JPH08503472A - 微多孔性マクロカプセル - Google Patents

微多孔性マクロカプセル

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JPH08503472A JP6512503A JP51250393A JPH08503472A JP H08503472 A JPH08503472 A JP H08503472A JP 6512503 A JP6512503 A JP 6512503A JP 51250393 A JP51250393 A JP 51250393A JP H08503472 A JPH08503472 A JP H08503472A
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タイローン ヘイズリット
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ディヴィッド ライン
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Abstract

(57)【要約】 細胞療法に移植部材として有効な微多孔性マクロカプセルが開示される。該マクロカプセルは、治療上有効でありかつ該マクロカプセルから移植部位に放出される生物物質を分泌する生細胞を含む。該カプセルは、具体的な使用及び所望のウイルス保持性に基づく選択透過性を有することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 微多孔性マクロカプセル 発明の背景 本発明は、マクロカプセル並びに細胞用移植及び回収部材としてのその使用に 関する。 現在、治療上有効な物質を供給するために体内に生細胞及び又は組織を移植す る方法(細胞療法)が多くの研究の中心である。その中で、細胞療法の治療適応 症は、糖尿病並びにアルツハイマー病、パーキンソン病及びてんかんのような神 経変性疾患の領域に示された。更に、細胞は体から有害な物質を除去するのに治 療上の可能性が大きいことも示された。例えば、Wangら,Transplantation Proc eedings,23: 894-895(1991)に示されているように、肝細胞が高コレステロー ルレベルの治療のために移植された。 細胞療法の1形態においては、患者に移植される細胞は、細胞が治療剤として 有効な所望の生物物質を産生することを可能にするように外因性遺伝物質で試験 管内で遺伝的に修飾(形質導入)された。細胞を形質導入するには種々のメカニ ズムがある。レトロウイルスベクターは、あるベクターが非常に高い割合の標的 細胞を形質導入する能力のために興味深いものであった。標的細胞の複製は、こ れらのベクターを用いて生じるプロウイルス組込みに必要である。理論的には、 レトロウイルスで形質導入された細胞は、ウイルスを他の細胞に拡散することが できない。しかしながら、いくつかの安全性の課題がこれらの系の使用を取り巻 いている。感染性ウイルス又は病原体による混入の場合、レトロウイルスベクタ ー調製物の生産中に危険の可能性がある(Corntta,Human Gene Therapy Vol 2: 5-14,1991)。 アデノウイルスもまた遺伝子転移ベクターとして用いられる。これらは分裂終 了細胞を感染させることができる二本鎖DNAウイルスであり、宿主細胞に巧く 移入すると大量の遺伝子産物の発現がもたらされる。アデノウイルスは、ヒトに おいて弱い病原体であり、通常悪性腫瘍と結合しない。アデノウイルスベクター は一般にエピソームのままでありかつ複製を行わないが、遺伝子発現がかなりの 期間持続することができ、ベクターが少なくとも複製コンピテントである可能性 があることが実験により示された。 現在の細胞治療方法は極めて治療上の可能性を示しているが、いくつかの制限 がある。細胞を患者に注入すると、致命的な免疫反応を生じることがある。細胞 の第1注入に対する免疫反応は、たいてい第2注入を妨げるので、そのような治 療から獲得することができる利点は制限される。ある候補的細胞型は宿主に有害 であるウイルス粒子を脱粒するので、移植に適切であると考えられない。ウイル ス技術を用いて所望の生物物質を生産するために遺伝的に修飾された細胞の場合 には、細胞はウイルス粒子をかくまうので、患者の細胞に感染する可能性がある 。現在の細胞治療方法によるもう1つの欠点は、そのような治療に適切な多くの 細胞がその場で遊走することが既知であることである(例えば、グリア細胞)。 所定の場所に移植した細胞を保持することができないことは、治療剤として適切 でなくなることである。同様に、宿主に対してオートロガスである細胞は同種内 でさえ抑制されない分裂を続け腫瘍を生じてしまう。 細胞療法の現在の方法は、細胞がひとたび移植されると細胞治療プロトコール を容易に停止することも調整することもできない。これは、患者の体内に移植さ れた細胞が患者自身の組織から完全に単離されないので、容易に回収することも 取扱することもできないためである。これにより、移植した細胞がその場で遊走 しかつ宿主の生殖系列細胞にプロウイルスが組込まれることになる可能性がある ので、プロウイルスを子孫に継代することができるから、レトロウイルス粒子を 用いて細胞を遺伝的に修飾した場合真の恐れが生じる。 移植した治療細胞を停止させるか又は除去することが決定的となる多くの個々 の環境がある。これらは下記の場合が含まれる。 1.移植した細胞の1個以上ががん又は腫瘍を形成するようになったか又は逆 の免疫反応を誘発した。 2.用量調整が特定時に移植細胞数の減少を必要とする。 3.遺伝子操作した細胞集団が、有害な影響を招く遺伝物質が不適当に取込ま れた少数の細胞を有する。 4.治療が特定の終点を有し(例えば、成長ホルモン治療)、その点で治療細 胞の継続した存在が望ましくないか又は有害である。 5.遺伝的に修飾した細胞が、同時投与した薬剤に逆の応答を生じる。 6.改善された治療オプションの開発が治療上の変化を保証し、移植細胞の除 去が必要である。 細胞療法を停止する可能性のある手段として、誘導スイサイド遺伝子が移植用 細胞に取込まれること、即ち、移植細胞を死滅させることにより示された。しか しながら、この方法の1つの欠点は、細胞分裂が確立過程であるので、1個又は 数個の細胞のスイサイドメカニズムが不活性化される機会が常にあることである 。細胞のたった1個が分裂を続ける場合でさえ好ましくない影響を生じる。更に 、この方法は、移植した細胞の大量の分解のために、増殖因子又はプロテアーゼ のような分泌物の急速移動又はウイルスの放出等に起因する好ましくない結果も 出ている。 細胞封入法は、所望の生物物質を放出しつつ細胞を単離するために用いられた 。2つの技法、マイクロカプセル化及びマクロカプセル化が用いられた。典型的 には、マイクロカプセル化においては細胞を小さな球形の選択透過容器に隔離す るが、マクロカプセル化においては細胞を大きな非球形膜にからみつけるもので ある。 Limの米国特許第4,409,331号及び同第4,352,883号には、生体外で細胞によっ て生じる生物物質を生産するためのマイクロカプセル化法の使用であって、生産 される問題の生物物質によってカプセルが種々の透過性を有するマイクロカプセ ル化法の使用が開示されている。Wuら,Int.J.Pancreatology3:91-100(1988 )には、インスリン産生マイクロカプセル封入膵臓島の糖尿病ラットへの移植が 開示されている。Aeblscherら,Biomaterials,12:50-55(1991)には、ドーパ ミン分泌細胞のマクロカプセル化が開示されている。 ウイルスを液体からろ過するための技術においては、種々の高分子材料が用い られた。Anazawaら(米国特許第5,236,588号)は、連通している細孔を有する膜 を製造するためにモノマーを照射することにより調製された限外ろ過膜を教示し ている。Allegrezza(米国特許第5,096,637号)は、タンパク質含有溶液から ウイルスを単離するための非対称複合限外ろ過膜を報告している。DiLeo(米国 特許第5,017,292号)は、多孔性基質、限外ろ過表面皮及びその皮内に割れ目を 形成しかつ液を多孔性基質と直接連通させる空隙のない中間帯域を含む除膜非対 称膜を教示している。該膜は、タンパク質含有溶液からウイルスを単離するため に用いられている。米国特許第4,808,315号及び同第4,857,196号には、タンパク 質含有溶液からウイルスを除去するための親水性中空繊維膜が教示されている。 上記の参考文献はいずれも、細胞療法のために患者に移植することができるウ イルス保持性、透過選択性、生体適合性膜を記載していない。封入された細胞か ら脱粒される有害なウイルスの放出を実質的に防止しつつ生物物質を生体内送達 するための細胞療法を与えることが有効である多くの状態がある。更に、細胞療 法の治療を容易に停止することが好ましい多くの状態がある。しかしながら、そ のような治療に効果的な手段は細胞療法技術において欠けている。 従って、本発明の目的は、移植した細胞の回収方法を提供することにより所望 の時間に容易に停止することができる細胞治療方法を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、細胞を封入するマクロカプセルであって、カプセ ルが具体的な使用及び所望のウイルス保持性に基づいて選択透過性を有するマク ロカプセルを提供することである。 本発明のもう1つの目的は、マクロカプセルのウイルス保持性の試験方法を提 供することである。 本発明のこれらの及び他の目的及び特徴は、下記の詳細な説明及び添付の請求 の範囲から当業者に明らかになるであろう。 前述の参考文献はいずれも、請求した本発明を開示したものではなく従来技術 であると考えられる。これらの参考文献は、背景情報として提供されるものであ る。 発明の要約 細胞療法において使用するための移植可能選択透過マクロカプセルが記載され る。このマクロカプセルは、選択生物活性産物を分泌することができるか又は選 択生物機能を与えることができる生細胞を含むコア及び該コアを取り囲む外部ジ ャケットを含んでいる。該ジャケットは、封入された細胞を実質的に含まずかつ 前記マクロカプセル内に細胞を保持するのに十分な適度の分子量区分を有する生 体適合性材料を含んでいる。ある実施態様においては、マクロカプセルの適度な 分子量区分は、前記生細胞から脱粒される有害なウイルスの分子量よりも小さい 。 更に、移植可能選択透過マクロカプセルの外部ジャケットのウイルス保持性の 決定方法であって、外部ジャケットが中空繊維を含みかつウイルスを中空繊維内 に充填する方法が記載される。次いで、中空繊維の端を封じ、その繊維を浴溶液 に入れる。しばらくして浴溶液をウイルスに感受性のある細菌の菌叢に接種し、 形成されたプラーク数に基づいてウイルス保持性を算出する。 図面の簡単な説明 図1は、微多孔性マクロカプセルからのファージ放出の対数減少を示すもので ある。 図2は、微多孔性マクロカプセルのウイルス保持性を測定するために用いられ る試験カートリッジを示すものである。 図3及び4は、微多孔性マクロカプセルからの種々のサイズのデキストランの 排除%を示すものである。 発明の詳細な説明 本発明は、選択透過性、生体適合性マクロカプセル化部材及び細胞を制限する か、制限した細胞から脱粒されたある種の有害なウイルスを保持するか又は宿主 組織からの有害なウイルスが封入部材を通り抜けて入ることを防止するためのそ の使用方法を提供するものである。更に、マクロカプセルは、細胞療法を効率的 に停止することができる。本発明の方法は、すべて選択透過マクロカプセル化部 材によるものであり、移植されるべき細胞の種類及び移植部位によって、免疫分 離特性を有しても有しなくてもよい。即ち、ある場合には、細胞はそれら自体と 受容者の免疫系との間に物理的障壁を必要とせずに所望の機能を生じることがで きる。そのような細胞は、古典的な未封入細胞療法に有効であると考えられた多 数の同じ細胞である。 本発明のマクロカプセルは、生体適合性である。本明細書で用いられる“生体 適合性”なる語は、そのままのマクロカプセル及びその内容物の両方をまとめて 意味する。詳細には、免疫系又は異種体線維形成応答のような体の種々の防御系 の有害な影響を避けかつかなりの時間機能したままである移植されたそのままの マクロカプセル及びその内容物の能力を意味する。更に、“生体適合性”は、特 定の好ましくない細胞毒性又は体組織作用が伝達体又はその内容物の所望の機能 を妨害するように伝達体又はその内容物に起因しないことを意味する。 マクロカプセルは、更に、“選択透過性”であり、具体的な使用に適合させた 透過性を有することができる。例えば、有害なウイルスをかくまっている異種間 細胞を封入するために用いられるマクロカプセルは、ウイルスの放出を最少にす るように設計される。本発明の方法は、具体的なマクロカプセルを移植する前に そのウイルス保持性/遅延性を知ることができる。ウイルス保持性(膜がどのく らいウイルス輸送を遅延させるか)は、Dmembrane/Dwater(Dは膜を通る物 質の拡散係数である)を算出することにより求めることができる。これにより、 膜を通る輸送耐性と等価距離の水とが比較される。18−120nmサイズのウイ ルスの場合、Dwaterは2.4×10-7〜3.8×10-8cm2/secである。膜を通 る種々のウイルスの拡散係数は、始めと6週間目のデータに基づいて測定された 。拡散係数は、膜を通る輸送耐性の尺度であり下記式で示される。 J=D(C)/(X) (式中、Jは膜を通る流速であり、Cは膜の内側と外側の間の濃度差であり、X は膜壁の厚さである。)Dは定数であり、濃度に依存しない。これはCと得られ た流速、Jとの間の比例定数である。膜のウイルス保持性は、好ましくは約0. 5未満、更に好ましくは0.1未満、最も好ましくは約10-2未満である。膜が ひとたび患者に移植されると、ウイルス保持性/遅延性を少なくとも1週間、好 ましくは少なくとも2週間、更に好ましくは少なくとも6週間維持することが好 ましい。治療の持続する間ウイルス保持性/遅延性のある一定値を保持すること が最も好ましい。 マクロカプセルの選択透過性は、その分子量区分によっても定義される。“分 子量区分”(MWCO)なる語は、対流又は加圧条件下で具体的な膜によって保 持される粒子のサイズ又は分子量を意味する。半透膜が一般に孔サイズのガウス 分布を有するので、本明細書で用いられるMWCOなる語は個々の膜で試験した 場合マーカー分子のサイズを意味し、その90%はその試験条件下で膜によって 保 持される。詳細には、膜内の細孔の大多数はある粒子を保持するのに十分大きい が、分子が通過するのに十分大きい細孔がいくつか存在してもよい。即ち、ある 膜のMWCOは絶対ではなく、種々の試験を用いて測定した場合多少異なっても よい。特定サイズの粒子が十分大きい場合には、ある一定の時間完全に保持され るが、粒子の一部が保持されかつ一部が放出される粒度範囲がある。例えば、約 50kDの分子量を有する粒子60%がある膜によって保持される場合には、5 0kDより大きい粒子のより大きい割合が同一時間を示した同一膜によって保持 される。“名目上のMWCO”(nMWCO)なる語は、90%レベルのマクロ カプセルによって保持された粒子のサイズを意味する。即ち、例えば、100k D粒子が90%レベルの膜によって保持される場合には、マクロカプセルのnM WCOは100kDである。 nMWCOを測定するための方法が数種あり、種々の結果を得ることができる 。試験は、拡散か又は対流であってもよい。対流法は、加圧下でトランスメンブ ラン拡散を測定する。対流nMWCOは、どのように速く分子が膜から受動的に 拡散するかの良好な指標である。nMWCOを試験する場合、試験に用いられる 分子の形及び種類が測定値に影響することを理解することは重要である。即ち、 種々の原料からのデータを比較する場合、測定値を得るために使用した試験法を 考慮することは重要である。 マクロカプセルは、治療剤として有効な所望の生物物質を分泌するウイルスで 遺伝的に修飾された細胞を保持するように設計される。nMWCOは、生物物質 がカプセルから実質的に放出されるか、修飾細胞によってかくまわれる残留ウイ ルス粒子は実質的に保持されるように選ばれる。“ウイルスで遺伝的に修飾され た”なる句は、封入されるべき細胞にウイルスベクター(レトロウイルス、修飾 ヘルペスウイルス、ヘルペスウイルス、アデノウイルス、アデノ伴生ウイルス等 )による外因性DNAを導入する技術において用いられる標準法を含む。 ある実施態様においては、本発明のマクロカプセルは約440kDの分子量を 有する補体のClq成分より大きい分子量の物質に透過性である。即ち、これら の実施態様は、実質的に免疫分離でない。そのようなカプセルは、一般に、脳の ような免疫特権部位に移植される。そのカプセルは、細胞回収部材として働く主 な目的がある。そのような部材の相対的に高いnMWCOは、相対的に大きな治 療上有効な物質を細胞から放出させかつ移植部位に送達させることを可能にする 。主に細胞回収部材として働くマクロカプセルは、1,000−3,000kD 範囲のMWCOを有する。マクロカプセルの相対的に高い分子量カットオフ(M WCO)は、Strathmann,“Production of Microporous Media by Phase Invers ion Processes",Materials Science of Synthetic Membranes,ACS Symposium Series 269,American Chemical Society,Washington D.C.(1985)に教示され ているものを含む技術において標準的な方法によって達成される。更に、マクロ カプセルのMWCOを変える種々の方法を以下に記載する。 選択透過マクロカプセルは、同時係属PCT出願第US92/03327号に開示されて いる同じ方法により同じ材料を用いて製造することができる。手短に言えば、カ プセルは(a)液状媒体に懸濁された又はヒドロゲルマトリックス内に固定化さ れた単離細胞を含むコア及び(b)単離細胞を実質的に含まない選択透過マトリ ックス又は膜の周囲あるいは周辺生体適合性領域(“ジャケット”)から構成さ れる。 マクロカプセルのコアは、単離された具体的な細胞に適切な局部的な環境を与 えるために作られる。ある実施態様においては、コアは細胞を維持するのに十分 な液状媒体を含んでいる。液状コアは、PC12細胞のような形質転換細胞を維 持するのに特に適切である。他の実施態様においては、コアは細胞を固定化しか つ分配するヒドロゲルマトリックスを含み、そのことにより濃い細胞集合の形成 を減じる。 ヒドロゲルマトリックスで製造されたコアは、ランゲルハンス島の細胞又は副 腎クロム親和性細胞のような集合体を形成する傾向がある基本的な細胞を維持す るのに特に適切である。場合によっては、本伝達体のコアは単離細胞の機能を支 持又は促進する物質を含むことができる。これらの物質としては、天然又は合成 栄養源、細胞外マトリックス(ECM)成分、増殖因子もしくは増殖調節物質又 は支持もしくは補助細胞が挙げられる。 マクロカプセルのジャケットは、コアと同じか又は異なってよい材料で製造さ れる。いずれの場合も、使用した材料は選択透過性及び生体適合性である周囲あ るいは周辺領域を生じる。ジャケットの生体適合性は、移植したマクロカプセル を排除する結果となるか又は実施できなくするのに十分な有害な免疫応答を誘発 しないことを意味する。更に、ジャケットが好ましくない組織応答を誘発しない ことを意味する。更に、外面は選択部位の移植に特に適した方法で選択又は設計 される。例えば、外面は周囲組織の細胞による付着が好ましいかによって、平滑 面、あみめ面又は粗面にすることができる。更に、形又は構造は選択された移植 部位に特に適するように選択又は設計される。典型的には、ジャケットは中空繊 維又は平らなシートに形成された選択透過膜を含む。中空繊維膜は、円筒状内面 、支持用壁構造及び円筒外面からなる環状である。表面の片面又は両面は、種々 の分子量の分子を選択することができる。平らなシートは、中空繊維の平面組成 物である。 ジャケットの周囲あるいは周辺領域は、ヒドロゲルマトリックス又は熱可塑性 膜もしくは中空繊維のような種々の材料で製造することができる。更に、ヒドロ ゲル充填孔のようなマトリックス充填孔を有する熱可塑性選択透過膜が形成され るようにマトリックス膜複合物で製造することができる。 外部ジャケットは、本明細書で記載したもののような生体適合性であることが 既知である熱可塑性材料で形成されることが適切である。更に、カルシウムのよ うな多価イオンで適切に架橋されたアルギン酸塩のようなマイクロカプセル分野 で用いられた他のジャケットも本明細書で用いられる。 ジャケットは、コアマトリックスに直接架橋され、ポリ−L−リシン(PLL )のような中間結合層の要求を排除する。中間PLL層の排除は、PLLが線維 原であると考えられる点で有利である。更に、本部材のジャケットは、PLLで 製造されたものより良好な選択透過性に制御することができる。 マクロカプセルは、共押出し又は段階的方法で形成することができる。本発明 のマクロカプセルを形成するために用いることができる共押出しの手法は、米国 特許第5,158,881号に教示されている。共押出法に関して、マクロカプセルは周 囲あるいは周辺領域(及びコア領域)のマトリックス又は膜前駆体をゲル化、硬 化又は注型するのに十分な条件下でコア及び周囲あるいは周辺領域を形成する材 料を巣穴押出ノズルから共押出すことにより形成される。この共押出実施態様の 具体的な利点は、コア内の細胞が伝達体の形成モーメントから単離され、コア材 料が移植前の伝達体の処理中に汚染されないあるいは混ぜられないことが確実で あることである。更に、共押出法の利点は、周囲あるいは周辺領域が細胞及び他 のコア材料を含まないことを確実にすることである。 マクロカプセルは、更に、段階的に形成することができる。例えば、製造され るカプセルが単離細胞を含有するヒドロゲルコアを含む場合には、コアを最初に 形成することができ、引き続き周囲あるいは周辺マトリックス又は膜を堆積又は 加えることができる。反対に、周囲あるいは周辺マトリックス又は膜を予備形成 し、次に、予備形成した単離細胞含有コア材料又はコアを形成する材料(即ち、 コア前駆体材料)を充填することができる。コア材料を完全に封じる方法でカプ セルを密閉する。コア前駆体材料が用いられる場合には、伝達体はコアの形成を 生じる条件に曝される。 周囲あるいは周辺領域は、所定のサイズ範囲の細孔又は空隙をもつ方法で作ら れ、結果として伝達体は選択透過性である。周囲あるいは周辺領域の透過性又は 生体適合性は、用いられるマトリックス又は膜両前駆体材料及びマトリックス又 は膜が形成される条件で決定される。 具体的な伝達体に選択される分子量カットオフ(MWCO)は、伝達体の中及 び/又は外を通過する最大物質の分子サイズによって決定される。ウイルス放出 が関与しない場合には、細胞を保持しつつできる限り大きく、マクロカプセルの 細孔は封入される細胞の種類によって、約0.1−10μmにすることがある。 中空繊維膜は、有害なウイルスのカプセルの中あるいは外に有意に通過するこ とを防止しつつ種々の生物物質を排除あるいは送達するために広範囲のMWCO で調製することができる。マクロカプセルのMWCOを変えることは種々の方法 で行うことができる。膜カットオフを変える基本的な方法は、ある一組の膜注型 溶液及び凝固浴の相分離特性を変えることである。各材料/溶媒組合わせの相分 離熱力学は異なっている。一般に、相転化プロセスが起こるのに長くかかるほど 、得られた膜の孔サイズは大きい。選択される具体的な膜材料は、MWCOに影 響する。ポリ(スルホン)/N−メチルピロリドン(NMP)及びポリ(ビニリ デンジフルオリド)(PVDF)/テトラヒドロフラン(THF)は、ポリ(ア クリロニトリル)(PAN)/ジメチルスルホキシド(DMSO)のような材料 よりポ リマー/溶媒/非溶媒相互作用の強度のために高MWCO膜に容易に製造される 。膜の透過性は、適切な材料系を選ぶことにより選択することができる。例えば 、ポリマーが沈降液に多少可溶性である系を用いると相転化プロセスは極めて遅 くなる。 更に、主要な膜ポリマーが可溶性でない膜注型溶液に低分子量添加剤を加える と、膜のMWCOに影響する(Cabasso,1976)。低分子量の不溶性添加剤は、 注型溶液を安定でなくする。そのような溶液は非常に速く転化して低いMWCO 膜を生じる。反対に、高分子量添加剤は、相対的に大きな細孔を形成させるゆっ くりした相分離を生じる。この例は、ポリ(アクリロニトリル−塩化ビニル)( PAN/PVC)を高分子量ポリエチレンオキシド(PEO)(MW>100k D)とブレンドする場合である。更に、高分子量又はマクロ添加剤はおそらく膜 マトリックスから拡散し、大きな細孔の後ろに残ることになる。 得られた膜の分子量は、更に、膜ポリマー溶媒を内部の穴及び外部の凝固溶液 の双方に加えることにより変えることができる。溶媒を添加すると、沈降が遅く なり、非常に高いカットオフ膜が得られる。 更に、膜形成過程で温度を変えると、MWCOに影響を及ぼすことができる。 MWCOを変えるこの方法は、通常、温度変化単独では必ずしもMWCOを変え ないので溶媒又は非溶媒添加と組合わせて用いられる。例えば、ポリスルホン、 PEG−200及び(NMP)の溶液は、凝固浴の温度を調節することによりM WCOの異なる繊維に製造することができる。この系の組合わせは“低臨界溶液 温度系”(LCST)と呼ばれ、溶液の安定性が温度が上昇するのにつれて低下 する。即ち、高い温度は高いMWCOを生じる。膜形成過程で注型及び凝固溶液 の温度を変えると、MWCOも変わる。上記手法の組合わせは、MWCOを変え るために用いることができる。例えば、高又は低分子量添加剤の添加と組合わせ た温度変化を、MWCOに影響を及ぼすために用いることができる。 本発明のある実施態様のMWCOが中位から高い特性であることから、マクロ カプセルは透過性が高く、結果として部材外壁を横切る拡散特性が高められる。 輸送特性の改善は、カプセルが免疫分離カプセルより高レベルの生存できる細胞 密度を支持し、移植受容者からの免疫学的拒絶反応を予防するためにMWCOが 低いことを意味する。細胞密度が高いと、単位容量当たりの治療物質が多くなる ので免疫分離カプセルに比べて小さな部材を用いることができる。“免疫分離カ プセル”なる語は、カプセルの選択透過性が伝達体を移植する個体の免疫系から コア内の細胞を保護するようなものであることを意味する。それは、個体の体の 有害な物質が伝達体のコアに入ることを防止すること、個体とコア内に存在する 炎症物質、抗原物質あるいは有害物質との間の接触を最少にすること、及び単離 細胞と個体の免疫系との間の免疫学的接触を予防するのに十分な空間的障壁を与 えることによりそのようにする。 回収を容易にするために、マクロカプセルは、一般に、部材に損傷を与えずに 場所を決めかつつかむことができる1個以上のつなぎ鎖を有する。更に、つなぎ 鎖は、治療を停止したい場合、移植したマクロカプセルを見つけるために用いる ことができる。つなぎ鎖は、Aebischerらの同時係属PCT出願第US92/05369号 の方法により製造される。更に、マクロカプセルは、部材を標的部位に移植する ことを助ける画像を高める物質を含めて製造することもできる。 マクロカプセルの選択透過性が実質的に免疫分離でないような場合、封入され るべき細胞は所望の治療又は機能と適合できなければならない。免疫分離あり又 はなしで受容者に治療効果のあるように十分長く残存する細胞である。一般に、 細胞の個々の機能に対する選択、移植片の残存を確実にする方法及び細胞療法状 態における細胞生存度に関与する他の問題は、Gageら,米国特許第5,082,670号 に記載されているものと同じである。 ある場合には、移植受容者自身の細胞(例えば、腫瘍、内皮細胞又は上皮細胞 生検の場合)を用いて細胞治療することが可能である。受容者の細胞に相乗作用 する細胞も用いられる。これらの状態においては、マクロカプセルによって生じ た免疫分離の欠如はほとんど重要でない。しかしながら、異種間及び/又は同種 内細胞を用いる場合、免疫抑制法が必要となる。局所免疫抑制法は、Gruber,Tr ansplantation 54:1-11(1992)及びRossiniの米国特許第5,026,365号に開示さ れている。提供者細胞の抗原性を減じるための組換え法の使用についての概説及 び引用は、Gruber(上記)に開示されている。細胞表面修飾による移植片の免疫 原性低下に対する具体的な研究は、Faustmanの国際出願第92/04033号(1992)に 開示されている。Weissの国際出願第93/14767号には、標的細胞から抗原除去細 胞を作る方法が開示されている。Simsの国際出願第93/02188号には、遺伝的に修 飾された普遍的提供者細胞が開示されている。 封入されるべき細胞が受容者に異種である場合、免疫抑制の要求は最大である 。一般に、封入細胞に対する免疫応答を低下又は除去する方法が用いられる必要 がある。即ち、受容者は、たいていシクロスポリンのような免疫抑制剤の使用あ るいは局所適用された免疫抑制剤を用いる局所免疫抑制方策により免疫抑制され る。また、細胞の免疫原性は、MHC抗原を変えた又は欠落した形質転換動物の ような抗原性の低下した提供者から細胞を調製することにより減じられる。 受容者の細胞と同種内である細胞を用いる場合、たいてい組織の型別は受容者 の組織適合性型に最も密接に適合すように努力して用いられる。 免疫モジュレーション、細胞表面修飾並びに全身及び局所免疫抑制のような方 法の代わりとして移植細胞の生存度を確実にする方法は、選択透過マクロカプセ ルに置き換える前に免疫分離部材内の細胞を置き換える。適切な免疫分離部材と しては、微小球又はアルギン酸塩ヌードルが含まれる。アルギン酸塩は、周囲に 細胞のない領域を含む限り有効な免疫分離剤であることが証明されている。 細胞療法用の場合、本発明のマクロカプセルは、更に、細胞が有害なウイルス の脱粒又は望まない遊走特性のような特定の欠点をもつことから現在封入されな い細胞療法に有効でない細胞を、治療剤として有効にする。 細胞治療方法においては、提供者細胞によって輸送されるウイルスから宿主を 保護することが好ましい。しばしば異種間細胞が用いられる。異種間組織は遺伝 と食餌を注意深く制御した動物群からのものが好ましいが、ウイルス汚染はなお 可能である。たいていの動物のウイルスはヒトに伝染しないが、ウイルスによっ て動物からヒトに伝染することができる多くの動物原性感染症疾患がある。例え ば、牛からヒトに伝染することができるウイルスとしては、ウシ下痢性ウイルス 、感染性ウシライノ気管炎ウイルス、パラインフルエンザ3ウイルス、ウシアデ ノウイルス、ウシパルボウイルス、ウシレオウイルスが挙げられる。カプセル化 部材の透過性は、宿主が異種間細胞から放出されるこれらの及び他の非遺伝性物 質から保護されるように適合させることができる。 同種移植の場合でさえ、組織は病原体を含むものである。多くの有害な物質を スクリーンすることは可能であるにもかかわらず、そうすることは不可能である 。例えば、HIVのない組織の診断は、ウイルスに対する抗体が通常感染後数週 間まで存在しないので保証されない。そういった物質は伝達性であり、ウイルス の輸送を遅らすマクロカプセルを使用すると更に安全性のめやすが加わる。 更に、感染宿主のウイルス攻撃から封入組織を保護することも好ましいことで ある。明らかにウイルス由来である多くの疾患があるが、ウイルス病因が仮説で あった多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症及び精神分裂病のようなものもある。 ウイルス伝達を遅らす膜内に健康な細胞を封入することにより、感染宿主が細胞 療法によって治療される。 表1には、本発明の選択透過マクロカプセル化細胞治療法が有効である種々の 疾患及び症状並びに封入した細胞から放出される対応する治療物質を挙げる。 ウイルスは種々の形及びサイズで存在することから、ある膜があるウイルスに 相対する所望の特性を有するかを求めるために種々の分析が用いられる。本発明 は、ウイルスの放出速度が移植時に近いようにウイルスに相対する特性について 繊維を試験する方法を提供するものである。本方法は、ウイルスに特に感受性の あることが既知であるプラーク法を含む。多くの場合、問題の具体的なウイルス は、ある濃度のウイルスを繊維の管腔に充填し、端を確実に封じ、繊維を浴溶液 に入れることにより直接試験される。次いで、浴溶液を所望の時間をおいて試験 し、標準プラーク法[Davis,B.,Microbiology;including Immunology and Mol ecular Genetics ,3rd ed.,Harper & Row(1980)]を用いてウイルスを分析す ることができる。直接問題のウイルスを試験することが好ましくない場合には( 病原性ウイルス)、問題のウイルスのモデルを用いることができる。問題のウイ ルスと同じ寸法のバクテリオファージは、それらのウイルスの性質のために有効 なモデルとして働く。種々のファージがATCCから入手でき、Molecular Clon ing;A Laboratory Manual (Sambrook,J.ら,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)にも挙げられている。単一ウイルスが標的細菌に感染する。ウイ ルスは複製し、周囲の細菌に放出される。即ち、極めて低レベルのウイルスが細 菌の菌叢にプラークを形成することにより確認される。 表2は、代表的な動物ウイルスのサイズを示すものである。パルボウイルスの 18−26nmからパラミクソ(パラインフルエンザ)ウイルスの150−300 nmまでの範囲に及ぶ。 表3は、種々のマーカー及びウイルスの分子量、ストークス半径及び拡散性を 示すものである。 膜のnMWCOが限外ろ過から微多孔性範囲まで増加するにつれて、濃度推進 力の結果として膜を通過するウイルスの確率は高くなる。膜を通過するこの能力 は、ウイルス粒子の固有のサイズ及びウイルスの形の関数である。図1は、異な ったnMWCOを有する2種類の膜を横切るファージ拡散の対数減少を示すもの である。nMWCO100kD(0.002μm)を有する限外ろ過程度のPA N/PVC膜は、2週間にわたって放置した場合440kDまでの粒子を完全に 透過できる。しかし、この膜は、2週間にわたるphiX174ファージ(〜2 3nm)の通過に対して9対数減少を生じる。これは、λGF10(頭部95nm× 65nm;尾部115nm×17nm)の場合6週間後でさえ12対数減少に上がる。 膜のnMWCOが微多孔性範囲−0.1μmカットオフを有するポリスルホン膜 −に増加する場合、phiX174の対数減少は3日間かけて排除され、λGT 10は 6週間で6対数減少に下がる。 全体のサイズの他に、ウイルスの形は膜の通過を求めるのに重要である。ファ ージM13(5nm×200nm)は限外ろ過膜によって完全に遮断された(2週間 後対数減少14)。長い屈曲できるウイルス粒子のようなウイルスの構造は、サ イズだけでみなすより高い対数減少の原因である膜孔内にからむようになると仮 定される。膜特性を具体的なウイルス特性、特にサイズ、形及びたわみ性と正し く適合させると、ウイルスサイズ粒子を選択的に保持することができる。 繊維の孔サイズを確認するために、粒子サイズ範囲の対流MWCOデータ(タ ンパク質及びデキストラン)が用いられる。各繊維のバッチのMWCOは、カー トリッジに入れた繊維の束について測定することができる。カートリッジは、端 に蓋をかぶせた中空管様構造である。繊維は蓋の中を通り抜け、端で封じられる 。タンパク質MWCO試験は、タンパク質溶液(ウシ血清アルブミン、免疫グロ ブリンG、ミオグロビン)を1平方インチゲージ当たり5ポンド(psig)のトラ ンスメンブラン圧で限外ろ過することを含む。貯槽とろ液タンパク質濃度を分光 光度計で測定し、それらの比率から排除係数(R)をR=1・Cf/Cr(Cf はろ液濃度であり、Crは貯槽濃度である。)として算出する。 対流デキストランMWCO試験は、保持物質容量流速を制御するほかにろ液容 量流速を制御することにより拡散タンパク質MWCO試験と異なる。デキストラ ン試験試薬は、分子量が2,000〜4,000,000g/モルの多分散溶液で ある(Pharmacia製)。分子量範囲のデキストラン濃度をゲル浸透クロマトグラ フィーを用いて貯槽とろ液の両方で測定する。次いで、デキストラン半径の関数 として排除係数をろ液の貯槽濃度に対する比率から算出する。全排除プロファイ ルあるいは20%、50%及び90%排除のデキストラン半径が報告される。 細胞療法のほかに、選択透過マクロカプセルは治療上有効な物質を含有する生 物腐食性ポリマーのような高分子移植片を保持するためにも用いられる。キャリ ヤのないそのような移植片は脆いか又はこわれやすいものである。カプセルキャ リヤがないと移植された後回収することが困難である。腐食性ポリマーは崩壊し 標的産物を放出するので、離れるようになり意図しない部位に移動してしまう。 微多孔性マクロカプセルは、更に、高分子送達系に安全性、回収性及び組織生体 適合性を加える。 本明細書に記載された本発明を更に完全に理解するために、下記実施例が示さ れる。これらの実施例は例示のためのものであり、決して本発明の範囲を限定す るものとして解釈されるべきでないことは理解されなければならない。 実施例1 同種胎児脳組織の移植 ポリエチレンオキシド(MW=100K)10%、PAN/PVC(MW=1 00K)10%、ジメチルホルムアミド(w/w)80%溶液を同軸押出ノズルの 外側管腔を通って押出すことにより、微多孔性繊維を調製した。凝固剤として水 を用い、ノズルの中央の穴を通ってポリマーと共押出した。これらの繊維の名目 上のMWCOは2,000kDであった。繊維は、内径0.8mm及び外径1mmを 有した。 Trescoら,Society for Neuroscience Abstracts,18:393.2(1992)の方法に 従って胎児脳組織を調製した。増殖原質としてマトリゲル(Collaborative Rese arch)の存在下、組織をこれらの繊維に充填し、健康な雄成体スプラグダウレイ ラットの線条体に組織を単離した3時間以内に移植した。ラットを2(n=3) 及び4(n=4)週間で犠牲にし、移植片を組織学的に分析した。2及び4週間 後、試験管内で維持し同時に単離した培養物と同様の形態表現型を示す生細胞が 存在した。チロシンヒドロキシラーゼにポジティブ染色するものがあり、少なく とも4週間生体内でニューロンの生存を示した。 実施例2 低分子量添加剤を用いるマクロカプセルの調製 次の注型溶液を中空繊維に調製した。溶液1は、PAN/PVC12.5%、 ポリエチレングリコール(MW200)(PEG−200)50.0%及びN− メチルピロリドン(NMP)37.5%を含有した。PEG−200は、PAN /PVCが可溶でない低分子量添加剤である。室温で、この溶液は均一なゲルで ある。この注型溶液を50℃まで加熱し、室温で浴中に相転化する。nMWCO が約120kDであるポリマーを生じる。PEG−200添加剤なしの溶液から 得られた中空繊維は、nMWCO約80kDを有する。 溶液2は、PAN/PVC13%、グリセロール15%及びNMPを含有する 。これは室温で固体であり、上記の方法で紡糸する。約200kDから微多孔性 領域まで細胞透過性までさえnMWCOを有する膜が製造される。 実施例3 穴及び浴に溶媒添加を用いるマクロカプセルの調製 PAN/PVC12.5%、NMP87.5%溶液を調製する。この溶液を水 中で凝固させると、標準限外ろ過膜が生じる。同様の溶液を溶媒/水混合液中で 沈降させると、限外ろ過範囲(200kD)の極めて高い末端までMWCOが非 常に増加する。 実施例4 免疫分離細胞:アルギン酸塩ヌードルの回収 膵臓島の滅菌浮遊液を、Scharpらの米国特許第4,868,121号の方法によってヒ ト膵臓から調製した。生理的食塩水(PS;150mMNaCl)中2%アルギン 酸ナトリウム溶液を無菌条件下で調製し、次いで島浮遊液中1%アルギン酸塩の 最終濃度に調製細胞で1:1に希釈した。 細胞を含まない境界領域で囲まれたヒト膵臓島を含有するアルギン酸塩の1. 0mm円筒状“ヌードル”(1.0%w/アルギン酸塩、PronovaR)を次のように調 製した。島浮遊液を同時係属米国特許出願第07/461,999号に記載されている構造 の巣型二重穴共押出装置の内部チャンバに充填し、内部の穴は直径500ミクロ ンを有し、周辺の穴は直径600ミクロンを有する。この装置の外部チャンバに PS中1%アルギン酸ナトリウム滅菌溶液を充填した。 ノズルの先端をPS中1%CaCl2滅菌溶液を含有する浴に浸漬し、アルギ ン酸塩ポリイオンの架橋によりアルギン酸塩の硬化又はゲル化を誘導する。チャ ンバに充填した材料をこの浴中に共押出すと、アルギン酸塩マトリックス固定化 島のコア領域と島を含まないアルギン酸塩マトリックスの周囲領域を含む連続形 成アルギン酸塩の円筒物を生じた。ジャケットの外径は1.2mmであった。コア の内径は1.0−1.05mmであった。コアの全島量は0.8mm3(200島) であった。全コア量は25.98mm3であった。島の容量は、全コア量の3%で あった。コアのアルギン酸塩は、ジャケットのアルギン酸塩と架橋した。 周囲領域の相対厚さは、材料がノズルのコア及び周辺の穴から押出される速度 を調節することにより変化させた。一般にコア内の流れが増大するにつれて壁の 厚さは減少した。周辺の穴の流れが増大するにつれて壁の厚さは増大した。用い られる流速範囲は、コアと周辺の双方について同じにした(0.3−1.5ml/ 分)。円筒物をまず2%アルギン酸ナトリウム無菌浴、次いで1%CaCl2無 菌浴中に浸漬することにより円筒物の端を密封した。そのようにして形成された マクロカプセルを移植前に無菌組織培養基に維持した。 これらの島含有“ヌードル”を滅菌小刀を用いて2cmの長さに切断し、1.5 mmの内径PEO/PAN/PVCカプセルに充填し、糖尿病受容者に皮下移植し た。 4週間後、カプセルを回収し、島の生存度を分析した。 実施例5 免疫分離細胞:微小球の回収 別々の2方法で生細胞を含有する微小球を調製する。PC12細胞を含有する 熱可塑性微小球をSeftonの米国特許第4,353,888号に従って調製する。アルギン 酸塩:ポリリシン微小球をLimの米国特許第4,352,883号の方法に従って調製する 。双方とも微小球は直径500μmより大きくない。微小球を実施例1に記載さ れた熱可塑性制限部材に充填する。部材はすべて試験して名目上のMWCO20 0kDより大きい。 PC12含有微小球をラット線条体に移植し、2週間放置した。微小球を回収 し、繊維腫の発育過度の証拠を検査し、細胞生存度を評価する。 実施例6 副腎クロム親和性細胞の移植 ヒト副腎クロム親和性細胞をヒト死体からSagenの米国特許第4,753,635号の方 法によって調製し、実施例1のように調製された選択透過マクロカプセルに入れ る。カプセルを慢性痛に罹っているヒト患者の腰領域に包膜内に移植する。3週 間後、カプセルを取り出し、無傷であり生存細胞を含むことがわかる。 実施例7 バクテリオファージ保持性試験 PAN/PVC膜によって生じたλgt10の輸送遅延を測定するために試験 を開発した。同じ大きさ又はより大きい動物ウイルスのカプセル化の流速遅延を 予想するモデル系として働くファージを選んだ。3種類の異なった繊維を表4に 示されるように実験した。 a名目上のMWCO100kDに相当する。 λgt10ファージ株をNM514(ATCCのE.coli)の菌叢上で増殖した 。選択プレートを5mlSMバッファー(上記Sambrook J.らの方法を用いて調製 )で再構成した。これらのプレートを4時間弱く振盪し、この液体を遠心管にピ ペットで入れ、100μlクロロホルムを加えた。1時間インキュベートした後 、この株を3700RPMで回転し、上清を回収した。ファージ力価を繊維に充 填する前に求めた。 NM514を0.2%マルトースで光学濃度(OD)2まで補足したNZCY M培地で増殖した。ODを設定した後、細菌を3700RPMで回転し、沈降物 が完全に懸濁するまで37℃振盪浴を用いて10mMMgSO4(滅菌水で調製) に再懸濁した。 試験装置は、SM培地を充填した内容量9mlの12cmの長いカートリッジから 構成された(図2)。5分エポキシを用いて試験カートリッジの雄型テーパーリ ュアーに2又は3繊維を入れた。繊維を装置にポッティングした後、ミリQ水( 100×繊維量)と限外ろ過することにより脱グリセリンした。PAN/PVC 繊維を、2×繊維量のHLl培地に繊維を限外ろ過することにより調整した。こ の処理は、細胞を封入するのに用いられる充填条件をまねているものであ る。膜の孔サイズは膜表面にタンパク質が吸着することにより減少する。対照的 に、膜孔サイズの増大したファージ拡散の増大を評価するために無調整ポリスル ホン、微多孔性繊維を用いた。繊維のバクテリオファージによる充填は、0.1 mlのバクテリオファージ株を繊維の管腔に1mlの使い捨て注射器を用いてリュア を介して注入することにより行われた。 繊維をポッティング及び調整した後、カートリッジ浴を新しいSMバッファー と交換した。次いで繊維を充填し、繊維の端に蓋をし、装置を37℃インキュべ ーターに入れた。浴の試料を1、3及び6週間目に採取し、標準プラーク法を用 いてバクテリオファージ濃度を分析した。結果 表5は、0及び6週間のファージ濃度及びDmembraneを示すものである。 6週間目の管腔及び浴におけるファージ濃度の差異によってわかるように、膜 は浴へのファージ拡散に顕著に抵抗した。カプセル化の6週間後全ファージ活性 の低下があった。対照は、37℃で高(1×1015pfu/ml)及び低(1×103p fu/ml)濃度で保持されたファージ株が6週間後安定であることを示した。ファ ージが膜表面に吸着された場合には、6週間かけて活性の低下が測定されたとみ なした。従って、6週間目のファージ保持は2方法で算出した:(A)カプセル に充填したファージの全量を6週間目の浴中の全ファージ濃度で割るか又は(B )6週間目のカプセルの管腔に存在したファージの全量を6週目の浴中のファー ジ濃度で割る。これらの算出したファージ拡散の対数減少を表6に示す。 実験したλgt10の平均寸法は頭部が95×65nm及び尾部が17×115 nmであることから、この実験結果はPAN/PVC膜が少なくとも6次数の大き さの倍率だけ95nmより大きい非遺伝性物質を保持することができることを示す 。 実施例8 ファージPhi−X保持性試験 実施例7と同じ種類の膜及び方法を用いて、ファージPhi−Xの輸送遅延を 求めた。本ファージは、直径約24−30nmであり、実質的に球形である。限外 ろ過PAN/PVC膜をPCl培地で予備調整し、ポリスルホン微多孔性繊維は 処理しなかった。微多孔性繊維の場合3日間で及び限外ろ過繊維の場合1及び2 週間で試料を採取した。SM培地の代わりにLBブイヨン(上記Sambrook J.ら の方法を用いて調製)を用いた。ファージPhi−Xは、より大きなλgt10 ファージに見られるより短い時間で対数減少が低い。 カートリッジ1、2、3;PCl培地で調整したPAN/PVC。 カートリッジ4、5、6;ポリスルホン未処理繊維。 実施例9 タンパク質保持性試験 実施例7で実験した繊維を、更に、数種の標準タンパク質及び多分散デキスト ランのブレンドの排除%を測定することにより確認した。タンパク質の排除を表 8に示す。多分散デキストランの排除を図3及び4に示す。 これにより本明細書で言及した文献はすべて参考として引用されることは明ら かである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 35/76 7431−4C C12N 5/10 7/02 8931−4B C12Q 1/02 6807−4B 1/70 9453−4B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,US,UZ,VN (72)発明者 トレスコ パトリック エイ アメリカ合衆国 ユタ州 84070 サンデ ィー イースト サウスフォーク サーク ル 955 (72)発明者 ヘイズリット タイローン アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02816 コヴェントリー ギブリン レー ン 14 (72)発明者 フラナガン トーマス アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02805 バーリントン ハイランド アベ ニュー 117 (72)発明者 ドハティー エドワード ジェイ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02048 マンスフィールド ネイサン ロ ード 10 (72)発明者 ライン ディヴィッド アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02906 プロヴィデンス イースト マニ ング ストリート 60 (72)発明者 ホーランド ローラ アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02906 プロヴィデンス クーク ストリ ート 87 アパートメント 1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記部分を含む、細胞療法において使用するための移植可能選択透過マクロ カプセル: (a)選択生物活性産物を分泌することができるか又は選択生物機能を与える ことができる生細胞を含むコア;及び (b)前記細胞を実質的に含まない生体適合性材料を含み、前記マクロカプセ ル内に前記細胞を保持するのに十分な適度な分子量区分を有する前記コアを取り 囲む外部ジャケット。 2.前記コアがヒドロゲルマトリックスを更に含み、前記生細胞が前記マトリッ クスによって固定化されている請求項1記載の選択透過マクロカプセル。 3.前記生体適合性材料がヒドロゲルからなる請求項1記載の選択透過マクロカ プセル。 4.前記コア及び前記生体適合性材料が同一ヒドロゲルからなる請求項2記載の 選択透過マクロカプセル。 5.前記生体適合性材料が多価イオンで架橋されたアルギン酸塩を含む請求項1 記載の選択透過マクロカプセル。 6.前記生体適合性材料が熱可塑性膜を含む請求項1記載の選択透過マクロカプ セル。 7.前記外部ジャケットの適度な分子量区分が約440kDより大きい請求項1 記載の選択透過マクロカプセル。 8.前記適度な分子量区分が約1,000〜約3,000kDである請求項7記 載の選択透過マクロカプセル。 9.前記外部ジャケットが、前記生細胞から脱粒される有害ウイルスの分子量よ りも小さい適度な分子量区分を有する請求項1記載の選択透過マクロカプセル。 10.前記生細胞がウイルスで遺伝的に修飾されており、前記適度な分子量区分が 前記ウイルスの分子量よりも小さい請求項1記載の選択透過マクロカプセル。 11.前記外部ジャケットが約10-2未満のウイルス保持性を有する請求項10記載 の選択透過マクロカプセル。 12.下記部分を更に含む請求項1記載の選択透過マクロカプセル: (c)前記マクロカプセルを回収するためのつなぎ鎖。 13.前記コアが、前記生細胞を封入する免疫分離部材を更に含む請求項1記載の 選択透過マクロカプセル。 14.前記免疫分離部材が微小球及びアルギン酸塩ヌードルからなる群より選ばれ る請求項13記載の選択透過マクロカプセル。 15.下記部分を含む、受容者に治療上有効な産物を供給するための移植可能マク ロカプセル: (a)治療上有効な選択産物を分泌することができる高分子移植片を含むコア 、及び (b)前記治療上有効な選択産物を分泌することができる適度な分子量区分を 有する、生体適合性材料で形成された前記コアを取り囲む外部ジャケット。 16.受容者の体内に選択透過マクロカプセルを移植することを含む細胞治療方法 であって、前記マクロカプセルが下記部分を含む方法: (a)選択生物活性産物を分泌することができるか又は選択生物機能を与える ことができる生細胞を含むコア;及び (b)前記細胞を実質的に含まない生体適合性材料を含み、前記マクロカプセ ル内に前記細胞を保持するのに十分な適度な分子量区分を有する前記コアを取り 囲む外部ジャケット。 17.前記外部ジャケットが、前記生細胞から脱粒される有害ウイルスの分子量よ りも小さい分子量区分を有する請求項16記載の方法。 18.前記生細胞がウイルスで遺伝的に修飾されており、前記適度な分子量区分が 前記ウイルスの分子量よりも小さい請求項16記載の方法。 19.前記外部ジャケットが約10-2未満のウイルス保持性を有する請求項18記載 の方法。 20.前記選択透過マクロカプセルが下記部分を更に含む、前記治療の終わりに前 記マクロカプセルを回収する段階を更に含む請求項16記載の方法: (c)前記マクロカプセルを回収するためのつなぎ鎖。 21.移植可能選択透過マクロカプセルの外部ジャケットのウイルス保持性を決定 する方法であって、前記ジャケットが上下端を有する中空繊維を含み、前記中 空繊維にウイルスを充填し、前記上下端を封じ、浴溶液に前記ジャケットを入れ 、前記ウイルスに感受性のある細菌の菌叢に前記浴溶液を接種し、前記細菌の菌 叢に形成されたプラーク数に基づいてウイルス保持性を算出する方法。
JP6512503A 1992-11-16 1993-11-16 微多孔性マクロカプセル Pending JPH08503472A (ja)

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