JPH08505304A - 脊椎固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置（２０）は、数個の椎骨レベルを跨ぎ、脊椎フック（２５）の如き多数の固定素子を支持する細長い脊椎ロッド（２１）を有する。固定素子の少なくともいくつかは、椎骨係合部分から突出し、ロッドコネクタ（２８）により脊椎ロッドに連結される細長いステム（２６）を備え、ロッドコネクタは脊椎ロッドを貫通収容するようになったロッドチャンネル（３７）と、ステムを貫通収容するようになったステムボア（４９）と、ネジボア（５４）とを備えた一部品本体を有する。ステムボアとロッドチャンネルとがロッドと固定素子のステムとの接触を可能にするように交差し、ネジボアはロッドチャンネル又はステムボアと交差して、ネジボア内に螺入された止めネジ（５８）を脊椎ロッド又は固定素子のステムに当接させる。ロッドチャンネルはチャンネル開口（４８）を備え、ロッドコネクタの上方からの装填を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 脊椎固定装置 発明の背景 本発明は、脊椎固定装置、特に脊椎の変形を処置するために脊椎の後方固定を 行う装置に関する。特に、この装置は脊柱に沿って延びる細長いロッドにより種 々の素子を一緒に相互連結するものである。 脊椎の変形及び損傷の処置は１９７０年代以来行われている。脊柱側湾や脊柱 後湾の如き脊椎の変形は、挫傷、椎骨症、狭窄症、腫瘍その他の医学的徴候と同 様、椎骨を跨ぐ比較的剛直なロッドを有する装置を使用して処置してきた。脊椎 の変形を矯正するためのこのような装置の一例は米国テネシー州メンフィス（Me mphis）のダネック・メディカル社（Danek Medical Inc.）のＴＳＲＨ（登録商 標名）装置である。このＴＳＲＨ装置の一例を第１図に示す。このＴＳＲＨロッ ド装置においては、一対のロッド１１、１２が、特に下方の腰椎から胸椎まで、 脊柱の長さにわてって延びている。この構造体に沿った種々の椎骨位置で、多数 の固定フック１３がアイボルト１４によりロッドに係合せしめられる。これらの フックは周知の構造のもので、特定の椎骨のセグメントを把持するための爪を有 する。ＴＳＲＨ装置は剛直な構造体のための強固な基礎を得るために仙骨に係合 する手段をも提供する。上記ダネック・メディカル社によりクロスリンク（Cros s Link；登録商標名）として提供された横コネクタ１５は平行なロッド間を横方 向に延び、これらロッドに係合する。既知の構成においては、多数の横コネクタ １５を必要に応じてロッドに沿った種々の位置に配置し、十分に安定した構造体 を提供できる。 ＴＳＲＨ脊椎装置は、他の型式の装置と同様、椎骨の肉茎に係合するフックや 骨用ネジ又はボルトを選択的に使用して脊椎の剛直及び半剛直なセグメント毎の 取り付けを可能にする。 フック及びロッドを使用するこれらの従来の脊椎装置においては、脊椎の変形 の矯正は主としてロッドのディローテーション（de-rotation）即ち回転阻止に よ り行っている。ロッドに取り付けられたフックは変形した脊椎の主要地点に力を 作用させ、脊椎湾曲の特定の変形を矯正する。更に、他のロッド装置は、特定の 医学的徴候を考慮する必要に応じてフックの長手方向の解放及び圧縮を生じさせ る機構を提供する。同様に、フック及びロッド装置は、例えば痛みを伴う椎間板 症又は変性椎間板疾患を直すために、椎骨の癒着工程中に椎骨の適正な位置を維 持するための手段を提供する。 従来技術のフック及びロッド装置は脊椎の変形を矯正するための又は脊椎の障 害を安定させるための極めて価値ある有効な手段を提供するが、これらの脊椎装 置のある面を改善する要求が残っている。例えば、大半の従来の装置では、ロッ ドに関して垂直に固定フックを移動させることにより脊椎の変形を矯正するため の能力、即ちフックが椎骨の一部に既に係合している場合に脊椎を生理学的に屈 曲したロッドまで引っ張る能力に限界がある。改善についての別の余地は、湾曲 状態の矯正の不足即ち不正確なフック配置の事前計画を補償するために、医学処 置中の任意の時点で、脊椎に沿った任意の地点にフックを追加配置する能力であ る。Ａ−Ｐ及び横レントゲン写真は脊椎を処置する外科医がフックの配置を計画 する際の多量の情報を提供するが、患者の予期せぬ病状のため、移植処置の開始 後にこの計画を修正する必要が生じる場合も多い。 フック及びロッド脊椎装置の改善についての更に別の余地は、装置を容易に組 立てできるようにすることである。近年、脊椎ロッドを「上方から装填」する技 術が考察されている。この特徴においては、フックを適当な椎骨に係合させ、ロ ッドをフックに関して位置決めし、アイボルトその他のファスナーを締め付ける 。これらはすべて後方から行う。しかし、大半の既知のフック及びロッド脊椎装 置において存在する「不安定要素」（fiddle factor）を排除するように装置を 組立てるための一層簡単で一層有効な方法を依然として必要としている。 発明の概要 本発明は、脊柱に隣接して移植され、数個の椎骨を跨いで延びる細長い脊椎ロ ッドを使用して脊椎の変形や異常を矯正するための脊椎移植装置に関する。脊椎 フックの如き多数の固定素子を設けて、椎骨に関する多数の高さ位置で椎骨に係 合させる。本発明によれば、固定素子のうちの少なくともいくつかは、椎骨係合 部分 から突出する細長いステムを有する。本発明の重要な一形態においては、ロッド コネクタ手段を設けて、各固定素子のステムを脊椎ロッドに連結する。ロッドコ ネクタ手段は、脊椎ロッドを挿通収容するようになったロッドチャンネルと、ス テムを挿通収容するようになったステムボアと、ネジボアとを画定する一部品の 本体を備えたコネクタを有する。ネジボアに収容されるようになった止めネジを 設ける。ステムボアは本体を貫通する長さを有し、ロッドチャンネルはボアの長 さの一部に沿ってステムボアと交差していて、ロッドをロッドチャンネル内に収 容しステムをステムボア内に収容したときに、ロッドと固定素子のステムとの接 触を可能にする。 本発明の一実施例においては、ネジボアはステムボアと交差していて、止めネ ジをネジボア内に螺入したときに、止めネジとステムボア内のステムとの接触を 可能にする。止めネジをネジボア内に更に螺入したとき、止めネジはステムを脊 椎ロッドに押し付け、クランプ係合を達成すると共に、ロッドと固定素子との間 の相対運動を抑制する。別の実施例においては、ネジボアはロッドチャンネルと 交差していて、ロッドがロッドチャンネル内に位置するときに、止めネジが脊椎 ロッドに当接できるようになっている。この実施例においては、止めネジをネジ ボア内に更に螺入したとき、止めネジはロッドを固定素子のステムに押し付け、 ロッドと固定素子のステムとの間のクランプ係合を達成する。 本発明の別の重要な形態においては、ロッドコネクタ手段のコネクタ本体はロ ッドチャンネルへ延びるチャンネル開口を更に画定し、このチャンネル開口は、 脊椎ロッドをロッドチャンネル内へ収容するときに、脊椎ロッドの挿通を許容す るような寸法を有する。このチャンネル開口は、脊椎ロッドが脊柱に隣接した適 所に既に位置しているときに、ロッドコネクタ手段の「上からの装填」を可能に する。コネクタ本体内のステムボアは細長い横断面を呈し、その長手軸に沿った 長さは固定素子のステムの幅より大きい。このような大きな長さのため、ステム はステムボア内で後方即ち戻り方向へ移動でき、ステムがステムボアを貫通して 延びたときに、コネクタ本体を脊椎ロッドに係合させることができる。コネクタ 本体がその最終移植位置に配置された後、止めネジを締め付けてステム及び脊椎 ロッドを相互に引き寄せ、剛直な構造体を提供できる。 本発明の別の特徴によれば、固定素子のステムは、このステムの長さに沿って 画定された溝（グルーブ）を備えることができ、この溝は脊椎ロッドを強固に把 持するに適した対向する溝チップ（先端部）を具備する。脊椎ロッドは更に、そ の長さに沿って形成された螺旋溝を備えることができ、固定素子のステムの溝先 端部は脊椎ロッドの螺旋溝に嵌入するような寸法を有する。本発明のこの特徴は 脊椎ロッドの長さに沿って摺動する固定素子のステムに対する固定度を増大させ る。 本発明の脊椎移植装置は更に、脊椎ロッドに関する固定素子の横方向位置の調 整を可能にする横オフセットカップラを有する。一実施例において、この横オフ セットカップラは固定素子に係合する手段を備えたオフセット本体と、このオフ セット本体から延びるステムとを有する。好ましくは、ステムは上述の固定素子 のステムと同じ形状を有していて、横オフセットカップラを脊椎ロッドに連結す るために同じロッドコネクタ手段を使用できるようにする。横オフセットカップ ラについての１つの特定の実施例においては、オフセット本体はステムから垂直 方向にオフセットして（偏って）いて、横オフセットカップラを脊椎ロッドに連 結したときに、固定素子の上下のオフセットを可能にする。 固定素子のステム及び横オフセットカップラのステムに共通の特徴は、これら 両方のステムの長さの一部に沿って形成された外ネジ部にある。ネジ部は、ロッ ドコネクタ手段へ種々の素子を一時的に締結する手段の一部を構成する対応する ネジナットを受け入れるようになっている。特に、固定素子がネジステムを有す る場合、このステムは、脊椎ロッドを脊柱の近傍で最初に位置決めしたときに、 脊椎ロッドのレベル（高さ位置）よりもかなり上方で延びるのに十分な長さを有 する。ロッド及びステムをロッドコネクタ本体内に位置させたとき、固定素子の ステムのネジ部上にナットを螺合できる。ステムのネジ部上でナットを締め付け たとき、ナットはコネクタ本体に当接し、この本体及び脊椎ロッドを押圧し、固 定素子の椎骨係合部分の方へ一層近づける。換言すれば、本発明は脊椎装置を移 植する方法を提供し、この方法においては、大半の取り付け作業は器械を取り付 けられる椎骨に対して背面側のレベルにおいて行うことができ、一層簡単な負担 のない組立てを可能にする。外科医が椎骨固定素子の構造及び配列の方位に満足 した場合、各ナットを固定素子のネジステム上でねじ込むことにより、構造体を 椎骨に隣接した最終移植レベル（位置）まで前方へ引き寄せることができる。脊 椎ロッドがその最終位置に到達した後、各ロッドコネクタ手段の止めネジを締め 付け、ロッドを固定素子に強固にクランプし、移植構造体を完成させる。位置の ずれた椎骨をこれに隣接する適正に位置決めされた椎骨に整合させるために、同 様の素子を整復装置として使用することができる。 それ故、本発明の目的は、固定素子を脊椎ロッドに対して予装填（pre-loaded ）しなければならないような従来の装置における「不安定要素」を伴わない脊椎 移植装置を提供することである。別の目的は、固定素子、横コネクタ、横カップ ラ等を連結するために種々の方位で使用できるロッドコネクタを上方から装填で きるようにしたことを特徴とする脊椎移植装置を提供することである。 本発明により達成される効果は、一層高い後方レベルで脊椎に対する取り付け を最初に行い、次いで、構造体を椎骨に隣接する最終位置へ引き寄せることがで きることである。本発明の更に別の目的は、脊椎ロッドを脊柱に沿って方位決め している間に、外科医が椎骨固定素子を追加配置できるか、取り付け器械の位置 又はレベル（高さ）を変更できる装置を提供することである。 本発明の他の目的は、従来のロッド装置に比して一層小さなプロフィール（高 さ）を有する移植装置を提供することである。本発明のその他の目的及び利点は 添付図面を参照しての以下の説明から明らかとなろう。 図面の説明 第１図は、従来の脊椎固定装置即ち上記ダネック・メディカル社のＴＳＲＨ装 置の立面図、 第２図は本発明に係る脊椎固定装置の部分立面図で、椎骨に係合する装置の種 々の素子を示す図、 第３Ａ図は本発明に従って取り付けられたロッドコネクタ及びフック構造体の 側面図で、脊椎フックが長手方向の固定ロッドにクランプされた状態を示す図、 第３Ｂ図は３Ｂ−３Ｂ線における第３Ａ図のロッドコネクタ及びフック構造体 の底側部分断面図、 第３Ｃ図は第３Ａ図の状態から９０゜の角度だけ回転させた状態のロッドコネ クタ及びフック組立体の側面図、 第４図は本発明の別の実施例に係るロッドコネクタ及びフック組立体の部分側 断面図、 第５図は本発明に係るオフセットカップラの部分破断図、 第６図は第５図に示すオフセットカップラ素子の立面図、 第７図は第６図に示すオフセットカップラのステムの端面図、 第８Ａ図は本発明に係る横カップラの立面図、 第８Ｂ図は第８Ａ図に示す横カップラの側立面図、 第９図は本発明の脊椎固定装置に係る横コネクタ組立体の部分断面端面図、 第１０Ａ図は本発明に係る二重フックコネクタ組立体の側立面図、 第１０Ｂ図は第１０Ａ図に示す二重フックコネクタの立面図、 第１０Ｃ図は単一の止めネジを使用できるように修正された第１０Ｂ図に示す 二重フックコネクタの立面図、 第１１図は、装置を患者へ移植する方法の一形態を示す一実施例に係る脊椎固 定装置の斜視図、 第１２図は本発明の一形態における脊椎固定装置を取り付けた脊柱の一部を示 す側面図、 第１３Ａ図は本発明の他の実施例に係るロッドコネクタの側面図、 第１３Ｂ図は第１３Ａ図に示すロッドコネクタの上面図、 第１４図は本発明の一形態に係る対面するフック組立体の側面図、 第１５図は１５−１５線における、第１４図に示す対面するフック組立体の断 面図、 第１６図は第１４図に示す対面するフック組立体に関連して使用するクランプ 半部分の側面図である。 好ましい実施例の説明 本発明の原理の理解を促進するため、図示の実施例を参照して説明し、用語を 統一して使用する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものでは なく、種々の変形や修正が可能であり、本発明の属する技術分野における当業者 にとっては本発明の原理を種々に応用できることは言うまでもない。 第２図には、本発明に係る脊椎固定装置２０を示す。この装置は、脊柱の両側 、特にサジタル面の両側に位置した一対の屈曲可能な細長い脊椎ロッド２１を有 する。第２図に示すように、これらのロッド２１は仙骨から上方の腰椎へ延びて いる。もちろん、特定の脊椎変形を矯正するため又は特定の脊椎に関する問題を 処置するために、ロッドは胸椎まで延びてもよいし、又は、脊柱内の任意の２つ の椎骨間を延びてもよい。 脊椎固定装置２０の構成において、多数の固定フック２５が脊柱に沿った種々 の位置でロッド２１に係合する。上述のＴＳＲＨ装置の如き従来の脊椎固定装置 と同様、これらの固定フックは脊柱の所定のセグメントに係合し、脊椎変形を矯 正するための又は固定を行うための適当な力を提供する。各固定フック２５はロ ッドコネクタ手段２８により対応するロッド２１に係合せしめられる。オフセッ トカップラ３２の如き他のロッドコネクタ手段２９を使用して他の素子を脊椎ロ ッド２１に装着することもできる。オフセットカップラ３２は横方向及び上下方 向においてロッド上の固定位置からオフセットした状態で骨用ネジ３３を支持す るための手段を提供する。ロッドコネクタ手段２９はまた、可変の横方向距離で 固定ネジ３３に係合する横カップラ３５を支持するために使用される。２つのロ ッド２１間の横方向の安定性及び固定度を増大させるために横コネクタ３８を設 けることができる。 本発明の脊椎固定装置２０の構成についてのこの一般的な説明では、装置の特 定の素子に対して注意を向けることができる。ロッドコネクタ手段２８の一実施 例を第３Ａ−３Ｃ図に示す。ロッドコネクタ手段２８はフック２５の如き固定素 子を脊椎ロッド２１に係合させるための手段を提供することが分かる。固定フッ ク２５は細長いステム２６と、椎骨の一部に係合する一体の爪部分２７とを有す る。ロッドコネクタ手段２８はロッドチャンネル４７を画定するコネクタ本体４ ５を有し、脊椎ロッド２１はこのロッドチャンネルを通って延びる。特定の実施 例においては、ロッドチャンネル４７は、ロッドコネクタ手段２８を脊椎ロッド 上へ「上方から装填」できるように、チャンネル開口４８を有する。代わりに、 チャンネル開口４８を省略して、ロッドチャンネル４７をコネクタ本体４５を貫 通するボアとすることもできる。この例では、ロッドチャンネルは「閉じた」構 造なので、ロッドコネクタ手段２８は、患者にロッドを取り付ける前に、脊椎ロ ッド上に装填しなければならない。このように、閉じた構造のロッドコネクタ手 段は前述のＴＳＲＨ装置のアイボルト固定素子と同様に作動する。上方からの装 填能力における融通性を維持するためには、開いたチャンネル構造の方が好まし い。この上方からの装填能力により、外科医は、脊椎ロッドが脊椎に隣接した適 所にある場合でさえも、脊椎への取り付け作業の任意の時点で、必要に応じて新 たな固定素子及びロッドコネクタ手段を追加配置できる。 ロッドコネクタ手段２８のコネクタ本体４５は更に、ステムボア４９を備え、 このステムボアはロッドチャンネル４７に対して垂直に指向し、重複部５０でロ ッドチャンネルと交差する。ステムボアは固定素子のステム２６を貫通収容する のに適し、第３Ｂ図に詳示するように、ステム２６の幅より大きな細長い溝穴（ スロット）の形を呈することができる。しかし、この実施例のロッドコネクタ手 段２８の本質的な特徴では、ボア４９は、ロッドをロッドチャンネル内に配置し たときに、固定フック２５のステム２６がロッド２１と接触できるようにするた めのボア／チャンネル重複部５０を有する。 第３Ｂ図に示すように、ロッドチャンネル４７の本体はロッド／チャンネル重 複部５１を画定し、この重複部はロッド２１をチャンネル４７内に保持する機能 を果たす。フック２５のステム２６とコネクタ本体４５のロッド／チャンネル重 複部５１との間の圧力がロッドをロッドコネクタ手段２８にクランプする。この 圧力は止めネジボア５４内に螺入された止めネジ５８により提供される。第３Ａ 図に示すように、止めネジボアはステムボア４９及びロッドチャンネル４７に対 して直角な方向に指向し、交差部５５でステムボア４９と交差する。このように 、ボア５４内に螺入された止めネジ５８はフックのステム２６に接触しこれに圧 力を加えることができる。止めネジ５８が止めネジボア５４内へ深く螺入された とき、ネジの湾曲先端部５８ａがステムに圧力を加え、コネクタ本体４５と止め ネジ５８との間でステム２６及びロッド２１をクランプする。 この特定の実施例において、止めネジ５８は典型的には六角形形状の駆動ヘッ ド５９を有する。駆動ヘッド５９がコネクタ本体４５の表面を越えて延びる六角 形ヘッドである場合、止めネジボア５４の角度方位がロッドコネクタ手段２８の 後方プロフィール（高さ）を減少させる助けとなる。更に、止めネジ５８のこの 特定の角度方位がボア５４内での止めネジの締め付けをしばしば容易にすること が判明した。もちろん、駆動ヘッド５９の代わりに、ヘッド用工具に係合できる 六角形のくぼみを使用できることは言うまでもない。 特定の実施例におけるロッド２１は、ロッドコネクタ手段２８がロッド２１の 長手方向に沿って移動するのを阻止する特徴を有する。特に、第３Ｂ、３Ｃ図に 示すように、ロッド２１はこのロッドの外表面に形成された螺旋溝（グルーブ） ２２を有する。更に、固定フック２５のステム２６はその対向両面に一対の浅い 溝４０を具備することができる。これらの溝はその両縁においてチップ即ち先端 部４１を形成し、これらの先端部はロッド２１の螺旋溝２２内に係合する。溝の 先端部４１とロッドの螺旋溝２２との接面はロッドコネクタ手段２８に対して大 なる長手方向の安定度を提供し、取り付け中又は取り付け後におけるロッドに沿 ってのコネクタの摺動を阻止することが判明した。フックのステム２６の溝４０ は止めネジ５８の湾曲先端部５８ａを収容するための輪郭表面を提供する。これ により、止めネジ５８とフックのステム２６との間の最大摩擦接触が可能となり 、コネクタ２８に関するフックの前後方向でのスリップの可能性を減少させる。 溝先端部４１は、脊椎ロッド２１に押し付けられたときに、螺旋溝２２と一緒に 又はこれとは別に、僅かに変形でき、付加的な摩擦嵌合を提供する。 ロッドコネクタの別の実施例を第４図に示す。この実施例においては、ロッド コネクタ手段６０はロッドチャンネル６３を備えたコネクタ本体６１を有する。 この本体は更に、本体６１に関して実質上横方向で開いたチャンネル開口６４を も具備する。本体６１はまたステムボア６８をも備え、固定フック２５′のステ ム２６′がこのステムボアを通って延びることができる。ロッドチャンネル６３ のチャンネル開口６４はステムボア６８に対して幾分前方に傾斜した状態で位置 している。一方、第３Ａ図に示す先の実施例におけるロッドコネクタ手段２８に おいては、チャネル開口４８はステムボア４９に実質上平行に延びている。 コネクタ本体６１のチャンネル開口６４は一対の平行な面６４ａ、６４ｂによ り画定される。これらの平行な面６４ａ、６４ｂはある表面を提供し、コネクタ をロッドに係合させるときに、この表面に沿って、コネクタ６０がロッド２１′ に沿い摺動する。ロッドコネクタ手段２８と同様、ロッドコネクタ手段６０は上 方から装填すべき素子であるが、脊椎ロッド２１にコネクタ６０を係合させるに は、チャンネル開口６４を通してロッドチャンネル６３内へロッドをスナップ挿 入するために、ある程度の横方向の操作が必要である。下方の平行な面６４ｂは チャンネル開口６４において係止縁６５を具備し、この係止縁はロッドチャンネ ル６３内でロッド２１′を保持する補助をなす。 ステムボア６８は、先の実施例のロッドコネクタ手段２８におけるものと同様 のボア／チャンネル重複部７０を画定する。従って、固定フック２５′のステム ２６′がステムボア６８を貫通して延びたとき、ステム２６′はロッド２１′と 接触できる。この接触は止めネジ７４により維持されるが、この止めネジはチャ ンネル６４の上方アームにおける止めネジボア７２に螺入され、特に上方の平行 な面６４ａを貫通している。止めネジ７４はその両端に駆動ヘッド７５とロッド 係合テーパ部７６とを具備する。このテーパ部７６は実質上円錐形を呈し、脊椎 ロッド２１′の湾曲に類似した湾曲面を有する。この特定の実施例においては、 ロッド２１′は上述の如き螺旋溝２２を備えていない。更に、フック２５′のス テム２６′はその両面に溝４０を備えていない。ロッドコネクタ手段６０のこの 形状により、ロッド２１′に対する３点接触が螺旋溝２２及びステムの溝４０の 必要性を実質上排除することが判明した。第４図に示すように、ロッド２１′は ロッドチャンネル６３（特に、その係止縁６５）と、フックのステム２６′と、 止めネジ７４のテーパ部７６との間でクランプされる。一方、第３Ａ図との比較 から分かるように、ロッド２１はロッドチャンネル４７とフック２５の溝付きス テム２６との間でのみ係合している。２つのロッドコネクタ手段２８、６０を脊 椎ロッド２１又は２１′上にスナップ式に装着する方法は、取り付けに関する特 定のレベルにおいてどちらのコネクタを使用するかを決定する。２つのコネクタ ２８、６０のうちのいずれかが長手方向の脊椎ロッドに対する固定フック２５又 は２５′の剛直な係合を提供することが判明した。 両方のロッドコネクタ手段２８、６０は固定素子のステムを脊椎ロッドに連結 するためにコネクタの上方からの装填を許容する。チャンネル開口（４８及び６ ４）は、脊椎ロッドが対応するロッドチャンネル４７、６３へ摺動挿入できるよ うにする。対応するステムボア４９、６８は細長い横断面を呈し、その長軸は固 定素子のステム２６の幅より大きい。従って、ステムをボア４９／６８の一端へ 摺動挿入でき、ロッドチャンネル内への脊椎ロッドの侵入を可能にするクリアラ ンスを提供する。ロッドコネクタ手段２８の場合、このクリアランスはロッドを ロッド／チャンネル重複部５１から離すことができるようにするために一層重要 である。一方、ロッドコネクタ手段６０では、この操作の一部が省略される。そ の理由は、ステムボア６８がチャンネル開口６４から遠い方のロッドチャンネル ６３の端部に位置しているからである。 ここで第５−７図を参照すると、これらの図には、本発明の脊椎固定装置２０ の別の素子が示してある。特に、第２図に先に示したオフセットカップラ３２は 骨用ファスナー（ネジ又はボルト）３３を脊椎ロッド２１に係合させるための手 段を提供する。オフセットカップラ３２は上方及び下方の溝８０を備えたステム ７９（第６図）を有する。第７図に示すように、これらの溝は溝先端部８１を有 する。オフセットカップラ３２は更に、ステム７９に対して実質上垂直に指向し たオフセット本体８３を有する。更に、第５図に示すように、オフセット本体８ ３はステム７９の長手軸から下方に幾分傾斜していて、本体８３内のネジボア８ ４が脊椎ロッド２１のレベル又はその下方に位置するようにする。ボア８４は上 方及び下方の皿もみ部分８５を有する。 第２、５図に示すように、オフセットカップラ３２のステム７９はロッドコネ クタ２９により脊椎ロッド２１に係合できる。特定の実施例においては、ロッド コネクタ２９はロッドコネクタ２８又はロッドコネクタ６０とすることができる 。しかし、第５図から明らかなように、ロッドチャンネル４７のロッド／チャン ネル重複部５１は、第３図に示すような横方向での係合とは異なり、脊椎ロッド ２１の下側即ち前側に指向している。ロッドコネクタ２８、２９のこのような指 向により、オフセットカップラ３２のステム７９はロッドの後側即ち上側で脊椎 ロッド２１と接触できる。 オフセットカップラ３２はネジ又はボルトの如き骨用ファスナー３３をロッド ２１に係合させるための手段を提供する。ネジファスナー３３の詳細は第５図に 示す。特に、ファスナー３３は腰椎の如き椎骨の肉茎内へ螺入されるようになっ た骨係合ネジ部８８を有する。ファスナー３３の反対側には、ネジナット９３に 係合するようになったネジ部８９が設けてある。ネジ部８９と骨係合ネジ部８８ との間に中間部分９０が位置する。この中間部分９０はオフセット本体８３のネ ジボア８４の下側皿もみ部分８５に着座する上方の湾曲表面９１を有する。同様 に、ナット９３はオフセット本体８３の上側皿もみ部分８５に係合する湾曲座９ ４を有する。 ネジファスナー３３のこの特定の実施例において、皿もみ部分８５と中間部分 ９０及びナット９３の湾曲表面との係合により、オフセットカップラ３２に関す るファスナ−３３の角度変位にある程度の自由度が与えられることが判明した。 実際、取り付けを行うべき特定の椎骨に対してオフセットカップラ３２を完全に 整合させることは困難である。従って、ロッド２１に関してネジファスナーを方 位決めする能力が外科医による脊椎に対する取り付けの融通性を高める。もちろ ん、ある応用においては、ネジファスナー３３は湾曲表面９１を備える必要がな く、一体の六角形駆動ナット特性を有する骨用ボルトにおけるが如き単なる平坦 な係合表面を具備するだけでよい。ネジファスナ−３３を骨用ボルトとした場合 、まず、このボルトを取り付けレベルにおいて特定の椎骨内へ螺入する。次いで 、オフセットカップラ３２をボルトに係合させ、続いて、ロッドコネクタ２９に よりオフセットカップラを脊椎ロッド２１に締結する。代わりに、コネクタ２９ によりオフセットカップラ３２をロッド２１に係合させ、その後、カップラ３２ 及びネジファスナー３３を互いに引き寄せ合って係合させてもよい。ネジファス ナー３３はオフセット本体８３の下側に係合する中間部分９０を有しない骨用ネ ジでもよい。この場合、オフセット本体８３は脊椎ロッド２１の下方へ更に僅か に突出するような形状とし、ネジを骨に螺入したときに椎骨の表面と接触できる ようにするとよい。 本発明に係る横カップラ３５を第８Ａ、８Ｂ図に示す。この横カップラ３５は 骨と脊椎ロッド２１との間でネジファスナー３３を横方向にオフセットした状態 で係合させるためのものである。横カップラ３５はオフセットカップラ３２に類 似しているが、異なる点は、前後方向のオフセット特性を有しないことである。 特に、横カップラ３５はステム９６を有し、このステムはオフセットカップラ３ ２のステム７９の如き溝付きステムとすることができる。ステム９６と一体のオ フセット本体９７は、横カップラ３５を脊椎ロッド２１に係合させたときに本体 ９７を椎骨に一層近づけるための前方のオフセット部分９８を有する。オフセッ ト本体９７は上側及び下側の皿もみ部分１００を備えたネジ溝穴（スロット）９ ９を有する。この溝穴９９は円形ボアでもよいし、横カップラ３５に関するネジ ファスナー３３の横方向の位置の更なる変更を可能にするように幾分細長くする こともできる。オフセットカップラ３２及び横カップラ３５の両方を用いた場合 、それぞれのステム７９、９６は横方向における位置のある程度の変更を可能に するのに十分な長さとする。更に、ステム７９、９６は、その長さに沿って、第 ８Ｂ図に示すネジ部１０１の如きネジ部を具備することができる。これらのネジ 部１０１は、ステムが脊椎ロッド２１上の適所でロッドコネクタ２９内に緩い状 態で位置しているときに、ステム上に螺合したナットを受け入れるようになって いる。ネジ部１０１及びこれに受け入れられる一時的なナットは、横カップラ３ ５、特にこのカップラに支持されたネジファスナー３３を脊椎ロッド２１の方へ 引き寄せるために使用することができる。すなわち、ナットをネジ部１０１上に 螺合したとき、ロッド２１及びネジファスナー３３は互いに引き寄せられる。フ ァスナーに対するロッドの適正な方位決めが終わると、ロッドコネクタ２９、特 にその止めネジを締め付けて、ステム９６をロッド２１にクランプすることがで きる。ロッドコネクタ２９が横カップラ３５をロッド２１にクランプしてしまっ た後、一時的なナットを取り外し、ロッドコネクタを越えて延びるステムの余分 な部分を切断して除去することができる。 本発明の脊椎固定装置２０は２つの脊椎ロッド２１間を横方向で相互連結する ために横コネクタ３８の使用を可能にする。第９図に示すように、横コネクタ３ ８はヘッド部分１０６で終端する一端を備えたステム１０５を有する。横コネク タのステムは２つのロッド２１のそれぞれに係合するロッドコネクタ２９のステ ムボアを貫通するような形状を有する。上述のように、ロッドコネクタ２９はロ ッドコネクタ２８又はロッドコネクタ６０とすることができる。代わりに、ロッ ドコネクタ２９を第９図に示すような形状にして、ロッドチャンネル１０８と、 後方に指向した止めネジボア１１０とを具備させてもよい。ステムボア１０９は 止 めネジボア１１０へ垂直に突出するが、ロッドチャンネル１０８の開口に平行と なっている。止めネジ１１１はヘッド工具を受け入れるための六角形のヘッドく ぼみを有する。このように、ロッドコネクタ２９はロッド及び横コネクタ３８に 対して直接後方から駆動工具を容易に受け入れることができる。好ましくは止め ネジ５８に類似する止めネジ１１１は横コネクタ３８のステム１０５に係合する 楕円形のポイントを有する。横カップラ３５と同様、横コネクタ３８のステム１ ０５は一時的なナットをこのステムに螺合できるようにするネジ部を具備するこ とができる。一時的なナットをステム上で締め付けたとき、ロッドコネクタ２９ に係合した脊椎ロッド２１は互いに引き寄せられる。横コネクタ３８の一端にお けるヘッド部分１０６は一時的なナットと共働して付加的な反作用表面を提供す る。２つのロッド２１間の適正な位置が決まった後、ロッドコネクタ２９を締め 付けて、横コネクタ３８のステム１０５を各ロッドに強固に係合させることがで きる。その後、一時的なナットを取り外す。 ここで第１０Ａ、１０Ｂ図を参照すると、図示の二重フックコネクタ１１５は 単一のコネクタにより一対のフックを脊椎ロッドに係合させる手段を提供する。 二重フックコネクタ１１５は一対のフックのステム２４を受け入れるコネクタ本 体１１８を有する。特に、これらのフックはステム２６を有するフック２５でも よいし、ステム１１７を有する別の形状の積層フック１１６でもよい。２つのフ ックは椎骨の薄膜に係合するように互いに対面する爪を有することができる。各 ステム２６、１１７は本体１１８に設けた対応するステムボア１２０を貫通して 延びる。一対の止めネジボア１２１がステムボア１２０と交差しており、ステム を脊椎ロッドにクランプするために一対の止めネジ（図示せず）をボアに螺入で きる。ステムボア１２０と止めネジボア１２１との間の距離は、特定の椎骨レベ ルで薄膜に係合できるように、それぞれのフック２５、１１６の爪間に十分な間 隔を提供するように選定してある。二重フックコネクタ１１５は上述の開いたコ ネクタ２８又は６０の形とすることができる。換言すれば、本発明における二重 フックコネクタにおいては、コネクタ２８の如き２つの開いたコネクタが一体的 に並置していて２つの脊椎フックを支持する。 二重フックコネクタの修正例として、第１０Ｃ図に示すコネクタ１１５″は積 層フックのステム２６″を脊椎ロッド２１にクランプするために単一の止めネジ を利用するような形状を呈する。コネクタ１１５″は一対の平行な長方形のステ ムボア１２０″を備えた本体１１８″を有する。止めネジボア１２１″が各ステ ムボア１２０″と交差している。ボア１２１″内に螺入したとき、止めネジ１２ ２は両方のフックのステム２６″に接触し、これらのステムをロッド２１に対し てクランプする。ステム２６″は第１０Ｃ図に示すような横断面又は第１０Ｂ図 に示すような横断面を有することができる。 別の横カップラ１３０を第１１図に示す。この横カップラ１３０はステム１３ １と、このステムの一端に設けたオフセット本体１３２とを有する。オフセット 本体１３２はナット９３により本体１３２に係合せしめられたネジファスナー３ ３を支持するような形状を有する。第１１図から明らかなように、オフセット本 体１３２はステム１３１と同じレベルにあるが、前後又は上下のオフセットを含 んでいない。この横カップラ１３０、特にそのステム１３１を、カップラ３５の ステム９６と類似の形状にして、チャンネル及び外側ネジ部を具備させることが できる。 本発明の装置２０を使用して脊椎に対して取り付けを行う方法のある特徴は第 １１図を参照することにより理解できる。第１１図においては、一対のフック２ ５″及びネジファスナー３３が脊椎ロッド２１″に取り付けてある。これらのフ ック２５″のステム２６″はロッドコネクタ２９によりロッド２１″に係合せし められる。この特定の実施例においては、ロッドコネクタとして、六角形のくぼ みを持つ止めネジ１１１を有するコネクタ２９を使用する。代わりに、ロッドコ ネクタは前述のロッドコネクタ２８又はロッドコネクタ６０でもよい。 第１１図に示すように、フック２５のステム２６はロッド２１から十分外方に 突出するのに十分な長さを有する。これらのステムは脊椎に取り付けた直後の形 状として示してある。好ましくは約２インチ即ち約５ｃｍの長さを有するステム は、フックを特定の椎骨レベルで係合させたときに、ロッドの上方からの装填を 一層容易にする。従来の装置においては、椎骨フックはロッドへの取り付け時に 係合する比較的短いステムを有していた。このため、取り付けの完成時に「不安 定要素」が生じる。これに反し、本発明では、フックについて一層長いステムを 使用し、フックを脊椎ロッド２１に取り付けた後に、ステムを破断線１２５に沿 って切断できる。本発明によれば、フックはそのステムが後方に延びた状態で椎 骨に係合する。次いで、ロッド及びロッドコネクタ２９を上方からステム上に装 填し、コネクタ２９のボアにフックのステムを貫通させることができる。一時的 なナット１２４をフックの各ステム２６のネジ部に螺合して、ロッド２１と取り 付けが行われる椎骨とを互いに引き寄せることができる。ロッドと椎骨との間の 適正な関係が達成された後、ロッドコネクタ１２９の止めネジ１１１を締め付け 、ステム２６をロッド２１にクランプする。この時点で、一時的なナット１２４ を取り外し、破断線１２５に沿ってステムを切断し、短くする。 本発明の脊椎固定装置は整復装置としても使用できる。第１２図に示すように 、変位した椎骨Ｖ₁の取り付け作業は正常な状態で位置した２つの椎骨Ｖ₂、Ｖ₃ 間で行われる。脊椎ロッド２１は該当する椎骨の生理学形状に似せて屈曲せしめ られる。正常な椎骨Ｖ₂、Ｖ₃は脊椎フック２５の爪に係合する。フック２５は上 述のロッドコネクタ２９の如きロッドコネクタにより脊椎ロッド２１に取り付け られる。変位した椎骨Ｖ₁に積層フック１３５、１３７を取り付ける。各フック １３５、１３７は対応する細長いステム１３６、１３８をそれそれ有する。これ らのステムは第１０Ａ、１０Ｂ図に関連して説明したコネクタ１１５の如き二重 フックコネクタを貫通して延びる。一対のナット１３９、１４０がステム１３６ 、１３８上にそれぞれ螺合される。ナットを対応するステム上で締め付けたとき 、フック１３５、１３７は変位した椎骨Ｖ₁を脊椎ロッド２１の方へ矢印１４２ の方向に引き寄せる。椎骨Ｖ₁が他の取り付けを行われた椎骨Ｖ₂、Ｖ₃に関して 適正に整合するまで、ナット１３９、１４０はステム１３６、１３８上で連続的 に締め付けられる。 従って、本発明に係る脊椎固定装置は２つの目的に使用できる種々のレベルで の取り付け能力を有する。第１の目的は椎骨の上方の一層高いレベルでの取り付 けを可能にし、次いで、当該椎骨にじかに隣接するレベルまで引き下げることで ある。第２の目的は、変位した椎骨を適正な生理学的整合状態へと移動させるた めに整復装置として使用することである。 本発明の脊椎固定装置のある素子の別の実施例も可能である。例えば、第１３ Ａ、１３Ｂ図には、閉じたロッドコネクタ１４５を示す。このロッドコネクタ１ ４５はロッドチャンネル１４７を貫通形成する本体１４６を含み、該ロッドチャ ンネルは実質上長方形の形状を呈し、一対の重なったボア１４８、１４９を有す る。ボア１４８は脊椎ロッド１５５とほぼ同じ直径を有し、ロッドチャンネル１ ４７のボア部分１４９は幾分大きな直径を有する。ロッドコネクタ１４５は、ロ ッドチャンネル１４７が本体１４６の側壁を通るチャンネル開口を有しないとい う点で、閉じたコネクタと言える。従って、コネクタ１４５は椎骨への取り付け を行う前に脊椎ロッド１５５上に予装填しなければならない。取り付け中、初期 には、ロッド１５５はチャンネル１４７のボア１４８内に位置する。 ロッドコネクタ１４５は更に、本体１４６の側壁を貫通するチャンネル開口１ ５１を備えたステムチャンネル１５０を有する。チャンネル開口１５１は椎骨に 既に係合した脊椎フックのステム１５６に対するロッドコネクタ１４５の容易な 係合を可能にする。細長いロッドチャンネル１４７は、ステム１５６がチャンネ ル開口１５１を通って移動するまで、脊椎ロッド１５５をステムチャンネル１５ ０から離れた位置に位置させる。 ロッドチャンネル１４７及びステムチャンネル１５０は部分１５２において重 なっている。この部分１５２は、ステム１５６に直接接触するように脊椎ロッド １５５が押し移動されるのを許容する。ステムチャンネル１５０はまた、ステム １５６を適所に保持する重複部１５３を有する。ステム１５６は、このステム１ ５６とステムチャンネル１５０と脊椎ロッド１５５との間の大なる接触面積を提 供するために対向する平坦な表面１５７を有することが分かる。 ロッドコネクタ１４５の本体１４６は更に、ロッドチャンネル１４７と交差す る止めネジボア１５４を有する。次いで、止めネジ１６０をボア１５４内へ螺入 して、その先端部１６１を脊椎ロッド１５５に接触させ、このロッドを押圧して ステム１５６に摩擦係合させる。 本発明の別の形態においては、二重対面フック組立体１７０（図１４−１６） が設けられ、この組立体は対面した状態で椎骨に取り付けられる一対のフック１ ７１、１７２を有する。フック１７１、１７２はステム１７４、１７５をそれぞ れ有する。この組立体１７０の新規な特徴は、各ステム１７４、１７５がネジ半 部分１７６、１７７をそれぞれ備えていることである。これらのネジ半部分は、 ２つのステム１７４、１７５が互いに隣接したときに、第１５図に示すように、 円柱形のネジロッドを形成するような形をしている。次いで、ナット１８０を組 み合わせたステム１７４、１７５上に螺合し、これらのステムを一緒にクランプ すると共に、脊椎ロッド２１に係合するための手段を提供する。 組立体１７０は更に、クランプ係合状態で脊椎ロッド２１を捕捉するように設 計された一対のクランク半部分１８５を有する。各クランク半部分１８５はボア １８６の半分を画定し、２つの半部分を組み合わせたときに、これらの半部分が ロッド２１を貫通収容するためのボアを形成する。更に、各クランク半部分は、 ２つのクランプ半部分を組み合わせたときに２つのステム１７４、１７５を収容 するように形成された第２のボア半部分１８７を有する。この実施例の１つの特 徴によれば、クランク半部分１８５及びステム１７４、１７５はキー型式の係合 を行うように形作られている。特に、ステムは各クランク半部分１８５の第２ボ ア半部分１８７の同様な平坦表面１８８に対応する平坦な対向表面１７８を有す る。このキー型式の構成により、ステム１７４、１７５に関するクランク半部分 １８５の特定の方位が決定され、脊椎ロッド２１を脊椎フック１７１、１７２の 開口に対して平行に指向させることができる。 本発明は一層容易な組立て方法を提供し、この方法においては、一層高いレベ ルで構造体を組立て、次いで、脊椎にじかに隣接する一層低いプロフィールレベ ルまで構造体を前方に最終的に降下させる。これにより、初期の取り付け計画の 修正が必要となった場合に、他のフック及びコネクタの追加配置が容易になる。 脊椎ロッドは最初に椎骨の上方の一層高い後方レベルに位置しているため、素子 の追加配置を一層容易に行うことができる。 以上、図面に示す実施例につき本発明を詳細に説明したが、これらは単なる例 示であって、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨 内で種々の変形及び修正が可能であることは言うまでもない。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年２月１日 【補正内容】 ３４条補正 （１）請求の範囲第３５項から第４３項まで 『３５． 請求の範囲第３４項に記載の脊椎移植装置において、上記複合ステ ム及び上記各クランプ半部分の上記ステムボアが相互にキー連結されることを特 徴とする脊椎移植装置。 ３６． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する細長い脊椎ロッドと； 多数の椎骨レベルにおいて椎骨に係合する多数の固定素子であって、各固定 素子が椎骨係合部分と、この椎骨係合部分から延びた細長いステムとを有する多 数の固定素子と； 上記各固定素子を上記脊椎ロッドに連結するためのコネクタであって、上記脊 椎ロッドを貫通収容するようになったロッドチャンネルと、このロッドチャンネ ルと交差し、上記ステムを収容するようになったステムボアとを備えた本体を有 し、当該脊椎ロッドを上記ロッドチャンネル内に収容し当該ステムを上記ステム ボア内に収容したときに、当該ステムが該ロッドに接触するようになっており、 上記本体が更に、当該ロッドチャンネル又は当該ステムボアと交差する第３のボ アを備えているコネクタと； 上記脊椎ロッド又は上記ステムと接触し、当該ロッド及び当該ステムをクラン プ係合させるように、上記第３ボアに係合できるクランプ部材と； から成ることを特徴とする脊椎移植装置。 ３７． 請求の範囲第３６項に記載の脊椎移植装置において、上記第３ボアがネ ジボアであり、上記クランプ部材が止めネジであることを特徴とする脊椎移植装 置。 ３８． 請求の範囲第３６項に記載の脊椎移植装置において、上記第３ボアが上 記ロッドチャンネルと交差しており、上記クランプ部材が当該第３ボアに係合し たときに上記ロッドに接触することを特徴とする脊椎移植装置。 ３９． 請求の範囲第３６項に記載の脊椎移植装置において、上記第３ボアが上 記ステムボアと交差しており、上記クランプ部材が当該第３ボアに係合したとき に上記ステムに接触することを特徴とする脊椎移植装置。 ４０． 椎骨係合部分とこの椎骨係合部分から延びたステムとを有する固定素子 を患者の脊柱に隣接した脊椎ロッドに連結するためのコネクタ組立体において、 上記脊椎ロッドを貫通収容するようになったロッドチャンネルと、このロッド チャンネルと交差し、上記ロッドを上記ロッドチャンネル内へ収容できるように 当該ロッドの通過を許容するような寸法を有し、当該ロッドが患者の脊柱に隣接 しているときにコネクタの上方からの装填を可能にするチャンネル開口と、当該 ロッドチャンネルと交差し、上記ステムを貫通収容するようになったステムボア とを備えた本体であって、該ロッドを該ロッドチャンネル内に収容し当該ステム を上記ステムボア内に収容したときに、該ステムが該ロッドに接触するようにな っており、該ロッドチャンネル又は当該ステムボアと交差する第３のボアを更に 備えている本体と； 上記ロッドを上記ロッドチャンネル内に収容し上記ステムを上記ステムボア内 に収容したときに、当該ロッド又は当該ステムに接触するように上記第３ボア内 に位置し、上記本体と該ロッド及び該ステムのうちの一方との間で、該ロッド及 び該ステムのうちの他方をクランプするために当該第３ボアに係合できるクラン プ部材と； から成ることを特徴とするコネクタ組立体。 ４１． 請求の範囲第３６項に記載のコネクタ組立体において、上記第３ボアが 上記ロッドチャンネルと交差しており、上記クランプ部材が当該第３ボアに係合 したときに上記ロッドに接触することを特徴とするコネクタ組立体。 ４２． 請求の範囲第３６項に記載のコネクタ組立体において、上記第３ボアが 上記ステムボアと交差しており、上記クランプ部材が当該第３ボアに係合したと きに上記ステムに接触することを特徴とするコネクタ組立体。 ４３． 請求の範囲第４０項に記載のコネクタ組立体において、上記第３ボアが ネジボアであり、上記クランプ部材が止めネジであることを特徴とするコネクタ 組立体。』

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＮ，ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，Ｌ Ｋ，ＬＶ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ルケ，エドゥアルド・エレ メキシコ合衆国メキシコ・シティー，デレ ガシオン・ミゲル・イダルゴ，コロニア・ ダニエル・ガルサ，アヴェニダ・コンステ ィトゥイェンテス，ヌメロ 345，デスパ ッチョ 201

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する細長い脊椎ロッドと； 多数の椎骨レベルにおいて椎骨に係合する多数の固定素子であって、各固定素 子が椎骨係合部分と、この椎骨係合部分から延びた細長いステムとを有する多数 の固定素子と； 上記各固定素子を上記脊椎ロッドに連結するための多数のロッドコネクタ手段 と; を備え、 上記各ロッドコネクタ手段が、 上記脊椎ロッドを貫通収容するようになったロッドチャンネルと、上記ステム を貫通収容するようになったステムボアと、ネジボアとを備えた本体を有するコ ネクタと； 上記ネジボアに受け入れられるようになった止めネジと； から成り、 上記ステムボアが上記本体を貫通するような長さを有し、上記ロッドチャンネ ルが、上記脊椎ロッドを当該ロッドチャンネル内に収容し上記ステムを当該ステ ムボア内に収容したときに、当該脊椎ロッドと当該ステムとの接触を可能にする ために、上記長さの一部に沿って該ステムボアと交差しており、 上記ネジボアが、上記止めネジを当該ネジボア内に螺入したときに当該止めネ ジと上記脊椎ロッド又は上記ステムとの接触を許容するように、上記ロッドチャ ンネル又は上記ステムボアと交差しており、 上記止めネジを上記ネジボア内に螺入したときに、上記ステムと上記脊椎ロッ ドとがクランプ係合せしめられ、当該脊椎ロッドと上記固定素子との間の相対運 動を抑制する ことを特徴とする脊椎移植装置。 ２． 請求の範囲第１項に記載の脊椎移植装置において、上記ネジボアが、上記 止めネジを当該ネジボア内に螺入し上記ステムを上記ステムボア内に収容したと きに、当該止めネジと当該ステムとの接触を可能にするように当該ステムボアと 交差していることを特徴とする脊椎移植装置。 ３． 請求の範囲第１項に記載の脊椎移植装置において、上記本体が上記ロッド チャンネルへ延びるチャンネル開口を備え、このチャンネル開口が、このチャン ネル開口を通して上記脊椎ロッドを当該ロッドチャンネルへ収容させることがで きるような寸法を有し、これにより、該ロッドが患者の脊柱に隣接して位置する ときに、上記ロッドコネクタ手段を該ロッド上に上方から装填できるようにした ことを特徴とする脊椎移植装置。 ４． 請求の範囲第３項に記載の脊椎移植装置において、上記チャンネル開口が 上記ロッドチャンネルから第１方向へ延びており、上記ステムボアの上記長さが 上記第１方向に平行に延びていることを特徴とする脊椎移植装置。 ５． 請求の範囲第１項に記載の脊椎移植装置において、上記固定素子の上記ス テムがある幅を有し；上記ステムボアがこのステムボアの上記長さに対して垂直 な細長い横断面を呈し、当該ステムボアが当該ステムの上記幅より大きな上記横 断面の長軸に沿ったある長さを有し、該ステムボアが上記長軸の一端で上記ロッ ドチャンネルと交差し、上記ネジボアが当該長軸の他端で該ステムボアに交差し ていることを特徴とする脊椎移植装置。 ６． 請求の範囲第１項に記載の脊椎移植装置において、上記固定素子を上記ロ ッドコネクタ手段に一時的に取り付ける手段を更に備え、この手段が、 上記ステムボアの上記長さより実質上大きなステム長さを有し、このステム長 さの一部が外ネジ部を備えている上記ステムと、 上記ステムが上記ロッドコネクタ手段の上記ステムボアを通って延びたときに 、上記ステム長さの上記一部の上記外ネジ部に着脱可能に係合するネジナットと 、を有することを特徴とする脊椎移植装置。 ７． 請求の範囲第１項に記載の脊椎移植装置において、上記ステムが、このス テムを上記ステムボア内に収容したときに上記ロッドに隣接して位置する面を有 し、この面が当該ステムの上記長さに沿って延びる溝を備え、この溝が当該脊椎 ロッドに係合する対向した溝先端部を形成することを特徴とする脊椎移植装置。 ８． 請求の範囲第７項に記載の脊椎移植装置において、上記脊椎ロッドがこの ロッドの長さの実質的な一部に沿って形成された螺旋溝を備え、上記ステムの上 記溝先端部が、当該ロッドの長さに沿っての当該ステムの運動を拘束するために 該ロッドの上記螺旋溝内に収容されるような寸法を有することを特徴とする脊椎 移植装置。 ９． 請求の範囲第８項に記載の脊椎移植装置において、上記ネジボアが、上記 止めネジをこのネジボア内に螺入し上記ステムを上記ステムボア内に収容したと きに当該止めネジと当該ステムとの間の接触を可能にするように当該ステムボア と交差し、該ステムが該止めネジに隣接して位置する第２面を有し、この第２面 が該ステムの長さに沿って延びる第２溝を備え、該止めネジが該ステムの面に設 けた上記溝内に着座するような形状の湾曲先端部を有することを特徴とする脊椎 移植装置。 １０． 請求の範囲第１項に記載の脊椎移植装置において、上記ネジボアが、上 記止めネジをこのネジボア内に螺入し上記ロッドを上記ロッドチャンネル内に収 容したときに当該止めネジと当該ロッドとの間の接触を可能にするように当該ロ ッドチャンネルと交差することを特徴とする脊椎移植装置。 １１． 請求の範囲第１０項に記載の脊椎移植装置において、上記脊椎ロッドが 実質上円形の横断面を呈し、上記止めネジが当該ロッドに係合するためのテーパ 状の先端部を有することを特徴とする脊椎移植装置。 １２． 請求の範囲第１０項に記載の脊椎移植装置において、上記本体が上記ロ ッドチャンネルへ延びるチャンネル開口を備え、このチャンネル開口が、このチ ャンネル開口を通して上記脊椎ロッドを当該ロッドチャンネル内へ収容できるよ うな寸法を有し、当該ロッドが患者の脊柱に隣接して位置するときに、上記ロッ ドコネクタ手段を上方から装填できるようにしたことを特徴とする脊椎移植装置 。 １３． 請求の範囲第１２項に記載の脊椎移植装置において、上記チャンネル開 口が、このチャンネル開口と上記ロッドチャンネルとの交差部から角度付けられ ていることを特徴とする脊椎移植装置。 １４． 請求の範囲第１２項に記載の脊椎移植装置において、上記チャンネル開 口及び上記ロッドチャンネルが、当該ロッドチャンネル内への上記脊椎ロッドの 進入線を画定し、上記ステムボアの上記長さがこの進入線に実質上垂直に延びる ことを特徴とする脊椎移植装置。 １５． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する細長い脊椎ロッドと； 椎骨に係合するための固定素子と； 細長いカップラステムと、上記固定素子の１つに係合する手段を備えた一体の オフセット本体とを有する横オフセットカップラと； 上記横オフセットカップラを上記脊椎ロッドに連結するためのロッドコネクタ 手段と； を備え、このロッドコネクタ手段が、 上記脊椎ロッドを貫通収容するようになったロッドチャンネルと、上記細長い カップラステムを摺動可能な状態で収容するようになったステムボアと、ネジボ アとを備えた一部品の本体を有するコネクタと； 上記ネジボア内に受け入れられるようになった止めネジと； から成り、 上記ステムボアが上記本体を貫通するような長さを有し、上記ロッドチャンネ ルが、上記脊椎ロッドを当該ロッドチャンネル内に収容し上記カップラステムを 当該ステムボア内に収容したときに、当該脊椎ロッドと当該カップラステムとの 接触を可能にするために、上記長さの一部に沿って該ステムボアと交差しており 、 上記ネジボアが、上記止めネジを当該ネジボア内に螺入したときに当該止めネ ジと上記脊椎ロッド又は上記カップラステムとの接触を許容するように、上記ロ ッドチャンネル又は上記ステムボアと交差しており、 上記カップラステムが上記ステムボア内に摺動可能な状態で収容されて、上記 脊椎ロッドから可変の横方向距離だけ離れた位置で上記オフセット本体を位置決 めし； 上記止めネジを上記ネジボア内に螺入したときに、当該カップラステムと当該 脊椎ロッドとがクランプ係合せしめられ、該脊椎ロッドと上記固定素子との間の 相対運動を抑制する ことを特徴とする脊椎移植装置。 １６． 請求の範囲第１５項に記載の脊椎移植装置において、上記カップラステ ムが、このカップラステムを上記ステムボア内に収容したときに上記ロッドに隣 接して位置する面を有し、この面が当該カップラステムの上記長さに沿って延び る溝を備え、この溝が当該脊椎ロッドに係合する対向した溝先端部を形成するこ とを特徴とする脊椎移植装置。 １７． 請求の範囲第１６項に記載の脊椎移植装置において、上記脊椎ロッドが このロッドの長さの実質的な部分に沿って形成された螺旋溝を備え、上記カップ ラステムの上記溝先端部が、当該ロッドの長さに沿っての当該カップラステムの 運動を拘束するために該ロッドの上記螺旋溝内に収容されるような寸法を有する ことを特徴とする脊椎移植装置。 １８． 請求の範囲第１６項に記載の脊椎移植装置において、上記ネジボアが、 上記止めネジを当該ネジボア内に螺入し上記カップラステムを上記ステムボア内 に収容したときに、当該止めネジと当該カップラステムとの接触を可能にするよ うに当該ステムボアと交差しており、該カップラステムが該止めネジに隣接して 位置する第２面を有し、この第２面が該カップラステムの長さに沿って延びる第 ２溝を備え、該止めネジが上記第２面に設けた上記溝内に着座するような形状の 湾曲先端部を有することを特徴とする脊椎移植装置。 １９． 請求の範囲第１５項に記載の脊椎移植装置において、上記横オフセット カップラを上記ロッドコネクタ手段に一時的に取り付ける手段を更に備え、この 手段が、 上記ステムボアの上記長さより実質上大きなステム長さを有し、このステム長 さの一部が外ネジ部を備えている上記カップラステムと、 上記カップラステムが上記ロッドコネクタ手段の上記ステムボアを通って延び たときに、上記ステム長さの上記一部の上記外ネジ部に着脱可能に係合するネジ ナットと、を有することを特徴とする脊椎移植装置。 ２０． 請求の範囲第１５項に記載の脊椎移植装置において、上記多数の固定素 子の１つに係合するための上記手段が、上記カップラステムから実質上垂直にオ フセットしていて、上記横オフセットカップラを上記脊椎ロッドに連結したとき に当該固定素子の上下へのオフセットを許容することを特徴とする脊椎移植装置 。 ２１． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する第１の細長い脊椎ロッドと； 上記第１の脊椎ロッドに関してサジタル面の反対側で脊柱に隣接して取り付け られるような形状を有する第２の細長い脊椎ロッドと； 多数の椎骨レベルにおいて椎骨に係合する多数の固定素子であって、各固定素 子が椎骨係合部分を有する多数の固定素子と； 上記固定素子を椎骨に係合させるときに、当該各固定素子を上記第１及び第２ の脊椎ロッドの対応する１つに連結するための手段と； 上記第１及び第２の脊椎ロッドを連結するための横コネクタ手段であって、当 該第１ロッドと当該第２ロッドとの間を跨ぐのに十分な長さを有しかつ第１及び 第２端部を有する横ステムを備えた横コネクタ手段と； 上記第１及び第２端部のそれぞれにおいて、上記横コネクタ手段を上記脊椎ロ ッドのそれぞれに連結するための一対のロッドコネクタ手段と； を備え、 上記各ロッドコネクタ手段が、 上記脊椎ロッドの１つを貫通収容するようになったロッドチャンネルと、上記 横ステムを収容するようになったステムボアと、ネジボアとを備えた一部品の本 体を有するコネクタと； 上記ネジボアに受け入れられるようになった止めネジと； から成り、 上記ステムボアが上記本体を貫通するような長さを有し、上記ロッドチャンネ ルが、上記脊椎ロッドを当該ロッドチャンネル内に収容し上記横ステムを当該ス テムボア内に収容したときに、当該脊椎ロッドと当該横ステムとの接触を可能に するために、上記長さの一部に沿って該ステムボアと交差しており、 上記ネジボアが、上記止めネジを当該ネジボア内に螺入したときに当該止めネ ジと上記脊椎ロッド又は上記横ステムとの接触を許容するように、上記ロッドチ ャンネル又は上記ステムボアと交差しており、 上記各対のロッドコネクタ手段のそれぞれの上記止めネジを上記ネジボア内に 螺入したときに、上記横ステムと上記各脊椎ロッドとがクランプ係合せしめられ 、当該脊椎ロッドと上記固定素子との間の相対運動を抑制する ことを特徴とする脊椎移植装置。 ２２． 請求の範囲第２１項に記載の脊椎移植装置において、上記横コネクタ手 段が上記横ステムの上記第１端部に形成されたヘッドを有し、このヘッドが上記 各ロッドコネクタ手段の上記ステムボアを通過できない寸法を有することを特徴 とする脊椎移植装置。 ２３． 請求の範囲第２２項に記載の脊椎移植装置において、上記横ステムが上 記２つの脊椎ロッド間の間隔より大きな長さを有し、当該横ステムが、この横ス テムの上記第２端部から同横ステムの一部に沿って形成された外ネジ部と、該横 ステムを上記一対のロッドコネクタ手段のそれぞれの上記ステムボア内に貫通収 容したときに該ステムの上記一部の上記外ネジ部に着脱可能に係合するネジナッ トとを有することを特徴とする脊椎移植装置。 ２４． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する細長い脊椎ロッドと； 多数の椎骨レベルにおいて椎骨に係合する少なくとも一対の固定素子であって 、各固定素子が椎骨係合部分と、この椎骨係合部分から延びた細長いステムとを 有する少なくとも一対の固定素子と； 上記の一対の固定素子を上記脊椎ロッドに連結するためのロッドコネクタ手段 と; を備え、 上記各ロッドコネクタ手段が、 上記脊椎ロッドを貫通収容するようになったロッドチャンネルと、上記一対の 固定素子のそれぞれの上記細長いステムを収容するようになった一対の実質上平 行なステムボアと、上記一対のステムボアに対応する一対のネジボアとを備えた 一部品の本体を有するコネクタと； 上記一対のネジボアのそれぞれに受け入れられるようになった一対の止めネジ と; から成り、 上記各ステムボアが上記本体を貫通するような長さを有し、上記ロッドチャン ネルが、上記脊椎ロッドを当該ロッドチャンネル内に収容し上記一対のステムを 当該一対のステムボア内に収容したときに、当該脊椎ロッドと当該細長いステム の対応する１つとの接触を可能にするために、上記長さの一部に沿って該各ステ ムボアと交差しており、 上記各ネジボアが、上記止めネジを当該各ネジボア内に螺入したときに当該止 めネジと上記脊椎ロッド又は上記ステムとの接触を許容するように、上記ロッド チャンネル又は上記ステムボアの対応する１つと交差しており、 上記一対の止めネジを対応する上記ネジボア内に螺入したときに、上記一対の 固定素子と上記脊椎ロッドとがクランプ係合せしめられ、当該脊椎ロッドと当該 一対の固定素子との間の相対運動及び該一対の固定素子間の相対運動を抑制する ことを特徴とする脊椎移植装置。 ２５． 脊椎の変形及び異常を矯正するために脊椎移植装置を移植する方法にお いて、 取り付けを行うべき数個の椎骨レベルで椎骨に係合する数個の固定素子であっ て、そのうちの少なくとも１つが脊柱から後方外方に突出したステムを備えた数 個の固定素子を移植する工程と； 取り付けを行うべき椎骨の後方で脊柱に沿って脊椎ロッドを移植する脊椎ロッ ド移植工程と； 上記脊椎ロッドを貫通収容するロッドチャンネルと、上記固定素子のステムを 貫通収容する交差ステムボアとを備えた本体を有するロッドコネクタを使用して 、当該脊椎ロッドを当該１つの固定素子のステムに連結する工程と； 対応する上記固定素子の上記ステムに沿って上記ロッドコネクタを摺動させて いる間に上記脊椎ロッドと当該１つの固定素子とを相互に引き寄せ、当該脊椎ロ ッドと取り付けが行われている椎骨とを相互に引き寄せる引き寄せ工程と； 上記脊椎ロッド、上記ロッドコネクタ及び対応する上記ステムを一緒にクラン プし、実質上剛直な構造体を形成する工程と； から成ることを特徴とする移植方法。 ２６． 請求の範囲第２５項に記載の移植方法において、上記少なくとも１つの 上記ステムが外ネジ部を有し；上記引き寄せ工程が、当該ステムの上記外ネジ部 に沿ってナットを螺入してこのナットを上記ロッドコネクタに接触させ、このロ ッドコネクタ及び上記脊椎ロッドを椎骨の方へ引き寄せる工程を有することを特 徴とする移植方法。 ２７． 請求の範囲第２５項に記載の移植方法において、上記脊椎ロッド移植工 程が、取り付けを行うべき椎骨の後方の第１レベルで上記脊椎ロッドを移植する 工程を有し；上記引き寄せ工程が上記椎骨により近く隣接する第２レベルまで当 該脊椎ロッドを当該椎骨の方へ引き寄せる工程を有することを特徴とする移植方 法。 ２８． 請求の範囲第２５項に記載の移植方法において、脊椎の変形が適正に位 置した２つの椎骨間の椎骨の不整合であり；この不整合の椎骨にステムを有する 上記１つの固定素子を取り付け；上記脊椎ロッドが上記適正に位置した２つの椎 骨に生理学的に近似した形状を有し；上記引き寄せ工程が不整合の椎骨を当該脊 椎ロッドの方へ引っ張ってこの不整合の椎骨を適正に位置した椎骨に適正に整合 させる工程を有することを特徴とする移植方法。 ２９． 脊椎の変形及び異常を矯正するために脊椎移植装置を移植する方法にお いて、 取り付けを行うべき数個の椎骨レベルで椎骨に係合する数個の固定素子であっ て、第１群の固定素子が第２群の固定素子に関してサジタル面から横方向にオフ セットしているような数個の固定素子を移植する工程と； 脊柱に沿って上記第２群の固定素子に隣接して脊椎ロッドを移植する工程と； 上記脊椎ロッドの方へ横方向に突出したステムを有する横オフセットコネクタ を上記第１群の固定素子のそれぞれに係合させる工程と； 上記脊椎ロッドを上記第２群の固定素子にクランプする工程と； 上記脊椎ロッドを貫通収容するロッドチャンネルと、上記横オフセットコネク タの上記ステムを摺動自在に貫通収容する交差ステムボアとを備えた一部品本体 を有するロッドコネクタを使用して、当該脊椎ロッドを上記第１群の固定素子に 係合した当該横オフセットコネクタに連結する連結工程と； 上記脊椎ロッド、上記ロッドコネクタ及び上記横オフセットコネクタの対応す る上記ステムを一緒にクランプし、実質上剛直な構造体を形成する工程と； から成ることを特徴とする移植方法。 ３０． 請求の範囲第２９項に記載の移植方法において、上記対応する横オフセ ットコネクタの上記ステムが外ネジ部を有し；上記連結工程が、当該ステムの上 記外ネジ部に沿ってナットを螺入してこのナットを上記ロッドコネクタに接触さ せ、上記ステムボアを通して該ステムを横方向に摺動させ、上記第１群の固定素 子の対応する１つをサジタル面の方へ引き寄せる工程を有することを特徴とする 移植方法。 ３１． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する細長い脊椎ロッドと； 多数の椎骨レベルにおいて椎骨に係合する多数の固定素子であって、各固定素 子が椎骨係合部分と、この椎骨係合部分から延びた細長いステムとを有する多数 の固定素子と； 上記各固定素子を上記脊椎ロッドに連結するための多数のロッドコネクタ手段 と； を備え、 上記各ロッドコネクタ手段が、 上記脊椎ロッドを貫通収容するようになったロッドボアと、上記ステムを収容 するようになったステムチャンネルと、ネジボアとを備えた本体を有するコネク タと； 上記ネジボアに受け入れられるようになった止めネジと； から成り、 上記ステムチャンネルが上記本体を貫通するような長さを有し、上記ロッドボ アが、上記脊椎ロッドを当該ロッドボア内に収容し上記ステムを当該ステムチャ ンネル内に収容したときに、当該脊椎ロッドと当該ステムとの接触を可能にする ために、上記長さの一部に沿って該ステムチャンネルと交差しており、 上記本体が上記ステムチャンネルへ延びるチャンネル開口を備え、このチャン ネル開口が、上記ロッドを上記ロッドボア内へ収容するときに、このチャンネル 開口を通して上記ステムを通過させることができるような寸法を有し、 上記ネジボアが、上記止めネジを当該ネジボア内に螺入したときに当該止めネ ジと上記脊椎ロッドとの接触を許容するように、上記ロッドボアと交差しており 、上記止めネジを上記ネジボア内に螺入したときに、上記ステムと当該脊椎ロッ ドとがクランプ係合せしめられ、該脊椎ロッドと上記固定素子との間の相対運動 を抑制する ことを特徴とする脊椎移植装置。 ３２． 請求の範囲第３１項に記載の脊椎移植装置において、上記ロッドボアが 一対の交差ボアにより画定され、一方の上記交差ボアが上記ステムチャンネルと 交差し、他方の当該交差ボアが上記ネジボアと交差していることを特徴とする脊 椎移植装置。 ３３． 請求の範囲第３１項に記載の脊椎移植装置において、上記多数の固定素 子の各々の上記ステムが同ステムの長さに沿って延びる対向した平坦表面を有し 、当該ステムを上記ステムチャンネル内でクランプするときに、該ステムと上記 ロッドとの間の接触面積及び該ステムと上記本体との間の接触面積を増大させる ことを特徴とする脊椎移植装置。 ３４． 脊椎の変形及び異常を矯正するための脊椎移植装置において、 患者の脊柱に隣接して数個の椎骨レベルにわたって延びるように取り付けられ るような形状を有する細長い脊椎ロッドと； 椎骨のサジタル面の両側でこの椎骨に係合するための二重対面フック組立体と ； を備え、この組立体が、 椎骨係合部分と、この椎骨係合部分から延びた細長いステムとをそれぞれ有す る一対の脊椎フックであって、上記細長いステムが、実質上一定の直径を有する 細長い複合ステムを形成するように互いに隣接して当接するような相補的な横断 面を呈し、当該ステムが外ネジ部を備えていて、上記複合ステムの外表面に連続 的なネジ部を形成させるようになった一対の脊椎フックと； 上記複合ステムを貫通収容し半ボア部分を画定するステムボアをそれぞれ備え た一対のクランプ半部分であって、上記半ボア部分間で上記脊椎ロッドをクラン プするようになった一対のクランプ半部分と； 上記複合ステムの上記外表面ネジ部上に螺合されるようになっていて、上記ク ランプ半部分及び上記脊椎ロッドを当該複合ステムに対してクランプし、上記二 重対面フックを当該脊椎ロッドに連結するネジナットと； を有することを特徴とする脊椎移植装置。 ３５． 請求の範囲第３４項に記載の脊椎移植装置において、上記複合ステム及 び上記各クランプ半部分の上記ステムボアが相互にキー連結されることを特徴と する脊椎移植装置。