JPH0845919A - プラズマアシスト誘電体層形成方法 - Google Patents

プラズマアシスト誘電体層形成方法

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JPH0845919A
JPH0845919A JP17721994A JP17721994A JPH0845919A JP H0845919 A JPH0845919 A JP H0845919A JP 17721994 A JP17721994 A JP 17721994A JP 17721994 A JP17721994 A JP 17721994A JP H0845919 A JPH0845919 A JP H0845919A
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JP
Japan
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plasma
substrate
vacuum chamber
gas
dielectric layer
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JP17721994A
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Nobuhiko Imashiro
信彦 今城
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】第1の真空室1で発生したプラズマを第2の真
空室2に導き、そこで、原料ガスを該プラズマ5中に供
給して励起、分解し、それにより発生した活性種を基体
3材料と反応させることにより、基体3表面に誘電体層
を形成する。 【効果】基体3とプラズマ5の距離を調節して、基体に
ダメージを与える荷電粒子の基体への到達量を制御し、
反応に関わる活性種の基体への到達量を最適化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマプロセスを用
いた基体の表面処理方法に係り、特にプラズマを利用し
て大面積の基体等の表面に均一に誘電体層を形成する上
で有効なプラズマアシスト誘電体層形成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリコンウエハー等の基体や基
体上に形成された薄膜の表面に酸化膜、窒化膜等の誘電
体膜を形成する方法としては、直接、CVD法、PVD
法等の堆積成膜法により基体上に誘電体膜を形成する方
法や、シリコンの場合のように、基体を構成する元素自
体が安定な酸化物を形成可能な場合には、熱酸化法等が
取られている。
【0003】一方、プラズマを発生させる方法として、
ECRソースを用いた方法、ヘリコンソースを用いた方
法等が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】基体等の表面に新たに
誘電体膜をCVD法やPVD法により形成する堆積法の
場合には、基体等と誘電体膜の界面部分に界面層が形成
されたり、形成時のプロセスによっては、基体等の側に
ダメージを入れてしまうために基体等の本来の特性を発
現できなくなってしまうといった問題があった。
【0005】一方、シリコンの場合のように、基体等を
構成する元素自体が安定な酸化物を形成するような場合
に取られる熱酸化法は、非常に安定な誘電体層を形成す
ることや非常にきれいな界面を形成することが可能であ
るが、基体等を構成する元素が安定な酸化物などの化合
物を形成しない場合には実施することが不可能であるば
かりではなく、ガラス基板等の基体上に形成されたシリ
コン薄膜を考えた場合には、基体自体の熱的安定性等の
制限により、熱プロセスのみでは安定な誘電体層を形成
できないといった問題点があった。
【0006】これらの問題を解決するために、ウエット
プロセスによる方法として、溶液中に基体等を浸析し、
電気化学的な方法(陽極酸化法)により酸化膜を低温で
形成する方法が取られている(例えば、ガラス上のアモ
ルファスシリコン薄膜の陽極酸化に関しては、Electron
ics Letters 1983, Vol.19, p.6を参照)。この方法の
場合には、低温で誘電体層を形成することが可能である
が、溶液系と基体等との系が限定されることが問題とな
っている。
【0007】またドライプロセスにより基体等の材料と
反応させて誘電体層を基体等の表面に形成する方法とし
ては、平行平板型のプラズマ成膜装置を応用して、酸素
雰囲気内で酸素を基体と反応させて基体等の表面に酸化
物層を形成する方法などが検討されてきた。しかしこの
方法の場合で形成できるプラズマの密度が低いために、
反応速度が遅いという問題があった。
【0008】そこで、この点を解決するために、より高
いプラズマ密度を容易に得ることができるECRソース
やヘリコンソースを用いたプラズマを利用する方法が検
討されている。(例えばシリコンの酸化に関する報告と
して、K. Eljabaly et al J.Electrochem. Soc. 138 (1
991)1064 、Y. Kawai et al Appl. Phys Lett. 64 (199
4) 2223等参照)これらの方法は、プラズマ密度を容易
に高くできることから、ある程度の反応速度を得ること
ができるが、大面積の基体等に対して、処理をしようと
する場合には、そのプラズマソースの大きさが限定され
るために、通常のウエハーサイズ程度のものには対応で
きるがより大面積の基体等の場合には対応できないとい
う問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した問題
を解決すべくなされたものであり、第1の真空室におい
てプラズマを発生させ、該プラズマを基体の設置された
第2の真空室に導き、第2の真空室において、原料ガス
を該プラズマ中に供給して励起、分解し、それにより発
生した活性種を基体材料と反応させることにより、基体
表面に誘電体層を形成することを特徴とするプラズマア
シスト誘電体層形成方法(以下、第一の発明という)お
よび、
【0010】第1の真空室においてプラズマを発生さ
せ、該プラズマを基体の設置された第2の真空室に導
き、第2の真空室において、原料ガスを該プラズマ中に
供給して励起、分解し、それにより発生した活性種を、
基体上に予め形成された薄膜材料と反応させることによ
り、基体上の薄膜の表面に誘電体層を形成することを特
徴とするプラズマアシスト誘電体層形成方法(以下、第
二の発明といい、第一の発明とあわせて本発明とい
う)、を提供するものである。
【0011】図1は、本発明の方法を行うプラズマアシ
スト処理装置の一例の概略縦断面図(縦断面を側方から
見た概略図)である。図1において、1は第1の真空
室、2は第2の真空室(処理室)、3はプラズマアシス
ト処理を施す基体、4は基体ホルダー、5はシート状プ
ラズマ、6はプラズマガン、7は陽極、10は第1の真
空室と第2の真空室との間の仕切バルブ、11は、第1
の真空室で発生したプラズマを第2の真空室に導くため
の磁場を形成するためのコイルである。
【0012】ここでプラズマを発生させるために用いる
プラズマガンの具体的な構成としては、ガン部分に対向
して配置される陽極7との間でアーク放電を起こし、ア
ーク放電プラズマ流を生成し得るものが好ましく、特
に、複合陰極型プラズマガン、圧力勾配型プラズマガ
ン、あるいは両者を組み合わせたものが望ましい(真空
第25巻 第10号参照)。
【0013】ここで、複合陰極型プラズマガンは、熱容
量の小さいタングステン・タンタル・モリブデン等の高
融点金属からなるコイル状またはパイプ状の補助電極と
ホウ化ランタンからなる主陰極とを有し、上記補助電極
に初期放電を集中させ、それを利用して主陰極を加熱
し、主陰極が最終陰極としてのアーク放電を行うように
したものであり、補助電極が2500℃以上の高温にな
って、寿命に影響する前に主陰極が1500〜1800
℃に加熱されて大電子流放出が可能な状態になり、補助
陰極のそれ以上の温度上昇が回避されるという利点を有
する。
【0014】また圧力勾配型プラズマガンは、陰極と陽
極との間に中間電極を介在させ、陰極領域を1Torr
程度に、一方、陽極領域を10-3Torr程度に保って
放電を行うものであり、陽極領域からのイオン逆流によ
る陰極の損傷がない上に、中間電極のない放電形式に比
べて、放電電子流を作り出すためのキャリヤガスのガス
効率が飛躍的に高く、大電流放電が可能であるという利
点を有する。
【0015】このため、上述した複合陰極型プラズマガ
ンと圧力勾配型プラズマガンを組み合わせたプラズマガ
ンを構成するようにすれば、上述した利点を同時に得る
ことができるので、本発明のプラズマガンとして望まし
い。
【0016】真空室を第1と第2とに分離することで、
プラズマを独立に制御できる。さらに、第1の真空室か
ら引き出したプラズマをシート状にし処理することによ
り、分布の良い処理ができる。この際のシート化手段と
しては、プラズマガンにより生成されたプラズマを変形
させるものであればよく、マグネットやコイル等でプラ
ズマを両側から押し潰す磁界を形成できるように構成す
ることが望ましい。
【0017】さらにプラズマガンの取付については、処
理真空室(すなわち第2の真空室)のいずれの部分につ
けてもかまわないが、プラズマガンの交換作業性を考慮
すると、処理真空室の外部に仕切バルブ10を介してプ
ラズマガンを着脱自在に取り付けるようにすることが望
ましい。
【0018】プラズマ発生させるために、プラズマガン
に導入する放電ガスとしては、放電効率、処理性能等の
点から、希ガス、水素ガス、または希ガスと水素ガスの
混合ガスを用いることが望ましい。特に、形成しようと
する誘電体膜の種類によっては、膜中に水素を添加する
ことにより、膜中のダングリングボンド等の欠陥密度を
低減することが可能になるので、水素ガスを用いること
はより好ましい方法である。
【0019】また、基体材料または基体上の薄膜材料と
反応して誘電体層を形成する原料ガスとしては、窒素物
層を形成するためには、窒素ガス、アンモニアガス等窒
素を含有するガスを、酸化物層を形成するためには酸素
ガス等を、炭化物層を形成するためにはメタンガス等の
炭素の水素化物等を用いることが望ましいが、特に限定
されるわけではない。またこれ以外の誘電体層を形成し
ようとする場合には、その誘電体層を形成する元素を含
む原料ガスを使用すればよい。
【0020】第一の発明における基体としては、シリコ
ンウエハーなどが挙げられる。また、第二の発明におけ
る基体としては、ガラスやプラスチック板や、プラスチ
ックフィルムなどが挙げられる。また、第二の発明にお
ける、基体に予め形成された薄膜としては、アモルファ
スシリコン薄膜や結晶質シリコン薄膜などの半導体薄
膜、チタン薄膜やタンタル薄膜などの金属薄膜などが挙
げられる。
【0021】本発明において形成できる誘電体層として
は、特に限定されないが、例えば、炭化ケイ素、窒化ケ
イ素、酸化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、酸化チタ
ン、などや、これらの混合物からなる層が挙げられる。
【0022】本発明においては、第2の真空室におい
て、原料ガスをプラズマ中に供給して励起、分解し、そ
れにより発生した活性種を、基体材料や基体に予め形成
された薄膜材料と反応させることにより誘電体層を形成
する。このため、基体や基体表面の薄膜にダメージを入
れることが少なく、従来の堆積法と比べて、第一の発明
においては優れた誘電体層−基体界面、第二の発明にお
いては優れた誘電体層−薄膜界面が形成できる。
【0023】また、本発明の方法によれば、従来のドラ
イプロセスによる方法と比較して、処理しようとする基
体等とプラズマ(シート状に変形した場合は、シートプ
ラズマ)との距離を調節することにより、任意の強度の
プラズマ領域またはプラズマ領域外の非発光領域に配置
できる。このため、その時に必要とされる原料ガスの励
起分解のエネルギーを選択し、基体や基体表面の薄膜に
ダメージを与える可能性の高いイオン等の基体への到達
量を制御して低く抑えることや、ロングライフタイムの
ラジカルの基体や基体表面の薄膜へ到達量を最適化する
ことが容易になり、プラズマ中の荷電粒子等による基体
や基体表面の薄膜へのダメージを低減できるので、基体
や基体表面の薄膜の特性を損なうことなく基体や基体表
面の薄膜の表面に誘電体層を形成できる。
【0024】さらに、荷電粒子によるダメージを緩和す
るために、平行平板型p−CVD装置において採用され
たことのある、プラズマと基体の間に任意の電位の電極
を設けるという方法により、より積極的に荷電粒子の基
体や基体表面の薄膜への到達量を制御することも可能で
ある。
【0025】プラズマをシート化する場合には、シート
状のプラズマに対して垂直な方向に関して、プラズマの
発生のために用いられた放電ガスの主発光ピークの強度
が、最強部の1/2以下になる領域に、基体をシート状
プラズマとほぼ平行に設置するのが、上記のような基体
位置の最適化の点で好ましい。
【0026】本発明によって形成された誘電体層上に、
さらに堆積法によって、同様の誘電体膜を堆積させるこ
ともできる。こうすると、第一の発明においては優れた
誘電体層−基体界面、第二の発明においては優れた誘電
体層−薄膜界面を保ったまま、厚い膜厚の誘電体膜を形
成できる。
【0027】
【実施例】
[実施例1]以下、添付図面に示す実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1は、本発明を行うプラズマ
アシスト処理装置の一例の概略縦断面図(縦断面を側方
から見た概略図)である。図1において、1は第1の真
空室、2は第2の真空室(処理室)、3はプラズマアシ
スト処理を施す基体等、4は基体ホルダー、5はシート
状プラズマ、6はプラズマガン、7は陽極、10は第1
の真空室と第2の真空室との間の仕切バルブを示す。
【0028】11は、第1の真空室で発生したプラズマ
を第2の真空室の陽極7に向かって導くための磁場を形
成するためのコイルである。原料ガスは、図中12に示
す原料ガス供給部から供給される。真空室の外側には、
プラズマをシート状に変形させるためのコイル磁石(不
図示)が配置され、プラズマを両側から押し潰す磁界を
形成できるように構成している。
【0029】第1の真空室側から、アルゴンガスを10
0ccm流し、アーク放電プラズマを発生させた。この
時放電を発生させるために供給した電流値は、100A
とした。さらに真空室の外側に配置されたコイル11に
よる磁界および上述の磁石による磁界を用いて、このプ
ラズマを概略シート状に変形し第2の真空室に導いた。
プラズマ流安定後、原料ガス供給配管から酸素ガスを5
0ccm供給し、プラズマアシスト処理を行った。
【0030】基体3としては、シリコンウエハーを用い
た。基体温度350℃とし、基体とシートプラズマはほ
ぼ平行とし、その間の距離は、シートプラズマに対して
垂直な方向に関して、アルゴンガスの706.7nmの
発光ピークの強度が1/2になる距離の2倍の距離とし
た。処理時間は、5分間とし、処理後エリプソメトリー
法により、膜厚および屈折率を評価した。その結果、膜
厚7nm、屈折率約1.4の酸化ケイ素膜が得られてい
ることが確認できた。
【0031】[実施例2]基板温度を280℃としたこ
と以外は実施例1と同様の装置および条件で、ガラス基
板上に予め形成した非晶質シリコン薄膜に対して、プラ
ズマアシスト処理を行った。処理後エリプソメトリー法
により膜厚および屈折率を評価した。その結果、膜厚5
nm、屈折率約1.42の酸化ケイ素膜が非晶質シリコ
ン薄膜表面に形成されていることが確認できた。
【0032】[実施例3]大面積基体への本発明の応用
を考えて、大型プラズマアシスト装置を作成した。図2
に、その横断面を上方から見た概略横断面図を示す。図
2に示すように、4本のプラズマガンを並列に並べた装
置である。図1に示した実施例1の装置との相違点は、
4本のプラズマガンを並列に並べ、それぞれが仕切りバ
ルブを介して第2の真空室2に接続された構成になって
いる点である。それ以外の点では同様の構成となってお
り、個々のプラズマガンに各々プラズマを発生させ、そ
れぞれを独立にシート状に変形して第2の真空室2に導
く構成としてある。
【0033】この装置の真空室に、予め非晶質シリコン
薄膜を形成した30cm×30cmのガラス基板を導入
し、酸素ガスを用いてプラズマアシスト処理を行った。
処理条件は実施例2と同じとした(酸素ガス流量は25
0ccmとした)。処理後、基板面内の12点に関し
て、エリプソメトリー法により膜厚および屈折率を測定
した。その結果、膜厚は5.2nm±0.3nmの範囲
に、また屈折率は1.41±0.04の範囲にあり、均
一な酸化ケイ素膜が形成されていることが確認できた。
このことから、本発明の方法は、大面積の基体に対して
処理を行う際にも有効な手段であることが確認できた。
【0034】[実施例4]本発明により、良好な界面特
性が得られるかどうか確認するために、実際に薄膜トラ
ンジスターを作成し、その特性を評価した。作成した薄
膜トランジスターの構造は、コープレーナ構造とした。
【0035】まず、ガラス基板上に非晶質シリコンから
なる半導体層をp−CVD(プラズマCVD)法により
形成した後に、実施例2と同様の条件で酸素を原料ガス
とするプラズマアシスト処理を行って、非晶質シリコン
層の表面に厚さ5nmの酸化ケイ素膜を形成し、次いで
p−CVD法により100nmの酸化ケイ素膜を堆積し
た。絶縁層にコントクトホールを形成後、半導体層と電
極層との接触特性を良好にするためのドーピング層をイ
オンシャワー法により形成し、さらに電極層を形成し
た。
【0036】以上の全工程を終了後、熱処理を施し、電
気的特性の測定を行った。5cm角の基板上に形成した
同一サイズのトランジスターから、20個を無作為に選
び、特性評価をした結果、ドレイン−ソース間に流れる
オン電流の平均値として、3×10-6Aが、また電界効
果移動度の平均値として0.35が得られた。
【0037】[比較例1]実施例4のトランジスター特
性の比較を行うために、実施例4に示したものと同様の
構造を有するトランジスターを、プラズマアシスト処理
を行わないこと以外は実施例4と同様の方法で作成し
た。その特性測定の結果、ドレイン−ソース間に流れる
オン電流の平均値として、1.5×10-6Aが、また電
界効果移動度の平均値として0.3が得られた。
【0038】このことから、本発明にかかる実施例4の
トランジスターは、プラズマアシスト処理により、堆積
法により形成した界面よりも良好な酸化ケイ素−非晶質
シリコン界面を有することが確認できた。
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来のドライプ
ロセスによる方法と比較して、処理しようとする基体等
とプラズマ(シート状に変形した場合は、シートプラズ
マ)との距離を調節することにより、任意の強度のプラ
ズマ領域またはプラズマ領域外の非発光領域に配置でき
る。このため、その時に必要とされる原料ガスの励起分
解のエネルギーを選択し、基体や基体表面の薄膜にダメ
ージを与える可能性の高いイオン等の基体への到達量を
制御して低く抑えることや、ロングライフタイムのラジ
カルの基体や基体表面の薄膜へ到達量を最適化すること
が容易になり、プラズマ中の荷電粒子等による基体や基
体表面の薄膜へのダメージを低減できるので、基体や基
体表面の薄膜の特性を損なうことなく基体や基体表面の
薄膜の表面に誘電体層を形成できる。
【0040】また、アーク放電プラズマを用いる場合に
は、プラズマ自体の密度が高いために基体等の表面に酸
化物、炭化物、窒化物といった誘電体膜を、安定な性状
の原料ガスを用いて、かつ低温で容易に形成することが
できる。また大面積の基体等の場合でも、プラズマガン
を複数個同一平面上に隣接させ、シート状プラズマを同
時に同一平面上に形成することで対応でき、大面積の基
体等にも均一な処理が可能である。
【0041】また本発明の方法によれば、電子デバイス
の観点で優れた特性を有する誘電体層−基体界面や誘電
体層−薄膜界面を形成することが可能になるばかりでは
なく、安定な誘電体薄膜を基体等の表面に形成できるこ
とからデバイス以外の用途にも応用が可能な技術を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を行うプラズマアシスト処理装置の一例
を示す概略縦断面図
【図2】実施例3にかかる大型プラズマアシスト処理装
置の概略横断面図
【符号の説明】
1:第1の真空室 2:第2の真空室(処理室) 3:基体 4:基体ホルダー 5:シート状プラズマ 6:プラズマガン 7:陽極 10:仕切バルブ 11:コイル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の真空室においてプラズマを発生さ
    せ、該プラズマを基体の設置された第2の真空室に導
    き、第2の真空室において、原料ガスを該プラズマ中に
    供給して励起、分解し、それにより発生した活性種を基
    体材料と反応させることにより、基体表面に誘電体層を
    形成することを特徴とするプラズマアシスト誘電体層形
    成方法。
  2. 【請求項2】第1の真空室においてプラズマを発生さ
    せ、該プラズマを基体の設置された第2の真空室に導
    き、第2の真空室において、原料ガスを該プラズマ中に
    供給して励起、分解し、それにより発生した活性種を、
    基体上に予め形成された薄膜材料と反応させることによ
    り、基体上の薄膜の表面に誘電体層を形成することを特
    徴とするプラズマアシスト誘電体層形成方法。
  3. 【請求項3】原料ガスが、酸素ガス、窒素ガス、および
    常温で気体のハイドロカーボンガスから選ばれた少なく
    とも1種類のガスを含むことを特徴とする、請求項1ま
    たは2のプラズマアシスト誘電体層形成方法。
  4. 【請求項4】第1の真空室でプラズマを発生させるため
    に用いる放電ガスが、水素ガスおよび/または希ガスで
    あることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項のプラ
    ズマアシスト誘電体層形成方法。
  5. 【請求項5】第1の真空室で発生したプラズマがアーク
    放電プラズマであり、該プラズマをシート状に変形した
    状態で、原料ガスの励起、分解、および誘電体層の形成
    を行うことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項のプ
    ラズマアシスト誘電体層形成方法。
  6. 【請求項6】第2の真空室において、シート状のプラズ
    マに対して垂直な方向に関して、プラズマの発生のため
    に用いられた放電ガスの主発光ピークの強度が、最強部
    の1/2以下になる領域に、基体が設置されていること
    を特徴とする請求項5のプラズマアシスト誘電体層形成
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100434528B1 (ko) * 1997-11-28 2004-09-08 삼성에스디아이 주식회사 전계방출표시소자의양극판제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100434528B1 (ko) * 1997-11-28 2004-09-08 삼성에스디아이 주식회사 전계방출표시소자의양극판제조방법

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