【発明の詳細な説明】
両側開放型のドア開閉装置
技術分野
本発明は主にドア部材における開閉装置に関するもので、特にドアの両側で任
意にドアを開閉し得る両側開放の可能なドア開閉装置に関する。
従来の技術
ドアは、建築物、家具、冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品、自動車等に必須
的に設置されるもので、人間の生活においてなければならないものである。従来
よりドアは一般的に左側、または右側いずれかにヒンジを設け、他側にはつかみ
を設け、初めから一側のみに開放可能に作られた。
ところで、ドアの開放方向がいずれかの一側に限定されているため、使用者が
左利きか、或いは右利きかに応じ利用に不便が有り、常にドアの開放方向を考慮
して設置場所を選択すべきであり、又、それは周囲の空間を効率的に利用するた
めに、大きな制限要件となるという多くの不便さを有している。
かかる不便を解消するため、最近の提案として米国特許第5064555号(Yoshio
Inui et.al.)が公知になっている。これによる両側開放可能なドア開閉装置は
、特に冷蔵庫に適しているもので、図24及び図25に示すように、ドア又はドアが
設置される本体のいずれかの左右両端部にヒンジピン102A,102Bを、他側にはヒ
ンジピン102A,102Bがドアの開放側から挿脱可能に噛み合う溝107A,107Bを有す
る固定板104Bを設け、この固定板104Bの左右両端にヒンジピン102A,102Bが掛か
るラッチ溝108A,108Bを有しているラッチ板105A,105Bを回転可能に設置してい
る。各々のラッチ板105A,105Bには、固定板104Bから突出した軸113A,111Bの端
部に、それぞれの一端がピボット固定されたリンク106A,106Bが設けられており
、両リンク106A,106Bの他端は連結リンク106Cによって互いに連結されている。
そこでラッチ板105A,105Bは突出したロックピン115A,115Bを有し、該ラッチ板
105A,105B上に設けられたリンク106A,106Bは、ロックピン115A,115Bが噛み合
うスライディング案内部114A1,114B1と、ストッパ部114A2,114B2が曲形に形成
されるロックホール114A,114Bを有している。
かかるドア開閉装置においては、第24図のドアの閉塞状態からドアの左側を引
き寄せると、ヒンジピン102Bが溝107Bを抜け出し、ラッチ板105Bを時計方向に回
動させ図25の如き開状態となる。この際、ラッチ板105Bのロックピン115Bが、リ
ンク106Bのスライディング案内部114Bに沿って移動することにより、リンク106B
が一側に傾き、これによりリンク106Aも連結リンク106Cを通じ傾くようになる。
従って、右側ラッチ板105Aのロックピン115Aが、ロックホール114Aのストッパ部
114A2内に押し込まれるので、右側のラッチ板105Aはヒンジピン102Aの離脱力を
受け回転できなくなり、ヒンジ機能の安全な遂行が可能になる。
ドアを左側の開放状態から閉じる場合は、ヒンジピン102Bがラッチピン105Bを
回動させ、元の閉じた状態に戻ることになる。かかるラッチ板105A,105Bが開放
位置と閉塞位置の間で確実に回動作動するために、トグル方式で作用するスプリ
ング110A,110Bが設けられている。
両側開放型のドア開閉装置のための必須要素は;
1)ドアの両側のヒンジピンを対象物に挿脱可能に保持すること;
2)一側のラッチ部材が開放状態になった時、他側のラッチ部材がヒンジピン
を確実に拘束していること;
3)開放状態のラッチ部材は、必ずヒンジピンを再収容し得る状態に保持され
ていること等である。
前述の公知の開閉装置は、ヒンジピンの挿脱可能な収容のために回転するラッ
チ板105A,105Bを採用しており、上記の2)及び3)の要件を満たすために、三
つのリンク部材106A,106B,106C、ロックピン115A,115B及びロックホール114A
,114Bを用いている。
この公知の開閉装置は、比較的多くの作動部材等を有しているため、複雑な構
造となり、よって製造原価及び故障発生率が高くなることが予想できる。又、ド
アの幅方向の横に設置され作動するリンクが存在しているため、この装置の厚さ
を減らす限界があるはずである。従って、公知のドア開閉装置は、冷蔵庫等の比
較的厚いドアが設置される際には適するが、薄いドアには適用し難いとういう問
題点がある。又、両側リンク106A,106Bの連動のための連結リンク106Cは、ほぼ
直線状のみにて作用力を伝達できるため、たとえばドアが前面、背面、あるいは
他の方向に向け凸に湾曲している場合などにおいては、この装置の適用は不可能
である。
発明の開示
従って、本発明の目的は、簡単な構造で薄い厚さの両側開放型ドア開閉装置を
提供することである。
本発明の他の目的は、多様な屈曲形状を有するドアにも適し得る両側開放型ド
ア開閉装置を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、ドアの両側角部をラウンド形に近い多角形や部分
円筒体の形態にして、ドアの両角部の回動半径が小さくなる両側開放型ドア開閉
装置を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、ドアの一側が開放した状態での不意の外力による
ドアの脱落を防止できる安全な両側開放型ドア開閉装置を提供することにある。
本発明の上記の目的は、ドアを両側で任意に開放できる両側開放型のドア開閉
装置において:
ドアまたは本体中、いずれかの両端部に各々設置されてドアが組み付けられる
、対向設置された少なくとも一対のヒンジピンと;
前記ドア又は本体中、前記一側の相対側本体、或いはドアに固定設置され、前
記の各ヒンジピンが、反対側のピンを中心とするドアの回動方向に出入可能なピ
ン出入通路が両端部に各々設けられている固定部材と;
前記ピン出入通路に沿って導入される該当ヒンジピンを収容できるピン保持溝
を各々有し、前記ピン保持溝内に前記ヒンジピンが収容されていない収容待機位
置と、前記ヒンジピンが前記ピン保持溝内に収容された収容位置の間を回動でき
るように、前記固定部材の前記各ピン出入通路の領域に各々設置され、前記ヒン
ジピンが前記ピン保持溝を出入する際、それに連動し回動する回動部材らと;
一端部が前記回動部材の回動支点から所定距離離隔された位置で前記の各回動
部材に連結され、前記回動部材の回動カム作用により、前記固定部材の長さ方向
に沿って移動するラッチ部材らであって、前記ラッチ部材らの他端部は自由端部
として互いに対面し、ドアの閉塞状態で所定距離離隔され、ドアのいずれか一側
の開放時、該当ラッチ部材が相対ラッチ部材を向いて移動し、前記他端部らが互
いに接触することにより、前記相対ラッチ部材の長さ方向の移動と、相対ラッチ
部材に連結された相対回動部材の回動を阻止させるラッチ部材らを包含すること
で達成される。
本発明の望ましい実施例においては、ドア開閉装置は、前記の回動部材を前記
の収容待機位置と前記の収容位置に、各々弾性的に保持させるトグルスプリング
器具をその左右両側にさらに有する。
前記回動部材と前記ラッチ部材は、相対回動可能なピン結合によって連結され
ていて、摩擦力を考慮し互いに分離され、滑り接触を可能にすることもできる。
又、前記のラッチ部材は、一つの剛性体にすることもでき、或いは少なくとも
二つの剛性体を折曲可能に連結して、回動動作を直線動作により正確に伝達する
ように構成できる。
一方、前記回動部材と、前記ラッチ部材は、一側のスロットと前記スロット内
で移動可能なピンによって連結されるように構成することもでき、この際、前記
ラッチ部材は前記回動部材に、前記スロットと前記ピンにより連結される。この
装置は、前記固定部材の長さ方向にのみ往復移動するようにピンとスロットの間
の係合により回動部材に連結された第1部材と、一端部が前記の回動部材のカム
形状表面に接触し、他端部は前記ラッチ部材の自由端部を形成し、前記固定部材
の長さ方向に往復移動する第2部材を備え、さらに、前記第1部材と前記第2部
材の間に前記第1部材の前記回動部材方向への移動を前記第2部材と共にする場
合のみに許容する連動手段を備えることができる。
前記第2部材と前記回動部材は、互いに転がり接触し、前記連動手段は前記第
1部材及び前記第2部材間の移動方向における掛かり顎として容易に形成できる
。
前記対向した一対のラッチ部材は、少なくとも一つの媒介部材を介し間接的に
接触する。前記媒介部材は圧縮スプリングで構成することもでき、さらには曲線
上の経路を沿って移動が可能なものから構成することもできる。この際、前記媒
介部材は多数の転がり体から形成することもできる。
尚、前記ドアの両側端領域を部分円筒体の形状にすることもできる。
さらに、本発明の望ましい実施例においては、ドアの安全な開閉のために、前
記ドアの一側開放時、それによって相対側のラッチ部材を向いて移動された開放
側のラッチ部材の復帰を阻止し、ドアの閉塞の時、ラッチ部材の復帰を許容する
ロック手段をさらに備えることもできる。
前記ロック手段の望ましい一実施例として、前記ラッチ部材に設置された掛止
溝と、前記掛止溝に隣接し、ドアと本体間の方向に付勢するよう配置されており
、前記掛止溝に凹入されるように構成した掛止ピンと、一端がドアと本体との間
の方向に突出少なくともるように付勢されており、他端が前記掛止ピンと接触し
得るように構成された解除ピンを備え、ドアの開放時、前記掛止ピンが前記掛止
溝に凹入し、前記ラッチ部材の復帰を阻止し、ドアの閉塞時、前記解除ピンが固
定部材の内側に挿入されつつ、前記掛止ピンを前記掛止溝から解除し、前記ラッ
チ部材の復帰を許容するように構成されている。
前記ロック手段の他の例としては、前記ラッチ部材に突設された掛かりピンと
、前記固定部材に回動可能に支持され、ドアと本体間の方向に付勢された第1回
動ロック部材を備え、第1回動ロック部材は、内部に前記掛かりピンが挿入され
移動可能であり、前記固定部材の長さ方向になる縦スロットと、横方向になる横
スロットからなる屈曲スロットを有し、ドアの開放時、前記掛かりピンが前記横
スロットに掛かってラッチ部材の復帰を阻止し、ドアの閉塞時、前記掛かりピン
が前記屈曲スロットの縦スロットに位置してラッチ部材の復帰を許容し、それに
よって、掛止ピンが縦スロット内に位置してラッチ部材の復帰を許容するよう構
成されている。
前記ロック手段の更に他の実施例としては、前記ラッチ部材に突設された掛か
りピンと、前記固定部材に回動可能に支持され、ドアと本体間の方向に付勢され
た第2回動ロック部材を備え、第2回動ロック部材は、内部に前記掛かりピンが
挿入され移動可能であり、前記固定部材の長さ方向になる縦スロットと、横方向
になる横スロットからなる屈曲スロットを有し、ドアの開放時、前記掛かりピン
が前記横スロットに掛かってラッチ部材の復帰を阻止し、ドアの閉塞時、前記掛
かりピンが前記屈曲スロットの縦スロットに位置してラッチ部材の復帰を許容し
、それによって、掛止ピンが縦スロット内に位置してラッチ部材の復帰を許容す
るよう構成されている。
図面の簡単な説明
本発明の前記及び他の目的と其の他の特徴及び利点は、以下の添付図面らとこ
れを参照した実施例の詳細な説明を通じ、より明確になるだろう。
図1は本発明によるドア両側開閉装置の適用された冷蔵庫のドアが開放された
状態を示す概略斜視図である。
図2は本発明の第1実施例によるドア両側開閉装置の分解斜視図である。
図3は図2の装置の閉塞状態を示す平面図である。
図4は図2の装置の一側開放状態を示す平面図である。
図5は本発明の第2実施例によるドア両側開閉装置の閉塞状態を示す平面図で
ある。
図6は図5のドア両側開閉装置の一側開放状態を示す平面図である。
図7は本発明の第3実施例によるドア両側開閉装置の閉塞状態を示す平面図で
ある。
図8は図7のドア両側開閉装置の一側開放状態を示す平面図である。
図9は本発明の第4実施例によるドア両側開閉装置の閉塞状態を示す平面図で
ある。
図10は図9のA-A線断面図である。
図11は図9のドア両側開閉装置の一側開放状態を示す平面図である。
図12は本発明の第5実施例によるドア両側開閉装置の分解斜視図である。
図13は図12の装置の閉塞状態を示す平面図である。
図14は図13のB-B線断面図である。
図15は図14のC-C線断面図である。
図16は図12の装置の左側開放状態を示す平面図である。
図17は本発明の第6実施例によるドア両側開閉装置の分解斜視図である。
図18は図17の装置の閉塞状態を示す平面図である。
図19は図18のD-D線断面図である。
図20は図17の装置の一側開放状態を示す平面図である。
図21は本発明の第7実施例によるドア両側開閉装置の閉塞状態を示す平面図で
ある。
図22は図21のE-E線断面図である。
図23は図21のドア開閉装置の一側開放状態を示す平面図である。
図24は従来のドア開閉装置の閉塞状態を示す平面図である。
図25は図24の装置の一側開放状態を示す平面図である。
発明を実施するための形態
図1は本発明による両側開放型のドア開閉装置を適用した冷蔵庫のドア開放状
態を示す概略的な斜視図である。
図1を参照すれば、冷蔵庫本体10に形成された上側の冷凍室と下側の食品貯蔵
室の正面のドア開口に、ドア20が上下二重になっており、上側ドアは右側ドアの
開放状態になっており、下側ドアは左側ドアが開放された状態が示されている。
又、本体20の各ドア開口の両側には、ヒンジピン14が上下に各々一対ずつ形成さ
れている。一方、前記ヒンジピン14は対応するドア20側に設置することができ、
必要に応じ、ドア開口と冷蔵庫本体の間の領域に、一対のみを設置することもで
きる。
以下、図示された本発明の各実施例では、前記ヒンジピン14が本体に形成され
ている場合、特に本体10のドア開口上側に形成された場合について説明し、又全
実施例を通じ同一な構成要素は、同一符号にて示す。
実施例1
図2は本発明の第1実施例によるドア両側開閉装置の分解斜視図である。この
図において、固定部3とこの固定部3上に一体に結合されるカバー部5は、たと
えば冷蔵庫のように本体、或いはそのドアのいずれか一側に設けられる固定部材
を形成する。
前記固定部3とカバー部5が一体に結合されている固定部材は、一つの長い箱
状体を形成し、その両端側にヒンジピン14のピン出入通路としての役割を果たす
ピ
ン誘導溝4及び、ピン案内溝6が各々形成されており、これらを通じ各ヒンジピ
ン14は、反対側のヒンジピン14を旋回中心として、前記固定部材への出入移動が
可能である。即ち、前記ピン出入通路は冷蔵庫本体10方向に開放されると共に、
上方にも開放されており、反対側のヒンジピン14を旋回中心とする湾曲形状を有
するのが望ましい。
前記固定部材の内部には、一対のラッチ部材30が相互に対向し、固定部材の長
さ方向に沿って往復移動可能に内装されている。前記各ラッチ部材30の内側端部
は、案内部材35の間に収容され、所定の離隔隙間sを置き互いに対面している。
一方、前記各ピン出入通路の近周には、回動カム32が前記固定部材の下部面37
上に、固定設置されている。前記回動カム32は一側が回動軸33を中心に回動結合
され、他側は前記ラッチ部材の外側端部とヒンジ軸31を中心にヒンジ結合されて
いる。又、回動カム32は、ドアの閉塞状態の時、前記ヒンジピン14を収容支持す
るよう、ピン案内溝6と交差し、内側へ陥入されたピン保持溝34を有する。
図3及び図4は、この構成を有するドア両側開閉装置の閉塞状態における平面
図及び開放状態の平面図を概略的に示している。これらの図では、冷蔵庫本体10
に突出するよう固定された金属鋼板のブラケット12にヒンジ14が設けられ、固定
部3とそれに付属された部材らはドアに設けられており、固定部材のカバー部5
は説明の便宜上、各平面図では省略している。又、図示省略したが、前記本体10
とドア20間の比較的広い間隙には、シール用ガスケットが存在し、ドア20と本体
10との間を密閉させる。
図3はドア20が本体10のドア開口部に密着し、閉塞している状態を示すもので
あり、この状態では、ピン保持溝34が前記ピン案内溝6と交差しながら、溝34を
通って該溝6内に前記ヒンジピン14が保持されている。この時、前記ラッチ部材
30らは、それらの内側端部が前記案内部材35の間に収容され、所定の離隔間隙s
を保持している。前記離隔間隙sは、前記いずれか一つの回動カム32の回動動作
による前記ラッチ部材30の移動距離に相当する大きさを保持すべきである。
図3のドアの閉塞状態からドア20を開放するために、たとえは図4の左側端部
を図示しないつかみを使用し本体10から引き寄せると、左側のヒンジピン14はカ
バ
ー部5のピン案内溝6に沿って、外側に離脱する方向に移動することになる。
この時、前記左側のヒンジピン14により、前記回動カム32が左側の回動軸33を
中心に反時計方向に回動しつつ、前記図面の左側のラッチ部材30を、図4に矢印
で示すように右側のラッチ部材30に向かってスライディング移動すると、互いに
接触することになる。これにより、右側のラッチ部材30は左側への移動が阻止さ
れ、ドア20は右側ヒンジピン14を中心とし、安全に支持されることになる。
ドア20が第4図の如き開放状態にて、再び閉塞位置へ移動する際、前記左側ヒ
ンジピン14が固定部材の前記ピン誘導溝6に沿って内側移動し、前記左側回動カ
ム32のピン保持溝34を押し出すことになる。これにより、前記左側回動カム32は
反時計方向に回動しつつ、前記左側ヒンジピン14を前記左側ピン保持溝34内に収
容し、ドアの閉塞動作が完了する。この時、前記ラッチ部材30らの間は、最初の
離隔間隙に保持され次の開放動作が可能になる。
かかるドアの開放及び閉塞動作は、右側のラッチ部材30を作動させる場合にも
同様である。
更に、ヒンジピン14とピン案内溝6とは滑り接触をするため、摩耗の問題が発
生することもある。これを防止するために、ヒンジピン14を回動可能に設計する
ことができ、必要に応じてはドア20の荷重を支持するようにスラストベアリング
をヒンジピン14に設置することもできる。又、ドア20の閉塞状態時、ドア20側の
前記ヒンジピン14に対応する位置に、前記ヒンジピン14が前記ピン出入通路を通
じ出入りをする際、前記ヒンジピン14の先端部と接触しつつ転がり移動し得る転
がり部材、たとえばボールベアリングをさらに設置することもできる。この転が
り部材は、ドアの垂れを防止すると共に、ドアの開閉動作を円滑にするためであ
る。
実施例2
図5及び図6は、本発明の第2実施例によるドア両側開閉装置の開放状態と閉
塞状態の平面図を示す。
本実施例では回動カム32の回動位置を所定の位置に強固に保持させてくれる回
動カムトグルスプリング手段40を備えている点を除き、前記の第1実施例と同一
である。
図5において、前記左側回動カムトグルスプリング手段40は、ケーシング43と
前記ケーシング43内に位置した弾発スプリング41と、前記ケーシング43から外部
に突出するよう位置し、前記弾発スプリング41の付勢力を受けている支持ピン42
からなる。前記回動カムトグルスプリング手段40は、前記ケーシング43の後端部
位が固定部材の下部面37上に回動可能に支持されており、ケーシング43の先端側
である前記支持ピン42は前記回動カム32と回動可能に結合されている。前記回動
カムトグルスプリング手段40は、前記回動カム32に対しやや傾いて力を付与しえ
るように位置する。
即ち、図5の如きドアの閉塞状態では、前記左側回動カム32内のピン保持溝34
に左側ヒンジピン14が安全に収容されるよう、前記左側回動カム32に時計方向の
力を加えると共に、前記左側回動カム32が時計方向に過回動しないように、前記
左側回動カム32を一定位置に保持させる。
一方、第6図から見られるように、ドア20の一側開放時、前記左側トグルスプ
リング手段40は、前記左側回動カム32の回動動作により圧縮力を受けた後、回動
カム32が一定角以上回動すると前記弾発スプリング41の反発力により前記左側回
動カム32に反時計方向の力を加えることになる。同時に、前記回動カム32は過回
動しないよう、前記回動カム32を一定位置に固定させる。
従って、ドアが開放した状態で、前記開放側の回動カム32が、前記回動カムト
グルスプリング手段40の弾発スプリング41による付勢力を引き続き受けているた
め、不意の外力により回動カム32が時計方向に回動するのが安全に防止される。
よって、前記ドア20が本体10から離脱されず、安全に開閉することができる。
実施例3
第7図は本発明の第3実施例によるドア両側開閉装置の閉塞状態を示す平面図
であり、第8図は一側開放状態を示す平面図である。
本実施例においては、回動カム32の回動位置を所定の位置で強固に保持させる
回動カムドグルスプリング手段40の形態だけを除き、前記の第2実施例と同一で
ある。
第7図及び第8図を参照すると、前記回動カムトグルスプリング手段は、単一
の圧縮スプリング44からなる。前記圧縮スプリング44の一側部位が固定部材の下
部面37上に回動可能に支持されており、他側部位は前記回動カム32と回動可能に
結合されている。前記圧縮スプリング44は前記回動カム32に対し、やや傾いて力
を付与し、第7図の如きドアの閉塞状態では前記回動カム32内のピン保持溝34に
、ヒンジピン14が安全に収容されるように、前記回動カム32に時計方向の力を加
えると共に、前記回動カム32が時計方向に過回動しないように、前記回動カム32
を一定位置で保持し、逆に、ドア20の一側開放時、前記回動カム32の回動動作に
より圧縮力を受けて、一定角度以上に回動すると前記圧縮スプリング44の反発力
により、前記回動カム32を反時計方向に付勢し、前記回動カム32を一定の回動位
置に固定させる。
よって、前記ドア20が本体10から離脱せず、安全に開閉できる。
実施例4
図9乃至図11は、本発明の第4実施例によるドア両側開閉装置に関するもので
あり、図9はドア開閉装置の閉塞状態を示す平面図、図10は図9のA-A線断面図
、図11はドア開閉装置の一側開放状態を示す平面図である。
本実施例においては、前記ドア20の一側開放時、これによって相手側のラッチ
部材30に向いて移動された開放側のラッチ部材30の復帰を阻止し、ドアの閉塞時
、前記開放側ラッチ部材の復帰を許容するロック手段がさらに備えられている点
を除き、前記第1実施例と同一である。
図9を参照すると、前記ロック手段はラッチ部材30に設けられた掛止溝51,61
と、掛止ピン54,64と、解除ピン57,67を備えている。
前記掛止ピン54,64は、前記掛止溝51,61に掛けられるか又は解除されるよう
、前記掛止溝51,61に近接し設けられており、前記ドア20と本体10間の方向にス
プリングによって付勢されるように前記固定部材に支持されている。解除ピン57
,67は、一端がドア20と本体10の間の方向に突出するようスプリングで付勢され
ており、他端が前記掛止ピン54,64と接触するよう構成されている。図9では前
記ロック手段が左右の各ラッチ部材30に各々2個ずつ形成されており、前記固定
部
材の中央付近の二つのロック手段は一つの解除ピン67によって作動するように構
成されている。
前記ロック手段の具体的な形状を、図10を参照しながら説明すれば次の如きで
ある。即ち、前記掛止ピン54,64は固定部材の下部面37上に固定設置されたケー
シング52内に支持されている圧縮スプリング53と一端部が接触しながら、他端部
がドア20と本体10の間の方向に付勢されるようになっている。又、前記解除ピン
57,67も固定部材の下部面37上に固定設置された他のケーシング55内に支持され
ている圧縮スプリング56によって、ドア20と本体10間の方向に付勢されている。
前記解除ピン57,67の一端部は、前記掛止ピン54,64と接触するよう固定部材の
内側に向いており、他端部は前記固定部材から前記ドア20と本体10間の方向に突
出するよう構成されている。即ち、前記掛止ピン54,64と解除ピン57,67は、前
記ラッチ部材30を介し、互いに対向形成されており、前記解除ピン57,67と接触
する前記掛止ピン54,64の他端部の固定部材の下部面37からの高さは、前記ラッ
チ部材30の高さより高く保持され、前記解除ピン57,67の一端部が前記ラッチ部
材30の上部を横切って、前記掛止ピン54,64の他端部と接触する構成になってい
る。
前記実施例によるドア両側開閉装置の作動過程は、次の如きである。
先ず、図9にて分かるように、ドアの閉塞状態では固定部材の外部へ突出した
前記解除ピン57,67の他端部が前記本体10と接触することにより、前記解除ピン
57,67は、固定部材の内側へ押し込められており、共に前記解除ピン57,67の一
端部が前記掛止ピン54,64を押し、前記掛止ピン54,64が前記掛止溝51,61から
解除されている。この時、前記のラッチ部材30は、該当ヒンジピン14方向に移動
して、前記ラッチ部材30の内側端部らの間に離隔間隙sが保持される。
一方、図11の如くドアの左側を開放する時は、前記左側の回動カム32が反時計
方向に回動しつつ左側のラッチ部材30が右側のラッチ部材30を向いて移動し、共
に前記の各圧縮スプリング53,56,63,66の反発力により、前記掛止ピン54,64
はラッチ部材30の上を滑って、近接配置されている前記掛止溝51,61に収容支持
され、前記ラッチ部材30をロックし、前記解除ピン57,67は固定部材から外側へ
突出するようになる。
実施例5
図12乃至図16は、本発明の第5実施例に関するものである。
図12は本発明の第5実施例によるドア両側開閉装置の分解斜視図、図13は図12
のドア開閉装置の閉塞状態を示す平面図、図14は図13の装置のB-B線断面図、図1
5は図14のC-C線縦端面図、図16はドア開閉装置の左側開放状態を示す平面図であ
る。
図12を参照すると、固定部3とカバー部5からなる前記固定部材は、両側角部
を円くした例を示しており、前記固定部材が設けられるドアの両角部も円くなっ
ている。前記の如く、ドアの角部を半円形状、またはほぼ円に近い多角形状にす
ることは、ドアの回転範囲を小さくし、ドアと本体間の間隙を小さくしてドアの
開閉動作を円滑にするためのである。
一方、前記固定部材の内部には、板状になっている一対のラッチ部材70が、互
いに対向し固定部材の長さ方向に沿って往復移動可能に内装されている。前記の
各板状ラッチ部材70の内側端部71らは、前記固定部材の中央付近の下部面37上に
設けられた案内部材73内に収容され、所定の離隔隙間sを置き互いに対面してい
る。この時、前記の各ラッチ部材70は前記の内側端部71らの間に介在された圧縮
スプリング72の反発力により外側へ付勢される。又、前記の各ラッチ部材70は、
内部の下側に突出した掛かりピン74を有し、外側端部の付近に前記ラッチ部材70
の横方向に横スロット75が形成されている。
一方、前記の各ピン出入通路の付近には、回動カム80が前記固定部材の下部面
37上に、一側が回動軸81を中心に回動するように設けられている。又、前記ラッ
チ部材70と固定部材の下部面37の間に、回動カムの位置を規制するための連結ロ
ッド76と、前記ラッチ部材70の復帰移動を阻止する第1回動ロック部材86が各々
形成されている。
前記連結ロッド76は、一端部が前記固定部材の下部面37上に回動可能に支持さ
れており、他端部はヒンジ軸77を中心に回動可能に前記回動カム80と結合されて
いる。
又、前記第1回動ロック部材86は、回動軸85を中心として一端部が前記固定部
材に回動可能に支持されており、ドア20と本体10間の方向に付勢されている。掛
かりピン74が挿入され移動可能であり、前記固定部材の長さ方向になった縦スロ
ットと、横方向になった2つの横スロットが“ ”字形になった折曲スロット88
が、第1回動ロック部材に形成されている。
図13及び図14を参照すると、ドア20が本体10のドア開口部に密着し閉塞してい
る状態を示すもので、両側のヒンジピン14は全てカバー部5のピン案内溝6内に
収容されており、この状態では、各回動カム80のピン保持溝82が、前記ピン誘導
溝6と交差しながら、該溝82内に前記ヒンジピン14が保持されている。この時、
前記ラッチ部材70らは、それらの内側端部71が、前記案内部材73に収容され所定
の離隔間隙sを保持している。
又、この時前記連結ロッド76と、前記回動カム80が回動結合する回動軸77部分
は、前記ラッチ部材70内に形成された前記横スロット75の一端部に位置し、掛か
りピン85は、前記第1回動ロック部材86内に形成された屈曲スロットの縦スロッ
トの外側端部に位置する。
図15を参照すると、前記ピン出入通路を通じ出入する前記ヒンジピン14の先端
部と接する前記固定部材の下部面37には、案内溝38が前記ピン出入通路に沿って
形成され、ヒンジピン14の出入りを容易にする。
図13のドアの閉塞状態からドア20を左側で開放するために、図面上の左側端部
を本体10から引き寄せると、図16にて見るように左側ヒンジピン14は、ピン出入
通路に沿って固定部材の外側へ離脱され、ドアが開放される。この時、前記左側
回動カム80が左側回動軸81を中心に反時計方向に回動しながら、前記図16上の左
側ラッチ部材70を右側ラッチ部材70に向けて(矢印a方向)スライディング移動
させ、該ラッチ部材70の内側端部71らが互いに接触することになる。これにより
右側ラッチ部材70は、左側への移動が阻止され、ドア20は右側ヒンジピン14を中
心に本体10に安全に支持される。
又、この時、前記連結ロッド76と前記右側回動カム80が回動結合する右側回動
軸77は、前記右側横スロット75の本体の反対側端部に位置し、前記右側回動カム
80を所定の回動位置に強固に保持させる。又、前記右側第1回動ロック部材86は
、右側スプリング87の反発力により回動(矢印b方向)し、該部材86の自由端部
が固定部材の側面に形成された出入溝を通じ固定部材の外側へ突出する。前記ラ
ッチ部材70に設けられた掛かりピン74は、前記第1回動ロック部材86内に形成さ
れた折曲スロット88に沿って滑り、前記右側ラッチ部材70の横スロットの外側端
部に位置する。よって、前記右側掛かりピン74により、前記ラッチ部材70の図面
の左側への移動が阻止される。
ドア20が開放状態から再び閉塞位置へ移動する際は、前記ヒンジピン14は固定
部材の前記ピン誘導溝6に従い内側移動し、前記右側回動カム80のピン保持溝82
を押すと、共に前記第1回動ロック部材86の自由端部が、本体10と接触しつつ固
定部材の内部へ押し込まれる。これにより、前記左側回動カム80は時計方向に回
動しつつ、前記左側ヒンジピン14を前記左側ピン保持溝82内に収容し、前記板状
ラッチ部材70は左側に移動し第13図の如く、ドアの閉塞動作が完了される。
実施例6
図17乃至図20は、本発明の第6実施例に関するもので、図17はドア両側開閉装
置の分解斜視図、図18は図17のドア開閉装置の閉塞状態を示す平面図、図19は図
18のD-D線断面図、図20は図17のドア開閉装置の一側開放状態を示す平面図であ
る。
図17においては、前記固定部材の内部には、ラッチ部材90と回動カム80との間
に、連結レバー90aが追加され、前記連結レバー90aはラッチ部材90に連結ピン91
によって連結されている。前記の如き構成によれば、回動カムの回動動作をラッ
チ部材の直線往復移動動作に変換する際の精度が向上する。前記の各ラッチ部材
90の内側端部らは、前記固定部材の中央付近の下部面37上に設けられた案内部材
73内に収容され、所定の離隔隙間sを置き互いに対面している。さらに、前記の
各ラッチ部材90は内部に横方向に形成された掛かり溝92を有する。
一方、前記第5実施例の如く、前記各出入通路の近所には回動カム80が設けら
れており、固定部材の中には、回動カムの位置を規制する連結ロッド76と、前記
ラッチ部材90の復帰移動を阻止する第2回動ロック部材96が各々形成されている
。
前記第2回動ロック部材96は、一端部が回動軸95を中心として前記固定部材に
回動可能に支持されており、スプリング97により、ドア20と本体10との間の方向
へ付勢され、他端部には垂直上方を向く掛止ピン99が突設されている。
図18及び図19において、ドア20が本体10のドア開口部の正面で本体部に密着し
閉塞されている状態を示すもので、両側のヒンジピン14は全てピン保持溝82と交
差するピン誘導溝6を通って溝92の内部に収容保持されている。この時、前記ラ
ッチ部材90らはそれらの内側端部が、前記案内部材73に収容され所定の離隔間隙
sを保持している。また、この時、前記連結ロッド76は、前記回動カム80に対し
時計方向の力を加えられる位置に支持されており、前記第2回動ロック部材96は
自由端部が本体10と接触し、固定部材の内部へ押し入れられている。
前記第2回動ロック部材96の自由端部に突設した掛止片99は、前記ラッチ部材
90に形成された掛かり溝92から離脱している。
ドアの閉塞状態からドア20を開放するために、図面上の左側端部を本体10から
引くと、図20に示した如く、ヒンジピン14は、ピン出入通路に沿って固定部材の
外側へ離脱する。この時、前記左側回動カム80が回動軸81を中心に反時計方向に
回動しつつ、前記左側ラッチ部材90が、右側ラッチ部材90に向いてスライディン
グし、該ラッチ部材90の内側端部らが互いに接触することになる。これにより、
右側ラッチ部材90の左側への移動が阻止され、ドア20は右側ヒンジピン14を中心
に本体10に安全に支持される。
この時、前記左側ラッチ部材90が左側連結ピン91によってそれに連結された別
の左側連結レバー90aを通じ、左側回転カム80に連結されているため、前記左側
ラッチ部材90は、前記左側回動カム80の回動動作に対応し、前記左側連結ピン91
を中心に時計方向に回動し、これで前記左側連結ピン91の右側の左側ラッチ部材
90が直線移動のみすることにより、ラッチ部材90の往復移動がさらに正確に保持
される。
さらに、この際、前記連結ロッド手段76は、前記右側回動カム80を反時計方向
のみに力を加えられる位置に置かれ、前記回動カム80を所定の回動位置に強固に
保持させる。
また、前記第2回動ロック部材96は、スプリング97の反発力により回動し、固
定部材の側面に形成された出入溝を通じてその自由端部が固定部材の外側へ突出
し、前記右側第2回動ロック部材96の自由端部に形成された右側掛止片99が、前
記ラッチ部材70に形成された掛かり溝92に滑り込み、前記右側ラッチ部材90が図
の左側へ移動するのを阻止し、ドア20が本体10に安全に保持される。
ドア20が第20図の如き開放状態から再び閉塞位置へ移動するときは、前記左側
ヒンジピン14が固定部材の前記左側ピン誘導溝6に沿って内側へ移動し、前記左
側回動カム80の左側ピン保持溝82を押すと共に、前記第2回動ロック部材96の自
由端部が、本体10と接触しつつ固定部材の内部へ押し込まれ、前記ラッチ部材90
のロッキングが解除される。これにより前記左側回動カム80は、時計方向に回動
しながら前記ヒンジピン14を前記ピン保持溝82内に収容し、前記ラッチ部材90は
左側へ移動し、図18の如くドアの閉塞動作が完了される。
実施例7
図21乃至図23は、本発明の第7実施例によるドア両側開閉装置を示し、図21は
閉塞状態を示す平面図、図22は図21のE-E線断面図、図23は一側開放状態を示す
平面図である。
本発明の第7実施例はドアの一側開放時、固定部材内に形成されたラッチ部材
が、ロック手段によってロッキングされた状態において、回動部材がドアの閉塞
状態の位置へ回動するのを阻止する連動手段をさらに包含することにより、前記
ラッチ部材のラッチ機能と前記ラッチ部材の復帰阻止機能とが分離されたものに
関する。
図21及び図22を参照すると、ドア20が本体10のドア開口部に密着し閉塞された
状態を示し、両側のヒンジピン14は全て収容位置に保持されている。
一方、本実施例の特徴であるラッチ部材は、第1部材105と第2部材100から構
成されている。
前記各第1部材105は、固定部材内で固定部材の長さ方向に移動可能な細長い
箱状になっており、外側端部に固定部材の横方向に横スロット106が形成されて
おり、内側端部には第1掛かり顎109が形成されている。前記各第2部材100は、
前記
各第1部材105内に収容されており、各第2部材100の中間に第1掛かり顎109と
の作用が可能になるよう第2掛かり顎100が形成されている。
前記第1,2掛かり顎109,110間の相互作用により、前記第1部材105は前記
回動カム80方向への移動が、前記第2部材100と共にする場合のみに許容される
。
前記第2部材100らの内側端部71は、前記案内部材73に収容され所定の離隔間
隙sを保持している。又、前記回動カム80のピン保持溝82の反対側に、ローラピ
ン107によってローラ108が形成されており、前記ローラピン107は前記第1部材1
05内に形成された前記横スロット106内に収容され、本体側端部に位置する。
一方、前記第2部材100をロッキングするロック手段84は、本体10と接触し固
定部材の内部へ押し入られており、前記第2部材100に設けられた掛かりピン74
は、折曲スロット88中、縦スロットの外側端部に位置する。
ドアの閉塞状態からドア20を開放するために、図面の左側端部を本体10から引
き寄せると、左側ヒンジピン14は、ピン出入通路に沿って固定部材の外側へ離脱
する。この時、前記左側ヒンジピン14により前記左側回動カム80が回動軸81を中
心に反時計方向に回動し、その位置に留まる。このとき前記左側ローラピン107
が、前記第1部材105の横スロット106に沿って本体10の反対側へ滑り、前記左側
第2部材100を、右側第2部材100を向いてスライディング移動させ、該内側端部
71らが互いに接触することになる。従って右側第2部材100は左側への移動が阻
止され、ドア20が右側ヒンジピン14を中心に本体10に安全に支持される。
又、この際、前記ロック手段84はスプリング87の反発力によって回動し、該自
由端部が固定部材の側面に形成された出入溝を通じ固定部材の外側へ突出され、
前記第2部材100に設けられた掛かりピン74は、前記ロック部材86内に形成され
た折曲スロット88に沿って、横スロットの外側端部に位置する。よって前記掛か
りピン74によって前記第2部材100が、同図の左側側へ移動することを阻止する
。
一方、前記第2部材100が一側開放状態を保持している間、前記回動カム80が
、ヒンジピン収容位置へ回動するよう不意の外力を受ける場合、前記ローラピン
107が前記横スロット106に沿ってスライディングするが、本実施例では前記第2
部材100の第1掛かり顎109が、第2掛かり顎100に掛かり、前記第1部材105はそ
れ以
上移動しなくなる。従って、前記回動カム80は、ドアが一側開放状態の場合、常
にヒンジピン収容待機位置に保持される。
即ち、前記第1,2掛かり顎109,110の間の相互作用により、前記第1部材10
5は前記第2部材100と共にする場合のみに前記回動カム80の方向へ移動すること
ができる。
ドア20が再び閉塞位置へ移動する際は、前記左側ヒンジピン14が固定部材の前
記ヒンジピン案内溝6に沿って内側へ移動し、前記左側回動カム80のピン保持溝
82を押すことにより、共に前記ロック部材86の自由端部が本体10と接触しながら
、固定部材の内部へ押し込まれ、前記第2部材100のロッキングが解除される。
これにより前記回動カム80は時計方向に回動しつつ、前記ヒンジピン14を前記ピ
ン保持溝82内に収容し、前記第2部材100は左側へ移動する。
これらの動作の結果、第21図から見られるようにドアの閉塞動作が完了する。
以上の各実施例に対する詳細な説明から分かるように、本発明によれば比較的
簡単な構造で、厚さの薄い両側開放型ドア開閉装置を提供することができ、多様
な屈曲形状を持つドアにも適用可能である。また、本発明によれば、ドアの両側
角部をラウンドに近い多角形や部分円筒体の形状にし、両角部の回動半径が小さ
くなった両側開放型ドア開閉装置が提供された。さらに、ドアの一側が開放され
た状態で、不意の外力によってドアが本体から脱落するのを防止することができ
た。
一方、前記の各実施例らは、本発明の望ましい例示として示したものであり、
当業者により本発明の思想が及ぶ範囲内で多様な変化及び変更が可能であること
はもちろんである。
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(31)優先権主張番号 1994/1707
(32)優先日 1994年1月29日
(33)優先権主張国 韓国(KR)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),JP,US