JPH083611Y2 - 幅狭な河川、運河等の上方空間を利用する簡易駐車装置を備えた多目的スペース建造物 - Google Patents

幅狭な河川、運河等の上方空間を利用する簡易駐車装置を備えた多目的スペース建造物

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JPH083611Y2
JPH083611Y2 JP1459692U JP1459692U JPH083611Y2 JP H083611 Y2 JPH083611 Y2 JP H083611Y2 JP 1459692 U JP1459692 U JP 1459692U JP 1459692 U JP1459692 U JP 1459692U JP H083611 Y2 JPH083611 Y2 JP H083611Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、未活用となっている幅
狭な河川、運河等の上方空間を利用する簡易駐車装置、
及びこの簡易駐車装置上に設けた多目的(多用途)スペ
ース建造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、駐車装置は、主として地上を中心
として施工されるものであり、例えば建物の中に設けた
地下式、屋上式駐車装置、専用駐車装置建物、その他簡
易立体式駐車装置、平地で組立分解が可能な立体駐車装
置等が知られている。この中でも組立分解が可能な簡易
駐車装置としては、平地駐車装置におけるものが一般的
である。
【0003】ところで、都市の中心部で各種の催し物が
開催される場合、地域住民の生活上、交通事故、違法駐
車等の関係上よりして、多数台の車輛を安全に収納、保
管することができる駐車装置の確保が、必要不可欠とな
る。しかし、現実は、周知の如く、催し物会場の近で、
多数台用の駐車装置(いわゆる大きな駐車装置、又は駐
車場)を確保することは、ほとんど困難視されることか
ら、主催者側にとっては、大変苦痛の種となっているの
が現況である。
【0004】その応急対策として、例えば、次のような
輸送方法が採用されている。
【0005】即ち、会場より離れた地域に、大きな駐車
場を確保し、この駐車場と会場との間を、バス、地下鉄
等の輸送機関で連絡し、この輸送機関を利用して、多数
の人を輸送する方法である。
【0006】尚、先行技術文献として、特開昭50−6
1844号のパーキングブリッジの発明があり、河川、
運河等の上方空間を利用して、駐車場を確保する構造で
ある。
【0007】また河川等の上面空間を利用して、多目的
の建造物を設ける構造が、一部で散見される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】前述の如く、都市の中
心部で各種の催し物が開催される場合、以上で説明した
輸送方法では、多くの人が面倒がり、応々にして会場近
くの路上に、違法駐車する場合が増加することと、当然
地域住民とのトラブル、交通渋滞、違法駐車等の問題点
が発生し、その解決策が希求されている処である。
【0009】また多数台の車輛を安全に収納、保管する
ことができる駐車装置の確保が必要であるが、実際の場
合、利用すべき有効な土地の確保が、大変に困難である
こことと、また種々のトラブルが発生しているのが現況
であり、有効な解決策が望まれている。
【0010】一方、前述の如く、主催者側にとっても、
解決しなければならない課題と考えられる。
【0011】また前述の技術文献は、前述の課題解決の
一環となるが、構造が複雑であることと、両法面の側
面、及び上方の空間を有効利用しておらず、改良の余地
が考えられる。
【0012】また駐車場と、多目的の建造物とを一体化
し、前記多目的スペース建造物の利用範囲の拡充を図る
装置としては、適切なものがなく、駐車場一体化の多目
的スペース建造物が、願望されている処である。
【0013】
【問題点を解決するための手段】上記に鑑み本考案は、
比較的幅狭な河川、運河等の上方空間及び両法面(法面
が舗装されていない場合でも可)を有効に利用すること
を考え、ここに、簡易に組立、分解でき、かつ構造の簡
易な、簡易駐車装置を提供すること、及び駐車場と、多
目的の建造物とを一体化を図り、もって前記多目的建造
物の利用範囲の拡充を図ること、等を目的として下記の
ような構成を採用した。
【0014】即ち、本考案の幅狭な河川、運河等の上方
空間を利用する簡易駐車装置を備えた多目的スペース建
造物は、河川、運河等の幅方向の川底面、及び両法面に
適宜間隔で多数本の柱体を立設するとともに、前記河
川、運河等の流れ方向の川底面、及び両法面に適宜間隔
で多数本の柱体を立設し、前記多数本の柱体にそれぞれ
補強プレートを介して多数枚の梁板を取付け、前記河
川、運河等の上面に多数の駐車スペース用枠組、及びゴ
ルフグリーン、テニスグリーン等の多目的スペース用枠
組、並びに両法面にスロープスペース用枠組を、それぞ
れ形成し、また前記河川、運河等の両法面の流れ方向側
面に多数本の副柱体を垂下し、この多数本の副柱体及び
前記柱体に梁体を取付け、半地下式の駐車スペース用枠
組を形成し、前記駐車スペース用枠組、及び多目的スペ
ース用枠組に床面形成用の足場板を組み付けて多数の駐
車スペース、及び多目的スペースとを形成するととも
に、前記スロープスペース用枠組に車輛乗入れ用の通
路、及び歩行者用の歩道を形成した、構造である。
【0015】「作用」 次に本考案の簡易駐車装置を組立るには、先ず所定本数
の柱体、梁体、止めボルト、ナット、足場板、スロープ
等を用意する。
【0016】そうし、杭打ち機等の重機を介して河川、
運河等の幅方向の川底面、及び両法面に、適宜間隔で数
本の柱体を立設し、かつ河川、運河等の流れ方向の川底
面、及び両法面にも適宜間隔で多数本の柱体を立設す
る。
【0017】このようにして、立設された多数本の柱体
には、クレーン等で吊架された梁体が、この各柱体と直
交するように止めボルト、ナット等を介して組み付けら
れる。
【0018】これによって、前記河川、運河等の水面の
上方の空間に多数の駐車スペース用枠組、及び多目的ス
ペース用枠組が形成されるとともに、前記両法面の上方
の空間にスロープスペース用枠組が形成される。
【0019】そこで、前記外郭柱体間又は駐車スペース
間等に、乗車者の安全用の手摺を設け、また前記駐車ス
ペース用枠組、及びスロープスペース用枠組の各隅部
に、補強用の補強プレートを、それぞれ設けて簡易駐車
装置を枠組形成する。
【0020】そして、その後、前記駐車スペース用枠組
に、床面形成用の足場板を係止具、止め具等を介して組
み付けるようにして多数の駐車スペース、及び多目的ス
ペースを形成するとともに、前記スロープスペース用枠
組に車輛乗入れ用(出庫用を含む)のスロープ式の通
路、又は乗車者用の階段を配備して、車輛の乗入れ用の
通路、又は乗車者の歩道を確保する。
【0021】尚多数の駐車スペース用枠組の内河川、運
河等の中央部分に相当する部位に、小型船舶、遊覧船用
(本考案では、単に小型船舶とする。)の航路が確保さ
れるので、何ら河川、運河等の機能は損なわれないもの
である。
【0022】このようにして構成された簡易駐車装置
に、入庫する場合は、車道よりスロープを経由した後、
空いている駐車スペースに車輛を入れる。
【0023】そして、乗車者が降車し、駐車スペースの
空所、歩道等を歩行して簡易駐車装置上のゴルフ練習
場、テニス練習場、その他会場等の多目的ホールに入る
か、又は簡易駐車装置外に出て、催し物会場に入場する
(勿論、例外、例えば、買物等もあり得る。)。
【0024】一方、前記簡易駐車装置、及び多目的スペ
ースの解体は、前述の方法の逆操作、及び手順等で簡易
になし得る。
【0025】
【実施例】次に本考案の一実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。
【0026】比較的幅狭な河川、運川等1の幅方向の川
底面に足場用等の柱体3を、またその両法面2、2a
に、それぞれ足場用等の柱体3を重機等を介して、適宜
間隔で多数本立設する。
【0027】この場合、駐車装置の収容台数、河川等の
大きさ等により、河川、運河等1の流れ方向の川底面、
及び両法面2、2aにも同様に、多数本の柱体3が、適
宜間隔で立設される。
【0028】その後、これ直交する方向いわゆる河川、
運河等1流れ方向に沿って足場用等の梁体4を吊架し、
前記柱体3の所定位置に添設した後、止めボルト、ナッ
ト等を介して順次組み付け一体化していく。
【0029】これによって、前記河川、運河等1の水面
の上方の空間に、多数の駐車スペース用枠組5、及び多
目的スペース用枠組15が形成されるとともに、前記両
法面2、2aの上方の空間にスロープスペース用枠組6
が形成される。
【0030】そして、道路下となる両法面2、2aの側
面に、この両側面と並設する半地下式の駐車スペース用
枠組25を、それぞれ形成する(勿論、一方側面のみで
も良い。)。
【0031】即ち、柱体3及び梁体4を介して両法面
2、2aに沿った副柱体3aを垂下し、この副柱体3a
に梁体4を直交するように組み付け一体化することによ
り構成される。
【0032】8は柱体3等間に差渡した手摺で、乗車者
の安全のために設けられるが、望ましくは網体が理想で
ある。
【0033】9はスロープスペース用枠組6に設けられ
た車輛Bのスロープ、10は前記駐車スペース用枠組
5、及び多目的スペース用枠組25、並びにスロープス
ペース用枠組6の各隅部に、それぞれ設けられた補強用
の補強プレートである。
【0034】また前記多数の駐車スペース用枠組5、2
5には係止具、止め具等の係止手段をもって足場板11
が設けられ、この足場板11の架承を介して床面が形成
され、当該床面は、車輛Bの簡易駐車装置内の駐車スペ
ースA、又は乗車者等の通路となるものである。
【0035】尚、多目的スペース用枠組15には係止
具、止め具等の係止手段をもって足場板11が設けら
れ、この足場板11の架承を介して床面が形成されるの
で、この床面の上に、クッション材、その他板材、並び
に人口芝等を施して、ゴルフグリーン、テニスグリー
ン、多目的ホール、運動場、健康ラウンド等を設ける。
【0036】図中16はゴルフ用のグリーンで、このグ
リーン16は、図1、図2の如く、河川の流れ方向の一
方向及び/又は両側方向に傾斜16a(傾斜方向、又は
後述の誘導樋を設ける位置、及び列数等は、一例であ
る。)が設けられる。
【0037】図中17はスイングフロアー、18はネッ
ト、19はゴルフボール用の誘導樋、20はゴルフボー
ルをそれぞれ示す。
【0038】また21はテニスグリーン(テニス練習
場)を示しており、21aはテニスグリーン21の平坦
床面を示している。
【0039】ついで、その施工手順について詳述する
と、先ず、重機を介して河川、運河等1の幅方向の川底
面、及び両法面2、2aに、適宜間隔で数本の柱体3を
立設し、かつ河川、運河等1の流れ方向の川底面、及び
両法面2、2aにも、それぞれ、適宜間隔で数本の柱体
3を立設する。
【0040】そして、このようにして立設された柱体3
には、クレーン等で吊架された梁体4が、この柱体3と
直交するように止着手段を介して組み付けられる。
【0041】したがって、このような作業を繰り返すこ
とによって、前記河川、運河等1の水面の上方の空間に
多数の駐車スペース用枠組5、及び多目的スペース用枠
組15が形成されるとともに、前記両法面の上方の空間
にスロープスペース用枠組6が形成される。
【0042】また河川、運河等1の流れ方向の両法面
2、2aの少なくとも、一方の側面に沿って多数の副柱
体3aを垂下し、この副柱体3aと柱体3との間に、梁
体4を直交するように組み付け一体化することにより、
半地下式の駐車スペース用枠組25が構成される。
【0043】そこで、その後、前記駐車スペース用枠組
5、及び多目的スペース用枠組15に、床面形成用の足
場板11を係止具、止め具等を介して組み付けて、多数
の駐車スペースA、及び多目的スペースDを形成すると
ともに、前記スロープスペース6に、車輛乗込み用のス
ロープ式の通路、又は乗車者用の階段を配備して、車輛
Bの乗入れ用の通路、又は乗車者の歩道を確保する。
【0044】その後、多目的スペースDには、前述の足
場板11を介して形成された床面の上に、クッション
材、その他板材、並びに人口芝等を施して、ゴルフグリ
ーン、テニスグリーン、多目的ホール、運動場、健康ラ
ウンド等が構成される。
【0045】尚多数の駐車スペース用枠組5の内で、河
川、運河等の中央部分に相当する部位に、小型船舶用の
航路Cが確保されるので、何ら河川、運河等の機能は何
ら損なわれ、又は小型船舶の通行には、何等障害となら
ない。
【0046】尚、前記簡易駐車装置の解体は、例えば、
先ず、足場板11、補強プレート10、スロープ9等を
順次取り外した後、続いて、例えば、クレーン等で梁体
4を吊架しながら取り外し、所定の場所に移動した後、
整然と載積する等の作業、及び手順を繰り返して全ての
梁体4を取り外す。
【0047】その後、例えば、重機又はクレーン等を介
して多数の柱体3を脱抜することによって、全ての解体
作業が終了する。勿論、解体した、各部材は、そのまま
保管するか、又は修理等して保管し、再度の使用に備え
る。
【0048】
【考案の効果】本考案は、以上詳述したように、比較的
幅狭な河川、運河等の水面、又は両法面の上方及び両側
面の広域空間を有効利用して、組立分解自在な各種部材
をもって形成される簡易駐車装置、及び多目的スペース
建造物であり、下記のような効果を有する。
【0049】即ち、本考案は、従来の未活用部分の前記
広域空間を有効利用して、多数の車輛の駐車スペース、
及び多目的の建造物が構築され、河川等の上方広域空間
を、有効かつ有益に利用できる。また駐車場と、多目的
建造物とが、同じ空間スペースにあり、大変便利かつ安
心である。今後の大きな有効利用が、期待できる。
【0050】殊に、本考案は、両法面の上方及び両側面
の広域空間を有効利用して、各種部材をもって形成され
る簡易駐車装置であり、下記のような効果を有する。
【0051】即ち、従来未活用となっていた、いわゆる
法面の両側面を利用して、半地下式の駐車スペースを構
築できる効果と、この半地下式の駐車スペースを介し
て、多数台の車輛を駐車できる効果がある。特に、河
川、運河等の近い地域における各種催し物会場、又は商
店等にとって有益である。また地域住民にとっても、各
種面で大いに役立つ処である。
【0052】更に本考案は、未舗装の両法面を、そのま
ま車輛用のスロープ式の通路又は歩行用の歩道として利
用できる簡易駐車装置であり、下記のような効果を有す
る。
【0053】即ち、未活用の法面上を、かつ何等整地等
しなくてもそのままの状態において、スロープ式の通路
又は歩行用の歩道として利用できる効果と、土地の有効
利用が可能となり、大変有益である。
【0054】また本考案は、前記の広域空間を有効利用
して、形成される簡易駐車装置の上方空間に、多目的ス
ペース建造物を設ける構成であるので、下記のような効
果を有する。
【0055】即ち、空間の活用範囲の拡充と、多目的ス
ペース建造物を利用する人に、簡便性と使用の容易化を
寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の一例を示す正面視した断面模式図であ
る。
【図2】ゴルフグリーンの一例を示す一部欠截の側面視
した断面模式図である。
【図3】ゴルフグリーンの一例を示す一部欠截の正面視
した断面模式図である。
【図4】テニスグリーンの一例を示す一部欠截の側面視
した断面模式図である。
【符号の説明】
1 河川、運河等 2 法面 2a 法面 3 柱体 3a 副柱体 4 梁体 5 駐車スペース用枠組 15 多目的スペース枠組 25 駐車スペース枠組 6 スロープスペース用枠組 8 手摺 9 スロープ 10 補強プレート 11 足場板 16 グリーン 17 スイングフロアー 18 ネット 19 誘導樋 A 駐車スペース B 車輛 C 航路 D 多目的スペース

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川、運河等の幅方向の川底面、及び両
    法面に適宜間隔で多数本の柱体を立設するとともに、前
    記河川、運河等の流れ方向の川底面、及び両法面に適宜
    間隔で多数本の柱体を立設し、 前記多数本の柱体にそれぞれ補強プレートを介して多数
    枚の梁板を取付け、前記河川、運河等の上面に多数の駐
    車スペース用枠組、及びゴルフグリーン、テニスグリー
    ン等の多目的スペース用枠組、並びに両法面にスロープ
    スペース用枠組を、それぞれ形成し、 また前記河川、運河等の両法面の流れ方向側面に多数本
    の副柱体を垂下し、この多数本の副柱体及び前記柱体に
    梁体を取付け、半地下式の駐車スペース用枠組を形成
    し、 前記駐車スペース用枠組、及び多目的スペース用枠組に
    床面形成用の足場板を組み付けて多数の駐車スペース、
    及び多目的スペースとを形成するとともに、前記スロー
    プスペース用枠組に車輛乗入れ用の通路、及び歩行者用
    の歩道を形成した、 幅狭な河川、運河等の上方空間を利用する簡易駐車装置
    を備えた多目的スペース建造物。
  2. 【請求項2】 請求項1のゴルフグリーンの床面を傾斜
    状に形成してなる実用新案登録請求の範囲第1項記載の
    幅狭な河川、運河等の上方空間を利用する簡易駐車装置
    を備えた多目的スペース建造物。
JP1459692U 1992-03-18 1992-03-18 幅狭な河川、運河等の上方空間を利用する簡易駐車装置を備えた多目的スペース建造物 Ceased JPH083611Y2 (ja)

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KR100650385B1 (ko) * 2006-02-24 2006-11-28 박완수 도심의 철도차량기지를 활용한 아일랜드식 골프장 및골프연습장의 설치구조

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