JPH0841020A - 高い含有率のall−E−異性体を有するポリエンカルボニル化合物並びにそのアセタール又はケタールの改良された製法 - Google Patents

高い含有率のall−E−異性体を有するポリエンカルボニル化合物並びにそのアセタール又はケタールの改良された製法

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JPH0841020A
JPH0841020A JP7172445A JP17244595A JPH0841020A JP H0841020 A JPH0841020 A JP H0841020A JP 7172445 A JP7172445 A JP 7172445A JP 17244595 A JP17244595 A JP 17244595A JP H0841020 A JPH0841020 A JP H0841020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い含有率のall−E−異性体を有するポ
リエンカルボニル化合物並びにそのアセタール又はケタ
ールの改良された製法。 【解決手段】 これは、E配置を有する二重結合の有利
な形成の目的のために、及び出発化合物中の二重結合の
E配置をできるだけ完全に得るために、反応を、酸素又
は酸素−不活性ガス混合物又は一酸化窒素又は一酸化窒
素−不活性ガス混合物及び/又は特定の安定ラジカル及
び/又はキノン、キノン誘導体の存在下で実施する、適
当なカルボニル化合物と適当なジアルキルホスホネート
もしくは適当なCH酸化合物とのホルナー−エモンス−
反応又はアルドール縮合よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高いall−E−
含有率を有するポリエンカルボニル化合物並びにそのア
セタール又はケタール、殊にカロチノイド、例えばβ−
Apo−8′−カロチン酸エステル、シトラナキサンチ
ン及びノイロスポラキサンチンエステルの改良された製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエンとは、非常に一般的には、分子
中に3つ以上の共役二重結合を有する不飽和の脂肪族炭
化水素、すなわち、複数の交互の単結合及び二重結合を
有する化合物を表わす。ポリエン鎖と共役してカルボニ
ル基を有するポリエンを、ポリエンカルボニル化合物と
定義する。
【0003】多くのポリエン及びポリエンカルボニル化
合物は、生物学的医学的作用物質又は食品用染料及び飼
料添加物として重要性を持っている。
【0004】その重要性に相当して、ポリエン及びポリ
エンカルボニル化合物の多くの製法が開発されている
(O.Isler “Carotenoids”,Birkhauser-Verlag,1971参
照)。
【0005】ポリエンの公知の製法は、例えば、いわゆ
るホルナー−エモンス−反応、すなわちアルデヒド及び
ケトンと相当するホスホン酸エステルとを塩基の存在下
で結合させること(Houben-Weyl“Methoden der Organi
schen Chemie”5/1d(1972)127〜129頁又は Pure
&Appl.Chem.Vol.63,No.1(1991)45〜58頁参照)及び
アルドール縮合、すなわちケトン及び/又はアルデヒド
とCH酸化合物(CH-aciden Verbindungen)とを塩基性
触媒作用下に結合させることによりβ−ヒドロキシ−カ
ルボニル化合物にし、かつ引き続き、共役二重結合の系
を形成しながら、水を脱離することである(Houben-Wey
l 5/1d(1972)142〜144頁又はJ.Org.Chem.30(19
65)2481頁参照)。二重結合の形成下でのこのよう
なC−C結合は、Z−又はE−配置を有する二重結合を
もたらしうる。今まで公知の方法では、一般的に、不満
足な程度でのみ、all−E−異性体からなる生成物が
得られた。需要の多い天然のポリエンカルボニル化合物
は、all−E配置を有するので、有利には、all−
E−ポリエン成分から由来すること、及びC−C結合を
E配置を有する二重結合を有利にもたらす反応条件下で
実施すること、並びにポリエン成分のZ異性体への異性
化をできるだけ完全に避けることは有利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、ポリエンカルボニル化合物を得るためのポリエン成
分の結合が、有利にはE配置を有する二重結合の形成下
に、及び出発生成物中の二重結合のE配置の入手下に起
きる反応条件を見つけることであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】さて、意外にも、前記の
オレフィン結合反応において、反応を、酸素、一酸化窒
素、一定の安定ラジカルもしくはラジカルスカベンジャ
ーの存在下で、かつ/又は一定のキノン、キノン誘導体
又は補酵素−Q−10−ヒドロキシキノンの存在下で実
施する場合に、E配置での結合が、出発化合物中のE配
置の保持下に有利に得られることが分かった。
【0008】従って、本発明の目的は、E配置を有する
二重結合を有利に形成するという目的のために及び出発
化合物中の二重結合のE配置をできるだけ完全に得るた
めに、反応を、酸素又は酸素−不活性ガス混合物の存在
下で、又は一酸化窒素又は一酸化窒素−不活性ガス混合
物の存在下で、かつ/又は一般式I:
【0009】
【化9】
【0010】[式中、R6及びR7はC1〜C4−アルキル
基を表わすか、又はR6及びR7は、一緒になって、エチ
レン基、プロピレン基、ビニレン基又はプロペニレン基
を表わし、これらの基は、アルキル−、アリール−、ヒ
ドロキシ−、アルキルオキシ−、シリルオキシ−、オキ
ソ−、アミノ−、メルカプト−、アルキルメルカプト
−、シアノ−、カルボキシル−又はアミノカルボニル
(カルバモイル−)、ヘテロアリール−又はアルキルカ
ルボニルオキシ基により置換されていてよい]の安定ラ
ジカルの存在下で、かつ/又は一般式II:
【0011】
【化10】
【0012】[式中、R8、R9及びR10は、R6及びR7
に関して前記したものを表わす]の安定ラジカルの存在
下で、かつ/又は安定ラジカル 2,2−ジフェニル−
1−ピクリルヒドラジル又は過酸化水素−尿素付加物の
存在下で、かつ/又はキノン、キノン誘導体又は補酵素
−Q10−ヒドロキノンの存在下で実施し、その際、酸
素、一酸化窒素、前記安定ラジカルもしくは過酸化水素
−尿素付加物、キノン、キノン誘導体又は補酵素−Q1
0−ヒドロキノンを、使用したカルボニル化合物に対し
て0.3〜10モル%、有利には0.5〜6モル%、殊
に1.0〜5モル%の量で使用する、適当なカルボニル
化合物と適当なジアルキルホスホネートもしくは適当な
CH酸化合物とのホルナー−エモンス−反応又はアルド
ール縮合による、高いall−E−含有率を有するポリ
エンカルボニル化合物又はそのアセタールもしくはケタ
ールの製法である。
【0013】本発明方法によれば、例えば、一般式II
I:
【0014】
【化11】
【0015】のポリエンカルボニル化合物、そのアセタ
ール又はケタールを製造することができる。
【0016】ここで、R1〜R4は、水素又は有機基を表
わし;nは、0〜20、殊に3〜10の整数を表わし、
mは、0〜20、殊に0〜10の整数を表わし、その
際、m+nは、少なくとも2であり;X及びYは、C1
〜C4−アルコキシ基、殊にメチルオキシ−又はエチル
オキシ基を表わすか、又はX及びYは、一緒になって、
酸素を表わすか、又は場合により1個以上のメチル基に
より置換された基:−O−CH2−CH2−O−、−O−
CH2−C(CH32−CH2−O−、−O−CH=CH
−O−又は−O−CH2−CH2−CH2−O−を表わ
す。
【0017】括弧内の水素原子は、部分的に有機基、特
にアルキル基、殊にメチル基により置換されていてよ
い。
【0018】従って、適当なポリエン成分として、例え
ば、一般式IV:
【0019】
【化12】
【0020】[式中、R1及びR2は、水素又は有機基を
表わし、nは、0〜20、殊に3〜10の整数を表わ
し、かつ括弧内の二重結合における水素原子は、有機基
により代えられていてもよい]のカルボニル化合物挙げ
られる。
【0021】出発化合物として使用された一般式IVの
カルボニル化合物は、一般的に公知の化合物である。適
当なポリエン成分は、例えば、R1及びR2が水素、アル
キル−、アルキルオキシ−、シクロアルキル−、シクロ
アルケニル−又はフェニル基を表わし、その際、シクロ
アルキル−、シクロアルケニル−及びフェニル基は、更
に、例えば、アルキル−、ヒドロキシ−、オキソ−、ア
ミノ−、カルボキシル−、カルバモイル−、アルキルカ
ルボニルオキシ−又はシアノ基又はハロゲンによって置
換されていてよい、一般式IVの化合物である。
【0022】R1は、有利には、次のシクロアルケニル
基:
【0023】
【化13】
【0024】又はホルミル基を表わす一方、R2は、有
利には水素又はアルキルを表わす。
【0025】式IVの化合物中の二重結合の数(前記
n)は、特に2〜15、殊に3〜10である。有機基と
して、括弧内の二重結合は、殊にC1〜C4−アルキル
基、特にメチル基を有していてよい。適当なカルボニル
化合物として、例えば、次のものが挙げられる:β−A
po−12′−カロチナール(C25−アルデヒド)、β
−Apo−8′−カロチナール(C30−アルデヒド)、
レチナール(C20−アルデヒド)、2,7−ジメチル−
2,4,6−オクタトリエン−ジアール(C10−ジアル
デヒド)、クロセチンジアルデヒド(C20−ジアルデヒ
ド)及びβ−Apo−4′−カロチナール(C35−アル
デヒド)。
【0026】ジアルデヒドの使用の際に、式Vの化合物
2モルと反応させることにより、一般式IX:
【0027】
【化14】
【0028】の化合物も形成することができる。
【0029】有利にはall−E配置を有する式III
のポリエンカルボニル化合物を製造するために、式IV
の化合物も、有利には、all−E配置を有するべきで
ある。
【0030】一般式Vのカルボニル化合物並びにそのア
セタール又はケタールも、一般的に知られている化合物
である。
【0031】とりわけ、式Vの化合物は適当である;
【0032】
【化15】
【0033】[式中、R3及びR4は、有機基を表わし、
mは、0〜20、特に0〜10の整数を表わし、X及び
Yは、C1〜C4−アルキル基、殊に、メチル基又はエチ
ル基を表わすか、又はX及びYは、一緒になって酸素を
表わすか、又は場合により1個以上のメチル基により置
換された基:−O−CH2−CH2−O−、−O−CH2
−C(CH32−CH2−O−、−O−CH=CH−O
−又は−O−CH2−CH2−CH2−O−を表わし、か
つZは、水素又はジアルキルホスホノ基、殊に−PO
(OCH32又は−PO(OC252を表わす]。二
重結合の数(前記m)は、0(例えばアセトンにおける
ように)、更に20まで、特に0〜10であってよい。
3は、水素、アルキル−、アルキルオキシ−、シクロ
アルキル−、シクロアルケニル−又はフェニル基を表わ
し、これらは、他の基、例えばC1〜C4−アルキル−、
ヒドロキシル−、アルキルオキシ−、シリルオキシ−、
オキソ−、アミノ−、シアノ−、カルボキシル−、カル
バモイル−又はアルキルカルボニルオキシ基によって置
換されていてよい。R4(並びにR3)は、特に水素、C
1〜C4−アルキル−又はC1〜C4−アルキルオキシ基を
表わす。
【0034】ホルナー−エモンス−反応の実施の際に、
一般式IIIのポリエン化合物は、それぞれ他の成分で
反応基を含有するポリエン成分を使用することによって
も得ることができ、すなわち、基:
【0035】
【化16】
【0036】の代わりに、基:
【0037】
【化17】
【0038】を含有する一般式IVの化合物を、基:
【0039】
【化18】
【0040】の代わりに、基:
【0041】
【化19】
【0042】を含有する一般式Vの化合物と反応させ
る。
【0043】一般式Vのカルボニル化合物として、例え
ば次のものが挙げられる;アセトン、4−ジメチルホス
ホノ−2−メチル−2−ブテン酸エチルエステル、4−
ジエチルホスホノ−2−メチル−2−ブテン酸エチルエ
ステル、4−ジエチルホスホノ−3−メチル−2−ブテ
ン酸エステル、2−ジエチルホスホノ−酢酸メチルエス
テル、2−ジエチルホスホノ−酢酸エチルエステル、4
−ジエチルホスホノ−2−又は4−ジエチルホスホノ−
3−メチル−2−ブテナールアセタール。
【0044】主としてall−E配置を有する式III
のポリエンカルボニル化合物を製造するために、式IV
もしくはVの高級カルボニル化合物も、主としてall
−E配置を有するべきである。二重結合を1つのみ有す
る化合物の使用の際に、アルカリ性環境中での本発明に
よる反応の際に、付加的に、有利にはall−E配置の
異性化が起き、従って、例えば、C25−アルデヒド又は
30−アルデヒドと4−ジアルキルホスホノ−2−メチ
ル−2−ブテン酸アルキルエステルとのホルナー−エモ
ンス−反応の際に、C5−成分を、E/Z−比 2:1
〜100:1で使用することができ、かつそれにもかか
わらずall−E−選択率85〜95%が得られる。
【0045】酸素は、安全上の理由から、一般的に、純
粋な形でなく、有利には酸素−不活性ガス混合物として
使用される。不活性ガスとしては、窒素が挙げられる。
特に、1:1〜100:1のN2対O2の比で、特に約9
5対5容量%の比で窒素と混合した酸素(いわゆる「マ
ーガー・ルフト(Magerluft)」)を使用する。酸素も
しくは酸素を含有するガス混合物を、撹拌した反応混合
物上に通すか、又は反応混合物中に導入することができ
る。酸素の作用は、その溶解性もしくは反応混合物中の
分圧に依存している。この理由から、酸素を反応混合物
の上を通すだけの代わりに、中に導入することは有利で
ある。
【0046】酸素が、本発明方法において、このような
有利な影響を及ぼすことは非常に意想外であった。すな
わち、一般的に、ポリエンを取り扱う際に、酸素排除下
で操作するように勧められている(Houben-Weyl 5/1d 1
3頁参照)。それというのも、ポリエンは、酸化感受性
の二重結合を幾重にも含有しているからである。
【0047】意外にも、一酸化窒素もしくは一酸化窒素
−不活性ガス混合物も、アルドール−又はホルナー−エ
モンス−反応の際にE配置を有する二重結合の形成のた
めに触媒作用する。一酸化窒素(特に不活性ガス、例え
ばN2との混合物での)も、連続的に、反応混合物中に
導入することができる。必要な一酸化窒素を反応の前に
反応容器中に導入し、かつそれが反応の間に漏れ出ない
よう注意する際に、不連続的運転法は十分である。
【0048】本発明方法の作用機構は、未だ知られてい
ない。触媒として、酸素及びNOの他に、分子中に窒素
ラジカル又は又はN−オキシルが存在している安定ラジ
カルを使用することができる。安定ラジカルの使用の際
に、反応を、不活性ガス保護下で実施することができ
る。一般式Iの安定ラジカルとして、式Ia:
【0049】
【化20】
【0050】のジ−t−ブチル−アミン−N−オキシ
ル;式Ib:
【0051】
【化21】
【0052】[式中、R11は、水素を表わし、かつR12
は、水素、ヒドロキシル−、アルコキシ−、アセトキシ
−、アミノ−、シアノ−又はカルボキシル基を表わす
か、又はR11及びR12は、一緒になって、オキソ基を表
わす]の2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−
N−オキシル;式Ic:
【0053】
【化22】
【0054】[式中、R13は、水素又はR12に関して前
記した基を表わす]の2,2,5,5−テトラメチル−
ピロリジン−N−オキシル又は式Id:
【0055】
【化23】
【0056】[式中、R13は、水素又はR12に関して前
記した基を表わす]の2,5−ジヒドロ−2,2,5,
5−テトラメチル−1H−ピロール−N−オキシルが有
利に使用される。
【0057】殊に適当な安定ラジカルとしては、例え
ば、次のものが挙げられる;2,2,6,6−テトラメ
チル−ピペリジン−N−オキシル(TEMPO)、4−
ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ
ン−N−オキシル(4−OH−TEMPO)又はその一
又は二塩基カルボン酸とのエステル、例えば市販で得ら
れるビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメ
チル−ピペリジン−4−イル)−セバシン酸塩、4−オ
キソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N
−オキシル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラ
メチル−ピロリジン−N−オキシル、3−アミノ−カル
ボニル−2,5−ジヒドロ−2,2,5,5−テトラメ
チル−1H−ピロール−N−オキシル、ジ−t−ブチル
アミン−N−オキシル又は2,2−ジフェニル−1−ピ
クリルヒドラジル。
【0058】安定ラジカルも、式IV又はVのポリエン
カルボニル化合物に対して0.3〜10モル%、特に
0.5〜6モル%、殊に1〜5モル%の量で使用する。
【0059】反応時間は、反応及び反応成分の種類に応
じて、それぞれ、まったく異なっている。例えば、これ
らは、β−Apo−12′−カロチナール(C25−アル
デヒド)又はβ−Apo−8′−カロチナール(C30
アルデヒド)と、4−ジエチルホスホノ−2−メチル−
2E−ブテン酸エチルエステルとの反応の際に、すなわ
ち、C5−ホスホネートとのホルナー−エモンス−反応
の際に、一般的に1〜20時間、特に2〜5時間であ
る。しかし、1モル%より少ない量で安定ラジカルを使
用する際に、光学的all−E−選択性を得ようとする
場合、反応時間は、非常に長くなる。
【0060】all−E−選択的ホルナー−エモンス−
反応の実施のために適当な触媒は、それ自体、酸化剤と
して作用し、かつ還元された形もしくはヒドロ−誘導体
に簡単に変えられるが、ポリエン成分における酸化又は
付加の原因にはならない非常に一般的な化合物である。
このことは、キノン及びキノンイミンにも当てはまる。
キノン及びキノンイミンは、一般的に公知であり、しば
しば、生理学的に活性の化合物である。生物学的に活性
のキノンは、主に、キノン核3つ、1,4−ナフトキノ
ン、メチル置換された1,4−ベンゾキノンおよびメチ
ル−及びメトキシ置換された1,4−ベンゾキノンから
誘導される。これらは、フィチル−又は誘導されたフィ
チリル基又はマルチイソプレニル基を含有していてよ
い。次のものが挙げられる;2,3,5−トリメチル−
1,4−ベンゾキノンから誘導されるいわゆるトコキノ
ン、例えばビタミン−E2(50);2,3−ジメチル
−1,4−ベンゾキノンから誘導されるいわゆるプラス
トキノン;2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−
ベンゾキノンから誘導されるいわゆるユビキノン、例え
ば補酵素Q10、補酵素Q6又は補酵素Q0;2−メチ
ル−ナフト−1,4−キノンから誘導されるいわゆるメ
ナキノン、例えばビタミンK2(50)及びビタミンK2
(30)及びフィチル−置換された2−メチル−ナフト
−1,4−キノンから誘導されるいわゆるフィロキノ
ン、例えばビタミンK1である。生物学的に活性なキノ
ンに関する詳細については、「ハントブーフ・ツア・ア
ンベンドゥング・デア・ノーメンクラトゥア・オルガニ
シュヒェミシャー・フェアビンドゥンゲン」(“Handbu
ch zur Anwendung der Nomenklatur organischchemisch
erVerbindungen”,W.Liebscher,Akademie-Verlag,ベル
リン1979、838〜847頁)を参照とする。
【0061】一般式X又はXI;
【0062】
【化24】
【0063】[式中、Aは、=O、=NH又は=N−R
5を表わし、ここで、R5は、アルキル基を表わすか、又
はR5は、隣接する基R14〜R17と一緒になって、C原
子2又は3個を有するアルキレン基又はアルケニレン基
を形成し、これは、ハロゲン、C1〜C4−アルキル基又
はC1〜C4−アルコキシ基により置換されていてよく;
14〜R17は、水素、ハロゲン又はアルキル−、アルケ
ニル−、シクロアルキル−、アルコキシ−、アルコキシ
カルボニル−、シアノ−、アシルオキシ−、アリール−
又はヘテロアリール基を表わし、その際、R15は、付加
的に、フィチル基、フィチル基から誘導された基、イソ
プレニル基又はマルチイソプレニル基を表わしうる]の
キノン又はキノンイミンは、殊に適当である。
【0064】本発明方法のために、式X又はXIの電子
過剰キノン又はキノン誘導体、例えば補酵素Q0、Q1
0又はトコキノンも、電子欠損キノン又はキノン誘導
体、例えばテトラクロロ−1,4−ベンゾキノン又はジ
クロロ−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンも適当であ
る。
【0065】強い酸化体、例えばクロロアニル(テトラ
クロロ−1,4−ベンゾキノン)又はジクロロ−ジシア
ノ−ベンゾキノン(DDQ)も、副反応を起こすことな
く、高い効果及び選択性を示すこと、すなわちall−
E−選択的に作用することが分かったことは、殊に意想
外であった。
【0066】一般式Xa:
【0067】
【化25】
【0068】[式中、R14、R16及びR17は、前記のも
のを表わし、かつR18〜R21は、C1〜C4−アルキル−
又はアルコキシ基又はハロゲンを表わす]の本発明によ
るキノロン、殊に、公知の酸化防止作用安定剤 エトキ
シキンから誘導されえ、かつエトキシキンの代謝物とし
て公知である(Xenobiotica 9 (1979)、649〜57頁参
照)式Xb:
【0069】
【化26】
【0070】のキノロンを使用することは、有利であ
る。エトキシキン自体は、all−E−選択性の中程度
の改良にのみ作用する一方、キノロンXbは、最も活性
の触媒に挙げられる。
【0071】更に、式XIIa及びXIIb:
【0072】
【化27】
【0073】のエトキシキンの誘導体並びに式XII
I:
【0074】
【化28】
【0075】[式中、R14及びR16〜R21は、前記のも
のを表わすが、殊に、C1〜C4−アルキル−又はアルコ
キシ基又はハロゲンを表わす]のN−オキシドが挙げら
れる。
【0076】パラ−キノンの他に、オルト−キノンも本
発明で使用することができる。それというのも、これ
も、非常に高い酸化還元電位を有するからである。オル
ト−キノンに関する更なる詳細に関しては、Hoube
n−Weyl Bd.7/3b、3〜6頁を参照とす
る。
【0077】意外にも、個々のヒドロキノン、例えば補
酵素−Q10−ヒドロキノンも高い作用を示す。これ
は、できれば、殊に簡単にキノンに変えることができる
ヒドロキノンである。
【0078】適当なキノイド化合物として、殊に、次の
ものが挙げられる;1,4−ベンゾキノン、ジメチル−
1,4−ベンゾキノン、トリメチル−1,4−ベンゾキ
ノン、ナフトキノン、テトラクロロ−1,4−ベンゾキ
ノン、トコキノンアセテート、フィチル−トリメチル−
1,4−ベンゾキノン、ビタミン−K−系のキノン及び
補酵素−Q10、補酵素−Q0又は2,2,4−トリメ
チル−6(H)−キノロン。
【0079】キノン及びキノンイミンも、一般的に、使
用したカルボニル化合物に対して、0.3〜10モル
%、特に0.5〜6モル%、殊に1.0〜5モル%の量
で使用される。
【0080】反応時間は、反応及び反応成分の種類に応
じてまったく異なる。例えば、反応時間は、β−Apo
−12′−カロチナール(C25−アルデヒド)又はβ−
Apo−8′−カロチナール(C30−アルデヒド)と4
−ジエチルホスホノ−2−メチル−2E−ブテン酸エチ
ルエステルとの反応、すなわち、C5−ホスホネートと
のホルナー−エモンス−反応際に、一般的に1〜20時
間、特に2〜5時間である。しかし、0.5モル%より
少ない量でキノン又はキノン誘導体を使用する際に、光
学的all−E−選択性を得ようとする場合、反応時間
はより長くなる。
【0081】ホルナー−エモンス−反応の実施のため
に、酸素も、NO、安定ラジカル、キノン、キノン誘導
体及び補酵素−Q10−ヒドロキノンも、触媒として適
当である。それに対して、アルドール縮合の実施のため
に、O2及びNOが有利である。
【0082】本発明による反応を実施するために、一般
的に、アルドール縮合もしくはホルナー−エモンス−反
応のために公知でありかつ慣例であるように、ただし、
反応の間に酸素又は酸素−不活性ガス混合物又は一酸化
窒素もしくは一酸化窒素−不活性ガス混合物を反応混合
物上又は反応混合物中に通し、かつ/又は反応を前記安
定ラジカル、キノン、キノン誘導体又は補酵素−Q10
−ヒドロキノンの存在下で実施するようにして行なう。
安定ラジカル、キノン、キノン誘導体又は補酵素−Q1
0−ヒドロキノンの使用の際に、反応は、一般的に、不
活性ガス保護下で実施される。
【0083】アルドール縮合とは、本発明方法の範囲に
おいて、式IVのカルボニル化合物と、CH活性化合物
としての式Vの化合物(式中、Zは水素を表わす)と
を、強塩基の存在下で結合させることを意味する。強塩
基としては、殊に、アルカリヒドロキシド、アルカリア
ルコキシド、アルカリヒドリド又はアルカリ−ヘキサア
ルキル−ビスシラジドを使用することができる。個々の
場合において、弱塩基、例えばソーダの使用も十分であ
る。
【0084】反応は、一般的に溶剤中で実施されるが、
いくつかの場合に、溶剤なしでも達成される。多くの場
合に、過剰のより安定性の出発化合物も、溶剤として使
用されうる。適当な溶剤として、次のものがこれに該当
する;非環状、環状又は芳香族炭化水素又はハロゲン炭
化水素、例えばジクロロエチレン、アルカノール、例え
ばメタノール、エタノール又はイソプロパノール又は前
記溶剤の混合物又は極性非プロトン性溶剤、例えばテト
ラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド又はジエトキシ
エタン。
【0085】反応の実施のために、一般的に、溶剤中の
出発化合物の混合物に、O2、NO又は前記触媒のうち
の一つの存在下で、ゆっくりと、ほぼ当モル量の塩基の
溶液を供給し、かつ反応混合物を自体公知の方法で後処
理するようにして行なう。しかし、多くの場合に、一つ
の反応成分を塩基と共に装入し、かつ第二の反応成分を
ゆっくりと供給することもできる。
【0086】反応温度は、反応の際に、約−70〜10
0℃、特に−20〜70℃である。
【0087】反応時間は、反応成分の種類、反応時間及
び触媒の量に応じて、0.5〜24時間、特に1〜10
時間である。アルドール縮合に関する詳細については、
Houben−Weyl,Bd.5/1(1972)1
42〜144頁を参照とする。
【0088】ホルナー−エモンス−反応とは、本発明の
範囲では、塩基の存在下での、一般式IVのカルボニル
化合物と、一般式V(式中、Zは、ジアルキルホスホノ
基を表わす)の化合物との反応を表わす。
【0089】適当な強塩基としては、ここでも、全ての
アルカリヒドロキシド、アルカリアルコキシド、アルカ
リヒドリド及びアルカリ−ヘキサアルキルビスシラジド
並びにLiNH2及びNaNH2、固有の場合においてア
ルカリカルボネートが挙げられる。反応は、一般的に、
溶剤中で実施されるが、いくつかの場合には、溶剤なし
でも達成される。溶剤としては、一般的に、アルドール
縮合のために前記した溶剤を使用することができる。炭
化水素中又は炭化水素とアルカノールとからの混合物中
で作業することは有利である。
【0090】この際にも、一般的に、適当な溶剤中の出
発化合物からの混合物に、O2、NOの存在下で、かつ
/又は触媒として前記した化合物のうちの一つの存在下
で、ゆっくりと、ほぼ当モル量の塩基の溶液を供給し、
かつ完全な変換後に反応混合物をホルナー−エモンス−
反応に関して自体公知の方法で後処理するようにして行
なう。しかし、この際にも、多くの場合に、アルカリ安
定反応成分を塩基と共に装入し、かつ他の反応成分をゆ
っくりと混合物に供給することもできる。
【0091】ホルナー−エモンス−反応での、85%よ
り高いall−E−含有率を有するβ−Apo−12′
−カロチナール(C25−アルデヒド)と4−ジアルキル
ホスホノ−2−メチル−2−ブテン酸アルキルエステル
との反応による、85%より高いall−E−含有率を
有する一般式VI:
【0092】
【化29】
【0093】のβ−Apo−8′−カロチン酸エステル
を製造するための本発明による方法、ホルナー−エモン
ス−反応での、85%より高いall−E−含有率を有
するβ−Apo−8′−カロチナール(C30−アルデヒ
ド)と4−ジアルキルホスホノ−2−メチル−2−ブテ
ン酸アルキルエステルとの反応による、85%より高い
all−E−含有率を有する一般式VII:
【0094】
【化30】
【0095】のノイロスポラキサンチン酸エステル(C
35−エステル)を製造するための本発明による方法、及
びアルドール縮合での、85%より高いall−E−含
有率を有するβ−Apo−8′−カロチナールとアセト
ンとの反応による、85%より高いall−E−含有率
を有するシトラナキサンチンを製造するための本発明に
よる方法は、殊に重要である。
【0096】一般式IIIの前記長鎖ポリエンカルボニ
ル化合物において、all−E−異性体は、適当な溶剤
中で実質的により良好及び簡単に結晶化されるので、一
般的に、より高収率の所望のポリエンカルボニル化合物
も結晶形で得られる。触媒としての安定ラジカル、キノ
ン、キノン誘導体又は補酵素Q10−ヒドロキノンの使
用の際に、これらは、後処理の際に、一般的に実質的に
定量的に、洗液又は母液中に残留する。
【0097】長鎖の出発生成物が十分にall−E配置
である場合に、本発明方法を用いて、一般式IIIのポ
リエンカルボニル化合物、例えば食品用染料として非常
に需要の多いβ−Apo−8′−カロチン酸エステル、
ノイロスポラキサンチン酸エステル及びシトラナキサン
チンが、95%までのall−E−含有率を有して得ら
れる。
【0098】
【実施例】
例1 ホルナー−エモンス−反応によるβ−Apo−8′−カ
ロチン酸エチルエステル(C30−エチルエステル)の製
【0099】
【化31】
【0100】変法A(4−OH−TEMPO 1モル%
の使用/反応時間:5時間) 工業用ヘプタン1200ml中の結晶β−Apo−1
2′−カロチナール(C25−アルデヒド)350.5g
(1mol)の混合物(Maische)に、25℃で、窒素雰
囲気下に、エタノール5ml中の4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル
(4−OH−TEMPO)1.72g(10mmol)
を添加した。その後、96%4−ジエチルホスホノ−2
−メチル−2E−ブテン酸エチルエステル(C5−エス
テル−ホスホネート)289g(1.05mol)を添
加した。4時間(h)かかって、25〜30℃で、20
%ナトリウムメチラート溶液(1.28mol;密度
0.873kg/l)500mlを、良好なN2ガス処
理下に(約8l/h)供給した。引き続き、25℃で1
時間後撹拌した。C30−エステル中のall−E−割合
は、HPLCによれば92.2%であった。
【0101】引き続き、有機相を、希釈した水性硫酸及
び60%水性メタノールを用いて洗浄した。
【0102】メタノールの添加後に、得られたβ−Ap
o−8′−カロチン酸エチルエステルを濾別し、かつメ
タノールで2回洗浄した。乾燥をN2下で、50℃で、
重量が一定になるまで行なった。
【0103】収量:390.2g(84.7%);al
l−E−含有率:99.7%。
【0104】変法B(TEMPO0.5モル%の使用;
反応時間76h) 工業用ヘプタン1200ml中の結晶C25−アルデヒド
350.5g(1mol)の混合物に、25℃で、窒素
雰囲気下に、エタノール5ml中の2,2,6,6−テ
トラメチル−ピペリジン−N−オキシル(TEMPO)
0.79g(5mmol)を添加した。その後、96%
5−エステル−ホスホネート289g(1.05mo
l)を添加した。
【0105】76時間(h)かかって、25℃で、20
%NaOEt溶液(1.28モル;密度0.873kg
/l)500mlを、良好なN2ガス処理下に供給し
た。C3 0−エステル中のall−E割合は、HPLCに
よれば92.3%であった。後処理を、変法Aと同様に
して行なった。
【0106】収量:380.4g(82.6%);al
l−E−含有率:99.3%。
【0107】使用したTEMPOもしくは4−ヒドロキ
シ−TEMPO(4−OH−TEMPO)の量の影響を
測定するために、C25−アルデヒド β−Apo−1
2′−カロチナールを、例1、変法A及びBと同様に、
第1表もしくは第2表から見て取れる量のTEMPOも
しくは4−ヒドロキシ−TEMPOの存在下で、C5
エステル−ホスホネートと反応させ、得られた反応混合
物中で、C30−エステル中のall−E−割合を、HP
LCを用いて測定した。結果を第1又は第2表にまとめ
る。
【0108】
【表1】
【0109】
【表2】
【0110】例1、変法Aと同様に、C25−アルデヒド
を、酸素又は安定ラジカルの添加なしに(比較実験)も
しくは種々異なる安定ラジカル又はラジカルスカベンジ
ャーの存在下で、C5−エステルホスホネートと反応さ
せ、かつ得られた反応混合物中で、C30−エステル中の
all−E−含有率を、HPLCを用いて測定した。結
果を、第3表中にまとめる。有効ではない安定ラジカル
もしくはラジカルスカベンジャー又は酸化防止剤を用い
る実験は、比較実験であり、かつ印*を付してある。酸
素を、いわゆるマーガー・ルフト(N295%+O2
%)の形で使用した。NOガスの使用の際に、NO12
0mlを、5〜10分間導入し、その際、NOが、反応
空間から、塩基添加の間に出ないように注意した。
【0111】その際、3−カルボキシ−プロポキシもし
くは3−カルバモイル−プロポキシルの呼称は3−カル
ボキシ−もしくは3−カルバモイルオキシ−2,2,
5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシルを表
わし、3−カルバモイル−ドキシルの呼称は、3−カル
バモイル−2,5−ジヒドロ−2,2,5,5−テトラ
メチル−ピロール−N−オキシルを表わす。
【0112】
【表3】
【0113】
【表4】
【0114】例2 β−Apo−8′−カロチン酸エチルエステルの製造 a)O2の存在下で β−Apo−12′−カロチナール(E−含有率98
%)70gを、ヘプタン300ml中に懸濁し、かつ9
6%4−ジエチルホスホノ−2−メチル−2E−ブテン
酸エチルエステル60gを加えた。撹拌下及び「マーガ
ー・ルフト」(比3:1でのN2及び大気の混合物)1
0l/hの導入下に4時間かかって、20〜25℃で、
20%ナトリウムメチラート溶液110mlを滴加し
た。引き続き、有機相を、希釈した硫酸並びに60%水
性メタノールを用いて洗浄した。得られたβ−Apo−
8′−カロチン酸エチルエステル中のall−E−割合
は、HPLCにより、94.7%であり、Z割合は5.
3%であった。
【0115】0℃まで冷却し、吸引濾過し、N2流中で
結晶を乾燥後に、純粋な結晶all−E−β−Apo−
8′−カロチン酸エチルエステル(all−E−含有
率:>98%)79.7gが得られた。これは、β−A
po−12′−カロチナールに対して、理論量の86.
6%の収率に相当する。
【0116】b)比較例(N2雰囲気下で) a)で前記したようにして作業するが、「マーガー・ル
フト」の代わりに、窒素10l/hを反応混合物中に導
入した。得られたβ−Apo−8′−カロチン酸エチル
エステル中のall−E−割合は、HPLCにより、7
7.4%であり、Z−β−Apo−8′−カロチン酸エ
チルエステル−異性体の含有率は22.6%であった。
【0117】同様の結晶化条件下で、純粋な結晶all
−E−β−Apo−8′−カロチン酸エチルエステルが
僅か63g得られた。これは、使用したβ−Apo−1
2′−カロチナールに対して、僅か68.5%の収率に
相当する。
【0118】例3 ホルナー−エモンス−反応によるβ−Apo−4′−カ
ロチン酸エチルエステル(C35−エステル)の製造
【0119】
【化32】
【0120】工業用ヘプタン1200ml中の99.3
%純粋結晶C30−アルデヒド419.6g(1mol)
の混合物に、25℃で、窒素雰囲気下に、TEMPO
7.8g(50mmol)を添加した。その後、96%
5−エステル−ホスホネート289g(1.05mo
l)を添加した。
【0121】4時間(h)かかって、25〜30℃で、
20%NaOEt溶液(1.28mol;密度0.87
3kg/l)500mlを、良好なN2ガス処理下に
(約8l/h)供給した。反応の間に非常に堅い結晶混
合物が生じた。
【0122】C35−エステル中のall−E−割合は、
塩基添加収量後に、HPLCによれば94.0%であっ
た。
【0123】引き続き、分離された有機相を、希釈した
水性硫酸及びメタノールと希釈した水性硫酸との混合物
を用いて洗浄した。
【0124】ヘプタン及びメタノールの添加後に、濾別
し、かつ水で洗浄した。乾燥:N2下で、50℃/1m
barで、重量が一定になるまで。
【0125】収量:結晶495.2g(94.0%);
all−E−含有率:97.5%;融点(Fp.)14
0〜141℃。
【0126】E1(1%、1cm):2656(シクロ
ヘキサン;479nm);含有率98.4%、計算値
1=2700。
【0127】ほぼ同じ結果が、TEMPOの代わりに1
時間及び1モル当たり「マーガー・ルフト」5lを使用
する際に得られた。
【0128】例4 アルドール縮合によるシトラキサンチンの製造
【0129】
【化33】
【0130】C30−アルデヒドそれぞれ41.67g
(0.1mol)を、次表の記載に相当して、「マーガ
ー・ルフト」−又は窒素ガス処理(10l/h)下に、
室温で、アセトン417ml及びヘプタン208mlか
らの混合物中で懸濁した。懸濁液を40℃まで加温し、
かつ「マーガー・ルフト」−又はN2 ガス処理下に、6
時間かかって、メタノール中の表から見て取れる塩基の
1%溶液63mlに滴加した。一時間ごとに、試料を、
HPLCを用いる反応経過の測定のために採取した。
【0131】晶出したシトラナキサンチンを吸引濾過
し、かつメタノールを用いて洗浄した。乾燥を、N2
中で、50℃/1mbarで行なった。収率を、言うに
値する異性化なしに進行する反応バッチにおいてのみ測
定した。
【0132】
【表5】
【0133】例5 シトラナキサンチンの製造 C30−アルデヒドそれぞれ33g(0.08mol)
(all−E−含有率98%)を、アセトン575ml
中で懸濁させ、場合により、BHT(酸化防止剤として
のブチル化されたヒドロキシトルエン)及び次の第5表
から見て取れる量の「TEMPO」を添加し、かつ得ら
れた反応混合物を43℃まで加温した。この温度で、次
の第5表に記載した反応時間内に、50重量%水性Na
OH(0.07mmol)5.2gを滴加した。
【0134】引き続き、反応混合物を、20℃まで30
分冷却し、20℃で更に30分後撹拌した。反応混合物
のall−E−シトラナキサンチン含有率並びに他のシ
トラナキサンチン異性体含有率を、HPLCを用いて測
定し、かつ第5表中に記載する。
【0135】引き続き、吸引漏斗を介して濾過した。濾
過ケーキを、メタノールを用いて洗浄し、かつ約50℃
で乾燥棚中で乾燥させた。
【0136】
【表6】
【0137】例6 ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−
ピペリジン−4−イル)−セバシン酸塩の存在下でのホ
ルナー−エモンス−反応によるβ−Apo−8′−カロ
チン酸エチルエステルの製造 工業用ヘプタン120ml中の結晶β−Apo−12′
−カロチナール25.05g(100mmol)の混合
物に、25℃で、窒素雰囲気下に、エタノール5ml中
のビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル
−ピペリジン−4−イル)−セバシン酸塩1.28g
(2.5mmol)を添加した。その後、96%C5
エステル−ホスホネート30.3g(110mmol)
を添加した。
【0138】4時間かかって、25〜30℃で、20%
ナトリウムエチラート溶液50ml(128mmol)
を、N2ガス処理下に供給した。引き続き、25℃で1
時間後撹拌した。C30−エステル中のall−E−割合
は、HPLCによれば94.9%であった。
【0139】引き続き、有機相を希釈された水性硫酸及
び60%メタノールを用いて洗浄した。
【0140】メタノールの添加後に、得られたβ−Ap
o−8′−カロチン酸エチルエステルを濾別し、かつメ
タノールで2回洗浄した。乾燥を、重量が一定になるま
で行なった。
【0141】収量:39.5g(85.8%);all
−E−含有率:99.8%。
【0142】例7 2,2,4−トリメチル−6(H)−キノロンの存在下
でのホルナー−エモンス−反応によるβ−Apo−8′
−カロチン酸エチルエステル(C30−エチルエステル)
の製造 工業用ヘプタン1200ml中の結晶β−Apo−1
2′−カロチナール(C25−アルデヒド)350.5g
(1mol)の混合物に、25℃で、アルゴン雰囲気下
に、エタノール5ml中の2,2,4−トリメチル−6
(H)−キノロン1.96g(10mmol)を添加し
た。その後、96%4−ジエチルホスホノ−2−メチル
−2E−ブテン酸エチルエステル(C5−エステル−ホ
スホネート)302.8g(1.1mol)を添加し
た。4時間かかって、25〜30℃で、20%ナトリウ
ムエチラート溶液500ml(1.28mol)を、ア
ルゴンガス処理下に供給した。引き続き、55℃まで加
熱した。C30−エステル中のall−E−割合は、HP
LCによれば94.8%であった。
【0143】引き続き、有機相を、希釈された水性硫酸
及び60%水性メタノールを用いて洗浄した。
【0144】メタノール1lの添加後に、−5℃まで冷
却し、かつ得られたβ−Apo−8′−カロチン酸エチ
ルエステルを濾別し、かつメタノールで洗浄した。乾燥
を、N2下に50℃で、重量が一定になるまで行なっ
た。
【0145】収量:401.3g(87.1%);al
l−E−含有率:98.9%。
【0146】例8 キノン、キノン誘導体及び補酵素−Q10−ヒドロキノ
ンの存在下でのホルナー−エモンス−反応によるβ−A
po−8′−カロチン酸エチルエステル(C30−エチル
エステル)の製造 工業用ヘプタン120ml中のC25−アルデヒド35.
05g(0.1mol)の混合物に、25℃で、アルゴ
ン雰囲気下に、エタノール2ml中の、第6表から見て
取れる量の第6表から見て取れる添加物を添加した。そ
の後、第1表から見て取れるE/Z−異性体比を有する
96%C5−エステル−ホスホネート30.3g(11
0mmol)を添加した。4時間かかって、25〜30
℃で、20%ナトリウムエチラート溶液50ml(12
8mol)を、アルゴンガス処理下に供給した。引き続
き、25℃で1時間後撹拌した。C30−エステル中のa
ll−E−割合を、HPLCによりそれぞれ測定した。
結果を、第6表中に示す。
【0147】
【表7】
【0148】例9 キノン、キノン誘導体及び補酵素−Q10−ヒドロキノ
ンの存在下でのホルナー−エモンス−反応によるβ−A
po−4′−カロチン酸エチルエステル(C35−エステ
ル)の製造 C30−アルデヒド41.67g(100mmol)を工
業用ヘプタン400ml中で懸濁させ、室温で、アルゴ
ン雰囲気下に、96%C5−エステル−ホスホネート3
0.3g(110mmol)及び第7表中に記載の添加
物5mmolを添加した。4時間で、20%ナトリウム
エチラート溶液50mlを供給した。室温で16時間後
撹拌した。生成物中のall−E−割合を、HPLCに
よりそれぞれ測定し、第7表中にまとめた。
【0149】
【表8】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 [式中、R及びRは、C〜C−アルキル基を表
すか、又はR及びRは、一緒になって、エチレン
基、プロピレン基、ビニレン基又はプロペニレン基を表
わし、これらの基は、アルキル−、アリール−、ヒドロ
キシル−、アルキルオキシ−、シリルオキシ−、オキソ
−、アミノ−、メルカプト−、アルキルメルカプト−、
シアノ−、カルボキシル−、アミノカルボニル−(カル
バモイル−)、ヘテロアリール−又はアルキルカルボニ
ルオキシ基により置換されていてよい]の安定ラジカル
の存在下で、かつ/又は一般式II:
【化2】 [式中、R、R及びR10は、R及びRに関し
て前記したものを表す]の安定ラジカルの存在下で、か
つ/又は安定ラジカル:2,2−ジフェニル−1−ピク
リルヒドラジル又は過酸化水素−尿素付加物の存在下
で、かつ/又は一般式X又はXI:
【化3】 [式中、Aは、=O、=NH又は=N−Rを表わし、
ここで、Rはアルキル基を表わすか、又はRは隣接
する基R14〜R17と一緒になってC原子2又は3個
を有するアルキレン基を形成し、このアルキレン基は、
ハロゲン、C〜C−アルキル基又はC〜C−ア
ルコキシ基により置換されていてよく、かつR14〜R
17は、水素、ハロゲン、又はアルキル−、アルケニル
−、シクロアルキル−、アルコキシ−、アルコキシカル
ボニル−、シアノ−、アシルオキシ−、アリール−又は
ヘテロアリール基を表わす]キノン又はキノン誘導体の
存在下で、又は式XIIa及びXIIb:
【化4】 のエトキシキンの誘導体並びに並びに式XIII:
【化5】 [式中、R14、R16及びR17は、前記のものを表
わし、かつR18〜R21は、C〜C−アルキル−
又はアルコキシ基又はハロゲンを表わす]のN−オキシ
ドの存在下で、又は補酵素−Q10−ヒドロキノンの存
在下で実施し、その際、酸素、一酸化窒素、安定ラジカ
ルもしくは過酸化水素−尿素付加物及びキノン、キノン
誘導体又は補酵素−Q10−ヒドロキノンを、使用した
ポリエンカルボニル化合物に対して0.3〜10モル%
の量で使用することを特徴とする、高いall−E−含
有率を有するポリエンカルボニル化合物並びにそのアセ
タールもしくはケタールの製法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、ポリエンカルボニル化合物を得るためのポリエン成
分の結合が、有利にはE配置を有する二重結合の形成下
に、及び出発生成物中の二重結合のE配置の保持下に起
きる反応条件を見つけることであった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】従って、本発明の目的は、E配置を有する
二重結合を有利に形成するという目的のために及び出発
化合物中の二重結合のE配置をできるだけ完全に保持す
るために、反応を、酸素又は酸素−不活性ガス混合物の
存在下で、又は一酸化窒素又は一酸化窒素−不活性ガス
混合物の存在下で、かつ/又は一般式I:0モル%、特
に0.5〜6モル%、殊に1〜5モル%の量で使用す
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】変更
【補正内容】
【0122】C35−エステル中のall−E−割合
は、塩基添加終了後に、HPLCによれば94.0%で
あった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正内容】
【0128】例4 アルドール縮合によるシトラナキサンチンの製造
フロントページの続き (72)発明者 ヨアヒム パウスト ドイツ連邦共和国 ノイホーフェン リン グシュトラーセ 3 (72)発明者 オットー ヴェルツ ドイツ連邦共和国 フリーデルスハイム フリードリッヒ−ピーチュ−シュトラーセ 10 (72)発明者 ウド ロイデ ドイツ連邦共和国 オッターシュタット ヴィルデンテンシュトラーセ 1 (72)発明者 ヴォルフラム ブルスト ドイツ連邦共和国 マンハイム イラーシ ュトラーセ 7 (72)発明者 ギュンター ドイヴェル ドイツ連邦共和国 ルーシュタット ブル クシュトラーセ 1 (72)発明者 アルミン ベルトラム ドイツ連邦共和国 フランケンタール ク ニーチュシュトラーセ 18 (72)発明者 ベルンハルト シュルツ ドイツ連邦共和国 シュヴェッツィンゲン クルプファルツリング 28 (72)発明者 ギュンター ヴェークナー ドイツ連邦共和国 レーマーベルク シラ ーシュトラーセ 32 (72)発明者 ペーター ミュンスター ドイツ連邦共和国 レーマーベルク シュ レフォークトヴェーク 5アー (72)発明者 ハンスゲオルク エルンスト ドイツ連邦共和国 シュパイアー ブッサ ルトヴェーク62 (72)発明者 アルノ コッホナー ドイツ連邦共和国 ヴァルトゼー マック ス−プランク−シュトラーセ 5 (72)発明者 ハインツ エツロット ドイツ連邦共和国 ノイシュタット ベル クシュタインシュトラーセ 33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適当なカルボニル化合物と適当なジアル
    キルホスホネートもしくは適当なCH酸化合物とのホル
    ナー−エモンス−反応又はアルドール縮合による高いa
    ll−E−含有率を有するポリエンカルボニル化合物並
    びにそのアセタールもしくはケタールの製法において、
    E配置を有する二重結合の有利な形成の目的のために、
    及び出発化合物中の二重結合のE配置をできるだけ完全
    に得るために、反応を、酸素又は酸素−不活性ガス混合
    物の存在下で、又は一酸化窒素又は一酸化窒素−不活性
    ガス混合物の存在下で、かつ/又は一般式I: 【化1】 [式中、R6及びR7は、C1〜C4−アルキル基を表す
    か、又はR6及びR7は、一緒になって、エチレン基、プ
    ロピレン基、ビニレン基又はプロペニレン基を表わし、
    これらの基は、アルキル−、アリール−、ヒドロキシル
    −、アルキルオキシ−、シリルオキシ−、オキソ−、ア
    ミノ−、メルカプト−、アルキルメルカプト−、シアノ
    −、カルボキシル−、アミノカルボニル−(カルバモイ
    ル−)、ヘテロアリール−又はアルキルカルボニルオキ
    シ基により置換されていてよい]の安定ラジカルの存在
    下で、かつ/又は一般式II: 【化2】 [式中、R8、R9及びR10は、R6及びR7に関して前記
    したものを表す]の安定ラジカルの存在下で、かつ/又
    は安定ラジカル:2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒ
    ドラジル又は過酸化水素−尿素付加物の存在下で、かつ
    /又は一般式X又はXI: 【化3】 [式中、Aは、=O、=NH又は=N−R5を表わし、
    ここで、R5はアルキル基を表わすか、又はR5は隣接す
    る基R14〜R17と一緒になってC原子2又は3個を有す
    るアルキレン基を形成し、このアルキレン基は、ハロゲ
    ン、C1〜C4−アルキル基又はC1〜C4−アルコキシ基
    により置換されていてよく、かつR14〜R17は、水素、
    ハロゲン、又はアルキル−、アルケニル−、シクロアル
    キル−、アルコキシ−、アルコキシカルボニル−、シア
    ノ−、アシルオキシ−、アリール−又はヘテロアリール
    基を表わす]キノン又はキノン誘導体の存在下で、又は
    式XIIa及びXIIb: 【化4】 のエトキシキンの誘導体並びに並びに式XIII: 【化5】 [式中、R14、R16及びR17は、前記のものを表わし、
    かつR18〜R21は、C1〜C4−アルキル−又はアルコキ
    シ基又はハロゲンを表わす]のN−オキシドの存在下
    で、又は補酵素−Q10−ヒドロキノンの存在下で実施
    し、その際、酸素、一酸化窒素、安定ラジカルもしくは
    過酸化水素−尿素付加物及びキノン、キノン誘導体又は
    補酵素−Q10−ヒドロキノンを、使用したポリエンカ
    ルボニル化合物に対して0.3〜10モル%の量で使用
    することを特徴とする、高いall−E−含有率を有す
    るポリエンカルボニル化合物並びにそのアセタールもし
    くはケタールの製法。
  2. 【請求項2】 85%より高いall−E−含有率を有
    する一般式VI: 【化6】 のβ−Apo−8′−カロチン酸エステルを製造するた
    めに、85%より高いall−E−含有率を有するβ−
    Apo−12′−カロチナール(C25−アルデヒド)
    を、酸素又は酸素−不活性ガス混合物、又は一酸化窒素
    又は一酸化窒素−不活性ガス混合物の存在下で、かつ/
    又は安定ラジカルとしての2,2,6,6,−テトラメ
    チルピペリジン−N−オキシル(TEMPO)、4−ヒ
    ドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−
    N−オキシル(4−OH−TEMPO)、4−オキソ−
    2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシ
    ル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−
    ピロリジン−N−オキシル、3−アミノカルボニル−
    2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキ
    シル、3−アミノカルボニル−2,5−ジヒドロ−2,
    2,5,5−テトラメチル−1H−ピロール−N−オキ
    シル、ジ−t−ブチルアミン−N−オキシル又は2,2
    −ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルの存在下で、キ
    ノンもしくはキノン誘導体としてのトリメチル−1,4
    −ベンゾキノン、補酵素Q10、テトラクロロ−1,4
    −ベンゾキノン、トコキノン−アセテート、補酵素Q0
    又は2,2,4−トリメチル−6(H)−キノロンの存
    在下で、4−ジアルキルホスホノ−2−メチル−2−ブ
    テン酸アルキルエステルと、ホルナー−エモンス−反応
    で反応させる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 85%より高いall−E−含有率を有
    する一般式VII: 【化7】 のノイロスポラキサンチン酸エステルを製造するため
    に、85%より高いall−E−含有率を有するβ−A
    po−8′−カロチナールを、酸素又は酸素−不活性ガ
    ス混合物、又は一酸化窒素又は一酸化窒素−不活性ガス
    混合物の存在下で、かつ/又は請求項2記載の安定ラジ
    カルの存在下で、又は請求項2記載のキノン又はキノン
    誘導体を用いて、4−ジアルキルホスホノ−2−メチル
    −2−ブテン酸アルキルエステルと、ホルナー−エモン
    ス−反応で反応させる、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 85%より高いall−E−含有率を有
    する一般式VIII: 【化8】 のシトラナキサンチンを製造するために、85%よりも
    高いall−E−含有率を有するβ−Apo−8′−カ
    ロチナールを、酸素又は酸素−不活性ガス混合物、又は
    一酸化窒素又は一酸化窒素−不活性ガス混合物の存在下
    で、アセトンと、アルドール縮合で反応させる、請求項
    1記載の方法。
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