JPH0844320A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH0844320A
JPH0844320A JP6183699A JP18369994A JPH0844320A JP H0844320 A JPH0844320 A JP H0844320A JP 6183699 A JP6183699 A JP 6183699A JP 18369994 A JP18369994 A JP 18369994A JP H0844320 A JPH0844320 A JP H0844320A
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JP6183699A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Furukawa
浩之 古川
Kunihiko Yamamoto
邦彦 山本
Yasukuni Yamane
康邦 山根
Yutaka Ishii
裕 石井
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数走査線同時選択駆動法によりフレームレ
スポンス現象を抑制し、しかも該駆動法のための表示デ
ータの直交変換演算処理を削減し、これにより演算処理
回路101での消費電力を抑えつつ、高解像度で高速な
STN液晶パネルに高コントラストの表示を行わせるこ
とができる液晶表示装置100を得る。 【構成】 関数格納部2から直交関数行列の列関数デー
タを、ブロックメモリ1から各セグメント電極に対応す
る列表示データを取り出し、演算処理部5にて、該列関
数データの要素と列表示データの要素とに対する演算処
理を、1水平同期期間毎に順次列関数データを変えて行
う。その際、各水平同期期間では、その期間の演算処理
で用いる列関数データと、その1つ前の水平同期期間で
の演算処理に用いた列関数データとの間で値が変化して
いる列関数データの要素についてのみ、該列表示データ
の要素との演算処理を行い、他の列関数データの要素に
ついては、1つ前の水平同期期間での演算処理の結果を
用いるにようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速応答でかつ高解像
度の液晶表示装置に関し、特にその駆動系の演算処理回
路に関するものである。本発明は、パソコン、ワープロ
をはじめとする各種OA機器やマルチメディア端末、A
V(オーディオビジュアル)機器などの広範囲な表示装
置に適用可能であり、特に表示品位を維持しながら表示
電力の低減が求められるものに適している。
【0002】
【従来の技術】通常、高解像度で高速な応答特性を持つ
単純マトリクスSTN(Super Twisted Nematic)液晶
パネルにおいて、一つの行電極に大きな選択パルスを1
フレームに1度だけ印加する従来の線順次駆動(Dut
y駆動)を行うと、高速応答液晶の高速な立ち上がり及
び立ち下がり特性のためにフレームレスポンス現象が発
生し、印加された実効電圧のON/OFF比通りに液晶
が応答しなくなる。
【0003】このフレームレスポンス現象について簡単
に説明する。例えば、図8に示すように、ある画素につ
いて数フレームに渡って白表示(オン状態)を保持し、
その後の数フレームの期間、黒表示(オフ状態)とする
場合、応答性の低い液晶は、図8(c)に示すように、
概ね実効電圧のON/OFF比(図8(a)のON区間
とOFF区間との長さの比)に応じて応答する。これに
対して、応答性の高い液晶は、図8(b)に示すよう
に、走査線に印加される選択パルスの立ち上がり及び立
ち下がりに対応して応答することとなり、ON区間にお
いても液晶の透過率が零となる期間が生じてしまう。こ
の結果、高速応答液晶では、各フレーム毎の走査線印加
パルスに応答してしまうフレームレスポンス現象によっ
て、光学的コントラストが低下してしまう。
【0004】このため、高速かつ高解像度のSTN液晶
パネルにおいてその光学的コントラストを維持するため
には、フレームレスポンス現象が抑制されるよう液晶を
駆動することが重要となる。
【0005】そこで、従来から、複数走査線同時選択駆
動法と言われ、1フレーム内に数多くの小さな選択パル
スを複数の走査行電極に同時に印加することで、フレー
ムレスポンス現象を抑制し、高解像度で高速なSTN液
晶パネルに高コントラストの表示を行わせることができ
る駆動法がある。
【0006】このような駆動法では、図9に示すよう
に、ある画素について数フレームに渡って白表示(オン
状態)を保持し、その後の数フレームの期間、黒表示
(オフ状態)とする場合、ON区間の間は小さい選択パ
ルスが連続して走査線に印加されることとなるため、応
答性の高い液晶であっても、図9(b)に示すように、
概ね実効電圧のON/OFF比(図9(a)のON区間
とOFF区間との長さの比)に応じて応答する。この場
合、ON区間において、該当する画素の液晶の透過率が
零となる期間はなく、高速応答液晶でのフレームレスポ
ンス現象を抑制することができる。
【0007】この複数走査線同時選択駆動法には、常に
全ての行電極を選択走査する全ライン選択駆動法と、行
電極をいくつかのブロックに分け3値の行電圧レベルに
より複数の行電極を選択する複数ライン選択駆動法があ
る。これらの駆動法はいずれも、直交関数を用いて表示
データを直交変換して列電極に加え、行電極には演算に
用いた直交関数のデータを印加することにより、変換し
た表示データを液晶パネル側で逆変換して表示するよう
にしたものである。このような駆動法の基本的なシステ
ムは、1979年にインドのラマン研究所のN.V.M
adhusudanaらによって提案されたものであ
る。
【0008】以下、全ライン選択駆動法を例にとって実
際の演算処理について説明する。図10は、全ライン選
択駆動により液晶表示を行う液晶表示装置の構成を示す
システムブロック図である。ここでは、1フレームに対
する表示データはサイズN×Mの2値データとし、ON
ドッドの表示データを(+1)、OFFドッドの表示デ
ータを(−1)で表すこととする。
【0009】図において、200は全ライン選択駆動に
より駆動される液晶パネル210を有する液晶表示装置
で、この液晶パネル210は、図11に示すように、相
互に平行なM本のセグメント電極91と、該セグメント
電極と液晶層(図示せず)を介して対向する相互に平行
なN本のコモン電極92とを有し、該両電極の交差部分
への電圧印加により液晶による画像表示が行われるよう
構成されている。
【0010】また、上記液晶表示装置200はフレーム
メモリ201と関数格納部202とを有し、該フレーム
メモリ201は、マトリクス状に配列された画素(N行
×M列)に対応した1フレーム分の表示データI(図1
2参照)を格納可能な構成となっている。ここで、フレ
ームメモリ201が必要なのは、通常表示データのアク
セスは、各画素のデータを1フレームの水平方向(行方
向)にスキャンして行われるのに対し、表示データの直
交変換処理は、各画素のデータを垂直方向(列方向)に
スキャンして行われるためである。
【0011】上記関数格納部202には表示データの直
交変換に用いる直交関数行列が格納されている。上記直
交関数としては一般にWalsh関数がよく用いられ
る。このWalsh関数行列は各要素が+1あるいは−
1の値をとる2Sの大きさを持つ正規直交行列である。
この液晶表示装置200は、全ライン選択により駆動さ
れるため、選択行電極数は表示データの行数と同じN本
である。この場合、上記直交変換処理には、K=2S
したときN≦Kを満足する最も小さいK行K列の大きさ
をもつWalsh関数行列(図13(a)参照)から、
異なるN本の行ベクトルを取り出してなる直交関数行列
(図13(b)参照)を用いる。ここでは第1行目の行
ベクトルから第N行目の行ベクトルを順番に取り出して
いるが、ランダムにN本取り出してもよい。このように
して作られた直交関数行列の列ベクトルをW(1)〜W
(k)とする。なお図14は、K=8とした時のWal
sh関数行列の具体的な数値配列を示している。
【0012】またこの液晶表示装置200は、N個のX
ORゲートからなる、上記フレームメモリ201の出力
と関数格納部202の出力とを入力とするXOR回路2
03を備えている。このXOR回路203は、フレーム
メモリ201に書き込まれた表示データの第j列目の列
ベクトルIj =[I1j・・・INj]と、関数格納部2
02の第t列目の列ベクトルW(t)=[W1t・・・W
Nt]とを各要素について比較し、一致の場合+1、不一
致の場合−1として各要素について比較結果を出力する
ものである。
【0013】このXOR回路203の出力には、該回路
203からの各要素についての比較結果の総和Gj
(t)を求めるSUM回路204が接続され、この回路
204の出力には、D/A変換器205が接続されてい
る。
【0014】上記比較結果の総和Gj(t)は下記の
(1)式により定義される。
【0015】
【数1】
【0016】そして上記液晶表示装置200には、上記
D/A変換器205の出力に基づいて上記液晶パネル2
10の列電極(セグメント電極)91を駆動するセグメ
ントドライバ207、及び上記関数格納部202からの
出力データに基づいて上記液晶パネル210の行電極
(コモン電極)92を駆動するコモンドライバ206が
設けられている。
【0017】次に動作について説明する。
【0018】まず、フレームメモリ201に書き込まれ
たN×Mの表示データIを列方向に読み出し、表示デー
タの第1列目の列ベクトルI1 =[I11・・・IN1]を
XOR回路203に入力する。同時に、関数格納部20
2から直交関数行列の第1列目の列ベクトルW(1)=
[W11・・・WN1]を読み出し、該XOR回路203に
入力する。このXOR回路203では、これを構成する
N個のXORゲートの各々で、上記列ベクトルI1の要
素と列ベクトルW(1)の要素とを比較する。上記XO
Rゲートは、比較の結果両要素の値が一致した場合+1
を出力し、不一致である場合は−1を出力する。
【0019】そして上記SUM回路204はXOR回路
203で得られた、列ベクトルI1,W(1)について
のN個の乗算結果を加算し、下記の(2)式に示すデー
タ側信号G1(1)を出力する。
【0020】
【数2】
【0021】この列ベクトルW(1)との乗算総和処理
を、表示データIの第2列目の列ベクトルI2から第M
列目の列ベクトルIM についても行いデータ側信号G2
(1)〜GM(1)を得て、これらを順次D/A変換
し、関数格納部202の第1列目の列ベクトルW(1)
に対するデータ側信号としてセグメントドライバ207
に与える。
【0022】上記データ側信号G1(1)〜GM(1)の
D/A変換が全て終了したら、タイミングを合わせて走
査側ドライバ206からは関数格納部202の第1列目
の列データW11〜WN1を全コモン電極92へ印加し、デ
ータ側ドライバ207からはアナログ値に変換したデー
タ側信号G1(1)〜GM(1)を全セグメント電極91
に印加する。これにより1水平走査期間の演算処理が完
了する。
【0023】以上の処理を関数格納部202の第2列目
の列ベクトルW(2)=[W12・・・WN2]以降につい
ても同様に行い、関数格納部202の最終の列データで
ある第K列目の列ベクトルW(K)の処理を行って1フ
レーム分のシーケンスを終了する。これによりフレーム
メモリ201に格納された1フレーム分の表示データI
が液晶パネル210上に表示される。
【0024】また、複数ライン選択駆動法についても基
本的なアルゴリズムは上述の全ライン選択駆動法と同じ
である。複数ライン駆動法では、図15に示すように液
晶パネル210の行電極92をいくつかのブロックBに
分け、各ブロック毎に表示データの直交変換及びその逆
変換を行って、1フレーム分の表示データを液晶パネル
上に表示する。
【0025】このような複数ライン選択駆動法により駆
動される液晶表示装置では、フレームメモリ201の容
量、XOR回路203の規模は行選択本数(すなわちブ
ロック数の逆数)に依存する。またブロック毎に演算を
行う原理上コモンドライバ206は、演算処理の行われ
ていないブロックのコモン電極が駆動されないようにす
るため、3値選択ドライバとする必要がある。
【0026】ところで、複数ライン選択駆動法では、直
交変換に用いる関数行列(図16及び図17参照)の取
り方によってデータの演算処理の方法が異なる。
【0027】図16及び図17に示す関数行列は、いず
れも1フレーム分の表示データを図15に示すように4
つのブロックBに分けて行われる演算処理に対応するも
のであるが、図16に示す、表示データ1フレーム分の
関数行列は、第1〜第4の各ブロックにおいて、1フレ
ーム期間に選択パルスとして走査線に印加される走査選
択駆動波形を分散させたもので、以下このような関数行
列を用いる複数ライン選択駆動法を分散型複数ライン選
択駆動法という。一方、図17に示す、表示データ1フ
レーム分の関数行列は、第1〜第4の各ブロックにおい
て、1フレーム期間に選択パルスとして走査線に印加さ
れる走査選択駆動波形をまとめたもので、以下このよう
な関数行列を用いる複数ライン選択駆動法を非分散型複
数ライン選択駆動法という。
【0028】一般的には分散型のものは非分散型のもの
に比べると、行電極に印加される走査線駆動波形が1フ
レーム期間内で均等に分散しているため、少ない行選択
本数でフレームレスポンス現象の抑制を図ることができ
る。また、演算の順序の関係上、分散型では1つのブロ
ックのフレーム期間X分(図16参照)のメモリ容量が
必要であるのに対し、非分散型ではメモリ容量は、1ブ
ロックの、走査線駆動波形が存在する期間Y分(図17
参照)に相当する容量のみでよい。また、表示データの
直交変換のための演算に使用するXORゲートは、どち
らの場合も行選択本数の数だけ必要である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、複数
の行電極を同時に走査する複数ライン選択駆動法では、
高速,高解像度の単純マトリクスSTN液晶パネルにお
いて、従来一般的に行われてきた線順次駆動にくらべて
高い光学的コントラストを持った表示を得ることができ
る。
【0030】しかしながら、表示データの直交変換を行
うためにはフレームメモリやXORゲートなどの演算処
理のための回路が必要になり、これにより消費電力が大
きく増加してしまう。また、フレームメモリ201の容
量は、非分散型の複数ライン選択駆動法を用いることで
ある程度低減できるが、大量の電力を消費するXOR
(排他的論理和)の演算処理については、従来の複数ラ
イン選択駆動法では分散型、非分散型に関わらず行選択
本数分だけのXORゲートが必要となってしまう。
【0031】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、複数走査線同時選択駆動法によ
りフレームレスポンス現象を抑制することができ、しか
も複数走査線同時選択駆動のための表示データの直交変
換演算処理を削減することができ、これにより演算回路
での消費電力を抑えつつ、高解像度で高速なSTN液晶
パネルに高コントラストの表示を行わせることができる
液晶表示装置を得ることが本発明の目的である。
【0032】
【課題を解決するための手段】そこで、本件発明者等
は、上記本発明の目的を達成すべく鋭意研究した結果、
直交変換行列として用いられるWalsh関数は、第i
番目の列ベクトルと第(i−1)番目の列ベクトルとの
間では、±1値を取る全要素のうち半数の要素について
はその値が変化していないものであることに着目し、W
alsh関数等の関数行列に基づく表示データの直交変
換のための演算処理を、その列ベクトルを順次選択して
行う際、各列ベクトルの要素に対する演算のうち、前回
の演算処理に用いた列ベクトルの要素と異なる要素につ
いての演算のみ行うようにすることにより、表示データ
の直交変換のための演算処理を効率よく行うことができ
る点を見出した。
【0033】すなわち、この発明に係る液晶表示装置
は、相互に平行な複数のセグメント電極と、該セグメン
ト電極と液晶層を介して対向する相互に平行な複数のコ
モン電極とを有し、該両電極の交差部分への電圧印加に
より液晶による画像表示が行われる液晶パネルと、表示
画像1フレームの全領域に対応する表示データ,あるい
は該表示画像1フレームを垂直走査方向に複数に分割し
たブロックに対応する表示データを、列方向の相関関係
を持つ直交関数行列を用いて直交変換するデータ変換手
段と、該直交変換した変換表示データを全セグメント電
極に順次印加するとともに、該表示画像1フレームの全
領域あるいは分割したブロックに対応する全コモン電極
に、該直交変換に用いた直交関数行列の列データを選択
パルスとして順次印加して、該変換表示データを該液晶
パネル上で逆変換するデータ逆変換手段とを備えてい
る。ここで該データ変換手段は、該直交関数行列の列デ
ータを構成する各要素と、該表示データの、各セグメン
ト電極に対応する列表示データを構成する各要素とに対
する演算処理を、1水平同期期間毎に順次該直交関数行
列の列データを変えて行う演算処理回路を有している。
また該演算処理回路は、各水平同期期間では、その期間
の演算処理で用いる列データと、その1つ前の水平同期
期間での演算処理に用いた列データとの間で値が変化し
ている要素についてのみ、該列表示データの要素との演
算処理を行い、該両列データの間で値に変化のない要素
については、1つ前の水平同期期間での演算処理の結果
を用いるものである。このような構成により上記目的が
達成される。
【0034】この発明において、上記データ変換手段及
びデータ逆変換手段は、表示画像1フレームを分割した
各ブロック毎に順次、上記表示データの直交変換及び逆
変換を行うよう構成されていることが好ましい。また上
記演算処理回路は、1つのブロックに対応する表示デー
タの直交変換のための演算処理がすべて終了してから、
次のブロックに対応する表示データの直交変換のための
演算処理を開始する回路構成となっていることが好まし
い。
【0035】この発明において、上記演算処理回路は、
1つのブロックに対応する表示データを格納可能なメモ
リ容量を有するブロックメモリと、直交関数行列を格納
した関数格納部と、各ブロックに対応する表示データの
演算開始時ごとにブロック同期信号を発生するブロック
同期信号発生部とを備えていることが好ましい。また上
記演算処理回路は、直交関数行列の列方向の相関関係に
関する行列情報を有し、該ブロックメモリ及び該関数格
納部に、前記ブロック同期信号,水平同期信号,及びク
ロック信号に基づいてデータ出力アドレスを与え、該ブ
ロックメモリ及び該関数格納部から必要なデータを出力
させるメモリアドレス変換部を備えていることが好まし
い。さらに上記演算処理回路は、該ブロックメモリから
の表示データと、該関数格納部からの直交関数行列の列
データとの演算処理により、該ブロックメモリに格納さ
れた表示データの直交変換を行う演算処理部を備えてい
ることが好ましい。
【0036】この発明において、上記データ逆変換手段
は、前記演算処理部により直交変換された変換表示デー
タを前記セグメント電極に印加するセグメントドライバ
と、該直交変換に用いた直交関数行列の列データを前記
コモン電極に印加するコモンドライバとを備えているこ
とが好ましい。これらのセグメントドライバとコモンド
ライバは、ブロックが切り替わった直後の水平同期期間
には液晶パネルが非表示状態となるよう表示制御手段に
より上記水平同期信号とブロック同期信号に基づいて制
御されるようになっていることが好ましい。
【0037】この発明において、上記関数格納部は、水
平同期期間毎に出力される列データの要素の1/2個に
ついては、その直前の水平同期期間に出力された列デー
タの要素からその値が変化しないような列方向の相関関
係を持つ直交関数行列を格納したものであることが好ま
しい。
【0038】この発明において、上記演算処理部は、前
記ブロックメモリから読み出された表示データと、前記
関数格納部から読み出された直交関数行列の列データと
を各要素毎に乗じる、前記ブロックの行数に対応するコ
モン電極数の半分の個数の乗算器からなる乗算部と、該
各乗算器の演算結果を足し合わせる加算部とを備えてい
ることが好ましい。また上記演算処理部は、ブロック同
期信号と水平同期信号によって制御され、該加算部での
加算結果を2倍あるいは等倍にする2倍化回路と、各水
平同期期間内に該2倍化回路から出力される各セグメン
ト電極に対応する出力結果と、その1つ前の水平同期期
間で得られセグメントドライバーに供給された各セグメ
ント電極に対応する変換表示データとを、各セグメント
電極別に加算し、これをセグメントドライバに出力する
ラインデータ演算部とを備えていることが好ましい。
【0039】この発明において、上記メモリアドレス変
換部は、前記ブロックメモリ及び前記関数格納部から最
初に読み出される列表示データ及び列データについて
は、その全要素を2水平同期期間にわたって2回に分け
て出力させるものであることが好ましい。
【0040】この発明において、上記ラインデータ演算
部は、各水平同期期間内で得られ前記セグメントドライ
バに供給される、全セグメント電極に対応する個数の変
換表示データを格納するメモリと、該メモリに格納され
た変換表示データと、次の1水平同期期間に得られる前
記2倍化回路の、全セグメント電極に対応する個数の出
力結果とを各セグメント電極別に加算するための加算器
を備えていることが好ましい。該加算器の出力はセグメ
ントドライバに出力されるとともに、加算処理の終わっ
た該メモリに書き込まれる。
【0041】この発明において、上記表示制御手段は、
各ブロックの最初の水平同期期間には、液晶パネルが非
表示状態となり、2つ目以降の水平同期期間には、液晶
パネルが表示状態となるよう、前記セグメントドライバ
と前記コモンドライバを制御するものであることが好ま
しい。
【0042】この発明において、上記演算処理回路は、
表示画像1フレームの表示データサイズをN×M、各ブ
ロックに対応するコモン電極数をn、直交変換に用いる
直交関数行列の大きさをn×mとしたとき、1フレーム
内の表示データと直交関数行列の積和演算の回数を、
(n/2)×M×(m+1)×(N/n)=N×M×
(m+1)/2のように単純に全ての表示データを演算
した場合の演算回数(N×M×m)と比較しておよそ1
/2にする演算回路であることが好ましい。
【0043】
【作用】この発明においては、直交関数行列を用いて表
示データを直交変換し、該直交変換した変換表示データ
を全セグメント電極に順次印加するとともに、コモン電
極に、該直交変換に用いた直交関数行列の列データを選
択パルスとして順次印加して、該変換表示データを該液
晶パネル上で逆変換するようにしているから、複数走査
線同時選択駆動法によりフレームレスポンス現象を抑制
することができる。
【0044】また、該直交関数行列の列データを構成す
る各要素と、該表示データの、各セグメント電極に対応
する列表示データを構成する各要素とに対する演算処理
を、1水平同期期間毎に順次該直交関数行列の列データ
を変えて行う。この際、各水平同期期間では、その期間
の演算処理で用いる列データと、その1つ前の水平同期
期間での演算処理に用いた列データとの間で値が変化し
ている要素についてのみ、該列表示データの要素との演
算処理を行い、該両列データの間で値に変化のない要素
については、1つ前の水平同期期間での演算処理の結果
を用いる。このため、複数走査線同時選択駆動のための
表示データの直交変換演算処理を削減することができ
る。
【0045】これにより演算回路での消費電力を抑えつ
つ、高解像度で高速なSTN液晶パネルに高コントラス
トの表示を行わせることができる。
【0046】この発明においては、水平同期信号とブロ
ック同期信号に基づいて、ブロックが切り替わった直後
の水平同期期間には、液晶パネルが非表示状態となるよ
う、セグメントドライバとコモンドライバを制御するの
で、ブロックが切り替わった直後の水平同期期間におい
て、完全な直交変換処理がなされていない表示データが
液晶パネル上に表示されるのを回避することができる。
【0047】この発明においては、直交関数行列とし
て、水平同期期間毎に出力される列データの要素の1/
2個については、その直前の水平同期期間に出力された
列データの要素からその値が変化しないような列方向の
相関関係を持つものを用いるので、1フレーム内の表示
データと直交関数行列の積和演算の回数を、単純に全て
の表示データを演算した場合の演算回数と比較しておよ
そ1/2にすることができる。
【0048】この発明においては、ブロックメモリ及び
関数格納部から最初に読み出される列表示データ及び列
データについては、その全要素を2水平同期期間にわた
って2回に分けて出力させるようにしたので、隣接する
列データの間で値に変化のない要素については演算処理
を行わないよう構成した演算回路により、最初に読み出
される列表示データ及び列データについても演算処理を
行うことができる。
【0049】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の一実施例による液晶表示装
置を説明するためのブロック図である。図において、1
00は単純マトリクス型STN液晶パネル9を有し、非
分散型の複数ライン選択駆動法によりこの液晶パネル9
が駆動される本実施例の液晶表示装置である。
【0050】この液晶パネル9は、従来の液晶表示装置
200と同様、相互に平行なM本のセグメント電極91
と、該セグメント電極91と液晶層(図示せず)を介し
て対向する相互に平行なN本のコモン電極92とを有
し、該両電極の交差部分への電圧印加により液晶による
画像表示が行われるよう構成されている(図11参
照)。
【0051】また上記液晶表示装置100は、該表示画
像1フレームを垂直走査方向に複数に分割したブロック
(図15参照)に対応する表示データを、列方向の相関
関係を持つ直交関数行列を用いて直交変換するデータ変
換手段101と、該直交変換した変換表示データを全セ
グメント電極91に順次印加するとともに、該分割した
ブロックに対応するコモン電極92に、該直交変換に用
いた直交関数行列の列データを選択パルスとして順次印
加して、該変換表示データを該液晶パネル9上で逆変換
するデータ逆変換手段102とを備えている。
【0052】上記データ変換手段101は、該直交関数
行列の列データを構成する各要素と、該表示データの、
各セグメント電極に対応する列表示データを構成する各
要素とに対する演算処理を、1水平同期期間毎に順次該
直交関数行列の列データを変えて行う演算処理回路から
構成されている。
【0053】該演算処理回路(データ変換手段)101
は、上記1つのブロックに対応する表示データを格納可
能なメモリ容量を有するブロックメモリ1と、上記直交
関数行列を格納した関数格納部2と、上記各ブロックに
対応する表示データの演算開始時ごとにブロック同期信
号Bsを発生するブロック同期信号発生部4とを有して
いる。
【0054】また上記演算処理回路101は、直交関数
行列の列方向の相関関係に関する行列情報を有し、該ブ
ロックメモリ1及び該関数格納部2に、上記ブロック同
期信号Bs,水平同期信号Hs,及びクロック信号Cに
基づいてデータ出力アドレスDsを与え、該ブロックメ
モリ1及び該関数格納部2から必要なデータを出力させ
るメモリアドレス変換部3と、該ブロックメモリ1から
の表示データと、該関数格納部2からの直交関数行列の
列データとの演算処理により、該ブロックメモリ1に格
納された表示データの直交変換を行う演算処理部5とを
備えている。
【0055】そして、上記演算処理回路101は、各水
平同期期間では、その期間の演算処理で用いる列データ
と、その1つ前の水平同期期間での演算処理に用いた列
データとの間で値が変化している要素についてのみ、該
列表示データの要素との演算処理を行い、該両列データ
の間で値に変化のない要素については、1つ前の水平同
期期間での演算処理の結果を用いるよう構成されてい
る。
【0056】上記データ逆変換手段102は、演算処理
部5により直交変換された変換表示データをセグメント
電極91に印加するセグメントドライバ6と、該直交変
換に用いた直交関数行列の列データをコモン電極92に
印加するコモンドライバ7と、水平同期信号Hsとブロ
ック同期信号Bsに基づいて、ブロックが切り替わった
直後の水平同期期間には、液晶パネル9が非表示状態と
なるよう、セグメントドライバ6とコモンドライバ7を
制御する表示期間制御信号発生部(表示制御手段)8と
を備えている。
【0057】本実施例では、表示画像1フレームに対応
する表示データは、液晶パネル9上でのONドットには
(+1)、OFFドットには(−1)対応させた2値デ
ータから構成され、N行M列のデータサイズを有してい
る。また行選択本数をn本とし、表示画像1フレームに
対応する表示データを(N/n)個のブロックに分割し
ている。また、関数格納部2に格納する直交関数行列に
は+1あるいは−1の値をとるWalsh関数列を用い
ている。
【0058】以下、本実施例の液晶表示装置の各部の構
成について詳述する。
【0059】まず、データ変換手段101を構成するブ
ロックメモリ1,関数格納部2,アドレス変換部3,ブ
ロック同期信号発生器4,及び演算処理部5について順
に説明する。
【0060】該ブロックメモリ1は、各ブロックに対応
するn行M列の表示データを格納するメモリ容量を有
し、行方向のスキャンにより格納された外部からの表示
データが、アドレス変換部3からのデータ出力アドレス
Dsに従ってクロック信号C毎に、列方向に読み出され
るようになっている。
【0061】ここではこのブロックメモリ1として、例
えば図2に示すようなMワードnビット構成のRAM1
1と、そのnビットの出力に接続された列レジスタ12
との組が2組設けられている。RAM11と列レジスタ
12が2組必要なのは、外部からブロックメモリ1に書
き込んでいるデータによって読み出すべきデータが破壊
されないようにするためであり、メモリを2組使用する
ことにより、一方が読み出し期間のときには他方を書き
込み期間とするダブルバッファリングを行って、データ
の破壊を回避することができる。
【0062】上記RAM11はリード状態になったとき
にクロック信号Cにしたがってnビットのデータを順次
列方向に読み出す。後述する表示データの演算処理で
は、1水平同期期間の間にクロック信号C毎にM回デー
タを読み出し、列レジスタ12に出力する。そしてこの
読み出し動作を1水平同期期間毎に1ブロック同期期間
(1フレーム期間/ブロック数)に渡って繰り返す。
【0063】上記列レジスタ12は、複数のn/2ビッ
ト入出力の3ステートバッファ121と、該各バッファ
121のセレクト状態及び非セレクト状態を制御するデ
コーダ122とから構成され、3ステートバッファ12
1のそれぞれのn/2ビット出力は、1つのn/2ビッ
ト出力線12aに共通接続されている。3ステートバッ
ファ121はセレクト状態になったときは入力をバッフ
ァリングして出力し、非セレクト状態の時には出力をハ
イインピーダンスにし、その出力に接続されている他の
バッファ121の出力に影響を与えないようにする。
【0064】上記3ステートバッファ121は、上記表
示データの直交変換に用いるWalsh関数行列の列方
向における、数値(1)及び(−1)の配列パターンの
数に相当する個数だけあればよい。
【0065】また各3ステートバッファ121の入力に
は、RAM11出力側のn個のデータ信号線のうち、そ
のバッファにより選択されるべきn/2個のデータ信号
線が接続されている。従って、アドレス変換ROM3の
指し示すデータ出力アドレス信号Dsに従ってデコーダ
122がただ1つの3ステートバッファ121をセレク
ト状態とすることで、上記RAM11のn個の出力から
必要なデータn/2個が出力される。この時、他のバッ
ファ121の出力はハイインピーダンス状態とされる。
このようにして実際に演算に使用するn/2個のデータ
が演算処理部5に与えられる。なお、上記バッファ12
1の具体的な個数、及び該バッファの入力とRAMの出
力との具体的な接続関係は、次の関数格納部の説明にお
いて示す。
【0066】次に関数格納部2について説明する。この
関数格納部2は、図3に示すように関数ROM21と列
レジスタ22とから構成され、該関数ROM21には直
交関数行列列(Walsh関数行列)が格納されてい
る。上記関数ROM21は、水平同期信号Hsに同期し
て、上記Walsh関数行列の第1列目から順に列ベク
トルデータを列レジスタ22に出力するよう構成されて
いる。この関数ROM21は(k+1)ワードnビット
の容量を持つROMにより簡単に構成できる(kの大き
さについては後述する)。
【0067】上記列レジスタ22は、関数ROM21か
ら読み出される直交関数の1列分のn個の要素のうち、
積和演算に必要なn/2個だけをアドレス変換部3の指
し示すデータ出力アドレスDsに従って演算処理部5に
出力するものである。これは、上記ブロックメモリ1を
構成する列レジスタ12と同様に、Walsh関数列の
列方向における(1)及び(−1)の配列パターンの数
に相当する個数のn/2入出力3ステートバッファ22
1と、該各バッファ221のセレクト状態及び非セレク
ト状態を制御するデコーダ222とから構成されてい
る。また該各3ステートバッファ221のn/2出力は
1つのn/2ビット出力線22aに共通接続されてい
る。
【0068】ここで、上記ブロックメモリ1及び関数格
納部2の各レジスタ12,22で必要となるバッファの
数について簡単に説明する。但し、説明の都合上、上記
Walsh関数行列が図14に示すようにn=8に対応
するものであるとし、上記各レジスタ12,22ではそ
れぞれ5つのバッファが必要となることを示す。なおこ
の場合、n/2入力バッファは4入力バッファであり、
関数ROMは8ワード8ビット構成である。
【0069】例えば上記関数格納部2では、このWal
sh関数行列から、各列ベクトルの要素を取り出す時、
その前列の列ベクトルの要素とは異なる要素のみ取り出
す構成を実現すればよい訳である。そこで、このWal
sh関数行列の第2列目,第4列目,第6列目,及び第
8列目の列ベクトルについて着目すると、それぞれその
前列の列ベクトルの要素から変化があるものは、全て上
から2,4,6,8番目の要素のみである。このため、
まず、第1のバッファとして、その4つの入力がそれぞ
れ関数ROM21の8ビット出力線の2,4,6,8番
目のものに接続されたものが必要となる。
【0070】また、第3列目,及び第7列目の列ベクト
ルについて着目すると、それぞれその前列のものと比べ
て変化のある要素は、全て上から2,3,6,7番目の
要素のみである。このため、第2のバッファとして、そ
の4つの入力がそれぞれ関数ROM21の8ビット出力
線の2,3,6,7番目のものに接続されたものが必要
となる。
【0071】また、第5列目の列ベクトルについて着目
すると、その前列のものと比べて変化のある要素は、上
から2,3,5,8番目の要素のみである。このため、
第3のバッファとして、その4つの入力がそれぞれ関数
ROM21の8ビット出力線の2,3,5,8番目のも
のに接続されたものが必要となる。
【0072】さらに、第1列目の列ベクトルについて
は、その比較の対象となる前列の列ベクトルがないた
め、全ての要素を取り出すことになる。このため、第4
のバッファとして、その4つの入力がそれぞれ関数RO
M21の8ビット出力線の1,2,3,4番目のものに
接続されたもの、第5のバッファとしてその4つの入力
がそれぞれ関数ROM21の8ビット出力線の5,6,
7,8番目のものに接続されたものが必要となる。
【0073】なお、ブロックメモリ1におけるバッファ
の入力とRAMの出力との接続関係、及び必要なバッフ
ァの個数は、関数格納部2のものと同一であるので、ブ
ロックメモリ1の列レジスタ12においても必要となる
バッファは5つである。
【0074】さらに、直交変換に用いる関数行列を関数
格納部に格納する方法について簡単に説明する。元デー
タとしてはWalsh関数を用いる。もともとのWal
sh関数行列は2Sの大きさを持つ正規直交行列であ
る。従って、選択行電極数がn本の場合には、k=2S
としたときn≦kを満足する最も小さいk行k列の大き
さをもつWalsh関数行列から、異なるn本の行ベク
トルを取り出しn行k列の行列を得る。例えば、n=1
00の場合にはs=7、k=128ということになる。
【0075】このn行k列の行列データをそれぞれ1列
づつ右隣の列にシフトして作成してn行(k+l)列の
行列データを作成し、これを格納行列として関数ROM
21に格納する。この格納行列の第1列目の列データは
第2列目の列データと同じである。あらかじめこのよう
に列ベクトルデータを加工しておくのは、本来の直交関
数行列の第1列目に対する演算を2水平同期期間にわた
って行うための処置である。
【0076】なお、関数ROM21に格納する行列はW
alsh関数から作成されたものに限定されるものでは
ない。すなわち、元となる直交関数行列は、第2列目以
降の第i列目のn個の要素のうちの幾つかが第(i−
1)列目の要素から変化しないような列方向の相関関係
を持つものであれば、格納行列の元データとすることが
できる。また、関数ROMへ行列を格納する仕方は、上
述したものに限らず他の方法でもよく、格納の仕方を変
えた場合は、アドレス指示の方法を変更する必要があ
る。
【0077】次に上記アドレス変換部3及びブロック同
期信号発生部4について説明する。該アドレス変換部3
は例えば図4のようにアドレスカウウター31とアドレ
ステーブルROM32とから構成されている。該アドレ
スカウンター31はブロック同期信号Bsによりカウン
ト動作を開始し水平同期信号Hsに従ってカウントアッ
プを行い、その出力信号をアドレステーブルROM32
のアドレス信号Daとして与える。アドレステーブルR
OM32は、与えられたアドレス信号Daの指し示す番
地に格納されているデータを、その水平同期期間の間、
ブロックメモリ1及び関数格納部2の列レジスタ12,
22のアドレスデコーダ122,222にデータ出力ア
ドレス信号Dsとして与える。
【0078】この時、データ出力アドレスDsは、2以
上のtに対して関数ROM21に格納されている第t列
目の列ベクトルW(t)に着目した場合、第(t−1)
列と要素毎に比較して変化している要素のみがデコーダ
によって選択されるよう設定する。またブロックメモリ
1においても、このようにして設定したデータ出力アド
レスDsに基づいて、RAM11からの列表示データの
要素が選択され、M個の列表示データの各々に対して、
関数ROMから出力された列データと実際に演算を行う
要素を出力させる。この時出力される要素は、列表示デ
ータの要素n個のうちの半数のn/2個である。
【0079】ただし、関数ROM21に格納されている
第1列目の列ベクトルについては以下のような処理を行
う。これは、関数ROMに格納されている第1列目の列
ベクトルを使った演算は、ブロックの切り替わりによっ
てブロックメモリの内容が変化しているために直前の演
算に用いた関数ROMの列ベクトルとの相関関係が演算
に利用できなくなり、結果としてこの列ベクトルのn個
の要素がすべてについてブロックメモリ内の表示データ
の列ベクトルに対して演算を行う必要が生じるためであ
る。
【0080】そこで、関数ROMに格納されている第1
列目の列ベクトルのみ2水平同期期間にわたって本来の
行選択本数n個の列データを2回に分けて1水平同期期
間ごとにn/2個ずつを出力させ、ブロックメモリの表
示データと演算を行わせる。つまり、第1列目の演算の
み2水平同期期間かけて演算を行わせることになる。ブ
ロックメモリについてもこれに対応するデータを出力す
る。
【0081】このようにして関数ROMとブロックメモ
リから1ブロック同期期間のどの水平同期期間でも常に
行選択本数の半数のデータを演算処理部に出力させるよ
うに上記データ出力アドレスを設定する。
【0082】また、上記ブロック同期信号発生部4は、
本実施例では例えば水平同期信号Hsをクロックとしフ
レーム垂直同期信号Fにより動作を開始するn進カウン
タにより構成されており、これは、各ブロックの演算開
始に同期したブロック同期信号Bsを作成して、アドレ
ス変換部3,演算処理部5,及び表示期間制御信号発生
部8に与えるものである。
【0083】次に演算処理部5について説明する。該演
算処理部5は、図5に示すように、ブロックメモリ1か
ら出力されるデータ列と、関数格納部2から出力される
データ列との乗算処理を行う乗算部51、その乗算結果
を加算する加算部52、該加算部52の出力を2倍ある
いは等倍する2倍化回路53、及び該2倍化回路53の
出力に順次所定の演算処理を施すライン演算部54から
なる。この演算処理部5では、ブロックメモリ1及び関
数格納部2から出力されたそれぞれのn/2個のデータ
をもとに表示データの直交変換が行われる。
【0084】上記乗算部51は、本実施例の場合、表示
データが±1の2値データであるのでn/2個のXOR
(排他的論理和)ゲートにより構成している。この乗算
部51においては、ブロックメモリ1から出力された列
ベクトルのn/2個の要素と、関数格納部2から出力さ
れた列ベクトルのn/2個の要素とが各要素別にそれぞ
れのXORゲートにより乗算される。各XORゲート
は、ブロックメモリ1からのデータと関数ROM2から
のデータとが、一致している場合(−1)を不一致の場
合は(+1)を出力し、加算部52に与える。
【0085】上記加算部52は、乗算部51で得られた
計n/2個の乗算結果を足し合わせ、その加算結果を2
倍化回路53に出力する。本実施例ではデータは全て
(+1)と(−1)の2値であるので、加算部52はn
/2ビットの全加算器により構成されており、その(n
/2+1)ビットの加算結果を2倍化回路53へ出力す
る。
【0086】上記2倍化回路53は図6に示すように、
加算部52で得られた結果を、ブロックが切り替わった
後の3番目以降の水平同期期間には、加算部の結果を2
倍し、ブロックが切り替わった後の第1番目,第2番目
の水平同期期間(もともとの直交関数行列の第1列目に
対する演算時)には等倍するものである。これは、加算
部52の出力を1ビット上位へシフトするビットシフト
回路531と、該ビットシフト回路531の出力と、加
算部52の出力とを選択するデータセレクタ532とか
ら構成され、クロックごとに得られる、1水平同期期間
あたりM個(セグメント電極数)の出力結果をラインデ
ータ演算部54に出力するようになっている。
【0087】上記ビットシフト回路531は、出力側の
最下位ビットを−1を規定する電位に固定し、その他の
出力ビットを入力ビットに対して1ビット上位にシフト
する関係で入力と出力を接続して構成されている。ビッ
トシフト回路531の出力は2入力1出力のデータセレ
クタ532の一方の入力Aに接続され、データセレクタ
532のもう一方の入力Bは、加算部52の出力に接続
されている。
【0088】上記データセレクタ532は、ブロック同
期信号Bs及び水平同期信号Hsに基づいて、ブロック
が切り替わった後の最初の水平同期期間とその次の水平
同期期間の間は入力B(スルー出力)を選択し、3番目
以降の水平同期期間には入力A(2倍出力)を選択する
よう構成されている。
【0089】この演算処理部5において、加算部の結果
を2倍してから直前の水平同期期間の最終演算結果と足
し合わせるのは以下の理由による。
【0090】関数ROMの直交関数行列の各要素が+
1、−1の値をとるとする。関数ROMに格納されてい
る直交関数行列は第2列目以降の第i列目の列ベクトル
を(i−1)列目の列ベクトルと要素毎に比較した場
合、n個の要素のうちn/2個が等しくなる相関関係を
持っており、変化したn/2個の要素が演算処理部5に
出力される。いま第i列目の要素n個がすべて演算処理
部5に出力されたと仮定すると、このときある要素の値
が+1であればその直前の水平同期期間には−1の要素
が出力されているはずである。この+1の要素に対して
表示データ(列表示ベクトルの要素)の値がaであった
とすれば演算結果は+aになる。当然−1に対しては−
aになり、その差は2aとなる。すなわち、列関数ベク
トルの、変化のなかった要素に対する演算結果は直前の
水平同期期間と同じ演算結果をとるので、列関数ベクト
ルの、変化のあった要素に対する演算結果を2倍してこ
れに足せば、すべての要素に対して演算を行うのと同等
の結果が得られる。
【0091】次に、ラインデータ演算部54であるが、
これは、図7に示すようにセグメントドライバ6へ出力
したデータと同一のデータを格納するラインメモリ54
2と、2倍化回路53の出力データとラインメモリ54
2の格納データとを加算する加算器541とから構成さ
れている。
【0092】このラインデータ演算部54では、各水平
同期期間内に得られる、各セグメント電極に対応するM
個の2倍化回路出力データと、その直前の水平同期期間
に得られた、各セグメント電極に対応する格納データと
を、加算器541で各セグメント電極別に加算し、これ
をセグメントドライバ6に出力する。この時、加算した
演算結果を新たな最終演算結果としてラインメモリ54
2に格納し、次の水平同期期間での演算に利用する。ラ
インメモリ542は1ブロックの処理が終了した後クリ
アされる。
【0093】なお、k=n=23のWalsh関数行列
では、列ベクトルで比較した場合に、前述の隣接する列
ベクトル間での相関関係だけではなく、第1列目の列ベ
クトルと任意列の列ベクトルとを比較しても常にn個の
要素のうちn/2個が変化しないことに着目すると、ラ
インメモリ542に書き込むのは1ブロック内での最初
の2水平周期期間の2倍化回路の出力だけでよい。
【0094】次に、データ逆変換手段102を構成する
表示期間制御信号発生部8,セグメントドライバ6,及
びコモンドライバ7について詳しく説明する。
【0095】この表示期間制御信号発生部8は、ブロッ
ク同期信号発生部から供給されるブロック同期信号Bs
によって、液晶に印加する表示電圧を制御し、ブロック
が切り替わった後の最初の水平同期期間には液晶パネル
が非表示状態となり、それ以降の水平同期期間には液晶
パネルが表示状態となるよう、コモンドライバ7とセグ
メントドライバ6に表示期間制御信号Dcを与えるもの
である。
【0096】上記表示期間制御信号発生部8が設けられ
ているのは、ブロックが切り替わってから2水平同期期
間後以降に演算処理部5からセグメントドライバ6に送
られた最終的な演算結果は、直交変換された表示データ
そのものであるが、ブロックが切り替わった直後の水平
同期期間に演算処理部5からセグメントドライバ6に送
られた最終的な演算結果は、この限りではないからであ
る。
【0097】この表示期間制御信号Dcは、例えば1シ
ョットマルチバイブレータにより、ブロック同期信号B
sをスタートトリガパルスとし、最初の1水平同期期間
の間はHiレベルを保持し、それ以降はLowレベルに
なるように発生させればよい。
【0098】上記セグメントドライバ6は表示期間制御
信号発生部8の制御信号Dcに従って、演算処理部5で
直交変換を行った表示データを従来通り1水平同期期間
ごとにラッチをかけて液晶パネル9に印加するものであ
る。一般にこのとき行選択本数nの大きい場合には、演
算処理部5から送られてきた最終的な演算結果をD/A
変換しセグメントドライバ6に与える。またnの値が比
較的小さい場合にはセグメントドライバ6として、複数
のレベルの信号を出力できるマルチレベルのドライバを
用いる。
【0099】上記コモンドライバ7も、セグメントドラ
イバ6と同様に表示期間制御信号発生部8の制御信号D
cに従って、関数格納部2から送られてきた直交関数の
列ベクトルに対応する信号をセグメントドライバ6の出
力とタイミングを合わせて液晶パネル9に印加するもの
である。本実施例では、制御信号DcがHiレベルの
時、液晶パネル9は非表示状態となり、制御信号Dcが
Lowレベルのとき、液晶パネル9は表示状態となる。
【0100】次に動作について説明する。
【0101】なお、本実施例の液晶表示装置は、実際に
は図17に示すような関数行列を用いた非分散型複数ラ
イン選択駆動法により駆動されるものであるが、以下で
は、データの演算処理の説明を具体的かつ簡単にするた
め、表示画像1フレームを垂直走査方向に分割したブロ
ックは、これに対応する表示データのサイズが4行4列
であるものとする。
【0102】図18(a)はこのブロックに対応する表
示画面の各画素での表示状態を示し、図18(b)は、
上記各画素に対応する表示データを、黒表示のデータを
ij=1、白表示のデータをIij=−1として示してい
る。また図19は、このブロックの表示データを直交変
換するための4行4列のWalsh関数行列を説明する
ための図であり、図19(a)はこの関数行列の要素の
配列、図19(b)は具体的な数値の配列を示してい
る。また図20(a),(b)は、上記4行4列のWa
lsh関数行列を右隣へシフトして関数ROM21に格
納した格納行列の要素の配列,及び該格納行列の具体的
な数値配列を示している。
【0103】以下、1フレーム分の表示データが演算処
理され、液晶パネル上に表示されるまでの動作について
説明する。
【0104】例えば、1つのフレームの最終ブロックに
対する表示データの演算処理が終わると、ブロック同期
信号発生部4からは、フレーム垂直同期信号F及び水平
同期信号Hsに基づいてブロック同期信号Bsがアドレ
ス変換部3及び表示期間制御信号発生部8に出力され、
次のフレームの第1番目のブロックに対する表示データ
の演算処理が開始される。この時、ブロックメモリ1に
は、すでに上記第1番目のブロックに対応する表示デー
タIが書き込まれている(図18(a),(b)参
照)。
【0105】上記アドレス変換部3では、上記ブロック
同期信号Bsを受けると、その後水平同期信号Hsが入
力される度に、ブロックメモリ1及び関数格納部2にデ
ータ出力アドレスDsを出力する。
【0106】〔ブロックの切り替わり後の最初の水平
同期期間における動作〕 上記関数格納部2では、ブロックの切り替わり後の最初
の水平同期期間には関数ROM21から第1列目の列ベ
クトルW′(1)が読み出される。そしてこの第1列目
の列ベクトルW′(1)がコモンドライバ7に出力され
るとともに、上記データ出力アドレスDsにより選択さ
れた列レジスタ22の所定のバッファ221により、上
記第1列目の列ベクトルW′(1)の要素W11,W21
選択されて演算処理部5に出力される。
【0107】一方、ブロックメモリ1では、上記最初の
水平同期期間にはRAM11にクロック信号Cが入力さ
れる度に、表示データIの第1列目〜第4列目の表示列
ベクトルI1〜I4が順次読み出される。この水平同期
期間には、列レジスタ12では、上記列レジスタ22と
同様に、データ出力アドレスDsによりバッファ121
が選択される。従って、表示列ベクトルI1の要素
11,I21、表示列ベクトルI2の要素I12,I22、表
示列ベクトルI3の要素I13,I23、表示列ベクトルI
4の要素I14,I24が、クロック信号に同期して演算処
理部5に出力される。
【0108】上記演算処理部5では、まず上記最初の水
平同期期間の最初のクロック期間の間に、上記関数列ベ
クトルW′(1)と表示列ベクトルI1とについて各要
素毎の乗算が乗算部51により行われ、その乗算結果
(I11・W11)、(I21・W21)が加算部52に出力さ
れる。加算部52ではこれらを加算しその加算結果(I
11・W11+I21・W21)を2倍化回路53に出力する。
2倍化回路53では、この加算結果が最初の水平同期期
間のものであるため、これをそのままライン演算部54
に出力する。ライン演算部54では、その加算結果をセ
グメントドライバ6へそのまま出力するとともに、ライ
ンメモリ542の第1の格納部に格納する。この演算処
理部5では、上記最初の水平同期期間の第2〜第4のク
ロック期間においても上記と同様の処理が行われ、関数
列ベクトルW′(1)と表示列ベクトルI2〜I4との
演算結果、つまり(I12・W11+I22・W21)、(I13
・W11+I23・W21)、(I14・W11+I24・W21)が
セグメントドライバ6へ出力されるとともに、それぞれ
の演算結果がラインメモリ542の第2〜第4の格納部
に格納される。
【0109】またこの最初の水平同期期間には、セグメ
ントドライバ6及びコモンドライバ7は、上記セグメン
トドライバ6に供給される直交変換データが完全な演算
処理が施されたものでないため、表示期間制御信号発生
部8の制御信号Dcにより、液晶パネル9上での表示が
行われないよう制御される。
【0110】〔ブロックの切り替わり後の2つ目の水
平同期期間における動作〕 上記関数格納部2では、関数ROM21から第2列目の
列ベクトルW′(2)が読み出される。そしてこの第2
列目の列ベクトルW′(2)がコモンドライバ7に出力
されるとともに、該列ベクトルW′(2)の要素W31
41が、上記データ出力アドレスDsにより選択された
列レジスタ22の所定のバッファ221により選択され
て演算処理部5に出力される。
【0111】一方、ブロックメモリ1においても、上記
2つ目の水平同期期間には、RAM1から読み出された
表示列ベクトルI1〜I4については、最初の水平同期
期間とは異なり、以下の要素が選択される。表示列ベク
トルI1については要素I31,I41、表示列ベクトルI2
については要素I32,I42、表示列ベクトルI3につい
ては要素I33,I43、表示列ベクトルI4については要
素I34,I44が選択され、クロック信号に同期して演算
処理部5に出力される。
【0112】上記演算処理部5では、まず上記最初の水
平同期期間における動作と全く同様の動作が行われ、そ
のライン演算部54では、関数列ベクトルW′(2)と
表示列ベクトルI1〜I4との演算結果、つまり(I31
・W31+I41・W41),(I32・W31+I42・W41),
(I33・W31+I43・W41),(I34・W31+I44・W
41)と、この時点でラインメモリ542の第1,第2,
第3,第4の格納部に格納されている最初の水平同期期
間の演算結果、つまり(I11・W11+I21・W21),
(I12・W11+I22・W21),(I13・W11+I23・W
21),(I14・W11+I24・W21)とが加算器541に
より各セグメントデータ別に加算され、これらがセグメ
ントドライバ6へ出力されるとともに、新たにそれぞれ
の演算結果がラインメモリ542の第1〜第4の格納部
にG1 (1),G2 (1),G3 (1),G4 (1)と
して格納される。
【0113】この時上記ラインメモリ542の第1,第
2,第3,第4の格納部には、以下の(3)式〜(6)
式に示すようにG1 (1),G2 (1),G3 (1),
4(1)が、表示データの、第2の水平同期期間に対
応する直交変換データとして、保持されることとなる。
ここでは直交変換を定義する(1)式における1/√N
の部分は省略する。
【0114】 G1 (1)=(I11・W11+I21・W21)+(I31・W31+I41・W41) =(−1×1+1×1)+(−1×1+(−1)×1) =−2 …(3) G2 (1)=(I12・W11+I22・W21)+(I32・W31+I42・W41) =(−1×1+1×1)+(1×1+(−1)×1) =0 …(4) G3 (1)=(I13・W11+I23・W21)+(I33・W31+I43・W41) =(1×1+1×1)+(1×1+(−1)×1) =2 …(5) G4 (1)=(I14・W11+I24・W21)+(I34・W31+I44・W41) =((−1)×1+(−1)×1)+(1×1+(−1)×1) =−2 …(6) またこの2つ目の水平同期期間には、セグメントドライ
バ6及びコモンドライバ7は、上記セグメントドライバ
6に供給される直交変換データが完全なものであるた
め、表示期間制御信号発生部8の制御信号Dcにより、
液晶パネル9上での表示が行われるよう制御される。
【0115】〔ブロックの切り替わり後の3つ目の水
平同期期間における動作〕 上記関数格納部2では、ブロックの切り替わり後の3つ
目の水平同期期間には関数ROM21から第3列目の列
ベクトルW′(3)が読み出される。そしてこの第3列
目の列ベクトルW′(3)がコモンドライバ7に出力さ
れるとともに、上記データ出力アドレスDsにより選択
された列レジスタ22の所定のバッファ221により、
上記列ベクトルW′(3)の要素W22,W42が選択され
て演算処理部5に出力される。ここで第3列目の列ベク
トルW′(3)と第2列目の列ベクトルW′(2)とを
その要素について比較すると、列ベクトルW′(3)の
要素W12,W32は、第2列目の列ベクトルW′(2)の
要素W11,W31と同じ数値であるため、この要素W12
32については前回の演算結果を用いることができる。
このため第3列目の列ベクトルW′(3)については、
第2列目の列ベクトルW′(2)の要素W21,W41と数
値が異なる要素W22,W42を選択するようにしている。
【0116】一方、ブロックメモリ1では、上記3つ目
の水平同期期間には、列レジスタ12において、関数格
納部2で選択されたバッファ122に対応するバッファ
121がデータ出力アドレスDsにより選択される。従
ってRAM1から読み出された表示列ベクトルI1〜I
4については、すべて図18に示す表示データIの第2
行目及び第4行目に位置する要素が選択される。つま
り、表示列ベクトルI1については要素I21,I41、表
示列ベクトルI2については要素I22,I42、表示列ベ
クトルI3については要素I23,I43、表示列ベクトル
I4については要素I24,I44が選択され、クロック信
号Cに同期して演算処理部5に出力される。
【0117】上記演算処理部5では、まず上記3つ目の
水平同期期間の最初のクロック期間の間に、上記関数列
ベクトルW′(3)と表示列ベクトルI1とについて各
要素毎の乗算が乗算部51により行われ、その乗算結果
(I21・W22)、(I41・W42)が加算部52に出力さ
れる。加算部52ではこれらを加算しその加算結果(I
21・W22+I41・W42)を2倍化回路53に出力する。
2倍化回路53では、この加算結果が最初の2回の水平
同期期間以外の水平同期期間のものであるため、これを
ビットシフト回路531により2倍してライン演算部5
4に出力する。ライン演算部54では、その演算結果
(I21・W22+I41・W42)×2とラインメモリ542
の第1の格納部に格納されているG1 (1)とを加算器
541で加算し、これをセグメントドライバ6へ出力す
るとともに、新たにラインメモリ541の第1の格納部
にG1 (2)として格納する。
【0118】この演算処理部5では、上記3つ目の水平
同期期間の第2〜第4のクロック期間においても上記と
同様に処理を行い、関数列ベクトルW′(3)と表示列
ベクトルI2〜I4との演算結果、つまり(I22・W22
+I42・W42)×2,(I23・W22+I43・W42)×
2,(I24・W22+I44・W42)×2を加算器541に
より、それぞれラインメモリ542の第2〜第4の格納
部に格納されているG2(1),G3 (1),G
4 (1)と加算し、これらをセグメントドライバ6へ出
力するとともに、それぞれの演算結果を新たにラインメ
モリ541の第2〜第4の格納部にG2 (2),G
3 (2),G4 (2)として格納する。
【0119】この時上記ラインメモリ542の第1,第
2,第3,第4の格納部には、以下の(7)式〜(1
0)式に示すようにG1 (2),G2 (2),G
3 (2),G4 (2)が、表示データの、第3の水平同
期期間に対応する直交変換データとして、保持されるこ
ととなる。
【0120】 G1 (2)=G1 (1)+(I21・W22+I41・W42)×2 =−2+(1×(−1)+(−1)×(−1))×2 =−2 …(7) G2 (2)=G2 (1)+(I22・W22+I42・W42)×2 =0+(1×(−1)+(−1)×(−1))×2 =0 …(8) G3 (2)=G3 (1)+(I23・W22+I43・W42)×2 =2+(1×(−1)+(−1)×(−1))×2 =2 …(9) G4 (2)=G4 (1)+(I24・W22+I44・W42) =−2+((−1)×(−1)+(−1)×(−1))×2 =2 …(10) またこの3つ目の水平同期期間には、セグメントドライ
バ6及びコモンドライバ7は、上記セグメントドライバ
6に供給される直交変換データが完全なものであるた
め、表示期間制御信号発生部8の制御信号Dcにより、
液晶パネル9上での表示が行われるよう制御される。
【0121】〔ブロックの切り替わり後の4つ目の水
平同期期間における動作〕 ブロックの切り替わり後の4つ目の水平同期期間には、
上記関数格納部2では、関数ROM21から第4列目の
列ベクトルW′(4)が読み出され、コモンドライバ7
に出力されるとともに、列レジスタ22によりデータ出
力アドレスDsに基づいて、上記列ベクトルW′(4)
の要素W23,W33が選択されて演算処理部5に出力され
る。
【0122】またメモリブロック1では、RAM1から
読み出された表示列ベクトルI1〜I4については、す
べて図18に示す表示データIの第2行目及び第3行目
に位置する要素が選択される。つまり、表示列ベクトル
I1については要素I21,I 31、表示列ベクトルI2に
ついては要素I22,I32、表示列ベクトルI3について
は要素I23,I33、表示列ベクトルI4については要素
24,I34が選択され、クロック信号Cに同期して演算
処理部5に出力される。
【0123】また演算処理部5では上記3つ目の水平同
期期間における動作と全く同一の動作が行われ、上記ラ
インメモリ542の第1,第2,第3,第4の格納部に
は、以下の(11)式〜(14)式に示すようにG
1 (3),G2 (3),G3 (3),G4 (3)が、表
示データの、第4の水平同期期間に対応する直交変換デ
ータとして、保持されることとなる。
【0124】 G1 (3)=G1 (2)+(I21・W23+I31・W33)×2 =−2+(1×1+(−1)×(−1))×2 =2 …(11) G2 (3)=G2 (2)+(I22・W23+I32・W33)×2 =0+(1×1+1×(−1))×2 =0 …(12) G3 (3)=G3 (2)+(I23・W23+I33・W33)×2 =2+(1×1+1×(−1))×2 =2 …(13) G4 (3)=G4 (2)+(I24・W23+I34・W33) =2+((−1)×1+1×(−1))×2 =2 …(14) 〔ブロックの切り替わり後の5つ目の水平同期期間に
おける動作〕 ブロックの切り替わり後の5つ目の水平同期期間には、
上記関数格納部2では、関数ROM21から第5列目の
列ベクトルW′(5)が読み出され、コモンドライバ7
に出力されるとともに、列レジスタ22によりデータ出
力アドレスDsに基づいて、上記列ベクトルW′(5)
の要素W24,W44が選択されて演算処理部5に出力され
る。
【0125】またメモリブロック1では、RAM1から
読み出された表示列ベクトルI1〜I4については、す
べて図18に示す表示データIの第2行目及び第4行目
に位置する要素が選択される。つまり、表示列ベクトル
I1については要素I21,I41、表示列ベクトルI2に
ついては要素I22,I42、表示列ベクトルI3について
は要素I23,I43、表示列ベクトルI4については要素
24,I44が選択され、クロック信号Cに同期して演算
処理部5に出力される。
【0126】また演算処理部5では上記3つ目の水平同
期期間における動作と全く同一の動作が行われ、上記ラ
インメモリ542の第1,第2,第3,第4の格納部に
は、以下の(15)式〜(18)式に示すようにG
1 (4),G2 (4),G3 (4),G4 (4)が、表
示データの、第5の水平同期期間に対応する直交変換デ
ータとして、保持されることとなる。
【0127】 G1 (4)=G1 (3)+(I21・W24+I41・W44)×2 =2+(1×(−1)+(−1)×1)×2 =−2 …(15) G2 (4)=G2 (3)+(I22・W24+I42・W44)×2 =0+(1×(−1)+(−1)×1)×2 =4 …(16) G3 (4)=G3 (3)+(I23・W24+I43・W44)×2 =2+(1×(−1)+(−1)×1)×2 =−2 …(17) G4 (4)=G4 (3)+(I24・W24+I44・W44) =−2+((−1)×(−1)+(−1)×1)×2 =−2 …(18) このように5つの水平同期期間の各々において、表示デ
ータIの直交変換のための演算処理を行い、変換した表
示データをセグメントドライバ6に、変換に用いた関数
行列の関数データをコモンドライバ7に印加することに
より、上記1つのブロックに対する表示データが液晶パ
ネル9上に表示されることとなる。
【0128】その後は、上記ブロックにおける動作がブ
ロックの数だけ繰り返され、1フレーム分の表示データ
が上記液晶パネル9に表示されることとなる。
【0129】このように本実施例では、直交関数行列を
用いて表示データIを直交変換し、該直交変換した変換
表示データGj(t)を全セグメント電極91に順次印
加するとともに、コモン電極92に、該直交変換に用い
た直交関数行列の列データW(t)を選択パルスとして
順次印加して、該変換表示データを該液晶パネル9上で
逆変換するようにしているので、複数走査線同時選択駆
動法によりフレームレスポンス現象を抑制することがで
きる。
【0130】また、該直交関数行列の列データW(t)
を構成する各要素Witと、該表示データIの、各セグメ
ント電極に対応する列表示データIjを構成する各要素
Iijとに対する演算処理を、1水平同期期間毎に順次該
直交関数行列の列データW(t)を変えて行う際、各水
平同期期間では、その期間の演算処理で用いる列データ
と、その1つ前の水平同期期間での演算処理に用いた列
データとの間で値が変化している要素についてのみ、該
列表示データの要素との演算処理を行い、該両列データ
の間で値に変化のない要素については、1つ前の水平同
期期間での演算処理の結果を用いる。このように関数R
OM2に格納した直交関数行列の列データの相関関係に
基づいて直前の水平同期期間の演算結果を利用すること
で、演算処理部5での毎回の演算処理をおよそ半分に減
らし、該演算処理部5を構成する回路の規模を縮小する
ことができ、より少ない消費電力で非分散型の複数ライ
ン駆動を行うことができる。
【0131】この結果、演算回路での消費電力を抑えつ
つ、高解像度で高速なSTN液晶パネルに高コントラス
トの表示を行わせることができる液晶表示装置を得るこ
とができる。
【0132】また、水平同期信号Hsとブロック同期信
号Bsに基づいて、ブロックが切り替わった直後の水平
同期期間には、液晶パネル9が非表示状態となるよう、
セグメントドライバ6とコモンドライバ7を制御するの
で、ブロックが切り替わった直後の水平同期期間におい
て、完全な直交変換処理がなされていない表示データが
液晶パネル9上に表示されるのを回避することができる
効果がある。
【0133】また直交関数行列として、水平同期期間毎
に出力される列データの要素の1/2個については、そ
の直前の水平同期期間に出力された列データの要素から
その値が変化しないような列方向の相関関係を持つもの
を用いるので、1フレーム内の表示データと直交関数行
列の積和演算の回数を、(n/2)×M×(m+1)×
(N/n)=N×M×(m+1)/2のように、単純に
全ての表示データを演算した場合の演算回数(N×M×
m)と比較しておよそ1/2にすることができる効果が
ある。ここでMはセグメント電極の数、(N/n)は分
割したブロックの数、(m+1)は1つのブロックに対
する水平同期期間の数である。
【0134】さらに、ブロックメモリ及び関数格納部か
ら最初に読み出される列表示データ及び列データについ
ては、その全要素を2水平同期期間にわたって2回に分
けて出力させるようにしたので、隣接する列データの間
で値に変化のない要素については演算処理を行わないよ
う構成した演算回路により、最初に読み出される列表示
データ及び列データについても演算処理することができ
る効果がある。
【0135】なお、前記演算処理回路は、各水平同期期
間では、その期間の演算処理で用いる列データと、その
1つ前の水平同期期間での演算処理に用いた列データと
の間で値が変化している要素についてのみ、該列表示デ
ータの要素との演算処理を行い、該両列データの間で値
に変化のない要素については、1つ前の水平同期期間で
の演算処理の結果を用いるものであればよい。
【0136】また、上記実施例では、液晶表示装置とし
て、非分散型の複数ライン選択駆動法により液晶パネル
を駆動するものを示したが、これは全ライン同時選択駆
動法により液晶パネルを駆動するものであってもよい。
【0137】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る液晶表示装
置によれば、直交関数行列を用いて表示データを直交変
換し、該直交変換した変換表示データを全セグメント電
極に順次印加するとともに、コモン電極に、該直交変換
に用いた直交関数行列の列データを選択パルスとして順
次印加して、該変換表示データを該液晶パネル上で逆変
換するようにしているので、複数走査線同時選択駆動法
によりフレームレスポンス現象を抑制することができ
る。
【0138】また、該直交関数行列の列データを構成す
る各要素と、該表示データの、各セグメント電極に対応
する列表示データを構成する各要素とに対する演算処理
を、1水平同期期間毎に順次該直交関数行列の列データ
を変えて行う際、各水平同期期間では、その期間の演算
処理で用いる列データと、その1つ前の水平同期期間で
の演算処理に用いた列データとの間で値が変化している
要素についてのみ、該列表示データの要素との演算処理
を行い、該両列データの間で値に変化のない要素につい
ては、1つ前の水平同期期間での演算処理の結果を用い
るようにしたので、複数走査線同時選択駆動のための表
示データの直交変換演算処理を削減することができる。
【0139】この結果、演算回路での消費電力を抑えつ
つ、高解像度で高速なSTN液晶パネルに高コントラス
トの表示を行わせることができる液晶表示装置を得るこ
とができる。
【0140】また、この発明によれば、水平同期信号と
ブロック同期信号に基づいて、ブロックが切り替わった
直後の水平同期期間には、液晶パネルが非表示状態とな
るよう、セグメントドライバとコモンドライバを制御す
るので、ブロックが切り替わった直後の水平同期期間に
おいて、完全な直交変換処理がなされていない表示デー
タが液晶パネル上に表示されるのを回避することができ
る効果がある。
【0141】またこの発明によれば、直交関数行列とし
て、水平同期期間毎に出力される列データの要素の1/
2個については、その直前の水平同期期間に出力された
列データの要素からその値が変化しないような列方向の
相関関係を持つものを用いるので、1フレーム内の表示
データと直交関数行列の積和演算の回数を、単純に全て
の表示データを演算した場合の演算回数と比較しておよ
そ1/2にすることができる効果がある。
【0142】この発明によれば、ブロックメモリ及び関
数格納部から最初に読み出される列表示データ及び列デ
ータについては、その全要素を2水平同期期間にわたっ
て2回に分けて出力させるようにしたので、隣接する列
データの間で値に変化のない要素については演算処理を
行わないよう構成した演算回路により、最初に読み出さ
れる列表示データ及び列データについても演算処理する
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による、非分散型複数ラ
イン選択駆動法により駆動される液晶表示装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図2】上記液晶表示装置を構成するブロックメモリの
構成を示す図である。
【図3】上記液晶表示装置を構成する関数格納部の構成
を示す図である。
【図4】上記液晶表示装置を構成するアドレス変換部の
構成を示すブロック図である。
【図5】上記液晶表示装置を構成する演算処理部の構成
を示すブロック図である。
【図6】上記演算処理部を構成する2倍化回路の構成を
示すブロック図である。
【図7】上記演算処理部を構成するライン演算部の構成
を示すブロック図である。
【図8】フレームレスポンス現象の発生を概念的に説明
するための波形図である。
【図9】フレームレスポンス現象の抑制を概念的に説明
するための波形図である。
【図10】従来の全ライン選択駆動法により駆動される
液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。
【図11】従来の液晶表示装置を構成する、M本のセグ
メント電極及びN本のコモン電極を有する液晶パネルの
構成を模式的に示す図である。
【図12】マトリクス状に配置されたN行×M列の画素
に対応した1フレーム分の表示データを示す図である。
【図13】K行K列の大きさを持つWalsh関数行
列、及び該Walsh関数行列から作成した、N行K列
の大きさを持つ直交変換に用いる直交関数行列を説明す
るための図である。
【図14】K=8とした時のWalsh関数行列の具体
的な数値配列を示す図である。
【図15】液晶パネルのコモン電極を4つのブロックに
分割した状態を模式的に示す図である。
【図16】分散型複数ライン駆動法に用いる、表示デー
タ1フレーム分の関数行列の一例を示す図である。
【図17】非分散型複数ライン駆動法に用いる、表示デ
ータ1フレーム分の関数行列の一例を示す図である。
【図18】本発明の一実施例による液晶表示装置におけ
る表示データの具体的な演算処理を説明するための図で
ある。図18(a)は、1つのブロック(表示データサ
イズ4行4列)に対応する表示画面の各画素での表示状
態を示す。図18(b)は、上記各画素に対応する表示
データを、黒表示のデータをIij=1、白表示のデータ
をIij=−1として示す。
【図19】図18に示すブロックの表示データを直交変
換するための4行4列のWalsh関数行列を説明する
ための図である。図19(a)はこの関数行列の要素の
配列を示す。図19(b)はこの関数行列の具体的な数
値配列を示す。
【図20】上記4行4列のWalsh関数行列の各要素
を紙面右側に1列シフトして作成され、関数ROMに格
納された格納行列の説明図である。図20(a)はこの
格納行列の要素の配列を示す。図20(b)はこの格納
行列の具体的な数値配列を示す。
【符号の説明】
1 ブロックメモリ 2 関数格納部 3 アドレス変換部 4 ブロック同期信号発生部 5 演算処理部 6 セグメントドライバ 7 コモンドライバ 8 表示期間制御信号発生部 9 液晶パネル 11 RAM 12,22 列レジスタ 12a,22a 1/2ビット出力線 21 関数ROM 31 アドレスカウンター 32 アドレステーブルROM 51 乗算部 52 加算部 53 2倍化回路 54 ラインデータ演算部 100 液晶表示装置 101 データ変換手段 102 データ逆変換手段(演算処理回路) 121,221 3ステートバッファー 122,222 デコーダ 531 ビットシフト回路 532 データセレクタ 541 加算器 542 ラインメモリ Bs ブロック同期信号 C クロック信号 Ds データ出力アドレス Dc 表示期間制御信号 F フレーム信号 Hs 水平同期信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 裕 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に平行な複数のセグメント電極と、
    該セグメント電極と液晶層を介して対向する相互に平行
    な複数のコモン電極とを有し、該両電極の交差部分への
    電圧印加により液晶による画像表示が行われる液晶パネ
    ルと、 表示画像1フレームの全領域に対応する表示データ,あ
    るいは該表示画像1フレームを垂直走査方向に複数に分
    割したブロックに対応する表示データを、列方向の相関
    関係を持つ直交関数行列を用いて直交変換するデータ変
    換手段と、 該直交変換した変換表示データを全セグメント電極に順
    次印加するとともに、該表示画像1フレームの全領域あ
    るいは分割したブロックに対応する全コモン電極に、該
    直交変換に用いた直交関数行列の列データを選択パルス
    として順次印加して、該変換表示データを該液晶パネル
    上で逆変換するデータ逆変換手段とを備え、 該データ変換手段は、該直交関数行列の列データを構成
    する各要素と、該表示データの、各セグメント電極に対
    応する列表示データを構成する各要素とに対する演算処
    理を、1水平同期期間毎に順次該直交関数行列の列デー
    タを変えて行う演算処理回路を有し、 該演算処理回路は、各水平同期期間では、その期間の演
    算処理で用いる列データと、その1つ前の水平同期期間
    での演算処理に用いた列データとの間で値が変化してい
    る要素についてのみ、該列表示データの要素との演算処
    理を行い、該両列データの間で値に変化のない要素につ
    いては、1つ前の水平同期期間での演算処理の結果を用
    いるものである液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記データ変換手段及びデータ逆変換手
    段は、 該表示画像1フレームを分割した各ブロック毎に順次、
    前記表示データの直交変換及び逆変換を行うよう構成さ
    れており、 前記演算処理回路は、1つのブロックに対応する表示デ
    ータの直交変換のための演算処理がすべて終了してか
    ら、次のブロックに対応する表示データの直交変換のた
    めの演算処理を開始する回路構成となっている請求項1
    記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記演算処理回路は、 前記1つのブロックに対応する表示データを格納可能な
    メモリ容量を有するブロックメモリと、 前記直交関数行列を格納した関数格納部と、 前記各ブロックに対応する表示データの演算開始時ごと
    にブロック同期信号を発生するブロック同期信号発生部
    と、 前記直交関数行列の列方向の相関関係に関する行列情報
    を有し、該ブロックメモリ及び該関数格納部に、前記ブ
    ロック同期信号,水平同期信号,及びクロック信号に基
    づいてデータ出力アドレスを与え、該ブロックメモリ及
    び該関数格納部から必要なデータを出力させるメモリア
    ドレス変換部と、 該ブロックメモリからの表示データと、該関数格納部か
    らの直交関数行列の列データとの演算処理により、該ブ
    ロックメモリに格納された表示データの直交変換を行う
    演算処理部とを備えたものである請求項2記載の液晶表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記データ逆変換手段は、 前記演算処理部により直交変換された変換表示データを
    前記セグメント電極に印加するセグメントドライバと、 該直交変換に用いた直交関数行列の列データを前記コモ
    ン電極に印加するコモンドライバと、 前記水平同期信号とブロック同期信号に基づいて、ブロ
    ックが切り替わった直後の水平同期期間には、液晶パネ
    ルが非表示状態となるよう、セグメントドライバとコモ
    ンドライバを制御する表示制御手段とを備えている請求
    項3記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記関数格納部は、 水平同期期間毎に出力される列データの要素の1/2個
    については、その直前の水平同期期間に出力された列デ
    ータの要素からその値が変化しないような列方向の相関
    関係を持つ直交関数行列を格納したものである請求項3
    記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記演算処理部は、 前記ブロックメモリから読み出された表示データと、前
    記関数格納部から読み出された直交関数行列の列データ
    とを各要素毎に乗じる、前記ブロックの行数に対応する
    コモン電極数の半分の個数の乗算器からなる乗算部と、 該各乗算器の演算結果を足し合わせる加算部と、 前記ブロック同期信号と前記水平同期信号によって制御
    され、該加算部での加算結果を2倍あるいは等倍にする
    2倍化回路と、 各水平同期期間内に該2倍化回路から出力される各セグ
    メント電極に対応する出力結果と、その1つ前の水平同
    期期間で得られセグメントドライバーに供給された各セ
    グメント電極に対応する変換表示データとを、各セグメ
    ント電極別に加算し、これをセグメントドライバに出力
    するラインデータ演算部とを備えたものである請求項5
    記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記メモリアドレス変換部は、前記ブロ
    ックメモリ及び前記関数格納部から最初に読み出される
    列表示データ及び列データについては、その全要素を2
    水平同期期間にわたって2回に分けて出力させるもので
    ある請求項5記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記ラインデータ演算部は、 各水平同期期間内で得られ前記セグメントドライバに供
    給される、全セグメント電極に対応する個数の変換表示
    データを格納するメモリと、 該メモリに格納された変換表示データと、次の1水平同
    期期間に得られる前記2倍化回路の、全セグメント電極
    に対応する個数の出力結果とを各セグメント電極別に加
    算するための加算器を備え、 該加算器の出力がセグメントドライバに出力されるとと
    もに、加算処理の終わった該メモリに書き込まれるもの
    である請求項6記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記表示制御手段は、各ブロックの最初
    の水平同期期間には、液晶パネルが非表示状態となり、
    その2つ目以降の水平同期期間には、液晶パネルが表示
    状態となるよう、前記セグメントドライバと前記コモン
    ドライバを制御するものである請求項4記載の液晶表示
    装置。
  10. 【請求項10】 前記演算処理回路は、 表示画像1フレームの表示データサイズをN×M、各ブ
    ロックに対応するコモン電極数をn、直交変換に用いる
    直交関数行列の大きさをn×mとしたとき、 1フレーム内の表示データと直交関数行列の積和演算の
    回数を、(n/2)×M×(m+1)×(N/n)=N
    ×M×(m+1)/2のように単純に全ての表示データ
    を演算した場合の演算回数(N×M×m)と比較してお
    よそ1/2にする演算回路である請求項5記載の液晶表
    示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002140049A (ja) * 2000-11-02 2002-05-17 Seiko Instruments Inc 液晶表示パネルの駆動方法
KR100427162B1 (ko) * 1999-09-27 2004-04-14 시티즌 도케이 가부시키가이샤 칼라액정표시패널의 구동방법 및 시계의 표시제어방법

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