JPH08337669A - ゼラチン相溶性帯電防止被覆組成物 - Google Patents

ゼラチン相溶性帯電防止被覆組成物

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JPH08337669A
JPH08337669A JP14006396A JP14006396A JPH08337669A JP H08337669 A JPH08337669 A JP H08337669A JP 14006396 A JP14006396 A JP 14006396A JP 14006396 A JP14006396 A JP 14006396A JP H08337669 A JPH08337669 A JP H08337669A
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vanadium
polymer
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film
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JP14006396A
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Robert L Carlson
ロバート・レオナード・カールソン
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、帯電防止層と共に提供される写真
フィルム構造体、かつ上記フィルム層を含む感光性写真
成分を提供する。 【解決手段】 本発明は、a)ゼラチンとb)酸基を有する
ポリマーのグラフト生成物、および酸化バナジウム粒子
を含有する帯電防止層を少なくとも片面に有するポリマ
ー基材を含む帯電防止フィルム構造体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止層と共に
提供される写真フィルム構造体に関し、かつ上記フィル
ム層を含む感光性写真成分に関する。
【0002】
【従来の技術】写真層を保持するためのポリマー状フィ
ルム基材の使用はよく知られている。特に厳密な物理的
特性を必要とする写真成分は、ポリエステルフィルム基
材、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム基材ま
たはポリエチレンナフタレートフィルム基材を使用す
る。実際、ポリエステルフィルム基材は通常用いられる
セルロースエステルフィルム基材と比較した場合、ほと
んどの使用条件下で、より優れた寸法安定性および耐機
械的応力性を有する。
【0003】フィルム基材上への静電荷の形成が写真成
分の製造において深刻な問題である。感光性写真エマル
ジョンを被覆形成する際に、基材上に蓄積する電荷が放
電し、光を発生し、これが感光性層上に画像として記録
される。ポリマーフィルム基材上の電荷の蓄積から生じ
るその他の欠点は、埃と汚れの付着、被膜欠陥である。
【0004】更に、ポリマーフィルム基材上に被覆形成
された感光性層を有する写真成分は、機械的に巻き付け
られたり巻き付けられていないロールやリール、または
高速で運搬されるシートにて使用される場合には、静電
荷が蓄積し、静電放電によって発生する光を記録する傾
向にある。
【0005】静電気に関する被害は、製造工程時だけで
なく次の、写真画像を現像し、過剰のハロゲン化銀を除
去する処理前のフィルムの取り扱いによっても生じる。
【0006】写真成分を静電荷の有害な作用から保護す
るいくつかの技術が、提案されている。
【0007】帯電を抑制するために艶消剤、吸湿材料ま
たは導電性ポリマーが提案されており、それぞれ異なる
メカニズムで働く。しかしながら、艶消剤は曇り、埃お
よび汚れの問題を生じ、吸湿材料はシートまたはフィル
ムを互いにまたはその他の表面と付着させ、導電性ポリ
マーは通常のバインダーで被覆した場合に透明でなくな
る。
【0008】酸化バナジウム粒子を含有する層は、画像
形成技術分野では有用な種類の帯電防止保護層であるこ
とが認められている。米国特許第4,203,769号は、写真
基材に用いられて帯電防止保護を提供する酸化バナジウ
ム被膜を最初に開示した。それ以降の多くの特許文献に
は、画像形成媒体上の酸化バナジウム帯電防止層の性能
および安定性を改善する改良された酸化バナジウム配合
物およびバインダー組成物の技術が開示されている。こ
れらの特許文献の内、米国特許第5,203,884号、同5,32
2,761号、同5,372,985号および同5,407,603号には、改
良された酸化バナジウムコロイド分散体の製法、酸化バ
ナジウム帯電防止層を有するフレキソ印刷版および酸化
バナジウム帯電防止層を有する熱転写成分が開示されて
いる。代理人ドケット番号第48349USA1A号を有する米国
特許出願第08/ , 号および代理人ドケット番号第49
675USA6B号を有する米国特許出願第08/049,941号には、
酸化バナジウム帯電防止層用の改良されたバインダーシ
ステムが開示されている。
【0009】フィルムの製造、運搬および処理の速度の
増加が、写真工業には重要であるため、写真層の帯電防
止性の改善が強く望まれている。ベースの製造作業時の
下塗層または写真成分を作製する上記層構造体の1部と
して、帯電防止成分が容易に適用されることが好まし
い。
【0010】1つの態様では、本発明により、酸基を有
するポリエチレン系ポリマーにグフトしたゼラチンのバ
インダー、および上記グラフトゼラチンバインダーへの
酸化バナジウム粒子の分散体を含有する帯電防止層を少
なくとも片面に被覆したポリマーフィルム基材を提供す
る。
【0011】特定の態様では、本発明により、ポリマー
フィルム基材、該フィルム基材上のハロゲン化銀エマル
ジョン層、並びに、ゼラチンと酸側基を有するポリマー
との生成物、例えばスチレンスルホネートにグラフトし
たゼラチン、およびバインダー中に分散されたコロイド
状酸化バナジウム粒子を含有するバインダーを有する帯
電防止層を含む写真成分を提供する。上記変性ゼラチン
は、未変性ゼラチンより酸化バナジウム分散体と相溶性
を有し、一般にゼラチンと関連する化学特性および物理
特性の良好なレベルをなお保持する。
【0012】本発明には、特に画像形成媒質、特にハロ
ゲン化銀写真媒質に有用な帯電防止フィルム基材を含
む。そのフィルム基材には、ポリマー基材、例えばポリ
エステル、および特にポリエチレンテレフタレートまた
はポリエチレンナフタレートを含む。その他の有用なポ
リマー基材には、酢酸セルロース類、ポリオレフィン
類、ポリカーボネート類等を含む。そのフィルム基材
は、その基材の主要面の片面または両面に接着した帯電
防止層を有する。プライマー層または下塗層を、当業者
に公知のように、その基材および帯電防止層の間に用い
てもよい。実際、プライマー層および下塗層は、特に記
載から除かれる場合(例えば、非下塗ポリエステル)以
外は、その基材自体の一部であると考えられている。プ
ライマーおよび下塗組成物は当業者に公知であり、塩化
ビニリデンのポリマーはしばしば写真成分用に選択され
るプライマー組成物を構成する。
【0013】本発明の帯電防止層の成分は、酸官能基を
有するエチレン系誘導ポリマーおよびゼラチンのグラフ
トコポリマーと酸化バナジウム粒子との組合せである。
上記2種の主成分を混合して均質混合物を形成した後、
更なる量の写真用ゼラチンを加えてもよい。本発明の帯
電防止層には、他の添加剤、例えば艶消剤、界面活性
剤、ゼラチン架橋剤、染料補助化合物およびハロゲン化
銀エマルジョンを含有してもよい。
【0014】帯電防止層は通常、乾燥厚さを基礎とした
被膜厚さ0.1〜10μmで提供される。被覆重量が小さいほ
ど通常適当な帯電防止保護が提供されず、被覆重量が大
きいほど通常透明度の低い層となる。上記被覆は従来の
被覆方法、例えばエアーナイフ被覆、グラビア被覆、押
出被覆、カーテン被覆、およびドクターロール被覆によ
って行われてもよい。上記帯電防止層が、ウェット・ア
ンド・ウェットで同時に被覆された2種以上のゼラチン
から成る層の内の1つとして被覆される場合、好ましい
被覆方法はスロット被覆技術による。この被覆は、上記
被覆混合物の固化温度より十分高い温度で行われ、冷却
されて層を固化し、エアー・インピンジメント(air imp
ingiment)により乾燥され得る。
【0015】本発明に有用な画像形成成分は、グラフィ
ックアート、医療および情報システムの技術分野で公知
のどんな画像形成成分であってもよい。ハロゲン化銀、
光ポリマー、ジアゾ、気泡(vesicular)画像形成システ
ムが用いられてもよいが、ハロゲン化銀が好ましい。
【0016】本発明の典型的画像形成成分構造には、 1.片面に帯電防止層を有し、その裏面に感光性の層ま
たは複数層、好ましくは感光性ハロゲン化銀エマルジョ
ン層または複数層を有するフィルム基材(この構造中に
は、帯電防止層上または下のどちらかに補助層が存在し
てもしなくてもよい。補助層の例には、ゼラチン保護層
支持体およびゼラチン帯電防止層支持体を含む。); 2.片面に帯電防止層を有し、その帯電防止層上に、帯
電防止層と同一面に接着した少なくとも1層の感光性層
を有するフィルム基材であって、上記帯電防止層は感光
層上または下のいずれにあってもよい; 3.ポリマー基材の両面に帯電防止層を有し、その帯電
防止層上に、フィルム基材の片面または両面に少なくと
も1層の感光性層を有するフィルム基材であって、上記
帯電防止層は感光層上または下のいずれにあってもよ
い; 4.上記帯電防止層には前述の下塗層を含んでいてもよ
い; を含む。
【0017】酸側基を有するエチレン系重合ポリマーを
有するゼラチンは、ポリマー中の部分が酸側基を提供す
るどんなエチレン系付加ポリマー(またはコポリマー)
であってもよい。上記酸基は、例えばスルホン、スルフ
ィン、またはカルボキシルであってもよい。ホスホンま
たはホスフィン酸基を用いてもよいが、これらは光度測
定的に(特に写真的に)より不活性である傾向がある。
上記酸基は、エチレン系不飽和とモノマーの重合の間に
除去されない酸側基とを有するモノマー剤を選択するこ
とにより、上記ポリマー中に最も有用に配置される。
【0018】ゼラチンにグラフトしたポリマー中のどん
な酸基の存在も改良を開始するが、存在することによっ
てかなりの効果を有する酸基の理論値があるに違いな
い。例えば、酸価(上記ポリマーの分子量をポリマー分
子当りの酸側基数で割ったもの)は10,000以下、好まし
くは5,000以下、より好ましくは2,500以下であるべきで
ある。ポリスチレンスルホネートは、酸基(スルホネー
ト酸基として)を付加するのに選択されるモノマーであ
り、公知の酸付与性モノマーが適する。カルボキシル基
を提供するためのマレイン酸無水物の使用、およびスチ
レンスルホネートの酸性部分を用いて、他の酸基を提供
してもよい。続いて、上記ポリマーを、本発明の実施例
に用いられるゼラチン−ポリスチレンスルホネートポリ
マーの場合に量産的に行われる従来の方法により、ゼラ
チンにグラフトしてもよい。ポリマーの酸性に寄与しな
い他のコモノマーも、上記ゼラチンにグラフトしたポリ
マーの範囲に含まれてよい。
【0019】本発明に適用可能なハロゲン化銀写真成分
の例には、白黒写真およびカラー写真成分を含む。
【0020】本発明に用いられるハロゲン化銀は、塩化
銀、臭化銀、ヨウ化銀、塩化臭化銀、塩化ヨウ化銀、臭
化ヨウ化銀および塩化ヨウ化臭化銀等のいずれであって
もよい。
【0021】写真エマルジョン中のハロゲン化銀粒子
は、等軸晶構造、例えば立方晶、八面体晶、および十四
面体晶;または球状または非等軸晶構造を有する等軸粒
子、または結晶欠陥、例えば双晶面を有する粒子、また
は平板状粒子、またはそれらの組合せまたは混合物であ
ってもよい。
【0022】写真成分に用いられるバインダーまたは保
護コロイドとして、ゼラチンが有用に用いられるが、そ
の他の親水性コロイド、例えばゼラチン代用品、コロジ
オン、アラビアゴム、セルロースエステル誘導体、例え
ばカルボキシレート化セルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースのアルキルエス
テル、合成樹脂、例えば米国特許第2,949,442号に開示
の両性コポリマー、ポリビニルアルコール、および当業
者に公知のその他のものを用いてもよい。
【0023】本発明の帯電防止層に用いる写真成分は放
射線感応性ハロゲン化銀エマルジョン層、即ち可視光
線、紫外線または赤外線感応性ハロゲン化銀エマルジョ
ンを有する。そのハロゲン化銀エマルジョンは要すれ
ば、通常所望の感光度特性を得るのに用いられる分光増
感剤により増感されてもよい。
【0024】そのような成分の製造方法、それらを放射
線に対して増感する手段、添加剤、例えば化学増感剤、
かぶり防止剤および安定剤、減感剤、増白剤、カプラ
ー、硬膜剤、被覆助剤、可塑剤、滑剤、艶消剤、高沸点
有機溶剤、現像促進化合物、帯電防止剤、ステイン防止
剤等の使用が例えば、リサーチ・ディスクロージャー(Re
search Disclosure)176巻、17643項、1979年12月、第I
〜XIV章に開示されている。
【0025】以下の実施例は、更に発明を説明し、その
技術分野では通常の使用される方法および測定から得ら
れるいくつかの実験データを報告する。電荷減衰をET
S静電減衰計406C型を用いて20℃・10%RHで測定し;各
フィルム試料をファラデー(Faraday)ケージに入れて正
の帯電圧5KVを各試料に印加し;その後、上記印加電荷
を初期帯電圧0%まで放電するのに要する時間を測定し
た。
【0026】酸化バナジウムのコロイド状分散体を、米
国特許第4,203,769号および同5,407,603号に開示のよう
に調製してもよい。そのような分散体の調製に関する両
方の特許文献の記載をここに挿入する。
【0027】本発明に有用な好ましい酸化バナジウムゾ
ル、即ちコロイド分散体を、バナジウムオキソアルコキ
シドをモル過剰の脱イオン水で加水分解することにより
調製した。好ましい態様では、バナジウムオキソアルコ
キシドを使用時に酸化バナジウム前駆体種およびアルコ
ールから調製する。上記酸化バナジウム前駆体は好まし
くはバナジウムオキシハライドまたはバナジウムオキシ
アセテートである。バナジウムオキソアルコキシドを使
用時に調製する場合、バナジウムオキソアルコキシドに
は他の配位子、例えばアセテート基を含んでもよい。
【0028】好ましくは、バナジウムオキソアルコキシ
ドは式: VO(OR)3 (式中、各Rは独立して、脂肪族、アリール、複素環
式、またはアリールアルキル基である)のトリアルコキ
シドである。
【0029】上記加水分解法により、バナジウムオキソ
アルコキシドの酸化バナジウムコロイド分散体への縮合
となる。それは水中で、好ましくは脱イオン水または脱
イオン水および水混和性有機溶剤の混合物である溶媒が
液体状態である温度範囲、例えば約0〜100℃で行われ
る。上記方法は、好ましくは温度範囲約20〜30℃で行わ
れる。上記加水分解には、バナジウムオキソアルコキシ
ドを脱イオン水に加えることも含む。
【0030】好ましい態様では、脱イオン水または脱イ
オン水および水混和性有機溶剤の混合物には、有効量の
ヒドロペルオキシド、例えばH22を含有する。好まし
くは、上記反応混合物を40〜90℃で8時間〜14日間エー
ジングする。要すれば、上記反応混合物を共試薬の添
加、金属ドーピング剤(dopant)の添加、熱処理、および
アルコール副生成物の除去により変性してもよい。その
ような変性により、酸化バナジウムコロイド分散性が変
化し得る。
【0031】上記バナジウムオキソアルコキシドは、水
性媒体およびアルコール中の酸化バナジウム前駆体種か
ら使用時に調製されてもよい。例えば、バナジウムオキ
ソアルコキシドは、加水分解、および次の縮合反応が起
こる反応フラスコ内で発生してよい。即ち、バナジウム
オキソアルコキシドは、酸化バナジウム前駆体種、例え
ばバナジウムオキシハライド(VOX3)、好ましくはV
OCl3、またはバナジウムオキシアセテート(VO2OA
c)を、適当なアルコール、例えばi-BuOH、i-PrO
H、n-PrOH、n-BuOH、t-BuOH等(ここで、Bu
=ブチルおよびPr=プロピルである)と組合せること
により発生させてもよい。バナジウムオキソアルコキシ
ドを使用時に発生させる場合、それらは混合アルコキシ
ドであってよい。例えば、バナジウムオキソアルコキシ
ドのアルコールとの使用時の反応の生成物は混合アルコ
キシド/アセテートである。従って、本明細書中で「バ
ナジウムオキソアルコキシド」の語により、特に使用時
に調製される場合、少なくとも1個のアルコキシド(-
OR)基を有する化合物種を表す。好ましくは、バナジ
ウムオキソアルコキシドは3個のアルコキシド基を有す
るトリアルコキシドである。
【0032】バナジウムオキソアルコキシドの使用時の
調製は好ましくは不活性雰囲気、窒素またはアルゴン下
で行われる。酸化バナジウム前駆体種には通常適当なア
ルコールが室温で加えられる。上記反応が発熱性の場
合、それは、反応混合物温度が室温を大きく越えないよ
うな制御された速度で加えられる。反応混合物の温度
は、上記反応フラスコを恒温浴、例えば氷水浴に入れる
ことにより更に制御されてもよい。酸化バナジウム種お
よびアルコールの反応はオキシラン、例えば酸化プロピ
レン、酸化エチレン、またはエピクロロヒドリン等の存
在下で行われてもよい。上記オキシランは、酸化バナジ
ウム種、特に二酸化酢酸バナジウムおよびバナジウムオ
キシハライドのアルコールとの反応の副生成物を除去す
るのに有効である。要すれば、揮発性出発原料および反
応生成物は、蒸留または蒸発技術、例えば回転蒸発によ
り、除去されてよい。得られたバナジウムオキソアルコ
キシド生成物は、蒸留または蒸発技術を用いた後、溶液
であろうと固形残留物であろうと、直接水に加えて酸化
バナジウムコロイド分散体を生成する。
【0033】コロイド分散体の好ましい製法には、バナ
ジウムオキソアルコキシドをモル過剰の水に、好ましく
は均質コロイド分散体の形になるまで撹拌して、加える
ことを含む。水の「モル過剰(molar excess)」の語によ
り、水:バナジウム結合アルコキシドのモル比1:1以
上であるバナジウムオキソアルコキシドの量に対する十
分な量の水が存在することを表す。好ましくは、形成さ
れた最終コロイド分散体が約4.5重量%および少なくと
も最少有効量のバナジウムを含有するのに十分な量の水
が用いられる。これには通常、水:バナジウムアルコキ
シドのモル比少なくとも約45:1、好ましくは少なくと
も約150:1を必要とする。
【0034】本発明の好ましい酸化バナジウムコロイド
分散体の調製において、形成されたコロイド分散体がバ
ナジウム約0.05〜約3.5重量%を含有するのに十分な量
の水が用いられる。最も好ましくは、バナジウム含有化
合物種の添加により形成されたコロイド分散体がバナジ
ウム約0.6〜約1.7重量%を含有するのに十分な量の水が
用いられる。好ましくは、本発明の方法に用いられる水
は脱イオン水である。
【0035】混和性有機溶剤には、それらに限定されな
いが、アルコール類、低分子量ケトン類、ジオキサン、
および高誘電率を有する溶剤、例えばアセトニトリル、
ジメチルホルムアミド等を含む。好ましくは、上記有機
溶剤は、アセトンまたはアルコール、例えばi-BuO
H、i-PrOH、n-PrOH、n-BuOH、t-BuOH等で
ある。
【0036】好ましくは、反応混合物には有効量のヒド
ロペルオキシド、例えばH22またはt-ブチル過酸化水
素を含有する。ヒドロペルオキシドの「有効量」は、帯
電防止被膜を生成し得るコロイド分散体の形成を明確に
または有用に行う量である。上記ヒドロペルオキシドの
存在により、コロイド分散体の分散性を改善し、とても
所望の特性を有する帯電防止被膜の製造を容易にする。
即ち、有効量のヒドロペルオキシドを用いる場合、得ら
れるコロイド分散体は濁りが少なく、十分に分散されて
いる。好ましくは、上記ヒドロペルオキシドは、バナジ
ウムオキソアルコキシド:ヒドロペルオキシドのモル比
が約1:1〜4:1の範囲であるような量で含有する。
【0037】あまり好ましくないが、酸化バナジウムコ
ロイド分散体の調製用として公知の他の方法には、無機
の方法、例えばNaVO3のイオン交換酸性化、OCl3
熱加水分解(thermohydrolysis)、およびV25のH22
との反応を含む。無機前駆体を用いて調製された分散体
による有効な帯電防止性を有する被膜を提供するために
は、通常バナジウムの実質的表面濃度を必要とし、それ
は結果として、一般に所望の特性、例えば透明性、接着
性および均一性の喪失となる。
【0038】(酸化バナジウムゾルの調製)1組の酸化
バナジウムゾルを、以下に示すように調製した。前記の
バナジウムの表面濃度を、各酸化バナジウム被覆溶液の
密度を水(1g/ミリリットル)の密度であると仮定し、N
o.3マイヤー(Mayer)バーを用いて得た湿潤被膜厚さが
6.9μmであると仮定し、他のマイヤー(Mayer)バーを用
いて得た湿潤被膜厚さがマイヤー(Mayer)バー番号にほ
ぼ比例すると仮定する配合データから計算した。種々の
以下の被覆ポリエステルフィルム試料のバナジウム表面
濃度のインダクティブリー・カップル・プラズマ(Inducti
vely Couple Plasma(ICP))分光分析により、実際のバナ
ジウム表面濃度は一貫して、特定濃度の被膜分散体によ
り被覆した量から計算した濃度の40%であった。
【0039】(配合物「A」)VO(O-iBu)3(15.8
g、0.055モル、イリノイ州シカゴ(Chicago)のアクゾ・ケ
ミカルズ(Akzo Chemicals)社の製品)を、脱イオン水(2
52.8g)中のH22(30%水溶液1.56g、0.0138モル、ケ
ンタッキー州パリ(Paris)のマリンクロッド(Mallinckro
dt)製)の激しく撹拌した溶液に加えることにより、酸
化バナジウムゾルを調製し、バナジウム濃度=0.22モル
/kg(2.0%V25)を有する溶液を得た。VO(O-iB
u)3の添加により、混合物は暗褐色となり、5分間以内
にゲル化した。続けて撹拌しながら、暗褐色のゲルを粉
砕し、不均質な粘性の高い暗褐色溶液を得、約45分で均
質となった。上記試料を室温で1.5時間撹拌し、同重量
の脱イオン水(DI H2O)で稀釈し、次いでポリエチ
レン容器に移して、恒温槽中で60℃で4日間エージング
して暗褐色のチクソトロープゲルを得た。上記ゲル中の
V(+4)濃度を過マンガン酸カリウムで滴定により決定
し、0.072モル/kgであった。これは、V(+4)のモルフラ
クション[即ち、V(+4)/総バナジウム]0.33に相当し
た。
【0040】(配合物「B」)米国特許第4,203,769号
に開示されている方法に従って、V25分散体を調製し
た。V25(15.6g、0.086モル、ウィスコンシン州、ミ
ルウォーキー(Milwaukee)のアルドリッチ・ケミカル(Ald
rich Chemical)製)を、蓋をした白金るつぼ中で1100℃
で10分間加熱し、次いで激しく撹拌したDI H2O487g
に注入した。得られた液体およびゲル状黒色沈殿を40〜
45℃に10分間加温し、室温で1時間撹拌して、軟らかい
チクソトロープ黒色ゲルを得、DI H2O(1041g)で稀
釈して1.0%V25分散体を得た。上記粘性コロイド分
散体を濾過して、未分散V25を除去した。
【0041】(配合物「C」)これらは比較例として行
った。V25分散体を、イオン交換法により調製した。
メタバナジン酸ナトリウム(6.0g、0.049モル、マサチ
ューセッツ州、ワード・ヒル(Ward Hill)のアルファ・プ
ロダクツ(Alfa Products)を、脱イオンH2O(144g)中
で加温することにより溶解し、得られた溶液を濾過して
不溶性材料を除去した。上記濾液を、アンバーライト(A
mberlite)IR 120プラス(Plus)(H+)15mm×600mmクロマ
トグラフィーカラムを通して、DI H2Oを用いて稀釈
し、V252.0%を含有する淡いオレンジ色の溶液を得
た。上記溶液は、室温で24時間静置することにより、軟
らかい不透明な赤煉瓦色のゲルになった。上記分散体
を、室温で14カ月エージングして、被膜に用いた。
【0042】
【実施例】
(実施例1)ゼラチン、およびポリスチレンスルホネー
トおよび写真用ゼラチンのグラフトコポリマーの3%溶
液を、上記材料を冷却脱イオン水に1時間浸漬し、50℃
に加熱し、溶液が完成するまで撹拌することにより、調
製した。次いで、それらを40℃まで冷却し、その温度で
それらを保持した。酸化バナジウムの水への3%分散体
を撹拌しながら、上記分散体総量50gを各溶液200gに加
えるまで滴下した。次いで、得られた混合物を、非相溶
性(均質混合物形成の形跡なし)、部分的相溶性(均質
混合物形成の形跡しくらかあるが不完全)または相溶性
(非相溶性の形跡なしに均質混合物を形成)として評価
した。均質混合物の形成は、被膜用途に対しての不可欠
な要求である。以下の表1は上記混合物を比較した。
【0043】
【表1】 表1 ゼラチンおよびゼラチン:PSS(1)溶液を有するV25分散体の相溶性 試料 ゼラチン:PSSの比 V25相溶性 クロータ゛・ライム・ホ゛ーン 100:0 非相溶性 (Croda Lime Bone) K&Kヒ゜ク゛スキン(Pigskin) 100:0 非相溶性 クローダ(Croda)I 90:10 非相溶性 クローダ(Croda)II 80:20 部分的相溶性 クローダ(Croda)III 70:30 相溶性 クローダ(Croda)IV 50:50 相溶性 (1)ゼラチン:PSSはゼラチン:グラフトポリスチレン スルホネートの比を表す。 (2)クローダ(Croda)およびK&Kは材料を供給する市販先を表す。
【0044】上記データは、五酸化バナジウム分散体と
の相溶性に対するポリスチレンスルホネート(PSS)によ
る必要なゼラチン変性の程度を示す。グラフトゼラチン
/ポリマー少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも2
0重量%、より好ましくは少なくとも25重量%が上記ポ
リマーを含有しなければならないと考えられる。
【0045】以下のデータは、ゼラチン存在下でのスチ
レンスルホン酸の使用時のフリーラジカル重合により調
製されたポリスチレンスルホネートおよび写真用ゼラチ
ンのグラフトコポリマーから得られた。この種の反応
は、生長ポリマー鎖の上記ゼラチンへの共有結合とな
る。
【0046】ゼラチン-PSS(ポリスチレンスルホネート)
コポリマーの物理化学特性は、PSS:ゼラチンの比および
反応条件でもで変化する。PSS10〜30%(乾量基準で)
を含有するコポリマーの典型的データを、元のゼラチン
と比較して以下に示した。
【0047】
【表2】 ND97 ND98 ND100 ゼラチン ゼラチン:PSS 70:30 80:20 90:10 100 窒素% 10.7 12.3 13.7 15.2 =ゼラチン% 59.0 67.8 75.5 83.8 ヒドロキシプロリン% 8.1 − 10.0 12.0 =ゼラチン% 57.8 − 71.4 85.7 灰分% 12.3 8.1 5.7 0.9 水分% 12.1 14.2 11.2 11.4 pH 7.1 6.6 6.3 5.9 色 4 3 4 2 透明度 6 5 6 2 ブルーム、6 114 207 258 258 2/3% 60℃での粘度(mps) 2277 830 401 45 pI 2.7 3.7 3.8 5.0 導電率(μS) 1030 830 − 260 1%溶液、pH7.5、25℃
【0048】(実施例2)以下の3種の混合物を調製
し、45℃で保持した。 A X線光エマルジョン 1000g 水 1000g B ゼラチン:PSS(70:30) 45g 水 1455g 0.3%五酸化バナジウム 375g 10%界面活性剤 18.2g 3.75%ホルムアルデヒド 7.5g C ゼラチン:PSS(70:30) 30g 水 1000g 10%界面活性剤(WA2) 5.0g 3.75%ホルムアルデヒド 5.0g
【0049】3種の被膜を、スロットコーターを用い
て、被覆幅8.75インチおよびウェブ速度25フィート/分
で作製した。上記被膜を、標準のプライマー塗布および
下塗りしたX線基材上に作製し、次いで上記ゼラチンを
冷却固化し、次にエアーインピンジメントにより乾燥し
た。第1被膜は、共に被覆した2層、混合物Aを用いて
流速130ミリリットル/分で被覆した下層および混合物B
を用いて流速60ミリリットル/分で被覆した上層の内の
一方である。第2の被膜は、それぞれ同一流速で、単層
として混合物Aを被覆し、続いて混合物Bをその乾燥層
上部に被覆することにより作製した。第3の被膜は、混
合物Bの代わりに混合物Cを用いた以外は第2被膜と同
様に作製した。次いで、良好な性質を有する乾燥被膜を
シートに変換した。上記被膜を50%RH/20℃で4時間保
持し、続いて25%RH/20℃、10%RH/20℃、再度25%RH/2
0℃での24時間の状態調節時間により保持した。静電減
衰をETS静電減衰計を用いて各条件で測定し、5.0〜
0.0kvの減衰に対して秒単位の時間を測定した。その結
果を表2に示した。
【表3】 表2 ETS静電減衰測定 被膜性状 50%RH 25%RH 10%RH 25%RH B/A、1被覆パス .61秒 .38秒 .19秒 .25秒 B//A、2被覆パス .82秒 .43秒 .21秒 .35秒 C//A、2被覆パス ∞ ∞ ∞ ∞ ∞はそのフィルムが絶縁体であるコトを示した。
【0050】上記結果により、酸化バナジウム並びにポ
リスチレンスルホネートおよび写真用ゼラチンのグラフ
トコポリマーの分散体が、層の冷却固化およびエアーイ
ンピンジメントによる乾燥の必要があるゼラチンベース
の被膜には通常の技術により、導入され、被覆されても
よい。湿度依存性には注目していないので、上記静電減
衰データは電子伝導体の特性である。2種の被覆法、ウ
ェットオンウェットおよびウェットオンドライは本質的
に同一静電減衰結果を得るので、共に被覆した2層の混
合量は最少であってもよいと考えられる。酸化バナジウ
ムを含有しない被膜は、表2の全部の相対湿度で、絶縁
体として挙動する。
【0051】(実施例3)以下に示した2種の混合物を
調製し、従来の7ミルの青色のプライマー塗布および下
塗りしたX線基材上に被覆した。 D ゼラチン 6g 水 194g 10%界面活性剤(WA2) 0.3g E ゼラチン:PSS(70:30) 6g 水 194g 0.3%五酸化バナジウム 50g 10%界面活性剤 1.0g 3.75%ホルムアルデヒド 1.5g
【0052】上記混合物を、混合物Dの被覆には#24線
巻ロッドを用い、混合物Eの被覆には#12線巻ロッドを
用いて手で被覆した。2種の被膜、対照としてのD単独
の一方および混合物Dを被覆し、乾燥し、代わって混合
物Eをオーバーコートした他方を作製した。白色バック
グラウンド上の上記2種の乾燥被膜の比較により、混合
物Eを用いる被膜は、混合物D単独の被膜に対して僅か
に黄色味を有することが明らかとなった。次いで、上記
2種の被膜を、以下の順序: X線現像剤−定着−洗浄 に従って、各槽中に1分間で手で処理した。次いで、上
記2種の被膜を55℃で3分間乾燥し、再度白色バックグ
ラウンドに接して配置した。上記2種の試料間の色味の
差を識別することは不可能である。アルカリ性X線現像
剤中でバナジウムが無色のバナデートの形に変換された
ためと考えられる。
【0053】(実施例4)混合物D上に混合物Eを被覆
した実施例3に記載のフィルム構造体を、湿潤接着性に
関して評価した。上記フィルムを、X線現像剤中に30秒
間浸漬し、除去し、平坦面に置き、剃刀刃の先端で斜交
平行線模様に刻み目を入れ、現像剤により湿潤している
内に、前後運動16回により勢いよく擦った。乾燥前後お
よび乾燥後の両方での上記試料の評価により、如何なる
接着性低下も示さなかった。
【0054】(実施例5)実施例5では、酸化バナジウ
ムと混合したポリスチレンスルホネートおよび写真用ゼ
ラチンのグラフトコポリマーの存在下で、帯電防止性で
ある透明被膜を提供する均質混合物を得るのに、従来の
写真用ゼラチンをどれだけ加え得るかを説明した。
【0055】ポリスチレンスルホネートおよび写真用ゼ
ラチンのグラフトコポリマーの3%溶液の調製を行っ
た。ゼラチン:PSS(70:30)を冷却DI水に30分間浸漬す
ることにより、ポリスチレンスルホネートおよび写真用
ゼラチンのグラフトコポリマーの3%溶液の配合物を作
製し、続いて60℃に加熱し、溶液が完成するまで撹拌
し、次いで40℃に冷却した。写真用ゼラチンの3%溶液
を同様にして作製した。撹拌しながら0.3%酸化バナジ
ウムゾルをゼラチン:PSS溶液に加えて、均質混合物を
得た。代わって3%ゼラチンを加えて、上記溶液の均質
性を保持した。以下の表には、調製した混合物の組成を
示した。
【0056】
【表4】 A B C 3%ゼラチン:PSS(70:30) 64 50 25 0.3%酸化バナジウム 25 25 25 3%写真用ゼラチン 36 50 75 10%界面活性剤 1.2 1.2 1.2 3.75%ホルムアルデヒド .66 .66 .66
【0057】上記均質混合物を40℃に保持し、プライマ
ー塗布および下塗りした7ミル青色ポリエステルX線基
材上に#12線巻ロッドを用いて被覆し、室温で3分間お
よび35℃で3分間乾燥した。得られた被膜はクリアーお
よび透明であった。上記被膜を、10%RH/20℃で5日間
状態調節し、静電減衰をETS静電減衰計により測定し、
次いで50%RH/20℃で18時間状態調節し、再測定した。
その結果を以下の表に示した。
【表5】ETS静電減衰測定(5.0→0.0Kv) 試料 10%RH 50%RH A .01秒 .01秒 B .01秒 .04秒C .01秒 .09秒
【0058】上記のように、写真用ゼラチンに加えて均
質混合物を提供する、ポリスチレンスルホネートおよび
写真用ゼラチンのグラフトコポリマーの酸化バナジウム
の混合物の調製を示した。プライマー塗布および下塗り
したポリエステル基材上に被覆した場合、この混合物は
相対湿度に依存しない優れた帯電防止性を有する透明被
膜を提供した。
【0059】(実施例6)実施例6では、帯電防止被膜
を提供する、ハレーション防止染料を有する混合物を説
明した。X線IRレーザー画像フィルムに有用な、ハレー
ション防止染料を含有する以下の混合物を調製した。
【0060】
【表6】 A B ゼラチン:PSS(70:30) 6.0 6.0 水 194 194 室温で浸漬、50℃に加熱 溶解、40℃まで冷却 0.3%酸化バナジウム 50 − 0.6%ハレーション防止染料 2.3 2.3 補助染料 .3 .3 10%界面活性剤 .66 .66 3.75%ホルムアルデヒド .37 .37
【0061】上記混合物AおよびBを、プライマー塗布
および下塗りした7ミルポリエステル上に#24線巻ロッ
ドを用いて被覆し、室温で3分間および続いて35℃で3
分間乾燥した。得られた被膜を、10%RH/20℃で2日間
状態調節し、静電減衰をETS静電減衰計により読み取っ
た。混合物Aから被覆した試料は、5.0〜0.0Kvで減衰時
間0.1秒を有した。混合物Bから被覆した試料は絶縁体
として挙動し、電荷伝導を示さなかった。
【0062】(実施例7)実施例7では、帯電防止被膜
を得るハロゲン化銀エマルジョンを有する混合物を説明
した。以下の2種の混合物を調製した。 A 3%ゼラチン:PSS(70:30) 25g 0.3%酸化バナジウム 25g B ヨウ化臭化銀エマルジョン 33g 水 100g
【0063】上記2種の混合物を40℃に保持し、BをA
に撹拌しながら加えてAおよびBの均質混合物を得た。
この得られた混合物を、通常X線フィルムの製造に用い
られるプライマー塗布および下塗りしたポリエステル上
に被覆した。上記被膜は、#24線巻ロッドを用いて作製
し、室温で3分間および続いて35℃で3分間乾燥した。
得られた被膜を、10%RH/20℃で2日間状態調節し、静
電減衰をETS静電減衰計により読み取った。減衰時間
は、5.0〜0.0Kvの減衰に対して0.29秒であった。
【0064】上記の結果により、ハロゲン化銀写真エマ
ルジョンを、ゼラチン:PSS(70:30)および五
酸化バナジウム混合物と混合して、均質混合物を提供
し、それはポリエステル基材上に被覆し、乾燥し、低相
対湿度で状態調節した場合、非常に良好な帯電防止性を
示した。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)ゼラチンとb)酸基を有するポリマーの
    グラフト生成物、および酸化バナジウム粒子を含有する
    帯電防止層を少なくとも片面に有するポリマー基材を含
    む帯電防止フィルム構造体。
  2. 【請求項2】 酸基を有する該ポリマーが、エチレン系
    不飽和モノマーから形成されるポリマーを含む請求項1
    記載のフィルム構造体。
  3. 【請求項3】 上記ポリマー基材がポリエチレンテレフ
    タレートを含む請求項2記載のフィルム構造体。
  4. 【請求項4】 該帯電防止層が必須成分としてグラフト
    ゼラチンおよび酸化バナジウム粒子を含有する請求項2
    記載のフィルム構造体。
  5. 【請求項5】 上記グラフト生成物:酸化バナジウムの
    重量比が2:1〜200:1である請求項1記載のフィルム
    構造体。
  6. 【請求項6】 フィルム基材の少なくとも片面に接着し
    たハロゲン化銀エマルジョン層を有する請求項1、2、
    3、4または5のいずれか記載のフィルム構造を含む写
    真フィルム体。
  7. 【請求項7】 該エマルジョン層が、該フィルム基材の
    該帯電防止層と同一側にある請求項6記載の写真構造
    体。
  8. 【請求項8】 該エマルジョン層が、該フィルム構造体
    の該帯電防止層と同一側にあり、該帯電防止層上の酸基
    がスルホン酸またはスルホネート基を含む請求項6記載
    の写真フィルム。
  9. 【請求項9】 該エマルジョン層が、該フィルム構造体
    の該帯電防止層と反対側にあり、該帯電防止層上の酸基
    がスルホン酸またはスルホネート基を含む請求項8記載
    の写真フィルム。
  10. 【請求項10】 補助ゼラチン層が該帯電防止層と接着
    されている請求項9記載の写真フィルム。
JP14006396A 1995-06-08 1996-06-03 ゼラチン相溶性帯電防止被覆組成物 Pending JPH08337669A (ja)

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