JPH0849026A - 金属多孔体および該金属多孔体の製造方法 - Google Patents
金属多孔体および該金属多孔体の製造方法Info
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- JPH0849026A JPH0849026A JP6182509A JP18250994A JPH0849026A JP H0849026 A JPH0849026 A JP H0849026A JP 6182509 A JP6182509 A JP 6182509A JP 18250994 A JP18250994 A JP 18250994A JP H0849026 A JPH0849026 A JP H0849026A
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- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/64—Carriers or collectors
- H01M4/70—Carriers or collectors characterised by shape or form
- H01M4/80—Porous plates, e.g. sintered carriers
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 発泡体、不織布、メッシュ等の多孔体基材よ
り金属多孔体を簡単に製造する。 【構成】 発泡体を含む三次元網状体、不織布、メッシ
ュ体のいずれかの単体、あるいは上記三次元網状体、不
織布、メッシュ体を2種以上を積層した積層体からなる
多孔体基材4に対して、金属を溶射して、多孔体の表裏
両面および内部空孔表面を含む全表面に上記溶射した金
属を付着させ、その後、上記多孔体基材を脱煤して、溶
射した金属6により多孔体の空孔を囲む骨格を形成し
て、金属多孔体の製造している。上記脱煤を行わずに多
孔体基材を残存させてもよい。
り金属多孔体を簡単に製造する。 【構成】 発泡体を含む三次元網状体、不織布、メッシ
ュ体のいずれかの単体、あるいは上記三次元網状体、不
織布、メッシュ体を2種以上を積層した積層体からなる
多孔体基材4に対して、金属を溶射して、多孔体の表裏
両面および内部空孔表面を含む全表面に上記溶射した金
属を付着させ、その後、上記多孔体基材を脱煤して、溶
射した金属6により多孔体の空孔を囲む骨格を形成し
て、金属多孔体の製造している。上記脱煤を行わずに多
孔体基材を残存させてもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属多孔体および該金
属多孔体の製造方法に関し、特に、発泡体、不織布、メ
ッシュ体の単体或いはこれらの2種以上の積層体からな
る多孔体基材から金属多孔体を形成するものであり、該
金属多孔体の空孔に活物質粉末を充填することによりニ
ッケル水素電池、ニッケルカドニウム電池、リチウム電
池、燃料電池等の各種電池の極板、自動車用バッテリー
の電極板として好適に利用できるものである。
属多孔体の製造方法に関し、特に、発泡体、不織布、メ
ッシュ体の単体或いはこれらの2種以上の積層体からな
る多孔体基材から金属多孔体を形成するものであり、該
金属多孔体の空孔に活物質粉末を充填することによりニ
ッケル水素電池、ニッケルカドニウム電池、リチウム電
池、燃料電池等の各種電池の極板、自動車用バッテリー
の電極板として好適に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は先に上記電池用極板等に使用
される金属多孔体として、発泡体、不織布、メッシュ体
等の単体あるいはこれらの2種以上積層した積層体に、
電気メッキを施して金属多孔体としてのものを種々提案
している。(特開平1−290792号、特開平3−1
30393号等)
される金属多孔体として、発泡体、不織布、メッシュ体
等の単体あるいはこれらの2種以上積層した積層体に、
電気メッキを施して金属多孔体としてのものを種々提案
している。(特開平1−290792号、特開平3−1
30393号等)
【0003】上記金属多孔体の基材となる発泡体、不織
布、メッシュ体等が合成樹脂、天然繊維、セルロース、
紙等の有機質、およびガラス等の無機質の場合、電気メ
ッキ処理を施す前に導電性を与える必要があり、また、
基材が金属からなる場合においても、導電性付与処理を
施すことが好ましい。上記導電性付与処理として、従
来、多孔体からなる基材の表面にカーボンを塗布する
か、化学メッキあるいは蒸着により金属等の導電材を多
孔体表面に被膜させる方法が用いられている。
布、メッシュ体等が合成樹脂、天然繊維、セルロース、
紙等の有機質、およびガラス等の無機質の場合、電気メ
ッキ処理を施す前に導電性を与える必要があり、また、
基材が金属からなる場合においても、導電性付与処理を
施すことが好ましい。上記導電性付与処理として、従
来、多孔体からなる基材の表面にカーボンを塗布する
か、化学メッキあるいは蒸着により金属等の導電材を多
孔体表面に被膜させる方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の導電性付与
処理はいずれも下記の問題があった。 a) 蒸着方法 蒸着は真空装置内で行う必要があるが、基材を連続して
処理する場合、真空装置内を通して真空装置内で蒸着す
ることは容易でなく、基材の出入口で空気漏れが発生
し、真空状態に保持することが容易でない。かつ、設備
が大型化し、さらに、コストが非常にかかると共に時間
がかかる欠点がある。 b) 化学メッキ方法 化学メッキを施す場合、工程数が多く、多数の薬液管理
が必要となり、特に、廃液処理に留意する必要が生じ
る。また、薬品等のコストが高くつく欠点がある。 c) カーボン塗布方法 コスト的には上記蒸着、化学メッキと比較して安価とな
るが、カーボンが不純物として多く残留する欠点があ
る。また、カーボンを塗布した後の抵抗値が100〜2
00Ω/cmと高いため、次工程の電気メッキで高電流が
出にくくなる。高電流を出そうとすると、基材が焼き切
れるため、基材を搬送するラインのスピードを低速にし
なければならず、例えば、0.1〜0.5m/分の低速
となり、生産性が悪くなっている。
処理はいずれも下記の問題があった。 a) 蒸着方法 蒸着は真空装置内で行う必要があるが、基材を連続して
処理する場合、真空装置内を通して真空装置内で蒸着す
ることは容易でなく、基材の出入口で空気漏れが発生
し、真空状態に保持することが容易でない。かつ、設備
が大型化し、さらに、コストが非常にかかると共に時間
がかかる欠点がある。 b) 化学メッキ方法 化学メッキを施す場合、工程数が多く、多数の薬液管理
が必要となり、特に、廃液処理に留意する必要が生じ
る。また、薬品等のコストが高くつく欠点がある。 c) カーボン塗布方法 コスト的には上記蒸着、化学メッキと比較して安価とな
るが、カーボンが不純物として多く残留する欠点があ
る。また、カーボンを塗布した後の抵抗値が100〜2
00Ω/cmと高いため、次工程の電気メッキで高電流が
出にくくなる。高電流を出そうとすると、基材が焼き切
れるため、基材を搬送するラインのスピードを低速にし
なければならず、例えば、0.1〜0.5m/分の低速
となり、生産性が悪くなっている。
【0005】上記従来の3種の方法はいずれも問題点を
有するが、コストが安価となることより、通常、カーボ
ン塗布による導電性付与処理方法が汎用されている。し
かしながら、上記のようにカーボン塗布による方法の場
合、抵抗値が高くなるため、ラインスピードを落とさざ
るを得ない欠点を有する。よって、導電処理層の抵抗値
を30Ω/cm以下まで低下させて、次工程の電気メッキ
で高電流を出せるようにして、ラインスピードを上げて
生産性を高めることが求められている。
有するが、コストが安価となることより、通常、カーボ
ン塗布による導電性付与処理方法が汎用されている。し
かしながら、上記のようにカーボン塗布による方法の場
合、抵抗値が高くなるため、ラインスピードを落とさざ
るを得ない欠点を有する。よって、導電処理層の抵抗値
を30Ω/cm以下まで低下させて、次工程の電気メッキ
で高電流を出せるようにして、ラインスピードを上げて
生産性を高めることが求められている。
【0006】さらに、上記導電性付与のために塗布され
たカーボンは、電気メッキ後の脱煤、焼鈍工程で完全に
は焼き飛ばされず、少量のカーボンが不純物として残留
する問題がある。また、従来、多孔体の樹脂シート等か
らなる基材を用いて金属多孔体を形成する場合、必要な
金属付着量はほぼ100%電気メッキにより付着させて
いるため、電気消費量が多くコスト高になると共に、メ
ッキ時間が長くかかり、生産性を上げることが困難であ
る等の問題があった。
たカーボンは、電気メッキ後の脱煤、焼鈍工程で完全に
は焼き飛ばされず、少量のカーボンが不純物として残留
する問題がある。また、従来、多孔体の樹脂シート等か
らなる基材を用いて金属多孔体を形成する場合、必要な
金属付着量はほぼ100%電気メッキにより付着させて
いるため、電気消費量が多くコスト高になると共に、メ
ッキ時間が長くかかり、生産性を上げることが困難であ
る等の問題があった。
【0007】さらにまた、上記導電性付与処理をメッキ
方法で行うと、電解液槽に有機物等を入れるため、形成
されるメッキ導電層に不純物が多く含まれてしまい、該
不純物の存在により電池性能に悪影響を及ぼす問題があ
る。
方法で行うと、電解液槽に有機物等を入れるため、形成
されるメッキ導電層に不純物が多く含まれてしまい、該
不純物の存在により電池性能に悪影響を及ぼす問題があ
る。
【0008】本発明は、上記した従来の導電性付与処理
方法の問題に鑑みてなされたもので、従来の方法とは全
く相違する新規な金属多孔体の製造方法および該方法で
製造された金属多孔体を提供することを目的としてい
る。
方法の問題に鑑みてなされたもので、従来の方法とは全
く相違する新規な金属多孔体の製造方法および該方法で
製造された金属多孔体を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、加熱溶融した金属を多孔体の基材表面
に吹き付けて金属に付着させ、従来必要とした導電性付
与処理を不要とすることを特徴としている。
め、本発明では、加熱溶融した金属を多孔体の基材表面
に吹き付けて金属に付着させ、従来必要とした導電性付
与処理を不要とすることを特徴としている。
【0010】即ち、本発明は、請求項1で、多孔体の空
孔を囲む骨格を、多孔体基材の表面に金属を溶射して付
着させた後に該多孔体基材を脱煤して上記溶射された金
属から形成していることを特徴とする金属多孔体を提供
している。
孔を囲む骨格を、多孔体基材の表面に金属を溶射して付
着させた後に該多孔体基材を脱煤して上記溶射された金
属から形成していることを特徴とする金属多孔体を提供
している。
【0011】また、請求項2で、上記溶射された基材を
脱煤せずに残存させて、多孔体基材の空孔を囲む骨格の
表面に溶射金属層を備えていることを特徴とする金属多
孔体を提供している。
脱煤せずに残存させて、多孔体基材の空孔を囲む骨格の
表面に溶射金属層を備えていることを特徴とする金属多
孔体を提供している。
【0012】また、請求項3で、上記溶射した金属の表
面にメッキ金属層を設けている請求項1または請求項2
に記載の金属多孔体を提供している。
面にメッキ金属層を設けている請求項1または請求項2
に記載の金属多孔体を提供している。
【0013】また、請求項4で、上記多孔体基材は、発
泡体を含む三次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれ
かの単体、あるいは上記三次元網状体、不織布、メッシ
ュ体を2種以上を積層した積層体からなる前記請求項の
いずれか1項に記載の金属多孔体を提供している。
泡体を含む三次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれ
かの単体、あるいは上記三次元網状体、不織布、メッシ
ュ体を2種以上を積層した積層体からなる前記請求項の
いずれか1項に記載の金属多孔体を提供している。
【0014】上記発泡体はポリウレタンスポンジ等から
なり、その厚さを0.5〜5.0mm、穴径を50μm〜
500μm、空孔率を50〜99%としたものが好適に
用いられる。また、上記不織布およびメッシュ体は、そ
の素材が、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタ
ン等の合成樹脂、天然繊維、セルロースおよび紙等の有
機質、金属、ガラス、カーボン等の無機質のものが用い
られる。また、メッシュ体は、縦糸と横糸とを編んだも
の、或いは1本または複数本の糸を繊維状に編んで形成
する全ての編組織のものを含む、2〜200メッシュの
ものが好適に用いられる。かつ、メッシュ体および不織
布としては、線径が0.01mm〜1.0mm、開口率が4
0〜99%のものが好適に用いられる。
なり、その厚さを0.5〜5.0mm、穴径を50μm〜
500μm、空孔率を50〜99%としたものが好適に
用いられる。また、上記不織布およびメッシュ体は、そ
の素材が、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタ
ン等の合成樹脂、天然繊維、セルロースおよび紙等の有
機質、金属、ガラス、カーボン等の無機質のものが用い
られる。また、メッシュ体は、縦糸と横糸とを編んだも
の、或いは1本または複数本の糸を繊維状に編んで形成
する全ての編組織のものを含む、2〜200メッシュの
ものが好適に用いられる。かつ、メッシュ体および不織
布としては、線径が0.01mm〜1.0mm、開口率が4
0〜99%のものが好適に用いられる。
【0015】また、請求項5で、上記溶射金属はCu,
Ag,Al,Zn,Fe,Pb,FeとCrの合金からなる金
属である前記請求項のいずれか1項に記載の金属多孔体
を提供するものである。溶射金属としては、溶射時にお
ける多孔体基材の溶融および変形を防止する点から、4
00℃以下の低融点金属が好ましい。
Ag,Al,Zn,Fe,Pb,FeとCrの合金からなる金
属である前記請求項のいずれか1項に記載の金属多孔体
を提供するものである。溶射金属としては、溶射時にお
ける多孔体基材の溶融および変形を防止する点から、4
00℃以下の低融点金属が好ましい。
【0016】さらに、本発明は、請求項6で、発泡体を
含む三次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単
体、あるいは上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を
2種以上を積層した積層体からなる多孔体基材に対し
て、金属を溶射して、多孔体の表裏両面および内部空孔
表面を含む全表面に上記溶射した金属を付着させ、その
後、上記多孔体基材を脱煤して、溶射した金属による多
孔体の空孔を囲む骨格を形成している金属多孔体の製造
方法を提供している。
含む三次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単
体、あるいは上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を
2種以上を積層した積層体からなる多孔体基材に対し
て、金属を溶射して、多孔体の表裏両面および内部空孔
表面を含む全表面に上記溶射した金属を付着させ、その
後、上記多孔体基材を脱煤して、溶射した金属による多
孔体の空孔を囲む骨格を形成している金属多孔体の製造
方法を提供している。
【0017】また、請求項7で、金属を溶射した後に多
孔体基材を脱煤せずに残存させる金属多孔体の製造方法
を提供するものである。即ち、発泡体を含む三次元網状
体、不織布、メッシュ体のいずれかの単体、あるいは上
記三次元網状体、不織布、メッシュ体を2種以上を積層
した積層体からなる多孔体基材に対して、金属を溶射し
て、多孔体の表裏両面および内部空孔表面を含む空孔を
囲む骨格の全表面に上記溶射した金属を付着させて形成
している金属多孔体の製造方法を提供している。
孔体基材を脱煤せずに残存させる金属多孔体の製造方法
を提供するものである。即ち、発泡体を含む三次元網状
体、不織布、メッシュ体のいずれかの単体、あるいは上
記三次元網状体、不織布、メッシュ体を2種以上を積層
した積層体からなる多孔体基材に対して、金属を溶射し
て、多孔体の表裏両面および内部空孔表面を含む空孔を
囲む骨格の全表面に上記溶射した金属を付着させて形成
している金属多孔体の製造方法を提供している。
【0018】また、請求項8で、上記溶射した金属の表
面にメッキを施している請求項6または請求項7に記載
の金属多孔体の製造方法を提供するものである。即ち、
前記請求項6および請求項7では溶融金属の溶射を所要
回数おこなって、金属の必要付着量の100%を溶射に
より付着しているが、溶射した金属の表面に電気メッキ
により金属層を被覆して、溶射による金属層とメッキに
よる金属層とを併せて、金属の必要付着量の100%と
しても良い。
面にメッキを施している請求項6または請求項7に記載
の金属多孔体の製造方法を提供するものである。即ち、
前記請求項6および請求項7では溶融金属の溶射を所要
回数おこなって、金属の必要付着量の100%を溶射に
より付着しているが、溶射した金属の表面に電気メッキ
により金属層を被覆して、溶射による金属層とメッキに
よる金属層とを併せて、金属の必要付着量の100%と
しても良い。
【0019】また、請求項9で、上記多孔体基材を冷却
ロールに巻き付けて連続的に搬送し、該冷却ロールに巻
き付けられている位置の多孔体基材に対して、線材、粉
末とした金属をガス溶射、プラズマ溶射あるいはアーク
溶射して、上記多孔体基材の空孔を囲む骨格の表面に付
着している請求項6、7、8のいずれか1項に記載の金
属多孔体の製造方法を提供している。
ロールに巻き付けて連続的に搬送し、該冷却ロールに巻
き付けられている位置の多孔体基材に対して、線材、粉
末とした金属をガス溶射、プラズマ溶射あるいはアーク
溶射して、上記多孔体基材の空孔を囲む骨格の表面に付
着している請求項6、7、8のいずれか1項に記載の金
属多孔体の製造方法を提供している。
【0020】また、請求項10で、上記多孔体基材を冷
却ロールに巻き付けて連続的に搬送し、該冷却ロールに
巻き付けられている位置の多孔体基材に対して、加熱溶
融した金属をスプレーノズルから吹き付けて、上記多孔
体基材の空孔を囲む骨格の表面に付着している請求項
6、7、8のいずれか1項に記載の金属多孔体の製造方
法を提供している。
却ロールに巻き付けて連続的に搬送し、該冷却ロールに
巻き付けられている位置の多孔体基材に対して、加熱溶
融した金属をスプレーノズルから吹き付けて、上記多孔
体基材の空孔を囲む骨格の表面に付着している請求項
6、7、8のいずれか1項に記載の金属多孔体の製造方
法を提供している。
【0021】また、請求項11で、上記金属を溶射した
後に冷却し、ついで、スキンパス加工あるいはカレンダ
ー加工を施している請求項6から10の金属多孔体の製
造方法を提供している。
後に冷却し、ついで、スキンパス加工あるいはカレンダ
ー加工を施している請求項6から10の金属多孔体の製
造方法を提供している。
【0022】上記金属の溶射を行う場合、多孔体基材が
加熱されて溶融あるいは変形しないようにすることが必
須であり、そのため、上記のように冷却ロールに多孔体
基材を巻き付けた状態で金属を溶射しており、かつ、溶
射の熱により溶射を行うチャンバー内は加熱されるた
め、チャンバー外面に冷却用の熱交換器を取り付け、あ
るいはチャンバー内に冷風をおくって、チャンバー内を
80℃〜250℃、好ましくは、150℃に温度調節
し、かつ、溶射口と多孔体基材の距離を700mm程度あ
けることが好ましい。また、チャンバー内にはHe,N
e,Ar,N2等の不活性ガスを満たしている。
加熱されて溶融あるいは変形しないようにすることが必
須であり、そのため、上記のように冷却ロールに多孔体
基材を巻き付けた状態で金属を溶射しており、かつ、溶
射の熱により溶射を行うチャンバー内は加熱されるた
め、チャンバー外面に冷却用の熱交換器を取り付け、あ
るいはチャンバー内に冷風をおくって、チャンバー内を
80℃〜250℃、好ましくは、150℃に温度調節
し、かつ、溶射口と多孔体基材の距離を700mm程度あ
けることが好ましい。また、チャンバー内にはHe,N
e,Ar,N2等の不活性ガスを満たしている。
【0023】
【作用】本発明の請求項1の構成の金属多孔体は、多孔
体基材の表面に金属を溶射して付着させて形成している
ため、多孔体基材の空孔率が大きい場合に、空孔率の大
きな金属多孔体が得られる。よって、電池用極板として
用いた場合、空孔内に充填する活物質の充填量を増大
し、電池の寿命を延ばすことが可能となる。また、この
溶射により形成された金属層は不純物を含まず、電池性
能の向上を図ることが出来る。しかも、溶融金属が多孔
体基材の表面に拡散するため高密度の金属層となってい
る。請求項2の構成の金属多孔体は、多孔体基材を残存
させている場合であるが、該多孔体基材を残存させてい
る方が好ましい用途に好適に用いる事が出来る。
体基材の表面に金属を溶射して付着させて形成している
ため、多孔体基材の空孔率が大きい場合に、空孔率の大
きな金属多孔体が得られる。よって、電池用極板として
用いた場合、空孔内に充填する活物質の充填量を増大
し、電池の寿命を延ばすことが可能となる。また、この
溶射により形成された金属層は不純物を含まず、電池性
能の向上を図ることが出来る。しかも、溶融金属が多孔
体基材の表面に拡散するため高密度の金属層となってい
る。請求項2の構成の金属多孔体は、多孔体基材を残存
させている場合であるが、該多孔体基材を残存させてい
る方が好ましい用途に好適に用いる事が出来る。
【0024】請求項3の構成の金属多孔体は、溶射によ
る金属層の表面に電気メッキによる金属層を備えている
が、電気メッキにより溶射による金属層と異なる種類の
金属被覆層を備えることができ、複数種類の金属を積層
した構成とする事が出来る。尚、溶射による金属層とメ
ッキによる金属層とを同一金属で形成しても良いことは
言うまでもない。
る金属層の表面に電気メッキによる金属層を備えている
が、電気メッキにより溶射による金属層と異なる種類の
金属被覆層を備えることができ、複数種類の金属を積層
した構成とする事が出来る。尚、溶射による金属層とメ
ッキによる金属層とを同一金属で形成しても良いことは
言うまでもない。
【0025】請求項4の上記多孔体基材は、発泡体を含
む三次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単
体、あるいは上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を
2種以上を積層した積層体からなる構成としているが、
用途に応じて所要の性状を有する多孔体基材を選択して
用いて、生産性の向上及び電池用極板として用いた場合
の利点を付与する事が出来る。特に、上記発泡体等から
なる三次元網状体、不織布、メッシュは空孔率を大き
く、電池用極板として用いた場合に活物質の充填率を上
げる事が出来る。また、これらを2種以上積層した積層
体からなる多孔体基材を用いた場合、夫々の基材の特徴
を組み合わせる事が可能となる。
む三次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単
体、あるいは上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を
2種以上を積層した積層体からなる構成としているが、
用途に応じて所要の性状を有する多孔体基材を選択して
用いて、生産性の向上及び電池用極板として用いた場合
の利点を付与する事が出来る。特に、上記発泡体等から
なる三次元網状体、不織布、メッシュは空孔率を大き
く、電池用極板として用いた場合に活物質の充填率を上
げる事が出来る。また、これらを2種以上積層した積層
体からなる多孔体基材を用いた場合、夫々の基材の特徴
を組み合わせる事が可能となる。
【0026】請求項5で、上記溶射金属としてCu,A
g,Al,Zn,Fe,Pb,FeとCrの合金からなる金属
を用いているが、これらの金属は、金属多孔体を電池用
極板として用いた場合に、高導電性を付与することが出
来る。
g,Al,Zn,Fe,Pb,FeとCrの合金からなる金属
を用いているが、これらの金属は、金属多孔体を電池用
極板として用いた場合に、高導電性を付与することが出
来る。
【0027】請求項6に記載の製造方法を用い、多孔体
基材に対して、加熱した溶融金属を溶射すると、この溶
射された金属は多孔体基材の表面および内部の空孔内周
面まで食い込んで密着し、多孔体基材の骨格の全表面に
確実に付着させる事が出来る。その後、脱煤すると多孔
体基材が焼き飛ばされ、多孔体基材の表面に付着してい
る金属のみが残り、溶射した金属のみからなる金属多孔
体が製造される。上記のように、溶融した金属が多孔体
基材の表面に溶着するため、従来必要であった導電性付
与処理が不要となり、該導電性付与処理で発生していた
前記問題点を解消することが出来る。請求項7の方法で
は、多孔体基材を脱煤して焼き飛ばしておらず、多孔体
基材を残存させ、該多孔体基材の骨格の表面に溶射した
金属からなる金属被覆層が形成される。
基材に対して、加熱した溶融金属を溶射すると、この溶
射された金属は多孔体基材の表面および内部の空孔内周
面まで食い込んで密着し、多孔体基材の骨格の全表面に
確実に付着させる事が出来る。その後、脱煤すると多孔
体基材が焼き飛ばされ、多孔体基材の表面に付着してい
る金属のみが残り、溶射した金属のみからなる金属多孔
体が製造される。上記のように、溶融した金属が多孔体
基材の表面に溶着するため、従来必要であった導電性付
与処理が不要となり、該導電性付与処理で発生していた
前記問題点を解消することが出来る。請求項7の方法で
は、多孔体基材を脱煤して焼き飛ばしておらず、多孔体
基材を残存させ、該多孔体基材の骨格の表面に溶射した
金属からなる金属被覆層が形成される。
【0028】請求項8では、上記溶射した金属の表面に
メッキを施しているが、この場合、溶射により形成した
金属が高密度となって電気抵抗値を電気メッキ時に要求
される30Ω/cm以下まで容易に低下させることがで
き、よって、電気メッキを高電流で行うことができ、高
速で所要厚さの金属層を備えた金属多孔体を生産でき、
生産性の大幅な向上を図る事が出来る。
メッキを施しているが、この場合、溶射により形成した
金属が高密度となって電気抵抗値を電気メッキ時に要求
される30Ω/cm以下まで容易に低下させることがで
き、よって、電気メッキを高電流で行うことができ、高
速で所要厚さの金属層を備えた金属多孔体を生産でき、
生産性の大幅な向上を図る事が出来る。
【0029】請求項9および請求項10では、高温に加
熱して溶融した金属を溶射あるいはスプレーノズルから
吹き付けた時に、多孔体基材を冷却ロールに巻き付けて
いるため、溶融金属の熱により、多孔体基材の溶融ある
いは変形を防止する事が出来る。
熱して溶融した金属を溶射あるいはスプレーノズルから
吹き付けた時に、多孔体基材を冷却ロールに巻き付けて
いるため、溶融金属の熱により、多孔体基材の溶融ある
いは変形を防止する事が出来る。
【0030】請求項11では、上記金属を溶射した後に
冷却し、ついで、スキンパス加工あるいはカレンダー加
工を施しているため、製造する金属多孔体を用途に応じ
た所要の厚さとすることが出来る。
冷却し、ついで、スキンパス加工あるいはカレンダー加
工を施しているため、製造する金属多孔体を用途に応じ
た所要の厚さとすることが出来る。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1に示す第1実施例は、多孔体基材の表
面に金属を溶射して、多孔体基材の表面及び内部空孔の
内周面に上記溶射金属を付着させ、その後、脱煤して多
孔体基材を焼き飛ばして製造された金属多孔体1であ
り、図1中、2が溶射して形成した金属層、3が該金属
層2で囲まれる空孔である。
に説明する。図1に示す第1実施例は、多孔体基材の表
面に金属を溶射して、多孔体基材の表面及び内部空孔の
内周面に上記溶射金属を付着させ、その後、脱煤して多
孔体基材を焼き飛ばして製造された金属多孔体1であ
り、図1中、2が溶射して形成した金属層、3が該金属
層2で囲まれる空孔である。
【0032】上記金属多孔体1は図2に示すフローチャ
ートに従い製造している。即ち、連続シートからなる多
孔体基材4を連続搬送して、まず、図3、4、5に示す
溶射用チャンバー5に通して、チャンバー5内に設置し
ている冷却ロール8に巻き付けながら搬送し、ステップ
#1の多孔体基材の冷却を行い、ついで、冷却ロール8
に巻き付けた状態で、ステップ#2の溶融金属の溶射を
行う。図2の実施例では、溶射用チャンバー5を2機設
け、第1の溶射用チャンバー5で多孔体基材4の上面4
a側へと溶融金属を溶射し、第2の溶射用チャンバー5
で、多孔体基材4を反転して下面4b側へと溶融金属を
溶射している。
ートに従い製造している。即ち、連続シートからなる多
孔体基材4を連続搬送して、まず、図3、4、5に示す
溶射用チャンバー5に通して、チャンバー5内に設置し
ている冷却ロール8に巻き付けながら搬送し、ステップ
#1の多孔体基材の冷却を行い、ついで、冷却ロール8
に巻き付けた状態で、ステップ#2の溶融金属の溶射を
行う。図2の実施例では、溶射用チャンバー5を2機設
け、第1の溶射用チャンバー5で多孔体基材4の上面4
a側へと溶融金属を溶射し、第2の溶射用チャンバー5
で、多孔体基材4を反転して下面4b側へと溶融金属を
溶射している。
【0033】ついで、ステップ#3に示す乾燥を行った
後、ステップ#4、#5に示すように、多孔体1を加熱
装置に搬送して連続焼鈍して脱煤、焼結を行い、次い
で、ステップ#6に示すようにスキンパスで調質圧延を
行い、その後、コイル巻取機に巻き取っている。
後、ステップ#4、#5に示すように、多孔体1を加熱
装置に搬送して連続焼鈍して脱煤、焼結を行い、次い
で、ステップ#6に示すようにスキンパスで調質圧延を
行い、その後、コイル巻取機に巻き取っている。
【0034】上記金属の溶射工程を詳述すると、溶射装
置10は、図4および図5に示すように溶射する金属、
本実施例ではNiを溶融保持するルツボ12を配管13
を介してチャンバー5の内部に延在させ、該チャンバー
5内に配置した配管13の先端部に複数個のスプレーノ
ズル11を所要間隔をあけて並設している。
置10は、図4および図5に示すように溶射する金属、
本実施例ではNiを溶融保持するルツボ12を配管13
を介してチャンバー5の内部に延在させ、該チャンバー
5内に配置した配管13の先端部に複数個のスプレーノ
ズル11を所要間隔をあけて並設している。
【0035】上記ルツボ12の上面中央には金属投入口
25を設けると共に、不活性ガス流入口18aおよび不
活性ガス流出口18bを設け、ルツボ12の内部を不活
性ガス雰囲気としている。不活性ガスとしてはHe,N
e,ArあるいはN2ガスを用いている。また、ルツボ1
2および配管13は用いる金属6の融点以上、好ましく
は融点より20〜50℃以上に加熱して溶融金属6'を
形成している。これらの加熱手段としてはSiCヒータ
あるいは誘導加熱器(図示せず)を用いている。また、加
熱されるルツボ12および配管13は、耐熱ステンレス
(SUS310S)で形成していると共に、スプレーノズ
ル11は表面性状に優れたMoで形成している。上記配
管13には開閉バルブ23を介設し、溶射時にバルブを
開くようにしている。
25を設けると共に、不活性ガス流入口18aおよび不
活性ガス流出口18bを設け、ルツボ12の内部を不活
性ガス雰囲気としている。不活性ガスとしてはHe,N
e,ArあるいはN2ガスを用いている。また、ルツボ1
2および配管13は用いる金属6の融点以上、好ましく
は融点より20〜50℃以上に加熱して溶融金属6'を
形成している。これらの加熱手段としてはSiCヒータ
あるいは誘導加熱器(図示せず)を用いている。また、加
熱されるルツボ12および配管13は、耐熱ステンレス
(SUS310S)で形成していると共に、スプレーノズ
ル11は表面性状に優れたMoで形成している。上記配
管13には開閉バルブ23を介設し、溶射時にバルブを
開くようにしている。
【0036】上記チャンバー5内には、モータ等(図示
なし)により回転駆動している上記冷却ロール8を設
け、チャンバー5内に挿入される多孔体基材4を冷却ロ
ール8の外周面に巻き付けて搬送している。冷却ロール
8の内部には、図6(A)あるいは(B)に示すように、外
周縁に沿って周方向に所要間隔をあけて冷却水通路8a
を軸方向に貫通して設け、該冷却水通路8aに約5〜3
0℃の冷却水を流通させている。よって、高温の溶融金
属が冷却ロール8の表面の多孔体基材4に溶射された
時、冷却ロール8の表面温度が約50℃となって、多孔
体基材4の溶融金属による溶融或いは変形を防止してい
る。
なし)により回転駆動している上記冷却ロール8を設
け、チャンバー5内に挿入される多孔体基材4を冷却ロ
ール8の外周面に巻き付けて搬送している。冷却ロール
8の内部には、図6(A)あるいは(B)に示すように、外
周縁に沿って周方向に所要間隔をあけて冷却水通路8a
を軸方向に貫通して設け、該冷却水通路8aに約5〜3
0℃の冷却水を流通させている。よって、高温の溶融金
属が冷却ロール8の表面の多孔体基材4に溶射された
時、冷却ロール8の表面温度が約50℃となって、多孔
体基材4の溶融金属による溶融或いは変形を防止してい
る。
【0037】上記冷却ロール8の上方には連続的に搬送
される多孔体1の幅方向に所要間隔をあけて、配管13
に付設した上記スプレーノズル11が位置している。該
スプレーノズル11の噴出口から多孔体1までの距離H
は、300mm〜1200mmに設定している。さらに、チ
ャンバー5内に不活性ガス用エアコンプレッサー19と
接続した配管20を延在させ、該配管20の先端より不
活性ガスをチャンバー5内に供給し、チャンバー5内を
不活性ガス雰囲気としている。該不活性ガスは上記ルツ
ボ12に供給するガスと同様なガスを用いている。
される多孔体1の幅方向に所要間隔をあけて、配管13
に付設した上記スプレーノズル11が位置している。該
スプレーノズル11の噴出口から多孔体1までの距離H
は、300mm〜1200mmに設定している。さらに、チ
ャンバー5内に不活性ガス用エアコンプレッサー19と
接続した配管20を延在させ、該配管20の先端より不
活性ガスをチャンバー5内に供給し、チャンバー5内を
不活性ガス雰囲気としている。該不活性ガスは上記ルツ
ボ12に供給するガスと同様なガスを用いている。
【0038】上記チャンバー5の壁面はセラミックスで
形成し、かつ、その下部は円錐形状として、その下端部
に回収用配管24を連続させている。該回収用配管24
は回収用ポンプ26を介設して、その他端を上記ルツボ
12に設けた金属投入口25に連続させている。上記回
収用配管24も耐熱ステンレスで形成しており、該配管
24を上記と同様に加熱手段により補集した金属を融点
以上に加熱している。上記チャンバー5は、内部温度を
温度センサ(図示せず)により検出して、チャンバー5の
外側面に冷却用の熱交換器(図示せず)を取り付け、チャ
ンバー5の内部温度を80℃〜250℃に保持してい
る。
形成し、かつ、その下部は円錐形状として、その下端部
に回収用配管24を連続させている。該回収用配管24
は回収用ポンプ26を介設して、その他端を上記ルツボ
12に設けた金属投入口25に連続させている。上記回
収用配管24も耐熱ステンレスで形成しており、該配管
24を上記と同様に加熱手段により補集した金属を融点
以上に加熱している。上記チャンバー5は、内部温度を
温度センサ(図示せず)により検出して、チャンバー5の
外側面に冷却用の熱交換器(図示せず)を取り付け、チャ
ンバー5の内部温度を80℃〜250℃に保持してい
る。
【0039】上記溶射装置10における金属6を多孔体
基材4へ溶射する工程について説明する。ルツボ12内
に金属6、本実施例ではNiを投入し、融点以上に加熱
して溶融させている。上記溶融したNiを、冷却ロール
8の外周面に巻き付けられて搬送されてくる多孔体基材
4に対して、スプレーノズル11より噴射する。本実施
例では多孔体基材4として発泡体の単体を用いている。
上記溶射時、溶融金属6'は、噴射により微粒化すると
共に、チャンバー5の内部温度を80〜250℃として
Cuの融点以下にしているため、噴射された瞬間から
1.0〜5.0μm程度の微粒化状に固化し、多孔体基
材4の表面に高温の微粒粉の状態となって溶着する。
基材4へ溶射する工程について説明する。ルツボ12内
に金属6、本実施例ではNiを投入し、融点以上に加熱
して溶融させている。上記溶融したNiを、冷却ロール
8の外周面に巻き付けられて搬送されてくる多孔体基材
4に対して、スプレーノズル11より噴射する。本実施
例では多孔体基材4として発泡体の単体を用いている。
上記溶射時、溶融金属6'は、噴射により微粒化すると
共に、チャンバー5の内部温度を80〜250℃として
Cuの融点以下にしているため、噴射された瞬間から
1.0〜5.0μm程度の微粒化状に固化し、多孔体基
材4の表面に高温の微粒粉の状態となって溶着する。
【0040】また、上記溶融金属の噴射圧により多孔体
基材4の内部まで食い込み、多孔体基材4の内部の空孔
の内周面まで付着する。このように、溶融金属から高温
の微粒粉となった金属が多孔体基材4に付着した時、多
孔体基材4の付着面は熱により半溶融状態となって微粒
化した金属6と溶着し、固着力が高まる。尚、多孔体基
材4は、冷却ロール8により冷却されているため、多孔
体基材4の空孔が崩れる程度には溶融したり変形したり
することは防止されている。
基材4の内部まで食い込み、多孔体基材4の内部の空孔
の内周面まで付着する。このように、溶融金属から高温
の微粒粉となった金属が多孔体基材4に付着した時、多
孔体基材4の付着面は熱により半溶融状態となって微粒
化した金属6と溶着し、固着力が高まる。尚、多孔体基
材4は、冷却ロール8により冷却されているため、多孔
体基材4の空孔が崩れる程度には溶融したり変形したり
することは防止されている。
【0041】一方、スプレーノズル11より噴射されて
溶着されなかった金属6は、下端部の回収用配管24に
より補集され、回収用ポンプ26の駆動により上記ルツ
ボ12に戻され、再利用される。
溶着されなかった金属6は、下端部の回収用配管24に
より補集され、回収用ポンプ26の駆動により上記ルツ
ボ12に戻され、再利用される。
【0042】上記多孔体基材4に対する金属の溶射は、
図3に示すように、多孔体基材4の一方側から行い、つ
いで、他方側から行っているが、多孔体基材4が薄い場
合には一方側からのみでも良い。また、本実施例では、
金属の必要付着量を全て上記溶射により付着しているた
め、必要な厚さに達するまで、上記溶射を必要回数行っ
ている。尚、本実施例では、溶射時に、Niを1.6kg
/分で溶射して、102g/m2のNi目付量を得ており、
このNi金属層の電気抵抗値は8.6Ω/cmとなってい
た。
図3に示すように、多孔体基材4の一方側から行い、つ
いで、他方側から行っているが、多孔体基材4が薄い場
合には一方側からのみでも良い。また、本実施例では、
金属の必要付着量を全て上記溶射により付着しているた
め、必要な厚さに達するまで、上記溶射を必要回数行っ
ている。尚、本実施例では、溶射時に、Niを1.6kg
/分で溶射して、102g/m2のNi目付量を得ており、
このNi金属層の電気抵抗値は8.6Ω/cmとなってい
た。
【0043】本発明の第2実施例においては、上記溶融
した金属をスプレーノズルより噴射する方法に代えて、
ガス溶射、プラズマ溶射、アーク溶射の方法で多孔体基
材に溶射している。
した金属をスプレーノズルより噴射する方法に代えて、
ガス溶射、プラズマ溶射、アーク溶射の方法で多孔体基
材に溶射している。
【0044】図7はガス溶射装置30を示し、該ガス溶
射装置30は周知の構成のものであって、溶射トーチ3
1の溶射口31aに向かって漸次径が縮小する円錐筒状
の外壁32を備え、該外壁32の先端側にエアーキャッ
プ33を装着している。エアーキャップ33には、その
軸芯部に貫通穴を設け、該貫通穴を材料供給通路34と
すると共に、該材料供給通路34の基部側に、同心状に
内周側ノズル体35、外周側ノズル体36を設置し、ノ
ズル体35と36の間に酸素、アセチレンガスまたはプ
ロパンガスの供給通路37を設けると共に、ノズル体3
6とエアーキャップ33との間に圧縮空気通路38を設
けている。上記溶射装着30の溶射口31aと、該溶射
口31aの下方に連続的に搬送する多孔体基材4の間の
間隔は、700mm以上とすることが好ましい。
射装置30は周知の構成のものであって、溶射トーチ3
1の溶射口31aに向かって漸次径が縮小する円錐筒状
の外壁32を備え、該外壁32の先端側にエアーキャッ
プ33を装着している。エアーキャップ33には、その
軸芯部に貫通穴を設け、該貫通穴を材料供給通路34と
すると共に、該材料供給通路34の基部側に、同心状に
内周側ノズル体35、外周側ノズル体36を設置し、ノ
ズル体35と36の間に酸素、アセチレンガスまたはプ
ロパンガスの供給通路37を設けると共に、ノズル体3
6とエアーキャップ33との間に圧縮空気通路38を設
けている。上記溶射装着30の溶射口31aと、該溶射
口31aの下方に連続的に搬送する多孔体基材4の間の
間隔は、700mm以上とすることが好ましい。
【0045】上記溶射トーチ31は上記スプレーノズル
11と同様に、不活性ガス雰囲気としたチャンバー5内
に配置しており、かつ、チャンバー5の下部に回収用配
管24を連続させている。溶射トーチ31の材料供給通
路34には線材からなる金属6を配管40を通して連続
的に供給しており、上記通路37、38には酸素アセチ
レンガスあるいはプロパンガス、圧縮空気を配管(図示
せず)を介して供給している。
11と同様に、不活性ガス雰囲気としたチャンバー5内
に配置しており、かつ、チャンバー5の下部に回収用配
管24を連続させている。溶射トーチ31の材料供給通
路34には線材からなる金属6を配管40を通して連続
的に供給しており、上記通路37、38には酸素アセチ
レンガスあるいはプロパンガス、圧縮空気を配管(図示
せず)を介して供給している。
【0046】上記装置によりガス溶射で溶射金属層を形
成する工程は、第1実施例と同様であり、冷却ロール8
に巻き付けながらチャンバー5内を移動させる多孔体基
材4に対して、溶射トーチ31の溶射口31aより微粒
化された溶融金属6'を多孔体基材4に溶射して、金属
層6を形成している。即ち、溶射トーチ31の中心の材
料供給通路34に供給される金属線は、通路34の先端
側において外周より供給される酸素−燃焼炎(アセチレ
ン炎)によって溶融し、さらに、その外周より供給され
る圧縮空気の加速で微粒化して、多孔体基材4の表面に
吹き付けられて所要厚の被膜を形成する。
成する工程は、第1実施例と同様であり、冷却ロール8
に巻き付けながらチャンバー5内を移動させる多孔体基
材4に対して、溶射トーチ31の溶射口31aより微粒
化された溶融金属6'を多孔体基材4に溶射して、金属
層6を形成している。即ち、溶射トーチ31の中心の材
料供給通路34に供給される金属線は、通路34の先端
側において外周より供給される酸素−燃焼炎(アセチレ
ン炎)によって溶融し、さらに、その外周より供給され
る圧縮空気の加速で微粒化して、多孔体基材4の表面に
吹き付けられて所要厚の被膜を形成する。
【0047】プラズマ溶射およびアーク溶射で行う場合
も、従来公知のプラズマ溶射装置およびアーク溶射装置
を用いて、上記ガス溶射方法と略同様にして金属層を形
成することができるので、詳細な説明を省略する。
も、従来公知のプラズマ溶射装置およびアーク溶射装置
を用いて、上記ガス溶射方法と略同様にして金属層を形
成することができるので、詳細な説明を省略する。
【0048】図8は本発明の第3実施例のフローチャー
トを示し、上記第1および第2実施例とも、金属の必要
付着量を溶射のみで付着しているが、第3実施例では、
ステップ#2の金属の溶射を行った後、ステップ#3で
電気メッキを施し、溶射による金属層と電気メッキによ
る金属層とを合わせて、金属の必要付着量を100%と
している。上記電気メッキをした後、連続焼鈍して、ス
テップ#4、#5に示す脱煤、焼結を行い、ついで、ス
テップ#6で所要の厚さに圧延している。
トを示し、上記第1および第2実施例とも、金属の必要
付着量を溶射のみで付着しているが、第3実施例では、
ステップ#2の金属の溶射を行った後、ステップ#3で
電気メッキを施し、溶射による金属層と電気メッキによ
る金属層とを合わせて、金属の必要付着量を100%と
している。上記電気メッキをした後、連続焼鈍して、ス
テップ#4、#5に示す脱煤、焼結を行い、ついで、ス
テップ#6で所要の厚さに圧延している。
【0049】上記第3実施例で製造した金属多孔体は図
1に示す金属多孔体1と同一の構成であり、空孔3を囲
む金属層2が溶射による金属層と電気メッキによる金属
層とからなるものである点のみが相違する。
1に示す金属多孔体1と同一の構成であり、空孔3を囲
む金属層2が溶射による金属層と電気メッキによる金属
層とからなるものである点のみが相違する。
【0050】上記した実施例はいずれも、脱煤して多孔
体基材4を焼き飛ばしているが、図9に示す第4実施例
では、脱煤をせずに多孔体基材4を残存させ、多孔体基
材4の骨格9の表面に金属層2を付着した構成としてい
る。
体基材4を焼き飛ばしているが、図9に示す第4実施例
では、脱煤をせずに多孔体基材4を残存させ、多孔体基
材4の骨格9の表面に金属層2を付着した構成としてい
る。
【0051】また、上記実施例では、多孔体基材として
単体を用いたものを説明したが、図10に示すように、
不織布40、メッシュ41とを積層した多孔体基材4'
を用い、該多孔体基材4'に対して金属を溶射して、不
織布40およびメッシュ41の空孔を囲む骨格の表面に
微粒化状とした溶融金属を付着することが好ましい事は
言うまでもない。特に、メッシュ41を用いると、多孔
体基材4'を連続搬送する時に引張力をかけて高速搬送
することが可能となり、生産性を向上させる事が出来
る。
単体を用いたものを説明したが、図10に示すように、
不織布40、メッシュ41とを積層した多孔体基材4'
を用い、該多孔体基材4'に対して金属を溶射して、不
織布40およびメッシュ41の空孔を囲む骨格の表面に
微粒化状とした溶融金属を付着することが好ましい事は
言うまでもない。特に、メッシュ41を用いると、多孔
体基材4'を連続搬送する時に引張力をかけて高速搬送
することが可能となり、生産性を向上させる事が出来
る。
【0052】尚、多孔体基材4'は、上記組み合わせに
限られず、不織布、メッシュ、発泡体を2種以上、種々
の態様で組み合わせて積層して、この積層体を多孔体基
材4として連続搬送し、溶射により金属を付着させても
良い。この組み合わせとしては、不織布と発泡体、メッ
シュと発泡体、不織布をメッシュと発泡体とでサンドイ
ッチ状に挟み、メッシュを不織布と発泡体とで挟み、あ
るいは、発泡体を不織布とメッシュとで挟んで多孔体基
材を形成している。
限られず、不織布、メッシュ、発泡体を2種以上、種々
の態様で組み合わせて積層して、この積層体を多孔体基
材4として連続搬送し、溶射により金属を付着させても
良い。この組み合わせとしては、不織布と発泡体、メッ
シュと発泡体、不織布をメッシュと発泡体とでサンドイ
ッチ状に挟み、メッシュを不織布と発泡体とで挟み、あ
るいは、発泡体を不織布とメッシュとで挟んで多孔体基
材を形成している。
【0053】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係る金属多孔体およびその製造方法によると、下記の
効果を有するものである。まず、請求項1の金属多孔体
は、多孔体基材の表面に金属を溶射して付着させて形成
しているため、多孔体基材の空孔率が大きい場合に、空
孔率の大きな金属多孔体が得られる。よって、電池用極
板として用いた場合、空孔内に充填する活物質の充填量
を増大し、電池の寿命を延ばすことが可能となる。ま
た、この溶射により形成された金属層は不純物を含ま
ず、電池性能の向上を図ることが出来る。請求項2の構
成の金属多孔体は、多孔体基材を残存させている場合で
あるが、該多孔体基材を残存させている方が好ましい用
途に好適に用いる事が出来る。
に係る金属多孔体およびその製造方法によると、下記の
効果を有するものである。まず、請求項1の金属多孔体
は、多孔体基材の表面に金属を溶射して付着させて形成
しているため、多孔体基材の空孔率が大きい場合に、空
孔率の大きな金属多孔体が得られる。よって、電池用極
板として用いた場合、空孔内に充填する活物質の充填量
を増大し、電池の寿命を延ばすことが可能となる。ま
た、この溶射により形成された金属層は不純物を含ま
ず、電池性能の向上を図ることが出来る。請求項2の構
成の金属多孔体は、多孔体基材を残存させている場合で
あるが、該多孔体基材を残存させている方が好ましい用
途に好適に用いる事が出来る。
【0054】請求項3の構成の金属多孔体は、溶射によ
る金属層の表面に電気メッキによる金属層を備えている
が、電気メッキにより溶射による金属層と異なる種類の
金属被覆層を備えることができ、複数種類の金属を積層
した構成とする事が出来る。尚、溶射による金属層とメ
ッキによる金属層とを同一金属で形成しても良いことは
言うまでもない。
る金属層の表面に電気メッキによる金属層を備えている
が、電気メッキにより溶射による金属層と異なる種類の
金属被覆層を備えることができ、複数種類の金属を積層
した構成とする事が出来る。尚、溶射による金属層とメ
ッキによる金属層とを同一金属で形成しても良いことは
言うまでもない。
【0055】請求項4の多孔体基材は、発泡体を含む三
次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単体、あ
るいは上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を2種以
上を積層した積層体からなる構成としているが、用途に
応じて所要の性状を有する多孔体基材を選択して用い
て、生産性の向上及び電池用極板として用いた場合の利
点を付与する事が出来る。特に、上記発泡体等からなる
三次元網状体、不織布、メッシュ体は空孔率を大きく、
電池用極板として用いた場合に活物質の充填率を上げる
事が出来る。また、これらを2種以上積層した積層体か
らなる多孔体基材を用いた場合、夫々の基材の特徴を組
み合わせる事が可能となる。
次元網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単体、あ
るいは上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を2種以
上を積層した積層体からなる構成としているが、用途に
応じて所要の性状を有する多孔体基材を選択して用い
て、生産性の向上及び電池用極板として用いた場合の利
点を付与する事が出来る。特に、上記発泡体等からなる
三次元網状体、不織布、メッシュ体は空孔率を大きく、
電池用極板として用いた場合に活物質の充填率を上げる
事が出来る。また、これらを2種以上積層した積層体か
らなる多孔体基材を用いた場合、夫々の基材の特徴を組
み合わせる事が可能となる。
【0056】請求項5で、上記溶射金属としてCu,A
g,Al,Zn,Fe,Pb,FeとCrの合金からなる金属
を用いているが、これらの金属は、金属多孔体を電池用
極板として用いた場合に、高導電性を付与することが出
来る。
g,Al,Zn,Fe,Pb,FeとCrの合金からなる金属
を用いているが、これらの金属は、金属多孔体を電池用
極板として用いた場合に、高導電性を付与することが出
来る。
【0057】請求項6および請求項7に記載の製造方法
を用い、多孔体基材に対して、加熱した溶融金属を溶射
すると、この溶射された金属は多孔体基材の表面および
内部の空孔内周面まで食い込んで融着し、多孔体基材の
骨格の全表面に確実に付着させる事が出来る。その後、
脱煤すると多孔体基材が焼き飛ばされ、多孔体基材の表
面に付着している金属のみが残り、溶射した金属のみか
らなる金属多孔体が製造される。上記のように、溶融し
た金属が多孔体基材の表面に溶着するため、従来必要で
あった導電性付与処理が不要となり、該導電性付与処理
で発生していた従来の問題点を解消することが出来る。
このように、金属多孔体の製造工程を簡単にできるた
め、生産性の向上が図られ、安価に金属多孔体を提供す
ることが可能となる。
を用い、多孔体基材に対して、加熱した溶融金属を溶射
すると、この溶射された金属は多孔体基材の表面および
内部の空孔内周面まで食い込んで融着し、多孔体基材の
骨格の全表面に確実に付着させる事が出来る。その後、
脱煤すると多孔体基材が焼き飛ばされ、多孔体基材の表
面に付着している金属のみが残り、溶射した金属のみか
らなる金属多孔体が製造される。上記のように、溶融し
た金属が多孔体基材の表面に溶着するため、従来必要で
あった導電性付与処理が不要となり、該導電性付与処理
で発生していた従来の問題点を解消することが出来る。
このように、金属多孔体の製造工程を簡単にできるた
め、生産性の向上が図られ、安価に金属多孔体を提供す
ることが可能となる。
【0058】請求項8では、上記溶射した金属の表面に
メッキを施しているが、この場合、溶射により形成した
金属が高密度となって電気抵抗値を電気メッキ時に要求
される30Ω/cm以下まで容易に低下させることがで
き、よって、電気メッキを高電流で行うことができ、高
速で所要厚さの金属層を備えた金属多孔体を生産でき、
生産性の大幅な向上を図る事が出来る。
メッキを施しているが、この場合、溶射により形成した
金属が高密度となって電気抵抗値を電気メッキ時に要求
される30Ω/cm以下まで容易に低下させることがで
き、よって、電気メッキを高電流で行うことができ、高
速で所要厚さの金属層を備えた金属多孔体を生産でき、
生産性の大幅な向上を図る事が出来る。
【0059】請求項9および請求項10では、高温に加
熱して溶融した金属を溶射あるいはスプレーノズルから
吹き付けた時に、多孔体基材を冷却ロールに巻き付けて
いるため、溶融金属の熱により、多孔体基材の溶融ある
いは変形を防止する事が出来る。請求項11では、上記
金属を溶射した後に冷却し、ついで、スキンパス加工あ
るいはカレンダー加工を施しているため、製造する金属
多孔体を用途に応じた所要の厚さとすることが出来る。
熱して溶融した金属を溶射あるいはスプレーノズルから
吹き付けた時に、多孔体基材を冷却ロールに巻き付けて
いるため、溶融金属の熱により、多孔体基材の溶融ある
いは変形を防止する事が出来る。請求項11では、上記
金属を溶射した後に冷却し、ついで、スキンパス加工あ
るいはカレンダー加工を施しているため、製造する金属
多孔体を用途に応じた所要の厚さとすることが出来る。
【図1】 本発明の第1実施例の金属多孔体の拡大断面
図である。
図である。
【図2】 第1実施例の金属多孔体の製造工程を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】 第1実施例の製造工程の一部を示す概略図で
ある。
ある。
【図4】 溶射装置の概略図である。
【図5】 図4の溶射装置の一部拡大図である。
【図6】 (A)(B)は溶射機に用いる冷却ロールの断面
図である。
図である。
【図7】 第2実施例のガス溶射装置の断面図である。
【図8】 第3実施例の金属多孔体の製造工程を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図9】 第4実施例の金属多孔体の断面図である。
【図10】 多孔体基材の変形例を示す断面図である。
1 金属多孔体 2 金属層 3 空孔 4 多孔体基材 5 溶射用チャンバー 8 冷却ロール 10 溶射装置 11 スプレーノズル 30 ガス溶射装置 31 溶射トーチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 7/00 R
Claims (11)
- 【請求項1】 多孔体の空孔を囲む骨格を、多孔体基材
の表面に金属を溶射して付着させた後に該多孔体基材を
脱煤して上記溶射された金属から形成していることを特
徴とする金属多孔体。 - 【請求項2】 多孔体基材の空孔を囲む骨格の表面に溶
射金属層を備えていることを特徴とする金属多孔体。 - 【請求項3】 上記溶射した金属の表面にメッキ金属層
を設けている請求項1または請求項2に記載の金属多孔
体。 - 【請求項4】 上記多孔体基材は、発泡体を含む三次元
網状体、不織布、メッシュ体のいずれかの単体、あるい
は上記三次元網状体、不織布、メッシュ体を2種以上を
積層した積層体からなる前記請求項のいずれか1項に記
載の金属多孔体。 - 【請求項5】 上記溶射金属はCu,Ag,Al,Zn,F
e,Pb,FeとCrの合金からなる金属である前記請求項
のいずれか1項に記載の金属多孔体。 - 【請求項6】 発泡体を含む三次元網状体、不織布、メ
ッシュ体のいずれかの単体、あるいは上記三次元網状
体、不織布、メッシュ体を2種以上を積層した積層体か
らなる多孔体基材に対して、金属を溶射して、多孔体の
表裏両面および内部空孔表面を含む全表面に上記溶射し
た金属を付着させ、その後、上記多孔体基材を脱煤し
て、溶射した金属により多孔体の空孔を囲む骨格を形成
している金属多孔体の製造方法。 - 【請求項7】 発泡体を含む三次元網状体、不織布、メ
ッシュ体のいずれかの単体、あるいは上記三次元網状
体、不織布、メッシュ体を2種以上を積層した積層体か
らなる多孔体基材に対して、金属を溶射して、多孔体の
表裏両面および内部空孔表面を含む空孔を囲む骨格の全
表面に上記溶射した金属を付着させて形成している金属
多孔体の製造方法。 - 【請求項8】 上記溶射した金属の表面にメッキを施し
ている請求項6または請求項7に記載の金属多孔体の製
造方法。 - 【請求項9】 上記多孔体基材を冷却ロールに巻き付け
て連続的に搬送し、該冷却ロールに巻き付けられている
位置の多孔体基材に対して、線材、粉末とした金属をガ
ス溶射、プラズマ溶射あるいはアーク溶射して、上記多
孔体基材の空孔を囲む骨格の表面に付着している請求項
6、7、8のいずれか1項に記載の金属多孔体の製造方
法。 - 【請求項10】 上記多孔体基材を冷却ロールに巻き付
けて連続的に搬送し、該冷却ロールに巻き付けられてい
る位置の多孔体基材に対して、加熱溶融した金属をスプ
レーノズルから吹き付けて、上記多孔体基材の空孔を囲
む骨格の表面に付着している請求項6、7、8のいずれ
か1項に記載の金属多孔体の製造方法。 - 【請求項11】 上記金属を溶射した後に冷却し、つい
で、スキンパス加工あるいはカレンダー加工を施してい
る請求項6、7、8、9、10に記載の金属多孔体の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6182509A JPH0849026A (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | 金属多孔体および該金属多孔体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6182509A JPH0849026A (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | 金属多孔体および該金属多孔体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0849026A true JPH0849026A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16119550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6182509A Withdrawn JPH0849026A (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | 金属多孔体および該金属多孔体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0849026A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000015860A1 (de) * | 1998-09-14 | 2000-03-23 | Frenzelit-Werke Gmbh & Co. Kg | Verfahren zur herstellung von formkörpern |
JP2008542540A (ja) * | 2005-05-30 | 2008-11-27 | グリーロ ヴェルケ アクチェンゲゼルシャフト | 多孔性金属発泡体 |
JP2010033727A (ja) * | 2008-07-25 | 2010-02-12 | Nec Tokin Corp | 絶縁体貼付装置 |
JP2014152359A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Denso Corp | 溶融金属塗布装置 |
JP2014167171A (ja) * | 2014-04-28 | 2014-09-11 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 溶射設備 |
JP2015526859A (ja) * | 2012-07-26 | 2015-09-10 | ホガナス アクチボラグ (パブル) | リチウム電池用の持続可能な集電体 |
-
1994
- 1994-08-03 JP JP6182509A patent/JPH0849026A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000015860A1 (de) * | 1998-09-14 | 2000-03-23 | Frenzelit-Werke Gmbh & Co. Kg | Verfahren zur herstellung von formkörpern |
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KR101325253B1 (ko) * | 2005-05-30 | 2013-11-04 | 그릴로-베르케 아게 | 다공성 금속 발포체 |
JP2010033727A (ja) * | 2008-07-25 | 2010-02-12 | Nec Tokin Corp | 絶縁体貼付装置 |
JP2015526859A (ja) * | 2012-07-26 | 2015-09-10 | ホガナス アクチボラグ (パブル) | リチウム電池用の持続可能な集電体 |
JP2014152359A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Denso Corp | 溶融金属塗布装置 |
JP2014167171A (ja) * | 2014-04-28 | 2014-09-11 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 溶射設備 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011106 |