JPH08504637A - 直立した横方向隔壁を持つ吸収体物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 横方向隔壁を持つ使い捨て吸収体物品。横方向隔壁はトップシートから直立しており、使い捨て吸収体物品の平面に境界のはっきりとした不連続性を形成し、使い捨て吸収体物品の後部分に排泄された糞便の使い捨て吸収体物品の前部分への移動を妨害する。このように妨害することによって、着用者の性器が汚れないようにする。使い捨て吸収体物品は、直立した障壁脚カフを有する。横方向隔壁はこれらの障壁脚カフを連結してＨ字形状を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 直立した横方向隔壁を持つ吸収体物品 発明の分野 本発明は、使い捨て吸収体物品に関し、更に詳細には、排泄された糞便が移動 しないようにする使い捨て吸収体物品に関する。 発明の背景 おむつのような使い捨て吸収体物品は、当該技術分野で周知である。使い捨て 吸収体物品は、排泄された尿、糞便、等の身体の滲出物を保持し且つ吸収する。 尿排泄物に関しては、当該技術分野において大きな進歩があった。例えば、使 い捨て吸収体物品は、漏れを起こすことがほとんどなく、吸収体ゲル化剤が組み 込まれているため比較的薄型である。 しかしながら、使い捨て吸収体物品で糞便の排泄物を取扱うことは、当該技術 分野においてほとんど試みられてこなかった。糞便には、着用者の皮膚にべった りとくっつき、表皮に刺激を加え、汚れたおむつ又は他の使い捨て吸収体物品を 取り外したときに着用者をきれいにする作業が厄介であるという望ましからぬ性 質がある。 こうした性質を解決するため、糞便を着用者の皮膚から離しておこうとする試 みが当該技術分野でなされてき た。こうした試みは、一般的には、中に糞便が排泄されてそこに保持される（望 ましくは）空所即ち孔を設けることであり、そのため、糞便の位置が空所又は孔 の位置に限定される。このような試みの例は、１９８７年５月５日にウィリアム ズに賦与された米国特許第４，６６４，８７７号、１９９０年１月９日にデスマ ライス等に賦与された米国特許第４，８９２，５３６号、１９９０年１１月６日 にカーンに賦与された米国特許第４，９６８，３１２号、１９９１年２月５日に フリーランドに賦与された米国特許第４，９９０，１４７号、及び１９９１年１ １月５日にホルト等に賦与された米国特許第５，０６２，８４０号に記載されて いる。 当該技術分野で行われた他の試みは、カップを設けることであり、この試みで は、肛門、性器、又はこの両方を、着用者の身体のこれらの領域を隔離しようと する試みで取り囲む。こうした試みは着用者にとって快適でなく、カップを正確 に位置決めする必要がある。 更に別の試みでは、横方向又は長手方向に延びる弾性障壁をおむつのトップシ ートの下に配置した。この構成では、トップシート上に排泄された糞便が障壁上 にあり、更に移動し、上述の問題点を引き起こすという問題点がある。この構成 は、単に、おむつのトップシート上に排泄された糞便の移動を妨害するのに必要 な境界のはっきりとした不連続性を提供しない。 更に、このような構成は、糞便が横方向に大きく移動するのを阻止する上で効 果的でない。トップシートの下に配置された障壁は、長手方向に延びる障壁脚カ フに容易に接合できない。障壁脚カフは、当該技術分野で周知のように、おむつ からの漏れを最少にする。かくして、障壁によって横方向に移動した糞便は、お むつの周囲まで移動し、周囲を越えて漏れを引き起こす。 従って、本発明の目的は、漏れを最少にするため、障壁脚カフのような使い捨 て吸収体物品の他の構成要素と関連して使用できる横方向障壁を持つ使い捨て吸 収体物品を提供することである。本発明の別の目的は、糞便の移動を制限するこ とによって、表皮と糞便との接触を少なくし、面倒を見る人がきれいにする労力 を小さくする使い捨て吸収体物品を提供することである。最後に、本発明の目的 は、糞便の長手方向への流れを妨害するため、使い捨て吸収体物品に境界のはっ きりとした表面の不連続性を構成することである。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を特定的に指摘し且つ明瞭に特許請求する請求の範囲で終 わるけれども、本発明は、同じ構成要素に同じ参照番号を附した添付図面と関連 して以下の説明を読むことによって更に良く理解されるものと考えられる。 第１図は、本発明による使い捨て吸収体物品の部分断 面平面図であり、好ましくはでは、明瞭化を図るためフォームキャップが省略し てあり、弾性により生ぜしめられる収縮がない。 第２図は、第１図の２−２線に沿った垂直断面図である。 第３図は、第１図の３−３線に沿った部分垂直断面図である。 第４図は、障壁脚カフを互いに接合することによって形成された横方向隔壁を 持つ、本発明によるおむつの変形例の斜視図である。 発明の簡単な要約 本発明は、おむつのような使い捨て吸収体物品を備えている。使い捨て吸収体 物品は、使用時に着用者の方向へ向くと外方に配向された身体に面する表面及び この身体に面する表面と逆向きのコアに面する表面を有する液体透過性のトップ シートを備えている。この使い捨て吸収体物品は、さらに、トップシートに周囲 が少なくとも部分的に接合された液体不透過性のバックシート及びトップシート とバックシートとの間の吸収体コアを備えている。 この使い捨て吸収体物品は、さらに、トップシートの身体に面する表面に配置 され且つこの表面から外方に延び、使い捨て吸収体物品の平面から直立して延び る横方向隔壁を備えている。この横方向隔壁は、使い捨て吸収 体物品を前部分及び後部分に分け、この前部分と後部分との間で境界のはっきり した不連続性を形成する。使い捨て吸収体物品の後部分に排泄された糞便は、横 方向隔壁によって使い捨て吸収体物品の前部分への長手方向への流れを妨害され る。 発明の詳細な説明 本明細書中で使用されているように「吸収体物品」という用語は、身体の滲出 物を吸収して包含する装置に関し、更に特定的には、身体から排出された種々の 滲出物を吸収して包含するため、着用者の身体に当てて又は着用者の身体の近く に置かれる装置に関する。「使い捨て」という用語は、本明細書中では、洗濯又 は他の方法で再生されたり吸収体物品として再使用されるようになっていない吸 収体物品（即ち、こうした吸収体物品は、一回の使用の後に廃棄されるようにな っており、好ましくは、リサイクル、堆肥化、又は他の環境に適合した方法で処 分されるようになっている）を説明するのに使用される。「一体」の吸収体物品 は、互いに一体化されて調和した全体を形成し、そのため、別体のホルダ及びラ イナのような別々に取り扱う部品を必要としない、別体の部品で形成された吸収 体物品に関する。本発明の吸収体物品の好ましい実施例は、一体の使い捨て吸収 体物品、即ち第１図に示すおむつである。本明細書中で使用されているように「 おむつ」という用語は、一般に幼児や失禁者が その下肢の周りに着用する吸収体物品に関する。しかしながら、本発明は、失禁 者用ブリーフ、失禁者用下着、おむつホルダ及びライナ、特定の女性用衛生衣料 、等の他の吸収体物品にも適用できるということは理解されるべきである。 第１図は、平らに拡げた収縮していない（即ち、弾性によって生ぜしめられた 収縮が引き延ばしてある）状態での本発明のおむつ２０の平面図であり、おむつ ２０の構造を更に明瞭に示すため、構造の部品が切り欠いてあり、着用者に面す る又は着用者と接触するおむつ２０の部分即ち内面が図面を見る人の方を向いて いる。第１図に示すように、おむつ２０は、好ましくは、液体透過性のトップシ ート２４、このトップシート２４に接合された液体不透過性のバックシート２６ 、トップシート２４とバックシート２６との間に位置決めされた吸収体コア２８ 、弾性障壁脚カフ３２、全体に参照番号３６を附したファスニングシステム、及 び直立した横方向隔壁３８を有する。 おむつ２０のトップシート２４は、おむつ２０の使用中に着用者に面する（大 抵の場合は着用者と接触する）外方に配向された身体に面する表面、及びこの身 体に面する表面とは反対側のコアに面する表面を有する。おむつ２０のトップシ ート２４の身体に面する表面は、使用中に着用者の身体と隣接して位置決めされ るおむつ２０ の部分（即ち、一般に、トップシート２４の少なくとも一部及びトップシート２ ４に接合された他の構成要素の両方によって形成された内面）を含む。更に、お むつ２０は、おむつの使用中に着用者の前部に向かって配向される第１胴部領域 ３１、この第１胴部領域３１と長手方向で反対側の第２胴部領域３３、第１胴部 領域３１と第２胴部領域３３との間に位置決めされた股領域３５、及びおむつ２ ０の外縁部によって構成された周囲を有する。 おむつ２０は、おむつ２０を左側半部及び右側半部に分ける長手方向軸線Ｌ− Ｌを有し、この軸線は、直立している着用者を左側身体半部及び右側身体半部に 分ける。更に、おむつ２０は、長手方向軸線Ｌ−Ｌと直交する横方向軸線Ｔ−Ｔ を有する。この横方向軸線は、おむつ２０を前部分及び後部分に分ける。長手方 向軸線Ｌ−Ｌ及び横方向軸線Ｔ−Ｔの両方と直交するＺ軸方向軸線は、おむつ２ ０の平面から外方に延びる。 おむつ２０の構成要素が横方向中心線Ｔ−Ｔに関して±４５゜又はそれ以下の 角度を形成する場合、このような構成要素は横方向に配向されているものと考え られ、従って、「横方向」である。同様に、構成要素が長手方向中心線Ｌ−Ｌに 関して±４５゜又はそれ以下の角度を形成する場合、このような構成要素は長手 方向に配向されているものと考えられ、従って、「長手方向」である。 第１図は、おむつ２０の好ましい実施例を示し、この 実施例では、トップシート２４及びバックシート２６の長さ寸法及び幅寸法は全 体に吸収体コア２８よりも大きい。トップシート２４及びバックシート２６は、 吸収体コア２８の縁部を越えて延び、これによって、おむつ２０の周囲を形成す る。トップシート２４、バックシート２６、及び吸収体コア２８は、種々の周知 の形体に組み立てることができるけれども、好ましいおむつ形体は、１９７５年 １月１４日にケネスＢ．ブエルに賦与された「着用者おむつ用の収縮制御のある 側部分」という標題の米国特許第３，８６０，００３号、１９９１年６月１３日 にケネスＢ．ブエル等に賦与された「弾性撓みヒンジが予め配置してある動的弾 性胴部装置を備えた吸収体物品」という標題の、現在特許された米国特許出願第 ０７／７１５，１５２号に全体に記載されている。これらの特許について触れた ことにより、これらの特許に開示されている内容は本明細書中に組み入れたもの とする。 吸収体コア２８は、全体に圧縮性があり、形状に馴染み、着用者の皮膚に対し て刺激がなく、尿及び他の特定の身体の滲出物のような液体を吸収して保持でき る任意の吸収体手段であるのがよい。第１図に示すように、吸収体コア２８は、 衣料面、身体面、側縁部、及び胴縁部を有する。吸収体コア２８は、種々の大き さ及び形状（例えば、矩形形状、砂時計形状、「Ｔ」字形状、非対称形状、等） で製造でき、一般にエアーフェルトと呼ば れる微粉砕した木材パルプのような、使い捨ておむつ及び他の吸収体物品で一般 的に使用されている種々の液体吸収体材料から製造できる。他の適当な吸収体材 料の例には、紙綿、コフォームを含む溶融吹込ポリマー、化学的に補剛した、改 質した、即ち架橋したセルロース繊維、薄葉紙の包紙及び薄葉紙積層体を含む薄 葉紙、吸収体フォーム、吸収体スポンジ、超吸収体ポリマー、吸収体ゲル化剤、 又は任意の等価の材料又はこれらの材料の組み合わせが含まれる。吸収体コアの 形体及び構造もまた変化させることができる（例えば、吸収体コアは、キャリパ 、親水化勾配、超吸収体勾配の異なるゾーンを備えてもよいし、平均密度が低く 平均坪量の低いゾーンを備えてもよいし、一つ又はそれ以上の層即ち構造からな ってもよい）。しかしながら、吸収体コア２８の総吸収力は、おむつ２０の設計 負荷及び所期の使用に匹敵するものでなければならない。更に、吸収体コア２８ の大きさ及び吸収力は、幼児から成人までの範囲の着用者に合わせて変化させる のがよい。吸収体コア２８として使用するための例示の吸収体構造が、１９８６ 年９月９日にワイズマン等に賦与された「高密度吸収体構造」という標題の米国 特許第４，６１０，６７８号、１９８７年６月１６日にワイズマン等に賦与され た「二層コアを持つ吸収体物品」という標題の米国特許第４，６７３，４０２号 、１９８９年１２月１９日にアンスタットに賦与された 「ダスティング層を持つ吸収体コア」という標題の米国特許第４，８８８，２３ １号、及び１９８９年５月３０日にアルマニー等に賦与された「低密度で低坪量 の捕捉ゾーンを持つ高密度吸収体部材」という標題の米国特許第４，８３４，７ ３５号に記載されている。これらの特許について触れたことにより、これらの特 許の各々に開示されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。 バックシート２６は、吸収体コア２８の衣料面と隣接して位置決めされており 、好ましくは、当該技術分野で周知の取り付け手段（図示せず）でこれに接合さ れている。例えば、バックシート２６は、均等な連続した接着剤層、パターンを なした接着剤層、接着剤の別々の線、螺旋、又はスポットからなるアレイによっ て吸収体コア２８に固定することができる。満足のいく結果が得られることが分 かっている接着剤は、ミネソタ州セントポールのＨ．Ｂ．フューラー社が製造し 、ＨＬ−１２５８として販売している接着剤である。取り付け手段は、好ましく は、１９８６年３月４日ミネトラ等に賦与された「使い捨て排泄物包含衣料」と いう標題の米国特許第４，５７３，９８６号に開示されているように、接着剤の フィラメントからなる開放パターンネットワークからなり、更に好ましくは、１ ９７５年１０月７日にスプラーグ・ジュニアに賦与された米国特許第３，９１１ ，１７３号、１９７８年１１月２２日にジッカー等に賦与された米国 特許第４，７８５，９９６号、及び１９８９年６月２７日ウェレニッヒに賦与さ れた米国特許第４，８４２，６６６号に示されている装置及び方法によって例示 されているような、渦巻きをなして螺旋状パターンにした接着剤のフィラメント からなる幾つかの線でできている。これらの特許について触れたことにより、こ れらの特許の各々に開示されている内容は本明細書中に組み入れたものとする。 変形例では、取り付け手段は、熱結合、圧力結合、超音波結合、動的機械的結合 、又は任意の他の適当な取り付け手段又はこれらの取り付け手段の当該技術分野 で周知の組み合わせからなるのがよい。 バックシート２６は、液体（例えば尿）に対して不透過性であり、好ましくは 、薄いプラスチックフィルムから製造されるが、他の可撓性の液体不透過性材料 を使用してもよい。本明細書中で使用されているように、「可撓性」という用語 は、柔軟で、人体の全体形状即ち輪郭に容易に馴染む材料に関する。バックシー ト２６は、ベッドの敷布や下着のような、おむつ２０と接触する物品が、吸収体 コア２８に吸収されて包含された滲出物によって濡らされることがないようにす る。かくして、バックシート２６は、織布又は不織布材料、ポリエチレン又はポ リプロピレン製の熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム、又はフィルムコ ーティングを施した不織布材料のような複合材料からなるのがよい。好ましくは 、 バックシートは、厚さが約０．０１２mm（０．５ミル）乃至約０．０５１mm（２ ．０ミル）の熱可塑性フィルムである。バックシートに特に好ましい材料には、 インディアナ州テルホイテのトレッデガ産業社が製造しているＲＲ８２２０吹込 フィルム及びＲＲ５４７５流延フィルムが含まれる。バックシート２６は、好ま しくは、より布に近い外観を持たせるため、エンボス加工及び／又は艶消し仕上 げが施してある。更に、バックシート２６は、吸収体コア２８から蒸気を逃がす （呼吸性がある）が、滲出物を通さない。 トップシート２４は、吸収体コア２８の身体面と隣接して位置決めされており 、好ましくは、当該技術分野で周知の取り付け手段（図示せず）で周囲が吸収体 コア及びバックシート２６に少なくとも部分的に接合されている。適当な取り付 け手段を、吸収体コア２８へのバックシート２６の接合に関して説明する。本明 細書中で使用されているように、「接合」という用語は、一つの要素を他の要素 に直接取り付けることによって、一つの要素を他の要素に直接的に固定した形体 、及び要素を中間部材に取り付け、この中間部材を他の要素に取り付けることに よって、要素を他の要素に間接的に固定した形体を含む。本発明の好ましい実施 例では、トップシート２４及びバックシート２６は、おむつの周囲で互いに直接 的に接合されており、吸収体コア２８に適当な取り付け手 段（図示せず）で接合することによって間接的に接合されている。 トップシート２４は、柔軟で、軟らかな触感を持ち、着用者の皮膚に対して刺 激がない。更に、トップシート２４は液体透過性であり、その厚さを通して液体 を容易に通過させる。適当なトップシートは、多孔質フォーム、網状フォーム、 有孔プラスチックフィルム、又は天然繊維（例えば木材繊維又は綿繊維）、合成 繊維（ポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維）、又は天然繊維と合成繊維の 組み合わせからなる織布ウェブ又は不織布ウェブといった広範な材料から製造で きる。好ましくは、トップシート２４は、吸収体コア２８内に包含された液体か ら着用者の皮膚を離すため、疎水性材料でできている。トップシート２４の製造 には、多くの製造技術を使用できる。例えば、トップシート２４は、スパンボン デッド繊維、カーディング処理を施した繊維、湿式堆積繊維、溶融吹込繊維、ヒ ドロエンタングルド繊維、これらの組み合わせ、等でできた不織布ウェブである のがよい。好ましいトップシートは、カーディング処理が施してあり、布の技術 分野の当業者に周知の手段で熱結合したものである。好ましいトップシートは、 マサチューセッツ州ウォルポールのインターナショナル・ペーパー社の一部課で あるべラテック社がＰ−８の表示で製造しているステープル長のポリプロピレン 繊維でできたウェブからなる。 おむつ２０は、好ましくは、液体及び他の身体の滲出物の包含性を改善するた めの弾性障壁脚カフ３２を更に有する。各弾性障壁脚カフ３２には、おむつ２０ の脚領域からの身体の滲出物の漏れを減少させるための幾つかの異なる実施例が ある。１９９０年３月２０日にアジズ等に賦与された「弾性フラップを持つ使い 捨て吸収体物品」という標題の米国特許第４，９０９，８０３号には、おむつ２ ０の脚領域の包含性を改善するための「起立式」弾性フラップ（障壁脚カフ３２ ）を持つ使い捨ておむつ２０が記載されている。１９８７年９月２２日にローソ ンに賦与された「二重カフを持つ吸収体物品」という標題の米国特許第４，６９ ５，２７８号には、ガスケットカフ及び障壁カフ３２の両方を持つ二重カフを備 えた使い捨ておむつ２０が記載されている。これらの特許について触れたことに より、これらの両特許に開示されている内容を、障壁脚カフ３２に適した例示の 構造を示す目的で本明細書中に組み入れる。 障壁脚カフ３２間の横方向距離を直立した横方向隔壁３８が橋渡しする。横方 向隔壁３８は、トップシート２４の身体に面する表面上に配置されており且つこ こから外方に延びており、トップシート２４の身体に面する表面に境界のはっき りとした不連続性を形成する。横方向隔壁３８は、おむつ２０の後部分で排泄さ れた糞便のおむつ２０の前部分に向かう長手方向移動を妨害する。好 ましくは、直立した隔壁３８が障壁脚カフ３２を連結し、Ｈ字形状を形成する。 好ましくは、図示のように、横方向隔壁３８はほぼ横方向に真っ直ぐに延び、好 ましくは、おむつ２０の横方向軸線Ｔ−Ｔと平行である。所望であれば、横方向 隔壁３８は、おむつ２０の横方向軸線Ｔ−Ｔと一致してもよい。 第２図を参照すると、横方向隔壁３８の基端縁部は、好ましくは、トップシー ト２４に接合されており、詳細には、トップシートの身体に面する表面に接着剤 又は他の当該技術分野で周知の接合手段で接合されている。横方向隔壁３８は、 先端縁部に向かうＺ軸方向ベクトル成分を伴ってトップシート２４の平面から外 方に延びている。 横方向隔壁３８は、直立しているということ、及びおむつ２０の着用時に糞便 の長手方向に移動を妨害する境界のはっきりとした不連続性を提供するのに十分 な有効高さＨまでトップシート２４の平面の上方に持ち上がっていることが重要 である。トップシート２４に皺やうねり又は他の平面性からの逸脱がある場合に は、横方向隔壁３８の有効高さＨの決定時に、これらを横方向隔壁３８の位置で 考慮しなければならないということは理解されるべきである。さもなくば、この ようなトップシート２４における平面性からの逸脱により、トップシート２４の 上方の隔壁３８の先端縁部の有効高さＨが低くなり、 糞便の流れを十分に妨害しない場合がある。 本明細書中で使用されているように、「有効高さ」という用語は、横方向隔壁 ３８の基端縁部から先端縁部までのＺ軸方向距離である。トップシート２４の身 体に面する表面の上方の横方向隔壁３８の有効高さＨは、好ましくは、少なくと も１．５cmであり、更に好ましくは２．５cmであり、最も好ましくは少なくとも 約３．５cmである。 第３図に示すように、横方向隔壁３８は、好ましくは、トップシート２４の平 面と直交しておらず、その代わり、直立した横方向隔壁３８の先端縁部がおむつ ２０の後部分及び後胴辺縁部３３に向かって配向されるように、トップシート２ ４の平面に対して角度関係をなして配置されている。この構成により、着用者の 身体に対する横方向隔壁３８のシールが糞便の圧力によって高められ、横方向隔 壁３８の前後での糞便の漏れを最少にするという利点が得られる。更に、この構 成により、横方向隔壁３８を着用者の身体と接触した状態に維持するのに必要な 垂直方向力が小さくなる。 横方向隔壁３８は、水分透過性の材料でつくることもできるが、好ましくは水 分不透過性の材料でつくられており、この水分不透過性材料は、緩い糞便が着用 者の性器に到達しないように（又は到達量を最少に）する。障壁脚カフ３２の形 成に使用されたのと同様の不織布材料 が横方向隔壁３８で特に適していることが分かっている。横方向隔壁３８に適し た他の材料には、フォーム、成形フィルム、等が含まれる。所望であれば、小さ な別個のストライオフォーム（stryofoam）ビードを水分不透過性ケーシング内 に配置して横方向隔壁３８を形成する。この構成は、着用者、特に女性の着用者 の脚の間の溝と形態が一致する隔壁を構成し、横方向隔壁をこのような溝と嵌合 させることができる。このように、横方向隔壁３８が着用者の溝（これは、代表 的には、臀裂の連続である）と嵌合することによって、糞便をおむつ２０の前部 に移動させる流れチャンネルが横方向隔壁３８を越えて形成されることがないよ うにする。 所望であれば、横方向に延びる直線状の弾性ストランドを横方向隔壁３８の先 端縁部に取り付け、横方向収縮性を与える。変形例では、フォームキャップ３９ を横方向隔壁３８の先端縁部に取り付け、着用者の快適性を高めるのがよい。フ ォームキャップ３９は、図示のように、横方向に弾性的に伸長自在である。 弾性的に伸長自在の横方向隔壁３８を持ち、そのため障壁脚カフ３２に加える 横方向変形が非常に僅かである第１図及び第２図の実施例とは異なり、第４図に 示す横方向隔壁３８は、ほぼ非弾性であり、おむつ２０の股領域３５を横方向に 予め短くしてある。このような横方向隔壁３８は、おむつ２０の股領域３５がト ップシート２ ４の平面から直立しており、境界のはっきりとした不連続をなくすように、おむ つ２０の側部、特定的には障壁脚カフ３２を互いに接合することによって形成で きる。この構成により、比較的狭幅の股領域３５を設けることによって着用者の 快適さが高められ、横方向隔壁３８の形成に別体の構成要素を必要としないとい う利点が提供される。 更に、コア２８を予め短くすることによって形成された皺により糞便がおむつ ２０の前部にいくらか漏れる。即ち、このような皺は、糞便が後胴辺縁部から漏 れ出さないようにする安全弁として作用する。これらの皺を減らすのが所望であ る場合には、障壁脚カフ３２間にトップシート２４を接合時に配置できるように 、トップシート２４はコア２８に接合されていてはならない。 他の変形及び変更を本発明の範疇で容易に行うことができるということは、当 業者には明らかである。例えば、横方向隔壁３８は、必ずしも直線状でなくてよ く、曲線状であってもよい。一般的には、曲線状の横方向隔壁３８を選択した場 合には、おむつの後部３３に向かって凹状になっていなければならない。弾性ス トランドは、横方向隔壁３８に垂直に付けてもよいし、横方向隔壁３８の基端縁 部の中央から外方に放射状に延びる扇形状の配置で付けてもよい。横方向隔壁３ ８には、おむつ２０の交換と交換との間で大量に排泄した場合に糞便がおむつ ２０の後部から前部に流れることができるように、小さな隙間が障壁脚カフ３２ と並置されている。このような隙間は、おむつ２０の周りに糞便が溢れないよう にするための安全弁を構成する。全てのこのような変形例は、添付の請求の範囲 の範疇にある。 おむつ２０は、好ましくは、胴部領域３１又は３３の一方、好ましくは第２胴 部領域３３（これは、代表的には、ファスニングシステム３６を有する）を着用 者の背中の下に置き、他方の胴部領域、好ましくは第１胴部領域３１が着用者の 前部にくるようにおむつの残りを着用者の脚の間に引っ張ることによって、着用 者に装着する。次いで、ファスニングシステムのテープタブを剥離部分から剥離 する。次いで、おむつを着用者に付ける人が弾性側パネルを着用者に巻き付ける 。この際、タブ部分を把持したままである。代表的には、着用者の大きさ及び形 状と一致するように、この作業中に弾性側パネルを延ばして張力を加える。ファ スニングシステム３６は、側部の閉鎖を行うため、おむつ２０の外面に固定され ている。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１１月２３日 【補正内容】 請求の範囲 １． 長手方向軸線及ひこれと垂直な横方向軸線を持つ使い捨て吸収体物品に おいて、 外方に配向された身体に面する表面及びこの表面と逆向きのコアに面する表面 を持つ液体透過性のトッブシートと、 前記トップシートに周囲が少なくとも部分的に接合された液体不透過性のバッ クシートと、 前記トップシートと前記バックシートとの間の吸収体コアと、 前記トップシートの前記身体に面する表面上に配置され且つこの表面から外方 に延びて少なくとも１．５cmの有効高さを提供する柔軟で弾性のない横方向隔壁 とを有し、前記横方向隔壁は、前記使い捨て吸収体物品を前部分及び後部分に分 け、これによって、前記使い捨て吸収体物品の後部分で排泄された糞便の前記使 い捨て吸収体物品の前部分への移動を妨害する、吸収体物品。 ２． 長手方向軸線及びこれと垂直な横方向軸線を持つ使い捨て吸収体物品に おいて、 外方に配向された身体に面する表面及びこの表面と逆向きのコアに面する表面 を持つ液体透過性のトップシートと、 前記トップシートに周囲が少なくとも部分的に接合さ れた液体不透過性のバックシートと、 前記トップシートと前記バックシートとの間の吸収体コアと、 前記トップシートの平面から直立した二つの長手方向障壁脚カフと、 前記トップシートの前記身体に面する表面上に配置され且つこの表面から外方 に延びて少なくとも１．５cmの有効高さを提供する横方向隔壁とを有し、前記横 方向隔壁は、前記使い捨て吸収体物品を前部分及び後部分に分け、これによって 、前記使い捨て吸収体物品の後部分で排泄された糞便の前記使い捨て吸収体物品 の前部分への移動を妨害し、前記横方向隔壁は、前記障壁脚隔壁を互いに直接接 合することによって形成されている、吸収体物品。 ３． 前記横方向隔壁は、横方向に弾性的に伸長自在であることを特徴とする 、請求項１又は２に記載の使い捨て吸収体物品。 ４． 前記横方向隔壁は、実質的に液体不透過性であることを特徴とする、請 求項１、２、又は３に記載の使い捨て吸収体物品。 ５． 前記横方向隔壁は、前記トップシートに接合された基端縁部を有し、前 記トップシートから先端縁部まで延び、前記先端縁部は、前記使い捨て吸収体物 品の前記後部分に向かって、前記基端縁部に対して角度をなし ていることを特徴とする、請求項１乃至４のうちのいずれか一項に記載の使い捨 て吸収体物品。 ６． 前胴バンド、後胴バンド、及び前記前胴バンドと前記後胴バンドとの間 の股部分を有し、前記横方向隔壁は、前記使い捨て吸収体物品の前記股部分を横 方向に予め短くすることを特徴とする、請求項１乃至４のうちのいずれか一項に 記載の使い捨て吸収体物品。 ７． 前記横方向隔壁は、実質的に非弾性である、請求項１、２、又は４に記 載の使い捨て吸収体物品。 ８． 前記横方向隔壁の基端縁部が前記トップシートに接合されており且つこ こから外方に先端縁部まで延び、前記使い捨て吸収体物品は前記横方向隔壁の前 記先端縁部にフォームキャップを有することを特徴とする、請求項１乃至７のう ちのいずれか一項に記載の使い捨て吸収体物品。 ９． 前記横方向隔壁の有効高さは、少なくとも３．５cmであることを特徴と する、請求項１乃至８のうちのいずれか一項に記載の使い捨て吸収体物品。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｌ Ｖ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 アレン，パトリック ジェイ アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 アークチュラス、ドライブ、8667

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 長手方向軸線及びこれと垂直な横方向軸線を持つ使い捨て吸収体物品に おいて、 外方に配向された身体に面する表面及びこの表面と逆向きのコアに面する表面 を持つ液体透過性のトップシートと、 前記トップシートに周囲が少なくとも部分的に接合された液体不透過性のバッ クシートと、 前記トップシートと前記バックシートとの間の吸収体コアと、 前記トップシートの前記身体に面する表面上に配置され且つこの表面から外方 に延びる、柔軟で弾性のない横方向隔壁とを有し、前記横方向隔壁は、前記使い 捨て吸収体物品を前部分及び後部分に分け、これによって、前記使い捨て吸収体 物品の後部分で排泄された糞便の前記使い捨て吸収体物品の前部分への移動を妨 害する、吸収体物品。 ２． 長手方向軸線及びこれと垂直な横方向軸線を持つ使い捨て吸収体物品に おいて、 外方に配向された身体に面する表面及びこの表面と逆向きのコアに面する表面 を持つ液体透過性のトップシートと、 前記トップシートに周囲が少なくとも部分的に接合さ れた液体不透過性のバックシートと、 前記トップシートと前記バックシートとの間の吸収体コアと、 前記トップシートの平面から直立した二つの長手方向障壁脚カフと、 前記トップシートの前記身体に面する表面上に配置され且つこの表面から外方 に延びる横方向隔壁とを有し、前記横方向隔壁は、前記使い捨て吸収体物品を前 部分及び後部分に分け、これによって、前記使い捨て吸収体物品の後部分で排泄 された糞便の前記使い捨て吸収体物品の前部分への移動を妨害し、前記横方向隔 壁は、前記障壁脚隔壁を互いに直接接合することによって形成されている、吸収 体物品。 ３． 前記横方向隔壁は、横方向に弾性的に伸長自在であることを特徴とする 、請求項１又は２に記載の使い捨て吸収体物品。 ４． 前記横方向隔壁は、実質的に液体不透過性であることを特徴とする、請 求項１、２、又は３に記載の使い捨て吸収体物品。 ５． 前記横方向隔壁は、前記トップシートに接合された基端縁部を有し、前 記トップシートから先端縁部まで延び、前記先端縁部は、前記使い捨て吸収体物 品の前記後部分に向かって、前記基端縁部に対して角度をなしていることを特徴 とする、請求項１乃至４のうちのいず れか一項に記載の使い捨て吸収体物品。 ６． 前胴バンド、後胴バンド、及び前記前胴バンドと前記後胴バンドとの間 の股部分を有し、前記横方向隔壁は、前記使い捨て吸収体物品の前記股部分を横 方向に予め短くすることを特徴とする、請求項１乃至４のうちのいずれか一項に 記載の使い捨て吸収体物品。 ７． 前記横方向隔壁は、実質的に非弾性である、請求項１、２、又は４に記 載の使い捨て吸収体物品。 ８． 前記横方向隔壁の基端縁部が前記トップシートに接合されており且つこ こから外方に先端縁部まで延び、前記使い捨て吸収体物品は前記横方向隔壁の前 記先端縁部にフォームキャップを有することを特徴とする、請求項１乃至７のう ちのいずれか一項に記載の使い捨て吸収体物品。 ９． 前記横方向隔壁の有効高さは、少なくとも１．５cmであることを特徴と する、請求項１乃至８のうちのいずれか一項に記載の使い捨て吸収体物品。 １０． 前記横方向隔壁の有効高さは、少なくとも３．５cmであることを特徴 とする、請求項９に記載の使い捨て吸収体物品。