JPH0841096A - 環状ヘキサペプチド、その製造法および用途 - Google Patents

環状ヘキサペプチド、その製造法および用途

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JPH0841096A
JPH0841096A JP6272136A JP27213694A JPH0841096A JP H0841096 A JPH0841096 A JP H0841096A JP 6272136 A JP6272136 A JP 6272136A JP 27213694 A JP27213694 A JP 27213694A JP H0841096 A JPH0841096 A JP H0841096A
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asp
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Withdrawn
Application number
JP6272136A
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English (en)
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Mitsuhiro Wakimasu
光廣 脇舛
Takashi Kikuchi
崇 菊池
Akira Kawada
彰 河田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れたエンドセリン受容体拮抗剤の提供。 【構成】式 cyclo[A-Asp(R1)-Y-NH-CHR2-CO-C-D-Trp(Nin-R3)-] (I) 〔AはD-酸性-α-アミノ酸残基、Yは酸性-α-アミノ
酸残基、CはL-α-アミノ酸残基、R1は 【化1】 (X1、X2はH、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハ
ロゲン原子、ニトロを示し、X1とX2は隣接するC原子
と共に環を形成してもよい。)で表される基、R2はC
1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C3-7シクロアル
キル−C1-3アルキル、C1-6アルキルチオ−C1-3アル
キル、C3-7シクロアルキルチオ−C1-3アルキル、C
1-5アルコシキ−C1-3アルキル、C3-7シクロアルコキ
シ−C1-3アルキル、C1-6アルキルチオ、C3-7シクロ
アルキルチオ、C1-5アルコキシ、C3-7シクロアルコキ
シ、R3はH、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、
−COR4、−COOR5、−CONHR6を示す。ただ
し、X1、X2及びR3が水素原子の時、R2はイソブチル
基ではない。〕で表される環状ヘキサペプチドまたはそ
の塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、環状ヘキサペプチドま
たはその塩、その製造法および該環状ヘキサペプチドま
たはその薬理学的に許容される塩を含有するエンドセリ
ン受容体拮抗剤を提供する。
【従来の技術】エンドセリン(ET)は1988年、柳
沢らによりブタ大動脈内皮細胞の培養上清から単離され
構造決定された21個のアミノ酸からなる血管収縮性ペ
プチドである。(柳沢ら、ネイチヤー(Nature)、33
2巻、411−412頁)。その後、エンドセリンをコ
ードする遺伝子の研究から、エンドセリンには構造の類
似した3種のペプチドが存在することが明かにされ、そ
れぞれエンドセリン−1(ET−1)、エンドセリン−
2(ET−2)、エンドセリン−3(ET−3)と命名
されている。一方、エンドセリン受容体に関して、ET
−3よりもET−1、ET−2に対して高い親和性を示
すエンドセリンA受容体およびET−1、ET−2、E
T−3のいずれに対しても同等の親和性を示すエンドセ
リンB受容体の2種類が知られている。従来、エンドセ
リンA受容体は血管平滑筋に存在し平滑筋の収縮をおこ
し、エンドセリンB受容体は血管内皮細胞に存在し平滑
筋の弛緩をおこすと考えられてきたが、近年エンドセリ
ンB受容体は血管平滑筋の収縮にも関与していることが
明らかにされてきている(バイオケミカル アンド バ
イオフィジカルリサーチ コミュニケーションズ(Bioc
hem. Biophys. Res. Commun.), Vol.175(2), 556-561
(1991)、ジャーナル オブ カルジオバスキュラー フ
ァーマコロジー(J. Cardiovasc. Pharmacol.), Vol.2
0 (Suppl.12), S11-S14(1992))。その結果、エンドセ
リン受容体拮抗剤として、エンドセリンA受容体拮抗剤
のみならずエンドセリンB受容体拮抗剤の開発が望まれ
ている。エンドセリンの発見以来、エンドセリンが原因
で引き起こされる疾病の治療剤の開発を目的として、エ
ンドセリン受容体拮抗作用を有する化合物の探索が精力
的に行われてきている。例えば、エンドセリン受容体拮
抗作用を有する環状ペプチドとして、特開平4−261
198公報、EP0528312A2公報(特願平4−
216019)などが報告されている。このうち、特開
平4−261198公報に開示されているは、エンドセ
リンA受容体に対する親和性を有するが、エンドセリン
B受容体に対する親和性は極めて弱いことが知られてい
る。したがって、特開平4−261198公報に開示さ
れている化合物は、エンドセリンA受容体を介する血管
平滑筋の収縮を抑えることはできるが、エンドセリンB
受容体を介する血管平滑筋の収縮を充分に抑えることが
できないという欠点を有している。これに対して、EP
0528312A2公報(特願平4−216019)に
開示されている化合物は、エンドセリンA受容体のみな
らずエンドセリンB受容体にも親和性を有する優れたエ
ンドセリン受容体拮抗剤であることが知られている。し
かし、エンドセリンB受容体を介する血管平滑筋の収縮
を効率よく抑制するために、エンドセリンB受容体に対
してより優れた親和性を有するエンドセリンB受容体拮
抗剤の開発が望まれている。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エンドセリ
ン受容体のうちエンドセリンB受容体に対して、より強
い拮抗作用を有する化合物を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題に鑑み、エンドセリン受容体のうちエンドセリンB
受容体に対してより強い拮抗作用を有する化合物を見い
だすために鋭意研究を重ねた結果、EP0528312
A2公報(特願平4−216019)の特許請求の範囲
に含まれる環状ヘキサペプチドまたはその塩の中で、具
体的に実施例として製造されていない式 cyclo[A-Asp(R1)-Y-NH-CHR2-CO-C-D-Trp(Nin-R3)-] (I) 〔式中、AはD-酸性-α-アミノ酸残基を示し、Yは酸
性-α-アミノ酸残基を示し、CはL-α-アミノ酸残基を
示し、R1
【化8】 (X1およびX2はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
を示し、X1とX2は共に結合して隣接するC原子と共に
環を形成してもよい。)で表される基を示し、R2はC
1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、C3-7シクロ
アルキル−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ−C
1-3アルキル基、C3-7シクロアルキルチオ−C1-3アル
キル基、C1-6アルコシキ−C1-3アルキル基、C3-7
クロアルコキシ−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ
基、C3-7シクロアルキルチオ基、C1-6アルコキシ基ま
たはC3-7シクロアルコキシ基を示し、R3は水素原子、
1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、−COR4
(R4は水素原子、C1-6アルキル基、C6-15アリール基
またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)、−
COOR5(R5はC1-6アルキル基、C6-15アリール基
またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)また
は−CONHR6(R6は水素原子、C1-6アルキル基、
6-15アリール基またはC6-15アリール−C1-3アルキ
ル基を示す)を示す。ただし、X1、X2およびR3が水
素原子の時、R2はiso-ブチル基ではない。〕で表さ
れる環状ヘキサペプチドまたはその塩が、具体的に実施
例として製造されている環状ヘキサペプチドまたはその
塩よりも、エンドセリンB受容体に対してより強い拮抗
作用を有することを見いだし、さらに研究を行った結
果、本発明を完成するに至った。すなわち、具体的には
本発明は、式 cyclo[A-Asp(R1)-Y-NH-CHR2-CO-C-D-Trp(Nin-R3)-] (I) 〔式中、AはD-酸性-α-アミノ酸残基を示し、Yは酸
性-α-アミノ酸残基を示し、CはL-α-アミノ酸残基を
示し、R1
【化9】 (X1およびX2はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
を示し、X1とX2は共に結合して隣接するC原子と共に
環を形成してもよい。)で表される基を示し、R2はC
1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、C3-7シクロ
アルキル−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ−C
1-3アルキル基、C3-7シクロアルキルチオ−C1-3アル
キル基、C1-6アルコシキ−C1-3アルキル基、C3-7
クロアルコキシ−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ
基、C3-7シクロアルキルチオ基、C1-6アルコキシ基ま
たはC3-7シクロアルコキシ基を示し、R3は水素原子、
1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、−COR4
(R4は水素原子、C1-6アルキル基、C6-15アリール基
またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)、−
COOR5(R5はC1-6アルキル基、C6-15アリール基
またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)また
は−CONHR6(R6は水素原子、C1-6アルキル基、
6-15アリール基またはC6-15アリール−C1-3アルキ
ル基を示す)を示す。ただし、X1、X2およびR3が水
素原子の時、R2はiso-ブチル基ではない。〕で表さ
れる環状ヘキサペプチドまたはその塩、その製造法およ
び該式(I)で表される環状ヘキサペプチドまたはその
薬理学的に許容される塩を含有するエンドセリン受容体
拮抗剤、好ましくはエンドセリンB受容体拮抗剤に関す
るものである。上記の式(I)において、AはD-酸性-
α-アミノ酸残基を示す。該D-酸性-α-アミノ酸残基と
しては、たとえば側鎖にカルボキシル基、スルホニル基
またはテトラゾリル基のような酸性基を有するD-アミ
ノ酸残基などが用いられる。その具体例としては、D-
グルタミン酸、D-アスパラギン酸、D-システイン酸、
D-ホモシステイン酸、D-β-(5-テトラゾリル)アラニ
ン、D-2-アミノ-4-(5-テトラゾリル)酪酸などがあ
げられるが、特にD-グルタミン酸、D-アスパラギン
酸、D-システイン酸が好ましく、なかでもD-アスパラ
ギン酸が好ましい。上記の式(I)において、Yは酸性
-α-アミノ酸残基を示す。該酸性-α-アミノ酸残基とし
ては、たとえば側鎖にカルボキシル基、スルホニル基ま
たはテトラゾリル基のような酸性基を有するアミノ酸残
基などが用いられる。その具体例としては、グルタミン
酸、アスパラギン酸、システイン酸、ホモシステイン
酸、β-(5-テトラゾリル)アラニン、2-アミノ-4-(5
-テトラゾリル)酪酸などが用いられるが、特にグルタミ
ン酸、アスパラギン酸、システイン酸が好ましく、なか
でもアスパラギン酸が好ましい。Yで表される酸性-α-
アミノ酸残基には、D体、L体、DL体のいずれも含ま
れるが、なかでもL体が好ましい。上記の式(I)にお
いて、CはL-α−アミノ酸残基を示す。該L-α−アミ
ノ酸残基としては、グリシン、L-アラニン、L-バリ
ン、L-ノルバリン、L-ロイシン、L-イソロイシン、
L-ターシャリーイソロイシン、L-ノルロイシン、L-
メチオニン、L-2−アミノ酪酸、L-セリン、L-スレ
オニン、L-フェニルアラニン、L-アスパラギン酸、L
-グルタミン酸、L-アスパラギン、L-グルタミン、L-
リジン、L-トリプトファン、L-アルギニン、L-チロ
シン、L-プロリン残基などが用いられるが、なかでも
グリシン、L-アラニン、L-バリン、L-ノルバリン、
L-ロイシン、L-イソロイシン、L-ターシャリーロイ
シン、L-ノルロイシン、L-メチオニン、L-2−アミ
ノ酪酸、L-セリン、L-スレオニン、L-アスパラギン
酸、L-グルタミン酸、L-アスパラギン、L-グルタミ
ン、L-リジン、L-アルギニン残基など好ましい。特に
L-バリン、L-ノルバリン、L-ロイシン、L-イソロイ
シン、L-ターシャリーロイシン、L-ノルロイシン、L
-2−アミノ酪酸残基などが好ましく、なかでもL-ロイ
シンが好ましい。これらのL-α-アミノ酸のα-イミノ
基はC1-6アルキル基(たとえば、メチル、エチル、n-
プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブ
チル、ターシャリーブチルなど)で置換されていてもよ
い。このようなL-α-アミノ酸としては、たとえば、L
-N−メチルロイシン、L-N−メチルノルロイシン、L
-N(α)−メチルトリプトファンなどがあげられる。上
記の式(I)における-Asp(R1)-のR1
【化10】 (X1およびX2はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
を示し、X1とX2は共に結合して隣接するC原子と共に
環を形成してもよい。)で表される基を示す。ここで、
1はアスパラギン酸残基のβ−カルボキシル基のカル
ボニル基に結合している。X1およびX2で表されるC
1-6アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基などが用いられ、特にメチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基な
どのC1-3アルキル基などが好ましく、なかでもメチル
が好ましい。X1およびX2で表されるC1-6アルコキシ
基としては、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プ
ロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、
n−ヘキシルオキシ基などが用いられ、特にメトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基などのC1-3アルコ
キシ基などが好ましく、なかでもメトキシ基、エトキシ
基が好ましい。X1およびX2で表されるハロゲン原子と
しては、たとえばフルオロ、クロル、ブロム、ヨードな
どが用いられ、特にクロルが好ましい。X1およびX2
組み合わせとしては、X2が水素原子である時が好まし
い。X1とX2が共に結合して隣接するC原子と共に環を
形成する場合のR1としては、式
【化11】 で表される基などが用いられる。環Qとしては、たとえ
ばO、N、Sなどのヘテロ原子を1ないし3個程度含ん
でいてもよい4ないし7員の環(飽和炭素環、芳香炭素
環、飽和複素環、芳香複素環など)などが用いられる。
すなわちR1としては、具体的には、式
【化12】 (X11およびX21はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
を示す。)で表される基、式
【化13】 (Lおよびmは1〜3の整数を示し、XはO、Sまたは
NHを示し、nは0または1を示す)で表される基、式
【化14】 (pは1〜3の整数を示す)で表される基、式
【化15】 (X3およびX4それぞれ水素原子、C1-6アルキル基、
1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基を示
す。)で表される基などが用いられる。上記X11
21、X3およびX4で表されるC1-6アルキル基として
は、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i
so−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基
などが用いられ、特にメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、iso−プロピル基などのC1-3アルキル基など
が好ましく、なかでもメチルが好ましい。上記X11、X
21、X3およびX4で表されるC1-6アルコキシ基として
は、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキ
シルオキシ基などが用いられ、特にメトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基などのC1-3アルコキシ基など
が好ましく、なかでもメトキシ基、エトキシ基が好まし
い。上記X11、X21、X3およびX4で表されるハロゲン
原子としては、たとえばフルオロ、クロル、ブロム、ヨ
ードなどが用いられ、特にクロルが好ましい。X11およ
びX21の組み合わせとしては、X21が水素原子である時
が好ましく、またX3およびX4の組み合わせとしては、
4が水素原子である時が好ましい。Lとしては1または
2が、mとしては1または2が好ましく、なかでもLと
mの和が2また3である場合が好ましい。上記したR1
の具体例としては、たとえば
【化16】 などが用いられる。上記したもののなかでも、R1とし
ては式
【化17】 (X11は水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ
基、ハロゲン原子またはニトロ基を示す。)で表される
基、たとえば
【化18】 などが好ましい。上記-Asp(R1)-には、D体、L体、D
L体のいずれも含まれるが、なかでもL体が好ましい。
上記の式(I)における-NH-CHR2-CO-のR2は、C1-6
ルキル基、C3-7シクロアルキル基、C3-7シクロアルキ
ル−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ−C1-3アル
キル基、C3-7シクロアルキルチオ−C1-3アルキル基、
1-5アルコシキ−C1-3アルキル基、C3-7シクロアル
コキシ−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ基、C
3-7シクロアルキルチオ基、C1-5アルコキシ基またはC
3-7シクロアルコキシ基を示す。R2で表されるC1-6
ルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基、(1−メチル)プロピル基、tert−
ブチル基、n−ペンチル基、(2−メチル)ブチル基、
(3−メチル)ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシ
ル基、(2,2−ジメチル)ブチル基、(3,3−ジメ
チル)ブチル基などが用いられ、特にn−ブチル基、i
so−ブチル基、(1−メチル)プロピル基、tert
−ブチル基、n−ペンチル基、(2−メチル)ブチル
基、(3−メチル)ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘ
キシル基などのC4-6アルキル基が好ましい。R2で表さ
れC3-7シクロアルキル基としては、たとえばシクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基が用いられ、特にシクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基など
のC5-7シクロアルキル基が好ましい。R2で表されるC
3-7シクロアルキル−C1-3アルキル基としては、たとえ
ばシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シ
クロブチルエチル基、シクロブチルプロピル基、シクロ
ペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペ
ンチルプロピル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘ
キシルエチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロヘ
プチルメチル基、シクロヘプチルエチル基などが用いら
れ、特にシクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル
基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル
基、シクロヘプチルメチル基などのC3-7シクロアルキ
ル−メチル基などが好ましい。R2で表されるC1-6アル
キルチオ−C1-3アルキル基としては、たとえばメチル
チオメチル基、メチルチオエチル基、メチルチオプロピ
ル基、エチルチオメチル基、エチルチオエチル基、n−
プロピルチオプロピル基、iso−プロピルチオメチル
基、n−ブチルチオメチル基、tert−ブチルチオメ
チル基、n−ブチルチオエチル基、tert−ブチルチ
オプロピル基、(1,1−ジメチル)プロピルチオメチ
ル基などが用いられ、特に、iso−プロピルチオメチ
ル基、n−ブチルチオメチル基、tert−ブチルチオ
メチル基、(1,1−ジメチル)プロピルチオメチル基
などのC4-7アルキルチオ−メチル基などが好ましい。
2で表されるC3-7シクロアルキルチオ−C1-3アルキ
ル基としては、たとえばシクロプロピルチオメチル基、
シクロプロピルチオエチル基、シクロプロピルチオプロ
ピル基、シクロブチルチオメチル基、シクロブチルチオ
エチル基、シクロブチルチオプロピル基、シクロペンチ
ルチオメチル基、シクロペンチルチオエチル基、シクロ
ヘキシルチオメチル基、シクロヘプチルチオメチル基な
どが用いられ、特にシクロブチルチオメチル基、シクロ
ペンチルチオメチル基、シクロヘキシルチオメチル基、
シクロヘプチルチオメチル基などのC4-7シクロアルキ
ルチオ−メチル基などが好ましい。R2で表されるC1-6
アルコシキ−C1-3アルキル基としては、たとえばメト
キシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル
基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポ
キシメチル基、n−プロポキシエチル基、iso−プロ
ポキシメチル基、iso−プロポキシエチル基、n−ブ
トキシメチル基、n−ブトキシエチル基、tert−ブ
トキシメチル基、tert−ブトキシエチル基、n−ペ
ンチルオキシメチル基、n−ペンチルオキシエチル基、
(1,1−ジメチル)プロポキシメチル基、(1,1−
ジメチル)プロポキシエチル基、n−ヘキシルオキシメ
チル基、n−ヘキシルオキシエチル基などが用いられ、
特にメトキシメチル基、エトキシメチル基、、n−プロ
ポキシメチル基、iso−プロポキシメチル基、n−ブ
トキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、n−ペ
ンチルオキシメチル基、(1,1−ジメチル)プロポキ
シメチル基などのC1-6アルコシキ−メチル基が好まし
く、なかでもiso−プロポキシメチル基、tert−
ブトキシメチル基、(1,1−ジメチル)プロポキシメ
チル基、n−ヘキシルオキシメチル基などが好ましい。
2で表されるC3-7シクロアルコキシ−C1-3アルキル
基としては、たとえばシクロプロポキシメチル基、シク
ロプロポキシエチル基、シクロブトキシメチル基、シク
ロブトキシエチル基、シクロペンチルオキシメチル基、
シクロペンチルオキシエチル基、シクロヘキシルオキシ
メチル基、シクロヘプチルオキシメチル基などが用いら
れ、特にシクロプロポキシメチル基、シクロブトキシメ
チル基、シクロペンチルオキシメチル基、シクロヘキシ
ルオキシメチル基、シクロヘプチルオキシメチル基など
のC3-7シクロアルコキシ−メチル基が好ましい。R2
表されるC1-6アルキルチオ基としては、たとえばメチ
ルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso
−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチ
ルチオ基、n−ペンチルチオ基、(1,1−ジメチル)
プロピルチオ基、n−ヘキシルチオ基などが用いられ、
特に、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、
n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペン
チルチオ基、(1,1−ジメチル)プロピルチオ基、n
−ヘキシルチオ基などのC3-6アルキルチオ基などが好
ましい。R2で表されるC3-7シクロアルキルチオ基とし
ては、たとえばシクロプロピルチオ基、シクロブチルチ
オ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、
シクロヘプチルチオ基などが用いられ、特にシクロブチ
ルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ
基、シクロヘプチルチオ基などのC4-7シクロアルキル
チオ基などが好ましい。R2で表されるC1-6アルコシキ
基としては、たとえばメトキシ基、エトキシ基、n−プ
ロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、
tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、(1,
1−ジメチル)プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基な
どが用いられ、特にn−プロポキシ基、iso−プロポ
キシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−
ペンチルオキシ基、(1,1−ジメチル)プロポキシ
基、n−ヘキシルオキシ基などのC3-6アルコシキ基が
好ましい。R2で表されるC3-7シクロアルコキシ基とし
ては、たとえばシクロプロポキシ基、シクロブトキシ
基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ
基、シクロヘプチルオキシ基などが用いられ、特にシク
ロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基などのC4-7シク
ロアルコキシ基が好ましい。R2としてはC1-6アルキル
基などが好ましく、なかでもC4-6アルキル基(たとえ
ば、n−ブチル基、iso−ブチル基、(1−メチル)
プロピル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、
(2−メチル)ブチル基、(3−メチル)ブチル基、ネ
オペンチル基、n−ヘキシル基など)などが好ましい。
特に、R2としては、tert−ブチル、ネオペンチル
など、とりわけネオペンチルなどが好ましい。上記の-N
H-CHR2-CO-で表されるα−アミノ酸残基には、D体、L
体、DL体のいずれも含まれるが、なかでもD体が好ま
しい。上記の式(I)における-D-Trp(Nin-R3)-のR3
は、水素原子、C1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル
基、−COR4(R4は水素原子、C1-6アルキル基、C
6-15アリール基、C6-15アリール−C1-3アルキル基を
示す)、−COOR5(R5はC1-6アルキル基、C6-15
アリール基またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を
示す)または−CONHR6(R6は水素原子、C1-6
ルキル基、C6-15アリール基またはC6-15アリール−C
1-3アルキル基を示す)を示す。ここで、R3はトリプト
ファン残基のインドール基のN原子に結合している。R
3で表されるC1-6アルキル基としては、たとえばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、iso−ブチル基、(1−メチル)プロ
ピル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、(2−
メチル)ブチル基、(3−メチル)ブチル基、ネオペン
チル基、n−ヘキシル基、(2,2−ジメチル)ブチル
基、(3,3−ジメチル)ブチル基などが用いられ、特
にメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロ
ピル基などのC1-3アルキル基が好ましい。R3で表され
るC3-7シクロアルキル基としては、たとえばシクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基が用いられ、特にシクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基など
のC5-7シクロアルキル基が好ましい。R4、R5および
6で表されるC1-6アルキル基としては、たとえばメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル
基、n−ブチル基、iso−ブチル基、(1−メチル)
プロピル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、
(2−メチル)ブチル基、(3−メチル)ブチル基、ネ
オペンチル基、n−ヘキシル基、(2,2−ジメチル)
ブチル基、(3,3−ジメチル)ブチル基などが用いら
れ、特にメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso
−プロピル基などのC1-3アルキル基が好ましい。R4
5およびR6で表されるC6-15アリール基としては、た
とえばフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基な
どが用いられ、特にフェニル基が好ましい。R4、R5
よびR6で表されるC6-15アリール−C1-3アルキル基と
しては、たとえばベンジル基、フェニルエチル基、フェ
ニルプロピル基、α−ナフチルメチル基、α−ナフチル
エチル基、α−ナフチルプロピル基、β−ナフチルメチ
ル基、β−ナフチルエチル基、β−ナフチルプロピル基
などが用いられ、特にベンジル基、α−ナフチルメチル
基、β−ナフチルメチル基などのC6-15アリールメチル
基が好ましい。具体的に、−COR4としては、たとえ
ばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、
n−ペンチルカルボニル基、ベンゾイル基、フェニルア
セチル基などが用いられ、−COOR5としては、たと
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フ
ェノキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基な
どが用いられ、−CONHR6としては、たとえばカル
バモイル基、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノ
カルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、is
o−プロピルアミノカルボニル基、n−ブチルアミノカ
ルボニル基、iso−ブチルアミノカルボニル基、フェ
ニルアミノカルボニル基、ベンジルアミノカルボニル基
などが用いられる。R3としては、特に水素原子、−C
OR4(R4は水素原子、C1-6アルキル基、C6-15アリ
ール基、C6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)な
どが好ましい。具体的には、水素原子、ホルミル基、ア
セチル基などが好ましい。上記の式(I)において、R
1におけるX1およびX2が水素原子で、R3が水素原子で
ある場合、R2はiso-ブチル基ではない。R1におけ
るX1およびX2が水素原子で、R3が水素原子で,R2
iso-ブチル基である環状ヘキサペプチドは、EP0
528312A2公報(特願平4−216019)の実
施例70で製造されている。本発明の式(I)で表され
環状ヘキサペプチドまたはその塩の中でも、特に好まし
いものとしては、たとえば式 cyclo[A1-Asp(R11)-Y1-NH-CHR21-CO-C1-D-Trp(Nin-R31)-] (II) 〔式中、A1はD-グルタミン酸、D-アスパラギン酸、
D-システイン酸、D-ホモシステイン酸、D-β−(5
−テトラゾリル)アラニンまたはD-2−アミノ−4−
(5−テトラゾリル)酪酸残基を示し、Y1はグルタミ
ン酸、アスパラギン酸、システイン酸、ホモシステイン
酸、β−(5−テトラゾリル)アラニンまたは2−アミ
ノ−4−(5−テトラゾリル)酪酸残基を示し、C1
グリシン、L-アラニン、L-バリン、L-ノルバリン、
L-ロイシン、L-イソロイシン、L-ターシャリーイソ
ロイシン、L-ノルロイシン、L-メチオニン、L-2−
アミノ酪酸、L-セリン、L-スレオニン、L-フェニル
アラニン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、L-
アスパラギン、L-グルタミン、L-リジン、L-トリプ
トファン、L-アルギニン、L-チロシン、L-プロリ
ン、L-N−メチルロイシン、L-N−メチルノルロイシ
ンまたはL-N(α)−メチルトリプトファン残基を示
し、R11
【化19】 (X11は水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ
基、ハロゲン原子またはニトロ基を示す)で表される基
を示し、R21はC1-6アルキル基を示し、R31は水素原
子または−COR41(R41は水素原子またはC1-6アル
キル基を示す)を示す。ただし、X11およびR31が水素
原子の時、R2はiso−ブチル基でない。〕で表され
る環状ヘキサペプチドまたはその塩などである。上記の
式(II)における、X11で表されるC1-6アルキル基、
1-6アルコキシ基、ハロゲン原子としては、上記した
1と同様のものが用いられる。R21で表されるC1-6
ルキル基としては、上記したR2と同様のものが用いら
れる。R41で表されるC1-6アルキル基としては、上記
したR4と同様のものが用いられる。特に、A1がD-ア
スパラギン酸残基で、B1がアスパラギン酸残基で、C1
がL-ロイシン残基で、X11が水素原子またはC1-6アル
コキシ基で、R21がC4-6アルキル基で、R31は水素原
子または−COR41(特に、R41が水素原子またはC
1-3アルキル基のもの)である場合が好ましい。本発明
の式(I)で表される環状ヘキサペプチドまたはその塩
の具体例としては、cyclo[-D-Asp-L-Asp(B1)-L-Asp-D-
γMeLeu-L-Leu-D-Trp-] 、cyclo[-D-Asp-L-Asp(B7)-L-A
sp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp-] 、cyclo[-D-Asp-L-Asp(B
7)-L-Asp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp(Ac)-] などがある。
本発明の環状ヘキサペプチド(I)の塩(または、薬理
学的に許容される塩)としては、たとえば金属塩(たと
えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩、亜鉛塩など)、塩基または塩基性化合物と
の塩(たとえば、アンモニウム塩、アルギニン塩な
ど)、無機酸付加塩(たとえば、塩酸塩、硫酸塩、リン
酸塩など)、有機酸塩(たとえば、酢酸塩、プロピオン
酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、蓚酸塩な
ど)などが用いられる。上記においてアミノ酸およびペ
プチドなどを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclature による略
号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。 Gly :グリシン Sar :サルコシン(N−メチルグリシン) Ala :アラニン Val :バリン Nva :ノルバリン Ile :イソロイシン aIle :アロイソロイシン Nle :ノルロイシン Leu :ロイシン N-MeLeu :N−メチルロイシン tLeu :ターシャリーロイシン γMeLeu :ガンマメチルロイシン Met :メチオニン Arg :アルギニン Arg(Tos) :Ng−パラトルエンスルホニルアルギニン(gは上付) Lys :リジン Lys(Mtr) :N(ε)−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼ ンスルホニル)リジン Orn :オルニチン Orn(COPh) :N(δ)−ベンゾイルオルニチン Orn(COCH2Ph) :N(δ)−フェニルアセチルオルニチン Orn(COCH2CH2Ph) :N(δ)−(3−フェニルプロピオニル)オルニチン Orn(COCH2-Ind) :N(δ)−({インドール−3−イル}アセチル)オルニチン His :ヒスチジン His(Bom) :N(π)−ベンジルオキシメチルヒスチジン His(Bzl) :N(τ)−ベンジルヒスチジン Asp :アスパラギン酸 Asn(CH2Ph) :N4−ベンジルアスパラギン Asn(CH2CH2Ph) :N4−フェネチルアスパラギン Asn(CH2CH2-Ind) :N4−(2−{インドール−3−イル}エチル)アスパラギ ン Asn(Me・CH2CH2Ph) :N4−メチル−N4−フェネチルアスパラギン Asn(CH2CHMePh) :N4−({2−フェニル}プロピル)アスパラギン Asp(B1) :アスパラギン酸 β−4−フェニルピペラジン アミド Asp(B2) :アスパラギン酸 β−4−フェニルピペリジン アミド Asp(B3) :アスパラギン酸 β−インドリン アミド Asp(B4) :アスパラギン酸 β−1−アミノインダン アミド Asp(B5) :アスパラギン酸 β−1−アミノテトラヒドロナフタレ ンアミド Asp(B6) :アスパラギン酸 β−4−アセチルピペラジン アミド Asp(B7) :アスパラギン酸 β−4−(2−メトキシフェニル)ピ ペラジン アミド Glu :グルタミン酸 Gln(CH2Ph) :N5−ベンジルグルタミン Gln(CH2CH2Ph) :N5−フェネチルグルタミン Gln(CH2CH2-Ind) :N5−(2−{インドール−3−イル}エチル)グルタミン Glu(B3) :グルタミン酸 γ−インドリン アミド Glu(B4) :グルタミン酸 γ−1−アミノインダン アミド Glu(B5) :グルタミン酸 γ−1−アミノテトラヒドロナフタレン アミド Cys :システイン Cta :システイン酸 Ser :セリン Ser(Bzl) :O−ベンジルセリン Thr :スレオニン Thr(Bzl) :O−ベンジルスレオニン Pro :プロリン Tpr :チオプロリン Hyp :4−ヒドロキシプロリン Hyp(Bzl) :4−ベンジルオキシプロリン Azc :アゼチジン−2−カルボン酸 Pip :ピペコリン酸(ピペリジン−2−カルボン酸) Phe :フェニルアラニン N-MePhe :N−メチルフェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン mTrp :5−メチルトリプトファン N-MeTrp :N(α)−メチルトリプトファン Trp(Me) :Nin−メチルトリプトファン Trp(For) :Nin−ホルミルトリプトファン Trp(Ac) :Nin−アセチルトリプトファン Phg :フェニルグリシン Nal(1) :3−(1−ナフチル)アラニン Nal(2) :3−(2−ナフチル)アラニン Thi :3−(2−チエニル)アラニン Thg(2) :2−(2−チエニル)グリシン Thg(3) :2−(3−チエニル)グリシン Acpr :1−アミノシクロプロパン−1−カルボン酸 Acbu :1−アミノシクロブタン−1−カルボン酸 Acpe :1−アミノシクロペンタン−1−カルボン酸 Achx :1−アミノシクロヘキサン−1−カルボン酸 Achp :1−アミノシクロヘプタン−1−カルボン酸 Tic :テトラヒドロイソキノリン−2−カルボン酸 Cpg :シクロペンチルグリシン また本明細書中で常用される保護基および試薬を下記の
略号で標記する。 AcOEt :酢酸エチル Boc :ターシャリーブトキシカルボニル Bzl :ベンジル BrZ :2−ブロモベンジルオキシカルボニル ClZ :2−クロロベンジルオキシカルボニル Tos :パラトルエンスルホニル For :ホルミル OBzl :ベンジルエステル OPac :フェナシルエステル ONB :HONBエステル TFA :トリフルオロ酢酸 TEA :トリエチルアミン DIEA :ジイソプロピルエチルアミン IBCF :イソブチルクロロホルメート DMF :N,N−ジメチルホルムアミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド DCU :N,N’−ジシクロヘキシルウレア HONB :N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ キシイミド HOBt :1−ヒドロキシベンゾトリアゾール DCM :ジクロロメタン THF :テトラヒドロフラン
【化20】 本発明の式(I)で表される環状ヘキサペプチドまたは
その塩は、ペプチド合成の常套手段で製造しうる。すな
わち、液相合成法、固相合成法のいずれによってもよい
が、液相合成法が好ましい場合もある。そのようなペプ
チド合成の手段は、任意の公知の方法に従えばよく、た
とえば、M. Bodansky および M. A. Ondetti 著、ペプ
チド シンセシス(Peptide Synthesis)、インターサイエ
ンス、ニューヨーク、1966年;F. M. Finn および K. H
ofmann 著、ザ プロテインズ(TheProteins)、第2巻、
H. Nenrath、R. L. Hill 編集、アカデミック プレス
インク、ニューヨーク、1976年;泉屋信夫他著「ペプチ
ド合成の基礎と実験」丸善(株) 1985年;矢島治明、榊
原俊平他著、生化学実験講座1、日本生化学会編、東京
化学同人 1977年;木村俊他著、続生化学実験講座2、
日本生化学会編、東京化学同人 1987年;J. M. Stewart
および J. D. Young 著、ソリッド フェイズ ペプチド
シンセシス(Solid Phase Peptide Synthesis)、ピアス
ケミカルカンパニー、イリノイ、1984年などに記載さ
れた方法、たとえばアジド法、クロリド法、酸無水物
法、混酸無水物法、DCC法、活性エステル法、ウッドワ
ード試薬Kを用いる方法、カルボニルジイミダゾール
法、酸化還元法、DCC/HONB法、BOP試薬を用いる方法な
どがあげられる。たとえば、式 cyclo[A-Asp(R1)-Y-NH-CHR2-CO-C-D-Trp(Nin-R3)-] (I) 〔式中、A、Y、C、R1、R2およびR3はそれぞれ前
記と同意義を示す。〕で表される環状ヘキサペプチドの
任意の位置で2分される2種のフラグメントの一方に相
当する反応性カルボキシル基を有する原料と、他方のフ
ラグメントに相当する反応性アミノ基を有する原料をペ
プチド合成の常套手段でを縮合させて直鎖状ヘキサペプ
チドを生成し、生成物をついで公知の縮合方法により閉
環縮合することによって、式(I)で表される環状ヘキ
サペプチドまたはその塩を製造することができる。さら
に、生成する縮合物が保護基を有する場合はその保護基
を常套手段で脱離させることにより製造できる。特に固
相合成法においては、反応に関与すべきでない官能基を
保護したアミノ酸とパム(Pam)樹脂などの不溶性担体を
アミノ酸のカルボキシル基を通して結合させ、このアミ
ノ保護基を脱離したのち、これに関与すべきでない官能
基を保護したアミノ酸を縮合し、目的とする保護ペプチ
ドとなるまでこの操作をくり返し、次いでフッ化水素処
理、トリフルオロメタンスルホン酸処理、トリフルオロ
酢酸処理などの常套手段により保護基を脱離すると同時
に不溶性担体との結合を切断することにより製造でき
る。上記第一の原料および他の第二の原料は、通常アミ
ノ酸および/またはペプチドフラグメントであり、これ
らは両者を結合させることによって目的とする式(I)
で表される環状ヘキサペプチドまたはその塩を形成す
る。これらは通常直鎖もしくは分枝状である。「反応性
カルボキシル基」とは、すなわちカルボキシル基そのも
の若しくは活性化されたカルボキシル基を示す。また、
「反応性アミノ基」とは、すなわちアミノ基そのもの若
しくは活性化されたアミノ基を示す。通常は、上記縮合
に作用する2つの官能基のうちの一方が活性化されてい
る。該縮合反応に関与しないカルボキシル基およびアミ
ノ基は該縮合反応に入る前に保護されている。原料の反
応に関与すべきでない官能基の保護および保護基,なら
びにその保護基の脱離、反応に関与する官能基の活性化
などもまた公知のものあるいは手段から適宜選択しう
る。原料のアミノ基の保護基としては、たとえばベンジ
ルオキシカルボニル、ターシャリーブチルオキシカルボ
ニル、ターシャリーアミルオキシカルボニル、イソボル
ニルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカ
ルボニル、2-クロルベンジルオキシカルボニル、アダ
マンチルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フ
タロイル、ホルミル、2-ニトロフェニルスルフェニ
ル、ジフェニルホスフィノチオイル、9-フルオレニル
メチルオキシカルボニルなどがあげられる。カルボキシ
ル基の保護基としては、たとえばアルキルエステル(た
とえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャ
リーブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル、2-アダマンチルなどのエ
ステル基)、ベンジルエステル、4-ニトロベンジルエス
テル、4-メトキシベンジルエステル、4-クロルベンジ
ルエステル、ベンズヒドリルエステル、フェナシルエス
テル、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド、ターシャ
リーブチルオキシカルボニルヒドラジド、トリチルヒド
ラジドなどがあげられる。システインのチオール保護基
としては、たとえば4-メトキシベンジル、 4-メチルベ
ンジル、 ベンジル、ターシャリーブチル、アダマンチ
ル、トリチル、アセトアミドメチル、カルボメトキシス
ルフェニル、3-ニトロ-2-ピリジンスルフェニル、ト
リメチルアセトアミドメチルなどがあげられる。セリン
の水酸基は、たとえばエステル化またはエーテル化によ
って保護することができる。このエステル化に適する基
としてはたとえばアセチル基などの低級アルカノイル
基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジルオキシカ
ルボニル基、エチルオキシカルボニル基などの炭酸から
誘導される基などがあげられる。またエーテル化に適す
る基としては、たとえばベンジル基、テトラヒドロピラ
ニル基、ターシャリーブチル基などである。しかしなが
ら、セリンの水酸基は必ずしも保護する必要はない。チ
ロシンのフェノール性水酸基の保護基としては、たとえ
ば、ベンジル、2,6-ジクロルベンジル、2-ニトロベ
ンジル、2-ブロムベンジルオキシカルボニル、ターシ
ャリーブチルなどがあげられるが、必ずしも保護する必
要はない。メチオニンはスルホキシドの形で保護してお
いてもよい。ヒスチジンのイミダゾールの保護基として
は、パラトルエンスルホニル、4-メトキシ-2,3,6-
トリメチルベンゼンスルホニル、2,4-ジニトロフェニ
ル、ベンジルオキシメチル、ターシャリーブトキシメチ
ル、ターシャリーブトキシカルボニル、トリチル、9-
フルオレニルメチルオキシカルボニルなどがあげられる
が、必ずしも保護する必要はない。トリプトファンのイ
ンドールの保護基としては、ホルミル、2,4,6-トリ
メチルベンゼンスルホニル,2,4,6-トリメトキシベ
ンゼンスルホニル,4-メトキシ-2,3,6-トリメチル
ベンゼンスルホニル,2,2,2-トリクロルエチルオキ
シカルボニル,ジフェニルホスフィノチオイルなどがあ
げられるが、必ずしも保護する必要はない。原料のカル
ボキシル基の活性化されたものとしては、たとえば対応
する酸無水物、アジド、活性エステル[アルコール(た
とえば、ペンタクロルフェノール、2,4,5-トリクロ
ルフェノール、 2,4-ジニトロフェノール、 シアノメチ
ルアルコール、パラニトロフェノール、N-ヒドロキシ-
5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド、 N-ヒド
ロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタルイミド、N-ヒ
ドロキシベンズトリアゾール)とのエステル]などがあ
げられる。原料のアミノ基の活性化されたものとして
は、たとえば対応するリン酸アミドがあげられる。縮合
反応は溶媒の存在下に行うことができる。溶媒として
は、ペプチド縮合反応に使用しうることが知られている
ものから適宜選択されうる。たとえば無水または含水の
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジ
ン、クロロホルム、ジオキサン、ジクロルメタン、テト
ラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、N-メ
チルピロリドンあるいはこれらの適宜の混合物などがあ
げられる。反応温度は、ペプチド結合形成反応に使用さ
れうることが知られている範囲から適宜選択され、通常
約−20℃〜30℃の範囲から適宜選択される。分子内
環化反応は、ペプチドの任意の位置で公知の方法で行う
ことができる。たとえば、まず保護されたペプチドのC
末端アミノ酸の末端α−カルボキシル保護基を公知の方
法で脱離し、次いでこれを公知の方法で活性化したの
ち、N末端アミノ酸の末端α−アミノ酸残基を公知の方
法で脱離するとともに分子内で環化することもできる。
あるいは、保護されたペプチドのC末端アミノ酸の末端
α−カルボキシル保護基およびN末端アミノ酸の末端α
−アミノ保護基を同時に脱離した後、公知の縮合反応に
より分子内で環化してもよい。また、分子内環化反応は
高度希釈下で行ったほうが好ましい場合もある。保護基
の脱離方法としては、たとえばPd黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、また液体アンモニア中ナ
トリウムによる還元などもあげられる。上記酸処理によ
る脱離反応は、一般に−20℃〜40℃の温度でおこなわれ
るが、酸処理においては、アニソール、フェノール、チ
オアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジメ
チルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタ
ンジチオールのようなカチオン補足剤の添加が有効であ
る。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用い
られる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオ
ール、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理に
よる脱保護以外に、希水酸化ナトリウム、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。このよ
うにして製造された環状ヘキサペプチド(I)は反応終
了後、ペプチドの分離精製手段、たとえば、抽出、分
配、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー、高速
液体クロマトグラフィーなどによって採取される。本発
明の環状ヘキサペプチド(I)は自体公知の方法により
金属塩(たとえばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウ
ム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩など)、 塩基または塩基
性化合物との塩(たとえばアンモニウム塩、アルギニン
塩など)、酸付加塩、とりわけ薬理学的に許容される酸
付加塩としても得ることができ、たとえば、無機酸(た
とえば、塩酸、硫酸、リン酸)あるいは有機酸(たとえ
ば、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ
酸、蓚酸、メタンスルホン酸)などの塩があげられる。
このようにして得られた本発明の環状ヘキサペプチド
(I)またはその塩は、エンドセリン受容体(すなわ
ち、エンドセリンA受容体およびエンドセリンB受容体
の両方)、なかでも特にエンドセリンB受容体に対して
優れた拮抗作用を示す。すなわち、本発明の環状ヘキサ
ペプチド(I)またはその塩は、エンドセリンA受容体
およびエンドセリンB受容体の両方に対して拮抗作用を
示すが、特に従来のエンドセリン受容体拮抗剤に比べて
エンドセリンB受容体に対してより強い拮抗作用を示す
ものである。さらに、エンドセリンA受容体に対してほ
とんど拮抗作用を示さず、エンドセリンB受容体に対し
てのみ拮抗作用を示すものも含まれる。言い換えれば、
本発明の環状ヘキサペプチド(I)またはその塩は、従
来のエンドセリン受容体拮抗剤に比べて、エンドセリン
B受容体に対する選択性が強いものである。具体的に
は、本発明の環状ヘキサペプチド(I)またはその塩
は、EP0528312A2公報(特願平4−216
019)に実施例として製造されているペプチドと比較
して、エンドセリンB受容体に対する拮抗作用が強い
(たとえば、IC50値が低い)か、あるいはEP05
28312A2公報(特願平4−216019)に実施
例として製造されているペプチドと比較して、エンドセ
リンA受容体拮抗作用に対するエンドセリンB受容体拮
抗作用が強い(たとえば、エンドセリンB受容体IC50
値/エンドセリンA受容体IC50値が低い)ものであ
る。たとえば、エンドセリンB受容体に対するIC50
は同程度であるが、エンドセリンA受容体に対するIC
50値が高いものである。したがって、本発明の環状ヘキ
サペプチド(I)またはその塩は、従来のエンドセリン
受容体拮抗剤に比べてエンドセリンB受容体を介する血
管平滑筋の収縮をより効率良く抑制することができる。
本発明の環状ヘキサペプチド(I)またはその塩は、エ
ンドセリンB受容体拮抗作用より劣るが、エンドセリン
A受容体拮抗作用も示すので、単独でもエンドセリンA
受容体およびエンドセリンB受容体を介するそれぞれの
血管平滑筋の収縮を抑制することができるが、エンドセ
リンA受容体に対して優れた拮抗作用を有するEP05
28312A2公報(特願平4−216019)に実施
例として製造されているペプチドと併用することによっ
て、エンドセリンA受容体およびエンドセリンB受容体
を介するそれぞれの血管平滑筋の収縮をより効果的に抑
制することができる。したがって、本発明の環状ヘキサ
ペプチド(I)またはその塩は、温血動物(たとえば、
ラット、マウス、ウサギ、ニワトリ、ブタ、ヒツジ、ウ
シ、サル、ヒトなど)に対するエンドセリン受容体拮抗
剤(特に、エンドセリンB受容体拮抗剤)として有用で
ある。本発明の環状ヘキサペプチド(I)またはその塩
は、安全で低毒性なペプチドである。さらに、本発明の
環状ヘキサペプチド(I)またはその塩は、上記したよ
うな優れたエンドセリン拮抗作用を有しているので、エ
ンドセリンが原因で引き起こされる高血圧、肺性高血
圧、狭心症、心筋症、心筋梗塞、レイノー病、バージャ
ー病、脳梗塞、脳血管れん縮、喘息、急性腎不全、シク
ロスポリン、シスプラチンによる腎機能低下、動脈硬
化、糖尿病性腎症、糖尿病性神経症、糖尿病性網膜症、
出血性ショック、エンドトキシンショック、臓器の手術
または移植時におこる臓器(たとえば、肝臓など)の機
能低下、高脂血症などの疾患の治療剤として使用するこ
とができる。本発明の環状ヘキサペプチド(I)または
その塩をエンドセリン拮抗剤として使用する際、非経口
的に投与する場合は、通常、液剤(たとえば注射剤)の
形で投与する。注射剤としては静脈注射剤のほか、皮下
注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤などが含
まれる。かかる注射剤は自体公知の方法、すなわちエン
ドセリン受容体拮抗作用を有する化合物を無菌の水性液
もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによっ
て調整される。注射用の水性液としては生理食塩水、ブ
ドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソ
ルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウムなど)
などがあげられ、適当な溶解補助剤、たとえばアルコー
ル(たとえばエタノール)、ポリアルコール(たとえば
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非
イオン性界面活性剤(たとえばポリソルベート80、H
CO−50)などと併用してもよい。油性液としてはゴ
マ油、大豆油などがあげられ、溶解補助剤として安息香
酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよ
い。また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナト
リウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニ
ウム、塩酸プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血
清アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤
(例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)など
と配合してもよい。調整された注射液は通常、適当なア
ンプルに充填される。その1回投与量は投与対象、対象
臓器、症状、投与方法などによっても異なるが、たとえ
ば注射剤の形にして通常体重1kgあたり0.01mg〜
100mg程度、好ましくは0.01〜50mg程度、よ
り好ましくは0.01〜20mg程度を静脈注射により
投与するのが好都合である。経口的に投与する場合は、
粉末剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤などの経口用製剤の
形で投与する。該経口用製剤を製造する場合は、薬学的
に許容される担体を配合することができる。該担体とし
ては、賦形剤(例えば、乳糖、デンプンなど)、滑沢剤
(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)、
結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、マクロゴールドなど)、崩壊
剤(例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロースカ
ルシウムなど)などが用いられる。また、必要に応じ
て、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール、クロロブタ
ノール、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香
酸プロピルなど)、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの添
加物を用いることができる。その1回投与量は通常体重
1kgあたり5mg〜1g程度、好ましくは10〜100
mg程度を投与する。また、特願平5−153393に
開示されている徐放性製剤として投与することもでき
る。すなわち、本発明の環状ヘキサペプチド(I)また
はその塩および生体内分解性ポリマー(例えば、脂肪酸
ポリエステルやグリコール酸と乳糖との共重合体)を含
有してなる徐放性製剤として投与することもできる。
【実施例】以下に、実施例を示して本発明をより詳細に
説明するが、これら実施例は本発明の範囲を限定するも
のではない。 〔実施例1〕cyclo[-D-Asp-Asp(B7)-Asp-D-γMeLeu-Leu
-D-Trp-]の製造 (1)Boc-D-γMeLeu-OHの製造 H-D-γMeLeu-OH(渡辺化学社製)4.80g(33.0
6mmole)をジオキサン60mL−水30mLの混
合溶媒に溶解し、氷冷下 (Boc)2O 7.94g(36.
4m mole)の60mLジオキサン溶液と1M水酸
化ナトリウム水溶液33.06mLを同時に同じ速度で
滴下した後、一晩撹拌した。反応液を30mLにまで濃
縮し、水200mL及び酢酸エチル200mLを加え、
氷冷下6N塩酸を用いてpHをおよそ2に調製して、目
的物を酢酸エチル層に抽出した。これを希塩酸100m
Lで2回洗浄した後、pHが中性付近になるまで水で洗
浄し、Na2SO4で乾燥し、溶媒を減圧下溜去した。残渣に
石油エ−テルを加え沈殿としてろ取し、白色粉末を得
た。 収量7.08g(収率87.3%) m.p. 98−99℃ Rf1 0.14 Rf2 0.62 [α]D 25 15.6゜ (c=1.16,DMF) 元素分析C122314として 計算値:C,58.75;H,9.45;N,5.71 実験値:C,58.96;H,9.68;N,5.75 (2)Boc-D-γMeLeu-Leu-OBzlの製造 pTos・H-Leu-OBzl10.39g(26.4mmole)
をDMF30mLに溶解し、氷冷下ジイソプロピルエチ
ルアミン4.82mL(27.7m mole)を加え
た後、Boc-D-γMeLeu-ONB((1)で合成したBoc-D-γM
eLeu-OH6.80g(27.7m mole)とHONB
5.22g(29.1m mole),DCC6.01
g(29.1m mole)より調製)を加えて一晩撹
拌した。減圧下溶媒を溜去し、残渣に酢酸エチル200
mLを加えて溶解し、これを10%クエン酸水溶液、飽
和食塩水、4%NaHCO3水溶液、飽和食塩水で洗浄し、Na
2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去した。残渣を石油エ−テ
ルから結晶化して、無色結晶を得た。 収量11.0g(収率92.5%) m.p. 93−94℃ Rf1 0.74 Rf2 0.84 [α]D 25 8.9゜ (c=1.00,DMF) 元素分析C254025として 計算値:C,66.93;H,8.99;N,6.24 実験値:C,66.98;H,9.00;N,6.29 (3)Boc-D-γMeLeu-Leu-OPacの製造 (2)で合成したBoc-D-γMeLeu-Leu-OBzl10.8g
(24.0m mole)をメタノ−ル400mLに溶
解し、パラジウム黒1gを加えて、常温、常圧の水素気
流下、5時間撹拌した。触媒をろ別し、減圧下溶媒を約
100mLまで濃縮した。これにCs2CO33.91g(1
2.0m mole)の水溶液10mLを10分間かけ
て滴下し、さらに30分間撹拌した後、溶媒を溜去し
た。残渣にDMF50mLを加え、減圧下溶媒を溜去し
た。本操作を2回繰り返した。残渣にDMF50mLを
加えて溶解し、これに氷冷下、臭化フェナシル5.02
g(25.2m mole)のDMF溶液50mLを1
0分間かけて滴下し、室温に戻して一晩撹拌した。減圧
下溶媒を溜去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、これを1
0%クエン酸水溶液、飽和食塩水、4%NaHCO3水溶液、
飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去
した。残渣を石油エ−テルから結晶化して、無色結晶を
得た。 収量10.9g(収率94.9%) m.p. 57−58℃ Rf1 0.64 Rf2 0.78 [α]D 25 3.7゜ (c=1.14,DMF) 元素分析C264026として 計算値:C,65.52;H,8.46;N,5.88 実験値:C,65.35;H,8.65;N,5.79 (4)Boc-Asp(OBzl)-D-γMeLeu-Leu-OPacの製造 (3)で合成したBoc-D-γMeLeu-Leu-OPac10.5g
(22.0m mole)に氷冷下10N HCl/ジ
オキサン40mLを加え、15分間撹拌した。減圧下溶
媒を溜去し、エ−テルを加えて析出した沈殿物をろ取
し、乾燥した。これをDMF30mLに溶かして氷冷
し、ジイソプロピルエチルアミン4.02mL(23.
1m mole)を加えた。これにBoc-Asp(OBzl)-ONB
(Boc-Asp(OBzl)-OH7.83g(24.2m mol
e)、HONB4.77g(26.6m mole)、
DCC5.49g(26.6m mole)より調製)
を加え一晩撹拌した。生成する不溶物をろ別した後、濃
縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、これを10%クエン
酸水溶液、飽和食塩水、4%NaHCO3水溶液、飽和食塩水
で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去した。エ−
テル−石油エ−テルから結晶化して、無色結晶を得た。 収量13.5g(収率90.0%) m.p. 123−124℃ Rf1 0.57 Rf2 0.7
6 [α]D 25−19.6゜ (c=1.19,DMF) 元素分析C375139として 計算値:C,65.18;H,7.54;N,6.16 実験値:C,65.10;H,7.29;N,6.10 (5)Boc-Asp(B7)-Asp(OBzl)-D-γMeLeu-Leu-OPacの製
造 1-(2-methoxyphenyl)piperazine(アルドリッチ社製)
4.12g(18m mole)をDMF30mLに溶
解し、氷冷下Boc-Asp(ONB)-OBzl(Boc-Asp-OBzl4.8
5g(15m mole)、HONB2.97g(1
6.5m mole)、DCC3.40g(16.5m
mole)より調製)のDMF溶液10mLを滴下し、
室温に戻して一晩撹拌した。減圧下溶媒を溜去し、残渣
を酢酸エチル50mLに溶解し、これを10%クエン酸
水溶液、飽和食塩水、4%NaHCO 3水溶液、飽和食塩水
で洗浄し、Na 2SO 4で乾燥した後、溶媒を溜去した。こ
れをヘキサン:酢酸エチル=1:1の混合溶媒20ml
に溶解し、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィ
−(5cmφ×10cm,ヘキサン:酢酸エチル=7:
3)で精製した。得られた油状のBoc-Asp(B7)-OBzlのう
ち1.81g(3.63m mole)をメタノ−ル5
0mLに溶解し、パラジウム黒0.1gを加えて、常
温、常圧の水素気流下、2時間撹拌した後、触媒をろ別
し、減圧下溶媒を溜去した。残渣をアセトニトリル20
mLに溶解し、HONB715mg(3.99m mo
le)、DCC824mg(3.99m mole)を
用いて、Boc-Asp(B7)-ONBを調製した。(4)で合成し
たBoc-Asp(OBzl)-D-γMeLeu-Leu-OPac1.48g(3.
63mmole)に氷冷下10N HCl/ジオキサン
20mLを加え、15分間撹拌した。減圧下溶媒を溜去
し、エ−テルを加えて析出した沈殿物をろ取し、乾燥し
た。これをDMF10mLに溶かして氷冷し、ジイソプ
ロピルエチルアミン0.60mL(3.47m mol
e)を加えた。これに先に調製したBoc-Asp(B7)-ONBを
加え一晩撹拌した。生成する不溶物をろ別した後濃縮
し、残渣を酢酸エチルに溶解し、N,N-ジメチル-1,3-プ
ロパンジアミン0.27mL(2.08m mole)
を加えて5分間撹拌した後、これを10%クエン酸水溶
液、飽和食塩水、4%NaHCO3水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、Na2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去した。残渣に石油
エ−テルを加えて沈殿として、白色粉末を得た。 収量2.65g(収率82.7%) m.p. 84−87℃ Rf1 0.40 Rf2 0.71 [α]D 25−48.3゜ (c=1.18,DMF) 元素分析C5270612として 計算値:C,64.31;H,7.27;N,8.65 実験値:C,64.14;H,7.37;N,8.71 (6)Boc-D-Asp(OBzl)-Asp(B7)-Asp(OBzl)-D-γMeLeu-
Leu-OPacの製造 (5)で合成したBoc-Asp(B7)-Asp(OBzl)-D-γMeLeu-Le
u-OPac2.50g(2.58m mole)に氷冷下1
0N HCl/ジオキサン20mLを加え、15分間撹
拌した。減圧下溶媒を溜去し、エ−テルを加えて析出し
た沈殿物をろ取し、乾燥した。これをDMF5mLに溶
かして氷冷し、ジイソプロピルエチルアミン0.47m
L(5.42m mole)を加えた。これにBoc-D-Asp
(OBzl)-ONB(Boc-D-Asp(OBzl)-OH918mg(2.84
m mole)、とHONB559mg(3.12m m
ole)、DCC644mg(3.12m mole)
より調製)を加え一晩撹拌した。生成する不溶物をろ別
した後濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、N,N-ジメチ
ル-1,3-プロパンジアミン0.27mL(2.08m m
ole)を加えて5分間撹拌した後、これを10%クエ
ン酸水溶液、飽和食塩水、4%NaHCO3水溶液、飽和食塩
水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去した。残
渣を石油エ−テルで沈殿として、白色粉末を得た。 収量2.59g(収率85.3%) m.p. 81−83℃ Rf1 0.40 Rf2 0.74 [α]D 25−36.9゜ (c=1.25,DMF) 元素分析C6381715として 計算値:C,64.32;H,6.94;N,8.33 実験値:C,64.25;H,7.10;N,8.28 (7)Boc-D-Trp-D-Asp(OBzl)-Asp(B7)-Asp(OBzl)-D-γ
MeLeu-Leu-OPacの製造 (6)で合成したBoc-D-Asp(OBzl)-Asp(B7)-Asp(OBzl)-
D-γMeLeu-Leu-OPac1.18g(1.00m mol
e)に氷冷下10N HCl/ジオキサン20mLを加
え、15分間撹拌した。減圧下溶媒を溜去し、エ−テル
を加えて析出した沈殿物をろ取し、乾燥した。これをD
MF4mLに溶かして氷冷し、ジイソプロピルエチルア
ミン0.36mL(2.10m mole)を加えた。
これにBoc-D-Trp-ONB(Boc-D-Trp-OH335mg(1.
10m mole)、HONB217mg(1.21m
mole)、DCC250mg(1.21m mol
e)より調製)を加え一晩撹拌した。生成する不溶物を
ろ別した後濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、N,N-ジ
メチル-1,3-プロパンジアミン0.08mL(0.66
0m mole)を加え5分間撹拌した後、これを10
%クエン酸水溶液、飽和食塩水、4%NaHCO3水溶液、飽
和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去
し、残渣に酢酸エチル−石油エ−テルを加えて沈殿とし
て、白色粉末を得た。 収量1.22g(収率89.5%) m.p. 94−97℃ Rf1 0.31 Rf2 0.64 [α]D 25−22.2゜ (c=1.08,DMF) 元素分析C7491916として 計算値:C,65.23;H,6.73;N,9.25 実験値:C,65.04;H,6.97;N,9.11 (8)Boc-D-Trp-D-Asp(OBzl)-Asp(B7)-Asp(OBzl)-D-γ
MeLeu-Leu-OHの製造 (7)で合成したBoc-D-Trp-D-Asp(OBzl)-Asp(B7)-Asp
(OBzl)-D-γMeLeu-Leu-OPac1.09g(0.80m m
ole)を90%酢酸水溶液20mLに溶解し、Zn粉
末2.62g(40m mole)を加えて1時間撹拌
した。Zn粉末をろ別し、ろ液を濃縮し、残渣をジクロ
ロメタンに溶解し、希硫酸、飽和食塩水で洗浄し、Na2S
O4で乾燥した後、溶媒を溜去した。残渣に石油エ−テル
−エ−テルを加えて沈殿とし、白色粉末を得た。 収量767mg(収率77.0%) m.p. 104−106℃ Rf1 0.18 Rf2 0.6
2 [α]D 25−16.6゜ (c=1.41,DMF) 元素分析C6685915として 計算値:C,63.70;H,6.88;N,10.13 実験値:C,63.55;H,6.94;N, 9.99 (9)cyclo[-D-Asp-Asp(B7)-Asp-D-γMeLeu-Leu-D-Trp
-]の製造 (8)で合成したBoc-D-Trp-D-Asp(OBzl)-Asp(B7)-Asp
(OBzl)-D-γMeLeu-Leu-OH600mg(0.48m mo
le)をDMF5mLに溶解し、氷冷下HONB173
mg(0.96m mole)、DCC199mg
(0.96m mole)を加えて4℃で一晩撹拌し
た。生成した不溶物をろ別した後、減圧下溶媒を溜去
し、残渣に氷冷下10N HCl/ジオキサン5mlを
加え15分間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣にエ−テ
ルを加えて沈殿としてろ取し、乾燥した。これをDMF
10mLに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン0.4
2mL(2.41m mole)を含むDMF90ml
中に滴下した後、室温で3時間撹拌した。減圧下溶媒を
留溜去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、これを10%ク
エン酸水溶液、飽和食塩水、4%NaHCO3水溶液、飽和食
塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した後、溶媒を溜去し、エ
−テル−石油エ−テルから沈殿としてろ取した。得られ
た沈殿物のうち400mgをDMF20mLに溶解しパ
ラジウム黒0.1gを加えて、常温常圧の水素気流下、
2時間撹拌した。触媒をろ別し、減圧下溶媒を溜去し、
残渣に水を加えて凍結乾燥し、白色粉末360mgを得
た。これのうち68.4mgを逆相液体クロマトグラフ
ィ−(カラム:YMC社製 D−ODS−5(2cm×
25cm)、溶出液:0.1%TFA含有アセトニトリ
ル水溶液(37%−47%アセトニトリル直線濃度勾配
/30分))で精製した。 収量22.0mg (分取HPLCの収率32%) LSIMS(M+H)+=946 理論値=946 〔実施例2〕実施例1の方法に準じて、下記のペプチド
を製造した。 cyclo(-D-Asp-L-Asp(B1)-L-Asp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp
-) LSIMS(M+H)+=916 理論値=916 〔実施例3〕実施例1の方法に準じて、下記のペプチド
を製造した。 cyclo(-D-Asp-L-Asp(B7)-L-Asp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp
(Ac)-) LSIMS(M+H)+=988 理論値=988 〔実施例4〕cyclo[-D-Asp-Asp(B7)-Asp-D-γMeLeu-Leu
-D-Trp-]・2Na塩の製造 実施例1の方法に準じて調整したcyclo[-D-Asp-Asp(B7)
-Asp-D-γMeLeu-D-Trp-]、4.4gをメタノール50m
lに溶解した後濃縮し、再びメタノール50mlに溶解
し氷冷した。これに0.1N水酸化ナトリウム水溶液4
6.4mlを滴下し、さらに0.1N水酸化ナトリウム
水溶液を加えてpH7ないし8とした後濃縮し残留物に
蒸留水を加えて凍結乾燥した。 元素分析:C4761912Na2・CF3CO2Na・
0.5CH3CO2Na・3H2Oとして 計算値:C,49.18;H,5.65;N,10.32. 実験値:C,49.08;H,5.50;N,10.33. 〔製剤例1〕乳酸-グリコール酸共重合体(乳酸/グリ
コール酸=75/25(モル%)、GPC測定による重量平均
分子量15,038、GPC測定による数平均分子量 5,195、
和光純薬工業製)3.6gをジクロロメタン6.6g(5ml)に
溶解した。この溶液に、実施例4のペプチド250mgとL
−アルギニン100mgとを蒸留水0.5mlに溶解した溶液を添
加した後、ホモジナイザー(ポリトロン)で約30秒間攪
拌し、w/oエマルションを製造した。このw/oエマ
ルションを予め18℃に調節しておいた0.1%(w/w)ポリ
ビニルアルコール(EG-40、日本合成化学製)水溶液800
ml中に注入し、タービン型ホモミキサーを用い、6,000
rpm でw/o/wエマルションとした。このw/o/w
エマルションを室温で3時間撹拌してジクロロメタンを
揮散させ、油相を固化させた後、遠心分離機(05PR-2
2、日立製作所)を用いて約2,000 rpm で捕集した。こ
れを再び蒸留水に分散後、さらに遠心分離を行い、遊離
薬物を洗浄した。捕集されたマイクロカプセルにD−マ
ンニトール100mgを加え、さらに少量の蒸留水を加えて
再分散した後、この分散液を凍結乾燥して粉末状のマイ
クロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルを、30
%(v/v)アセトニトリルを含有する0.1M酢酸アンモニ
ウム溶液で3時間振とうして抽出し、高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)で定量した。その結果、マイク
ロカプセル100mgあたり実施例4のペプチド5.2mgを含有
していた。 〔比較製剤1〕実施例4のペプチドを用いないこと以外
はすべて製剤例1と同様にして粉末状のマイクロカプセ
ルを製造した。 〔参考例1〕EP0528312A2の実施例96に準
じて、下記のペプチドを製造した。cyclo(-D-Asp-L-Asp
(B1)-L-Asp-D-Thg(2)-L-Leu-D-Trp-) 〔試験例1〕エンドセリン受容体結合活性の測定 (1)ETA 受容体結合活性の測定方法 豚心室筋より調製した膜画分をアッセイ用緩衝液を用い
て12μg/mLに希釈し、これを100μLずつアッ
セイチュ−ブに分注しアッセイに用いた。この膜画分懸
濁液に、100pmoleの放射性ヨ−ドで標識したエ
ンドセリン−1([125I]ET−1)(アマシャム社製)
2μL、さらにさまざまな濃度の被検化合物溶液3μL
を加えて、25℃で1時間保温した。これに氷冷したア
ッセイ用緩衝液を加えて希釈し、グラスフィルタ−GF
/F(ワットマン社製)でろ過した。フィルタ−上に
は、エンドセリンA(ETA )受容体を含む膜画分とこ
の受容体に結合した[125I]ET−1が回収される。した
がって、このフィルタ−上に保持された放射活性を測定
することによって、ETA 受容体に結合した[125I]ET
−1量を定量した。被検化合物として大過剰のET−1
を用いたときの[125I]ET−1結合量を非特異的結合量
と定義する。このとき、[125I]ET−1の特異的結合量
(SPB)は、測定された結合量より非特異的結合量を
差し引いた値であり、試験化合物の濃度が0のときの特
異的結合量を100として、試験化合物の濃度C(体積
モル濃度)のときの特異的結合量を百分率換算した値を
濃度Cにおける%SPBとする。このようにして得られ
た値を、下記に示す「プシュ−ドのヒルの式」に入力し
て、[125I]ET−1の特異的結合量を50%にするのに
必要な被検化合物の濃度(IC50値)を算出した。 log[%SPB/(100−%SPB)]=n[lo
gC−log(IC50)] n : プシュ−ドのヒル係数 (2)ETB 受容体結合活性の測定方法 牛脳より調製した膜画分をアッセイ用緩衝液を用いて1
50μg/mLに希釈し、これを100μLずつアッセ
イチュ−ブに分注しアッセイに用いた。この膜画分懸濁
液に、100pMの放射性ヨ−ドで標識したエンドセリ
ン−1([125I]ET−1)(アマシャム社製)2μL、
さらにさまざまな濃度の被検化合物溶液3μLを加え
て、25℃で1時間保温した。これに氷冷したアッセイ
用緩衝液を加えて希釈し、グラスフィルタ−GF/F
(ワットマン社製)でろ過した。フィルタ−上には、エ
ンドセリンB(ETB )受容体を含む膜画分とこの受容
体に結合した[125I]ET−1が回収される。したがっ
て、このフィルタ−上に保持された放射活性を測定する
ことによって、ETB 受容体に結合した[125I]ET−1
量を定量した。被検化合物として大過剰のET−1を用
いたときの[125I]ET−1結合量を非特異的結合量と定
義する。このとき、[125I]ET−1の特異的結合量(S
PB)は、測定された結合量より非特異的結合量を差し
引いた値であり、試験化合物の濃度が0のときの特異的
結合量を100として、試験化合物の濃度C(体積モル
濃度)のときの特異的結合量を百分率換算した値を濃度
Cにおける%SPBとする。このようにして得られた値
を、下記に示す「プシュ−ドのヒルの式」に入力して、
[125I]ET−1の特異的結合量を50%にするのに必要
な被検化合物の濃度(IC50値)を算出した。 log[%SPB/(100−%SPB)]=n[lo
gC−log(IC50)] n : プシュ−ドのヒル係数 (3)実施例1〜3および参考例1のペプチドを用い
て、ETA受容体およびETB受容体に対するIC50値を
算出した結果を〔表1〕に示す。
【表1】 〔表1〕の結果から、本発明のペプチドがETA受容体
およびETB受容体に対して、優れた拮抗作用を有して
おり、かつEP0528312A2に開示されているペ
プチドよりもETA受容体拮抗作用に対するETB受容体
拮抗作用が強いことが分かる。 〔試験例2〕ブタ心臓より冠静脈を摘出し、脂肪や結合
組織を取り除いて幅3mmのリング標本とした。標本を
クレブス溶液で満たしたマグヌス管に懸垂し、静止張力
を0.5gかけ1.5時間安定させた。塩化カリウム
(60mM)で15分間収縮させ最大反応を得た後洗浄
し、1.5時間安定期間をおいた。サラフォトキシンS
C(1nM)で45分間収縮させ張力が安定した時の
収縮を100%とし、それに対する実施例4の化合物
(0.01μM)を適用した時の弛緩率を求めた。結果
を〔表2〕に示す。
【表2】 〔表2〕の結果から、本発明のペプチドは優れた血管平
滑筋弛緩作用を有することが分かる。 〔試験例3〕製剤例1の製剤あるいは対照群として比較
製剤1を8週齢雄性Wistar fatty ratの背部皮下に4週
間おきに投与した。雄性Wistar fatty ratは肥満および
高血糖を遺伝的に発症するラットであり、高血糖の発症
につれて尿への蛋白質およびアルブミンの漏出が増加す
るのが特徴である。Wistar fatty ratへの製剤例1の製
剤の一回あたりの投与量は薬物として3mg/ラット
(マイクロカプセルとして58mg/ラット)とした。
比較製剤1は200mg/ラット投与した。対照群と製
剤例1投与群の尿中アルブミンの測定結果を〔表3〕に
示す。
【表3】 〔表3〕に示されるように製剤例1投与後約6週間の
間、尿中へのアルブミンの排泄量は、対照群の値に比較
して低値となった。この結果から糖尿病性腎症の症状で
あるアルブミンの尿中排泄が抑制されていることが明ら
かになり、糖尿病性腎症の治療剤としての本発明の有用
性が示された。
【発明の効果】本発明の環状ヘキサペプチド(I)また
はその塩は、エンドセリン受容体、特にエンドセリンB
受容体に対して優れた拮抗作用を示すので、高血圧、肺
性高血圧、狭心症、心筋症、心筋梗塞、レイノー病、バ
ージャー病、脳梗塞、脳血管れん縮、喘息、急性腎不
全、シクロスポリン、シスプラチンによる腎機能低下、
動脈硬化、糖尿病性腎症、糖尿病性神経症、糖尿病性網
膜症、出血性ショック、エンドトキシンショック、臓器
の手術または移植時におこる臓器の機能低下、高脂血症
などの疾患の治療剤等として有用である。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 cyclo[A-Asp(R1)-Y-NH-CHR2-CO-C-D-Trp(Nin-R3)-] (I) 〔式中、AはD-酸性-α-アミノ酸残基を示し、Yは酸
    性-α-アミノ酸残基を示し、CはL-α-アミノ酸残基を
    示し、R1は 【化1】 (X1およびX2はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
    基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
    を示し、X1とX2は共に結合して隣接するC原子と共に
    環を形成してもよい。)で表される基を示し、R2はC
    1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、C3-7シクロ
    アルキル−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ−C
    1-3アルキル基、C3-7シクロアルキルチオ−C1-3アル
    キル基、C1-6アルコシキ−C1-3アルキル基、C3-7
    クロアルコキシ−C1-3アルキル基、C1-6アルキルチオ
    基、C3-7シクロアルキルチオ基、C1-6アルコキシ基ま
    たはC3-7シクロアルコキシ基を示し、R3は水素原子、
    1-6アルキル基、C3-7シクロアルキル基、−COR4
    (R4は水素原子、C1-6アルキル基、C6-15アリール基
    またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)、−
    COOR5(R5はC1-6アルキル基、C6-15アリール基
    またはC6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)また
    は−CONHR6(R6は水素原子、C1-6アルキル基、
    6-15アリール基またはC6-15アリール−C1-3アルキ
    ル基を示す)を示す。ただし、X1、X2およびR3が水
    素原子の時、R2はiso-ブチル基ではない。〕で表さ
    れる環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  2. 【請求項2】AがD-グルタミン酸、D-アスパラギン
    酸、D-システイン酸、D-ホモシステイン酸、D-β−
    (5−テトラゾリル)アラニンおよびD-2−アミノ−
    4−(5−テトラゾリル)酪酸残基から成る群から選ば
    れるものである請求項1記載の環状ヘキサペプチドまた
    はその塩。
  3. 【請求項3】AがD-アスパラギン酸残基である請求項
    1記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  4. 【請求項4】Yがグルタミン酸、アスパラギン酸、シス
    テイン酸、ホモシステイン酸、β−(5−テトラゾリ
    ル)アラニンおよび2−アミノ−4−(5−テトラゾリ
    ル)酪酸残基から成る群から選ばれるものである請求項
    1記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  5. 【請求項5】Yがアスパラギン酸残基である請求項1記
    載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  6. 【請求項6】Cがグリシン、L-アラニン、L-バリン、
    L-ノルバリン、L-ロイシン、L-イソロイシン、L-タ
    ーシャリーイソロイシン、L-ノルロイシン、L-メチオ
    ニン、L-2−アミノ酪酸、L-セリン、L-スレオニ
    ン、L-フェニルアラニン、L-アスパラギン酸、L-グ
    ルタミン酸、L-アスパラギン、L-グルタミン、L-リ
    ジン、L-トリプトファン、L-アルギニン、L-チロシ
    ン、L-プロリン、L-N-メチルロイシン、L-N-メチ
    ルノルロイシンおよびL-N(α)-メチルトリプトファ
    ン残基から成る群から選ばれるものである請求項1記載
    の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  7. 【請求項7】CがL-ロイシン残基である請求項1記載
    の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  8. 【請求項8】R1が式 【化2】 (X11およびX21はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
    基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
    を示す。)で表される基、式 【化3】 (Lおよびmは1〜3の整数を示し、XはO、Sまたは
    NHを示し、nは0または1を示す)で表される基、式 【化4】 (pは1〜3の整数を示す)で表される基または式 【化5】 (X3およびX4はそれぞれ水素原子、C1-6アルキル
    基、C1-6アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基
    を示す。)で表される基である請求項1記載の環状ヘキ
    サペプチドまたはその塩。
  9. 【請求項9】R1が 【化6】 (X11は水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ
    基、ハロゲン原子またはニトロ基を示す。)で表される
    基である請求項1記載の環状ヘキサペプチドまたはその
    塩。
  10. 【請求項10】R2がC1-6アルキル基である請求項1記
    載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  11. 【請求項11】R2がC4-6アルキル基である請求項1記
    載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  12. 【請求項12】R2がネオペンチル基である請求項1記
    載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  13. 【請求項13】R3が水素原子または−COR4(R4
    水素原子、C1-6アルキル基、C6-15アリール基または
    6-15アリール−C1-3アルキル基を示す)である請求
    項1記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  14. 【請求項14】式 cyclo[A1-Asp(R11)-Y1-NH-CHR21-CO-C1-D-Trp(Nin-R31)-] (II) 〔式中、A1はD-グルタミン酸、D-アスパラギン酸、
    D-システイン酸、D-ホモシステイン酸、D-β−(5
    −テトラゾリル)アラニンまたはD-2−アミノ−4−
    (5−テトラゾリル)酪酸残基を示し、Y1はグルタミ
    ン酸、アスパラギン酸、システイン酸、ホモシステイン
    酸、β−(5−テトラゾリル)アラニンまたは2−アミ
    ノ−4−(5−テトラゾリル)酪酸残基を示し、C1
    グリシン、L-アラニン、L-バリン、L-ノルバリン、
    L-ロイシン、L-イソロイシン、L-ターシャリーイソ
    ロイシン、L-ノルロイシン、L-メチオニン、L-2−
    アミノ酪酸、L-セリン、L-スレオニン、L-フェニル
    アラニン、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、L-
    アスパラギン、L-グルタミン、L-リジン、L-トリプ
    トファン、L-アルギニン、L-チロシン、L-プロリ
    ン、L-N−メチルロイシン、L-N−メチルノルロイシ
    ンまたはL-N(α)−メチルトリプトファン残基を示
    し、R11は 【化7】 (X11は水素原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ
    基、ハロゲン原子またはニトロ基を示す)で表される基
    を示し、R21はC1-6アルキル基を示し、R31は水素原
    子または−COR41(R41は水素原子またはC1-6アル
    キル基を示す)を示す。ただし、X11およびR31が水素
    原子の時、R21はiso−ブチル基でない。〕で表され
    る請求項1記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  15. 【請求項15】A1がD-アスパラギン酸残基で、Y1
    アスパラギン酸残基で、C1がL-ロイシン残基で、X11
    が水素原子またはC1-6アルコキシ基で、R21がC4-6
    ルキル基で、R31は水素原子または−COR41(R41
    水素原子またはC1-6アルキル基を示す)である請求項
    14記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  16. 【請求項16】R21がネオペンチル基である請求項14
    または15記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  17. 【請求項17】式(I)で表される環状ヘキサペプチド
    が cyclo[-D-Asp-L-Asp(B1)-L-Asp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp-] 〔式中、Asp(B1)はアスパラギン酸β−4−フェニルピ
    ペラジンアミドを示す〕である請求項1記載の環状ヘキ
    サペプチドまたはその塩。
  18. 【請求項18】式(I)で表される環状ヘキサペプチド
    が cyclo[-D-Asp-L-Asp(B7)-L-Asp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp-] 〔式中、Asp(B7)はアスパラギン酸β−4−(2−メト
    キシフェニル)ピペラジンアミドを示す〕である請求項
    1記載の環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  19. 【請求項19】式(I)で表される環状ヘキサペプチド
    が cyclo[-D-Asp-L-Asp(B7)-L-Asp-D-γMeLeu-L-Leu-D-Trp(Ac)-] 〔式中、Asp(B7)はアスパラギン酸β−4−(2−メト
    キシフェニル)ピペラジンアミドを、Trp(Ac)はNin
    アセチルトリプトファンを示す〕である請求項1記載の
    環状ヘキサペプチドまたはその塩。
  20. 【請求項20】式 cyclo[A-Asp(R1)-Y-NH-CHR2-CO-C-D-Trp(Nin-R3)-] (I) 〔式中、A、Y、C、R1、R2およびR3はそれぞれ請
    求項1記載と同意義を示す。〕で表される環状ヘキサペ
    プチドの任意の位置で2分される2種のフラグメントを
    縮合させて直鎖状ヘキサペプチドを生成し、これをつい
    で閉環縮合することを特徴とする請求項1記載の環状ヘ
    キサペプチドまたはその塩の製造法。
  21. 【請求項21】有効成分として請求項1記載の環状ヘキ
    サペプチドまたはその薬理学的に許容される塩を含有す
    ることを特徴とするエンドセリン受容体拮抗剤。
  22. 【請求項22】エンドセリンB受容体拮抗剤である請求
    項21記載の拮抗剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997030017A1 (fr) * 1996-02-19 1997-08-21 Japan Tobacco Inc. Agent therapeutique contre le diabete

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WO1997030017A1 (fr) * 1996-02-19 1997-08-21 Japan Tobacco Inc. Agent therapeutique contre le diabete

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