JP2018000411A - 液体供給装置、液体噴射装置、ポンプの制御方法 - Google Patents

液体供給装置、液体噴射装置、ポンプの制御方法 Download PDF

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康憲 大西
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Abstract

【課題】閉塞を検知するためのセンサーを適切に校正すること。
【解決手段】液体を噴射するための液体噴射部に通じる閉塞検知用チューブの被検知部位が膨らむ力に応じた出力値を出力するフォースセンサーと、前記閉塞検知用チューブ内の液体を、前記液体噴射部に向けて送り出すためのポンプと、前記出力値が閾値に達した場合、前記ポンプの動作を停止する制御部と、を備え、前記制御部は、前記被検知部位に液体が満たされていること、及び前記ポンプが停止していることを含む所定条件が満たされる場合に取得した前記出力値を基準値として、前記閾値を決定する液体供給装置。
【選択図】図13

Description

本発明は、液体供給における閉塞の検知に関する。
特許文献1は、輸液装置を開示している。この輸液装置は、閉塞を検知するためのセンサー(歪みゲージ機構)を利用して、輸液チューブ機構の液路の閉塞を検知する機能を有する。特許文献1は、閉塞の検知を比較的正確に行うことを目的として、輸液チューブの製造上のばらつきや、輸液ポンプ機構への輸液チューブの装着状態のばらつきを校正する技術を開示している。
特開2008−289635号公報
上記先行技術の場合、センサー自体の校正については、何ら考慮していない。特に、センサーの個体差が大きい場合、センサーの校正について考慮しないと、閉塞検知の精度が悪くなる。本願発明は、上記を踏まえ、閉塞を検知するためのセンサーを適切に校正することを解決課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、以下の形態として実現できる。
本発明の一形態は、液体を噴射するための液体噴射部に通じる閉塞検知用チューブの被検知部位が膨らむ力に応じた出力値を出力するフォースセンサーと、前記閉塞検知用チューブ内の液体を、前記液体噴射部に向けて送り出すためのポンプと、前記出力値が閾値に達した場合、前記ポンプの動作を停止する制御部と、を備え、前記制御部は、前記被検知部位に液体が満たされていること、及び前記ポンプが停止していることを含む所定条件が満たされる場合に取得した前記出力値を基準値として、前記閾値を決定する液体供給装置である。
この形態によれば、閉塞検知におけるゼロ点と見なすことができる出力値を基準値にすることでフォースセンサーを適切に校正した上で、閾値を決定できる。
上記形態において、前記液体噴射部は、前記閉塞検知用チューブの下流に配置された液体室を備え、前記制御部は、前記所定条件に加え、前記液体室に液体が満たされていることを含む第2の条件が満たされる場合に、前記基準値を取得してもよい。この形態によれば、より適切な基準値による校正ができる。
上記形態において、前記液体噴射部は、前記液体室を通過した液体を噴射するための噴射管を備え、前記制御部は、前記第2の条件に加え、前記噴射管の先端に液体が到達していることが満たされる場合に、前記基準値を取得してもよい。この形態によれば、より適切な基準値による校正ができる。
上記形態において、前記制御部は、前記液体室の容積を変動させる圧電素子の駆動を制御するように構成され、初期設定処理の一部として、前記液体室に液体が満たされている場合に前記圧電素子を駆動してもよい。この形態によれば、初期設定処理において、液体室の気泡を減少させることができる。
上記形態において、前記制御部は、前記基準値の取得前に、前記被検知部位に液体を満たすために前記ポンプを所定時間、駆動してもよい。この形態によれば、簡単な手順で、被検知部位に液体を満たすことができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現できる。例えば、上記の閉塞検知装置を含む液体噴射装置や、閾値を決定する方法などの形態で実現できる。
手術装置の概略構成図。 ハンドピースの斜視図。 ハンドピースの側面図。 ハンドピースの断面図。 図4の拡大図。 駆動部付近を拡大して示す断面図。 ダイヤフラム付近を拡大した断面図。 制御装置の斜視図。 手術装置の機能ブロック図。 閉塞検知機構及びチューブポンプ付近の拡大図。 図10における11−11断面図。 図11の拡大図。 キャリブレーションを含む初期設定処理を示すフローチャート。 フォースセンサーの出力値と、時間との関係を概略的に示すグラフ。 図14における時刻t3〜時刻t4付近を拡大したグラフ。
図1は、手術装置20の構成を概略的に示す。手術装置20は、液体を利用した手術を実現するための医療機器である。手術装置20は、患部に対して液体を噴射することによって、患部(生体組織)を切除する機能と、噴射した液体や切除された生体組織を吸引する機能と、を有する。このため、手術装置20は、液体噴射装置であり、且つ、吸引装置である。
手術装置20は、アクチュエーター用ケーブル31と、吸引器40と、吸引チューブ41と、液体供給系50と、手術用ハンドピース200(以下、ハンドピース200という)と、を備える。
液体供給系50は、給水バッグ51と、スパイク針52と、第1コネクター53aと、第5コネクター53eと、第1給水チューブ54aと、第3給水チューブ54cと、ポンプチューブ55(図8等と共に後述)と、サブアッセンブリー70と、制御装置80と、フットスイッチ85と、を備える。ハンドピース200は、噴射管205と、吸引管400と、を備える。
給水バッグ51は、透明な合成樹脂製であり、内部に液体(具体的には生理食塩水)が充填されている。なお、本願では、水以外の液体が充填されていても、給水バッグ51と呼ぶ。スパイク針52は、第1コネクター53aを介して、第1給水チューブ54aに接続されている。給水バッグ51にスパイク針52が刺されると、給水バッグ51に充填された液体が第1給水チューブ54aに供給可能な状態になる。
第1給水チューブ54aは、第2コネクター53bを介して、サブアッセンブリー70(図8参照)に接続されている。制御装置80は、チューブポンプ600(図8等と共に後述)によって、サブアッセンブリー70内の液体をハンドピース200側に送り出す。このため、制御装置80は、液体供給装置でもある。
サブアッセンブリー70は、第5コネクター53eを介して、第3給水チューブ54cに接続されている。第3給水チューブ54cは、ハンドピース200に接続されている。第3給水チューブ54cを通じてハンドピース200に供給された液体は、噴射管205の先端(ノズル207)に設けられたノズル207から間欠的に噴射される。
間欠的な液体の噴射は、ハンドピース200に内蔵された圧電素子360(図6参照)の伸縮によって実現される。このように液体が間欠的に噴射されることによって、少ない流量で切除能力が確保できる。このように、ハンドピース200は、制御装置80によって送り出された液体の供給を受け、液体を噴射する液体噴射部である。
吸引チューブ41は、ハンドピース200に接続されている。吸引器40は、吸引チューブ41を通じて、吸引管400内を吸引する。この吸引によって、吸引管400の先端付近の液体や切除片などが吸引される。このように、吸引管400は、噴射管205と同様、手術に利用される液体が流れる管である。
図2は、ハンドピース200の斜視図である。図3は、ハンドピース200の側面図である。ハンドピース200は、噴射管205と、筐体210と、ネジ221,222,223と、吸引管400と、吸引力調整機構500と、を備える。
筐体210は、ユーザーによって把持される部材である。筐体210は、第1ハウジング210aと、第2ハウジング210bとの結合によって形成される。噴射管205は、金属製であるので、導電性である。筐体210及び吸引管400は、硬質の樹脂製である。
図2,図3に示すように、ハンドピース200を基準にした2つの直交座標系を定義する。1つ目は、X1−Y−Z1座標系である。2つ目は、X2−Y−Z2座標系である。2つの座標系に共通するY方向は、第1ハウジング210aと、第2ハウジング210bとの境界線と直交する方向であり、第1ハウジング210aから第2ハウジング210bへの向きが正の向きである。ここでいう境界線とは、図2に示されるように、筐体210の表面に表れる線のことである。但し、Y方向の定義においては、接続部10付近の境界線は除外して考える。
X1方向は、上記境界線に含まれる所定の直線と平行な方向であり、吸引管400の開口端への向きが正の向きである。上記所定の直線とは、吸引力調整機構500の両側に表れる直線のことである。Z1方向は、X1方向とY方向とから、右手系によって定義される。
X2方向は、吸引管400の長手方向であり、吸引管400の開口端への向きが正の向きである。Z2方向は、X2方向とY方向とから、右手系によって定義される。X1方向とX2方向との間の角度は、本実施形態においては20度である。
第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに対して、ネジ221,222,223の締結によって固定されている。ネジ221,222,223のうち、最もX1方向のマイナス側に位置するのはネジ223である。ネジ223の位置は、筐体210のX1方向マイナス側における端部付近に配置されている。このため、筐体210のX1方向マイナス側における端部付近において、第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに対して、しっかりと固定されている。
ネジ221,222,223のうち、最もX1方向プラス側に位置するのはネジ221である。ネジ221の位置は、筐体210のX1方向プラス側における端部、すなわち接続部10付近よりもX1方向マイナス側に寄っている。これは、ネジ221よりもX1方向プラス側において、筐体210を細く設計するためである。但し、ネジ221よりもX1方向プラス側においても、第2ハウジング210bは、第1ハウジング210aに対して、しっかりと固定されている。
図4は、ハンドピース200の断面図である。図5は、図4に示された円内の拡大図である。筐体210の内部には、ネジ孔221a,222a,223aと、入口流路241と、絶縁部材270(図7と共に後述)と、駆動部300とが設けられている。
図4及び図5に筐体210の断面として表れている面は、第1ハウジング210aの合わせ面でもある。第1ハウジング210aの合わせ面とは、Y方向と直交する面であって、筐体210として組み付けられた際に、第2ハウジング210bと接触する面のことである。但し、円で囲んだ拡大図に示されたリング部材280(後述)として示された領域は、合わせ面ではなく、リング部材280の切断面である。噴射管205及び吸引管400は、リング部材280を貫通している。
第3給水チューブ54cは、筐体210内部でU字状に屈曲し、入口流路241に接続されている。入口流路241は、液体室240(図7参照)を介して、噴射管205に通じている。
入口流路241の流路径は、噴射管205の流路径よりも小さい。このため、液体室240内の圧力が変動しても(後述)、液体室240内の液体が入口流路241に逆流することが抑制される。
筐体210は、リング部材280を備える。吸引管400の装着は、吸引管400の一部である挿入部405がリング部材280に嵌合し、吸引管400の一部であるフランジ410が、第1ハウジング210aのリング部材280に接触することで実現される。装着された吸引管400内の流路は、吸引流路部材230に通じている。吸引流路部材230は、噴射管205よりも柔らかく、軟質の樹脂製である。吸引流路部材230は、吸引力調整機構500を介して、吸引チューブ41に接続されている。
吸引力調整機構500には、吸引流路部材230と吸引チューブ41とを接続する吸引流路部材510と、吸引流路部材510内の流路と連通する孔522とが設けられている。ユーザーは、孔522を利用して、吸引管400による吸引力の調整ができる。具体的には、孔522が開放されている面積を小さくすれば、孔522から流入する空気の流量も小さくなるので、吸引管400を介して吸引される流体(空気や液体等)の流量が大きくなる。つまり、吸引管400による吸引力が大きくなる。逆に、孔522が開放されている面積を大きくすれば、孔522から流入する空気の流量も大きくなるので、吸引管400による吸引力が小さくなる。通常、ユーザーは、孔522の開放面積の調整を、親指によって孔522を塞ぐ面積を調整することによって実現する。孔522が全く覆われていない状態では、吸引管400による吸引力が微小になるように、又は吸引力が全く作用しないように、孔522の形状が設計されている。本実施形態においては、吸引管400の流路面積が孔522の開口面積より大きいものの、吸引管400の長さを十分に長くすることで吸引管400の流路抵抗を孔522の流路抵抗よりも大きくしている。こうすることで孔522が全く覆われていない場合に、吸引管400による吸引力を微小とすることができる。
ネジ孔221a,222a,223aは、第1ハウジング210aに設けられている。ネジ孔221a,222a,223aには、ネジ221,222,223がネジ留めされる。ネジ222は、駆動部300の流路接続部材250に設けられた孔255(図6参照)を貫通して、ネジ孔222aに挿入される。
図6は、駆動部300付近を拡大して示す断面図である。駆動部300は、流路接続部材250と、ダイヤフラム260と、円筒部材351と、固定部材353と、圧電素子360と、ピストン362と、を備える。
圧電素子360は、積層型圧電素子である。圧電素子360は、伸縮する方向がX1方向に沿うように、円筒部材351内に配置されている。
固定部材353は、円筒部材351の一端に固定されている。具体的には、固定部材353に外周に設けられた雄ネジ353aが、円筒部材351の内周に設けられた雌ネジ351bに締結されることによって、固定部材353が円筒部材351の一端に固定されている。
圧電素子360は、固定部材353に接着剤によって固定されている。アクチュエーター用ケーブル31を構成する第1ケーブル31a,及び第2ケーブル31bは、固定部材353に設けられた貫通孔を貫通し、圧電素子360に電気的に接続されている。
ダイヤフラム260の素材は、金属であり、具体的にはステンレス鋼であり、さらに具体的にはSUS304又はSUS316Lである。ダイヤフラム260は、圧電素子360のプリロード(予圧)を実施するために厚めに形成される(例えば300μm)。ダイヤフラム260は、円筒部材351の他端を覆うように配置され、円筒部材351に溶接によって固定されている。
ピストン362は、圧電素子360の一端に接着剤によって固定されていると共に、ダイヤフラム260に接触するように配置されている。ピストン362は、異なる径の円柱が、同心円として積層したような形状をしている。小さい径の方が、ダイヤフラム260と接触している。このため、ダイヤフラム260は、端の方が押されず、溶接箇所には大きな力が作用しないようになっている。ピストン362及びダイヤフラム260は、接着剤等によって固定されてはおらず、接触しているのみである。
円筒部材351の外周には、雄ネジ351aが設けられている。雄ネジ351aを、流路接続部材250に設けられた雌ネジ253に締め付けることで、円筒部材351が流路接続部材250に固定されている。
圧電素子360は、アクチュエーター用ケーブル31を介して入力される駆動信号に応じて伸縮する。圧電素子360が伸縮すると、ピストン362が圧電素子360の長手方向(X1方向)に振動する。ピストン362が振動すると、ダイヤフラム260は、この振動に追従して変形する。なお、駆動信号によって圧電素子360を伸縮させることを、駆動部300を駆動させる(または圧電素子360を駆動させる)という。
図7は、ダイヤフラム260付近を拡大した断面を示す。流路接続部材250には、窪み244が設けられている。窪み244は、流路接続部材250において、薄く円形状に窪んだ部位である。窪み244に、ダイヤフラム260が覆い被さることで、液体室240が形成される。このように形成された液体室240は、第2給水チューブ54bの下流に配置され、液体を噴射するための噴射管205と連通可能である。
ダイヤフラム260が変形すると、液体室240の容積が変動する。この変動によって、液体室240内に満たされた液体の圧力が変動する。液体室240内の圧力が低下した際には、入口流路241から液体が液体室240に流入する。液体室240内の圧力が上昇した際には、液体が液体室240から噴射管205に流出する。このような向きに液体が流れるのは、先述したように、入口流路241の流路径が、噴射管205の流路径よりも細いからである。
噴射管205に流出した液体は、噴射管205の先端(ノズル207)に設けられたノズル207から噴射される。液体室240内の圧力が上昇するのは間欠的なので、ノズル207からの液体の噴射は間欠的に実施される。
図8は、制御装置80の斜視図である。制御装置80は、筐体89と、チューブポンプ600と、閉塞検知機構700と、表示パネル810と、操作スイッチ群820と、を備える。制御装置80は、閉塞検知機構700を備えるため、閉塞検知装置でもある。
図9は、手術装置20の機能ブロック図である。制御装置80は、先述した構成に加え、制御部830と、記憶部840と、駆動波形発生部850と、ポンプ制御部860と、を備える。以下、図8,図9を参照して説明する。
チューブポンプ600及び閉塞検知機構700は、筐体89の外側に設けられている。具体的には、閉塞検知機構700及びチューブポンプ600は、筐体89の一部である側壁89aに設けられている。
制御装置80に対して、図8に示すように、X3−Y3−Z3座標系を定義する。X3−Y3−Z3座標系は、直交座標系であり、右手系で定義される。Z3方向は、制御装置80の筐体の底面と直交する方向である。底面は、制御装置80を水平な台に置く場合に、台に接触する載置面である。以下、制御装置80が水平な台に置かれていると仮定して説明する。Z3方向のプラス側は、鉛直方向上向きである。X3方向は、側壁89aに平行である。X3方向のプラス側は、チューブポンプ600によって液体が送り出される向きである。Y3方向については、X3軸およびZ3軸との関係から、右手系によって定まる。
表示パネル810は、ユーザーへの通知事項を表示する。通知事項とは、例えば、手術装置20のモード(起動モード、使用可能モード等)や、エラーメッセージ(閉塞の発生)などである。操作スイッチ群820は、手術装置20の起動や終了などを指示するための入力インターフェースである。
閉塞検知機構700は、第2給水チューブ54b(閉塞検知用チューブ)が膨らむ力を測定することで、第2給水チューブ54b,第3給水チューブ54c及びハンドピース200内の流路の閉塞、並びにフィルター57の目詰まりを検知するための機構である(詳しくは、図10,図11と共に後述する)。このような閉塞や目詰まりが発生すると、ハンドピース200から噴射される液体の量が、チューブポンプ600によって供給される液体の量よりも少なくなり、場合によっては全く噴射されなくなる。
図9に示された記憶部840は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等から構成され、チューブポンプ600及び圧電素子360を制御するためのプログラムを記憶している。CPU(Central Processing Unit)等から構成される制御部830がこのプログラムを実行することによって、フットスイッチ85が踏まれている間、第1駆動信号と第2駆動信号との出力を実現する。第1駆動信号は、駆動波形発生部850によって生成される。第2駆動信号は、ポンプ制御部860によって生成される。
第1駆動信号は、本実施形態においては400Hzの周期性を有し、圧電素子360を伸縮させる。第2駆動信号は、筐体89内で伝達され、チューブポンプ600に含まれるモーター630を駆動させる。以下、モーター630を駆動することを、チューブポンプ600を駆動するともいう。上記の構成によって、ユーザーがフットスイッチ85を踏んでいる間は液体が間欠的に噴射され、ユーザーがフットスイッチ85を踏んでいない間は液体の噴射が停止する。
図8に示すように、サブアッセンブリー70は、第3,第4コネクター53c,53dと、第2給水チューブ54bと、ポンプチューブ55と、フィルター57と、を備える。なお、サブアッセンブリー70は、実施形態の説明の便宜上、導入した概念であって、機能上や製造上において他の部材と特別に区別される訳ではない。
第1給水チューブ54aは、第2コネクター53bを介して、ポンプチューブ55に接続されている。ポンプチューブ55は、第3コネクター53cを介して、第2給水チューブ54bに接続されている。チューブポンプ600は、ポンプチューブ55を、ステーター610と、ハウジング620内に配置されたローラー621(図10参照)とで挟み込んでいる。
チューブポンプ600は、筐体89内に配置されたモーター630の回転によってローラー621を回転させることで、ポンプチューブ55を扱(しご)く。このように扱かれることによって、ポンプチューブ55内の液体は、第1給水チューブ54a側から、第2給水チューブ54b側に送り出される。
第2給水チューブ54bは、第4コネクター53d、フィルター57及び第5コネクター53eを介して、第3給水チューブ54cに接続されている。このため、チューブポンプ600の動作は、第2給水チューブ54b内の液体を、ハンドピース200に向けて送り出すためのものであるといえる。フィルター57は、液体に含まれる異物および気体(例えば空気)を捕集する。なお、フィルター57は、捕集した気体を自然にフィルター57外に排出するように構成されている。
閉塞検知機構700は、フォースセンサー715を備える。フォースセンサー715は、閉塞を検出するための信号を、制御部830に入力する。以下、閉塞検知機構700について説明する。
図10は、チューブポンプ600及び閉塞検知機構700付近の拡大図である。図11は、図10における11−11断面図である。図12は、図11に示された円内の拡大図であり、第2給水チューブ54bが無い場合を示す。図10及び図11に示すように、閉塞検知機構700は、センサーユニット710と、受け部720と、基部730と、ボルト751,752,761,762,770と、を備える。
基部730は、図8に示すように、側壁89aに固定されている。なお、本願でいう「固定」とは、相対的な位置関係を変化させるための機構が用いられていないことを意味し、弾性変形によって位置関係が微小に変化することを許容する表現である。
センサーユニット710は、基部730の内側(Y3方向マイナス側)に配置されている。センサーユニット710は、伝達部711と、フォースセンサー715と、を備える。伝達部711は、作用面711aを備える。フォースセンサー715は、伝達部711に対して、ボルト751,752によって固定されている。フォースセンサー715は、基部730に対して、ボルト761,762固定されている。このため、センサーユニット710は、基部730に直接、固定されている。つまりフォースセンサー715は、基部730との相対的な位置関係が固定されている。
図11に示すように、受け部720は、基部730の外側(Y3方向プラス側)に配置されている。受け部720は、ボルト770によって基部730に直接、固定されている。つまり、受け部720は、基部730との相対的な位置関係が固定されている。この結果、受け部720は、基部730を介してセンサーユニット710に対して固定されている。
受け部720は、断面が略L字形状である。但し、図11では、受け部720の形状は、L字を反時計回りに90度、回転させたような形状として示されている。受け部720は、作用面711aに対向する対向面721を有する。対向面721は、作用面711aと平行である。
作用面711aは、伝達部711の一部であり、基部730から露出している。作用面711aは、基部730の表面よりも外側(Y3方向プラス側)に出っ張っている。受け部720と作用面711aとの間のクリアランスC(図12参照)は、第2給水チューブ54bの外径D1よりも小さい。
また、上記「第2給水チューブ54bの外径D1」とは、第2給水チューブ54bが受け部720と作用面711aとの間に挟み込まれておらず、且つ、第2給水チューブ54b内に液体が満たされていない場合における寸法である。第2給水チューブ54b内に液体が満たされれば、第2給水チューブ54bの外径は、外径D1よりもやや大きくなる。必然的に、第2給水チューブ54b内に液体が満たされている場合についても、クリアランスCは第2給水チューブ54bの外径よりも小さい。
このような寸法関係であるため、第2給水チューブ54bは、受け部720と作用面711aとの間に挟み込まれると、Y3方向に押し潰されて変形し、作用面711aに密着する。以下、第2給水チューブ54bが受け部720と作用面711aとの間に挟み込まれて把持された状態を、セット状態という。また、第2給水チューブ54bを受け部720と作用面711aとの間に挟み込むことを、以下「第2給水チューブ54bをセットする」或いは単に「セットする」という。
セットするには、受け部720と作用面711aとの間に、第2給水チューブ54bを挿入し、受け部720の下面722に接触させるだけでよい。このため、ヒンジ等の動的な機構を用いてセットする場合に比べ、簡単な作業でセットができ、且つ、第2給水チューブ54bと作用面711aとの接触力が安定する。さらには、作用面711aが基部730よりも外側に出っ張っているため、第2給水チューブ54bと作用面711aとの接触力が安定する。なお、セット状態において、第2給水チューブ54bのうち、作用面711aに接触する部位と、当該接触する部位と同じX3方向位置の部位とを、被検知部位54b1と呼ぶ。
また、対向面721と作用面711aとが平行であるため、セット作業中において、第2給水チューブ54bをZ3方向に移動させる際の摩擦力が安定する。このため、第2給水チューブ54bのZ3方向の移動不足でセットに失敗することが抑制される。
セット状態における第2給水チューブ54bは、被検知部位54b1内における液体の圧力(以下、チューブ内圧力という)に応じた力F1で、作用面711aをY3方向マイナス側に押す。この押す力は、上記の通り第2給水チューブ54bが作用面711aに密着しているので、作用面711aに対して敏感に作用する。
作用面711aは、図11に示されるように、Z3方向について、伝達部711のマイナス側の端に位置する。伝達部711のZ3方向プラス側の端部付近は、ボルト751,752によってフォースセンサー715のZ3方向プラス側の端部付近に固定されている。
このため、力F1は、伝達部711を介してフォースセンサー715に伝達される。フォースセンサー715に伝達する力は、大きさが力F2であり、Y3方向マイナス側に押す力である。
フォースセンサー715のY3方向マイナス側の端部付近は、ボルト761,762によって、基部730に固定されている。このため、フォースセンサー715は、ボルト761,762を固定端とした片持ち梁として形成されている。そして、片持ち梁における自由端に該当する部位には、先述したように力F2が作用する。この結果、フォースセンサー715には、力F2に応じた大きさの曲げが発生する。フォースセンサー715は、圧電素子を備えており、曲げの大きさに応じた電圧による電気信号を出力する。出力された電気信号は、信号線716を介して、制御部830に入力される。
力F2は力F1に応じて決まるので、フォースセンサー715には、力F1に応じた大きさの曲げが発生する。力F1は、先述したように、チューブ内圧力に応じた大きさの力である。この結果、フォースセンサー715の出力値は、チューブ内圧力を反映した値になる。
チューブ内圧力は、第2給水チューブ54b,第3給水チューブ54c及びハンドピース200内の流路に閉塞が発生してもなおチューブポンプ600が駆動していると、閉塞が発生していない場合に比べて、値が大きくなる。よって、フォースセンサー715の出力値を用いることで、閉塞を検知できる。具体的には、制御部830は、フォースセンサー715の出力値が閾値に達したら、閉塞が発生したと見なす。制御部830は、閉塞が発生したと見なすと、閉塞が発生した旨を表示パネル810に表示する。そして、制御部830は、閉塞が発生したと見なすと、フットスイッチ85が踏まれても、第1駆動信号および第2駆動信号の出力を実施しない。つまり、チューブポンプ600が停止し、輸液動作が停止する。
本実施形態においては、正常時におけるチューブ内圧力が70kPaから80kPa程度であり、閉塞が発生したと見なすチューブ内圧力を350kPaに設定した。
上記の閉塞検知を良好に実施するために、クリアランスCを5.3mmで設計した。さらに、第2給水チューブ54bの設計値および材質を以下のように定めた。外径D1は6±0.1mm、内径は2.5±0.1mm、材質はシリコーンゴム、硬度は50以上80以下(好ましくは70前後)である。本実施形態における硬度とは、ショアA硬度計によって測定される値である。ショアA硬度は、デュロメーターA硬度ともいう。また、第2給水チューブ54bの壁厚は、外径D1と内径との設計値から、1.65mm以上1.85mm以下である。
なお、ポンプチューブ55は、オレフィン系エラストマー製であり、内径の中央値が0.95mm、外径の中央値が4.0mm、硬度が69で設計されている。また、第3給水チューブ54cは、上記の第2給水チューブ54bの設計値および材質と同じように設計されている。第1給水チューブ54aは、内径の中央値が3.0mm、外径の中央値が5.0mmで設計されている。フィルター57のボールサイズは、2μmで設計されている。
先述したように受け部720は、基部730に固定されている。一方、作用面711aは、セットする際にY3方向マイナス側に動くものの、その変位量は、第2給水チューブ54bの変形量に比べてごく僅かである。このため、セットする際におけるユーザーの力の掛け方などが原因になって作用面711aに作用する力がばらつくことは殆どない。
図10に示すように、作用面711aは、Z3方向について、チューブポンプ600の上端と下端との間に位置する。つまり、作用面711aは、Z3方向について、ステーター610の上端と、ハウジング620の下端との間に位置する。このような配置によって静水圧成分が安定するので、第3コネクター53c付近における流路内の圧力を基準として、チューブ内圧力が、大きく増大したり低下したりすることがない。このため、閉塞の検知が安定する。
また、図8,図10に示すように、閉塞検知機構700とチューブポンプ600とが近接して設けられているため、ポンプチューブ55をチューブポンプ600にセットしたにも関わらず、第2給水チューブ54bをセットし忘れるということが抑制される。
次に、フォースセンサー715のキャリブレーション(校正)について説明する。フォースセンサー715は、力の変化量の検知を高精度に実施できる特性を有する。一方で、フォースセンサー715は、力の絶対値の検知については、個体差が大きく、キャリブレーションを実施しないと精度が低い。このため、手術装置20の使用を開始する度にキャリブレーションを実施する。
図13は、キャリブレーションを含む初期設定処理を示すフローチャートである。制御部830は、初期設定処理を、操作スイッチ群820を通じて、手術装置20の初期設定が指示されたことを契機に実行する。初期設定処理には、適宜、記憶部840が利用される。
図14は、フォースセンサー715の出力値(以下、単に「出力値」という)と、時間との関係を概略的に示すグラフである。以下、図14を参照して説明する。
まず、チューブポンプ600を時間T1(時刻t0〜時刻t1)、駆動させる(S910)。S910は、少なくとも第2給水チューブ54bまで、液体を到達させることを目的として実施される。より詳細には、被検知部位54b1に液体を到達させることを目的として実施される。
図14に示すように、液体が第2給水チューブ54bに到達するまで(時刻t0’まで)は、第2給水チューブ54b内の空気の圧縮によって出力値が緩やかに増大する。そして、第2給水チューブ54bまで液体が到達すると、出力値の増分が大きくなる。図14に示すように、S910によって、出力値が出力値S1まで上昇する。
本実施形態においては、上記目的が十分に達成されるように、時間T1を15秒に設定した。また、S910においては、チューブポンプ600による供給流量が10ml/minになるように、チューブポンプ600を駆動する。S910の終了時点では、液体はハンドピース200には到達していない。
続いて、チューブポンプ600を停止した後、時間T2(時刻t1〜時刻t2)、待機する(S920)。S920の目的は、基準値(ゼロ点)となる出力値が得られる状態を作り出すことである。チューブポンプ600を停止すると、圧損が発生しなくなるので、チューブ内圧力が急激に低下する。そして、時間T2、待機することで、チューブ内圧力を安定させる。安定したチューブ内圧力は、静水圧による圧力である。従って、安定したチューブ内圧力は、閉塞検知の基準値として適切である。本実施形態においては、時間T2を1秒に設定した。このようにして、少なくとも第2給水チューブ54bまで液体が到達すること、及びチューブポンプ600が停止していることが満たされることを、第1の条件(所定条件)が満たされると表現する。
次に、出力値を複数回、取得して平均値を算出する(S930)。出力値の取得は、時刻t2から時刻t3までに実施される。S930において得られた平均値を、以下、出力値S0と呼ぶ。出力値S0は、先述した基準値としての出力値である。出力値S0は、第2給水チューブ54bに作用する静水圧を反映した値である。
次に、出力値S0に所定値Rを加算することによって、閾値S4を決定する(S940)。閾値S4の決定によって、キャリブレーションが一旦、完了する。なお、本実施形態においては、閾値S4は、350kPa程度のチューブ内圧力に相当する値である。
続いて、図13に示すように、チューブポンプ600を時間T3(時刻t3〜時刻t4)、駆動する(S950)。S950では、供給流量が10ml/minになるように、チューブポンプ600を駆動する。S950は、ハンドピース200に備えられた噴射管205の先端(ノズル207)まで、液体を到達させることを目的として実施される。噴射管205の先端(ノズル207)まで液体が到達すると、圧損が増大しなくなるので、チューブ内圧力が安定し、出力値も出力値S3で安定する。なお、閾値S4は、出力値S3よりも大きい値になるように決定される。
図15は、図14における時刻t3以降を拡大したグラフである。時刻t3の直後、出力値は、既に液体が到達した部位までにおいて発生する圧損分の値(S1)まで急激に上昇する。そして、暫く、第3給水チューブ54cによる圧損の増大を反映して、出力値が増大する。
時刻t3aにおいて、出力値の増大速度が大きくなる。これは、ハンドピース200の入口流路241に液体が到達したことに起因する。入口流路241は、第3給水チューブ54cよりも流路径が小さく、圧損が大きいからである。
その後、時刻t3bにおいて、液体が液体室240に到達することで、出力値の増大速度が緩やかになる。液体室240は、Y1方向に広がりがあり、入口流路241よりも流路面積が大きいからである。
さらに、時刻t3cにおいて、液体が噴射管205に到達することで、出力値の増大速度が大きくなる。噴射管205は、液体室240よりも流路面積が小さいからである。その後、時刻t3d以降は、先述したように、出力値は、出力値S3で安定する。
なお、S950の最中に、出力値の増大が出力値S3で留まらず閾値S4に達すれば、制御部830は、チューブポンプ600を停止して、初期設定処理を中断する。S950の最中に出力値が閾値S4に達する原因としては、ハンドピース200の初期不良や、第3給水チューブ54cの折れ曲がり等が挙げられる。
続いて、フラッシングを実施する(S960)。具体的には、供給流量が8ml/minとなるようにチューブポンプ600を駆動させるとともに、圧電素子360を伸縮させることによって、液体室240に滞留している気泡を排出する。S960では、第1駆動信号として、電圧が80V、周波数が50Hzの信号を、圧電素子360に入力する。なお、図14においては、フラッシングによる出力値の変動は省略されている。
その後、チューブポンプ600を停止して時間T2、待機し(S970)、出力値を複数回、取得して平均値を算出する(S980)。そして、S980で算出された平均値に所定値Rを加えた値であるS4aを、新たな閾値として更新し(S990)、初期設定処理を終える。
なお、上記のように、液体室240に液体が到達したこと、及びチューブポンプ600が停止していることが満たされることを、第2の条件が満たされると表現する。第2の条件が満たされれば、必然的に、第1の条件も満たされる。また、S970では、第2の条件が満たされ、且つ、噴射管205の先端(ノズル207)まで液体が到達している。
上記のように閾値を更新するのは、噴射管205の先端(ノズル207)まで液体が到達した状態における出力値を基準値として扱った方が、手術装置20の使用時に閉塞が発生しているか否かの検知に関して、より適切な閾値を設定できるからである。
初期設定処理後、図14における時刻t5〜時刻t6に示されるように、ユーザーがフットスイッチ85を踏むと、チューブポンプ600が駆動し、出力値は出力値S2程度になる。出力値S2は、出力値S3よりも小さく、70〜80kPa程度のチューブ内圧力に相当する値である。出力値S2が出力値S3よりも小さくなるのは、初期設定処理後、チューブポンプ600による供給流量が4ml/minに設定されるからである。
図14における時刻t6以降に示されるように、出力値は、閉塞が発生すると急激に上昇し、閾値S4aに達する。出力値が閾値S4に達すると、制御部830がチューブポンプ600を停止するので、チューブ内圧力の上昇が回避され、図14に示すように出力値の上昇も止まる。
本実施形態によれば、フォースセンサー715の校正を適切に実行することで、閉塞の検知を精度良く実施できる。
本発明は、本明細書の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下のものが例示される。
受け部および作用面は、互いの相対的な位置関係が固定されており、液体が満たされている第2給水チューブを挟み込むことによって変形させて把持することができれば、どのような構造によって実現されてもよい。例えば、以下の(a),(b),(c)が挙げられる。
(a)作用面は、基部の表面よりも外側に出っ張っていなくてもよい。
(b)作用面は、対向面に対して平行でなくてもよい。例えば、対向面が傾いていてもよい。この傾きは、受け部のZ方向プラス側の端が狭くなるような傾きでもよい。このように傾けば、第2給水チューブがセット状態で安定する。
(c)第2給水チューブに液体が満たされていない場合に、受け部と作用面と間で第2給水チューブを把持するとき、第2給水チューブが変形しないように、第2給水チューブとクリアランスCとの寸法を決定してもよい。このような寸法であっても、第2給水チューブに液体が満たされている場合に、受け部と作用面と間で第2給水チューブを把持するとき、第2給水チューブが変形すればよい。
第2給水チューブのショアA硬度は、50未満でもよいし、80より大きくてもよい。
第2給水チューブの壁厚は、1.65mm未満でもよいし、1.85mmより大きくてもよい。
第2給水チューブの材質は、変更してもよい。例えば、塩化ビニル樹脂などでもよい。
給水バッグからハンドピースまでの流路を形成するチューブ類の組み合わせ方を変更してもよい。例えば、第2給水チューブ(閉塞検知用チューブ)と、ポンプチューブとを、1本のチューブで構成してもよい。
制御装置は、チューブポンプを備えなくてもよい。例えば、別の装置として、チューブポンプを用意してもよい。
作用面は、チューブポンプの上端よりも高く配置されていてもよいし、下端よりも低く配置されていてもよい。
液体噴射装置に含まれる液体噴射部は、液体を噴射するために、光メーザーやレーザー等の電磁波を照射したり、ヒーター等により液体を加熱したりすることによって液体を噴射する構成を用いてもよい。
閉塞検知機構は、制御装置とは独立した装置として構成されていてもよい。
閉塞検知機構は、液体噴射装置以外の装置(例えば液体循環装置)に用いられてもよい。
作用面は、ボルト751,752よりもZ3方向プラス側に配置されてもよい。このように配置すれば、てこの原理によって、より敏感に力を検知できる。
センサーユニットは、伝達部を備えてなくてもよい。つまり、センサーユニットは、フォースセンサーのみで構成されていてもよい。この場合、フォースセンサーに作用面が設けられてもよい。
センサーユニットは、受け部に対して直接、固定されていてもよい。或いは、受け部が第1の基部に固定され、センサーユニットが第2の基部に固定され、第1の基部と第2の基部とが固定されていてもよい。
ハンドピースに液体を供給するためのポンプは、チューブポンプでなくてもよい。例えば、シリンジポンプでもよい。
閾値の更新は実施しなくてもよい。つまり、ハンドピースに液体が達していない場合に取得された出力値を基準として決定された閾値(実施形態のS940で決定された閾値)を、液体噴射装置の使用時に継続して用いてもよい。
或いは、ハンドピースに液体が達していない場合には、閾値を決定しなくてもよい。つまり、ハンドピースに液体が達した場合に取得された出力値を基準として決定する閾値(実施形態のS980で決定された閾値)のみについて決定してもよい。
第2給水チューブに液体を満たすために実施するチューブポンプの駆動は、実施形態のS910とは異なり、時間で制御しなくてもよい。例えば、フォースセンサーの出力値を監視し、出力値の増大速度が大きくなったことを検知すれば、第2給水チューブに液体が満たされたことが推定できるので、上記検知を契機に、チューブポンプを停止してもよい。
10…接続部、20…手術装置、31…アクチュエーター用ケーブル、31a…第1ケーブル、31b…第2ケーブル、40…吸引器、41…吸引チューブ、50…液体供給系、51…給水バッグ、52…スパイク針、53a…第1コネクター、53b…第2コネクター、53c…第3コネクター、53d…第4コネクター、53e…第5コネクター、54a…第1給水チューブ、54b…第2給水チューブ、54b1…被検知部位、54c…第3給水チューブ、55…ポンプチューブ、57…フィルター、70…サブアッセンブリー、80…制御装置、85…フットスイッチ、89…筐体、89a…側壁、200…手術用ハンドピース、205…噴射管、207…ノズル、210…筐体、210a…第1ハウジング、210b…第2ハウジング、221…ネジ、221a…ネジ孔、222…ネジ、222a…ネジ孔、223…ネジ、230…吸引流路部材、240…液体室、241…入口流路、250…流路接続部材、253…雌ネジ、255…孔、260…ダイヤフラム、270…絶縁部材、280…リング部材、300…駆動部、351…円筒部材、351a…雄ネジ、351b…雌ネジ、353…固定部材、353a…雄ネジ、360…圧電素子、362…ピストン、400…吸引管、405…挿入部、410…フランジ、500…吸引力調整機構、510…吸引流路部材、522…孔、600…チューブポンプ、610…ステーター、620…ハウジング、621…ローラー、630…モーター、700…閉塞検知機構、710…センサーユニット、711…伝達部、711a…作用面、715…フォースセンサー、716…信号線、720…部、721…対向面、722…下面、730…基部、751…ボルト、761…ボルト、770…ボルト、810…表示パネル、820…操作スイッチ群、830…制御部、840…記憶部、850…駆動波形発生部、860…ポンプ制御部

Claims (7)

  1. 液体を噴射するための液体噴射部に通じる閉塞検知用チューブの被検知部位が膨らむ力に応じた出力値を出力するフォースセンサーと、
    前記閉塞検知用チューブ内の液体を、前記液体噴射部に向けて送り出すためのポンプと、
    前記出力値が閾値に達した場合、前記ポンプの動作を停止する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記被検知部位に液体が満たされていること、及び前記ポンプが停止していることを含む所定条件が満たされる場合に取得した前記出力値を基準値として、前記閾値を決定する
    液体供給装置。
  2. 前記液体噴射部は、前記閉塞検知用チューブの下流に配置された液体室を備え、
    前記制御部は、前記所定条件に加え、前記液体室に液体が満たされていることを含む第2の条件が満たされる場合に、前記基準値を取得する
    請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 前記液体噴射部は、前記液体室を通過した液体を噴射するための噴射管を備え、
    前記制御部は、前記第2の条件に加え、前記噴射管の先端に液体が到達していることが満たされる場合に、前記基準値を取得する
    請求項2に記載の液体供給装置。
  4. 前記制御部は、前記液体室の容積を変動させる圧電素子の駆動を制御するように構成され、初期設定処理の一部として、前記液体室に液体が満たされている場合に前記圧電素子を駆動する
    請求項2から請求項3までの何れか一項に記載の液体供給装置。
  5. 前記制御部は、前記基準値の取得前に、前記被検知部位に液体を満たすために前記ポンプを所定時間、駆動する
    請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の液体供給装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか一項に記載の前記液体供給装置と前記液体噴射部とを備える液体噴射装置。
  7. 閉塞検知用チューブの被検知部位が膨らむ力に応じた出力値を出力するフォースセンサーから出力された前記出力値が閾値以上の場合に、前記閉塞検知用チューブ内の液体を送り出すためのポンプの動作を停止する方法であって、
    前記被検知部位に液体が満たされていること、及び前記ポンプが停止している場合に取得した前記出力値を基準値として、閾値を決定する
    ポンプの制御方法。
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