JPH08338805A - ガス濃度測定方法及びその装置 - Google Patents

ガス濃度測定方法及びその装置

Info

Publication number
JPH08338805A
JPH08338805A JP14480995A JP14480995A JPH08338805A JP H08338805 A JPH08338805 A JP H08338805A JP 14480995 A JP14480995 A JP 14480995A JP 14480995 A JP14480995 A JP 14480995A JP H08338805 A JPH08338805 A JP H08338805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
signal
laser
detection
gas concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14480995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3450938B2 (ja
Inventor
Tatsuo Sasaki
立雄 佐々木
Masaaki Kurihara
正明 栗原
Teruyuki Nakamura
晃之 中村
Masahiko Uchida
昌彦 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc, Hitachi Cable Ltd filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP14480995A priority Critical patent/JP3450938B2/ja
Publication of JPH08338805A publication Critical patent/JPH08338805A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3450938B2 publication Critical patent/JP3450938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス信号を劣化させる信号が重畳されても、
寿命によりレーザが劣化していても正確にガス濃度を測
定できる方法及びその装置を提供すること。 【構成】 駆動電流及び温度に応じた波長及び強度のレ
ーザ光を発振するレーザ10を用い、所定の電流値を中心
として駆動電流を変調することにより波長及び強度が変
調されたレーザ光を発振させ、そのレーザ光の中心波長
を掃引させ、そのレーザ光を測定対象とするガス雰囲気
に通して得られる透過光の強度を検出し、この検出信号
中の特定成分を位相敏感検波して得られるガス信号より
ガス濃度を求めるガス濃度測定方法において、検出用ガ
スセル4にガス検出すべきガスを収容し、基準用ガスセ
ル5に基準用のガスを収容し、これら両ガスセルを透過
したレーザ光から得られる信号を差分して得られるガス
信号からガス雰囲気圧力とガス濃度とを測定し、任意の
圧力下でのガス濃度を測定することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス濃度測定方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガス分子は、ある特定波長のレーザ光を
吸収する性質を持っている。この現象を利用してガスの
有無を検出できることが知られており、この原理を応用
したセンシング技術が工業計測、公害監視等で広く用い
られている。また、光ファイバを伝送路としてこのレー
ザ光を伝送させれば遠隔監視も可能となる。
【0003】そこで、本発明者らは特願平2−7849
8号を応用して、光ファイバを伝送路とした新規の遠隔
ガス検出装置を開発した。この原理を利用した方法で
は、半導体レーザの駆動電流を所定の値の電流を中心と
して高周波で変調し、波長及び強度の変調されたレーザ
光を発振させる。さらに電流及び温度を制御して発振の
中心波長がガス吸収線の中心になるよう半導体レーザの
後方に出射するレーザ光をモニタ用として用いる。そう
して安定し前方に出射されたレーザ光を光ファイバを介
して未知濃度を含む測定用のガスセルに透過させてその
透過光を対向する別の光ファイバで受光部まで導き、レ
ーザ光の2倍波検波信号または、基本波検波信号よりガ
ス濃度を高いSN比で検出できる。
【0004】ところが、ガス吸収線の中の1つの孤立吸
収線に着目すると、ガス雰囲気の圧力により吸収線の形
状が変化し、それに伴いガスの定量測定に用いている2
倍波検波信号も圧力に依存した値をもつ。そのため、炭
坑やプラント等気圧変化の激しい箇所で本センサを用い
て濃度測定を行う場合、別に圧力センサを設けて圧力監
視を行うと共に圧力補正を行わないと、正確な濃度測定
ができない。
【0005】そこで本発明者らは、駆動電流及び温度に
応じた波長及び強度のレーザ光を発振するレーザを用い
てこのレーザの駆動電流あるいは温度を変化させて波長
及び強度が変調されたレーザ光を発振させると共に、そ
のレーザ光の中心波長を掃引させ、そのレーザ光を測定
対象となるガス雰囲気に通した後の透過光の強度を検出
し、この検出信号中の特定成分を位相敏感検波し、この
検出信号から上述したガス雰囲気圧力下での特定ガス濃
度を測定する方法を提案した(特願平3−96825
号)。
【0006】ここで、レーザ光の波長と位相敏感検波し
て得られる2倍波位相敏感検波信号と基本波位相敏感検
波信号との比(以下ガス信号という)との関係を図26
に示す。
【0007】同図において、横軸はレーザ光の中心波長
を示し、縦軸はガス信号を示している。検出ガスとして
アセチレンガスを用い、ガスの吸収波長として1.53
2μmとしたときの出力信号である。この信号からガス
濃度を求めるためには、レーザ光の中心波長がガス吸収
線近傍のときに得られる波高値を求める。また、ガス吸
収線近傍の両側に表われる二つの極値の波長幅がガス吸
収線のスペクトル幅を示し、この値からガス雰囲気の圧
力に関する情報を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、同様の変調
条件で低濃度ガスを検出した場合、検出すべきガス信号
の他に周期性、非周期性のノイズが重畳する(図27参
照)。これらのノイズは、光学面よりレーザ光が反射し
戻り光として干渉を起こして出力信号を変動させること
により発生する。このような信号が得られると出力信号
から波高値とスペクトル幅とを得ることは困難となり、
検出精度が低下してしまう。
【0009】また、寿命により半導体レーザが劣化した
場合、検出される信号としては実際には高濃度のガスを
検出しているにもかかわらず、低濃度のガスとして検出
する恐れがある。
【0010】これに対して、本発明者らは位相敏感検波
して得られるガス信号をFFT(高速フーリエ変換)を
用いて、周波数領域に分解し、BPF(低域フィルタ)
に特定の高調波成分を除去した後、逆FFTにより波形
再生(ノイズ低減化処理)したガス信号の波高値及びス
ペクトル幅からガス雰囲気圧力と圧力補正したガス濃度
とを求める方法及びその装置を提案した(特願平4−2
95866号)。
【0011】しかしながら、上述した波形再生(ノイズ
低減化処理)方法では、次の問題が生じる。この方法で
処理したレーザ光の波長に対するガス信号の関係を図2
8、図29に示す。尚、図28(a)、図29(a)は
信号処理前の波形を示し、図28(b)、図29(b)
は処理後の波形を示している。
【0012】(1) ノイズが周期的に重畳しているとFF
Tによりノイズを略除去することができるが、図27に
示すようにノイズの現れ方が周期的でないと、ノイズ成
分を完全に除去できない問題がある。
【0013】(2) 図28に示すように除去処理によりガ
ス信号波形のなまりが生じる。このなまり現象は、ガス
センサセル内の雰囲気圧力を下げて測定した場合に現れ
る。この原因は、ガス雰囲気圧力を下げると、ガス吸収
線のスペクトル幅(広がり)が狭くなり、FFT処理に
際し時間領域でみるとガス信号の周波数成分が高くなっ
たためである。低域フィルタを固定して処理を行うた
め、ガス信号の成分までもが除去されてしまう。
【0014】このように、ガス雰囲気圧力が変化する中
で低域フィルタを固定して扱うことは困難である。
【0015】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、ガス信号を劣化させる信号が重畳されても、寿命に
よりレーザが劣化していても正確にガス濃度を測定でき
る方法及びその装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動電流及び
温度に応じた波長及び強度のレーザ光を発振するレーザ
を用い、所定の電流値を中心として駆動電流を変調する
ことにより波長及び強度が変調されたレーザ光を発振さ
せ、そのレーザ光の中心波長を掃引させ、そのレーザ光
を測定対象とするガス雰囲気に通して得られる透過光の
強度を検出し、この検出信号中の特定成分を位相敏感検
波して得られるガス信号よりガス濃度を求めるガス濃度
測定方法において、検出用ガスセルにガス検出すべきガ
スを収容し、基準用ガスセルに基準用のガスを収容し、
これら両ガスセルを透過したレーザ光から得られる信号
を差分処理部で差分して得られるガス信号からガス雰囲
気圧力とガス濃度とを測定し、任意の圧力下でのガス濃
度を測定するものである。
【0017】本発明は、駆動電流及び温度に応じた波長
及び強度のレーザ光を発振するレーザを用い、所定の電
流値を中心として駆動電流を変調することにより波長及
び強度が変調されたレーザ光を発振させ、そのレーザ光
の中心波長を掃引させ、そのレーザ光を測定対象とする
ガス雰囲気に通して得られる透過光の強度を検出し、こ
の検出信号中の特定成分を位相敏感検波して得られるガ
ス信号よりガス濃度を求めるガス濃度測定方法におい
て、レーザ光の中心波長に対するノイズを含んだ特定成
分のガス信号をFFTで周波数領域に分解した成分と、
検出対象とするガスの物理特性値及びレーザの基礎パラ
メータからシミュレーション計算により求められるガス
信号をFFTで周波数領域に分解した成分との対応関係
を、予めニューラルネットを有する解析部で学習させ、
この解析部にノイズを含んだガス信号の周波数領域成分
を入力してノイズが除去されたパワースペクトルを抽出
し、このパワースペクトルに対して逆FFTを施すこと
によりノイズの低減化されたガス信号を求めるものであ
る。
【0018】本発明は、駆動電流及び温度に応じた波長
及び強度のレーザ光を発振するレーザを用い、このレー
ザの駆動電流を変化させて、波長及び強度が変調された
レーザ光を発振させると共に、そのレーザ光の中心波長
を掃引し、そのレーザ光を測定対象とするガス雰囲気中
に通して得られる透過光の強度を検出し、この検出信号
中の特定成分を位相敏感検波し、この検波信号から雰囲
気圧力下での特定ガスの濃度を測定するガス濃度測定方
法において、駆動電流を変化させたときに検出ガスの吸
収線を含むときのレーザの温度と検出ガスの吸収線を含
まないときのレーザの温度とについてそれぞれ安定化さ
せ、得られた検波信号から各信号の差分を求めてこれを
ガス信号とし、このガス信号からガス雰囲気の圧力とガ
ス濃度信号とを測定し、このガス濃度信号を圧力補正し
てガスの濃度を測定するものである。
【0019】本発明は、駆動電流及び温度に応じた波長
及び強度のレーザ光を発振するレーザと、レーザに所定
の駆動電流を与えると共にレーザを所定の温度に設定す
るための駆動回路と、測定対象となるガスを含むガスセ
ルと、レーザ光をガスセルに伝送する光伝送路と、ガス
セルに設けられ伝送してきたレーザ光を平行化するコリ
メート系と、コリメート系から空間伝搬したレーザ光を
反射させる反射鏡と、光伝送路からのレーザ光を分岐す
る光ファイバカプラとレーザの電流あるいは温度の劣化
による分岐された透過光の光強度を検出する信号処理手
段とを備えたものである。
【0020】
【作用】まず、以下に干渉ノイズがどのような原因で生
じているかについて説明する。
【0021】光の干渉は、メインの光と、そのメインの
光と同一方向、かつ、多重反射して遅れた光との間に生
じる。今、図24に示したようにメインの光をP 0 、反
射により遅れて進む光をP 1 とすると、P 0 とP 1 との
間の位相差δは、数1で表される。
【0022】
【数1】δ=2π・2L/λ=4πL/λ 但し、Lは干渉長(μm)、λは光の波長(μm)とお
ける。
【0023】今、波長λ 1 の光と波長λ 2 の光とで干渉
が生じたとする(図25参照)と、位相差変化Δδ及び
干渉長Lは数2、数3で表される。
【0024】
【数2】Δδ=4πL(1/λ 1 −1/λ 2 )=2π
【0025】
【数3】
【0026】ここで、実際に得られた波形からλ=1.
65(μm)、Δλ=0.126(nm)とおくと、L
=10.7(cm)となる(現状のガスセルの光路長に
略等しい)。
【0027】これより、干渉箇所は、ガスセル光学部の
光ファイバと光ファイバ、あるいはレンズとレンズとの
間で生じていることが考えられる。
【0028】そこで、検出対象ガスを収容したガスセル
と基準ガスセルとの二つのガスセルで別々に信号を検出
し、得られた信号を差分することにより、ガス信号成分
のみを抽出することとしている。
【0029】検出対象ガスセルを検出箇所に設置した場
合、取り外してガス濃度0ppmのガス検出信号(ノイ
ズ成分のみ)を測定するのは困難となる。そこで、基準
ガスセルとして、検出対象ガスセルと同等のセルを設
け、いつでも窒素等のガス吸収のないガスを封入できる
状態にし、これより検出されるガス信号(ガス濃度0p
pm、ノイズ成分のみ)を基準信号とし、検出対象ガス
から得られるガス信号(ノイズ成分+ガス信号成分)と
の差をとることでガス信号成分のみを抽出することがで
きる。それによって干渉ノイズは除去されたこととな
り、このガス信号から寿命によるレーザの劣化にかかわ
らず、任意の圧力下においても正確なガス濃度を求める
ことができる。
【0030】また、既知のガス濃度におけるレーザの中
心波長に対するノイズを含んだ特定成分のガス信号をF
FTを用いて周波数領域に分解した成分(実測パワース
ペクトル)と、検出対象ガスの物理特性値及びレーザの
基礎パラメータからシミュレーション計算化により求め
られるガス濃度に対応するガス信号をFFTを用いて周
波数領域に分解した成分(教師パワースペクトル)の対
応関係を予め学習させたニューラルネットを有する解析
部で、ノイズ除去を行いたいガス信号の周波数領域分解
成分を入力することで、ノイズが周期的でなくとも、ガ
ス雰囲気圧力が変化しても、正しいパワースペクトルが
得られ、それを逆FFTにより波形再生されるノイズの
除去されたガス信号から正確なガス濃度が得られる。
【0031】さらに、レーザの駆動電流を変化させたと
きに検出ガスの吸収線を含むときのレーザの温度と、検
出ガスの吸収線を含まないときの温度とについてそれぞ
れ安定固定化した検波信号を差分することにより、ノイ
ズ成分が除去されてガス信号のみ得られる。このガス信
号からガス濃度とガス雰囲気の圧力とが求まり、ガス濃
度信号を圧力補正することによりガスの濃度が得られ
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。なお、ここでは半導体レーザを光源とし
て、メタンガスを測定する例について説明する。
【0033】半導体レーザの駆動電流を変調してレーザ
光の発振周波数Ωを変調させると、発振周波数だけでな
く発振強度も変調を受ける。今、このように周波数およ
び強度が変調されたレーザ光をメタンガスを含む雰囲気
を透過させると、その透過光の検出信号Pは数4のよう
に表される。
【0034】
【数4】P=A[I 0 +ΔIcos(ωt+φ)]×
[C 0 +ΔΩ・T 01 cosωt+((ΔΩ)2 /4)T
02 cos2ωt] 但し、この数4は数5を満足する。
【0035】
【数5】C 0 =T+((ΔΩ)2 /4)・T 02 検出信号Pは直流成分の他、cosωt成分とcos2
ωt成分とを含む。ここで、Aは反射条件等に依存する
定数、I 0 はレーザ出力の中心強度、ΔIは強度振幅変
調、ωは駆動電流の変調周波数、φは変調周波数ωと発
振周波数Ωとの間の位相差、ΔΩは周波数変調振幅であ
る。また、T、T 01 、T 02 はそれぞれ透過率、その一次
微分dT/dΩ、二次微分d2 T/dΩ2 のΩ=Ω
0 (ここでω 0 はレーザの中心周波数)の値であり、そ
の形状を図2に示す。
【0036】また、図2は周波数に対する透過率Tと、
その一次微分T 01 、二次微分T 02 とを示す図である。各
波形において横軸は周波数であり、縦軸は透過率T(図
2(a))、一次微分T 01 (図2(b))、二次微分T
02 (図2(c))である。
【0037】数1におけるcosωtの周波数、位相成
分φを位相敏感検波すると、数6が得られ、検波信号P
(2ω)がT 01 、T 02 に基づいて変化することがわか
る。
【0038】
【数6】P(2ω)=A[I 0 ((ΔΩ)2 /4)T 02
+ΔI・ΔΩcosφ・T 01 ] が得られ、検波信号P(2ω)がT 01 およびT 02 に基づ
いて変化することがわかる。
【0039】ここで、位相敏感検波とは、特定の周波数
および位相敏感検波信号をもつ成分だけを抽出してその
振幅を測定することである。
【0040】検波信号P(2ω)によりメタンガスの吸
収を検知する場合には、レーザ光の中心周波数Ω 0 が、
メタンガスの吸収線の中心ω 0 に一致したときに最大感
度が得られることを利用する(図2参照)。また、この
ときには一次微分T 01 が「0」、二次微分T 02 が最大と
なるため、数6の第2項は消去されて第1項のみ残る。
即ち、Ω 0 =ω 0 のときの二次微分T 02 は数7となる。
【0041】
【数7】 T 02 (Ω 0 =ω 0 )=2・α(ω 0 )・c・L/γ2 そのため、この数7は数6の第1項に代入すると数8と
なる。
【0042】
【数8】 P(2ω)=A・I 0 (ΔΩ)2 ・α(ω 0 )・c・L/2γ2 =K 1 α((ω 0 )/γ2 )・c・L ここで、K 1 は定数、α(ω 0 )はΩ 0 =ω 0 のときの
メタンガスの吸収係数、2γはガス吸収線の半値全幅、
光路長積c・Lはガス濃度cと光路長Lとの積である。
【0043】このように、検波信号P(2ω)は光路長
積c・Lに比例し、これよりメタンガスの濃度cを極め
て高い感度で検出することができる。
【0044】ところで、数8中のα(ω 0 )およびγ2
は、図3に示したようにガス雰囲気の圧力により変化す
る。
【0045】ここで、図3はガスセル内の圧力に対する
吸収係数α(ω)と検波信号P(2ω)と後述する半値
全幅2γとの関係を示す図である。同図において、横軸
が圧力(torr)を示し、縦軸が吸収係数α(ω)、
検波信号P(2ω)及び半値全幅2γをそれぞれ示して
いる。
【0046】前述した数8により正確にガス濃度を測定
するには、雰囲気圧力下でのα(ω 0 )およびγ2 の値
を求めなければならない。これらの正確な値は、レーザ
光の中心波長Ω 0 をメタンガス吸収線の前後で掃引した
ときの検波信号P(2ω)の出力波形から得ることがで
きる。
【0047】今、レーザ光の中心周波数Ω 0 を変化させ
ると、数6の第1項は二次微分T 02 に、第2項は一次微
分T 01 にそれぞれある係数を積算した形の波形となる。
その係数は、I 0 、ΔΩ等であり、半導体レーザの発振
条件を設定しておけば、定数として取り扱っても支障が
ない。従って、検波信号P(2ω)の波形は、図2
(b)に示された波形と図2(c)に示された波形とを
それぞれある係数で積算して、これらを互いに加算した
形状となる(図4参照)。尚、図4は後述する図1に示
したガス濃度測定装置に用いられたX−Yレコーダによ
り得られた出力波形の一部を示す図である。
【0048】しかし、実際には数6の第1項は第2項よ
りも優位であるため、図2(c)に示す低波長側の極小
値と高波長側の極小値との間の中心周波数Ω 0 の幅が、
ガス雰囲気圧力における半値全幅2γに相当する。こう
して半値全幅2γが求まれば、図3に基づいて圧力を得
ることができ、さらにその圧力下での吸収係数α
(ω 0 )を得ることができる。なお図3に示したP(2
ω)は、数8中のα(ω 0 )/γ2 の圧力による変化で
あり、全圧力100torr近傍で最大値を示してい
る。
【0049】この図3から雰囲気圧力を求めるには、α
(ω 0 )あるいはγのいずれか一方が分かれば圧力がわ
かり、圧力補正をした濃度を検出することができる。
【0050】図1は本発明のガス濃度測定方法を適用し
たガス濃度測定装置の一実施例の概略図である。
【0051】同図に示すように、ガス濃度測定装置は、
LDモジュール部1と、LDモジュール部1を駆動する
レーザ駆動回路2と、LDモジュール部1からのレーザ
光を分岐する光カプラ3と、分岐された一方のレーザ光
が透過すると共に検出すべきガスを収容する検出用ガス
セル4と、分岐された他方のレーザ光が透過すると共に
基準用のガスを収容する基準用ガスセル5と、検出用ガ
スセル4を透過したレーザ光を受光する光検出器6と、
基準用ガスセル5を透過したレーザ光を受光する光検出
器7と、両光検出器6、7からの信号を処理する信号処
理部8とで構成されており、LDモジュール部1、光カ
プラ3、検出用ガスセル4、基準用ガスセル5および光
検出器6、7は光ファイバ9a〜9eで接続されてい
る。
【0052】LDモジュール部1は、単一波長のレーザ
光を発振するレーザとしての分布帰還型半導体レーザ
(以下DFB−LDという)10と、DFB−LD10
を搭載してDFB−LD10を加熱または冷却するため
のペルチェ素子11と、ペルチェ素子11の発熱および
吸熱を制御することによりDFB−LD10の発信周波
数(発振波長)を制御するためのペルチェ素子用電源1
2とで構成されている。
【0053】LDモジュール部1には、DFB−LD1
0からのレーザ光を光カプラ3にカップリングするため
のコネクタと、レーザ光を集光するための集光レンズ
と、集光レンズからの戻り光をカットするための光アイ
ソレータ(いずれも図示せず)とからなる光学系13が
設けられている。尚、光学系13の端面には更に無反射
コーティング処理が施されDFB−LD10への戻り光
が極力小さくなるようになっている。
【0054】検出用ガスセル4は、光ファイバ9bから
出射するレーザ光が透過するセルであり、未知濃度の種
々のガス(例えばメタンガス、アセチレンガス等)を収
容するように形成され、測定(検出)対象とする箇所に
容易に取り付けることが可能となっている。また、検出
用ガスセル4の片端には、検出用ガスセル4を透過した
レーザ光を伝搬する復路用の光ファイバ9dが設けられ
ている。
【0055】この光ファイバ9dにはレーザ光の強度を
検出するpinフォトダイオード等からなる光検出器6
が接続されている。
【0056】一方、基準用ガスセル5は、光ファイバ9
cから出射するレーザ光が透過するセルであり、光を吸
収しないガス(例えば窒素ガス)を収容するように形成
されており、容易にガスの吸入、排出ができ、内部の圧
力の調整が容易にできるような構造となっている。ま
た、基準用ガスセル5の片端には、この基準用ガスセル
5を透過したレーザ光を伝搬する復路用の光ファイバ9
eが設けられている。
【0057】この光ファイバ9eにはレーザ光の強度を
検出するpinフォトダイオード等からなる光検出器7
が接続されている。尚、光ファイバ9c、9eの端面は
斜めカット無反射コーティング等により干渉系が生じな
いように処理されている。
【0058】他方、レーザ駆動回路2は、周波数ωの正
弦波信号を出力する発振器14と、この発振器14から
の正弦波信号を逓倍して周波数2ωの2倍波信号を発生
する倍周器15と、DFB−LD10にバイアス電流を
付加するためのバイアス電流源16と、バイアス電流源
16からの電流の掃引を行うための三角波掃引器17と
で構成されている。
【0059】レーザ駆動回路2は、発振器14からの周
波数ωの正弦波信号に、バイアス電流源16からの出力
を重畳して得られた電流によりDFB−LD10を駆動
するようになっている。また、バイアス電流源16の出
力側には、発振器14の出力による影響を防止するため
のインダクタンスLが接続されており、発振器14の出
力側には直流分を除去するためのコンデンサCが接続さ
れている。
【0060】信号処理部8は、発振器14からの正弦波
信号の周波数ωに同期して光検出器6、7の出力の位相
敏感検波を行うロックインアンプ18と、倍周器15の
正弦波信号の周波数2ωに同期して光検出器6、7の出
力の位相敏感検波を行うロックインアンプ19と、両ロ
ックインアンプ18、19の出力比(ガス信号成分+ノ
イズ成分とノイズ成分のみの両ガス信号)を記録、演算
処理するアナライジングレコーダ20と、アナライジン
グレコーダ20で得られたデータを差分処理する差分処
理装置21とで構成されている。
【0061】次に図1に示したガス濃度測定装置の動作
について説明する。
【0062】ペルチェ素子11の発熱、吸熱をペルチェ
素子用電源12によって制御してDFB−LD10を一
定の温度に固定すると共に、DFB−LD10のバイア
ス電流を三角波状にし、一方向に掃引させる。このとき
同時に発振器14により正弦波状の交流電流(変調電
流)をバイアス電流に重畳させる。光学系13にレーザ
光を入射して光カプラ3で分岐し、分岐された一方のレ
ーザ光を往路用光ファイバ9b内に伝送させ、検出用ガ
スセル4内のガス中を空間伝搬させ、再び復路用光ファ
イバ9dによってレーザ光を伝送し、光検出器6で信号
を検出する。
【0063】一方、光カプラ3により分岐された他方の
レーザ光を往路用光ファイバ9c内に伝送させ、基準用
ガスセル5内のガス中を空間伝搬させ、再び復路用光フ
ァイバ9eによって伝送させ、伝送されたレーザ光を検
出器7で受光して検出信号を出力する。
【0064】光検出器6、7で検出された信号の内、発
振器14からの正弦波信号の周波数ωに同期した信号
(ガス信号成分+ノイズ成分とノイズ成分のみの両ガス
信号)をロックインアンプ18で検出し、倍周器15の
正弦波信号の周波数2ωに同期した信号(ガス信号成分
+ノイズ成分とノイズ成分のみの両ガス信号)をロック
インアンプ19によって検出する。
【0065】両ロックインアンプ18、19で抽出され
た信号の出力比(ガス信号成分+ノイズ成分とノイズ成
分のみの両ガス信号)は、アナライジングレコーダ20
に伝送される。アナライジングレコーダ20から差分処
理装置21に両信号として伝送され、差分処理装置21
ではノイズ成分のみのガス信号と、ガス信号+ノイズ成
分の信号とで差分を行い、ガス信号成分のみが得られ
る。
【0066】この差分処理装置21で得られたガス信号
の波高値からガス濃度が求められ、また波高値の両側に
現われる極値あるいは半値幅から圧力を求めることがで
きる。このとき、ノイズ成分は除去されており、正確な
圧力、圧力補正した正確な濃度を求めることができる。
【0067】また、ノイズ成分のみの信号とガス信号成
分+ノイズ成分の信号との両信号を検出しているため、
DFB−LD10が寿命により劣化しつつある状態であ
っても、実際のガス濃度を見誤ることはなく、任意の雰
囲気ガス圧力下において正確なガス濃度を求めることが
できる。さらに、基準用ガスセル5に既知濃度のガスを
容易に封入することができるため、DFB−LD10の
使用初期の検出信号をあらかじめ図示しない記録媒体
(メモリ等)に記録しておき、既知濃度のガスのガス信
号を検出してこれと比較することにより、DFB−LD
10の寿命時期(レーザ交換時期)を知ることができ
る。
【0068】以上要するに、検出用ガスセル4の他に基
準用ガスセル5を設け、両ガスセル4、5を透過したレ
ーザ光からの信号を用いてガス濃度を測定するため、ガ
ス濃度の変化、雰囲気ガス圧力の変化等に対応して基準
となるガス信号を常に把握することができるので、ガス
信号を劣化させる信号が重畳されても、寿命によりレー
ザが劣化していても正確にガス濃度を測定でき、ガス濃
度、雰囲気ガス圧力の校正が可能であり、しかもDFB
−LD10の寿命時期を知ることができる。
【0069】ここで、図5は50ppmのメタンガスの
ガス信号と0ppmのメタンガスのガス信号とを示す図
であり、横軸が波長に対応した電流を示し、縦軸がガス
信号を示している。
【0070】同図に示すように、50ppmのメタンガ
スのガス信号と0ppmのメタンガスのガス信号とが略
重畳しており、50ppmのメタンガスのガス信号はほ
とんど不明である。
【0071】図6は図5に示した両メタンガスのガス信
号を差分処理して得られた50ppmのガス信号であ
り、横軸が波長に対応した電流を示し、縦軸がガス信号
を示している。
【0072】同図より50ppmのメタンガスのガス信
号が抽出されているのが判る。この抽出されたガス信号
の波高値からガス濃度が判り、波高値の両側の極値から
雰囲気ガスの圧力を求めることができる。
【0073】このようなガス濃度測定装置は、例えば検
出用ガスセルをOF(Oil Filled=油入り)ケーブル接
続箇所に取り付け、ガス濃度の測定を行うことによりO
Fケーブルの劣化診断を行うことが可能である。
【0074】図7は本発明のガス濃度測定方法を適用し
たガス濃度測定装置の他の実施例の概略図である。尚、
説明を簡単にするため図1に示したガス濃度測定装置と
同様の部材には共通の符号を用いると共にその説明を省
略した。
【0075】図1に示した実施例との相違点は、レーザ
光の中心波長に対するノイズを含んだ特定成分のガス信
号をFFT(高速フーリエ変換)で周波数領域に分解し
た成分(実測パワースペクトル)と、測定対象とするガ
スの物理特性値およびレーザの基礎パラメータからシミ
ュレーション計算により求められるガス信号をFFTで
周波数領域に分解した成分(教師パワースペクトル)と
の対応関係を、予めニューラルネットを有する解析部で
学習させ、この解析部にノイズを含んだガス信号の周波
数領域成分を入力してノイズが除去されたパワースペク
トルを抽出し、このパワースペクトルに対して逆FFT
を施すことによりノイズの低減化されたガス信号を求め
る点である。
【0076】図7に示すようにこのガス濃度測定装置
は、LDモジュール部1と、LDモジュール部1を駆動
するレーザ駆動回路2と、LDモジュール部1からのレ
ーザ光が透過すると共に検出用のガスを収容する検出用
ガスセル4と、検出用ガスセル4内を透過したレーザ光
を受光する光検出器6と、光検出器6からの信号を処理
する信号処理部30とで構成されており、LDモジュー
ル部1、検出用ガスセル4および光検出器6はそれぞれ
光ファイバ9b、9dで接続されている。
【0077】信号処理部30は、発振器14からの正弦
波信号の周波数ωに同期して光検出器6の出力の位相敏
感検波を行うロックインアンプ18と、倍周器15の正
弦波信号の周波数2ωに同期して光検出器6の出力の位
相敏感検波を行うロックインアンプ19と、両ロックイ
ンアンプ18、19の出力比(ガス信号)を記録、演算
処理するアナライジングレコーダ20と、アナライジン
グレコーダ20からのデータのニューラルネット処理を
行う解析処理装置31とで構成されている。
【0078】次に図7に示したガス測定装置の動作につ
いて説明する。
【0079】DFB−LD10を一定の温度に固定する
と共に、DFB−LD10のバイアス電流を三角波状に
し、一方向に掃引させる。このとき同時に発振器14に
より正弦波状の交流電流(変調電流)をバイアス電流に
重畳させる。光学系13にレーザ光を入射し、往路用光
ファイバ9b内を伝送させ、検出用ガスセル4内のガス
中を空間伝搬させ、再び復路用光ファイバ9dによって
レーザ光を伝送し、光検出器6でレーザ光を受光して検
出信号を出力する。
【0080】光検出器6で検出された信号の内、発振器
14からの正弦波信号の周波数ωに同期した信号をロッ
クインアンプ18で検出し、倍周器15の正弦波信号の
周波数2ωに同期した信号をロックインアンプ19によ
って検出する。両ロックインアンプ18、19で抽出さ
れた信号の出力比をアナライジングレコーダ20に伝送
し、このアナライジングレコーダ20から解析処理装置
31にガス信号として伝送する。この解析処理装置31
において、ノイズ成分の重畳したガス信号から解析処理
装置31に内蔵されたニューラルネットによりノイズ成
分を除去し、純粋なガス信号が得られる。
【0081】このガス信号の波高値からガス濃度が求め
られ、波高値の両側に現われる極値あるいは半値幅から
圧力を求めることができる。このとき、ノイズ成分は除
去されており、正確な圧力と、圧力補正した正確なガス
濃度とを求めることができる。
【0082】ここで、解析処理装置31に内蔵されてい
るニューラルネットについて説明する。
【0083】まず、予め既知のガス濃度におけるレーザ
光の中心波長に対するノイズを含んだ特定成分のガス信
号をFFTを用いて周波数領域に分解した成分(実測パ
ワースペクトル)と、測定対象とする検出用ガスセル4
内のガスの物理特性値およびレーザの基礎パラメータか
らシミュレーション計算で求められるガス濃度に対応す
るガス信号をFFTを用いて周波数領域に分解した成分
(教師パワースペクトル)との対応関係を学習させてお
き、このニューラルネットを解析処理装置31に内蔵す
る。
【0084】このニューラルネットに対する学習は、例
えば図8に示す三層ニューラルネットモデルのように、
まず入力層32の各入力ユニットに入力データ、すなわ
ち所定の濃度で検出されたガス信号の周波数軸に対する
実測パワースペクトルP(0)〜P(30)…およびそ
れらに関する情報量等をアナログ信号として与える。こ
のデータ信号は、中間層33に伝わり、最後に出力層3
4から出力される。この出力値(アナログ信号)と、測
定対象とするガス(検出用ガスセル4内のガス)の物理
特性値およびDFB−LD10の基礎パラメータからシ
ミュレーション計算により求められる所定のガス濃度に
対応するガス信号をFFTを用いて周波数領域に分解し
た成分、すなわち教師パワースペクトル(望ましい出力
値)を比較し、その差を減らすように結合の強さu、v
を変化させ、その差が最小となったときに決定された
u、wを用いたニューラルネットが学習終了後のニュー
ラルネットであり、これが信号処理部30の解析処理装
置31に組み込まれる。尚、ニューラルネット学習は、
実際の検出する種々のガス濃度、種々の圧力下で行って
おくものとする。入力、出力をアナログ信号とすること
により、パワースペクトルの大きさ(ガス信号の大き
さ)、周波数成分としてのパワースペクトルパターンの
両方の学習が可能となっている。
【0085】そして、このようにすることで、干渉ノイ
ズ等を含んだガス信号のパワースペクトルを、あるいは
それらに関する情報量等を学習のニューラルネットに入
力すると、出力としてノイズ成分を含まない周波数成分
毎のパワースペクトルが出力される。これを逆FFTす
ることで純粋なガス信号波形を得ることができる。
【0086】しかも、このニューラルネットは、膨大な
対応関係の学習が可能であり、与えられた入力に対して
ネットワークの内部構造を変更していき、この変更を正
しい出力を出すまで繰り返していくことにより、学習を
完成させることができる。
【0087】従って新たなノイズ成分を含んだガス信号
のパワースペクトルを追加学習することも可能となり、
これによってニューラルネットの汎用性が向上すること
となる。さらに、追加学習は何度でも行うことができ、
その都度学習してニューラルネットとして解析処理装置
に容易に組み込むことができる。
【0088】以上において本実施例によれば、予め既知
のガス濃度におけるレーザの中心波長に対するノイズを
含んだ特定成分のガス信号をFFTを用いて周波数領域
に分解した成分(実測パワースペクトル)と、測定対象
とするガスの物理特性値およびレーザの基礎パラメータ
からシミュレーション計算により求められるガス濃度に
対応するガス信号をFFTを用いて周波数領域に分解し
た成分(教師パワースペクトル)の対応関係を学習させ
ておき、このニューラルネットを解析処理装置に内蔵す
ることによって、例えば干渉ノイズ成分を含んだガス信
号波形から正確な圧力、ガス濃度を求めたい場合、ノイ
ズが周期的でなくとも、また、ガス雰囲気圧力が変化し
てもガス信号の周波数成分毎のパワースペクトルを入力
することで、ノイズを含まないパワースペクトルを得る
ことができ、これを逆FFTすることによってノイズの
低減化された純粋なガス信号を得ることができる。
【0089】したがってガス信号の波高値から正確なガ
ス濃度が、波高値の両側の極値或いは半値幅から正確な
圧力を求めることができる。
【0090】尚、雰囲気ガス圧力1atm、ガス濃度5
0、100、500、1000ppm、変調電圧0.5
〜3V(変調電流3.1〜18.6mA)におけるレー
ザの中心光波長(バイアス電流)に対するノイズを含ん
だ特定成分のガス信号をFFTを用いて周波数領域に分
解した成分(実測パワースペクトル)と、別途メタンガ
スの物理特性値およびレーザの基礎パラメータからシミ
ュレーション計算により求めた各ガス濃度に対応するガ
ス信号をFFTを用いて周波数領域に分解した成分(教
師パワースペクトル)の対応関係を学習させたニューラ
ルネットを用いて、学習していないガス信号のノイズの
低減化を試みた結果であるノイズを低減化したガス信号
の一例(ガス濃度50ppm、変調電流2V(電流1
2.4mA))を以下の図に示す。なお、ここではニュ
ーラルネットへの入力個数は、周波数成分31個とし
た。
【0091】なお、本実施例ではFFTの処理数を31
個とし、ニューラルネットの入力ニューロン数は31個
であるが、FFT対象とする波長領域の幅、FFT処理
の処理点数および雰囲気ガス圧力の変化に伴うガス信号
の波形が変化すれば当然ニューロン数も変わる。
【0092】この値の設定方法としては、予め測定対象
となる波長領域の始点と終点とを決め、高い濃度におけ
るFFT処理によるパワースペクトル分布から個数を求
める。
【0093】図9はニューラルネットに入力する前のバ
イアス電流に対するガス信号の関係を示し、図10は図
9を周波数軸に変換したパワースペクトルの分布を示し
ている。また、図11はシミュレーション化により求め
られるバイアス電流に対するガス信号の関係を示し、図
12は図11を周波数軸に変換したパワースペクトルの
分布を示している。図13は図9に対してニューラルネ
ット処理を施した後のバイアス電流に対するガス信号の
関係を示し、図14はニューラルネット処理を施した後
のパワースペクトル分布を示している。図9〜図14か
らニューラルネット処理を施したことにより、完全にガ
ス信号成分のみ抽出され、波形も波高値の大きさもシミ
ュレーション結果と略一致し、良好な結果が得られた。
【0094】このガス濃度測定装置は、図1に示したガ
ス濃度測定装置と同様にOFケーブルの劣化診断が可能
である。また、解析処理装置に内蔵されるニューラルネ
ットは、ガス信号のノイズ成分の低減化だけでなく、他
の波形処理、信号処理技術に応用可能である。
【0095】以上において本実施例によれば、干渉ノイ
ズ成分を含んだガス信号波形から正確な圧力、ガス濃度
を求めたい場合、ノイズが周期的でなくても、また、ガ
ス雰囲気圧力が変化してもガス信号の周波数成分毎のパ
ワースペクトルを、学習後のニューラルネットに入力す
ることで、ノイズを含まないパワースペクトルを得るこ
とができ、これを逆FFTすることにより、ノイズの低
減化された純粋なガス信号を得ることができる。
【0096】これにより、このノイズを低減化したガス
信号の波高値から正確なガス濃度が、波高値の両側の極
値あるいは半値幅から正確な圧力を求めることができ
る。
【0097】図15は本発明のガス濃度測定方法を適用
したガス濃度測定装置のさらに他の実施例の概略図であ
る。尚、説明を簡単にするため図1に示したガス濃度測
定装置と同様の部材には共通の符号を用いると共にその
説明を省略した。
【0098】図1に示した実施例との相違点は、駆動電
流を変化させたときに検出ガスの吸収線を含むときのレ
ーザの温度と、検出ガスの吸収線を含まないときのレー
ザの温度とについてそれぞれ安定化させ、得られた検波
信号から各信号の差分を求めてこれをガス信号とし、こ
のガス信号からガス雰囲気の圧力とガス濃度信号とを測
定し、このガス濃度信号を圧力補正してガスの濃度を測
定する点である。
【0099】図15に示すようにこのガス濃度測定装置
は、LDモジュール部40と、LDモジュール部40を
駆動するレーザ駆動回路41と、LDモジュール部40
からのレーザ光が透過すると共に検出用のガスを収容す
る検出用ガスセル4と、検出用ガスセル4内を透過した
レーザ光を受光する光検出器6と、光検出器6からの信
号に基づいてガス濃度を測定するための測定手段42
と、二つの信号の差分が可能な信号処理装置43とで構
成されており、LDモジュール部40、検出用ガスセル
4および光検出器6は光ファイバ9b、9dでそれぞれ
接続されている。
【0100】LDモジュール部40のペルチェ素子11
には、駆動電流を変化させたときに検出ガスの吸収線を
含むときのDFB−LD10の温度と、検出ガスの吸収
線を含まないときのDFB−LD10の温度とについて
それぞれ安定化させるための温度安定化電源44が接続
されている。
【0101】測定手段42は、ロックインアンプ18、
19と、両ロックインアンプ18、19の出力比を求め
る割算器45と、変調周波数成分を除去するローパスフ
ィルタ46と、所定の基準電圧を発生する基準電源47
と、DFB−LD10の順方向電圧の直流分の変化を得
るべく、ローパスフィルタ46の出力電圧の値と基準電
圧の値との差を求める減算器48と、減算器48からの
出力を増幅するアンプ49と、アンプ49の出力をX軸
に、割算器45の出力をY軸にそれぞれ入力して記録す
るX−Yレコーダ50とで構成されている。
【0102】次に図15に示したガス濃度測定装置の動
作について説明する。
【0103】温度安定化電源44によりDFB−LD1
0の温度をある温度Taに安定固定する。次にDFB−
LD10にバイアス電流として一方向(増加あるいは減
少)に一様に変化する掃引電流を供給する。繰り返し測
定を可能にするため、鋸歯電流をDFB−LD10に印
加し、レーザ光の中心周波数を変化させていく。鋸状に
変化する電流の中央部で吸収線に一致するようにTaを
設定する。このバイアス電流に発振器14により変調周
波数ωの正弦波電流を重畳し、レーザ光の周波数及び強
度を変調する。このときレーザ光の中心波長のモニタが
バイアス用の基準電源47の電圧と減算器48の出力と
を増幅したアンプ49の出力値によりなされる。すなわ
ち、個々のDFB−LD10の発振周波数と順方向抵抗
成分の変化量は再現性のある関係にある。そのため、中
心波長のモニタとしてアンプ49の出力をX−Yレコー
ダ50のX軸に入力する。
【0104】一方、DFB−LD10から発振されたレ
ーザ光は、光学系13を透過した後、光ファイバ9bを
介して検出用ガスセル4内のメタンガス雰囲気を透過
し、光ファイバ9dを介して光検出器6に導かれ、そこ
で強度検出される。検出用ガスセル4からの検出信号は
ロックインアンプ18、19により位相敏感検波され
て、基本波信号Ps(ω)および2倍波検波信号Ps
(2ω)が得られる。両信号Ps(ω)、Ps(2ω)
は割算器45に入力されて、Ps(2ω)/Ps(ω)
がX−Yレコーダ50のY軸に入力される。
【0105】図15に示したガス濃度測定装置は、高濃
度ガスについては従来と同様の波形が得られる。ガス濃
度信号はガス吸収線近傍での波高値から求まる。波高値
の両側に現われる極値の幅から圧力が求まる。測定手段
42では、これらの2点間の電圧差と圧力との関係を予
めメモリ等(図示せず)に記憶しておくことで圧力を求
め、ガス濃度信号を圧力について補正することができ
る。
【0106】他方、低濃度ガスについても従来と同様の
出力信号波形が得られる。しかしこのままでは、出力信
号から波高値と極値とを求めることができない。
【0107】そこで、次に先程と同じバイアス電流にし
て設定温度をTbとし、同じようにレーザ光の中心波長
を変化させていく。但しこの設定温度Tbにおいては、
駆動電流を変化させたときの中心波長がガスの吸収線に
一致する部分がないとする。図16および図17はそれ
ぞれ温度Ta、Tbで測定したときのガス信号である。
図16はノイズ波形とガス信号とを二つ含んでいる。図
17はノイズ波形だけを含んでいる。従って二つの信号
の差分を行うとノイズが除去されて図18に示すような
ガス信号のみの波形となる。
【0108】以上において本実施例によれば、駆動電流
を変化させたときに検出ガスの吸収線を含むときのレー
ザの温度と、検出ガスの吸収線を含まないときのDFB
−LDの温度とについてそれぞれ安定化させ、得られた
検波信号から各信号の差分を求めてこれをガス信号と
し、このガス信号からガス雰囲気の圧力とガス濃度信号
とを測定し、このガス濃度信号を圧力補正してガスの濃
度を測定するので、ガス信号を劣化させるようなノイズ
が重畳しても正確なガス濃度を測定することができる。
また、低濃度ガス測定におけるSN比が向上する。
【0109】ところで、上述したガス濃度測定装置にお
いて、測定感度を向上させる場合にはガスにより光の吸
収を受ける部分である検出用ガスセル4の光路長の部分
を長くしなければならない。このような検出方法をとる
検出用ガスセル4は、光路長を長くすると検出用ガスセ
ル4の形状が大型化してしまう。検出用ガスセルの設置
箇所の空間スペースが制約を受けるところでは、小さな
検出用ガスセルを設けることになり、高い検出感度をも
つシステム構成ができなくなる。
【0110】そこで、以下検出用ガスセルを大型化させ
ることなく高感度化したガス濃度測定装置について説明
する。
【0111】図19は本発明のガス濃度測定装置の他の
実施例の概略図である。
【0112】図1に示した実施例との相違点は、ガスセ
ルに反射機構を取り入れてガスセル内を透過する光が同
一の光路を往復して進むようにした点である。
【0113】同図に示すように、ガス濃度測定装置は、
半導体レーザ、温度制御回路および駆動回路からなる光
源60と、光源60からのレーザ光を透過させると共に
戻り光を遮断するアイソレータ61と、アイソレータ6
1からのレーザ光を分岐する光ファイバカプラ62と、
光ファイバカプラ62からの出射光を伝送する光ファイ
バ63と、光ファイバ63の出射端に接続されレーザ光
を平行光にするコリメートレンズ64と、測定すべきガ
スを収容すると共に、コリメートレンズ64から出射さ
れたレーザ光が透過する検出用ガスセル65と、検出用
ガスセル65内に設けられ光ファイバ63からのレーザ
光を反射してこの光ファイバ63に戻す反射鏡66と、
光ファイバカプラ62の出射側に接続され検出用ガスセ
ル65内を透過したレーザ光を受光する光検出部67
と、光源60を制御すると共に、光検出部67からの信
号を処理する制御部68とで構成されている。
【0114】光源60の半導体レーザは図1に示したD
FB−LD10と同様に駆動電流および温度に応じた波
長および強度のレーザ光を発振するものであり、駆動回
路は、半導体レーザの駆動電流を変化させてレーザ光の
波長および強度を制御するものである。
【0115】ここで本実施例のガス濃度測定装置の制限
事項について述べる。
【0116】まず、光源として駆動電流および温度に応
じた波長のレーザ光を発振するレーザを用いる。この光
源を用いた検出方法として次の2方法のいずれかを用い
た場合とする。
【0117】(1) 方法1 検出ガスに対して、ある大きさの波長と光強度とをもっ
たレーザ光を照射し、その波長をガスの吸収線に対して
徐々に掃引させる。そのため半導体レーザの温度を固定
し、半導体レーザの駆動電流を徐々に変化させるか、或
いは、半導体レーザの駆動電流を固定し、半導体レーザ
の温度を徐々に変化させて検出ガスを透過した光の強度
変化をモニタする方法。
【0118】(2) 方法2 レーザ光をある周波数で変調し、変調されたレーザ光を
ガス雰囲気中に透過させ、透過した光の基本波成分およ
び2倍波成分を位相検波してガス検出するものであり、
半導体レーザの駆動電流にある変調電流を重畳し、方法
1と同様に変調されたレーザ光の中心波長をガス吸収線
上に掃引するために半導体レーザの温度を固定し、半導
体レーザの駆動電流のバイアス値を徐々に変化させる
か、または、半導体レーザの駆動電流を固定し、半導体
レーザの温度を徐々に変化させる方法。この方法2は方
法1より高感度でガス検出することができる。
【0119】次にこのガス濃度測定装置の動作について
説明する。
【0120】検出方法としては方法2を用いている。
【0121】半導体レーザの駆動電流を固定し、半導体
レーザの温度を変化させ、発振するレーザ光の波長をガ
ス吸収線上に掃引する。このように制御されたレーザ光
は、アイソレータを透過した後、光ファイバカプラを透
過して検出用ガスセルへ進む。
【0122】検出用ガスセル4へ進んだレーザ光は、光
路長Lをもつ検出用ガスセル65内を一往復するので結
局2Lの空間光路長を伝搬したことになる。
【0123】反射鏡66で反射され光ファイバ63に入
射したレーザ光は、光ファイバカプラ62で分岐され、
分岐された一方のレーザ光が光検出部67に進む。光フ
ァイバカプラ62で分岐された他方のレーザ光は光源6
0の方向に戻るがアイソレータ61で遮断されるので半
導体レーザまで到達しない。
【0124】本実施例で用いられる半導体レーザは、反
射光に対するノイズが大きいが、アイソレータ61によ
り低減化が可能である。
【0125】次に、得られた信号からガス濃度を算出す
る方法について説明する。
【0126】図20は図19に示した光源に用いられる
半導体レーザの温度を変化させてガス雰囲気を透過した
レーザ光の強度をモニタした結果を示す図であり、横軸
が温度を示し、縦軸が光出力を示している。得られた波
形が右下がりなのは、半導体レーザの温度上昇と共に光
強度が減少するためである。半導体レーザの駆動電流が
一定であれば、光出力と温度とは略線形とみなしてよ
い。検出用ガスセル65にガスが依存しないと仮定した
ときに得られるベースラインは、実際に得られた波形の
吸収線に一致しないところでの接線を引けば得られる。
【0127】次に、得られた波形から透過率Tを求め
る。入射光強度をP 1 、ガスを透過した光の強度をP 2
とすると、ガスの光吸収についてのランベルトベールの
法則から数9で表される関係が得られる。
【0128】
【数9】T=P 2 /P 1 =exp(−α・c・L) 但し、Tは透過率、αはガスの吸収係数、cは濃度、L
は光路長である。
【0129】実験で得られたデータではP 1 がベースラ
イン強度から得られ、P 2 が透過光強度から得られる。
従って各温度における透過率が得られる。
【0130】また、半導体レーザの駆動電流が一定であ
るときの温度と光周波数とは一定の関係があるので、図
20に示した横軸は、光周波数に換算することができ
る。予め半導体レーザの電流を固定し、半導体レーザの
温度と光周波数との関係を求めてから換算した。その結
果を図21に示す。
【0131】図21は光振動数と透過率との関係を示す
図であり、横軸が光振動数を示し、縦軸が透過率を示し
ている。
【0132】同図に示したピークにおける値から数9を
用いてガスの吸収係数等を予め調べておけば未知濃度の
検出用ガスセル65内のガス濃度が測定可能となる。
【0133】以上において本実施例によれば、検出用ガ
スセルに反射機構を設け、検出用ガスセル内を透過する
光が同一の光路を往復して進むようにしたので、光路長
が2倍となり検出感度が向上する。
【0134】図22は図19に示した実施例の他の実施
例を示す図である。
【0135】ガスの吸収線の形状は検出用ガスセル65
内部のガス雰囲気の圧力の影響で変化する。また用いら
れる光源60の半導体レーザも長期間使用すると、特性
が劣化し、吸収線の位置も変化する。そこで半導体レー
ザが発振するレーザ光の光波長をモニタする光波長モニ
タ部69を本装置に組み込むとそれらの補正等も行うこ
とができる。光波長モニタ部69は、検出ガスを含んだ
ガスセルと片側の光伝送路からの光が一定の光路長だけ
伝搬した後受光する受光器とから構成され、ガスセル内
の圧力は一定状態に保たれるようになっている。前述し
た光検出部67での処理方法と同様の方法で信号処理を
行い、光波長モニタ部69の信号と、ガスセルで得られ
た信号との二つの波形を比較し、ガスセルの信号で得ら
れた吸収線の大きさやその吸収線の線幅が、波長モニタ
部の何倍かを求めることで圧力補正を行うようになって
いる。光波長モニタ部69で得られる吸収線の位置の変
化からレーザの経時変化を推定することができる。
【0136】図23は図19に示した実施例の他の実施
例を示す図である。
【0137】光ファイバ63の片端から出射するレーザ
光をコリメートレンズ64で平行光化し、空間伝搬した
後対向する他の光ファイバ70で受光し、受光した光フ
ァイバ70の反対側の端面に反射処理を行い、レーザ光
を反射鏡の代わりに反射面付きのファイバ端面70aで
行うようにしてもよい。
【0138】一般に、光ファイバから出射した光は、そ
の空間光路長が長いとビーム径が徐々に拡大する。この
拡大現象はある距離までは小さいが、距離が大きくなる
とフラウン・ホーファー回折が生じ、結合効率が低くな
ってしまう。
【0139】反射鏡による反射では空間光路長は2Lと
みなす。一方、光ファイバによる反射では空間光路長は
L+Lとみなす。よって2Lがフラウン・ホーファー領
域にあってもLがフラウン・ホーファー領域にない場合
にはこのタイプの光結合系で損失を小さくすることがで
きる。
【0140】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0141】ガス信号を劣化させる信号が重畳されて
も、寿命によりレーザが劣化していても正確にガス濃度
を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス濃度測定方法を適用したガス濃度
測定装置の一実施例の概略図である。
【図2】周波数に対する透過率Tと、その一次微分
01 、二次微分T 02 とを示す図である。
【図3】ガスセル内の圧力に対する吸収係数α(ω)と
検波信号P(2ω)と半値全幅2γとの関係を示す図で
ある。
【図4】図1に示したガス濃度測定装置に用いられたX
−Yレコーダにより得られた出力波形の一部を示す図で
ある。
【図5】50ppmのメタンガスのガス信号と0ppm
のメタンガスのガス信号とを示す図である。
【図6】図5に示した両メタンガスのガス信号を差分処
理して得られた50ppmのガス信号である。
【図7】本発明のガス濃度測定方法を適用したガス濃度
測定装置の他の実施例の概略図である。
【図8】図7に示した解析処理装置に内蔵された三層ニ
ューラルネットモデルを示す図である。
【図9】ニューラルネットに入力する前のバイアス電流
に対するガス信号の関係を示す図である。
【図10】図9を周波数軸に変換したパワースペクトル
の分布を示す図である。
【図11】シミュレーション化により求められるバイア
ス電流に対するガス信号の関係を示す図である。
【図12】図11を周波数軸に変換したパワースペクト
ルの分布を示す図である。
【図13】図9に対してニューラルネット処理を施した
後のバイアス電流に対するガス信号の関係を示す図であ
る。
【図14】ニューラルネット処理を施した後のパワース
ペクトル分布を示す図である。
【図15】本発明のガス濃度測定方法を適用したガス濃
度測定装置のさらに他の実施例の概略図である。
【図16】温度Taで測定したときのガス信号を示す図
である。
【図17】温度Taで測定したときのガス信号を示す図
である。
【図18】ノイズが除去されたガス信号の波形を示す図
である。
【図19】本発明のガス濃度測定装置の他の実施例の概
略図である。
【図20】図19に示した光源に用いられる半導体レー
ザの温度を変化させてガス雰囲気を透過したレーザ光の
強度をモニタした結果を示す図である。
【図21】光振動数と透過率との関係を示す図である。
【図22】図19に示した実施例の他の実施例を示す図
である。
【図23】図19に示した実施例の他の実施例を示す図
である。
【図24】干渉ノイズを説明するための説明図である。
【図25】干渉ノイズを説明するための説明図である。
【図26】レーザ光の波長と位相敏感検波して得られる
2倍波位相敏感検波信号と基本波位相敏感検波信号との
比(ガス信号)との関係を示す図である。
【図27】測定すべきガス信号の他に周期性、非周期性
のノイズが重畳した波形を示す図である。
【図28】従来のFFT処理を行う前および後の低濃度
ガスにおけるレーザの波長とガス信号との関係を示す図
である。
【図29】雰囲気圧力低圧側での従来のFFT処理を行
う前および後の低濃度ガスにおけるレーザの波長とガス
信号との関係を示す図である。
【符号の説明】
4 検出用ガスセル 5 基準用ガスセル 10 レーザ(DFB−LD、半導体レーザ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 晃之 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 (72)発明者 内田 昌彦 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動電流及び温度に応じた波長及び強度
    のレーザ光を発振するレーザを用い、所定の電流値を中
    心として駆動電流を変調することにより波長及び強度が
    変調されたレーザ光を発振させ、そのレーザ光の中心波
    長を掃引させ、そのレーザ光を測定対象とするガス雰囲
    気に通して得られる透過光の強度を検出し、この検出信
    号中の特定成分を位相敏感検波して得られるガス信号よ
    りガス濃度を求めるガス濃度測定方法において、検出用
    ガスセルにガス検出すべきガスを収容し、基準用ガスセ
    ルに基準用のガスを収容し、これら両ガスセルを透過し
    たレーザ光から得られる信号を差分処理部で差分して得
    られるガス信号からガス雰囲気圧力とガス濃度とを測定
    し、任意の圧力下でのガス濃度を測定することを特徴と
    するガス濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザの使用初期に得られた検出信
    号と、現在のレーザにおける検出信号とを比較すること
    により、前記ガス濃度、前記雰囲気ガス圧力の補正を行
    うと共に、前記レーザの寿命時期を把握することを特徴
    とする請求項1記載のガス濃度測定方法。
  3. 【請求項3】 駆動電流及び温度に応じた波長及び強度
    のレーザ光を発振するレーザを用い、所定の電流値を中
    心として駆動電流を変調することにより波長及び強度が
    変調されたレーザ光を発振させ、そのレーザ光の中心波
    長を掃引させ、そのレーザ光を測定対象とするガス雰囲
    気に通して得られる透過光の強度を検出し、この検出信
    号中の特定成分を位相敏感検波して得られるガス信号よ
    りガス濃度を求めるガス濃度測定方法において、前記レ
    ーザ光の中心波長に対するノイズを含んだ特定成分のガ
    ス信号をFFTで周波数領域に分解した成分と、検出対
    象とするガスの物理特性値及びレーザの基礎パラメータ
    からシミュレーション計算により求められるガス信号を
    FFTで周波数領域に分解した成分との対応関係を、予
    めニューラルネットを有する解析部で学習させ、この解
    析部にノイズを含んだガス信号の周波数領域成分を入力
    してノイズが除去されたパワースペクトルを抽出し、こ
    のパワースペクトルに対して逆FFTを施すことにより
    ノイズの低減化されたガス信号を求めることを特徴とす
    るガス濃度測定方法。
  4. 【請求項4】 前記ガス信号のノイズ低減化に際し、前
    記レーザ光の中心波長に対するノイズを含んだ特定成分
    のガス信号をFFTで周波数領域に分解した成分と、検
    出対象とするガスの物理特性値及びレーザの基礎パラメ
    ータからシミュレーション計算により求められるガス信
    号をFFTで周波数領域に分解した成分との対応関係を
    アナログ信号として前記ニューラルネットのニューロン
    間の重みを変更し、かつ、パワースペクトルの大きさ及
    びパターンをアナログ信号として出力することを特徴と
    する請求項3記載のガス濃度測定方法。
  5. 【請求項5】 駆動電流及び温度に応じた波長及び強度
    のレーザ光を発振するレーザを用い、このレーザの駆動
    電流を変化させて、波長及び強度が変調されたレーザ光
    を発振させると共に、そのレーザ光の中心波長を掃引
    し、そのレーザ光を測定対象とするガス雰囲気中に通し
    て得られる透過光の強度を検出し、この検出信号中の特
    定成分を位相敏感検波し、この検波信号から前記雰囲気
    圧力下での特定ガスの濃度を測定するガス濃度測定方法
    において、前記駆動電流を変化させたときに検出ガスの
    吸収線を含むときのレーザの温度と検出ガスの吸収線を
    含まないときのレーザの温度とについてそれぞれ安定化
    させ、得られた検波信号から各信号の差分を求めてこれ
    をガス信号とし、このガス信号からガス雰囲気の圧力と
    ガス濃度信号とを測定し、このガス濃度信号を圧力補正
    してガスの濃度を測定することを特徴とするガス濃度測
    定方法。
  6. 【請求項6】 駆動電流及び温度に応じた波長及び強度
    のレーザ光を発振するレーザと、測定対象とする特定ガ
    スを収容すると共に、そのガスの温度を一定に保つ測定
    用ガスセルと、前記レーザ光をこの測定用ガスセルに通
    して得られる透過光の強度を検出する検出器と、この検
    出器からの信号中の特定成分を位相敏感検波して得られ
    る検波信号から前記特定ガスの濃度を測定する測定手段
    とを備えたガス濃度測定装置において、前記レーザの温
    度を変化させたときの二つの温度における検出信号から
    その差分処理を行う信号処理手段と、この差分処理によ
    りノイズが除去された検出信号とこの検出信号のスペク
    トル幅とを抽出して前記特定ガスのガス濃度を補正する
    補正手段とを備えたことを特徴とするガス濃度測定装
    置。
  7. 【請求項7】 駆動電流及び温度に応じた波長及び強度
    のレーザ光を発振するレーザと、前記レーザに所定の駆
    動電流を与えると共に前記レーザを所定の温度に設定す
    るための駆動回路と、測定対象となるガスを含むガスセ
    ルと、前記レーザ光を前記ガスセルに伝送する光伝送路
    と、前記ガスセルに設けられ伝送してきたレーザ光を平
    行化するコリメート系と、該コリメート系から空間伝搬
    したレーザ光を反射させる反射鏡と、前記光伝送路から
    のレーザ光を分岐する光ファイバカプラと前記レーザの
    電流あるいは温度の劣化による分岐された透過光の光強
    度を検出する信号処理手段とを備えたことを特徴とする
    ガス濃度測定装置。
  8. 【請求項8】 前記光ファイバカプラに検出ガスを含ん
    だガスセルと、その透過光強度を検出する検出部とを備
    えたことを特徴とする請求項7記載のガス濃度測定装
    置。
  9. 【請求項9】 前記反射鏡として端面に反射膜をコーテ
    ィングした光ファイバを用いたことを特徴とする請求項
    7記載のガス濃度測定装置。
JP14480995A 1995-06-12 1995-06-12 ガス濃度測定方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3450938B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14480995A JP3450938B2 (ja) 1995-06-12 1995-06-12 ガス濃度測定方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14480995A JP3450938B2 (ja) 1995-06-12 1995-06-12 ガス濃度測定方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08338805A true JPH08338805A (ja) 1996-12-24
JP3450938B2 JP3450938B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=15370974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14480995A Expired - Fee Related JP3450938B2 (ja) 1995-06-12 1995-06-12 ガス濃度測定方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3450938B2 (ja)

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0977028A1 (en) * 1998-01-28 2000-02-02 Nippon Sanso Corporation Method of spectrochemical analysis of impurity in gas
JP2000298095A (ja) * 1999-04-14 2000-10-24 Nippon Sanso Corp ガスの分光分析方法および分光分析装置
JP2000346794A (ja) * 1999-03-31 2000-12-15 Tokyo Gas Co Ltd 光学セル装置
JP2001289785A (ja) * 2000-04-06 2001-10-19 Oyo Kogaku Kenkyusho 赤外線レーザ成分検出装置
JP2001311661A (ja) * 2000-04-27 2001-11-09 Advantest Corp 基準波長光発生装置
JP2005300339A (ja) * 2004-04-12 2005-10-27 Hitachi Cable Ltd 光式ガスセンサ
JP2006052955A (ja) * 2004-08-09 2006-02-23 Japan Science & Technology Agency 気体中微量物質の濃度測定方法
US7936460B2 (en) 2006-05-31 2011-05-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Sensor unit in exhaust gas analyzer
US8085404B2 (en) 2006-08-23 2011-12-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Gas analyzer and gas analyzing method
JP2012505405A (ja) * 2008-10-10 2012-03-01 ジーイー・インフラストラクチャー・センシング・インコーポレイテッド 波長変調スペクトロスコピーの方法及び装置
US8155890B2 (en) 2005-12-16 2012-04-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas analysis method and exhaust gas analysis apparatus
CN103076302A (zh) * 2012-12-30 2013-05-01 重庆川仪自动化股份有限公司 一种气体浓度检测方法及装置
JP2013113664A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Yokogawa Electric Corp レーザガス分析装置
JP2014235103A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 日本電信電話株式会社 光吸収測定用レーザ光源およびそれを用いた光吸収測定装置
JP2015129769A (ja) * 2015-03-12 2015-07-16 横河電機株式会社 レーザガス分析装置
JP2016085073A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 株式会社島津製作所 レーザ式分析装置
RU2598694C2 (ru) * 2014-12-17 2016-09-27 Общество с ограниченной ответственностью "ПетроЛайт" (ООО "ПетроЛайт") Устройство и способ измерения концентрации газообразных веществ
JP2017106742A (ja) * 2015-12-07 2017-06-15 富士電機株式会社 レーザ式ガス分析計
JP2019015685A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および分析方法
JP2019120504A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 大陽日酸株式会社 ガス状不純物濃度検出ユニット及びガス状不純物濃度検出方法
CN110470630A (zh) * 2018-05-11 2019-11-19 西安电子科技大学 一种基于差分模式的分布式光纤气体传感器
CN110470605A (zh) * 2018-05-11 2019-11-19 西安电子科技大学 一种基于光纤耦合模式的多节点光声气体检测方法
JP2020115118A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 富士電機株式会社 レーザ式ガス分析計
JP6786012B1 (ja) * 2019-11-29 2020-11-18 三菱電機株式会社 電力変換装置
CN112485221A (zh) * 2019-09-12 2021-03-12 大连市艾科微波光电子工程研究有限公司 基于可调谐半导体激光器的在线式原油挥发气体传感器
CN113702332A (zh) * 2021-08-23 2021-11-26 贵州电网有限责任公司 一种sf6电气设备故障组分co2浓度检测装置及方法
CN113777073A (zh) * 2021-08-12 2021-12-10 香港理工大学深圳研究院 一种基于光学相位放大的气体检测方法和系统
CN114487478A (zh) * 2022-01-26 2022-05-13 西安交通大学 一种基于正交载波调制的moems加速度传感器系统

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0977028A1 (en) * 1998-01-28 2000-02-02 Nippon Sanso Corporation Method of spectrochemical analysis of impurity in gas
EP0977028A4 (en) * 1998-01-28 2001-05-23 Nippon Oxygen Co Ltd METHOD FOR SPECTRAL ANALYSIS OF IMPURITIES IN A GAS
JP2000346794A (ja) * 1999-03-31 2000-12-15 Tokyo Gas Co Ltd 光学セル装置
JP2000298095A (ja) * 1999-04-14 2000-10-24 Nippon Sanso Corp ガスの分光分析方法および分光分析装置
JP2001289785A (ja) * 2000-04-06 2001-10-19 Oyo Kogaku Kenkyusho 赤外線レーザ成分検出装置
JP2001311661A (ja) * 2000-04-27 2001-11-09 Advantest Corp 基準波長光発生装置
JP2005300339A (ja) * 2004-04-12 2005-10-27 Hitachi Cable Ltd 光式ガスセンサ
JP2006052955A (ja) * 2004-08-09 2006-02-23 Japan Science & Technology Agency 気体中微量物質の濃度測定方法
US8155890B2 (en) 2005-12-16 2012-04-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas analysis method and exhaust gas analysis apparatus
US7936460B2 (en) 2006-05-31 2011-05-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Sensor unit in exhaust gas analyzer
US8085404B2 (en) 2006-08-23 2011-12-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Gas analyzer and gas analyzing method
JP2012505405A (ja) * 2008-10-10 2012-03-01 ジーイー・インフラストラクチャー・センシング・インコーポレイテッド 波長変調スペクトロスコピーの方法及び装置
JP2013113664A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Yokogawa Electric Corp レーザガス分析装置
CN103076302B (zh) * 2012-12-30 2015-12-23 重庆川仪自动化股份有限公司 一种气体浓度检测方法及装置
CN103076302A (zh) * 2012-12-30 2013-05-01 重庆川仪自动化股份有限公司 一种气体浓度检测方法及装置
JP2014235103A (ja) * 2013-06-03 2014-12-15 日本電信電話株式会社 光吸収測定用レーザ光源およびそれを用いた光吸収測定装置
JP2016085073A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 株式会社島津製作所 レーザ式分析装置
RU2598694C2 (ru) * 2014-12-17 2016-09-27 Общество с ограниченной ответственностью "ПетроЛайт" (ООО "ПетроЛайт") Устройство и способ измерения концентрации газообразных веществ
JP2015129769A (ja) * 2015-03-12 2015-07-16 横河電機株式会社 レーザガス分析装置
JP2017106742A (ja) * 2015-12-07 2017-06-15 富士電機株式会社 レーザ式ガス分析計
JP2019015685A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および分析方法
JP2019120504A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 大陽日酸株式会社 ガス状不純物濃度検出ユニット及びガス状不純物濃度検出方法
CN110470630A (zh) * 2018-05-11 2019-11-19 西安电子科技大学 一种基于差分模式的分布式光纤气体传感器
CN110470605A (zh) * 2018-05-11 2019-11-19 西安电子科技大学 一种基于光纤耦合模式的多节点光声气体检测方法
JP2020115118A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 富士電機株式会社 レーザ式ガス分析計
CN112485221A (zh) * 2019-09-12 2021-03-12 大连市艾科微波光电子工程研究有限公司 基于可调谐半导体激光器的在线式原油挥发气体传感器
JP6786012B1 (ja) * 2019-11-29 2020-11-18 三菱電機株式会社 電力変換装置
WO2021106175A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 三菱電機株式会社 電力変換装置および機械学習装置
CN113777073A (zh) * 2021-08-12 2021-12-10 香港理工大学深圳研究院 一种基于光学相位放大的气体检测方法和系统
CN113777073B (zh) * 2021-08-12 2024-05-14 香港理工大学深圳研究院 一种基于光学相位放大的气体检测方法和系统
CN113702332A (zh) * 2021-08-23 2021-11-26 贵州电网有限责任公司 一种sf6电气设备故障组分co2浓度检测装置及方法
CN114487478A (zh) * 2022-01-26 2022-05-13 西安交通大学 一种基于正交载波调制的moems加速度传感器系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3450938B2 (ja) 2003-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3450938B2 (ja) ガス濃度測定方法及びその装置
Chao et al. Wavelength-modulation-spectroscopy for real-time, in situ NO detection in combustion gases with a 5.2 μm quantum-cascade laser
Duffin et al. Tunable diode-laser spectroscopy with wavelength modulation: a calibration-free approach to the recovery of absolute gas absorption line shapes
US7277178B2 (en) Coherent photothermal interferometric spectroscopy system and method for chemical sensing
US7969576B1 (en) Optical sensing based on wavelength modulation spectroscopy
KR100873550B1 (ko) 가스 검출 방법 및 가스 검출 장치
JP3342446B2 (ja) ガス濃度計測装置
JPH03505782A (ja) ガスの濃度を分光分析で測定する方法と装置
CN110160989B (zh) 一种痕量气体的探测方法及探测装置
Schilt et al. Performance evaluation of a near infrared QEPAS based ethylene sensor
US10718706B2 (en) Laser dispersion spectroscopy for non-intrusive combustion diagnostics
JP3114959B2 (ja) ガス濃度検出方法及びその装置
JP2744742B2 (ja) ガス濃度測定方法およびその測定装置
US7414727B2 (en) Gas detection method and gas detection device
US5640245A (en) Spectroscopic method with double modulation
Guo et al. Trace ammonia detection based on near-infrared fiber-optic cantilever-enhanced photoacoustic spectroscopy
JP2703835B2 (ja) ガス濃度測定方法及びその測定装置
JP2744728B2 (ja) ガス濃度測定方法およびその測定装置
JPH10148613A (ja) ガス濃度計測装置
JP2792782B2 (ja) ガス濃度測定方法およびその測定装置
JPH03277945A (ja) ガス検知装置
Sano et al. High sensitivity short-path monitoring of trace gases employing PbSnTe tunable diode laser
Sigrist Laser photoacoustics for gas analysis and materials testing
JPH10132737A (ja) 遠隔ガス濃度測定方法及びその装置
US5805282A (en) Method and apparatus for coherence observation by interference noise

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees