JPH08445B2 - 複合素材 - Google Patents

複合素材

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JPH08445B2
JPH08445B2 JP1012665A JP1266589A JPH08445B2 JP H08445 B2 JPH08445 B2 JP H08445B2 JP 1012665 A JP1012665 A JP 1012665A JP 1266589 A JP1266589 A JP 1266589A JP H08445 B2 JPH08445 B2 JP H08445B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は制電、除電機能に優れた織物に関するもの
で、制電性を有する車輛用座席(カーシート)地、制電
椅子張地等に利用される。
<従来の技術> 繊維製品に導電繊維を微量混用し、制電・除電機能を
有する繊維製品を製造することは、広く知られている。
本発明者等も特願昭62−49862号として“制電、除電
機能をもつ複合シート”を提案している。その内容は、
表面繊維層に導電繊維を微量混用し、その裏面に表面抵
抗が107〜109Ωの半導体層のバツキング加工を施し更に
これよりアースを接地することにより、高電位人体から
安全に(スパークなしに)除電する自動車シート用複合
素材である。この場合の表面繊維層に混用した導電繊維
は高電位人体の静電気に対し集電効果(避雷針効果)の
役割をはたす。従つて導電繊維は先端があり且つ細く
(エツジ効果)、然も導電繊維の繊維軸が高電位人体に
対し垂直方向にあることが望ましい。
一般に織物類の内、立毛織物(モケツト、ベルベツ
ト、タオル、別珍等)の場合、その製造過程で先端が細
く繊維軸を織物面に対して垂直、またはそれ近くにする
ことは比較的容易である。然し立毛でない一般織物で
は、タテ糸、ヨコ糸のどの部分に織り込んでも導電繊維
の繊維軸を高電位人体に垂直方向に近付けることは、極
めて困難である。更に導電織物がフイラメント状である
場合、導電繊維は完全に連続しているため、織物上に先
端がなく、エツジ効果もなくなるため、この様な織物で
は充分な制電、除電、機能が得られないこととなる。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、高電位に帯電した人体等の帯電体がシート
層に近接、接触するとき、スパーク放電なしに、安全に
除電させることができる織物であつて、立毛織物でない
にもかかわらず集電効果のすぐれた織物を提供するもの
であり、更に導電繊維がフイラメント状であっても同様
の効果のある織物を提供するものである。
<課題を解決するための手段> 本発明は、電気抵抗が105〜109Ω/cmである導電繊維
が花糸として使用されているモール糸が、30mm以下の間
隔で織り込まれている織物の片面に表面抵抗が107〜109
Ωの半導体層が一体化されていることを特徴とする複合
素材である。
第1図および第2図は本発明で使用されるモール糸の
例であつて、第1図は花糸として導電性繊維糸のみを用
いた場合、第2図は花糸として導電性繊維糸と他の糸
(非道電性繊維糸)を併用したものである。これら図か
らもわかるように、導電性モール糸の芯糸と押え糸はモ
ール糸の糸軸と同方向であり、一方1〜5mmにカツトさ
れた導電繊維は芯糸と押え糸を中心軸として軸に対して
垂直に近い放射線状となつて糸を構成している。第4図
はモール糸の製造方法の一例を示したものである。
該導電性モール糸又は他の繊維と混用あるいは交撚し
た導電性モール交撚糸などを織物のタテ糸及びヨコ糸に
3cm以下の間隔に織込み、更に織物の裏面に通常のバツ
キング用樹脂にカーボン金属等の導電性粉粒又は物質を
微分散した表面抵抗107〜109Ωの半導体樹脂によりバツ
キング加工を施すると第3図に示す制電、除電機能を持
つ複合素材が構成される。
複合素材に於いてモール製造時にカツトされた導電繊
維の一部は、その1端が織物表面に垂直に近い端子状と
なり他端は、裏面のバツキング層に埋め込まれる。
該複合素材に高電位人体が近接、ないしは接触すると
集電効果の高い導電繊維の働きにより静電気は導電繊維
−バツキング層−アースの系で漏洩され除電される。
すなわち導電繊維の電気抵抗、バツキング層の電気抵
抗を適正にすることにより高電位人体よりスパーク放電
なしに安全に除電することが出来る。本発明に用いられ
る導電繊維は、カーボン、金属等導電性粉粒を混入した
電気抵抗105〜109Ω/cmのものであり、その形態はフイ
ラメント状、紡績糸状を問わず、つまり糸条であれば良
い。電気抵抗が105Ω/cm未満の場合はスパーク放電が生
じ、一方、109Ω/cmを越える場合は集電効果が低く、除
電効果が低い。尚従来のモール糸の内で金糸や銀糸(ラ
メ等)を花糸に使用したものが各種装飾用として散見さ
れるが、金糸や銀糸は、一般に金属粉粒を表面に蒸着し
たもので、何れも電気抵抗が極めて低く(105Ωよりか
なり低い)、この場合は、高電位人体が近接ないしは、
接触した時、スパーク放電を起し不適である。モール糸
の製造装置としては、導電繊維は花糸部分に給糸され、
花糸が1〜5mmにカツトされ、芯糸と押え糸に把持され
ている構造であれば、各種のモール加工機が適用され
る。
更にカツトされた花糸部分の繊維が花糸と押え糸で確
実に把持された、以後の加工工程での脱落を防止するた
めには、押え糸またはその一部分として低温溶融性ポリ
マーからなる繊維(以後の加工工程で加熱溶融され、こ
れにより花糸を接着固定する。流出しにくい低温溶融性
ポリマーが好ましい。)、たとえばポリエチレン繊維や
共重合ポリエステル繊維などを同時、給糸することによ
り、脱落防止効果が一層得られる。もちろん低温溶融性
ポリマーからなる繊維として、低温溶融性ポリマーと高
温溶融性ポリマーからなり、かつ該低温溶融性ポリマー
が繊維表面に存在している繊維などを用いてもよい。ま
た芯糸・花糸の一部として低温溶融性ポリマーからなる
繊維を用いてもよい。
第1表は、導電性モール糸の試作例で、第1図に示す
花糸が導電繊維のみで構成される導電性モール糸は、出
来上りの太さも細くすることが可能であり、織物に活用
する場合、他の繊維素材と混合あるいは、交撚して利用
出来る。
モール糸に於ける導電糸の比率は、1wt%以上であれ
ば充分な機能が得られる。
第1図および第2図に示す導電性モール糸は、織物の
タテ糸又はヨコ糸の片方又は両方に3cm間隔以下に織込
めば、充分な機能をはたす。織込間隔が3cmを越えると
集電効果の部分的斑が発生する。0.5cm未満になるとそ
の機能は変らない。経済性よび審美性の点で0.5cm以上
が好ましい。織物の裏面に施すバツキング剤は、カーボ
ン、金属等の導電性粉粒をアクリル樹脂かSBR樹脂等に
混合した表面抵抗が107〜109Ωになる様な半導体のバツ
キング剤が良い。表面抵抗が106Ω未満のバツキング加
工では、高電位人体が近接及び接触するとき、静電気が
直接バツキング剤に漏洩するためスパーク放電となり、
表面抵抗が1010Ωを越えると導電繊維に集電するも静電
気が瞬時にバツキング剤層に漏洩しないため、除電効果
は期待出来ない。
このような複合素材をアースすることにより、人体か
らの静電気を除去することができる。アースする方法と
しては、上記半導体バツキング層に導電性皮膜や繊維等
を一体化し、アースすることにより、あるいはバツキン
グ層を金属に接合させアースする方法などが挙げられ
る。
以上の機能より本発明の複合素材は車輛用座席、特に
自動車用シートに適しており、これ以外にコンピユータ
ー・ルームの椅子張り材、ドアーノブカバー、さらに敷
物、壁材等に適している。
以下実施例による本発明を説明する。
実施例 次に示すような各種サンプルを試作評価した。
サンプル(A) 電気抵抗107Ω/cm、太さ25dのフイラメント状導電糸
と、太さ30dのポリエステルフイラメントとの混繊によ
る補強糸付導電糸(総合太さ55d)を花糸に用い、芯糸
としてポリエステルスパン糸30/2、押え糸としてポリエ
ステルスパン糸30/2と低融点ポリエステルフイラメント
75dを用い、さらに花糸として上記補強糸付導電糸の他
にポリエステルスパン糸30/2を混用し、第1表に示す導
電性モール糸(第2図)を作製し、そして押え糸の低融
点ポリエステルフイラメントを融着させた。このモール
糸は花糸が強固に固定され、抜けを生じなかった。次に
この導電性モール糸をポリエステル織物(タテ糸がポリ
エステルスパン30/2、96本/吋、ヨコ糸がポリエステル
フイラメントの構造加工糸1000d、38本/吋からなる織
物)のヨコ糸に1cm間隔に織込み、表面繊維層を形成、
更に織物の裏側に表面抵抗107Ωの半導体がバツキング
(アクリル酸エステルエマルジヨンにカーボン粉粒をド
ライ比8.0wt%微分散したものをナイフコート方式で加
工)した。
サンプル(B) 導電繊維を含まない以外は上記サンプル(A)と同一
織によりポリエステル織物を作製した。バツキング処理
は行なわず。
サンプル(C) モール導電糸の試作に使用した補強糸付導電糸(総合
太さ55d)と織物のヨコ糸に使用するポリエステルフイ
ラメント構造加工糸1000dとを交撚(撚数100t/ms)した
ものを、サンプル(A)と同一織規格のポリエステル織
物のヨコ糸に1cm間隔に織込んだ表面繊維層のみからな
る素材である。
サンプル(D) サンブル(C)の表面繊維層の裏面にサンプル(A)
に用いた表面抵抗107Ωの半導体バツキング加工した。
サンブル(E) サンブル(C)の表面繊維層の裏面に表面抵抗105Ω
の(アクリル酸エステルエマルジヨンにカーボン粉粒を
ドライ比20%wt%、微分散したものをナイフコート方式
で加工)導体バツキングした。
これ等の試作サンプルについて除電性能を評価した。
その結果は第2表の通りである。
評価方法は、第5図に示すようにアース板の上に評価
サンプル(20cm×20cm)を置きあらかじめ起電機により
昇圧(5KV)した放電球の先端をサンプルの表面に接触
した時の放電球の電位を計測することにより行なう。た
だし温湿度条件は22℃×20%RHとした。
本発明者らは、“制電、除電機能を持つ複合シート”
(特願昭62−49862)の出願明細書において、シートと
人体系に於て、シートと人体とが接触している状態での
摩擦による人体の帯電電位は比較的なく、シートより立
上つた際のシートの表面に起因する摩擦、剥離帯電が大
きいため、立上つた人体の帯電電位は急上昇する。しか
も人体側の静電気の除電ルートが断たれるため簡単に減
衰しなく、人体が他の良導体に再接した際著しいスパー
ク放電現象を惹起することになる。従つてシート自体の
帯電性を論議しても意味がなく、シートと人体系では立
上つた際に上昇する人体帯電電位を如何に安全に除電す
るかが重要であると指摘した。
評価比較では放電球の初期電位(5KV)を上昇した人
体電位のモデルと除電性能を調べた。
比較サンプル(E)は、裏面が導電バツキングのため
放電球の電位が直接バツキング層に流れることにより、
除電機能はあるが、著しいスパーク放電現象となり、比
較サンプル(B)、(C)では除電機能が期待出来ず、
比較サンプル(D)では半導体バツキングの効果によ
り、時間経過と共に次第に除電するが、表面繊維層の集
電効果が不十分のため、瞬時的効果が得られない。
本発明のサンプル(A)は、表面繊維層に挿入した導
電性モール糸の集電効果と半導体バツキングの漏洩効果
により充分な除電効果が得られている。
本発明によれば帯電体の電位がシートとの接触直前に
スパーク放電を生ずることのない電位に下げ、速やかに
帯電体から除電される。
これらサンプルA〜Eを表面材として用いて、それぞ
れ自動車用座席を作製しアースした。そして作製された
座席を自動車内にセツトし、0℃の温度条件下で帯電し
た人を座らせ、座らせた際の除電性を調べたところ、B
およびCは全くまたは殆んど除電能を有していないた
め、車内の金属に触れた際にシヨツクがあり、またDSは
座つた初期において同様な現象が発生し、そしてEは座
つた際にスパーク放電によるシヨツクがみられた。それ
に対して本発明のAは、上記問題点が全くなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図、および第2図は本発明による導電モール糸の側
面図であり、第3図は本発明による複合シートの1例の
断面図であり、第4図は導電モール糸の製造装置の概略
図であり、第5図はシートの除電性能を測定すめための
装置の図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気抵抗が105〜109Ω/cmである導電繊維
    が花糸として使用されているモール糸が、30mm以下の間
    隔で織り込まれている織物の片面に表面抵抗が107〜109
    Ωの半導体層が一体化されていることを特徴とする複合
    素材。
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