JPH084947B2 - エレクトロスラグ溶接装置 - Google Patents
エレクトロスラグ溶接装置Info
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- JPH084947B2 JPH084947B2 JP11522892A JP11522892A JPH084947B2 JP H084947 B2 JPH084947 B2 JP H084947B2 JP 11522892 A JP11522892 A JP 11522892A JP 11522892 A JP11522892 A JP 11522892A JP H084947 B2 JPH084947 B2 JP H084947B2
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Description
接を行うために用いるエレクトロスラグ溶接装置に関す
るものである。
の突合せ立向き溶接を行う場合の作業要領は、図3に概
要を示す如く、直立させた母材1,2間に形成される開
先3を、固定水冷板4と摺動水冷板5とで囲み、上記開
先3内に、電極ワイヤ6を送給ローラ7により非消耗ノ
ズル8を通して送り込みながら、母材1と電極ワイヤ6
との間に接続した溶接用電源9により、溶融金属10上
に浮遊する溶融スラグ11のプール中に通電してその抵
抗発熱によって電極ワイヤ6を溶かし込み、溶融金属1
0の凝固によって溶接金属12を得、これにより1回の
溶接で継手13が形成されるようにしてある。
法の場合、導電性をもつ溶融スラグの抵抗発熱を利用し
た大入熱溶接法であることから、溶接速度が遅く、又、
入熱量が大きい場合には曲げ試験で割れが生じる等、溶
接継手部に強度上の問題があると共に、広開先のために
大きい歪が生じる問題がある。
図4の(イ)に示す如く、母材1,2間に形成する開先
3の形状をV型としたり、あるいは、図4の(ロ)に示
す如く、X型として溶接する方法が開発され(特開昭5
1−92545号、同54−2947号等)、更に、こ
のV型、X型等の開先に採用するための片面摺動当金式
立向溶接装置が開発されている(特開昭58−6849
6号)。
はX型開先を採用してエレクトロスラグ溶接を行うと、
開先断面積が小さくなることから、溶接速度が増大して
高能率、低入熱化を或る程度図ることができるものであ
るが、開先形状の工夫だけでは改善効果に限界を来して
おり、そのため、溶接速度を更に増大化して高能率化を
図り、併せて低入熱化を図ることが要求されている。
vの式で与えられる。ここで、Jは溶接入熱量(Jou
le/cm)、vは溶接速度(cm/min )、Eは溶接電圧
(V)、Iは溶接電流(A)である。上記溶接入熱量は
溶接電流、溶接電圧に比例し、溶接速度に反比例する。
したがって、溶接速度を速くすれば、溶接入熱量を低下
させることができ、又、溶接電流、溶接電圧を低くすれ
ば、溶接入熱量を低下させることができる。
ことは、電極ワイヤの溶融熱が低下するため、ワイヤ溶
融量が減少して溶接速度が遅くなってしまう。したがっ
て、溶接入熱量は小さくなるが、高能率化は図れない。
ることに着目し、高能率化を図りつつ同時に溶接入熱量
を低下させることができるようなエレクトロスラグ溶接
装置を提供しようとするものである。
決するために、母材間に形成され且つ固定水冷板と摺動
水冷板とで囲まれたV型又はX型の開先内に電極ワイヤ
を連続して送給し、上記母材と電極ワイヤとの間に接続
した溶接用電源により溶融スラグの抵抗発熱を利用して
上記電極ワイヤを溶融させるようにしてあるエレクトロ
スラグ溶接装置において、主ワイヤと該主ワイヤよりも
細径の補助ワイヤを所定間隔以上離して上記開先内に配
置し、且つ該各ワイヤごとに、ワイヤ送給装置と溶接用
電源とを装備させてなる構成とする。
以上離して送給して溶融させると、補助ワイヤの送給量
分の溶融量が増加するため、溶接速度が増大させられる
結果、入熱量が低減させられる。
する。
ので、直立した母材1,2間に形成され且つ固定水冷板
4と摺動水冷板5とで囲まれたV型の開先3内に電極ワ
イヤを連続して送給し、上記母材1(又は2)と電極ワ
イヤとの間に接続した溶接用電源により溶融スラグ11
の抵抗発熱を利用して電極ワイヤを溶融金属10として
溶かし込み、この溶融金属10の凝固により得た溶接金
属12によって継手13を形成するようにしてある非消
耗式エレクトロスラグ溶接装置において、上記電極ワイ
ヤとして、通常径(たとえば、φ2.4mm)の主ワイヤ
6aのほかに、該主ワイヤ6aよりも細径(たとえば、
φ1.6mm)の補助ワイヤ6bを用い、それぞれをワイ
ヤ送給装置としてのワイヤ送給ローラ7aと7bによっ
て別々に送給させられるようにし、且つ上記主ワイヤ6
aの溶融スラグ11のプール中への送給位置が開先3の
中央部の比較的広い位置へ導かれるように、主ワイヤ6
aを通す非消耗ノズル8aの位置を設定すると共に、上
記補助ワイヤ6bの溶融スラグ11のプール中への送給
位置が開先3の狭隘部へ導かれるように、補助ワイヤ6
bを通す消耗ノズル8bの位置を設定し、両ワイヤ6
a,6bをバランスよく配置して両ワイヤ6aと6bが
接触しないようにする。因に、主ワイヤ6aと補助ワイ
ヤ6bの間隔は、10〜15mmは必要である。更に、上
記母材1(又は2)と主ワイヤ6aとの間及び母材1
(又は2)と補助ワイヤ6bの間に、溶接用電源9a及
び9bをそれぞれ接続した構成とする。
を用いて、図1に示す如く、主ワイヤ6aと補助ワイヤ
6bを溶融スラグ11のプール中に送給することにより
母材1,2の溶接を行うと、補助ワイヤ6bを送給した
ことによって溶接速度が増大し、溶接入熱量を減少させ
ることができる。
源9bによって通電を行うホットワイヤであるが、たと
えば、通電を行わないコールドワイヤを用いた場合に
は、溶接入熱量を表すJ=60・E・I/vの式におい
て、分子である溶接電流、溶接電圧は不変で分母に入る
溶接速度が増大することになる。一方、補助ワイヤ6b
がホットワイヤの場合には、主ワイヤ6aによる入熱量
に補助ワイヤ6bによる入熱量を加えたものが全体の入
熱量となるが、この場合、溶接速度の増大効果が大きい
ので、トータルとして溶接入熱量は減少することにな
る。本発明者等の実験によると、直径2.4mmの主ワイ
ヤを用い、電流500A、電圧48Vの条件で溶接し、
同時に、補助ワイヤとして直径1.6mmのワイヤを用
い、電流170A、電圧28Vの条件で溶接した結果、
溶接速度は2.0cm/min であった。これは、主ワイヤ
1本のみで行う場合の溶接速度1.4cm/min よりも増
大が図れていることがわかった。上記溶接速度の増大は
溶接時間の短縮を意味するので、溶接入熱量の低減は溶
接部の強度確保上重要な作用をなす。因に、コールドワ
イヤの場合も、上記した如く、溶接入熱量を低減できる
が、コールドワイヤは通電を行わない分だけ溶融に時間
が掛かるので、より溶融量が得られるホットワイヤの方
が好ましい。
溶融プールの状態により決定されるが、高電流にすると
溶融プールが沸騰状態となりプールが不安定になるの
で、たとえば、主ワイヤ6aの電流値を480Aとした
ときには、補助ワイヤ6bの電流値は180A以下とす
るのが適当である。又、同電流であれば、ワイヤ径が細
いほど電流密度が大きくなり、ワイヤ溶融速度が速くな
るので、高能率化を図ることができる。更に、この場
合、細径のワイヤを選定することは、装置を小型化し取
り扱いを容易にさせる点でも有利である。なお、溶接作
業時において、低入熱化を図り過ぎると、融合不良の原
因となるが、補助ワイヤ6bの送給速度を調整して溶融
速度を選定すること、更に、図2に示す如く、補助ワイ
ヤ6bを開先3の狭隘部へ送給して主ワイヤ6aに対す
る溶融バランスをとっていることから、溶融プールの状
態を適正に保つことができ、上記融合不良の問題をなく
すことができる。又、長尺の溶接を行う場合には、溶接
を中断してワイヤリール(図示せず)を交換することが
あるが、中断時間が長いと、溶融プールが冷えて再スタ
ートが困難になることがある。この場合でも本発明にお
いては、主ワイヤ6a又は補助ワイヤ6bのいずれか一
方からの給電が可能であるので、溶融プールの冷却を少
なくすることができ、ワイヤリールの交換作業を余裕を
もって行うことができる、という利点もある。
用例を示したが、X型の開先に対しても採用し得るこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ることは勿論である。
ラグ溶接装置によれば、主ワイヤのほかに、該主ワイヤ
よりも細径の補助ワイヤを用い、該各ワイヤに対応させ
て、ワイヤ送給装置と溶接用電源を装備させた構成を有
するので、次の如き優れた効果を発揮する。 (1) 溶融スラグのプール中へ主ワイヤと共に補助ワイヤ
をホットワイヤとして送給できるため、補助ワイヤの送
給量分の溶融量を増加できて溶接速度を増大でき、これ
に伴い、溶接入熱量を減少させることができて、溶接継
手の強度を向上することができる。 (2) 補助ワイヤの送給速度を調整することにより、溶融
プールの状態を適正に保つことができて融合不良を防止
することができる。 (3) 補助ワイヤとして細径のものを使用するため、取り
扱いが容易であると共に装置の大型化を防止でき、操作
人員を増やすことなく作業を行うことができる。 (4) 主ワイヤと補助ワイヤのどちらか一方は給電状態を
維持できるので、溶接作業を一旦中断するような場合で
も、再スタートが困難になるほどスラグプールを冷却し
てしまうような事態の発生を防止することができる。
を示す概要図である。
示す概要図である。
を、(ロ)はX型開先を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 母材間に形成され且つ固定水冷板と摺動
水冷板とで囲まれたV型又はX型の開先内に電極ワイヤ
を連続して送給し、上記母材と電極ワイヤとの間に接続
した溶接用電源により溶融スラグの抵抗発熱を利用して
上記電極ワイヤを溶融させるようにしてあるエレクトロ
スラグ溶接装置において、主ワイヤと該主ワイヤよりも
細径の補助ワイヤを所定間隔以上離して上記開先内に配
置し、且つ該各ワイヤごとに、ワイヤ送給装置と溶接用
電源とを装備させてなることを特徴とするエレクトロス
ラグ溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11522892A JPH084947B2 (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | エレクトロスラグ溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11522892A JPH084947B2 (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | エレクトロスラグ溶接装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0623573A JPH0623573A (ja) | 1994-02-01 |
JPH084947B2 true JPH084947B2 (ja) | 1996-01-24 |
Family
ID=14657526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11522892A Expired - Fee Related JPH084947B2 (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | エレクトロスラグ溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH084947B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004060304B4 (de) | 2004-12-15 | 2010-01-14 | Stabilus Gmbh | Kolbenzylindereinheit und Verfahren zum Herstellen einer Kolbenzylindereinheit |
JP6152203B1 (ja) * | 2016-07-01 | 2017-06-21 | 川田工業株式会社 | エレクトロスラグ溶接方法、大型構造物の製造方法および四面ボックス柱の製造方法 |
-
1992
- 1992-04-09 JP JP11522892A patent/JPH084947B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0623573A (ja) | 1994-02-01 |
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