JPH0843228A - 圧力測定装置 - Google Patents

圧力測定装置

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JPH0843228A
JPH0843228A JP18137694A JP18137694A JPH0843228A JP H0843228 A JPH0843228 A JP H0843228A JP 18137694 A JP18137694 A JP 18137694A JP 18137694 A JP18137694 A JP 18137694A JP H0843228 A JPH0843228 A JP H0843228A
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JP
Japan
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diaphragm
pressure
measuring device
stress state
fluid
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JP18137694A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kudo
厚志 工藤
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Azbil Corp
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Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイヤフラムの支点部に応力が集中してヒス
テリシスが大きくなるのを防止する。 【構成】 ダイヤフラム30の支点部Dの両面にセラミ
ック膜31,32を形成する。支点部Dの被測定流体側
面に形成されるセラミック膜31は、300°C〜40
0°Cにて形成されることにより、常温にて圧縮内部応
力状態を付与され、ダイヤフラム30に延びる方向に力
を作用する。支点部Dの封入液側面に形成されるセラミ
ック膜32は、700°C以上にて形成されることによ
り、常温にて引張内部応力状態を付与され、ダイヤフラ
ム30に縮む方向に力を作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プロセス流体の圧
力等を測定する圧力測定装置に関し、特にそのダイヤフ
ラムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、管内流体の流量を測定しよう
とする場合、管内にオリフィス板を設けて流体抵抗と
し、その上、下流側での圧力差を所定の演算式に基づき
流量を算出測定することが行なわれている。この種の差
圧測定用として用いられる差圧・圧力発信器は、一般に
高圧側および低圧側のシールダイヤフラムに2点間のプ
ロセス流体圧を与え、検出器ボディ内における封入液の
移動を封入回路を仕切って設けた半導体圧力センサの歪
みを電気信号に変換して取り出すように構成されている
(例:実公昭59−30444号、実公平4−3244
号公報等)。
【0003】図3および図4はかかる差圧・圧力発信器
の従来例を示す断面図およびダイヤフラムの使用時の応
力状態を示す図である。これを概略説明すると、1は高
圧側ボディ2と低圧側ボディ3を電子ビーム等によって
一体的に接合して形成された円板状の検出器ボディ、4
は検出器ボディ1の溶接部、5,6は検出器ボディ1の
高圧,低圧側の各受圧側面7,8に外周縁部を溶接固定
されて配設されたシールダイヤフラムである。シールダ
イヤフラム5,6の素材としては、耐食性が要求される
場合、タンタル、チタン、ステンレス鋼、Ni基合金等
によって皿状(カップ状)に形成され、受圧側面7,8
に対向する受圧部aが同心円状の波形面に形成されてい
る。このため、受圧側面7,8もシールダイヤフラム
5,6の受圧部aと同形の波形面に形成されている。9
は検出器ボディ1の中央接合部に設けた内室10を2つ
の室、すなわち高圧側ボディ内室10Aと低圧側ボディ
内室10Bとに仕切るセンターダイヤフラム、11は検
出器ボディ1の上部外周面に加工形成されたヘッダーカ
バー取付部12に溶接固定されたヘッダーカバー、13
はヘッダーカバー11内に組み込まれた差圧測定用圧力
センサで、この圧力センサ13の半導体ダイヤフラム1
4の表裏面にプロセス流体の高圧PH と、低圧PL を、
検出器ボディ1内の封入回路15,16に封入したシリ
コンオイル等の圧力伝達用封入液17A,17Bを介し
てそれぞれ伝達するようにしている。封入回路15,1
6にはリストリクタ18が圧入固定されており、これに
よってプロセス流体の急激な圧力変動や脈動を抑制し、
前記各ダイヤフラム5,6,9および圧力センサ13を
保護している。なお、19,20は検出器ボディ1の各
側面にOリング(図示せず)を介して嵌合固定されシー
ルダイヤフラム5,6を保護するカバーである。
【0004】このような構成からなる差圧・圧力発信器
において、シールダイヤフラム5,6にプロセス流体の
高圧PH と、低圧PL をそれぞれ印加すると、この時の
差圧(PH −PL )に応じてこれら両ダイヤフラム5,
6が変位し、その変位により封入液17A,17Bが移
動してセンターダイヤフラム9を変位させ、さらにセン
ターダイヤフラム9の変位が封入液17A,17Bを介
して圧力センサ13の半導体ダイヤフラム14に加えら
れる。したがって、半導体ダイヤフラム14はその差圧
に応じて歪み、その歪量が電気信号に変換されて取り出
されることで差圧測定が行われる。
【0005】なお、上記したような従来の差圧・圧力発
信器にあっては、例えば高圧側のシールダイヤフラム5
に対し所定力以上の過大圧力が作用した場合、そのシー
ルダイヤフラム5と受圧側面7との間の封入液17Aを
センターダイヤフラム9側に流出させ、シールダイヤフ
ラム5を受圧側面7に着底させることで、シールダイヤ
フラム5,6およびセンターダイヤフラム9の破損等を
防止すると共に、圧力センサ13に或る一定以上の圧力
が加わらないように構成してなる、所謂オーバーロード
保護機構を採用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した差
圧・圧力発信器において、シールダイヤフラム5,6と
しては、通常燐青銅、ベリルム銅、ステンレス鋼などの
薄膜状金属板を絞り加工によって塑性変形させることで
カップ状に形成されることにより、円板状の受圧部a
と、受圧部aの外周に連接された円筒部bと、円筒部b
の先端に略直角に連接され検出器ボディ1のダイヤフラ
ム取付面22に溶接23によって接合固定される環状の
固定部cとを一体に有している。また、ダイヤフラムの
加工形成に際しては、受圧部aに半径方向に波形の襞を
同心円状に付けることで、ダイヤフラムのコンプライア
ンスを大きくし、言い換えればダイヤフラムを柔らかく
し、荷重−変位の式を満足する線形域を広くしている。
【0007】このようなダイヤフラムの使用時における
応力状態を考えると、図4に示すようにダイヤフラムの
変形時の支点部となる隅角部、すなわち、受圧部aと円
筒部bとの接合部Dにおいて最も大きく、受圧部aの中
央にて最小となる。これは変形時に支点部で応力が最大
となるためである。このため、支点部の疲労が大きく、
ダイヤフラム自体の寿命を短縮させるという問題があっ
た。また、ダイヤフラムの可動時にヒステリシスを一番
大きくもつ箇所は、この応力が集中する支点部である。
そして、このヒステリシスが大きいと、出力値がシフト
(この出力シフトを通称オーバーロードヒステリシスを
呼ぶ)し、正確な測定ができなくなるという問題もあっ
た。
【0008】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、ダイヤフラムの支点部に応力が集中してヒステリ
シスが大きくなるのを防止し、ダイヤフラムの耐久性を
向上させると共に、長期間に亙って安定かつ正確な測定
を行い得るようにした圧力測定装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、外周縁部が検出器ボディに固
定され、検出器ボディ内に封入された封入液と被測定流
体とを隔絶するダイヤフラムの変位によって流体圧を測
定する圧力測定装置において、前記ダイヤフラムは波形
の受圧部と、受圧部の外周を取り囲む円筒部と、円筒部
に連接され前記検出器ボディに接合される固定部とを一
体に有し、動作時に支点部を構成する前記受圧部と円筒
部との接合部の少なくともいずれか一方の面に、常温に
て当該面の応力状態と同じ内部応力状態が付与されたセ
ラミック膜を形成したことを特徴とする。請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の発明において、ダイヤフ
ラムの受圧部と円筒部との接合部の被測定流体側面に形
成されるセラミック膜は、300°C〜400°Cにて
形成され、常温にて圧縮内部応力状態を付与されている
ことを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、ダイヤフラムの受圧部と円筒部
との接合部の封入液側面に形成されるセラミック膜は、
700°C以上にて形成され、常温にて引張内部応力状
態を付与されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】ダイヤフラムの受圧部と円筒部との接合部は変
形時の支点部を形成する。ダイヤフラムは絞り加工によ
って塑性変形されること、および封入液を負圧にしない
ために受圧部が被測定流体側にのみ変位することから、
支点部の被測定流体側面は常に圧縮応力状態、封入液側
面は常に引張応力状態にある。支点部の被測定流体側面
に形成されるセラミック膜は300°C〜400°Cに
て形成されることで、常温にて圧縮内部応力状態を付与
され、被測定流体側面に伸びる方向に力を作用する。こ
れに対して、支点部の封入液側面に形成されるセラミッ
ク膜は700°C以上にて形成されることで、常温にて
引張内部応力状態を付与され、封入液側面に縮む方向に
力を作用する。したがって、動作時に応力が支点部に集
中せず、ヒステリシスを小さくする。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図1は本発明に係る圧力測定装置の一実施例
を示す要部断面図である。なお、図中図3および図4と
同一構成部材のものに対しては同一符号を持って示し、
その説明を省略する。本実施例は薄膜金属板の絞り加工
によってカップ状に形成することにより、波形円板状の
受圧部aと、受圧部aの外周を取り囲む円筒部bと、円
筒部bに連接され検出器ボディ1のダイヤフラム取付面
22に溶接23によって接合固定される固定部bとでダ
イヤフラム30を構成し、動作時に支点部を形成する受
圧部aと円筒部bとの接合部Dの両面にセラミック膜3
1,32を異なった温度にてそれぞれ形成したものであ
る。
【0012】セラミック膜31,32としては、例えば
Si34 が使用され、その厚みは10μm程度とされ
る。接合部Dの表面、すなわち被測定流体34と接する
面に形成されるセラミック膜31の形成温度としては、
300°C〜400°Cとされる。このような温度範囲
で形成すると、セラミック膜31に、常温にて圧縮内部
応力状態を付与することができる。このため、セラミッ
ク膜31は接合部Dの被測定流体側面に伸びる方向に力
を作用する。セラミック膜31の形成温度としては30
0°C〜400°Cの範囲外であると、常温にて十分な
圧縮内部応力状態が得られず、好ましくない。一方、接
合部Dの裏面、すなわち封入液17と接する面に形成さ
れるセラミック膜32の形成温度としては、700°C
以上とされる。このような温度で形成すると、セラミッ
ク膜32に、常温にて引張内部応力状態を付与すること
ができる。このため、セラミック膜32は接合部Dの封
入液側面に縮む方向に力を作用する。セラミック膜32
の形成温度が700°C以下であると、十分な引張内部
応力状態を付与することができず、好ましくない。この
ようなセラミック膜膜31,32の形成方法としては、
CVD(Chemical Vaper Deposition)法、PVD(Phi
sical Vaper Deposition)法等の周知の技術によって形
成することができる。
【0013】かくしてこのような構成からなるダイヤフ
ラム30においては、セラミック膜31により接合部D
の被測定流体側面に伸びる方向に力を作用させ、セラミ
ック膜32により接合部Dの封入液側面に縮む方向に力
を作用させているので、動作時に被測定流体側面が圧縮
し、封入液側面が伸張してもこれら両面の応力は大きく
ならず、接合部Dのヒステリシスを小さくすることがで
きる。
【0014】図2は上記構成からなるダイヤフラム30
の支点部Dのヒステリシスを示す図である。図におい
て、H1 は従来のダイヤフラムの使用範囲Bにおけるヒ
ステリシス、H2 は本発明におけるダイヤフラムの使用
範囲Aにおけるヒステリシスを示す。図に示すようにヒ
ステリシスは応力が一定の値以上になると指数的に増加
する。従来のダイヤフラムでは応力の状態から、ダイヤ
フラムが被測定流体側に変位する片側方向のみの応力状
態しか使用しておらず、ヒステリシスは大きかったが、
本発明では応力零の状態より両側方向の応力状態も使用
するのでヒステリシスはより小さくなる。
【0015】なお、本実施例においては接合部Dの両面
にセラミック膜31,32を形成した場合について説明
したが、本発明においてはこれに特定されるものではな
く、十分な圧縮内部応力状態もしくは引張内部応力状態
が得られるならばいずれか一方のみが形成されるもので
あってもよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るダイヤ
フラムによれば、外周縁部が検出器ボディに固定され、
検出器ボディ内に封入された封入液と被測定流体とを隔
絶するダイヤフラムの変位によって流体圧を測定する圧
力測定装置において、前記ダイヤフラムは波形の受圧部
と、受圧部の外周を取り囲む円筒部と、円筒部に連接さ
れ前記検出器ボディに接合される固定部とを一体に有
し、前記受圧部と円筒部との支点部の少なくともいずれ
か一方の面に、動作時に支点部を構成する前記受圧部と
円筒部との接合部の少なくともいずれか一方の面に、常
温にて当該面の応力状態と同じ内部応力状態が付与され
たセラミック膜を形成したので、使用時に支点部に応力
が集中せず、支点部のヒステリシスを小さくすることが
できる。その結果、出力値のシフトを防止することがで
き、また支点部のへたりが少なくダイヤフラムの耐久性
を向上させ、長期間に亙って安定かつ正確な測定を行な
うことができ、測定装置の信頼性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る圧力測定装置の一実施例を示す
要部断面図である。
【図2】 ダイヤフラムの支点部のヒステリシスを示す
図である。
【図3】 差圧・圧力発信器の従来例を示す断面図であ
る。
【図4】 ダイヤフラムの使用時の応力状態を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…検出器ボディ、5,6…シールダイヤフラム、7…
受圧側面、8…受圧側面、9…センターダイヤフラム、
10…内室、13…差圧測定用圧力センサ、14…半導
体ダイヤフラム、15…封入回路、16…封入回路、1
7A,17B…圧力伝達用封入液、30…ダイヤフラ
ム、31,32…セラミック膜、a…受圧部、b…円筒
部、c…固定部、D…接合(支点)部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周縁部が検出器ボディに固定され、検
    出器ボディ内に封入された封入液と被測定流体とを隔絶
    するダイヤフラムの変位によって流体圧を測定する圧力
    測定装置において、前記ダイヤフラムは波形の受圧部
    と、受圧部の外周を取り囲む円筒部と、円筒部に連接さ
    れ前記検出器ボディに接合される固定部とを一体に有
    し、動作時に支点部を構成する前記受圧部と円筒部との
    接合部の少なくともいずれか一方の面に、常温にて当該
    面の応力状態と同じ内部応力状態が付与されたセラミッ
    ク膜を形成したことを特徴とする圧力測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧力測定装置において、
    ダイヤフラムの受圧部と円筒部との接合部の被測定流体
    側面に形成されるセラミック膜は、300°C〜400
    °Cにて形成され、常温にて圧縮内部応力状態を付与さ
    れていることを特徴とする圧力測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の圧力測定装置において、
    ダイヤフラムの受圧部と円筒部との接合部の封入液側面
    に形成されるセラミック膜は、700°C以上にて形成
    され、常温にて引張内部応力状態を付与されていること
    を特徴とする圧力測定装置。
JP18137694A 1994-08-02 1994-08-02 圧力測定装置 Pending JPH0843228A (ja)

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