JPH084459B2 - ピザ風味食材の製造法 - Google Patents

ピザ風味食材の製造法

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JPH084459B2
JPH084459B2 JP62100335A JP10033587A JPH084459B2 JP H084459 B2 JPH084459 B2 JP H084459B2 JP 62100335 A JP62100335 A JP 62100335A JP 10033587 A JP10033587 A JP 10033587A JP H084459 B2 JPH084459 B2 JP H084459B2
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雅章 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ピザ、パン等のトッピング、フィリングに
適したピザ風味食材の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
ピザはピザ台の上にトマトソース、チーズ、具などを
トッピングして焼成したものであり、トマトソースの風
味とチーズの風味がよくマッチした食品であるが、チー
ズが硬質であるため、液状であるトマトソースをトッピ
ングした上に、スライス、シュレッドあるいは粉末化し
たチーズを乗せて、つまりトマトソースとチーズを別々
にして使用しているのが現状である。
このトマト風味とチーズ風味は非常に合うものであ
り、これを一体化して、液状あるいは軟ペースト状とす
ることができればデポジッター、あるいは絞り袋にて1
工程で絞ることができ、ピザ用だけでなく、パンその他
にピザ風味トッピング、フィリングとして使用すること
ができるようになる。
かかるトマト風味とチーズ風味を一体化させる試みと
しては、米国特許第4206239号明細書に、トマトペース
ト0.5〜2%、チーズ10〜35%、α化小麦粉、油脂、
水、香辛料その他を混合均一化し、82〜88℃で殺菌、缶
詰めしたフードペーストの例が記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の米国特許第4206239号明細書に記載されている
フードペーストは、トマト分がかかる少量では全くと言
っていいほどトマト風味が出ず、トマト風味とチーズ風
味とがよくマッチしたピザ風味とは言えないものであ
り、保存性も満足のいくものではなかった。
従って、本発明の目的は、良好なピザ風味、即ちトマ
ト風味とチーズ風味をバランス良く有し、均一且つなめ
らかな食感でしかも保存性の優れたピザ風味食材の製造
法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を、チーズ、トマト、及び溶融塩
としてアルカリ性の、クエン酸塩及び/又はポリリン酸
塩を含有し且つpH5.2〜5.7に調整した乳化物を、110℃
〜150℃で超高温瞬間殺菌することを特徴とするピザ風
味食材の製造法を提供することにより達成したものであ
る。
以下、本発明のピザ風味食材の製造法について詳述す
る。
本発明で使用されるチーズは、乳及び乳関連製品を原
料として凝固させた後、ホエーを排除して得られるもの
であれば、ナチュラルチーズでもプロセスチーズでも良
い。上記チーズの量は、良好なピザ風味とするには乳化
物中20〜60重量%が適当であり、少なすぎても多すぎて
も風味のバランスの点で好ましくない。チーズ分が多く
且つ製品(ピザ風味食材)の粘度を低くする場合はチー
ズをプロテアーゼ処理するのが好ましい。
また、本発明で使用されるトマトは、栽培により得ら
れるトマトから加工したものであれば、生のトマトから
種をとってすりつぶしたもの、水煮品、濃縮品、乾燥粉
末等、どのようなものでも使用可能であるが、使用適性
上は濃縮ペースト品と水を併用するのが好ましい。上記
トマトの量は、良好なピザ風味とするには固形物として
乳化物中3〜20重量%が好ましく、少なすぎても多すぎ
ても風味のバランスの点で好ましくない。トマト分が多
く且つ製品の粘度を低くする場合はトマトをペクチナー
ゼ及び/又はセルラーゼで処理するのが好ましい。
また、本発明で使用される溶融塩は、チーズ中の蛋白
質を可溶化させるためのものであり、食材のチーズ中の
蛋白質を充分可溶化し食感をなめらかにするにはチーズ
に対して1重量%以上使用するのが好ましく、食味の点
からは乳化物全体に対して5重量%以下とするのが良
い。上記溶融塩としては、アルアリ性の、クエン酸塩及
び/又はポリリン酸塩、例えばクエン酸ナトリウム、ト
リポリリン酸ナトリウム等を使用する。これらのアルカ
リ性のクエン酸塩やポリリン酸塩は、トマトのpHが4.0
〜4.2程度と低いため、乳化物のpHを調整することもで
きるので好ましい。
上記のチーズ、トマト、及び溶融塩を必須の成分とし
て含有する乳化物は、超高温瞬間殺菌する前にpH5.2〜p
H5.7に調整されている事が必要である。pH5.2未満で
は、超高温瞬間殺菌中にザラ味あるいは粉っぽい食感を
生じ、なめらかな食材とならず、またpH5.7超では超高
温瞬間殺菌中に褐変やこげ臭を生じる。乳化物のpHは超
高温瞬間殺菌前に5.2〜5.7となっていればよいが、トマ
トにチーズを加えていくと、トマトが酸性のため添加時
点で部分的にザラっぽくなる場合があるので、トマトと
溶融塩の混合物のpHを5近辺に上げた後チーズを加える
か、あるいはチーズと溶融塩の混合物にトマトを加える
かして、乳化物のpHを5.2〜5.7にするのが好ましい。乳
化物のpHは、NaOH等のアルカリをさらに加えて調整する
事も可能であるが、トマト中の成分が部分的に変性して
エグ味を出す事があるので、アルカリ性の高い、クエン
酸塩、ポリリン酸塩を加えて溶融塩のみでpHを調整する
のが好ましい。
而して、本発明によれば、前記チーズ、前記トマト、
及び前記溶融塩から常法により乳化物を得、この際前述
のようにして乳化物のpHを5.2〜5.7に調整した後、超高
温瞬間殺菌することにより、良好なピザ風味を有し、均
一且つなめらかな食感でしかも保存性の優れたピザ風味
食材を得ることができるのである。
本発明においては、本発明の目的の範囲内で必要に応
じ水、油脂、その他の蛋白質、香辛料、糖類、調味料、
糊料、乳化剤、乳化安定剤等の食品添加物を添加するこ
とができる。
本発明において添加し得る油脂は、食用油脂にならば
どのようなものでもよく、例えば、動物性油脂、植物性
油脂、及びこれらの混合物、水素添加油、エステル交換
油、加工油等が挙げられ、その使用量は、チーズ中の油
脂も含めて乳化物中5〜75重量%とするのが好ましい。
また、乳化物中の固形分が少なく、水分が多いような
場合には、経日的な離水を防ぐために、糊料を添加する
のが好ましく、超高温瞬間殺菌による安定性からはキサ
ンタンガムを乳化物に対して0.1〜1.0重量%添加するの
が好ましい。
また、乳化物中のチーズ分、油分が多く、水分が少な
いような場合には(高蛋白、高油分、低水分の場合に
は)、乳化剤として、リゾフォスファチド、あるいはリ
ゾフォスファチドと、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルからな
る群から選ばれた一種又は二種以上の乳化剤とを、重量
割合〔リゾフォスファチド/その他の乳化剤〕で30/70
〜100/0の割合で混合した乳化剤、あるいはリゾフォス
ファチドとグリセリンモノ脂肪酸エステルとを、重量割
合〔リゾフォスファチド/グリセリンモノ脂肪酸エステ
ル〕で50/50〜100/0の割合で混合した乳化剤を添加する
のが乳化の安定上、好ましい。
上記リゾフォスファチド(モノアシルグリセロフォス
ファチド)は、構成脂肪酸としては炭素原子数8以上が
好ましく、アシル基の位置はα、βのいずれでも良い。
かかるリゾフォスファチドとしては天然のL型のもの、
合成のラセミ体のもの、いずれも使用できる。
リゾフォスファチドは実質的にリゾフォスファチジル
コリン(モノアシルフォスフォチジルコリン)からなる
ものを用いるのが好ましく、更にリゾフォスファチドは
リゾフォスファチジルエタノールアミンを含有していて
も良く、又、少量のリゾフォスファチジルルイノシトー
ル、リゾフォスファチジン酸、リゾフォスファチジルセ
リンからなる群から選ばれ一種以上のリゾフォスファチ
ドを含有していても良い。
更に天然物からリゾフォスファチドを製造する場合
は、製造法の特質上、通常上記リゾフォスファチドと対
応するジアシルフォスファチドを含有する場合が多い
が、これらを含有する場合はフォスファチド全量(リゾ
フォスファチド+ジアシルフォスファチド)に対してリ
ゾフォスファチドの量が40重量%以上、好ましくは50重
量%以上であるものを使用するのが良い。
リゾフォスファチドを乳化剤として使用する場合、併
用が好ましい乳化剤としては、前記したようにポリグリ
セリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル或いはグリセリンモノ脂肪酸エステル
が挙げられ、これらを併用すると比較的安価に乳化の安
定化が図れる。
これらの乳化剤の使用量は、乳化物中0.1重量%以上
であれば充分であり、あまり多く使用すると風味の変化
を来す場合もあるので、2重量%以下が好ましい。
本発明のピザ風味食材の製造法の好ましい実施態様は
以下の通りである。
トマト(好ましくは濃縮トマトペーストに水を加えた
もの)に溶融塩(アルカリ性の、クエン酸塩、ポリリン
酸塩)を加えて溶解した後、これにチーズ及び必要に応
じ水、油脂、その他の蛋白質、香辛料、糖類、調味料、
糊料、乳化剤、乳化安定剤等の添加物を加え、60℃以上
に加温、撹拌してチーズその他を溶解する等、常法によ
り乳化物とし、該乳化物のpHを5.2〜5.7とした後、110
℃〜150℃で間接加熱方式により超高温瞬間殺菌し、ピ
ザ風味食材を得る。また、得られたピザ風味食材を更に
無菌的に均質化して製品とすることもできる。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実
施例に制限されるものではない。
実施例1 固形分25%の濃縮トマトペースト400Kg及び水366Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム16Kg及びトリポリリン酸
ナトリウム16Kgを溶解した。このもののpHは5.35であっ
た。次にゴーダチーズ800Kg、大豆油320Kg、スパイスシ
ーズニング40Kg、異性化糖40Kg、及び食塩2Kgを加え、6
0℃に加温、撹拌して溶解し、均一な乳化物を得た。こ
の乳化物のpHは5.30であった。次いでこの乳化物をアル
ファ・ラバル社製コンサームかき取り式UHT滅菌装置に
よって140℃で5秒間処理した。次いで、このものを40
℃に冷却した後、均質圧力50Kg/cm2で無菌的に均質処理
し容器に無菌充填してピザ風味食材を得た。このピザ風
味食材は、なめらかなマヨネーズ状であり、良好なピザ
風味を有していた。
上記ピザ風味食材を絞り袋にて背割りパン生地の上に
絞り、200℃で12分焼成したところ、乳化が破壊した
り、くずれたりすることなく、パンとマッチした良好な
ピザ風味を保っていた。
また、上記ピザ風味食材を、容器を未開封のまま5℃
に放置したところ、3ケ月後も均一且つなめらかな状態
であり、油分離、水のリーク、増粘、カビ等を生じず、
一般生菌数は30個/g以下であった。
実施例2 固形分25%の濃縮トマトペースト600Kg及び水306Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム16Kg及びトリポリリン酸
ナトリウム16Kgを溶解した。このもののpHは5.21であっ
た。次にゴーダチーズ600Kg、大豆油360Kg、スパイスシ
ーズニング40Kg、70%ソルビット60Kg、及び食塩2Kgを
加え、60℃に加温、撹拌して溶解し、均一な乳化物を得
た。この乳化物のpHは5.22であった。次いでこの乳化物
を実施例1と同様に滅菌、冷却、均質処理、充填してピ
ザ風味食材を得た。このピザ風味食材は、なめらかなマ
ヨネーズ状であり、良好なピザ風味を有していた。
上記ピザ風味食材について、実施例1と同様に焼成テ
スト及び保存テストを行ったところ、実施例1と同様に
良好な結果が得られた。
実施例3 固形分25%の濃縮トマトペースト300Kg及び水581Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム11Kg及びトリポリリン酸
ナトリウム10Kgを溶解した。このもののpHは5.31であっ
た。次にゴーダチーズ500Kg、コーン油540Kg、スパイス
シーズニング30Kg、異性化糖20Kg、及び食塩4Kg、キサ
ンタンガム4Kgを加え、60℃に加温、撹拌して溶解し、
均一な乳化物を得た。この乳化物のpHは5.25であった。
次いでこの乳化物を実施例1と同様に滅菌、冷却、均質
処理、充填してピザ風味食材を得た。このピザ風味食材
は、なめらかなマヨネーズ状であり、良好なピザ風味を
有していた。
上記ピザ風味食材について、実施例1と同様に焼成テ
スト及び保存テストを行ったところ、実施例1と同様に
良好な結果が得られた。
実施例4 固形分25%の濃縮トマトペースト600KgにセルラーゼA
P(登録商標)(天野製薬製セルラーゼ)2Kg及びスクラ
ーゼN(登録商標)(三共製ペクチナーゼ)2Kgを加
え、55℃で1時間処理した。次いでこのものにクエン酸
ナトリウム24Kg及びトリポリリン酸ナトリウム24Kgを溶
解した。このもののpHは5.36であった。次にゴーダチー
ズ1000Kg、大豆油236Kg、スパイスシーズニング60Kg、
砂糖10Kg、異性化糖40Kg、及び食塩2Kgを加え、60℃で
加温、撹拌して溶解した後、コクラーゼSS(登録商標)
(三共製プロテアーゼ)200gを加えて30分処理し、次い
で70℃で20分加熱、失活処理をし、乳化物を得た。この
乳化物のpHは5.22であった。次いでこの乳化物を実施例
1と同様に滅菌、冷却、均質処理、充填してピザ風味食
材を得た。このピザ風味食材は、なめらかな軟マヨネー
ズ状であり、濃厚なピザ風味を有していた。
上記ピザ風味食材について、実施例1と同様に焼成テ
スト及び保存テストを行ったところ、実施例1と同様に
良好な結果が得られた。
実施例5 大豆燐脂質からアセトン沈澱を行って脱脂燐脂質を
得、これにレシターゼ10Lを作用させた後、イソプロピ
ルアルコール・ヘキサン混合溶媒でフォスファチドを抽
出し、アセトン処理して脱脂肪する。これをアルコール
で抽出してリゾフォスファチドを多く含むフォスファチ
ドを得た。このフォスファチドはリゾフォスファチジル
コリン48%、リゾフォスファチジルエタノールアミン11
%を主とし、総リゾフォスファチド含量62%のフォスフ
ァチドであった。
このフォスファチド10Kg、クエン酸ナトリウム12Kg、
及びトリポリリン酸ナトリウム12Kgを水234Kgに溶解し
た後、固形分25%の濃縮トマトペースト300Kgを加え、
混合した。このもののpHは5.36であった。次いでゴーダ
チーズ600Kg、スパイスシーズニング30Kg、砂糖10Kg、
及び食塩2Kgを加え、65℃に加温して溶解した後、乳脂8
00Kgを加え65℃で特殊機化工業製ホモミキサーにより15
000r.p.m.で10分間乳化した。この乳化物のpHは5.31で
あった。次いでこの乳化物を実施例1と同様に滅菌、冷
却、均質処理、充填してピザ風味食材を得た。このピザ
風味食材は、なめらかな硬ペースト状であり、良好なピ
ザ風味を有していた。
上記ピザ風味食材を実施例1と同様に保存したとこ
ろ、3ケ月後も油分離、水のリーク、カビを生じず、一
般生菌数は30個/g以下であった。
また、上記ピザ風味食材を折り込みとして用い、下記
配合及び製法にて、ピザ風味パイを試作したところ、展
延性、浮きとも良好で、濃厚なピザ風味のパイが得られ
た。
(パイ配合) 強力粉 50 部 薄力粉 50 部 食 塩 0.5部 水 52 部 ショートニング 5 部 (製法) 生地ミキシング:低速2分 高速5分 ピザ風味食材の折り込み量:対粉 70% 折り回数:4つ折4回 整形:厚み2mmに圧延後、型抜き 焼成:200℃、15分 実施例6〜9 実施例5で用いたフォスファチドの代わりに、実施例
5で用いたフォスファチド/SYグリスターMS500(登録商
標)(阪本薬品製、ヘキサグリセリンモノステアレー
ト、HLB11.6)=5/5(重量比、以下同じ)の混合乳化剤
(実施例6)、実施例5で用いたフォスファチド/SE−S
1670(登録商標)(三菱化成食品製、蔗糖モノステアレ
ート、HLB15)=5/5の混合乳化剤(実施例7)、実施例
5で用いたフォスファチド/エマゾールS−10−F(登
録商標)(花王製、ソルビタンモノステアレート、HLB
4.7)=7/3の混合乳化剤(実施例8)、実施例5で用い
たフォスファチド/エマルジーMS(登録商標)(理研ビ
タミン製、グリセリンモノステアレート、HLB2.5)=7/
3の混合乳化剤(実施例9)をそれぞれ用いた以外は実
施例5と同様に乳化し(乳化物のpH5.30〜5.32)、実施
例5と同様に滅菌、冷却、均質処理、充填してピザ風味
食材をそれぞれ得た。これらのピザ風味食材は、実施例
5で得られた食材と同様に、なめらかな硬ペースト状で
あり、良好なピザ風味を有していた。
上記のピザ風味食材それぞれについて、実施例5と同
様にパイ試作テスト及び保存性テストを行ったところ、
実施例5と同様に良好な結果が得られた。
実施例10 固形分25%の濃縮トマトペースト500Kg及び水460Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム20Kg及びトリポリリン酸
ナトリウム20Kgを溶解した。このもののpHは5.37であっ
た。次にゴーダチーズ1000Kgを加え、65℃に加温、撹拌
して溶解し、均一な乳化物を得た。この乳化物のpHは5.
29であった。次いでこの乳化物を実施例1と同様に滅
菌、冷却、均質処理、充填してピザ風味食材を得た。こ
のピザ風味食材は、なめらかなマヨネーズ状であり、濃
厚なピザ風味を有していた。
上記ピザ風味食材について、実施例1と同様に焼成テ
スト及び保存テストを行ったところ、実施例1と同様に
良好な結果が得られた。
比較例1 固形分25%の濃縮トマトペースト600Kg及び水314Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム8Kg及びトリポリリン酸
ナトリウム16Kgを溶解した。このもののpHは5.01であっ
た。次にゴーダチーズ600Kg、大豆油360Kg、スパイスシ
ーズニング40Kg、70%ソルビット60Kg、及び食塩2Kgを
加え、60℃に加温、撹拌して溶解し、均一な乳化物を得
た。この乳化物のpHは5.04であった。次いでこの乳化物
を実施例1と同様に滅菌、冷却、均質処理、充填してピ
ザ風味食材を得た。このピザ風味食材は、マヨネーズ状
であったが、食したところ、口中にザラ味を感じた。ま
た、チーズ味を先に舌先で、トマト味を後でのどに感
じ、風味のバランスが不良であった。
比較例2 固形分25%の濃縮トマトベースト400Kg及び水366Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム16Kg及びテトラポリリン
酸ナトリウム16Kgを溶解した。このもののpHは5.11であ
った。次にゴーダチーズ800Kg、大豆油320Kg、スパイス
シーズニング40Kg、異性化糖40Kg、及び食塩2Kgを加
え、60℃に加温、撹拌して溶解し、均一な乳化物を得
た。この乳化物のpHは5.16であった。次いでこの乳化物
を実施例1と同様に滅菌、冷却、均質処理、充填してピ
ザ風味食材を得た。このピザ風味食材は、マヨネーズ状
であったが、食したところ、口中に粉っぽさと若干のザ
ラ味を感じた。また、チーズ味とトマト味を別々に感
じ、風味のバランスが不良であった。
比較例3 固形分25%の濃縮トマトペースト240Kg及び水800Kgの
混合物に、クエン酸ナトリウム16Kg及びトリポリリン酸
ナトリウム16Kgを溶解した。このもののpHは6.07であっ
た。次にゴーダチーズ400kg、大豆油470Kg、スパイスシ
ーズニング30Kg、異性化糖20Kg、食塩4Kg、キサンタン
ガム4Kgを加え、60℃に加温、撹拌して溶解し、均一な
乳化物を得た。この乳化物のpHは5.82であった。次いで
この乳化物を実施例1と同様に滅菌、冷却、均質処理、
充填してピザ風味食材を得た。このピザ風味食材は、均
一な流動状であり、なめらかであったが、褐変とこげ臭
を生じており、良好なピザ風味食材とは言えないもので
あった。
比較例4 実施例1で得られた乳化物(pH5.30)をUHT殺菌する
代わりに、均質圧力50kg/cm2で均質処理した後、85℃で
15分間加熱殺菌し、実施例1と同じ容器に充填してピザ
風味食材を得た。このピザ風味食材は、なめらかな硬マ
ヨネーズ状であり、良好なピザ風味を有していたが、容
器を未開封のまま5℃に放置したところ、20日でカビを
生じた。
比較例5 比較例3の乳化物(pH5.82)をUHT殺菌する代わり
に、比較例4と同様に均質処理、加熱殺菌、充填してピ
ザ風味食材を得た。このピザ風味食材は、なめらかな軟
マヨネーズ状であり、褐変及びこげ臭を生じていなかっ
たが、容器を未開封のまま5℃に放置したところ、15日
でカビを生じた。
〔発明の効果〕
本発明のピザ風味食材の製造法によれば、良好なピザ
風味、即ち、トマト風味とチーズ風味をバランス良く有
し、均一且つなめらかな食感でしかも保存性の優れたピ
ザ風味食材を得ることができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チーズ、トマト、及び溶融塩としてアルカ
    リ性の、クエン酸塩及び/又はポリリン酸塩を含有し且
    つpH5.2〜5.7に調整した乳化物を、110℃〜150℃で超高
    温瞬間殺菌することを特徴とするピザ風味食材の製造
    法。
  2. 【請求項2】チーズ分が乳化物中20〜60重量%、トマト
    分が固形物として乳化物中3〜20重量%、及び溶融塩が
    チーズに対して1重量%以上且つ乳化物全体に対して5
    重量%以下である、特許請求の範囲第(1)項記載のピ
    ザ風味食材の製造法。
  3. 【請求項3】超高温瞬間殺菌が、間接加熱方式で行われ
    る、特許請求の範囲第(1)項又は第(2)項記載のピ
    ザ風味食材の製造法。
  4. 【請求項4】チーズが、プロテアーゼ処理されたもので
    ある、特許請求の範囲第(1)〜(3)項何れかに記載
    のピザ風味食材の製造法。
  5. 【請求項5】トマトが、ペクチナーゼ及び/又はセルラ
    ーゼで処理されたものである、特許請求の範囲第(1)
    〜(4)項何れかに記載のピザ風味食材の製造法。
  6. 【請求項6】乳化物が、糊料として、キサンタンガムを
    0.1〜1.0重量%含有する、特許請求の範囲第(1)〜
    (5)項何れかに記載のピザ風味食材の製造法。
  7. 【請求項7】乳化物が、乳化剤として、リゾフォスファ
    チドを含有する、特許請求の範囲第(1)〜(6)項何
    れかに記載のピザ風味食材の製造法。
  8. 【請求項8】乳化物が、乳化剤として、リゾフォスファ
    チドと、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エ
    ステル、ソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選ば
    れた一種又は二種以上の乳化剤とを、重量割合〔リゾフ
    ォスファチド/その他の乳化剤〕で30/70〜100/0の割合
    で混合した乳化剤を含有する、特許請求の範囲第(1)
    〜(6)項何れかに記載のピザ風味食材の製造法。
  9. 【請求項9】乳化物が、乳化剤として、リゾフォスファ
    チドとグリセリンモノ脂肪酸エステルとを、重量割合
    〔リゾフォスファチド/グリセリンモノ脂肪酸エステ
    ル〕で50/50〜100/0の割合で混合した乳化剤を含有す
    る、特許請求の範囲第(1)〜(6)項何れかに記載の
    ピザ風味食材の製造法。
  10. 【請求項10】リゾフォスファチドが、リゾフォスファ
    チジルコリンを主成分とし、リゾフォスファチジルエタ
    ノールアミンを含有し、且つリゾフォスファチジルイノ
    シトール、イゾフォスファチジン酸、リゾフォスファチ
    ジルセリンからなる群から選ばれる一種又は二種以上の
    リゾフォスファチドを含有するものであり、これらリゾ
    フォスファチドが該リゾフォスファチドと対応するジア
    シルフォスファチドを更に含む場合はフォスファチド全
    量〔リゾフォスファチド+ジアシルフォスファチド〕に
    対してリゾフォスファチドの量が40重量%以上である、
    特許請求の範囲第(7)〜(9)項何れかに記載のピザ
    風味食材の製造法。
  11. 【請求項11】リゾフォスファチドが、実質的にリゾフ
    ォスファチジルコリンであり、該リゾフォスファチドが
    該リゾフォスファチドと対応するジアシルフォスファチ
    ドを更に含む場合はフォスフォチド全量〔リゾフォスフ
    ァチド+ジアシルフォスファチド〕に対してリゾフォス
    ファチドの量が40重量%以上である、特許請求の範囲第
    (7)〜(9)項何れかに記載のピザ風味食材の製造
    法。
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