JPH08502164A - オピオイドレセプター遺伝子 - Google Patents

オピオイドレセプター遺伝子

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JPH08502164A JP6506445A JP50644594A JPH08502164A JP H08502164 A JPH08502164 A JP H08502164A JP 6506445 A JP6506445 A JP 6506445A JP 50644594 A JP50644594 A JP 50644594A JP H08502164 A JPH08502164 A JP H08502164A
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Abstract

(57)【要約】 オピオイドレセプターをコードする遺伝子を、低緊縮条件下で本願明細書に開示したネズミ(murine)プローブを使用して脊椎動物ライブラリーから回収することができる。図5に示されるDNA配列またはその相補体を使用してヒトデルタ、カッパおよびミユー遺伝子、並びにネズミミュー遺伝子を得ることができる。提供したプローブはネズミデルタオピオイドレセプターをコードしている。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 オピオイドレセプター遺伝子 本願発明は、アルコール、薬品濫用および精神衛生管理によって授与された助 成金第DA05010号による政府援助で実施した。政府は本発明に一定の権利を有 している。技術分野 本発明は脊椎動物の神経系に関与する物質、そして特にオピオイドレセプター および該レセプターが介在する活性に関するものである。従って、本発明はオピ オイドレセプターの産生に有用な遺伝子組換え物質、診断用手段としてのオヒオ イドレセプター、該レセプターに係わる治療用および診断用組成物、並びに該レ セプターの活性を調節する薬品をスクリーニングするために該レセプターを使用 する方法に関係するものである。背景技術 用語「オピオイド」は、モルヒネ様作用を有する全ての天然および合成薬品を 総称するものである。以前には、用語「オピエート」はアヘンから誘導される医 薬品、例えばモルヒネ、コデインおよび多数の半合成モルヒネ類似体を呼称する ために使用された。モルヒネ様作用を有するペプチド化合物が単離された後、モ ルヒネ様作用を有する全ての薬品を総称するためにオピオイドの用語が導入され た。オピオイドには、モルヒネ様活性を示す種々のペプチド、例えばエンドルフ ィン、エンケファリンおよびダイノルフィンが含まれる。しかし乍ら、出典によ っては一般的な意味で用語「オピエート」を使用し続けているものがあり、そし てこのような状況では、オピエートとオピオイドは互いに交換可能である。更に 、オピオイドの用語は、モルヒネ様薬品のアンタゴニストを呼称するため並びに このような薬品と結合するレセプターまたは結合部位を特徴付けるために使用さ れている。 オピオイドは一般的には鎮痛剤として使用されるが、他の多数の薬理学的効果 も同様に有している。モルヒネおよび関連オピオイドは中枢神経および消化器系 に主要な影響をもたらす。これらの影響は多様であり、それらには痛覚消失、眠 気、気分変化、呼吸抑制、めまい、精神混濁、不快感、痒み、胆管内圧増加、胃 腸運動性低下、悪心、嘔吐、並びに内分泌および自律神経系の変化がある。 オピオイドによってもたらされる痛覚消失の顕著な特徴は、これが意識の消失 なしに生じることである。 痛みのある患者にモルヒネの治療的投与量を投与したとき、痛みは程度がより小 さくなるか、不快感がより少なくなくなるか、または完全に消失することが報告 されている。苦痛の緩和を経験することに加えて、患者によっては多幸感を味わ う者もいる。しかし乍ら、選択した痛み緩和投与量のモルヒネを痛みのない人に 投与したとき、この経験は常に快いものとはかぎらず;悪心が一般的であり、そ して嘔吐を起こすこともある。眠気、集中不可、精神活動性の困難、感情鈍麻、 身体活動低下、視力低下、および嗜眠が生じることがある。 反復使用による耐性および身体的依存性の発現が全てのオピオイド薬品に特有 の特徴であり、そしてこれら薬品の影響により精神的依存性が発現する可能性の あることがこれら薬品の臨床的使用を主として制限している。選択した細胞集団 での耐性にはホスホリル化が関係しているという証拠がある(Louie,A.等、Bio chem.Biophys.Res.Comm (1988年)152:1369〜1375)。 急性オピオイド中毒は臨床上の過剰投与、偶発的過剰投与、または自殺未遂か ら生じることがある。臨床的環境では、昏睡、縮瞳(針穴瞳孔)および呼吸低下 の三徴候はオピオイド中毒を示唆する。バルビツール酸塩またはアルコールのよ うな物質を含む混合中毒も 急性オピオイド中毒の臨床的様相の一因となることがある。オピオイド中毒のど んなシナリオであろうとも、迅速に治療を施さなければならない。 オピオイドは幾つかの密接に関連したレセプターと思われるものと相互作用す る。薬理学的効果をオピオイドと特別の一団のオピオイドレセプターとの相互作 用に関連付けるように試みたデータから種々の推論が得られている(Goodmanお よびGilmanのTHE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS、第7版、493〜4 95頁(MacMillan 1985年))。例えば、痛覚消失はミューおよびカッパレセプ ターと関係があった。デルタレセプターは、これらレセプターが主として脳の辺 縁領域に局在していることに基づいて、感情行動の変化に関係があると考えられ る。更に、デルタオピオイドレセプターの活性化、例えば更なるレセプター介在 性応答の刺激とリガンドが結合すると他の神経伝達物質の放出が阻止されると考 えられる。比較的多いデルタオピオイドレセプター集団を有する経路はハンチン トン病に関係があると示唆された経路に類似している。従って、ハンチントン病 はデルタオピオイドレセプターに与える何らかの影響と関係かあると推定される 。 2つの異なるクラスのオピオイド分子がオピオイドレセプターと結合すること ができる:オピオイドペプチド(例えば、エンケファリン、ダイノルフィンおよ びエンドルフィン)並びにアルカロイドオピエート (例えば、モルヒネ、エト ルフィン、ジプレノルフィンおよびナロキソン)。初期のオヒエート結合部位の 証明(Pert,C.B.およびSnyder,S.H.、Science(1973年)179:1011〜1014 )に引き続くオピオイドペプチド類似体とアルカロイドオピエートの両者の薬理 学的および生理学的効果の差異が多数のオピオイドレセプターを概説するのに役 立った。従って、3つの解剖学的および薬理学的に異なるオピオイドレセプター タイプが記載されている:デルタ、カッパおよびミュー。更に、各タイプはサブ タイプを有していると考えられている(Wollemann,M.、J.Neurochem.(1990 年)54:1095〜1101;Lord,J.A.等、Nature(1977年)267:495〜499)。 これら3つのオピオイドレセプタータイプは全て細胞レベルで同一の機能メカ ニズムを共有していると考えられる。例えば、オピオイドレセプターはアデニル 酸シクラーゼの阻止、およびカリウムチャンネルの活性化とCa2+チャンネルの阻 止の両方による神経伝達物質放出阻止を生じさせる(Evans,C.J.、Biological Basis of Substance Abuse 、S.G.Korenman & J.D.Barchas編、Oxfor d University Press(印刷中);North,A.R.等、Proc.Natl.Acad.Sci. USA (1990年)87:7025〜7029;Gross,R.A.等、Proc.Na tl.Acad.Sci.USA(1990年)87:7025〜7029;Sharma,S.K.等、Proc.Natl .Acad.Sci.USA(1975年)72:3092〜3096)。機能メカニズムは同一であるが 、レセプター選択薬品の作用徴候は大いに異なっている(Gilbert,P.E.及びM artin,W.R.、J.Pharmacol.Exp.Ther.(1976年)198:66〜82)。このよう な差異は種々のレセプターの解剖学的位置に一部起因すると思われる。 デルタレセプターはミューまたはカッパレセプターのどちらよりも哺乳動物CN S内分布との関係が少なく、類扁桃コンプレックス、線条体、黒質、嗅球、嗅結 節、海馬形成および大脳皮質での濃度が高い(Mansour,A.等、Trends in Ne urosci (1988年)11:308〜314)。ラットの小脳はデルタオピオイドレセプター を含むオピオイドレセプターを著しく欠いている。 幾つかのオピオイド分子はデルタレセプターと選択的にまたは優先的に結合す ることが知られている。脊椎動物の内在性オピオイドのうちで、エンケファリン 、特にmet−エンケファリンおよびleu−エンケファリンは、ミューレセプ ターに対しても高い親和性を有しているが、デルタレセプターに対して最も高い 親和性を有しているように思われる。更に、カエル皮膚から単離されたペプチド 、デルトルファンはデルタレセプターに対して高い親和性と選択性を有するオピ オ イドペプチドの群を含んでいる(Erspamer,V.等、Proc.Natl.Acad.Sci.US A (1989年)86:5188〜5192)。 (D−Ser2)ロイシンエンケファリンThr(DSLET)(Garcel,G.等( 1980年)、FEBS.Lett.118:245〜247)および(D−Pen2,D−Pen5)エン ケファリン(DPDPE)(Akiyama,K.等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(19 85年)82:2543〜2547)を含む多数の合成エンケファリン類似体もデルタレセプ ター選択性である。 最近他の多数のデルタレセプター選択リガンドが合成されており、そしてそれ らの生物活性および結合特性は1つより多いデルタレセプターサブタイプの存在 を示唆している(Takemori,A.E.等、Ann.Rev.Pharm.Toxicol.(1992年)32 :239〜269;Negri,L.等、Eur.J.Pharmacol.(1991年)196:355〜335: Sofuoglu,M.等、Pharmacoloist(1990年)32:151。 合成ペンタペプチド 2dA la,5dL eu エンケファリン(DADLE)はデ ルタ選択性であると考えられたが、これはまたミューレセプターにも同等に良く 結合する。合成ペプチドD−Ala2−N−Me−Phe4−Gly−ol5−エンケファ リン(DAGO)はミューレセプター用選択性リガンドであることが見い出され た。 多数のデルタオピオイドレセプターの存在は上記した薬理学研究からだけでな く、不可逆的アフィニティーリガンドを使用して得た分子量概算からも暗示され ている。デルタオピオイドレセプターの分子量は30kDaから60kDaの範囲である( Evans,C.J.、上述;Evans,C.J.等、Science 258:1952〜1955(1992年) 、これらの文書は本願の優先権書類の開示と一致する;Bochet,P.等、Mol.Ph armacol .(1988年)34:436〜443)。レセプターの種々の大きさは択一的な(a lternative)スプライス生成物を示していると思われるが、このことは確立され ていない。 デルタオピオイドレセプターに関する多数の研究は、ラットグリア(神経膠) 細胞株(C6BU−1)とマウス神経芽腫細胞株(N18−TG2)の融合によって産生さ れた神経芽腫/グリオーマ(神経膠腫)細胞株 NG108−15を用いて実施された (Klee,W.A.およびNirenberg,M.A.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1974年 )71:3474〜3477)。ラットグリア細胞株は本質的に全くデルタオピオイドレセ プターを発現せず、一方マウス神経芽腫細胞株は少量の該レセプターを発現する 。かくして、NG108−15細胞中のデルタレセプターはマウス染色体起源のもので あることが示唆された(Law、Mol.Pharm.(1982年)21:438〜491)。各NG108 −15細胞は約300,000個のデルタレセプター を発現すると概算される。デルタタイプのオピオイドレセプターだけが発現され るが、これらが1つより多いサブタイプを示しているかどうかは知られていない 。かくして、NG108−15細胞株はオピオイドレセプター、特にデルタオピオイド レセプターの結合特性を少なからず洞察するのに役立っている。しかし乍ら、NG 108−15細胞株は癌ハイブリッドであり、そしてハイブリッド細胞特有の細胞環 境のため内在性ニューロン中にデルタレセプターを完全には発現していないと思 われる。 広範囲に亘る文献で、オピオイドレセプターはG−タンパク質と結合するので (例えば、Schofield,P.R.等、EMBO J.、8:489〜495(1989年))、G−タ ンパク質結合レセプターの群のメンバーであると主張されている。G−タンパク 質は、細胞表面レセプターが受け取る細胞外シグナルを種々の細胞内の第二のメ ッセンジャー系と結合させるグアニンヌクレオチド結合タンパク質である。G− タンパク質結合群の同定されたメンバーは多数の構造的特徴を共有しており、そ して最も高度に保存されているのは7つの明白な膜スパンニング領域であり、該 領域はこの群のメンバー間で非常に相同性である(Strosberg,A.D.、Eur.J. Biochem.196 :1〜10(1991年)。オピオイドレセプターがこの群のメンバーで あるという証拠には、オピオイ ドによるGTPアーゼ活性の刺激、GTP類似体がオピオイドおよびオピエートアゴニ スト結合を劇的に生じさせるという観察、並びに百日咳毒素(これはADPリボシ ル化によってG−タンパク質のGiとGoサブファミリーの両方を選択的に不活性化 する)がアデニレートシタラーゼやK+およびCa2+チャンネルに結合するオピオイ ドレセプターを阻止するとの観察(Evans,D.J.、上述)が含まれる。 G−タンパク質結合レセプター群のメンバーは1つの範囲の特徴を示している 。多くのG−タンパク質結合レセプター、例えばソマトスタチンレセプターやア ンギオテンシンレセプターは、全タンパク質コード領域をコードする1個のエキ ソンを有している(Strosberg、上述;Langord,K.等、Biochem.Biophys.ResComm.138:1025〜1032(1992年))。しかし乍ら、他のレセプター、例えば サブスタンスPレセプターやドーパミンD2レセプターはタンパク質コード領域 を有している。D2レセプターは、遺伝子の交互スプライシングによって異なる 転写産生物(即ち、レセプター)を生じさせる(Evans,C.J.、上述;Strosber g、上述)という点で特に興味がある。面白いことに、ソマトスタチンリガンド はオピオイドレセブターに結合し(Terenius,L.、Eur.J.Pharmacol.38:211 (1976年):Mulder,A.H.等、Eur.J.Pharmacol.205: 1〜6(1991年))、そして更には、類似した分子メカニズムを有している(Tsun oo,A.等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:9832〜9836(1986年))と報告 されている。 オピオイドレセプターを記載しそして精製するこれまでの努力において、オピ オイドレセプターの1部分かまたは全体のいずれかをコードすると仮定された2 つのクローンが記載されている。オピエート結合タンパク質 OBCAMをコードす る第1のクローン(Schofield等、上述)はモルヒネアフィニティーカラムで精製 したタンパク質のアミノ酸配列から設計したプローブを使用して得られた。OBCA Mは膜スパンニング領域を欠いているが、ホスファチジルイノシトール(PI) 結合によるタンパク質と膜の結合に特徴的なC−末端領域を有している。免疫グ ロブリンのスーパーファミリーのメンバーが共有しているこの特徴はG−タンパ ク質に結合したレセプターの群では一般的でない。かくして、OBCAMはG−タンパ ク質に結合する他の成分と一緒にレセプターコンプレックスの一部をなすと提案 されている(Schofield等、上述)。しかし乍ら、現在、このようなコンプレッ クスの直接的な証拠はない。 2番目に提案されたオピオイドレセプタークローンは、カッパオピオイドレセ プターリガンドに結合する レセプターをクローン化する努力中に得られた(Xie,G.X.、Proc.Natl.Acad .Sci.USA 89:4124〜4128(1992年))。胎盤cDNAライブラリーから得ら れるG−結合レセプターをコードするDNA分子を単離した。このレセプターは ニューロキニンBレセプターと非常に高い相同性を有している(提案されたタン パク質配列全体で84%の同一性)。このクローンをCOS細胞で発現させたとき 、それは3H−ブレマゾシン(カッパレセプターに対して高い親和性を有するオ ピエートリガンド)のオピオイドペプチド置換性結合を示した。しかし乍ら、こ のレセプターは3H−ブレマゾシンに対して親和性が低くそしてこのレセプター には適当な選択性が無い(ミューおよびデルタリガンドの両方に結合する)ため 、クローン化したこの分子が実際にオピオイドレセプターであるのかは疑問であ った。 更に、オピオイドレセプタータンパク質は膜から一度可溶化されると不安定で あるので、これらタンパク質の特徴決定は困難であることが証明されている;精 製デルタオピオイドレセプターは単離されていない。オピオイドレセプターの分 子量が30kDaから60kDaまでの範囲であるとのこれまでの概算は、これらのタンパ ク質の単離および特徴決定が困難であることを更に反映している。 最近、マウス大脳から得られるネズミカッパおよびデルタオピオイドレセプタ ーをコードするDNAがヤスダ(Yasuda)K.等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA (1993年)90:6736〜6740によって報告された。このクローンの配列は予想され る7つのトランスメンブラン領域の存在を示していた。更に、チェン(Chen)Y. 等は、分子薬理学(Molecular Pharmacology)(1993年)に間もなく発表され る原稿中で「ラット脳から得られるミューオピオイドレセプターの分子のクロー ニングおよび機能発現」を報告している。事実、ラットミューレセプターは本願 発明者のDOR−1クローンを使用してクローン化され、これは以下で開示する本願 発明が実施可能であることを支持している。最後に、マウスデルタオピオイドレ セプターは、本出願の優先権書類の出願日より後にクローン化されたとして開示 された(Kieffer,B.J.等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:12048〜12058 (1992年12月))。しかし乍ら、そこに報告された配列はマウスデルタレセプタ ーに関して本願発明者が報告した配列とは異なっている(Evans等、1992年、上 述;本件開示)。発明の開示 本願発明は、ネズミ(murine)デルタオピオイドレセプター(受容体)をコー ドする組換え体核酸分子、 並びに本願明細書で開示したDNAとの低緊縮ハイブリッド形成を使用して回収 することができる組換え体核酸分子を提供する。それ故本発明は、本願明細書に 記載した低緊縮条件下でハイブリッド形成するのに十分相同性のデルタ、カッパ およびミューレセプターをコードする遺伝子を含有するあらゆる種の上記レセプ ターをコードする遺伝子を提供する。 かくして、1つの視点においては、本発明はオピオイドレセプターの組換え体 核酸分子およびその産生方法に向けられたものであり、その際オピオイドレセプ ターは低緊縮下で図5のヌクレオチド配列またはその相補体とハイブリッド形成 する遺伝子によってコードされる。用語「低緊縮」(low−stringency)によっ て、50%ホルムアミド/6×SSC、37℃で一夜ハイブリッド形成させ、続いて 2×SSC 0.1% SDSで室温で洗浄することを意味する。 上記した核酸分子を含有する発現系も提供する。レセプターはこれらの発現系 および該発現系を含有するように変性した宿主細胞を使用した組換え体として産 生させることができる。 オピオイドレセプタータンパク質が細胞表面に現れるようにオピオイドレセプ ター遺伝子を発現する脊椎動物が特に有用である。これらの細胞はオピオイドレ セプターの天然および合成の候補アゴニストおよびア ンタゴニストをスクリーニングする手段を提供する。 更に他の視点では、本発明は、本発明の組換え形質転換細胞を使用してオピオ イドレセプターに作用する候補アゴニストおよび/またはアンタゴニストをスク リーニングする方法に向けられている。このようなアッセイには(1)オピオイ ドレセプターに結合することが知られているリガンドとの競合を使用する結合ア ッセイ、(2)遺伝子導入(ないし形質転換)細胞におけるオピオイドレセプタ ー活性化に関連した第2の経路の活性化を分析するアゴニストアッセイ、および (3)ナトリウムイオンとGTPの存在または不存在が候補のレセプターへの結 合に与える影響を評価するアッセイが含まれる。アンタゴニストアッセイには、 候補がそれ以上の活性化を達成しないようにレセプターに結合する能力と、更に 重要な、既知アゴニストとの競合を組み合わせたものが含まれる。 本発明の更にもう1つの視点は、オピオイドレセプタータンパク質と免疫反応 性である抗体組成物を提供することである。このような抗体は、例えば、レセプ ターの可溶化後または組換え体産生後にレセプターを精製する際に有用である。 更に他の視点では、本発明は、オピオイドレセプターの種々の種または異なる タイプおよびサブタイプの関連オピオイドレセプターをコードするDNAを同定 するのに有用なプローブに向けられている。 従って、本願発明の1つの目的・対象はオピオイドレセプターをコードするD NA配列の単離および精製された形態を提供することであり、この形態は上記レ セプターの産生に有用であるだけでなくプローブとしても有用なものである。 もう1つの目的・対象は、オピオイドレセプターをコードし組換え体として産 生されるDNA配列を提供することである。 もう1つの目的・対象は、オピオイドレセプターをコードする既知のセンス配 列に対応するアンチセンス配列を産生することである。 本発明のもう1つの目的・対象は、オピオイドレセプターをコードするDNA 配列に機能的ないし操作的に(operatively)結合された制御配列を含むDNA 構築物を提供しそして該DNA構築物を含有するように変性された組換え体宿主 細胞を提供することである。 もう1つの目的・対象は、種々の脊椎動物種から誘導されるDNAと本発明の オピオイドレセプターをコードする天然DNA配列をハイブリッド形成させるこ とによって、種々の関連レセプターをコードするDNA配列を種々の脊椎動物種 から単離し、クローン化しそして特徴を決定することである。 本願発明の利点は、薬品がオピオイドレセプターと相互作用する能力および/ または該レセプターに結合する能力について薬品をスクリーニングするために好 都合に使用できる上記レセプターをコードするDNA配列を宿主細胞の表面に発 現できることである。 本願発明のこれらの目的および他の目的、利点並びに特徴は当該技術分野の熟 練者に明白となるであろう。図面の簡単な説明 図1は、DOR−1を用いてCDM8ベクター中でNG108−15細胞およ びCOS細胞の各々をトランスフェクション(エレクトロポーレーションによっ て)してから3日後の上記細胞間の3H−ジプレノルフィンの結合(飽和曲線) の比較を示すものである。特異的なオピオイド結合はトランスフェクション(遺 伝子導入)されていないCOS細胞またはプラスミドだけで検出され、トランス フェクションしたCOS細胞中では検出できなかった。 図2は、DOR−1でトランスフェクションした細胞のCOS細胞膜から得ら れる5nM 3H−ジプレノルフィンの置換曲線を示す。3H−ジプレノルフィンは ジプレノルフィン、エトルフィン、モルヒネおよびレボルファノールで置換され たか、デキストロファン(レボルファノールの非オピエイト剤活性光学異性体) では置換されなかった。 図3は、DOR−1でトランスフェクションした細胞のCOS細胞膜から得ら れる5nM 3H−ジプレノルフィンの置換曲線を示す。3H−ジプレノルフィンは 、デルタ選択アゴニストであるDPDPEおよびDSLET、ミューおよびデル タレセプターの高アフィニティー(親和性)リガンドであるDADLE)および カッパ優先リガンドであるダイノルフィンで置換された。3H−ジプレノルフィ ンはミュー選択リガンドであるDAGOでは置換されなかった。 図4は、NG108−15細胞および種々のラット脳領域から得られる細胞のmRN Aをノーザン分析した結果を示すものである。 図5は、DOR−1クローンのヌクレオチド配列および推定(deduced)アミノ 酸配列を示すものである。 図6は、DOR−1の推定アミノ酸配列をラットソマトスタチンレセプターと 比較して示すものである。 細胞外ドメインになると推定されるコンセンサスグリコシル化部位は星印で示す 。潜在的タンパク質キナーゼC部位は実施例5に示す。7つの推定膜スパンニング 領域(下線)は疎水性プロフィールおよび発表された予測(MacVectorソフトウ ェアプログラム(IBI);T.HoppおよびK.Woods、Proc.Natl.Acad.Sci. U SA 78 :3842〜3828(1981年))に基づいて推定される。配列分析については、 cDNA挿入物をp Bluescript に入れてサブクローン化し、そして両ストラン ドはシークエナーゼおよびTaqサイクル配列分析を使用して1本鎖DNAから配 列を分析した。圧縮による不明確さについては、配列分析反応で7−デアザ−d GTPで置換したdGTPおよび生成物をホルムアミドゲルで分析した。 図7は、Bam HIで切断したNG108−15、マウス、ラットおよびヒトDNAと高緊縮 でハイブリッド形成した放射標識DOR−1cDNAプローブのサザン法ブロッ トを表わすものである。 図8aは、ヒトデルタオビオイドレセプターゲノムクローンH3(ヒトDORa またはhDORaとも称される)の部分的ヌクレオチド配列を示す。 図8bは、ヒトカッパオピオイドレセプターゲノムクローンH14(ヒトKOR aまたはhKORaとも称される)の部分的ヌクレオチド配列を示す。 図8cは、ヒトムミューオピオイドレセプターケノムクローンH20(ヒトMO RaまたはhMORaとも称される)の部分的ヌクレオチド配列を示す。 図8dは、H20 DNAの近くのCACACA反復のヌクレオチド配列を示す 。 図9は、mMOR−1またはmMOR−1αとも呼 称されるネズミ(murine)ミューレセプタークローンDOR−2のヌクレオチド 配列を示すものである。 図10は、種々のレセプターアミノ酸配列の相同性を示すものである。発明の実施態様 本発明は哺乳動物オピオイドレセプタータンパク質をコードするDNA並びに これらタンパク質を産生するのに有用な追加的な組換え体核酸、発現ベクターお よび方法を提供する。更に、細胞表面にオピオイドレセプタータンパク質を発現 するように本発明の組換え体分子を導入・形質転換した真核細胞、例えばCOS 細胞は候補オピオイドアゴニストおよびアンタゴニストを同定するスクーニング アッセイで有用である。更に、組換え体として産生されたオピオイドレセプター タンパク質に対して抗体を生じさせることができる。これらの抗体は上記タンパ ク質のイムノアッセイやアフィニティー精製で有用である。組換え体オピオイドレセプター ネズミ(murine)デルタオビオイドレセプターをコードするcDNAの取得を 以下に説明する。cDNAの完全なDNA配列、およびそれによってコードされる アミノ酸配列は本願明細書の図5に記載する。この cDNAを入手できると、対応するオピオイドレセプターをコードするDNAを 他の脊椎動物種から回収することが可能になる。従って、本願発明は種々のタイ プおよび種々の脊椎動物種のオピオイドレセプターを発現する細胞を作る組換え 体分子および方法を当該技術分野に提供する。かくして、図5のcDNAまたは その1部分をプローブとして使用して、オピオイドレセプタータンパク質をコー ドする脊椎動物ゲノムDNAまたはcDNAの1部分を同定することができる。 ゲノムライブラリーを作成しそしてオピオイドレセプターをコードする遺伝子を 同定するために使用した方法を便宜上以下に記載する。 図5に記載したDOR−1クローンはネズミデルタオピオイドレセプターに対 応するcDNAクローンである。本願発明者は、低緊縮条件下でヒトゲノムライ ブラリーをスクリーニングするとヒトオピオイドレセプターの3つの全てのタイ プをコードするDNAが回収されることを発見したので、本願明細書にこのこと を記載する。同様にして、ネズミゲノムクローンが得られた。更に、cDNAク ローンはネズミミューオピオイドレセプターをコードするマウス大脳ライブラリ ーから得られた。かくして、適当な供給源、例えば大脳から得られるcDNAラ イブラリー、またはゲノムライブラリーは本願発明のDNAおよび対応する組換 え体材料を得るのに効果的な供給源または基質である。それ故、本発明は脊椎動 物のオピオイドレセプターをコードするDNAに向けられており、その際オピオ イドレセプターは、低緊縮条件下で図5に示されるヌクレオチド配列またはその 相補体とハイブリッド形成するヌクレオチド配列によってコードされる。 変法として、mRNAを分析して、例えばノザンプロット技術を使用してオピ オイドレセプタータンパク質を発現する特定の組織または細胞を同定するために 図5のDNAまたはその1部分を使用することができる。それ故、本発明のプロ ーブを使用してオピオイドレセプタータンパク質をコードするmRNAを含有し ていることが確認されている組織は、以下に記載するcDNAを使用して更に探 査できるcDNAライブラリーの作成に適切な供給源である。 以下に記載する標準的な技術に従って、一般に上記したようにして得られる、 種々の脊椎動物オピオイドレセプタータンパク質をコードするDNAを使用して 、表面にオピオイドレセプターを発現する細胞を作ることができる;このような 細胞は典型的には真核細胞、特にCOS細胞またはCHO細胞のような哺乳動物 細胞である。このような作成に適する真核細胞中の発現系を以下に記載する。オ ピオイドレセプタータンパク質は原核生物、または変法としてタンパク質自体を 産 生する真核生物発現系中で産生させることもできる。タンパク質をコードするD NAは、タンパク質の分泌を生じさせるシグナル配列が先行している発現ベクタ ー中に連結(ligate)することができるか、または発現系および宿主の選択に依 存して細胞表面のみならず細胞内でも産生させることができる。所望の場合、こ のようにして組換え体として産生されたオピオイドレセプタータンパク質は、タ ンパク質精製の適当な手段を使用して、そして特に、オピオイドレセプタータン パク質に対して免疫特異的なそれらタンパク質の抗体またはフラグメントを使用 するアフィニティー精製によって精製することができる。組換え体細胞を使用するオピオイドアゴニストおよびアンタゴニストのスクリー ニング 候補化合物がオピオイドアゴニストまたはアンタゴニストとして作用する能力 は、種々の方法で本発明の組換え体細胞を使用して評価することができる。アゴ ニストまたはアンタゴニストのどちらかの活性を示すためには、候補化合物はオ ピオイドレセプターと結合しなければならない。それ故、候補化合物の結合能を 評価するために、直接的かまたは間接的な結合アッセイのいずれかを使用するこ とができる。直接的結合アッセイでは、候補結合化合物それ自体を例えば放射性 同位元素または蛍光標識を用いて検出可能なように標識し、そして組換え体細胞 による標識の獲得を対応する非遺伝子導入(対照)細胞による標識の獲得と比較 することによって本発明の組換え体細胞との結合を評価する。 しかし乍ら、一層好都合なことは、本発明の組換え体細胞との結合に関して、 レセプターに結合することが知られているオピオイドリガンドの検出可能な標識 体と候補化合物が競合する競合アッセイを使用することである。このようなリガ ンドそのものは、例えば放射性同位元素または蛍光部分を使用して標識される。 このレセプターに結合することが知られている特に適当なオピオイドはジプレノ ルフィンである。このようなアッセイに典型的なプロトコールは次のとおりであ る: 一般的に、約106個の組換え体細胞をpH7.4のクレブスリンガーヘペス緩衝液 (KRHB)1.0ml中で懸濁物として3H−ジプレノルフィンと共に37℃で20分間 インキュベートする。非特異的結合は上記結合混合物中に400nMのジプレノルフ ィンを添加して測定する。種々の濃度の候補化合物を反応混合物に加える。イン キュベーションはホワットマンGF−Bフィルター上で細胞を採集して終了させ 、過剰の放射能は0℃でKRHB5mlを用いてフィルターを3回洗浄して 除去する。シンチレーション流体、例えばリキシント(Liquiscint(商品名)) (National Diagnostics)ニュージャージー州ソマービル)5ml中20℃で一夜 インキュベートした後、フィルター上の放射能を液体シンチレーション計数法に よって測定する。 候補アヘン剤リガンドのKd(解離定数)値はIC50値(「阻止濃度50」は標識 ジプレノルフィンの結合が50%減少する候補リガンドの濃度を意味する)から決 定することができる。 組換え体として発現されたレセプターに対するリガンドの結合に与えるナトリ ウムとGTPの影響はアゴニスト活性をアンタゴニスト活性と区別するために使 用することができる。候補化合物の結合がNa+とGTPに感受性である場合、 オピオイドレセプターとアデニル酸シクラーゼのような別のメッセンジャー分子 の機能的結合にはナトリウムとGTPの両方の存在が必要である(Blume等、Pro c.Natl.Acad.Sci.USA73 :26〜35(1979年))ので、候補化合物はアンタゴ ニストであるよりはアゴニストであると考えられる。更に、ナトリウム、GTP およびGTP類似体はオピオイドおよびオピオイドアゴニストをオピオイドレセ プターに結合させることが知られている(Blume、Life Sci.22:1843〜1852( 1978年))。オピオイドアンタゴニストは、グアニンヌクレオチドやナトリウム に感 受性の結合を示さないので、この影響は結合アッセイを使用してアゴニストをア ンタゴニストと区別する方法として使用される。 更に、アゴニスト活性は細胞内の機能的結果によって直接評価することができ る。例えば、オピオイドアゴニストの結合はcAMP形成を阻止し、カリウムチ ャンネル活性化を阻止し、カルシウムチャンネル活性化を阻止し、そしてGTP アーゼを刺激することが知られている。候補化合物に応答したこれらの活性の評 価はアゴニスト活性の診断に役立つ。更に、エトルフィンのような既知アゴニス トの活性の活性化を妨げる化合物の能力によって該化合物は事実上アンタゴニス トとして分類される。 1つの典型的なアッセイでは、オピオイドレセプターを発現する細胞中のcAMP 値(レベル)の測定は3H−アデニンで予め標識した細胞内ATPプールから形 成される3H−cAMPの量を測定することによって行われる(Law等、上述)。 かくして、cAMP形成アッセイは、0.5×106個の細胞/0.5mlのKRHB、p H7.4を用い、37℃で20分間インキュベートして実施する。内部標準 32P−c AMPを添加した後、既知の二重カラムクロマトグラフィー法を使用して放射姓 cAMPを他の3H−標識ヌクレオチドから分離する。次に、オピエイトアゴニスト がcAMP蓄積を阻 止する能力をロー(Law)等(上述)が記載したようにして測定する。 候補オピエイトアンタゴニストの有効性は、既知量の候補アンタゴニストの存 在下および不存在下でエトルフィンがサイクリックAMP蓄積を阻止する能力を 測定することによって決定することができる。次に、アンタゴニストの阻止定数 (Ki)を競合的インヒビターの式から計算することができる。 先行技術のNG108−15細胞を使用するスクリーニングアッセイの興味ある特 徴は、明らかにアゴニストアデニル酸シクラーゼ阻止機能がこれら細胞上の全て のレセプターと結合する必要がないということである。それ故、これら細胞を使 用したときには、オピオイドリガンドのKdとKi値は異なっていた。 本願発明の組換え体として形質転換された細胞で実施した上記のような前述の アッセイは、アゴニストおよびアンタゴニストオピオイドレセプター活性を有す る候補化合物に関して、当該技術分野でこれまでに入手可能であったより直接的 で且つ好都合なスクリーニンブを提供する。更に、このようなアッセイは、本願 発明に従って、高いレベルのオピオイドレセプターを発現するように細胞を操作 することができるので、一層感度が高い。更に、本願発明に従って操作した細胞 は、NG108−15細胞が、それらの腫瘍細胞背景のた め、オピオイドレセプターの発現に人工的に影響を与える細胞環境を有している との懸念を回避するであろう。 本願明細書に記載したミューオピオイドをコードするDNAは遺伝形質パター ンを追跡する手段も提供する。DNA配列の多形性は遺伝子を囲む非コード領域 で頻繁に生じる。多形性は、異なる個人に存在する多数の繰返しでしばしば明確 な多形性を示すCACACAのような繰返し配列で特に頻繁である。これらの多 形性は、群のメンバー間の遺伝子の遺伝形質を追跡するマーカーを提供する。遺 伝子の遺伝形質(例えば、MORa)またはそのヒト対応物は、CACACAの 多形性を囲む領域のポリメラーゼ鎖反応(PCR)増幅および得られた産生物の 分析によって追跡することができる。これは、ミューオヒオイドレセプター遺伝 子の有用な診断用マーカーであろう。オピオイドレセプタータンパク質またはその1部分の調製方法 本願発明はネズミオピオイドレセプターのアミノ酸配列を提供し;同様に、本 発明のcDNAを入手できることで、アミノ酸配列を標準方法で測定することも できる対応する脊椎動物オピオイドレセプターが当該技術分野に提供される。こ のようなオピオイドレセプ ターのアミノ酸配列は既知であるかまたは測定可能であるので、天然供給源から 上記レセプタータンパク質を精製することに加えて、レセプタータンパク質また はペプチドを調製するために組換え体産生または合成ペプチド方法論も使用する ことができる。 かくして、オピオイドレセプターまたはその1部分は、当該技術分野で知られ ている標準的な固体相(または溶液相)ペプチド合成法を使用して調製すること もできる。更に、これらのペプチドをコードするDNAは、上記方法でタンパク 質を産生する市販で入手可能なオリゴヌクレオチド合成手段を使用して合成する ことができる。勿論、遺伝子でコードされていないアミノ酸を含めるべきである 場合、固体相ペプチド合成を使用し産生させることが必要である。 本発明のペプチドおよびタンパク質を記載するために使用した命名法は、N− 末端アミノ基がペプチドの各アミノ酸残基の左側にありそしてカルボキシ基が右 側にある慣用のプラクティスに従っている。本願発明の特定の選択された実施態 様を表わす式においては、しばしば特別には示していないが、他に特定していな い限り、アミノ−およびカルボキシ−末端は生理学的pH値で推定されるであろ う形態であると考えられる。それ故、必ずしも特定の実施例かまたは一般式のど ちらかで特定して示していないが、生理学的pHでN− 末端NH3+とC−末端COO−が存在していると理解される。アミノ酸残基の側 鎖上の遊離官能基はグリコシル化、ホスホリル化、システイン結合、アミド化、 アシル化または他の置換によって修飾することができ、これらは、例えば、下記 請求の範囲の意味内で化合物の活性に影響を与えることなく化合物の生理学的、 生化学的または生物学的特性を変化させることができる。 示したペプチドにおいては、適当な場合には各遺伝子をコードする残基は、以 下の慣用のリストに従ってアミノ酸の通称に対応する1字名称で示す: アミノ酸 1字記号 3字記号 アラニン A Ala アルギニン R Arg アスパラギン N Asn アスパラギン酸 D Asp システイン C Cys グルタミン Q Gln グルタミン酸 E Glu グリシン G Gly ヒスチジン H His イソロイシン I Ile ロイシン L Leu リジン K Lys メチオニン M Met フェニルアラニン F Phe プロリン P Pro セリン S Ser スレオニン T Thr トリプトファン W Trp チロシン Y Tyr バリン V Valエンケファリンの命名法 エンケファリンは、1と番号を付けたN−末端残基を有し5つの残基を有する 次の2つのペプチドのどちらかである: 「metエンケファリン」では5番目の残基はメチオニンである: tyr−gly−gly−phe−met 「leuエンケファリン」では5番目の残基はロイシンである: tyr−gly−gly−phe−leu エンケファリン類似体は(1)アミノ酸置換、(2)D−アミノ酸置換および/ または(3)追加アミノ酸を有するように作成することができる。置換される部 位は化合物の名称の最初に記載する。例えば、「(D−ala2、D−leu5) エンケファリン」はD−alaが2番目の位置に存在しそしてD−leuが5番 目の位置に存在することを意味する: tyr−[D−ala]−gly−phe−[D−leu] 1字略号も使用することができる。それ故、「(D−ser2)leuエンケフ ァリン」は「DSLE」と省略することができよう。追加的な残基も同様に記載 される。かくして、(D−ser2)leuエンケファリンの(6番目の位置へ の)スレオニン残基付加は「(D−ser2)leuエンケファリンthr」で あり、これは「DSLET」と省略できよう: tyr−[D−ser]−gly−phe−leu−thr抗体 本願発明のオビオイドレセプタータンパク質またはペプチドと免疫反応する抗 体は、抗体が標的とするように意図した本願レセプターの部分を抗原領域として 含有するペプチドで適当な哺乳動物対象を免疫化して 得ることができる。或るタンパク質配列は高い抗原能力を有していることが測定 されている。このような配列は抗原索引、例えばマックベクター(MacVector) ソフトウエア(I.B.I.)に示されている。それ故、オヒオイドレセプタータ ンパク質の配列を決定しそして抗原索引で配列を評価することによって、考えら れる抗原性配列が突き止められる。 抗体は、ペプチドハプテンが十分な長さである場合には該ハプテンだけを使用 して、または所望の場合若しくは免疫原性を高める必要がある場合には、適当な 担体と抱合したハプテンを使用して既知の免疫化プロトコールに従って適当な哺 乳動物宿主を免疫化して調製する。BSA、KLHまたは他の担体タンパク質の ような担体を用いて免疫原性抱合体を調製する方法は当該技術分野で良く知られ ている。或る状況下では、例えば、カルボジイミド試薬を使用する直接的抱合が 有効であり;他の場合には、イリノイ州ロックフォードのピアースケミカルカン パニィー(Pierce Chemical Co.)によって供給されるような結合試薬がハプテ ンの利用可能性を提供するのに望ましいことがある。ハプテンペプチドは、例え ば、担体への結合を促進するために、システイン残基を用いて延長するかまたは 挿入変化(intersperse)させることができる。免疫原の投与は、一般的に当該 技術分野で理解されるような 適当なアジュバントを使用して一般的には適当な時間をかけて注入することによ って行われる。免疫化スケジュール中、抗体の力価を測って抗体形成が適切であ ることを決定する。 適用によっては上記のようにして産生したポリクローナル抗血清で十分である と思われるが、製薬組成物ではモノクローナル抗体(mAb)調製物を使用する ことが好ましい。所望のmAbを分泌する固定細胞株は、一般的に知られているよ うにしてリンパ球または脾細胞の固定化を行うコーラー(Kohler)とミルスタイ ン(Milstein)の標準的な方法または修正法を使用して調製することができる。 所望のmAbを分泌する固定化した細胞株はイムノアッセイでスクリーニングさ れ、その際抗原はペプチドハプテンであるかまたは組換え体宿主細胞に現れたオ ヒオイドレセプターそのものである。所望のmAbを分泌する適当な固定細胞培 養物が同定されると、細胞をインビトロかまたは動物の腹腔内に注入して培養す ることができ、そしてmAbが腹水中に産生される。 次に、所望のmAbを培養上清液または腹水から回収する。無傷抗体に加えて 、抗原結合部分を有するmAbまたはポリクローナル抗体のフラグメントをアン タゴニストとして使用することができる。免疫学的に反応性の抗原結合フラグメ ント、例えばF(ab’)2フラ グメントのFab、Fab’を使用することは、特に治療に関しては、これらのフラグ メントが一般的に免疫グロブリン全分子より免疫原性が低いのでしばしば好まし い。標準方法 オピオイドレセプターに対応するアミノ酸配列をコードするDNA配列の配列 を分析し、クローニングしそして発現する技術、例えば、ポリメラーゼ鎖反応( PCR)、オリゴヌクレオチドの合成、cDNAライブラリーの精査、細胞の遺 伝子導入ないし形質転換、ベクターの構築、既知のセンスヌクレオチド配列に基 づくアンチセンスオリゴヌクレオチド配列の調製、メッセンジャーRNAの抽出 、cDNAライブラリーの調製等は当該技術分野で良好に確立されている。通常 の技倆を有する技術者は標準的な供給源材料、特定の条件および方法に精通して いる。以下の節は便宜上提供するものであり、そして本発明は下記請求の範囲に よってだけ制限されると理解すべきである。 RNAの調製とノザンブロット法 RNAの調製は次のとおりである:RNAを調製するために使用した試料は液 体窒素中で直ちに冷凍し、そしてその後使用するまで−80℃で貯蔵する。RNA は、修正したホモジネーション緩衝液(Chirgwin等、Biochemistry 18:5294〜5 299(1979年))を使用してCsCl遠心(Ausubel等、上述)によって調製する 。ポリ(A+)RNAはオリゴ(dT)クロマトグラフイー(AvivおよびLeder、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:1408〜1412(1972年))によって選択する。 RNA試料は−80℃で貯蔵する。 遺伝子発現および組織分布の分析は、例えば放射標識プローブを使用してノザ ンブロット法を使用して達成することができる。mRNAはゲル電気泳動を使用 してサイズ分離し、そしてその後典型的にはナイロン膜またはニトロセルロース に移し、そして放射標識プローブとハイブリッド形成させる。ハイブリッド形成 したプローブの存在はオートラジオクロマトグラフィーを使用して検出する。 クローニング オピオイドレセプタータンパク質をコードするcDNA配列は、無作為にプラ イミングし、サイズ選択したcDNAライブラリーから得られる。 或いは、オヒオイドレセプタータンパク質をコードするcDNA配列は、サム ブルック(Sambrook)J.等の分子クローニング(MOLECULAR CLONING):実験 室マニュアル、第2版、コールドスプリングハーバープ レス(Cold Spring Harbor Press)、ニューヨーク州コールドスプリングハ ーバー、1989年、に記載された方法に従って、大脳のような種々の器官中のレセ プタータンパク質を発現する細胞から単離したmRNAから調製したcDNAラ イブラリーから得る。 次に、上首尾のクローンから得られE coR Iのような制限酵素で切断したcD NA挿入物を最初のcDNAライブラリーまたは他のライブラリー(低緊縮)の プローブとして使用して、タンパク質をコードするヌクレオチドの全配列の間隙 を、一緒になってまたは単独で、埋めるタンパク質の他の領域をコードする挿入 物を含有する追加的なクローンを得る。 オピオイドレセプタータンパク質をコードするcDNA配列を得る別の方法は PCRである。PCRは、既に知られている輸送体配列に基づいてオリゴヌクレ オチドプライマーを使用して、逆転写したRNAのcDNAライブラリーのプー ルから得られる配列を増幅するために使用する。 ベクターの構築 所望のコード化および制御配列を含有する適当なベクターの構築には、当該技 術分野で良く理解されている連結および制限技術を使用する(Young等、Nature3 16:450〜452(1988年))。プラスミドベクターCD M8に挿入するために、オヒオイドレセプタータンパク質をコードする二本鎖c DNAを合成しそして調製する。或いは、Bluescript2またはラムダZAP2(st ratagene、カリフオルニア州サンジエゴ)のようなベクターまたはクロンテック (Clontech)(カリフオルニア州パロアルト)から得られるベクターを標準方法 (Sambrook,J.等、上述)に従って使用することができる。 部位特異性のDNA開裂は、適当な制限酵素、例えばE coR I、または1つよ り多い酵素を用いて当該技術分野で一般的に理解されておりそしてこれらの市販 で入手可能な制限酵素の製造者によって特定されている条件下で処理して実施す る。例えば、ニューイングランドバイオラブズ(New England Biolabs)の製 品カタログ参照。一般的に、約1μgのDNAは約20μlの緩衝溶液中1単位の 酵素で開裂される;本願明細書の実施例では、典型的には、過剰の制限酵素を使 用してDNA基質を確実に完全消化する。約37℃で約1から2時間のインキュベ ーション時間が実行可能であるが、変法が許容される。各インキュベーション後 ・タンパタ質はフェノール/クロロホルムで抽出して除去し、そして続いて他の 抽出を行いそしてエタノールで沈殿させて水性フラクションから核酸を回収する ことができる。 「ベタターフラグメント」を使用するベクター構築では、5’ホスフェートを 除去しそしてベクターの再連結を防ぐために、ベクターフラグメントを細菌性ア ルカリホスフアターゼ(BAP)またはウシ腸アルカリホスフアターゼ(CIP )で通常どおりに処理する。消化は、Na+およびMg++の存在下でベクタ−1 μg当たり約1単位のBAPまたはCIPを使用してそれぞれ60℃または37℃で 約1時間、約150mMのトリス中pH8で実施する。核酸フラグメントを回収する ために、調製物をフェノール/クロロホルムで抽出しそしてエタノールで沈殿さ せる。或いは、望ましくないフラグメントを追加的に制限酵素で消化することに よって二重消化したベクターで再連結を防止することができる。 次の標準的な条件および温度下15〜50μl容量で連結を行う:20mM トリス− HCl、pH 7.5、10mMMgCl2、10mM DTT、33μg/mlBSA、10mM 〜50mM NaCl、および0℃で40μM ATP、T4DNAリガーゼ0.01 〜0.02(Weiss)単位(「付着端」連結用)かまたは14℃で1mM ATP、T 4 DNAリガーゼ0.3〜0.6(Weiss)単位(「ブラント末端」連結用) のいずれか。分子内「付着端」連結は通常、33〜100μg/mlの総DNA濃度(5 〜100nMの総末端濃度)で行う。分子内ブラント末端連結(通常は10〜30 倍モル過剰のリンカーを使用する)は1μMの総末端濃度で行う。ベクター構築の 正しい連結はヤング(Young)等、ネイチャー(Nature)、316:450〜452(1988 年)の方法に従って確認される。 cDNAライブラリーのスクリーニング cDNAライブラリーは、オースベル(Ausubel)等、分子生物学における現 行プロトコール(CURRENTPROTOCOLS IN HOLECULAR BIOLOGY)、グリーンパブ リッシングおよびウイリー−インターサイエンス(Green Publishing and Wi ley−interscience)、ニューヨーク州(1990年)によって記載された低緊縮条 件(reduced stringency)を使用するかまたはサムブルック等(上述)に記載 された方法を使用するかまたはオヒオイドレセプタータンパク質をコードするD OR−1cDNAのフラグメントとのコロニー若しくはプラークハイブリッド形 成法を使用してスクリーニングすることができる。 プラークハイブリッド形成は典型的には次のようにして実施される:LE392 (Stratagene)のような宿主細菌をLBブイヨン(Sambrook等、上述)中37゜で 一夜増殖させ、静かにペレット化し、そして10mM MgSO4、10mM CaCl2 の最初の容量の半分の容量中に再懸濁する。滴定後、約50,000のプラーク形成 単位 (pfu)を含有するファージライブラリーの所定量を宿主細菌300μlに加え 、37゜で15分間インキュベートし、そして10mlのNZYCMトップアガロースを 有するNZYCM寒天上にまく。20個の15cmプレート上に分布した総計百万個の プラークをスクリーニングする。コロニーのスクリーニングには、トランスフェ クションした細菌を適当な抗生物質と共にLBブイヨンプレート上にまく。プラ ークまたはコロニーが1mmに増殖した後、プレートを少なくとも2時間4℃に冷 却し、そしてその後重複してニトロセルロースフィルターで上を覆い、続いて0. 5M NaOH/1.5M NaCl中で5分間フィルターを変性し、そして0.5M トリス、p H 7.4/1.5M NaCl中で5分間中性化する。次に、フィルターを空気乾燥し、8 0℃で2時間焼き、5×SSC/0.5% SDS中68℃で数時間洗浄し、そして0. 5M NaPO4、pH 7.2/1% BSA/1mM EDTA/7% SDS/100μg /mlの4時間以上変性させたサケ精子DNA中で予めハイブリッド形成させる。 プローブとして無作為にプライミングして標識したDOR−1 cDNA(本願 明細書に記載した)を使用して、高緊縮ハイブリッド形成を同一溶液中68℃で実 施し、そして低(lower)緊縮ハイブリッド形成ではこの温度を50〜60℃に下げ る。16〜24時間ハイブリッド形成させた後、フィルターを先ず40mM NaPO4、 pH 7.2/0.5% BSA/5% SDS/1mM EDTAで各1時間で2回、 次に40mM NaPO4、pH 7.2/1% BSA/1mM EDTAで各1時間、両方 ともハイブリッド形成と同じ温度で洗浄する(Boulton等、Cell 65:663〜675 (1991年))。次に、フィルターを強化スクリーンを有するフィルムに−70℃で 1日から1週間暴露する。 次に、陽性シグナルをプレートに並べ、そして一次スクリーニングと同じ条件 を使用して対応する陽性ファージを次の回のスクリーニングで精製する。次に、 精製したファージクローンを使用して、配列分析用のプラスミドベクター中にサ ブクローン化するためにファージDNAを調製する。種々の独立クローンに対応 するDNAの組織分布は、ノザンブロット法、および標準方法を使用するインシ トウハイブリッド形成を使用して分析する。DNAの機能は、COS細胞のよう な異種真核生物発現系中での発現を使用して試験する。 オピオイドレセプタータンパク質の発現 オビオイドレセプタータンパク質をコードするヌクレオチド配列は種々の系で 発現させることができる。cDNAは適当な制限酵素で切断し、そして上記発現 用の原核生物または真核生物発現ベクター中に連結す ることができる。 例えば、以下に述べるように、タンパク質をコードするcDNAはCOS細胞 中で発現させる。機能的な発現を行わせるために、プラスミド発現ベクターCD M8(AruffoおよびSeed、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:8573〜8577(1987 年)、Dr.AruffoおよびDr.Seed(マサチューセッツ州ボストンのハーバード大 学)が提供した)を使用した。或いは、レトロウイルスベクターのような他の適 当な発現ベクターを使用することができる。 オビオイドレセプターを発現させるために原核生物および好ましくは真核生物 系を使用することができる。酵母のような真核微生物はオビオイドレセプタータ ンパク質の大量生産用宿主として使用することができる。多数の他の株が一般的 に利用可能であるが、サッカロミセスセレビシエの実験室株、製パン用(Baker' s)酵母が最も使用される。例えば、2μの複製起源(Broach、Meth.Enz.101 :307(1983年))または他の酵母と適合する複製起源(例えば、Stinchcomb等 、Nature282:39(1979年);Tschempe等、Gene 10:157(1980年);およびCl arke等、Meth.Enz.101:300(1983年))を採用するベクターを使用すること ができる。酵母ベクターの対照配列には解糖酵素の合成用プロモーターが含まれ る(Hess等、J.Adv.Enzme Reg.7:1 49(1968年);Holland等、Biochemistry 17:4900(1978年))。当該技術分 野で既知の更なるプロモーターには3−ホスホグリセレートキナーゼのプロモー ター(Hitzeman等、J.Biol.Chem.255:2073(1980年))および他の解糖酵素 のプロモーターが含まれる。増殖条件で制御される転写の追加的利点を有する他 のプロモーターはアルコールデヒドロケナーゼ2、イソシトクロームC、酸ホス ファターゼ、窒素代謝に関連した分解酵素、並びにマルトースおよびガラクトー ス利用に関与する酵素のプロモーター領域である。ターミネーター配列がコード 化配列の3’末端にあることが望ましいことも考えられる。このようなターミネ ーターは、酵母由来遺伝子のコード化配列の後の3’非翻訳領域に見られる。 或いは、オピオイドレセプタータンパク質をコードする遺伝子は多細胞生物か ら誘導される真核宿主細胞培養物中で発現される。(例えば、Tissues Culture s 、Academic Press、CruzおよびPatterson編、(1973年)参照)。これらの系 はイントロンをスプライシングできる別の利点を有しており、そしてそれ故、直 接使用してケノムフラグメントを発現させることができる。有用な宿主細胞株に は、ツメガエル卵母細胞のような両生類卵母細胞、COS細胞、VEROおよび Hela細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、 並びにSF9細胞のような昆虫細胞が含まれる。このような細胞の発現ベクター には通常、例えば、バクロウイルス、ワクシニアウイルス、シミアンウイルス40 (SV40)(Fiers等、Nature 273:113(1973年))のような哺乳動物細胞と 適合するプロモーターや制御配列、またはポリオーマ、アデノウイルス2、ウシ パヒローマウイルス、若しくはニワトリ肉腫ウイルスから誘導されるような他の ウイルスプロモーターが含まれる。制御可能なプロモーター、hMTII(Kari n等、Nature 299:797〜802(1982年))も使用することができる。哺乳動物細 胞宿主系形質転換の一般的な持徴はアタセル(Axel)の米国特許第4,399,216 号によって記載されている。「エンハンサー」領域は発現を最適化する際に重要 であることが明らかであり;これらは一般的に、非コード化DNA領域中のプロ モーター領域の上流または下流に見られる配列である。必要な場合には、ウイル ス供給源から複製起源を得ることができる。しかし乍ら、染色体への組込みは真 核生物でのDNA複製に共通したメカニズムである。 原核生物系を使用する場合、イントロンのないコード化配列を適当な制御配列 と一緒に使用すべきである。オピオイドレセプタータンパク質のcDNAは適当 な制限酵素を使用して切断しそしてこのような発現用の適当な制御配列と一緒に 原核生物ベクター中に連結す ることができる。 原核生物は最もしばしば大腸菌の種々の株によって代表される;しかし乍ら、 他の微生物種や株を使用することもできる。リボソーム結合部位配列と一緒に、 任意にオペレーターと共に転写開始用プロモーターを含めるように本願明細書に 定義されている原核生物制御配列が一般的に使用され、上記プロモーターにはβ −ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトース(lac)プロモーター系 (Chang等、Nature 198:1056(1977年))並びにトリプトフアン(trp)プ ロモーター系(Goeddel等、Nucl.Acids Res.8:4057(1980年))並びにλ誘 導PLプロモーターおよびN−遺伝子リボソーム結合部位(Shimatake等、Nature 292:128(1981年))のような一般的に使用されるプロモーターが含まれる。 使用する宿主細胞に依存して、このような細胞に適する標準的な技術を使用し て遺伝子導入を行う。コーエン(Cohen)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:2 110(1972年)またはサムブルック等(上述)によって記載された塩化カルシウ ムを使用する処理は、実質的な細胞壁バリヤーを有する原核生物または他の細胞 に使用することができる。このような細胞壁のない哺乳動物細胞には、任意にウ イグラー(Wigler)等、細胞(Cell)16:777〜785(1978年)またはチェンおよ び オカヤマ(Okayama)(上述)で修正したグラハム(Graham)およびファンデル エブ(van der Eb)、ウイルス学(Virology)54:546(1978年)のカルシウ ムホスフェート沈殿方法を使用することができる。酵母への遺伝子導入はファン ゾリンケン(Van Solingen)等、J.Bact.130:946(1977年)またはヒシアオ (Hsiao)等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:3829(1979年)の方法に従っ て実施することができる。 他の代表的なトランスフェクション方法にはウイルストランスフェクション、 DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション技術、リソチーム融合若しく は赤血球融合、掻き取り、直接的取込み、浸透性若しくはサッカロースショック 、直接的微量注入、赤血球媒介技術のような間接的微量注入、および/または宿 主細胞への電流印加法が含まれる。細胞に遺伝情報を導入する他の方法が開発さ れることは疑いないので、トランスフェクション技術に関する上記リストはこれ らに尽きるものとは考えられない。 アンチセンス配列による発現の調節 或いは、アンチセンス配列を、センスオリゴヌクレオチドでコードされるレセ プターの機能的発現を調節する手段としてオヒオイドレセプターを発現する細胞 中に挿入することができる。アンチセンス配列は、当 該技術分野に既知の標準的な方法によって、既知のセンス配列(DNAかまたは RNAのどちらか)から調製する。オピオイドレセプター遺伝子またはRNA転 写に特異的なアンチセンス配列を使用して、オビオイドレセプターをコードする オリゴヌクレオチドに結合するかまたは該オリゴヌクレオチドを不活性化するこ とができる。用語 本願明細書で使用するとき、単数形「a」、「an」および「the」には、文脈 が明らかに他を記載していない限り、複数の言及が含まれる。それ故、例えば、 「1つのレセプター(a receptor)」の言及にはこのような複数のレセプター の混台物か含まれ、「1つのオヒオイド(an opioid)」の言及には複数の上記 オピオイドおよび/またはオピオイド混合物が含まれ、そして「該宿主細胞(th e host cell)」の言及には、このような細胞の同一または類似のタイプ等の 複数の細胞が含まれる。 他に定義しない限り、本願明細書に使用した全ての技術的および科学的用語は 、本願発明が属する技術分野の通常の技倆を有する者に普通に理解されるものと 同じ意味を有する。以下の実施例は説明するためであって本発明の限定を意図す るものではない。他に特定 しない限り、温度は℃でありそして圧力はほぼ大気圧である。 モノ125I−DADLEの調製 DADLE(Peninsula Laboratories Inc.)は、ヨウ素産生法(Maidment 等、MICRODIALYSIS IN THE NEUROSCIENCES、T.RobinsonおよびJ.Justice編 、275〜303頁(Elsevier、1991年))を使用してヨウ化した。モノおよびジヨウ 化形態の両方を生じさせた。ジヨウ化DADLEは、チロシン残基のジヨウ化に より、オピエイトレセプターと結合しないことが報告されている(Miller,R.J .等、Life Sci.22:379〜388(1978年))。従って、モノヨウ化DADLE が好ましい。モノ125I−DADLEは他の同位元素で標識されたDADLEと 比べて極端に高い比活性を有しているので、これも好ましい。かくして、週また は月よりむしろ日のオーダーの暴露時間を使用することができる。 ヨウ化を行うとき、概ね1:100のヨウ化ナトリウム対ペプチドのモル比を使用 することによって、好ましいモノヨウ化DADLEの収量が増加した。更に、モ ノヨウド化形態の収量を一層高めるために、ヨウ化DADLE(モノおよびジヨ ウド化形態の両方を含む)を逆相HPLC(Maidment等、上述)で精製した。こ の方法を使用して、モノヨウ化DADLEの単一の主要な放射標識ピークをジヨ ウ化および非ヨウ化形態から分離した。 スクリーニングの成功には125Iでモノ標識したDADLEが重要である。放 射標識した125I−DADLEは幾つかの重要なパラメーターがDADLEと異 なっている:大きさ、疎水性、および結合親和性(僅かに低い)。HPLCステ ップによってモノヨウ化DADLEをジヨウ化および非ヨウ化DADLEから精 製すると非常に高い比活性(約2000Ci/ミリモル)を有するリガンドが得られ る。モノヨード化形態の比活性は、モノ−、ジ−、および非ヨウ化DADLEの 非分離混合物より約100倍高い。モノ標識125H−DADLEはこれを調製してか ら2,3日以内に使用しなければならない。 実施例1 DOR−1の調製 NG108−15細胞系(UCLAのクリストファー・エバンズ博士より入手)は デルタオピオイド(以下、δ−オピオイド)受容体の均質で豊富な供給源を含む 。NG108−15から単離したmRNAを用いて、プラスミドベクターCDM 8中にランダムプライム(random-primed)、サイズ選別cDNAライブラリー を組みこんだ(construct)。cDNAライブラリーを細菌中で増幅させた。こ のcDNAライブラリーをエレクトロポレーションによりCOS−7細胞に導入 (トランスフェクション)した。一時的にトランスフェクトされたCOS−7菌 叢をスクリーニングし、高純度のモノ−125I−2dAla、5dLeuエンケ ファリン(125I−DADLE)で選択した。陽性クローンをフィルムオートラ ジオグラフィーにより同定し、これらの細胞由来プラスミドを回収し、細菌中で 増幅させた。その後、このプラスミドをCOS−7細胞に再び導入(トランスフ ェクション)した。このようなプラスミド富化を3サイクル行った後、個々のク ローンをトランスフェクトし、125I−DADLEを結合した純粋なクローンを 同定した。 A.cDNAライブラリーの構築 6Mグアニジウムイソチオシアネート中でホモジナイズし、次いで塩化セシウ ムを加えて遠心処理することにより、NG108−15細胞よりRNAを調製し た(J.M.Chirgwinら、Biochemistry 18:5294(1979))。オリゴ−dT− セルロースでのクロマトグラフィーによりポリ−A+RNAを分離した(H.Aviv およびP.Leder、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:1408(1972))。このRN Aを鋳型にしてランダムヘキサマーをプライマーとして用いて、鳥類の骨髄芽球 ウィルスの逆転写酵素(ライフサイエンス社)によるcDNA合成を行った。第 2鎖合成をRNase−Hおよび大腸菌(E.Coli)DNAポリメラーゼを用い て行った(U.GublerおよびB.J.Hoffman、Gene 24:263(1983))。cDN Aの末端をT4DNAポリメラーゼにより平滑末端とし、BstXIリンカーを添加 した。5%アクリルアミドでの電気泳動および電気溶出により、1.5kbより長い cDNAを選択した。1.5kbのcDNAをCDM8ベクターに連結し(A.Aruffo およびB.Seed、前記)、エレクトロポレーションによりMC−1061菌に導入した (W.J.Dowerら、Nucl.Acids Res.:16:6127(1988))。こうして約2×1 06組み換え体の最初のcDNAライブラリーからプラスミドDNAのプールを6 つ調製した。 B.エレクトロポレーションによるプラスミドトランスフェクションおよびCO S細胞での発現 COS細胞を高密度で増殖させ、トリプシン中で集菌し、次いで20%胎児子 牛血清を含む1.2×RPMI中に2×107/mlで再懸濁した。次に、これらの 細胞を上記cDNAライブラリーからの組み換えプラスミドDNA20μgと共 に4℃で10分間インキュベートし、さらに0.4cm間隔のキュベット(gapc uvette)(バイオラド(Biorad))中 960μF、230vでエレクトロポレーショ ンを行った。次に、細胞を4℃でさらに10分間インキュベートし、10%胎児子牛 血清(FCS)を加えたダルベッコ(Dulbecco)の改良イーグル培地(DMEM )に塗布した。 C.トランスフェクトされたCOS細胞のスクリーニング 上記で得たトランスフェクトされたCOS細胞を3日間増殖させ、放射標識し たモノ 125I−DADLEを用いてスクリーニングを行った。トランスフェク トCOS菌叢をPBSで洗浄し、1%BSAを含むKHRB中で10〜20nM 125I−DADLEと共に室温でインキュベートした。1時間後、プレートを 氷冷PBSで手早く数回洗浄し、次いで強い強制冷気流で氷上で乾燥した。プレ ートを室温でカセット中のデュ ポン・クロネックス・フィルム(DuPont Cronex film)上に暴露した。低倍率 顕微鏡を通してペトリ皿を用いてフィルムを注意深く並べることにより陽性クロ ーンを同定した。 マイクロマニュプレーターの毛細管に接続した注射器から供給したtRNA1 μg/μlを含む0.1%SDSのTE溶液中で可溶化することにより陽性細胞 からDNAを除去した。ハート(Hirt)の溶菌操作を用いて抽出細胞からプラス ミドを精製し(Hirt,B.,J.Mol.Bio.26;365-369(1967))、エレクトロポレ ーションによりMC−1061菌に入れた。プラスミドを精製後、COS細胞に 再び導入(トランスフェクション)した。このような富化サイクルを3回行った 後、各プラスミドクローンをCOS細胞に導入し、DOR−1と命名した1個の クローンを得た。 実施例2 DOR−1の特性決定 まず、DOR−1クローンの特性を、標識したDADLEにより、DOR−1 発現細胞の細胞膜画分をスクリーニングすることにより決定した。 125I−D ADLEの結合が、ナノモル濃度のオビエート(opiate)アルカロイド類である ジプレノルフィン、モルヒネ(モルフィン)、エトルフィンにより、またDAD LE) DSLETおよびDPDPEにより置換されることが判った。デキストロルファ ン(10μM)は 125I−DADLEと置換せず、一方そのオピオイド−活性 鏡像体であるレボルファノールは放射標識DADLEと置換した。さらにmu( μ)受容体−選択性リガンドであるDAGO(5μM)はカウントを置換しなか った。 さらに、DOR−1クローンを発現する完全な細胞への 3H−ジプレノルフ ィンの結合を測定し(図1)、そしてこのような細胞の膜画分からの 3H−ジ プレノルフィンの置換を測定することにより(図2、3)、DOR−1クローン について薬理学的特性を決定した。 結合試験は、完全な細胞については1%BSAを含むKRHB中で、あるいは 膜については25mM HEPES、5mM MgCl2、pH7.7の溶液中で行っ た。細胞は1mM EDTAを含むPBS中で集菌し、PBSで2回洗浄し、次い でKHRBに再懸濁した。細胞から調製した膜(Law,P.Y.E.等、Mol.Pharm 23:26-35(1983))を結合試験において直接使用した。結合試験は、適宜量の 放射標識リガンドを含む全量100μl中、4℃で96ウェルのポリプロピレンクラ スタープレート(コスター(Coster))で行った。1時間のインキュベーション 後、プレートをトムテック(Tomtec )ハーベスターで集め、B型フィルターマットをメルティレックス(Meltilex) B/HS(ファルマシア製)メルト−オンシンチレーターシートを用いて、ベー タプレート(Beterplate)(ファルマシア製)シンチレーション計数管で計測し た。 DOR−1を発現する完全な細胞を、高い親和性のオピエートアンタゴニスト である3H−ジプレノルフィンで分析した。400nMジプレノルフィンで置換 されたカウントにより特異的結合を表した。図1はNG108−15細胞、およ びδ−オピオイド受容体クローンでトランスフェクトされたCOS−7細胞に対 する3H−ジプレノルフィンの飽和曲線を示す。 トランスフェクトされていないCOS細胞、または挿入断片をもたないプラス ミドを導入したCOS細胞は特異的結合を示さなかった。このように、COS− DOR−1細胞のオピオイド結合性はNG108−15細胞のものと類似してい る。 トランスフェクトされたCOS−7細胞から標準法で調製した膜を、DOR− 1クローンによりコードされる受容体のより広範な薬理学的特性を決定するため に用いた。3H−ジプレノルフィンと競合させた以下のアルカロイドオピエート 類に対する親和性を図2に説明する:非標識ジプレノルフィン、δ受容体に対す る高親和性アンタゴニスト:エトルフィン、δ、μお よびκ受容体に対する高親和性アゴニスト、;レボルファノール、δ受容体に対 する低親和性アゴニスト;モルヒネ、δ受容体に対する低親和性アゴニストであ りμ受容体に対する高親和性アゴニスト;およびデキストロファン、δ受容体に 結合しないレボルファノールの非オピエート活性鏡像体。 図2に示すように、 3H−ジプレノルフィンの置換は、親和性の低くなる順 (decreasing order)にジプレノルフィン、エトルフィン、レボルファノール およびモルヒネでみられる。予想されるように、 3H−ジプレノルフィンはデ キストロファンでは置換されなかった。 3H−ジプレノルフィンと競合させた以下のオピオイドペプチドの親和性を図 3に示す:DADLE)μおよびδ受容体に対する高親和性のアゴニスト;DS LETおよびDPDPE、両者ともδ(μではない)受容体に対する高親和性の アゴニスト;DAGO、μ受容体に対する選択的アゴニスト;ダイノルフィン1 −17、κ受容体に対する高親和性アゴニストであり、δ受容体に対する中〜低 親和性アゴニスト。図3に示すように、3H−ジプレノルフィンの置換は、親和 性の低くなる順にDSLET、DPDPE、DADLEおよびダイノルフィン1 −17で見られた。DAGOでは弱い置換しかみられなかった。 実施例3 RNAのノーザンブロット分析 ノーザン分析のために、NG108−15細胞由来のmRNAおよびラット脳 領域から切り出した細胞由来のmRNAを、2.2Mホルムアルデヒド/1.5 %アガロースの電気泳動により分離し、ナイロンに転写し、高い緊縮下で水溶液 中でハイブリダイズさせた。フィルターを0.5M NaPO4、pH7.2;1%BSA;1 mM EDTA;7%SDS;および100μg/ml変性サケ精子DNAを含む溶 液で少なくとも4時間68℃においてプレハイブリダイズさせた(Boulton等、 前出)。次いでフィルターをランダムプライミングにより標識した精製cDNA 挿入断片5×106cpm/ml以上を用い、上記と同じ条件で一晩ハイブリダイ ゼーションを行った(A.P.FeinbergおよびB.Vogelstein,Anal.Biochem.13 2:6(1983))。フィルターを40mM NaPO4、pH7.2;0.5%BSA;5%SDS:お よび1mM EDTAで1時間、2回洗浄し、次いで40mM NaPO4、pH7.2;1%S DS:および1mM EDTA中で2回、それぞれ1時間、すべて68℃において 洗浄した。その後、デュポン・クロメックス・ライトニング・プラス(DuPont Cromex Lightening Plus)で−70℃においてオートラジオグラフィーを行っ た。 mRNAのノーザン分析の結果は、約8.7、6.8、 4.4、2.75および2.2キロベース(kb)においてプローブにハイブリダイズする 複数バンドの存在を示した(図4)。また、ノーザン分析は、脳領域の間でmR NAのパターンが変化することを示した。現時点では、これらのmRNAが異な る蛋白質配列をコードするかどうか、またもしそうであれば、これらの情報が異 なるタイプあるいはサプタイプのオピオイド受容体を表しているかどうかについ ては明らかでない。 実施例4 DNAのサザンブロット分析 放射標識したDOR−1 cDNAプローブを標準法よりケノムサザンブロッ トにハイブリダイズさせた(Sambrook等、前出)。即ち、放射標識DOR−1 cDNAプローブを、高い緊縮下で、制限酵素BamHIで切断したNG108 −15、マウス、ラットおよびヒトDNAのブロットにハイブリダイズさせた( 図7)。NG108−15、マウスおよびラットDNAを含むクローン中に単一 バンドがみられた。cDNAプローブへハイブリダイズするバンドの大きさは5 .2kb(NG108−15)、5.2kb(マウス)および5.7kb(ラッ ト)と判定された。これらの結果はマウスとラット遺伝子の高い相同性を示し、 またDOR−1クローンは、NG108−15細胞系の マウスの親(murine)に由来することを示す。 EcoRIで切断した、異なる種由来のゲノムDNAを含むブロットにおいて 、中程度の緊縮でのDOR−1 cDNAのハイブリダイゼーションではマウス 、ラット、ヒト、ウサギおよびいくつかのその他の哺乳動物種の各レーンに2つ のバンドがみられた。これは、これらの種のすべてでオピオイド受容体遺伝子間 に高い関連性があることを意味する。さらに、これらの結果は、これらの種のそ れそれからの遺伝子またはcDNAは、中程度の素縮でのハイブリダイゼーショ ンを用いて容易にクローン化できることを示す。 実施例5 cDNA配列決定 DORクローンとして発現する単離cDNAを、cDNAクローン由来挿入断 片をpBluescript TM(ストラータジーン(Stratagene)、サンジエゴ、CA) などのプラスミドへサブクローニングし、ジデオキシ法(Sanger等、Proc Nat l Acad Sci USA 74:5463-5467(1977))を用いて分析した。cDNAの塩 基配列を、一本鎖DNAおよび特に設計した内部プライマーから、シークエナー ゼおよびΔTaqサイクル・シークエンシングキット(USB)を用いて決定し た。これらのキットは当分野で広く使用されており、ジデオキシ鎖 終止法を用いるものである。次いでDNA配列および予想される蛋白質配列をジ ーンバンク(GeneBank)のような確立されたデータバンクにおける配列と比較し た。 DOR−1クローン中のcDNA挿入断片の配列決定により、370個のアミ ノ酸のオープンリーディングフレームが明らかになった(図5)。ジーンバンク における既知配列と比較すると、DOR−1とG−蛋白質結合ソマトスタチン受 容体との間に高い相同性を示し(アミノ酸の57%の一致)、アンギオテンシン に結合する受容体、2つの走化性因子であるIL−8およびN−ホルミルペプチ ドとの相同性はやや低かった。図6はヒトソマトスタチン1受容体に対する相同 性を示す。本発明の受容体クローンとソマトスタチン受容体との高い相同性は特 に注目すべきである。というのはソマトスタチンリガンドはオピオイド受容体に 結合すること、δ受容体中のものと似た分子機構を有することが報告されている からである。 cDNA配列から推定されるDOR−1クローンのアミノ酸配列のその他の特 徴には、残基番号18及び33(細胞外のN末端領域にあると予想される)およ び残基番号310(C末端に近く、細胞内にあると予想される)の3つのコンセ ンサス・グリコシル化部位がある。ホスホキナーゼCコンセンサス部位は予想さ れる細胞内領域内の残基番号242、255、344および352に存在する。 膜にある(membrane-spanning)推定の7つの領域を、疎水性の性質および、マ ックベクター(MacVector)(I.B.I.)分析を用いて膜にある領域について分 析されたロドプシンおよびその他のG−蛋白質結合受容体との相同性に基づいて 同定した。本発明の原理により単離されたDOR−1クローンはN−グリコシル 化などの翻訳後修飾の前の、推定分子量40,558ダルトンを有するδ受容体を産生 する。 実施例6 オピオイド受容体ゲノムクローンの単離 ゲノムクローンの単離を当分野で既知の手法によって行った。オビエート受容 体ゲノムクローンを単離するために、γgemll(プロメガ(Promega))中 の300,000個のヒトケノムクローンおよび同程度の数のラムダFix(ストラー タジーン)中のマウスゲノムクローンを宿主株Le392上に置き、主にコード 領域を含む1.1kbのDOR−1 Pst/Xba断片をプローブとして釣り 上げた。ハイブリダイゼーションの条件はかなり低い緊縮であった:50%ホル ムアミド/6×SSC、37℃で一晩。洗浄も低い緊縮:2×SSC、0.1% SDS、室温、で行った。 ハイブリダイゼーションおよびプラーク精製の繰り返しにより、1個のマウス クローンおよび3個のヒトゲノムクローンを単離し精製した。DNA調製および 制限酵素による分析で、3個のヒトクローンは非常に異なるEcoRI切断パタ ーンを示した。1.1kbオビエート受容体プローブは、それそれのクローンに 対してサザン分析における異なる単一EcoRIバンドにハイブリダイズした。 これらの結果から、3個の異なる遺伝子が、H3、H14およびH20と命名さ れるヒトケノムクローンにより発現されることが予備的に示唆された(図8a、 8b、8cおよび8d参照)。これらのクローンはそれそれ、ブダペスト条約に 基づいてロックビル、メリーランドのアメリカン・タイプ・カルチヤー ・コレ クションに1993年8月13日に寄託された。これらの寄託物の入手の制限は 、この出願に基づく米国での特許発行の時に除かれるであろう。ATCC寄託番 号はH3については 、H14については 、H20について は である。 EcoRIおよびTaqIにより、H3、H14およびH20クローンをより 小さい断片に切断後、配列決定のためにBluescriptの適宜部位にショントガンク ローン化した。H3の部分ヌクレオチド配列を図8aに、H14の部分ヌクレオ チド配列を図8bに、H2 0の部分ヌクレオチド配列を図8cに示す。 3つのケノムクローンはサルク研究所(Salk Institute)のグレン・エバン ズ(Glenn Evans)博士によりin situハイブリダイゼーションによりヒト中期 染色体上に位置決定された。H3は染色体1Pに、H14は染色体8の動原体近 くに、H20は染色体6上に位置する。上記したように得られた配列データを、 前出のマウスの対応物について公開された配列、および以下に記載するDOR− 2クローンと比較すると、次のことが確認できた:(a)H3はヒトδ−オピオ イド受容体をコードする:(b)H14はヒトκ−オピオイド受容体をコードす る、そして(c)H20はヒトμ−受容体をコードする。さらにH20は、この 遺伝子の遺伝(inheritance)を探るための手段を提供するCACACAマーカ ー(図8d)を含むようである。 ゲノムクローンをEcoRIおよびTaqIでより小さい断片に切断し、配列 決定のためにBluescriptの適宜位置にショットガンクローン化した。 実施例7 他の生物由来のオピオイド受容体クローンの単離 哺乳動物の脳細胞、例えばヒト脳細胞からのオピオイド受容体を単離するため に、λZap(ストラータジーン)中のランダムープライムヒト脳幹cDNAラ イブラリーを、この明細書記載のDOR−1をコードするマウスcDNAを用い てスクリーニングした。陽性プラークを精製し、再度スクリーニングを行った。 各プラーククローンを配列決定し、上記のようにして特性を決定した。 実施例8 可能な抗原配列の決定 DOR−1にコードされるオピオイド受容体のアミノ酸配列をマックベクター (I.B.I.)抗原インデックスおよびJameson,B.and H.Wolf,Comut .Applic.in Biosci .4:181-186(1988)による抗原インデックスで判定して 、δ−オピオイド受容体の以下の下線部分の配列が高い抗原性を有すると決定さ れた。 N末端配列は細胞外であり、他の4つの配列は細胞 内であると推定される。 実施例9ウスのクローンDOR−2(mM0R−1)の回収 マウス脳から調製されたλgtlo中のcDNAライブラリーを、実施例6の 低い緊縮の条件下でプローブとしてDOR−1を用いて釣り上げた。1個のクロ ーンを回収し、Bluescriptに挿入し、配列を決定した。ノーザンおよびサザンブ ロットにより、DOR−1との違いが示された。DOR−2と命名したこのクロ ーンは、新しい遺伝子を発現した。DOR−2はDOR−1とは異なるパターン のニューロンにハイブリダイズし、線条体(striatum)のより大きい標識を示し た。ベクターpCDNAへの挿入および哺乳動物細胞へのトランスフェクションによ るDOR−1の発現により、モルヒネに結合する細胞−μ受容体を表わす−を産 生した。この細胞は非選択的オピエートアンタゴニストであるジプレノルフィン にも結合する。DOR−2(mMOR−1)がμ受容体であることは、ナノモル 濃度のμ−選択的リガンドのモルフィセプチン、DAMGOおよびモルヒネによ る 3H−DPNの置換により確認された。δ選択的リガンドDPDPEおよび デルトルファンは結合を置換せず、ナロキソンは予想された高親和性を有してい た。実施例6に記載のH20と命 名された部分配列は、実質的にDOR−2と類似していた。DOR−2の部分配 列を図9に示す。 図10はマウスのδ受容体のアミノ酸配列とラットのμおよびK受容体との比 較を示す。広い領域で相同性がみられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 5/10 C12P 21/02 C 9282−4B 21/08 9358−4B // A61K 39/395 D 9284−4C G01N 33/53 D 8310−2J (72)発明者 ケイス、デュエーン イー.ジュニア アメリカ合衆国、カリフォルニア 91367 ウッドランド ヒルズ、ティアラ スト リート 23805 (72)発明者 エドワーズ、ロバート エイチ. アメリカ合衆国、カリフォルニア 90049 ロサンゼルス、グランヴィレ 120, #19アールイー (72)発明者 カウフマン、ダニエル アメリカ合衆国、カリフォルニア 90404 サンタ モニカ、センティネラ アヴェ ニュー 1453,アパートメント シー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.低緊縮条件下で図5に示されるヌクレオチド配列からなるプローブまたは その相補体とハイブリッド形成するオピオイドレセプターをコードするヌクレオ チド配列を含有する単離および精製または組換え体DNA分子。 2.上記ヌクレオチド配列がヒトデルタオピオイド、ヒトカッパオピオイドレ セプター、ヒトミューオピオイドレセプター、ネズミ(murine)デルタオピオイ ドレセプターまたはネズミミューオピオイドレセプターをコードする請求項1に 記載のDNA分子。 3.宿主に導入したとき、宿主内でオピオイドレセプターを産生し得る発現系 を含むDNA分子であって、該発現系は、上記宿主内でオペラブルな(operable )異種制御配列にオペラブルに(operably)結合された上記オピオイドレセプタ ーをコードするヌクレオチド配列を含んでおり、その際上記オピオイドレセプタ ーは低緊縮条件下で図5のヌクレオチド配列またはその相補体とハイブリッド形 成するヌクレオチド配列によってコードされるものとして定義される。 4.上記オピオイドレセプターがヒトデルタオピオイドレセプター、ヒトカッ パオピオイドレセプター、ヒトミューオピオイドレセプター、ネズミ(murine) デルタオピオイドレセプターまたはネズミミューオピオイドレセプターである請 求項3に記載のDNA分子。 5.請求項3または請求項4に記載の発現系を含有するように修正された組換 え体宿主細胞。 6.コード化DNAを発現させてオピオイドレセプタータンパク質を産生させ る条件下で請求項5に記載の細胞を培養し、そして培養物から上記レセプタータ ンパク質を回収することを含む上記オピオイドレセプタータンパク質の生産方法 。 7.組換え体細胞表面にオピオイドレセプターが現れる組換え体細胞の産生方 法であって、該方法はコード化DNAを発現させて上記レセプタータンパク質を 上記細胞表面に産生させる条件下で請求項5に記載の細胞を培養することを含む 。 8.請求項7に記載の方法で調製した組換え体細胞。 9.オピオイドアゴニストまたはアンタゴニスト活性について候補物質をスク リーニングする方法であって、該方法は: 上記活性を検出するのに適当な条件下で候補物質の存在下および不存在下で請 求項8に記載の細胞をインキュベートし、そして 上記活性の存在、不存在または量を検出する、 ことを含む。 10.請求項6に記載の方法で産生されたオピオイドレセプター。 11.請求項6に記載の方法で産生されたオピオイドレセプターに対し免疫活 性の抗体を含む、赤血球不含抗体組成物。 12.脊椎動物におけるオピオイドレセプターの解剖的位置の決定方法であっ て、該方法は: 請求項11に記載の抗体組成物を脊椎動物対象に投与し; 上記抗体組成物が上記レセプターとコンプレックスを形成するのに十分な時間 待機し;そして 上記対象内で上記コンプレックスの位置を検出する、ことを含む。 13.オピオイドとオピオイドレセプターとの相互作用の阻止方法であって、 該方法は: 上記レセプターを請求項11に記載の抗体組成物と接触させ;そして 上記組成物を上記レセプターに結合させる、 ことを含む。 14.オピオイドレセプターをコードするDNAの発現調節方法であって、該 方法は請求項1に記載のDNAが該DNAに相補的な標的DNAとハイブリッド 形成する条件下で請求項1に記載のDNAに相補的な DNAを用いて上記発現を行い得る細胞を処理することを含む。
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