JPH0838110A - シート状珍味 - Google Patents
シート状珍味Info
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- JPH0838110A JPH0838110A JP6193805A JP19380594A JPH0838110A JP H0838110 A JPH0838110 A JP H0838110A JP 6193805 A JP6193805 A JP 6193805A JP 19380594 A JP19380594 A JP 19380594A JP H0838110 A JPH0838110 A JP H0838110A
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Abstract
ある食感の優れたシート状珍味を提供すること 【構成】 魚肉および/または畜肉擂潰物およびそれら
の1〜80重量%(乾量グリアジン/湿潤肉原料)の小
麦グルテンより分画されたグリアジンを含有させる。
Description
えばいかの胴体や足をそのまま、または牛肉をスライス
したような定型の食品素材をシート状とした伸しいかや
ビーフジャーキーなどは代表的なものである。一方、魚
肉すり身や挽き肉のように原料肉を砕いた無定型の原料
を用いてシート状珍味を作る場合もある。例えば、伸し
いかは裂きいかの模造品である鱈のすり身を用いたシー
ト状珍味が有名である。
作る場合、使用原料の物性が製品の善し悪しを大きく左
右する。また、伸しいかや裂きいかの模造品である鱈の
すり身シートにおいては、基本的には蒲鉾の製造工程と
類似しており、鱈のすり身を塩摺、擂潰したものに調味
料などを入れ、シート状としたものを加熱、乾燥し、伸
しいかや裂きいか模造品としている。この場合、その製
品は伸しいかや裂きいかのような強靱さに欠けるなどの
食感的問題がある。特に、鱈のすり身として、その等級
の低い、いわゆるC級すり身を使用する場合に一層その
傾向は強い。
で使用されているグルテンなどを入れることも考えられ
るが、硬さが増強されるだけで、引き裂くときの強靱さ
は増強されないなどの問題がある。
は、ビーフジャーキーがよく知られているが、魚肉と異
なり、畜肉は擂潰しても結着性、ゲル形成能が低く、擂
潰によりビーフジャーキーのような強靱性はなくなるた
め、無定型原料を用いてシート状珍味を作っても、その
食感は脆く、強靱性がないため食感の優れた製品を作る
ことができない。
および/または畜肉を利用した、食感の優れたシート状
珍味を提供することを目的とする。
ンを構成している粘性物質であるグリアジンを弾性物質
であるグルテニンと分離し、グリアジンを魚肉および/
または畜肉とともに、擂潰混合することにより、強靱性
に優れ、従って、食感に優れたシート状物を得ることが
できることを見出し、本発明に到達した。
肉擂潰物および小麦グルテンより分画されたグリアジン
を含むことを特徴とするシート状珍味を提供する。グリ
アジンのもつ、結着性および未加熱または加熱ゲル化物
を乾燥したときに現れる強靱性に優れる物性を利用した
ものである。
70%エタノール可溶性物質を称し、小麦グルテンから
30〜70容量%のエタノール水溶液、または30容量
%以下の酸性エタノール水溶液で抽出分離を行って得た
上澄液から加水法、乾燥法、pH調整法などの方法によ
って分離分画して得ることができる。本発明の小麦グル
テンより分画されたグリアジンとしては、このようにし
て得られた分画物を湿潤状態のまま、または乾燥して粉
末としたものを用いてもよい。この場合、分画物中にグ
リアジンが乾量基準で50重量%以上含まれていること
が好ましい。
は、湿潤基準(湿潤グリアジン/湿潤肉原料)で魚肉お
よび/または畜肉に対し、10〜200重量%が好まし
く、特に好ましくは10〜100重量%である。乾量基
準(乾燥グリアジン/湿潤肉原料)では、1〜80重量
%、特に好ましくは2〜50重量%である。
または畜肉、グリアジンのほかに、種々の食品素材、調
味料および香辛料などを含有させることができる。食品
素材としては、例えば、スルメ、帆立て貝、海草のよう
な魚介類、野菜類、乳製品および澱粉類などを挙げるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。調味
料としては、天然エキス類、アミノ酸、核酸、各種塩
類、甘味料などを挙げることができるが、これらに限定
されない。また、シート状珍味に、グリセリン、プロピ
レングリコール、水飴、糖質の還元物などのポリオール
類を含有させると、しなやかな製品を得ることができ
る。
たは畜肉を原料とし、そのなかにグリアジンを混入させ
たのち、シート状に伸ばしたものを加熱および/または
乾燥することにより製造することができ、その製造工
程、条件に限定されるものではない。好ましくは、例え
ば、魚肉または畜肉に食塩を加えて擂潰(塩摺)した
後、乾燥グリアジンと前記したような食品素材や調味
料、香辛料、ソルビットなどを添加混合し、この混合物
を厚さ2〜3mmのシート状に伸ばした後、5〜10分
間の蒸煮を行い、その後、水分が20%以下になるまで
乾燥して製品とする。
などの混合物を振りかけてもよく、その後、適当な大き
さに切断してシート状珍味とすることもできる。さらに
は、乾燥シート状物をいかなどの形状に切断したのち、
バッターを添着して油揚げをしたり、表面を焼いたりす
ることにより、製品とすることもできる。
もできる。すなわち、魚肉および/または畜肉に食塩を
加え、塩摺を行ったものに、ペースト状グリアジン抽出
物または乾燥粉末を復水したものを加えた後、前記食品
素材や調味料、ポリオール類、香辛料などを混合したも
のを2〜3mmの厚さのシートとし、100〜400℃
のオーブンで焼成し、必要に応じ、さらに乾燥させたの
ち、前記と同様な操作でシート状珍味を得ることができ
る。
ばしたものを、焼成や蒸したりすることなく、そのまま
乾燥することによっても同様にシート状珍味を得ること
ができる。
説明する。実施例中、%は断らないかぎり重量基準であ
る。
のエタノール水溶液8リットルに溶解分散し、室温で2
時間、プロペラ攪拌で抽出を行い、抽出液を遠心分離機
を用いて分離を行い、上澄液を得た。分離した上澄液を
1/5に濃縮した後、10リットルの水を加え、約80
0gのグリアジンを主成分とする湿分画物を得た。この
分画物の水分は60%であり、固形分中のグリアジン含
有率は90%であった。以下、これを分画物1という。
%エタノール水溶液10リットルにクエン酸4gを溶解
させた酸性エタノール水溶液で抽出を行い、抽出液を遠
心分離機で分離し、得られた上澄液をそのまま噴霧乾燥
機で乾燥し、約350gのグリアジンを主成分とする分
画物の粉末を得た。この分画物を分画物2という。この
分画物2はグリアジン含有率60%であった。
解凍した冷凍すり身300gに食塩3gを加え、10分
間塩摺を行った。これに、25gの分画物2をソルビッ
ト50gに分散させたものを加え、さらに20分間擂潰
を行った。この擂潰物をアルミ箔の上に乗せ、約2mm
の厚さに伸ばし、蒸し器で10分間蒸した後、乾燥器で
水分が20%になるまで乾燥を行い、シート状物を得
た。同時に分画物2を加えないほかは全く同様にして、
シート状物を得た(比較例1)。
断し、官能試験により評価した結果、比較例1のシート
状物は堅く脆いものであるのに対し、実施例1にものは
しなやかで強靱性に優れ、裂きいかのような食感であっ
た。
00gに食塩3gを加え、30秒間塩摺を行った。別
に、25gの分画物2に100mlの水を加え、グリア
ジンペースト物60gを得た。このグリアジンペースト
物60g(実施例2)または分画物1の60g(実施例
3)を、塩摺したすり身に加え、実施例1と同様に擂潰
した。得られた擂潰物にグリセリン10gとソルビット
49gを加えて混合したのち、スルメいかの粉末100
gと調味料3gを加え、さらに混合を行い、アルミ箔の
上で厚さ5mmのシート状に伸ばし、160℃のオーブ
ンで3分間焼成した後、水分が20%になるまで乾燥さ
せた。乾燥シート状物を幅2mm、長さ10cmに裁断
し、裂きいか用調味料をまぶし、試食用試料とした。
施例2、3の試食用試料の官能試験を行った結果、実施
例2、3のものは、ともに市販の裂きいかと食感、味お
よび強靱さの非常に近いものであった。
ッターで塩摺を行い、さらに牛脂100gを加え、擂潰
を行った。得られた擂潰物200gを小分けし(比較例
2)、残りの擂潰物に分画物1を200g加え混合した
(実施例4)。両者をアルミ箔の上に乗せ、厚さ3mm
に伸ばし、55℃の温風を用いて、水分が30%になる
まで乾燥させ、乾燥品を2×10cmの大きさに切断し
た。この切断品をビーフジャーキー用調味液に1時間浸
漬した後、さらに水分が10%になるまで乾燥させ、試
食用試料とした。
対照として試食評価を行った結果、比較例2の試料は製
造中に折れなどの破損問題が発生するとともに、その食
感は脆く、ビーフジャーキーのような強靱性は全くない
ものであった。一方、実施例4のものは製造中の破損も
なく、強靱性は市販のものより多少弱いが優れたもので
あった。
gを加え、フードカッターを用いて塩摺を行った。この
ものに、300gの分画物1と実施例4で用いた調味液
70g、牛脂100gを添加混合し、実施例4と同様に
水分が10%になるまで乾燥させた後、同様の大きさに
切断した。このものと実施例4で対照とした市販品を用
いて試食評価を行った結果、実施例5のものは市販品と
同等の強靱性を持ったものであった。
珍味に含有させることにより、これまでにない裂きいか
やビーフジャーキーのような強靱さのある食感のシート
状珍味を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 魚肉および/または畜肉擂潰物および小
麦グルテンより分画されたグリアジンを含有することを
特徴とするシート状珍味。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19380594A JP3476031B2 (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | シート状珍味 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19380594A JP3476031B2 (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | シート状珍味 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0838110A true JPH0838110A (ja) | 1996-02-13 |
JP3476031B2 JP3476031B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=16314068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19380594A Expired - Fee Related JP3476031B2 (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | シート状珍味 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3476031B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019050752A (ja) * | 2017-09-13 | 2019-04-04 | 日本水産株式会社 | 乾燥おつまみ及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP19380594A patent/JP3476031B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019050752A (ja) * | 2017-09-13 | 2019-04-04 | 日本水産株式会社 | 乾燥おつまみ及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3476031B2 (ja) | 2003-12-10 |
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