JPH0845680A - 放電灯点灯装置,露光装置及び液晶表示装置 - Google Patents

放電灯点灯装置,露光装置及び液晶表示装置

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JPH0845680A
JPH0845680A JP6178367A JP17836794A JPH0845680A JP H0845680 A JPH0845680 A JP H0845680A JP 6178367 A JP6178367 A JP 6178367A JP 17836794 A JP17836794 A JP 17836794A JP H0845680 A JPH0845680 A JP H0845680A
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JP
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discharge lamp
circuit
coil
lighting device
transformer
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JP6178367A
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Inventor
Yoshinori Sato
嘉典 佐藤
Yoshiaki Hara
美昭 原
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PWM制御による調光を行った時に、放電灯
点灯装置の巻線部品に発生する音鳴りを防止すること。 【構成】 高周波インバータ方式の放電灯点灯装置にお
いて、チョークコイルL11に相互誘導結合するコイルL
21を設けると共に、このコイルL21のインダクタンス成
分をダイオードD21を介して短絡することにより、イン
バータトランスTの1次側にスイッチ手段としてのトラ
ンジスタQ11を配設してPWM制御による調光を行った
時にチョークコイルL11から発生するうなり音(騒音)
を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷陰極灯型或いは熱陰
極型の放電灯を高周波点灯させかつPWM(パルス幅変
調)制御による調光を行う放電灯点灯装置、露光装置及
びこれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、放電灯を光源として用いる液晶表
示装置や光学文字読取り装置等のOA(オフィスオート
メーション)機器が普及している。
【0003】このようなOA機器おいては、冷陰極型或
いは熱陰極型の低圧放電灯を高周波点灯させる高周波イ
ンバータ方式の放電灯点灯装置が使用されている。
【0004】高周波インバータ方式の採用により、ラン
プの発光効率が上がり、画面のちらつきを避けることが
できると共に、PWM制御等による調光点灯が比較的容
易できる。
【0005】図11に、冷陰極型の低圧放電灯を高周波
点灯させる従来の放電灯点灯装置の回路図を示す。
【0006】図11においては、直流電源1にはスイッ
チ手段としてのトランジスタQ1 のエミッタ・コレクタ
間が直列に接続され、そのエミッタ・ベース間には抵抗
R1が接続され、トランジスタQ1 のコレクタは入力側
への高周波電流を阻止するためのチョークコイルL1 を
介してインバータ回路2のトランスTの1次巻線L2の
中点に接続されている。トランジスタQ1 のベースに
は、PWM制御手段3から調光用のPWM信号が抵抗R
2 を介して供給され、PWM信号のパルスデューティに
よってトランジスタQ1 のオン期間が制御されるように
なっている。トランジスタQ1 のコレクタと基準電位点
間には、トランジスタQ1 がオフしたときにチョークコ
イルL1 の蓄積エネルギーを放出するための転流ダイオ
ードD1 が接続されている。
【0007】インバータ回路2は、1次巻線L2 ,2次
巻線L3 及び3次巻線(ベース巻線)L4 を備えたイン
バータトランスTと、このトランスTの1次巻線L2 の
両端に並列に接続されて共振回路を構成する共振コンデ
ンサC1 と、各々のコレクタが前記共振回路の両端にそ
れぞれ接続され、各々のエミッタが共に前記直流電源1
の負極に接続され、各々のベースがトランスTのベース
巻線L4 の両端にそれぞれ接続されると共に各ベースが
抵抗R3 ,R4 を介して前記チョークコイルL1 の一端
(直流電源1の正側)に共に接続され、共振周波数で交
互にオン・オフ(高周波発振)する2つのトランジスタ
Q2 ,Q3 とで構成されている。
【0008】そして、インバータトランスTの2次巻線
L3 には、限流素子としてのコンデンサC2 と冷陰極型
の低圧放電灯4が直列に接続され、1次側の高周波発振
に基づいて放電灯4の両端に高周波電圧が印加されるよ
うになっている。
【0009】以上のように構成された定電流プッシュプ
ル型の放電灯点灯装置では、直流電源1を投入し、これ
に直列接続したトランジスタQ1 のベースをバイアスす
ると、トランジスタQ1 はオンし、トランジスタQ2 ,
Q3 のベースに抵抗R3 ,R4 を介して電流が流れる。
トランスTの1次巻線L2 とコンデンサC1 による共振
電圧によって、電流増幅率hFEの高い方のトランジスタ
が先に導通し、かつベース巻線L4 に誘起した電圧(共
振電圧と同じ周波数の電圧)によって、hFEの高い方の
トランジスタは順方向にバイアスされ、hFEの低い方の
トランジスタは逆方向にバイアスされる。先に導通した
方のトランジスタのコレクタ電流が飽和すると、共振電
圧は負期間に入ってベースは逆方向にバイアスされて遮
断状態となり、もう一方のトランジスタが導通する。こ
の繰り返しで、一対のトランジスタQ2 ,Q3 が交互に
オン・オフする。この交互にオン・オフするスイッチン
グにより、直流電源1の正極から電流がチョークコイル
L1 を通し、1次巻線L2及びトランジスタQ2 ,Q3
のオンしている方のトランジスタを通して直流電源1の
負極に流れ、1次巻線L2 に共振周波数に基づいた高周
波電流が流れる。この高周波発振の周波数は数10kH
z(例えば25kHz)である。
【0010】トランジスタQ1 は、そのベースに供給さ
れるPWM信号でオン・オフされ、トランジスタQ2 ,
Q3 によるプッシュプル回路の入力電圧が断続されるこ
とにより、1次巻線L2 の高周波電流も断続され、トラ
ンスTの2次巻線L3 に誘起される高周波電圧も断続さ
れる。PWM信号による断続周波数は100Hz〜1k
Hz(例えば560Hz)である。
【0011】低圧放電灯4は前記共振周波数で高周波点
灯されると同時に、前記PWM断続周波数で点灯,消灯
が断続的に繰り返されて、低圧放電灯4の調光が行われ
る。
【0012】このとき、チョークコイルL1 に流れる電
流波形は、図12に示すようになる。
【0013】図12において、TA はPWMによる調光
周期、TONは点灯期間(Q1 のオン期間)、TOFFは消
灯期間(Q1 のオフ期間)である。点灯期間TONにおけ
るL1の電流波形は、インバータ回路2のスイッチング
周波数で若干振動はしているが、直流に近い波形であ
る。
【0014】このように、調光時は、インバータ回路2
への入力電源電圧がトランジスタQ1 で断続されるの
で、チョークコイルL1 に流れる電流も断続して流れる
ため、チョークコイルL1 のコアに巻かれた巻線の振動
やコアの歪みによる振動が発生し、これが基板に伝わり
うなり音となって現れる。これは、PWM調光の断続周
波数が100Hz〜1kHzと可聴周波数範囲にあるた
めである。なお、点灯周波数は前述したように数10k
Hzであり、可聴周波数よりも高いため、騒音にならな
い。
【0015】図13に、熱陰極型の低圧放電灯を高周波
点灯させる従来の放電灯点灯装置の回路図を示す。
【0016】図13においては、直流電源1は入力側へ
の高周波電流を阻止するためのチョークコイルL1 を介
してインバータ回路2のトランスTの1次巻線L2 の中
点に接続されている。直流電源1の両端には、これを電
源とするPWM制御手段3が設けられている。PWM制
御手段3からは調光用のPWM信号が出力され、スイッ
チ手段としてのトランジスタQ4 のベースに抵抗R5 を
用いて供給され、PWM信号のパルスデューティによっ
てトランジスタQ4 のオン期間が制御されるようになっ
ている。
【0017】インバータ回路2は、1次巻線L2 ,2次
巻線L3 及び3次巻線(ベース巻線)L4 を備えたイン
バータトランスTと、このトランスTの1次巻線L2 の
両端に並列に接続されて共振回路を構成する共振コンデ
ンサC1 と、各々のコレクタが前記共振回路の両端にそ
れぞれ接続され、各々のエミッタが共に前記直流電源1
の負極に接続され、各々のベースがトランスTのベース
巻線L4 の両端にそれぞれ接続されると共に各ベースが
抵抗R3 ,R4 を介して前記チョークコイルL1 の一端
(直流電源1の正側)に共に接続され、共振周波数で交
互にオン・オフ(高周波発振)する2つのトランジスタ
Q2 ,Q3 とで構成されている。
【0018】そして、インバータトランスTの2次巻線
L3 の一端は、限流素子としてのコンデンサC2 を介し
て熱陰極型低圧放電灯4Aの一方のフィラメントの一端
に接続され、L3 の他端は放電灯4Aのもう一方のフィ
ラメントの一端に接続され、1次側の高周波発振に基づ
いて放電灯4Aの両端に高周波電圧が印加されるように
なっている。
【0019】放電灯4A両端の各フィラメントの他端
は、ダイオードブリッジ5の2つの入出力端に接続し、
ダイオードブリッジ5の2つの中点は前記スイッチ手段
としてのトランジスタQ4 のコレクタ,エミッタにそれ
ぞれ接続されている。トランジスタQ4 は、ベースに前
記PWM制御手段3からのPWM信号が入力され、エミ
ッタが前記直流電源1の負極に接続されている。
【0020】以上のように構成された定電流プッシュプ
ル型の放電灯点灯装置では、直流電源1を投入すると、
トランジスタQ2 ,Q3 のベースに抵抗R3 ,R4 を介
して直流電圧が印加され各ベースに電流が流れる一方、
PWM制御手段3に直流電源が供給されてPWM信号を
出力する。インバータ回路2は、図11と同様な動作に
よって1次巻線L2 及び共振コンデンサC1 による共振
周波数に基づいたスイッチング動作を行い、1次巻線L
2 に共振周波数に基づいた高周波電流が流れる。これに
基づいてトランスTの2次巻線L3 には高周波電圧が誘
起される。
【0021】前記PWM信号によって、調光時、トラン
ジスタQ4 のオフ期間には、前記高周波電圧が放電灯4
Aの両端に供給され、放電灯4Aを高周波点灯させる。
また、トランジスタQ4 のオン期間には、2次巻線L3
に誘起される高周波電圧に基づいた電流が、放電灯4A
の一方のフィラメント,ダイオードブリッジ5,及び放
電灯4Aの他方のフィラメントと順に流れ、フィラメン
ト間がダイオードブリッジ5で短絡されて消灯する同時
に各フィラメントが予熱される。そして、トランジスタ
Q4 の次のオフ期間にフィラメント間が開放され、放電
灯4Aの両端に高周波電圧が印加されて再び点灯する。
このようにして、トランジスタQ4 のベースに印加され
るPWM信号のオン・オフ期間に応じて消灯,点灯が断
続的に繰り返され、PWM信号のパルスデューティに対
応して放電灯4Aが調光される。
【0022】ところで、図13のような放電灯点灯装置
で、PWM方式の調光を行ったとき、放電灯の点灯時と
消灯時とでは、消灯時はフィラメント及びダイオードブ
リッジによる電力消費があるが、放電灯の点灯時の方が
消灯時に比べて消費電力が大きい。このように、放電灯
の点灯時と消灯時とで消費電力に差ができることによ
り、インバータ回路を構成するトランスのコアに巻かれ
た巻線の振動やコアの歪みによる振動を生じ、これが基
板に伝わり、音鳴り(騒音)を生じる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、放電灯を
高周波点灯させる従来の放電灯点灯装置では、高周波出
力を100Hz〜1kHzの周波数で断続的にオン,オ
フするPWM方式の調光を行っているので、チョークコ
イルやトランスの巻線部品及びコアに振動を生じ、音鳴
りを生じるという問題があった。
【0024】そこで、本発明は、このような問題に鑑
み、PWM方式の調光を行ったときに、点灯装置に発生
する音鳴りを防止することができる放電灯点灯装置、露
光装置及びこれを用いた液晶表示装置を提供することを
目的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る放電灯点灯装置は、直流電源と、この直流電源に直列
に接続したチョークコイルと、トランスを有し、前記直
流電源からの直流を高周波交流に変換するインバータ回
路と、このインバータ回路の高周波出力を付勢される放
電灯と、この放電灯に付勢される高周波出力を断続的に
入切するスイッチ手段と、このスイッチ手段を100H
z乃至1kHzの周波数で制御するPWM制御手段と、
前記チョークコイル又は前記トランスと相互誘導結合さ
れるコイルと、このコイルのインダクタンス成分を短絡
する手段とを具備していることを特徴とする。
【0026】請求項2記載の発明による放電灯点灯装置
は、直流電源と、この直流電源に直列に接続したチョー
クコイルと、トランスを有し、前記直流電源からの直流
を高周波交流に変換するインバータ回路と、このインバ
ータ回路の高周波出力を付勢される放電灯と、前記直流
電源と前記チョークコイルとの間に設けられ、前記放電
灯に付勢される高周波出力を断続的に入切するスイッチ
手段と、このスイッチ手段をを100Hz乃至1kHz
の周波数で制御するPWM制御手段と、前記チョークコ
イルと相互誘導結合されるコイルと、このコイルのイン
ダクタンス成分を短絡する手段とを具備していることを
特徴とする。
【0027】請求項3記載の発明による放電灯点灯装置
は、直流電源と、トランスを有し、前記直流電源からの
直流を高周波交流に変換するインバータ回路と、このイ
ンバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯と、この
放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡する予
熱回路と、前記トランスと相互誘導結合されるコイル
と、このコイルの両端をダイオードブリッジを介して短
絡する回路と、この回路と前記予熱回路に供給される高
周波出力を断続的に入切するスイッチ手段と、このスイ
ッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で制御する
PWM制御手段とを具備していることを特徴とする。
【0028】請求項4記載の発明による放電灯点灯装置
は、直流電源と、トランスを有し、前記直流電源からの
直流を高周波交流に変換するインバータ回路と、このイ
ンバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯と、この
放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡する予
熱回路と、前記トランスの2次巻線の両端をダイオード
ブリッジを介して短絡する回路と、この回路と前記予熱
回路に供給される高周波出力を断続的に入切するスイッ
チ手段と、このスイッチ手段を100Hz乃至1kHz
の周波数で制御するPWM制御手段とを具備しているこ
とを特徴とする。
【0029】請求項5記載の発明による放電灯点灯装置
は、直流電源と、トランスを有し、前記直流電源からの
直流を高周波交流に変換するインバータ回路と、このイ
ンバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯と、この
放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡する予
熱回路と、前記トランスと相互誘導結合されるコイル
と、このコイルの両端がそれぞれダイオードを介して前
記放電灯の両端に接続され、前記コイルの両端を前記ダ
イオードブリッジを介して短絡する回路と、この回路と
前記予熱回路に供給される高周波出力を断続的に入切す
るスイッチ手段と、このスイッチ手段を100Hz乃至
1kHzの周波数で制御するPWM制御手段とを具備し
ていることを特徴とする。
【0030】請求項6記載の発明による放電灯点灯装置
は、直流電源と、トランスを有し、前記直流電源からの
直流を高周波交流に変換するインバータ回路と、このイ
ンバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯と、この
放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡する予
熱回路と、前記トランスと相互誘導結合される第1のコ
イルと、前記トランスと相互誘導結合される第2のコイ
ルと、前記第1のコイルの両端を前記放電灯の一方のフ
ィラメント及びダイオードブリッジを介して短絡する第
1の回路と、前記第2のコイルの両端を前記放電灯のも
う一方のフィラメント及びダイオードブリッジを介して
短絡する第2の回路と、前記第1,第2の回路と前記予
熱回路に供給される高周波出力を断続的に入切するスイ
ッチ手段と、このスイッチ手段を100Hz乃至1kH
zの周波数で制御するPWM制御手段とを具備している
ことを特徴とする。
【0031】請求項7記載の発明による露光装置は、請
求項1〜6いずれかに記載の放電灯点灯装置と、この放
電灯点灯装置を収容する筐体とから成ることを特徴とす
る。
【0032】請求項8記載の発明による液晶表示装置
は、請求項1〜6いずれかに記載の放電灯点灯装置と、
この放電灯点灯装置の放電灯の光を受け表示面に画像を
表示する液晶部と、前記放電灯点灯装置及び前記液晶部
を配設した筐体とを具備していることを特徴とする。
【0033】請求項9記載の発明による放電灯点灯装置
は、請求項2記載の放電灯点灯装置において、前記短絡
する手段は、ダイオードであることを特徴とする。
【0034】請求項10記載の発明による放電灯点灯装
置は、請求項2記載の放電灯点灯装置において、前記短
絡する手段は、ダイオードと抵抗の直列回路であること
を特徴とする。
【0035】
【作用】請求項1記載の発明によれば、高周波インバー
タ方式の放電灯点灯装置において、チョークコイル又は
トランスに相互誘導結合するコイルを設けると共に、こ
のコイルのインダクタンス成分を短絡する手段を設ける
ことにより、PWM制御による調光を行った時に巻線部
品(チョークコイルやトランス巻線)から発生するうな
り音を低減することができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、高周波イン
バータ方式の放電灯点灯装置において、チョークコイル
に相互誘導結合するコイルを設けると共に、このコイル
のインダクタンス成分を短絡する手段を設けることによ
り、インバータトランスの1次側にスイッチ手段を配設
してPWM制御による調光を行った時にチョークコイル
から発生するうなり音を低減することができる。
【0037】請求項3,4記載の発明によれば、高周波
インバータ方式の放電灯点灯装置において、トランス巻
線に相互誘導結合するコイルを設けると共に、このコイ
ルのインダクタンス成分をダイオードブリッジを介して
短絡する手段を設けることにより、インバータトランス
の2次側にスイッチ手段を配設してPWM制御による調
光を行う時に、スイッチ手段をオンにしてフィラメント
予熱を行うと同時に新たに設けたコイルの短絡によって
消灯時は余分に電力消費させるようにしたので、点灯時
と消灯時の電力消費量のアンバランスを解消でき、従っ
てトランス巻線に生じる調光周期(可聴周期)の振動の
発生を防止でき、発生するうなり音を低減することがで
きる。
【0038】請求項5,6記載の発明によれば、高周波
インバータ方式の放電灯点灯装置において、インバータ
トランスに結合する第1,第2のコイルを設けることに
より、PWM調光時における消灯期間には複数の予熱ル
ープが形成されるので、PWM制御による調光時に、点
灯時と消灯時の電力消費量のアンバランスを解消して、
トランス巻線に生じる調光周期(可聴周期)の振動の発
生を防止し、発生するうなり音を低減することができる
と共に、消灯時には、新たに設けたトランス巻線(第
1,第2のコイル)によってフィラメント予熱量を増す
ことができ、予熱条件の設計が容易となる利点を有して
いる。
【0039】請求項7,8記載の発明によれば、高周波
インバータ方式の放電灯点灯装置を用いることによって
発光効率が良くしかも調光が容易で、かつ調光制御によ
るうなり音の発生のない優れた露光装置及びこれを用い
た液晶表示装置を実現することが可能となる。
【0040】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1は本発明の第1の実施例の放電灯点灯装置を示す回路
図である。
【0041】図1において、直流電源11にはスイッチ
手段としてのトランジスタQ11のエミッタ・コレクタ間
が直列に接続され、そのエミッタ・ベース間には抵抗R
11が接続され、トランジスタQ11のコレクタは入力側へ
の高周波電流を阻止するためのチョークコイルL11を介
してインバータ回路12のトランスTの1次巻線L12の
中点に接続されている。本実施例では、チョークコイル
L11と同じコア上にコイルL21を巻回し、L21の両端を
ダイオードD21を介して接続している。従って、チョー
クコイルL11とコイルL21は相互誘導結合(トランス結
合)する構成となっており、ダイオードD21はコイル21
の両端を短絡する手段として用いられている。
【0042】トランジスタQ11のベースには、PWM制
御手段13から調光用のPWM信号が抵抗R12を介して
供給され、PWM信号のパルスデューティによってトラ
ンジスタQ11のオン期間が制御されるようになってい
る。トランジスタQ11のコレクタと基準電位点間には、
トランジスタQ11がオフしたときにチョークコイルL11
の蓄積エネルギーを放出するための転流ダイオードD11
が接続されている。
【0043】インバータ回路12は、1次巻線L12,2
次巻線L13及び3次巻線(ベース巻線)L14を備えたイ
ンバータトランスTと、このトランスTの1次巻線L12
の両端に並列に接続されて共振回路を構成する共振コン
デンサC11と、各々のコレクタが前記共振回路の両端に
それぞれ接続され、各々のエミッタが共に前記直流電源
1の負極に接続され、各々のベースがトランスTのベー
ス巻線L14の両端にそれぞれ接続されると共に各ベース
が抵抗R13,R14を介して前記チョークコイルL11の一
端(直流電源11の正側)に共に接続され、共振周波数
で交互にオン・オフ(高周波発振)する2つのトランジ
スタQ12,Q13とで構成されている。
【0044】そして、インバータトランスTの2次巻線
L13には、限流素子としてのコンデンサC12と冷陰極型
の放電灯14が直列に接続され、1次側の高周波発振に
基づいて放電灯14の両端に高周波電圧が印加されるよ
うになっている。
【0045】図2に、上記の相互誘導結合されたコイル
L11,L21の構成例を示す。E型の2つのコア7,7が
対峙しており、中央部分にはギャップが形成されてい
る。このコア7,7の中央部分にコイルL11が巻回さ
れ、さらにその上に重ねてコイルL21が巻回されてい
る。コイルL21の両端は短絡手段としてのダイオードD
21を介して接続されている。
【0046】以上のように構成された定電流プッシュプ
ル型の放電灯点灯装置では、直流電源11を投入し、こ
れに直列接続したトランジスタQ11のベースをバイアス
すると、トランジスタQ11はオンし、トランジスタQ1
2,Q13のベースに抵抗R13,R14を介して電流が流れ
る。トランスTの1次巻線L12とコンデンサC11による
共振電圧によって、電流増幅率hFEの高い方のトランジ
スタが先に導通し、かつベース巻線L14に誘起した電圧
(共振電圧と同じ周波数の電圧)によって、hFEの高い
方のトランジスタは順方向にバイアスされ、hFEの低い
方のトランジスタは逆方向にバイアスされる。先に導通
した方のトランジスタのコレクタ電流が飽和すると、共
振電圧は負期間に入ってベースは逆方向にバイアスされ
て遮断状態となり、もう一方のトランジスタが導通す
る。この繰り返しで、一対のトランジスタQ12,Q13が
交互にオン・オフする。この交互にオン・オフするスイ
ッチングにより、直流電源11の正極から電流がチョー
クコイルL11を通し、1次巻線L12及びトランジスタQ
12,Q13のオンしている方のトランジスタを通して直流
電源11の負極に流れ、1次巻線L12に共振周波数に基
づいた高周波電流が流れる。
【0047】トランジスタQ11は、そのベースに供給さ
れるPWM信号でオン・オフされ、トランジスタQ12,
Q13 によるプッシュプル回路の入力電圧が断続される
ことにより、1次巻線L12の高周波電流も断続され、ト
ランスTの2次巻線L13に誘起される高周波電圧も断続
されるので、低圧放電灯14が前記共振周波数で高周波
点灯されると同時に前記PWM断続周波数で点灯,消灯
が断続的に繰り返されて、低圧放電灯14の調光が行わ
れる。
【0048】このとき、チョークコイルL11,L21に流
れる電流波形は、図3(a) ,(b) に示すようになる。
【0049】図3(a) ,(b) において、TA は調光周
期、TONは点灯期間(Q11のオン期間)、TOFF は消灯
期間(Q11のオフ期間)である。トランジスタQ11がオ
ンすると、図3(a) に示すようにチョークコイルL11に
は直流成分の電流に、放電灯14の高周波点灯の周波数
(例えば25kHz)と同じ周波数の交流電流が重畳し
て流れる。図3(a) の波形は、従来回路における点灯期
間TONのL1 の電流波形(図12参照)が高周波点灯の
周波数で若干振動はしているが、直流に近い波形であっ
たのとは異なっている。これは、チョークコイルL11と
相互誘導的に結合しているコイルL21がダイオードD21
を介して閉回路を形成しているために、図3(b) に示す
ようにコイルL21に点灯周波数と同じ交流電流が流れ、
この2次側の交流電流によってチョークコイルL11にも
図3(a) の如く大振幅の交流電流が流れるものである。
これは、従来の図12に示した直流波形がPWM調光に
よる可聴周波数の範囲でのみ断続しているのとは大きく
異なっている。チョークコイルL11には、数十kHzの
交流電流が流れるために、PWM調光による可聴周波数
の断続によって生ずる巻線の振動及びコアのひずみによ
る振動は、この交流成分により軽減され、うなり音(音
鳴り)の発生を低減することができる。
【0050】以上のように、従来の調光時では、インバ
ータ回路12への入力電源電圧がトランジスタQ11で断
続されることにより、チョークコイルL11に流れる電流
も断続して流れ、チョークコイルL11のコアの歪みによ
る振動や巻線の振動が発生し、チョークコイルL11のう
なり音となって現れていたが、本実施例ではチョークコ
イルL11に対して相互誘導結合したコイルL21をダイオ
ードD21を介して短絡することにより、チョークコイル
L11に点灯周波数と同じ周波数の高周波電流を発生さ
せ、調光周波数に基づく音鳴りを低減している。
【0051】図4は、チョークコイルL11に対して設け
たコイルL21を短絡する手段の他の実施例を示す回路図
である。
【0052】図4において、(a) はコイルL21の両端を
直接短絡したものである。(b) はコイルL21の両端をダ
イオードD21と抵抗R21の直列回路を介して接続したも
のである。図4(a) のようにL21を短絡した場合には、
チョークコイルL11に流れる交流成分が大きくなり、う
なり音が最も小さくできる。しかし、電力ロスが大きく
なる。図4(b) のようにL21をダイオードD21,抵抗R
21を介して接続した場合は、チョークコイルL11に流れ
る交流電流成分が(a) の場合より小さくなるが、従来技
術に比べてうなり音をかなり低減できる。
【0053】図5は、図4の調光時における点灯期間T
ONの交流電流波形を拡大して示す図である。
【0054】図5において、(a) はコイルL21の両端を
ダイオードと抵抗の直列回路を介して接続した場合のコ
イルL11,L21の各電流波形を示している。(b) はコイ
ルL21の両端をダイオードを介して接続した場合のコイ
ルL11,L21の各電流波形を示している。(c) はコイル
L21の両端を短絡した場合のコイルL11,L21の各電流
波形を示している。L21を短絡した場合が、L11の交流
成分の振幅が最も大きくなり、音鳴り防止の効果が最も
高い。L21をダイオードだけの接続、ダイオード及び抵
抗の接続とするに従い、L11を流れる交流成分の振幅は
小さくなることが分かる。L11を流れる交流成分の振幅
が小さくなるに従い、低減効果は少なくなるが、従来技
術よりは音鳴りを低減することができる。
【0055】以上の実施例は、冷陰極型の低圧放電灯を
用いる場合であったが、以下に示す図6乃至図9の各実
施例は熱陰極型の放電灯を用いる場合の実施例である。
【0056】図6は本発明の第2の実施例の放電灯点灯
装置を示す回路図である。
【0057】図6において、直流電源11は入力側への
高周波電流を阻止するためのチョークコイルL11を介し
てインバータ回路12のトランスTの1次巻線L12の中
点に接続されている。直流電源11の両端には、これを
電源とするPWM制御手段13が設けられている。PW
M制御手段13からは調光用のPWM信号が出力され、
スイッチ手段としてのトランジスタQ14のベースに抵抗
R15を用いて供給され、PWM信号のパルスデューティ
によってトランジスタQ14のオン期間が制御されるよう
になっている。
【0058】インバータ回路12は、1次巻線L12,2
次巻線L13及び3次巻線(ベース巻線)L14を備えたイ
ンバータトランスTと、このトランスTの1次巻線L12
の両端に並列に接続されて共振回路を構成する共振コン
デンサC11と、各々のコレクタが前記共振回路の両端に
それぞれ接続され、各々のエミッタが共に前記直流電源
11の負極に接続され、各々のベースがトランスTのベ
ース巻線L14の両端にそれぞれ接続されると共に各ベー
スが抵抗R13,R14を介して前記チョークコイルL11の
一端(直流電源11の正側)に共に接続され、共振周波
数で交互にオン・オフ(高周波発振)する2つのトラン
ジスタQ12,Q13とで構成されている。
【0059】そして、インバータトランスTの2次巻線
L13の一端は、限流素子としてのコンデンサC12を介し
て熱陰極型の低圧放電灯14Aの一方のフィラメントの
一端に接続され、L13の他端は放電灯14Aのもう一方
のフィラメントの一端に接続され、1次側の高周波発振
に基づいて放電灯14Aの両端に高周波電圧が印加され
るようになっている。
【0060】放電灯14A両端の各フィラメントの他端
は、ダイオードブリッジ15の2つの入出力端に接続
し、ダイオードブリッジ15の2つの中点は前記スイッ
チ手段としてのトランジスタQ14のコレクタ,エミッタ
にそれぞれ接続されている。トランジスタQ14は、ベー
スに前記PWM制御手段13からのPWM信号が入力さ
れ、エミッタが前記直流電源11の負極に接続されてい
る。
【0061】更に、本実施例では、トランスTに補助巻
線L15を巻回し、この巻線L15の一端を限流素子として
のコンデンサC13を介してダイオードブリッジ16の一
方の入出力端に接続し、巻線L15の他端をダイオードブ
リッジ16のもう一方の入出力端に接続する構成として
いる。そして、ダイオードブリッジ16の2つの中点は
前記スイッチ手段としてのトランジスタQ14のコレク
タ,エミッタにそれぞれ接続されている。
【0062】従って、調光時、トランジスタQ14がオン
すれば(ランプ消灯期間には)、ダイオードブリッジ1
5,16が同時に導通状態とされ、トランジスタQ14が
オフすれば(ランプ点灯期間には)、ダイオードブリッ
ジ15,16が同時に遮断状態とされる。
【0063】以上のように構成された定電流プッシュプ
ル型の放電灯点灯装置では、直流電源11を投入する
と、トランジスタQ12,Q13のベースに抵抗R13,R14
を介して直流電源が供給され各ベースに電流が流れる一
方、PWM制御手段13に直流電圧が印加されてPWM
信号を出力する。インバータ回路12は、図1と同様な
動作によって1次巻線L12及び共振コンデンサC11によ
る共振周波数に基づいたスイッチング動作を行い、1次
巻線L12に共振周波数に基づいた高周波電流が流れる。
これに基づいてトランスTの2次巻線L13には高周波電
圧が誘起される。PWM調光時は、トランジスタQ14の
オフ期間には、前記高周波発振が放電灯14Aの両端に
供給され、放電灯14Aを高周波点灯させる。また、ト
ランジスタQ14のオン期間には、2次巻線L13に誘起さ
れる高周波電圧に基づいた電流が、放電灯14Aの一方
のフィラメント,ダイオードブリッジ15,及び放電灯
14Aの他方のフィラメントと順に流れ、フィラメント
間がダイオードブリッジ15で短絡されて消灯する同時
にフィラメントが予熱される。更に、本実施例では、ト
ランジスタQ14のオン期間には、補助巻線L15の両端が
コンデンサC13介し、ダイオードブリッジ16で短絡さ
れるので、補助巻線L15に誘起される高周波電圧に基づ
いた電流が、ダイオードブリッジ16に流れる。従っ
て、トランジスタQ14のオン期間には、放電灯14A両
端のフィラメントとダイオードブリッジ15にて電力が
消費されるだけでなく、トランスTの補助巻線L15で発
生する電力がダイオードブリッジ16の抵抗成分におい
て消費させる。そして、トランジスタQ14の次のオフ期
間には、ダイオードブリッジ15,16はともに非導通
状態とされ、放電灯14Aの両端に印加される高周波電
圧によって再び点灯される。このトランジスタQ14のオ
フ期間には、放電灯14Aのみによって電力が消費され
る。
【0064】このようにして、トランジスタQ14のベー
スに印加されるPWM信号のオン・オフ期間に応じて消
灯,点灯が断続的に繰り返され、PWM信号のパルスデ
ューティに対応して放電灯14Aが調光される。しか
も、調光時には、その消灯期間にダイオードブリッジ1
6による電力消費が加わるので、この電力消費を適宜に
設定すれば、点灯時と消灯時の電力消費を同等とするこ
とができる。即ち、巻線部品(トランスTやチョークコ
イルL11)に流れる電流が、点灯時と消灯時とで同じに
なることにより、巻線部品に生じる調光周期での振動が
防止され、音鳴りによる騒音の発生を防ぐことができ
る。
【0065】図7は本発明の第3の実施例の放電灯点灯
装置を示す回路図である。
【0066】図7において、図6の実施例と異なる点
は、図6におけるダイオードブリッジ16に対して電力
供給する補助巻線L15をトランスTに別に設ける代わり
に、2次巻線L13 を代用する構成としたものである。
即ち、2次巻線L13の一端を限流素子としてのコンデン
サC13を介してダイオードブリッジ16の一方の入出力
端に接続し、ダイオードブリッジ16の他方の入出力端
を2次巻線L13の他端に接続し、ダイオードブリッジ1
6の2つの中点を、トランジスタQ14のコレクタ,エミ
ッタにそれぞれ接続している。
【0067】このような構成においても、PWM制御手
段13による調光時は、トランジスタQ14がオンの期間
は、2次巻線L13から放電灯14Aのフィラメント及び
ダイオードブリッジ15を通して高周波電流が流れてフ
ィラメント予熱され、同時に2次巻線L13からダイオー
ドブリッジ16にも高周波電流が流れて電力消費される
ので、図6の場合と同様に消灯時と点灯時とで電力消費
を同等とすることが可能となり、巻線部品の音鳴りを防
止する効果を得ることができる。
【0068】図8は本発明の第4の実施例の放電灯点灯
装置を示す回路図である。
【0069】図8において、図6の実施例と異なる点
は、図6におけるダイオードブリッジ16と限流素子と
してのコンデンサC13を削除し、1つのダイオードブリ
ッジ15を兼用する構成としたものである。トランスT
の補助巻線L15の両端にそれぞれ、アノード側が接続す
るようにダイオードd1 ,d2 を接続し、ダイオードd
1 ,d2 のそれぞれのカソードを共に熱陰極型放電灯1
4Aの一方のフィラメントの一端(限流コンデンサC12
と一方のフィラメントとの接続点)に接続する一方、補
助巻線L15の両端にそれぞれ、カソード側が接続するよ
うにダイオードd3 ,d4 を接続し、ダイオードd3 ,
d4 のそれぞれのアノードを共に熱陰極型放電灯14A
のもう一方のフィラメントの一端(2次巻線L11の一
端)に接続する構成としている。補助巻線L15に生じる
電力は、放電灯14Aのフィラメントとダイオードブリ
ッジ15において消費できる構成となっている。
【0070】このような構成においては、PWM制御手
段13による調光時は、トランジスタQ14がオンの期間
は、放電灯14Aのフィラメントf1 ,f2 及びダイオ
ードブリッジ15を通して高周波電流が流れてフィラメ
ント予熱され電力消費されると同時に、補助巻線L15に
生じる電力も、放電灯14Aのフィラメントf1 ,f2
とダイオードブリッジ15で電力消費できる。補助巻線
L15の一端(・印)がプラス電圧のときは、L15の一端
→ダイオードd1 →一方のフィラメントf1 →ダイオー
ドブリッジ15のダイオード→トランジスタQ14→ダイ
オードブリッジ15のダイオード→他方のフィラメント
f2 →ダイオードd4 →L15の他端 の順に電流が流
れ、補助巻線L15の一端(・印無し)がプラス電圧のと
きは、L15の一端→ダイオードd2 →一方のフィラメン
トf1 →ダイオードブリッジ15のダイオード→トラン
ジスタQ14→ダイオードブリッジ15のダイオード→他
方のフィラメントf2 →ダイオードd3 →L15の他端
の順に電流が流れてフィラメント予熱される。
【0071】従って、放電灯14Aの点灯時と消灯時と
で電力消費を同等とすることができ、PWM調光に伴う
巻線部品の音鳴り(騒音)を防止することができる。
【0072】しかも、調光時の消灯期間には、2次巻線
L13が放電灯14Aのフィラメントに電力を供給すると
同時に、補助巻線L15も放電灯14Aのフィラメントに
電力を供給する。加えて、消灯時は、2次巻線L13を限
流コンデンサC12,フィラメントf1 ,f2,ダイオー
ドブリッジ15を介して短絡するのに対し、補助巻線L
15は限流コンデンサを通さずにダイオードd1 〜d4 ,
フィラメントf1 ,f2,ダイオードブリッジ15を介
して短絡するので、2次巻線L13のみで供給されるフィ
ラメント電力が最適な電力値より少ない場合(フィラメ
ント電流はランプ電流を決める限流コンデンサC12によ
り決まってしまうため最適なフィラメント電力がとれな
い場合がある)、少ない分のフィラメント電力を補助巻
線L15を用いて供給することが可能となる。しかも、比
較的簡単な回路構成により、最適な予熱回路を構成する
ことが可能である。フィラメント電流を最適値に設定で
きるので、放電灯の長寿命化を図ることもできる。
【0073】図9は本発明の第5の実施例の放電灯点灯
装置を示す回路図である。
【0074】図9において、図6の実施例と異なる点
は、トランスTに補助巻線L15を設け一方、トランスT
に第2の補助巻線L16を設け、補助巻線L15の一端(・
印)を熱陰極型の低圧放電灯14Aの一方のフィラメン
トを通してダイオードブリッジ16の一方の入出力端に
接続し、ダイオードブリッジ16の他方の入出力端を補
助巻線L15の他端に接続している。また、補助巻線L16
の一端(・印なし)を熱陰極型の低圧放電灯14Aのも
う一方のフィラメントを通してダイオードブリッジ15
の一方の入出力端に接続し、ダイオードブリッジ15の
他方の入出力端を補助巻線L16の他端に接続している。
2つのダイオードブリッジ15,16の各々の中点はト
ランジスタQ14のコレクタ,エミッタにそれぞれ接続さ
れているので、ダイオードブリッジ15の図示下半分
(d11,d12)とダイオードブリッジ16の図示上半分
(d15,d16)とは、もう1つのダイオードブリッジ
(第3のダイオードブリッジ)を構成しており、トラン
スTの2次巻線L13の両端は放電灯14A両端の各フィ
ラメントを通して前記第3のダイオードブリッジの2つ
の入出力端に接続する構成となっている。
【0075】このような構成においては、PWM制御手
段13による調光時は、トランジスタQ14がオンの期間
は、2次巻線L13の両端に生じる高周波電圧に基づいて
放電灯14Aの2つのフィラメントf1 ,f2 及び前記
第3のダイオードブリッジで構成される閉ループを通し
て高周波電流が流れてフィラメント予熱される一方、補
助巻線L15に生ずる高周波電圧に基づいて放電灯14A
の一方のフィラメントf2 及びダイオードブリッジ16
を通して高周波電流が流れ、一方のフィラメントf2 が
さらに予熱され、同時に補助巻線L16に生ずる高周波電
圧に基づいて放電灯14Aのもう一方のフィラメントf
1 及びダイオードブリッジ15を通して高周波電流が流
れ、もう一方のフィラメントf1 がさらに予熱される。
この実施例の場合も、補助巻線L15を含む予熱ループに
は限流コンデンサが入っておらず、また補助巻線L16を
含む予熱ループには限流コンデンサが入っていないの
で、予熱条件の設計が容易であると共に、PWM調光に
よるランプ点灯時と消灯時とで電力消費を同等にするこ
とが可能となり、巻線部品における音鳴り(騒音)も防
止することが可能である。フィラメント電流を最適値に
設定できるので、放電灯の長寿命化を図ることもでき
る。
【0076】図10に、以上述べた実施例の放電灯点灯
装置を用いた液晶表示装置の概略的な分解斜視図を示
す。
【0077】図10において、液晶表示装置は、バック
ライト装置としての放電灯点灯装置20と、この放電灯
点灯装置20の放電灯21の光を受け表示面に画像を表
示する液晶部26と、前記放電灯点灯装置20及び前記
液晶部26を配設した筐体27とを備えて構成されてい
る。液晶部26の背面に必要とされるバックライト装置
は、照明用光源としての例えばU字形の蛍光ランプで構
成される放電灯21と、放電灯21の光を液晶部26の
背面に均一な平面光として反射するための反射板22
と、放電灯21を駆動するためのランプドライブ基板2
3と、放電灯21を反射板22に対して一定の距離を保
つように固定するランプ基板24と、ランプドライブ基
板23とランプ基板24を接続する接続ケーブル25と
から構成されている。放電灯点灯装置20としては、液
晶部26における画面のちらつきを避け、ランプの発光
効率を上げるために、ランプドライブ基板23に高周波
インバータ方式のランプドライブ回路を採用している。
なお、放電灯点灯装置20とこれを収容する筐体27だ
けで露光装置を構成することもできる。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、PW
M制御による調光を行った時に、放電灯点灯装置の巻線
部品に発生する音鳴りを防止することができる。しか
も、簡単な回路構成で実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の放電灯点灯装置を示す
回路図。
【図2】図1におけるチョークコイルと、これと相互誘
導結合するコイル及び該コイルの短絡手段の構成例を示
す図。
【図3】図1における調光時のチョークコイルL11及び
コイルL21の電流波形を示す図。
【図4】図1におけるコイルL21のインダクタンス成分
の短絡手段の他の実施例を示す図。
【図5】図3の調光時の点灯期間におけるチョークコイ
ルL11及びコイルL21の電流波形を拡大して示す図。
【図6】本発明の第2の実施例の放電灯点灯装置を示す
回路図。
【図7】本発明の第3の実施例の放電灯点灯装置を示す
回路図。
【図8】本発明の第4の実施例の放電灯点灯装置を示す
回路図。
【図9】本発明の第5の実施例の放電灯点灯装置を示す
回路図。
【図10】本発明実施例の放電灯点灯装置を用いて構成
される液晶表示装置の概略的な分解斜視図。
【図11】従来の放電灯点灯装置を示す回路図。
【図12】図11における調光時のチョークコイルL1
の電流波形を示す図。
【図13】放電灯点灯装置の他の従来例を示す回路図。
【符号の説明】
11…直流電源 12…インバータ回路 13…PWM制御手段 14…冷陰極型の低圧放電灯 14A…熱陰極型の低圧放電灯 15,16…ダイオードブリッジ Q11,Q14…スイッチ用トランジスタ(スイッチ手段) L11…チョークコイル L21…コイル R21…抵抗 T…インバータトランス L12…1次巻線 L13…2次巻線 L15,L16…補助巻線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、 この直流電源に直列に接続したチョークコイルと、 トランスを有し、前記直流電源からの直流を高周波交流
    に変換するインバータ回路と、 このインバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯
    と、 この放電灯に付勢される高周波出力を断続的に入切する
    スイッチ手段と、 このスイッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で
    制御するPWM制御手段と、 前記チョークコイル又は前記トランスと相互誘導結合さ
    れるコイルと、 このコイルのインダクタンス成分を短絡する手段とを具
    備していることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】直流電源と、 この直流電源に直列に接続したチョークコイルと、 トランスを有し、前記直流電源からの直流を高周波交流
    に変換するインバータ回路と、 このインバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯
    と、 前記直流電源と前記チョークコイルとの間に設けられ、
    前記放電灯に付勢される高周波出力を断続的に入切する
    スイッチ手段と、 このスイッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で
    制御するPWM制御手段と、 前記チョークコイルと相互誘導結合されるコイルと、 このコイルのインダクタンス成分を短絡する手段とを具
    備していることを特徴とする放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】直流電源と、 トランスを有し、前記直流電源からの直流を高周波交流
    に変換するインバータ回路と、 このインバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯
    と、 この放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡す
    る予熱回路と、 前記トランスと相互誘導結合されるコイルと、 このコイルの両端をダイオードブリッジを介して短絡す
    る回路と、 この回路と前記予熱回路に供給される高周波出力を断続
    的に入切するスイッチ手段と、 このスイッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で
    制御するPWM制御手段とを具備していることを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】直流電源と、 トランスを有し、前記直流電源からの直流を高周波交流
    に変換するインバータ回路と、 このインバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯
    と、 この放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡す
    る予熱回路と、 前記トランスの2次巻線の両端をダイオードブリッジを
    介して短絡する回路と、 この回路と前記予熱回路に供給される高周波出力を断続
    的に入切するスイッチ手段と、 このスイッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で
    制御するPWM制御手段とを具備していることを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】直流電源と、 トランスを有し、前記直流電源からの直流を高周波交流
    に変換するインバータ回路と、 このインバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯
    と、 この放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡す
    る予熱回路と、 前記トランスと相互誘導結合されるコイルと、 このコイルの両端がそれぞれダイオードを介して前記放
    電灯の両端に接続され、前記コイルの両端を前記ダイオ
    ードブリッジを介して短絡する回路と、 この回路と前記予熱回路に供給される高周波出力を断続
    的に入切するスイッチ手段と、 このスイッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で
    制御するPWM制御手段とを具備していることを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】直流電源と、 トランスを有し、前記直流電源からの直流を高周波交流
    に変換するインバータ回路と、 このインバータ回路の高周波出力を付勢される放電灯
    と、 この放電灯の両端をダイオードブリッジを介して短絡す
    る予熱回路と、 前記トランスと相互誘導結合される第1のコイルと、 前記トランスと相互誘導結合される第2のコイルと、 前記第1のコイルの両端を前記放電灯の一方のフィラメ
    ント及びダイオードブリッジを介して短絡する第1の回
    路と、 前記第2のコイルの両端を前記放電灯のもう一方のフィ
    ラメント及びダイオードブリッジを介して短絡する第2
    の回路と、 前記第1,第2の回路と前記予熱回路に供給される高周
    波出力を断続的に入切するスイッチ手段と、 このスイッチ手段を100Hz乃至1kHzの周波数で
    制御するPWM制御手段とを具備していることを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6いずれかに記載の放電灯点灯
    装置と、 この放電灯点灯装置を収容する筐体とから成ることを特
    徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜6いずれかに記載の放電灯点灯
    装置と、 この放電灯点灯装置の放電灯の光を受け表示面に画像を
    表示する液晶部と、 前記放電灯点灯装置及び前記液晶部を配設した筐体とを
    具備していることを特徴とする液晶表示装置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の放電灯点灯装置において、
    前記短絡する手段は、ダイオードであることを特徴とす
    る放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】請求項2記載の放電灯点灯装置におい
    て、前記短絡する手段は、ダイオードと抵抗の直列回路
    であることを特徴とする放電灯点灯装置。
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