JPH0836386A - 自動伴奏装置 - Google Patents

自動伴奏装置

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JPH0836386A
JPH0836386A JP6192827A JP19282794A JPH0836386A JP H0836386 A JPH0836386 A JP H0836386A JP 6192827 A JP6192827 A JP 6192827A JP 19282794 A JP19282794 A JP 19282794A JP H0836386 A JPH0836386 A JP H0836386A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伴奏パターンの作成や変更を容易に行えるよ
うにすると共に、複雑なパターンであっても容易な作成
や変更を可能にする。 【構成】 伴奏パターン記憶手段は、伴奏演奏のための
複数の楽器のパートの集合からなる伴奏パターンを記憶
している。読み出し手段は、伴奏パターン記憶手段から
伴奏パターンを読み出す。形容詞提供手段は伴奏パター
ンの変形の仕方を記述する形容詞データを楽器のパート
毎に選択的に提供する。変形手段は形容詞提供手段で提
供された形容詞データに対応する所定のアルゴリズムに
従って、読み出し手段によって読み出された伴奏パター
ンを変形する。また、エディット手段は形容詞提供手段
によって提供された形容詞データを任意にエディットす
る。これによって様々な変形が伴奏パターンに施される
ようになり、バリエーションに富んだ演奏が行われるよ
うになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動リズム演奏やそ
の他の自動伴奏のために適用可能な自動伴奏装置に関
し、特に伴奏パターンの作成や変更を容易に行えるよう
にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】ユーザーの望みの自動伴奏パターンを得
るための、従来の自動伴奏装置における典型例は、複数
の伴奏パターンを予めメモリに記憶しておき、その中の
いずれかを選択するやり方である。しかし、そのやり方
では、選択可能なパターンが限られてしまうという欠点
が有る。すなわち、予め記憶された伴奏パターンの中か
らいずれかを選択するタイプの自動伴奏装置では、記憶
可能な伴奏パターンの数に限界があるため、ユーザーが
欲しいと思う伴奏パターンに最も近いものを選択するこ
とができるだけであり、ユーザーが真に欲する伴奏パタ
ーンを得られないことが多い。
【0003】それに対して、ユーザーの望みに従って全
く自由に自動伴奏パターンを作成できるようにするやり
方としては、電子楽器等の鍵盤をユーザーが任意に手弾
き演奏(押鍵)することにより、望みの伴奏パターンを
作成し、これをメモリに記憶することである。こうして
メモリに記憶した伴奏パターンを読出し再生することに
よって自動伴奏を行うことができる。また、リズム演奏
パターンの作成を比較的容易にするものとして、個々の
打楽器音源毎に複数のパターンを予め記憶しておき、各
打楽器音源毎に夫々所望の1つのパターンを選択するこ
とにより、それらの組合せによって全体として望みのリ
ズム演奏パターンを得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の手弾き演奏を利
用するやり方では、ユーザー自身が音楽に関する知識や
演奏技術を有していないと、適切な伴奏パターンを作成
することができないという問題があり、またユーザーが
知識や演奏技術等を有していたとしても、その作成作業
自体に多くの手間を要し、望みの伴奏パターンの作成を
非常に困難なものにしていた。後者のパターンを利用す
るやり方では、打楽器音源の選択操作と望みのパターン
を選択するための選択操作を別々に行わねばならないと
いう面倒がある、また、操作性が悪い、また、組合せに
よって得られる演奏パターンのバリエーションに限度が
有る、など解決されるべき問題点が有った。また、メモ
リに記憶したパターンの中からしか選択することができ
ないので、自由な伴奏パターンの作成を行うことができ
ないものであった。この発明は上述の点に鑑みてなされ
たもので、伴奏パターンの作成や変更を容易に行えるよ
うにすると共に、複雑なパターンであっても容易な作成
や変更を可能にした自動伴奏装置を提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の自動伴奏装置は、複数の楽器のパ
ートからなる伴奏パターンを記憶している伴奏パターン
記憶手段と、前記伴奏パターン記憶手段から前記伴奏パ
ターンを読み出す読み出し手段と、前記伴奏パターンの
変形の仕方を記述する形容詞データを提供する形容詞提
供手段と、前記形容詞提供手段で提供された形容詞デー
タに対応する所定のアルゴリズムに従って、前記読み出
し手段によって読み出された伴奏パターンの内の特定の
楽器パートについて変形する変形手段とを備えている。
【0006】請求項3に記載の自動伴奏装置は、伴奏パ
ターンを記憶している伴奏パターン記憶手段と、前記伴
奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み出す読
み出し手段と、前記伴奏パターンの変形の仕方を記述す
る形容詞データを提供する形容詞提供手段と、前記形容
詞提供手段で提供された形容詞データに対応する所定の
アルゴリズムに従って、前記読み出し手段によって読み
出された伴奏パターンの内の特定のタイミング範囲につ
いて変形する変形手段とを備えている。
【0007】請求項5に記載の自動伴奏装置は、伴奏パ
ターンを記憶している伴奏パターン記憶手段と、前記伴
奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み出す読
み出し手段と、前記伴奏パターンの変形の仕方を記述す
る形容詞データを、複数記憶する形容詞データ記憶手段
と、前記複数の形容詞データの組み合わせ状態データを
記憶する組み合わせ記憶手段と、前記組み合わせ状態デ
ータにもとづいて、複数の形容詞データを提供する形容
詞提供手段と、前記形容詞提供手段で提供された複数の
形容詞データに対応する所定のアルゴリズムに従って、
前記読み出し手段によって読み出された伴奏パターンを
変形する変形手段とを備えている。
【0008】請求項9に記載の自動伴奏装置は、伴奏パ
ターンを記憶している伴奏パターン記憶手段と、前記伴
奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み出す読
み出し手段と、前記伴奏パターンの変形の仕方を記述す
る形容詞データを記憶する形容詞データ記憶手段と、前
記形容詞データ選択的に提供する形容詞提供手段と、前
記形容詞提供手段で提供された形容詞データに対応する
所定のアルゴリズムに従って、前記読み出し手段によっ
て読み出された伴奏パターンを変形する変形手段と、前
記形容詞データ記憶手段に記憶されている形容詞データ
を任意にエディットする手段とを備えている。
【0009】
【作用】伴奏パターンは複数の楽器のパート(例えば関
連性のあるスネアドラムとバスドラム、あるいはライド
シンバルとハイハットのように)からなる。伴奏パター
ン記憶手段はこのような伴奏パターンを記憶している。
読み出し手段は伴奏パターンを伴奏パターン記憶手段か
ら読み出す。自動伴奏装置は読み出された伴奏パターン
に基づいて自動伴奏音を発生する。請求項1に従う自動
伴奏装置は、伴奏パターンの変形の仕方を記述する形容
詞データを提供する形容詞提供手段と、この形容詞提供
手段で提供された形容詞データに対応する所定のアルゴ
リズムに従って、読み出し手段によって読み出された伴
奏パターンの内の特定の楽器パートについて変形する変
形手段とを有する。変形手段は形容詞提供手段から提供
された形容詞データに基づいて伴奏パターン内の特定の
楽器パートについて変形を施す。例えば、楽器パートが
スネアドラムとバスドラムからなる場合に、変形手段は
スネアドラムに対しては変形を施すがバスドラムには変
形を施さないように動作する。これによって、様々な伴
奏パターンを作成することができ、バリエーションに富
んだ演奏を行うことができるようになる。この請求項1
に記載の自動伴奏装置の推奨される実施の態様として、
請求項2に記載の自動伴奏装置のように、伴奏パターン
の複数の楽器パートのそれぞれについて、変形をするか
否かを設定する設定手段を含み、変形をすると設定され
ている楽器パートについて前記形容詞データに対応する
アルゴリズムに従って変形を実行するようにしてもよ
い。
【0010】請求項3に従う自動伴奏装置は、伴奏パタ
ーンの変形の仕方を記述する形容詞データを提供する形
容詞提供手段と、この形容詞提供手段で提供された形容
詞データに対応する所定のアルゴリズムに従って、読み
出し手段によって読み出された伴奏パターンの内の特定
のタイミング範囲について変形する変形手段とを有す
る。変形手段は形容詞提供手段から提供された形容詞デ
ータに基づいて伴奏パターン内の特定のタイミング範囲
について変形を施す。すなわち、伴奏パターンが4小節
で構成されている場合に、変形手段はその内の第2小節
目と第3小節目のタイミング範囲に関してだけ変形を施
し、他の第1小節目と第4小節目のタイミング範囲に関
しては変形を施さないように動作する。これによって、
様々な伴奏パターンを作成することができ、バリエーシ
ョンに富んだ演奏を行うことができるようになる。この
請求項3に記載の自動伴奏装置の推奨される実施の態様
として、請求項4に記載の自動伴奏装置のように、伴奏
パターンが複数の楽器パートからなり、変形手段が伴奏
パターンの複数の楽器パート毎に、異なるタイミング範
囲について前記形容詞データに対応するアルゴリズムに
従って変形を実行するようにしてもよい。
【0011】請求項5に従う自動伴奏装置は、伴奏パタ
ーンの変形の仕方を記述する形容詞データを、複数記憶
する形容詞データ記憶手段と、複数の形容詞データの組
み合わせ状態データを記憶する組み合わせ記憶手段と、
組み合わせ状態データに基づいて、複数の形容詞データ
を提供する形容詞提供手段と、この形容詞提供手段で提
供された形容詞データに対応する所定のアルゴリズムに
従って、読み出し手段によって読み出された伴奏パター
ンを変形する変形手段とを有する。形容詞提供手段は、
組み合わせ記憶手段に記憶されている組み合わせ状態デ
ータに応じて形容詞データ記憶手段から所定の形容詞デ
ータを読み出して変形手段に提供する。変形手段は形容
詞提供手段から提供された形容詞データに基づいて伴奏
パターンを変形する。従って、組み合わせ記憶手段に記
憶されている組み合わせ状態データに応じて形容詞デー
タが変形手段に提供されるようになるので、変形手段は
提供された形容詞データに応じた変形を施すようにな
る。これによって、様々な伴奏パターンを作成すること
ができ、バリエーションに富んだ演奏を行うことができ
るようになる。この請求項5に記載の自動伴奏装置の推
奨される実施の態様として、請求項6に記載の自動伴奏
装置のように、組み合わせ記憶手段が、実質的に同時に
変形処理がなされるべき複数の形容詞データの組み合わ
せを記憶したものであってもよいし、また、請求項7に
記載の自動伴奏装置のように、組み合わせ記憶手段が演
奏の進行に従って順次に変形処理がなされるべき複数の
形容詞データの組み合わせを記憶したものであってもよ
いし、さらに、請求項8に記載の自動伴奏装置のよう
に、組み合わせ記憶手段が複数の組み合わせ状態データ
を記憶し、形容詞提供手段は複数の組み合わせ状態デー
タを任意に割り当て可能な操作子を含むようにしてもよ
い。
【0012】請求項9に従う自動伴奏装置は、形容詞デ
ータ記憶手段に記憶されている形容詞データを任意にエ
ディットする手段を有する。従って、ユーザは自分の好
みにあった形容詞データを任意に作成することができ、
作成した形容詞データで伴奏パターンを変形することに
よって様々なパターンを得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に従って
詳細に説明する。図1は鍵盤及び音源回路を内蔵した電
子楽器1Fと、伴奏パターンのエディット処理及び電子
楽器1Fへ伴奏パターンに基づくデータを出力する処理
を行うパソコン20との詳細構成及び両者間の接続関係
を示すハードブロック図である。まず、電子楽器1Fの
構成について説明する。マイクロプロセッサユニット
(CPU)11は、この電子楽器1Fの動作を制御する
ものである。このCPU11に対して、バス1Eを介し
てROM12、RAM13、押鍵検出回路14、スイッ
チ検出回路15、表示回路16、音源回路17、サウン
ドシステム18、タイマ19及びMIDIインターフェ
イス(I/F)1Dがそれぞれ接続されている。
【0014】この実施例ではCPU11によって押鍵検
出処理や演奏データ(ノートデータ)の送受信処理及び
発音処理等を行う電子楽器について説明するが、押鍵検
出回路14からなるモジュールや音源回路17からなる
モジュールとがそれぞれ別々に構成され、各モジュール
間のデータの授受をMIDIインターフェイスで行うよ
うに構成されたものにも同様に適用できる。ROM12
はCPU11の各種プログラムや各種データを格納する
ものであり、リードオンリーメモリ(ROM)で構成さ
れている。RAM13は、演奏情報やCPU11がプロ
グラムを実行する際に発生する各種データを一時的に記
憶するものであり、ランダムアクセスメモリ(RAM)
の所定のアドレス領域がそれぞれ割り当てられ、レジス
タ及びフラグとして利用される。
【0015】鍵盤1Aは、発音すべき楽音の音高を選択
するための複数の鍵を備えており、各鍵に対応してキー
スイッチを有しており、また必要に応じて押鍵速度検出
装置や押圧力検出装置等のタッチ検出手段を有してい
る。鍵盤1Aは音楽演奏のための基本的な操作子であ
り、これ以外の演奏操作子、例えばドラムパッド等でも
よいことはいうまでもない。
【0016】押鍵検出回路14は、発生すべき楽音の音
高を指定する鍵盤1Aのそれぞれの鍵に対応して設けら
れた複数のキースイッチからなる回路を含んで構成され
ており、新たな鍵が押圧されたときはキーオンイベント
情報を出力し、鍵が新たに離鍵されたときはキーオフイ
ベント情報を出力する。また、鍵押し下げ時の押鍵操作
速度又は押圧力等を判別してタッチデータを生成する処
理を行い、生成したタッチデータをベロシティデータと
して出力する。このようにキーオン、キーオフイベント
情報及びベロシティ情報はMIDI規格で表現されてお
りキーコードと割当てチャンネルを示すデータをも含ん
でいる。
【0017】パネルスイッチ1Bは、音色、音量、効果
等を選択・設定・制御するための各種操作子を含むもの
である。パネルスイッチには色々なものがあるが、その
詳細については公知なので説明を省略する。スイッチ検
出回路15は、パネルスイッチ1Bの各操作子の操作状
態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報をバス
1Eを介してCPU11に出力する。表示回路16はC
PU11の制御状態、設定データの内容等の各種の情報
を表示部1Cに表示するものである。表示部1Cは液晶
表示パネル(LCD)等から構成され、表示回路16に
よってその表示動作を制御される。
【0018】音源回路17は、複数のチャンネルで楽音
信号の同時発生が可能であり、バス1Eを経由して与え
られた演奏情報(MIDI規格に準拠したデータ)を入
力し、このデータに基づき楽音信号を発生する。後述す
るように、本電子楽器1Fの音源回路17は各種ドラム
音の楽音信号を発生可能なように構成されているもので
ある。音源回路17における楽音信号発生方式はいかな
るものを用いてもよい。例えば、発生すべき楽音の音高
に対応して変化するアドレスデータに応じて波形メモリ
に記憶した楽音波形サンプル値データを順次読み出すメ
モリ読み出し方式、又は上記アドレスデータを位相角パ
ラメータデータとして所定の周波数変調演算を実行して
楽音波形サンプル値データを求めるFM方式、あるいは
上記アドレスデータを位相角パラメータデータとして所
定の振幅変調演算を実行して楽音波形サンプル値データ
を求めるAM方式等の公知の方式を適宜採用してもよ
い。
【0019】音源回路17から発生された楽音信号は、
図示しないアンプ及びスピーカからなるサウンドシステ
ム18を介して発音される。タイマ19は時間間隔を計
数したりするためのクロックパルスを発生するものであ
り、このクロックパルスはCPU11に対してインタラ
プト命令として与えられるので、CPU11はインタラ
プト処理により各種処理を実行する。
【0020】MIDIインターフェイス(I/F)1D
は電子楽器1Fのバス1Eとパソコン20のMIDIイ
ンターフェイス(I/F)2Cとの間を接続し、MID
Iインターフェイス2Cはパソコン20のバス2DとM
IDIインターフェイス1Dとの間を接続している。従
って、電子楽器19のバス1Eとパソコン20のバス2
Dとの間は、MIDIインターフェイス1D及び2Cを
介して接続され、両者の間では、MIDI規格に準拠し
たデータのやり取りが双方向で行えるようになってい
る。
【0021】次に、パソコン20の構成について説明す
る。マイクロプロセッサユニット(CPU)21は、こ
のパソコン20の動作を制御するものである。このCP
U21に対して、バス2Dを介してROM22、RAM
23、ハードディスク装置24、ディスプレイインター
フェイス(I/F)25、マウスインターフェイス(M
OUSE I/F)26、スイッチ検出回路27、タイ
マ28及びMIDIインターフェイス2Cがそれぞれ接
続されている。
【0022】ROM22はCPU21の各種プログラム
や各種データや各種記号文字等のデータを格納するもの
であり、リードオンリーメモリ(ROM)で構成されて
いる。RAM23は、CPU21がプログラムを実行す
る際に発生する各種データを一時的に記憶するものであ
り、ランダムアクセスメモリ(RAM)で構成されてい
る。なお、この実施例では、RAM23の所定領域が図
3に示すようなカレントパターンメモリ領域、アサイン
メモリ領域、アンドゥバッファ領域、退避メモリ領域及
びパターンテーブル領域に割り当てられている。
【0023】カレントパターンメモリ領域は、自動伴奏
時に読み出されるリズムパターンを記憶する領域であ
る。アサインメモリ領域は、エディット処理やトランス
フォーマー処理によって新たに作成されたリズムパター
ンを記憶する領域である。アンドゥバッファ領域は、ト
ランスフォーマー処理によって変形されたリズムパター
ンを一時的に記憶する領域である。退避メモリ領域は、
フィルインを挿入するときにそれまでのカレントパター
ンを保存したり、データベースからコンポーネントのリ
ズムパターンを読み出す時、前に存在していたコンポー
ネントのリズムパターンを一時的に保存する領域であ
る。
【0024】パターンテーブル領域は、データベース
(ハードディスク装置24)に記憶されているリズムパ
ターンのアドレスとリズムパターンの複雑度を示すデー
タを、その複雑度の小さい順序をアドレスとして記憶す
る領域である。すなわち、パターンテーブル領域はリズ
ムパターンを複雑度の小さい順序に並び替えた場合に、
その順序アドレスをデータベース上のアドレスに変換す
るためのアドレス変換用のパターンテーブルを記憶する
領域である。このパターンテーブルの詳細については後
述する。
【0025】ハードディスク装置24は、パソコン20
の外部記憶装置であり、数十〜数百メガバイト(MB)
の記憶容量を有する。この実施例では、ハードディスク
装置24は、リズムパターンのデータベースとして利用
され、図3に示すようなそれぞれ異なる音楽スタイル
(ジャンル)のパターンを記憶するために3つのバンク
A,B,Cに分割にされている。
【0026】この実施例では、バンクAには各ドラム音
のコンポーネントに対応したロック音楽専用の複数のリ
ズムパターンが記憶され、バンクBには各ドラム音のコ
ンポーネントに対応したディスコ音楽専用の複数のリズ
ムパターンが記憶され、バンクCには各ドラム音のコン
ポーネントに対応したロック及びディスコ音楽に共通の
複数のリズムパターンが記憶されている。各バンクに記
憶されている複数のリズムパターンを特定するための先
頭アドレスが、前述のパターンテーブル領域に単純なも
のから複雑なものへと、その複雑さの度合いに従った順
序をアドレスとして順番に記憶されている。
【0027】例えば、バスドラム(BD)とスネアドラ
ム(SD)とからなるコンポーネントに対しては、BD
+SDパターン1、BD+SDパターン2、・・・のよ
うにパターン番号に従ってより複雑なリズムパターンと
なっている。同様に、タムタムのハイ、ミドル及びロー
(TomH、TomM、TomL)からなるコンポーネ
ントに対してもTomH+TomM+TomLパターン
1、TomH+TomM+TomLパターン2、・・・
のようにパターン番号に従ってより複雑なリズムパター
ンとなっている。
【0028】図4は、パターンテーブル領域に記憶され
ているアドレス変換用のパターンテーブルの内容を示す
図である。図では、ロック音楽用パターンテーブルとデ
ィスコ音楽用パターンテーブルが示してある。ロック音
楽用パターンテーブルは、バンクA及びCに記憶されて
いる複数のリズムパターンを特定するための先頭アドレ
スA−1,A−2,A−3,C−1,A−4,C−2,
・・・,A−nを、そのリズムパターンの持つ複雑さの
度合い(複雑度の大きさ)に従った順番1,2,3,・
・・,nをアドレスとして記憶している。一方、ディス
コ音楽用パターンテーブルは、バンクB及びCに記憶さ
れている複数のリズムパターンを特定するための先頭ア
ドレスB−1,B−2,C−1,B−3,C−2,C−
3,・・・,B−nを、そのリズムパターンの持つ複雑
さの度合い(複雑度の大きさ)に従った順番1,2,
3,・・・,nをアドレスとして記憶している。
【0029】ここで、先頭アドレスのA、B又はCは、
そのリズムパターンの記憶されているバンクの種類を示
す。すなわち、先頭アドレスA−1,A−2,A−3,
A−4,A−nはバンクAのアドレスを示し、先頭アド
レスB−1,B−2,B−3,B−nはバンクBのアド
レスを示し、先頭アドレスC−1,C−2,C−3はバ
ンクCのアドレスを示す。
【0030】複雑度はリズムパターンを所定の規則に応
じて『0〜100』の値に数値化したものを用いる。所
定の規則として、例えば、リズムパターン中に含まれる
音の数、リズムパターン中のノートイベントデータが存
在するタイミングの数、リズムパターンの前半に含まれ
る音の数と後半に含まれる音の数との差、又はあるタイ
ミング(例えば、一拍目、三拍目、8分の裏拍等)にお
けるイベントの出現数等を、そのまま複雑度としたり、
これらの規則をユーザーが任意に選択し適宜組み合わせ
たものや、これらを総合的に判断したものを複雑度とす
る。また、ユーザーが任意にリズムパターンを並び替え
ることができるようにしてもよい。
【0031】ロック音楽用パターンテーブルでは、アド
レス『1』には、複雑度の最も小さい『5』のロック音
楽専用のリズムパターンがデータベース上の先頭アドレ
ス『A−1』に記憶されていることを示している。以
下、同様に、アドレス『2』には複雑度『7』のロック
音楽専用のリズムパターンがデータベース上の先頭アド
レス『A−2』に、アドレス『3』には複雑度『10』
のロック音楽専用のリズムパターンがデータベース上の
先頭アドレス『A−3』に、アドレス『4』には複雑度
『11』のロック及びディスコ音楽共通のリズムパター
ンがデータベース上の先頭アドレス『C−1』に、アド
レス『5』には複雑度『16』のロック音楽専用のリズ
ムパターンがデータベース上の先頭アドレス『A−4』
に、アドレス『6』には複雑度『20』のロック及びデ
ィスコ音楽共通のリズムパターンがデータベース上の先
頭アドレス『C−2』に、アドレス『n』には複雑度の
最も高い『95』のロック音楽専用のリズムパターンが
データベース上の先頭アドレス『A−n』に、それぞれ
記憶されていることを示している。
【0032】ディスコ音楽用のパターンテーブルでは、
アドレス『1』には、複雑度が最も小さい『10』のデ
ィスコ音楽専用のリズムパターンがデータベース上の先
頭アドレス『B−1』に記憶されていることを示してい
る。以下、同様に、アドレス『2』には複雑度『14』
のディスコ音楽専用のリズムパターンがデータベース上
の先頭アドレス『B−2』に、アドレス『3』には複雑
度『22』のロック及びディスコ音楽共通のリズムパタ
ーンがデータベース上の先頭アドレス『C−1』に、ア
ドレス『4』には複雑度『25』のディスコ音楽専用の
リズムパターンがデータベース上の先頭アドレス『B−
3』に、アドレス『5』には複雑度『26』のロック及
びディスコ音楽共通のリズムパターンがデータベース上
の先頭アドレス『C−2』に、アドレス『6』には複雑
度『30』のロック及びディスコ音楽共通のリズムパタ
ーンがデータベース上の先頭アドレス『C−3』に、ア
ドレス『n』には複雑度の最も高い『91』のディスコ
音楽専用のリズムパターンがデータベース上の先頭アド
レス『B−n』に、それぞれ記憶されていることを示し
ている。
【0033】なお、バンクCのリズムパターンはロック
音楽及びディスコ音楽に共通するので、ロック音楽用パ
ターンテーブルとディスコ音楽用パターンテーブルの両
方に存在する。例えば、図4のパターンテーブルの中で
は、先頭アドレス『C−1』及び『C−2』のリズムパ
ターンがロック音楽用パターンテーブルとディスコ音楽
用パターンテーブルの両方に存在する。図4では、同じ
リズムパターンでありながら、その複雑度が異なるの
は、前述したように複雑度を求める所定の規則がロック
音楽用パターンテーブルとディスコ音楽用パターンテー
ブルとでそれぞれ異なっているからである。また、各バ
ンクA,B,Cには、図3に示すようにリアルタイム演
奏を意識したフィルインパターンやその他の楽器のパタ
ーン等も記憶されているので、カレントパターンに代え
て一時的にフィルインパターンを挿入して演奏できるよ
うになっている。
【0034】各バンクA,B,Cに記憶されているリズ
ムパターンの内容は、図3に示すように、イベントの発
生タイミングを示すタイミングデータと、そのイベント
の種類を示すノートイベントデータとの組み合わせから
なる演奏データを相対時間方式で順次記憶することによ
って構成されている。なお、ここではノートイベントデ
ータは、MIDIのノートオンメッセージに対応した形
式で記憶されており、3バイトのデータからなる。ま
た、タイミングデータは、各ノートイベントの発生間隔
をクロック数で表される。その他、ハードディスク装置
24には、バリエーションパターン1及び2として、ト
ランスフォーマーの形容詞を指示するためのシーケンス
データが2種類記憶されている。すなわち、図3に示す
ようにバリエーション1,2は形容詞1、形容詞2、形
容詞3及び形容詞4を順番に記憶したシーケンシャルデ
ータで構成されている。
【0035】なお、図示していないが、ハードディスク
装置24に対するアクセスタイムを大幅に短縮するため
に、数メガバイト程度のキャッシュメモリ(RAM)を
設けたり、RAM23とハードディスク装置24との間
におけるデータ転送の負担を軽減するために、DMA装
置を設けたりしてもよいことはいうまでもない。
【0036】ディスプレイ29は、パソコン20内部で
演算処理されたデータ等をディスプレイインターフェイ
ス(I/F)を介して入力し、これらのデータを視覚的
に認識可能なように表示するものであり、通常のCRT
やLCD等で構成される。図5は、ディスプレイ29の
表示例を示す図である。ディスプレイ29は、現在どの
コンポーネントが選択されているのか示すと共にそれが
複雑度でどのレベルに位置するのかを示すために、選択
されたコンポーネントのリズムパターンの複雑度を選択
パターンの項に表示している。従って、選択パターンの
項に複雑度が表示されているコンポーネントは現在選択
されており、何も表示されていないコンポーネントは選
択されていないことを意味する。また、選択パターンの
項に表示された複雑度の大きさに応じてそのリズムパタ
ーンが複雑度でどのレベルに位置するのかを示す。
【0037】例えば、図5(A)では、バスドラム(B
D)とスネアドラム(SD)とからなるコンポーネント
BD+SDに関しては、複雑度『80』のリズムパター
ンが選択されていることが示されている。タムタムのコ
ンポーネントTomに関しては、複雑度『20』のリズ
ムパターンが選択されていることが示されている。ハイ
ハットのコンポーネントHHに関しては、複雑度『4
5』のリズムパターンが選択されていることが示されて
いる。シンバルのコンポーネントCYに関しては、複雑
度の表示がないので、何も選択されていないことが示さ
れている。以下、同様にして、そのコンポーネントが選
択されているかどうかが、選択パターンの項に複雑度が
表示されているかどうかで容易に判別できるようになっ
ている。また、選択パターンの項に表示された複雑度の
大きさに応じてそのリズムパターンが複雑度でどのレベ
ルに位置するのかを容易に認識することができる。
【0038】図5(A)では、複雑度を直接数値表示す
る場合について示してあるが、これに限らず、図5
(B)のように複雑度を棒グラフ等の図形で表示しても
よい。このように図形表示することよって、そのコンポ
ーネントが選択されているのかどうかが容易に認識でき
ると共に複雑度における位置づけを感覚的に認識するこ
とができる。なお、上述のようにリズムパターンを複雑
度で位置づけする場合に限らず、複雑度以外の要素(例
えば、激しさ、ノリの良さ等)で位置づけしてもよい。
また、これらの要素を複数組み合わせて、2次元、3次
元、又は多次元的に表示してもよい。多次元的に表示す
る場合には、レーダーチャートのような図形表示が有効
である。
【0039】マウス2Aは、ディスプレイ29上の座標
点を入力するポインティングデバイスの一種あり、その
出力はマウスインターフェイス(MOUSE I/F)
26及びバス2Dを介してCPU21に取り込まれる。
パネルスイッチ2Bは、パソコン20にプログラムやデ
ータ等を入力するためのキーボードであり、テンキーや
ファンクションキー等を備えたものである。
【0040】スイッチ検出回路27は、パネルスイッチ
2Bのキー操作状態を検出し、その操作状態に応じたキ
ー情報をバス2Dを介してCPU21に出力する。タイ
マ28は時間間隔を計数したり、パソコン20全体の動
作クロックを発生するものである。パソコン20はこの
動作クロックを所定数だけ計数することによって所定時
間の計時を行い、それに応じたインタラプト処理を行
う。例えば、この所定数を自動伴奏のテンポに応じた値
とすることで、パソコン20によって自動伴奏の処理を
実行するようにしている。
【0041】この実施例では、鍵盤1Aの押鍵状態に対
応したノートナンバをMIDIインターフェイス1D及
び2Cを介してパソコン20のCPU21に送信するこ
とによって、パソコン20のマウス2Aやパネルスイッ
チ2B以外にパソコン20の各種機能を選択設定制御す
る操作子として、電子楽器1Fの鍵盤1Aの各鍵が動作
するようになっている。
【0042】図6は、鍵盤1Aに割り当てられた各種機
能の一例を示す図である。図において、鍵盤1Aは全部
で61個の鍵で構成され、パターンアサインエリア、操
作子エリア及びドラムパターンエリアに分割されてい
る。ノートナンバE0〜B1のキーがパターンアサイン
エリアを構成し、ノートナンバC2〜G#3のキーが操
作子エリアを構成し、ノートナンバA3〜E5のキーが
ドラムパターンエリアを構成する。
【0043】ノートナンバE0〜B1のキーは、エディ
ット処理やトランスフォーマー処理によって作成された
リズムパターンを新たなリズムパターンとして記憶する
ためのアサインメモリ領域に対応したアドレスを発生す
る。すなわち、RAM23のアサインメモリ領域は全部
で20個のアドレスを有したアサインメモリ管理領域
と、20個のパターンを格納可能なパターン記憶領域と
から成り、アサイン管理領域の一つ一つのアドレスがノ
ートナンバE0〜B1に対応している。例えば、ノート
ナンバE0はアサインメモリ管理領域の第1のアドレス
に対応し、ノートナンバF0は第2のアドレスに対応
し、以下同様にしてノートナンバF#0〜B1がアサイ
ンメモリ管理領域の第3から第20のアドレスにそれぞ
れ対応している。そして、各アドレスには各パターン記
憶領域の先頭アドレス値が記憶されている。
【0044】ノートナンバC2〜G#3のキーは、エデ
ィット処理やトランスフォーマー処理を行うための各種
操作子として機能する。従って、ノートナンバC2〜G
#3がそのまま各鍵に割り当てられた操作子機能を表す
キー情報となる。具体的には、ノートナンバC2のキー
がアサインキー、ノートナンバD2、E2、F2、G2
及びA2のキーがトランスフォーマー1〜5の指定キ
ー、ノートナンバB2のキーがアンドゥ指定キー、ノー
トナンバC3のキーがスタート/ストップ指定キー、ノ
ートナンバD3、E3及びF3のキーがバンクA〜Cの
指定キー、ノートナンバG3のキーがパターン確定用の
ロックキー、ノートナンバC#2及びD#2のキーがバ
リエーション1、2の指定キー、ノートナンバF#2の
キーがリプレース入力キー、ノートナンバG#2のキー
がインサート入力キー、ノートナンバA#2のキーがク
ォンタイズ処理指定キー、ノートナンバC#3のキーが
デリートドラム指示キー、ノートナンバD#3のキーが
デリートコンポーネント指示キー、ノートナンバF#3
のキーがアクセント入力キー、ノートナンバG#3のキ
ーがフィルイン指定キーにそれぞれ対応している。これ
ら各キーの操作に応じた処理内容の詳細については後述
する。
【0045】ドラムパターンエリアのノートナンバA3
〜E5のキーは、ドラム音の指定キーとして機能する。
従って、ノートナンバC2〜G#3がそのまま各鍵に割
り当てられたドラム音の種類を表すドラム音情報とな
る。具体的には、ノートナンバA3のキーがバスドラム
(BD)、ノートナンバA#3のキーがスネアドラム
(SD)、ノートナンバB3のキーがタムタムのハイ
(Tom H)、ノートナンバC4のキーがタムタムの
ロー(Tom L)、ノートナンバC#4のキーがタム
タムのミドル(Tom M)、ノートナンバD4のキー
がコンガのハイ(Conga H)、ノートナンバE4
のキーがコンガのロー(Conga L)、ノートナン
バD#4のキーがティンバレ(Timb)、ノートナン
バF4のキーがテンプルブロックのロー(TB L)、
ノートナンバF#4のキーがテンプルブロックのハイ
(TB H)、ノートナンバG4のキーがハイハットの
クローズ(HHC)、ノートナンバA4のキーがハイハ
ットのオープン(HHO)、ノートナンバG#4のキー
がタンブリン(Tamb)、ノートナンバA#4のキー
がクラベス(Clave)、ノートナンバB4のキーが
カウベル(Cowbell)、ノートナンバC5のキー
がアゴゥゴゥのハイ(Agogo H)、ノートナンバ
C#5のキーがアゴゥゴゥのロー(AgogoL)、ノ
ートナンバD5のキーがハンドクラップス(Clap
s)、ノートナンバD#5のキーがクラッシュシンバル
(Crash CY)、ノートナンバE5のキーがライ
ドシンバル(Ride CY)のドラム音にそれぞれ対
応している。
【0046】上述の各ドラム音は単独で指定することも
可能であるが、この実施例では、複数のドラム音をその
演奏形態に応じてグループ化したコンポーネントとして
利用している。従って、このコンポーネントを構成する
ドラム音は1又は複数である。ここで、コンポーネント
が複数のドラム音から構成される場合には、これらの間
には演奏形態に共通性(音楽的な関連)が存在すること
が必要である。例えば、バスドラム(BD)とスネアド
ラム(SD)とが、タムタムのハイ(TomH)とタム
タムのミドル(Tom M)とタムタムのロー(Tom
L)とが、コンガのハイ(Conga H)とコンガ
のロー(Conga L)とティンバレ(Timb)と
が、テンプルブロックのハイ(TB H)とテンプルブ
ロックのロー(TB L)とが、ハイハットのオープン
(HHO)とハイハットのクローズ(HHC)とが、ア
ゴゥゴゥのハイ(Agogo H)とアゴゥゴゥのロー
(Agogo L)とが、それぞれ1つのコンポーネン
トを構成する。従って、タンブリン(Tamb)、クラ
ベス(Clave)、カウベル(Cowbell)、ハ
ンドクラップス(Claps)、クラッシュシンバル
(Crash CY)及びライドシンバル(Ride
CY)のドラム音は単独扱いのコンポーネントとなる。
【0047】但し、タンブリン(Tamb)とクラベス
(Clave)とを、カウベル(Cowbell)とハ
ンドクラップス(Claps)とを、クラッシュシンバ
ル(Crash CY)とライドシンバル(Ride
CY)とを、それぞれ1つのコンポーネントとして扱っ
てもよいことはいうまでもない。また、これ以外の組合
せでもよい。
【0048】図2は、図1の電子楽器1F及びパソコン
20が伴奏パターン作成装置として動作する場合の機能
ブロックを示す図である。図2の伴奏パターン作成装置
はカレントパターンメモリ1を中心に動作する。パソコ
ン20は、カレントパターンメモリ1からカレントパタ
ーンを読み出しながら自動伴奏処理を行うようになって
いる。
【0049】カレントパターンメモリ1、アサインメモ
リ2、アンドゥバッファ3、退避メモリ4及びパターン
テーブル63は、図3に示されたRAM23の所定領域
がそれぞれ対応する。データベース手段5は、図1のハ
ードディスク装置24に対応する。データベース手段5
は図3のように多数のリズムパターンデータを記憶して
いる。パターンセレクタ61は、図1の鍵盤1Aのノー
トナンバA3,A#3,B3,・・・,E5のドラムパ
ターンエリアの各指定キーと、鍵盤1Aのノートナンバ
D3、E3及びF3のバンクA,B,Cの指定キーとが
それぞれ対応する。
【0050】従って、この伴奏パターン作成装置は、パ
ターンセレクタ61によってデータベース手段5内のコ
ンポーネントが適宜選択されると、それに対応したリズ
ムパターンデータをデータベース手段5から読み出し
て、カレントパターンメモリ1に供給する。この実施例
では、コンポーネントの選択は、パターンセレクタ61
すなわち鍵盤1Aの操作によって行われ、鍵盤1Aの操
作によって発生したノートナンバに対応したコンポーネ
ントが指定される。この時、各コンポーネント中のリズ
ムパターンは複数存在するので、指定されたコンポーネ
ントのどのリズムパターンデータを読み出すかは、鍵盤
1Aの操作時におけるベロシティデータによって行う。
【0051】すなわち、データベース手段5内の各バン
クA,B,Cを構成する各リズムパターンデータの先頭
アドレスは、図4のようにリズムパターンの複雑度に応
じた順番をアドレスとしてパターンテーブル63に記録
されている。そこで、パターンセレクタ61の操作時に
おけるベロシティデータをパターンテーブル63のアド
レスに対応付けることによって、パターンテーブル63
からはベロシティデータの大きさに応じて複雑度のそれ
ぞれ異なるリズムパターンデータの先頭アドレスがパタ
ーンセレクタ61に供給される。パターンセレクタ61
は、データベース手段5の該先頭アドレスによって指定
されたアドレスに記憶されているリズムパターンデータ
を読み出して、カレントパターンメモリ1に供給する。
データベース手段5から読み出されたリズムパターンデ
ータはカレントパターンメモリ1内にカレントパターン
として格納される。格納されたカレントパターンの内容
はエディット手段7やトランスフォーマー9によって種
々の変更が施される。
【0052】エディット手段7は、図1の鍵盤1Aのノ
ートナンバF#2のリプレース入力キー、ノートナンバ
G#2のインサート入力キー、ノートナンバA#2のク
ォンタイズ処理指定キー、ノートナンバC#3のデリー
トドラム指示キー、ノートナンバD#3のデリートコン
ポーネント指示キー、ノートナンバF#3のアクセント
入力キーに対応する。
【0053】ここで、リプレース入力とはカレントパタ
ーンの元のノートイベントデータを消去し、新たなノー
トイベントデータのみを記憶することをいう。インサー
ト入力とはカレントパターンの元のノートイベントデー
タに新たなノートイベントデータを追加して記憶するこ
とをいう。クォンタイズとはノートイベントの発生タイ
ミングを基準タイミングにジャストフィットさせること
をいう。アクセントとはカレントパターン内のドラム音
で、操作された鍵盤に対応するドラム音にアクセントを
付けなおすことをいう。デリートドラムとはカレントパ
ターン内のドラム音であって、操作された鍵盤に対応す
るドラム音だけを消去することをいう。デリートコンポ
ーネントとはカレントパターン内のドラム音であって、
操作した鍵盤に対応するコンポーネントのドラム音を全
て消去することをいう。
【0054】形容詞指示手段8は、図1の鍵盤1Aのノ
ートナンバD2,E2,F2,G2,A2のトランスフ
ォーマー指定キーに対応する。トランスフォーマー9
は、図1のROM22内に格納されているトランスフォ
ーマー用プログラムに対応する。カレントパターンの内
容はこのトランスフォーマー指定キーに対応する形容詞
指示手段8で指示された形容詞に応じて変形処理され
る。このトランスフォーマー9は感覚的な形容詞の指示
をするだけで思い通りのイメージに沿ったパターンを作
成する。
【0055】アンドゥ手段10は、図1の鍵盤1Aのノ
ートナンバB2のアンドゥキーに対応する。トランスフ
ォーマー9によって変形されたパターンはアンドゥバッ
ファ3に保存されるので、変形の結果、思い通りのパタ
ーンが得られなかった場合には、元のパターンを呼び戻
すことができるようになっている。すなわち、アンドゥ
バッファ3には変形されたパターンが変形処理順に記憶
されるので、アンドゥバッファ3の内容を順次遡って読
み出すことによって元のパターンを呼び戻すことができ
る。このようにして、新たなパターンの追加や変形によ
って作成されたカレントパターンは、アサインメモリ2
に記憶しておくことが可能であり、アサインメモリ2に
記憶されたパターンはいつでも鍵盤1Aのパターンアサ
インエリアのキーを操作することによって読み出すこと
ができる。
【0056】パターン登録手段62は、図1のパネルス
イッチ2B上のパターン登録用操作子が対応する。パタ
ーン登録手段62は、カレントパターンメモリ1内のカ
レントパターン、すなわちエディット手段7やトランス
フォーマー9よって種々変更の施されたものをデータベ
ース手段5に新たなリズムパターンデータとして新規登
録する。この時、パターン登録手段62は、データベー
ス手段5に新規登録したリズムパターンデータの複雑度
を求め、その複雑度に応じてパターンテーブル63内の
順番を並び替えて、新たなパターンテーブル63を作成
する。
【0057】例えば、図5に示すような複雑度『20』
のタムタムTomのリズムパターンをデータベース手段
5のバンクBのディスコ音楽用パターンテーブルに新た
に登録する場合を想定して、パターンテーブルの並び替
えについて説明する。まず、パターン登録手段62は、
タムタムTomのリズムパターンをデータベース手段5
のアドレス『B−n1』に登録する。そして、パターン
登録手段62は、タムタムTomのリズムパターンの複
雑度を求める。タムタムTomのリズムパターンの複雑
度は『20』なので、パターン登録手段62は、図4に
示すようなディスコ音楽用パターンテーブルのアドレス
『3』以降の先頭アドレス『C−1,B−3,C−2,
C−3,・・・,B−n』をそれぞれ1アドレスずつ後
方に移動し、アドレス『3』の位置にタムタムTomの
リズムパターンの先頭アドレス『B−n1』を新たに記
録する。
【0058】次に、CPU11によって実行される図1
の電子楽器1Fの処理の一例を図7のフローチャートを
用いて説明する。図7(A)は図1の電子楽器1FのC
PU11が処理するメインルーチンの一例を示す図であ
る。まず、電源が投入されると、CPU11はROM1
2に格納されている制御プログラムに応じた処理を開始
する。「イニシャライズ処理」では、RAM13内の各
種レジスタ及びフラグを初期化する。その後に、CPU
11は「キー処理」、「MIDI受信処理」及び「その
他の処理」をイベントの発生に応じて繰り返し実行す
る。
【0059】図7(B)は図7(A)の「キー処理」の
詳細を示す図である。「キー処理」では、鍵盤1Aの操
作状態がキーオン状態かキーオフ状態かを判定し、その
判定結果に応じて、MIDIノートオンメッセージ又は
MIDIノートオフメッセージをMIDIインターフェ
ース1D及び2Cを介してパソコン20に出力する。従
って、この実施例では、鍵盤1Aが操作された場合でも
電子楽器自体の処理すなわち音源回路17を駆動しない
ようにしてある。そのため、キー処理の時点では、音源
回路17は発音処理を行わないようにしてある。
【0060】図7(C)は図7(A)の「MIDI受信
処理」の詳細を示す図である。「MIDI受信処理」で
は、パソコン20からMIDIインターフェース2C及
び1Dを介してMIDIメッセージを入力する毎に実行
する。「MIDI受信処理」では、そのMIDIメッセ
ージがノートオンメッセージかどうかを判定し、ノート
オン(YES)の場合にはそのノートオン信号、ノート
ナンバ及びベロシティデータを音源回路17に供給し、
楽音の発音を音源回路17に行わせる。一方、MIDI
メッセージがノートオン以外(NO)の場合には受信し
たMIDIメッセージに応じた「メッセージ対応処理」
を行った後、図7(A)のメインルーチンにリターンす
る。「その他の処理」では、パネルスイッチ1Bにおけ
るその他の操作子の操作に基づく処理やその他の種々の
処理を行う。
【0061】次に、CPU21によって実行される図1
のパソコン20の処理の一例を図8〜図17のフローチ
ャートを用いて説明する。図8(A)は図1のパソコン
20のCPU21が処理するメインルーチンの一例を示
す図である。まず、電源が投入されると、CPU21は
ROM22に格納されている制御プログラムに応じた処
理を開始する。「イニシャライズ処理」では、RAM2
3内の各種レジスタ及びフラグを初期化する。その後
に、CPU21は「MIDI受信処理」、「表示処理」
及び「その他の処理」を繰り返し実行する。
【0062】図8(B)は図8(A)の「MIDI受信
処理」の詳細を示す図である。「MIDI受信処理」
は、電子楽器1FからMIDIインターフェース1D及
び2Cを介してMIDIメッセージが入力する毎に実行
される。「MIDI受信処理」では、MIDIメッセー
ジがノートオンメッセージかどうかを判定し、ノートオ
ン(YES)の場合にはそのキーオンのノートナンバに
対応した処理(図9〜図12の処理)を実行し、ノート
オフ(NO)の場合にはそのキーオフのノートナンバに
対応した処理(図13の処理)を実行する。
【0063】「表示処理」では、データベース手段5の
どのバンクを処理中であり、演奏しているドラム音の種
類やカレントパターンのどの部分を演奏中であるかをデ
ィスプレイ29に表示するための処理を行う。具体的に
は、図5や図21に示すような画面を表示する。「その
他の処理」では、パネルスイッチ2Bにおけるその他の
操作子の操作に基づく処理やその他の種々の処理を行
う。ここでは、パネルスイッチ2B上のパターン登録用
操作子の操作に応じた図17の「パターン登録処理」を
行う。この「パターン登録処理」の詳細について後述す
る。
【0064】図9〜図12は、受信したMIDIメッセ
ージがノートオンメッセージの場合に実行される図8
(B)のノートオンメッセージのノートナンバに対応し
た処理を示す図である。図9(A)は、鍵盤1Aのノー
トナンバE0〜B1に対応したパターンアサインエリア
のキーが操作されることによって、ノートナンバE0〜
B1を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受信
された場合に行われるパターンアサインエリアキー処理
を示す図である。このパターンアサインエリアキー処理
では、まずアサインフラグASSIGNがハイレベル
“1”かどうかを判定し、その判定結果に応じた処理を
行う。
【0065】すなわち、アサインフラグASSIGN
は、鍵盤1Aのアサインキー(ノートナンバC2のキ
ー)がキーオン操作された場合に、図9(B)のアサイ
ンキー処理によってハイレベル“1”にセットされ、逆
にキーオフ操作された場合には図13(A)の処理によ
ってローレベル“0”にリセットされる。従って、アサ
インフラグASSIGNがハイレベル“1”(YES)
だと判定された場合は、パターンアサインエリアのキー
とアサインキーとが同時に押されていることを意味する
ので、この場合には、カレントパターンメモリ1内のカ
レントパターンをそのノートナンバに対応したアサイン
メモリ2のアサインメモリ領域にコピーしてリターンす
る。
【0066】一方、アサインフラグASSIGNがロー
レベル“0”(NO)だと判定された場合は、パターン
アサインエリアのキーだけが操作されたことを意味する
ので、この場合には、そのノートナンバに対応したアサ
インメモリ2のアサインメモリ領域に記憶されているリ
ズムパターンをカレントパターンメモリ1にコピーして
リターンする。
【0067】すなわち、アサインキーを押しながらパタ
ーンアサインエリアのキーを操作した場合には、その時
にカレントパターンメモリ1に記憶されているリズムパ
ターンデータがそのパターンアサインエリアのキーに登
録され、パターンアサインエリアのキーだけを単独に操
作した場合には、そのキーに予め登録されているリズム
パターンがカレントパターンメモリ1に呼び出されるこ
ととなる。
【0068】図9(B)は鍵盤1AのノートナンバC2
に対応したアサインキーが操作され、ノートナンバC2
を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受信され
た場合に行われるアサインキー処理を示す図である。こ
のアサインキー処理では、全フラグをローレベル“0”
にクリアしてからアサインフラグASSIGNにハイレ
ベル“1”をセットしてリターンする。
【0069】図9(C)は鍵盤1AのノートナンバD2
〜A2(#を除く)に対応したトランスフォーマー1〜
5のキーが操作され、ノートナンバD2〜A2(#を除
く)を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受信
された場合に行われるトランスフォーマーキー処理を示
す図である。ノートナンバD2〜A2(#を除く)を含
むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受信されたと
いうことは、トランスフォーマーの形容詞の種類を指示
したことを意味する。従って、このトランスフォーマー
キー処理では、まず、全フラグをローレベル“0”にク
リアし、MIDIメッセージ内のノートナンバ及びベロ
シティデータに応じてトランスフォーマーの形容詞の種
類を決定する。トランスフォーマーの種類が決定したら
トランスフォーマーフラグTRANSにハイレベル
“1”をセットしてリターンする。
【0070】なお、この実施例では、それぞれのトラン
スフォーマー1〜5には、2つの形容詞が割り当てられ
ており、ベロシティデータの大きさに応じていずれか一
方が選択されるようになっている。例えば、トランスフ
ォーマー1には複雑化処理(Complex)と簡単化
処理(Simple)、トランスフォーマー2には硬音
化処理(Hard)と軟音化処理(Soft)、トラン
スフォーマー3には活発化処理(Energetic)
と平静化処理(Calm)、トランスフォーマー4には
無表情化処理(Mechanical)と優美化処理
(Graceful)、トランスフォーマー5にはども
り化処理(Stuttering)と浮動化処理(Fl
oating)がそれぞれ割り当てられている。従っ
て、ベロシティデータの大きさがある所定値以下の場合
には前者が選択され、所定値よりも大きい場合には後者
が選択されるようになっている。トンラスフォーマーフ
ラグTRANSがハイレベル“1”の場合は、トランス
フォーマー9は図16(D)のトランスフォーマーキー
処理を行い、カレントパターンの内容を各トランスフォ
ーマーの形容詞に応じて変更する。
【0071】以下、各形容詞の内容について説明する。
複雑化処理(Complex)とは次のいずれか一つを
実行することをいう。複雑化処理の第1は、予め指示さ
れたテンプレートと呼ばれるパターン原型に基づき、こ
のテンプレートに対応した3連音符系のリズムパターン
をデータベース手段5からサーチし、それをカレントパ
ターンに加えることによって行われる。複雑化処理の第
2は、データベース手段5からランダムにクラッシュ以
外のコンポーネントを構成するドラム音を抽出してカレ
ントパターンに加えることによって行われる。
【0072】簡単化処理(Simple)とは次のいず
れか一つを実行することをいう。簡単化処理の第1は、
カレントパターン内のバスドラム(BD)、スネアドラ
ム(SD)のリズムパターンに比べてより基本のリズム
パターンに近いものをデータベース手段5からサーチ
し、それをカレントパターンとすることによって行われ
る。簡単化処理の第2は、カレントパターン内のハイハ
ット(HHC,HHO)のリズムパターンに比べてより
基本のリズムパターンに近いものをデータベース手段5
からサーチし、それをカレントパターンとすることによ
って行われる。簡単化処理の第3は、上記バスドラム
(BD)、スネアドラム(SD)、ハイハット(HH
C,HHO)以外のコンポーネントのリズムパターンを
カレントパターン内から除去することによって行われ
る。
【0073】硬音化処理(Hard)とは次のいずれか
一つを実行することをいう。硬音化処理の第1は、カレ
ントパターン内のリズムパターンの全てのベロシティを
一律に増加させることによって行われる。硬音化処理の
第2は、カレントパターン内のドラム音をソフト用コン
ポーネントからハード用コンポーネントに交換すること
によって行われる。
【0074】ここで、ハード用コンポーネントを構成す
るドラム音は、例えばバスドラム(BD)、スネアドラ
ム(SD)、タムタム(Tom H,Tom M,To
mL)、カウベル(Cowbell)、アゴーゴ(Ag
ogo H,AgogoL)、ハンドクラップス(Cl
aps)、クラッシュ(Crash CY)であり、ソ
フト用コンポーネントを構成するドラム音は、例えばク
ラベス(Clave)、タンバリン(Tamb)、ハイ
ハット(HHC,HHO)、ライド(Ride C
Y)、コンガ(Conga H,Conga L)、ウ
ッドブロック、シェイカーである。なお、この実施例で
は、ウッドブロックとシェイカーのドラム音は、鍵盤1
Aへ割当ててないが、これらのドラム音はソフト用コン
ポーネントを構成するものとして例示した。
【0075】軟音化(Soft)とは次のいずれか一つ
を実行することをいう。軟音化処理の第1は、カレント
パターン内のリズムパターンの全てのベロシティを一律
に減少させることによって行われる。軟音化処理の第2
は、カレントパターン内のドラム音をハード用コンポー
ネントからソフト用コンポーネントに交換することによ
って行われる。
【0076】活発化処理(Energetic)とは次
のいずれか一つを実行することをいう。活発化処理の第
1は、テンプレートに基づいたリズムパターンをカレン
トパターン内で増加させることによって行われる。活発
化処理の第2は、テンポ速度を120程度に近づけるこ
とによって行われる。活発化処理の第3は、カレントパ
ターン内のリズムパターンをテンプレートに基づいて3
連音符系のリズムパターンに近づける(シャッフルす
る)ことによって行われる。
【0077】平静化処理(Calm)とは次のいずれか
一つを実行することをいう。平静化処理の第1は、テン
プレートに基づいたリズムパターンをカレントパターン
内で減少させることによって行われる。平静化処理の第
2は、テンポ速度を60程度に近づけることによって行
われる。平静化処理の第3は、カレントパターン内のリ
ズムパターンをテンプレートに基づいて非3連音符系の
リズムパターンに近づける(ノンシャッフルする)こと
によって行われる。
【0078】無表情化処理(Mechanical)と
は、次のいずれか一つを実行することをいう。無表情化
処理の第1は、テンプレートに基づいてカレントパター
ン内のリズムパターンを16分にクォンタイズすること
によって行われる。無表情化処理の第2は、テンプレー
トに基づいてカレントパターン内のリズムパターンをバ
スドラム(BD)又はスネアドラム(SD)を基本パタ
ーンとした8分にクォンタイズすることによって行われ
る。無表情化処理の第3は、カレントパターン内のドラ
ム音をソフト用コンポーネントからハード用コンポーネ
ントに交換することによって行われる。無表情化処理の
第4は、ベロシティデータを『90』の値を中心とした
値に圧縮処理することによって行われる。
【0079】優美化処理(Graceful)とは、次
のいずれか一つを実行することをいう。優美化処理の第
1は、ベロシティデータを『64』の値を中心として両
側に拡張することによって行われる。優美化処理の第2
は、テンプレートに基づいて3連音符系のリズムパター
ンをカレントパターンに追加することによって行われ
る。優美化処理の第3は、カレントパターン内のドラム
音をハード用コンポーネントからソフト用コンポーネン
トに交換することによって行われる。優美化処理の第4
は、カレントパターン内のドラム音にフラッターを施す
(装飾音を付ける)ことによって行われる。
【0080】どもり化処理(Stuttering)と
は、次のいずれか一つを実行することをいう。どもり化
処理の第1は、テンプレートに基づいて、カレントパタ
ーン内のリズムパターンからダウンビートを消去し、ア
ップビートに変換する(シンコペーション化する)こと
によって行われる。どもり化処理の第2は、テンプレー
トに基づいて3連音符系のリズムパターンをカレントパ
ターンに追加することによって行われる。
【0081】浮動化処理(Floating)とは、次
のいずれか一つを実行することをいう。浮動化処理の第
1は、テンプレートに基づいて、カレントパターン内の
リズムパターンからアップビートを消去し、ダウンビー
トに変換する(非シンコペーション化する)ことによっ
て行われる。浮動化処理の第2は、テンプレートに基づ
いて3連音符系のリズムパターンをカレントパターンか
ら減少させることによって行われる。浮動化処理の第3
は、テンプレートに基づいて12/8の3連音符系のリ
ズムパターンをカレントパターンに追加することによっ
て行われる。浮動化処理の第4は、カレントパターン内
のドラム音をハード用コンポーネントからソフト用コン
ポーネントに交換することによって行われる。浮動化処
理の第5は、テンポ速度を『120』程度に近づけるこ
とによって行われる。
【0082】図9(D)は鍵盤1AのノートナンバB2
に対応したアンドゥキーが操作され、ノートナンバB2
を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受信され
た場合に行われるアンドゥキー処理を示す図である。こ
のアンドゥキー処理では、全フラグをローレベル“0”
にクリアしてからアンドゥフラグUNDOにハイレベル
“1”をセットしてリターンする。
【0083】アンドゥフラグUNDOがハイレベル
“1”の場合は、アンドゥ手段10は図16(A)のア
ンドゥ処理を行い、アンドゥバッファ3から前のリズム
パターンを読み出しカレントパターンメモリ1にコピー
する。これによって、トランスフォーマー9によるパタ
ーン変更の結果が気に入らない場合には、前回のリズム
パターンに戻すことができる。なお、アンドゥバッファ
3は、全部で20個分のリズムパターンを順番に記憶し
ているので、アンドゥキーの操作に応じて順次遡って前
のリズムパターンをカレントパターンメモリ1に復活す
ることができるようになっている。
【0084】図9(E)は鍵盤1AのノートナンバC3
に対応したスタート/ストップキーが操作され、ノート
ナンバC3を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fか
ら受信された場合に行われるスタート/ストップキー処
理を示す図である。このスタート/ストップキー処理で
は、まず走行状態フラグRUNがハイレベル“1”かど
うかを判定し、その判定結果に応じた処理を行う。ここ
で走行状態フラグRUNは、カレントパターンメモリ1
からカレントパターンを読み出し中であるかどうかを示
すものである。
【0085】従って、走行状態フラグRUNがハイレベ
ル“1”(YES)だと判定された場合は、読み出しを
停止するために走行状態フラグRUNにローレベル
“0”をセットしてリターンする。一方、走行状態フラ
グRUNがローレベル“0”(NO)だと判定された場
合は、読み出しを開始するためにカレントパターンメモ
リ1の最初のタイミングデータをタイミングレジスタT
IMEにセットし、走行状態フラグRUNをハイレベル
“1”にセットしてリターンする。これによって、図1
4のタイマ割込処理においてカレントパターンメモリ1
から順次カレントパターンの読み出し処理が実行される
ようになる。
【0086】図9(F)は鍵盤1AのノートナンバD3
〜F3(#を除く)に対応したバンクA,B,Cのいず
れかのキーが操作され、ノートナンバD3〜F3(#を
除く)を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受
信された場合に行われるバンクA,B,Cキー処理を示
す図である。このバンクA,B,Cキー処理では、バン
クレジスタBANKに『1』、『2』、『3』のいずれ
か1つを格納してリターンする。この実施例では、ノー
トナンバD3に対応したバンクAのキーが操作された場
合にはバンクレジスタBANKには『1』を格納し、ノ
ートナンバE3に対応したバンクBのキーが操作された
場合にはバンクレジスタBANKには『2』を格納し、
ノートナンバF3に対応したバンクCのキーが操作され
た場合にはバンクレジスタBANKには『3』を格納す
る。これによって、キー操作に応じてデータベース手段
5のバンクA,B,Cが切り替えられるので、これ以後
にコンポーネントの指定があれば、そのバンクからリズ
ムパターンが読み出され、カレントパターンメモリ1に
格納されるようになる。
【0087】図10(A)は鍵盤1AのノートナンバG
3に対応したロックキーが操作され、ノートナンバG3
を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから受信され
た場合に行われるロックキー処理を示す図である。この
ロックキー処理では、全フラグをローレベル“0”にク
リアしてからロックフラグLOCKにハイレベル“1”
をセットしてリターンする。データベース手段5からの
リズムパターンは、通常はドラムパターンエリアのキー
を操作している間だけ有効であるが、このロックキーを
操作することによってリズムパターンの内容は確定し、
ドラムパターンエリアのキーを離してもそのリズムパタ
ーンは有効状態を維持する。
【0088】図10(B)は鍵盤1AのノートナンバC
#2,D#2に対応したバリエーション1,2のキーが
操作され、ノートナンバC#2,D#2を含むMIDI
メッセージが電子楽器1Fから受信された場合に行われ
るバリエーション1,2キー処理を示す図である。この
バリエーション1,2キー処理では、全フラグをローレ
ベル“0”にクリアしてからバリエーションフラグVA
RI1又はVARI2にハイレベル“1”をセットして
リターンする。これによって、カレントパターンの読み
出しが小節線まで進んだときに、バリエーションパター
ン(図3の形容詞シーケンス)が読み出されるようにな
る。
【0089】図10(C)は鍵盤1AのノートナンバF
#2に対応したリプレースキーが操作され、ノートナン
バF#2を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから
受信された場合に行われるリプレースキー処理を示す図
である。このリプレースキー処理では、全フラグをロー
レベル“0”にクリアしてからリプレースフラグREP
LACEにハイレベル“1”をセットしてリターンす
る。これによって、このリプレースキーを押しつづけて
いる間にドラムパターンエリアのキーを操作すると、図
11(D)の処理が実行され、対応するドラム音が操作
タイミングの位置に入力されるようになる。このとき、
前の対応ドラム音は消去される。
【0090】図10(D)は鍵盤1AのノートナンバG
#2に対応したインサートキーが操作され、ノートナン
バG#2を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから
受信された場合に行われるインサートキー処理を示す図
である。このインサートキー処理では、全フラグをロー
レベル“0”にクリアしてからインサートフラグINS
ERTにハイレベル“1”をセットしてリターンする。
これによって、このインサートキーを押しつづけている
間にドラムパターンエリアのキーを操作すると、対応す
るドラム音がその操作タイミングの位置に入力されるよ
うになる。このとき、前のドラム音は消去されることな
く新たなドラム音が追加される。
【0091】図10(E)は鍵盤1AのノートナンバA
#2に対応したクォンタイズキーが操作され、ノートナ
ンバA#2を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fか
ら受信された場合に行われるクォンタイズキー処理を示
す図である。このクォンタイズキー処理では、全フラグ
をローレベル“0”にクリアし、その時のベロシティデ
ータの大きさに応じてクォンタイズの分解能を決定し、
クォンタイズフラグQUANTにハイレベル“1”をセ
ットしてリターンする。これによって、カレントパター
ンの読み出しが小節線まで達したとき、次の小節線以降
のリズムパターンを読み出す際に、データそのものは書
き替えずに読み出すタイミングのみをクォンタイズ処理
して読み出す。このような処理を読み出しクォンタイズ
処理という。
【0092】図10(F)は鍵盤1AのノートナンバC
#3に対応したデリートドラムキーが操作され、ノート
ナンバC#3を含むMIDIメッセージが電子楽器1F
から受信された場合に行われるデリートドラムキー処理
を示す図である。このデリートドラムキー処理では、全
フラグをローレベル“0”にクリアしてからデリートド
ラムフラグDELDRUMにハイレベル“1”をセット
してリターンする。これによって、例えばその後にノー
トナンバC4のノートオンメッセージが検出されたら、
ノートナンバC4に対応するドラム音(タムタムのロー
(TomL))をカレントパターンの中から削除する。
【0093】図11(A)は鍵盤1AのノートナンバD
#3に対応したデリートコンポーネントキーが操作さ
れ、ノートナンバD#3を含むMIDIメッセージが電
子楽器1Fから受信された場合に行われるデリートコン
ポーネントキー処理を示す図である。このデリートコン
ポーネントキー処理では、全フラグをローレベル“0”
にクリアしてからデリートコンポネントフラグDELC
OMPにハイレベル“1”をセットしてリターンする。
これによって、例えばその後にノートナンバC4のノー
トオンメッセージが検出されたら、ノートナンバC4の
タムタムのロー(Tom L)が含まれるコンポーネン
トのドラム音(すなわち、タムタムのハイ(Tom
H),タムタムのミッド(Tom M),タムタムのロ
ー(Tom L))が全てカレントパターンから削除さ
れる。
【0094】図11(B)は鍵盤1AのノートナンバF
#3に対応したアクセントキーが操作され、ノートナン
バF#3を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから
受信された場合に行われるアクセントキー処理を示す図
である。このアクセントキー処理では、全フラグをロー
レベル“0”にクリアしてからアクセントフラグACC
ENTにハイレベル“1”をセットしてリターンする。
これによって、例えばその後にノートナンバC4のノー
トオンメッセージが検出され、対応するノートナンバC
4のノートオフメッセージが検出されるまでの間にその
ノートナンバと同一のノートイベントがカレントパター
ンから読み出されたときは、そのノートイベントのベロ
シティがC4のノートオンベロシティに書き替えられ
る。
【0095】図11(C)は鍵盤1AのノートナンバG
#3に対応したフィルインキーが操作され、ノートナン
バG#3を含むMIDIメッセージが電子楽器1Fから
受信された場合に行われるフィルインキー処理を示す図
である。このフィルインキー処理では、まず全フラグを
ローレベル“0”にクリアしてからカレントパターンメ
モリ1内のカレントパターンを退避メモリ4に一時的に
退避させる。そして、データベース手段5の対応するバ
ンクA,B,Cのフィルインパターンをカレントパター
ンメモリ1にコピーし、その読み出し位置(現在の小節
内のタイミングに対応するパターン上のデータ)をサー
チしてからフィルインフラグFILLにハイレベル
“1”をセットしてリターンする。これによって、ノー
トナンバG#3に対応したフィルインキーが操作された
時点からその小節の最後までフィルインパターンが演奏
されるようになる。
【0096】図11(D)は鍵盤1AのノートナンバA
3〜E5に対応したドラムパターンエリアのキーが操作
され、ノートナンバA3〜E5を含むMIDIメッセー
ジを電子楽器1Fから受信した場合に行われるドラムキ
ー処理を示す図である。このドラムキー処理では、まず
ロックフラグLOCK以外のフラグ(リプレースフラグ
REPLACE、インサートフラグINSERT、デリ
ートドラムフラグDELDRUM及びデリートコンポー
ネントフラグDELCOMP)のいずれかがハイレベル
“1”かどうかを判定し、その判定結果に応じた処理を
行う。
【0097】すなわち、ノートナンバがA3〜E5のい
ずれかであれば、それはドラム音(単音)の指定又はコ
ンポーネントの指定である。従って、ロックフラグLO
CK以外のいずれかのフラグがハイレベル“1”(YE
S)だと判定された場合は、そのハイレベル“1”にセ
ットされているフラグに対応したフラグ対応処理1を実
行してリターンする。このフラグ対応処理1の詳細は、
図12に示されている。
【0098】一方、ロックフラグLOCK以外のいずれ
のフラグもハイレベル“1”でない(NO)と判定され
た場合は、押鍵されたキー(ノートナンバ)に対応した
コンポーネントの音(一部についてはドラム音)をカレ
ントパターンから削除して退避メモリ4に一時的に退避
させる。そして、押鍵されたキー(ノートナンバ)、ベ
ロシティデータ、ジャンルに対応したコンポーネント
(ドラム)のリズムパターンをパターンテーブル63を
参照して選択し、選択されたコンポーネントのリズムパ
ターンをデータベース手段5から読み出してカレントパ
ターンに追加する。選択されたリズムパターンの複雑度
を図5のようにディスプレイ29に表示する。
【0099】これによって、ノートナンバA3〜E5に
対応するキーを押鍵するだけで、ノートナンバに対応す
るコンポーネントのリズムパターンを、ベロシティデー
タの大きさに応じて選択して、追加することができる。
なお、パターンテーブル63は、図4に示したようにベ
ロシティの値すなわちアドレスが大きいほど、より複雑
なパターンとなるように、リズムパターンの先頭アドレ
スを順番に記憶しているので、リズムパターンの種類を
より細かく選択することができる。
【0100】図12は、図11(D)のフラグ対応処理
1の詳細を示す図である。このフラグ対応処理1は、ロ
ックフラグLOCK以外のリプレースフラグREPLA
CE、インサートフラグINSERT、デリートドラム
フラグDELDRUM及びデリートコンポーネントフラ
グDELCOMPのいずれかがハイレベル“1”の場合
に行われる処理である。
【0101】図12(A)は鍵盤1AのノートナンバF
#2に対応したリプレースキーが押されている状態でド
ラムパターンエリアのキーが操作されることによって実
行されるリプレース処理を示す図である。すなわち、リ
プレースキーが押されている間は、図10(C)のリプ
レースキー処理によってリプレースフラグREPLAC
Eにハイレベル“1”がセットされるので、図11
(D)のドラムキー処理でロックフラグLOCK以外の
リプレースフラグREPLACEがハイレベル“1”だ
と判定され、リプレース処理が行われる。このリプレー
ス処理では、ノートナンバに対応するドラム音をベロシ
ティデータと共にカレントパターンに追加する。そし
て、押されたドラム音のデリートフラグにハイレベル
“1”をセットして図11(D)のドラムキー処理にリ
ターンする。デリートフラグにハイレベル“1”のセッ
トされたドラム音は、図15のステップ56でカレント
パターンから削除される。
【0102】図12(B)は鍵盤1AのノートナンバG
#2に対応したインサートキーが押されている状態でド
ラムパターンエリアのキーが操作されることによって実
行されるインサート処理を示す図である。すなわち、イ
ンサートキーが押されている間は、図10(D)のイン
サートキー処理によってインサートフラグINSERT
にハイレベル“1”がセットされるので、図11(D)
のドラムキー処理でロックフラグLOCK以外のインサ
ートフラグREPLACEがハイレベル“1”だと判定
され、インサート処理が行われる。このインサート処理
では、ノートナンバに対応するドラム音をベロシティデ
ータと共にカレントパターンに追加して図11(D)の
ドラムキー処理にリターンする。
【0103】図12(C)は鍵盤1AのノートナンバC
#3に対応したデリートドラムキーが押されている状態
でドラムパターンエリアのキーが操作されることによっ
て実行されるデリートドラム処理を示す図である。すな
わち、デリートドラムキーが押されている間は、図10
(F)のデリートドラムキー処理によってデリートドラ
ムフラグDELDRUMにハイレベル“1”がセットさ
れるので、図11(D)のドラムキー処理でロックフラ
グLOCK以外のデリートドラムフラグDELDRUM
がハイレベル“1”だと判定され、デリートドラム処理
が行われる。このデリートドラム処理では、押されたド
ラム音のデリートフラグにハイレベル“1”をセットし
て図11(D)のドラムキー処理にリターンする。デリ
ートフラグにハイレベル“1”のセットされたドラム音
は、図15のステップ54でカレントパターンから削除
される。
【0104】図12(D)は鍵盤1AのノートナンバD
#3に対応したデリートコンポーネントキーが押されて
いる状態でドラムパターンエリアのキーが操作されるこ
とによって実行されるデリートコンポーネント処理を示
す図である。すなわち、デリートコンポーネントキーが
押されている間は、図11(A)のデリートコンポーネ
ントキー処理によってデリートコンポーネントフラグD
ELCOMPにハイレベル“1”がセットされるので、
図11(D)のドラムキー処理でロックフラグLOCK
以外のデリートコンポーネントフラグDELCOMPが
ハイレベル“1”だと判定され、デリートコンポーネン
ト処理が行われる。このデリートコンポーネント処理で
は、押されたドラム音を含むコンポーネントのデリート
フラグにハイレベル“1”をセットして図11(D)の
ドラムキー処理にリターンする。デリートフラグにハイ
レベル“1”のセットされたコンポーネントを構成する
ドラム音は、図15のステップ54でカレントパターン
から削除される。
【0105】図13は受信したMIDIメッセージがノ
ートオフメッセージの場合に行われる図8(B)のノー
トオフメッセージのノートナンバに対応した処理の詳細
を示す図である。図13(A)では、鍵盤1Aのノート
ナンバC2に対応したアサインキー、ノートナンバG3
に対応したロックキー、ノートナンバF#2に対応した
リプレースキー、ノートナンバG#2に対応したインサ
ートキー、ノートナンバA#2に対応したクォンタイ
ズ、ノートナンバC#3に対応したデリートドラム、ノ
ートナンバD#3に対応したデリートコンポーネントキ
ー又はノートナンバF#3に対応したアクセントキーが
操作され、ノートナンバC2、G3、F#2、G#2、
A#2、C#3、D#3又はF#3を含むMIDIメッ
セージを電子楽器1Fから受信した場合に、それぞれの
ノートナンバに対応した図9から図11の各キー処理で
ハイレベル“1”にセットされたフラグをクリアする。
【0106】図13(B)は鍵盤1AのノートナンバA
3〜E5に対応したドラムパターンエリアのキーが離鍵
され、ノートナンバA3〜E5のノートオフメッセージ
を含むMIDIメッセージを電子楽器1Fから受信した
場合に行われるドラムキー処理を示す図である。このド
ラムキー処理では、まずロックフラグLOCKがローレ
ベル“0”かどうかを判定し、YESの場合には以下の
処理を行い、NOの場合にはデータベース手段5から読
出し中のリズムパターンを確定させるために、そのまま
図8(A)のメインルーチンにリターンする。ロックフ
ラグLOCKがローレベル“0”の場合には、離鍵され
たキーのノートナンバA3〜E5のドラム音(単音)又
はコンポーネントの音をカレントパターンから削除し、
図11(D)で退避していたコンポーネント(ドラム)
の音をカレントパターンに戻す。
【0107】図14は、4分音符当たり480回の割込
みで実行されるタイマ割込処理を示す図である。このタ
イマ割込処理はカレントパターンメモリ1からカレント
パターンを読み出す時のテンポに対応して処理される。
すなわち、テンポに応じて割込み周期が変更される。こ
の処理はつぎのようなステップで順番に実行される。
【0108】ステップ31:走行状態フラグRUNがハ
イレベル“1”かどうかを判定し、ハイレベル“1”
(YES)の場合には次のステップ32に進み、そうで
ない(NO)場合はリターンする。 ステップ32:タイミングデータを格納してあるタイム
レジスタTIMEの値が『0』かどうか、すなわち次の
ノートイベントまでの時間が経過したか否かを判定し、
『0』(YES)の場合は時間が経過しているので、次
のステップ33に進み、そうでない(NO)場合は時間
がまだ経過していないので、ステップ40に進む。
【0109】ステップ33:前のステップ32で次のノ
ートイベントまでの時間が経過したと判定されたので、
ここではそのタイミングに対応するイベントデータを読
み出す。 ステップ34:前のステップ33で読み出されたイベン
トデータがエンドデータかどうかを判定し、エンドデー
タの場合にはステップ39に進み、それ以外のデータの
場合にはステップ35に進む。
【0110】ステップ35:前のステップ33で読み出
されたイベントデータがエンドデータ以外のデータだと
判定されたので、そのデータに対応したMIDIノート
イベント(MIDIメッセージ)をMIDIインターフ
ェイス2C及び1Dを介して電子楽器1Fに出力する。
このMIDIノートイベント出力の詳細については後述
する。 ステップ36:前のステップ33で読み出されたイベン
トデータの次のデータを読み出す。
【0111】ステップ37:前のステップ36で読み出
されたデータがタイミングデータかどうかを判定し、Y
ESの場合は次のステップ38に進み、NOの場合はス
テップ34にリターンする。従って、前のステップ36
で読み出されたデータがエンドデータの場合には、ステ
ップ34でYESと判定され、ステップ39の処理が行
われ、イベントデータの場合にはステップ35,36の
処理が行われる。
【0112】ステップ38:読み出されたタイミングデ
ータをタイムレジスタTIMEにセットする。 ステップ39:前のステップ34でエンドデータと判定
されたので、ここではリズムパターンの最初のタイミン
グデータをタイムレジスタTIMEにセットしてステッ
プ41に進む。 ステップ40:前のステップ32でまだ時間が経過して
いないと判定されたので、ここではタイムレジスタTI
MEの値を1だけデクリメント処理してステップ41に
進む。
【0113】ステップ41:小節内における読み出しタ
イミング(図示しないカウンタによりカウントされる)
が小節線のタイミングかどうかを判定し、小節線のタイ
ミングの場合(YES)は次のステップ42に進み、そ
うでない(NO)場合はリターンする。 ステップ42:いずれかのフラグがハイレベル“1”か
どうかを判定し、ハイレベル“1”のフラグがあれば
(YES)ステップ43に進み、そうでなければリター
ンする。 ステップ43:前のステップ42でハイレベル“1”の
フラグ有りと判定されたので、ここではそのハイレベル
“1”のフラグに対応したフラグ対応処理2を行ってか
らリターンする。このフラグ対応処理2の詳細は図16
に示されている。
【0114】図15は、図14のステップ35のMID
Iノートイベント出力処理の詳細を示す図である。この
MIDIノートイベント出力処理は、アクセントフラグ
ACCENT、デリートドラムフラグDELDRUM又
はデリートコンポーネントフラグDELCOMPのいず
れかがハイレベル“1”の場合には、そのフラグに対応
した処理を行い、そうでない場合にはカレントパターン
メモリ1のリズムパターンに応じたノートイベントの出
力処理を行う。この処理はつぎのようなステップで順番
に実行される。
【0115】ステップ51:鍵盤1AのノートナンバF
#3に対応したアクセントキーが押鍵されてアクセント
フラグACCENTにハイレベル“1”がセットされて
いるかどうかを判定し、セットされている(YES)場
合は次のステップ52に進み、そうでない(NO)場合
はステップ53に進む。 ステップ52:読み出されたノートイベントのノートナ
ンバが、受信したノートイベントの(そのときノートオ
ンされている)ノートナンバに対応すれば、読み出しノ
ートイベントのベロシティを受信したノートオンメッセ
ージのベロシティに差し替える。
【0116】ステップ53:鍵盤1AのノートナンバC
#3に対応したデリートドラムキーが押鍵され、いずれ
かのドラム音のデリートドラムフラグDELDRUMに
ハイレベル“1”がセットされているかどうかを判定
し、セットされている(YES)場合は次のステップ5
4に進み、そうでない(NO)場合はステップ55に進
む。 ステップ54:受信したノートナンバに対応したドラム
音のイベントがカレントパタンーメモリ1から読み出さ
れたイベント中に存在する場合はそれを読み出されたカ
レントパターンのイベント中から削除する。
【0117】ステップ55:鍵盤1AのノートナンバD
#3に対応したデリートコンポーネントキーが押鍵さ
れ、いずれかのコンポーネントのデリートコンポーネン
トフラグDELCOMPにハイレベル“1”がセットさ
れているかどうかを判定し、セットされている(YE
S)場合は次のステップ56に進み、そうでない(N
O)場合はステップ59に進む。 ステップ56:受信したノートナンバに対応したコンポ
ーネントを構成するドラム音のイベントがカレントパタ
ンーメモリ1から読み出されたイベント中に存在する場
合はそのコンポーネントを構成するドラム音全てを読み
出されたカレントパターンのイベント中から削除する。
【0118】ステップ57:前のステップ54又は56
でドラム音が削除された結果、読み出されたカレントパ
ターンのイベント内に残ったイベントが有るかどうかを
判定し、残ったイベントが有る場合(YES)にはステ
ップ58に進み、そうでない(NO)場合はリターンし
て図14のステップ36に進む。 ステップ58:ステップ52でアクセント処理されたノ
ートイベント、ステップ54で削除された結果残ったノ
ートイベント又はステップ52,54,56の処理を経
なかったノートイベントをMIDIインターフェイス2
C,1Dを介して電子楽器1Fに出力する。
【0119】図16は、図14のステップ43のフラグ
対応処理2の詳細を示す図である。このフラグ対応処理
2は、アンドゥフラグUNDO、フィルインフラグFI
LL、バリエーションフラグVARI1,VARI2及
びトランスフォーマーフラグTRANSのいずれかがハ
イレベル“1”の場合に行われる処理である。
【0120】図16(A)は鍵盤1AのノートナンバB
2に対応したアンドゥキーが押鍵されることによってア
ンドゥフラグUNDOにハイレベル“1”がセットされ
ている場合(UNDO=1)に行われるアンドゥ処理を
示す図である。このアンドゥ処理では、アンドゥバッフ
ァ3に格納されているリズムパターンの1つ前のパター
ンを読み出し、カレントパターンメモリ1内にカレント
パターンとして転送する。そして、アンドゥフラグUN
DOをローレベル“0”にクリアする。
【0121】図16(B)は鍵盤1AのノートナンバG
#3に対応したフィルインキーが押鍵されることによっ
てフィルインフラグFILLにハイレベル“1”がセッ
トされている場合(FILL=1)に行われるフィルイ
ン復帰処理を示す図である。このフィルイン復帰処理で
は、退避メモリ4に退避していたリズムパターンを読み
出し、カレントパターンメモリ1内にカレントパターン
としてコピーする。そして、フィルインフラグFILL
をローレベル“0”にクリアする。
【0122】図16(C)は鍵盤1AのノートナンバD
#2又はC#2に対応したバリエーションキーが押鍵さ
れることによってバリエーションフラグVARI1,V
ARI2にハイレベル“1”がセットされている場合
(VARI1又はVARI2=1)に行われるバリエー
ション処理を示す図である。このバリエーション処理で
は、バリエーションの指示中なので、図3のバリエーシ
ョンシーケンスから次(又は先頭)の形容詞を読み出し
てトランスフォーマー9に指示する。例えば、バリエー
ションシーケンスが4小節分存在する場合には、1回こ
の処理を実行する毎に形容詞を1つずつ読み出し、4回
分の読み出しが終了するまで繰り返す。そして、4回分
終了した時には、バリエーションフラグVARI1又は
VARI2をローレベル“0”にクリアする。
【0123】図16(D)は鍵盤1AのノートナンバD
2,E2,F2,G2,A2に対応したトランスフォー
マーキーが押鍵されることによってトランスフォーマー
フラグTRANSにハイレベル“1”がセットされてい
る場合(TRANS=1)に行われるトランスフォーマ
ー処理を示す図である。このトランスフォーマー処理で
は、アンドゥバッファ3にカレントパターンメモリ1の
カレントパターンをコピーし、指示されている形容詞に
応じてカレントパターンの内容を変更する演算を行う。
この演算の内容については後述する。そして、トランス
フォーマーフラグTRANSをローレベル“0”にクリ
アする。
【0124】図17は、パソコン20のCPU21が行
う図8の「その他の処理」の中の「パターン登録処理」
の詳細を示す図である。この「パターン登録処理」は、
カレントパターンメモリ1内の新たなリズムパターンデ
ータをデータベース手段5に登録する際に、そのリズム
パターンデータの複雑度を求め、その複雑度がパターン
テーブル63のどのレベルに位置するのかを判定し、そ
のレベル位置に登録して、パターンテーブル63の書換
えを行う処理である。この処理はつぎのようなステップ
で順番に実行される。
【0125】ステップ71:新規に登録するリズムパタ
ーンの複雑度を求め、その複雑度を新規登録複雑度レジ
スタCOMP(N)に格納する。 ステップ72:図2のパターンテーブル63からアドレ
スレジスタAD=1のリズムパターンの複雑度を読み出
し、その複雑度を既登録複雑度レジスタCOMP(D)
に格納する。このアドレスレジスタADは図4のパター
ンテーブル上のアドレスを格納するものである。
【0126】ステップ73:新規登録複雑度レジスタC
OMP(N)の複雑度が既登録複雑度レジスタCOMP
(D)の複雑度よりも小さいかどうかを判定し、小さい
(YES)場合にはステップ76に進み、同じか大きい
(NO)場合にはステップ74に進む。 ステップ74:アドレスレジスタADを1だけインクリ
メント処理する。 ステップ75:パターンテーブル63からアドレスレジ
スタADのアドレスに記録されているリズムパターンの
複雑度を読み出し、その複雑度を既登録複雑度レジスタ
COMP(D)に格納し、ステップ73にリターンす
る。すなわち、ステップ73〜75は、新規登録される
リズムパターンの複雑度が現在のパターンテーブル63
上でどのアドレスに対応するのかを検出する。
【0127】ステップ76:前のステップ73で新規登
録複雑度レジスタCOMP(N)の複雑度が既登録複雑
度レジスタCOMP(D)の複雑度よりも小さいと判定
されたので、ここでは、アドレスレジスタADのアドレ
ス以降のリズムパターンの先頭アドレスを1アドレスず
つ後ろにずらして記録する。 ステップ77:新規登録リズムパターンの先頭アドレス
と、その複雑度をアドレスレジスタADのアドレスの位
置に登録する。
【0128】図18〜図20はトランスフォーマー処理
によってカレントパターンの内容を変更する演算処理の
一例を示す図である。図18〜図20に示されたトラン
スフォーマー処理は、カレントパターン内の変更対象と
なるリズムパターンをサーチテンプレート(Searc
h−template)に基づいてサーチし、それをリ
プレーステンプレート(Replace−templa
te)に基づいて所定のリズムパターンに変更して置き
替えている。具体的には、サーチテンプレートに対応し
たリズムパターンをリプレーステンプレートの3連音符
系のリズムパターンに置き替えている。
【0129】図において、サーチテンプレートのデータ
フォーマットはSearch−template=
((オフセットデータ)(サーチデータ)(誤差範囲デ
ータ))で与えられ、リプレーステンプレートのデータ
フォーマットはReplace−template=
((リプレースデータ)(ベロシティー選択データ)
(ドラム音選択データ))で与えれる。サーチデータ及
びリプレースデータにはタイミングデータで表現された
リズムパターンが記憶されている。すなわち、この実施
例では、4分音符に相当するタイミングデータの値を
「480」、8分音符相当のタイミングデータ値を「2
40」、16分音符相当のタイミングデータ値を「12
0」、32分音符相当のタイミングデータ値を「60」
としている。従って、図18に示したサーチテンプレー
トのサーチデータ(0 240 360 480)は1
個の8分音符と2個の16分音符からなる4分音符相当
のリズムパターンを示し、リプレーステンプレートのリ
プレースデータ(0 160 320)は4分音符相当
の3連音符系のリズムパターンを示す。
【0130】図18では、サーチテンプレートのデータ
フォーマットはSearch−template=
((0 480 960 1440)(0 240 3
60 480)(20 20 20 20))であり、
リプレーステンプレートのデータフォーマットはRep
lace−template=((0 160 32
0)(001)(011))である。サーチテンプレー
トのオフセットデータ(0 480 960 144
0)は、サーチデータに示されるリズムパターンをカレ
ントパターン内からサーチする際のオフセット量、すな
わちサーチデータが示すリズムパターンが存在すべきカ
レントパターン中の位置を示す。誤差範囲データ(20
20 20 20)はサーチデータの許容誤差範囲を
示す。従って、リズムパターンがサーチデータ(0 2
40 360 480)に正確に一致しなくても、誤差
範囲データを含むサーチデータ(0±20 240±2
0 360±20 480±20)=(460〜20
220〜260 340〜380 460〜20)に該
当するようなリズムパターンであれば、変更対象とな
り、リプレースデータに置き替えられる。
【0131】リプレーステンプレートのリプレースデー
タ(0 160 320)は、置き替えられるリズムパ
ターンを示す。ベロシティー選択データはリプレースデ
ータのベロシティーとしてサーチデータのどの音符のも
のを用いるかを示す。すなわち、ベロシティー選択デー
タの『0』はサーチデータの第1番目のデータ(8分音
符)のベロシティーを示し、『1』はサーチデータの第
2番目のデータ(第1番目の16分音符)のベロシティ
ーを示し、『2』はサーチデータの第3番目のデータ
(第2番目の16分音符)のベロシティーを示す。そし
て、ベロシティー選択データのそれぞれの順番はリプレ
ースデータの順番に対応している。
【0132】すなわち、ベロシティー選択データ(00
1)の場合には、サーチデータの第1番目のデータ(8
分音符)のベロシティーがリプレースデータの第1及び
第2番目のデータ(3連音符の第1及び第2番目の音
符)に置き替わり、サーチデータの第2番目のデータ
(16分音符)のベロシティーがリプレースデータの第
3番目のデータ(3連音符の第3番目の音符)に置き替
わることとなる。
【0133】ドラム音選択データはリプレースデータの
ドラム音としてサーチデータのどの音符のものを用いる
かを示す。すなわち、ドラム音選択データの『0』はサ
ーチデータの第1番目のデータ(8分音符)のドラム音
を示し、『1』はサーチデータの第2番目のデータ(第
1番目の16分音符)のドラム音を示し、『2』はサー
チデータの第3番目のデータ(第2番目の16分音符)
のドラム音を示す。そして、ドラム音選択データのそれ
ぞれの順番はリプレースデータの順番に対応している。
【0134】すなわち、ドラム音選択データ(011)
の場合には、サーチデータの第1番目のデータ(8分音
符)のドラム音がリプレースデータの第1番目のデータ
(3連音符の第1番目の音符)のドラム音に置き替わ
り、サーチデータの第2番目のデータ(16分音符)の
ドラム音がリプレースデータの第2及び第3番目のデー
タ(3連音符の第2及び第3番目の音符)のドラム音に
置き替わることを示す。
【0135】図18は、サーチテンプレート((0 4
80 960 1440)(0 240 360 48
0)(20 20 20 20))及びリプレーステン
プレート((0 160 320)(001)(01
1))に応じて、図18(A)のカレントパターンが図
18(B)〜(E)のように順番にトランスフォーマー
処理される様子を示す図である。まず、図18(A)の
カレントパターンは、各オフセットデータ(0 480
960 1440)の位置からサーチデータ(0 24
0 360)に対応する4分音符相当のリズムパターン
が存在するので、その中のいずれか一つがランダムに置
き替えられる。この例では、図18(B)のようにサー
チデータ(0240 360)に対応する第4番目のリ
ズムパターンがリプレースデータ(0160 320)
の3連音符に置き替えられ、次の時点では図18(C)
のように第2番目のリズムパターンが3連音符に置き替
えられ、さらに次の時点では図18(D)のように第1
番目のリズムパターンが3連音符に置き替えられ、最後
に図18(E)のように第3番目のリズムパターンが3
連音符に置き替えられることによって、図18(A)の
リズムパターンは図18(E)のような3連音符のリズ
ムパターンになる。
【0136】図19(A)及び図19(B)は、サーチ
テンプレート((0 480 1440)(0 240
360 480)(20 20 20 20))及び
リプレーステンプレート((0 160 320)(0
01)(011))に応じて、図18(A)のカレント
パターンがトランスフォーマー処理される様子を示す図
である。図19(A)のカレントパターンは、図18
(A)と同じであり、各オフセットデータ(0 480
960 1440)の位置からサーチデータ(0 2
40 360)に対応するリズムパターンが存在する。
ところが、図19(A)では、サーチテンプレートのオ
フセットデータが(0 480 1440)であり、図
18の場合のオフセットデータから『960』が削除さ
れた状態となっている。従って、この場合は、図19
(B)のようにサーチデータ(0 240 360)に
対応する第3番目のリズムパターンだけがリプレースデ
ータ(0 160 320)の3連音符に置き替えられ
ることなく、元の(0 240 360)のリズムパタ
ーンを維持することとなる。
【0137】図19(C)及び図19(D)は、サーチ
テンプレート((0 480 960 1440)(0
240 360 480)(20 20 20 2
0))及びリプレーステンプレート((0 160 3
20)(001)(011))に応じて、図19(C)
のカレントパターンがトランスフォーマー処理される様
子を示す図である。図19(C)のカレントパターン
は、図18(A)と異なり、各オフセットデータ
『0』、『480』、『960』を基準として、サーチ
データ(0 240360)に対応するリズムパターン
は存在しないが、最後のオフセットデータ『1440』
を基準としてサーチデータ(0 240 360)に対
応するリズムパターンが存在する。従って、この例で
は、図19(D)のようにサーチデータ(0 240
360)に対応する第4番目のリズムパターンだけがリ
プレースデータ(0 160 320)の3連音符に置
き替えられ、これ以外は元のリズムパターンを維持して
いる。
【0138】図20は、ドラム音選択データ及びベロシ
ティー選択データに応じて、リズムパターンのドラム音
及びベロシティーがどのように置き替えられるのか、そ
の様子を示す図である。図20(A)及び図20(B)
において、サーチテンプレート((0 480960
1440)(0 240 360 480)(20 2
0 20 20))及びリプレーステンプレート((0
160 320)(001)(011))は、図18
の場合と同じである。従って、図20(A)のリズムパ
ターンは図20(B)のような3連音符のリズムパター
ンになる。
【0139】このとき、ドラム音選択データは(01
1)であるからサーチデータの第1番目のデータ(8分
音符)のドラム音がリプレースデータの第1番目のデー
タ(3連音符の第1番目の音符)のドラム音に置き替わ
り、サーチデータの第2番目のデータ(16分音符)の
ドラム音がリプレースデータの第2及び第3番目のデー
タ(3連音符の第2及び第3番目の音符)のドラム音に
置き替わることとなる。この様子を図20(A)及び
(B)の第1及び第2番目のリズムパターンが3連音符
に置き替わる部分に矢印で示した。同様に、ベロシティ
ー選択データは(001)であるからサーチデータの第
1番目のデータ(8分音符)のベロシティーがリプレー
スデータの第1及び第2番目のデータ(3連音符の第1
及び第2番目の音符)に置き替わり、サーチデータの第
2番目のデータ(16分音符)のベロシティーがリプレ
ースデータの第3番目のデータ(3連音符の第3番目の
音符)に置き替わることとなる。この様子を図20
(A)及び(B)の第3及び第4番目のリズムパターン
が3連音符に置き替わる部分に矢印で示した。
【0140】図20(C)及び図20(D)において、
サーチテンプレートは((0 480 960 144
0)(0 240 360 480)(20 20 2
020))であり、前述の場合と同じであるが、リプレ
ーステンプレートは((0160 320)(001)
(***))であり、ドラム音選択データだけが前回の
場合と異なっている。この場合、ドラム音選択データが
異なるだけであり、図20(C)のリズムパターンは前
述のトランスフォーマー処理の場合と同様に図20
(D)のような3連音符のリズムパターンに置き替わ
る。
【0141】このとき、ドラム音選択データの(**
*)は、(000)、(111)、(222)、(01
2)・・・のように『0』と『1』と『2』の組み合わ
せが順番に現れるようになっている。従って、図20
(C)の第1番目のリズムパターンでは、サーチデータ
の第1番目のデータ(8分音符)のドラム音がリプレー
スデータの第1、第2及び第3番目のデータ(3連音符
の第1、第2及び第3番目の音符)のドラム音に置き替
わる。第2番目のリズムパターンでは、サーチデータの
第2番目のデータ(16分音符)のドラム音がリプレー
スデータの第1、第2及び第3番目のデータ(3連音符
の第1、第2及び第3番目の音符)のドラム音に置き替
わる。
【0142】第3番目のリズムパターンでは、サーチデ
ータの第3番目のデータ(16分音符)のドラム音がリ
プレースデータの第1、第2及び第3番目のデータ(3
連音符の第1、第2及び第3番目の音符)のドラム音に
置き替わる。第4番目のリズムパターンでは、サーチデ
ータの第1番目のデータ(8分音符)のドラム音がリプ
レースデータの第1番目のデータ(3連音符の第1番目
の音符)のドラム音に、サーチデータの第2番目のデー
タ(16分音符)のドラム音がリプレースデータの第2
番目のデータ(3連音符の第2番目の音符)のドラム音
に、サーチデータの第3番目のデータ(16分音符)の
ドラム音がリプレースデータの第3番目のデータ(3連
音符の第3番目の音符)のドラム音に、それぞれ置き替
わる。この様子を図20(C)及び(D)の各リズムパ
ターンが3連音符に置き替わる部分に矢印で示した。
【0143】図21は、図1のディスプレイ29の表示
画面の表示例を示す図である。バンク表示部29Aは、
現在のバンクがハードディスク装置24のどのバンクで
あるかを示すものである。図では、現在のバンクはバン
クAであることを示している。このバンク表示部29A
の下には、現在のカレントパターンの状態を示す部分が
ある。この部分は、ドラム音名表示部29Bと、現発音
表示部29Cと、カレントパターン表示部29Dと、現
在位置表示部29Eとから構成される。ドラム音名表示
部29Bには、鍵盤1Aに対応したドラム音名が表示さ
れている。現発音表示部29Cは、各ドラム音の右側に
設けられた円形状の点灯部で構成され、現在発音中のド
ラム音に対応する点灯部のみが点灯するようになってい
る。カレントパターン表示部29Dは、1小節分のリズ
ムパターンを正方形状の点灯部で表示するようになって
いる。図では、バスドラム、スネアドラム及びハイハッ
トのクローズドのリズムパターンがそれぞれ表示されて
いる。現在位置表示部29Eは、1小節中の現在発音中
の位置を示すものである。
【0144】このような表示をすることによって、発音
されるドラム音や現在のカレントパターンの内容を一目
で認識することができる。また、このカレントパターン
が変形された場合でもその変形内容を簡単に把握でき
る。この場合には、変形前のパターンと変形後のパター
ンとを同時に表示するようにすればよい。さらに、図5
のような複雑度を同時に表示してもよい。
【0145】なお、上述の実施例では、リズム伴奏を例
に説明したが、これに限らず、ベースやコードバッキン
グ等の伴奏に本発明を適用してもよい。例えば、データ
ベースに多数のベースパターンと、多数のバッキングパ
ターンを記憶させておき、操作子の操作によって、各パ
ート毎にいずれかのパターンを選択するようにすればよ
い。すなわち、ベースパート、パッキングパート1、
2、3、・・・(各バッキングパートは音色が異なる)
のそれぞれの操作子を設け、ベースパートの操作子を操
作したらデータベースからベースパターンのいずれかを
選択し、パッキングパート1の操作子を操作したらデー
タベースからバッキングパターンのいずれかを選択する
といった具合にすればよい。
【0146】また、上述の実施例では、フラグ対応処理
2(アンドゥ処理、フィルイン処理、バリエーション処
理、トランスフォーマー処理)を小節線までの演奏が終
了した時点で実行する場合について説明したが、これら
各処理に対応するキーが操作された時点で直ちにその処
理を実行するようにしてもよい。
【0147】図15のステップ52のアクセント処理で
は、ノートオンされているノートナンバに対応するベロ
シティをそのままノートオンベロシティに差し替えて、
アクセントとしているが、上述のサーチテンプレートや
リプレーステンプレートのようなアクセントテンプレー
ト(例えば、タイミング毎にどれくらいのベロシティに
差し替えるかを示したパターン)を複数容易しておき、
これらをノートオンされているノートナンバに対応する
ベロシティによって選択し、選択されたアクセントテン
プレートのベロシティをノートオンベロシティに差し替
えるようにしてもよい。
【0148】上述の実施例では、鍵盤楽器の鍵盤を各種
機能の割当てキーとして使用したが、パソコン側のディ
スプレイ上にスイッチを表示させ、そのスイッチを指定
することによって各種機能を指定するようにしてもよ
い。また、鍵盤以外にもドラムパッドのようなものを用
いてもよいし、単なるスイッチでもよい。さらに、上述
の実施例では、全ての機能を鍵盤で指定する場合につい
て説明したが、ロック機能はフットスイッチに割り当て
る等のようにして他の操作子と組合せて各種機能を指定
するようにしてもよい。
【0149】また、実施例では、電子楽器とパソコンと
をMIDI回線で接続して自動伴奏装置を構成したが、
単体の電子楽器に適用してもよい。上述の実施例では、
トランスフォーマーの形容詞を指定するときに、1つの
キーに対して2種類の形容詞を割当て、それをベロシテ
ィの値に応じて切り換えるようにしたが、形容詞による
変形の度合いをベロシティの値に応じて段階的に切り換
えるようにしてもよい。また、1つのキーに対して1つ
の形容詞を割り当ててもよい。
【0150】上述の実施例では、形容詞のシーケンスデ
ータとして4小節分を割当て、この4小節の演奏が終了
した形容詞のシーケンスも終了するが、シーケンス読出
終了の指示がない場合には、その4小節分のシーケンス
データを繰り返し実行するようにしてもよい。また、シ
ーケンスデータは4小節分に限定されず、何小節分でも
よいことはいうまでもない。さらに、形容詞の指定は小
節線のタイミングでなくてもよい。
【0151】また、トランスフォーマーによりリズムパ
ターンを変形させる際に、現在のリズムパターンの内容
に応じて異なる変形処理を施すようにしてもよい。例え
ば、トランスフォーマーによってドラム音を追加する、
あるいは差し替えるような変形のとき、現在のリズムパ
ターンがどのようなパターンであるか判断し、16ビー
ト系のリズムパターンである場合と、8ビート系である
場合とで、追加するドラム音や差し替えるパターンを異
ならせるようにしてもよい。
【0152】次に、この発明の別の実施例を説明する。
前述の実施例では、カレントパターンの内容がトランス
フォーマー指定キーに対応する形容詞指示手段8で指示
された形容詞データに応じて変形処理される場合につい
て説明したが、別の実施例では、さらにカレントパター
ンの内容が変形条件テーブル又は形容詞マクロテーブル
の設定内容に応じて変形処理される場合について説明す
る。なお、この変形条件テーブル及び形容詞マクロテー
ブルは、図3に示すようなRAM23の所定領域が割り
当てられる。
【0153】図22は、変形条件テーブルの一例を示す
図である。この変形条件テーブルは、伴奏パターンを構
成する複数の楽器(又は楽器グループ)毎に形容詞デー
タによる変形を施すか否か(変形の有無)を示すフラグ
領域と、パターン全体のどの部分について変形を施すか
を示す変形箇所領域とから構成される。フラグ領域に
は、変形される楽器の場合にはハイレベル“1”のフラ
グがセットされ、そうでない場合にはローレベル“0”
のフラグがセットされる。
【0154】例えば、図22では、5つの楽器A〜Eか
らなる楽器グループの中の3つの楽器B,C,Eのフラ
グ領域にハイレベル“1”のフラグが立っているので、
形容詞データによる変形が施されるのは3つの楽器B,
C,Eである。なお、変形処理の施されない2つの楽器
A,Dのフラグ領域にはローレベル“0”のフラグがセ
ットしてある。
【0155】変換箇所領域には、全パターンを複数に分
割した場合における変形箇所が編掛け部で示され、変形
されない箇所が空白で示されている。例えば、図22で
は、全パターンが4拍で構成されており、楽器Bに関し
てはパターン全体の後半部分(3拍目及び4拍目)に網
掛け部が存在しているので、形容詞データによる変形が
施されるのはこの後半部分だけである。楽器Cに関して
はパターン全体に網掛け部が存在しているので、形容詞
データによる変形が施されるのはパターン全体である。
楽器Eに関してはパターン全体を4分割した場合の最初
の箇所(1拍目)に網掛け部が存在しているので、形容
詞データによる変形が施されるのは最初の部分だけであ
る。なお、図22では、パターンのどの部分について変
形が施されるかを編掛け部として示したが、実際にはフ
ラグ領域と同様にハイレベル“1”又はローレベル
“0”のフラグで示してもよいことはいうまでもない。
また、この変形条件テーブルはユーザが任意に作成、編
集できるようにしてもよい。なお、この変形条件テーブ
ルによる変形処理の詳細について後述する。
【0156】図24(A)は、形容詞マクロテーブルの
詳細を示す図である。この形容詞マクロテーブルは、マ
クロ番号『1』〜『N』をアドレスとして形容詞データ
による変形の施される小節の数を示す小節数領域と、ど
の小節に対してどような形容詞データによる変形を施す
かを示す変形内容領域とから構成される。例えば、図2
4では、形容詞マクロテーブルはN個のマクロで構成さ
れている。マクロ1の小節数領域には、変形される小節
数が4つであることを示す『4』が格納されている。マ
クロ2の小節数領域には『2』が、マクロ3の小節数領
域には『1』が、マクロ4の小節数領域には『2』が、
マクロNの小節数領域には『3』がそれぞれ格納されて
いる。なお、マクロ1において、2小節目には形容詞の
割り当てがないので、実際に変形の施される小節数は
『3』であるが、この実施例における小節数『4』と
は、4小節目までが形容詞によって変形されることを意
味している。
【0157】各マクロにおいて変形処理の施される小節
の位置には、その変形処理の内容を示す形容詞データの
種類が格納されている。マクロ1の1小節目には『形容
詞A+C』が、3小節目には『形容詞B』が、4小節目
には『形容詞E』がそれぞれ格納されている。マクロ2
の1小節目には『形容詞B』が、2小節目には『形容詞
C+D』が格納されている。マクロ3の1小節目には
『形容詞D+A』が格納されている。マクロ4の1小節
目には『形容詞C』が、2小節目には『形容詞B』が格
納されている。マクロNの1小節目には『形容詞B』
が、2小節名には『形容詞A+C』が、3小節目には
『形容詞E』が格納されている。ここで、『形容詞B』
は形容詞Bによる変形処理を施すことを意味し、『形容
詞E』は形容詞Eによる変形処理を施すことを意味す
る。また、『形容詞A+C』は形容詞Aによる変形処理
を施した後に形容詞Cによる変形処理を施す(2つの変
形処理は実質的に同時に施される)ことを意味し、『形
容詞C+D』は形容詞Cによる変形処理を施した後に形
容詞Dによる変形処理を施すことを意味し、『形容詞D
+A』は形容詞Dによる変形処理を施した後に形容詞A
による変形処理を施すことを意味する。
【0158】図24(B)は、図24(A)の形容詞マ
クロテーブルのどの形容詞マクロがマクロスイッチに割
り当てられるかを示すマクロ割当テーブルを示す図であ
る。マクロスイッチは図1のパネルスイッチ2B上に別
途設けられた4個の押しボタンスイッチで構成され、最
後に操作されたものが有効となる。例えば、図24
(B)では、1番目のマクロスイッチにはマクロ番号
『1』すなわち図24(A)のマクロ1が、2番目のマ
クロスイッチにはマクロ2が、3番目のマクロスイッチ
にはマクロ4が、4番目のマクロスイッチにはマクロ5
がそれぞれ割り当てられている。従って、1番目のマク
ロスイッチが最後に操作されると、トランスフォーマー
9は形容詞マクロテーブルのマクロ1に従い、操作後の
1小節目では形容詞Aによる変形処理を施した後に形容
詞Cによる変形処理を施し、2小節目では何の変形処理
も行わず、3小節目では形容詞Bによる変形処理を施
し、4小節目では形容詞Eによる変形処理を施すという
一連の形容詞マクロ処理を行う。形容詞マクロテーブル
やマクロ割当テーブルはユーザによって任意に作成、編
集できるようにしてもよい。なお、この形容詞マクロに
よる変形処理の詳細については後述する。
【0159】さらに、この実施例では、形容詞データを
エディット処理するための形容詞エディット操作子を設
ける。この形容詞エディット操作子は図1のパネルスイ
ッチ2B上に設けられたキーボードやテンキーなどが対
応する。なお、この形容詞エディット操作子によるエデ
ィット処理には、形容詞新規作成処理、形容詞編集処
理、形容詞コピー処理及び形容詞削除処理などがある
が、その詳細については後述する。
【0160】以下、各形容詞の内容について説明する。
図27は形容詞のデータフォーマットを示す図である。
各形容詞は、複数の変形要素1〜nから構成される。各
変形要素は変形要素種類とパラメータとから構成され
る。変形要素の数は形容詞に応じて2個であったり、3
個であったりする。変形要素種類とはカレントパターン
に対してどのような変形処理を施すのかをパラメータに
基づいて記述されたアルゴリズム(プログラム)であ
る。従って、形容詞エディット処理によってアルゴリズ
ムやパラメータを変更することによって形容詞の内容を
変更することができる。
【0161】形容詞Coの複雑化処理(Comple
x)は、2個の変形要素で構成される。複雑化処理の第
1の変形要素の内容は、予め指示されたテンプレートと
呼ばれるパターン原型に基づき、このテンプレートに対
応した3連音符系のリズムパターンをデータベース手段
5の例えばロック音楽用パターンからサーチし、それを
カレントパターンに加えるということである。この変形
要素の中では『テンプレート』や『3連音符系』がパラ
メータである。従って、『テンプレート』内容を書き換
えたり、『3連音符系』を『5連音符系』に変更したり
することによって、複雑化処理の第1の変容要素の内容
を書き換えることができる。複雑化処理の第2の変形要
素の内容は、データベース手段5からランダムにクラッ
シュ以外のコンポーネントを構成するドラム音を抽出し
てカレントパターンに加えるということである。この変
形要素の中では『クラッシュ』がパラメータである。
【0162】形容詞Siの簡単化処理(Simple)
は、3個の変形要素で構成される。簡単化処理の第1の
変形要素の内容は、カレントパターン内のバスドラム
(BD)、スネアドラム(SD)のリズムパターンに比
べてより基本のリズムパターンに近いものをデータベー
ス手段5からサーチし、それをカレントパターンとする
ことである。この変形要素の中では『バスドラム(B
D)』や『スネアドラム(SD)』がパラメータであ
る。簡単化処理の第2の変形要素の内容は、カレントパ
ターン内のハイハット(HHC,HHO)のリズムパタ
ーンに比べてより基本のリズムパターンに近いものをデ
ータベース手段5からサーチし、それをカレントパター
ンとすることである。この変形要素の中では『ハイハッ
ト(HHC,HHO)』がパラメータである。すなわ
ち、第1の変形要素と第2の変形要素とでは、パラメー
タの内容が異なるだけである。簡単化処理の第3の変形
要素の内容は、上記バスドラム(BD)、スネアドラム
(SD)、ハイハット(HHC,HHO)以外のコンポ
ーネントのリズムパターンをカレントパターン内から除
去することである。この変形要素の中では『バスドラム
(BD)』、『スネアドラム(SD)』及び『ハイハッ
ト(HHC,HHO)』がパラメータである。
【0163】形容詞Haの硬音化処理(Hard)は、
2個の変形要素で構成される。硬音化処理の第1の変形
要素の内容は、カレントパターン内のリズムパターンの
全てのベロシティを一律に増加させることである。この
変形要素の中では『全て』や『一律』などがパラメータ
である。硬音化処理の第2の変形要素の内容は、カレン
トパターン内のドラム音をソフト用コンポーネントから
ハード用コンポーネントに交換することである。この変
形要素の中では『ソフト用コンポーネント』及び『ハー
ド用コンポーネント』がパラメータである。
【0164】ここで、ハード用コンポーネントを構成す
るドラム音は、バスドラム(BD)、スネアドラム(S
D)、タムタム(Tom H,Tom M,Tom
L)、カウベル(Cowbell)、アゴーゴ(Ago
go H,Agogo L)、ハンドクラップス(Cl
aps)、クラッシュ(Crash CY)であり、ソ
フト用コンポーネントを構成するドラム音は、クラベス
(Clave)、タンバリン(Tamb)、ハイハット
(HHC,HHO)、ライド(Ride CY)、コン
ガ(Conga H,Conga L)、ウッドブロッ
ク、シェイカーである。従って、これらのドラム音を適
宜パラメータとして設定することによって、数種類の変
形要素を作成することができる。なお、この実施例で
は、ウッドブロックとシェイカーのドラム音は、鍵盤1
Aへ割当ててないが、これらのドラム音はソフト用コン
ポーネントを構成するものとして例示した。
【0165】形容詞Soの軟音化(Soft)は、2個
の変形要素で構成される。軟音化処理の第1の変形要素
の内容は、カレントパターン内のリズムパターンの全て
のベロシティを一律に減少させることである。この変形
要素の中では『全て』や『一律』などがパラメータであ
る。軟音化処理の第2は、カレントパターン内のドラム
音をハード用コンポーネントからソフト用コンポーネン
トに交換することである。この変形要素の中では『ソフ
ト用コンポーネント』及び『ハード用コンポーネント』
がパラメータである。
【0166】形容詞Enの活発化処理(Energet
ic)は、3個の変形要素で構成される。活発化処理の
第1の変形要素の内容は、テンプレートに基づいたリズ
ムパターンをカレントパターン内で増加させることであ
る。この変形要素の中では『テンプレート』がパラメー
タである。活発化処理の第2の変形要素の内容は、テン
ポ速度を120程度に近づけることである。この変形要
素の中では『120』がパラメータである。活発化処理
の第3の変形要素の内容は、カレントパターン内のリズ
ムパターンをテンプレートに基づいて3連音符系のリズ
ムパターンに近づける(シャッフルする)ことである。
この変形要素の中では『テンプレート』や『3連音符
系』がパラメータである。
【0167】形容詞Caの平静化処理(Calm)は、
3個の変形要素で構成される。平静化処理の第1の変形
要素の内容は、テンプレートに基づいたリズムパターン
をカレントパターン内で減少させることである。この変
形要素の中では『テンプレート』がパラメータである。
平静化処理の第2の変形要素の内容は、テンポ速度を6
0程度に近づけることである。この変形要素の中では
『60』がパラメータである。すなわち、この平静化処
理の第2の変形要素は活発化処理の第2の変形要素のパ
ラメータである『120』が『60』である点以外は同
じである。平静化処理の第3の変形要素の内容は、カレ
ントパターン内のリズムパターンをテンプレートに基づ
いて非3連音符系のリズムパターンに近づける(ノンシ
ャッフルする)ことである。この変形要素の中では『テ
ンプレート』や『非3連音符系』がパラメータである。
【0168】形容詞Meの無表情化処理(Mechan
ical)は、4個の変形要素で構成される。無表情化
処理の第1の変形要素の内容は、テンプレートに基づい
てカレントパターン内のリズムパターンを16分にクォ
ンタイズすることである。この変形要素の中では『テン
プレート』や『16分』がパラメータである。無表情化
処理の第2の変形要素の内容は、テンプレートに基づい
てカレントパターン内のリズムパターンをバスドラム
(BD)又はスネアドラム(SD)を基本パターンとし
た8分にクォンタイズすることである。この変形要素の
中では『テンプレート』や『バスドラム(BD)』や
『スネアドラム(SD)』や『8分』がパラメータであ
る。無表情化処理の第3の変形要素の内容は、カレント
パターン内のドラム音をソフト用コンポーネントからハ
ード用コンポーネントに交換することである。この変形
要素の中では『ソフト用コンポーネント』や『ハード用
コンポーネント』がパラメータである。無表情化処理の
第4の変形要素の内容は、ベロシティデータを『90』
の値を中心とした値に圧縮処理することである。この変
形要素の中では『90』がパラメータである。
【0169】形容詞Grの優美化処理(Gracefu
l)は、4個の変形要素で構成される。優美化処理の第
1の変形要素の内容は、ベロシティデータを『64』の
値を中心として両側に拡張することである。この変形要
素の中では『64』がパラメータである。優美化処理の
第2の変形要素の内容は、テンプレートに基づいて3連
音符系のリズムパターンをカレントパターンに追加する
ことである。この変形要素の中では『テンプレート』や
『3連音符系』がパラメータである。優美化処理の第3
の変形要素の内容は、カレントパターン内のドラム音を
ハード用コンポーネントからソフト用コンポーネントに
交換することである。この変形要素の中では『ハード用
コンポーネント』や『ソフト用コンポーネント』がパラ
メータである。優美化処理の第4の変形要素の内容は、
カレントパターン内のドラム音にフラッターを施す(装
飾音を付ける)ことである。この変形要素の中では『フ
ラッター』がパラメータである。
【0170】形容詞Stのどもり化処理(Stutte
ring)は、2個の変形要素で構成される。どもり化
処理の第1の変形要素の内容は、テンプレートに基づい
て、カレントパターン内のリズムパターンからダウンビ
ートを消去し、アップビートに変換する(シンコペーシ
ョン化する)ことである。この変形要素の中では『テン
プレート』がパラメータである。どもり化処理の第2の
変形要素の内容は、テンプレートに基づいて3連音符系
のリズムパターンをカレントパターンに追加することで
ある。この変形要素の中では『テンプレート』や『3連
音符系』がパラメータである。
【0171】形容詞Flの浮動化処理(Floatin
g)は、5個の変形要素で構成される。浮動化処理の第
1の変形要素の内容は、テンプレートに基づいて、カレ
ントパターン内のリズムパターンからアップビートを消
去し、ダウンビートに変換する(非シンコペーション化
する)ことである。この変形要素の中では『テンプレー
ト』がパラメータである。浮動化処理の第2の変形要素
の内容は、テンプレートに基づいて3連音符系のリズム
パターンをカレントパターンから減少させることであ
る。この変形要素の中では『テンプレート』や『3連音
符系』がパラメータである。浮動化処理の第3の変形要
素の内容は、テンプレートに基づいて12/8の3連音
符系のリズムパターンをカレントパターンに追加するこ
とである。この変形要素の中では『テンプレート』や
『12/8の3連音符系』がパラメータである。浮動化
処理の第4の変形要素の内容は、カレントパターン内の
ドラム音をハード用コンポーネントからソフト用コンポ
ーネントに交換することである。この変形要素の中では
『ハード用コンポーネント』や『ソフト用コンポーネン
ト』がパラメータである。浮動化処理の第5の変形要素
の内容は、テンポ速度を『120』程度に近づけること
である。この変形要素の中では『120』がパラメータ
である。
【0172】図23は、パソコン20のCPU21が行
う図8の「その他の処理」の中の「パターン変形処理」
の詳細を示す図である。このパターン変形処理は変形条
件テーブルの設定内容に応じて行われる。まず、楽器A
(楽器グループA)は変形対象であるのかどうか、すな
わち、変形条件テーブルのフラグ領域にハイレベル
“1”がセットされているのかどうかを判定する。楽器
A(楽器グループA)のフラグ領域にハイレベル“1”
がセットされている(YES)と判定された場合には、
次に楽器A(楽器グループA)の1拍目は変形範囲かど
うか、すなわち変形条件テーブルの楽器A(楽器グルー
プA)の変形箇所表示領域の1拍目が網掛け部であるか
どうかを判定する。1拍目が変形範囲である(YES)
と判定された場合には、その1拍目のリズムパターンを
指定された形容詞に応じて変形し、カレントパターンに
書き込む。
【0173】1拍目が変形範囲でない(NO)と判定さ
れた場合又は1拍目の変形処理が終了した場合には、次
の2拍目に対して1拍目と同様の処理を行う。すなわ
ち、楽器A(楽器グループA)の2拍目は変形範囲かど
うかを判定し、2拍目が変形範囲である(YES)と判
定された場合には、その2拍目のリズムパターンを指定
された形容詞に応じて変形し、カレントパターンに書き
込む。以下、3拍目及び4拍目に対しても前述の変形処
理を繰り返し実行する。
【0174】楽器A(楽器グループA)は変形対象でな
い(NO)と判定された場合又は前述のような楽器A
(楽器グループA)に対する変形処理が終了した場合に
は、次の楽器B(楽器グループB)に対しても楽器Aに
対して行ったものと同様の処理を繰り返し実行する。す
なわち、楽器B(楽器グループB)は変形対象であるの
かどうかを判定し、楽器B(楽器グループB)の1拍目
〜4拍目は変形範囲かどうかを判定する。そして、その
判定結果に対応した拍のリズムパターンを指定された形
容詞に応じて変形し、カレントパターンに書き込む。以
下、楽器C(楽器グループC)、楽器D(楽器グループ
D)及び楽器E(楽器グループE)に対しても前述の変
形処理を繰り返し実行する。このようにして、変形条件
テーブルの全ての楽器A(楽器グループA)〜楽器E
(楽器グループE)に対してパターン変形処理を行う。
【0175】図25は、パソコン20のCPU21が行
う図8の「その他の処理」の中の「マクロスイッチオン
処理」の詳細を示す図である。このマクロスイッチオン
処理は図1のパネルスイッチ2B上のマクロスイッチ
(図示せず)が操作された場合に行われる処理である。
【0176】まず、オンされたマクロスイッチに対応す
るマクロ番号を図24(B)のマクロ割当テーブルから
求める。求められたマクロ番号の小節数データを図24
(A)の形容詞マクロテーブルから読み出し、残小節数
レジスタREMAINに格納する。そして、変数n及び
マクロ指定フラグMACROにハイレベル“1”をセッ
トしてリターンする。
【0177】図26は、4分音符当たり480回の割込
みで実行されるタイマ割込処理IIを示す図であり、マク
ロスイッチの操作に応じて処理された図25のマクロス
イッチオン処理に関する部分を示す。このタイマ割込処
理IIはカレントパターンメモリ1からカレントパターン
を読み出す時のテンポに対応して処理される。すなわ
ち、テンポに応じて割込み周期が変更される。この処理
はつぎのようなステップで順番に実行される。
【0178】ステップ81:走行状態フラグRUNがハ
イレベル“1”かどうかを判定し、ハイレベル“1”
(YES)の場合には次のステップ82に進み、そうで
ない(NO)場合は直ちにリターンする。 ステップ82:カレントパターンメモリ1から順番にイ
ベントデータを読み出し、そのイベントデータに応じた
処理を行う。すなわち、このステップ82では、図14
のタイマ割込処理のステップ32〜40と同様の処理を
繰り返し実行する。
【0179】ステップ83:小節内の読み出しタイミン
グが小節線のタイミングかどうかを判定し、小節線のタ
イミングの場合(YES)は次のステップ84に進み、
そうでない(NO)場合はリターンする。 ステップ84:マクロ指定フラグMACROがハイレベ
ル“1”かどうかを判定し、ハイレベル“1”(YE
S)の場合はステップ85に進み、ローレベル“0”
(NO)の場合はリターンする。
【0180】ステップ85:図24(A)の形容詞マク
ロテーブルのマクロ番号における第n小節目の形容詞を
読み出し、その形容詞に応じてカレントパターンの内容
を変形する。 ステップ86:残小節数レジスタREMAINの値を
『1』だけデクリメント処理する。 ステップ87:残小節数レジスタREMAINの値が
『0』より大きいかどうかを判定し、『0』より大きい
(YES)場合は次のステップ88に進み、『0』の場
合はステップ89に進む。 ステップ88:変数nを『1』だけインクリメント処理
してリターンする。 ステップ89:マクロ指定フスラグをローレベル“0”
にリセットしてリターンする。
【0181】例えば、3番目のマクロスイッチが操作さ
れた場合には、マクロ割当テーブルから求められるマク
ロ番号は『4』であり、形容詞マクロテーブルのマクロ
番号『4』の小節数データは『2』であるから、残小節
数レジスタREMAINには『2』が格納され、変数n
及びマクロ指定フラグMACROにはそれぞれハイレベ
ル“1”が格納される。
【0182】そして、図26のタイマ割込処理IIが実行
される。このとき、走行状態フラグRUNはハイレベル
“1”なので、ステップ82の処理によって、カレント
パターンメモリ1からその時点での小節内読み出しタイ
ミングに対応するイベントデータが読み出される。
【0183】小節内読み出しタイミングが小節線のタイ
ミングになると、ステップ84の処理が行われる。この
とき、マクロ指定フラグMACROはハイレベル“1”
なので、ステップ84では、YESと判定され、ステッ
プ85及びステップ86の処理が行われる。ステップ8
5では、形容詞マクロテーブルのマクロ番号『4』の1
小節目の形容詞Cが読み出される。この形容詞Cに応じ
て前述のステップ82で読み出されたカレントパターン
に変形が施される。ステップ86では、残小節数レジス
タREMAINの値が『2』から『1』にデクリメント
処理される。残小節数レジスタREMAINの値は
『0』ではないので、ステップ87の判定はYESとな
り、ステップ88の処理が行われ、変数nは『1』から
『2』になる。
【0184】そして、小節内読み出しタイミングが2小
節目の小節線のタイミングになると、ステップ84の処
理が行われる。このとき、マクロ指定フラグMACRO
はハイレベル“1”なので、ステップ84では、YES
と判定され、ステップ85及びステップ86の処理が行
われる。ステップ85では、形容詞マクロテーブルのマ
クロ番号『4』の2小節目の形容詞Bが読み出される。
この形容詞Bに応じて前述のステップ82で読み出され
たカレントパターンに変形が施される。ステップ86で
は、残小節数レジスタREMAINの値が『1』から
『0』にデクリメント処理される。残小節数レジスタR
EMAINの値は『0』なので、ステップ87の判定は
NOとなり、ステップ89の処理が行われ、マクロ指定
フラグMACROはローレベル“0”にリセットされ
る。このようにして、形容詞マクロテーブルに応じた変
形処理が行われる。
【0185】図28は、パソコン20のCPU21が行
う図8の「その他の処理」の中の「形容詞データエディ
ット処理」の詳細を示す図である。この「形容詞データ
エディット処理」は、パネルスイッチ2B上の形容詞デ
ータエディット処理用のキー(形容詞エディット操作
子)の操作に対応して行われる処理である。形容詞エデ
ィット操作子には、形容詞新規作成キー、形容詞編集キ
ー、形容詞コピーキー及び形容詞削除キーなどがある。
この処理はつぎのようなステップで順番に実行される。
【0186】ステップ91:エディットの種類は何であ
るか、すなわちエディット処理用キーのどれが操作され
たかを判断し、それに対応した処理ステップに分岐す
る。新規作成キーの場合はステップ92〜99の形容詞
新規作成処理に、編集キーの場合はステップ9A〜9G
の形容詞編集処理に、コピーキーの場合はステップ9H
〜9Kの形容詞コピー処理に、削除キーの場合はステッ
プ9L、9Mの形容詞削除処理にそれぞれ分岐する。
【0187】ステップ92〜99は新規作成キーの操作
に応じて行われる処理である。 ステップ92:前ステップ91で形容詞新規作成処理と
判断されたので、新規作成に伴う新しい形容詞を記憶す
るためのメモリ領域をRAM23内に確保する。 ステップ93:新規作成の形容詞を構成する変形要素を
追加するのかどうかを判定し、追加する(YES)場合
は次のステップ94に進み、そうでない(NO)場合は
ステップ95にジャンプする。
【0188】ステップ94:変形要素データを新規作成
の形容詞を記憶するメモリ領域(ステップ92で確保さ
れる領域)に書き込む。 ステップ95:新規作成の形容詞を構成する変形要素を
削除するのかどうかを判定し、削除する(YES)場合
は次のステップ96に進み、そうでない(NO)場合は
ステップ97にジャンプする。 ステップ96:変形要素データを新規作成の形容詞を記
憶しているメモリ領域から削除する。
【0189】ステップ97:その他の処理、例えば変形
要素種類の書換え(プログラム変更)やパラメータの変
更などを行う。 ステップ98:新規作成処理が終了したかどうかを判定
し、終了(YES)の場合はステップ99に進み、そう
でない場合はステップ93〜97の処理を繰り返し実行
する。 ステップ99:新規作成処理が終了したので、その形容
詞名を入力してリターンする。
【0190】ステップ9A〜9Gは編集キーの操作に応
じて行われる処理である。 ステップ9A:編集対象となる形容詞を形容詞名で指定
する。例えば、複雑化処理であれば形容詞名Coを、簡
単化処理であれば形容詞名Siを、硬音化処理であれば
形容詞名Haを、軟音化処理であれば形容詞名Soを、
活発化処理であれば形容詞名Enを、平静化処理であれ
ば形容詞名Caを、無表情化処理であれば形容詞名Me
を、優美化処理であれば形容詞名Grを、どもり化処理
であれば形容詞名Stを、浮動化処理であれば形容詞名
Flをそれぞれ指定する。
【0191】ステップ9B:編集内容が変形要素の追加
かどうかを判定し、追加(YES)の場合は次のステッ
プ9Cに進み、そうでない(NO)場合はステップ9D
にジャンプする。 ステップ9C:追加される変形要素データを編集対象の
形容詞を記憶しているメモリ領域に書き込む。
【0192】ステップ9D:編集内容が変形要素の削除
かどうかを判定し、削除(YES)の場合は次のステッ
プ9Eに進み、そうでない(NO)場合はステップ9F
にジャンプする。 ステップ9E:変形要素データを編集対象の形容詞を記
憶しているメモリ領域から削除する。
【0193】ステップ9F:その他の処理、例えば編集
対象の形容詞を構成する変形要素の変形要素種類の書換
え(プログラムを変更したり)やパラメータの変更を行
う。 ステップ9G:編集処理が終了したかどうかを判定し、
終了(YES)の場合はリターンし、終了していない
(NO)場合はステップ9B〜9Fの処理を繰り返し実
行する。
【0194】ステップ9H〜9Kはコピーキーの操作に
応じて行われる処理であり、まず、ステップ9Hでコピ
ー対象の形容詞を形容詞名で指定する。ステップ9Jで
コピー対象の形容詞を記憶するメモリ領域をRAM23
内に確保する。ステップ9Kで前ステップで確保したメ
モリ領域に指定された形容詞をコピーしてリターンす
る。ステップ9L〜9Mは削除キーの操作に応じて行わ
れる処理であり、ステップ9Lで削除対象の形容詞を形
容詞名で指定し、ステップ9Jでは削除対象の形容詞デ
ータをメモリ領域から削除してリターンする。
【0195】このようにして作成された新しい形容詞を
鍵盤1AのノートナンバD2,E2,F2,G2,A2
に対応したトランスフォーマーキーに別途割り当てるこ
とができるようにしてもよい。また、このようして作成
された新しい形容詞を図22の変形条件テーブル又は図
24(A)の形容詞マクロテーブルで適宜指定すること
ができるようにしてもよい。
【0196】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、伴奏パ
ターンの作成や変更を容易に行うことができると共に、
多量の伴奏パターンを記憶しなくてもバリエーションに
富んだ演奏を容易に行うことができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シーケンサタイプの自動伴奏装置を内蔵した
電子楽器と、伴奏パターンのエディット処理を行うパソ
コンとの詳細構成及び両者間の接続関係を示すハードブ
ロック図である。
【図2】 図1の電子楽器及びパソコンが伴奏パターン
作成装置として動作する場合の機能ブロックを示す図で
ある。
【図3】 図1のパソコン側のRAM及びハードディス
ク装置のデータ構成を示す図である。
【図4】 パターンテーブル領域に記憶されているアド
レス変換用のパターンテーブルの内容を示す図である。
【図5】 ディスプレイの表示例を示す図である。
【図6】 図1の鍵盤に割り当てられた各種機能の一例
を示す図である。
【図7】 図1の電子楽器のCPUが実行する処理ルー
チンの一例を示す図であり、図7(A)はメインルーチ
ンの一例を、図7(B)は図7(A)のキー処理の詳細
を、図7(C)は図7(A)のMIDI受信処理の詳細
を示す。
【図8】 図1のパソコンのCPUが実行する処理ルー
チンの一例を示す図であり、図8(A)はメインルーチ
ンの一例を、図8(B)は図8(A)のMIDI受信処
理の詳細を示す。
【図9】 受信したMIDIメッセージがノートナンバ
E0〜B1,C2,D2〜A2(#を除く),B2,C
3,D3〜F3(#を除く)に対応したノートオンメッ
セージの場合に行われる図8(B)の処理の詳細を示す
図であり、図9(A)はノートナンバE0〜B1のパタ
ーンアサインエリアキーの場合を、図9(B)はノート
ナンバC2のアサインキーの場合を、図9(C)はノー
トナンバD2〜A2(#を除く)のトランスフォーマー
キーの場合を、図9(D)はノートナンバB2のアンド
ゥキーの場合を、図9(E)はノートナンバC3のスタ
ート/ストップキーの場合を、図9(F)はノートナン
バD3〜F3(#を除く)のバンクA,B,Cキーの場
合を示す。
【図10】 受信したMIDIメッがノートナンバG
3,C#2,D#2,F#2,G#2,A#2,C#3
に対応したノートオンメッセージの場合に行われる図8
(B)の処理の詳細を示す図であり、図10(A)はノ
ートナンバG3のロックキーの場合を、図10(B)は
ノートナンバC#2,D#2のバリエーション1、2キ
ーの場合を、図10(C)はノートナンバF#2のリプ
レースキーの場合を、図10(D)はノートナンバG#
2のインサートキーの場合を、図10(E)はノートナ
ンバA#2のクォンタイズキーの場合を、図10(F)
はノートナンバC#3のデリートドラムキーの場合を示
す。
【図11】 受信したMIDIメッセージがノートナン
バD#3,F#3,G#3,A3〜E5に対応したノー
トオンメッセージの場合に行われる図8(B)の処理の
詳細を示す図であり、図11(A)はノートナンバD#
3のデリートコンポーネントキーの場合を、図11
(B)はノートナンバF#3のアクセントキーの場合
を、図11(C)はノートナンバG#3のフィルインキ
ーの場合を、図11(D)はノートナンバA3〜E5の
ドラムキーの場合を示す。
【図12】 図11(D)のフラグ対応処理1の詳細を
示す図であり、図12(A)はリプレース処理を、図1
2(B)はインサート処理を、図12(C)はデリート
ドラム処理を、図12(D)はデリートコンポーネント
処理を示す。
【図13】 受信したMIDIメッセージがノートナン
バC2,G3,F#2,G#2,A#2,C#3,D#
3,F#3,A3〜E5に対応したノートオフメッセー
ジの場合に行われる図6(B)の処理の詳細を示す図で
あり、図13(A)はノートナンバC2,G3,F#
2,G#2,A#2,C#3,D#3,F#3の場合を
示し、図13(B)はノートナンバA3〜E5の場合を
示す。
【図14】 4分音符当たり480回の割込みで実行さ
れるタイマ割込処理Iを示す図である。
【図15】 図14のステップ35のMIDIノートイ
ベント出力処理の詳細を示す図である。
【図16】 図14のステップ43のフラグ対応処理2
の詳細を示す図であり、図16(A)はアンドゥ処理
を、図16(B)はフィルイン復帰処理を、図16
(C)はバリエーション処理を、図16(D)はトラン
スフォーマー処理を示す。
【図17】 図1のパソコンのCPUが行う図8の「そ
の他の処理」の中の「パターン登録処理」の詳細を示す
図である。
【図18】 トランスフォーマー処理によってカレント
パターンの内容を変更する演算処理の一例を示す図であ
る。
【図19】 トランスフォーマー処理によってカレント
パターンの内容を変更する演算処理の他の例を示す図で
ある。
【図20】 トランスフォーマー処理によってカレント
パターンのドラム音及びベロシティーがどのように置き
替えられるのか、その様子の概念を示す図である。
【図21】 図1のディスプレイの表示画面の表示例を
示す図である。
【図22】 変形条件テーブルの一例を示す図である。
【図23】 図1のパソコンのCPUが行う図8の「そ
の他の処理」の中の「パターン変形処理」の詳細を示す
図である。
【図24】 形容詞マクロテーブル及びマクロ割当テー
ブルの詳細を示す図である。
【図25】 図1のパソコンのCPUが行う図8の「そ
の他の処理」の中の「マクロスイッチオン処理」の詳細
を示す図である。
【図26】 4分音符当たり480回の割込みで実行さ
れるタイマ割込処理IIを示す図であり、マクロスイッチ
の操作に応じて処理された図25のマクロスイッチオン
処理に関する部分を示す図である。
【図27】 形容詞のデータフォーマットを示す図であ
る。
【図28】 図1のパソコンのCPUが行う図8の「そ
の他の処理」の中の「形容詞データエディット処理」の
詳細を示す図である。
【符号の説明】
1…カレントパターンメモリ、2…アサインメモリ、3
…アンドゥバッファ、4…退避メモリ、5…データベー
ス手段、6…パターンセレクタ、61…パターンセレク
タ、62…パターン登録手段、63…パターンテーブ
ル、7…エディット手段、8…形容詞指示手段、9…ト
ランスフォーマー、10…アンドゥ手段、1F…電子楽
器、11…マイクロプロセッサユニット(CPU)、1
2…ROM、13…RAM、14…押鍵検出回路、15
…スイッチ検出回路、16…表示回路、17…音源回
路、18…サウンドシステム、19…タイマ、1A…鍵
盤、1B…パネルスイッチ、1C…表示部、1D…MI
DIインターフェース、1E…バス、20…パソコン、
21…マイクロプロセッサユニット(CPU)、22…
ROM、23…RAM、24…ハードディスク装置、2
5…ディスプレイインターフェース、26…マウスイン
ターフェース、27…スイッチ検出回路、28…タイ
マ、29…ディスプレイ、2A…マウス、2B…パネル
スイッチ、2C…MIDIインターフェース、2D…バ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の楽器のパートからなる伴奏パター
    ンを記憶している伴奏パターン記憶手段と、 前記伴奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み
    出す読み出し手段と、 前記伴奏パターンの変形の仕方を記述する形容詞データ
    を提供する形容詞提供手段と、 前記形容詞提供手段で提供された形容詞データに対応す
    る所定のアルゴリズムに従って、前記読み出し手段によ
    って読み出された伴奏パターンの内の特定の楽器パート
    について変形する変形手段とを備えた自動伴奏装置。
  2. 【請求項2】 前記変形手段は、前記伴奏パターンの複
    数の楽器パートのそれぞれについて、変形をするか否か
    を設定する設定手段を含み、変形すると設定されている
    楽器パートについて前記形容詞データに対応するアルゴ
    リズムに従って変形を実行することを特徴とする請求項
    1に記載の自動伴奏装置。
  3. 【請求項3】 伴奏パターンを記憶している伴奏パター
    ン記憶手段と、 前記伴奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み
    出す読み出し手段と、 前記伴奏パターンの変形の仕方を記述する形容詞データ
    を提供する形容詞提供手段と、 前記形容詞提供手段で提供された形容詞データに対応す
    る所定のアルゴリズムに従って、前記読み出し手段によ
    って読み出された伴奏パターンの内の特定のタイミング
    範囲について変形する変形手段とを備えた自動伴奏装
    置。
  4. 【請求項4】 前記伴奏パターンは複数の楽器のパート
    からなり、前記変形手段は、前記伴奏パターンの複数の
    楽器パート毎に、異なるタイミング範囲について前記形
    容詞データに対応するアルゴリズムに従って変形を実行
    することを特徴とする請求項3に記載の自動伴奏装置。
  5. 【請求項5】 伴奏パターンを記憶している伴奏パター
    ン記憶手段と、 前記伴奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み
    出す読み出し手段と、 前記伴奏パターンの変形の仕方を記述する形容詞データ
    を、複数記憶する形容詞データ記憶手段と、 前記複数の形容詞データの組み合わせ状態データを記憶
    する組み合わせ記憶手段と、 前記組み合わせ状態データにもとづいて、複数の形容詞
    データを提供する形容詞提供手段と、 前記形容詞提供手段で提供された複数の形容詞データに
    対応する所定のアルゴリズムに従って、前記読み出し手
    段によって読み出された伴奏パターンを変形する変形手
    段とを備えた自動伴奏装置。
  6. 【請求項6】 前記組み合わせ記憶手段は、実質的に同
    時に変形処理がなされるべき複数の形容詞データの組み
    合わせを記憶したものであることを特徴とする請求項5
    に記載の自動伴奏装置。
  7. 【請求項7】 前記組み合わせ記憶手段は、演奏の進行
    に従って順次に変形処理がなされるべき複数の形容詞デ
    ータの組み合わせを記憶したものであることを特徴とす
    る請求項5に記載の自動伴奏装置。
  8. 【請求項8】 前記組み合わせ記憶手段は、複数の組み
    合わせ状態をデータを記憶し、前記形容詞提供手段は前
    記複数の組み合わせ状態データを任意に割り当て可能な
    操作子を含むことを特徴とする請求項5に記載の自動伴
    奏装置。
  9. 【請求項9】 伴奏パターンを記憶している伴奏パター
    ン記憶手段と、 前記伴奏パターン記憶手段から前記伴奏パターンを読み
    出す読み出し手段と、 前記伴奏パターンの変形の仕方を記述する形容詞データ
    を記憶する形容詞データ記憶手段と、 前記形容詞データ選択的に提供する形容詞提供手段と、 前記形容詞提供手段で提供された形容詞データに対応す
    る所定のアルゴリズムに従って、前記読み出し手段によ
    って読み出された伴奏パターンを変形する変形手段と、 前記形容詞データ記憶手段に記憶されている形容詞デー
    タを任意にエディットする手段とを備えた自動伴奏装
    置。
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