【発明の詳細な説明】
低レベルの亜鉛を含有し第一胃のバイパスポテンシャルが高いタンパク質性飼料
物質及びその製造方法
発明の背景
A.発明の技術分野
本発明は、反すう動物に給餌するのに用いる大豆ミール(Soybean meal)など
の植物種子のタンパク質性ミールの栄養価の改良に関する。さらに詳しくは本発
明は、そのタンパク質含量が、食べている動物の第一胃内での分解から保護され
ている改良されたミール組成物及びこのようなミール組成物の製造方法に関する
。
B.関連技術
タンパク質を提供する飼料原料の飼料価値が反すう動物の第一胃内での分解に
よって変化して悪影響を与えることはかなり前から知られている。このように第
一胃で分解されると飼養動物が代謝のために最終的に利用できるタンパク質の量
が減少する。したがって、反すう動物の飼料のタンパク質成分を第一胃内が可溶
化もしくは代謝されないように「保護」し、実質的に分解ざれていない形態で通
過させることが有利であると考えられている。したがってその分解されていない
タンパク質は飼養動物の消化系の第一胃より後の部分での消化に利用できる。
第一胃による破壊で失われる飼料価値について、大豆
ミールでのタンパク質の効率値は比較的低い(Klopfenstein,Feedstuffs,23−
24頁、1981年7月参照)。大豆ミールは反すう動物が利用する主要なタンパク質
含有飼料原料の一つであるから、第一胃での破壊から大豆ミールを保護する商業
上実用的な方法を提供することは特に望ましい。このような方法は、商業的に大
規模に用いる場合、簡単かつ効率的で比較的低コストでなければならない。した
がってかような方法は、大豆などを加工して飼料原料にするための既存の商業的
設備に組み込むことができなければならない。
反すう動物の飼料のタンパク質成分を保護しようとしていくつもの方法が従来
試みられている。例えば米国特許第3,619,200号には、植物ミールなどの反すう
動物用タンパク質性飼料原料に第一胃耐性コーティングを塗布することが提案さ
れている。このコーティングの目的は、タンパク質性飼料を第一胃内での細菌に
よる攻撃から保護し、次いでそのコーティングを分解して飼料を第四胃と小腸内
で消化させることである。
また反すう動物の飼料原料内のタンパク質の溶解度は、飼料原料をタンニン、
ホルムアルデヒドまたは他のアルデヒド類で処理することによって低下させるこ
とができることは公知である。さらに、タンパク質の溶解度はそのタンパク質を
加熱することによって低下させることができる。これらの方法は、米国特許第4,
186,213号及びその引用文献中に要約されている。これらの方法のう
ち一つ以上を用いて処理して、そのタンパク質の第一胃内での溶解度を低下させ
かつ第一胃での破壊に対して保護できる飼料原料が、各種の植物ミールを含めて
開示されている。
他の重要な従来技術の文献は次のとおりである。
Hudsonら、J.Anim.Sci,30巻、609-613頁、1970年;
Tagariら、Brit.J.Nutr.,16巻、237-243頁、1982年;
Andersonの米国特許第3,463,858号(1969年);
Emeryらの米国特許第2,295,643号(1942年);
Ashmeadの米国特許第4,172,072号(1979年);
Meyerの米国特許第4,664,905号(1987年)。
Hudsonらの文献には、市販の大豆ミール(70%N可溶性)と140℃で4時間加
熱後の同大豆ミール(35%%N可溶性)の小ヒツジの第一胃より後での窒素利用
率を比較した実験結果が記載されている。その結果は、加熱されたミールは、第
一胃の微生物による分解速度が低いことを示している。
Tagariらは、溶媒で抽出された大豆ミールに異なる加熱曝露を行って比較した
。この試験には、室温での溶媒除去、80℃、10分間の溶媒除去及び市販のトース
トしたミールの120℃、15分間の水蒸気処理が含まれている。これらのミールを
雄ヒツジに与え次いで第一胃液を試験した。アンモニア放出に関する人工第一胃
の比較も実施
された。加工された大豆ミールの非加工大豆ミールに対する異なる効率を決定す
る主要因子は、それらミールの第一胃液への溶解度が異なることであると結論さ
れた。また大豆ミールの異なる熱処理によって起こる溶解度の変化は他のミール
と比べて比較的大きいことも観察された。
本発明について特に重要なのは、飼料原料に亜鉛などのような物質を添加する
方法とこの添加によってえられる組成物である。Andersonは、家畜および家禽を
飼養するのに用いる成長因子の製造方法を開示している。塩化亜鉛もしくは硫酸
亜鉛のような水溶液中の亜鉛塩を、タンパク質性飼料原料の遊離アミノ酸と反応
させる。この反応は、温度が60〜70℃(140〜158゜F)でpHが3.5の水溶液中で
行なう。このpHはZnCl2の場合は自動的に達成され、他の亜鉛塩の場合、HClを使
用してpHを調節する。反応混合物を乾燥して水分を2〜8%とし、次いで飼料と混
合する。反すう動物への給餌またはタンパク質の第一胃に対する保護については
全く言及していない。
Emeryらの特許には次のような方法が記載されている。すなわち、亜鉛や他の
多価金属の酸化物、水酸化物および塩を含むミネラル化合物を、水およびタンパ
ク質を分解する酸たとえばH3PO4、HClまたはH2SO4の存在下、タンパク質性飼料
原料と反応させる方法が記載されている。その反応混合物を空気中で加熱するこ
とによって乾燥する。大豆ミールは好ましい飼料原料であると指摘され、
そして多価金属の中で亜鉛は、酸化物、水酸化物または炭酸塩の形態で使用する
と述べられている。コバルト塩のような他の塩は、塩酸塩もしくは硫酸塩の形態
で使用されると指摘されている。その実施例には、大量の金属化合物と大豆ミー
ルの反応が例示されている(実施例1ではミールに対して35%および実施例IIIで
はミールに対して17%の金属化合物を使用)。しかしこの特許には、第一胃での
保護および栄養価について全く言及されていない。
Ashmeadの特許には、ヒトおよび動物のミネラル不足を補充するために金属タ
ンパク質化合物を使用することが提案されている。このタンパク質化合物は、二
価の金属の塩を、アルカリ性pH下で、酵素で加水分解されたタンパク質の遊離ア
ミノ酸と反応させて製造される。
Meyerは、米国特許第4,664,905号において、亜鉛をタンパク質性飼料に添加す
ることを開示し、この場合、亜鉛は水溶液で添加するかまたは乾燥混合物で添加
し、次いで蒸気処理が行なわれる。その亜鉛イオンの濃度は、ミールの乾燥重量
に対して0.25〜1.3重量%の範囲内にあることが必要である。
産業界は、植物飼料などのタンパク質含量の保護に用いる薬剤として亜鉛を用
いることをすでに知っていたが、亜鉛を用いることによって特定の欠点が生じた
。特に、動物の排泄物中にあって、亜鉛のような重金属が環境に排出されること
についての心配が生じてきた。
これらの心配に対応して、世界中の国家がタンパク質性飼料ミール中の亜鉛の
最高許容レベルについて規制限界を規定している。したがって、現在使用されて
いる組成物に対して低レベルの亜鉛を組込みしかも好ましい第一胃バイパス特性
を示す飼料組成物およびその製造方法が要望されている。
このような方法は、大豆などを加工する既存の設備に容易に組込まれることが
非常に望ましく、また大規模な設備を必要とせずにウシ給餌地区のような遠隔地
で実施できればさらに一層有利である。
したがって本発明の目的は、取り込まれる亜鉛のレベルは比較的低いが好まし
い第一胃バイパス特性を示す保護された飼料組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、大豆などを加工する既存の商業設備に容易に組込むこと
が可能でかつ遠隔地で実施でき、上記のような保護された飼料組成物の製造方法
を提供することである。
発明の要約
本発明の進展に伴う試験研究中に、乾燥混合法を用いてミール中のタンパク質
1部当り0.015〜0.02部の亜鉛を含有させることによって通常得られる第一胃バ
イパスポテンシャルは、亜鉛と脱脂大豆フレークを湿潤加熱条件下で接触させる
と、大豆ミール中のタンパク質1部当りわずか約0.003〜0.008部の亜鉛を使用す
ることによってえられ、亜鉛量が60−70%減少できることが発見され
た。このような条件下で、亜鉛/ミール混合物の全含水量は15〜30%の範囲内に
なるが、全含水量としては約20%が好ましい。亜鉛/ミール混合物の加熱は、商
業用トースターを用い、180〜230゜Fの温度で約10〜30分間実施することができ
る。またこの加熱は、複合ロースター/コンディショナーを用い280〜300゜Fの
温度で行なうこともできる。驚くべきことには、加熱を商業用押出機を用いては
るかに短い時間行なうと、類似の第一胃バイパスポテンシャルを得ることができ
ることも見出されたのである。
プロテアーゼによるタンパク質分解の速度と程度をインビトロで測定すること
によって求めた酵素不消化性は、各種の飼料の第一胃バイパスポテンシャルを評
価するのに有用な手段である。適切な試験法は、J.Anim.Sci.Abstra.,679巻
、379頁1980年のPoosらの報告「タンパク質補充物の第一胃での分解を予見する
ための実験室的手法の比較」;およびJ.Anim.Sci.Abstra.,121巻、118頁、1
981年のRockらの報告「酵素によるタンパク質分解の評価」に記載されている。
第一胃での分解の可能性を予報するものとしてインビトロでの酵素による分解を
利用することは、真の第一胃バイパス特性を第四胃フィステルを有するウシで決
定した一連の標準タンパク質補充物に対して適用することによって確立された。
好ましい酵素はフィシンである。フィシンは下記の試験で使用した。フィシン酵
素試験によって測定される値は、
「利用可能で分解されていない全タンパク質のパーセント値」すなわち「%AU
N」で示す。
表Iは本発明によって処理した飼料の一般的なAUN値を示す。
図面の簡単な説明
図1は一般的な大豆加工設備で本発明の方法を実施する場合のフローシートで
あり、亜鉛はミールを脱溶媒機
−トースターに導入する前に添加されている。
図2は一般的な大豆加工設備で本発明の方法を実施する場合のフローシートで
あり、亜鉛はミールを脱溶媒機−トースター−乾燥器−冷却器に導入する前に添
加されている。
図3は一般的な大豆加工設備で本発明の方法を実施する場合のフローシート線
図であり、亜鉛はミールが脱溶媒されトーストされた後に導入されている。
図4は乾燥トーストミールで始まる本発明の方法を実施する場合のフローシー
ト線図である。
図5は追加の押出し装置を用いて本発明の方法を実施する場合のフローシート
線図である。
図6は押出し装置を用いて、商業用加工設備より遠隔の場所で本発明の方法を
実施する場合のフローシート線図である。
図7はバッチ式で本発明の方法を実施する場合のフローシート線図である。
図8は低レベルの亜鉛で処理されたミールを給餌された動物:対照のミールを
給餌された動物の乳汁生成量を示すグラフである。
図9は押出機で加工されて低レベルの亜鉛を含有するミールと給餌された動物
:対照のミールを給餌された動物の乳汁生成量を示すグラフである。
好ましい実施例の説明
本発明の方法はあらゆるタンパク質性植物種子ミール
を用いて実施することができる。このようなミールには、大豆ミール、綿実ミー
ル、落花生ミール、ヒマワリ種子ミール、カノラ(菜種)ミール、パーム核ミー
ル、トウモロコシグルテンミール、樹液ミール、ベニバナミールおよびその他の
高タンパク種子ミール並びにそれらの混合物が含まれる。本発明は「ホワイト・
フレーク」と呼ばれる脱脂され、トーストされていない大豆フレーク並びにトー
ストされた大豆ミールに適用できる。現在の情報に基づくと、最高の第一胃保護
は本発明が脱脂され、トーストされた高タンパク植物ミール、特にトーストされ
た大豆ミールに適用されたときに得られると思われる。一般に、トースティング
とは、タンパク質性飼料用ミールを脱脂後に加熱することを意味する。トースト
の説明は、Sipos and Witte;「大豆油ミールのための脱溶媒機-トースター・プ
ロセス」;J.of the Am.Oil Chem.Soc.,38,11(1961)およびMustakas,Mo
ulton,Bakerand Kwolek;「食品のために大豆ミールを脱溶媒-トースティング
するときの決定的に重要なプロセス上の要素」;J.of the Am.Oil Chem.Soc.
,58,300(1981)の中で述べられている。その他の種子ミールの処理については
、A.M.Altschul編;「加工処理された植物タンパク質食品」;Academic Press
,ニューヨーク、1958、の中に記載されている。タンパク質ミールを脱脂するた
めのプロセスおよび溶媒を取り除き、脱脂ミールをトースティングするためのそ
の後のプロセス処理について記載し
ている特許には次のものがある:米国特許第3,268,335号、第2,710,258号、第2,
585,793号。
本発明の方法は脱脂タンパク質ミールへ適用される場合が特に有益であり、本
方法は主としてこのようなミールに関連して記載されているが、全脂肪あるいは
部分脱脂タンパク質製品へ適用することもできる。本方法はさらにオオムギ、ト
ウモロコシおよびその他の種子粒の発酵の副産物であるビール粕あるいは蒸留粕
のような関連種子材料を用いて実施することもできる。
亜鉛処理剤は好ましくは硫酸亜鉛一水和物であるが、酢酸亜鉛あるいは酸化亜
鉛のようなその他の反別動物用食用亜鉛塩を使用することもできる。亜鉛塩はミ
ール中のタンパク質1部に対して亜鉛イオンが0.003−0.008部の割合に相当する
量で使用することができ、好ましくはタンパク質1部に対して亜鉛が0.005部で
ある割合である。より高レベルの亜鉛を使用することはできるが、必要とはされ
ない。実際に、本発明の目的のためには過剰の亜鉛は避けるべきである。より低
レベルもまた使用することはできるが、これは一般には処理されたタンパクの第
一胃バイパス可能性の低下を生じさせるであろう。
一般に、本願発明の方法は脂肪種子加工処理工場内でのバッチ法、連続法、あ
るいは脂肪種子加工処理工場から離れた場所での連続法のいずれかで実施するこ
とができる。これらの加工処理のタイプそれぞれに様々なプロセス構成が可能で
ある。
例えば、図1を参照して、本願発明の方法は脂肪種子加工処理工場で使用する
ための連続プロセスとして実施することができる。本プロセスの実施例において
は、亜鉛塩はミールが脱溶媒される前に大豆ミールに添加される。まず最初に、
大豆フレーク10が抽出装置12の中に導入される。その後亜鉛16がフレーク14内の
タンパク質1部に対して亜鉛イオンが約0.003−0.008部の割合に等しい量で溶媒
湿性フレーク14に添加され、亜鉛/フレーク混合物18が形成される。亜鉛16は
乾燥亜鉛塩あるいは亜鉛塩溶液のいずれの形で添加されてもよい。混合物18はそ
の後脱溶媒機-トースター(「DT」)20内に導入される。脱溶媒機-トースター
の中では大豆ミールを亜鉛イオンによって保護するプロセスに好ましい条件が維
持される。ミールの総含水量は15−30%の範囲内であるが、好ましい含水量は約
20%である。トースター内のミールの滞留時間は約10−30分間の範囲内であって
よいが、好ましくは約17−20分間で、ミールはその中で約180−230゜Fの温度に
達することができる。条件は典型的には220゜Fおよび20分間で、滞留時間は加
工処理速度の関数である。大多数の加工処理工場はスループットを極限まで増大
するので、DT内の平均滞留時間は約20分間である。より長い滞留時間を達成す
るためには、加工処理工場は速度を遅くするであろう。滞留時間がより長くなる
と、低レベル亜鉛処理大豆ミールあるいはその他のタンパク質ミールのバイパス
可能性が改善される。トーストされ
たミール22はDT20を出て、乾燥機24の中に導入される。この乾燥機は典型的に
は、飼料に加熱空気を当てながら乾燥機を通って送り装置を移動させるコンベヤ
を含んでいる。この乾燥機は回転式トレー型乾燥機であってもよい。乾燥空気は
ファン64によって乾燥機24の送り装置末端へ供給され、ファンはフィルタ66を通
して室内の空気を吸引し、濾過した空気を間接蒸気暖房機68を通過させる。乾燥
機24は好ましくは、ミールが乾燥機の中央に到着する時点までに乾燥が完了する
ように配置される。ファン70は乾燥機の中央部に冷却空気を導入するために使用
することができる。統合された乾燥空気と冷却空気は排気ファン72によって乾燥
機24から排気される。排出空気はサイクロン分離機74を通過し、そこで空気が大
気中へ排気される前に固形廃棄物が取り除かれる。乾燥機24から出てきた、乾燥
され、トーストされたミール26は第一胃変性に対して保護されているので、整粒
機-粉砕機28の中で粉末化およびサイズ分類できる状態になっている。ミールは
その後包装するか、あるいはさらに他の飼料成分と一緒に混合することができる
。
図2に明らかなように、類似の実施例を脱溶媒機-トースター-乾燥機-冷却装
置(DTDC)30を用いて実施することができる。トースティングはDTDCの
脱溶媒機-トースター部分で実施され、他方乾燥は乾燥機-冷却装置部分で実施さ
れる。したがって、外部での乾燥は必要とされない。DTDCの乾燥機-冷却装
置部分におけ
る条件は図1に関して記載された条件と類似である。
図3に明らかなように、この代わりに亜鉛16をミールが抽出および脱溶媒化さ
れた後にトーストされた大豆ミールと混合することができる。亜鉛16は亜鉛/脱
溶媒化ミール混合物34を形成するために脱溶媒ミール32に添加される。上述のよ
うに、亜鉛は乾燥亜鉛塩あるいは亜鉛塩溶液のいずれの形でも上記に記載した量
で添加することができる。混合物34はトースター装置36へ運ばれるが、この装置
は内部配置においてDTに非常に類似している。トースター36の内部で、混合物
34は約20分間に渡って湿度約20%および220°Fの条件下におかれる。加熱され
た亜鉛/ミール混合物38はトースター36を出て行き、その後典型的な大豆ミール
乾燥機24の中で乾燥させられる。
図4に明らかなように、本願発明の方法は乾燥され、トーストされた大豆ミー
ルを用いて開始することもできる。貯蔵箱42からの乾燥され、トーストされたミ
ール40は亜鉛16と混合される。亜鉛は乾燥亜鉛塩として別に水を添加しながら、
あるいは亜鉛塩水溶液としてのいずれかで供給される。亜鉛および水の各々の量
は、他方でトーストされた大豆ミールの含水量を約20%に上げながら、望ましい
レベルの亜鉛イオンを供給するために釣り合わされねばならない。湿性のミール
/亜鉛混合物44は約20分間に渡って約220°Fでトースター装置の中で加熱され
る。トーストされたミールはその後、図3に関して上記に記載したように乾燥機
24および整粒機-粉砕機28を通
過する。
菜種(カノラ)、ベニバナ種子、綿実種子、および落花生のような脂肪種子は
大豆ミールとは異なる方法で加工処理される。脂肪種子はまず最初にほとんどの
油分を取り除くエキスペラ(expeller)を通して圧搾される。脂肪種子ケーキは
5−10%の油分を含んでいる。この油分は、通常は大豆油のために使用されるの
に類似する方法で、溶媒抽出を用いて回収される。このミールはその後上述した
ものと同様に図1、2、3および4に記載のプロセスを用いて加熱処理すること
ができる。
図5に明らかなように、脂肪種子処理設備における連続プロセスは商用押出機
を使用して実施することもできる。このプロセスにおいては、図1および2にお
いて記載したように、亜鉛塩あるいは亜鉛塩溶液の形の亜鉛16をフレークがDT
あるいはDTDCの中に入る前に抽出機12から出てくるときに、溶媒湿性フレー
ク14に添加することができる。その代わりに、亜鉛16をミールがDTあるいはD
TDCを出た後に添加してもよい。いずれの場合においても、脱溶媒化/トース
トされた亜鉛/ミール混合物43は押出機46(この中でより十分に説明されている
)の中に導入され、そこで高温へ急速に加熱される。押出機の中での滞留時間は
非常に短く、典型的には5秒から30秒の間である。押出機46から出た後、加熱さ
れた材料はその後乾燥機/冷却装置24へ進み、包装されるか、あるいは他の飼料
成分と一緒にさらに混合される前にそ
こから整粒機-粉砕機28へ運ばれる。
上述のプロセスの各々は、大規模商用トースター、脱溶媒機-トースターある
いは脱溶媒機-トースター-乾燥機-冷却装置のような設備内の利用可能性の理由
から、典型的には商用大豆ミール加工処理設備と接続して使用される。しかし、
図6に図示したように、押出機調節装置を利用することによって遠隔地において
インスタント・プロセスを実施することもできる。
図6に明らかなように、乾燥タンパク質ミール40は貯蔵箱42の中に貯蔵される
。乾燥塩あるいは亜鉛塩溶液のいずれかの形状の亜鉛16はその後ミール/亜鉛混
合物50を形成するために乾燥ミールに添加される。混合物50はその後押出機装置
50に導入される。ここで使用されているように、押出機の用語には当業者には既
知である装置、商用エキスペラおよびエキスパンダ(expander)が含まれる。こ
のような装置には、その中で湿性材料が押出機の送り装置末端へ運ばれる大型ス
クリュー型粉砕機が含まれ、この押出機はスクリュー上の羽根が幅広で、湿性混
合物が容易に通される。混合物がスクリューの回転運動下で押出機を通り抜けて
前進するにつれて、スクリュー羽根のピッチを変化させると摩擦力の増大が生じ
、これは順番に圧力および温度の上昇を生じさせる。押出機の狭い出口末端は前
以て形成された穴を備えたキャップ・プレートによって制限されている。したが
って、ミールは巨大な圧力、さらに265−325°Fで前以て形成された
穴を通って押し出される。この加熱装置内のミールの滞留時間は典型的には5−
30秒間で、上述のトースター内の滞留時間より相当に短い。代表的押出機には、
WengerTM、Sprout-BauerTM、およびInsta-ProTMにより製造された押出機が含ま
れる。WengerTM製押出機においては、280−325゜Fの温度が好ましい。Sprout−B
auerTM製およびInsta-ProTM製押出機においては、265−290°Fの温度が好ましい
。図6を参照して、乾燥亜鉛塩を使用した場合は、その後約20%の好ましい含水
量を生じさせるために水あるいは蒸気52を押出機装置46の中に別に添加する。押
出機の中では、ミール/亜鉛混合物は高温へ急速に加熱される。処置されたミー
ル54は押出機装置46を出て行き、その後乾燥機24、冷却装置56、および整粒機-
粉砕機28へ順次通される。このプロセスにおいては、トースターは必要とされな
いので、商用加工処理設備の範囲外でプロセスを実施することを実行可能にする
。さらにその上、押出機46の中での湿性加熱処理はDTあるいはDTDCあるい
はトースターにおける処理に比較して相当に時間が少なくてすむ。最後に、もし
望まれる場合は、エキスペラにダイスおよび急速切断装置を装備することができ
、それによって押し出された飼料を直接成型およびペレット化することができる
。
インスタント・プロセスは図7に記載したようにバッチ法で実施することもで
きる。この配置においては、乾燥タンパクミール40は貯蔵箱42に貯蔵される。水
および
亜鉛塩16は上述したように望ましい亜鉛含量、および約20%の総含水量を達成す
るために別々に、あるいは水溶液のいずれかで添加される。ミール40、亜鉛16、
および水は混合機58の中に導入することができ、そこでそれらは完全に混合され
る。結果として生じた混合物60はバッチ・クッカー(batch cooker)62の中へ導
入され、そこで約20分間220°Fで加熱される。クッカー内の総滞留時間は、必要
温度220°Fにクッカーが達するための時間が必要なために20分間よりは僅かに長
くなる。クッカーの中身は混合物の中に残留している水のフラッシュ蒸発を利用
するためにバッチ・クッカーから高温のまま注ぎ出されねばならない。バッチ・
クッカーを出ると、ミールは乾燥機24の中を通り、そこから出ると包装される。
本願発明のプロセスの最も好ましい実施例においては、タンパク質ミールは過
去に全豆粒をローストおよび調整するために使用されていた装置であるロースタ
ー/調整装置の組み合わせの中で加熱することができる。代表的装置はカンサス
州アッチソン市所在のJet-Pro,Inc.,社によって製造されている。その他のプ
ロセス調整は、クッカー62の代わりにロースター/調整装置を用いること以外は
、図7に示されているものに類似である。
本プロセスを実施するためには、脱脂された、部分脱脂されたあるいは全脂肪
のタンパク質ミールは亜鉛を用いてあるいは亜鉛を用いずに連続フロー・ロース
ターで加熱され、その後に隔離された連続フロー調整室の中で
湿性加熱条件下で低レベルの亜鉛を用いてミールの調整が行われる。熱風ロース
ターの中では、ミールはドラッグ・コンベヤによって格子付床を横切って引きず
られる。ガス・バーナーによって400−500°Fの温度へ加熱された空気が、ミー
ルがオーブンを通り抜けて運ばれるときにミールを加熱するために格子付床に通
される。オーブン内のミールの滞留時間は2−5分間で、これはミールを280−3
00°Fへ加熱するために十分な時間である。加熱されたミールはその後熱風オー
ブンから出て行き、隔離された連続フロー調整室の中に入る。いったんミールが
調整室に入ると、亜鉛が事前にミールと混合されていたかどうかによって、水あ
るいは亜鉛溶液が添加される。ミールは一連のドラッグ・コンベヤによって調整
室を通って移動する。調整室の中では、ミールは相当に長時間に渡って、一般に
は約30−60分間、好ましくは約40分間加熱される。ミール/亜鉛混合物の温度を
周囲温度へ低下させるために冷却用ファンを使用することができる。湿性加熱条
件下で低レベルの亜鉛を用いて処理されているミールは出口ダクトを通ってこの
装置から出て行く。
上述のように、本方法は脱脂された、部分脱脂された、あるいは全脂肪のタン
パク質ミールのいずれにも適用することができる。部分脱脂された、あるいは全
脂肪のミールを用いた本方法への適用は脂肪種子加工処理工場においても実施で
きる。例えば、大豆フレークのような全脂肪タンパク質フレークは適切なレベル
の亜鉛イオンを
生じさせるために乾燥亜鉛塩あるいは亜鉛塩溶液のいずれかと混合され、その後
エキスパンダを通過させられる。エキスパンダは、蒸気の形で添加される必要な
水分を加えて、220°Fから280°Fまでの範囲の高温で操作される。この高温は添
加された水分を瞬間蒸発させることができる。全脂肪ミールは脱溶媒機-トース
ターの中でトーストすることもできる。
本願発明の方法はそれらの油分の一部を取り除くためにエキスペラの中で処理
されているミールのような部分脱脂されたタンパク質ミールに適用することもで
きる。エキスペラから出てきた直後に、乾燥亜鉛塩あるいは亜鉛塩溶液のいずれ
かとして亜鉛が高温ミールに添加される。亜鉛処理されたミールはその後エキス
パンダあるいはエキスペラの中を通過させられ、そこで220°Fから280°Fまでの
範囲の温度に加熱される。水分はこの加熱の前あるいは加熱中に必要に応じてミ
ールに添加することができる。その代わりに、亜鉛処理された、部分脱脂された
ミールは脱溶媒機-トースターの中でトーストすることができる。
亜鉛処理全脂肪タンパク質ミールと部分脱脂されたタンパク質ミールを加工処
理するさいの主要な相違は、全脂肪ミールはエキスペラの中では処理されない点
で、それはエキスペラが油分を圧搾してしまうためである。
本発明の方法は、牛乳生産の改善、牛乳生産の持続性の改善、Limit-Groコン
セプトを用いる去勢牛成長の改
善、および去勢牛飼育の効率の改善を含む幾つかの利益を生じさせる。これらの
利益はさらに下記の実施例によって例証される。
実施例1
タンパク質が48%のトーストされた大豆ミールを準備した。その半分を処理せ
ず対照標準に供した。残り半分は下記のように処理した。タンパク質48%の大豆
ミールを亜鉛イオンが1875ppmになるように硫酸亜鉛と混合し、
その後密閉容器中で15ポンドの水蒸気に20分間接触させた。凝縮水蒸気でミー
ルの水分が約20%まで増加した。
熱処理後、細かいメッシュのスクリーンを備えたペレットクーラーで水分を12
%まで乾燥させ、袋に入れて使用するまで保存した。フィシン定量法によるイン
ビトロでの分解性の分析結果によれば、非処理および処理ミールはそれぞれ有効
未分解窒素(AUN)が19.8%および60.9%であった。
平均体重が542.3ポンドで40頭のホルスタイン種の子牛を使用して42間テスト
を実施し、高級コーンのサイレージ飼料のタンパク質源として非処理のものと処
理した大豆ミールにつき調査した。一日あたり0.1ポンドの尿素で第一胃の溶解
窒素を供給した。牛をその体重に基づき全く無作為に四つのグループに割り当て
た。子牛10頭のグループを無作為で畜舎に割り当てた。実験期間中に与えた飼料
は90.73〜91.94%のコーンサイレージ、4.0〜7.07%の殻を取ったコーン、1.24
〜2.86%の対照標
準または処理した大豆ミール、0.28〜0.32%の尿素、および0.69〜0.89%の専用
の混ぜ物からなるものであった。飼料は毎日与えた。処理した大豆ミールを含ん
だ飼料で毎日体重が増加(処理で3.11ポンド、非処理で3.00ポンド)した。増加
したポンドあたりの乾燥材料消費ポンド数は処理大豆ミールを与えた子牛で減少
した(処理では5.32、非処理で5.65)。乾燥材料の摂取量が減少し体重が増加し
たので、摂取効率は処理した大豆ミールを与えた子牛が有利であった。これらの
データから、好ましい結果のバイパス(bypass)タンパク質は、タンパク質48%
のトーストされた大豆ミールを少量の亜鉛および湿潤熱で処理すれば製造できる
ことが判る。
実施例2
タンパク質が48%のトーストされた大豆ミールを準備した。その半分を処理せ
ず対照標準に使用した。残り半分は下記のようにして処理した。タンパク質48%
の大豆ミールを亜鉛イオンが1875ppmになるように硫酸亜鉛で処理し、その後密
閉容器中で15ポンドの水蒸気に20分間接触させた。凝縮水蒸気でミールの水分が
約20%まで増加した。熱処理後、細かいメッシュのスクリーンを備えたペレット
クーラーで乾燥させた。テスト用に処理ミールの15バッチ分を準備した。この15
バッチ分のミールを充分混合し、袋に入れて使用時まで保存した。
各バッチにつきフィシン定量法による試験管内での分解性の分析を実施した。
これらの分析結果を表IIに示
す。
非処理大豆ミールのAUN%は23.7であった。
このテストで使用した非処理および処理大豆ミールをまたダクロンバッグ法に
より子牛につきバイパスタンパク質%を分析した。そのデータをインビトロでの
フィシン定量データと共に表IIIに示してある。
64頭の乳牛に先ず二種類の実験飼料の一つを割り当てた。実験飼料はタンパク
質16%の完全な乳製品(dairy)ペレットからなるものであった。小麦ミッド(m
idds)は最小の量(6%)にし、大豆ミールの封入量を最大にした。DFP-1041お
よびDFP-1042として参照した試験飼料は、60%のコーン、20%の大豆ミールおよ
び6%の小麦ミッドが含まれていた。DFP-1041には非処理のタンパク質48%大豆
ミールが含まれ、他方DFP-1042では少量の亜鉛イオンで処理したタンパク質48%
の大豆ミールが含まれていた。両飼料共に重炭酸ソーダを含んで
いた。
テストは二週間の準備期間の後六週間のテスト期間を設けた。テスト中に19頭
の乳牛は穀物(完全飼料)を殆んどまたは全く与えられず、ミルクを生産しなか
った(泌乳場による)。穀物の摂取量はミルク生産量によりコンピュータで自動
的に調整されている。テスト期間のある部分の間穀物を殆んどまたは全く与えら
れない時点に達した乳牛は、データを解析してから解放された。45頭の乳牛のデ
ータを比較に供した。45頭の乳牛うち24頭が初めて泌乳した若い牛で、21頭は成
牛であった。ミルクの生産量および組成のデータを表IVに示してある。
ミルク生産量のデータはブロック(泌乳場)毎に纏め、
表Vに示してある。
ミルクの生産量を図8に示してある。低級亜鉛で処理した大豆ミール飼料を与
えられた乳牛は、対照標準飼料の乳牛と比べてすべての泌乳場でより多量のミル
クを生産した。研究を開始した時に150DIM過剰であった乳牛でも、少量の亜鉛で
処理した大豆ミールを含んだ飼料から好結果が得られた。図8はこの泌乳状態を
示している。
少量の亜鉛で処理した大豆ミート飼料を与えられた乳牛は、対照標準飼料の乳
牛と比較して平均で1日3ポンド多くミルクを生産した。少量の亜鉛で処理した
飼料はミルクの脂肪およびタンパク質には何ら影響しなかった。
実施例3
タンパク質48%のトーストされた大豆ミールを一ロッ
トだけ準備した。ミールの半分を処理せずに対照標準とした。残り半分は亜鉛イ
オンが1875ppmになるように硫酸亜鉛と混合した。この亜鉛イオンを含んだトー
ストされた大豆ミールを下記条件下でWengerTM X155の押出し成形機で処理した
:バレル−6ヘッド;ダイと周辺装置;156個の丸孔でそれぞれ直径3/16インチ
(孔は三列)、54個が二列で48個が一列;ナイフは4刃であった。亜鉛イオンを
含んだトーストされた大豆ミールを毎時1200〜1300ポンドの速度で供給した。水
の供給速度は縦樋にして時間あたり300ポンドであり、150〜1900°Fであった。
フィシン定量テストによれば、押出し成形後の処理ミールのAUN%は71.5であっ
た。
生産量の高い乳牛を56日間の泌乳の研究に供して、タンパク質17%の完全な穀
物飼料につき調査した。一方は、タンパク質17%の完全な穀物飼料(DFP-833)
に非処理のトーストされたタンパク質48%の大豆ミール16.5%を含ませ(対照標
準)、他方の飼料(DFP-832)には処理したトーストされたタンパク質48%の大
豆ミール16%を含ませた(テスト)。完全な穀物飼料以外に、少量の高い水分の
コーン、コーンのサイレージおよびヘイレージ50対50の混合物、および良質の乾
草が与えられた。
50〜52頭のホルスタイン種の乳牛がミルクの日数、ミルク生産量、泌乳回数、
ミルク脂肪%に基づいて二つのグループに割り当てられた。43頭につき研究しテ
ストした。ホルスタイン種乳牛の能力について表VIに示して
ある。
このテストによれば、少量の亜鉛を含み押出し成形機で処理した大豆ミールを
含んだテスト飼料を与えられた乳牛のミルク生産量は、対照標準の飼料を与えら
れた乳牛より一日あたり約3ポンドだけミルクが多いことが明確に立証されてい
る。処理された飼料もまた図9に示すようにテストを通してミルク生産量は高い
割合を維持した。
実施例4
タンパク質48%の火にかけた大豆ミールを準備し、二つに分けた。ミールの半
分を処理せずに対照標準として使用した。残り半分はINSTA-PROTM2000押出し成
形機で処理した。その方法は下記のとおりである。トース
トされた大豆ミールをトンあたり130ポンドの水、および80ポンドの飼料グレー
ドの脂肪と混合した。この混合物をINSTA-PROTM2000押出し成形機で処理した。
出口温度は275゜Fであった。製造速度は時間あたり1800ポンドであった。処理ミ
ールのフィシン値は50.7±3.6%であった。
58頭のホルスタイン種乳牛をミルクの日数(DIM)、ミルク生産量、泌乳回数
、およびミルク脂肪%に基づいて二つのグループに割り当てた。種々の理由から
、46頭につきテストを実施した。牛全部にタンパク質17%の完全乳製品飼料を与
えた。テスト期間中(5月31日から7月26日まで)、非処理のトーストされた大
豆ミールを含むタンパク質17%の完全飼料である対照標準DFP-843を、少量の亜
鉛で処理した大豆ミールを非処理ミールと置換えた以外はDFP-843と同等である
、完全乳製品飼料17%のDFP-842と比較した。0.5%程度の尿素を第一胃の窒素分
として供給するため穀物飼料に添加した。粗飼料はコーンのサイレージおよびヘ
イレージが50対50の混合物であった。乳牛はすべて良質のアルファルファ乾草与
えられた。
実験飼料DFP-842を与えた乳牛のミルク生産量は対照標準飼料を与えた乳牛よ
り改善され、63.2対62.6ポンドであった(P0.05)。ミルクの脂肪およびタンパ
ク質の割合に差はなかった。低度なバイパスタンパク質でミルク生産量は改善さ
れたものの、実施例3で報告した高い
水準(71.54%)までには達しなかった。
実施例5
タンパク質48%のトーストされた大豆ミールの一ロットを準備した。ミールの
半分を処理せず対照標準に使用した。残り半分は亜鉛イオンが1875ppmになるよ
うに硫酸亜鉛と混合した。亜鉛イオンを含んだトーストされた大豆ミールは下記
条件下でWengerTMX155押出し成形機で処理した:バレルー6ヘッド;ダイと周辺
装置;156個の丸孔でそれぞれ直径3/16インチ(孔は三列)、54個が二列で48個
が一列;ナイフは4刃であった。亜鉛イオンを含んだトーストされた大豆ミール
を毎時1200〜1300ポンドの速度で供給した。水の供給速度は縦樋で時間あたり30
0ポンドであり、150〜190℃であった。押出し成形後の処理ミールのAUN%は71.5
であった。
平均体重704.1ポンドの交雑種の子牛80頭を、それぞれ血統と体重に基づき10
頭宛の8組に割り当てた。予備テスト段階の間、コーンサイレージの飼料、一日
一頭あたり5ポンドの殻を取ったコーン、およびBGP-830を1.5ポンド追加した飼
料を与えた。49日間のテスト段階中、殻を取ったコーン、コーンサイレージ、補
充物、およびRumenisin-Tylanの担体で飼料を作り、充分与えるか体重の1.75%
から2.04%に制限した。実験の結果によれば、少量の亜鉛で処理した大豆ミール
を与えた子牛では増加量が毎日改善(1.94ポンド対2.20ポンド)されていること
が判った(P<0.01)。乾燥材料変更による効果
は少量の亜鉛で処理した大豆ミールを与えた子牛に有利に作用した(7.71ポンド
対6.84ポンド)(P0.01)。飼料および乾燥材料の摂取量の差はタンパク質処理
では同じであった。これまで本発明の好適な実施例について記述してきたが、当
業者はクレームで列挙した本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の
変形例が可能であることを理解すべきである。
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(72)発明者 スミス、ジャネット スィー.
アメリカ合衆国 46807 インディアナ州
フォート ウェイン ホーグランド ア
ヴェニュー 5715
(72)発明者 モナグル、チャールズ ダブリュー.
アメリカ合衆国 46815 インディアナ州
フォート ウェイン ビーヴァーブルッ
ク ドライブ 3902