JPH084432B2 - 木材伐採機のためのジブに取付けられた懸架装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、木材伐採はたを懸架するために上方継手を
介して木材伐採機のジブの上端に取付けるための懸架装
置に関する。この懸架装置は、懸架装置のフレーム及び
それとともに伐採機を旋回するための旋回用モータと、
伐採機を所望の垂直位置又は水平位置へ枢動するための
作動器例えば油圧シリンダとを有し、懸架装置のフレー
ムからの伐採機の懸架は、横断継手を介して行われ、上
記作動器は、懸架装置のフレームと伐採機のフレームと
の間に連結される。

技術背景 木材の切倒し作業を除いて木材伐採作業のすべての段
階を行う木材伐採機は、木材伐採機と称される。今日の
大抵の木材伐採機は、いわゆる切倒しヘッドを備えたも
のとすることができる。切倒しヘッドの機能は、木材処
理機を垂直位置へもたらすことである。垂直位置は、伐
採すべき木を把持するのに必要とされる。実際の実施に
当っては、木材処理機は、木を把持することができるよ
うにほぼ垂直位置を採れば十分である。木材切倒し鋸引
きは、木材処理機の切断鋸によって行われる。

伐採機は、自由な状態に懸架されると、自然に水平位
置を採ろうとする。即ち、伐採機の中央にある重心が下
向きになろうとする。伐採機は、懸架装置のシリンダに
より懸架装置ののフレームを枝払いブレード（枝切落し
カッター）の方に向って押すことによって懸架装置の方
向に枢動され、伐採機は、その重心が上方継手の下に移
動しようとするのでほぼ垂直位置へ移動する。

木材切倒し段階終了後、木材を水平位置にして木材の
枝払い及び切断が行われる。伐採機は、その切倒しヘッ
ドから自由な状態で懸架される。切倒しヘッドにはいわ
ゆる掴み旋回機が配設されている。伐採機は、その垂直
軸線を中心として掴み旋回機によって方向づけされる。
実際上、この切倒しヘッドは、伐採機を好ましくは油圧
シリンダによって垂直位置へ立上がらせる懸架装置であ
る。

このような切倒しヘッド又は懸架装置に随伴する問題
点は、その重量が大きいこと、長さが長いこと、かつ、
製造コストが高いことである。これらの問題点は、これ
らの懸架装置に従来技術の掴み旋回機が用いられている
ことに起因している。掴み旋回機は、その直径が大きい
ので、懸架装置の最上端に配置しなければならず、しか
も、切倒し位置では伐採機を十分に垂直位置へ枢動させ
ることができるように、掴み旋回機は、伐採機の上方に
位置しなければならない。しかしながら、掴み旋回機全
体を伐採機の枝払いブレードの前に位置させなければな
らないので、懸架装置の長さを長くしなければならな
い。

発明の開示 本発明による懸架装置においては、懸架装置の長さの
短縮を達成し、しかも、伐採機の十分な垂直立上がりを
可能にする試みがなされている。更に、本発明は、でき
る限り軽量で、操作し易い懸架装置の構造を得ることを
企図している。本発明の特徴は、請求の範囲に記載され
ている。

本発明によれば、伐採機が木を把持する段階において
さえも、クレーンのジブは、伐採機を木の幹に押付ける
ことができ、垂直位置にもたらされた伐採機は、従来の
懸架装置の場合におけるように木の下方部分から大きく
離れようとすることがない。本発明の懸架装置において
は、上方継手は、切倒し作業中上側枝払いブレードに近
接した位置に位置づけされる。従って、伐採機の下方部
分に伐採機を木から離そうとする水平方向の作用を創生
する回転モーメントは生じない。更に、懸架装置を傾動
させるための油圧シリンダを懸架装置の中央に配置する
ことによって、シリンダのストロークの長さを最小限に
する。シリンダのための適当な固定点を選定することに
よって、懸架装置が一作業段階において切断鋸の方に向
って傾動されたとき油圧シリンダのピースとロッドは、
再び、シリンダから張出し始める。このような状況は、
例えば、送り装置が伐採機全体を前方へ、即ち枝払いブ
レードの方向へ駆動し始めたとき枝払いされている木が
後方へ移動するのを阻止された場合に生じる。伐採機
は、自由な状態で懸架されているときは水平位置へ移動
する傾向を有するので、油圧シリンダは、伐採機をこの
水平位置から垂直位置へ立上がらせるのに必要な僅かな
モーメントを発揮できれば十分である。

以下に、本発明の一実施例を示す添付図を参照して本
発明を説明する。

図面の簡単な説明 第１図は、本発明の懸架装置と、立木を把持した伐採
機を示す。

第２図は、枝払い及び切断作業段階における懸架装置
及び伐採機を示す。

第３図は、第２図の線III−IIIに沿ってみた懸架装置
の断面図である。

実施例 固定用突片が、ピン４、５によって伐採機のフレーム
１に取付けられている。ピン４は、懸架装置の副フレー
ム６をそれがピン４の周りに約140゜枢動しうるような
態様にフレーム１に固定する。油圧シリンダ７がピン５
によってフレーム１に、ピン８によって副フレーム６に
取付けられている。シリンダ７のこの取付け態様は、副
フレーム６を最短位置を通して、即ちシリンダ７の下死
点を通して枢動することを可能にする。

副フレーム６にチューブ９が取付けられており、チュ
ーブ９内に回転軸10が挿設されており、軸10は軸受によ
って軸線方向にも半径方向にもチューブ９に対して固定
されている。又、回転軸10は、ピン17により横バー18に
固定されている。横バー18は、更に、ピン12によりクレ
ーンジブ13に固定されている。横バー18、及びピン12、
17は、木材伐採機のフレーム１を副フレーム６に対する
相対位置とは関係なく、自由な状態に懸架することを可
能にする。チューブ９には旋回用モータ11が固定されて
いる。別法として、モータ11は懸架装置の副フレーム６
に取付けてもよい。更に、切断切倒し鋸15、送りローラ
３及び枝払いブレード２がフレーム１に固定されてい
る。第１図では、切倒すべき木14を切倒すための鋸引き
作業がまだ行われていない。伐採機の重心は、第１図に
おいて点19に位置している。

懸架装置の作動： 第１図においては、シリンダ７のピストンロッドが張
出され、副フレーム６がフレーム１に近接した位置へも
たらされる。それと併行して、チューブ９がフレーム１
の前縁を点20において案内する。又、図から分るよう
に、ピン４と12を結ぶ直線は伐採機の重心19を通らず、
重心19は木14に近接したままの位置に保持されている。
しかし、回転軸10の中心を通る直線は重心19から離れた
位置にある。又、軸10と水平線との間の角度Ａは90゜よ
り相当に小さい。従来の懸架装置においてはこの角度は
90゜に近い角度である。旋回用モータ11を懸架装置上に
斜めに配置することによって、シリンダ７の一部分を旋
回用モータ11に平行に配置することができ、それによっ
て懸架装置の全長を短くすることができる。

第１図においてチューブ９とフレーム１が近接する点
20が示されているが、チューブ９は旋回用モータ11より
相当に細くすることができる。回転軸10並びに細いチュ
ーブ９を角度（角Ａ）をなして配置することにより、固
定点12を極めて有利な位置に配置することができる。図
から分るように、ピン12は、点16より僅かだけ上に位置
している。点16の重要性は、ジブ13が伐採機をその木材
切倒し位置へと木に押し当てたとき特に顕著になる。即
ち、本発明によれば、伐採機が木材切倒し位置におかれ
たときピン12と点16との間に伐採機の下方部分を木から
離そうとする回転モーメントは無視し得る程度でしかな
い。

伐採機は、第２図に示される枝払い及び木材切断位置
におかれたときは、ピン12から自由な状態で懸架され、
ピン12と４とはほぼ同じ垂直線上に位置する。木を除い
た伐採機の重心19は、ほぼピン12と４を結ぶ線上に位置
する。

軸10と水平線との間の角Ａの大きさは、45゜にも小さ
くすることができる。従って、軸10は定角速度型継手に
よってジブ13から懸架することができる。なぜなら、旋
回用モータ11が伐採機を旋回させるときに必要とされる
モーメントは、通常の自在継手即ちカルダン自在継手を
用いた場合、特にピン17と、18を構造的な理由から軸10
の軸線方向に互いに近接させることができない場合過度
に変動するからである。

第３図には、フレーム１に対するシリンダ７の固定点
がみられる。ピン５はフレーム６の内寸より短いので、
フレーム６はピン５を通り過ぎて枢動することができ
る。フレーム６がピン５を通り過ぎて枢動したとき、ピ
ン８と、５と４が同じ直線上に整列する。この時点で、
シリンダのピストンロッドは再び張出し始め、フレーム
６をピン４の周りに鋸15の方に向って枢動させる。この
ように、シリンダ７のストロークを非常に短くすること
ができる。第２図の状態では、まだ、フレーム６がピン
５を通り過ぎた位置には達していない。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】木材伐採機を懸架するために上方継手（1
   2、18、17）によってローダージブ（13）の端部に取付
   けられた旋回用モータ（11）と、懸架装置フレーム
   （６、９）と、油圧シリンダ（７）を含む懸架装置であ
   って、 前記懸架装置フレーム（６、９）は、スリーブ又はチュ
   ーブ（９）と、一端において該スリーブ又はチューブ
   （９）に固定され、他端において横方向の継手（４）に
   よって前記木材伐採機のフレーム（１）に枢動自在に連
   結された副フレーム（６）を含み、前記油圧シリンダ
   （７）は、該木材伐採機を所望の水平位置又は垂直位置
   へ枢動させるために、一端において副フレーム（６）の
   両端間の中間部位に連結され、他端において木材伐採機
   のフレーム（１）に枢動自在に連結されており、前記ス
   リーブ又はチューブ（９）内に回転軸（10）が挿設さ
   れ、該回転軸は前記上方継手（12、18、17）に連結され
   ており、該回転軸の軸線方向の軸受は、該懸架装置全体
   を担持する軸受であり、前記旋回用モータ（11）は、該
   スリーブ又はチューブ（９）の下方に設置されており、
   懸架装置の回転軸（10）の延長線は、自由な状態に懸垂
   した前記木材伐採機の重心（19）の、送り方向からみて
   後側、即ち鋸（15）側を通るように構成されていること
   を特徴とする懸架装置。
2. 【請求項２】前記旋回用モータ（11）の延長軸（10）
   は、前記上方継手（12、18、17）及び該回転モータ（1
   1）のフレームに固定されて前記懸架装置フレーム
   （６、９）の一部を構成するようになされていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の懸架装置。
3. 【請求項３】前記軸受は、前記旋回用モータ（11）とは
   別体であることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は
   ２項に記載の懸架装置。
4. 【請求項４】上記上方継手（12、18、17）は、定角速度
   型継手であることを特徴とする特許請求の範囲第１〜３
   項のいずれかに記載の懸架装置。
5. 【請求項５】前記副フレーム（６）は、二股形であり、
   前記油圧シリンダ（７）は、該副フレームが下死点を通
   って他側へ枢動するのを可能にするような態様で該副フ
   レームの二股の間に配置されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１〜４項のいずれかに記載の懸架装置。