JPH0839879A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印字用紙のセッティング，ジャム処理操作等
のためのインターロック機構による動作停止状態を容易
に形成することのできる印刷装置を提供する。 【構成】 印字用紙１を案内する搬送ガイド２と、この
搬送ガイド２を開閉操作する操作レバー３と、この操作
レバー３に連動して当該印刷装置のインターロック機構
４を作動させるスイッチ手段５とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷装置の用紙搬送に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】インパクトラインプリンタは印字用紙の
幅方向に複数配された印字ヘッドによりインクリボンを
印字用紙に押しつけることにより１行毎に印字を行うも
のである。このインパクトラインプリンタは、印字用紙
のセッティング，ジャム処理操作等のために印刷動作を
停止させておくインターロック機構を備えている。ま
た、これら用紙セッティングもしくはジャム処理時に
は、搬送ローラやトラクタ等を含む搬送系全体が印字用
紙の搬送経路から退避される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように用紙セッティング時等に搬送系全体を退避させる
のでは、この搬送系はかなり大きな構造体であるので退
避手段も大きな機構になり、また退避させるのに大きな
力が必要になるという問題点がある。

【０００４】本発明は前記問題点に鑑み、印字用紙のセ
ッティング，ジャム処理時等における搬送系の退避操作
の操作性を向上させるとともに、インターロック機構を
確実に作動させることのできる印刷装置を提供すること
を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の印刷装置は、図１の発明原理図に示されて
いるように、（ａ）印字用紙１を案内する搬送ガイド２
と、（ｂ）この搬送ガイド２を開閉操作する操作レバー
３と、（ｃ）この操作レバー３に連動して当該印刷装置
のインターロック機構４を作動させるスイッチ手段５と
を備えることを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明の印刷装置によれば、簡単な機構で軽量
の搬送ガイド２を開閉操作する操作レバー３を開作動さ
せるだけで搬送系が退避されるので搬送系の退避操作性
が優れているとともに、インターロック機構４作動の確
実性が高い。

【０００７】このようなインターロック機構４が、搬送
ガイド２が開作動時にプラテンローラを印字用紙搬送経
路から退避させるように構成されてなれば、プラテンロ
ーラと印字用紙１との間隔が大きくなることにより印字
用紙１のセッティング，ジャム処理操作等をさらに容易
に行うことができる。

【０００８】

【実施例】次に、本発明による印刷装置の具体的実施例
について図面を参照しつつ説明する。

【０００９】図２に本発明の一実施例に係るインパクト
ラインプリンタ１０の側面図が示されている。

【００１０】このインパクトラインプリンタ１０におい
て、印字用紙１１がその印字用紙１１の搬送方向に対し
て左右に二つ並んでいる下トラクタ１２，１２および同
様に二つ並んでいる上トラクタ１３，１３により左下方
向から右上方向に搬送され、その搬送途中、プラテンロ
ーラ１４と印字ヘッド１５との間を通過するときにその
印字ヘッド１５により印字用紙１１に印字がなされる。

【００１１】この印字ヘッド１５の上流側には、図３に
示されているように、印字用紙１１が印字のための正し
い位置に送り込まれるように、ピンチローラ１６とその
ピンチローラ１６に対向する搬送ローラ１７とが設けら
れ、このピンチローラ１６が印字用紙１１を搬送ローラ
１７に押しつけることによりその印字用紙１１がピンチ
ローラ１６と搬送ローラ１７とにより挟持されて前方へ
向けて送り出されるようになっている。このピンチロー
ラ１６は搬送ガイド（上ガイド）１８に保持されてい
る。また、この搬送ガイド１８の上流側の端部は鉛直向
きに配置されているスロートレバー１９の下端部に枢支
されている。よって、スロートレバー１９の動きにより
ピンチローラ１６による挟持状態のオン・オフが切り換
えられる。このスロートレバー１９の側部に接するよう
にマイクロスイッチ２０が設けられており、前記挟持状
態のオン・オフに対応するスロートレバーの動き（横方
向の動き）がそのマイクロスイッチ２０により検出され
る。

【００１２】このインパクトラインプリンタ１０の、ス
ロートレバー１９周辺の部分的拡大斜視図が図４に示さ
れている。このように、スロートレバー１９の側部には
マイクロスイッチ２０の感知レバー２６が常に接してい
る。また、板バネ３１がスロートレバー１９をマイクロ
スイッチ２０側に付勢している。さらに、スロートレバ
ー１９側部のＶ形のノッチ２８に係合する突起部３０が
設けられている。図４の斜視図にも示されているよう
に、これらマイクロスイッチ２０，板バネ３１，突起部
３０はフレーム２９に取り付けられている。このフレー
ム２９は図示しない本体フレームに固定され、そのスリ
ット部にスロートレバー１９がはめられてそのスロート
レバー１９が上下方向に移動できるようにされている。

【００１３】このような構成においてスロートレバー１
９が図３において実線位置から２点鎖線で示される位置
に引き上げられると、このスロートレバー１９の下部に
ボルト２３で枢支されている搬送ガイド１８が軸２４を
中心に回動するように引き上げられその搬送ガイド１８
に取り付けられているピンチローラ１６が搬送ローラ１
７から離れる（挟持解除状態）。なおピンチローラ１６
は挟持状態において搬送ローラ１７側に押しつけられる
ように板バネ２５により付勢されている。この挟持解除
状態において、前述のように突起部３０がスロートレバ
ー１９の側部に設けられている前記ノッチ２８に係合す
る。このときフレーム２９に取り付けられている前記板
バネ３１がスロートレバー１９を突起部３０側に押すの
で、この係合状態が保持される。そしてスロートレバー
１９の側壁に接しているマイクロスイッチ２０の前記感
知レバー２６がスロートレバー１９の位置（挟持解除状
態の位置）を検出する。この検出がなされると、図示し
ない機構を介して前記下トラクタ１２，１２および上ト
ラクタ１３，１３の駆動が停止され印字用紙１１の搬送
が停止されるとともに図２に示されている前記プラテン
ローラ１４を支持しているカム２１が回転することによ
りそのプラテンローラ１４が図２中の矢印Ｂに沿って退
避位置（印字用紙１１の搬送経路から離れた位置）に移
動する。このカム２１は図示しないステッピングモータ
に接続されており、このステッピングモータは前記マイ
クロスイッチ２０の検出に従い動作する。このプラテン
ローラ１４の退避により印字ヘッド１５とプラテンロー
ラ１４との隙間が大きくなり印字用紙１１のセッティン
グ，ジャム処理操作が非常に容易になる。このようにカ
ムという簡単な機構によりプラテンローラ１４のみを退
避させるので装置に費用がかからないとともにジャム処
理操作等のために要するエネルギーが少なくてすむ。ま
た、搬送系全体を動かすということをしないので操作が
軽くかつ安全である。なお、ジャム処理操作等の終了後
に前述の操作とは逆にスロートレバー１９を押し下げる
ことで、突起部３０とノッチ２８との係合が外れバネ２
７の付勢力により搬送ガイド１８は元の位置に復帰す
る。

【００１４】前記搬送ガイド１８はバネ２７により搬送
ローラ１７側に付勢されており、したがって搬送ガイド
１８を挟持解除状態の位置に移動させるにはそのバネ２
７の付勢力に抗してスロートレバー１９を引き上げなく
てはならない。この引き上げのための力の補助として、
図５に示されているように磁石２２を利用することがで
きる。

【００１５】図５の機構は図３に示されている機構と概
ね同様の構成のものであるが、マイクロスイッチ２０が
搬送ガイド１８の下方に設けられ搬送ガイド１８の開閉
動作を感知レバー２６が感知するようになっている。そ
して、前述の磁石２２として、前記印字ヘッド１５を印
字用紙１１の幅方向に移動させるための印字ヘッド駆動
用磁力を発する（リニアモータ用）磁石が利用されてい
る。この磁石２２と搬送ガイド１８との位置関係が図６
の斜視図に示されている。この斜視図は図５に対応して
いるがスロートレバー１９などが省略された部分的なも
のである。この図６に示されているように搬送ガイド１
８が磁石２２の磁力によりバネ２７の付勢力に抗して引
き上げられ、この搬送ガイド１８の先端部１８’が磁石
２２に当接した状態でその搬送ガイド１８が固定され
る。

【００１６】また、図５の機構においてスロートレバー
１９が引き上げられた挟持解除状態にあっては、フレー
ム２９’に設けられている突起部３０’がスロートレバ
ー１９の側部に設けられているＶ形のノッチ２８’にか
み合いスロートレバー１９が引き上げられた位置に保持
される。また、このスロートレバー１９が引き上げられ
保持された状態においては、バネ２７の付勢力よりも磁
石２２が搬送ガイド１８を引きつける磁力の方が大きい
ことが好ましい。

【００１７】なお、前記マイクロスイッチ２０を設ける
場所はスロートレバー１９の引き上げ押し下げにともな
う動きを感知できるいずれの場所であってもよく、例え
ばピンチローラ１６の動きを直接感知できる場所に設け
られてもよい。

【００１８】以上の実施例の印刷装置はスロートレバー
１９を装置の上方から操作することができるのでジャム
処理操作などを容易かつ安全に行うことができる。しか
しながら、スロートレバーは印字装置の側部，下部等任
意の場所に設ければよく、いずれの場所に設けても簡単
にジャム処理操作などを行い得る利益は得られる。

【００１９】また、本発明の印刷装置は前記インパクト
ラインプリンタに限らずいかなる種類の印刷装置であっ
てもよい。

【００２０】なお、本実施例における印字用紙１１は本
発明における印字用紙１に、搬送ガイド１８は搬送ガイ
ド２に、スロートレバー１９は操作レバー３に、マイク
ロスイッチ２０はスイッチ手段５にそれぞれ対応する。

【００２１】

【発明の効果】本発明の印刷装置によれば、開閉操作が
簡単な操作レバー３の開動作を行うだけで搬送系が退避
されるので搬送系の退避操作性が優れているとともに、
インターロック機構４作動の確実性が高い。さらに、搬
送ガイド２の開作動時にプラテンローラを印字用紙搬送
経路から退避させる機構をインターロック機構４が備え
ていれば、プラテンローラと印字用紙１との間隔が大き
くなることにより印字用紙１のセッティング，ジャム処
理操作等を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の印刷装置の発明原理図であ
る。

【図２】図２は、本発明の一実施例に係るインパクトラ
インプリンタの側面図である。

【図３】図３は、搬送ガイドの開閉動作とマイクロスイ
ッチとの関係を示す図である。

【図４】図４は、図３の部分的斜視図である。

【図５】図５は、変形例に係る搬送ガイドの開閉動作と
マイクロスイッチとの関係を示す図である。

【図６】図６は、図５の部分的斜視図である。

【符号の説明】

１ 印字用紙 ２ 搬送ガイド ３ 操作レバー ４ インターロック機構 ５ スイッチ手段 １０ インパクトラインプリンタ １１ 印字用紙 １２ 下トラクタ １３ 上トラクタ １４ プラテンローラ １５ 印字ヘッド １６ ピンチローラ １７ 搬送ローラ １８ 搬送ガイド １９ スロートレバー ２０ マイクロスイッチ ２１ カム ２２ 磁石

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 哲也 兵庫県加東郡社町佐保35番（番地なし） 富士通周辺機株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）印字用紙を案内する搬送ガイド
   と、 （ｂ）この搬送ガイドを開閉操作する操作レバーと、 （ｃ）この操作レバーに連動して当該印刷装置のインタ
   ーロック機構を動作させるスイッチ手段とを備えること
   を特徴とする印刷装置。
2. 【請求項２】 前記インターロック機構は前記搬送ガイ
   ドの開作動時にプラテンローラを印字用紙搬送経路から
   退避させるように構成されてなることを特徴とする請求
   項１に記載の印刷装置。