JPH0843999A - レンズ付きフィルムユニット - Google Patents

レンズ付きフィルムユニット

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JPH0843999A
JPH0843999A JP17428294A JP17428294A JPH0843999A JP H0843999 A JPH0843999 A JP H0843999A JP 17428294 A JP17428294 A JP 17428294A JP 17428294 A JP17428294 A JP 17428294A JP H0843999 A JPH0843999 A JP H0843999A
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lens
cartridge
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Junichi Takagi
純一 高城
Hisashi Tasaka
恒 田坂
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルムの自動給送機構を備えたレンズ付き
フィルムユニットであって、フィルムの給送機構が故障
した場合にも、容易にフィルムを取り出すことのできる
フィルムユニットフィルムを提供することを目的とす
る。 【構成】パトローネが収納されたパトローネ収納室と、
フィルム巻き上げ用のモータと、モータの駆動力を伝達
するギヤユニットと、パトローネ収納室、モータおよび
ギヤユニットを収納するカバーを備えたレンズ付きフィ
ルムユニットにおいて、パトローネ収納室の底部のパト
ローネの中央部に対向したカバーの部分の強度が弱めら
れていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムの自動給送機
構を備えたレンズ付きフィルムユニットに関するもので
あり、さらに詳細には、フィルムの給送機構が故障した
場合にも、容易に、フィルムを取り出すことのできるレ
ンズ付きフィルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラを携帯し忘れた場合でも、簡単に
入手して写真撮影をすることができるように、安価なレ
ンズ付きフィルムユニットが提供されている。このレン
ズ付きフィルムユニットは、撮影レンズ、シャッタを含
む簡単な撮影機構の他、ストロボ装置及びフィルム巻上
げ機構などを備えたユニット本体に、国際標準規格(I
SO 1007−1979年版)で規定されたパトロー
ネ付きフィルムを内蔵させたものであり、小型であって
携帯性にも優れている。これを購入したユーザーは、室
内や暗い所でも手軽に写真撮影を楽しむことができ、し
かも、撮影終了後には、撮影済みの写真フィルムを取り
出すことなく、そのままユニット本体ごと現像取扱店に
現像を依頼すればよく、フィルム巻き戻しやパトローネ
の取り出しなどの面倒な操作を行う必要はないという利
点を有している。このようなレンズ付きフィルムユニッ
トは、パトローネと、パトローネから引き出されたフィ
ルムをロール形態で収納しておき、撮影を行うごとに、
パトローネのスプールに直結された巻上げノブを回動す
ることによって、パトローネ内に撮影済みのフィルムを
巻き取っていくようになっている。そして、フィルムの
パーフォレーションに係合して、1コマ巻上げにより、
1回転する従動スプロケットと、この従動スプロケット
と同軸で回動するカムによりシャッタチャージとフィル
ム巻止めとを行っており、撮影ごとに、巻上げノブを回
動操作しないと次回の撮影を行うことができないように
構成されている。そのため、フィルムの巻き上げを忘れ
た時などはシャッタチャンスを逃がしてしまうという弊
害があるため、モータを使用してシャッタレリーズ後に
自動的にフィルムの巻き上げを行うように構成されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成されたレンズ付きフィルムユニットでは、フィ
ルム巻き上げ用のモータなどのフィルムの給送機構が故
障したときに、フィルムの取り出しがきわめて困難であ
るという問題がある。すなわち、フィルムの自動巻き上
げが可能なコンパクトカメラにおいては、一般に、フィ
ルム巻き上げ用のモータなどのフィルムの給送機構が故
障したときは、裏蓋を開いて、容易に、フィルムを取り
出すことができる。また、フィルムの巻き上げを手動で
おこなうレンズ付きフィルムユニットでも、巻き上げノ
ブを手動で回転させることにより、フィルムをパトロー
ネ内に巻き込むことができれば、パトローネを収納した
パトローネ収納室の底蓋を開いて、パトローネを取り出
すことができる。しかしながら、フィルムの自動給送機
構を備えたレンズ付きフィルムユニットにあっては、フ
ィルム巻き上げ用のモータなどのフィルムの給送機構が
故障したときは、フィルムをパトローネ内に巻き込むこ
とができず、フィルムの取り出しができないという問題
があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、フィルムの自動給送機構を備
えたレンズ付きフィルムユニットであって、フィルムの
給送機構が故障した場合にも、容易に、フィルムを取り
出すことのできるレンズ付きフィルムユニットフィルム
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【発明の構成】本発明のかかる目的は、パトローネが収
納されたパトローネ収納室と、フィルム巻き上げ用のモ
ータと、モータの駆動力を伝達するギヤユニットと、パ
トローネ収納室、モータおよびギヤユニットを収納する
カバーを備えたレンズ付きフィルムユニットにおいて、
パトローネ収納室の底部のパトローネの中央部に対向し
たカバーの部分の強度が弱められたレンズ付きフィルム
ユニットによって達成される。本発明の好ましい実施態
様においては、さらに、ギヤユニットに隣接したカバー
の部分の強度が弱められている。本発明のさらに好まし
い実施態様においては、カバーの部分に、溝が形成され
て、その強度が弱められている。
【0006】
【発明の作用】本発明によれば、パトローネ収納室の底
部のパトローネの中央部に対向したカバーの部分の強度
が弱められているので、フィルム巻き上げ用のモータが
故障して、フィルムの巻き上げが不能になった場合に、
強度の弱められたカバーの部分を破壊し、パトローネの
スプールを手動回転させて、フィルムをパトローネ内に
巻き込むことにより、フィルムを、レンズ付きフィルム
ユニットから、容易に取り出すことが可能になる。本発
明の好ましい実施態様によれば、さらに、ギヤユニット
に隣接したカバーの部分の強度が弱められているから、
ギヤユニットが故障して、フィルムの巻き上げが不能に
なった場合に、強度の弱められたギヤユニットに隣接し
たカバーの部分を破壊し、さらに、ギヤユニットを破壊
することによって、故障したギヤユニットの妨害を受け
ることなく、パトローネのスプールを手動回転させて、
フィルムをパトローネ内に巻き込むことにより、フィル
ムを、レンズ付きフィルムユニットから、容易に取り出
すことが可能になる。本発明のさらに好ましい実施態様
によれば、カバーの部分に、溝が形成されることによ
り、その部分の強度が弱められているから、ドライバな
どを用いて、強度の弱い部分を容易に破壊することがで
き、したがって、フィルムの給送機構が故障した場合に
も、パトローネのスプールを手動回転させて、フィルム
をパトローネ内に巻き込むことによって、フィルムを、
レンズ付きフィルムユニットから、容易に取り出すこと
が可能になる。
【0007】
【実施例】以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例
について詳細に説明を加える。図1は、本発明の実施例
にかかるレンズ付きフィルムユニットの外観を示す略斜
視図である。図1において、本発明の実施例にかかるレ
ンズ付きフィルムユニット1は、フィルムの自動巻き上
げが可能なように構成され、後述のように、撮影機構な
どが内蔵されたユニット本体2と、ユニット本体2を収
納する外ケース3を備えている。外ケース3の表面に
は、レンズ付きフィルムユニット1の使用方法などの説
明が印刷されており、外ケース3には、ストロボ発光部
4、シャッタボタン5、メインスイッチ摘み6、撮影枚
数表示板7、ファインダ8、撮影レンズ9、ストロボを
充電する際に操作されるストロボ充電スイッチ10など
を外部に露出させるための開口部およびストロボユニッ
トの充電が完了したときに点滅するネオン管11の光を
外部に導く充電確認孔11aが、それぞれ、形成されて
いる。また、メインスイッチ摘み6を外部に露出させる
開口部の近傍には、メインスイッチ摘み6のON位置に
対応して、「ON」の文字が、OFF位置に対応して、
「OFF」の文字が印刷されている。シャッタボタン5
の下部の外ケース3の部分は、後述するグリップ部に対
応して、前面側に突出されている。メインスイッチ摘み
6は、ON位置にあるときは、後述するフィルムの自動
巻き上げをおこなうモータを駆動可能とし、他方、OF
F位置にあるときは、モータが駆動されないようにする
ものである。
【0008】図2は、レンズ付きフィルムユニット1の
ユニット本体2の略分解斜視図である。図2に示される
ように、本実施例においては、ユニット本体2は、本体
部分12、露光ユニット13、ストロボユニット14、
電池15、減速伝達機構とモータとが一体化されたモー
タユニット16、スイッチ17、前カバー18および後
カバー19とパトローネ付きフィルム20とから構成さ
れており、これらは爪係合によって、着脱自在に取り付
けられている。前カバー18には、光軸21上に、撮影
レンズ9を外部に露呈するための開口部9aと、ストロ
ボユニット14のストロボ発光部4を外部に露呈させる
ためのストロボ開口部4aと、ファインダ対物窓8a
と、ストロボユニット14への充電を行うストロボ充電
スイッチ10、ネオン管11の光を外部に導く充電確認
孔11aが形成されている。また、前カバー18のシャ
ッタボタン5の下部には、前面側に突出されたグリップ
部22が形成されており、ユーザーが、このグリップ部
22を握持して撮影を行うことができるように構成され
ている。本体部分12には、光軸21上に配置された露
光開口23の両側に、パトローネ20aを収納するパト
ローネ収納室24と、フィルム20bがあらかじめ巻き
取られて形成されたフィルムロール20cを収納するフ
ィルムロール収納室25とが形成されている。パトロー
ネ収納室24の外壁前面は、フィルムロール収納室25
の外壁前面よりも前方に突出した形状となっている。本
体部分12の背面側には、フィルム20bへの露光範囲
を規定するアパーチャー(図示せず)が形成されてい
る。
【0009】図3は、フィルム巻き上げ用のモータユニ
ット16およびスイッチ17の略分解斜視図である。図
3に示されるように、パトローネ収納室24の側方に
は、モータユニット16を収納するモータユニット収納
室26が形成されている。モータユニット16は、上方
あるいは前方から、モータユニット収納室26内に挿入
されて、パトローネ収納室24側に押されることによっ
て、パトローネ収納室24の側面に突設された係合爪2
7a、27b、27c、27dと係合して取り付けられ
るようになっている。なお、この際に、同じくパトロー
ネ収納室24の側面に形成された突起28aとピン28
bとが、モータユニット16に形成された穴や溝と係合
して、位置決めが行われる。モータユニット収納室26
は、前カバー18に形成されたグリップ部22により、
その前方が覆われている。図4は、モータユニット16
の略分解斜視図である。図4に示されるように、モータ
ユニット16は、フィルム巻上げの駆動源としてのモー
タ30と、モータ30の回転を減速して、伝達するギヤ
群31と、これらを保持する保持枠32と、ギヤ群31
を上方から保持する天板33とから構成されている。こ
こに、モータ30は、メインスイッチ摘み6が、OFF
位置に位置しているときは、駆動されず、ON位置に位
置しているときにのみ、駆動されるように構成されてい
る。
【0010】保持枠32の上部には、ギヤ支持部34
が、下部には、モータ支持部35が形成されており、ギ
ヤ支持部34とモータ支持部35の間には、板状で弾性
変形可能な連結部36が形成されている。モータユニッ
ト収納室26に形成された係合爪27aないし27d
は、連結部36に係合されるようになっている。本実施
例において、モータ30としては、模型等の動力源とし
て使用される低価格なものが使用されている。ギヤ支持
部34には、モータ30の回転軸30aを挿入可能な穴
34aが形成され、また、モータ支持部35には、モー
タ30の下部に形成された突起部と同形状の穴35aが
形成されている。したがって、図4に示されるように、
保持枠32を変形させた状態で、モータ30の回転軸3
0aを下方から穴34aに、モータ30の底部37が、
ギヤ支持部34の下面に形成された凹部に入り込むよう
に、挿入することにより、モータ30を、連結部36の
弾性力を用いて、挟み込むことによってモータ30が固
定される。モータ30が固定されると、穴34aに挿入
されたモータ30の回転軸30aは、ギヤ支持部34か
ら上方に突出し、突出した回転軸30aには、ギヤ38
が取り付けられる。ギヤ支持部34の上面に形成された
軸受け穴40、41、42と軸43、44とには、ギヤ
45、46、47、48、49が挿入される。これらの
ギヤ45ないし49は、いずれも上下に2個の平ギヤが
形成されており、これらが噛合されることによって、モ
ータ30の回転を減速するように構成されている。
【0011】天板33には、下方に向かって突設された
2つの係合爪50が形成され、ギヤ支持部34に係合さ
せられて、保持枠32に取り付けられる。この際,天板
33に形成された5つの穴51に、ギヤ45、46、4
7と軸43、44の上部が挿入されるので、ギヤ45な
いし49の軸間距離が保たれて、確実に、モータ30の
回転を伝達することができる。図3および図4に示され
るように、係合爪50が形成された反対側の天板33の
面には、2本の突条52、53が形成されている。この
突条52、53の間には、メインスイッチ摘み6が一体
に形成された操作板54が、突条52、53に沿って、
スライド可能に収められている。操作板54の両側面に
は、一対の凸部55が形成されており、この一対の凸部
55は、突条52、53に形成された凹部56と一対の
凹部57とに係合される。一対の凸部55と一対の凹部
57とが係合しているときには、メインスイッチ摘み6
は、図1に示されるように、「ON」位置に位置し、レ
ンズ付きフィルムユニット1は、撮影操作が行われる
と、即座に、フィルムの巻上げが行われる状態となって
いる。また、一対の凸部55と一対の凹部56とが係合
しているときには、メインスイッチ摘み6は、「OF
F」位置に位置し、レンズ付きフィルムユニット1は、
撮影操作を行っても、フィルムの巻上げが行われないよ
うになっている。
【0012】図3に示されるように、パトローネ収納室
24の上部には、巻上げギヤ60が回転自在に取り付け
られる。パトローネ収納室24の上面には、軸受け開口
61が形成されており、軸受け開口61には、巻上げギ
ヤ60の下面に形成された駆動軸62が挿入されてい
る。駆動軸62の端部には、パトローネ20aのスプー
ル20d(図2参照)と噛合する歯列62aが形成され
ており、巻上げギヤ60の回転により、スプール20d
が回転されて、パトローネ20a内に、フィルム20b
が巻上げられるように構成されている。巻上げギヤ60
の上面には、軸63が形成されている。この軸63は、
モータユニット16が、本体部分12に取り付けられた
ときに、天板33に形成された穴64に挿入される。巻
上げギヤ60は、モータユニット16のギヤ49の下段
ギヤ49aと噛合されて、ギヤ49と巻上げギヤ60と
の軸間距離は一定に保たれる。これにより、モータ30
の回転が1/100〜1/290に減速されて、スプー
ル20dに伝達される。本実施例において、軸受け穴4
0、41、42とギヤ45、46、47の間、軸43、
44とギヤ48、49の間、ギヤ45、46、47と天
板33に形成された穴51の間、巻上げギヤ60の軸6
3と天板33に形成された穴64の間には、いずれも、
グリスは塗布されておらず、これらは、直接、接触可能
な状態に嵌め合い係合されている。
【0013】なお、上述したギヤ群31の減速比1/1
00〜1/290は、以下のような公式を用いて決定さ
れている。 減速比= 必要フィルム巻上げトルク/(モータ軸負荷トルク×ギヤ効率)・・・ モータ回転数=8700−510×モータ軸負荷トルク・・・・・・・・ 1コマ巻上げ時間=1コマ巻上げ時のスプール回転数/単位時間当たり のスプール回転数 =1コマ巻上げ時のスプール回転数/(モータ回転数 ×1/60×1/減速比)・・・・・・・・・・・・・・ まず、最小の減速比を決定する。必要フィルム巻上げト
ルクは、フィルムを巻き上げるのに必要なトルクであ
り、最もトルクが必要な条件として、低温時(−10
℃)で最終コマの巻き上げを行い、巻き上げトルクを測
定した。この必要巻上げトルクは、700gf・cmで
あった。上記式は、安価なモータの回転数とモータ軸
負荷トルクとの関係を、実測値より求めたものであり、
モータ軸負荷トルクは、安全を考え、上記式の停動ト
ルクの1/2以下で駆動するように規定し、式におい
て、モータの回転数が0のときの1/2として、8.5
gf・cmとする。
【0014】ギヤ効率は、ギヤの枚数はスペースを考慮
して、4ないし8枚とし、各ギヤ間のロスを5%とし
て、ギヤ5枚使用時の場合に、0.954 で、0.82
となった。これらの必要巻上げトルク、モータ軸負荷ト
ルクおよびギヤ効率を式に代入すると、減速比は1/
100となる。なお、減速比を1/100より小さくす
ると、フィルム巻上げ時間は短くなるが、モータ軸負荷
トルクが大きくなり、安定したフィルムの巻き上げが出
来なくなるおそれがある。次に、上記式を用いて最大
減速比を決定した。1コマ巻上げ時間は通常の使用状況
に鑑みて、3秒とした。1コマ巻上げ時のスプール回転
数は、撮影が行われる前では、パトローネのスプールは
フィルムが僅かしか巻き付けられていないため、最小と
なり直径11.5mmとなる。フィルム1コマの長手方向の
長さと隣合う1コマとの間隔との和(36mm+2mm)
を、この直径に対する円周で割ると、1コマを巻き上げ
るのに必要なスプール回転数が求められ、38/11.
5π=1.05回転/コマとなる。また、モータ軸負荷
トルクは、負荷に対する回転数の安定領域から考えて、
5gf・cmとする。これら1コマ巻上げ時間、1コマ
巻上げ時のスプール回転数およびモータ軸負荷トルクを
式、式に代入すると、最大減速比は1/290とな
る。
【0015】パトローネ収納室24の上面には、軸受け
開口61の他に、ボス65が形成され、ボス65には、
スイッチングレバー66が回動自在に挿入されている。
スイッチングレバー66には、ボス65に挿入される軸
部67と、上方に突設されたL字型のアーム部68とが
形成されている。このアーム部68は、操作板54が
「OFF」位置に位置しているときに、操作板54に突
設された突出部54aによって押圧される位置にあり、
スイッチングレバー66は、図3において、反時計方向
に回動される。また、スイッチングレバー66には、長
穴状の係合部69と突出部70とが形成されている。係
合部69には、露光ユニット13に組付けられる係止レ
バー71に形成されたピン72が挿入され、突出部70
には、スイッチ17の一部をなす係合部材73が当接さ
れている。図5は、ユニット本体2の底部を示す略斜視
図であり、図6は、そのA−A線略断面図、図7は、そ
のB−B線略断面図である。図5および図6に示される
ように、後カバー19の底部に形成された蓋19aに
は、パトローネ収納室24の中央部に対応する部分に、
十字形の溝121が形成されている。溝121は、ドラ
イバなどの工具の先端部を、その中に押し込み可能なサ
イズに形成されている。さらに、図5および図7に示さ
れるように、前カバー18の後縁部と後カバー19の前
縁部との間のギヤ群31に隣接した部分に、ドライバな
どの工具の先端部を押し込むことのできる溝122が形
成されている。
【0016】図8は、シャッタボタン5の操作時におけ
るスイッチ17の略側面図である。図3および図8に示
されるように、スイッチ17は、樹脂製のホルダ75
に、金属製の3本の接片が、互いに絶縁されて、取り付
けられており、ホルダ75が、パトローネ収納室24の
側壁に形成された係合爪24aに係合されて、本体部分
12に取り付けられる。この3本の接片のうち、中央に
配置された第1接片76の上端部には、円弧状に折曲さ
れた接点部76aが形成されている。また、第1接片7
6の側方からは、突出片76bが、上方に向かって突出
されるように、形成されており、この突出片76bの先
端部には、係合部材73が取り付けられている。この係
合部材73は、プラスチックによって円筒状に成形され
たものであり、スイッチングレバー66の回動によっ
て、背面側に押圧され、第1接片76を背面側に変形さ
せる。第1接片76の前面側には、第2接片77が配置
されている。第2接片77の側方からは、突出片77a
が、下方に向かって突出するように形成されている。こ
の突出片77aの下端部は、第1接片76の側に向かっ
て、円弧状となるように、形成されている。
【0017】第1接片76の背面側には、先端に円弧状
の接点部78aが形成された第3接片78が配置されて
いる。これら第1接片76、第2接片77、第3接片7
8には、図8に示されるように、モータ30と電池15
とが接続されている。図9は、モータ駆動時におけるス
イッチ17の略側面図であり、図10は、モータ停止時
におけるスイッチ17の略側面図である。図9に示され
るように、第1接片76の接点部76aと第2接片77
とが当接されたときには、回路が閉じられて、モータ3
0が駆動される。また、図10に示されるように、第1
接片76と第3接片78の接点部78aとが当接された
ときには、モータ30がショートされて、モータ30の
駆動が停止される。図11は、露光ユニットの略分解斜
視図である。図11に示されるように、露光ユニット1
3のベース部85には、光軸21上の前方に設けられた
露光開口86と、2つの軸87、88と軸受開口89と
が一体に形成されている。軸87には、シャッタ駆動レ
バー90と撮影枚数表示板7とが回動自在に挿入され、
止め輪91で抜け止めされている。また、軸88には、
バネ92と係止レバー71とが回動自在に挿入され、ビ
ス93により抜け止めされている。軸受開口89には、
回転部材94が挿入されている。
【0018】回転部材94の中央部には、巻き止めカム
94a、シャッタチャージカム94b、下方に突出した
軸94c及び上方に突出した一歯ギヤ94dとが一体に
形成されている。軸94cには、ベース部85内に配置
された従動スプロケット95が係合され、従動スプロケ
ット95の回転が伝達される。一歯ギヤ94dには、撮
影枚数表示板7の外周に形成された歯列7aが噛合され
る。従動スプロケット95は、フィルム20b(図2参
照)の撮影範囲外に形成されたパーフォレーションに噛
合され、巻上げギヤ60の回転によって、パトローネ2
0aのスプール20dが回転し、フィルム20bが1コ
マ分の長さだけ移送されると、従動スプロケット95が
一回転する。バネ92は、その一端部92aが、シャッ
タ駆動レバー90の係止部90aに係合しており、軸8
7まわりに、シャッタ駆動レバー90を、図11におい
て、反時計方向に付勢している。また、バネ92の他端
92bは、係止レバー71の垂直片71aに係合して、
係止レバー71を、軸88まわりに、図11において、
時計方向に付勢している。シャッタチャージカム94b
には、シャッタ駆動レバー90の一端部90bが当接し
ており、従動スプロケット95の回転により、シャッタ
駆動レバー90を、バネ92の付勢に抗して、図11に
おいて、時計まわりに回転させる。
【0019】巻き止めカム94aの外周には、溝94e
が形成されており、この溝94eには、フィルムが1コ
マ送りされて、回転部材94が1回転したときに、係止
レバー71の爪部71bが嵌入するようになっている。
これにより、従動スプロケット95の回転がロックされ
て、フィルム20bの巻き上げが阻止される。また、係
止レバー71の爪部71bが、溝94eに嵌入するた
め、係止レバー71が、図11において、時計方向にわ
ずかに回動する。この回動により、係止レバー71の突
条部71cが、シャッタ駆動レバー90の立上がり片9
0cに係合し、シャッタ駆動レバー90をチャージ位置
で保持する。なお、従動スプロケット95の1回転によ
って、一歯ギヤ94dが、撮影枚数表示板7を1目盛り
分、回転させる。係止レバー71が、図3において、時
計方向に回動されたときには、係止レバー71のピン7
2が、スイッチングレバー66を、図3において、反時
計方向に回動させる。これにより、スイッチ17の第1
接片76の係合部材73が背面側に押圧され、第1接片
76は、図10に示されるように、第3接片78と当接
される。
【0020】シャッタボタン5が押下げられると、係止
レバー71は、軸88まわりに、図11において、わず
かに反時計方向に回動される。この回動によって、係止
レバー71の突条部71cが、シャッタ駆動レバー90
の立ち上がり片90cから外れて、シャッタ駆動レバー
90が、バネ92の付勢力によって、軸87まわりに、
図11において、反時計方向に回動し、シャッタ駆動レ
バー90の蹴飛ばしアーム90dが、後述するシャッタ
羽根96を蹴飛ばす。係止レバー71が、図3におい
て、反時計方向に回動されたときには、スイッチングレ
バー66へのピン72による押圧が解除され、第1接片
76は、自らの弾性により、第2接片77の側の位置に
復帰する。このとき、シャッタボタン5が押下げられて
いない場合には、第1接片76と第2接片77とが当接
されて、モータ30が回転される。ベース部85の前面
には、光軸21と平行に軸97が形成されている。この
軸97には、クランク形状をしたシャッタ羽根96が回
動自在に軸着されている。シャッタ羽根96は、バネ1
03の付勢力により、光軸21上に設けた露光開口86
を遮断する遮断位置と、シャッタ駆動レバー90の蹴飛
ばしによって、露光開口86上から退避した退避位置と
の間で回動する。
【0021】シャッタ羽根96の前面には、シャッタカ
バー98が取り付けられ、シャッタ羽根96が、光軸2
1の方向に揺動することが防止されている。このシャッ
タカバー98には、光軸21上に、絞り開口98aが形
成されており、絞り開口98aを取り囲むように鏡筒9
8bが一体に形成されている。鏡筒98b内には、撮影
レンズ10を構成する後玉レンズ99および前玉レンズ
100と、これらの間に挟装されるスペーサ101とが
挿入され、最後に、レンズカバー102が被せられる。
べース部85の上部右側には、凹型の保持枠110が一
体に形成されている。保持枠110には、対物レンズ1
04aと接眼レンズ104bとが挿入され、逆ガリレオ
タイプのファインダ8を構成している。ファインダ8
は、図2に示されるように、前カバー18のファインダ
対物窓8aと後カバー19のファインダ接眼窓8bとの
間に配置されている。後カバー19には、アパーチャー
(図示せず)に対向する位置に、フィルム支持面105
が形成されている。フィルム支持面105の上部には、
ファインダ接眼窓8bが形成されており、撮影時にはこ
の窓を通して、フレーミングを行う。後カバー19の上
縁部には、前方に向かって突設された上板106が形成
されており、上板106は、前カバー18の上板107
に形成された切欠部107aと嵌合する形状となってい
る。後カバー19の上板106と、前カバー18の上板
107が嵌合されると、図1に示されるように、両者に
形成された切欠きによって、メインスイッチ摘み6を外
部に露呈させるための開口部108と、撮影枚数表示板
7を外部に露呈させるための表示窓109とが形成され
る。後カバー19の底面側には、パトローネ収納室24
とフィルムロール収納室25との底面を覆うプルトップ
式の蓋19a、19bとがそれぞれ設けられている。蓋
19aは、フィルム20bを収納したパトローネ20a
を取り出すときの取り出し蓋として用いられる。
【0022】図12は、シャッタボタン5を含むシャッ
タ機構の略斜視図である。図12に示されるように、シ
ャッタボタン5は、円筒形状をなしており、その下部に
は、フランジ5aと下方に突出された押圧ピン5bが形
成されている。前カバー18の上板107には、シャッ
タボタン用の開口部140と、開口部140を取り囲む
突条141が下面に形成されており、シャッタボタン5
は、この開口部140に下方から挿入されるが、突条1
41とフランジ5aとが当接するため、上方に抜けてし
まうことはない。シャッタボタン5の下方には、前カバ
ー18の内側に、背面側に向かって突設されたピン14
2に挿入され、回動自在に取り付けられた中間レバー1
43が配置されている。この中間レバー143の先端部
には、下方に突出された押圧レバー144が一体に形成
されており、中間レバー143の中間部には、上方に突
出された係合部145が形成されている。押圧レバー1
44の先端部には、背面側に向けて押圧片144aが形
成されており、この押圧片144aは、上述したスイッ
チ17の第2接片77に形成された突出片77aに当接
して、背面側に変形させている。
【0023】また、前カバー18には、係止解除レバー
146が一体に形成されている。係止解除レバー146
は、前カバー18の上板107と一体化された連接部1
46aによって弾性が付与されており、係止レバー71
の垂直片71aを押圧する押圧部146bと、中間レバ
ー143の係合部145を係合する爪部146cとが形
成されている。シャッタボタン5が押下げられると、シ
ャッタボタン5の下部に形成された押圧ピン5bが、中
間レバー143を下方に押す。シャッタボタン5によ
り、押された中間レバー143は、ピン142を中心
に、時計方向に回動される。これにより、係合部145
に係合された爪部146cが下方に押されて、係止解除
レバー146は、前カバー18との連接部146aを中
心に押し下げられる。係止解除レバー146が押し下げ
られると、押圧部146bが係止レバー71の垂直片7
1aを押して、係止レバー71を、図11において、反
時計方向にわずかに回動する。その結果、シャッタ駆動
レバー90によるシャッタレリーズが行われる。なお、
シャッタボタン5が押下げられている間は、押圧レバー
144も下方に移動されているため、押圧片144aと
第2接片77の突出片76aとの当接が解除され、第2
接片77は、自身の弾性により、第1接片76から離れ
る方向に復帰する。これにより、シャッタボタン5を押
下げている間は、第1接片76と第2接片77とが当接
することがないので、フィルムの巻上げが行われること
はない。また、シャッタボタン5の押下げを解除する
と、押圧レバー144は上方に移動するが、第2接片7
7の突出片77aの下端は円弧状をなすように形成され
ているので、押圧レバー144と突出片77aとは、ス
ムーズに当接する。
【0024】ストロボユニット14の基板122の下部
には、電池15のプラス端子15aと当接する電池接片
150と、マイナス端子15bと当接する電池接片15
1とが取り付けられている。これらの電池接片150、
151は、ストロボ回路に接続されている他に、モータ
ユニット16やスイッチ17にも接続されており、電池
15は、ストロボユニット14とモータユニット16の
駆動源となる。ここに、モータ30は、直流電源によっ
て駆動されるように構成されているため、接続される電
池15の向きによって、回転方向が変わってしまう。図
2に示すように、正しく電池15が装填された場合に
は、モータ30の回転軸30aは図4において、反時計
方向に回転されるが、電池15が逆方向に装填される
と、回転軸30aは時計方向に回転され、パトローネ2
0a内に、フィルム20bを巻き上げることができなく
なる。したがって、本実施例においては、図2に示され
るように、本体部分12の電池接片150が配置される
部分に、突片153を設けている。このように構成する
と、電池15の装填状態を示す底側から見た略斜視図で
ある図13に示されるように、電池接片150の前に、
突片153が位置しているため、電池15の突出したプ
ラス端子15aは装填できるが、マイナス側端子15b
を、電池接片150の側に装填すると、プラス側端子1
5aは装填できなくなるので、電池装填者に、誤装填で
あることを確実に気づかせることができる。
【0025】以上のように構成された本発明の実施例に
かかるレンズ付きフィルムユニット1は、以下のよう
に、動作する。レンズ付きフィルムユニット1は、プラ
スチック成形により、各パーツが製造され、それらが組
み立てられて、ユニット本体2とされている。ユニット
本体2に、電池15を装填する際、図13に示されるよ
うに、電池接片150の近傍には、本体部分12に形成
された突片153が位置するため、電池接片150の側
には、電池15のプラス接点15aしか装填できず、し
たがって、電池15の誤装填を確実に防止して、電池1
5を装填することができる。電池15が装填されたユニ
ット本体2は、各種検査を経た後、その外側を、外ケー
ス3によって覆われて、レンズ付きフィルムユニット1
となる。図1に示すように完成されたレンズ付きフィル
ムユニット1は、遮光と防湿とを行う防湿袋(図示せ
ず)に収納されて販売されるが、搬送時などに、防湿袋
の上からシャッタボタン5が押されてシャッタレリーズ
され、フィルムが無駄に消費されることを防止するため
に、メインスイッチ摘み6を、「OFF」位置にセット
し、シャッタボタン5を押下して、シャッタレリーズを
行ってから、防湿袋に収納される。
【0026】図14は、スイッチ17がOFFのときの
略上面図である。この状態では、図14に示されるよう
に、操作板54に突設された突出部54aが、スイッチ
ングレバー66のアーム部68を押圧するので、スイッ
チングレバー66は反時計方向に回動される。回動され
たスイッチングレバー66は、突出部70により、第1
接片76の突出片76bの先端部に取り付けられた係合
部材73を背面側に押す。その結果、図10に示される
ように、第1接片76が、背面側に変形されて、第3接
片78の接点部78aと当接されるので、モータ30の
駆動が防止される。レンズ付きフィルムユニット1を購
入したユーザーは、防湿袋からレンズ付きフィルムユニ
ット1を取り出し、防湿袋や外ケース3に記載された説
明にしたがって、メインスイッチ摘み6を、「ON」位
置にスライドする。その結果、スイッチングレバー66
に対する操作板54からの押圧が解除されるので、第1
接片76は、自身の弾性により、第3接片78から離れ
て、元の位置に復帰する。また、図9に示されるよう
に、このとき、第2接片77は、押圧レバー144に形
成された押圧片144aの押圧によって、第1接片76
の側に変形されているので、第1接片76の接点部76
aと第2接片77とが当接されることになり、モータ3
0が回転される。
【0027】モータ30の回転軸30aは、図4におい
て、反時計方向に回転され、この回転は、ギヤ群31に
よって、1/100〜1/280に減速される。図3に
示されるように、減速されたモータ30の回転は、ギヤ
49の下段ギヤ49aによって、巻上げギヤ60に伝え
られ、巻上げギヤ60は、図4において、反時計方向に
回転される。図2に示されるように、巻上げギヤ60の
回転によって、駆動軸62の歯列62aと噛合されたパ
トローネ20aのスプール20dも、反時計方向に回転
される。スプール20dの回転により、フィルム20b
が、パトローネ20a内に巻き上げられるが、この時
に、図11に示される従動スプロケット95が、フィル
ム20bのパーフォレーションとの噛合により、反時計
方向に回転される。従動スプロケット95の回転によ
り、従動スプロケット95に取り付けられた回転部材9
4が、同方向に回転される。回転部材94の回転によっ
て、シャッタチャージカム94bに一端90bが当接さ
れたシャッタ駆動レバー90が、バネ92の付勢に抗し
て、時計方向に回転され、チャージ位置に移動する。フ
ィルム20bの1コマ巻き上げにより、回転部材94も
1回転し、巻止めカム94aの溝94eに、係止レバー
71の爪部71bが入り込んで、従動スプロケット95
の回転をロックする。また、この溝94eと爪部71b
との嵌合によって、係止レバー71が、わずかに時計方
向に回動されるので、突条部71cと立上がり片90c
とが係合されてシャッタチャージが行われる。
【0028】また、同時に、係止レバー71の回動によ
り、図3に示される係止レバー71のピン72によっ
て、係合部69が押されて、スイッチングレバー66が
反時計方向に回動される。このスイッチングレバー66
の回動により、突出部70が、第1接片76の係合部材
73を背面側に押圧し、第1接片76を変形させて、図
10に示されるように、第3接片78の接点部78aに
当接させる。これにより、モータ30はショートされる
ので、モータ30の回転が即座に停止され、撮影準備が
完了する。ユーザーは、後カバー19に形成されたファ
インダ接眼窓8b(図2参照)を覗いて、被写体を確認
し、フレーミングを決定した後で、シャッタボタン5を
押下げる。シャッタボタン5が押下げられると、シャッ
タボタン5の下部に形成された押圧ピン5bが、中間レ
バー143を下方に押し下げる。中間レバー143は、
前カバー18に形成されたピン142を中心に、時計方
向に回動されて、係合部145に係合された爪部146
cを押し下げる。爪部146cが押し下げられた係止解
除レバー146は、前カバー18との接続部146aを
支点として、押し下げられ、押圧部146bで、係止レ
バー71の垂直片71aを押して、係止レバー71をわ
ずかに反時計方向に回動させる。
【0029】図11に示されるように、係止レバー71
が、反時計方向に回動されると,係止レバー71の突条
部71cと、シャッタ駆動レバー90の立上がり片90
cとの係合が解除され、シャッタ駆動レバー90は、バ
ネ92の付勢力により、反時計方向に回動される。この
際に、蹴飛ばしアーム90dが、シャッタ羽根96を蹴
飛ばして、シャッタ羽根96を回動し、撮影開口86を
開放する。その結果、撮影レンズ9を通過した被写体光
が、フィルム20bに達し、フィルム20bへの露光が
行われる。なお、フィルムの1コマ巻上げ時に、モータ
30がブレーキによって、即座に停止されているので、
フィルム20bは引っ張られてはおらず、シャッタレリ
ーズ時に、フィルムのブレが発生することはない。ま
た、同時に、図3に示されるように、係止レバー71の
回動によりピン72のスイッチングレバー66に対する
反時計方向への押圧が解除される。これにより、第1接
片76は、自身の弾性によって、元の形状に復帰するた
め、第2接片77の側に移動する。しかしながら、図8
に示されるように、シャッタボタン5が押下げられてい
る間は、押圧レバー144の押圧片144aと、第2接
片77の突出片77aとは当接されていないので、第2
接片77は、自身の弾性によって、第1接片76から離
れる方向に変位して、第1接片76の接点部76aと第
2接片77とは当接されず、モータ30は回転されな
い。その後、シャッタボタン5の押下げを解除すると、
第2接片77は、再び、押圧レバー144の押圧片14
4aによって、第1接片76側に押圧されるので、図9
に示されるように、第1接片76の接点部76aと第2
接片77とが当接される。これにより、モータ30が回
転され、モータ30の回転によるフィルムの巻上げと、
シャッタチャージおよびフィルム巻止めとが行われる。
【0030】本発明の実施例にかかるレンズ付きフィル
ムユニット1において、何らかの理由で、モータ30や
ギヤ群31が故障し、フィルム20cの巻き上げができ
なくなった場合には、後カバー19が一体に成形されて
いるため、通常のコンパクトカメラのように、裏蓋を開
いて、フィルム20cを取り出すことができない。そこ
で、本実施例においては、図5および図6に示されるよ
うに、後カバー19の底部に形成された蓋19aのパト
ローネ収納室24の中央部に対応する部分に、ドライバ
などの工具の先端部を押し込むことのできる十字形の溝
131が形成されるとともに、図5および図7に示され
るように、前カバー18の後縁部と後カバー19の前縁
部との間のギヤ群31に隣接した部分に、ドライバなど
の工具の先端部を押し込むことのできる溝132が形成
されている。したがって、モータ30のみが故障して、
フィルム20cの巻き上げができなくなったときには、
ユーザーは、ドライバなどの工具の先端部を、この溝1
31内に押し込んで、後カバー19の蓋19aに孔を空
け、この孔を通して、工具を、パトローネ20aのスプ
ール20dに係合させて、工具を回転させることによ
り、パトローネ20aのスプール20dを回転させて、
フィルム20cを全て、パトローネ収納室24内に巻き
込み、しかる後に、パトローネ20aを、レンズ付きフ
ィルムユニット1から取り出すことができる。
【0031】これに対して、モータ30だけでなく、ギ
ヤ群31も故障していて、フィルム20cの巻き上げが
できない場合あるいはモータ30が正常でも、ギヤ群3
1が故障して、フィルム20cの巻き上げができない場
合には、工具の先端部を、溝131内に押し込んで、後
カバー19の蓋19aに孔を空けて、工具を、パトロー
ネ20aのスプール20dに係合させ、工具を回転させ
ようとしても、ギヤ群31が、パトローネ20aのスプ
ール20dの回転を妨げるため、容易に、フィルム20
cを、パトローネ収納室24内に巻き込むことができな
い。そこで、本実施例においては、かかる場合には、前
カバー18の後縁部と後カバー19の前縁部との間のギ
ヤ群31に隣接した部分に形成され、ドライバなどの工
具の先端部を押し込むことのできる溝132に、ドライ
バなどの工具の先端部を差し込んで、ギヤ群31を破壊
して、ギヤ群31の噛み合いをはずし、スプール20d
が容易に回転し得るように構成されている。本発明は、
以上の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に
記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、
それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは
言うまでもない。
【0032】たとえば、前記実施例においては、後カバ
ー19の底部の蓋19aに、十字形の溝131を形成し
ているが、溝131の形状は、ドライバなどの工具の先
端部を押し込むことができるものであればよく、たとえ
ば、一字形のものであってもよい。また、前記実施例に
おいては、後カバー19の底部の蓋19aに、十字形の
溝131を形成するとともに、前カバー18の後縁部と
後カバー19の前縁部との間のギヤ群31に隣接した部
分に、ドライバなどの工具の先端部を押し込むことので
きる溝132が形成しているが、フィルム20cの巻き
上げができなくなる原因の多くは、モータ30が故障す
るためであり、したがって、ギヤ群31に隣接する溝1
32を形成することは必ずしも必要ではない。また、前
記実施例においては、電池15として、乾電池を用いて
いるが、複数本の乾電池を、直列あるいは並列に接続し
て、市販されている電池パックを分解し、その中の1本
の乾電池を、レンズ付きフィルムユニット用に使用する
ようにしてもよい。また、前記実施例においては、電池
15の誤装填を防止するため、突片153によって、電
池15が、所定の向きでしか、装填できないようにして
いるが、図15に示されるように、後カバー19の底面
19cに、電池マーク160ならびにプラスマーク16
1およびマイナスマーク162とを刻設して、電池15
の装填方向を明確にし、電池15の誤装填を防止するよ
うにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、フィルムの自動給送機
構を備えたレンズ付きフィルムユニットであって、フィ
ルムの給送機構が故障した場合にも、容易に、フィルム
を取り出すことのできるレンズ付きフィルムユニットを
提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例にかかるレンズ付きフ
ィルムユニットの外観を示す略斜視図である。
【図2】図2は、レンズ付きフィルムユニットのユニッ
ト本体の略分解斜視図である。
【図3】図3は、フィルム巻き上げ用のモータユニット
およびスイッチの略分解斜視図である。
【図4】図4は、モータユニットの略分解斜視図であ
る。
【図5】図5は、ユニット本体の底部を示す略斜視図で
ある。
【図6】図6は、図5のA−A線における略断面図であ
る。
【図7】図7は、図5のB−B線における略断面図であ
る。
【図8】図8は、シャッタボタンの操作時におけるスイ
ッチの略側面図である。
【図9】図9は、モータ駆動時におけるスイッチの略側
面図である。
【図10】図10は、モータ停止時におけるスイッチの
略側面図である。
【図11】図11は、露光ユニットの略分解斜視図であ
る。
【図12】図12は、シャッタボタン5を含むシャッタ
機構の略斜視図である。
【図13】図13は、電池の装填状態を示す略斜視図で
ある。
【図14】図14は、スイッチがOFFのときの略上面
図である。
【図15】図15は、電池の装填状態の他の例を示す略
斜視図である。
【符号の説明】
1 レンズ付きフィルムユニット 2 ユニット本体 3 外ケース 4 ストロボ発光部 5 シャッタボタン 6 メインスイッチ摘み 7 撮影枚数表示板 8 ファインダ 9 撮影レンズ 10 ストロボ充電スイッチ 11 ネオン管 12 本体部分 13 露光ユニット 14 ストロボユニット 15 電池 16 モータユニット 17 スイッチ 18 前カバー 19 後カバー 19a、19b 蓋 19c 後カバーの底面 20 パトローネ付きフィルム 21 光軸 22 グリップ部 23 露光開口 24 パトローネ収納室 25 フィルムロール収納室 26 モータユニット収納室 30 モータ 31 ギヤ群 32 保持枠 33 天板 34 ギヤ支持部 35 モータ支持部 36 連結部36 37 モータの頭部 38 ギヤ 40、41、42 軸受け穴 43、44 軸 45、46、47、48、49 ギヤ 50 係合爪 52、53 突条 54 操作板 55 凸部 56、57 凹部 60 巻上げギヤ 61 軸受け開口 62 駆動軸 63 軸 64 穴 65 ボス 66 スイッチングレバー 67 軸部 68 アーム部 69 係合部 70 突出部 71 係止レバー 72 ピン 73 係合部材 75 ホルダ 76 第1接片 77 第2接片 78 第3接片 85 ベース部 86 露光開口 87、88 軸 89 軸受開口 90 シャッタ駆動レバー 92 バネ 93 ビス 94 回転部材 95 従動スプロケット 96 シャッタ羽根 97 軸 98 シャッタカバー 99 後玉レンズ 100 前玉レンズ 101 スペーサ 102 レンズカバー 103 バネ 131 溝 132 溝 140 開口部 141 突条 142 ピン 143 中間レバー 144 押圧レバー 145 係合部 146 係止解除レバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パトローネが収納されたパトローネ収納室
    と、フィルム巻き上げ用のモータと、該モータの駆動力
    を伝達するギヤユニットと、前記パトローネ収納室、前
    記モータおよび前記ギヤユニットを収納するカバーを備
    えたレンズ付きフィルムユニットにおいて、前記パトロ
    ーネ収納室の底部の前記パトローネの中央部に対向した
    前記カバーの部分の強度が弱められていることを特徴と
    するレンズ付きフィルムユニット。
  2. 【請求項2】さらに、前記ギヤユニットに隣接した前記
    カバーの部分の強度が弱められていることを特徴とする
    請求項1に記載のレンズ付きフィルムユニット。
  3. 【請求項3】前記カバーの部分に、溝が形成されること
    により、強度が弱められていることを特徴とする請求項
    1または2に記載のレンズ付きフィルムユニット。
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WO1997033194A1 (fr) * 1996-03-06 1997-09-12 Konica Corporation Materiau photosensible a base d'halogenure d'argent et destine a la formation d'une image monochrome, et unite photographique utilisant ce materiau

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WO1997033194A1 (fr) * 1996-03-06 1997-09-12 Konica Corporation Materiau photosensible a base d'halogenure d'argent et destine a la formation d'une image monochrome, et unite photographique utilisant ce materiau

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