JPH0839705A - 多層チューブ - Google Patents

多層チューブ

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JPH0839705A
JPH0839705A JP19775994A JP19775994A JPH0839705A JP H0839705 A JPH0839705 A JP H0839705A JP 19775994 A JP19775994 A JP 19775994A JP 19775994 A JP19775994 A JP 19775994A JP H0839705 A JPH0839705 A JP H0839705A
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JP
Japan
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resin
layer
tube
melting point
fluorine
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JP19775994A
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English (en)
Inventor
Kiyoto Suzuki
清人 鈴木
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Nissei Electric Co Ltd
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Nissei Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉で、機械特性、耐摩耗性、柔軟性に優れ
た耐熱多層チューブを提供する。 【構成】 内層がふっ素系ゴムを含有する架橋体から形
成され、外層が、160℃以上の融点(融点のないもの
はガラス転移点)をもつ樹脂又は架橋せしめられた樹脂
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料用、一般産業用及
び電気絶縁保護用などに適した薄肉でしかも強じんな耐
熱多層チューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ふっ素系ゴムは、耐熱性、電気絶縁性、
耐油性、耐薬品性及び難燃性が優れており、さらにガソ
リン等の燃料油に対する蒸散量が、現在一般に市販され
ているアクリロニトリル−ブタジエン系ゴム並みに小さ
いことから、エンジンルーム等のコンパクト化に伴う燃
料用ホース等の素材の耐熱化要求の点で着目され、エバ
ポ規制対策品として、内外層ともにふっ素ゴム、もしく
は内層をふっ素ゴム、外層を水素添加型アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴムあるいはエピクロロヒドリンゴムと
し、内外層の間に補強のためにポリエステル系、ガラス
系、アラミッド長繊維糸の編組糸を編み込んだものが開
発されている(特開平02−190692号公報)。
【0003】一方、ヨーロッパ方面では、ナイロン系の
樹脂ホースがエバポ規制対策品として考案されている
(特開平04−224939号公報)。さらに、ふっ素
系エラストマーに種々の樹脂成分をブレンドして共架橋
させて機械的特性を向上させたチューブも考案されてい
る。
【0004】例えば、特開平02−300589号公報
のように内層側にふっ素樹脂、外層側にふっ素ゴムを用
いることも考えられるがふっ素樹脂層を内層側に入れる
とふっ素ゴムの柔軟性にふっ素樹脂が追随できず、特に
チューブの肉厚を小さくするためにふっ素樹脂層の肉厚
を0.5mm以下にすると、チューブを狭い個所に配管
する際に内層のふっ素樹脂層が折れてしまったりして不
具合を生じる。
【0005】一方、肉厚を0.5mm以上にしたり、折
れを防止するために上記特許のように中間層にふっ素ゴ
ムとふっ素樹脂のブロック重合体を押出すと実質的にチ
ューブの肉厚が大きくなったり、チューブの柔軟性が損
なわれたり、また樹脂層を無理にゴムの柔軟性に追随さ
せようとするためストレスクラック発生の原因にもな
る。
【0006】他方、ふっ素樹脂等の2層チューブ(特開
平03−130148号公報)等もナイロン系チューブ
と同様に柔軟性に劣る。
【発明が解消しようとする課題】
【0007】ふっ素ゴム系に限らず、ゴム系材料のみで
チューブを形成すると、ゴム材料は樹脂系材料に比べ機
械的強度が弱いため、樹脂系材料と同等の機械的強度を
得ようとすると、ホース全体の肉厚が大きくなり、重量
も大きくなる。
【0008】中間層として、繊維補強層を施すことも考
えられるが、内外と2回ゴム押出をする際、基本的にゴ
ムは0.4mm以下の薄肉押出が困難であるため、最
低、0.9mm程度以上の肉厚を持ったチューブしかで
きないし、切断面で補強層のケバ立ちが生じ、補強層を
施すのに手間がかかったりする。
【0009】一方、ふっ素樹脂、ナイロン等の樹脂のみ
で作られたチューブは、強じん性や薄肉成形性には優れ
ているものの、通常0.4mmを超える肉厚を持つもの
では、固くて曲げにくいし、0.4mm以下では逆に曲
げた際、チューブが折れ曲がってしまい、可撓性に劣
る。
【0010】さらに、ふっ素系エラストマーにエチレン
−テトラフルオロエチレン(特開昭59−139504
号公報)やポリフッ化ビニリデン(特開昭59−230
030号公報)等のふっ素系樹脂を混合したコンパウン
ドを用いてチューブを1層で成型することも考えられる
が、樹脂層のみで外層を覆うものに比べ摩耗性に劣り、
しかもこれらの混合物は電子線等の放射線を照射して始
めて、ゴム層と樹脂層とが共架橋をし、放射線は、透過
距離が長かったり材料の比重が大きいと透過し難いの
で、特に肉厚品や口径の大きいもの、さらにはふっ素系
有機化合物のように比重の大きなものの架橋には不利で
ある。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するために薄
肉で、しかも機械的特性、耐摩耗性及び柔軟性ともに優
れた耐熱多層チューブを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、内層がふっ素
系ゴムを含有する組成物の架橋体から形成され、外層
が、160℃以上の融点(融点のないものはガラス転移
点)をもつ樹脂又は、架橋せしめられた樹脂からなる多
層チューブである。
【0013】チューブ層の内層を形成するふっ素系ゴム
を含有する組成物は、ふっ素系ゴムに架橋剤及び各種添
加剤を配合したものであるが、その架橋方法は放射線照
射であっても、蒸気等の熱媒体を用いるものであっても
構わない。
【0014】ふっ素系ゴムとしては、テトラフルオロエ
チレン−プロピレン系共重合体などのテトラフルオロエ
チレン−α−オレフィン共重合体、フッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、フッ化ビニリデ
ン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロエチレ
ン共重合体などを挙げることができる。
【0015】これらの中でも、耐燃料油性に優れ、低価
格であるため、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロ
ピレン系共重合体もしくは、フッ化ビニリデン−ヘキサ
フルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体が好ましい。
【0016】架橋助剤としては、アリル化合物、イオ
ウ、有機アミン類、メタクリレート類などを挙げること
ができるが、これらの中でもアリル化合物、例えば、ト
リアリルシアヌレート、トリアミルイソシアヌレートが
好ましく、ふっ素系ゴム100重量部に対し、3〜10
重量部程度配合するのが好ましい。
【0017】各種配合剤としては、酸化カルシウム、酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸アルミニウム、酸化亜鉛、珪
酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、無水珪酸、タル
ク、焼成クレーなどの無機充填剤、その他有機及び無機
顔料、カーボン粉末、安定剤、老化防止剤などを挙げる
ことができる。該内層の肉厚は、0.4〜1.0mmで
あることが好ましい。
【0018】チューブ層の外層は、結晶性樹脂の場合は
融点、非晶性樹脂の場合は融点を持ち得ないのでガラス
転移点が160℃以上である樹脂からなることが必要で
あり、更には、これらの融点が160℃未満であっても
架橋した樹脂であれば用いることができる。
【0019】融点もしくは、ガラス転移点が160℃未
満であると、ふっ素ゴム層の耐熱性に匹敵する耐熱性を
得ることができず、耐熱性に劣り、本発明の目的を達成
できない。
【0020】一方、融点は、160℃未満であっても、
樹脂層に架橋を施すことにより、耐熱性を向上せしめた
場合には、本発明の目的を達成できる。例えば、ポリエ
チレンに種々の酸化防止剤を加え、電子線照射架橋を施
すことで、耐熱性の向上は達成できる。
【0021】他方、融点が160℃以上の樹脂であって
も、架橋せしめて耐熱性の向上が図れるものについて
は、架橋を施してもよい。また、これらの樹脂を含む樹
脂組成物を用いる場合には、その他の成分として、本発
明の目的を損なわない量の上記の充填剤、安定剤、酸化
防止剤、架橋助剤、架橋剤、導電付与剤等を配合するこ
とができ、また下記以外の樹脂を配合することもでき
る。
【0022】さらに、架橋の方法については、シランカ
ップリング剤による架橋、過酸化物架橋、放射線照射架
橋等架橋の手段については問わない。またかかる条件を
満たす融点が160℃以上の樹脂としては、エチレン−
テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体、テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化
ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン−
クロロトリフルオロエチレン共重合体などのふっ素系樹
脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、4.6−ナイ
ロン、6−ナイロン、12−ナイロン、ポリメチルペン
テン−1などを挙げることができる。
【0023】また、融点がなく、ガラス転移点が160
℃以上の樹脂としては、ポリアミドイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリパ
ラフェニルオキサイド類などを挙げることができる。更
に、架橋を施せば使用できるものとしてポリエチレン、
ポリプロピレンなどを挙げることができ、これらの樹脂
は1種類又は2種類以上を混合して用いることができ
る。
【0024】なお、チューブ層の外層(樹脂層)は、単
一層であってもよいが、上記樹脂を2種以上組み合わせ
た多層構造としてもよい。チューブ層の外層(樹脂層)
は、その厚さが内層(ゴム層)の厚さの60%以下の厚
さで、かつ、50μm以上であることが好ましい。
【0025】
【実施例】実施例1〜16及び比較例1〜10におい
て、最内層の形成材料としてフッ化ビニリデン−六フッ
化プロピレン−四フッ化エチレン共重合体100重量
部、炭酸カルシウム40重量部、トリアリルイソシアヌ
レート3重量部、2.5−ジメチル2.5−ビスターシ
ャリ−ブチルパーオキシヘキサン1.5重量部からなる
ふっ素ゴム組成物(組成物A)、テトラフルオロエチレ
ン−プロピレン共重合体60重量部、テトラフルオロエ
チレン−エチレン共重合体40重量部、炭酸カルシウム
40重量部、トリアリルイソシアヌレート5重量部から
なるふっ素ゴム組成物(組成物B)、フッ化ビニリデン
−六フッ化プロピレン−四フッ化エチレン共重合体70
重量部、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体3
0重量部、炭酸カルシウム40重量部、トリアリルイソ
シアヌレート3重量部からなるふっ素ゴム組成物(組成
物C)を用い、外層の形成材料として表1及び表2に示
すものを用いた。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】まず、ふっ素ゴム層を直径4.0mmのT
PX登録商標チューブ(4−メチルペンテン−1)のマ
ンドレル(三井石油化学株式会社製)上に0.6mm厚
に押出被覆し、組成物Aにおいては、6atm(160
℃)の蒸気オートクレーブ中で60分間加硫させる。
【0029】また、組成物B及びCにおいては、上記マ
ンドレル上に0.6mm厚に押出被覆した後、12Mr
adの電子線を照射して電子線架橋した。その後、この
ゴム層の上に同様に第2層となりうる樹脂層を0.2m
mの厚さで押出被覆したのちマンドレルを引き抜き、耐
熱2層チューブを得た。
【0030】また、実施例については、組成物B上に樹
脂を被覆した上に同様に12Mradの電子線照射をし
た。これらの2層チューブについて、JASO M 3
16の一種の耐圧性テスト、150℃におけるカットス
ルー性、耐摩耗性(荷重量450g)、たわみ量、JI
S K 7126に従い、酸素、窒素、炭酸ガスの気体
透過度、耐熱性、耐油性を測定した。
【0031】(1)カットスルー性:150℃における
カットスルー性試験(切断抵抗試験)は、UL758
subjectGの高電圧カットスルーテストに従い、
チューブ内部に3.8φの導体撚線を入れて行った。た
だし、荷重量は450g(1lb)とした。
【0032】(2)耐摩耗性試験:チューブから長さ約
900mmの試料を採取し、図1に示すようにJIS
R 6251(研摩布)に規定する150番の摩耗テー
プAと接するように試料Sを固定する。Bは直径7mm
の支持棒、Wは450gの荷重であり、荷重Wが試料S
と接する部分はR114mmの曲面をなくしている。
【0033】摩耗テープAには、150mm間隔で導電
塗料C(幅約10mm)が塗られている。摩耗テープA
は毎分1500mmの速さで走行し、チューブの絶縁層
が摩耗破壊すると試料Sの導体Mと支持棒Bとが導電塗
料Cを介して導通し、リレーが作動して検出される。
【0034】このときの摩耗テープAの走行長を読み取
る。次いで試料Sを長さ方向に25mm移動し、時計方
向に90度回転させ固定し、上記と同様の測定を繰り返
す。このようにして、1つの試料について8回測定を行
ない、そのうちの平均値以下の値を再平均して、摩耗抵
抗値とする。この値が1200mm以上を◎、1200
〜1000mmを○、1000mm未満を×とする。
【0035】(3)気体透過度:実際には、ガソリン蒸
気が最も良いのであるが、ガソリンを蒸気状態にしてお
くには、非常に危険性が高いため、酸素、窒素、炭酸ガ
スに対する気体透過度をJIS K 7126に従い測
定した。その時、試料厚は1mmとし本発明のように、
2層構造よりなるものは、ゴム層を0.6mm、樹脂層
を0.2mmとして行った。気体透過係数cm3 、mm
/(m2 ・24h・atm)でO2 、N2 、CO2 とも
に200以下は◎、O2 、N2 、CO2 のうち1つでも
200〜500は○、O2 、N2 、CO2 のうち1つで
も500以上は×とする。
【0036】(4)屈曲時のチューブの折れ(JASO
M 316−80に従う):チューブをチューブ外径
約6mmに対して円筒外径76.2mmのマンドレル棒
に5回巻き、室温×70+2h,−0h、−30℃×5
+0.5h,−0h、120℃×70+2h,−0h、
のテストをそれぞれ行ないチューブに亀裂や折れが、内
外層ともない場合を◎、亀裂や折れが発生した場合を×
とする。
【0037】(5)たわみ量の測定:チューブから長さ
15cmの試料を採取し、図2に示すように、試料Sの
一端が10cmの長さで、水平に突出するように支持台
Pに固定し、その突出端に50gの荷重Wをかける。そ
の時の突出端の変位幅xを測定し、10cm以上を◎、
5〜10cmを○、5cm未満を×とする。
【0038】(6)耐油性テスト:JASO M 31
6−80のようにチューブ内層に対し、JISで規定さ
れる燃料油Cに40℃×48h浸漬し、体積変化率が+
35%以下であれば合格とし、外層については、JIS
規定のNo.3潤滑油に100℃×72h浸漬し、その
体積変化率が0〜100%であれば◎とし、その範囲外
を×とする。また、チューブが1層よりなるものは、上
記の2つの試験をそれぞれ行った。
【0039】また、比較例1.2.5.6.9.10に
ついては、上記組成物A、B、Cを6.0φ、TPXマ
ンドレルチューブに1.0mm厚に押出被覆し、組成物
Aにおいては、6atmの蒸気オートクレーブ中で60
分間加硫せしめた。またB、Cについては、上記同様1
2Mradの電子線を照射してチューブを得た。
【0040】さらに、比較例5、6については、上記組
成物A、B、Cを4.0φマンドレルチューブ上に0.
4mmに押出被覆する。その上に、直径0.012mm
のアラミッド繊維(株式会社帝人製 テクノーラ登録商
標)を51本持ち、24打ちで(角度40°、ピッチ2
5.6mm)編組密度70%で編組する。
【0041】その上に、下記に示すエピクロロヒドリン
系ゴム配合を0.5mm(組成物Cでは0.45mm)
に押出被覆して加硫せしめる。加硫については、内層ふ
っ素ゴム組成物のものに従う。エピクロロヒドリン系ゴ
ム配合は、ゼオスパン登録商標303(日本ゼオン製)
が100phr、レオドールSP S10が3phr、
シースト#3が40phr、MgO#100が3ph
r、Zisnet登録商標Fが0.9phr、促進剤D
は0.5phr、老防NBCが1.5phrである。配
合B、Cでは、Zisnet登録商標F・0.9phr
と促進剤D・0.5phrは除く。
【0042】さらに、比較例7〜8では、内外層ふっ素
樹脂又はポリアミド系樹脂である12ナイロンをそれぞ
れ被覆した。また、比較例3、4では、FEPチューブ
を押出したのち組成物Aを押出被覆し、6atmに60
分間オートクレーブ中で加硫せしめチューブを得た。
【0043】
【発明の効果】本発明の耐熱多層チューブは、ふっ素系
ゴム組成物から形成される内層と特定の性質を有する樹
脂から形成される外層との多層構造を有している。
【0044】内層にあるふっ素系ゴムは、耐熱、耐寒、
可撓性、気体透過性に優れているため高温使用下におい
ても燃料油の気密性に優れ,燃料油の空中への蒸散を防
止する。
【0045】また、本発明の耐熱多層チューブにおける
内層は、その外側に被覆形成された樹脂層により保護さ
れている。この外側の樹脂層により、ゴム系材料だけで
は達成できない強じん性やカットスルー性、耐摩耗性等
の機械的強度や耐熱性が保たれ、かつ、ゴム系材料での
積層構造で見られるような繊維補強材を用いる必要がな
く、チューブ肉厚の低減が可能となっただけでなく、切
断面での補強材のケバ立ちがなく、補強編組組み込みの
手間も省けるので経済的である。
【0046】さらに、内層にゴム層を配置することによ
り、屈曲の際の曲率を大きく取ることができ、樹脂層に
折れが生じ難く、可撓性に優れたチューブとなる。この
ため、燃料系ホースの耐熱化と小サイズ化が可能となっ
た。
【0047】本発明の多層チューブは、燃料用ホースと
しての使用の他に、その優れた気密性により、半導体分
野等の気体搬送用の配管用チューブとしても有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層チューブを評価するための耐摩耗
試験装置の概略図である。
【図2】本発明の多層チューブのたわみ量を測定する方
法を説明するための概略図である。
【符号の説明】
A 摩耗テープ B 支持棒 C 導電塗料 M 導体 S 試料 W 荷重 P 支持台

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層がふっ素系ゴムを含有する組成物の
    架橋体から形成され、外層が、160℃以上の融点(融
    点のないものはガラス転移点)をもつ樹脂又は架橋せし
    められた樹脂からなる多層チューブ。
  2. 【請求項2】 該内層の肉厚が0.4〜1.0mm、該
    外層の肉厚が全内層の厚さの60%以下の厚さで、かつ
    50μm以上である多層チューブ。
  3. 【請求項3】 該外層がふっ素系樹脂またはポリアミド
    系樹脂を含有する組成物からなる多層チューブ。
JP19775994A 1994-07-29 1994-07-29 多層チューブ Pending JPH0839705A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10323953A (ja) * 1997-05-02 1998-12-08 Huels Ag 一方の側のポリアミドを基礎とする成形材料ともう一方の側の加硫可能なフッ素−エラストマーからなる複合材料
JP2009000977A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Chuko Kasei Kogyo Kk 耐透水性・柔軟性ホース
JP2017512947A (ja) * 2014-03-10 2017-05-25 サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション 多層可撓性チューブ及びその製作方法

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