JPH0839836A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JPH0839836A
JPH0839836A JP17921894A JP17921894A JPH0839836A JP H0839836 A JPH0839836 A JP H0839836A JP 17921894 A JP17921894 A JP 17921894A JP 17921894 A JP17921894 A JP 17921894A JP H0839836 A JPH0839836 A JP H0839836A
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Kazuhiro Nakada
和宏 中田
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】多くの記録素子を有するヘッドを用いて迅速に
印刷でき、しかも高品位かつ安価な印刷装置を提供す
る。 【構成】PIF3から入力された画像データは、RAM
5内の編集バッファに行ごとに格納される。ヘッド6は
走査方向に対して所定の傾きを以って配設されており、
編集バッファ複数行分の幅を有する。ヘッド6は所定数
の記録素子毎にブロック化されており、各ブロックで
は、所定時間の時差を以って記録素子が駆動される。ヘ
ッド6の傾きに起因してヘッド6の走査により記録され
る領域の両端はみ出す部分が生じるが、RAM5内のプ
リントバッファとしては、そのはみ出す部分の長さも含
めて確保し、両端のはみ出す部分の長さの領域を白デー
タとし、その両端部を除いた部分に印刷すべき画像デー
タを格納しておく。こうすることで、両端のはみ出す部
分をマスクする等余分な手間をかけず、通常の画像の印
刷と同様の処理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷装置に関するもので
あり、特に複数の記録素子の時分割駆動を行うシリアル
プリンタを関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリアルプリンタは小型かつ低価格な構
成が可能なプリンタとして広く普及している。特にイン
クジェットプリンタはシリアルプリンタの中でも静粛か
つ高速な印字が可能なプリンタとして近年は目覚ましい
発展を遂げ諸性能の向上が図られている。例えば印字速
度に関しては、ヘッドを搭載したキャリッジの走査速度
の高速化等によって速度向上が達成されてきた。
【0003】また低価格なパーソナルコンピュータにお
いてもカラーグラフィック環境が充実してきたため、プ
リンタについても低価格で高品位なカラープリンタが望
まれてきている。この分野においてもインクジェットプ
リンタは好適はプリンタとして注目を浴びている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらシリアル
プリンタにおいてはキャリッジの走査による印字期間の
前後にはキャリッジの加減速のためのロス時間がどうし
ても発生する。そのためキャリッジの走査速度アップに
よる印字速度向上は限界に達してきていた。
【0005】また、従来のカラープリンタは印字ヘッド
を3色または4色分備える必要があるため、モノクロー
ムプリンタに比べて高価になるという欠点があった。更
にカラープリンタはカラー印字を想定して印字品位や処
理速度を最適化しているため、カラープリンタでのモノ
クローム印字はモノクロームプリンタに比べて印字品位
や印字速度が劣るという欠点があった。
【0006】本発明は上記従来例に鑑みて成されたもの
で、印字速度を向上させた印刷装置を提供することを目
的とする。
【0007】また、本発明は安価なカラー印刷装置を提
供することを目的とする。
【0008】更に、本発明は、カラーであってもモノク
ロームであっても高い印字品質で印刷することが可能な
印刷装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】本発明は2行同時印字が可能な印字ヘッドを使
用することにより、印字速度の向上を計るものである。
その際、各行のデータを改行ピッチと記録する行の幅と
の差分ずつシフトし、改行ピッチの変化に柔軟に対応す
る。
【0010】また4色内蔵のカラーヘッドを使用するこ
とにより、安価なカラープリンタを提供すると共に、ブ
ラックのノズル数を他のカラーのノズル数より多くする
ことでモノクローム印字での印字速度の低下を防ぐもの
である。更にはモノクロームヘッドとカラーヘッドをそ
れぞれカートリッジ化してどちらのカートリッジも装着
可能とすることで、1台のプリンタで高速なモノクロー
ム印字とカラー印字を両立させるものである。
【0011】また、印字ヘッドの記録素子列を傾斜させ
て1画素分ずつずらして画素列を記録するように時差駆
動し、一時の消費電力や振動を減らす。この際に、1走
査で記録する領域の両端部では、記録素子列の傾斜によ
ってヘッドの一部がはみ出しす余白部分も1走査分の画
像を格納するプリンとバッファに含め、前記余白部分は
白データで埋めておく。こうして余白部分は記録される
ことなく、印刷する領域と同様に処理できる。
【0012】
【第1実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例で
あるインクジェットプリンタを具体的に説明する。
【0013】図1は本発明を実施したプリンタの制御回
路の主要構成を示すブロック図である。図1において1
はCPU、2はROM、3はパラレルインターフェー
ス、4はプリンタコントロールIC、5はRAM、6は
印字ヘッドである。CPU1はプリンタ全般を制御する
もので、プログラムを実行するプロセッサ部の他にタイ
マ機能、入出力ポート等を内蔵する。CPU1の実行す
るプログラムは、ホストシステムから送られたデータや
コマンドを解析して印字すべき画像データを作成するコ
ントローラ部と、印字ヘッド等のプリンタメカニズムを
制御して印字用紙上への記録を行うエンジン部に大別さ
れる。ROM2はCPU1が実行するプログラムとフォ
ントデータを内蔵する。パラレルインターフェース3は
コンピュータ等のホストシステムに接続され、印字デー
タやコマンドを受信する。プリンタコントロールIC4
はCPU1からの指示の基づいてパラレルインターフェ
ース3,RAM5,印字ヘッド6を制御する。RAM5
はバス幅16ビットのダイナミックRAMであり、受信
データや画像データ等の格納に使用される。印字ヘッド
は128本のインクジェットノズルが360分の1イン
チ間隔で縦方向に配列されたインクジェットヘッドで、
印字用紙に対して水平方向に走査されながらインク滴を
噴射して印字用紙上への記録を行う。このインクジェッ
トプリンタの全体的な機構は、後で図を参照しつつ説明
する。
【0014】図1においてパラレルインターフェース3
によって受信されたデータはプリンタコントロールIC
4内の受信レジスタに一時的に格納された後、RAM5
内に設定された受信バッファ領域に格納される。プリン
タコントロールIC4の受信レジスタ内のデータが受信
バッファに転送されると次のデータの受信が可能とな
る。データの受信と転送はバイト単位で行われる。受信
バッファへのデータの書込みはCPU1がROM2を読
んでいる間に行われるので受信データの転送はCPU1
の処理速度を全く損なうことなく行われる。CPU1は
プログラムを実行するためにROM2を頻繁に読み出す
ので、パラレルインターフェース3が受信したデータは
直ちに受信バッファに格納される。そのため、高速なデ
ータ受信が可能である。RAM5の一部を受信バッファ
として使用しているため、受信バッファを用意すること
によりコストアップは発生しない。
【0015】CPU1が実行するコントローラプログラ
ムは受信バッファ内にデータが格納されているかどうか
を調べ、格納されていれば受信データの解析を行う。受
信データが文字コードである場合は、受信した文字コー
ドのビットイメージデータをROM2内のフォントデー
タ部から読出し、RAM5内に設定された編集バッファ
領域に展開する。コントローラプログラムは1行分のビ
ットイメージデータで構成された編集バッファを作成す
るとエンジンプログラムに引き渡す。図2に編集バッフ
ァの構造を示す。編集バッファの高さは64ドットであ
り、バッファ中のデータは縦方向に配列されているの
で、縦一列は8バイトのデータで構成される。横方向は
プリンタの印字幅に対応したドット数が設定され、例え
ば印字幅をA4の用紙に対応させた場合、横方向のドッ
ト数は約2900ドットとなる。 <編集バッファの構成>図3は編集バッファと印字領域
の関係を示す図面である。図3においてE1,E2,E
3は編集バッファ、11は印字ヘッドが1回の走査で印
字可能な印字領域の高さを示している。各編集バッファ
はホストコンピュータの想定する1行分の画像データを
格納するもので、通常、1つの編集バッファの内容を印
刷出力した後、所定の改行ピッチで用紙送りを行うこと
が想定されている。本実施例の場合には、各編集バッフ
ァの高さが64ドットであるのに対して印字ヘッドは1
28ドットなので、印字ヘッドは1回の走査で編集バッ
ファ2行分の印字が可能である。しかしながら、一般的
なホストコンピュータでの改行ピッチは64ドットとは
限らないので、高さ64ドットの編集バッファに格納さ
れたデータを単純に縦に2段揃えることによって128
ドットの印字データとすることはできない。例えば、図
3においてはホストコンピュータの想定する改行ピッチ
が60ドットなので、1つの編集バッファ(幅64ドッ
ト)の画像データを印刷毎に60ドットずつ送るとを考
えれば、隣接する編集バッファの画像間には編集バッフ
ァ幅に対して送り足りない4ドット分の重なりが生じる
ことになる。従って印字の際には、2行目の編集バッフ
ァのデータはこの重なりを実現するために4ビット分シ
フトしておく必要がある。また、編集バッファの重なり
の部分では、重なりを実現するために2つの編集バッフ
ァのデータの論理和のデータを印字する必要が生じる。
通常ホストコンピュータは改行ピッチを任意に設定でき
るので、編集バッファの重なり量も任意に設定できなけ
ればならない。
【0016】本実施例におけるプリンタでは、編集バッ
ファのデータをシフトしてプリントバッファに書き込む
ためのビットシフト回路がプリンタコントロールIC4
に内蔵されている。 <編集バッファからプリンタバッファへのデータ転送>
図4はビットシフト回路の回路構成を示す図面である。
図4において、21はシフト量を設定するためのレジス
タ(REG)、22はCPU1から書き込まれたデータ
ID0−ID15を一時的に保存するためのラッチ、2
3は書き込まれたデータをシフトするためのシフタ、2
4はシフトデータにマスクをかける際のマスクパターン
を作成するためのパターンジェネレータ(PG)、2
5,26はシフトデータにマスクをかけるためのAND
回路、27はシフトすることによってはみ出したデータ
を保存するためのレジスタ、28はRAM5から読み出
したデータIMD0−IMD15を一時的に保存するた
めのラッチ、29はシフトデータとRAM5から読み出
したデータの論理和を取るためのOR回路である。
【0017】図5,図6は編集バッファからプリントバ
ッファへのデータ転送の際にビットシフト回路によって
行われるデータ変換を示す図面であり、図5は最初のデ
ータ転送で変換されるデータ、図6は続いて行われる2
回目のデータ転送で変換されるデータを示している。図
5において、31はCPU1によって書き込まれラッチ
23によって保存された16ビットのデータ、32はシ
フタ23によってシフトされたデータ、33はAND回
路25によってマスクされたデータ、34はAND回路
26によってマスクされたデータ、35はレジスタ27
によって保存されたデータ、37はOR回路29によっ
て合成されたデータを示している。図6は図5と同様で
あり、41はCPU1によって書き込まれラッチ23に
よって保存された16ビットのデータ、42はシフタ2
3によってシフトされたデータ、43はAND回路25
によってマスクされたデータ、44はAND回路26に
よってマスクされたデータ、45はレジスタ27によっ
て保存されたデータ、47はOR回路29によって合成
されたデータを示している。
【0018】次にビットシフト回路の動作を図4及び図
5に基づいて説明する。CPU1は改行ピッチに応じた
シフト量をシフト量レジスタ21に設定した後に編集バ
ッファからプリンタバッファへのデータ転送を行う。C
PU1のデータバス幅が16ビットなので、編集バッフ
ァからプリントバッファへのデータ転送は16ビット単
位で行われる。CPU1がRAM5のプリントバッファ
領域にデータを書き込むと、書き込まれたデータ31は
ラッチ22を経由した後、シフタ23に入力される。ラ
ッチ22はデータの書込みが終了するまでデータ31を
保存する。シフタ23はセレクタの組み合わせであり、
シフト量レジスタ21の値によって設定された任意のシ
フト量のデータを出力する。そのためシフタ23はシフ
トレジスタを使った回路のようなシフトのための時間を
必要としない。図6においてはシフト量として4が設定
されているので、入力されたデータP15〜P0は下に
4ビットシフトされ、はみ出したデータP3〜P0は上
に戻されてデータ32となる。AND回路25はシフタ
によって送り出されたビット部分をマスクして0にした
データ33を出力する。またAND回路26はシフタに
よって送り出されたビット部分以外をマスクして0にし
たデータ34を出力する。レジスタ27には最初は全て
0であるデータ35が設定されている。AND回路25
の出力するデータ33とレジスタ27の出力するデータ
35はOR回路29に入力される。
【0019】CPU1がプリントバッファ領域にデータ
書込みを開始すると、上記の動作に並行してデータを書
き込むべきプリントバッファのアドレスからデータ36
が読み出され、ラッチ28を経由した後にOR回路29
に入力される。ラッチ28はデータの書込みが終了する
までデータ36を保存する。OR回路29はデータ3
3、データ35及びデータ36の論理和であるデータ3
7を出力する。データ37はプリントバッファに書き込
まれる。プリントバッファからのデータ36の読出しと
プリントバッファへのデータ37の書込みはRAM5へ
のリードモディファイライトサイクルとして実行され、
CPU1の1回のライトサイクルに対して1回のリード
モディファイライトサイクルが実行される。このリード
モディファイライトサイクルによってCPU1の書き込
んだデータP15〜P0はシフトされ、P15〜P4が
プリントバッファに書き込まれる。書き込む際のデータ
はプリントバッファに元々入っていたデータX15〜X
0との論理和となる。書込みが終了するとAND回路2
6が出力するデータP3〜P0はレジスタ27に保存さ
れる。
【0020】次のプリントバッファへのデータ書込みは
図6によって説明される。図6におけるデータ変換は図
5と同等であり、CPU1の書き込んだデータQ15〜
Q0はシフトされ、Q15〜Q4と先の書込み時にはみ
出して書き込めなかったP3〜P0がプリントバッファ
に書き込まれる。書き込む際のデータはプリントバッフ
ァに元々入っていたデータY15〜Y0との論理和とな
る。以上の動作を繰り返すことによって編集バッファ内
のデータを順次シフトしながらプリントバッファに転送
することができる。
【0021】図7は編集バッファの縦1列分のデータを
プリントバッファに転送する方法について示している。
図7において51,52,53,54は編集バッファ内
の16ビットから成る部分バッファ、55はゼロデー
タ、56,57,58,59,60はプリントバッファ
内の16ビットから成る部分バッファである。CPU1
はプリントコントロールIC4に対してシフト量nを設
定した後、編集バッファのデータ51をプリントバッフ
ァ56に書き込む。プリントコントロールIC4のビッ
トシフト回路は、データ51をnビットシフトし、プリ
ントバッファ56の元々のデータとのORデータをプリ
ンタバッファ56に書き込む。以下順次、CPU1は編
集バッファのデータ52、53、54をプリントバッフ
ァ57、58、59に書込み、最後にデータ54の余っ
たnビット分をプリントバッファに転送するためのゼロ
データ55をプリントバッファ60に書き込む。以上で
編集バッファの縦1列分すなわち64ドットのデータが
プリントバッファに転送される。この動作を更に水平方
向のドット数分繰り返すことによって編集バッファ1行
分のデータがプリントバッファに転送される。
【0022】以上の方法で編集バッファのデータをプリ
ントバッファに転送することにより、編集バッファのデ
ータを任意にシフトすることができるので、改行ピッチ
を自由に設定できる。プリントバッファの元々のデータ
とORを取ることにより、編集バッファが重なる部分の
データをORデータにすることができ、任意の数の編集
バッファを重ね合わせることが可能になる。データのシ
フトには専用のビットシフト回路を使用することにより
シフトのための時間を必要とせず、またデータの重ね合
わせにはリードモディファイライトを使用することによ
り、データのソフトや重ね合わせによる時間のロスは発
生しない。更に、編集バッファとプリントバッファはそ
れぞれ縦方向にアドレスが連続しているため、データ転
送においてはブロック転送命令やCPU内蔵のDMA機
能等の高速な転送方法が利用できる。 <プリントバッファの構成>次にプリントバッファの構
成とそのアドレス配列を図8に基づいて説明する。図8
において数値の付けられたそれぞれの枠が1バイトのデ
ータを示し、中の数値がアドレスを示している。プリン
トバッファ中においてビットデータは縦方向に配列され
アドレスも縦方向に連続している。尚、アドレスは0か
ら始まっているが、これは便宜的に付けた数値であり実
際には任意の値から始めることができる。プリントバッ
ファの高さとして40バイトが確保されている。印字ヘ
ッドは128ノズルなので一回の走査で必要とする高さ
は16バイトである。図8において、61は1回目のヘ
ッド走査で印字する印字領域、62は2回目のヘッド走
査で印字する印字領域である。プリントバッファの容量
としてヘッド走査2回分以上の領域を確保しているの
で、ヘッド走査中に次のヘッド走査で印字する領域の印
字データを作成することが可能であり、印字データを作
成するためのプリンタの動作に待ち時間が発生するのを
防ぐことができる。図8においてプリントバッファの幅
は3000ドットとなっているが、実際には印字用紙の
幅に合わせて自由に設定することができる。また、高さ
もRAM中でプリントバッファとして確保できる容量に
応じて自由に設定することができる。
【0023】図9は1回目のヘッド走査が終了し、図8
における領域61が開放された後のプリントバッファの
構成を示している。開放された領域に3回目以降のヘッ
ド走査が印字する印字データが書き込まれる。図8及び
図9で示されるようにプリントバッファのアドレスは、
ヘッドが印字する印字領域とは無関係に常に縦方向に連
続している。この連続性は1ページ分の印字が終了する
まで保たれる。またプリントバッファの構成は印字幅と
バッファ容量によって決定されヘッド構成には無関係で
ある。そのためプリントバッファの構成を印字ヘッドの
ノズル数に依存せずに決定することができ、ノズル構成
の異なる複数の印字ヘッドを使用する場合にプリントバ
ッファ管理方法が簡潔になる。またプリントバッファ中
の縦方向のアドレスは全て連続しているのでプリントバ
ッファ中の任意の位置を印字領域として設定することが
可能であり、印字位置の決定の自由度が大きくなる。
【0024】図10は印字データと印字方向の関係につ
いて示している。図10において71,72,73,7
4は印字ヘッドが1回の走査で印字する印字領域、斜線
部は実際に印字データが存在する領域、矢印は印字方向
を示している。通常は図10(A)のように領域71を
印字した後に紙送りをしながらヘッドを戻し、領域72
を印字する。一方、図10(B)は印字領域中の下端付
近にブランクラスタ、すなわち印字領域中全く印字しな
いドット行がある場合である。図10(B)においては
領域73の120ドット目以降がブランクラスタとなっ
ているので、プリンタは上から120ドットのみを印字
し、紙送りの後印字ヘッドを逆方向に印字しながら領域
74を印字する。逆方向印字を使用することによりヘッ
ドを戻す時間が必要なくなるので印字時間が短縮され
る。逆方向印字では印字ずれが片方向印字よりも大きく
なる可能性があるが、ブランクラスタが入っている場合
は印字ずれは目立たないので実質的な問題はない。この
ような印字方法においては常に128ドットずつ印字す
るのではなく、印字位置が印字データによって変化する
が、図8及び図9で示したプリントバッファ構成におい
てはプリントバッファ中の任意の位置から印字すること
が可能なので印字位置を変化されるための余分な負荷は
発生しない。 <印字ヘッドの構成及び駆動>本実施例における印字ヘ
ッドの駆動シーケンスを表わすタイミングチャートを図
11に示す。図11において印字ヘッドは時分割駆動さ
れ、128本のノズルは16回に分割されて駆動され
る。隣接するノズルは異なるタイミングで駆動され、同
時に駆動されるノズルは16ドットおきとなる。時分割
駆動によって印字ヘッドの駆動に必要な電流のピーク値
を減らして電源の負担を軽減できる。更に隣接するノズ
ルを異なるタイミングで駆動することにより、インク滴
の噴射に伴うヘッド内のインクの振動を軽減させ、ヘッ
ドのインク噴射特性を向上させることができる。
【0025】しかしながらシリアルプリンタは印字ヘッ
ドを記録紙に対して走行させながら駆動するので、駆動
タイミングのずれは記録紙上でのドット位置のずれとな
る。図11に示すような駆動方法においては、時分割に
よる時間差でドット列が鋸状に形成される。従って印字
ヘッドを時分割駆動する場合は駆動タイミングの時間差
によって印字ずれが生じないように何らかの対策を施す
必要がある。
【0026】本実施例において時分割駆動による印字ず
れを防ぐ方法を図12に基づいて説明する。図12
(A)は、印字ヘッド上部の1番目から20番目までの
ノズル配列を示しており、印字ヘッドは記録紙状の垂直
に対して3.58度傾いた状態でキャリッジに取り付け
られる。すなわち印字ヘッドは垂直方向16ドット当た
り水平方向1ドット分の傾きを持つ。キャリッジは記録
紙に対して水平方向に走査される。この状態において図
11の駆動シーケンスにより記録紙状に形成されたドッ
ト配列を図12(B)に示す。時分割駆動による駆動タ
イミングのずれがヘッドの傾きによって相殺されるので
1ノズル目から16ノズル目までのドットは垂直に配置
されて印字ずれは生じない。また17ノズル目以降のド
ットは1ドット分右に離れて垂直に配置されるので右隣
の列のドットを形成することとなりやはり印字ずれは生
じない。従って16ノズル毎に隣の列のドットを形成す
ることとなり、印字ヘッドの1回の駆動によって、記録
紙状では段階状のドット列が8列に渡って形成される。
【0027】次にプリントコントローラIC4に内蔵さ
れるプリントバッファ制御回路について説明する。プリ
ントバッファ制御回路はRAM5中のプリントバッファ
から印字データを読み出して印字ヘッドに転送する。プ
リントバッファ制御回路が読み出すプリントバッファの
アドレス配列を図13に示す。図13において式の書き
込まれた各長方形は1バイトの印字データを示し、長方
形内の式はアドレスを示す。図中においてKはスタート
アドレス、KHは水平オフセット値である。プリントバ
ッファのアドレスは、垂直方向(矢印V方向)には1ず
つ増加し、水平方向(矢印H方向)にはKHずつ増加す
る。尚、図13においてはプリントバッファのアドレス
は最初の2列のみを示し、以後は一番上の行を除いて省
略している。印字ヘッドが1回の駆動で印字するドット
列は図12に示したように階段状になるので、プリント
バッファから印字ヘッドにデータを転送する場合は、図
13に網掛けされた部分が示すようにプリントバッファ
も階段状に読み出す必要がある。 <プリントバッファ制御回路>図14はプリントバッフ
ァ制御回路中のアドレス作成回路のブロック図である。
図14において81はアドレス(K)レジスタ、82は
水平オフセット(KH)レジスタ、83は退避レジス
タ、84はセレクタ(SEL)、85はマスク回路、8
6は反転/非反転回路、87は加算器、88はキャリー
制御回路、89は階段パターン(ZP)レジスタであ
る。データ信号D0〜15はCPU1が書き込んだデー
タを転送する。アドレスレジスタ81と水平オフセット
レジスタ82はデータ信号D0〜15に接続され、アド
レスレジスタ81はスタートアドレス値を、水平オフセ
ットレジスタ82は水平オフセット値を格納する。スタ
ートアドレスと水平オフセットの設定はCPU1が管理
する。アドレスレジスタ81の出力信号PBA0〜18
は出力バッファを通してRAM5のアドレス信号ADD
RESSに接続される。退避レジスタ83はアドレスレ
ジスタ81が出力した値を一時的に保存して信号LA0
〜18に出力する。セレクタ84はPBA0〜18とL
A0〜18のどちらかを選択して信号SA0〜18に出
力する。マスク回路85は水平オフセットレジスタ82
の出力のマスクを制御する。マスク回路85の出力値は
マスク状態においては0となり、マスク状態でない時は
水平オフセットレジスタ82の出力値がそのまま出力さ
れる。反転/非反転回路86はマスク回路85の出力の
反転/非反転を制御する。加算器87はセレクタ84の
出力値と反転/非反転回路86の出力値を加算して信号
NPA0〜88に出力する。キャリー制御回路88は加
算器87のキャリー入力信号を制御する。信号NPA0
〜18はアドレスレジスタ81に入力され、アドレス値
の再設定に使用される。階段パターンレジスタ89はデ
ータ信号D0〜15に接続され印字ヘッドの階段パター
ンを格納する。階段パターンは印字ヘッドの1回の駆動
によって形成されるドット列の形状を示すデータであ
る。
【0028】図15はプリントバッファ制御回路の動作
を示すタイミングチャートであり、図14に示したアド
レス作成回路の動作を図15に基づいて具体的に説明す
る。先に順方向印字すなわちキャリッジが記録紙に対し
て左から右に走査される場合について述べる。図15に
おいてCLKはアドレス作成回路を同期的に動かすため
のクロック信号であり、アドレス作成回路の各部はCL
Kの立ち上がりに同期して変化する。アドレスレジスタ
81の値はKに、水平オフセットレジスタ82の値はK
Hにあらかじめ設定されている。プリントバッファ制御
回路がプリントバッファの読出しを開始すると信号PB
A0〜18の値KがRAM5のアドレス信号ADDRE
SSに出力され、リード信号READにリードパルスが
出力される。そのためスタートアドレスKから印字デー
タが読み出され、印字ヘッドに転送される。この最初の
読出し時にスタートアドレスKは退避レジスタ83に格
納され、信号LA0〜18の値はKになる。
【0029】セレクタ84は信号PBA0〜18を選択
しているので信号SA0〜18の値はPBA0〜18に
等しくなる。マスク回路85はマスク状態であり出力値
は0である。また反転/非反転回路86は非反転状態な
のでマスク回路85の出力値0がそのまま出力される。
キャリー制御回路88はキャリーをセットしているので
加算器87に対して1を加算すると同等の効果を持つ。
図15において加算値の名がついた信号は反転/非反転
回路86の出力値とキャリー制御回路88の出力を加算
したものであり、信号SA0〜18とこの加算値の和が
信号NPA0〜18に出力される。加算値が+1となっ
ているのでNPA0〜18の値はK+1となり、この値
はアドレスレジスタ81にフィードバックされる。その
ためアドレスレジスタ81の値は次のクロックでK+1
に設定され、アドレスK+1から印字データが読み出さ
れて印字ヘッドに転送される。
【0030】この時には階段パターンレジスタ89の設
定によってマスク回路85は非マスク状態になり出力値
はKHとなる。またキャリー制御回路88はキャリーを
セットしているので加算値が+1+KHとなりNPA0
〜18の値はK+2+KHとなる。この値がアドレスレ
ジスタ81にフィードバックされるので次のクロックで
はアドレスK+2+KHから印字データが読み出されて
印字ヘッドに転送される。同様にしてアドレスレジスタ
11の値は順次加算され、プリントバッファのアドレス
はKからK+15+7KHまで階段状に読み出され、都
合16バイトの印字データが印字ヘッドに転送される。
【0031】最後のクロック時にはセレクタ14は信号
LA0〜18を選択するので信号SA0〜18の値は退
避レジスタ83に保存されていた値Kとなる。またマス
ク回路85は非マスク状態となって水平オフセットレジ
スタ82の値KHを出力し、キャリー制御回路88はキ
ャリーをリセットするので加算値はKHとなる。そのた
めNPA0〜18の値はK+KHとなり、この値は最後
のクロックによってアドレスレジスタ81に設定され
る。図13に示すようにアドレスK+KHはアドレスK
の右隣の印字データであり、アドレスレジスタ81の値
は印字ヘッドの駆動1回分の印字データが転送された後
は自動的に右隣のアドレスに再設定されることになる。
そのためCPUはキャリッジを走査する前に一度スター
トアドレスを設定すれば、キャリッジを走査している間
にアドレスを設定し直す必要なない。
【0032】次に逆方向印字の場合について説明する。
逆方向印字時も順方向印字と同様、プリントバッファの
アドレスがKからK+15+7KHまで階段状に読み出
され、16バイトの印字データが印字ヘッドに転送され
る。ただし最後のクロック時には反転/非反転回路86
は反転状態となり、キャリー制御回路88はキャリーを
セットするので加算値は−KHとなる。そのため印字デ
ータの転送終了語はアドレスレジスタ81の値はK−K
Hに設定され、アドレスKに対して左隣のアドレスを示
すことになる。
【0033】以上のようにプリントバッファ制御回路は
プリントバッファ内のデータを自動的に読み出すため、
CPUはキャリッジを走査する前に一度スタートアドレ
スを設定すれば、キャリッジを走査している間はプリン
トバッファの読出しに関与する必要ななく、CPUの負
荷は軽減される。プリントバッファの読出しはCPUが
ROMを読み出している間に行われるので、CPUのス
ループットを全く低下させることなくプリントバッファ
を読み出すことが可能である。またプリントバッファの
水平方向のアドレス変化を水平オフセットレジスタで設
定することにより、垂直方向のアドレス連続量すなわち
プリントバッファの大きさを任意に設定することが可能
となっている。
【0034】次に、本実施例におけるプリンタの特徴的
な制御を説明する。
【0035】図16にプリントバッファにおける印字領
域と余白領域の関係を示す。図16において91は印字
領域、92は印字領域の左端印字時の印字ヘッド位置、
93は右端印字時の印字ヘッド位置、94は左余白領
域、95は右余白領域である。図16に示すように印字
ヘッドが8ドット分傾いているため、印字領域の左右両
端では印字ヘッドの一部が印字領域が最大7ドットはみ
出すことになる。そのためプリントバッファの左右両端
にそれぞれ幅7ドット分の余白領域94,95を設けて
いる。余白領域内には印字データとして白データを入れ
ておく。この白データは、プリンタの電源投入時等にプ
リンタバッファに白データを展開しておくことで簡単に
実現できる。もちろん、必要な部分のみを白データで書
き込むようにしておいても良い。印字時にプリントバッ
ファの両端の余白領域を含めて印字すれば、印字領域か
らはみ出している部分の印字データも印字領域内のデー
タと同様に処理できるので、マスキング等の特別なデー
タ処理を必要としなくなる。このため、この処理のため
のハードウエアやソフトウエアが不要であり、装置の構
成を簡単にすることができる。 <コントローラ及びエンジンによる処理手順>図17に
CPU1により実行されるコントローラプログラムのフ
ローチャートを示す。
【0036】ステップS1で受信バッファ中に受信デー
タがあるかどうかを調べ、データがあればステップS2
で読み込む。ステップS3において1行分のデータ入力
されたかを調べ、入力されていなければステップS1に
戻る。入力されていればステップS4で開いている編集
バッファがあるかを調べ、開いていればステップS5で
編集バッファを作成し、ステップS6でエンジンプログ
ラムに引き渡す。
【0037】図18にエンジンプログラムのフローチャ
ートを示す。ステップS11で編集バッファが用意され
ているかを調べ、用意されていなければステップS15
に進む。用意されていればステップS12に進む。ステ
ップS12でプリントバッファ中に編集バッファを転送
するだけの空きがあるかを調べ、なければステップS1
5に進む。空きがあればステップS13で編集バッファ
のデータをプリントバッファに転送し、ステップS14
でデータ転送の済んだ編集バッファを解放する。このと
き、データ転送は前述した要領でビットシフト等を施し
つつ行われる。ステップS15でプリントバッファ中に
高さ128ビット分の印字データがたまったか双方向印
字の可能なブランクラスタがあるかを調べ、なければス
テップS11に戻る。あればステップS16で印字を行
い、ステップS17で印字の済んだプリントバッファ領
域を開放する。
【0038】以上説明したように本実施例のプリンタに
よれば、ドット数が多く1度に2行以上の印字が可能な
ような印字ヘッドを使用する場合、ビットシフト機能に
より編集バッファからプリントバッファにデータを転送
する際にデータをシフトすることにより、任意の改行ピ
ッチを設定することが可能になると共に編集バッファの
重ね合わせにも対応できる。
【0039】また、プリントバッファのアドレスを常に
縦方向に連続させることによって、編集バッファからプ
リントバッファあるいはプリントバッファから印字ヘッ
ドへのデータ転送を容易にすると共に、プリントバッフ
ァの構成をヘッドのドット数とは無関係に設定すること
ができ、プリントバッファの管理が容易になる。また、
プリントバッファ中の任意の位置を印字領域とすること
ができ、印字位置の設定の自由度が高くなる。
【0040】また、印字ヘッドを時分割駆動で分散的に
駆動させることによって印字ヘッドの駆動特性を向上さ
せると共に、ヘッドを傾けることによって時分割駆動に
よる印字ずれを防ぐことができる。
【0041】また、プリントバッファ制御回路がプリン
トバッファ内のデータを自動的に読み出して印字ヘッド
に転送することにより、CPUはキャリッジを走査して
いる間にプリントバッファの読み出しに関与する必要が
なくなり負荷が軽減される。その際、プリントバッファ
制御回路がドット配列形状にあわせてプリントバッファ
を段階状に読み出すことにより、CPUはプリントバッ
ファの作成時にドット配列形状を意識する必要がなくな
り負荷の増大を防ぐことができる。
【0042】また、印字ヘッドが傾いているため、印字
領域の左右両端部付近では印字ヘッドの一部が印字領域
からはみ出すが、プリントバッファの左右両端に余白領
域を設けることにより、はみ出している部分の印字デー
タに関しても印字領域内と同様に対処する事が可能とな
り、マスキングなどの特別なデータ処理を行う必要がな
くなるので、ハードウェアおよびソフトウェアの構成が
簡単になる。
【0043】また、本実施例では記録ヘッドのインク吐
出口は1列としたが、例えば千鳥格子状に2列或はそれ
以上の列に配置した記録ヘッドであっても同様の原理で
制御することで、上述の効果を達成することができる。
この場合には、単純な千鳥格子のヘッドを走査方向に対
して斜めに配置すると接近してしまう画素列と、離れて
しまう画素列が生じるため、それを勘案して吐出口、即
ち記録素子の配列を決定する。 <インクジェットプリンタの構造>さて、ここで本実施
例のインクジェットプリンタの全体的な構造を図示して
説明する。図26はインクジェットプリンタの構造を示
す斜視図である。図において、809はインクジェット
記録ヘツド6を有したヘッドカートリッジ、811はこ
れを搭載して図中S方向に走査するためのキャリッジで
ある。813はヘッドカートリッジ809をキャリッジ
811に取付けるためのフック、815はフック813
を操作するためのレバーである。このレバー815に
は、後述するカバーに設けられた目盛を指示してヘッド
カートリッジの記録ヘッドによる印字位置や設定位置等
を読取り可能とするためのマーカ817が設けられてい
る。819はヘッドカートリッジ809に対する電気接
続部を支持する支持板である。821はその電気接続部
と本体制御部とを接続するためのフレキシブルケーブル
である。
【0044】823は、キャリッジ811をS方向に案
内するためのガイド軸であり、キャリッジ811の軸受
825に挿通されている。827はキャリッジ811が
固着され、これをS方向に移動させるための動力を伝達
するタイミングベルトであり、装置両側部に配置された
プーリ829A,829Bに張架されている。一方のプ
ーリ829Bには、ギヤ等の伝導機構を介してキャリッ
ジモータ831より駆動力が伝達される。
【0045】833は紙等の記録媒体(以下記録紙とも
いう)の被記録面を規制するとともに記録等に際してこ
れを搬送するためのプラテンローラであり、搬送モータ
835によつて駆動される。837は記録媒体を給紙ト
レイ側より記録位置に導くためのペーパーパン、839
は記録媒体の送給経路途中に配設されて記録媒体をプラ
テンローラ833に向けて押圧し、これを搬送するため
のフィードローラである。841は記録媒体搬送方向
上、記録位置より下流側に配置され、記録媒体を不図示
の排紙口へ向けて排紙するための排紙ローラである。8
42は排紙ローラ841に対応して設けられる拍車であ
り、記録媒体を介してローラ841を押圧し、排紙ロー
ラ841による記録媒体の搬送力を生じさせる。843
は記録媒体のセツト等に際してフィードローラ839、
押え板845、拍車842それぞれの付勢を解除するた
めの解除レバーである。
【0046】845は記録位置近傍において記録媒体の
浮上り等を抑制し、プラテンローラ833に対する密着
状態を確保するための押え板である。本実施例において
は、記録ヘッド6としてインク吐出を行うことにより記
録を行うインクジェット記録ヘッドを採用している。従
つて記録ヘッドのインク吐出口形成面と記録媒体の被記
録面との距離は比較的微少であり、かつ記録媒体と吐出
口形成面との接触を避けるべくその間隔が厳しく管理さ
れなければならないので、押え板845の配設が有効で
ある。847は押え板845に設けた目盛、849はこ
の目盛に対応してキャリッジ811に設けられたマーカ
であり、これらによつても記録ヘッドの印字位置や設定
位置が読取り可能である。
【0047】851はホームポジションにおいて記録ヘ
ッドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料
で形成したキヤップであり、記録ヘッドに対し当接/離
脱が可能に支持されている。このキヤップ851は、非
記録時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吐出回復
処理に際して用いられる。吐出回復処理とは、インク吐
出口内方に設けられてインク吐出のために利用されるエ
ネルギー発生素子を駆動することにより全吐出口からイ
ンクを吐出させ、これによつて気泡や塵埃、増粘して記
録に適さなくなつたインク等の吐出不良要因を除去する
処理(予備吐出)や、これとは別に吐出口よりインクを
強制的に排出させることにより吐出不良要因を除去する
処理である。
【0048】853はインクの強制排出のために吸引力
を作用するとともに、かかる強制排出による吐出回復処
理や予備吐出による吐出回復処理に際してキヤップ85
1に受容されたインクを吸引するために用いられるポン
プである。855はこのポンプ853によつて吸引され
た廃インクを貯留するための廃インクタンク、857は
ポンプ853と廃インクタンク855とを連通するチュ
ーブである。
【0049】859は記録ヘッドの吐出口形成面のワイ
ピングを行うためのブレードであり、記録ヘッド側に突
出してヘッド移動の過程でワイピングを行うための位置
と、吐出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能に
支持されている。861は回復系モータ、863は回復
系モータ861から動力の伝達を受けてポンプ853の
駆動およびキヤツプ851やブレード859の移動をそ
れぞれ行わせるためのカム装置である。尚、この例は熱
エネルギをインクに印加してインク液滴を吐出させる方
式によるインクジェットプリンタの例であるが、インク
の吐出を空気流を利用して行うエアロジエツト方式の場
合でも、本発明が適用できることは言うまでもない。 <インクジェットプリンタのインク吐出原理>本実施例
では記録紙に対して記録を行う方式として、インクジェ
ット記録方式の1つであるシリアル型バブルジェット方
式を採用している。ここでは、このような電気熱変換体
を使用してインク液を加熱してインクを吐出させる方式
を採用したバブルジェット記録原理について説明する。
【0050】図27は記録手段を構成する記録ヘツド6
の分解構成説明図であり、図28(a)〜(g)はバブ
ルジエツト記録原理の説明図である。尚、その代表的な
構成や原理については、例えば、米国特許第4,72
3,129号明細書、同第4,740,796号明細書
に開示されている。
【0051】図27において、209aはヒータボード
であり、シリコン基板上に電気熱変換体(吐出ヒータ)
209b、これに電力を供給するアルミニウム等の電極
209cとが成膜されて配設されている。このヒータボ
ード209aに対して、記録用液体の液路(ノズル)2
09dを仕切るための隔壁を有する天板209eを接着
することにより構成されている。また装置の所定位置に
は前記記録ヘツド209にインクを供給するためのイン
クカートリッジが交換可能に取り付けられている。
【0052】前記インクカートリッジから導管を介して
供給されたインクは、天板209eに設けられた供給口
209fより記録ヘツド209内の共通液室209gに
充填され、この共通液出力209gより各ノズル209
d内に導かれる。これらのノズル209dにはインク吐
出口209hが形成されており、また前記吐出口209
hは前記記録ヘツド209の記録シートに対向してシー
ト搬送方向に所定ピツチで形成されている。
【0053】この実施例では前記構成の記録ヘツド20
9が往復移動可能なキヤリツジに搭載され、キヤリツジ
の移動に同期して前記記録ヘツド209からインクを吐
出、飛翔させて記録を行うものである。
【0054】ここで前記バブルジエツト記録方式に於け
るインク飛翔原理を図28(a)〜(g)を参照して説
明する。定常状態では図28(a)に示すように、ノズ
ル209d内に充填されているインク20は吐出口面で
表面張力と外圧が平衡している。この状態でインク20
を飛翔せさる場合には、ノズル209d内の電気熱変換
体209dに通電し、そのノズル209d内のインクに
核沸騰を越えて急速な温度上昇を生じさせる。すると、
図28(b)に示すように、電気熱変換体209bに隣
接したインクが加熱されて微小気泡(バブル)を生じ、
該加熱部分のインクが気化して膜沸騰を生じ、図28
(c)に示すように前記気泡21が急速に成長する。
【0055】前記気泡21が図28(d)に示す如く最
大に成長すると、ノズル209d内の吐出口からインク
液滴22が押し出される。そして電気熱変換体209b
への通電を終了すると、図28(e)に示すように、成
長した気泡21はノズル209d内のインク21により
冷却されて収縮し、この気泡の成長、収縮によつてイン
ク液滴が吐出口から飛翔する。更に図28(f)に示す
ように電気熱変換体209b面にインクが接触して急激
に冷却され、気泡21は消滅するか又は殆ど無視し得る
程度の体積に収縮する。そして前記気泡21が収縮する
と、図28(g)に示すようにノズル209d内には毛
細管現象によつて共通液室209gからインクが供給さ
れ、次の通電に備えるものである。
【0056】従つて、このような記録ヘツド6を搭載し
たキヤリツジ811を往復移動させると共に、この移動
と同期させて画信号に応じて前記電気熱変換体209b
に通電することによつて記録シートにインク像が記録さ
れる。
【0057】なお、記録手段の構成としては、上述の吐
出口、液路、電気熱変換体の組合せの他に、熱作用部が
屈曲する領域に配置されている米国特許第455833
3号明細書,特開昭59−123670号公報等に開示
されているものも採用することが出来る。
【0058】また前述した記録手段は、記録装置に装着
したインクカートリッジから記録ヘツドへインクを供給
するようにしてもよく、また記録ヘツド内にインク収容
室を設け、該インク収容室のインクが無くなつた場合に
は記録ヘツドを交換するようにした交換可能型の記録ヘ
ツドを用いるようにしても良い。
【0059】また、本発明の印刷装置の形態としては、
コンピユータ等の情報処理機器の画像出力端末としての
プリンタとして用いられる他、リーダ等と組合わせた複
写装置、更には送受信機能を有するフアクシミリ装置等
として用いられる。
【0060】
【第2実施例】次に本発明の第2の実施例について説明
する。本実施例におけるプリンタの制御回路の主要構成
は図1と同等であり、CPU1、ROM2、インターフ
ェース3、プリンタコントロールIC4、RAM5、印
字ヘッド6を有している。本実施例における印字ヘッド
のドット構成を図19に示す。印字ヘッドには136本
のノズルが一列に配置され、上から順にイエロー24ド
ット、マゼンタ24ドット、シアン24ドット、ブラッ
ク64ドットで構成され、各色の間には8ドット分のギ
ャップが設けられている。
【0061】本実施例における印字ヘッドの駆動シーケ
ンスを表すタイミングチャートを図20に示す。図20
において印字ヘッドは時分割駆動され、136本のノズ
ルは16回に分割されて駆動される。隣接するノズルは
異なるタイミングで駆動され、同時に駆動されるノズル
は16ドットおきとなる。時分割駆動によって印字ヘッ
ドの駆動に必要な電流のピーク値を減らして電源の負担
を軽減できる。さらに隣接するノズルを異なるタイミン
グで駆動することにより、インク滴の噴射に伴うヘッド
内のインクの振動を軽減させ、ヘッドのインク噴射特性
を向上させることができる。
【0062】本実施例において時分割駆動による印字ず
れを防ぐ方法は先に図12に基づいて説明した方法と同
じく、図21(A)のようにヘッドを傾けることによっ
て時分割駆動によるずれを相殺するものであり、印字ヘ
ッド全体で見れば図21(B)に示すように16ノズル
毎に隣の列のドットを形成することとなり、印字ヘッド
の1回の駆動によって、記録紙上では階段状のドット列
が10列に渡って形成される。
【0063】本実施例におけるプリントバッファのデー
タ構造を図22に示す。図22においてイエロー,マゼ
ンタ,シアン,ブラックの各色は独立したプリントバッ
ファを持つ。各プリントバッファ中において印字データ
は縦方向に並べられ、アドレスも縦方向に連続してい
る。各色のプリントバッファのスタートアドレスはY,
M,C,Kであり、水平オフセット値はYM,MH,C
H,KHである。印字ヘッドは段階状のドット列を印字
するのでプリントバッファから印字ヘッドにデータを転
送する場合は、図22で網掛けされた部分すなわちY,
Y+1,Y+2+YHの3バイト、アドレスM,M+
1,M+2+MHの3バイト、アドレスC,C+1,C
+2+CHの3バイトおよびアドレスKからK+7+3
KHまでの8バイトのデータを読み出されなければなら
ない。
【0064】図23は本実施例においてプリンタコント
ロールIC4に内蔵されるプリントバッファ制御回路の
アドレス作成部分のブロック図である。図23において
101a〜dはアドレスレジスタ、102a〜dは水平
オフセットレジスタ、103はセレクタ、104は待避
レジスタ、105,106はセレクタ、107はマスク
回路、108は反転/非反転回路、109は加算器、1
10はキャリー制御回路、111は段階パターンレジス
タである。アドレスレジスタ101a〜d、水平オフセ
ットレジスタ102a〜d、待避レジスタ104、セレ
クタ105、マスク回路107、反転/非反転回路10
8、加算器109、キャリー制御回路110、段階パタ
ーンレジスタ111の機能は図14の場合と同等である
が、プリントバッファが4色分となったのに対応してア
ドレスレジスタ101a〜dと水平オフセットレジスタ
102a〜dも4セットに拡張され、セレクタ103,
106が設けられている。
【0065】図24は、図23のアドレス作成回路の動
作を示すタイミングチャートであり、順方向印字の場合
について示している。図23に示したアドレス作成回路
の動作を図24に基づいて具体的に説明する。図24に
おいてCLKはアドレス作成回路を同期的に動かすため
のクロック信号であり、アドレス作成回路の各部はCL
Kの立ち上がりに同期して変化する。アドレスレジスタ
101a〜dの値はK,Y,M,Cに、水平オフセット
レジスタ102a〜dの値はKH,YH,MH,CHに
あらかじめ設定されている。また段階パターンレジスタ
111の値は印字データ16ドットあたり、即ち2バイ
トに1回セットされるように設定されている。プリンタ
コントロールIC4がプリントバッファの読み出しを開
始すると最初にアドレスレジスタ101bの値Yがセレ
クタ103によって選択されて信号PBA0〜18に出
力される。信号PBA0〜18の値はRAM5のアドレ
ス信号ADDRESSに出力され、リード信号READ
−にリードパルスが出力される。そのためスタートアド
レスYから印字データが読み出され、印字ヘッド6に転
送される。この読み出し時にスタートアドレスYは待避
レジスタ104に格納され、信号LA0〜18の値はY
になる。
【0066】セレクタ105は信号PBA0〜18を選
択しているので信号SA0〜18の値はPBA0〜18
に等しくなる。セレクタ106は水平オフセットレジス
タ102bの値YHを選択しているが、マスク回路10
7はマスク状態なので出力値は0である。また反転/非
反転回路108は非反転状態なのでマスク回路107の
出力値0がそのまま出力される。キャリー制御回路11
0はキャリーをセットしているので加算器109に対し
て1を加算するのと同等の効果を持つ。図24において
加算値の名が付いた信号は反転/非反転回路108の出
力値とキャリー制御回路110の出力を加算したもので
あり、信号SA0〜18とこの加算値の和が信号NPA
0〜18に出力される。加算値が+1となっているので
NPA0〜18の値はY+1となり、この値はアドレス
レジスタ101bにフィードバックされる。そのためア
ドレスレジスタ101bの値は次のクロックでY+1に
設定され、アドレスY+1から印字データが読み出され
て印字ヘッド4に転送される。
【0067】このとき段階パターンレジスタ111の設
定によってマスク回路107は非マスク状態となり水平
オフセットレジスタ102bの値YHを出力する。その
ため加算値は+1+YHとなり、アドレスレジスタ10
1bの値は次のクロックでY+2+YHまで加算され
る。従ってイエローのプリントバッファについてはアド
レスY,Y+1,Y+2+YHの3バイトから読み出さ
れた印字データが印字ヘッドに転送される。
【0068】アドレスY+2+YHが読み出される時に
はセレクタ105は信号LA0〜18を選択するので信
号SA0〜18の値は待避レジスタ104に保存されて
いた値Yとなる。またマスク回路15は非マスク状態と
なってYHを出力し、キャリー制御回路110はキャリ
ーをセットするので加算値はYHとなる。そのためNP
A0〜18の値はY+YHとなり、この値はアドレスレ
ジスタ101bに設定される。同様にしてマゼンタ,シ
アン,ブラックの印字データが順次読み出される。ただ
しブラックのみは8バイトの印字データが印字ヘッドに
転送される。各色の印字データの転送が終了する度にア
ドレスレジスタ101a〜dの値は各プリントバッファ
のおける右隣のアドレスに再設定されるので、CPUは
キャリッジを走査する前に一度スタートアドレスを設定
すれば、キャリッジを走査している間はアドレスを設定
し直す必要は無い。逆方向印字時には反転/非反転回路
108を用いてアドレスレジスタ101a〜dの値を左
隣のアドレスに設定することが可能である。
【0069】図25にプリントバッファにおける印字領
域と余白領域の関係を示す。図25において、121は
イエロー印字領域、122はマゼンタ印字領域、123
はシアン印字領域、124はブラック印字領域、125
は印字領域の左端印字時の印字ヘッド位置、126は右
隣印字時の印字ヘッド位置、127はイエロー左余白領
域、128はマゼンタ左余白領域、129はシアン左余
白領域、130はブラック左余白領域、131はイエロ
ー右余白領域、132はマゼンタ右余白領域、133は
シアン右余白領域、134はブラック右余白領域であ
る。図25に示すように印字ヘッドが傾いているため、
印字領域の左右両端では印字ヘッドの一部が印字領域か
らはみ出すことになる。そのためプリントバッファの左
右両端に余白領域を設けている。余白領域内には印字デ
ータとして白データを入れておく。印字時に余白領域を
含めて印字すれば、印字領域からはみ出している部分の
印字データも印字領域内と同様に処理できるので、マス
キングなどの特別なデータ処理を必要としなくなる。
【0070】以上説明したように、本実施例によるプリ
ンタにおいては、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラッ
クの各ノズルが一列に配置された印字ヘッドを使用する
ことにより、安価な構成でカラー印字が可能となる。プ
リントバッファ制御回路が各色のプリントバッファのア
ドレスを独立に制御するため、印字ヘッドへのデータ転
送は各色の印字データを組み合わせて送る必要があるに
もかかわらず、CPUは各色のプリントバッファを別々
に作成することが可能となり、プリントバッファ作成の
負荷が軽減される。さらにプリントバッファ制御回路は
印字ヘッドか形成する階段状のドット配列形状に合わせ
てプリントバッファを読み出す機能を有するため、CP
Uはドット配列形状を意識することなくプリントバッフ
ァ内の印字データを作成することができ、CPUの負荷
を軽減できる。
【0071】本実施例によるプリンタにおいてはブラッ
ク用のプリントバッファのみを使用することによって実
施例1と同等の処理を行うことができるのでモノクロの
ヘッドを使用することも可能である。印字ヘッドをカー
トリッジ式としてカラーとモノクロの両方のヘッドを装
着できるようにすれば、カラーおよびモノクロのプリン
タとしてそれぞれ最適な制御をすることができる。ヘッ
ドに識別信号を設けてプリンタ側でヘッドの種類を判別
させることにより、装着されたヘッドの種類によってプ
リンタの制御を自動的に変えることが可能である。
【0072】図29は上述したヘッドのカラー/モノク
ロームの識別を行うセンサ291を有するプリンタの制
御構造を示している。センサ291は記録ヘッド6の種
類を、ヘッドに刻まれた溝や凸部といった形状による識
別、あるいは金属箔などの反射部やバーコードといった
識別用の部位、更にはヘッドに設けられた電極の信号状
態を検知し、CPU1はその検知された情報を読み込
む。CPU1はその情報に基づいてヘッドのカラー/モ
ノクロの別を識別し、それぞれに応じて上述した様な制
御を行って最適な印刷を実現できる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ド
ット数が多く1度に2行以上の印字が可能なような印字
ヘッドを使用する場合、ビットシフト機能により編集バ
ッファからプリントバッファにデータ転送する際にデー
タをシフトすることにより、任意の改行ピッチを設定す
ることが可能になると共に編集バッファの重ね合わせに
も対応できる。
【0074】また、プリントバッファのアドレスを常に
縦方向に連続させることによって、編集バッファからプ
リントバッファあるいはプリントバッファから印字ヘッ
ドへのデータ転送を容易にすると共に、プリントバッフ
ァの構成をヘッドのドット数とは無関係に設定すること
ができ、プリントバッファの管理が容易になる。また、
プリントバッファ中の任意の位置を印字領域とすること
ができ、印字位置の設定の自由度が高くなる。
【0075】また、印字ヘッドを時分割駆動で分散的に
駆動させることによって印字ヘッドの駆動特性を向上さ
せると共に、ヘッドを傾けることによって時分割駆動に
よる印字ずれを防ぐことができる。
【0076】また、プリントバッファ内のデータを自動
的に読み出して印字ヘッドに転送する機構を有すること
により、CPUはキャリッジを走査している間にプリン
トバッファの読み出しに関与する必要がなくなり負荷が
軽減される。その際、プリントバッファ制御回路がドッ
ト配列形状にあわせてプリントバッファを段階状に読み
出すことにより、CPUはプリントバッファの作成時に
ドット配列形状を意識する必要がなくなり負荷の増大を
防ぐことができる。
【0077】また、印字ヘッドが傾いているため、印字
領域の左右両端部付近では印字ヘッドの一部が印字領域
からはみ出すが、プリントバッファの左右両端に余白領
域を設けることにより、はみ出している部分の印字デー
タに関しても印字領域内と同様に対処する事が可能とな
り、マスキングなどの特別なデータ処理を行う必要がな
くなるので、ハードウェアおよびソフトウェアの構成が
簡単になる。
【0078】さらに、イエロー,マゼンタ,シアン,ブ
ラックの各ノズルが一列に配列された印字ヘッドを使用
することにより、安価な構成でカラー印字が可能とな
る。
【0079】また、各色のプリントバッファのアドレス
を独立に制御する機能を有するため、印字ヘッドのデー
タ転送は各色の印字データを組み合わせて送る必要があ
るにもかからわず、CPUは各色のプリントバッファを
別々に作成することが可能となり、プリントバッファ作
成の負荷が軽減される。
【0080】さらに、印字ヘッドが形成する段階状のド
ット配列形状に合わせてプリントバッファを読み出す機
能を有するため、ドット配列形状を意識することなくプ
リントバッファ内の印字データを作成することができ、
CPUの負荷を軽減できる。また、フルカラー用のプリ
ンタであってもブラック用のプリントバッファのみを使
用することによって、モノクロプリンタとして使用する
こともできる。
【0081】さらに、印字ヘッドをカートリッジ式とし
てカラーとモノクロの両方のヘッドを装着できるように
すれば、カラーおよびモノクロのプリンタとしてそれぞ
れ最適な制御をすることができる。ヘッドに識別信号を
設けてプリンタ側でヘッドの種類を判別させることによ
り、装着されたヘッドの種類によってプリンタの制御を
自動的に変えることが可能である。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの収容な回路構成を示すブロック図で
ある。
【図2】編集バッファの構成を示す図である。
【図3】編集バッファと印字領域の関係を示す図であ
る。
【図4】ビットシフト回路の回路構成を示すブロック図
である。
【図5】ビットシフト回路の最初のデータ変換を示す図
である。
【図6】ビットシフト回路の2番目のデータ変換を示す
図である。
【図7】編集バッファの縦一列分のデータのシフト方法
を示す図である。
【図8】プリントバッファの構成を示す図である。
【図9】1バンドの印字終了後のプリントバッファの構
成を示す図である。
【図10】印字データと印字方向の関係を示す図であ
る。
【図11】印字ヘッドの駆動シーケンスを示すタイミン
グチャートである。
【図12】印字ヘッドのノズル配列と印字ドットの配列
の関係を示す図である。
【図13】プリントバッファのデータ構造と読み出しア
ドレスを示す図である。
【図14】アドレス作成回路のブロック図である。
【図15】アドレス作成回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図16】印字領域と余白領域の関係を示す図である。
【図17】コントローラプログラムの動作を示すフロー
チャートである。
【図18】エンジンプログラムの動作を示すフローチャ
ートである。
【図19】カラーヘッドの構造を示す図である。
【図20】カラーヘッドの駆動シーケンスを示すタイミ
ングチャートである。
【図21】カラーヘッドのノズル配列と印字ドットの配
列の関係を示す図である。
【図22】プリントバッファのデータ構造と読み出しア
ドレスを示す図である。
【図23】アドレス作成回路のブロック図である。
【図24】アドレス作成回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図25】印字領域と余白領域の関係を示す図である。
【図26】インクジェットプリンタの構造を示す斜視図
である。
【図27】実施例のインクジェットプリンタのヘッドの
分解斜視図である。
【図28】インク吐出原理を説明する図である。
【図29】ヘッドとしてカラー/モノクロ両方を使用で
きるプリンタの回路構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 ROM 3 インターフェース 4 プリンタコントロールIC 5 RAM 6 印字ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/12 2/51 B41J 3/04 101 Z 104 F 3/10 101 J

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の走査方向に記録ヘッドを走査して
    印刷する印刷装置であって、 複数個の記録素子が1列もしくは複数列の直線上に配列
    された記録素子列を、前記走査方向に対して所定の傾斜
    角を成すように配置した記録ヘッドを有する記録手段
    と、 前記記録ヘッドを前記走査方向に走査する走査手段と、 前記記録素子列を、前記記録素子列の傾斜角に応じて複
    数のブロックに分割し、該ブロックの各々が、前記走査
    方向と直交する縦方向の1画素列を記録するよう各記録
    素子を時分割駆動する制御手段と、を備えることを特徴
    とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の傾斜角は、隣接する前記各ブ
    ロックの先頭の記録素子が、前記走査方向に対して互い
    に隣接する画素を記録するように決定することを特徴と
    する請求項1に記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドによる少なくとも1走査
    分の画像データを格納する画像格納手段と、 該格納手段により格納された画像データを、前記記録素
    子列の各ブロックにより記録される画素列のずれに対応
    して前記記録ヘッドにより記録すべく読み込む手段とを
    更に備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷装
    置。
  4. 【請求項4】 所定の走査方向に記録ヘッドを走査し、
    所定の改行ピッチで紙送りして画像を印刷する印刷装置
    であって、 少なくとも1行分の画像データを格納する行画像格納手
    段と、 前記画像格納手段により格納された画像データを、1走
    査で少なくとも2行分記録する記録ヘッドを有する記録
    手段と、 少なくとも前記記録ヘッド幅の画像データを格納する走
    査画像格納手段と、 前記行画像格納手段に格納された画像データを、前記1
    行の幅と前記1改行ピッチとの差分量シフトして前記走
    査画像格納手段に転送する転送手段と、を備えることを
    特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは複数の色成分を記録す
    る記録素子を有し、前記色成分毎に画像データを格納す
    る手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4い
    ずれかに記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】 記録ヘッドがカラーかモノクロームか判
    別する判別手段を更に備えることを特徴とする請求項1
    に記載の印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェットヘッドであることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドはインクに熱を印加して
    気泡の成長によりインクを吐出させて記録を行う方式で
    あることを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
  9. 【請求項9】 所定の走査方向に記録ヘッドを走査して
    印刷するカラー印刷装置であって、 複数個の記録素子から成る各色成分毎の素子列を列もし
    くは複数列の直線上に配列してなる記録素子列を、前記
    走査方向に対して所定の傾斜角を成すように配置した記
    録ヘッドを有する記録手段と、 前記記録ヘッドを前記走査方向に走査する走査手段と、 前記記録素子列を、前記記録素子列の傾斜角に応じて複
    数のブロックに分割し、該ブロックの各々が、前記走査
    方向と直交する縦方向の1画素列を記録するよう各記録
    素子を時分割駆動する制御手段と、を備えることを特徴
    とする印刷装置。
  10. 【請求項10】 所定の走査方向に記録ヘッドを走査
    し、所定の改行ピッチで紙送りして画像を印刷するカラ
    ー印刷装置であって、 各色成分について、少なくとも1行分の画像データを格
    納する行画像格納手段と、 前記画像格納手段により格納された各色成分の画像デー
    タを、1走査で同時に記録する、各色成分の記録素子を
    配列した記録ヘッドを有する記録手段と、 少なくとも前記記録ヘッドに含まれる各色成分の記録素
    子並びの幅の画像データを、各色成分毎に格納する走査
    画像格納手段と、 各色成分毎に、前記行画像格納手段に格納された画像デ
    ータを、前記1行の幅と前記1改行ピッチとの差分量シ
    フトして前記走査画像格納手段に転送する転送手段と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】 所定の走査方向に記録ヘッドを走査し
    て印刷する印刷装置であって、 複数個の記録素子が1列もしくは複数列の直線上に配列
    された記録素子列を、前記走査方向に対して所定の傾斜
    角を成すように配置した記録ヘッドを有する記録手段
    と、 前記記録ヘッドを前記走査方向に走査する走査手段と、 少なくとも、前記走査手段による1走査の画素数に前記
    記録素子列の走査方向についての画素数を加えた値を走
    査方向に対する画素数とし、少なくとも前記記録ヘッド
    の記録素子の数を幅方向の画素数とする記憶領域に画像
    を記憶する記憶手段と、 前記記憶領域の両端部における、前記記録素子列の走査
    方向についての画素数を長さとする余白領域を除いた部
    分に、記録しようとする画像データを格納し、前記余白
    領域を白データをする画像格納手段と、を備えることを
    特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】 前記記録素子列を、前記記録素子列の
    傾斜角に応じて複数のブロックに分割し、該ブロックの
    各々が、前記走査方向と直交する縦方向の1画素列とし
    て階段状に記録するよう各記録素子を時分割駆動する制
    御手段を更に備えることを特徴とする請求項11記載の
    印刷装置。
  13. 【請求項13】 前記記憶領域は、少なくとも前記記録
    ヘッドによる2回走査分の容量であり、1回走査分の領
    域に記憶された画像データを出力中に、他の領域に画像
    データを格納することを特徴とする請求項11記載の印
    刷装置。
JP17921894A 1994-07-29 1994-07-29 印刷装置 Withdrawn JPH0839836A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118595A (ja) * 2005-09-30 2007-05-17 Canon Inc 記録装置
CN112078259A (zh) * 2020-09-11 2020-12-15 广州市宝比万像科技有限公司 打印机控制方法及打印机

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JP2007118595A (ja) * 2005-09-30 2007-05-17 Canon Inc 記録装置
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