhおよび−NH Etである請求項1記載のタキサン誘導体。 10.請求項1記載のタキサン誘導体と、薬理学的に許容し得る、不活性な、 または生理学的に活性な希釈剤または佐剤1種またはそれ以上とを含有する薬剤 組成物。
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