JPH084412A - ウインドレギュレ−タ用ジョイント部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プ−リシャフトを廃止したプ−リのスム−ズ
な回動が可能なウインドレギュレ−タ用ジョイント部材
を提供する。 【構成】 ガイドレ−ル３の一端部を嵌着せしめるノッ
チ部１ａと、インナ−ケ−ブル４の駆動とともに回動す
るプ−リ２と外接するように形成された溝部１ｂと、プ
−リ２の軸方向に保持させるための壁部１ｃと、アウタ
ケ−シング５を固着させるためのハウジング部１ｄとを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はウインドレギュレ−タ用
ジョイント部材に関する。さらに詳しくは、上下方向に
配置されたガイドレ−ルに沿って上下方向に配索された
インナ−ケ−ブルを横方向等に方向転換させながらガイ
ドレ−ルの側方に配置されたアウタケ−シングに挿入す
るするためのウインドレギュレ−タ用ジョイント部材に
関する。

【０００２】

【従来の技術】プル方式のコントロ−ルケ−ブルは可撓
性を有する管状のアウタケ−シングと該アウタケ−シン
グ内に挿通されるインナ−ケ−ブルとからなる。アウタ
ケ−シングの一端はコントロ−ルケ−ブルにより駆動も
しくは従動する相手装置の一部に確実に固定される。一
方、相手装置内のインナ−ケ−ブルの作動方向と相手装
置に接続されるアウタケ−シングの方向とが一定の角度
を有しているときは、インナ−ケ−ブルがスム−ズに移
動するように、またインナ−ケ−ブルによって伝達され
る張力が減じないようにプ−リや孤状のガイド溝などで
インナ−ケ−ブルをガイドする必要がある。

【０００３】叙上の目的を達成するものとして、図６〜
７に示すようなジョイント部材が提案されている。ジョ
イント部材５１にはガイドレ−ル（図示しない）の一端
を嵌着せしめるノッチ部５１ａが設けられ、インナ−ケ
−ブル（図示しない）の駆動とともに回動するプ−リ５
２の両側に同心状に設けられたプ−リシャフト５２ａを
保持する一対の溝部５１ｂが壁部５１ｃに設けられてい
る（実公昭６１−３７７４２号公報参照）。このジョイ
ント部材５１の構造のばあい、プ−リ５２にプ−リシャ
フト５２ａを設ける必要がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プ−
リのプ−リシャフトを廃止しても、プ−リのスム−ズな
回動が可能なウインドレギュレ−タ用ジョイント部材を
提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のウインドレギュ
レ−タ用ジョイント部材は、（ａ）上下方向に配置され
たガイドレ−ルに沿って上下方向に配索されたインナ−
ケ−ブルを横方向に方向転換させるプ−リシャフトを有
しないプ−リを保持しながら、ガイドレ−ルの側方に配
置されたアウタケ−シングを挿入させるジョイント部材
であって、（ｂ）前記ガイドレ−ルの一端部を嵌着せし
めるためのノッチ部と、（ｃ）前記インナ−ケ−ブルの
駆動とともに回動するプ−リと外接するように形成され
た溝部と、（ｄ）前記プ−リを軸方向に保持させるため
の壁部と、（ｅ）前記アウタケ−シングを固着させるた
めのハウジング部とから構成されている。

【０００６】前記ジョイント部材の材料の動摩擦係数が
前記プ−リの材料の動摩擦係数より大きいことが好まし
い。

【０００７】また、前記ジョイント部材が比較的硬質の
材料で、前記プ−リが比較的軟質の材料からなることが
好ましい。

【０００８】本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイン
ト部材は、（ａ）上下方向に配置されたガイドレ−ルに
沿って上下方向に配索されたインナ−ケ−ブルを逆方向
に方向転換させるプ−リシャフトを有しないプ−リを保
持させるジョイント部材であって、（ｂ）前記ガイドレ
−ルの一端部を嵌着せしめるためのノッチ部と、（ｃ）
前記インナ−ケ−ブルの駆動とともに回動するプ−リと
外接するように形成された溝部と、（ｄ）前記プ−リを
軸方向に保持させるための壁部とから構成されている。

【０００９】

【作用】本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部
材（以下、ジョイント部材という）は、溝部が回動する
プ−リと外接するように形成されているので、インナ−
ケ−ブルの作動方向にプ−リはスム−ズな回動をするこ
とができる。またプ−リの軸方向に形成された溝部によ
りプ−リのジョイント部材からの離脱を防止することが
できる。

【００１０】ジョイント部材の材料の動摩擦係数が、プ
−リの材料の動摩擦係数より大きく設定されているた
め、ジョイント部材とプ−リとの摺動抵抗は小さく、大
きな摩擦現象がないので、プ−リのスム−ズな回動が可
能である。

【００１１】また、ジョイント部材が比較的硬質の材料
で、プ−リが比較的軟質の材料から形成されているた
め、ジョイント部材とプ−リとの摺動抵抗は小さく、大
きな摩擦現象がないので、プ−リのスム−ズな回動が可
能である。

【００１２】

【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明のウインド
レギュレ−タ用ジョイント部材を説明する。図１は本発
明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部材も一実施例
を示す正面図、図２は図１のＩ−Ｉ線断面図、図３は本
発明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部材を備えた
ウインドレギュレ−タの一実施例を示す正面図、図４は
本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部材の他の
実施例を示す正面図、図５は図４のＩＩ−ＩＩ線断面図
である。

【００１３】図３は自動車のドアパネル内に固定される
ウインドレギュレ−タ１０を示している。ウインドレギ
ュレ−タ１０は窓ガラス（図示しない）の昇降をガイド
するためのガイドレ−ル３と、窓ガラスを昇降させるた
めのインナ−ケ−ブル４とを連結するためのキャリアプ
レ−ト６と、インナ−ケ−ブル４を循環操作するための
アクチュエ−タ７とから構成されている。そして、ガイ
ドレ−ル３の両端にはそれぞれジョイント部材１が設け
られており、ジョイント部材１にはプ−リシャフトのな
いプ−リ２が保持されている。

【００１４】まず、図１、２に示すジョイント部材１を
説明する。ジョイント部材１はガイドレ−ル３の一端部
を嵌着せしめるノッチ部１ａと、インナ−ケ−ブル４の
駆動とともに回動するプ−リ２と外接するように形成さ
れた溝部１ｂと、プ−リ２を軸方向に保持させるための
壁部１ｃと、アウタケ−シング５を固着させるためのハ
ウジング部１ｄとから構成されている。

【００１５】また、ジョイント部材１の材料をたとえば
ポリオキシメチレン（ＰＯＭ）としたばあい、プ−リ２
の材料はポリオキシメチレンの動摩擦係数より小さいポ
リアミド（ＰＡ）、ガラス繊維強化ポリエチレンテレフ
タレ−ト（ＧＦ−ＰＥＴ）等を用いることにより、プ−
リ２はジョイント部材１の溝部１ｂでスム−ズな回動を
行なうことができる。この動摩擦係数は、摺動あるいは
回動運転中に起こる動摩擦抵抗の係数であり、相手部材
の硬度、表面のあらさ、摩擦面の潤滑剤の有無等により
異なるものである。ジョイント部材１の材料とプ−リ２
の材料の組合せは上記組合せに限定されるものではな
い。

【００１６】さらに、ジョイント部材１が比較的硬質の
材料であり、プ−リ２が比較的軟質の材料を用いること
により、プ−リ２はジョイント部材１の溝部１ｂでスム
−ズな回動を行なうことができる。

【００１７】ポリオキシメチレン（ＰＯＭ）、ポリアミ
ド（ＰＡ）等の結晶性エンプラでは、無潤滑の摺動は可
能ではあるが、組立時に少量の二硫化モリブデン、シリ
コ−ン等の潤滑剤をジョイント部材１とプ−リ２に施す
ことにより、摺動特性は飛躍的に改善される。

【００１８】つぎに、図４〜５に示すジョイント部材１
を説明する。このジョイント部材１はインナ−ケ−ブル
４を逆方向に方向転換されるもので、ガイドレ−ル３の
一端部を嵌着せしめるノッチ部１ａと、インナ−ケ−ブ
ル４の駆動とともに回動するプ−リ２と外接するように
形成された溝部１ｂと、プ−リ２を軸方向に保持させる
ための壁部１ｃとから構成されている。

【００１９】

【発明の効果】本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイ
ント部材は、プ−リのスム−ズな回動が可能である。ま
たプ−リシャフトが不要なので部品点数の削減が可能
で、組立も容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部
材の一実施例を示す正面図である。

【図２】図１のＩ−Ｉ線断面図である。

【図３】本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部
材を備えたウインドレギュレ−タの一実施例を示す正面
図である。

【図４】本発明のウインドレギュレ−タ用ジョイント部
材の他の実施例を示す正面図である。

【図５】図４のＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図６】従来のウインドレギュレ−タ用ジョイント部材
の一例を示す正面図である。

【図７】図６の側面図である。

【符号の説明】

１ ジョイント部材 １ａ ノッチ部 １ｂ 溝部 １ｃ 壁部 １ｄ ハウジング部 ２ プ−リ ３ ガイドレ−ル ４ インナ−ケ−ブル ５ アウタケ−シング １０ ウインドレギュレ−タ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）上下方向に配置されたガイドレ−
   ルに沿って上下方向に配索されたインナ−ケ−ブルを横
   方向に方向転換させるプ−リシャフトを有しないプ−リ
   を保持しながら、ガイドレ−ルの側方に配置されたアウ
   タケ−シングを挿入させるジョイント部材であって、
   （ｂ）前記ガイドレ−ルの一端部を嵌着せしめるための
   ノッチ部と、（ｃ）前記インナ−ケ−ブルの駆動ととも
   に回動するプ−リと外接するように形成された溝部と、
   （ｄ）前記プ−リを軸方向に保持させるための壁部と、
   （ｅ）前記アウタケ−シングを固着させるためのハウジ
   ング部とからなるウインドレギュレ−タ用ジョイント部
   材。
2. 【請求項２】 前記ジョイント部材の材料の動摩擦係数
   が前記プ−リの材料の動摩擦係数より大きい請求項１記
   載のウインドレギュレ−タ用ジョイント部材。
3. 【請求項３】 前記ジョイント部材が比較的硬質の材料
   で、前記プ−リが比較的軟質の材料からなる請求項１ま
   たは２記載のウインドレギュレ−タ用ジョイント部材。
4. 【請求項４】 （ａ）上下方向に配置されたガイドレ−
   ルに沿って上下方向に配索されたインナ−ケ−ブルを逆
   方向に方向転換させるプ−リシャフトを有しないプ−リ
   を保持させるジョイント部材であって、（ｂ）前記ガイ
   ドレ−ルの一端部を嵌着せしめるためのノッチ部と、
   （ｃ）前記インナ−ケ−ブルの駆動とともに回動するプ
   −リと外接するように形成された溝部と、（ｄ）前記プ
   −リを軸方向に保持させるための壁部とからなるウイン
   ドレギュレ−タ用ジョイント部材。