JPH0841349A - 車両用コーティング材 - Google Patents

車両用コーティング材

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JPH0841349A
JPH0841349A JP17829194A JP17829194A JPH0841349A JP H0841349 A JPH0841349 A JP H0841349A JP 17829194 A JP17829194 A JP 17829194A JP 17829194 A JP17829194 A JP 17829194A JP H0841349 A JPH0841349 A JP H0841349A
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JP
Japan
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group
polymer
reactive silicon
saturated hydrocarbon
isobutylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP17829194A
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English (en)
Inventor
Kazuo Hagiwara
一男 萩原
Koji Noda
浩二 野田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】反応性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体を
含有する車両用コーティング材。 【効果】本発明の車両用コーティング材は、薄膜でしか
も低温、短時間の硬化条件でも、優れた耐チッピング
性、防振性及び耐塩水噴霧性を有し、優れた防錆性や防
振性を与えることができるので、自動車用アンダーボデ
ィコート材、ボディシーラーとして使用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば防錆、制振を目
的としてコーティングされる自動車用アンダーボディコ
ート材、ボディーシーラーのような車両用コーティング
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の床裏や側面には、走
行中に跳ね上げる砂利等による損傷、発錆防止や振動や
音を低減する制振のためにアンダーボディコート材が、
また、車体構造上防錆処理を施すことが難しい内外板の
各合せ目等には、雨水等からの水分や湿気の侵入による
発錆防止を目的としてボディーシーラーがそれぞれコー
ティングされており、これらの用途に好適な素材として
塩化ビニルゾルが用いられている。
【0003】近年、自動車軽量化の要請から薄膜でしか
も更に優れた発錆防止性、制振性の要求があり、また他
方では省資源、省エネルギーの観点から自動車焼付け温
度の低下又は焼付け工程省略の強い要請がある。
【0004】塩化ビニルゾルは安価で、そこそこの物性
を有しているものの低温焼付け条件ではゲル化の進行が
遅く充分な発錆防止性や耐チッピング性(損傷防止性)
が得られないという欠点を有している。また、基本的に
制振性能はそれ程高いものではなく、薄膜化の要請に伴
い、更に低下してくる傾向にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解消し、低温焼付け条件でも強固に硬化し、
コーティング膜厚が薄くかつ発錆防止性、耐チッピング
性及び制振性に優れた車両用コーティング材を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記のごとき
従来の硬化性組成物が有する問題を解消するため、鋭意
検討を重ねた結果、本発明の車両用コーティング材、す
なわち、珪素原子に結合した水酸基または加水分解基を
有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る
珪素含有基を少なくとも1個有する飽和炭化水素系重合
体を含有する車両用コーティング材により、上記目的を
達成することができた。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、珪素原子に結合した水酸基または加水分解基
を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得
る珪素含有基、すなわち反応性珪素基を少なくとも1個
有する飽和炭化水素系重合体(以下、飽和炭化水素系重
合体(A)という。)が使用される。本発明において用
いられる上記反応性珪素基は良く知られた官能基であ
り、その代表例としては、一般式(1):
【0008】
【化1】 (式中、R1 およびR2 は、いずれも炭素数1〜20の
アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜
20のアラルキル基、又は(R´)3 SiO−(R´
は、炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個の
R´は同一であっても異なっていてもよい。)で示され
るトリオルガノシロキシ基を表し、R1 及びR2 が2個
以上存在するとき、同一であっても異なっていてもよ
い。Xは水酸基又は加水分解性基を表し、2個以上存在
するとき、同一であっても異なっていてもよい。aは
0、1、2又は3であり、bは0、1又は2であるが、
a+mb≧1である。また、m個の
【0009】
【化2】 におけるbは同一である必要はない。mは0又は1〜1
9の整数である。)で表される基を挙げることができ
る。
【0010】一般式(1)における加水分解性基として
は、特に限定されるものではなく、従来既知の加水分解
性基でよいが、具体例としては、例えば、水素原子、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミ
ノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アル
ケニルオキシ基等を挙げることができる。これらのうち
では、加水分解性が温和で、取扱い易いという点から、
アルコキシ基が特に好ましい。
【0011】この加水分解性基や水酸基は1個の珪素原
子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+m
b)は1〜5の範囲であることが好ましい。加水分解性
基や水酸基が反応性珪素基中に2個以上結合する場合に
は、それらは同じであっても、異なっていてもよい。
【0012】この反応性珪素基を形成する珪素原子は1
個でもよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結
合等により連結された珪素原子の場合には、20個のも
のまであるのが好ましい。特に、式:
【0013】
【化3】 (式中、R2 、X及びaは前記と同じである。)で表さ
れる反応性珪素基が入手容易であるので好ましい。
【0014】反応性珪素基は、飽和炭化水素系重合体の
1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存
在する。分子中に含まれる反応性珪素基の数が1個未満
になると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性挙動
を発現し難くなる。
【0015】反応性珪素基は、飽和炭化水素系重合体分
子鎖の末端に存在していてもよく、内部に存在していて
もよく、両方に存在していてもよい。特に反応性珪素基
が分子鎖末端に存在する場合には、最終的に形成される
硬化物に含まれる飽和炭化水素系重合体成分の有効網目
鎖量が多くなるため、高強度で高伸びのゴム状硬化物が
得られ易くなる等の点から好ましい。また、これら反応
性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体は単独で使用し
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0016】本発明において用いられる飽和炭化水素系
重合体は、芳香族環以外の炭素−炭素不飽和結合を実質
的に含有しない重合体を意味する概念であり、本発明に
用いる反応性珪素基を有する飽和炭化水素系重合体の骨
格となる重合体は、次の方法によって得ることができる
ものである。
【0017】(1) エチレン、プロピレン、1-ブテン、イ
ソブチレン等の炭素数が1〜6のオレフィン系化合物を
主単量体として重合させる方法。 (2) ブタジエン、イソプレン等のジエン系化合物を単独
重合させるか、上記オレフィン化合物とジエン系化合物
とを共重合させた後、水素添加する方法。
【0018】これらの重合体のうち、末端に官能基を導
入し易い、分子量を制御し易い、末端官能基の数を多く
することができる等の点から、イソブチレン系重合体や
水添ポリブタジエン系重合体であるのが好ましい。
【0019】このイソブチレン系重合体は、単量体単位
の全てがイソブチレン単位で形成されていてもよく、イ
ソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソブチレ
ン系重合体中の好ましくは50%(重量%、以下同様)
以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましくは10
%以下の範囲で含有していてもよい。
【0020】このような単量体成分としては、例えば、
炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳香族
ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類等が挙
げられる。このような共重合体成分の具体例としては、
例えば、1-ブテン、2-ブテン、2-メチル−1-ブテン、3-
メチル−1-ブテン、ペンテン、4-メチル−1-ペンテン、
ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネ
ン、インデン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチル
ジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニル
ジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジ
ビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジ
ビニルジメチルシラン、1,3-ジビニル−1,1,3,3-テトラ
メチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラ
ビニルシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチル
ジクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリル
ジメチルメトキシシラン、アリルトリメチルシラン、ジ
アリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジ
アリルジメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0021】これらのイソブチレンと共重合性の単量体
としてビニルシラン類やアリルシラン類を使用すると重
合体の珪素含有量が増大し、シランカップリング剤とし
て作用し得る基が多くなって、得られる組成物の接着性
が向上する。
【0022】更に、水添ポリブタジエン系重合体や他の
飽和炭化水素系重合体においても、イソブチレン系重合
体の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に他の
単量体単位を含有させてもよい。
【0023】また、本発明に用いる飽和炭化水素系重合
体には、本発明の目的が達成される範囲でブタジエン、
イソプレン等のポリエン化合物のような重合後に2重結
合の残る単量体単位を少量、好ましくは10%以下、更
には5%以下、特に1%以下の範囲で含有させてもよ
い。
【0024】この飽和炭化水素系重合体(A)、特にイ
ソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体の数
平均分子量は、500〜100,000程度であるのが
好ましく、特に1,000〜30,000程度の液状乃
至流動性を有するものが取扱い易い等の点から好まし
い。更に、分子量分布(Mw /Mn )に関しては、同一
分子量における粘度が低くなるという点でMw /Mn
狭いほど好ましい。
【0025】反応性珪素基を有する飽和炭化水素系重合
体の製造方法について、特にイソブチレン系重合体及び
水添ポリブタジエン系重合体の場合を例として説明す
る。上記の反応性珪素基を有するイソブチレン系重合体
のうち、分子末端に反応性珪素基を有するイソブチレン
系重合体は、イニファー法と呼ばれる重合法(イニファ
ーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用する特定の化合
物を用いるカチオン重合法)で得られた末端官能型、好
ましくは全末端官能型イソブチレン系重合体を用いて製
造することができる。このような製造法は、特開昭63
−6003号、同63−6041号、同63−2541
49号、同64−22904号、同64−38407号
の各明細書等に記載されている。
【0026】また、分子内部に反応性珪素基を有するイ
ソブチレン系重合体は、イソブチレンを主体とする単量
体中に、反応性珪素基を有するビニルシラン類やアリル
シラン類を添加し、共重合させることによって製造され
る。
【0027】更に、分子末端に反応性珪素基を有するイ
ソブチレン系重合体を製造する際の重合に当たって、主
成分であるイソブチレン単量体以外に反応性珪素基を有
するビニルシラン類やアリルシラン類等を共重合させた
後、末端に反応性珪素基を導入することによって、末端
及び分子鎖内部に反応性珪素基を有するイソブチレン系
重合体を製造することができる。
【0028】この反応性珪素基を有するビニルシラン類
やアリルシラン類等の具体例としては、例えば、ビニル
トリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニ
ルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラ
ン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシ
ラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメ
トキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメ
トキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメ
チルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0029】水添ポリブタジエン系重合体の製造法につ
いては、例えば、まず、末端ヒドロキシ水添ポリブタジ
エン系重合体の水酸基を−ONa、−OK等のオキシメ
タル基にした後、一般式(2): CH2 =CH−R3 −Y (2) [式中、Yは塩素原子、沃素原子等のハロゲン原子であ
り、R3 は、−R4 −、−R4 −OC(=O)−、−R
4 −C(=O)−(R4 は炭素数1〜20の2価の炭化
水素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、シク
ロアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基が挙げ
られる)で示される2価の有機基で、−CH2 −及び
R''−Ph−CH2 −(R''は炭素数1〜10の炭化水
素基、Phはp-フェニレン基である。)から選ばれる2
価の基が特に好ましい]で示される有機ハロゲン化合物
を反応させることにより、末端オレフィン基を有する水
添ポリブタジエン系重合体(以下、末端オレフィン水添
ポリブタジエン系重合体ともいう)を製造することがで
きる。
【0030】末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、
Na、Kのようなアルカリ金属;NaHのような金属水
素化物;NaOCH3 のような金属アルコキシド;Na
OH、KOHのような苛性アルカリ等と反応させる方法
を挙げることができる。
【0031】上記の方法においては、出発原料として用
いた末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ
同じ分子量を持つ末端オレフィン水添ポリブタジエン系
重合体が得られるが、より高分子量の重合体を得るため
には、一般式(2)の有機ハロゲン化合物を反応させる
前に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、
ビス(クロロメチル)エーテル等の1分子中にハロゲン
原子を2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応させ
て分子量を増大させた後、一般式(2)で示される有機
ハロゲン化合物と反応させると、より高分子量で、末端
にオレフィン基を有する水添ポリブタジエン系重合体を
得ることができる。
【0032】上記一般式(2)で示される有機ハロゲン
化合物の具体例としては、アリルクロライド、アリルブ
ロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル
(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベ
ンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(ク
ロロメトキシ)ベンゼン、1-ブテニル(クロロメチル)
エーテル、1-ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、
アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼン等を挙げること
ができるが、それらに限定されるものではない。これら
のうちでは、安価でかつ容易に反応することからアリル
クロライドが好ましい。
【0033】末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合
体への反応性珪素基の導入は、分子鎖末端に反応性珪素
基を有するイソブチレン系重合体の場合と同様に、例え
ば、一般式(1)で表わされる基に水素原子が結合した
ヒドロシラン化合物、好ましくは、一般式:
【0034】
【化4】 (式中、R2 、X及びaは前記と同じである。)で示さ
れる化合物を白金系触媒を用いて付加反応させることに
より製造することができる。
【0035】この一般式(1)で表される基に水素原子
が結合したヒドロシラン化合物の具体例としては、例え
ば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチ
ルクロロシラン、フェニルジクロロシラン等のハロゲン
化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、フェニルジメトキシシラン等のアルコキシシラン
類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシ
シラン等のアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキ
シメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキ
シメート)メチルシラン等のケトキシメートシラン類等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらのうち、特にハロゲン化シラン類、アルコキシシラ
ン類が好ましい。
【0036】本発明においては飽和炭化水素系重合体
(A)と共に分子鎖が実質的に、(1)炭素数1〜8の
アルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体
単位及び/又はメタクリル酸アルキルエステル単量体単
位と(2)炭素数10以上のアルキル基を有するアクリ
ル酸アルキルエステル単量体単位及び/又はメタクリル
酸アルキルエステル単量体単位とからなる反応性珪素基
を有する共重合体(以下、共重合体(B)ともいう。)
を併用することが好ましい。共重合体(B)における単
量体単位(1)の単量体単位である炭素数1〜8のアル
キル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単
位は、一般式(3)で表される。 −[CH2 −C(R7 )(COOR6 )−]− (3) (式中、R6 は炭素数1〜8のアルキル基、R7 は水素
原子又はメチルを表す。)また、共重合体(B)におけ
る単量体単位(2)の単量体単位である炭素数10以上
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル単位は、一般式(4)で表される。 −[CH2 −C(R7 )(COOR8 )−]− (4) (式中、R7 は前記したのと同じであり、R8 は炭素数
10以上のアルキル基を表す。) 前記一般式(3)中のR6 としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、t-ブチル基、2-エチルヘキ
シル基等の炭素数1〜8、好ましくは1〜4、更に好ま
しくは1〜2のアルキル基が挙げられる。なお、R6
アルキル基は単一種の基でもよく、2種以上混合した基
であってもよい。
【0037】前記一般式(4)中のR8 としては、例え
ば、ラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリル
基、炭素数22のアルキル基、ベヘニル基等の炭素数1
0以上、通常は10〜30、好ましくは10〜20のア
ルキル基が挙げられる。共重合体(B)には、このよう
な長鎖アルキル基を有する単量体単位を含有するため、
飽和炭化水素系重合体(A)との相溶性があるものと推
定される。なお、R8のアルキル基は、R6 の場合と同
様に、単一種の基でもよく、例えば炭素数12と13と
の混合物のように2種以上混合した基であってもよい。
【0038】共重合体(B)の分子鎖は実質的に(1)
及び(2)の単量体単位からなるが、ここでいう実質的
に(1)及び(2)の単量体単位からなるとは、共重合
体(B)中に存在する(1)及び(2)の単量体単位の
割合が50%を超えることを意味し、好ましくは70%
以上である。
【0039】また、(1)の単量体単位と(2)の単量
体単位との割合は95/5〜40/60が好ましく、9
0/10〜60/40が更に好ましい。共重合体(B)
には、(1)及び(2)の単量体単位の他に、これらと
共重合性を有する単量体に由来する単量体単位が含有さ
れていてもよいが、このような単量体単位の具体例とし
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の−COO
H基、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-メチロー
ルアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミド等の
アミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリ
レート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノ
エチルビニルエーテル等のアミノ基等を含む単量体、そ
の他アクリロニトリル、イミノールメタクリレート、ス
チレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテ
ル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エ
チレン等に由来する単量体単位等が挙げられる。
【0040】共重合体(B)は、数平均分子量で500
〜100,000のもの、更には1,000〜3,00
0のものが取扱いの容易さ等の点から好ましい。共重合
体(B)中の反応性珪素基の量は、共重合体(B)中に
平均0.1〜5.0個、望ましくは0.5〜2.5個、
特には0.5〜1.5個存在するのが好ましい。
【0041】本発明に用いる共重合体(B)は、ビニル
重合、例えばラジカル反応によるビニル重合により、一
般式(3)及び(4)で表される単位を与える単量体を
含む単量体を通常の溶液重合法や塊状重合法等により重
合させることによって得られる。
【0042】反応は、通常前記単量体及びラジカル開始
剤や連鎖移動剤、溶剤等を加えて50〜150℃で反応
させることにより行われる。前記ラジカル開始剤の具体
例としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、ベン
ゾイルパーオキサイド等、連鎖移動剤の具体例として
は、例えばn-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカ
プタン等が挙げられ、溶剤としては、例えばエーテル
類、炭化水素類、酢酸エステル類のような非反応性の溶
剤を使用するのが好ましい。
【0043】共重合体(B)に反応性珪素基を導入する
方法には種々の方法がある。例えば、 (i) 重合性不飽
和結合と反応性珪素基を有する化合物、(例えば、CH
2 =CHSi(OCH33 )を、一般式(3)及び
(4)で表わされる単位を与える単量体と共に共重合さ
せる方法、(ii)重合性不飽和結合及び反応性官能基(以
下、Y基という。)を有する化合物、(例えば、アクリ
ル酸)を一般式(3)及び(4)で表わされる単位を与
える単量体と共に共重合させ、その後生成した共重合体
を反応性珪素基及びY基と反応し得る官能基を有する化
合物、(例えばイソシアネート基と−Si(OCH3
3 基を有する化合物)と反応させる方法、等が挙げられ
る。前記の重合性不飽和結合及び反応性官能基を有する
化合物としては、次の一般式(5)で表される化合物が
示される。
【0044】
【化5】 (式中、R9 は重合性不飽和結合を有する有機残基であ
り、R2 、X、a、b及びmは前記と同じである。) 一般式(5)で表される化合物のうち好ましいものとし
ては、次の一般式(6)で表わされる化合物が挙げられ
る。
【0045】 CH2 =C(R7 )QSi(CH33-nn (6) (式中、R7 、X及びnは前記と同じであり、Qは−C
OOR10−(R10は−CH2 −、−CH2 CH2 −等の
炭素数1〜6の2価のアルキレン基)、−CH265
CH2 CH2 −、−CH2 OCOC64 COO(C
23 −等の2価の有機基又は直接結合を表す。) 前記の一般式(5)又は(6)で示される化合物の具体
例としては、例えば、CH2 =CHSi(CH3 )(O
CH32 、CH2 =CHSi(CH3 )Cl2 、CH
2 =CHSi(OCH33 、CH2 =CHSiCl
3 、CH2 =CHCOO(CH22 Si(CH3
(OCH32 、CH2 =CHCOO(CH22 Si
(OCH33 、CH2 =CHCOO(CH22 Si
(CH3 )Cl2 、CH2 =CHCOO(CH22
iCl3 、CH2 =C(CH3 )COO(CH22
i(CH3 )(OCH32 、CH2 =C(CH3 )C
OO(CH22 Si(OCH33 、CH2 =C(C
3 )COO(CH23 Si(CH3 )(OCH3
2 、CH2 =C(CH3 )COO(CH23 Si(O
CH33 、CH2 =C(CH3 )COO(CH22
Si(CH3 )Cl2 、CH2 =C(CH3 )COO
(CH22 SiCl3 、CH2 =CHCH2 OC
(O)−Ph−COO(CH23 Si(CH3 )(O
CH32 、CH2 =CHCH2 OC(O)−Ph−C
OO(CH23 Si(OCH33、CH2 =CHC
2 OC(O)−Ph−COO(CH23 Si(CH
3 )Cl2 、CH2 =CHCH2 OC(O)−Ph−C
OO(CH23 SiCl3が挙げられる。但し、Ph
はフェニル基を示す。
【0046】本発明の車両用コーティング材には、さら
に必要に応じて硬化触媒、可塑剤、充填剤、その他の添
加剤等を加えて使用しても良い。この硬化触媒の具体例
としては、特に限定はないが、通常使用されるシラノー
ル縮合用触媒が用いられる。このような硬化触媒の具体
例としては、例えば、有機錫化合物、有機チタネート化
合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合
物、アミン化合物、酸性燐酸エステル、酸性燐酸エステ
ルとアミン化合物との反応物、飽和又は不飽和の多価カ
ルボン酸又はその酸無水物、カルボン酸化合物とアミン
化合物との塩等の反応物、オクチル酸鉛等が挙げられ
る。
【0047】前記有機錫化合物の具体例としては、例え
ば、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫ジラウレ−
ト、ジブチル錫マレエ−ト、ジオクチル錫マレエ−ト、
ジブチル錫フタレ−ト、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等
の錫カルボン酸塩類、ジブチル錫ジアセチルアセトナ−
ト等のキレート化合物、ジブチル錫メトキシド、ジブチ
ル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等が挙げ
られる。
【0048】前記有機チタネート化合物の具体例として
は、例えば、テトラブチルチタネート、テトライソプロ
ピルチタネート、テトラプロピルチタネート、トリエタ
ノールアミンチタネート等のチタン酸エステルやチタン
テトラアセチルアセトナート等のキレート化合物等が挙
げられる。
【0049】前記有機アルミニウム化合物の具体例とし
ては、例えば、アルミニウムトリスアセチルアセトナ−
ト、アルミニウムトリスエチルアセトアセテ−ト、ジイ
ソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテ−ト等の
有機アルミニウム化合物等が挙げられる。
【0050】前記有機ジルコニウム化合物の具体例とし
ては、例えば、ジルコニウムテトライソプロポキサイ
ド、ジルコニウムテトラブトキサイド等の有機ジルコニ
ウム化合物、ジルコニウムテトラアセチルアセトナ−ト
等のキレート化合物等が挙げられる。
【0051】前記アミン化合物の具体例としては、例え
ば、ブチルアミン、モノエタノ−ルアミン、トリエチレ
ントリアミン、グアニジン、2-エチル−4-メチルイミダ
ゾ−ル、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0 )ウンデセン-7
(DBU)等が挙げられる。
【0052】また、前記酸性燐酸エステルとは、 −O−P(=O)(OH)− の部分を含む燐酸エステルのことであり、例えば、 (RO)d −P(=O)−(OH)3-d (式中、dは1又は2、Rは有機残基を表す。)で示さ
れるような有機酸性燐酸エステル等の酸性燐酸エステル
が挙げられる。前記有機酸性燐酸エステルの具体的例と
しては、例えば、(CH3 O)2 P(=O)OH、(C
3 O)P(=O)(OH)2 、(C25 O)2
(=O)OH、(C25 O)P(=O)(OH)2
[(CH32 CHO]2 P(=O)OH、(CH3
2 CHOP(=O)(OH)2 、(C49 O)2
(=O)OH、(C49 O)P(=O)(OH)2
(C817O)2 P(=O)OH、(C817O)P
(=O)(OH)2 、(C1021O)2 P(=O)O
H、(C1021O)P(=O)(OH)2 、(C1327
O)2 P(=O)OH、(C1327O)P(=O)(O
H)2 、(HOC816O)2 P(=O)OH、(HO
816O)P(=O)(OH)2 、(HOC6
12O)2 P(=O)OH、(HOC612O)P(=
O)(OH)2 、[(CH2 OH)(CHOH)O]2
P(=O)OH、[(CH2 OH)(CHOH)O]−
P(=O)−(OH)2 、[(CH2 OH)(CHO
H)C24 O]2 P(=O)OH、[(CH2 OH)
(CHOH)C24 O]P(=O)(OH)2 、等が
挙げられる。
【0053】これらの硬化触媒は、反応性珪素基を有す
る飽和炭化水素系重合体(A)100重量部に対して0
〜20重量部程度使用する。前記可塑剤の具体例として
は、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ
(2-エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタ
レート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル
酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバ
ケート等の非芳香族2塩基酸エステル類;トリクレジル
ホスフェート、トリブチルホスフェート等の燐酸エステ
ル等が挙げられ、比較的高分子量タイプの可塑剤として
は、例えば2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル
類等のポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコー
ルやその誘導体等のポリエーテル類;ポリ−α−メチル
スチレン、ポリスチレン等のポリスチレン類等が挙げら
れる。これらは、単独若しくは混合して使用できる。但
し、好ましくは、相溶性が良好なものを選ぶ必要があ
る。これらの可塑剤は、飽和炭化水素系重合体(A)1
00重量部に対して20〜200重量部程度使用する。
【0054】前記充填剤の具体例としては、例えば、炭
酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、マイカ、カオリ
ン、炭酸マグネシウム、ひる石、酸化チタン、グラファ
イト、アルミナ、シリカ、ガラスバルーン、シラスバル
ーン、シリカバルーン、酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム、酸化珪素等の無機充填剤;粉末ゴム、再生ゴム、
熱硬化性あるいは熱可塑性樹脂の微粉末、ポリエチレン
等の中空体等の有機充填剤が挙げられる。これらの充填
剤は、飽和炭化水素系重合体(A)100重量部に対し
て3〜300重量部程度使用する。
【0055】前記その他の添加剤としては、例えば、水
添ヒマシ油、有機ベントナイト、ステアリン酸カルシウ
ム等のタレ防止剤、着色剤、老化防止剤、接着付与剤、
溶剤等が挙げられる。
【0056】このようにして得られた本発明のコーティ
ング材は、特に車両用の防錆、防振を目的としたアンダ
ーボディーコート材やボディーシーラーとして有用であ
り、近年の自動車業界の要請に適合している。
【0057】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 製造例1 飽和炭化水素系重合体(A)の製造 撹拌装置、窒素ラインを装備した4つ口フラスコの中
に、乾燥した塩化メチレン560mL、n-ヘキサン116
0mL、α−メチルピリジン940mg、p-ジクミルクロリ
ド22g を秤量し、均一混合溶液とした後に、−70℃
まで冷却し、減圧下、イソブチレンモノマー570mLを
モレクラーシーブス管を通して仕込んだ。
【0058】−70℃まで冷却した上記反応溶液中に、
撹拌下、予め冷却した重合触媒溶液(四塩化チタン14
mL/塩化メチレン80mL)を一気に加えて、重合を開始
した。一旦、−54℃まで昇温した後、約17分で−7
0℃まで降温した。重合開始後、約20分後、1,9-デカ
ジエン132g を添加し、更に−70℃で4時間、撹拌
を継続した。
【0059】黄濁色の反応溶液を、3L の温水(約45
℃)中に入れ、約2時間撹拌し、有機層を分離し、純水
による水洗を3回繰返した。こうして得られた無色透明
の有機層を減圧濃縮し、両末端にビニル基を有するイソ
ブチレンオリゴマー約400g を得た。
【0060】次いで、こうして得られたビニル基含有イ
ソブチレンオリゴマー400g を、n-ヘプタン200mL
に溶解し、約70℃まで昇温した後、メチルジメトキシ
シラン1.5[eq/ビニル基]、白金(ビニルシロキサ
ン)錯体1×10-4[eq/ビニル基]を添加し、ヒドロ
シリル化反応を行った。FT−IRにより反応追跡を行
い、約4時間で1640cm-1のオレフィン吸収が消失し
た。
【0061】反応溶液を減圧濃縮することにより、目的
とする両末端に反応性珪素基を有するイソブチレンオリ
ゴマーが得られた。 [構造式]
【0062】
【化6】 製造例2 飽和炭化水素系重合体(A)の製造 製造例1において、1,9-デカジエンの代りにアリルメチ
ルシラン24g を使用する以外は、製造例1と同様にし
て、製造中間体の構造が一部異なるイソブチレンオリゴ
マーを得た。 [構造式]
【0063】
【化7】 製造例3 飽和炭化水素系重合体(A)の製造 撹拌装置、窒素ラインを装備した4つ口フラスコの中
に、乾燥した塩化メチレン560mL、n-ヘキサン116
0mL、α−メチルピリジン940mg、p-ジクミルクロリ
ド22g を秤量し、均一混合溶液とした後に、−70℃
まで冷却し、減圧下、イソブチレンモノマー570mLを
モレクラーシーブス管を通して仕込んだ。
【0064】−70℃まで冷却した上記反応溶液中に、
撹拌下、予め冷却した重合触媒溶液(四塩化チタン14
mL/塩化メチレン80mL)を一気に加えて、重合を開始
した。一旦、−54℃まで昇温した後、約17分で−7
0℃まで降温した。重合開始後、約60分間、撹拌を継
続した。黄濁色の反応溶液を、3L の温水(約45℃)
中に入れ、約2時間撹拌し、有機層を分離し、純水によ
る水洗を3回繰返した。こうして得られた無色透明の有
機層を減圧濃縮し、両末端に第3級クロル基を有するイ
ソブチレンオリゴマー約400g を得た。
【0065】更に、このイソブチレンオリゴマーを、減
圧下、170℃での加熱を2時間継続することにより、
熱的脱塩酸反応を行い、両末端にイソプロペニル基を有
するイソブチレンオリゴマーを得た。
【0066】次いで、こうして得られたイソプロペニル
基含有イソブチレンオリゴマー400g を、n-ヘプタン
200mLに溶解し、加圧容器中、約100℃まで昇温し
た後、メチルジクロルシラン1.5[eq/ビニル基]、
白金(ビニルシロキサン錯体1×10-4[eq/ビニル
基]を添加し、ヒドロシリル化反応を行った。FT−I
Rにより反応追跡を行い、約10時間で1640cm-1
オレフィン吸収が消失した。反応溶液を60℃まで冷却
した後、過剰量[/メチルジクロルシラン]のメタノー
ルを添加し、約4時間撹拌を行い、メトキシ化を完了さ
せた。反応溶液を減圧濃縮することにより、目的とする
両末端に反応性珪素基を有するイソブチレンオリゴマー
が得られた。 [構造式]
【0067】
【化8】 合成例1 共重合体(B)の合成 110℃に加熱したキシレン20g 中にアクリル酸ブチ
ル5.7g 、メタクリル酸メチル65.1g 、メタクリ
ル酸ステアリル13.3g 、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン5.6g 、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン8.0g 、アゾビスイソブチロニ
トリル5.0g 及びキシレン22g を溶解した溶液を6
時間かけて滴下した後、更に2時間重合反応を行い、固
形分濃度70%で、GPC(ポリスチレン換算)による
数平均分子量(Mn)が2,100の共重合体(B)を
得た。 実施例1〜9 飽和炭化水素系重合体(A)として製造例1〜3で得ら
れた各種重合体と合成例1で得られた共重合体(B)と
を固形分比(重量比)60/40でブレンドしエバポレ
ータを用い、減圧下、110℃加熱の条件でブレンド脱
揮を行い、固形分濃度99%以上の透明で粘稠な液体を
得た。
【0068】上記ブレンド脱揮ポリマー100g に対し
て重質炭酸カルシウム100g 、膠質炭酸カルシウム5
0g 、ガラスバルーン(平均粒径70μm )5g 、ジイ
ソノニルフタレート100g 、無水シリカ5g 、ヒンダ
ードフェノール系老化防止剤2g 、酸化カルシウム10
g 、アルミニウムキレート系硬化触媒2g 、アミノシラ
ン化合物1g 及びシリコーン系反応性希釈剤(信越シリ
コーン(株)、AFP−1)をプラネタリーミキサーで
充分混練し、実施例1〜9に用いる試料を得た。 比較例1〜3 塩化ビニル樹脂100g に対して、重質炭酸カルシウム
100g 、膠質炭酸カルシウム50g 、ガラスバルーン
(平均粒径70μm )5g 、ジイソノニルフタレート1
00g 、鉛系脱塩酸防止剤3g 、及びウレタンプレポリ
マー5g をプラネタリーミキサーで充分混練し、比較例
1〜3に用いる試料を得た。
【0069】これらの試料をカチオン電着鋼板上に表−
1に示すような膜厚、硬化条件を変えて塗布、硬化させ
て次に示す試験方法によって耐チッピング性、耐塩水噴
霧性、防振性を調べた。それらの結果を下記表−1に示
す。
【0070】コーティング塗膜の試験方法は、次の通り
である。耐チッピング性:ナットM−4の3種のナット
を高さ2m で試験片角度45°の条件で塗膜にナットを
落下させ、下の素地がでるまでのナットの落下重量を表
示した。
【0071】耐塩水噴霧性:カチオン電着鋼板上に所定
の膜厚に塗布した試料に、試料の中央に金属に達するま
でクロスカットを入れ、塩水噴霧試験槽内で200時間
保持した後、カット面をセロファンテープで剥離したと
きの最大剥離幅を表示した。
【0072】防振性:JASO7006自動車用アンダ
ーボディコーティング材の防振性試験方法に基づき、測
定温度25℃で二次共振点の共振周波数(f0 )と3d
B低下部の周波数(f2 、f1 )から、式: d=(f2 − f1 )/f0 に基づき防振係数(d)を求めて、表示した。
【0073】
【表1】
【0074】表−1から分かるように、本発明の車両用
コーティング材は硬化条件が低温で短時間の条件でも、
また塗布膜厚が薄い場合でも、優れた耐チッピング性、
防振性及び耐塩水噴霧性を有する。更に、(A)成分で
ある製造例1〜3でのポリマー種による物性への差は無
く、優れた耐チッピング性、防振性及び耐塩水噴霧性を
確認した。
【0075】
【発明の効果】本発明の車両用コーティング材は、地球
環境問題から派生する自動車の軽量化や省資源、省エネ
ルギーに対応する焼付け温度の低温、短時間化に伴う自
動車業界の要請に適合しており、薄膜でしかも低温、短
時間の硬化条件でも優れた防錆性や防振性を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 201/10 JBF // B60R 13/00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪素原子に結合した水酸基または加水分
    解基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋
    し得る珪素含有基を少なくとも1個有する飽和炭化水素
    系重合体を含有することを特徴とする車両用コーティン
    グ材。
JP17829194A 1994-07-29 1994-07-29 車両用コーティング材 Pending JPH0841349A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7176269B2 (en) 2000-07-25 2007-02-13 Mitsui Chemicals, Inc. Curable composition and its use
WO2017111121A1 (ja) 2015-12-24 2017-06-29 株式会社カネカ 積層体の製造方法、および積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7176269B2 (en) 2000-07-25 2007-02-13 Mitsui Chemicals, Inc. Curable composition and its use
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