JPH0858168A - 印字装置の用紙検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙を用紙センサにひっかけることなく容易
にセットし得る印字装置の用紙検出装置を提供する。 【構成】 印字部１９を通る用紙搬送路６の側方に透過
型の用紙センサ２０を保持するセンサ支持体２２を設
け、前記用紙搬送路６の上部空間を開閉する開閉体８を
設け、用紙３をセットする際に、開閉体８を開放したと
きには連動機構２６によりセンサ支持体２２を用紙セン
サ２０と共に用紙搬送路６の一側から外側に退避させる
ことにより、印字部の間及び用紙センサ２０の前面に用
紙３を容易に通し、開閉体８を閉止したときには連動機
構２６によりセンサ支持体２２を用紙センサ２０と共に
用紙搬送路６側に進出させ、発光素子２０ａと受光素子
２０ｂとを用紙３の両面に対向させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印字装置の用紙検出装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】印字装置においては、印字ヘッドや用紙
搬送系の動作を制御するために、用紙搬送路中に配置し
た用紙センサにより用紙の有無や用紙の位置を検出する
必要がある。光学的に用紙を検出する用紙センサには反
射型と透過型とがあるが、比較的安価で検出精度が高い
透過型の用紙センサが多く用いられている。

【０００３】以下、透過型の用紙センサの実装例を図２
に基づいて説明する。１は両側に側板２を有するフレー
ムで、側板２の一端にはロール状に巻回された長尺状の
用紙３の中心部に挿通された軸４の両端を保持する保持
部（切欠）５が形成されている。また、側板２には、用
紙搬送路６を形成するための平坦なガイド板７の両側が
保持されている。さらに、側板２には、用紙搬送路６の
上部空間を開閉する開閉体であるヘッドホルダ８の両側
のアーム８ａが支軸９を介して回動自在に保持されてい
る。このヘッドホルダ８の内面に沿設されたサーマルヘ
ッド１０の両側には軸１１が突出され、これらの軸１１
はヘッドホルダ８の両側に形成された上下方向に長い長
孔１２に上下動自在に保持されている。

【０００４】そして、サーマルヘッド１０はその背面と
ヘッドホルダ８の内面との間に設けられた複数の圧縮コ
イルスプリング１３により下方に付勢されている。さら
に、左右の側板２にはスプリング１４により一方向に付
勢されて支軸１５を中心に回動するロックレバー１６が
設けられている。これらのロックレバー１６はヘッドホ
ルダ８の両側から突出する軸１７に係合することによ
り、ヘッドホルダ８を閉止状態に維持するものである。

【０００５】さらに、前記側板２にはプラテン１８が回
転自在に設けられている。このプラテン１８と前記サー
マルヘッド１０とにより印字部１９が形成されている。
そして、片側の側板２にはプラテン１８の近傍に位置す
る透過型の用紙センサ２０が固定的に設けられている。
さらに、左右の側板２の端部には前記用紙３を切断する
カッタ装置２１が保持されている。

【０００６】このような従来の構造では、用紙３をフレ
ーム１にセットするときは、スプリング１４の力に抗し
てロックレバー１６を軸１７から外し、ヘッドホルダ８
を上方に回動する。そして、矢印に示すように、用紙３
の先端をアーム８ａの間からヘッドホルダ８の下側に通
し、さらにプラテン１８の上面から用紙センサ２０の発
光素子（図示せず）と受光素子（図示せず）との間に通
し、支軸９を中心にヘッドホルダ８を下方に閉じ、軸１
７にロックレバー１６を係合する。これにより、サーマ
ルヘッド１０が圧縮コイルスプリング１３の付勢力によ
りプラテン１８上の用紙３に弾発的に接触する。

【０００７】そして、用紙３はサーマルヘッド１０によ
り所定のデータが印字された後にプラテン１８により下
流側に搬送され、続いてカッタ装置２１により切断され
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】一般に、用紙３の蛇行
を防止するためには、側板２はその内面で用紙３の両側
を案内するように対向配置されている。また、装置の小
型化を図るために用紙センサ２０はプラテン１８の近傍
に配設されている。このため、用紙３をセットする際
に、側板２やプラテン１８が邪魔になり用紙３先端を用
紙センサ２０の発光素子と受光素子との間に通すことが
困難である。また、用紙３の先端一側を用紙センサ２０
より内方に退避させて下流側に引き出し、この後に用紙
３の側縁を用紙センサ２０の間に通す作業方法もある
が、その方法による作業も煩わしいものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、用紙搬送路の
上部空間を開閉する開閉体と、前記用紙搬送路に配設さ
れた印字部と、前記用紙搬送路の一側に配置されてこの
用紙搬送路を間にして発光素子と受光素子とを対向させ
た反射型の用紙センサと、この用紙センサを保持して前
記用紙搬送路の側縁に対して進退自在に保持されたセン
サ支持体と、前記開閉体の開放動作により前記センサ支
持体を前記用紙搬送路の外側に変位させ前記開閉体の閉
止動作により前記センサ支持体を前記用紙搬送路側に進
出させる連動機構とにより構成した印字装置の用紙検出
装置である。

【００１０】

【作用】本発明によれば、開閉体を開放したときには連
動機構によりセンサ支持体を用紙センサと共に用紙搬送
路の一側から外側に退避させることができ、これによ
り、印字部の間及び用紙センサの前面に用紙を容易に通
すことができ、また、開閉体を閉止したときには連動機
構によりセンサ支持体を用紙センサと共に用紙搬送路側
に進出させ、発光素子と受光素子とを用紙の両面に対向
させることができる。

【００１１】

【実施例】本発明の一実施例を図１に基づいて説明す
る。図２において説明した従来例と同一部分は同一符号
を用い説明も省略する。図１は用紙搬送路６の下流側よ
り見た縦断正面図である。図１で明らかなように、左側
の側板２の外面には突片２ａが形成され、この突片２ａ
には板状のセンサ支持体２２が支軸２３により回動自在
に保持されている。また、このようなセンサ支持体２２
の上部の内面には透過型の用紙センサ２０がねじ２４に
より固定されている。さらに、左側の側板２には用紙セ
ンサ２０の一部を突出させて発光素子２０ａと受光素子
２０ｂとを側板２の内側で用紙搬送路６を間にして対向
させるための開口部２５が形成されている。

【００１２】そして、前記ヘッドホルダ８の開放動作に
より前記センサ支持体２２を前記用紙搬送路６の外側に
変位させ、ヘッドホルダ８の閉止動作によりセンサ支持
体２２を用紙搬送路６側に進出させる連動機構２６が設
けられている。より具体的には、この連動機構２６は、
左側の側板２の内面に形成された突片２７とセンサ支持
体２２の下部との間に張設されたスプリング２８と、左
外側方向への突出長さが下方に向かうに従い長くなる方
向に傾斜する傾斜縁２９を上部に有して前記センサ支持
体２２に一体に形成されたリブ３０と、前記ヘッドホル
ダ８の左側から下方に延出されて前記リブ３０の外側面
を押圧する押圧片３１とよりなる。

【００１３】すなわち、このような連動機構２６では、
ヘッドホルダ８が上方に開放されているときには、スプ
リング２８の引張力によりセンサ支持体２２が支軸２３
を中心に反時計方向に回動するため、その上部が用紙セ
ンサ２０と共に用紙搬送路６から左外側に離反し、ヘッ
ドホルダ８を下方に閉止するときには、押圧片３１でリ
ブ３０の傾斜面２９及び外側面を順次内方に押圧するた
め、スプリング２８の付勢力に抗してセンサ支持体２２
が用紙センサ２０と共に用紙搬送路６側に回動する構造
である。

【００１４】このような構成において、ヘッドホルダ８
を開放したときには、前述した連動機構２６の動作によ
りセンサ支持体２２を用紙センサ２０と共に用紙搬送路
６から左外側に退避させることができる。これにより、
サーマルヘツド１０とプラテン１８との間及び用紙セン
サ２０の前面に用紙３を容易に通すことができる。そし
て、ヘッドホルダ８を閉止したときには、連動機構２６
の動作によりセンサ支持体２２を用紙センサ２０と共に
用紙搬送路６側に進出させ、発光素子２０ａと受光素子
２０ｂとを用紙３の両面に対向させることができる。

【００１５】なお、印字部はサーマルヘツド１０を有す
るものに限られるものではなく、ドットプリンタヘッ
ド、インクジェットヘッド等の他の印字ヘッドを主要な
構成とする印字部を用いてもよい。また、開閉体はサー
マルヘッド１０を保持するヘッドホルダ８に限られるも
のではなく、印字装置の筐体の上面開口を開閉するカバ
ー部材を含むものである。

【００１６】また、前記実施例において、センサ支持体
２２は支軸２３を中心に回動するものとして説明した
が、側板２と直交する直線方向に変位するセンサ支持体
を用いても同様の効果を得ることができるものである。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、透過型の用紙センサを保持し
て用紙搬送路の側縁に対して進退自在に保持されたセン
サ支持体を設け、前記用紙搬送路の上部空間を開閉する
開閉体の開放動作により前記センサ支持体を前記用紙搬
送路の外側に変位させ前記開閉体の閉止動作により前記
センサ支持体を前記用紙搬送路側に進出させる連動機構
を設けたので、開閉体を開放したときには連動機構によ
りセンサ支持体を用紙センサと共に用紙搬送路の一側か
ら外側に退避させることができ、これにより、印字部の
間及び用紙センサの前面に用紙を容易に通すことがで
き、また、開閉体を閉止したときには連動機構によりセ
ンサ支持体を用紙センサと共に用紙搬送路側に進出さ
せ、発光素子と受光素子とを用紙の両面に対向させるこ
とができ、これにより、用紙セット時の煩わしさを解消
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す縦断側面図である。

【図２】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

６ 用紙搬送路 ８ 開閉体 １９ 印字部 ２０ 用紙センサ ２０ａ 発光素子 ２０ｂ 受光素子 ２２ センサ支持体 ２６ 連動機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙搬送路の上部空間を開閉する開閉体
   と、前記用紙搬送路に配設された印字部と、前記用紙搬
   送路の一側に配置されてこの用紙搬送路を間にして発光
   素子と受光素子とを対向させた反射型の用紙センサと、
   この用紙センサを保持して前記用紙搬送路の側縁に対し
   て進退自在に保持されたセンサ支持体と、前記開閉体の
   開放動作により前記センサ支持体を前記用紙搬送路の外
   側に変位させ前記開閉体の閉止動作により前記センサ支
   持体を前記用紙搬送路側に進出させる連動機構とよりな
   ることを特徴とする印字装置の用紙検出装置。