JPH0834057B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JPH0834057B2
JPH0834057B2 JP3120503A JP12050391A JPH0834057B2 JP H0834057 B2 JPH0834057 B2 JP H0834057B2 JP 3120503 A JP3120503 A JP 3120503A JP 12050391 A JP12050391 A JP 12050391A JP H0834057 B2 JPH0834057 B2 JP H0834057B2
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memory device
pulse
semiconductor memory
circuit
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばスタックト・
キャパシタ構造のDRAM(Dynamic Random Access Me
mory)のメモリセルに係わり、特に、薄膜技術を適用し
た半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来のスタックト・キャパシタ構
造のDRAMのメモリセルを示す等価回路である。この
メモリセルは選択トランジスタQ1と、データ蓄積用の
キャパシタCs とによって構成されている。前記選択ト
ランジスタQ1のゲートはワード線WLに接続され、選
択トランジスタQ1の一端はビット線BLに接続され、
他端はキャパシタCs に接続されている。
【0003】図9、図10は上記メモリセルの構造を示
すものであり、図8と同一部分には、同一符号を付す。
【0004】図9、図10において、キャパシタCs を
構成する一対のポリシリコン層31、32は選択トラン
ジスタQ1の拡散層n+ の上方に設けられている。すな
わち、ポリシリコン層31は選択トランジスタQ1の拡
散層n+ にバリッドコンタクトされ、このポリシリコン
層31の上方に絶縁膜を介在して設けられたプレート電
極としてのポリシリコン層32は一定電位にバイアスさ
れる。これら一対のポリシリコン層31、32は蓄積容
量を大きくするため、選択トランジスタQ1のゲートと
してのワード線WLの上方まで延出して形成されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、DRAMに
おいては、メモリセルの微細化に伴って、ビット線に接
続されるメモリセルの数が増加し、ビット線の容量が増
加する傾向にある。さらに、加工技術の微細化に伴っ
て、単位セルの占有面積が縮小されている。このため、
記憶容量Csを確保するために、キャパシタの絶縁膜を
さらに薄くする等の技術が必要となっている。しかし、
キャパシタの信頼性を確保する等の理由により、絶縁膜
を薄膜化するには限界がある。このため、ビット線の容
量CBとセルの記憶容量Csの比、所謂CB/Csレシ
オを確保することが困難となりつつある。
【0006】また、将来における超微細化プロセス世代
のLSIでは、電源電圧が5Vより降下すると考えられ
ている。DRAMの電源電圧が低電圧化された場合、キ
ャパシタに蓄積される電荷量が減少するため、データの
読出し時にビット線に転送される電荷量も減少すること
となり、センスアンプによってデータを確実に増幅する
ことが困難となることが予想される。
【0007】ここで、ビット線の容量CB とセルの記憶
容量Cs の関係についてさらに説明する。
【0008】図11は、従来の周辺回路を含めたDRA
Mを示すものであり、図12は図11の動作を説明する
ものである。ビット線の電位VBLは読出し前のビット線
の初期設定レベルである。
【0009】先ず、読出し動作について説明する。
【0010】(1) アクティブサイクル開始前、ビット
線BL0〜3はEQL信号がハイレベルとなっているた
め、VBLレベルにプリチャージされている。
【0011】(2) 図示せぬローデコーダにより1本の
ワード線WL0が選択され、ワード線WL0は図示せぬ
ブートストラップ回路により、Vcc(= 5V)以上の7.
5 Vまで昇圧される。
【0012】(3) 選択されたワード線に対応して、ダ
ミーワード線DWL0、/DWL0(/は反転信号を意
味する)が選ばれ、ダミーワード線DWL0はVBLレベ
ルからVccレベルとされ、/DWL0はVBLレベルから
Vssレベルとされる。
【0013】(4) ビット線BL0に接続された選択セ
ルに記憶されたデータ“1”と、ビット線BL2に接続
された選択セルに記憶されたデータ“0”が、それぞれ
ビット線BL0、BL2に現れる。メモリセルにおける
“1”の記憶レベルをV1 、“0”の記憶レベルをV0
とすると、データ“1”読出し後のビット線のレベルv
1 は、 v1 =(V1 +CB /Cs ・VBL)/(1+CB /Cs )…(1) となり、データ“0”読出し後のビット線のレベルv0
は、 v0 =(V0 +CB /Cs ・VBL)/(1+CB /Cs )…(2) となる。V1 =5 V、V0 =0 V、VBL=2.5 V、CB
/Cs =15とすると、 v1 = 2.656V v0 = 2.344Vとなる。ビット線BL1、ビット線BL
3のリファレンスレベルはVBL=2.5 Vであるから、セ
ンスアンプによって増幅される電位差Δvは、データ
“1”読出し時、 Δv1 = 0.156V データ“0”読出し時、 Δv0 = 0.156V と同じ値となる。
【0014】(5) センスアンプが活性化され、ビット
線BL0、BL3がVccレベルに増幅され、ビット線B
L1、BL2がVssレベルに増幅される。
【0015】(6) 図示せぬカラムデコーダからカラム
選択線CSLに供給される選択信号によって選択された
一対のビット線BL0とBL1、またはBL2とBL3
のレベルがそれぞれ出力線DQ、/DQに転送される。
【0016】次に、書込み動作について説明する。この
書込み動作において、上記読出し動作で説明した(1) か
ら(3) までの動作は同一であり、この後、(4) におい
て、出力線DQ、/DQに供給された書込みレベルが、
カラム選択線CSLで選択されたカラムスイッチトラン
ジスタを通してセンスアンプに転送される。センスアン
プによって一対のビット線のレベルはVccとVssレベル
となり、選択されたメモリセルにこのレベルが書込まれ
る。
【0017】ここで、上記(1)式、(2)式をそれぞ
れ変形すると、 v1 =VBL+(V1 −VBL)/(1+CB /Cs )…(3) v0 =VBL+(V0 −VBL)/(1+CB /Cs )…(4) となる。
【0018】(3)式(4)式から明らかなように、大
容量化、超微細化が進み、ビット線の容量CB が大きく
なり、キャパシタの容量Cs が小さくなると、v1 、v
0 は共にVBLに近付く。
【0019】センスアンプの増幅基準電圧はVBLである
から、センスアンプで増幅される電位差Δv1 、Δv0
は共に小さくなっていく。したがって、センスアンプに
よってデータを確実に増幅することが困難となるもので
ある。
【0020】この発明は、上記従来の課題を解決するも
のであり、その目的とするところは、大容量化、超微細
化および低電圧化が進んだ場合においても、CB/Cs
比に依存することなく、高速、且つ、確実に記憶データ
を読出すことが可能な半導体記憶装置を提供しようとす
るものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
上記課題を解決するため、ゲートがワード線に接続さ
れ、電流通路の一端がビット線に接続され、メモリセル
を選択する第1のトランジスタと、この第1のトランジ
スタによって選択され、記憶したデータに応じて導通、
非導通が決定される第2のトランジスタと、記憶したデ
ータの読出し時に前記第2のトランジスタに所定レベル
の電圧を供給するパルス発生手段と、前記第2のトラン
ジスタが導通した場合に導通され、前記ビット線に前記
パルス発生手段から出力される電流を供給する第3のト
ランジスタとを具備している。
【0022】また、前記第2、第3のトランジスタは、
薄膜によって構成され、前記第3のトランジスタのゲー
ト電極は第2のトランジスタのチャネル領域によって構
成されている。
【0023】さらに、前記第2、第3のトランジスタは
ポリシリコンによって構成され、これらのチャネル領域
の不純物濃度は、これらの他の部分の不純物濃度より低
くされている。
【0024】また、前記パルス発生手段は、パルス信号
を発生する発振回路と、この発振回路によって発生され
たパルス信号を所定の電位に昇圧する昇圧回路と、記憶
したデータの読出し時に、前記第1のトランジスタが選
択される以前に前記昇圧回路から出力される所定の電位
を前記第2のトランジスタに供給し、第1のトランジス
タの選択が解除される以前に前記第2のトランジスタに
対する前記電位の供給を停止する供給回路とを有してい
る。
【0025】さらに、この発明は、ゲートがワード線に
接続され、電流通路の一端がビット線に接続された第1
のトランジスタと、ゲートが前記第1のトランジスタの
電流通路の他端に接続され、第1のトランジスタによっ
て選択されるとともに、記憶したデータに応じて導通、
非導通が決定される第2のトランジスタと、前記第2の
トランジスタの電流通路の一端に接続され、記憶データ
の読出し時に、前記第2のトランジスタに所定レベルの
電圧を供給するパルス発生手段と、ゲートが前記第2の
トランジスタの電流通路の他端に接続され、電流通路の
一端が前記第1のトランジスタの電流通路の他端に接続
されるとともに電流通路の他端が前記パルス発生手段
に接続され、前記第2のトランジスタが導通した場合に
導通され、前記パルス発生手段から出力される電流を前
記ビット線に供給する第3のトランジスタとを有してい
る。
【0026】また、前記第2、第3のトランジスタは、
薄膜によって構成され、前記第3のトランジスタのゲー
ト電極は第2のトランジスタのチャネル領域によって構
成されている。
【0027】さらに、前記第2、第3のトランジスタは
ポリシリコンによって構成され、これらのチャネル領域
の不純物濃度は、これらの他の部分の不純物濃度より低
くされている。
【0028】また、前記パルス発生手段は、パルス信号
を発生する発振回路と、この発振回路によって発生され
たパルス信号を所定の電位に昇圧する昇圧回路と、記憶
データの読出し時に、前記第1のトランジスタが選択さ
れる以前に前記昇圧回路から出力される所定の電位を前
記第2のトランジスタに供給し、第1のトランジスタの
選択が解除される以前に前記第2のトランジスタに対す
る前記電位の供給を停止する供給回路とを有している。
【0029】さらに、この発明は、導体基板内に所定
間隔隔てて設けられたソース、ドレイン領域を構成する
拡散層、および前記半導体基板上に半導体基板と絶縁し
て設けられたワード線としてのゲートとを有し、メモリ
セルを選択するMOS型の第1のトランジスタと、この
第1のトランジスタの一方の拡散層上に形成され、第2
のトランジスタのゲート電極を構成する第1の半導体層
と、前記第1の半導体層上に絶縁して設けられ前記第
1の半導体層と対応する部分が低不純物濃度のチャネル
領域とされ、その他の部分は高不純物濃度のプレート電
極とされ、記憶したデータの読出し時に高レベルとされ
第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に絶縁して
設けられ、一端が前記第1の半導体層に接続され、他端
前記プレート電極に接続され、記第2の半導体層と
対応する一部分の不純物濃度これ以外の部分より低い
チャネル領域とされた第3の半導体層とを有している。
【0030】また、前記第1乃至第3の半導体層はポリ
シリコンによって構成されている。
【0031】さらに、前記第3の半導体層はアモルファ
スシリコンによって構成されている。
【0032】また、前記第1乃至第3の半導体層は単結
晶シリコンによって構成されている。
【0033】さらに、この発明は、ゲートがワード線に
接続され、電流通路の一端がビット線に接続され、メモ
リセルを選択する第1のトランジスタと、この第1のト
ランジスタによって選択され、記憶したデータに応じて
導通、非導通が決定される第2のトランジスタと、記憶
したデータの読出し時に前記第2のトランジスタに所定
レベルの電圧を供給するパルス発生手段と、前記第2の
トランジスタが導通した場合に導通され、前記ビット線
に前記パルス発生手段から出力される電流を供給する第
3のトランジスタと、前記ワード線を選択する選択信号
を生成する選択信号生成手段と、前記選択信号生成手段
から出力される選択信号に応じて、前記パルス発生手段
から出力されるパルス信号を前記第2、第3のトランジ
スタに供給する供給手段とを具備している。
【0034】また、前記供給手段は、アンド回路によっ
て構成されている。
【0035】
【作用】すなわち、この発明によれば、第1のトランジ
スタに接続された第2のトランジスタは、セルキャパシ
タとして作用し、チャネル領域に反転層が形成されるか
否かは記憶データに応じて決定される。記憶データとし
て“1”が記憶された第2のトランジスタのチャネル領
域には反転層が形成され、この反転層が形成された第2
のトランジスタは記憶データの読出し時に、パルス発生
手段から所定の電圧が供給されると導通され、これに伴
って第3のトランジスタが導通される。したがって、こ
の第3のトランジスタおよび選択された第1のトランジ
スタを介してパルス発生手段からビット線に電流を供給
することができるため、CB /Cs 比に依存することな
く、高速、且つ高マージンでデータの読出しが可能とな
る。
【0036】しかも、第2、第3のトランジスタは薄膜
によって構成され、且つ、第3のトランジスタのゲート
電極が第2のトランジスタのチャネル領域を構成してい
るため、従来の1トランジスタ、1キャパシタのメモリ
セルと同等の面積によって構成することができる。
【0037】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。尚、図8と同一部分には同一符号を付
す。
【0038】図1は、この発明の等価回路を示すもので
あり、1つのメモリセルMCを示すものである。
【0039】例えばnチャネルの選択トランジスタQ1
のゲートはワード線WLに接続され、この選択トランジ
スタQ1のソースはビット線BLに接続されている。こ
の選択トランジスタQ1のドレインは、例えばnチャネ
ルのトランジスタQ2のゲートに接続されている。この
トランジスタQ2のドレインは、プレート電極PLに接
続され、ソースは例えばnチャネルのトランジスタQ3
のゲートに接続されている。このトランジスタQ3はビ
ット線の電流を駆動するものであり、このトランジスタ
Q3のドレインは前記プレート電極PLに接続され、ソ
ースは前記Q1のドレインおよびトランジスタQ2のゲ
ートに接続されている。前記プレート電極PLにはパル
ス発生回路11が接続されている。このパルス発生回路
11は、データの読出し時にプレート電極PLを昇圧す
るプレートパルスφpを出力するものである。
【0040】前記トランジスタQ2のゲートはメモリセ
ルの記憶ノードを構成し、この記憶ノードにデータ
“1”が記憶されている場合、このトランジスタQ2の
チャネル領域に反転層が形成されている。また、記憶ノ
ードにデータ“0”が記憶されている場合は、チャネル
領域に反転層が形成されない。
【0041】上記構成において、図2を参照して、動作
原理について説明する。
【0042】トランジスタQ2に記憶されているデータ
を読出す場合、先ず、ワード線WLの選択に先立って、
パルス発生回路11から電圧Vpなるプレートパルスφ
pが出力される。この電圧Vpは電源電圧Vccよりも高
い電圧とする。トランジスタQ2はデータ“1”が記憶
されている場合、オン状態であり、ゲート電位は例えば
V1である。トランジスタQ2のゲートはプレート電極
PLと容量結合されているため、プレートパルスφpが
出力された場合、トランジスタQ1のドレインとトラン
ジスタQ2のゲートの接続ノードaの電位VaはV1+
Vpまで上昇される。接続ノードaの電位VaがV1+
Vpまで昇圧されると、トランジスタQ2のソースとト
ランジスタQ3のゲートとの接続ノードbの電位Vbは
V1+Vp−Vth2 となる。ここで、Vth2 はトランジ
スタQ2の閾値電圧である。この電位Vbがトランジス
タQ3のゲートに供給されるため、トランジスタQ3は
オン状態となり、接続ノードaの電位VaはV1+Vp
−Vth2 −Vth3 、あるいはプレートパルスVpのうち
低いほうの電圧が供給される。ここで、Vth3 はトラン
ジスタQ3の閾値電圧であり、図2は、接続ノードaの
電位VaがプレートパルスVpとなった場合について示
している。
【0043】また、トランジスタQ2にデータ“0”が
記憶されている場合は、チャネル領域に反転層が形成さ
れないため、トランジスタQ2はプレートパルスφpが
供給された場合においても、接続ノードa、bの電位V
a、Vbはいずれも変化しない。尚、ビット線BLの電
位はVBLに初期設定されている。
【0044】次に、ワード線WLが活性化され、選択ト
ランジスタQ1が選択されると、接続ノードaとビット
線BLが接続される。トランジスタQ2にデータ“1”
が記憶されている場合、接続ノードaの電荷がビット線
BLに転送され、ビット線BLの電位は(1)式に示す
ようになる。また、トランジスタQ2にデータ“0”が
記憶されている場合、ビット線BLの電位は(2)式に
示すようになる。
【0045】さらに、データ“1”を読出す場合は、上
記のようにトランジスタQ3がオンとなるため、トラン
ジスタQ3、Q1を介してパルス発生回路11からビッ
ト線BLに電流が流れる。したがって、接続ノードa、
およびビット線BLは一定の傾きで充電される。
【0046】次に、ワード線WLが選択された後、所定
時間が経過すると、図示せぬセンスアンプが動作し、ビ
ット線に読出された電圧が増幅される。
【0047】この実施例では、“1”データが読出され
た場合のビット線のレベルは、トランジスタQ3から供
給される電流によってビット線電位VBL以上に上昇され
る。このため、センスアンプを使用しなくとも、所定レ
ベルのデータを得ることが可能である。
【0048】この後、ワード線WLが選択されている状
態でプレートパルスφpが遮断される。このため、デー
タ“1”が記憶されているトランジスタQ2の接続ノー
ドbの電位Vbが0Vとなり、トランジスタQ3がオフ
状態となってビット線BLへの電流供給が停止される。
したがって、トランジスタQ3はワード線WLが選択さ
れてからプレートパルスφpが遮断されるまでの期間、
すなわち、図2にtで示す期間、ビット線BLに電流を
供給することとなる。
【0049】尚、トランジスタQ2にデータ“0”が記
憶されている場合において、プレートパルスφpによ
り、接続ノードaの電位が容量結合によって“0”記憶
レベルより上昇しない条件は、V1 >Vth2 である。ま
た、ワード線選択時に“0”記憶レベルはビット線の電
位VBLに接近するが、トランジスタQ2はオフしていな
ければならない。このため、トランジスタQ2の閾値と
ビット線の電位VBLとは、Vth2 >VBLの条件を満足す
る必要がある。
【0050】また、データの書込み動作においては、プ
レート電圧Vpは0Vのままであるため、トランジスタ
Q3がオンすることはない。
【0051】図3は、図1に示すトランジスタQ2とト
ランジスタQ3を薄膜トランジスタ(Thin Film Transi
stor:TFT)を用いて構成した場合の等価回路を示す
ものである。
【0052】すなわち、トランジスタQ2とトランジス
タQ3は積層構造とされ、トランジスタQ2のソース・
ドレイン領域とトランジスタQ3のゲートが共用されて
いる。
【0053】図4は図3の断面構造を示すものである。
前記トランジスタQ2、Q3は、選択トランジスタQ1
の拡散層上に形成されている。すなわち、p型の半導体
基板12内にはnチャネルのトランジスタQ1を構成す
るソースS・ドレインDが設けられている。この半導体
基板12上には酸化膜16が設けられ、この酸化膜16
上にはワード線WLとしてのゲートG1が設けられてい
る。このトランジスタQ1のドレインD上には、トラン
ジスタQ2のゲートG2を構成するポリシリコン薄膜1
3が形成されている。このポリシリコン薄膜13の上部
には絶縁膜17が設けられ、この絶縁膜17上にポリシ
リコン薄膜14が設けられている。このポリシリコン薄
膜14には、トランジスタQ2のチャネル領域CH2を
構成するとともに、トランジスタQ3のゲートG3を構
成する低不純物濃度のn- 領域が設けられ、さらに、プ
レート電極PLを構成する高不純物濃度のn+ 領域が設
けられている。また、ポリシリコン薄膜13とポリシリ
コン薄膜14およびこれらの相互間に介在された絶縁膜
17によってセルキャパシタが構成されている。
【0054】前記ポリシリコン薄膜14の上部には、絶
縁膜18が設けられ、この絶縁膜18上にポリシリコン
薄膜15が設けられている。このポリシリコン薄膜15
には、トランジスタQ3のチャネル領域CH3を構成す
る低不純物濃度のn- 領域、およびソース、ドレインを
構成する高不純物濃度のn+ 領域が設けられている。こ
のポリシリコン薄膜15の一端は前記ポリシリコン薄膜
13に接続され、他端は前記ポリシリコン薄膜14のプ
レート電極PLに接続されている。
【0055】これらの構造上には、絶縁膜19を介して
ビット線BLが設けられ、このビット線BLは前記トラ
ンジスタQ1のソースSと接続されている。同図におい
て、記憶ノードとしてのゲートG2に記憶されたデータ
“1”を読出す場合、プレート電極PLに供給された電
流は、同図に矢印Aで示すごとく、ポリシリコン薄膜1
5、13、トランジスタQ1のドレイン、ソースを順次
通ってビット線BLへ流れる。
【0056】図5は、前記パルス発生回路11の一例を
示すものであり、図6は各部の信号を示すものである。
このパルス発生回路11は、記憶データの読出し時に、
選択トランジスタの選択以前に前記プレート電極を昇圧
し、選択トランジスタの選択が解除される以前に前記プ
レート電極を降圧する。
【0057】すなわち、このパルス発生回路11は、R
AS(Row Address Strobe)の立ち下がりに応じて所定時
間パルス信号φtpを発生するタイミングパルス発生回
路21、発振回路22から出力される90°位相が相違
したパルス信号φ1 、φ2 に応じて、電源電圧Vccを所
定の電圧Vpに昇圧する昇圧回路23、前記タイミング
パルス発生回路21から出力されるパルス信号φtpに
応じて、前記昇圧回路23から出力される電圧Vpをプ
レートパルスφpとして出力する出力回路24とによっ
て構成されている。
【0058】前記タイミングパルス発生回路21は、主
として遅延回路21aおよびナンド回路21b等によっ
て構成され、RASの立ち下がりに対応して、パルス信
号φtpを発生する。すなわち、RASがハイレベルの
場合、タイミングパルス発生回路21の出力はローレベ
ルとなっている。また、RASがローレベルとなると、
タイミングパルス発生回路21は、ハイレベルのタイミ
ングパルス信号φtpを出力する。このパルス信号φt
pは遅延回路21aに設定された遅延時間に対応するパ
ルス幅を有している。
【0059】前記発振回路22は位相が90°相違した
パルス信号φ1 、φ2 を発生しており、これらパルス信
号φ1 、φ2 は昇圧回路23を構成するキャパシタに供
給されている。
【0060】昇圧回路23は、複数のキャパシタ23a
とダイオード接続された複数のトランジスタ23b、お
よびリミッタ23cによって構成され、パルス信号φ1
、φ2 に応じて、キャパシタ23aと複数のトランジ
スタ23bを用いて電源電圧Vccを昇圧し、リミッタ2
3cによって所定の電圧Vpを生成している。
【0061】出力回路24はタイミングパルス発生回路
21から出力されるパルス信号φtpに応じて、前記昇
圧回路23から出力される電圧Vpをプレートパルスφ
pとして出力する。すなわち、RASがハイレベルの場
合は、パルス信号φtpがローレベルであるため、出力
回路24では昇圧回路23の出力が選択されず、プレー
トパルスφpはローレベルとなっている。また、RAS
がローレベルとなると、パルス信号φtpがハイレベル
となり、出力回路24によって昇圧回路23の出力が選
択され、電位Vpがプレートパルスφpとして出力され
る。このプレートパルスφpのパルス幅はタイミングパ
ルス発生回路21に設定された遅延時間に対応してい
る。
【0062】上記実施例によれば、セルキャパシタを構
成するトランジスタQ2にデータ“1”が記憶されてい
る場合、チャネル領域CH2に反転層が形成されてい
る。このため、データの読出し時にプレート電極PLを
昇圧すると、このトランジスタQ2がオンとなるととも
に、トランジスタQ3がオンとなり、トランジスタQ1
が選択された場合、トランジスタQ3、Q1を介してパ
ルス発生回路11からビット線BLに電流を供給でき
る。したがって、センアンプの動作マージンを大幅に改
善することができる。
【0063】しかも、ビット線への転送電荷を増加して
いるため、DRAMが大容量化、超微細化された場合、
および電源電圧が5V以下に、低電圧化された場合にお
いても、CB /Cs 比に依存することなく、高速でデー
タの読出しが可能となる。
【0064】また、薄膜技術によってトランジスタQ2
とQ3を積層構造とし、トランジスタQ3のゲートとト
ランジスタQ2のチャネル領域とを共用している。した
がって、セルの面積を従来の1トランジスタ、1キャパ
シタのDRAMと同等、若しくはそれ以上に縮小するこ
とができる。
【0065】さらに、パルス発生回路13は、データの
読出し時に短時間だけプレート電極を昇圧している。し
たがって、従来のように常時プレート電極を昇圧してい
ないため、ゲート酸化膜の劣化を防止でき、信頼性を向
上することができるものである。
【0066】また、記憶データの読出し時にトランジス
タQ3、トランジスタQ1を介してビット線に電流を供
給しているため、ソフトエラー率を改善することができ
る。
【0067】尚、上記薄膜13、14はポリシリコンに
よって形成したが、アモルファス・シリコンを使用する
ことも可能である。
【0068】さらに、上記薄膜13、14は、単結晶シ
リコンによって形成することも可能である。この場合、
薄膜である必要はない。
【0069】また、上記実施例では、トランジスタQ
2、Q3をスタック構造によって形成したが、これに限
定されるものではなく、トレンチ構造あるいはこれらの
組合わせ構造によって形成することも可能である。
【0070】図7は、この発明の第3の実施例を示すも
のであり、図1、図3と同一部分には同一符号を付す。
【0071】メモリセルMCはマトリクス状に配設され
ている。ビット線BL1〜BLnの一端はセンスアンプ
91を介してカラムデコーダ92に接続されている。ま
た、ワード線WL1〜WLnの一端はローデコーダ93
に接続されている。メモリセルMCはこれらカラムデコ
ーダ92およびローデコーダ93によって選択され、メ
モリセルMCから読出されたデータはセンスアンプ92
に供給される。
【0072】前記ワード線WL1〜WLnの他端は、ア
ンド回路A1〜Anの一方入力端に接続されている。こ
れらアンド回路A1〜Anの一方入力端はパルス発生部
11に接続されている。これらアンド回路A1〜Anの
出力端は、それぞれプレート電極PL1〜PLnに接続
されている。
【0073】上記構成において、アンド回路A1〜An
は、ワード線によって選択された場合のみパルス発生部
11から出力されるパルス信号をプレート電極に供給す
る。したがって、パルス発生部11はワード線によって
選択されたロー方向のメモリセルのみ駆動すればよいた
め、パルス発生部11の駆動能力を低減することができ
る。
【0074】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、発明の要旨を変えない範囲において、種
々変形実施可能なことは勿論である。
【0075】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、大容量化、超微細化および低電圧化が進んだ場合に
おいても、CB/Cs比に依存することなく、高速、且
つ、確実に記憶データを読出すことが可能な半導体記憶
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す等価回路図。
【図2】図1の動作を説明するために示す波形図。
【図3】この発明の第2の実施例を示す等価回路図。
【図4】図3に示すセルの構造を示す断面図。
【図5】図1に示すパルス発生回路の一例を示す回路
図。
【図6】図5の動作を説明するために示す波形図。
【図7】この発明の第3の実施例を示す回路構成図。
【図8】従来のDRAMのメモリセルを示す等価回路
図。
【図9】図8に示すメモリセルの構成を示す平面図。
【図10】図9の12−12線に沿った断面図。
【図11】従来の周辺回路を含めたDRAMを示す回路
図。
【図12】図11の動作を説明するために示す波形図。
【符号の説明】
Q1、Q2、Q3…トランジスタ,11…パルス発生回
路,BL…ビット線,WL…ワード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7735−4M H01L 27/10 681 C

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲートがワード線に接続され、電流通路
    の一端がビット線に接続され、メモリセルを選択する第
    1のトランジスタと、この第1のトランジスタによって
    選択され、記憶したデータに応じて導通、非導通が決定
    される第2のトランジスタと、記憶したデータの読出し
    時に前記第2のトランジスタに所定レベルの電圧を供給
    するパルス発生手段と、前記第2のトランジスタが導通
    した場合に導通され、前記ビット線に前記パルス発生手
    段から出力される電流を供給する第3のトランジスタ
    と、を具備したことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記第2、第3のトランジスタは、薄膜
    によって構成され、前記第3のトランジスタのゲート電
    極は第2のトランジスタのチャネル領域によって構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2、第3のトランジスタはポリシ
    リコンによって構成され、これらのチャネル領域の不純
    物濃度は、これらの他の部分の不純物濃度より低くされ
    ていることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装
    置。
  4. 【請求項4】 前記パルス発生手段は、パルス信号を発
    生する発振回路と、この発振回路によって発生されたパ
    ルス信号を所定の電位に昇圧する昇圧回路と、記憶した
    データの読出し時に、前記第1のトランジスタが選択さ
    れる以前に前記昇圧回路から出力される所定の電位を前
    記第2のトランジスタに供給し、第1のトランジスタの
    選択が解除される以前に前記第2のトランジスタに対す
    る前記電位の供給を停止する供給回路とを有することを
    特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 ゲートがワード線に接続され、電流通路
    の一端がビット線に接続された第1のトランジスタと、 ゲートが前記第1のトランジスタの電流通路の他端に接
    続され、第1のトランジスタによって選択されるととも
    に、記憶したデータに応じて導通、非導通が決定される
    第2のトランジスタと、 前記第2のトランジスタの電流通路の一端に接続され、
    記憶データの読出し時に、前記第2のトランジスタに所
    定レベルの電圧を供給するパルス発生手段と、 ゲートが前記第2のトランジスタの電流通路の他端に接
    続され、電流通路の一端が前記第1のトランジスタの電
    流通路の他端に接続されるとともに電流通路の他端が
    前記パルス発生手段に接続され、前記第2のトランジス
    タが導通した場合に導通され、前記パルス発生手段から
    出力される電流を前記ビット線に供給する第3のトラン
    ジスタと、 を具備したことを特徴とする半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記第2、第3のトランジスタは、薄膜
    によって構成され、前記第3のトランジスタのゲート電
    極は第2のトランジスタのチャネル領域によって構成さ
    れていることを特徴とする請求項5記載の半導体記憶装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第2、第3のトランジスタはポリシ
    リコンによって構成され、これらのチャネル領域の不純
    物濃度は、これらの他の部分の不純物濃度より低くされ
    ていることを特徴とする請求項5記載の半導体記憶装
    置。
  8. 【請求項8】 前記パルス発生手段は、パルス信号を発
    生する発振回路と、この発振回路によって発生されたパ
    ルス信号を所定の電位に昇圧する昇圧回路と、記憶デー
    タの読出し時に、前記第1のトランジスタが選択される
    以前に前記昇圧回路から出力される所定の電位を前記第
    2のトランジスタに供給し、第1のトランジスタの選択
    が解除される以前に前記第2のトランジスタに対する前
    記電位の供給を停止する供給回路とを有することを特徴
    とする請求項5記載の半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 導体基板内に所定間隔隔てて設けられ
    たソース、ドレイン領域を構成する拡散層、および前記
    半導体基板上に半導体基板と絶縁して設けられたワード
    線としてのゲートとを有し、メモリセルを選択するMO
    S型の第1のトランジスタと、 この第1のトランジスタの一方の拡散層上に形成され、
    第2のトランジスタのゲート電極を構成する第1の半導
    体層と、 前記第1の半導体層上に絶縁して設けられ前記第1の
    半導体層と対応する部分が低不純物濃度のチャネル領域
    とされ、その他の部分は高不純物濃度のプレート電極と
    され、記憶したデータの読出し時に高レベルとされる
    2の半導体層と、 前記第2の半導体層上に絶縁して設
    けられ、一端が前記第1の半導体層に接続され、他端
    前記プレート電極に接続され、記第2の半導体層と対
    応する一部分の不純物濃度これ以外の部分より低いチ
    ャネル領域とされた第3の半導体層と、 を具備した ことを特徴とする半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記第1乃至第3の半導体層はポリシ
    リコンによって構成されていることを特徴とする請求項
    9記載の半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 前記第3の半導体層はアモルファスシ
    リコンによって構成されていることを特徴とする請求項
    9記載の半導体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記第1乃至第3の半導体層は単結晶
    シリコンによって構成されていることを特徴とする請求
    項9記載の半導体記憶装置。
  13. 【請求項13】 ゲートがワード線に接続され、電流通
    路の一端がビット線に接続され、メモリセルを選択する
    第1のトランジスタと、この第1のトランジスタによっ
    て選択され、記憶したデータに応じて導通、非導通が決
    定される第2のトランジスタと、記憶したデータの読出
    し時に前記第2のトランジスタに所定レベルの電圧を供
    給するパルス発生手段と、前記第2のトランジスタが導
    通した場合に導通され、前記ビット線に前記パルス発生
    手段から出力される電流を供給する第3のトランジスタ
    と、前記ワード線を選択する選択信号を生成する選択信
    号生成手段と、前記選択信号生成手段から出力される選
    択信号に応じて、前記パルス発生手段から出力されるパ
    ルス信号を前記第2、第3のトランジスタに供給する供
    給手段と、を具備することを特徴とする半導体記憶装置
  14. 【請求項14】 前記供給手段は、アンド回路によって
    構成されていることを特徴とする請求項13記載の半導
    体記憶装置。
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