JPH083916B2 - 光カ−ド - Google Patents

光カ−ド

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JPH083916B2
JPH083916B2 JP62135198A JP13519887A JPH083916B2 JP H083916 B2 JPH083916 B2 JP H083916B2 JP 62135198 A JP62135198 A JP 62135198A JP 13519887 A JP13519887 A JP 13519887A JP H083916 B2 JPH083916 B2 JP H083916B2
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JP
Japan
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card
optical
film
protective layer
birefringence
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JP62135198A
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吉彦 中谷
久子 森
秀晃 望月
徹 田村
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光ビームの反射または透過により、信号の
読み出しを行なう光カードに関するものである。
従来の技術 現在、光記録媒体として広く流通しているもの中に光
ディスクがある。その代表的なものとしては、ディジタ
ルオーディオディスク(コンパクトディスク)や光学式
ビデオディスクがあり、すでに多量に市販されている。
これらの媒体には、予め音楽や映像などの情報が記録さ
れており、一般的には再生専用型と呼ばれている。一
方、情報を順次ディスクに書き込むことのできる、いわ
ゆる追記型のものも文書ファイルシステムなどの形で、
すでに実用に供せられている。さらには、磁気記録媒体
のように、一旦書き込んだ情報を消去し、さらに記録、
再生できる光ディスクも開発が進んでおり、実用化も直
前に迫っている。
このようなディスク形状の光記録媒体と共に、特に最
近注目を注びている光記録媒体として光カードがあげら
れる。これは原理的には、光ディスクと同じ記録、再生
機能を持ったものであるが、その携帯性の良さを維持す
る目的から、形状は通常のクレジットカードのような小
型薄型の、しかも曲げ弾性を持った媒体形状となってい
た。したがって、光カードは光ディスクとは異なった技
術的課題を本質的に有していることになる。そのひとつ
として記録媒体を周囲から物理的,化学的に保護する保
護層の問題がある。通常光ディスクは、アクリル樹脂や
ポリカーボネイト樹脂などのディスクの基材に、無機質
あるいは有機質の光記録媒体を真空蒸着、スパッタリン
グあるいはスピンコート法などで形成する。このディス
ク基材は一般には射出成形で作られ、その厚みは1.2mm
程度である。一方、光カードの場合においては形状も異
なる上、また前述したように媒体自身の厚みをできるだ
け薄くする必要があるため、媒体の作製法もディスクの
場合とは自ずと異なる。通常は、例えばポリエチレンフ
ィルム(約100μm)上にゼラチンと銀粒子の混合体を
塗布、処理して光記録層(約5μm)とし、これは塩化
ビニール基板(約400μm)に貼りつけ、さらにこの記
録層の上に保護層としてポリカーボネイトフィルム(約
250μm)を貼りつけ、全体の厚みとして約750〜800μ
mのカード状の光記録媒体を形成している。その構造の
概略を第1図に示す。第1図において、1は光記録層、
2は光記録層の支持体であるポリエチレンフィルム、3
は塩化ビニール基板、4はポリカーボネイトフィルムか
ら成る保護層である。
この光カードに情報を記録する場合は、第2図のよう
にたとえばレーザビーム5を保護層側から入射し、光記
録層に集光させることにより、ゼラチンと銀粒子から成
る光記録層を融解してピット6を形成する。一方、情報
を読み出す場合は、第3図に示すように、やはり保護層
側からレーザあるいは発光ダイオードなどの光ビーム7
を照射し、ピット6からの反射光をホトダイオード8で
検出する。未記録部分は銀粒子による金属光沢のため反
射率は高い(たとえば30%)が、記録部、すなわちピッ
ト部は銀粒子が不足しているため反射率は低く(たとえ
ば6%)、結果的にこの反射率の差を情報の有無として
読み出すことができる。
発明が解決しようとする問題点 情報の読み出しは上述したように、ピットの有無を保
護層であるポリカーボネイト膜を通して光学的に検出す
るわけであるが、この時に技術的に非常に重要なポイン
トとなるもののひとつにポリカーボネイトの複屈折特性
がある。この複屈折が大きいと記録媒体からの反射光を
検出するホトダイオードへの戻り光が少なくなり、検出
レベルが低くなって結果的に感度が小さくなる。また、
この複屈折の度合いの記録媒体内、あるいは記録媒体間
におけるバラツキが大きいと検出閾値を低く設定する必
要があり、その結果として信号−雑音比(CN比)が悪化
することになる。
現在の光カードでは、上述したポリカーボネイトの複
屈折が大きく、またカード内あるいはカード間の複屈折
の大きさのバラツキが大きいため、実用化に向けてのひ
とつの大きな障害となっている。
いまひとつの重要な技術的課題は周囲湿度に対する信
頼性である。すなわち、カードが高湿雰囲気中に置かれ
た場合に、この保護層を通して水蒸気が透過し、結果的
に光記録層が劣化してしまう点である。特にカード形態
の場合、上述したように全体の厚みを薄くする必要があ
るため、自ずと保護層の厚みも薄くなり、保護層を通し
ての透湿度合いが大きくなり、光記録層の劣化もより促
進されることになる。
この問題を解決するために、一般には上記のポリカー
ボネイトフィルムと光記録層との間に、透湿度の極めて
小さい透明フィルム、たとえば三フッ化エチレン樹脂系
のフィルムなどの、いわゆるフロロカーボンフィルムを
挿入して、透湿度を抑制する方法が採用されている。
本発明は、以上述べた点に鑑み、複屈折そのものの値
が小さく、またカード内およびカード間の複屈折のバラ
ツキが極めて小さく、しかも耐湿特性の優れた光カード
を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 光記録層の記録/再生側に保護層として、溶液注型成
型で得られたポリカーボネイトフィルムと、厚さ200μ
m以下のフロロカーボンフィルムを用いることにより、
複屈折およびそのバラツキが極めて小さく、且つ耐湿寿
命特性の優れた光カードを提供するものである。
作用 従来のポリカーボネイトフィルムの作製法は、いわゆ
る押し出し成型法によるものが主であった。これは成型
速度が比較的速く、また厚手(100μm以上)のものの
成型も容易であるなど、主に製造上の要因によるものに
起因していた。言い換えれば、決して光学材料の立場か
ら、この押し出し成型法が採用されていたわけではなか
った。押し出し成型法で得られたポリカーボネイトフィ
ルムは、その成型過程から、ダイスを通して押し出さ
れる時に大きなストレスを受け、これがフィルム内に歪
として残留し、その結果大きな複屈折を生ずる原因とな
る、また、押し出し時に層流が発生するなどのため、
ストレスのバラツキが発生し、結果的に複屈折の度合い
のバラツキが大きくなる、均一に押し出されないた
め、長時間成型機の中に残存する部分が発生し、これが
熱のため炭化し、ミクロな異物となってフィルムの中に
混在することになる、などの光学材料的な立場から見れ
ば必ずしも満足でき得るものを提供するものではなかっ
た。
一方、溶液注型成型法においては、原料となる重合体
を溶剤に溶かし溶液とするか、あるいは融点以上に加熱
して溶液とし、これを金属板上に流し込む、あるいは然
るべき形状の型に流し込んで溶剤をそれぞれ蒸発させる
か冷却してフィルムを得る。この場合、重合体が溶液状
態であるため均質性が高く、また成型時に不必要なスト
レスが加わらないため、押し出し成型の場合のような複
屈折を発生することもほとんどない。さらに溶液を流し
込む時にフィルターで濾過することにより、溶液中に混
在する不純物を除外することが可能となる。すなわち、
光学材料の立場から見れば、溶液注型成型法を用いたポ
リカーボネイトフィルムは非常に適した保護材として適
用し得ることがわかる。ただ、この注型法によれば、以
前は厚みがせいぜい50μm以下のものしか製造できない
という欠点があった。すなわち、カードの様な直接媒体
が外部に暴露されて使用されるものの保護材としては厚
みが十分でない、という難点を有していた。しかし、最
近では製造法の進歩により、200〜250μmの厚みのもの
も製造可能となった。
本発明は、以上述べた背景を基にしてなされたもの
で、光記録層の保護層として、複屈折が極めて小さく、
また耐湿性のすぐれた、しかも十分な厚みを有したポリ
カーボネイト、および厚さ200μm以下のフロロカーボ
ンフィルムの2層から成る保護層を有した光カードを提
供するものである。
以下に実施例を用いて詳細に説明する。
実施例 まず光記録媒体としては、約100μmのポリエチレン
フィルム上にゼラチンに銀粒子を分散させたものを塗布
し、固化処理したものを用いた。このフィルムを、たて
35mm、横70mmに切断し、記録層を上にして厚さ約250μ
mの塩化ビニール基板(たて54mm、横85mm)に貼りつけ
た。記録層の上に設ける保護層として、以下の(a)お
よび(b)2種類のものを準備し、記録層の上に透明の
接着剤を用いて光カードをそれぞれ作製した。便宜上、
(a)の保護層を用いて作製したカードをカード、
(b)の保護層を用いて作製したカードをカードと称
することにする。
(a)たて54mm,横85mmで厚みがそれぞれ250μm,150μ
mのいずれも押し出し成型法で作製された、市販のポリ
カーボネイトフィルム、および三フッ化エチレン樹脂フ
ィルムを透明接着材で接着して得られた保護層。
(b)たて54mm,横85mmで厚みがそれぞれ250μm,150μ
mで溶液注成型法で作製された、ポリカーボネイトフィ
ルム、および押し出し成型法で作製された三フッ化エチ
レン樹脂フィルムを透明接着材で接着して得られた保護
層。
なお、塩化ビニール基板側からの透湿を防ぐ目的で、
カード及びカードの該基板の裏面に、基板と同じサ
イズ(たて54mm,横85mm)で厚みが150μmの市販の押し
出し成型法で作製された三フッ化エチレン樹脂フィルム
を接着した。
なお、参考のために、カードおよびカードの構成
概略図を第4図に示す。もちろん、カード、カード
は少なくとも構成上は全く同じものである。
(1)複屈折の測定 カードおよびカードにおいて、それぞれ無作為に
10スポットを選び、エリプソメータ(測定波長633nm)
で複屈折特性の測定を行なった。その測定結果を表1に
示す。
表から明らかなように、カードにおいては複屈折の
絶対値も大きく、しかも1つのカードの中の場合に依る
バラツキも非常に大きいことがわかる。一方カードに
おいては、絶対値もまたバラツキも極めて小さいことが
わかる。
すなわち、溶液注型成型法で作製したポリカーボネイ
トと、押し出し成型法で作製した三フッ化エチレン樹脂
のフィルムから成る保護層を有した光カードは、複屈折
特性において極めて良好な特性を有していることがわか
る。
(2)異物の測定 上記(1)で複屈折特性を測定したのと同じ方法でカ
ード,カードをそれぞれ10枚作製し、これらのカー
ドを用いて、それぞれ保護層に混在する異物を測定し、
カードとカードの差異を求めた。
具体的には金属顕微鏡を用いて、1枚のカードを無作
為に直径1mmのスポットを10ヶ所選び、5μm以上の異
物を目視で検査した。そして、カード1枚につき異物の
総計を算出し表2に示した。
表から明らかなように、カードにおいては異物の絶
対数も多く、またそのバラツキも大きい。反面カード
においては、絶対数,バラツキ共に小さい。異物が多い
ということは、光記録システムの立場から言えば、いわ
ゆるドロップアウトが多いということであり、非常に大
きなマイナス要因であることを意味する。
(3)耐湿特性の測定 カードの表面保護層のフロロカーボンフィルムの有無
による耐湿特性の差異を比較するために、上述のカード
において保護層中の三フッ化エチレン樹脂フィルムを
除いた構成(第4図の9を除いたものに相当)のカード
を10枚作製した。そして上記(2)で用いた10枚のカ
ードと共に、耐湿試験に供した。
具体的には、まずそれぞれのカードに、830nmの波長
の半導体レーザ(パワー:カード上で8mW,パルス幅:50n
secを用いて信号を書き込み、次に同じ波長の半導体レ
ーザ(パワー:カード上で0.2mW)を用いて記録された
信号を検出した。記録特性は、未記録部の反射率αと記
録部の反射率βの比、すなわちコントラスト:α/βで
評価した。
また耐湿特性は、上述の如く記録されたカードのコン
トラストをまず測定した後、50℃−90%RHの雰囲気の恒
温恒湿槽に放置し、適宜取り出し、コントラストと放置
時間との関係を調べることにより行なった。
その結果を第5図に示す。第5図から明らかなよう
に、カードは50℃−90%RHの雰囲気に1000時間暴露さ
れても非常に安定な特性を示していることがわかる。す
なわち、表面保護層中の三フッ化エチレン樹脂フィルム
が非常に大きな防湿特性を有していることが明らかにな
った。なお実施例では、フロロカーボンフィルムとして
三フッ化エチレン樹脂を用いた場合について述べたが、
もちろんこれは三フッ化エチレン樹脂以外のものでもよ
いことは言うまでもない。
特に光カードのように、各個人が携帯する光記録メデ
ィアにあっては、使用あるいは保存される環境がさまざ
まであり、この意味からも上述の耐湿性の良好なことは
実用上非常に大きな特徴となるものである。
発明の効果 以上述べたように、本発明による光カードは複屈折特
性が極めて良好で、また保護層に含有される異物も非常
に少ない光記録媒体を提供するものであり、しかも高温
高湿雰囲気に対しても極めて安定した高信頼性を保証し
得るものである。これは、今後の発展が大いに期待され
ている、いわゆるパーソナルメモリーメディアの分野に
おいて、極めて大きなインパクトを与えるものと考えら
れる。そして、光カードの実用化に対して多大の貢献を
するものと思われる。
なお本発明では、媒体の形状を、いわゆるクレジット
カード形を想定して説明したが、これは何ら媒体の形状
を制限するものではないことは言うまでもない。また本
発明による技術は、媒体が円板状、テープ状あるいはシ
ート状のものにも適用し得ることも明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を説明するために用いた光カードの構成
を示す概略図、第2図は記録時のピット形成を示すモデ
ル図、第3図は読み出し原理を示すモデル図、第4図は
本発明による光カードの構成概略図、第5図は耐湿寿命
特性を示したグラフである。 1……光記録層、2……光記録層の支持体であるポリエ
チレンフィルム、3……塩化ビニール基板、4……ポリ
カーボネイトフィルム、5……記録用レーザ光、6……
記録ピット、7……読み出し用光ビーム、8……光検出
器、9,10……三フッ化エチレン樹脂フィルム。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光記録媒体の保護層が、溶液注型成型で得
    られたポリカーボネイトフィルムと厚さ200μm以下の
    フロロカーボンフィルムの2層から成るフィルムから成
    り、この保護層側から光学的に情報を記録再生すること
    を特徴とする光カード。
JP62135198A 1987-05-29 1987-05-29 光カ−ド Expired - Lifetime JPH083916B2 (ja)

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JP62135198A JPH083916B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 光カ−ド

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JPS63300439A JPS63300439A (ja) 1988-12-07
JPH083916B2 true JPH083916B2 (ja) 1996-01-17

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JP62135198A Expired - Lifetime JPH083916B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 光カ−ド

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0450961B1 (en) * 1990-04-05 1997-09-10 Canon Kabushiki Kaisha Process and apparatus for preparing a substrate for optical cards
EP1047055A1 (en) * 1999-04-22 2000-10-25 3M Innovative Properties Company Optical storage medium
CN108544865A (zh) * 2018-03-16 2018-09-18 佛山市高明金盾恒业电脑特种印刷有限公司 一种印鉴卡印制工艺

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JPS63300439A (ja) 1988-12-07

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