JPH0835810A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH0835810A
JPH0835810A JP6169175A JP16917594A JPH0835810A JP H0835810 A JPH0835810 A JP H0835810A JP 6169175 A JP6169175 A JP 6169175A JP 16917594 A JP16917594 A JP 16917594A JP H0835810 A JPH0835810 A JP H0835810A
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JP
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polarization
light
optical system
light beam
light source
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JP6169175A
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Hideo Mizutani
英夫 水谷
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で光源に対する戻り光を低減させ
る。 【構成】 半導体レーザ素子11からの直線偏光の光束
をコリメータレンズ12を介して平行な光束L2にし、
光束L2を偏光ビームスプリッタ13、1/4波長板1
4を介してリレー光学系15に導き、リレー光学系15
からの光束をミラー、1/4波長板2を介して検出光学
系23に導く。偏光ビームスプリッタ13を透過した光
束が1/4波長板14により円偏光となり、リレー光学
系15からの反射光L3は偏光ビームスプリッタ14で
反射されて半導体レーザ素子11には戻らない。1/4
波長板22から射出される光束の偏光状態は再びもとの
直線偏光に戻される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光源に対する戻り光を
減少させる機能を有する光学装置に関し、特にレーザ光
源等からの光ビームを使用して位置検出を行う位置検出
装置や、光源からの光ビームを使用して被検面の観察を
行う観察装置等に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等を製造するためのリソグラ
フィ工程で使用される投影露光装置(ステッパー等)に
おいては、原版パターンが形成されたレチクル(又はフ
ォトマスク等)と、被露光基板としてのフォトレジスト
が塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)との位置
合わせ(アライメント)を高精度に行うためのアライメ
ント装置が設けられている。このアライメント装置は、
レチクル及びウエハの位置を高精度に検出する位置検出
装置と、その検出結果に応じてレチクル及びウエハの位
置を調整するステージ機構とから構成されている。近
年、半導体素子等の集積度が益々向上するのに対応する
ため、位置検出装置では検出精度を高めることが求めら
れている。
【0003】図6は、従来の位置検出装置の光学系を示
し、この図6において、He−Neレーザ光源等の光源
1から射出された直線偏光の光束L1は、断面形状等を
整えるリレー光学系2を経た後、送受光分離光学系とし
ての偏光ビームスプリッタ3に入射する。入射する光束
LB1は、偏光ビームスプリッタ3に対してP偏光であ
るためそのまま偏光ビームスプリッタ3を透過した後、
1/4波長板4を経て円偏光状態で被検面5に入射す
る。そして、被検面5で反射された光束は、逆向きの円
偏光状態で1/4波長板4を経てS偏光の状態で偏光ビ
ームスプリッタ3に戻る。従って、被検面5で反射され
た光束は、偏光ビームスプリッタ3により反射されて光
電検出器6に入射する。
【0004】この図6の光学系では、被検面5に入射す
る光束の光路と、被検面5で反射された光束の光路とが
偏光ビームスプリッタ3により分離され、被検面5で反
射された光束が光源1に戻らないようにアイソレーショ
ンが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光学系では、光源1から射出された光束の内、偏光ビー
ムスプリッタ3より手前のリレー光学系2内で反射され
た光束は、そのまま光源1に戻ってしまうという不都合
がある。この場合、光源1は可干渉性が強いレーザ光源
でありバックトークに弱いため、光源1の発振状態が不
安定になったり、光源1の電源にノイズが乗ったりする
ことがある。その結果、検出回路の動作が不安定になり
易く、且つ光電検出器6からの検出信号も不安定になっ
て、位置検出精度が低下する恐れがあった。
【0006】これを避けるため、光源1に近い部分にフ
ァラデー効果を利用したアイソレータを設けて戻り光を
除去する技術も提案されている。しかしながら、ファラ
デー効果を利用したアイソレータでは、入射ビーム径の
制限がある、実効光路長が長い、更に高価である等の不
都合がある。また、位置検出装置の光学系のみならず、
一般に戻り光に対して弱い光源を有する光学装置では、
できるだけ光源に対する戻り光を低減させることが求め
られている。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、簡単な構成で光
源に対する戻り光をより低減できる光学装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による光学装置
は、直線偏光した光束を発生する光源(11)と、この
光源からの光束をリレーするリレー光学系(15)と、
入射する光束の光路を偏光状態に応じて切り換えると共
に、そのリレー光学系からの光束の少なくとも一部を所
定の面(27)に導く偏光選択素子(24)と、この偏
光選択素子と所定の面(27)との間に配置され、その
偏光選択素子から所定の面(27)に向かう光束の偏光
状態を直線偏光から円偏光に変換する偏光変換素子(2
5)とを有し、所定の面(27)で反射された後、偏光
変換素子(25)及び偏光選択素子(24)を介して戻
される光束を使用する光学装置に関する。
【0009】そして、本発明は、光源(11)とリレー
光学系(15)との間に配置され、入射する光束の光路
を偏光状態に応じて切り換えると共に、光源(11)か
らの光束をリレー光学系(15)に導く第2の偏光選択
素子(13)と、この第2の偏光選択素子とリレー光学
系(15)との間に配置され、第2の偏光選択素子(1
3)からの光束の偏光状態を直線偏光から円偏光に変え
る第2の偏光変換素子(14)とを備えたものである。
より具体的に、第2の偏光選択素子(13)の偏光軸と
第2の偏光変換素子(14)の光学軸とが略45°の角
度で交差する。
【0010】この場合、リレー光学系(15)と偏光選
択素子(24)との間に、リレー光学系(15)からの
光束の偏光状態を円偏光から直線偏光に戻す第3の偏光
変換素子(22)を配置することが望ましい。このため
には、一例として第2の偏光変換素子(14)の光学軸
と第3の偏光変換素子(22)の光学軸とを略90°の
角度で交差させればよい。
【0011】また、それら第2及び第3の偏光変換素子
(14,22)の少なくとも一方の一例は、1/4波長
板である。また、それら第2及び第3の偏光変換素子の
少なくとも一方の他の例は、2回の全反射を利用して2
つの光学軸間で所定の位相差を付与するフレネルロムプ
リズム(32)である。
【0012】
【作用】斯かる本発明によれば、光源(11)から射出
された光束は、第2の偏光選択素子(13)を通過した
後、第2の偏光変換素子(14)により円偏光に変換さ
れる。この円偏光の光束の内で、リレー光学系(15)
内のレンズの表面等で反射された光束は、入射時と逆の
円偏光として第2の偏光変換素子(14)に戻される。
従って、第2の偏光変換素子(14)を通過した戻り光
は、光源(11)から射出される光束の偏光方向と直交
する直線偏光となって第2の偏光選択素子(13)に戻
されるため、その第2の偏光選択素子(13)から光源
(11)とは異なる方向に射出される。即ち、リレー光
学系(15)内で反射された戻り光は第2の偏光選択素
子(13)により除去されて光源(11)には到達しな
くなる。
【0013】次に、リレー光学系(15)と偏光選択素
子(24)との間に、リレー光学系(15)からの光束
の偏光状態を円偏光から直線偏光に戻す第3の偏光変換
素子(22)を配置した場合には、リレー光学系(1
5)を通過した円偏光の光束は、その第3の偏光変換素
子(22)により光源(11)から射出された光束と同
じ偏光方向の直線偏光となる。従って、その後の偏光選
択素子(24)を含む光学系としては、例えば従来の送
受光分離光学系をそのまま使用できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1実施例につき図1及び図
2を参照して説明する。本実施例は、投影露光装置に設
けられるアライメント装置の位置検出装置に本発明を適
用したものである。図1は本実施例の位置検出装置を示
し、この図1において、半導体レーザ素子11から射出
された直線偏光の光束はコリメータレンズ12によりほ
ぼ平行な光束L2に変換されて、偏光ビームスプリッタ
(PBS)13に入射する。半導体レーザ光源11から
射出される際の光束L2の偏光方向は、図1の紙面に平
行な方向、即ち偏光ビームスプリッタ13に対してP偏
光の方向に設定され、光束L2はそのまま偏光ビームス
プリッタ13を透過する。
【0015】なお、半導体レーザ素子11から射出され
る際の光束L2の偏光方向を図1の紙面に平行な方向に
対して傾斜させた場合には、S偏光成分が偏光ビームス
プリッタ13で反射されて光量損失が生ずる。そこで、
半導体レーザ素子11から射出される際の光束L2の偏
光方向を図1の紙面に平行な方向に設定することによ
り、光量損失を少なくできる。また、直線偏光の半導体
レーザ素子11の代わりに、偏光状態がランダムの光束
を発生するレーザ光源(半導体レーザ素子を含む)を使
用してもよい。但し、この場合には、発生する光束の略
1/2が無駄になる。
【0016】偏光ビームスプリッタ13を透過した光束
L2は、第1の1/4波長板14を透過して円偏光とな
ってリレー光学系15に入射する。そのために1/4波
長板14の光学軸は、偏光ビームスプリッタ13の偏光
軸に平行な面、即ち図1の紙面に対して+45゜又は−
45°の角度に設定される。リレー光学系15におい
て、入射した光束L2は、第1リレー光学系16により
開口絞り17の開口内に集光され、その開口を通過した
光束L2は、第2リレー光学系18を経てほぼ平行な光
束となった後、図1の紙面に垂直な方向に屈折力を有す
るシリンドリカルレンズ19を介して、視野絞り20上
の図1の紙面に平行な方向に細長いスリット状の開口上
に集光される。そのスリット状の開口を通過した光束L
2は、ミラー21で反射された後、第2の1/4波長板
22に向かう。
【0017】この場合、リレー光学系15内のリレーレ
ンズ16,18、開口絞り17の開口の周縁部、又は視
野絞り20の開口の周縁部で反射された光束は、戻り光
L3として入射時と逆回りの円偏光状態で半導体レーザ
素子11の方向に向かう。ところが、その戻り光L3
は、再び第1の1/4波長板14を透過すると、図1の
紙面に垂直な方向に偏光した直線偏光(偏光ビームスプ
リッタ13に対してS偏光)となるため、偏光ビームス
プリッタ13によって反射されて半導体レーザ素子11
には到達しない。これにより、リレー光学系15からの
戻り光L3が半導体レーザ素子11に入射することがな
く、半導体レーザ素子11に対するバックトークが起こ
らないため、半導体レーザ素子11の発振出力及び発振
波長は安定する。
【0018】一方、第2の1/4波長板22を透過した
光束は、再び元の偏光方向と同じく図1の紙面に平行な
方向に偏光した直線偏光となって検出光学系23に入射
する。そのために、第2の1/4波長板22の光学軸
は、第1の1/4波長板14の光学軸をリレー光学系1
5及びミラー21でリレーした軸に対して90゜の角度
をなす方向に設定されている。
【0019】検出光学系23において、偏光ビームスプ
リッタ24の偏光軸は図1の紙面に平行な方向に設定さ
れている。従って、1/4波長板22からの光束は、偏
光ビームスプリッタ24をそのまま透過した後、更に第
3の1/4波長板25を透過する。この1/4波長板2
5の光学軸は図1の紙面に平行な面に対して+45°又
は−45°に設定されている。従って、1/4波長板2
5を透過した光束は円偏光となって、例えば投影光学系
よりなる対物光学系26を介してウエハ27上に照射さ
れる。この場合、ウエハ27の表面は、視野絞り20の
配置面と共役であり、ウエハ27に照射される光束は、
図1の紙面に平行な方向を長手方向とするスリット状の
スポット光28として集光される。
【0020】図1の紙面に平行にX軸を取り、図1の紙
面に垂直にY軸を取ると、スポット光28は図2に示す
ように形成される。また、スポット光28の近傍のウエ
ハ27上にX方向に配列されたドットパターンよりなる
アライメントマーク31が形成されている。従って、ウ
エハ27をY方向に移動させると、アライメントマーク
31がスポット光28と合致したときにX方向に対して
回折光が射出されるので、この回折光を検出してアライ
メントマーク31の位置を検出する。この検出方式は、
レーザ・ステップ・アライメント方式(LSA方式)と
呼ばれる。
【0021】図1に戻り、ウエハ27からの反射光、及
びウエハ27上のアライメントマークからの回折光は、
入射時と逆回りの円偏光状態で対物光学系26を経て1
/4波長板25に入射する。そして、1/4波長板25
により図1の紙面に垂直な方向に偏光した直線偏光とな
った反射光及び回折光は、偏光ビームスプリッタ24に
より反射され、集光レンズ29を経て光電検出器30に
入射する。光電検出器30の受光面は、対物光学系26
の瞳面(フーリエ変換面)と共役であり、且つその光電
検出器30の受光面にはウエハ27からの0次光(正反
射光)を遮光する空間フィルタが配置されている。従っ
て、光電検出器30からの出力信号をモニタすることに
より、ウエハ27上のアライメントマーク31の位置を
高精度に検出できる。
【0022】その際、対物光学系26の表面反射等によ
る戻り光は、同じく偏光ビームスプリッタ24により反
射されて光電検出器30の方向へ向かうので、対物光学
系26及びウエハ27からの戻り光は、半導体レーザ素
子11には戻らない。その結果、図1の位置検出装置の
光学系全体で、戻り光として問題になるのは、偏光ビー
ムスプリッタ13,24、及び1/4波長板14,2
2,25の片側の面のみであるため、これらの光学素子
を光軸に垂直な面に対して僅かに傾けて設置して、これ
らの光学素子からの戻り光が半導体レーザ素子11に直
接入らないようにしておく。これにより、実質上全ての
戻り光が除去されたことになる。従って、戻り光に弱い
半導体レーザ素子11でも安定した動作が可能になる。
【0023】ところで、1/4波長板14,22,25
としては、水晶や方解石等の複屈折を利用した通常の1
/4波長板の他に、図3に示すように、プリズムの2面
32a及び32bでの全反射を利用したフレネルロムプ
リズム32を利用してもよい。このフレネルロムプリズ
ム32に直線偏光の光束L2が入射すると、光束L2の
射出時の偏光状態は円偏光となる。フレネルロムプリズ
ムは波長帯域が広いので複数波長の光源が使用可能であ
るという利点がある。
【0024】また、シングルオーダの1/4波長板を2
枚貼り合わせた構造の波長板を使っても、同様に広帯域
光源や複数のレーザ光源に対応可能である。この場合、
中心波長は平均値を用いる。これらの複数光源を使用す
る場合には、図4に示すように偏光ビームスプリッタ1
3の前にダイクロイックミラー35を配置し、別の半導
体レーザ素子11Aから射出されてコリメータレンズ1
2Aにより平行光束に変換された光束L4をダイクロイ
ックミラー35を介して、偏光ビームスプリッタ13側
に導くようにしてもよい。この場合、半導体レーザ素子
11から射出される光束L2の波長と、別の半導体レー
ザ素子11Aから射出される光束L4の波長とは異な
り、ダイクロイックミラー35は、光束L2を透過させ
て光束L4を反射させるような波長選択性を有する。
【0025】このように複数波長の光束を使用すると、
図1においてウエハ27の表面が荒れているような場合
でも正確な位置検出が可能となる。また、複数波長の光
束を使用する場合に、色消しするためには、上述のフレ
ネルロムプリズム、又はシングルオーダの1/4波長板
を2枚貼り合わせた構造の波長板が有効である。但し、
第2の光源としての半導体レーザ素子11Aが戻り光に
関して問題のないものであれば、ダイクロイックミラー
35を偏光ビームスプリッタ13と1/4波長板14と
の間に配置しても構わない。この場合更に、1/4波長
板14,22は、第2の波長に関して1/4波長板とし
て作用する必要はない。1/4波長板14,22を透過
するとその遅延量(遅延位相量)が如何なる値であって
も、通過後の偏光状態はもとの偏光状態に戻るからであ
る。但し、この場合でも図1の1/4波長板25は2つ
の波長に対して色消しになっている必要はある。
【0026】また、偏光ビームスプリッタ13の代わり
に、ポラロイド板、ウォラストンプリズム、グラントム
ソンプリズム等の偏光選択素子が利用できる。ポラロイ
ド板は吸収で戻り光を除去するが、それ以外の前記のプ
リズムは、射出時と直交した偏光状態で戻る光束をもと
の光路と違った方向に変えることにより、戻り光が半導
体レーザ素子11に入射しないようにするものである。
【0027】更に、半導体レーザ素子11の代わりに、
He−Neレーザ光源、He−Cdレーザ光源、Arイ
オンレーザ光源等のレーザ光源を使用する場合でも、戻
り光を除去する必要があるときには、図1の光学系を適
用できる。次に、本発明の第2実施例につき図5(a)
を参照して説明する。図5(a)において図1に対応す
る部分には同一符号を付してその詳細説明は省略する。
【0028】図5(a)において、半導体レーザ素子1
1から射出されコリメータレンズ12によりほぼ平行と
なった光束L2は、偏光ビームスプリッタ13、及び1
/4波長板14を経てリレー光学系15に入射し、リレ
ー光学系15から射出された光束L2は、1/4波長板
22、及び1/2波長板33を経て直線偏光として偏光
ビームスプリッタ34に入射する。このように入射した
光束L2の内、P偏光成分L5は偏光ビームスプリッタ
34を透過して第1の検出光学系23Aに向かい、S偏
光成分L5は偏光ビームスプリッタ34で反射されて第
2の検出光学系23Bに向かう。検出光学系23A,2
3Bは図1の検出光学系23と同じく対応するアライメ
ントマークの位置検出を行う光学系である。
【0029】この場合、1/4波長板22から射出され
た光束L2の偏光状態は、図5(a)の紙面に平行な方
向に偏光した直線偏光であり、1/2波長板33は、そ
の直線偏光の方向を45°回転させる。これにより、2
つの検出光学系23A,23Bにはほぼ等しい光量の光
束が供給される。なお、検出光学系23A,23Bで必
要な光量が異なるときには、1/2波長板33の光学軸
の方向を変えることにより、偏光ビームスプリッタ34
で分離される光束L5と光束L6との割合を調整でき
る。
【0030】なお、図5(a)において、1/4波長板
22、及び1/2波長板33を省いてもよい。図5
(b)は、図5(a)から1/4波長板22、及び1/
2波長板33を省いた光学系を示し、この図5(b)に
おいて、リレー光学系15から射出される円偏光の光束
L2は偏光ビームスプリッタ34に入射する。そして、
このように入射した円偏光の光束L2の内、P偏光成分
L7は偏光ビームスプリッタ34を透過した後、第1の
検出光学系23Aに向かい、S偏光成分L8は偏光ビー
ムスプリッタ34で反射されて、第2の検出光学系23
Bに向かう。
【0031】これにより、検出光学系23A,23Bで
は、戻り光が無い状態で正確に位置検出が行われる。な
お、上述実施例は本発明を投影露光装置のアライメント
装置用の位置検出装置に適用したものであるが、本発明
は戻り光に弱い光源を使用する測定装置や観察装置等の
光学装置全般に適用できるものである。
【0032】このように、本発明は上述実施例に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得る。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、光源に近いリレー光学
系からの戻り光を除去できるため、光源に対する戻り光
が低減される利点がある。また、リレー光学系と偏光選
択素子との間に第3の偏光変換素子を配置した場合に
は、リレー光学系から射出される光束の偏光状態が、も
との偏光状態に戻されるため、偏光変換素子側の配置等
を変える必要がない利点がある。
【0034】また、第2及び第3の偏光変換素子の少な
くとも一方は、1/4波長板である場合には、光学系を
光軸方向に短縮できる。更に、ファラデー素子等を使用
する場合に比べて、使用する光学素子の有効径を大きく
することが比較的容易であり、且つ光学素子の挿入によ
るスペースの増加も最小限にとどめることが可能である
という利点がある。
【0035】また、第2及び第3の偏光変換素子の少な
くとも一方は、2回の全反射を利用して2つの光学軸間
で所定の位相差を付与するフレネルロムプリズムである
場合には、色消しを行えるため、容易に複数波長の光束
を使用できる利点がある。なお、1/4波長板でも複数
枚の貼り合わせにより色消しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の位置検出装置の光学系を
示す構成図である。
【図2】図1中のウエハ27上のアライメントマーク及
びスポット光を示す拡大平面図である。
【図3】フレネルロムプリズムを示す図である。
【図4】複数波長の光束を使用する場合の要部を示す構
成図である。
【図5】(a)は本発明の第2実施例を示す構成図、
(b)はその第2実施例の変形例を示す構成図である。
【図6】従来の位置検出装置を示す構成図である。
【符号の説明】
11,11A 半導体レーザ素子 13 偏光ビームスプリッタ(PBS) 14 第1の1/4波長板 15 リレー光学系 22 第2の1/4波長板 24 偏光ビームスプリッタ(PBS) 25 第3の1/4波長板 26 対物光学系 27 ウエハ 30 光電検出器 31 アライメントマーク 32 フレネルロムプリズム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線偏光した光束を発生する光源と;該
    光源からの光束をリレーするリレー光学系と;入射する
    光束の光路を偏光状態に応じて切り換えると共に、前記
    リレー光学系からの光束の少なくとも一部を所定の面に
    導く偏光選択素子と;該偏光選択素子と前記所定の面と
    の間に配置され、前記偏光選択素子から前記所定の面に
    向かう光束の偏光状態を直線偏光から円偏光に変換する
    偏光変換素子と;を有し、 前記所定の面で反射された後、前記偏光変換素子及び前
    記偏光選択素子を介して戻される光束を使用する光学装
    置において、 前記光源と前記リレー光学系との間に配置され、入射す
    る光束の光路を偏光状態に応じて切り換えると共に、前
    記光源からの光束を前記リレー光学系に導く第2の偏光
    選択素子と;該第2の偏光選択素子と前記リレー光学系
    との間に配置され、前記第2の偏光選択素子からの光束
    の偏光状態を直線偏光から円偏光に変える第2の偏光変
    換素子と;を備えたことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 前記リレー光学系と前記偏光選択素子と
    の間に、前記リレー光学系からの光束の偏光状態を円偏
    光から直線偏光に戻す第3の偏光変換素子を配置したこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 前記第2及び第3の偏光変換素子の少な
    くとも一方は、1/4波長板であることを特徴とする請
    求項2記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第2及び第3の偏光変換素子の少な
    くとも一方は、2回の全反射を利用して2つの光学軸間
    で所定の位相差を付与するフレネルロムプリズムである
    ことを特徴とする請求項2記載の光学装置。
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