JPH0838290A - リクライニング装置 - Google Patents

リクライニング装置

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JPH0838290A
JPH0838290A JP19910894A JP19910894A JPH0838290A JP H0838290 A JPH0838290 A JP H0838290A JP 19910894 A JP19910894 A JP 19910894A JP 19910894 A JP19910894 A JP 19910894A JP H0838290 A JPH0838290 A JP H0838290A
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Osamu Fujikake
治 藤掛
Kazuhiro Ohira
和広 大平
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Imasen Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートバックが後方より戻るときのスピード
を抑える機構を有するリクライニング装置を、安価且つ
高い組み立て性を有するよう提供する。 【構成】 ダンパー30の回転軸30aの孔部30e
を、渦巻きバネ24が固定されたシャフト13のスリッ
ト13aに挿入し、該ダンパー30を、ダンパー保持具
32によりブラケツト12に固定することにより取り付
ける。ロツクが解除され、シートバック70が該渦巻き
バネ24の復帰力により起き上がる際に、該ダンパー3
0はシートバック70のスピードの上昇を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リクライニング装置に
関し、特に、シートバックの前倒動作時における前倒速
度を緩和し得るように構成したリクライニング装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両の運転席、助手
席(前部座席)にはシートバックの傾斜角度を調整、固
定するためのリクライニング装置が取り付けられてい
る。このリクライニング装置は、例えば乗員が着座して
シートバックに背中を押し当てた状態でシートバックの
傾斜角度を任意の位置に調節したり、或いは、2ドア車
における後部座席への乗降に際し、前部座席に乗員がい
ない状態でシートバックを最前位置まで前倒する等の操
作が行われるようになっている。従来、上記の調整、操
作を円滑に行うため、リクライニング装置にはシートバ
ックを前倒方向に付勢する渦巻きバネが内装されてお
り、リクライニング装置を操作してもシートバックがそ
の自重で後方に倒れたりせず、また、乗員がいない状態
でシートバックが自動的に前倒位置に回動するようにな
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記リ
クライニング装置において、シートバックが後倒し、上
述した渦巻きバネが十分に巻締められている状態で、ロ
ツク機構が解除されると、シートバックが該渦巻きバネ
の復帰力により必要とされる速度よりも早い速度で起き
上がるため操作感が悪かった。特に、乗員が楽な姿勢で
休憩ができるようにシートバックがシートクッションに
対してほぼ180°に近い角度まで後倒するように構成
されたシートのリクライニング装置については、この後
倒限界である180°に近い角度までシートバックが倒
された位置でロツク解除がなされると、シートバックは
高い速度に達する。このようにシートバックが高い速度
で起き上がると、シートの作りが上質ではないとの印象
を与え得ることは否みえなかった。
【0004】また、シートバックの後方への傾斜角度を
増大させる場合には、操作者が背中をシートバックに押
し当てることにより通常行われている。しかしながら、
従来のリクライニング装置では、角度調整を行おうとし
て操作者がシートバックに体重を掛けた状態でロツク解
除を行うと、ロツク解除と同時にシートバックが必要以
上に後方へ倒れ込み、操作者を驚かすことがあった。
【0005】この課題を解決するため、実公昭60−1
0435号及び実開平2−2047号が提案されてい
る。実公昭60−10435号においては、半円状のラ
ックを用い、このラックと噛合するピニオンを、シート
バック側に取り付けられた減速装置の軸に固定すること
により、シートバックの減速を行っている。しかしなが
ら、この機構は、ラック及びピニオンを必要とし部品点
数が増してコストが高くなり、また、減速装置がシート
バックの回転中心であるシャフトから離れた位置に置か
れるため、該減速装置への力を伝達するラックとピニオ
ンとの間で揺動が発生し易い傾向があった。一方、実開
平2−2047号においては、シートクッション側のフ
レームにダンパーを取り付け、このダンパーの軸にシー
トバック側のフレームを取り付けた構成、即ち、フリー
ヒンジにダンパーを組み込む構成について開示されてい
る。しかしながら、この機構は、シート組付時にフリー
ヒンジ側にダンパー機構を組み付け、かつ、他方の側に
通常のリクライニング装置を取り付ける必要があり、シ
ート組立時の部品点数が増えると共に、その手数が掛か
る決定があった。
【0006】また、これら公報には、上述した角度調整
時のシートバックの後方への倒れ込みを防止する機構に
ついて何ら開示されていなかった。
【0007】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、シート
バックが後方より戻るときのスピードを抑える機構を有
するリクライニング装置を、安価且つ高い組み立て性を
有するよう提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のリクライニング装置では、第1の態様にお
いて、シートクッション80側に固定される第1ブラケ
ツト11と、シートバック70側に固定される第2ブラ
ケツト12と、第1ブラケツト11又は第2ブラケツト
12のいずれかに固定され第1ブラケツト11と第2ブ
ラケツト12とを回転可能に支持するシャフト13であ
って、シート外方を指向する側端部にスリット13aが
設けられたシャフト13と、該スリット13aに一方の
端が取り付けられ、そして他端24aが前記シャフト1
3の固定されていない側のブラケツト側に取り付けられ
る渦巻きバネ24と、前記第1ブラケツト11及び第2
ブラケツト12に取り付けられたロツクギア16及びセ
クターギア14から成り、該第1及び第2ブラケツト1
2の間でロツク及びロツク解除を行うロツク機構と、か
ら成るリクライニング装置50において、孔部30eが
設けられた回転軸30aを有し、該回転軸30aの回転
に対して抵抗力を与えるダンパー30と、固定部材32
とを備え、該ダンパー30の該回転軸30aの孔部30
eを、前記渦巻きバネ24が固定された前記シャフト1
3のスリット13aに挿入し、該ダンパー30を前記固
定部材32により前記渦巻きバネ24の他端24aの取
り付けられた側のブラケツトに固定して成ることを特徴
とする。また、好適な態様において、前記シャフト13
の前記シート外方を指向する側端部に前記ダンパー30
の回転軸30aと接して該ダンパー30を固定するカシ
メ部13bを設ける。また、更に好適な態様において、
前記シャフト13のシート外方の先端部を前記ダンパー
30の側面から突出しないように形成する。更に、他の
態様において、前記ダンパー30が、前記回転軸30a
と連動する羽根車30cと、該羽根車30cとシリコン
オイル30fとが封入されたケーシング30bとから成
る。
【0009】また、上記の目的を達成するため、本発明
のリクライニング装置では、第2の態様において、シー
トクッション80側に固定される第1ブラケツト11
と、シートバック70側に固定される第2ブラケツト1
2と、第1ブラケツト11又は第2ブラケツト12のい
ずれかに固定され第1ブラケツト11と第2ブラケツト
12とを回転可能に支持するシャフト13であって、シ
ート外方を指向する側端部にスリット13aが設けられ
たシャフト13と、該スリット13aに一方の端が取り
付けられ、そして他端24aが前記シャフト13の固定
されていない側のブラケツト側に取り付けられる渦巻き
バネ24と、前記第1ブラケツト11及び第2ブラケツ
ト12に取り付けられたロツクギア16及びセクターギ
ア14から成り、第1及び第2ブラケツト12の間でロ
ツク及びロツク解除を行うロツク機構と、から成るリク
ライニング装置50において、前記シャフト13のスリ
ット13a側と反対側の端部に所定形状の突部13cを
形成し、孔部30gが設けられた回転軸30aを有し、
該回転軸30aの回転に対して抵抗力を与えるダンパー
30と、固定部材32とを備え、該ダンパー30の該回
転軸30aの孔部30gを、前記シャフト13の前記突
部13cに嵌入し、該ダンパー30を前記固定部材32
により前記渦巻きバネ24の他端24aの取り付けられ
た側のブラケツトに固定して成ることを特徴とする。
【0010】
【作用効果】上記のように構成されたリクライニング装
置では、請求項1記載の態様において、ダンパー30の
回転軸30aがシャフト13に固定され、該ダンパー3
0はは、渦巻きバネ24の他端24aが取り付けられた
側のブラケツトに固定される。ここで、ロツクギア16
とセクターギア14との噛合が解かれて、シートバック
70が該渦巻きバネ24の復帰力により起き上がる際
に、該ダンパー30はシートバック70のスピードの上
昇を抑える。請求項1記載の態様においては、ダンパー
30の回転軸30aの孔部30eを、渦巻きバネ24が
固定されたシャフト13のスリット13aに挿入し、該
ダンパー30を、固定部材32により第1ブラケツト1
1又は第2ブラケツト12に固定することにより取り付
ける。従って、本リクライニング装置では、シャフト長
を延ばし、固定部材32を用いることにより、リクライ
ニング装置50を構成する他の部材に何ら変更を加える
ことなくダンパー30を簡単に組み込めるため、安価に
リクライニング装置を構成することができる。また、リ
クライニング装置50側にダンパー30を組み込むた
め、フリーヒンジ60は従来のものをそのまま用いるこ
とができる。
【0011】請求項2記載の態様においては、ワッシャ
を用いることなく、シャフト13の先端部に設けたカシ
メ部13bにより、ダンパー30及び渦巻きバネ24を
固定するため、組み付けが簡易になると共に、コストを
低減することができる。即ち、渦巻きバネ24が固定さ
れるシャフト13のスリット13aには、該渦巻きバネ
24により開く方向に力が加わるため、従来の構成では
該スリット13aの開きを防止するためにシャフト13
の先端にワッシャを配置することが必須であった。これ
に対して、請求項2記載のリクライニング装置において
は、該スリット13aにダンパー30の回転軸30aの
孔部30eが嵌め入れられるため、ワッシャを用いるこ
となくスリット13aの開きを防止できる。
【0012】また、上述したように請求項3記載のリク
ライニング装置においては、シャフト13の先端をダン
パー30の側面から突出しないように形成してあるた
め、該リクライニング装置の横幅を抑えることが可能と
なり、空間的余裕の制限された車内にも本リクライニン
グ装置を備えるシートを容易に組み込むことが可能とな
る。
【0013】また、上述したように請求項4記載のリク
ライニング装置においては、ダンパー30に粘度が高く
温度変化が小さいシリコンオイルを用いるため、小型の
ダンパー30で大きな減衰力を得ることができる。従っ
て、シートバック70へ背中を押し当て角度調整をする
ためロツク解除を行っても、シートバック70が必要以
上に後方へ倒れ込むことがなくなる。
【0014】また、上述したように請求項5記載のリク
ライニング装置においては、スリット13aと反対側の
シャフト端部、即ち、シャフト13のシート側に所定形
状の突部13cを形成し、ダンパー30の回転軸30a
の孔部30gを、シャフト13の該突部13cに嵌入
し、該ダンパー30を第1ブラケツト11又は第2ブラ
ケツト12に固定している。即ち、リクライニング装置
50のシート側の側面にダンパー30を取り付けてい
る。このため、従来のシート及びリクライニング装置と
同じ横幅でダンパー30を組み込むことが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図を参照
して説明する。図1は、本発明のリクライニング装置5
0を取り付けたシートを示すもので、シート100は、
シートバック70とシートクッション80とから成って
おり、シート100の一方の側にフリーヒンジ60が取
り付けられ、他方の側にリクライニング装置50が取り
付けられている。リクライニング装置50のブラケツト
11は、シートクッション80に固定され、ブラケツト
11とシャフト13によって連結されたブラケツト12
は、シートバック70に固定されており、後述のロック
機構を操作するとブラケツト11とブラケツト12との
相対回転角度が調整可能となり、シートバック70のシ
ートクッション80に対する角度が調整されるようにな
っている。なお、図1のシートにおいては、フリーヒン
ジ60は上記シートバック70の変化に追従して回転す
るようになっている。
【0016】先ず、このリクライニング装置50のロッ
ク機構について図2、図3、図4を参照して説明する。
ここで、図2はリクライニング装置50の側面図であ
り、図3は、図2のリクライニング装置50にダンパー
が取り付けられる前の状態の側面図であり、また、図4
は図2のA−A断面図である。図3に示すようにリクラ
イニング装置50は、シートクッション80側に固定さ
れるブラケツト11と、シートバック70側に固定され
るブラケツト12と、ブラケツト11側に固着されブラ
ケツト12を回動させるシャフト13とを有している。
このブラケツト12側には、リベット15a〜15dに
よりセクターギア14が取り付けられており、該セクタ
ーギア14の外周には歯部14aが設けられている。こ
のセクターギア14の外側にはロックギア16が配置さ
れ、ブラケツト11に固着された軸17で回動可能に枢
支されている。このロックギア16の上部には、上記セ
クターギア14の歯部14aと噛合する歯部16aと、
後述するカム18が嵌入する嵌入部16cとが設けら
れ、そして、側方(図中上方)へ突出する突部16bが
形成されている。ロックギア16の嵌入部16cに嵌入
する位置には、カム18が設けられて該ロックギア16
の歯部16aを上記セクターギア14の歯部14aへ押
し当てる。このカム18には、該ロックギア16の突部
16bを嵌入するカム孔19aと側方へ突出するピン1
9bとを有するカムプレート19が固定されている。こ
のカム孔19aには、ロックギア16を時計方向へ送る
カム部19cと、反時計方向へ送るカム部19dとが形
成されている。該カム18及びカムプレート19は、ブ
ラケツト11に固着された軸20を支点に一体に回動す
る。これらロックギア16及びカムプレート19の側方
には、リクライニング装置の補強用のサブブラケツト2
2(図2参照)が取り付けられている。サブブラケツト
22には、該カムプレート19のピン19bを挿通する
ための長孔22aが設けられている。
【0017】一方、図2に示すように上記ロック機構を
解除するための操作レバー21がシャフト13を支点に
回動可能に配置されている。この操作レバー21の略中
央位置には長孔21aが設けられており、この長孔21
aには、上記サブブラケツト22の長孔22aを挿通し
たカムプレート19のピン19bが挿通されている。該
操作レバー21は、サブブラケツト22との間に張設さ
れた引っ張りバネ23により図中反時計方向に付勢され
ロック状態を保っている。なお、図2に示すようにブラ
ケツト12にはバネ保持部材25が側方を指向して立設
されており、該バネ保持部材25には渦巻きバネ24の
係止部24aが係合され、また、シャフト13にはスリ
ット部13aが設けられ、図4に示すように該渦巻きバ
ネ24の他方の端が嵌入されている。該渦巻きバネ24
は、シャフト13を支点にしてブラケツト12を図2に
示す反時計方向、即ち、ブラケツト12に固定されたシ
ートバックを前倒方向に付勢する。
【0018】ここで、操作者がリクライニング装置のロ
ック解除するために操作レバー21を引き上げると、操
作レバー21に係合するピン19bによりカムプレート
19とカム18(図3参照)とが反時計方向に回動され
て、先ず、カム18がロックギア16の嵌入部16cか
ら離れ、該ロックギア16の歯部16aと上記セクター
ギア14の歯部14aとの噛合が解除可能な状態にな
る。更にカムプレート19が反時計方向に回動されて、
カムプレート19のカム孔19aのカム部19dに、ロ
ックギア16の突部16bが摺接するようになり、該突
部16bによってロックギア16が反時計方向へ回動さ
れ、ロックギア16の歯部16aと上記セクターギア1
4の歯部14aとの噛合が解除される。これにより、ブ
ラケツト11に対してシャフト13を支点にブラケツト
12が回動可能な状態になる。他方、操作者がリクライ
ニング装置をロックするために図2に示す操作レバー2
1から手を離すと、該操作レバー21が引っ張りバネ2
3により図中反時計方向に回動され、先ず、カムプレー
ト19(図3参照)が時計方向に回動されて、該カムプ
レート19のカム孔19aに設けられたカム部19c
に、ロックギア16の突部16bが摺接して、ロックギ
ア16が時計方向へ回動される。これによりロックギア
16の歯部16aと上記セクターギア14の歯部14a
とが噛合可能な状態になる。そして、カム18が回動さ
れてロックギア16の嵌入部16cに嵌入し、該ロック
ギア16の歯部16aと上記セクターギア14の歯部1
4aとを噛合させロックが行われる。
【0019】次に、第1実施例のダンパー30について
図5を参照して説明する。図5はダンパーの側面を示し
ている。ダンパー30は、中央に設けられた回転軸30
aとケーシング30bとから成り、該回転軸30aに
は、羽根30cが周設された羽根車30dが固定されて
いる。このケーシング30bの中には、該羽根30cに
より攪拌されるシリコンオイル30fが充填されてい
る。回転軸30aには、半月状の通孔30eが一対穿設
されている。該ダンパー30の上端には、クランク状に
形成されたダンパー保持具32が取り付けられ、このダ
ンパー保持具32の上片には通孔32aが穿設されてい
る。
【0020】ここで、第1実施例のリクライニング装置
50への渦巻きバネ24及びダンパー30の取り付けに
ついて説明する。先ず、渦巻きバネ24の取り付けは、
図4に示すようにシャフト13のスリット部13aに渦
巻きバネ24の一方の端を嵌入させる。そして、専用の
機械により該渦巻きバネ24を締め込み付勢力を与えた
状態で、図2に示すように、ブラケツト12に立設され
たバネ保持部材25に渦巻きバネ24の係止部24aを
係合させることにより、ブラケツト12側に固定する。
【0021】次に、図6(A)を参照してシャフト13
へのダンパー30の取り付けについて説明する。なお、
この図6(A)では、図示の便宜上渦巻きバネ24が示
されていないことに注意されたい。ダンパー30は、回
転軸30aに形成された半月状の通孔30eをシャフト
13のスリット部13aに挿通し、そして、図2に示す
ようダンパー保持具32にネジ36を螺合させることに
よりブラケツト12側に固定する。その後、図4に示す
ようにシャフト13に形成されたカシメ部13bとダン
パー30との間にワッシャ34を嵌入することによりダ
ンパー30の組付けが完了する。なお、図6(A)に示
すダンパー30の回転軸30aには一対の半月状の通孔
30eを形成したが、この半月状の通孔30e代わりに
図6(B)に示すように略H字状の通孔30e’を設け
ることも、また、図6(C)に示すようにキー溝形状を
有する通孔30e''を設けることも可能である。
【0022】図7に、第1実施例の変形例を示す。渦巻
きバネ24が固定されるシャフト13のスリット部13
aには、該渦巻きバネ24により開く方向に力が加わる
ため、ダンパー30を用いない従来の構成では該スリッ
ト部の開きを防止するためにシャフトの先端へワッシャ
を配置することが必須であった。これに対して、上述し
たリクライニング装置においては、該スリット部13a
にダンパー30の回転軸30aに設けられた通孔30e
が嵌め入れられ、これがスリット13aの開きを防止す
る。このため、図7(A)に示す構成では、ワッシャを
用いることなくカシメ部13bによってダンパー30を
固定している。従って、ワッシャ分のコストを抑えるこ
とができるとともに、ワッシャ組付けの工程を無くすこ
とができる。なお、図7(B)に示す構成のようにカシ
メ部を設けることなくダンパー30を固定することも可
能である。また、図7(C)は、シャフト13の先端
を、ダンパー30の側面から突出しないように形成した
構成を示している。この図7(C)に示す構成によれ
ば、リクライニング装置の横幅を抑えることが可能とな
り、空間的余裕の制限された車内にもリクライニング装
置を備えるシートを容易に組み込むことができる。
【0023】ここで、本リクライニング装置の動作につ
いて説明する。図1に示すシート100のシートバック
70を後倒した状態において、操作者が操作レバー21
を引き上げると、図3を参照して前述たようにロックギ
ア16の歯部16aとセクターギア14の歯部14aと
の噛合が解かれ、ロツク解除される。シートバック70
を固定しているブラケツト12は、図2に示すシャフト
13で回動自在に支持されており、渦巻きバネ24の付
勢力により反時計方向に回動を開始する。このブラケツ
ト12にはダンパー保持具32を介してダンパー30の
ケーシング30bが固定されており、このブラケツト1
2と共にダンパー30が回動し、ケーシング30b内に
充填されたシリコンオイル30f(図5参照)も連れ回
りする。一方、ダンパー30の回転軸30aはシャフト
13に係止され、該回転軸30aに固定された羽根車3
0dの羽根30cは静止状態にあるため、該羽根30c
と上記ケーシング30bに連れ回りするシリコンオイル
30fとの間で大きな抵抗を発生する。このため、ブラ
ケツト12、即ち、ブラケツト12に固定されたシート
バック70は、ゆっくりと前倒していく。
【0024】また、シートバックの後方への傾斜角度を
増大させるため、操作者がシートバックに体重を掛けた
状態でロツク解除を行うと、従来のリクライニング装置
では、ロツク解除と同時にシートバックが後方へ大きく
倒れ込むことがあった。これに対して、本実施例のリク
ライニング装置50によれば、シートバックに体重を掛
けた状態でロツク解除を行っても、ダンパー30のシリ
コンオイル30fが大きな抵抗を発生するため、ロツク
解除と同時にシートバックの角度が大きく変わることが
なくなり、快適に角度調整を行うことが可能となる。
【0025】次に、本発明の第2実施例について、図8
及び図9を参照して説明する。図8は第2実施例に係る
リクライニング装置の断面図であり、図9は、該リクラ
イニング装置のダンパー及びシャフトの斜視図である。
図4を参照して上述した第1実施例においては、ダンパ
ー30を渦巻きバネ24と隣接して配置されたが、この
第2実施例では、図8に示すようにダンパー30がブラ
ケツト12を介在させて渦巻きバネ24と対向する位置
に置かれる。このダンパー30を固定するシャフト13
には、図9(A)に示すように、スリット部13aの反
対側を指向する角柱状の突部13cが形成されている。
この第2実施例のダンパー30の取り付けは、回転軸3
0aに形成された方形状の通孔30gをシャフト13の
突部13cに挿通し、そして、前述した第1実施例と同
様にダンパー保持具32とブラケツト12とをネジで螺
合させることにより行う。なお、図9(A)に示すダン
パー30の回転軸30aには方形状の通孔30gを形成
したが、この方形状の通孔30g代わりに図9(B)に
示すように矩形状の通孔30g’を設けることも、図9
(C)に示すように小判状の通孔30g''を設けること
も、また、図9(D)に示すよう6角状に通孔30
g''' を穿設することも可能である。
【0026】この第2実施例によれば、シャフト13の
シート側に突部13cを形成し、ダンパー30を取り付
けている。即ち、ダンパー30をリクライニング装置5
0の車両ドア側の側面ではなく、シート側の側面へ配設
している。このため、ダンパーを備えない従来のリクラ
イニング装置と同じ幅内にダンパー30を組込むことが
可能となり、寸法的に制限された車内にも本リクライニ
ング装置を備えるシートを容易に組み込むことができ
る。
【0027】次に、本発明の第3実施例について、図1
0を参照して説明する。図10は第3実施例に係るリク
ライニング装置の断面を示している。図4を参照して上
述した第1実施例においては、ダンパー30と渦巻きバ
ネ24とが、リクライニング装置50のドア側の側面に
取り付けられたが、この第3実施例では、図10に示す
ように共にシート側の側面に置かれる。なお、このダン
パー30及び渦巻きバネ24との干渉を避けるために、
図示しないシートには逃げ部が形成されている。この第
3実施例では、従来のリクライニング装置よりも渦巻き
バネ24の幅だけ横幅を狭くできるので、空間的余裕が
非常に制限された車内にも容易に組み込むことが可能と
なる。
【0028】なお、図5を参照して前述したダンパー3
0においては、粘性を有する液体としてシリコンオイル
30fを充填する例を示したが、この液体として例えば
グリス等を用いることも可能である。また、上記ダンパ
ーとして、羽根30cが周設された羽根車30dを用い
る構成を例示したが、この羽根を用いる構成の代わり
に、複数の摩擦板の間にグリス等を封入した構成に係る
ダンパー等を用いることもできる。
【0029】更に、以上説明した実施例においては、シ
ートクッション80側へ取り付けられるブラケツト11
にシャフト13を固定し、このシャフト13でシートバ
ック70側へ取り付けられるブラケツト12を回動自在
に支持させた。この代わりに、ブラケツト12側にシャ
フト13を固定し、ブラケツト11を回動自在に支持さ
せるよう構成することも可能である。この場合には、渦
巻きバネ24の係止部24a及びダンパー30がブラケ
ツト11側に固定されることになる。また、上記実施例
においては、ブラケツト11側にセクターギア14を、
また、ブラケツト12側にロツクギア16を固定した
が、これとは反対に、ブラケツト12側にセクターギア
14を、そして、ブラケツト11側にロツクギア16を
固定することも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリクライニング装置が取り付けられた
シートを示す斜視図である。
【図2】第1実施例に係るリクライニング装置の側面図
である。
【図3】図2のリクライニング装置にダンパーが取り付
けられる前の状態を示す側面図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】リクライニング装置のダンパーの側面図であ
る。
【図6】第1実施例に係るリクライニング装置のダンパ
ー及びシャフトの斜視図である。
【図7】第1実施例の改変例を示すリクライニング装置
の断面図である。
【図8】第2実施例に係るリクライニング装置の断面図
である。
【図9】第2実施例に係るリクライニング装置のダンパ
ー及びシャフトの斜視図である。
【図10】第3実施例に係るリクライニング装置の断面
図である。
【符号の説明】
11 ブラケツト 12 ブラケツト 13 シャフト 14 セクターギア 16 ロツクギア 24 渦巻きバネ 30 ダンパー 50 リクライニング装置 70 シートバック 80 シートクッション

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッション側に固定される第1ブ
    ラケツトと、 シートバック側に固定される第2ブラケツトと、 第1ブラケツト又は第2ブラケツトのいずれかに固定さ
    れ第1ブラケツトと第2ブラケツトとを回転可能に支持
    するシャフトであって、シート外方を指向する側端部に
    スリットが設けられたシャフトと、 該スリットに一方の端が取り付けられ、そして他端が前
    記シャフトの固定されていない側のブラケツト側に取り
    付けられる渦巻きバネと、 前記第1ブラケツト及び第2ブラケツトに取り付けられ
    たロツクギア及びセクターギアから成り、該第1及び第
    2ブラケツトの間でロツク及びロツク解除を行うロツク
    機構と、から成るリクライニング装置において、 孔部が設けられた回転軸を有し、該回転軸の回転に対し
    て抵抗力を与えるダンパーと、 固定部材とを備え、 該ダンパーの該回転軸の孔部を、前記渦巻きバネが固定
    された前記シャフトのスリットに挿入し、 該ダンパーを、前記固定部材により前記渦巻きバネの他
    端の取り付けられた側のブラケツトに固定して成ること
    を特徴とするリクライニング装置。
  2. 【請求項2】 前記シャフトの前記シート外方を指向す
    る側端部に前記ダンパーの回転軸と接して該ダンパーを
    固定するカシメ部を設けたことを特徴とする請求項1の
    リクライニング装置。
  3. 【請求項3】 前記シャフトのシート外方の先端部を前
    記ダンパーの側面から突出しないように形成したことを
    特徴とする請求項1のリクライニング装置。
  4. 【請求項4】 前記ダンパーが、前記回転軸と連動する
    羽根車と、該羽根車とシリコンオイルとが封入されたケ
    ーシングとから成ることを特徴とする請求項1のリクラ
    イニング装置。
  5. 【請求項5】 シートクッション側に固定される第1ブ
    ラケツトと、 シートバック側に固定される第2ブラケツトと、 第1ブラケツト又は第2ブラケツトのいずれかに固定さ
    れ第1ブラケツトと第2ブラケツトとを回転可能に支持
    するシャフトであって、シート外方を指向する側端部に
    スリットが設けられたシャフトと、 該スリットに一方の端が取り付けられ、そして他端が前
    記シャフトの固定されていない側のブラケツト側に取り
    付けられる渦巻きバネと、 前記第1ブラケツト及び第2ブラケツトに取り付けられ
    たロツクギア及びセクターギアから成り、第1及び第2
    ブラケツトの間でロツク及びロツク解除を行うロツク機
    構と、から成るリクライニング装置において、 前記シャフトのスリット側と反対側の端部に所定形状の
    突部を形成し、 孔部が設けられた回転軸を有し、該回転軸の回転に対し
    て抵抗力を与えるダンパーと、 固定部材とを備え、 該ダンパーの該回転軸の孔部を、前記シャフトの前記突
    部に嵌入し、 該ダンパーを、前記固定部材により前記渦巻きバネの他
    端の取り付けられた側のブラケツトに固定して成ること
    を特徴とするリクライニング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1691106A2 (en) 2001-11-27 2006-08-16 Kabushiki Kaisha Somic Ishikawa Rotary damper, auto part having rotary damper and rotational motion assistant mechanism
JP2011033050A (ja) * 2009-07-29 2011-02-17 Honda Motor Co Ltd 車両シート用のロータリダンパ
JP2019137131A (ja) * 2018-02-07 2019-08-22 トヨタ紡織株式会社 リクライニング装置

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