JPH08339987A - 配線形成方法 - Google Patents

配線形成方法

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JPH08339987A
JPH08339987A JP14357395A JP14357395A JPH08339987A JP H08339987 A JPH08339987 A JP H08339987A JP 14357395 A JP14357395 A JP 14357395A JP 14357395 A JP14357395 A JP 14357395A JP H08339987 A JPH08339987 A JP H08339987A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 段差下地材料層上の高融点金属ポリサイド層
を、酸化シリコン系材料層パターンをマスクに、Cl2
/O2 混合ガスを用いてプラズマエッチングする際の形
状異常を防止する。 【構成】 高融点金属ポリサイド層のジャストエッチン
グ後に、O2 /C2 6ガスによるプラズマ処理を施し
た後、オーバーエッチングを施す。 【効果】 O2 /C2 6 ガスによるプラズマ処理によ
り高融点金属シリサイド層3パターンの側面に形成され
る酸化膜5は、O2 単独でプラズマ処理する場合より厚
く形成される。このためオーバーエッチング工程中に高
融点金属シリサイド層3にサイドエッチングが発生する
ことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置のゲート電極
や内部配線等に用いる配線形成方法に関し、さらに詳し
くは、異方性形状に優れ、パターンシフトの少ない微細
幅の高融点金属ポリサイドからなる配線形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置のゲート電極およ
びゲート電極から延在する配線材料としては、従来より
多結晶シリコンが汎用されてきた。近年、半導体装置の
デザインルールがハーフミクロンからクォータミクロン
のレベルへと微細化されつつあり、かつ高集積メモリ装
置等、デバイスの高速化への要求が高まるにつれ、多結
晶シリコンより約1桁小さい抵抗値を持つ、高融点金属
シリサイドがゲート電極・配線材料として用いられるよ
うになりつつある。高融点金属シリサイドを用いてゲー
ト電極・配線を形成する場合には、高融点金属シリサイ
ド層単独で用いられる場合もあるが、デバイス特性や信
頼性に影響を与え易いゲート絶縁膜との界面特性を考慮
して、まずゲート絶縁膜上に従来より実績のある不純物
含有多結晶シリコン(DOPOS; Doped Po
lysilicon)層を形成し、この上部に高融点金
属シリサイド層を積層する場合が多い。かかる積層構造
はポリサイドと総称される。高融点金属シリサイドとし
てはタングステンシリサイド(WSix )が一般的であ
り、このWSix を有するポリサイドを特にタングステ
ンポリサイド(Wポリサイド)と称する。
【0003】高融点金属シリサイド層やポリサイド層を
プラズマエッチングしてゲート電極・配線を形成するプ
ロセスにおいては、Cl系ガスやBr系ガス等、F系ガ
ス以外のハロゲン系ガスを採用し、高選択比の異方性加
工を施すことが一般的となりつつある。F系ガスを採用
する場合には、反応性の高いF* (Fラジカル)による
サイドエッチングを防止するために、CF系ポリマ等に
よる側壁保護膜を厚く堆積する必要があり、寸法変換差
やパーティクル汚染の問題を発生し、また下地ゲート酸
化膜とのエッチング選択比が好ましくないためである。
【0004】また多層配線構造の多用により、下地の層
間絶縁膜等に形成された高い段差を横断して配線をパタ
ーニングするデバイス構造が求められる。セルフアライ
ンコンタクト(SAC; Self Aligned
Contact)構造はその代表例である。セルフアラ
インコンタクトは、ゲート電極の側面にエッチバック技
術により残置形成した絶縁性のサイドウォールを利用し
て、不純物拡散層等との接続孔を自己整合的に形成する
方法であり、例えば特開平6−5814号公報にその一
例が開示されている。実際のセルフアラインコンタクト
構造においては、ゲート電極上に酸化シリコン系材料層
等によるオフセット酸化膜を形成しておくことにより、
接続孔の形状を制御することがおこなわれる。この場合
には通常オフセット酸化膜をパターニング後、このオフ
セット酸化膜をマスクにして下層の高融点金属ポリサイ
ド層等のゲート電極をパターニングすることが一般的で
ある。
【0005】高段差を横断する高融点金属ポリサイド層
のパターニングにおいては、段差部分に不可避的に形成
されるエッチング残渣を取り除くために、例えば100
%におよぶ長時間のオーバーエッチングを施す場合があ
る。かかる長時間のオーバーエッチング期間中に、すで
にパターニングされた高融点金属ポリサイドパターンの
サイドエッチングを防止するためには、強固な側壁保護
膜が必要である。
【0006】しかしながら、デザインルールとして例え
ば0.18μmを採用した微細な電極・配線加工におい
ては、高融点金属ポリサイド層の膜厚そのものも薄膜化
される上に、エッチングマスクから露出する被エッチン
グ層の開口表面積も縮小される傾向にある。したがっ
て、エッチング中に被エッチング層上に堆積する反応生
成物の量は、より広いデザインルールの場合より相対的
に減少する方向である。ここでいう反応生成物として
は、Wシリサイド層/多結晶シリコン層からなるWポリ
サイド層を酸化シリコンマスクを用いてCl2 /O2
の混合ガスでプラズマエッチングする場合には、WCl
x およびSiClx 、もしくはこれらの酸化物であるW
x Cly およびSiOx Cly 等の混合物と考えられ
る。これら被エッチング層材料と反応ガスとの反応生成
物の堆積は、被エッチング基板上の単位面積あたりの被
エッチング層の露出面積あるいは体積が減少すればこれ
に比例して減少し、したがってこれに応じて側壁保護膜
の厚さも薄くなる。
【0007】このように、デザインルールの微細化にと
もない低抵抗を目的として採用された高融点金属ポリサ
イド配線も、そのパターニングにおいては堆積性成分の
減少による側壁保護膜の弱体化は避けられず、長時間の
オーバーエッチングに対する耐性が低下する。この結
果、高融点金属ポリサイド電極・配線に形状異常が発生
し易くなる。この問題を図3(a)〜(c)を参照して
説明する。
【0008】図3(a)〜(c)は高融点金属ポリサイ
ド層をプラズマエッチングして高融点金属ポリサイド配
線を形成する場合の問題点を説明する概略断面図であ
る。まず図3(a)に示すように、酸化シリコン等から
なり段差を有する下地材料層1上に多結晶シリコン層
2、高融点金属シリサイド層3からなる高融点金属ポリ
サイド層および酸化シリコン系材料層パターン4を順次
形成する。つぎにエッチングガスとしてCl2 /O2
の混合ガスにより、酸化シリコン系材料層パターン4を
エッチングマスクとして高融点金属ポリサイド層をプラ
ズマエッチングする。この際には先述したように反応生
成物による薄い側壁保護膜(図示せず)が高融点金属ポ
リサイド層パターン側面に形成されつつ異方性エッチン
グが進行し、ジャストエッチングが終了した時点では、
図3(b)に示すように下地材料層1の段差部には多結
晶シリコン層2の残渣2aが残留する。残渣2aはこの
ままでは配線短絡等の原因となる場合もあるので、オー
バーエッチングにより除去するが、このオーバーエッチ
ング工程では酸化シリコン系材料層パターン4から露出
する被エッチング層の表面積が大幅に減少しているの
で、過剰となったラジカルにより図3(c)に示すよう
に高融点金属シリサイド層3にサイドエッチングが発生
する虞れが多分にある。
【0009】この形状異常の理由は、薄い側壁保護膜が
何らかの原因で一部破れた瞬間に、その破れ目から露出
した高融点金属シリサイド層3パターンの側面に塩素お
よび酸素のラジカルおよびイオンが集中し、反応生成物
として蒸気圧が大きいオキシ塩化物であるWOx Cly
を形成して横方向のエッチングが進行するためと考えら
れる。このサイドエッチングは、当然のことながら下地
材料層1や酸化シリコン系材料層パターン4との選択比
が大きいほど、また混合ガス中の酸素濃度が大きい程顕
著に発生する。かかるオーバーエッチング中に発生する
形状異常は、程度の差こそあれHBr/O2 やHI/O
2 混合ガス等、フッ素系化学種以外のハロゲン系化学種
を発生しうるガスと酸素系化学種を発生しうるガスとの
混合ガスを用いた高融点金属ポリサイド層のプラズマエ
ッチングでも見られる。なお、Cl2 /O2 系混合ガス
による高融点金属ポリサイド層のプラズマエッチングに
関する機構については、1994 マイクロプロセコン
ファレンス予稿集、p228に報告されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
の配線形成方法に付随する問題点を解決することを目的
とする。すなわち本発明の課題は、高融点金属ポリサイ
ド層上に形成された酸化シリコン系材料層パターンをエ
ッチングマスクとするとともに、フッ素系化学種以外の
ハロゲン系化学種を発生しうるガスと、酸素系化学種を
発生しうるガスを含む混合ガスにより高融点金属ポリサ
イド層をパターニングするにあたり、オーバーエッチン
グ時に発生する高融点金属シリサイド層のサイドエッチ
ング等の高融点金属ポリサイド層パターンの形状異常を
防止しうる配線形成方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の配線形成方法
は、上述の課題を解決するために提案するもである。す
なわち、不純物を含む多結晶シリコン層上に高融点金属
シリサイド層が形成された高融点金属ポリサイド層を、
この高融点金属ポリサイド層上に選択的に形成された酸
化シリコン系材料層パターンをエッチングマスクとして
用いるとともに、フッ素系化学種以外のハロゲン系化学
種を発生しうるガスと、酸素系化学種を発生しうるガス
を含む混合ガスを用いてプラズマエッチングする工程を
有する配線形成方法であって、このプラズマエッチング
工程は、前述した混合ガスにより該高融点金属ポリサイ
ド層をジャストエッチングする工程と、フッ素系化学種
を添加した酸素系化学種を含むガスを用いてプラズマ処
理を施す工程と、さらに前述した混合ガスにより該高融
点金属ポリサイド層をオーバーエッチングする工程とを
この順に施すことを特徴とするものである。ここで述べ
るフッ素系化学種以外のハロゲン系化学種を発生しうる
ガスとは、Cl2 やHCl等の塩素系化学種を発生しう
るガス、HBrやBr2 等の臭素系化学種を発生しうる
ガス、およびHI等の沃素系化学種を発生しうるガスを
表すものである。
【0012】上述したプラズマ処理においては、すくな
くとも高融点金属シリサイド層パターン側面には酸化シ
リコンを主体とする酸化膜を形成することを特徴とす
る。
【0013】フッ素系化学種を添加した酸素系化学種を
含むガス中の前記フッ素系化学種の添加量は、3%以下
正確には3vol%以下であることが望ましい。
【0014】
【作用】オーバーエッチング工程において高融点金属シ
リサイド層にサイドエッチングが発生する原因は、エッ
チングの反応生成物による側壁保護膜の耐性が弱いこと
にある。そこで本発明では、高融点金属ポリサイド層の
ジャストエッチング工程終了後に、高融点金属シリサイ
ド層パターンの側面をプラズマ酸化し、形成された酸化
膜を新たに側壁保護膜として利用する。
【0015】WSix 等高融点金属シリサイド層の酸化
の機構については必ずしも明確ではない。基本的には酸
素系プラズマ処理により酸化されるが、単にO2 プラズ
マ処理を施した場合には形成される酸化膜の厚さは薄
く、しかもWOx 等の不安定な化合物が形成され、側壁
保護膜としてのエッチング耐性が得られないばかりか、
配線抵抗値の増大等の副次的な悪影響が懸念される。そ
こで本発明においては、O2 等酸素系化学種を発生しう
るガスに、C2 6 やCF4 等のフッ素系化学種を発生
しうるガスを少量添加したガスによるプラズマ処理を施
すことにより、安定な酸化シリコンを主体とする酸化膜
を高融点金属シリサイド層パターンの側壁保護膜として
形成する。
【0016】安定な酸化シリコンを主体とする酸化膜が
形成される理由として、上述したプラズマ処理により高
融点金属シリサイド層または高融点金属シリサイド層の
表面酸化物中からWのみがWOx y を形成して選択的
に除去され、表面酸化物の大半がSiO2 の組成となる
ためと考えられる。Wのオキシフッ化物の代表例である
WOF4 の沸点は187.5℃と比較的低く、蒸気圧が
大きいことがWの選択的除去を可能とする。したがっ
て、Wのみが除去されSiが残った高融点金属シリサイ
ド層パターン側面には充分に側壁保護効果を発揮する厚
い酸化膜が形成される。発明者の実験によれば、WSi
x 層表面を単なるO2 プラズマ処理した場合に形成され
る酸化膜の厚さ3〜4nmであるが、O2 にC2 6
少量添加し、他は同一条件でプラズマ処理した場合には
10nm以上、例えば13nm程度の酸化膜が形成され
ることがオージェ電子分光分析により確認されている。
このように、フッ素系化学種を発生しうるガスを少量添
加した場合のみに特異的に形成される厚い酸化膜によ
り、高融点金属シリサイド層側面は長時間のオーバーエ
ッチングに曝されてもサイドエッチング等の形状異常を
発生することはない。
【0017】フッ素系化学種を発生しうるガスの添加量
は、極く微量で充分その目的を達成するが、下地のゲー
ト酸化膜やエッチングマスクである酸化シリコン系材料
層パターンとの選択比が劣化しない3%程度を上限とす
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき添付図面
を参照しつつ説明する。なお実施例の説明で参照する図
面中で、従来技術の説明で参照した図3中の構成要素部
分と同様の構成要素部分には同じ参照符号を付すものと
する。
【0019】実施例1 本実施例は段差を有する下地材料層上の高融点金属ポリ
サイド層を、酸化シリコン系材料層パターンをマスクに
プラズマエッチングして高融点金属ポリサイド配線を形
成した例であり、このプロセスを図1を参照して説明す
る。
【0020】まず段差を有する酸化シリコン等からなる
下地材料層1上に減圧CVDにより不純物を含む多結晶
シリコン層2、WSix からなる高融点金属シリサイド
層3を各70nmの厚さに形成し、高融点金属ポリサイ
ド構造層を形成する。次に高融点金属シリサイド層4上
に、セルフアラインコンタクト形成時のオフセット酸化
膜となる酸化シリコン系材料層を下記減圧CVD条件に
より例えば50nmの厚さに形成する。 TEOS 500 sccm O2 1000 sccm ガス圧力 100 Pa 基板温度 500 ℃ 酸化シリコン系材料層5上に化学増幅型レジストを塗布
し、KrFエキシマレーザリソグラフィ等により露光、
現像して0.18μm幅のレジストマスク(図示せず)
を形成する。このレジストマスクをエッチングマスクと
し、下記RIE条件で酸化シリコン系材料層をパターニ
ングする。 CHF3 260 sccm CO 40 sccm ガス圧力 5 Pa RF電力 1450 W(13.56MHz) 基板温度 −50 ℃ レジストマスクをアッシング除去し、酸化シリコン系材
料層パターン4が形成された状態を図1(a)に示す。
【0021】図1(a)に示す被エッチング基板を基板
バイアス印加型ECRプラズマエッチング装置の基板ス
テージにセッティングし、一例として下記条件により高
融点金属シリサイド層3と多結晶シリコン層2を同一条
件により連続的にプラズマエッチングする。この工程は
下地材料層が露出する直前あるいは一部が露出するまで
施すジャストエッチング工程である。 Cl2 75 sccm O2 5 sccm ガス圧力 400 mPa マイクロ波 850 W(2.45GHz) 基板バイアス 80 W(2MHz) 基板温度 0 ℃ 本エッチング工程においては、先述したWClx および
SiClx 、もしくはこれらの酸化物であるWOx Cl
y およびSiOx Cly 等の混合物からなる反応生成物
がパターニングされた高融点金属ポリサイドパターンの
側面に薄く堆積し、これが側壁保護膜となって異方性エ
ッチングが進行する。ジャストエッチング終了後の状態
を図1(b)に示す。下地材料層の段差部には、多結晶
シリコン層2の残渣2aが残存する。
【0022】つぎに被エッチング基板を平行平板型のア
ッシング装置に搬送し、下記プラズマ処理条件によりフ
ッ素系化学種を発生しうるガスを添加した酸素系化学種
を発生しうるガスを含むガスによるプラズマ処理を施
す。 O2 12000 sccm C2 6 60 sccm ガス圧力 2.7 kPa RF電力 700 W(13.56MHz) 基板温度 250 ℃ 本プラズマ処理工程により、高融点金属シリサイド層3
パターンの側面には、酸化シリコンを主体とする酸化膜
5が10nm以上の厚さに形成される。無論、多結晶シ
リコン層2パターンの側面や残渣2aの表面にも酸化膜
5は形成される。この状態を図1(c)に示す。
【0023】この後、被エッチング基板を基板バイアス
印加型ECRプラズマエッチング装置に戻し、一例とし
て下記プラズマエッチング条件で100%のオーバーエ
ッチングを施す。 Cl2 75 sccm O2 5 sccm ガス圧力 400 mPa マイクロ波 850 W(2.45GHz) 基板バイアス 80 W(2MHz) 基板温度 0 ℃ 本エッチング条件は、先のジャストエッチング工程にお
ける条件と同一である。このオーバーエッチングによ
り、イオン入射に直接曝される段差部の残渣2aは残渣
2a上の酸化膜5を含めて完全に除去される。しかしな
がら、高融点金属シリサイド層3パターン側面には厚い
酸化膜5が形成されており、しかもイオン入射に直接曝
されることは少ないので、長時間におよぶオーバーエッ
チング工程中に高融点金属シリサイド層3パターンにサ
イドエッチングが入ることはない。オーバーエッチング
後の高融点金属ポリサイド層パターンの状態を図1
(d)に示す。
【0024】本実施例によれば、高融点金属ポリサイド
層をオーバーエッチングする前に、O2 /C2 6 ガス
を用いたプラズマ処理を施すことにより、高融点金属シ
リサイド層パターン側面に安定な厚い酸化膜を形成する
ことができ、高融点金属シリサイド層パターンのサイド
エッチング等の形状異常を防止することが可能となる。
【0025】実施例2 本実施例はエッチングマスクであるとともにSACのオ
フセット酸化膜でもある酸化シリコン系材料層パターン
下に、SiOx y :Hからなる反射防止層を形成して
おき、酸化シリコン系材料層パターンと反射防止層をと
もにエッチングマスクとして高融点金属ポリサイド層を
プラズマエッチングした例であり、これを図2(a)〜
(d)を参照して説明する。
【0026】本実施例で採用した被エッチング基板は、
図2(a)に示すように基本的には前実施例で用いたも
のと同様であるが、高融点金属シリサイド層3上に接し
てSiOx y :H反射防止層6を形成し、この上に酸
化シリコン系材料層パターン4を形成した点のみが異な
る。SiOx y :H反射防止層6は、Si2 6 、O
2 およびNH3 を原料ガスとしたプラズマCVDによ
り、一例として25nmの厚さに形成したものである。
このようにSiOx y :H反射防止層6を形成してお
くことにより、酸化シリコン系材料層パターン4をパタ
ーニングする際のレジストマスク(図示せず)はより容
易かつ高精度に形成することができる。しかしながら、
SiOx y :H反射防止層6の採用は、高融点金属ポ
リサイド層のパターニング時に下記のような影響を与え
る。すなわち、SiOx y :H反射防止層6はCl2
/O2 系の混合ガスでエッチング中に容易に酸素を放出
し、高融点金属シリサイド層3パターン近傍のO* 濃度
を高める。このため、高融点金属シリサイド層3パター
ン側面では蒸気圧の大きいWOx Cly の生成が盛んと
なり、特にオーバーエッチング工程でのサイドエッチン
グが一層生じ易い。
【0027】図2(a)に示す被エッチング基板を、基
板バイアス印加型ECRプラズマエッチング装置の基板
ステージ上にセットし、酸化シリコン系材料層パターン
4とSiOx y :H反射防止層6をエッチングマスク
として、一例として下記条件により高融点金属シリサイ
ド層3と多結晶シリコン層2を同一条件により連続的に
プラズマエッチングする。この工程は下地材料層が露出
する直前あるいは一部が露出するまで施すジャストエッ
チング工程である。 Cl2 75 sccm O2 5 sccm ガス圧力 400 mPa マイクロ波 850 W(2.45GHz) 基板バイアス 80 W(2MHz) 基板温度 0 ℃ 本エッチング工程においては、先述したWClx および
SiClx 、もしくはこれらの酸化物であるWOx Cl
y およびSiOx Cly 等の混合物からなる反応生成物
がパターニングされた高融点金属ポリサイドパターンの
側面に薄く堆積し、これが側壁保護膜となって異方性エ
ッチングが進行する。本実施例ではSiOx y :H反
射防止層6から酸素が放出されるので、側壁保護膜中に
占めるWOx Cly およびSiOx Cly 系酸化物の割
り合いは大きく、膜質はやや弱く、オーバーエッチング
における耐性は劣る。ジャストエッチング終了後の状態
を図1(b)に示す。下地材料層の段差部には、多結晶
シリコン層2の残渣2aが残存する。
【0028】つぎに被エッチング基板を平行平板型のア
ッシング装置に搬送し、下記プラズマ処理条件によりフ
ッ素系化学種発生しうるガスを添加した酸素系化学種を
発生しうるガスを用いてプラズマ処理を施す。 O2 12000 sccm C2 6 60 sccm ガス圧力 2.7 kPa RF電力 700 W(13.56MHz) 基板温度 250 ℃ 本プラズマ処理工程により、高融点金属シリサイド層3
パターンの側面には、酸化シリコンを主体とする酸化膜
5が10nm以上の厚さに形成される。無論、多結晶シ
リコン層2パターンの側面や残渣2a表面にも酸化膜5
は形成される。この状態を図2(c)に示す。
【0029】この後、被エッチング基板を基板バイアス
印加型ECRプラズマエッチング装置に戻し、一例とし
て下記プラズマエッチング条件で100%のオーバーエ
ッチングを施す。 Cl2 75 sccm O2 5 sccm ガス圧力 400 mPa マイクロ波 850 W(2.45GHz) 基板バイアス 80 W(2MHz) 基板温度 0 ℃ 本エッチング条件は、先のジャストエッチング工程にお
ける条件と同一である。このオーバーエッチング工程中
にも、SiOx y :H反射防止層6からは酸素が放出
されるので、高融点金属シリサイド層3パターンはサイ
ドエッチングされやすい条件が揃っているが、先のプラ
ズマ処理により厚い酸化膜5により保護されているた
め、形状異常は防止されるとともに、段差部の残渣2a
は完全に除去される。オーバーエッチング後の高融点金
属ポリサイド層パターンの状態を図2(d)に示す。
【0030】本実施例によれば、SiOx y :H反射
防止層の採用により非常に形状異常が発生しやすいケー
スであるが、高融点金属ポリサイド層をオーバーエッチ
ングする前に、O2 /C2 6 ガスによるプラズマ処理
を施すことにより、高融点金属シリサイド層パターン側
面に安定な厚い酸化膜を形成することができ、高融点金
属シリサイド層パターンのサイドエッチング等の形状異
常を防止することが可能となる。
【0031】以上、本発明を2種の実施例により説明し
たが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0032】例えば、フッ素系化学種以外のハロゲン系
化学種を発生しうるエッチングガスとして、Cl2 を例
示したが他のCl系ガスを用いてもよい。またHBrや
Br2 のようなBr系ガスや、HIのようなI系ガスを
用いてもよい。
【0033】また酸素系化学種を発生しうるガスとして
2 を採り上げたが、NOx 系ガスやCOx 系ガス、H
2 O等プラズマ中でO* を発生しうるガスを適宜使用で
きる。さらに混合ガス中にHeやAr等の希ガスを添加
してもよい。
【0034】エッチングマスク層としてに酸化シリコン
系材料層としてSiO2 を例示したが、PSGやBPS
G等の不純物含有酸化シリコンや、SiONであっても
よい。特にプラズマCVDにより低温形成され、膜質が
弱く酸素を放出しやすい酸化シリコン系材料層を含むエ
ッチングマスクであっても、本発明は好適にサイドエッ
チングを防止する。
【0035】プラズマ処理を施す際に添加するフッ素系
化学種を発生するガスとしてC2 6 を例示したが、C
4 やC3 8 、あるいはSF6 やNF3 等のプラズマ
中にF* を発生しうるガスを適宜用いてよい。
【0036】配線の形成例として、多結晶シリコンとW
Six の積層構造のWポリサイド配線を例示したが、M
oSix やTiSix 等、他の高融点金属シリサイドを
用いたポリサイド構造であってもよい。高融点金属シリ
サイド層単層の配線にも本発明が適用できることは言う
までもない。
【0037】高融点金属ポリサイド層の下層としては多
結晶シリコンを用いるのが通常であるが、本出願人が先
に出願した特開昭63−163号公報で開示したよう
に、非晶質シリコンを用いてもよい。非晶質シリコンの
エッチング特性は多結晶シリコンとほぼ同一である。こ
の非晶質シリコンも、MOSFETのゲート電極・配線
として最終的に機能する段階では、注入不純物の活性化
熱処理工程により多結晶シリコンに変換されるので、ポ
リサイド構造となる。
【0038】さらに、高融点金属ポリサイド層のパター
ニング時に使用するエッチング装置として基板バイアス
印加型のECRプラズマエッチング装置を採り上げた
が、平行平板型RIE装置、ヘリコン波プラズマエッチ
ング装置、ICP(InductivelyCoupled Plasma)エッチ
ング装置、TCP(Transformer Coupled Plasma) エッ
チング装置等、各種エッチング装置を使用可能であるこ
とは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればセルフアラインコンタクトプロセスをはじめと
する高段差上の高融点金属ポリサイド層を、サイドエッ
チング等の形状異常を発生することなくプラズマエッチ
ングし、微細で低抵抗の高融点金属ポリサイド配線を信
頼性高く形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1を工程順に説明する
概略断面図であり、(a)は段差を有する下地材料層上
に多結晶シリコン層と高融点金属シリサイド層からなる
高融点金属ポリサイド層を形成し、さらに酸化シリコン
系材料層パターンを形成した状態であり、(b)は高融
点金属ポリサイド層をジャストエッチングした状態、
(c)はプラズマ処理により高融点金属ポリサイド層側
面に酸化膜を形成した状態、(d)はオーバーエッチン
グにより残渣を除去し高融点金属ポリサイド配線が完成
した状態である。
【図2】本発明を適用した実施例2を工程順に説明する
概略断面図であり、(a)は段差を有する下地材料層上
に多結晶シリコン層と高融点金属シリサイド層からなる
高融点金属ポリサイド層を形成し、さらにSiO
x y :H反射防止層と酸化シリコン系材料層パターン
を形成した状態であり、(b)は高融点金属ポリサイド
層をジャストエッチングした状態、(c)はプラズマ処
理により高融点金属ポリサイド層側面に酸化膜を形成し
た状態、(d)はオーバーエッチングにより残渣を除去
し高融点金属ポリサイド配線が完成した状態である。
【図3】従来の配線形成方法の問題点を説明するための
概略断面図であり、(a)は段差を有する下地材料層上
に多結晶シリコン層と高融点金属シリサイド層からなる
高融点金属ポリサイド層を形成し、さらに酸化シリコン
系材料層パターンを形成した状態であり、(b)は高融
点金属ポリサイド層をジャストエッチングした状態、
(c)はオーバーエッチングにより残渣を除去し高融点
金属ポリサイド配線にサイドエッチングが発生した状態
である。
【符号の説明】
1 下地材料層 2 多結晶シリコン層 2a 残渣 3 高融点金属シリサイド層 4 酸化シリコン系材料層パターン 5 酸化膜 6 SiOx y :H反射防止層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物を含む多結晶シリコン層上に高融
    点金属シリサイド層が形成された高融点金属ポリサイド
    層を、 該高融点金属ポリサイド層上に選択的に形成された酸化
    シリコン系材料層パターンをエッチングマスクとして用
    いるとともに、 フッ素系化学種以外のハロゲン系化学種を発生しうるガ
    スと、酸素系化学種を発生しうるガスを含む混合ガスを
    用いてプラズマエッチングする工程を有する配線形成方
    法であって、 前記プラズマエッチング工程は、 前記混合ガスにより該高融点金属ポリサイド層をジャス
    トエッチングする工程と、 フッ素系化学種を発生しうるガスを添加した酸素系化学
    種を発生しうるガスを含むガスによるプラズマ処理を施
    す工程と、 前記混合ガスを用いて該高融点金属ポリサイド層をオー
    バーエッチングする工程と、 をこの順に施すことを特徴とする配線形成方法。
  2. 【請求項2】 プラズマ処理により、すくなくとも高融
    点金属シリサイド層パターン側面に酸化シリコンを主体
    とする酸化膜を形成することを特徴とする、請求項1記
    載の配線形成方法。
  3. 【請求項3】 フッ素系化学種を添加した酸素系化学種
    を含むガス中の前記フッ素系化学種の添加量は、3%以
    下であることを特徴とする、請求項1記載の配線形成方
    法。
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