JPH08504388A - 車両のタイヤの圧力調整方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 配管、回転管継手及び差動型遮断用バルブにより圧縮空気供給源に各タイヤを連続的に連結し、次に非常に短かい時間の後圧縮空気の到着を閉じ、これらの動作を反復的にくり返す中央集中型膨張用設備の備わった車両のタイヤ圧力の調整方法。本発明に従うと、非常に短かい時間の値には、設定圧力値が対応している。

Description

【発明の詳細な説明】 車両のタイヤの圧力調整方法 本発明の目的は車両のタイヤの圧力を調整する方法にある。本発明は、より厳 密に言うと車両の使用中でさえ機能できる中央集中型設備の備わった車両に関し 、通常の膨張又は空気抜き様式を利用しないですむようにするものである。 タイヤの最適な膨張圧力が車両の使用条件特に荷重及び速度ならびに路面の性 質に左右されるということがわかっている。このような理由から、走行中でさえ 、つねにこの最適値を有するように圧力を修正することのできるシステムが開発 されてきた；これらのシステムは、車両に搭載された圧縮空気供給源つまり備蓄 を含み、配管が回転管継手を介してタイヤにこの供給源を連結しており、セレク タが供給源をタイヤの各々に連結することを可能にしている。特許ＦＲ884,598 及びＥＰ２９７,８３７をここで引用することができる。 これらの設備の通常の機能様式は、各タイヤの圧力を周期的に測定し、場合に よってはこれを考慮対象のタイヤの膨張又は空気抜きにより補正することから成 る。 以下「遮断用バルブ」と呼ぶ例えばスランス特許第８８４,５９８号の中で記 述されているもののような複動バルブを利用する場合、バルブ上に作用し圧縮空 気により起動されるピストンを用いて通常のバルブを開放することができる；異 なる断面をもつ２つの面を有するこのピストンの差動機能のため、制御圧力かタ イヤの内部圧力よりもわずかに低い場合でさえ通常のバルブを開放状態に維持す ることが可能である。 各タイヤの圧力を制御するため、これを圧縮空気供給源に連結し、かくして通 常のバルブが開放される結果となり、次に短かい時間が経過した後、空気補給用 配管を遮断して配管内の圧力をタイヤの圧力に均衡化させ、かくして圧力を測定 することが可能となる。このとき、必要に応じて膨張又は空気抜きを行なう。最 後に配管を大気へと排気して空にし、その結果、遮断用バルブが再度閉じられる ことになる。 ところで、当該出願人は驚くべきことにタイヤの初期圧力の如何に関わらず、 等しい長さｔｉの非常に短かい時間中圧縮空気供給源にタイヤを連結することに よって一定の回数制御動作をくり返した場合、最終的に圧力は、この時間的長さ ｔｉと圧縮空気備蓄の圧力のみに左右され圧力制御前のタイヤの初期圧力には全 く左右されない値ｐｉに向かう傾向をもつ、ということを確認した。換言すると 、インパルス時間ｔｉに対し、圧縮空気供給源内に支配的な圧力とタイヤ内の圧 力の漸近値の間の一定の偏差が対応している。従って、圧縮空気供給源内の圧力 が一定である場合、タイヤの圧力（漸近値）はｔｉによってのみ左右される。 本発明に従うと、圧縮空気供給源、セレクタ及び配管、セレクタと各タイヤの 間の遮断用バルブならびに回転管継手を含む中央集中型膨張設備の備わった車両 のタイヤの圧力の調整方位において、各タイヤについて連続的にセレクタが関係 する配管及び回転管継手をなして圧縮空気供給源をタイヤに連結して遮断用バル ブを開放するという結果を得、非常に短かい時間の後、配管への圧縮空気の到着 を閉じ、次にタイヤ内及び配管内で同じになった圧力の測定を行ない、最後に大 気へとこの配管を排気し、その結果遮断用バルブを再度閉じることから成る調整 方法は、前記非常に短かい時間の長さが、関係するタイヤ内で得るべき設定圧力 に応じて決定されること、及び少なくとも前記設定圧力を得るまで動作が反復さ れることを特徴としている。 圧力は、得られた時点で常時維持された状態にとどまることから、反復タイプ のこの動作様式は有利にも、車両の利用中連続的に続行されうる。 当然のことながら、この反復的様式は中央集中型再膨張設備のその他の制御様 式を排除するものではない。例えば、運転者は、設定圧力を大きく増大させたい 場合、通常の膨張様式又は、本発明に従った新しい圧力を最終的に調整する前の 連続的変動により行なわれる中間的様式を利用することができる。かくして、例 えば、測定圧力が設定圧力に近い値を有する場合にのみ設定圧力に応じて前記非 常に短かい時間の長さが調整される。この場合、本発明により、圧力は、たとえ 設定圧力を超えても、最終的にそこに戻ることになる。 本発明の有利な実施例においては、圧力調整動作は、タイヤ、例えばトラクタ ーのタイヤそして次にトレーラーのタイヤの全体又は一部分について逐次的に行 なわれる。つまり、ここで意味しているのは、本発明に従って関連するタイヤの 膨張圧力を幾分か修正する効果をもちうる連続的な圧力制御の各々が、車両の異 なるタイヤに関するものである。ということである。従って、逐次的に処理され る全てのタイヤの膨張圧力は、極めて漸進的にかつ全体的に同時に推移する。 本発明のもう１つの実施例に従うと、圧縮空気備蓄としてスペアタイヤを利用 することができる。 本発明に従った圧力調整方法には、次のような利点がある：すなわち、まず第 １に、連続的、漸進的かつ均衡のとれた形で車両の異なるタイヤ内で圧力を調整 することができる。同じアクスルのタイヤ間又は一つの車両の前及び後ろの間の 圧力の均衡を瞬間的に修正するのは危険である可能性があるため、前述の事実は 安全性と快適性を大幅に改善する。 なお、タイヤを空気抜きするか又は再度膨張させる場合でかつ初期圧力と最終 圧力の間の差が重要なものである場合、各タイヤの遮断用バルブと圧縮空気タン クの間にある回転管継手（従ってこれらの継手は場合に応じてタイヤの圧力又は 圧縮空気の圧力に近い圧力を受けている）が、過度に長い間圧力の応力を受けた 状態にとどまるために危険なほどに過熱する可能性がある。このことは、膨張圧 力が約８又は９バールである大型トラック及び直径の大きい継手の場合において 特に重大である。本発明は、回転管継手がもはや断続的にしか応力を受けないつ まりもはや短かい反復した応力しか受けず、このことはさほど不利な効果を与え ないことから、この回転管継手の過熱を回避するか又は著しく減少させる。かく してこの回転管継手の寿命は増大し、保守費用が減少する。最後に搭載される設 備を簡素化し軽量化し、その結果車両の積載荷重を増大させることが可能となる 。 添付図面を参照しながら、制限的な意味のない本発明の実施例について、以下 で記述していく。なおこの図面中、 図１は、軽車両のための設備の機能図である。 図２及び図３は、本発明の原理を例示する測定読取り値である。 図４は、異なる圧力調節様式のダイヤグラムである。 図１には、軽車両上にとりつけられた４つのダイヤ（図示せず）の４つの遮断 用バルブＶＡ、ＶＢ、ＶＣ及びＶＤが示されている。前述のフランス特許第８８ ４,５９８号に記述されているもののような双方向性又は差動制御式タイプのこ れらの遮断用バルブは、通常開放された電磁弁ＥＶＡ、ＥＶＢ、ＥＶＣ及び ＥＶＤによって起動される。図を簡略化するため、車両上の配管の配置ならびに 遮断用バルブＶＡ、ＶＢ、ＶＣ、ＶＤと電磁弁ＥＶＡ、ＥＶＢ、ＥＶＣ、ＥＶＤ の間の回転管継手の存在は表示されていない。 ４つの配管は、１つの共通系に連結され、この共通系には同様に、通常閉じて いる膨張用電磁弁ＥＶＧＦ及び空気抜き弁ＥＶＤＧ、通常開放している大気への 排出用電磁弁ＥＶＥ及び圧力制御装置ＣＰ１も連結されている。 空気抜き用電磁弁ＥＶＤＧは、較正された漏洩口１で開放し、一方膨張用電磁 弁ＥＶＧＦは一方では圧縮空気供給源−コンプレッサ２、逆上ゲート弁３及び大 気への排出用電磁弁ＥＶＺに接続され、他方では圧縮空気備蓄４（例えば５バー ルで１／４リットル）に接続されている。 既知の作動サイクルは、以下のとおりである； − タイヤＡの膨張：ＥＶＡ開放；ＥＶＢ、ＥＶＣ及びＥＶＤ閉鎖；ＥＶＥ及び ＥＶＤＧ閉鎖；ＥＶＧＦ開放。 − タイヤＡの空気抜き：ＥＶＡ開放；ＥＶＢ、ＥＶＣ及びＥＶＤ閉鎖；ＥＶＥ 閉鎖、分数秒の間ＥＶＧＦ開放（遮断用バルブＶＡを開放するため）、ＥＶＤ Ｇ開放。 − タイヤＡの圧力制御：ＥＶＡ開放；ＥＶＢ、ＥＶＣ及びＥＣＤ閉鎖；ＥＶＥ 閉鎖；分数秒の間ＥＶＧＦ開放（遮断用バルブＶＡを開放するため）；ＥＶＤ Ｇ閉鎖；次にＥＶＥ開放。 本発明に従うと、各タイヤについて固定された設定値に従って決定されるＥＶ ＧＦ開放時間ｔｉで、４つのタイヤＡ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ａ，…に ついて連続的かつ逐次的に反復されるのはこの最後のシーケンス（圧力制御）で ある。 完全な１サイクルつまり４つのタイヤの各々についての１回の動作は、毎回１ ０分の１秒のＥＶＧＦ開放時間で、４秒で行なうことができる（従って、この例 では４つのタイヤについて同じ設定圧力）。ここで、この場合そうであると仮定 されているように圧縮空気供給源の圧力が一定であり続けている場合、設定圧力 はｔｉによってしか左右されないということに留意されたい。 図２には、一定の時間（ｔｉ＝０.２秒）のインパルスで本発明の方法を適用 す る、当初２.４バール、次に２.７バール、次に２.９バールそして最後に３.２バ ールで膨張された寸法２２５／５０ＺＲ１６のタイヤについて行なわれた圧力測 定の読取り値が示されている：あらゆる場合において、最終圧力は同じ、つまり Ｐｉ＝２.６バールであることが確認される。 図３は、車両の利用中連続的に圧力調整動作が続行する場合におけるプロセス の続きを例示している：すなわち、本発明の方法により設定圧力が得られた時点 で、この圧力は常時維持された状態にとどまる；ここでは、非常に短かい時間、 つまり０.１０５−０.１５０−０.１８０及び０.２２５秒というはっきり決めら れた４つの時間的長さに対応する異なる４つの設定値（２.４−２.７−２.９及 び３.２バール）がある。 最後に、図４は、設定値Ｐ１からさらに高い値Ｐ２に移行する異なる要領を示 すことを可能にしている。すなわち、通常の膨張様式ＡＢ、本発明に従った反復 的制御様式ＡＣ及びここで３つの連続的変動ＡＥ、ＥＦ及びＦＤにより進められ る補正、適合様式と呼ぶことのできる中間様式ＡＤである。設定圧力と測定圧力 の間の差が大きすぎるつまり選択された１つの値より大きい場合、様式ＡＢ又は ＡＥ−ＥＦ−ＦＤを利用することができる。 要約すると、ｔｉという長さの非常に短かい時間中圧縮空気供給源とタイヤを 連結した時、遮断用バルブは開放し、少量の空気ｑＥがタイヤの中に入る；逆に 配管を大気へと排出し遮断用バルブが再度閉じた場合、タイヤから少量の空気ｑ Ｓが出ていく；これら２つの数量ｑＥとｑＳが等しい場合、タイヤの圧力は変わ らない。これがＰｉであると考えよう。 驚くべきことに、瞬間的圧力がＰｉと異なる場合、例えばそれがＰｉよりも小 さい場合でかつ持続時間ｔｉを一定に維持する場合、ｑＥはｑＳよりも大きくな り、タイヤ内の圧力は、ｔｉにしか左右されない圧力Ｐｉに至るまで各動作で増 大していき、この圧力はその後制御動作が続行されてももはや変動しなくなる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．圧縮空気供給源、セレクタ及び配管、セレクタと各タイヤの間の遮断用バ ルブならびに回転管継手を含む中央集中型膨張設備の備わった車両のタイヤの圧 力の調整方法において、各タイヤについて連続的に、セレクタが、関係する配管 及び回転管継手を介して圧縮空気供給源をタイヤに連結して遮断用バルブを開放 するという結果を得、非常に短かい時間の後、配管への圧縮空気の到着を閉じ、 次にタイヤ内及び配管内で同じになった圧力の測定を行ない、最後に大気へとこ の配管を排気し、その結果遮断用バルブを再度閉じることから成る調整方法であ って、前記非常に短かい時間の長さが、関係するタイヤ内で得るべき設定圧力に 応じて決定されること、又少なくとも前記設定圧力を得るまで動作が反復される ことを特徴とするタイヤ圧力調整方法。 ２．圧力調整動作が車両の使用中連続的に続行されることを特徴とする、請求 の範囲第１項に記載の圧力調整方法。 ３．測定された圧力が設定圧力に近い値を有する場合にのみ、設定圧力に応じ て前記非常に短かい時間の長さを調整することを特徴とする、請求の範囲第１項 又は２項に記載の圧力調整方法。 ４．調整動作が複数のタイヤについて逐次的に行なわれることを特徴とする、 請求の範囲第１項乃至第３項のいずれか１項に記載の圧力調整方法。 ５．圧縮空気備蓄としてスペアタイヤを利用することを特徴とする、請求の範 囲第１項乃至第４項のいずれか１項に記載の圧力調整方法。