JPH0850550A - Tv用マイコン処理装置 - Google Patents

Tv用マイコン処理装置

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Publication number
JPH0850550A
JPH0850550A JP6183126A JP18312694A JPH0850550A JP H0850550 A JPH0850550 A JP H0850550A JP 6183126 A JP6183126 A JP 6183126A JP 18312694 A JP18312694 A JP 18312694A JP H0850550 A JPH0850550 A JP H0850550A
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JP
Japan
Prior art keywords
job
processing
executed
timer interrupt
microcomputer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6183126A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Tanaka
繁雄 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH0850550A publication Critical patent/JPH0850550A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TV用マイコンによる複数のジョブの効率的
な実行を可能にする。 【構成】 リモコン2が操作され、対応する赤外線が発
光されると、TVマイコン1の受信部3により、それが
受信され、内部バス28を介してCPU4に供給され
る。CPU4はリモコンからの指令を実行するため、タ
イマ処理部19より発生されるタイマ割り込みに基づい
て、複数のジョブを並列に所定の時間間隔で繰り返し順
に実行させる。このとき、RAM9に記憶されているジ
ョブ管理テーブルに基づいて、各ジョブが待ち処理実行
中、または所定の資源の使用待ちである場合、このジョ
ブは実行せず、他のジョブを実行する。CPU31につ
いても、その基本的な動作はCPU4と同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、テレビジョン
受像機に用いて好適なTV用マイコン処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン受像機(TV)の電
源がオンにされると、図24のフローチャートに示すよ
うな一連の処理が実行される。即ち、電源オンの命令が
受信されると、システムの初期化処理が行われ、メイン
プログラムの実行が開始される。
【0003】最初に、ステップS1において、TVに内
蔵された各種のICの初期設定が行われる。次に、ステ
ップS2において、AVバスからの受信データの分析処
理が行われる。ステップS3においては、分析結果に基
づいて、相手機器に対してバス経由で返事を送信し、ス
テップS4において、分析処理された命令がTVマイコ
ンに伝送される。
【0004】次に、ステップS5に進み、TVマイコン
からのリモコン命令が分析され、ステップS6におい
て、TVマイコンからの返事待ち処理が実行される。ま
た、TVマイコンからの返事が受信されると、次に、T
Vマイコンからの状態報告が受信される。そして、ステ
ップS7に進み、AVバスプロトコル制御用タイマカウ
ント処理が行われ、ステップS8において、AVバスを
介して受信された返事の分析処理が行われる。また、A
Vバスプロトコルエラーが発生したときの再送処理が行
われ、ステップS9において、エラー表示処理が行われ
る。
【0005】これらの処理は、この順で繰り返し実行さ
れるようになっており、例えばメイン処理の中で、AV
バス受信データ分析処理が実行されている間に、他の処
理を並行して実行させることはできなかった。
【0006】このことから、TVまたはTVマイコンが
行う処理を複数のプログラム(ジョブ)により行うよう
にし、システムタイマによりタイマ割り込みが発生した
とき、複数のジョブの中の所定のものを、順に切り換え
て実行するようにすることが考えられる。
【0007】これにより、複数のジョブを一定周期で所
定の時間ずつ順に実行させることができる。その際、所
定の時間だけ待っている、待ち処理中のジョブであって
も、そのジョブの順番になるとそのジョブが実行され、
所定の時間だけ待ち処理が実行される。
【0008】また、図25または図26のフローチャー
トに示すように、AVバスからのデータ受信処理や、T
Vマイコンからのデータ受信処理の場合には、割り込み
処理を行うようにし、受信データが確実に受信されるよ
うにしている。
【0009】即ち、通信ICにより、AVバスを介して
データが受信されると、まず、ステップS21におい
て、受信データ割り込み処理が実行され、所定の受信処
理ルーチンが起動される。次に、ステップS22に進
み、この受信処理ルーチンにより通信ICより受信デー
タの取り込みが行われ、ステップS23において、受信
データがRAMバッファに格納される。
【0010】また、TVマイコンからのデータが受信さ
れると、まず、ステップS31において、受信データ割
り込み処理が実行され、所定の受信データ取り込みルー
チンが起動される。次に、ステップS32に進み、この
受信データ取り込み処理ルーチンにより受信データの取
り込みが行われ、ステップS33において、受信データ
がRAMバッファに格納される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置において
は、このように、複数のジョブがタイムスライスによ
り、順に一定周期で実行され、例えば待ち処理を実行す
るジョブであっても、そのジョブが一定周期で繰り返し
実行される。従って、本来処理が必要な他のジョブに割
り当てられる処理時間の全体に占める割合が減少し、全
体的に処理効率が低下する課題があった。
【0012】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、待ち処理中のジョブを実行しないように
し、その代わりに他のジョブを実行させるようにするこ
とにより、全体の処理効率を上げることができるように
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のTV用マイコン
処理装置は、少なくとも所定のジョブ名、ジョブの優先
順位、ジョブが実行中であるか否かを示す実行フラグ、
およびジョブの処理待ち時間が記述されたジョブ管理テ
ーブルを記憶するジョブ管理テーブル記憶手段(例え
ば、図1のRAM9)と、所定の時間間隔でタイマ割り
込みを発生するタイマ割り込み手段(例えば、図1のタ
イマ処理部19)と、タイマ割り込み手段によりタイマ
割り込みが発生されたとき、ジョブ管理テーブル記憶手
段に記憶されたジョブ管理テーブルに記述された優先順
位、実行フラグ、および処理待ち時間に基づいて、次に
実行すべきジョブを決定する決定手段(例えば、図1の
CPU4)とを備えることを特徴とする。
【0014】決定手段は、処理待ち時間が0でないジョ
ブを次に実行すべきジョブとしないようにすることがで
きる。
【0015】所定のイベントに対応して、タイマ割り込
み手段にタイマ割り込みを発生させ、ジョブ管理テーブ
ルのジョブの優先順位を書き換えるタイマ割り込み制御
手段(例えば、図1のCPU4)をさらに設けるように
することができる
【0016】タイマ割り込み手段により、タイマ割り込
みが発生されたとき、決定手段により決定された次に実
行すべきジョブを、タイマ割り込み制御手段により書き
換えられたジョブ管理テーブルの優先順位に対応するタ
イムスライスだけ実行させるジョブ実行手段(例えば、
図1のCPU4)をさらに設けるようにすることができ
る。
【0017】
【作用】本発明のTV用マイコン処理装置においては、
RAM9により、少なくとも所定のジョブ名、ジョブの
優先順位、ジョブが実行中であるか否かを示す実行フラ
グ、およびジョブの処理待ち時間が記述されたジョブ管
理テーブルを記憶し、タイマ処理部19により、所定の
時間間隔でタイマ割り込みが発生される。また、CPU
4により、タイマ割り込みが発生されたとき、RAM9
に記憶されたジョブ管理テーブルに記述された優先順
位、実行フラグ、および処理待ち時間に基づいて、次に
実行すべきジョブが決定される。従って、待ち処理中の
ジョブは実行しないようにし、他のジョブを実行させる
ようにすることにより、全体の処理効率を上げることが
できる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明のTV用マイコン処理装置を
適用したテレビジョン受像機の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。リモコン2は、内蔵する釦が操作され
ると、対応する赤外線を内蔵する発光部より発光するよ
うになされている。TVマイコン1を構成するリモコン
受信部3は、リモコン2からの赤外線を受光し、その強
度に対応する信号を発生し、内部バス28を介して各部
に供給するようになされている。
【0019】ROM8は、所定のシステムプログラムま
たはアプリケーションプログラムを記憶し、RAM9に
はROM8に記憶されているアプリケーションプログラ
ムが展開される。また、RAM9は、ジョブ管理テーブ
ルを記憶するようになされている。CPU4は、ROM
8に記憶されているシステムプログラムまたはRAM9
に記憶されているアプリケーションプログラムに従っ
て、各部を制御するようになされている。
【0020】OSD表示制御処理部5は、内蔵OSD表
示機能部6を制御し、フォントROM7より所定のフォ
ントに対応するデータを読み出し、RGB信号に変換し
た後、CRT29に供給するようになされている。
【0021】PIO制御処理部10は、内蔵PIO回路
11を制御し、パラレルインタフェース(IF)12を
介してデータの入出力を行うようになされている。SI
O制御処理部13は、内蔵SIO回路14を制御し、シ
リアルIF15を介して、他のIC16との間でデータ
の入出力を行うようになされている。
【0022】割込制御処理部17は、内蔵割込制御回路
18を制御し、割込処理の制御を行うようになされてい
る。タイマ処理部19は、タイマ信号を発生し、例えば
1ミリ秒(MS)毎に出力するようになされている。
【0023】SIO制御処理部20は、内蔵SIO回路
21を制御し、シリアルIF22を介してデータの入出
力を行うようになされている。SIO制御処理部23
は、内蔵SIO回路24を制御し、シリアルIF25、
2Cバス37、CPU31の内蔵SIO回路32を介
して、CPU31にSIO受信割り込み信号を供給する
ようになされている。
【0024】また、TVマイコン1には、後述するジョ
ブA乃至Cを実行するCPU31が、I2Cバス等の内
部バス37により接続されている。CPU31は、内蔵
するタイマ制御部により所定の周期でタイマ割り込みを
発生するようになされている。また、8ビットパラレル
バス33を介して内部バス28に接続されたAVバス制
御通信用IC(外部IC)34により、AVバス71を
介して接続された外部のAV機器より供給される所定の
制御信号が受信されると、そこで割り込み信号が発生
し、CPU31に供給されるようになされている。
【0025】これらの割り込みにより、例えば内蔵RO
M35に記憶され、CPU31により実行されているオ
ペレーティングシステム(OS)のディスパッチャによ
り、現在実行中のジョブが一時中断され、他のジョブの
実行が開始される。これらのジョブに対応するプログラ
ムは、例えば内蔵RAM36に記憶され、CPU31に
より実行される。
【0026】図2は、このTVマイコン1を応用したA
Vシステムの一実施例の構成を示すブロック図である。
AVセンタとしてのTV(テレビジョン受像機)50に
は、第4VTR(ビデオテープレコーダ)51がAV信
号線62、TV50のAV端子P1を介して接続され、
MDP(マルチディスクプレーヤ)52は、AV信号線
62を介して第4VTR51に接続されている。
【0027】また、第2VTR53がAV信号線62、
TV50のAV端子P2を介してTV50に接続され、
ビデオチューナ(V.TU)54がAV信号線62を介
して第2VTR53に接続されている。第1VTR55
は、AV信号線62、TV50のAV端子P3を介して
TV50に接続され、第3VTR56は、AV信号線6
2を介して第1VTR55に接続されている。また、第
2VTR53と第1VTR55が、AV信号線62を介
して互いに接続されている。
【0028】さらに、TV50の端子P4には、オーデ
ィオアンプ(AU−AMP)57がオーディオ信号線6
3を介して接続され、AU−AMP57には、テープレ
コーダ(TC)58、ミニディスクプレーヤ(MD)5
9、コンパクトディスクプレーヤ(CD)60、および
オーディオチューナ(A.TU)61がオーディオ信号
線63を介してそれぞれ接続されている。
【0029】図3においては、図2において、TV50
と各機器をAVバス線(AV制御信号線)71によりカ
スケードに接続し、TV50と各機器の間、または各機
器間で制御信号の送受信を行うことができるようにして
いる。なお図3においては、AV信号線62とオーディ
オ信号線63の図示を省略している。その他の構成は、
図2の場合と同様であるので、その説明は省略する。
【0030】図4に示すように、例えばリモコン2を操
作して、TV50のTVマイコン1にワンタッチプレイ
を行うよう指令した場合、リモコン2の内蔵する発光部
から赤外線が発光される。それは、リモコン受光部3に
より受光され、対応する信号に変換された後、内部バス
28を介してCPU4に供給される。CPU4は、ま
ず、リモコン受信部3より供給される信号の分析を行
う。
【0031】その結果、その信号が、例えばワンタッチ
プレイを実行するよう指示する制御信号であると分析さ
れ、CPU4は、ワンタッチプレイを実行するために、
RAM9に記憶されている所定のプログラムを起動し、
ジョブ1乃至3を実行する。このとき、各ジョブは、T
Vマイコン1のOSを構成するディスパッチャにより制
御され、後述するジョブ管理テーブルに基づいて時分割
で実行される。
【0032】図5はジョブ管理テーブルを示す図であ
る。このテーブルのJOB(ジョブ)の欄に示すよう
に、RAM9に記憶され、実行可能なジョブとして、ジ
ョブ1、ジョブ2、およびジョブ3があるものとする。
これらのジョブには、それぞれプライオリティ(優先順
位)の欄に示すように、所定の優先順位が予め設定され
る。この場合、ジョブ1には優先順位1、ジョブ2には
優先順位2、そしてジョブ3には優先順位3が設定され
ている。
【0033】従って、ジョブ1はジョブ2,3に対して
優先的に実行される。またジョブ2はジョブ3に対し
て、優先的に実行される。即ち、ジョブ1乃至3が時分
割で実行されるとき、ジョブ1は、ジョブ2、ジョブ3
より長いタイムスライスで実行される。同様にジョブ2
は、ジョブ3より長いタイムスライスで実行される。
【0034】また、コンテキストの欄には、ディスパッ
チャによりジョブが切り換えられる際に保存されるレジ
スタが記述されており、この場合、保存されるレジスタ
は、フラグレジスタ、汎用レジスタ(REG)、プログ
ラムカウンタ(PC)、およびスタックポインタ(S
P)である。
【0035】実行/待ちの欄には、実行フラグが設定さ
れる。即ち、ジョブが実行中の場合、例えば1が設定さ
れ、ジョブが待ち状態の場合、例えば0が設定される。
この場合、ジョブ1が実行中であり、ジョブ2,3が待
ち状態である。
【0036】処理バッファの欄には、各ジョブが使用す
るバッファが記述される。セマフォの欄には、各ジョブ
が現在使用待ちになっている資源がある場合、図6を参
照して後述するようにその資源に対応するセマフォ番号
が設定される。この場合、ジョブ1がセマフォ番号NO
1の使用待ちの状態なので、ジョブ1に対応するセマフ
ォの欄にNO1が設定され、その他のジョブ2およびジ
ョブ3に対応するセマフォの欄には、「なし」が設定さ
れている。
【0037】図6は、セマフォ定義テーブルを示す図で
ある。セマフォ定義テーブルには、2つ以上のジョブに
より競合して使用される資源の名称(資源名)、その資
源に対応するセマフォ番号、および現在その資源を占有
中のジョブの名称(占有ジョブ)が記述される。この場
合、SIO1送信バッファがジョブ5により占有されて
いる。
【0038】ジョブ管理テーブルの処理待ちタイマの欄
には、例えば、ジョブ2が返事待ちなどの際に設定され
る処理待ち時間が記述される。この場合、ジョブ1の処
理待ち時間は0ミリ秒(MS)、ジョブ2の処理待ち時
間は10MS、ジョブ3の処理待ち時間は5000MS
である。
【0039】例えば、図1に示したタイマ処理部19に
より、周期的(例えば1MS毎)にタイマ割り込みが発
生するものとする。この割り込みにより、現在実行中の
ジョブのフラグレジスタ、汎用レジスタ、PCおよびS
Pが例えばRAM9の所定の領域にセーブされる。
【0040】次に、ディスパッチャにより、ジョブ管理
テーブルの実行/待ちの欄に設定されている実行フラ
グ、セマフォの欄にセットされているセマフォ番号等に
基づいて、次に実行すべきジョブが決定される。即ち、
実行フラグに1が設定されているジョブの中で優先度が
最も高いジョブであり、かつセマフォの欄にセマフォ番
号が設定されておらず、処理待ちタイマに0が設定され
ているジョブに実行が移される。
【0041】図5の場合、実行フラグが設定されている
ジョブ1は、セマフォの欄にセマフォ番号NO1が設定
されているので、ディスパッチャは、ジョブ1に処理を
移さない。従って、図5の場合、ジョブ1,2および3
は共に実行されない。
【0042】図7は、ジョブ2の実行フラグに値1がセ
ットされ、ディスパッチャによりジョブ2が実行され、
ジョブ2の処理待ちタイマの欄に10MSが設定された
場合のジョブ管理テーブルを示している。このとき、デ
ィスパッチャは、ジョブ1のセマフォの欄にセマフォ番
号が設定されているので、ジョブ1に処理を移すことが
できない。また、ジョブ2の処理待ちタイマの欄に10
MSが設定されているのでジョブ2に処理を移すことは
できない。また、ジョブ3の実行フラグは設定されてい
ないので、ジョブ3に処理を移すことはできない。
【0043】ジョブ2の処理待ちタイマの欄に設定され
た処理待ちタイマ値は、タイマ割り込みが発生する毎に
1ずつ減じられる。図8は、ジョブ2の処理待ちタイマ
値が5MSになった場合のジョブ管理テーブルを示して
いる。さらに、処理待ちタイマ値が減じられ、それが0
になると、ディスパッチャは、実行フラグに1を設定す
る。その結果、ジョブ管理テーブルは、図9に示すよう
になる。
【0044】これにより、ディスパッチャは、RAM9
の所定の領域に保存してあったジョブ2のフラグレジス
タ、汎用レジスタ、PC、およびSPの値をCPUの対
応するレジスタにセットし、ジョブ2に制御を移す。即
ち、ジョブ2が実行される。
【0045】このように、各ジョブ(ジョブ1乃至3)
は、ディスパッチャによりその実行が制御され、タイマ
割り込みが発生する毎に、ジョブ管理テーブルに基づい
て、所定の順番で所定のジョブに制御が移される。その
際、ディスパッチャは、処理待ちタイマに所定の値をセ
ットし、待ち処理を実行しているジョブや、セマフォに
セマフォ番号をセットし、資源待ちのジョブには処理を
移さないようにすることができる。
【0046】従って、本来処理すべきジョブに割り当て
られる処理時間の割合が相対的に増加し、処理効率の改
善が可能になる。
【0047】また、ディスパッチャは、割り込み処理を
実行中に、他のジョブからの割り込みが発生した場合、
ディスパッチ処理は行わない。即ちジョブの切り換えは
行わない。
【0048】また、ジョブ管理テーブルの各ジョブの実
行フラグは、他のジョブ、または受信割り込み処理ルー
チン内でセットされ、各ジョブの処理が完了するとリセ
ットされる。
【0049】なお、上記実施例においては、実行フラグ
に値1がセットされているか否か、即ちジョブ管理テー
ブルの実行/待ちの欄に値1がセットされているか否か
により、ジョブが実行可能であるか否かを判定するよう
にしたが、処理バッファの欄に記述されている各ジョブ
において使用されるバッファの中にデータがあるか否か
によっても、ジョブが実行可能であるか否かを判定する
ことができる。従って、実行フラグは、処理バッファで
代用することが可能である。
【0050】次に、図10を参照して、TVマイコンに
おいて、ジョブA乃至Cが時分割で一定周期毎に実行さ
れる場合の動作について説明する。まず、ディスパッチ
ャ(システム管理割り込み処理ルーチン)によりジョブ
Aの処理の実行が開始される。次に、CPU31の内蔵
するタイマ処理部によりシステム管理用定時割り込み
(タイマ割り込み)が発生し、ディスパッチャによりジ
ョブAの処理が中断され、ジョブBの処理の実行が開始
される。同様に、ジョブBの処理を実行中にタイマ割り
込みが発生し、ディスパッチャによりジョブBの処理が
中断され、ジョブCの処理の実行が開始される。
【0051】さらに、ジョブCの処理を実行中にタイマ
割り込みが発生し、ディスパッチャによりジョブCの処
理が中断され、ジョブAの処理の実行が開始される。
【0052】図11は、TVマイコンにおいて実行され
るジョブの例を示した図である。割り込み処理として、
AVバス受信割り込み処理、AVバス送信完了割り込み
処理、タイマ割り込み、およびTVマイコンからのデー
タ受信割り込みがある。また、割り込みでない通常処理
ルーチンとして、AVバス71からの受信データを分析
する処理を行うルーチン(ジョブA)、TVからのリモ
コンデータの分析処理を行うルーチン(ジョブB)、ワ
ンタッチプレイ処理ルーチン(ジョブC1)、接続依頼
処理ルーチン(ジョブC2)、またはTVからの例えば
再生、録画またはダビング等のフィーチャリモコンコマ
ンドの受信処理ルーチン(ジョブC3)からなるジョブ
Cがある。
【0053】次に、図11に示した各ジョブの実行管理
を行うディスパッチャの処理手順について説明した後、
図11に示した各ジョブの処理の詳細について順に説明
する。
【0054】最初に、図12に示したPAD(Prob
lem Analysys Diagram)を参照し
て、ディスパッチャの処理手順について説明する。ディ
スパッチャは、システム管理用フラグとして、実行中の
ジョブ番号、実行中フラグ、および実行要求フラグを保
持している。例えば、ジョブ番号00HはジョブAに、
ジョブ番号01HはジョブBに、そしてジョブ番号02
HはジョブCにそれぞれ対応している。また、ジョブ
A,Bの実行中フラグは常にオンにしておく。ジョブC
1乃至C3のうち、少なくとも1つの実行要求フラグが
ジョブAまたはジョブBによりセットされている場合、
ジョブCが既に実行中でなければ、ジョブCの実行処理
に移る。この場合、ジョブC1乃至C3の実行要求フラ
グはクリアされ、ジョブCの実行中フラグがセットされ
る。
【0055】ジョブC1乃至C3の実行要求フラグは、
上述したようにジョブAまたはジョブBの中でセットさ
れる。また、各ジョブのスタック領域の大きさは、例え
ば80バイトであり、各ジョブ内で実行処理が完了した
とき、各ジョブ内でシステム割り込みを行い、各ジョブ
の実行が中断され、ディスパッチャに制御が移る。
【0056】CPU31によりタイマ割り込みが発生す
ると、最初に、ステップS41において、タイマ割り込
み発生時のCPUのフラグおよびプログラムカウンタを
内蔵RAM36のスタック領域にセーブする。次に、ス
テップS42に進み、現在実行中のジョブのCPU内の
レジスタ値を内蔵RAM36の所定のレジスタセーブ領
域にセーブする。
【0057】次に、ステップS43において、次のジョ
ブ番号で指定されるジョブのジョブ管理テーブルにおけ
る実行中フラグがオンになっているか(1がセットされ
ているか)否かが判定される。次のジョブ番号の実行フ
ラグがオンになっている場合、ステップS44に進み、
次のジョブ番号に対応するジョブを実行するため、内蔵
RAM36の次のジョブ番号に対応するジョブのレジス
タセーブ領域から、レジスタ値を読み出し、CPUのレ
ジスタにセットする。勿論、このときスタックポインタ
の値も同様にCPUのスタックポインタにセットする。
【0058】ステップS43において、次のジョブの実
行中フラグがオフになっている場合、次のジョブ番号の
ジョブ実行要求フラグがオンになっているか否かが判定
される。次のジョブ番号の実行要求フラグがオンになっ
ている場合、ステップS46に進み、次に実行すべきジ
ョブ番号に対応するジョブのジョブ実行要求フラグをク
リアし、ジョブ実行中フラグをオンにする。そしてステ
ップS47に進み、このジョブを実行状態にするため、
このジョブのスタック領域およびレジスタセーブ領域を
RAM36内に設定し、ステップS48に進む。次のジ
ョブのジョブ実行要求フラグがオフになっている場合、
何もせずにステップS48に進む。
【0059】ステップS48においては、実行ジョブ番
号を次に実行する実行ジョブ番号に変更する。次に、ス
テップS49において、次のジョブに割り当てられたス
タック領域から、次のジョブが前に実行中であった時の
CPUのフラグおよびプログラムカウンタを読み出し、
CPUに転送し、処理を終了する。これにより、次のジ
ョブの実行が可能になる。
【0060】なお、パワーオン時、実行中のジョブは存
在しないから、その場合、図12に示したように、「P
OWER−ON−JMPでのスタート点」より以降の処
理が開始される。
【0061】次に、図13に示したPADを参照して、
ジョブAの処理について説明する。最初に、ステップS
51において、AVバス71より供給される受信データ
があるか否かが判定される。これは、AVバス制御通信
用IC34からの割り込みがあるか否かにより判定され
る。AVバス71より供給される受信データがあると判
定された場合、ステップS52に進み、AVバス制御通
信用IC34より8ビットパラレルバス33を介してC
PU31に供給される受信データが、OSDデータ、コ
マンド(CMD)、接続依頼コマンド、リクエストコマ
ンド、返事、またはそれ以外のいずれであるかが判定さ
れる。
【0062】受信データが、OSDデータであると判定
された場合、何もせずステップS70に進む。受信デー
タがコマンドであると判定された場合、ステップS53
に進み、コマンドの分析処理を行い、ステップS54に
おいて、コマンドを送信した相手機器への返事、例えば
「BUSY」を送信する。次に、ステップS55に進
み、受信したコマンドをTVマイコン1へ転送する。
【0063】次に、ステップS56に進み、TVマイコ
ン1からの返事を待つ。TVマイコン1からの返事が受
信されると、ステップS57において、返事「完了」を
相手機器に送信する。
【0064】ステップS52において、受信データが接
続依頼コマンドであると判定された場合、ステップS5
8に進み、ジョブC2の実行要求フラグをセットする。
ステップS52において、受信データがリクエスト(R
EQ)であると判定された場合、ステップS59に進
み、受信されたリクエストの分析を行う。次に、ステッ
プS60に進み、TVマイコンへ所定のリクエストを送
信する。
【0065】ステップS61において、ステップS60
においてなされた、TVマイコン1へのリクエストに対
する返事待ちを行い、次に、ステップS62に進み、相
手機器に対して返事「完了」を送信する。
【0066】ステップS52において、受信データが返
事であると判定された場合、ステップS63において、
自分の送ったコマンドの送信相手か否かが判定される。
自分の送った送信相手である場合、ステップS64に進
み、返事が「完了」であればステップS70に進み、返
事が「BUSY」であればステップS65に進み、完了
待ち処理を行う。返事が「REJECT」であれば、ス
テップS66に進み、コマンドまたはリクエストを再送
する。返事が「NOT−IMPLIMENT」である場
合、何もせず、ステップS70に進む。
【0067】ステップS70においては、システム割り
込みを発生させるシステムコールを発行し、処理を終了
する。これにより、ディスパッチャに制御が移り、次の
ジョブが実行される。
【0068】次に、図14のPADを参照して、ジョブ
Bの処理内容について説明する。最初に、ステップS8
1において、TVマイコン1からの受信データがあるか
否かが判定される。受信データが無い場合、何もせずス
テップS88に進む。受信データがある場合、ステップ
S82に進み、受信データがリモコンデータであるか否
かが判定される。
【0069】ステップS82において、TVマイコン1
からの受信データがTVの状態データ、またはTVへの
コマンドに対する返事データである場合、何もせずステ
ップS88に進む。一方、ステップS82において、受
信データがリモコンデータであると判定された場合、ス
テップS85に進み、リモコンデータがフィーチャコマ
ンドであるか否かが判定される。
【0070】リモコンデータがフィーチャコマンドでな
いと判定された場合、何もせずステップS88に進む。
一方、リモコンデータがフィーチャコマンドであると判
定された場合、ステップS86に進み、ワンタッチプレ
イ処理を行うジョブC1の実行要求フラグをセットす
る。次に、ステップS87に進み、ALL−OFFフィ
ーチャ実行処理を行うジョブC3の実行要求フラグをセ
ットし、ステップS88に進む。
【0071】ステップS88において、TVマイコン1
への送信データがあるか否かが判定される。TVマイコ
ン1への送信データがあると判定された場合、ステップ
S89進み、TVマイコン1へのデータ送信が行われ
る。
【0072】次に、ステップS90に進み、AVバス制
御用各種時間タイマ管理処理、即ちタイムアウト処理、
返事待ち処理、再送処理等を行う。次に、ステップS9
1に進み、TVマイコン1へのコマンドに対する返事を
受信する返事受信処理を行ったり、またはAVバスプロ
トコルエラー処理、即ち、本来有り得ないデータの組み
合わせや手順により、AVバスを介してデータの送受信
が行われている場合、エラーであると認識し、所定のエ
ラー処理を行う。さらに、ステップS92において、発
生したエラーに対応する文字または数字をLEDに表示
する。
【0073】次に、ステップS93に進み、システム割
り込みを発生させるシステムコールを発行し、処理を終
了する。これにより、ディスパッチャに制御が移され
る。
【0074】次に、図15に示したPADを参照して、
ジョブC1の処理について説明する。ジョブC1の実行
要求フラグは、ジョブBのTVマイコン1からのリモコ
ンコマンド分析処理ルーチン内でセットされる。最初
に、ステップS101において、リモコン2により指示
された相手機器に対して、フィーチャコマンド、例えば
ワンタッチプレイ命令を送信し、ステップS102に進
む。ステップS102において、相手機器からの返事が
受信されない間、返事待ち処理を行う。
【0075】相手機器からの返事が受信されると、ステ
ップS103に進み、システム割り込みを発生させるシ
ステムコールを発行し、処理を終了する。これにより、
ディスパッチャに制御が移り、ディスパッチャにより次
のジョブが実行される。
【0076】次に、図16に示したPADを参照して、
ジョブC2の処理について説明する。ジョブC2の実行
要求フラグは、ジョブAのAVバスコマンド分析処理ル
ーチン内でセットされる。最初に、ステップS111に
おいて、接続コマンドが、AVバス71を介して、リモ
コン2により指示された、例えば第1VTR55に送信
される。次に、ステップS112に進み、相手機器(こ
の場合第1VTR55)からの返事が受信されない間、
返事待ち処理を行う。
【0077】第1VTR55からの返事が受信される
と、ステップS113に進み、例えばリモコン2により
指示された第2VTR53に接続コマンドが送信され
る。次に、ステップS114に進み、相手機器(この場
合第2VTR53)からの返事が受信されない間、返事
待ち処理を行う。
【0078】第2VTR53からの返事が受信される
と、ステップS115に進み、自分の機器(この場合T
V50)内の接続が必要か否かが判定される。自分の機
器内の接続が必要ではないと判定された場合、何もせず
ステップS118に進む。一方、自分の機器内の接続が
必要であると判定された場合、ステップS116に進
み、TVマイコン1に対して、内部接続命令を送信す
る。次に、ステップS117に進み、TVマイコン1か
らの返事が受信されない間、返事待ち処理を行い、TV
マイコン1からの返事が受信されると、ステップS11
8に進む。
【0079】ステップS118においては、録画機能を
有する他の機器、例えば、第3VTR56に対して、そ
の状態を問い合わせるリクエストを送信する。次に、ス
テップS119に進み、第3VTR56からの返事が
「録画中」であるか否かが判定される。第3VTR56
からの返事が「録画中」である場合、何もせずステップ
S123に進む。
【0080】一方、第3VTR56からの返事が「録画
中」ではない場合、ステップS120に進み、第3VT
R56に対して、POWER−OFFコマンドを送信
し、ステップS121に進む、ステップS121におい
て、POWER−OFFコマンドに対する返事が「完
了」である場合、何もせずステップS123に進む。一
方、POWER−OFFコマンドに対する返事が、「完
了」ではない場合、ステップS122に進み、200M
Sの返事待ち処理を行う。
【0081】次に、ステップS123に進み、録画機能
を有していない機器に対して、POWER−OFFコマ
ンドを送信し、ステップS124に進む。ステップS1
24においては、録画機能を有していない機器からの返
事が「完了」であるか否かが判定され、「完了」である
と判定された場合、ステップS126に進み、「完了」
ではないと判定された場合、ステップS125に進み、
200MSの返事待ち処理を行う。
【0082】次に、ステップS126に進み、接続依頼
コマンドが送信されてきた相手機器に返事を送信する。
次に、ステップ127に進み、システム割り込みを発生
させるシステムコールを発行する。これにより、ディス
パッチャに制御が移される。
【0083】次に、図17に示したPADを参照して、
ジョブC3の処理内容について説明する。ジョブC3の
実行要求フラグは、ジョブAのAVバスコマンド分析処
理ルーチン内でセットされる。最初に、ステップS13
1において、AVバス71を介して、機械的な動作を伴
う機器に現在の動作状態を問い合わせる命令であるメカ
ステータスリクエスト(メカSTS−REQ)を所定の
相手機器、例えば第1VTR55に送信する。
【0084】次に、ステップS132に進み、第1VT
R55からの返事待ち処理を行う。返事が受信される
と、ステップS133に進み、AVバス71を介して、
第1VTR55にPOWER−OFFコマンドを送信
し、ステップS134において、第1VTR55からの
返事待ち処理を行う。第1VTR55からの返事が受信
されると、ステップS135に進む。
【0085】ステップS135においては、POWER
−OFFコマンドを、AVバス71を介して第2VTR
53に送信する。次に、ステップS136に進み、第2
VTR53からの返事待ち処理を行う。第2VTR53
からの返事を受信すると、ステップS137に進み、P
OWER−OFFコマンドを、AVバス71を介して第
3VTR56に送信する。次に、ステップS138に進
み、第3VTR56からの返事待ち処理が行われ、第3
VTR56からの返事が受信されると、ステップS13
9に進む。
【0086】次に、ステップS139において、POW
ER−OFF処理が終了したか否かが判定される。PO
WER−OFF処理が終了したと判定された場合、ステ
ップS140に進み、ジョブC3の実行中フラグをクリ
アする。次に、ステップS141に進み、システム割り
込みを発生させるシステムコールを発行し、処理を終了
する。これにより、ディスパッチャに制御が移る。
【0087】これらのジョブA、ジョブB、ジョブC
(ジョブC1,C2,C3)間のデータの流れは、図1
8に示すように、まず、AVバス制御通信用IC34に
より、AVバス受信割り込みが発生すると、AVバス制
御通信用IC34の制御に従って、AVバス71を介し
て、AVバス制御通信用IC34の内蔵する受信バッフ
ァにデータが供給され、記憶される。
【0088】次に、この受信バッファに記憶されたデー
タが、ジョブA、即ち、AVバス受信データ分析処理ル
ーチンに渡され、受信データが接続依頼コマンドである
場合、ジョブCの中の、接続依頼処理を行うジョブC2
の実行フラグがセットされる。一方、受信データが、T
Vマイコン1に転送すべきOSDデータまたは命令であ
る場合、OSDデータまたは命令をTVマイコン1に転
送するためのバッファに受信データを転送する。
【0089】OSDデータまたは命令をTVマイコン1
に転送するためのバッファに記憶されたこれらの受信デ
ータは、OSDデータまたは命令をTVマイコン1に転
送する処理を行うジョブBに渡される。ジョブBは、O
SDデータまたは命令を、TVマイコン1にそれぞれ転
送する。
【0090】また、図19に示すように、TVマイコン
1より、シリアルIF25、内部バス37、および内臓
SIO32を介して、CPU31に受信割り込み信号が
供給された場合、TVマイコン1からのデータ受信割り
込み処理により、所定のバッファに受信データが記憶さ
れる。
【0091】この受信データは、ジョブBに渡され、そ
こで、受信データの分析処理が行われる。その結果、受
信データが、所定の機器からTVに送信された命令に対
するTVからの返事データである場合、AVバス71を
介して、相手機器に対し、この返事データを送信する為
の準備を行う処理ルーチンにより、送信フラグがセット
され、送信バッファに送信データ(返事データ)が供給
され、記憶される。
【0092】次に、AVバス制御用の定時タイマ割り込
みルーチンにより、送信バッファに記憶された返事デー
タが、AVバス制御通信用IC34の内蔵する送信バッ
ファに供給される。
【0093】一方、TVマイコン1からの受信データ
が、リモコンコマンドである場合、フィーチャコマンド
の実行処理を行うジョブC1乃至C3の少なくともいず
れか1つの実行フラグをセットする。これにより、ジョ
ブC(ジョブC1乃至C3)の少なくともいずれか1つ
が実行され、ワンタッチプレイ処理(ジョブC1)、接
続依頼処理(ジョブC2)、またはALL−OFF処理
(ジョブC3)の少なくともいずれか1つが実行され
る。
【0094】次に、図20乃至図23を参照して、ディ
スパッチャにより、ジョブA乃至C(C1,C2,C
3)が、所定のタイムスライスで順に実行される手順に
ついて説明する。
【0095】図20に示すように、ジョブAには、実行
中のジョブ番号00Hが対応し、ジョブB、ジョブCに
は、それぞれ01H,02Hが対応する。各ジョブA乃
至Cは、ジョブ管理テーブルの実行中フラグがセットさ
れている場合、ディスパッチャにより、各ジョブの優先
度に対応して割り当てられた所定の時間ずつ、順に実行
される。
【0096】また、各ジョブに割り当てられた所定のタ
イムスライスが終了する前に、そのジョブの処理が終了
すると、各ジョブは、システム割り込みを発生し、ディ
スパッチャに制御を移す。ディスパッチャは、ジョブ管
理テーブルの実行中フラグがセットされ、待ち処理実行
中ではなく、さらにセマフォ番号がセットされていない
ジョブを次に実行させる。
【0097】ジョブA、ジョブB、およびジョブCの実
行中フラグがセットされている場合、CPU31の内蔵
するタイマ処理部によるタイマ割り込みにより、図21
に示すように、ジョブA、ジョブB、またはジョブC
が、この順で、所定の時間間隔で、所定の時間ずつ実行
される。ただし、このとき、ジョブA、ジョブB、また
はジョブCが待ち処理を実行中であるか、または機器の
使用待ちである場合、ディスパッチャは、そのジョブに
は制御を移さない。このようにすることで、各ジョブを
効率的に実行することができる。
【0098】また、ジョブA、ジョブB、およびジョブ
Cの実行中フラグがセットされている状態で、ジョブ
A、またはジョブBによる処理が完了した場合、図22
に示すように、ジョブA、またはジョブBによりシステ
ム割り込みを発生させるシステムコールが発行され、デ
ィスパッチャに制御が移る。これにより、ディスパッチ
ャからジョブAまたはジョブBに制御が移された場合、
ジョブAまたはジョブBにより、直ちにディスパッチャ
に制御が移され、ジョブCによる処理のみが所定の時間
間隔で繰り返し実行されることになる。
【0099】さらにまた、ジョブA、ジョブBによる処
理が完了しており、ジョブAとジョブBの実行中フラグ
がセットされ、ジョブCの実行中フラグがセットされて
いない場合、ジョブAまたはジョブBにより、ジョブC
1乃至C3の実行要求フラグがセットされていないと
き、図23に示すように、CPU31の内蔵するタイマ
処理部により発生するタイマ割り込み時に、ディスパッ
チャによりジョブA、ジョブBに対して交互に制御が移
される。ただし、ジョブ管理テーブルより、ジョブAが
待ち処理を実効中であるかまたは機器の使用待ちである
場合には、ジョブAには制御が移されない。ジョブBに
ついても同様である。
【0100】この場合、ジョブAとジョブBは、その処
理が既に完了しているため、システム割り込みを発生さ
せるシステムコールを発行する。その結果、ディスパッ
チャ、ジョブA、またはジョブBそれぞれに交互に制御
が移されるが、ジョブAまたはジョブBに制御が移され
たとき、ジョブAまたはジョブBは、それぞれ直ちにデ
ィスパッチャに制御を移す。従って、ジョブAによるA
Vバスデータの分析処理またはジョブBによるTVマイ
コンからの受信データ分析処理等は行われない。
【0101】このように、ジョブA乃至ジョブCは、そ
れが待ち処理を実行中であったり、機器の使用待ちであ
ったりする場合、そのジョブが実行されず他の処理が実
行されるため、ジョブの実行効率を上げることが可能に
なる。
【0102】次に、ジョブAとジョブBの実行中フラグ
がセットされ、ディスパッチャの制御により、ジョブA
とジョブBがそれぞれに対応するタイムスライスで交互
に実行されているとき、所定のイベントが発生し、ジョ
ブCが優先的に実行される場合の処理手順について説明
する。
【0103】例えば、ジョブAが実行されているとき、
所定のイベントが発生すると、ジョブAの実行が一時中
断され、所定の割り込み処理ルーチンが起動される。こ
の割り込み処理ルーチンは、例えばCPU31の内蔵す
るタイマ処理部のタイマカウントをカウントアップさせ
る。これにより、タイマ処理部はタイマ割り込みを発生
する。一方、割り込み処理ルーチンは、ジョブ管理テー
ブルに記述されているジョブAの優先順位を2、ジョブ
Bの優先順位を3、ジョブCの優先順位を2に書き換え
る。そして、ジョブCの実行要求フラグをセットする。
これにより、ジョブCの優先順位が最も高くなり、それ
に割り当てられるタイムスライスが最も長く設定される
ことになる。
【0104】タイマ割り込みが発生すると、ディスパッ
チャに制御が移り、ディスパッチャによりジョブ管理テ
ーブルに基づいて、まず、次に実行すべきジョブが決定
される。この場合、ジョブAの次のジョブBの実行中フ
ラグがセットされているので、ジョブBが次に実行すべ
きジョブに決定され、実行される。
【0105】上述したように、所定のイベントにより起
動された割り込み処理ルーチンにより、ジョブ管理テー
ブルのジョブBの優先順位は3に設定されているので、
ジョブBは比較的短いタイムスライスだけ実行され、デ
ィスパッチャに制御が移される。ディスパッチャは、次
に実行すべきジョブをジョブ管理テーブルに基づいて決
定する。この場合、ジョブCの実行要求フラグがセット
されているので、ディスパッチャによりジョブCの実行
中フラグがセットされ、ジョブCの実行要求フラグがリ
セットされる。その結果、次に実行すべきジョブとして
ジョブCが決定され、実行される。このジョブCは、そ
の優先順位に従って、比較的長いタイムスライスだけ実
行される。
【0106】このように、所定のイベントが発生したと
き、所定の割り込み処理ルーチンが起動され、タイマ処
理部のタイマカウントがカウントアップされるととも
に、所定のジョブの優先順位が最も高く設定される。こ
れにより、タイムスライス型のカーネル処理により各ジ
ョブをマルチで実行している場合、所定のジョブを直ち
に実行させたいようときでも、比較的速く、そのジョブ
を実行させるようにすることができる。
【0107】
【発明の効果】請求項1に記載のTV用マイコン処理装
置によれば、ジョブ管理テーブル記憶手段により、少な
くとも所定のジョブ名、ジョブの優先順位、ジョブが実
行中であるか否かを示す実行フラグ、およびジョブの処
理待ち時間が記述されたジョブ管理テーブルを記憶す
る。また、タイマ割り込み手段により、所定の時間間隔
でタイマ割り込みを発生し、決定手段により、タイマ割
り込み手段によりタイマ割り込みが発生されたとき、ジ
ョブ管理テーブル記憶手段に記憶されたジョブ管理テー
ブルの優先順位、実行フラグ、および処理待ち時間に基
づいて、次に実行すべきジョブを決定するようにしたの
で、待ち処理中のジョブは実行しないようにし、他のジ
ョブを実行させるようにすることができる。従って、安
価なCPUを使用して、全体の処理効率を上げることが
可能となる。
【0108】請求項2に記載のTV用マイコン処理装置
によれば、決定手段は、処理待ち時間が0でないジョブ
を次に実行すべきジョブとしないようにしたので、全体
の処理効率を上げることができる。
【0109】請求項3に記載のTV用マイコン処理装置
によれば、タイマ割り込み制御手段により、所定のイベ
ントに対応して、タイマ割り込み手段にタイマ割り込み
を発生させ、ジョブ管理テーブルのジョブの優先順位を
書き換えるようにしたので、必要に応じて、ジョブを切
り換えることができる。従って、所定の処理を素早く実
行させるようにすることができる。
【0110】請求項4に記載のTV用マイコン処理装置
によれば、タイマ割り込み手段により、タイマ割り込み
が発生されたとき、ジョブ実行手段により、決定手段に
よって決定された次に実行すべきジョブを、タイマ割り
込み制御手段により書き換えられたジョブ管理テーブル
の優先順位に対応するタイムスライスだけ実行させるよ
うにしたので、必要に応じて、所定の処理を素早く実行
させるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のTV用マイコン処理装置を応用したテ
レビジョン受像機の一実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明のTV用マイコン処理装置を応用したA
Vシステムの一実施例の構成を示す図である。
【図3】本発明のTV用マイコン処理装置を応用したA
Vシステムの一実施例の構成を示す図である。
【図4】ジョブ1、ジョブ2、ジョブ3からなるアプリ
ケーションのディスパッチャによる実行手順を説明する
ための図である。
【図5】ジョブ管理テーブルを示す図である。
【図6】セマフォ定義テーブルを示す図である。
【図7】ジョブ管理テーブルを示す図である。
【図8】ジョブ管理テーブルを示す図である。
【図9】ジョブ管理テーブルを示す図である。
【図10】ディスパッチャによる各ジョブの起動手順を
示す図である。
【図11】システム全体のソフトウェア構成を示す図で
ある。
【図12】ディスパッチャの処理内容を説明するための
PADである。
【図13】ジョブAの処理内容を説明するためのPAD
である。
【図14】ジョブBの処理内容を説明するためのPAD
である。
【図15】ジョブC1の処理内容を説明するためのPA
Dである。
【図16】ジョブC2の処理内容を説明するためのPA
Dである。
【図17】ジョブC3の処理内容を説明するためのPA
Dである。
【図18】ジョブ間のデータの流れを説明するための図
である。
【図19】ジョブ間のデータの流れを説明するための図
である。
【図20】ジョブ番号とジョブ名との対応を示す図であ
る。
【図21】ジョブA、ジョブB、ジョブCの実行中フラ
グがセットされているときの各ジョブの処理手順を示す
図である。
【図22】ジョブA、ジョブB、ジョブCの実行中フラ
グがセットされている状態で、ジョブA、ジョブBの処
理が完了しているときの各ジョブの処理手順を示す図で
ある。
【図23】ジョブA、ジョブBの実行中フラグがセット
され、ジョブCの実行中フラグおよびジョブC1乃至C
3の実行要求フラグがセットされていない場合の各ジョ
ブの処理手順を示す図である。
【図24】従来のTV用マイコン処理装置の処理手順を
示すフローチャートである。
【図25】AVバスデータ受信処理を行う割り込み処理
ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
【図26】TVマイコンからのデータ受信処理を行う割
り込み処理ルーチンの処理手順を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 TVマイコン 2 リモコン 3 リモコン受信器 4 CPU 5 OSD表示制御処理部 6 内蔵OSD表示機能部 7 フォントROM 8 ROM 9 RAM 10 PIO制御処理部 11 内蔵PIO回路 12 パラレルIF 13 SIO制御処理部 14 内蔵SIO回路 15 シリアルIF 16 他のIC 17 割込制御処理部 18 内蔵割込制御回路 19 タイマ処理部 20 SIO制御処理部 21 内蔵SIO 22 シリアルIF 23 SIO制御処理部 24 内蔵SIO 25 シリアルIF 28 内部バス 29 CRT 31 CPU 32 内蔵SIO回路 33 8ビットパラレルバス 34 AVバス制御通信用IC 35 内蔵ROM 36 内蔵RAM 37 I2Cバス 50 TV(AVセンタ) 51 第4VTR 52 MDP 53 第2VTR 54 ビデオチューナ(V.TU) 55 第2VTR 56 第3VTR 57 オーディオアンプ(AU−AMP) 58 TC 59 MD 60 CD 61 A.TU 62 AV信号線 63 オーディオ信号線 71 AVバス(AVバス線、AVバス制御信号線)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも所定のジョブ名、前記ジョブ
    の優先順位、前記ジョブが実行中であるか否かを示す実
    行フラグ、および前記ジョブの処理待ち時間が記述され
    たジョブ管理テーブルを記憶するジョブ管理テーブル記
    憶手段と、 所定の時間間隔でタイマ割り込みを発生するタイマ割り
    込み手段と、 前記タイマ割り込み手段により前記タイマ割り込みが発
    生されたとき、前記ジョブ管理テーブル記憶手段に記憶
    されたジョブ管理テーブルに記述された前記優先順位、
    前記実行フラグ、および前記処理待ち時間に基づいて、
    次に実行すべきジョブを決定する決定手段とを備えるこ
    とを特徴とするTV用マイコン処理装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、前記処理待ち時間が0
    でないジョブを次に実行すべきジョブとしないことを特
    徴とする請求項1に記載のTV用マイコン処理装置。
  3. 【請求項3】 所定のイベントに対応して、前記タイマ
    割り込み手段にタイマ割り込みを発生させ、前記ジョブ
    管理テーブルのジョブの優先順位を書き換えるタイマ割
    り込み制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項
    1または2に記載のTV用マイコン処理装置。
  4. 【請求項4】 前記タイマ割り込み手段により、タイマ
    割り込みが発生されたとき、前記決定手段により決定さ
    れた次に実行すべきジョブを、前記タイマ割り込み制御
    手段により書き換えられた前記ジョブ管理テーブルの前
    記優先順位に対応するタイムスライスだけ実行させるジ
    ョブ実行手段をさらに備えることを特徴とする請求項3
    に記載のTV用マイコン処理装置。
JP6183126A 1994-08-04 1994-08-04 Tv用マイコン処理装置 Withdrawn JPH0850550A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007086859A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Xanavi Informatics Corp 情報処理装置および表示画面制御方法
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