JPH08338801A - 詰り検知方法 - Google Patents

詰り検知方法

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JPH08338801A
JPH08338801A JP17029295A JP17029295A JPH08338801A JP H08338801 A JPH08338801 A JP H08338801A JP 17029295 A JP17029295 A JP 17029295A JP 17029295 A JP17029295 A JP 17029295A JP H08338801 A JPH08338801 A JP H08338801A
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JP
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path resistance
clogging
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JP17029295A
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Takeshi Imamura
武史 今村
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 加圧流体を流路において流動させるに際し、
その流体の加圧力を流体流量で割った値に対応する流路
抵抗値を時系列に求め、所定の時点における流路抵抗値
を基準値とする。その求めた流路抵抗値の基準値からの
上昇分を流路の詰り状態に応じて予め設定した閾値と比
較することで、流路の詰りを検知する。 【効果】 意図的な流量や圧力の変更時においても、ま
た、流路状態が変化する場合においても詰り検知が可能
で、メンテナンスが容易で低コストで詰りを検知でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体供給設備の配管や
ノズル等における詰りの検知方法に関し、例えば、噴霧
乾燥塔におけるスラリー噴霧設備におけるノズルの詰り
検知に利用できる。
【0002】
【従来の技術】自動化学分析装置の排水系において、各
排水工程毎に流体加圧力を排水流量で割った流路抵抗値
を求め、その求めた流路抵抗値を、予め求めた詰りのな
い状態における流路抵抗正常値と比較することで、その
排水系における詰りを検知することが開示されている
(特開平5‐142235号公報)。
【0003】また、連続鋳造設備の鋳片冷却用スプレー
ノズルへの冷却水供給管において、詰りのない正常時に
おける冷却水の流量と圧力との関係を予め求めておき、
その求めた関係を、冷却水流量一定下での設備運転中に
おける冷却水の流量と圧力との関係と比較することで、
そのスプレーノズルの詰りを検知することが開示されて
いる(特開昭63‐84751号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の従来技術におい
ては、流路抵抗値は排水時にしか得られないため、連続
的な詰り検知を行うことができない。後者の従来技術に
おいては、冷却水流量一定下での設備運転を前提として
おり、運転中における意図的な流量または圧力変更に対
する考慮がなされていない。
【0005】また、いずれの従来技術共、設備運転中の
流路における流路抵抗値や流量と圧力との関係を、予め
求めた詰りのない正常時の流路における流路抵抗値や流
量と圧力との関係と、同一流路状態の下で比較すること
により詰りを検知している。そのため、流路抵抗値に影
響を及ぼす流路状態が変化する場合、例えば、流体の銘
柄変更により流路における圧力損失が変化する場合や、
設備運転中に複数ある流路出口の数が変更されることに
より流体圧力と流量との関係や流路抵抗値が変化する場
合等には、比較すべき正常時の流路とは異なる流路状態
になるため、正確に詰りを検知することができない。
【0006】本発明は上記問題を解決するため、意図的
な流量や圧力の変更時においても、また、流路状態が変
化する場合においても詰り検知が可能で、しかも、メン
テナンスが容易で低コストの詰り検知方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の詰り検知方法
は、加圧流体を流路において流動させるに際し、その流
体の加圧力を流体流量で割った値に対応する流路抵抗値
を時系列に求め、所定の時点における流路抵抗値を基準
値とし、その求めた流路抵抗値の基準値からの上昇分を
流路の詰り状態に応じて予め設定した閾値と比較するこ
とで、流路の詰りを検知することを特徴とする。
【0008】本発明の詰り検知方法は、タンク等から送
られてきた流体をポンプ等で加圧することによって流路
へ送り出し、流体を目的の場所、設備へ供給する流体供
給設備において利用できる。例えば、配合タンクから送
られてきたスラリーをポンプで加圧することにより配管
に送り出し、その配管の先端のノズルから噴霧乾燥筒塔
に噴霧するスラリー噴霧設備において利用できる。その
流体の加圧力は流体供給設備各部に設ける圧力計等によ
り計測でき、その流体流量は流体供給設備各部に設ける
流量計等により計測でき、その圧力計や流量計等から取
り込んだ指示値により流路抵抗値を演算できる。また、
ポンプ回転数やポンプ操作量等が流体流量に比例する場
合は、これらの値を流体流量に置き換えて流路抵抗値を
演算することも可能である。その流路抵抗値の演算を行
ない、所定の時点における流路抵抗値を基準値とし、そ
の求めた流路抵抗値の基準値からの上昇分を流路の詰り
状態に応じて予め設定した閾値と比較するのは、例えば
コンピュータにより行える。その比較による流路の詰り
検知の結果は、表示装置等の出力装置に出力すればよ
い。
【0009】その流路抵抗Rは、例えばポンプにより流
体を加圧する場合は次式により求めることができる。 R=(ポンプ出口圧力−ポンプ入口圧力)/流体流量
【0010】その流路抵抗値を基準値とする所定の時点
は、その流路における流体の流動が最初に定常状態とな
った時点とするのが好ましい。
【0011】その時系列に求める流路抵抗値が既に設定
された基準値未満になった時に、その流路抵抗値を新た
な基準値とするのが好ましい。
【0012】その流路抵抗値に影響を及ぼす流路状態の
変化があった時に、その流路状態の変化に対する流路抵
抗値の変化の過渡応答の整定時における流路抵抗値を新
たな基準値とするのが好ましい。例えば、ポンプで加圧
された流体を、配管を介して複数のノズルから噴霧する
設備において、その噴霧ノズルの本数を変化させると流
路状態が変化して流路抵抗値が大幅に変化することか
ら、その流路抵抗値の変化の過渡応答が整定した時点の
流路抵抗値を基準値とする。
【0013】
【作用】流路において流動する流体の加圧力を流体流量
で割った値に対応する流路抵抗値は、流路における流体
の流動開始当初においては流動が非定常で時間変動が大
きいが、その後に流体の流動が定常化すると時間変動が
小さくなり、その後に流路に詰りが生じると詰りの程度
に応じて大きくなる。よって、流路抵抗値を時系列に求
め、時間変動が小さくなった所定の時点における流路抵
抗値を基準値とすることで、その基準値からの流路抵抗
値の上昇分により流路の詰りの程度を評価することがで
きる。その流路抵抗値の基準値からの上昇分を、流路の
詰り状態に応じて予め設定した閾値と比較することで、
流路の詰りを検知するができる。
【0014】その流路抵抗値を基準値とする時点は、流
路抵抗値の変動が詰りによる変動よりも小さくなる時点
であればよいが、できるだけ早い時点で詰り検知を開始
することが好ましいことから、設備を立ち上げてからそ
の流体の流動が最初に定常状態となった時点とするのが
良い。例えば、加圧した流体を流路により目的の場所へ
供給する流体供給設備において、その設備が安定した運
転を行える状態に入った時点とすることができる。その
ような安定した運転を行える状態に入ったか否かは、そ
の設備の運転状態を決定する温度等の因子から判断でき
る。
【0015】その流路抵抗値は、流体の加圧力を流体流
量で割った値に対応するので、ポンプ等の流体加圧手段
の出入り口の圧力検知用センサーの指示値と、その流体
加圧手段の制御出力とから求めることができ、流路の出
口のノズル等へのセンサー設置やノズル交換時のセンサ
ー取り外しの必要がなく、メンテナンスが容易で、低コ
ストで実現可能である。また、流体の加圧力を流体流量
で割った流路抵抗値は加圧力や流体流量の変化による影
響は小さく、その流路抵抗値を時系列に求めているの
で、流量または圧力の変更があっても連続的な詰り検知
を行うことができる。
【0016】その時系列に求める流路抵抗値が既に設定
された基準値未満になる場合、その流路抵抗値を新たな
基準値とすることで、正確に詰りを検知できる。例え
ば、噴霧乾燥筒塔におけるスラリー噴霧設備において
は、スラリーは高圧で噴霧されるため、それまでノズル
に詰まっていたスラリーが圧力によって除去され、詰り
が自然に解消される場合がある。このような場合、時系
列に求める流路抵抗値が低下して既に設定された基準値
未満になることがあるので、その時点の流路抵抗値を新
たな基準値とすることで、詰り検知をより正確に行え
る。
【0017】その流路抵抗値に影響を及ぼす流路状態が
変化する場合でも、その流路状態の変化に対する流路抵
抗値の変化の過渡応答の整定時における流路抵抗値を基
準値とし、その基準値からの流路抵抗値の上昇分を評価
することで、その流路状態の変化の影響を受けることな
く詰りを検知することができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0019】図1は、洗剤組成物のスラリーを噴霧乾燥
塔内に噴霧するために用いるスラリー噴霧設備に本発明
を適用した例を示す。その設備は、配合タンク(図示省
略)から送られてきたスラリー(流体)をポンプ1で加
圧することによって配管2に送り出し、その配管2に接
続した噴霧ノズル3からスプレー状に噴霧するもので、
その配管2と複数のノズル3とによりスラリーの流路が
構成される。
【0020】そのノズル3からのスラリーの噴霧圧力の
検出用圧力センサー4が設けられ、そのセンサー4はA
/D変換器5を介して、コンピュータにより構成される
第1制御装置6に接続され、その第1制御装置6に入力
装置7が接続される。その入力装置7から噴霧圧力の設
定値が、噴霧乾燥塔から排出される生地の含有水分微調
節等を目的として入力される。その第1制御装置6は、
その噴霧圧力の設定値に応じてポンプ1にA/D変換器
8を介して回転数指示信号を一定の制御周期毎に出力す
る。そのポンプ1の回転数はスラリーの流量に比例し、
スラリーの流量変更により噴霧圧力が設定圧力になるよ
う制御される。また、その第1制御装置6は各ノズル3
の開閉装置に接続され、入力装置7からノズル開閉指示
信号が、運転能力変更等を目的として入力され、その開
閉指示信号に従って各ノズル3の開閉を行ってスラリー
噴霧用ノズル3の本数を変更することができる。
【0021】その第1制御装置6からポンプ1の操作量
がコンピュータにより構成される第2制御装置11に送
られる。また、その第1制御装置6は、ポンプ1の回転
数制御を行ってスラリーの噴霧を行っている間は運転フ
ラグを立て、設備の運転が定常状態に入ったと判断する
と検知開始フラグを立て、また、ノズル3の開閉操作を
行った場合はノズル操作フラグを立てる。その設備の運
転が定常状態に入ったか否かは、その設備の運転状態を
決定する因子に基づき設備が安定した運転を行える状態
になったか否かにより判断し、例えば、噴霧乾燥塔内の
温度検出用のセンサを第1制御装置6に接続し、その温
度を監視することにより判断できる。この第1制御装置
6における各フラグの有無は、第2制御装置11により
読込可能とされている。また、その第2制御装置11
に、そのポンプ1の入口におけるスラリー圧力の検知用
センサー12と出口におけるスラリー圧力の検知用セン
サー13とが、A/D変換器14、15を介して接続さ
れ、さらに、警報装置としてCRT16が接続されてい
る。
【0022】図2に示すように、その第2制御装置11
は、そのスラリーのポンプ1による加圧力を流路におけ
る流量で割った値に対応する流路抵抗値Rを時系列に逐
次演算し、後述の基準値Sを求めると共に更新し、その
流路抵抗値Rの基準値Sからの上昇分を時系列に逐次求
める。その流路抵抗値Rの基準値Sからの上昇分が後述
の閾値に達した場合に、ノズル3あるいは配管2におい
て詰りが発生したと判断して警報を発する。
【0023】図3〜図5のフローチャートを参照して、
第2制御装置11による詰りの検知方法を説明する。
【0024】まず、閾値を設定して記憶する(ステップ
1)。その閾値は、スラリーの噴霧に使用するノズル3
の本数変更に対応する流路抵抗値Rの変化に基づいて決
定することができる。すなわち、使用ノズル本数を1本
減少させた場合の流路抵抗値Rの変化分は、1本のノズ
ル3が完全に詰った場合の流路抵抗値Rの変化分に相当
するので、この場合における流路抵抗値Rの変化分の1
/2を閾値とすれば、1/2本分のノズル3の詰りで警
報を発生させることができる。
【0025】次に、ポンプ1の入口と出口におけるスラ
リー圧力、ポンプ1の操作量、運転フラグ、ノズル操作
フラグ、および検知開始フラグを運転データとして読み
込む(ステップ2)。
【0026】次に、運転フラグが立っているか否かによ
り設備が運転中か否かを判断し(ステップ3)、運転中
でなければ本発明の詰りの検知方法を終了し、運転中で
あれば流路抵抗値Rを算出する(ステップ4)。
【0027】図4は、その流路抵抗値Rの算出手順のサ
ブルーチンを示し、まず、スラリーの流量に比例するポ
ンプ操作量が零を超えるか否かを判断し(ステップ10
1)、零を超える場合は流路抵抗値Rを次式により計算
する(ステップ102)。
【0028】R=(ポンプ出口圧力−ポンプ入口圧力)
/ポンプ操作量
【0029】また、ステップ101においてポンプ操作
量が零を超えない場合、流路抵抗値Rを零とする(ステ
ップ103)。しかる後に、その求めた流路抵抗値Rの
平滑化処理を行う(ステップ104)。この平滑化処理
は、圧力検知用センサー12、13から得られる時系列
データから逐次求められる流路抵抗値Rに含まれる測定
ノイズを除去するために行われる。本実施例では、現在
の流路抵抗値Rと直前までの一定個数Nの流路抵抗値R
との平均値を、現在の流路抵抗値Rと置換する移動平均
法により平滑化を行っている。なお、現在の流路抵抗値
Rを測定ノイズを除去するための適切なフィルタリング
により平滑化してもよい。
【0030】流路抵抗値Rを算出したならば、検知開始
フラグが立っているか否かにより詰り検知を行うか否か
を判断する(ステップ5)。検知開始フラグが立ってい
ない場合、算出した流路抵抗値Rを基準値Sとし(ステ
ップ6)、しかる後に流路抵抗値Rの基準値Sからの上
昇分を計算し(ステップ7)、その流路抵抗値Rの基準
値Sからの上昇分が閾値以上か否かを判断し(ステップ
8)、閾値以上でなければステップ2に戻る。検知開始
フラグが立っていない場合、流路抵抗値Rと基準値Sと
は等しく、流路抵抗値Rの上昇分は零であって閾値以上
になることはないので、ステップ2〜8が繰り返される
のみで、詰り検知は開始されない。
【0031】ステップ5において検知開始フラグが立っ
ている場合、ステップ7において流路抵抗値Rの基準値
Sからの上昇分を計算する。この場合、図2に示すよう
に、設備の運転状態が最初に定常状態となった時点t1
での流路抵抗値Raが基準値Sの初期値Saとなる。
【0032】図5は、その流路抵抗値Rの上昇分の算出
手順のサブルーチンを示す。まず、ノズル操作フラグが
立っているか否か、若しくは、ノズル操作後における過
渡応答の整定の判断中か否かを判断する(ステップ20
1)。ノズル操作フラグが立っておらず、ノズル操作後
における過渡応答の整定の判断中でもなければ、流路抵
抗値Rが基準値S以上か否かを判断する(ステップ20
2)。流路抵抗値Rが基準値S以上であれば、流路抵抗
値Rと基準値Sとの差を流路抵抗値Rの上昇分とする
(ステップ203)。
【0033】ステップ202において流路抵抗値Rが基
準値S未満である場合、流路抵抗値Rの上昇分を零とし
(ステップ204)、その時点の流路抵抗値Rを新たな
基準値Sとする(ステップ205)。すなわち、図2に
示すように、その基準値Sの更新は時系列に求める流路
抵抗値Rが既に設定された基準値未満になった時t2、
t6に開始され、既に設定された基準値以上になった時
t3、t7に終了し、その間における流路抵抗値Rの上
昇分は零になる。
【0034】ステップ201においてノズル操作フラグ
が立っている場合、若しくはノズル操作後の過渡応答が
未だ整定していない場合、ノズル操作後の過渡応答が整
定しているか否かを判断する(ステップ206)。すな
わち、第1制御装置6は、噴霧圧力の設定値を変更する
場合にスラリー噴霧用ノズル3の本数を変化させて流路
状態を変化させる。そのノズル本数を変化させた当初
は、流路状態の変化に対する流路抵抗値Rの変化の過渡
応答が整定しておらず、詰り検知を正確に行うことがで
きないため、流路抵抗値Rの上昇分を新たに求めること
なくメインルーチンに戻り、メインルーチンのステップ
8においては前に求めた流路抵抗値Rの上昇分に基づく
判断が繰り返される。ステップ206において過渡応答
が整定している場合は、その時点の流路抵抗値Rを基準
値Sとし(ステップ207)、しかる後にステップ20
2において流路抵抗値Rが基準値S以上か否かを判断す
る。そのノズル操作後の過渡応答が整定しているか否か
は、例えば、図2に示すようにノズル操作時点t4から
過渡応答の終了時点t5までは流路抵抗値の変化速度が
大きくなることから、その変化速度が予め定めた値以下
となる時間を実験により予め求めておき、ノズル操作フ
ラグが立ってからの経過時間が、その予め求めた時間を
経過したか否かにより判断できる。なお、ノズル操作フ
ラグがオンとなるのは、そのノズルの開閉が指示される
時点の制御ステップのみである。
【0035】流路抵抗値Rの上昇分を計算したならば、
その上昇分が閾値以上か否かをステップ8において判断
し、閾値以上でなければステップ2に戻り、図2に示す
ように閾値以上になった時点t8でCRT16上に警報
を発生させる。しかる後にステップ2に戻る。その警報
の発生時にノズルの洗浄等により詰りを除去すること
で、その流路抵抗値Rの上昇分は閾値よりも小さくな
り、詰り検知を続行できる。
【0036】なお、その警報の発生時に詰りを除去する
ことなく、噴霧圧力等の運転条件を変化させることで詰
りに対処し、運転を継続する場合がある。この場合、流
路抵抗値Rの上昇分が閾値を超えたままであると、それ
以降の詰りを検知することができない。そこで、その警
報の発生時点における流路抵抗値Rを基準値とし、オペ
レータにより警報がリセットされるか、若しくは、ノズ
ル操作がなされるまで、警報を発生させたままとするの
が好ましい。これにより、警報の見落としを防止でき、
また、仮に警報がリセットされてノズル3の清掃がなさ
れないまま運転が継続される場合でも、ノズル3の詰り
を検知することができる。
【0037】図6はノズル3に詰りのない場合の、図7
はノズル3に詰りの発生した場合の、ポンプ1の出入口
圧力、ポンプ1の操作量、および流路抵抗値Rそれぞれ
の時間に対する挙動を示すデータであり、また、図7に
おいては詰りが発生して警報を発生した時点とノズル3
の洗浄を行った時点とを併せて示す。詰りのない場合、
各データは安定しているが、ノズル3に詰りが発生して
流路抵抗値Rの上昇分が閾値に達すると警報を発生して
いることが分かる。
【0038】上記構成によれば、流路抵抗値Rは二つの
圧力検知用センサー12、13の指示値と、第1制御装
置6のポンプ1の制御出力とから求めることができるの
で、各噴霧ノズル3へのセンサー設置やノズル交換時の
センサー取り外しの必要がなく、メンテナンスが容易
で、低コストで実現可能である。
【0039】また、その流路抵抗値Rは流体の加圧力を
流体流量で割った値に対応するので、スラリーの噴霧圧
力の設定値の変更や、その変更による流量の変更があっ
ても影響は小さく、その流路抵抗値Rを時系列に求める
ことから、連続的な詰り検知を行うことができる。ま
た、その流路抵抗値Rが既に設定した基準値S未満にな
る場合でも、その流路抵抗値Rを新たな基準値Sとする
ことで、より正確に詰りを検知できる。
【0040】さらに、スラリー噴霧用ノズル3の本数を
変更し、それにより流路の状態(スラリー流量と噴霧圧
力との関係)が変化して流路抵抗値Rが変化する場合で
も、その流路状態の変化に対する流路抵抗値Rの変化の
過渡応答の整定時における流路抵抗値Rを基準値Sと
し、その基準値Sからの流路抵抗値Rの上昇分を評価す
ることで、その流路状態の変化の影響を受けることなく
詰りを検知することができる。
【0041】これにより、スラリー噴霧設備の運転にお
いて、オフスペック品出現の防止、後工程でのトラブル
防止、運転の安定性確保へ貢献、ノズル詰り発見の自動
化によるオペレータの負担軽減といった効果を上げるこ
とができる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されな
い。例えば、警報発生のタイミングでノズル洗浄シーケ
ンスを起動させてノズル洗浄を行うまでを含めた自動化
が可能である。また、流路抵抗値Rの変動に対する操作
を制御則へ加えることで、運転の高度化が実現できる。
例えば、上記実施例において噴霧ノズルに詰りが生じた
場合、噴霧圧力を設定値に維持するためにスラリー流量
を低下させると、噴霧乾燥塔から排出される生地の含有
水分の変動により後工程でのトラブルの原因となること
から、流路抵抗値Rの上昇分の設備運転に対する影響を
補償する操作を、その運転の制御則に加えることで、ノ
ズルに詰りが発生した場合でも運転の変動を最小限に抑
えた制御系を設計できる。さらに、本発明の適用はスラ
リー噴霧設備に限定されず、加圧流体を流路において流
動させる設備であれば、その流路における詰りを検知す
るのに適用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、意図的な流量や圧力の
変更時においても、また、流路状態が変化する場合にお
いても、連続的な詰り検知が可能で、しかも、メンテナ
ンスが容易で低コストの詰り検知方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の詰り検知方法の実施設備の構成説明図
【図2】本発明の詰り検知方法の実施例における流路抵
抗値、基準値および流路抵抗値の上昇分それぞれの経時
変化を示す図
【図3】本発明の詰り検知方法の実施例における制御手
順を示すフローチャート
【図4】本発明の詰り検知方法の流路抵抗値の計算手順
を示すフローチャート
【図5】本発明の詰り検知方法の流路抵抗値の上昇分の
計算手順を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例の詰り検知方法において、ノズ
ルに詰りのない場合のポンプの出入口圧力、ポンプの操
作量、および流路抵抗値それぞれの時間に対する挙動を
示す図
【図7】本発明の実施例の詰り検知方法において、ノズ
ルに詰りの発生した場合のポンプの出入口圧力、ポンプ
の操作量、および流路抵抗値それぞれの時間に対する挙
動を示す図
【符号の説明】
1 ポンプ 2 配管 3 ノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧流体を流路において流動させるに際
    し、その流体の加圧力を流体流量で割った値に対応する
    流路抵抗値を時系列に求め、所定の時点における流路抵
    抗値を基準値とし、その求めた流路抵抗値の基準値から
    の上昇分を流路の詰り状態に応じて予め設定した閾値と
    比較することで、流路の詰りを検知することを特徴とす
    る詰り検知方法。
  2. 【請求項2】 その流路における流体の流動が最初に定
    常状態となった時点における流路抵抗値を基準値とする
    請求項1に記載の詰り検知方法。
  3. 【請求項3】 その時系列に求める流路抵抗値が既に設
    定された基準値未満になった時に、その流路抵抗値を新
    たな基準値とする請求項1または2に記載の詰り検知方
    法。
  4. 【請求項4】 その流路抵抗値に影響を及ぼす流路状態
    の変化があった時に、その流路状態の変化に対する流路
    抵抗値の変化の過渡応答の整定時における流路抵抗値を
    新たな基準値とする請求項1〜3の何れかに記載の詰り
    検知方法。
JP17029295A 1995-06-12 1995-06-12 詰り検知方法 Pending JPH08338801A (ja)

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